JP2006303686A - 画像データの変換方法、画像データ変換装置、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】擬似色化に伴う印刷用画像データの変換方法であって、重ね刷り状態を適切に表現する色濃度値を得る方法を提供する。
【解決手段】ある画像領域における一のプロセスカラーの本来色濃度値をPi(i=C,M,Y,Kのいずれか)とし、特色の本来色濃度値をsとし、該特色からプロセスカラーへの擬似色変換率をGiとし、変換演算によって得られるプルーフ色濃度値をHiとするとき、変換演算部4が、ラスターデータDRからPiとsとを取得するとともに、特色情報ISからGiを取得して、Hi=Pi+(1−Pi)・s・Giなる変換演算により、各画像領域について、画素単位、各プロセスカラー単位で、プルーフ色濃度値Hiを算出する。プルーフ色濃度値Hiにおいては、色濃度が飽和することはなく、プロセスカラーの階調変化と特色の階調変化がともに反映される。
【選択図】図2
【解決手段】ある画像領域における一のプロセスカラーの本来色濃度値をPi(i=C,M,Y,Kのいずれか)とし、特色の本来色濃度値をsとし、該特色からプロセスカラーへの擬似色変換率をGiとし、変換演算によって得られるプルーフ色濃度値をHiとするとき、変換演算部4が、ラスターデータDRからPiとsとを取得するとともに、特色情報ISからGiを取得して、Hi=Pi+(1−Pi)・s・Giなる変換演算により、各画像領域について、画素単位、各プロセスカラー単位で、プルーフ色濃度値Hiを算出する。プルーフ色濃度値Hiにおいては、色濃度が飽和することはなく、プロセスカラーの階調変化と特色の階調変化がともに反映される。
【選択図】図2
Description
本発明は、特色印刷における色表現を該特色を含まない色表現に変換する技術、特に重ね刷り状態の色濃度値を適切に定めるための技術に関する。
多くのカラー印刷物は、プロセスカラーと呼ばれる基本色(通常は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色)それぞれに用意された版(プロセス版)を用いることにより(無版印刷の場合は各色成分ごとの版に対応する色濃度値のデータを用いて)印刷される。さらに、プロセス版では十分に表現できない色や変動が許されない色についての印刷が必要な場合には、要求される色を正確に表現するため、「特色」と呼ばれる特別のインキが準備されるとともに、特色印刷専用の版を追加した印刷がなされるのが通例である。係る場合、出力装置がこの特色印刷に対応していることは言うまでもない。
ところで、印刷物の作成に際しては通常、色校正を行う等の目的で、本出力に先立ってプルーフ出力がなされる。あるいは、レイアウト工程において、特色印刷の色表現についてシミュレーションを行う場合などもあり得る。こうした目的で行う出力(以降、特段の記載のない場合は後者も含めてプルーフ出力と呼ぶこととする)においては、出力部数は少なくてよく、またコスト抑制のためもあって、大量部数の出力を前提とする本出力用の出力装置とは異なる出力装置(プルーフ出力に用いるものは「プルーファ」とも称される)が用いられるのが一般的である。しかし、こうした出力装置には、特色を含む出力に対応しておらず、プロセス版による出力のみが可能なものが少なくない。そのため、こうした出力装置を特色を含む印刷物のプルーフ出力に用いる場合には、特色版についての出力をすることが出来ず、結局のところ色表現の確認などの目的に合致した出力が行えないことになる。そこで従来より、このような出力装置でも特色を含む出力を擬似的に実現すべく、特色の色濃度値(あるいは網点面積率)をプロセスカラーの色濃度値に変換する処理を行ったうえで出力を行うことが、よくなされている。そして、このように特色の色濃度値をプロセスカラーの色濃度値に変換する処理は、「擬似色化」とも称されている。このような色変換処理については、種々の手法が公知になっている(例えば、特許文献1ないし特許文献3参照。)。
特色を用いた印刷物を作成するにあたって、特色のインクと他の色のインクとが重なることがないような色指定がなされているのであれば、特色版については単色で印刷しているのと実質的に同じである。よって、この場合は、擬似色化を行ったうえでのプルーフ出力においても、特色が指定されていた部分については擬似色化により得られるプロセスカラーの色濃度値を用いて出力を行えば、特色をできるだけ忠実に再現したプロセスカラーのみによる出力を実現することが出来る。
一方、特色と他の色とが重ね刷りされるように色指定がなされている場合、擬似色化を伴ってプルーフ出力をするには、この重ね刷りされた状態をプロセスカラーのみで表現することが必要となる。この場合、擬似色化により得られる、特色を出来るだけ擬似的に表現するはずのプロセスカラーの色濃度値を、プロセスカラーについてもともと指定されている(本出力用の)色濃度値とを適宜の方法によって合成することで、プルーフ出力用のの色濃度値を得ることになるが、この合成によって得られる色濃度値が、重ね刷りされた状態をできるだけ忠実に表現していることが求められる。
特許文献1ないし特許文献3には、いずれも、印刷に用いられる特色について、擬似色化により得られるプロセスカラーの(もしくはプルーファ用の色空間における)色濃度値(これを「擬似色濃度値」と称する)を種々の方法によって与え、これを各プロセスカラーについて与えられている本出力用の色濃度値(これを「本来色濃度値」と称する)と所定の方法によって合成することによりプルーフ出力に用いるプロセスカラーの色濃度値(これを「プルーフ色濃度値」と称する)を得る、という点で共通する技術が開示されている。
係る合成の比較的単純な態様としては、各色成分ごとに、擬似色濃度値と本来色濃度値との単純和を求め、これをプルーフ色濃度値とする方法がある(これを「Add合成法」と称する)。特許文献1においては、RGB色空間やL*a*b*空間においてAdd合成法を適用する場合が例示されている。しかしながら、印刷について通常用いられるCMYK色空間でこの処理を行うと、%表示の場合であれば計算上は和が100%を越える場合が起こりうるが、実際の印刷においては100%で色濃度が飽和してしまうため、重ね刷り状態を反映した階調表現が出来ないことになる。
また、同様に簡易な方法として、各画素についてプロセスカラーの各色成分ごとに擬似色濃度値と本来色濃度値を比較し、値の大きい方をプルーフ色濃度値として採用する、という方法(これを「MAX合成法」と称する)が考えられる。特許文献2には、プロセスカラーと特色とをそれぞれ網点化処理した後、いずれかの網点デーが「1」である領域については合成後の網点データを「1」とする、という処理が開示されているが、これは実質的にはMAX合成法に相当する。MAX合成法の場合、色濃度値が100%を越えることはなく、また、少なくとも一方の色濃度値が0である領域についてはAdd合成法と同様のプルーフ色濃度値が得られるが、両方が0でない値をとる領域については小さい方の値が本来の出力異なるものとなってしまうので、重ね刷り状態を忠実に表現しているとはいえなくなってしまう、という問題がある。
また、特許文献3においては、擬似色濃度値と本来色濃度値とがともに0でない場合には重ね刷り順序を考慮し、表面層を形成することになる版の色濃度値を採用する態様(ただし色濃度はベクトルとして表現されている)が例示されているが、この場合も他方の版の色濃度値は無視されることになるので、重ね刷り状態を忠実に表現しているとはいえなくなってしまうという点ではMAX合成法と同じである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、特色を含む色表現がなされている印刷用画像データを該特色を含まない色表現の印刷用画像データに変換する印刷用画像データ変換装置、およびその変換方法であって、後者の印刷用画像データにおいて重ね刷り状態を表現する色濃度値を適切に与えることが出来る装置および方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、所定の画像データ処理装置に備わる所定の変換手段によって、特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データの変換方法であって、前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する工程と、前記特色についての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を所定の記憶手段から読み出す工程と、前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換工程と、を備え、前記変換工程においては、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Giなる演算式にて算出する、ことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、所定の画像データ処理装置に備わる所定の変換手段によって、特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データの変換方法であって、前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する工程と、前記特色についての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を所定の記憶手段から読み出す工程と、前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換工程と、を備え、前記変換工程においては、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、Hi=Pi+(1−Pi)・s・Giなる演算式にて算出する、ことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、所定の画像データ処理装置に備わる所定の変換手段によって、2つの特色を第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データの変換方法であって、前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する工程と、前記2つの特色のそれぞれについての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を所定の記憶手段から読み出す工程と、前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換工程と、を備え、前記変換工程においては、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色成分のそれぞれについて、前記第1色濃度値に当該第2色成分に係る前記変換係数を乗ずることによって前記2つの特色のそれぞれについての擬似色濃度値を算出したうえで、当該擬似色濃度値の総和から、当該擬似色濃度値どうしの積を差し引くことによって前記第2色濃度値を算出する、ことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データ変換装置であって、前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する取得手段と、前記特色についての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記変換係数を読み出す読出手段と、前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換手段と、を備え、前記変換手段は、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Giなる演算式にて算出することによって変換を行う、ことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データ変換装置であって、前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する取得手段と、前記特色についての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記変換係数を読み出す読出手段と、前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換手段と、を備え、前記変換手段は、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、Hi=Pi+(1−Pi)・s・Giなる演算式にて算出することによって変換を行う、ことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、2つの特色を第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データ変換装置であって、前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する取得手段と、擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記2つの特色のそれぞれについての変換係数を読み出す読み出す読出手段と、前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換手段と、を備え、前記変換手段は、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色成分のそれぞれについて、前記第1色濃度値に当該第2色成分に係る前記変換係数を乗ずることによって前記2つの特色のそれぞれについての擬似色濃度値を算出したうえで、当該擬似色濃度値の総和から、当該擬似色濃度値どうしの積を差し引くことによって前記第2色濃度値を算出することによって変換を行う、ことを特徴とする。
また、請求項7の発明は、コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のデータ変換方法を実行するデータ処理装置の変換手段として機能させることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項4ないし請求項6のいずれかに記載のデータ変換装置として機能させることを特徴とする特徴とする。
請求項1ないし請求項8の発明によれば、特色を含んで表現される第1画像データを、プロセスカラーのみで表現される第2画像データに変換する場合に、第1画像データにおいて重ね刷りが生じている場合であっても、変換によって得られる第2画像データにおいて色濃度が飽和することはなく、プロセスカラーの階調変化と特色の階調変化がともに反映される。これにより、ラスターデータからのプルーフ用画像データの生成に際し、擬似色化を伴う場合であっても、従来法よりも適切な色表現がなされた画像データを生成することが出来る。
<第1の実施の形態>
<装置構成>
図1は、第1の実施の形態に係る画像データ変換装置1の構成を概略的に示す図である。画像データ変換装置1は、例えばコンピュータによって実現される装置である。画像データ変換装置1は、所定のプログラム13pを実行することにより、特色を含む複数の色成分について画素単位で色指定された(つまりは本来色濃度値が与えられている)ビットマップ形式の印刷用画像データ(例えばラスタライズ処理により得られたラスターデータ)を、該特色を含まないビットマップ形式の画像データを生成するためのものである。
<装置構成>
図1は、第1の実施の形態に係る画像データ変換装置1の構成を概略的に示す図である。画像データ変換装置1は、例えばコンピュータによって実現される装置である。画像データ変換装置1は、所定のプログラム13pを実行することにより、特色を含む複数の色成分について画素単位で色指定された(つまりは本来色濃度値が与えられている)ビットマップ形式の印刷用画像データ(例えばラスタライズ処理により得られたラスターデータ)を、該特色を含まないビットマップ形式の画像データを生成するためのものである。
係る画像データ変換装置1は、上述した画像データの変換が必要となるのであれば、印刷ワークフローのどの段階においても使用することが可能である。また、一のコンピュータが画像データ変換装置1の機能のみを有するように構成される必要はなく、該コンピュータにおいて他のプログラムが実行されることにより、異なる機能が実現されることになっていてもよい。具体的に言えば、例えばレイアウト工程において、作成しようとする印刷物の色表現をシミュレーションする際に使用されてもよいし、プルーフ出力に際して使用されてもよい。前者の場合であれば、レイアウト処理用のコンピュータが画像データ変換装置1の機能を有してもよいし、後者の場合であれば、ラスタライズ処理やスクリーニング処理をも一のコンピュータで行えるようになっていてもよい。
画像データ変換装置1は、図1に示すように、オペレータが各種の指示を入力するためのマウスやキーボードなどからなる操作部11と、ディスプレイ等の表示部12と、ハードディスクなどにより構成され、該コンピュータを画像データ変換装置1として機能させるためのプログラム13pや、処理対象となる画像データや、さらには特色を擬似色化する際に必要な情報(特色情報)などを保存するための記憶部13と、DVD−RAM/RW、CD−RWなど種々の可搬性の記録媒体との間でデータのリード/ライトを行うメディアリーダ/ライタなどからなるR/W部14と、画像データ変換装置1が図示しないネットワークに接続されている場合に、ネットワーク上の他の装置との間でデータの受け渡しを行うためのインターフェースとしての通信部15と、CPU16a、ROM16b、およびRAM16cから構成され、後述する各機能を実現する制御部16とを主として備える。
なお、画像データ変換装置1においては、操作部11を通じた操作内容や、種々の処理についての処理状況などを表示部12にて表示させつつ処理を行うことができる、いわゆるGUI(Graphical User Interface)が、制御部16、操作部11、表示部12の機能により実現されている。制御部16に実現される後述する各部における処理も、必要に応じてこのGUIを用いて行われる。
図2は、画像データ変換装置1の制御部16において実現される機能を説明するための図である。制御部16においては、記憶部13に記憶されている所定のプログラム13p(図1)が実行されることにより、CPU16a、ROM16b、およびRAM16cの作用によって、データ取得部2と、変換処理指示部3と、変換演算部4と、出力処理部5とが、主として実現される。これらの各部に加えて、さらに特性情報生成部6が備わっていてもよい。以降、各部について説明する。また、図2には、画像データ変換装置1における種々の処理の際のデータの流れを併せて示しており、画像データ変換装置1における処理の流れについても併せて説明する。
なお、図1においては図示を省略したが、記憶部13には、特色情報データベース(特色情報DB)13dが設けられている。特色情報データベース13dは、ラスターデータDRに用いられる可能性のある特色について、その名称もしくは識別情報と、擬似色変換率(後述)を含む特色情報ISを、あらかじめ登録してなるデータベースである。
データ取得部2は、印刷用のレイアウトデータに対するラスタライズ処理が所定の手段によって実行されることで生成されてなる、ビットマップ形式の画像データであるラスターデータDRを、画像データ変換装置1の外部から取得する処理を担う。該ラスターデータDRが、画像データ変換装置1における変換処理の主たる対象の画像データである。画像データ変換装置1における変換処理は、このラスターデータDRの取得により開始される。
データ取得部2によるラスターデータDRの取得は、所定の可搬性の記録媒体にラスターデータDRが記録されでいる場合であれば、R/W部14の作用により該記録媒体からこれを読み出すことによって実現される。一方、ネットワーク経由で所定の外部装置から取得する場合であれば、通信部15を介して該外部装置にアクセスすることによって実現される。
データ取得部2は、取得したラスターデータDRを参照して、その構成に係る情報(取得データ情報ID)を生成し、これを変換処理指示部3に与える。取得データ情報IDには、少なくとも、ラスターデータDRにおける特色の存在の有無と、特色が存在する場合にはその名称もしくは所定のルールによって定められた識別情報が記述される。取得データ情報IDのデータフォーマットは特に限定されない。
その一方、データ取得部2によって取得されたラスターデータDRは、変換処理が行われることになるまで、記憶部13にいったん記憶される。あるいは、RAM16cにおいて一時的に記憶する態様であってもよい。
変換処理指示部3は、ある特色を含むラスターデータDRについての変換処理を次述する変換演算部4に実行させるための実行指示に係る処理を担う。具体的には、あるラスターデータDRに係る変換処理について、GUIによる図示しない実行メニューを、表示部12に表示させる。そして、該実行メニューにおいては、該ラスターデータDRに用いられている特色について変換処理の対象とするか否かが選択可能とされる。これは、取得データ情報IDに記述されている特色の名称等を取得することにより可能である。また、変換処理指示部3は、オペレータによって例えばマウスで所定のボタンをクリックするなどの所定の処理開始指示操作がなされると、これに応答して、変換演算部4に対し変換処理の対象とするラスターデータDRおよび擬似色化する特色の情報を含んだ処理開始信号を与える。
変換演算部4は、変換処理指示部3からの処理開始信号に応答して、特色を含むラスターデータDRを該特色を含まないラスターデータであるプルーフ出力用データDPに変換する変換演算処理を実行する。変換演算部4は、処理開始信号に応答して、読出要求信号を記憶部3に与え、対象となるラスターデータDRを記憶部3から読み出すとともに、対象となる特色の擬似色変換率を含む特色情報ISを特色情報データベース13dから取得し、変換演算処理を実行する。なお、その際には、RAM16cにあらかじめ割り当てられた演算処理領域が用いられるものとする。
なお、本実施の形態においては、ラスターデータDRが、プロセスカラーの他に1つの特色を色成分として含むデータとして与えられており、該特色を擬似色化しプルーフ出力用データDPを生成する場合を考える。
いま、ある画像領域(同一の色指定がなされている一または複数の画素からなる領域)における一のプロセスカラーの本来色濃度値をPi(例えばi=C,M,Y,Kのいずれか、以下同じ)とし、特色の本来色濃度値をsとし、該特色からプロセスカラーへの擬似色変換率をGiとし(この場合プロセスカラーが例えばCMYKであれば、擬似色濃度値が、例えばs・Gc,s・Gm,s・Gy,s・Gkとなどと表されることになる)、変換演算によって得られるプルーフ色濃度値をHiとするとき、変換演算部4においては、
Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Gi (式1)
なる変換演算により、プルーフ出力用データDPを生成する。なお、いずれの色濃度値についても、インクが乗らない状態を0、ベタ状態を1とする。つまりは、0≦Pi≦1、0≦s≦1、0≦Hi≦1である。また、擬似色変換率Giは、特色を擬似色化するときに、特色の本来色濃度値sを各プロセスカラーについての擬似色濃度値に変換する際の変換係数に相当する。つまりは、s・Giがプロセスカラーについての擬似色濃度値となる。よって、Giは、特色版がベタ状態のときの擬似色濃度値と一致する値である。また、0≦Gi≦1である。
Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Gi (式1)
なる変換演算により、プルーフ出力用データDPを生成する。なお、いずれの色濃度値についても、インクが乗らない状態を0、ベタ状態を1とする。つまりは、0≦Pi≦1、0≦s≦1、0≦Hi≦1である。また、擬似色変換率Giは、特色を擬似色化するときに、特色の本来色濃度値sを各プロセスカラーについての擬似色濃度値に変換する際の変換係数に相当する。つまりは、s・Giがプロセスカラーについての擬似色濃度値となる。よって、Giは、特色版がベタ状態のときの擬似色濃度値と一致する値である。また、0≦Gi≦1である。
すなわち、変換演算部4は、ラスターデータDRからプロセスカラーの本来色濃度値Piと特色の本来色濃度値をsとを取得するとともに、該特色の擬似色変換率Giを特色情報ISから取得して、式1の変換演算を行うことにより、各画像領域について、画素単位、各プロセスカラー単位で、プルーフ色濃度値Hiを算出する。その値の集合が、プルーフ出力用データDPに相当することになる。なお、式1が持つ具体的な意味合いについては後述する。
出力処理部5は、プルーフ出力用データDPをプルーフ出力に供すべく、画像データ変換装置1の外部に備わる出力装置と受け渡すために必要な処理を担う。
特性情報生成部6は、取得されたラスターデータDRに用いられている特色についての特色情報ISが特色情報DBに記憶されていない場合、これを新たに作成して、特色情報データベース13dに格納する処理を担う。特性情報生成部6は、対象となる特色の擬似色変換率が例えばインクメーカー等からあらかじめ公表されているなど既知の場合は、その値を入力することが可能であり、未知の場合は、いわゆる測色計などの公知の所定の測色手段によって測色を行い、得られた色濃度値を取得可能であるように設けられる。
<変換演算処理の詳細>
次に、本実施の形態において行われる画像データの変換処理(色変換処理)の具体的な変換演算処理に用いられる。式1の持つ意味合いについて説明する。本印刷におけるプロセスカラーと特色との重ね刷りは、プロセスカラーと特色のそれぞれの網点パターンの重なり状態として想定されることから、本実施の形態においては、以下に示すように、係る網点パターンの重なり状態に基づいて式1を導き出している。
次に、本実施の形態において行われる画像データの変換処理(色変換処理)の具体的な変換演算処理に用いられる。式1の持つ意味合いについて説明する。本印刷におけるプロセスカラーと特色との重ね刷りは、プロセスカラーと特色のそれぞれの網点パターンの重なり状態として想定されることから、本実施の形態においては、以下に示すように、係る網点パターンの重なり状態に基づいて式1を導き出している。
まず、図3(a)は、ある一つのプロセスカラーについて、そのプロセス版により得られる網点パターンPT1を模式的に示す図である(ただし、図示の制限上、必ずしも実際の色成分および色濃度が表現されてはいない。以降の図においても同様。)。網点パターンPT1は、図中太線で囲んだ単位網点領域RE1の繰り返しにより構成されてなる。各単位網点領域RE1には、網点SD1が形成されてなる。該プロセスカラーの本来色濃度値を上述のようにPiと表すものとする。図3(a)は、Pi=0.82の場合を例示している。網点パターンにおいては、いうまでもなく係る色濃度値が網点面積率に相当する。色濃度値が1ではないので、網点パターンPT1にはインクが乗らない(紙白の)空白領域W1が存在する。
一方、図3(b)は、特色について、特色版により得られる網点パターンPT2を模式的に示す図である。網点パターンPT2も同様に、図中太線で囲んだ単位網点領域RE2の繰り返しにより構成されてなる。各単位網点領域RE2には、網点SD2が形成されてなる。特色の本来色濃度値を上述のようにsと表すものとする。図3(b)は、s=0.8の場合を例示している。この場合もやはり、網点パターンPT2に空白領域W2が存在する。
このような網点パターンPT1およびPT2は、本印刷に先立って、ラスターデータに基づくスクリーニングが所定のスクリーニング手段によって行われ、それぞれの版(版データ)が生成されることで得られるものである。係る版データは、単位網点画素(レコーダーグリッド)のon/offで表現される2値データとして与えられる。実際には、図示したこれらの網点パターンのみならず、本印刷に用いられる全てのプロセスカラーと特色とについて、こうした網点パターンが得られる。
なお、図示および説明の簡単のため、図3(a)のプロセスカラーについての網点パターンPT1におけるスクリーン角度は0°であるとし、特色についての網点パターンPT2におけるスクリーン角度は45°であるとする。
ここで、それぞれの網点パターンは、上述のように網点面積率によって色濃度値を表現するものであるが、各単位網点画素に着目してみれば、onの位置ではその色のインクがベタで塗られるので色濃度値は1であり、それ以外の位置(offの位置)では色濃度値が0であるとみることができる。従って、重ね刷り状態では、単位網点画素はそのon/offの組合せに由来して4つの状態に分類されることになる。
図4は、これを具体的に説明すべく、プロセスカラーと特色とが重ね刷りされた状態、つまりは2つの網点パターンPT1とPT2とが重ね合わされた状態(これを重ね刷りパターンPT3と称する)を説明するための図である。重ね刷りパターンPT3においては、上述した単位網点画素の状態に対応して、以下に示す4つの領域A〜Dが存在することになる。また、図5は、各領域の状態を表現する量を一覧にして示す図である。図5には、その1つとして、重ね刷りパターンPT3における各領域の面積比率を示す量(X)が挙げられている。
領域Aは、両方の網点パターンPT1とPT2においてともに網点が存在する領域(onの領域)、すなわち、実際に両方のインクの重なりが生じることになる領域である。よって、その面積比率は、それぞれの網点パターンにおいて網点が存在する比率の積、つまりは色濃度値の積Pi・sとなる。
領域Bは、プロセス版の網点パターンPT1では空白領域W1(offの領域)であったが特色版の網点パターンPT2では網点SD2が形成されている領域(onの領域)、つまりは、特色のインクのみが乗る領域である。よって、その面積比率は、空白領域W1の存在比率と網点SD2の存在比率の積である(1−Pi)・sとなる。
領域Cは、逆に、特色版の網点パターンPT2では空白領域W2であったがプロセス版の網点パターンPT1では網点SD1が形成されている領域、つまりは、プロセスカラーのインクのみが乗る領域である。よって、その面積比率は、網点SD1の存在比率と空白領域W2の存在比率との積であるPi・(1−s)となる。
領域Dは、両方の網点パターンPT1とPT2においてともに空白領域であり、重ね刷りによっても空白(紙白の状態)が保たれている領域である。よって、その面積比率は、両者の空白領域の存在比率の積(1−Pi)・(1−s)となる。
一方、特色が擬似色化される場合の、網点パターンPT2を構成する各単位網点画素に着目すると、もともとは特色について0か1の(つまりはon/offの)2値のいずれかのみが各単位網点画素の色濃度値として与えられていたが、擬似色化することで、onの位置については、擬似色変換率Giそのものがその単位網点画素における一のプロセスカラーについての色濃度値ということになる。なぜならば、該色濃度値は、ベタ状態の色濃度値1と擬似色変換率Giとの積として求まるからである。一方、offの位置は依然0のままである。ここで、0≦Gi≦1であるから、ある一のプロセスカラーに着目してみれば、擬似色化後の網点パターンPT2は、形式的には該プロセスカラーについての多値階調パターンであると捉えることができる。従って、擬似色化された後の重ね刷り状態は、ある一のプロセスカラーに関してみれば、色濃度値が0か1のみで与えられる本来のプロセス版による網点パターンPT1と、色濃度値がGiで与えられる特色版による網点パターンPT2とによって、同じ色のインクによる重ね刷りがなされている状態であると捉えることが出来る。
これを踏まえると、図4に示す各領域について、該プロセスカラーについて擬似色化後の色濃度値を定めることができる。図5においては、これを寄与色濃度値(Y)と称して示している。各領域についての寄与色濃度値は、以下のように説明される。
領域Aの場合、本来のプロセス版のインクによってベタ状態が実現されるので、寄与色濃度値は1である。
領域Bの場合、特色版によるインクのみが乗ることになるので、寄与色濃度値はGiである。
領域Cの場合、本来のプロセス版のインクのみが乗るので、やはりベタ状態となることから寄与色濃度値は1である。
領域Dの場合、いずれの版からもインクが乗らないので、寄与色濃度値は0である。
このように、重ね刷りパターンPT3を用いて考えると、重ね刷りが生じている状況での擬似色化は、局所領域ごとに異なる色濃度値を有する多値階調パターンを、各プロセスカラーについて得る処理に相当する、と言うことが出来る。
しかしながら、プルーフ出力においては、このように単位網点画素を最小単位として色濃度値を規定することは現実的ではなく、また、そもそもは、プルーフ用の出力装置が必ずしも本出力と同程度の出力解像度を有するわけでもない。従って、同じ色指定がなされている範囲で色濃度値を平均化することで、その範囲における擬似色化後の色濃度値、つまりはプルーフ色濃度値Hiを算出することが実用的である。そのように処理しておけば、その後のプルーフ出力の態様が限定されることはない、というメリットがあるからである。すなわち、プルーフ色濃度値Hiを用いて多値階調のままで出力を行うこともできるし、プルーフ出力用に(ある場合には擬似的にであっても)網点形成した上で、出力を行うこともできるからである。ここで、同じ色指定がなされている範囲とは、図5に示す面積比率が適用できる範囲に他ならない。
このように考えると、プルーフ色濃度値Hiは、図4に示す各領域A〜Dの寄与濃度値(Y)を、面積比率(X)で重み付けして総和することで、算出できることになる。すなわち、あるプロセスカラーについては、
Hi=Pi・s・1+(1−Pi)・s・Gi+(1−s)・Pi・1+(1−Pi)・(1−s)・0
Hi=Pi・s+(1−Pi)・s・Gi+(1−s)・Pi
Hi=Pi・s+(1−Pi)・s・Gi+Pi−Pi・s
∴Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Gi (式1:再掲)
となって、式1が導かれることになる。
Hi=Pi・s・1+(1−Pi)・s・Gi+(1−s)・Pi・1+(1−Pi)・(1−s)・0
Hi=Pi・s+(1−Pi)・s・Gi+(1−s)・Pi
Hi=Pi・s+(1−Pi)・s・Gi+Pi−Pi・s
∴Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Gi (式1:再掲)
となって、式1が導かれることになる。
式1は、あるプロセスカラーについてのプルーフ色濃度値Hiを、本来色濃度値Piと、擬似色濃度値s・Giとの和から、両者の積を差し引くことによって得ることを示している。
ここで、式1は、
Hi=Pi+(1−Pi)・s・Gi (式2)
と変形することが出来る。式2を見ると、第1項は特色に関係するsやGiを含まず、本来のプロセス版に由来する本来色濃度値Piそのもので構成されている。よって、第2項が、特色を擬似色化して重ね刷りすることによる色濃度値の重畳分に相当するものであるといえる。
Hi=Pi+(1−Pi)・s・Gi (式2)
と変形することが出来る。式2を見ると、第1項は特色に関係するsやGiを含まず、本来のプロセス版に由来する本来色濃度値Piそのもので構成されている。よって、第2項が、特色を擬似色化して重ね刷りすることによる色濃度値の重畳分に相当するものであるといえる。
すなわち、本実施の形態では、擬似色化を伴ってプルーフ出力用データを得る場合、あるプロセスカラーについては、本来色濃度値Piを越えてベタ状態に達するまでに必要な色濃度分(1−Pi)と、該プロセスカラーについての擬似色濃度値s・Giとに比例する量を本来色濃度値に加えることで、プルーフ色濃度値を得る、ということになる。
式2について上記と別の見方をすれば、第1項、すなわちプロセス版における本来色濃度値Piが大きい場合には擬似色化後のプルーフ色濃度値Hiはほとんどプロセス版で左右されてしまう(第2項→0)こと、および、プロセス版の本来色濃度値Piが固定であれば、擬似色濃度値s・Giが大きいほど擬似色化後のプルーフ色濃度値Hiが増加することを表現している。このことは、プロセスカラーの階調変化と特色の階調変化がともにプルーフ色濃度値Hiに反映されることを意味しており、式1が妥当な色変換を実現することを裏付けるものである。
また、式1を変形すると、
Hi=(1−s・Gi)・Pi+s・Gi (式3)
となり、プルーフ色濃度値Hiは、プロセスカラーについての本来色濃度値Piの一次関数で表される。ここで、式3の一次関数は、定義域0≦Pi≦1で単調増加であり、そのときの値域はs・Gi≦Hi≦1となり、かつHi=1となるのはプロセス版がベタ塗りのPi=1の場合または特色版についてs・Gi=1の時(これは該特色版が実際にはプロセス版である場合に相当する)のみである。すなわち、MAX合成法を採用した場合に生じる、1を越える色濃度値が算出されることで色濃度が飽和し、色成分の情報が正確に反映されない、といった状況が、式1(式3)による変換演算では起こりえないことを意味している。このことも、妥当な色変換がなされることを裏付けるものである。
Hi=(1−s・Gi)・Pi+s・Gi (式3)
となり、プルーフ色濃度値Hiは、プロセスカラーについての本来色濃度値Piの一次関数で表される。ここで、式3の一次関数は、定義域0≦Pi≦1で単調増加であり、そのときの値域はs・Gi≦Hi≦1となり、かつHi=1となるのはプロセス版がベタ塗りのPi=1の場合または特色版についてs・Gi=1の時(これは該特色版が実際にはプロセス版である場合に相当する)のみである。すなわち、MAX合成法を採用した場合に生じる、1を越える色濃度値が算出されることで色濃度が飽和し、色成分の情報が正確に反映されない、といった状況が、式1(式3)による変換演算では起こりえないことを意味している。このことも、妥当な色変換がなされることを裏付けるものである。
なお、式1はスクリーン角度とは無関係に成立するので、図3に示した場合とは異なるスクリーン角度が各網点パターンに与えられる場合であっても、式1は同様に適用可能である。
以上、説明したように、本実施の形態に係る画像データ変換装置1によれば、変換演算部4において式1(もしくは式2あるいは式3)に従った変換処理を行うことにより、特色を含む色表現がなされているビットマップ形式の画像データ(ラスターデータ)から、該特色を含まない色表現によるビットマップ形式の画像データであって、重ね刷り状態を表現する色濃度値を適切に与えることが出来る画像データ(プルーフ出力用データ)を、生成することが出来る。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態においては、ある1つの特色についての特色版がプロセス版と重ね刷りされる場合を対象に、該特色が擬似色化される場合の変換演算について説明しているが、本実施の形態においては、2つの相異なる特色が重ね刷りされる場合を対象に、その両方の特色が擬似色化される際の変換演算について説明する。特色のみを用いた重ね刷りの状態のプルーフ出力を、プロセスカラーのみが表現できるプルーフ用出力装置で実現しようとする場合に、係る変換演算が必要となる。この場合についても、第1の実施の形態と同様の議論によって、色変換処理のための変換演算式を導出することが出来る。なお、本実施の形態における画像データ変換装置1の各部の動作は基本的に第1の実施の形態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態においては、ある1つの特色についての特色版がプロセス版と重ね刷りされる場合を対象に、該特色が擬似色化される場合の変換演算について説明しているが、本実施の形態においては、2つの相異なる特色が重ね刷りされる場合を対象に、その両方の特色が擬似色化される際の変換演算について説明する。特色のみを用いた重ね刷りの状態のプルーフ出力を、プロセスカラーのみが表現できるプルーフ用出力装置で実現しようとする場合に、係る変換演算が必要となる。この場合についても、第1の実施の形態と同様の議論によって、色変換処理のための変換演算式を導出することが出来る。なお、本実施の形態における画像データ変換装置1の各部の動作は基本的に第1の実施の形態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
上述のような場合、一方の特色(これを特色1と称する)についての網点パターンのスクリーン角度を0°、もう一方の特色(これを特色2と称する)についての網点パターンのスクリーン角度を45°とすると、図6に示すような重ね刷りパターンPT4が得られることになる。重ね刷りパターンPT4においても、図4に示した重ね刷りパターンPT3と同様に、以下に示す4つの領域E、F、G、Hが存在することになる。そして、擬似色化の際の、それぞれの領域についての寄与色濃度値についても、第1の実施の形態における考え方を当てはめることにより、同様に求めることができる。図7は、このようにして得られる4つの領域E、F、G、Hの状態を表現する量を一覧にして示す図である。ただし、特色1および特色2の本来色濃度値がそれぞれs1、s2であり、両者の擬似色変換率がそれぞれG1i、G2iであるとする。
領域Eは、特色1と特色2の両方のインクの重なりが生じることになる領域である。よって、その面積比率は、それぞれの網点パターンにおいて網点が存在する比率の積、つまりは色濃度値の積s1・s2となる。また、この領域Eの寄与色濃度値をG12iとすると、領域Eでは、特色1を擬似色化して得られる擬似色濃度値にてベタ塗りがされた上に、特色2について擬似色化したうえでベタ塗りがされている、と考えることが出来るので、式1で、P1i=G1i、s=1、Gi=G2iとすることで、寄与色濃度値をG12iを求めることが出来る。すなわち、
G12i=G1i+1・G2i−G1i・1・G2i
∴G12i=G1i+G2i−G1i・G2i (式4)
と表すことができる。
G12i=G1i+1・G2i−G1i・1・G2i
∴G12i=G1i+G2i−G1i・G2i (式4)
と表すことができる。
領域Fは、特色2のインクのみが乗る領域である。よって、その面積比率は、(1−s1)・s2となる。また、寄与色濃度値はG2iとなる。
領域Gは、特色1のインクのみが乗る領域である。よって、その面積比率は、s1・(1−s2)となる。また、寄与色濃度値はG1iとなる。
領域Hは、重ね刷りによっても空白が保たれている領域である。よって、その面積比率は、(1−s1)・(1−s2)となる。また、寄与色濃度値は0である。
これらの値をもとに、第1の実施の形態と同様に、寄与色濃度値を面積比率で重み付きすることでプロセスカラーについてプルーフ色濃度値を導出すると、
Hi=s1・s2・(G1i+G2i−G1i・G2i)+(1−s1)・s2・G2i+s1・(1−s2)・G1i+(1−s1)・(1−s2)・0
Hi=s1・s2・G1i+s1・s2・G2i−s1・s2・G1i・G2i+s2・G2i−s1・s2・G2i+s1・G1i−s1・s2・G1i
∴Hi=s1・G1i+s2・G2i−s1・G1i・s2・G2i (式5)
となる。式5は、あるプロセスカラーについてのプルーフ色濃度値Hiを、それぞれの特色についての擬似色濃度値s1・G1iおよびs2・G2iの和から、両者の積を差し引くことによって得ることを示している。
Hi=s1・s2・(G1i+G2i−G1i・G2i)+(1−s1)・s2・G2i+s1・(1−s2)・G1i+(1−s1)・(1−s2)・0
Hi=s1・s2・G1i+s1・s2・G2i−s1・s2・G1i・G2i+s2・G2i−s1・s2・G2i+s1・G1i−s1・s2・G1i
∴Hi=s1・G1i+s2・G2i−s1・G1i・s2・G2i (式5)
となる。式5は、あるプロセスカラーについてのプルーフ色濃度値Hiを、それぞれの特色についての擬似色濃度値s1・G1iおよびs2・G2iの和から、両者の積を差し引くことによって得ることを示している。
よって、本実施の形態の場合、変換演算部4は、ラスターデータDRからプロセスカラーのそれぞれの特色の本来色濃度値s1,s2を取得するとともに、それぞれの特色の擬似色変換率G1i、G2iを特色情報ISから取得して、式5の変換演算を行うことにより、各画像領域について、画素単位、各プロセスカラー単位で、プルーフ色濃度値Hiを算出することになる。
なお、式5は、
Hi=s1・G1i+(1−s1・G1i)s2・G2i (式6)
と変形できる。式6において、第1項は特色1の寄与を示し、第2項は特色2の寄与を示すものであるといえる。よって、式6によれば、それぞれの特色版の階調変化がともにプルーフ色濃度値Hiに反映されることは明らかである。
Hi=s1・G1i+(1−s1・G1i)s2・G2i (式6)
と変形できる。式6において、第1項は特色1の寄与を示し、第2項は特色2の寄与を示すものであるといえる。よって、式6によれば、それぞれの特色版の階調変化がともにプルーフ色濃度値Hiに反映されることは明らかである。
さらに、式5は、
Hi=(1−s2・G2i)s1・G1i+s2・G2i (式7)
と変形できるので、式7はs1・G1iの単調増加の一次関数であるといえる。よって、式3について行った議論と同様に、式7において得られるプルーフ色濃度値Hiが飽和することはない。
Hi=(1−s2・G2i)s1・G1i+s2・G2i (式7)
と変形できるので、式7はs1・G1iの単調増加の一次関数であるといえる。よって、式3について行った議論と同様に、式7において得られるプルーフ色濃度値Hiが飽和することはない。
すなわち、本実施の形態においても、画像データ変換装置1は、変換演算部4において式5(もしくは式6あるいは式7)に従った変換処理を行うことにより、2種類の特色による色表現がなされているビットマップ形式の画像データ(ラスターデータ)から、該特色を含まないプロセスカラーのみの色表現によるビットマップ形式の画像データであって、重ね刷り状態を表現する色濃度値を適切に与えることが出来る画像データ(プルーフ出力用データ)を、生成することが出来る。
なお、式5において、s1→Pi、G1i→1、s2→s、G2i→Giと置き換えると、式5は式1と一致する。これは、特色1が実際にはプロセスカラーそのものである場合に相当する。ある特色の擬似色変換率Giについていずれか1つのプロセスカラーに係る成分を1とし、他については0と与えると、その特色はその成分についてのプロセスカラーそのものに一致するということを考えると、式5は式1の一般式であると考えることが出来る。
<変形例>
なお、上述の各実施の形態においては、主としてプロセスカラーがCMYKの4色である場合を念頭に置いて説明しているが、上述した式1や式5は、プロセスカラーの色数に問わず、それぞれの色成分について等価に成り立つので、プロセスカラーの色数の多少は関係しない。従って、上述の各式は、特色を、4色より多い色数のプロセスカラーによって擬似色化する場合についても同様に成り立つことは言うまでもない。例えば、6色をプロセスカラーとする場合であっても適用可能である。
なお、上述の各実施の形態においては、主としてプロセスカラーがCMYKの4色である場合を念頭に置いて説明しているが、上述した式1や式5は、プロセスカラーの色数に問わず、それぞれの色成分について等価に成り立つので、プロセスカラーの色数の多少は関係しない。従って、上述の各式は、特色を、4色より多い色数のプロセスカラーによって擬似色化する場合についても同様に成り立つことは言うまでもない。例えば、6色をプロセスカラーとする場合であっても適用可能である。
また、3つ以上の特色版について擬似色化を行う場合は、上述の実施の形態の変換演算処理を繰り返すことで、同様に処理が可能である。
(実施例)
図8に示す重ね刷り状態を例に、第1の実施の形態に係る色変換を具体的に説明する。図8(a)には、C版、M版、Y版、K版の4つのプロセス版と特色s1についてのs1版なる特色版とによってそれぞれ得られることになる分版画像IMc、IMm、IMy、Imk、Imsを示している。図8(b)には、これらの版を用いた重ね刷りによって、得られる印刷像IMを示している。ここで、K版以外の各版についてはそれぞれ、(a)に示す円形領域(Pc領域、Pm領域、Py領域、s1領域)に対し所定の色濃度値が設定されているものとする。K版については、s1領域以外に色濃度値が設定されているものとする。図9は、このときの各版についての色指定を一覧にして示す図である。図9において指定されている色濃度値が本来色濃度値に相当する。すなわち、PC=0.7、PM=0.82、PY=0.9、PK=0.03、s=0.8である。
図8に示す重ね刷り状態を例に、第1の実施の形態に係る色変換を具体的に説明する。図8(a)には、C版、M版、Y版、K版の4つのプロセス版と特色s1についてのs1版なる特色版とによってそれぞれ得られることになる分版画像IMc、IMm、IMy、Imk、Imsを示している。図8(b)には、これらの版を用いた重ね刷りによって、得られる印刷像IMを示している。ここで、K版以外の各版についてはそれぞれ、(a)に示す円形領域(Pc領域、Pm領域、Py領域、s1領域)に対し所定の色濃度値が設定されているものとする。K版については、s1領域以外に色濃度値が設定されているものとする。図9は、このときの各版についての色指定を一覧にして示す図である。図9において指定されている色濃度値が本来色濃度値に相当する。すなわち、PC=0.7、PM=0.82、PY=0.9、PK=0.03、s=0.8である。
なお、図9において、Pc−s1領域とはC版の像とs1版の像とが重なる領域を指し示しており、Pm−s1領域とは、M版の像とs1版の像とが重なる領域を指し示している。すなわち、これらの2つの領域が、プルーフ色濃度値の特色s1について擬似色化を行った場合に、その色表現が注目視される領域である。
また、図10は、特色s1について、特色情報ISとして定められている各プロセスカラーについての擬似色変換率を一覧にして示す図である。なお、図11は、この擬似色変換率と特色s1についての本来色濃度値より求められる、各プロセスカラーについての擬似色濃度値を一覧にして示す図である。
そして、図12は、図9に示した本来色濃度値と図10に示した擬似色変換率とを用いて、式1に基づいて算出した、Pc−s1領域とPm−s1領域とについてのプルーフ色濃度値を一覧にして示す図である。図12を図9と比較すると、いずれの領域についても、擬似色化前に本来色濃度値が0であった色成分については、図11に示した擬似色濃度値がプルーフ色濃度値として与えられている(斜字体にて示す)。これは、その色成分については各領域についてプロセスカラーによる像が形成されていないことから、実質的に重ね刷りがなされていない場合と同様の状態を示しているに過ぎない。
一方、擬似色化前に本来色濃度値が0でなかった色成分についてみると、Pc−s1領域のC版については値が本来色濃度値から0.07増加しているのみであり、同様に、Pm−s1領域のM版についても本来色濃度値から0.05増加しているに過ぎない(二重線枠で示す)。プロセス版のみの場合に比して色濃度値が増加していると言うことは、特色版について重ね刷りすることによる色濃度の変化が反映されているということを示すものであるといえる。そして、その増分が擬似色濃度値よりも小さいということは、本来色濃度値に比して擬似色濃度値が小さいことから、重ね刷り状態に対する特色の寄与は、プロセスカラー(Pc−s1領域ではC、Pm−s1領域ではM)に比して小さい、ということに対応するものであるといえる。一方、K版については本来色濃度値と擬似色濃度値との単純和とほぼ一致する(プルーフ色濃度値の正確な値は0.0698)が、これは、本来色濃度値と擬似色濃度値の双方が小さい場合は、これらの単純和を用いる場合とほぼ同じ値が得られることを示している。これは、式2において第二項の括弧内の値がほぼ1と近似できることに相当する。
(比較例1)
図13は、図9の場合について、仮にAdd合成法を用いた場合に得られる、Pc−s1領域とPm−s1領域との色成分を一覧にして示す図である。すなわち、図11の各色成分は、図9に与えられている各領域についての本来色濃度値と、図11に与えられている擬似色濃度値との単純和として与えられている。この場合、Pm−s1領域のM版の色濃度値が、1を越えてしまうことになる(二重線枠で示す)。すなわち、Add合成法の場合、Pm−s1領域については、1を越えた分についての階調表現が無視されてしまう、という状況が生じることになる。
図13は、図9の場合について、仮にAdd合成法を用いた場合に得られる、Pc−s1領域とPm−s1領域との色成分を一覧にして示す図である。すなわち、図11の各色成分は、図9に与えられている各領域についての本来色濃度値と、図11に与えられている擬似色濃度値との単純和として与えられている。この場合、Pm−s1領域のM版の色濃度値が、1を越えてしまうことになる(二重線枠で示す)。すなわち、Add合成法の場合、Pm−s1領域については、1を越えた分についての階調表現が無視されてしまう、という状況が生じることになる。
上述の実施例の場合には、このようなことは生じていないことから、第1の実施の形態における変換処理は、擬似色化後の重ね刷り状態を表現する色濃度値を得る方法として、Add合成法よりも優れているものといえる。
(比較例2)
図14は、図9の場合について、仮にMAX合成法を用いた場合に得られる、Pc−s1領域とPm−s1領域との色成分を一覧にして示す図である。すなわち、図11の各色成分は、図9に与えられている各領域についての本来色濃度値と、図11に与えられている擬似色濃度値とを比較して、大きい方の値が採用されたものである。この場合、Pc−s1領域のC版の色濃度値とPm−s1領域のM版の色濃度値が、本来色濃度値と同じ値となる(いずれも二重線枠で示す)。すなわち、MAX合成法の場合、これらの領域については、重ね刷りにより生じるはずの色濃度値の増加が無視されてしまう、という状況が生じることになる。
図14は、図9の場合について、仮にMAX合成法を用いた場合に得られる、Pc−s1領域とPm−s1領域との色成分を一覧にして示す図である。すなわち、図11の各色成分は、図9に与えられている各領域についての本来色濃度値と、図11に与えられている擬似色濃度値とを比較して、大きい方の値が採用されたものである。この場合、Pc−s1領域のC版の色濃度値とPm−s1領域のM版の色濃度値が、本来色濃度値と同じ値となる(いずれも二重線枠で示す)。すなわち、MAX合成法の場合、これらの領域については、重ね刷りにより生じるはずの色濃度値の増加が無視されてしまう、という状況が生じることになる。
上述の実施例の場合には、このようなことは生じていないことから、第1の実施の形態における変換処理は、擬似色化後の重ね刷り状態を表現する色濃度値を得る方法として、MAX合成法よりも優れているものといえる。
1 画像データ変換装置
2 データ取得部
3 変換処理指示部
4 変換演算部
5 出力処理部
6 特性情報生成部
13 記憶部
13d 特色情報データベース
DP プルーフ出力用データ
DR ラスターデータ
IM 印刷像
IMc、IMm、IMy、Imk、Ims 分版画像
PT1、PT2 網点パターン
PT3、PT4 重ね刷りパターン
RE1、RE2 単位網点領域
SD1、SD2 網点
W1、W2 空白領域
2 データ取得部
3 変換処理指示部
4 変換演算部
5 出力処理部
6 特性情報生成部
13 記憶部
13d 特色情報データベース
DP プルーフ出力用データ
DR ラスターデータ
IM 印刷像
IMc、IMm、IMy、Imk、Ims 分版画像
PT1、PT2 網点パターン
PT3、PT4 重ね刷りパターン
RE1、RE2 単位網点領域
SD1、SD2 網点
W1、W2 空白領域
Claims (8)
- 所定の画像データ処理装置に備わる所定の変換手段によって、特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データの変換方法であって、
前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する工程と、
前記特色についての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を所定の記憶手段から読み出す工程と、
前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換工程と、
を備え、
前記変換工程においては、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、
Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Gi
なる演算式にて算出する、
ことを特徴とする画像データの変換方法。 - 所定の画像データ処理装置に備わる所定の変換手段によって、特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データの変換方法であって、
前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する工程と、
前記特色についての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を所定の記憶手段から読み出す工程と、
前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換工程と、
を備え、
前記変換工程においては、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、
Hi=Pi+(1−Pi)・s・Gi
なる演算式にて算出する、
ことを特徴とする画像データの変換方法。 - 所定の画像データ処理装置に備わる所定の変換手段によって、2つの特色を第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データの変換方法であって、
前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する工程と、
前記2つの特色のそれぞれについての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を所定の記憶手段から読み出す工程と、
前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換工程と、
を備え、
前記変換工程においては、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色成分のそれぞれについて、前記第1色濃度値に当該第2色成分に係る前記変換係数を乗ずることによって前記2つの特色のそれぞれについての擬似色濃度値を算出したうえで、当該擬似色濃度値の総和から、当該擬似色濃度値どうしの積を差し引くことによって前記第2色濃度値を算出する、
ことを特徴とする画像データの変換方法。 - 特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データ変換装置であって、
前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する取得手段と、
前記特色についての擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から前記変換係数を読み出す読出手段と、
前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換手段と、
を備え、
前記変換手段は、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、
Hi=Pi+s・Gi−Pi・s・Gi
なる演算式にて算出することによって変換を行う、
ことを特徴とする画像データ変換装置。 - 特色とプロセスカラーとを第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データ変換装置であって、
前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する取得手段と、
前記特色についての第1色濃度値から擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から前記変換係数を読み出す読出手段と、
前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換手段と、
を備え、
前記変換手段は、前記第2色成分の1つをiと表し、色成分iについての第1色濃度値をPi、前記変換係数をGi、前記特色についての第1色濃度値をsとし、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色濃度値Hiを、
Hi=Pi+(1−Pi)・s・Gi
なる演算式にて算出することによって変換を行う、
ことを特徴とする画像データ変換装置。 - 2つの特色を第1色成分として含む第1画像データを、プロセスカラーのみを第2色成分として含む第2画像データに変換する画像データ変換装置であって、
前記第1画像データから前記第1色成分についての第1色濃度値を取得する取得手段と、
擬似色濃度値を得るための変換係数を含む変換情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から前記2つの特色のそれぞれについての変換係数を読み出す読み出す読出手段と、
前記第1色濃度値と前記変換係数とに基づいて前記第2色成分のそれぞれについての第2色濃度値を算出することにより、前記第1画像データを前記第2画像データに変換する変換手段と、
を備え、
前記変換手段は、全ての色濃度値について最大値が1となるように定義する場合に、前記第2色成分のそれぞれについて、前記第1色濃度値に当該第2色成分に係る前記変換係数を乗ずることによって前記2つの特色のそれぞれについての擬似色濃度値を算出したうえで、当該擬似色濃度値の総和から、当該擬似色濃度値どうしの積を差し引くことによって前記第2色濃度値を算出することによって変換を行う、
ことを特徴とする画像データ変換装置。 - コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のデータ変換方法を実行するデータ処理装置の変換手段として機能させることを特徴とするプログラム。
- コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項4ないし請求項6のいずれかに記載のデータ変換装置として機能させることを特徴とする特徴とするプログラム。
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