JP2004201173A - 色変換方法、色変換装置、および色変換プログラム - Google Patents
色変換方法、色変換装置、および色変換プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】第1変換関係決定部において、所定の色空間上の複数点の座標を座標成分の総和が制限された制限座標に変換する変換関係を決定し、第2変換関係決定部において、複数点の座標以外の座標を制限座標に変換する変換関係を補間計算などにより算出する。印刷において重要な色を所望の色に変換し、それ以外の色をその重要な色から徐々に色が変化するような色に変換することにより、色の階調の連続性を保ちながら、インクの総量を制限することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを、座標成分の総和が制限された制限座標で定義された制限画像データに変換する色変換方法、色変換装置、およびコンピュータ内で実行されることによりそのコンピュータを色変換装置として動作させる色変換プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラー印刷機を用いた印刷では、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のインクに、K(黒)のインクを加えた4色のインクが使用され、それらのインクが重ね合わされることによって全ての色が表現されている。本来は、C、M、Y3色のインクだけで全ての色を表現できるはずであるが、これら3色のインクを混色しても十分に濃い黒が得られないなどという問題があり、特にシャドウにおいて深みのある黒を表現するためにKインクが用いられている。
【0003】
近年では、濃い黒を表現するためだけではなく、UCR(Under Color Removal:下色除去)という技法を適用するという理由からも広範にKインクが用いられている(例えば、特許文献1参照)。UCRは、C、M、Y3色のインクによって表現されるグレー成分をKインクで置き換えることにより、重ねあわされるインクの総量を減少させる技法である。通常、UCRにおいては、例えば、(C,M,Y,K)=(60%,70%,80%,0%)の網点面積率で表現される色を、その色の成分のうち等量のC、M、Y各60%をそれらと等量のK60%で置き換えて、(C,M,Y,K)=(0%,10%,20%,60%)の網点面積率で表現することが行われている。UCRを行う前の網点面積率で色を表現すると、全インクを合わせて210%のインクが重ね合わされることになるが、UCRを行った後の網点面積率で色を表現すると、重ねあわされるインクを90%にまで抑えることができる。用紙上に多くのインクが重ねあわされると、インクが乾いたときにヒビが入ったり、インクが剥がれてしまう膜剥がれなどのような不具合が生じる恐れがあるが、このUCRを適用して、重ねあわされるインクの総量を制限することにより、これらの不具合を回避することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−124234号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したUCRでは、特にシャドー付近(K=100%に近い部分)の色において、例えば、(C,M,Y,K)=(60%,70%,80%,90%)の網点面積率で表現された色にUCR処理を施そうとすると、(C,M,Y,K)=(0%,10%,20%,150%)の網点面積率になってしまうというように、C、M、YインクをKインクで置き換えた後のKインク単色での網点面積率が計算上100%を超えてしまい、UCR処理を行うことができない場合がある。このため、このようなシャドー付近の色を表現する際には、UCRのように色を置き換えるのではなく、単にC、M、Yインクの量を減らすことによってインクの総量を制限することが行われている。しかし、このような場合、C、M、Yインクの量を減らしてインクの総量制限を行う部分と、UCRによってインクの総量制限を行う部分との境界付近で、色の階調が不連続になってしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、色の階調の連続性を保ちながらインクの総量を制限する色変換方法、色変換装置、および色変換プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の色変換方法は、所定の色空間上の座標を、座標成分の総和が所定制限値以下に制限された制限座標に変換する色変換方法において、
色空間上の所定の複数点それぞれについて、各点の座標を座標に応じた制限座標に変換する各点の変換関係を決定する第1変換関係決定過程と、
所定の色空間上の座標のうち複数点以外の点の座標を座標に応じた制限座標に変換する変換関係を、第1変換関係決定過程で決定された変換関係に基づいた推定によって決定する第2変換関係決定過程と、
第1変換関係決定過程および第2変換関係決定過程で決定された変換関係に従って、色空間上の任意の座標を制限座標に変換する座標変換過程とを有することを特徴とする。
【0008】
従来、インクを重ね合わせて色を表現する際に、インクの総量が制限値以上になる場合には、色を形成する各インクの量を全体的に減少させるなどして、重ねあわされるインクの総量を制限することが行われている。しかし、この方法によると、インクの総量が制限値を超えてしまう部分を境界に、インクの量を減少させる部分と、インクの量を減少させない部分とがはっきりと分けられてしまうため、その境界付近において色の階調が不連続になってしまうという問題がある。
【0009】
本発明の色変換方法によると、色空間上の所定の複数点の座標が制限座標に変換される際の変換関係が決定された後、その変換関係を基にして、所定の複数点以外の点の座標が制限座標に変換される際の変換関係が推定されて決定される。例えば、印刷において重要視される1次色や2次色などの代表的な色における変換関係をはじめに決定しておき、それ以外の色における変換関係を補間計算などで算出することによって、重要な色は所望の色に変換し、それ以外の色はその重要な色から徐々に変化するような色に変換して、色の階調の連続性を保つことができる。
【0010】
また、本発明の色変換方法は、色空間上に格子状に設定された格子点の座標と、座標が第1変換関係決定過程と第2変換関係決定過程と座標変換過程とを経て変換される制限座標とを対応付けた色変換定義を作成する色変換定義作成過程と、
色変換定義を用いて、色空間上の座標で定義された任意の画像データを、制限座標で定義された画像データに変換する画像データ変換過程とを有することが好ましい。
【0011】
色空間上の座標と、上述した本発明の色変換方法に基づいてその座標が変換された制限座標とを対応付けた色変換定義を予め用意しておくことにより、色空間上の座標で定義された画像データを高速に制限座標で定義された画像データに変換することができる。
【0012】
また、本発明の色変換方法において、上記の第1変換関係決定部は、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスの色再現領域の境界上の複数点それぞれについて変換関係を決定するものであることが好ましい。
【0013】
色再現領域の境界上には、1次色や2次色の純色など、印刷において重要視される色が含まれており、これらの色における変換関係は、第2変換関係決定部で推定により決定されるのではなく、第1変換関係決定部において所定の変換関係が決定されることが好ましい。
【0014】
また、本発明の色変換方法において、上記の第1変換関係決定部は、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスの色再現領域をなす立体の複数の頂点について変換関係を決定するものであり、
第2変換関係決定部は、前記推定として補間を用いるものであることが好ましい。
【0015】
推定として補間を用いることにより、精度よく変換関係を決定することができる。
【0016】
また、本発明の色変換装置は、所定の色空間上の座標を、座標成分の総和が所定制限値以下に制限された制限座標に変換する色変換装置において、
色空間上の所定の複数点それぞれについて、各点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する各点の変換関係を決定する第1変換関係決定部と、
所定の色空間上の座標のうち複数点以外の点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する変換関係を、第1変換関係決定部で決定された変換関係に基づいた推定によって決定する第2変換関係決定部と、
第1変換関係決定部および第2変換関係決定部で決定された変換関係に従って、前記色空間上の任意の座標を制限座標に変換する座標変換部とを備えたことを特徴とする。
【0017】
尚、本発明の色変換装置には、本発明の色変換方法の各種態様に対応する各種態様全てが含まれる。
【0018】
また、本発明の色変換プログラムは、コンピュータ内で実行され、コンピュータによって、所定の色空間上の座標を、座標成分の総和が所定制限値以下に制限された制限座標に変換する色変換プログラムにおいて、
色空間上の所定の複数点それぞれについて、各点の座標を座標に応じた制限座標に変換する、各点の変換関係を決定する第1変換関係決定部と、
所定の色空間上の座標のうち複数点以外の点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する変換関係を第1変換関係決定部で決定された変換関係に基づいた推定によって決定する第2変換関係決定部と、
第1変換関係決定部および第2変換関係決定部で決定された変換関係に従って、色空間上の任意の座標を制限座標に変換する座標変換部とを備えたことを特徴とする。
【0019】
本発明の色変換プログラムをコンピュータ内で実行させることによって、そのコンピュータを上記のような色変換装置として動作させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態が適用される印刷およびプルーフ画像作成システムの全体構成図である。
【0022】
カラースキャナ10では、原稿画像11が読み取られて、その読み取った原稿画像11を表すCMYK4色の色分解画像データが生成される。このCMYKの画像データはワークステーション20に入力される。ワークステーション20では、オペレータにより、入力された画像データに基づく電子的な集版が行われ、印刷用の画像を表す画像データが生成される。この印刷用の画像データは、印刷を行う場合は、フィルムプリンタ30に入力され、フィルムプリンタ30では、その入力された画像データに対応した、CMYK各版の印刷用フィルム原版が作成される。
【0023】
この印刷用フィルム原版からは刷版が作成され、その作成された刷版が印刷機40に装着される。この印刷機40に装着された刷版にはインクが塗布され、その塗布されたインクが印刷用の用紙上に転移されてその用紙上に印刷画像41が形成される。
【0024】
このフィルムプリンタ30によりフィルム原版を作成し、さらに刷版を作成して印刷機40に装着し、その刷版にインクを塗布して用紙上に印刷を行う一連の作業は、大掛かりな作業であり、コストもかかる。このため、実際の印刷作業を行う前に、プリンタ60により、以下のようにしてプルーフ画像61を作成し、印刷画像41の仕上がりの事前確認が行われる。
【0025】
プルーフ画像を作成するにあたっては、ワークステーション20上の電子集版により作成された画像データがパーソナルコンピュータ50に入力される。ここで、このパーソナルコンピュータ50に入力される画像データは、いわゆるPDL(Page Description Language)で記述された言語データ、あるいは、印刷機40に適合し、網点面積率で定義された画像データ(以下、網点面積率で定義された画像データを網%データと称する)であり、パーソナルコンピュータ50では、いわゆるRIP(Raster Image Processor)100により、プリンタ60に適合し、ビットマップに展開されたCMYK4色の画像データに変換される。このCMYK4色の画像データは、実質的には、フィルムプリンタ30に入力される印刷用の画像データと同一である。ここで、RIP100の機能について説明する。
【0026】
RIP100には、色補正装置110、本発明の色変換装置の一実施形態である総量制限装置120、画像展開装置130、およびページ記述データ展開装置140それぞれとしての機能が備えられている。
【0027】
ここに示す例では、RIP100の色補正装置110および総量制限装置120で、印刷用の画像データをプリンタ60の色空間に適合した画像データに変換することが行われ、その前段階として、画像データを変換する際に参照されるLUT(Look Up Table)形式を持つ各種プロファイルが作成される。説明の便宜上、本実施形態においては、プリンタ60の色空間は、CMYK色空間であるとして説明する。また、以下では、印刷機40に適合したCMYK色空間を印刷色空間、プリンタ60に適合したCMYK色空間をプリンタ色空間と称する。
【0028】
色補正装置110では、印刷色空間上の画像データとプリンタ色空間上の画像データとの対応を示す色補正プロファイル310が予め作成され、総量制限装置120では、プリンタ色空間上の画像データと、画像データに基づく画像をプリンタ60で出力する際に重ねあわされるインクの総量が制限されたプリンタ色空間上の画像データ(以下、インクの量が制限された画像データを制限画像データと称する)との対応を示す総量制限プロファイル320が予め作成される。色補正プロファイル310、および総量制限プロファイル320の作成方法や使用方法については後述する。尚、この図1に示す測色計70は各プロファイルの作成に関連するものである。
【0029】
ワークステーション20からパーソナルコンピュータ50に印刷用の画像データが送られてくると、ページ記述データ展開装置140は、その印刷用の画像データがページ記述データである場合に、その印刷用の画像データを網点面積率で定義された網%データに展開する。さらに、ページ記述データ展開装置140は、網%データに変換した印刷用の画像データを色補正装置110に送り、また、送られてきた印刷用の画像データが、元々網%データである場合には、その印刷用の画像データをそのまま色補正装置110に送る。色補正装置110は色補正プロファイル310を参照し、ページ記述データ展開装置140から送られてきた印刷色空間上の印刷用の画像データをプリンタ色空間上の画像データに変換する。この変換された画像データに基づいたプルーフ画像を仮にそのままプリンタ60で出力すると、プルーフ画像中の色部分によっては、多量のインクが重ね合わさって表現されるために、インクが剥がれてしまうことがある。これを回避するため、変換された画像データは総量制限装置120に送られ、総量制限装置120によって総量制限プロファイル320が参照されて、画像データが制限画像データに変換される。また、この制限画像データは、網%データであり、このままではプリンタ60で出力することはできない。したがって、この網%で定義された制限画像データは、画像展開装置130に送られ、画像展開装置130で、プリンタ60で出力可能なビットマップ形式の制限画像データに変換される。変換後のビットマップ形式の制限画像データは、プリンタ60に入力され、プリンタ60では、その入力された制限画像データに基づくプルーフ画像が作成される。
【0030】
このようにしてプルーフ画像を作成して、そのプルーフ画像を確認することにより、印刷の仕上がりを事前に確認することができる。
【0031】
ここで、RIP100を備えたパーソナルコンピュータ50のハードウェアについて説明する。
【0032】
図2は、図1に示す測色計70およびパーソナルコンピュータ50の外観斜視図、図3は、そのパーソナルコンピュータ50のハードウェア構成図である。
【0033】
この図2に示す測色計70には、図4に示すような、複数のカラーパッチが配列されたカラーチャート90が乗せられ、そのカラーチャート90を構成する複数のカラーパッチ91a,91b,…のそれぞれについて測色値(ここではXYZ値とする)が測定される。この測色計70での測定により得られた各カラーパッチの測色値を表す測色データは、ケーブル92を経由してパーソナルコンピュータ50に入力される。
【0034】
このカラーチャート90は、図1に示す印刷機40での印刷により、あるいはプリンタ60でのプリント出力により作成されたものであり、パーソナルコンピュータ50は、このカラーチャート90を構成する各カラーパッチに対応する色データ(CMYKの各値)を知っており、このパーソナルコンピュータ50では、そのカラーチャート90の各カラーパッチの色データと測色計70で得られた測色データとに基づいて、印刷プロファイルやプリンタプロファイルが作成される。この点に関する詳細な説明は後述する。ここでは、次に、パーソナルコンピュータ50のハードウェア構成について説明する。
【0035】
このパーソナルコンピュータ50は、外観構成上、本体装置51、その本体装置51からの指示に応じて表示画面52a上に画像を表示する画像表示装置52、本体装置51に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード53、および、表示画面52a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス54を備えている。この本体装置51は、外観上、フレキシブルディスク(以下、FDと省略する)を装填するためのFD装填口51a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口51bを有する。
【0036】
本体装置51の内部には、図3に示すように、各種プログラムを実行するCPU511、ハードディスク装置513に格納されたプログラムが読み出されCPU511での実行のために展開される主メモリ512、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置513、FD520をアクセスするFDドライブ514、CD−ROM521が装填され、その装填されたCD−ROM521をアクセスするCD−ROMドライブ515、測色計70と接続され、測色計70から測色データを受け取るI/Oインタフェース516が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図2にも示す画像表示装置52、キーボード53、マウス54は、バス55を介して相互に接続されている。
【0037】
ここで、CD−ROM521には、本発明の色変換プログラムの一実施形態であり、パーソナルコンピュータ50を図1の総量制限装置120として動作させるための色変換プログラムが記憶されている。そのCD−ROM521はCD−ROMドライブ515に装填され、そのCD−ROM521に記憶された色変換プログラムがこのパーソナルコンピュータ50にアップロードされてハードディスク装置513に記憶される。そして、この色変換プログラムが起動されて実行されることにより、パーソナルコンピュータ50は、後述する色変換方法を使って画像データを制限画像データに変換する本発明の色変換装置の一実施形態の総量制限装置120として動作する。
【0038】
次に、本発明の一実施形態である図1の総量制限装置120を生成するための色変換プログラムについて説明する。
【0039】
図5は、本発明の色変換プログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROM521を示す概念図である。
【0040】
CD−ROM521に記憶された色変換プログラム530は、第1変換関係決定部531、第2変換関係決定部532、座標変換部533、色変換定義作成部534、および画像データ変換部535とで構成されている。ここで、第1変換関係決定部531は本発明の色変換プログラムにおける第1変換関係決定部の一例に相当し、同様に、第2変換関係決定部532は第2変換関係決定部の一例に相当し、座標変換部533は座標変換部の一例に相当し、色変換定義作成部534は色変換定義作成部の一例に相当し、画像データ変換部535は画像データ変換部の一例に相当する。色変換プログラム530の各部の詳細については、図1および図6に示す本発明の色変換装置の一実施形態である総量制限装置120の各部の作用と一緒に説明する。
【0041】
図6は、この色変換プログラム530を図2のパーソナルコンピュータ50にインストールし、パーソナルコンピュータ50を本発明の色変換装置の一実施形態として動作させるときの総量制限装置120の機能ブロック図である。以下では、総量制限装置120の構成要素と、それらの構成要素によるおおまかな作用について説明する。
【0042】
図1にも示す総量制限装置120は、第1変換関係決定部121、第2変換関係決定部122、座標変換部123、色変換定義作成部124、および画像データ変換部125を備えている。図5に示す色変換プログラム530を図1〜図3に示すパーソナルコンピュータ50にインストールすると、色変換プログラム530の第1変換関係決定部531は図6の第1変換関係決定部121を構成し、同様に、第2変換関係決定部532は第2変換関係決定部122を構成し、座標変換部533は座標変換部123を構成し、色変換定義作成部534は色変換定義作成部124を構成し、画像データ変換部535は画像データ変換部125を構成する。
【0043】
図6の第1変換関係決定部121、第2変換関係決定部122、および座標変換部123は、図1に示すプリンタ60のプリンタ色空間上の画像データとプリンタ色空間上の制限画像データとの対応を示す総量制限プロファイル320を作成するための要素である。
【0044】
第1変換関係決定部121は、総量制限プロファイル320を作成するための一連のプリンタ色空間上の網%データを生成する。さらに、第1変換関係決定部121は、その網%データのうち所定の複数の網%データそれぞれについて、各網%データを、その網%データに応じた各制限画像データに変換するための変換係数を決定する。この第1変換関係決定部121は、本発明の色変換装置における第1変換関係決定部の一例に相当する。
【0045】
また、第2変換関係決定部122には、第1変換関係決定部121から、総量制限プロファイル320作成用の一連の網%データと、第1変換関係決定部121で決定された複数の変換係数が送られてくる。第2変換関係決定部122は、所定の複数の網%データそれぞれに対応する変換係数を基に、一連の網%データのうち、所定の複数の網%データ以外の網%データを制限画像データに変換するための変換係数を算出する。この第2変換関係決定部122は、本発明の色変換装置における第2変換関係決定部の一例に相当する。
【0046】
座標変換部123には、第2変換関係決定部122から、一連の網%データと、第1変換関係決定部121で決定された変換係数と、第2変換関係決定部122で算出された変換係数とが送られてくる。座標変換部123は、送られてきたそれぞれの変換係数を使って、一連の網%データを制限画像データに変換する。この座標変換部123は、本発明の色変換装置における座標変換部の一例に相当する。
【0047】
第1変換関係決定部121、第2変換関係決定部122、および座標変換部123を経て、総量制限プロファイル320を作成するために用意された一連の網%データが制限画像データに変換されると、色変換定義作成部124は、変換前の網%データと変換後の制限画像データとを対応付け、総量制限プロファイル320を生成する。この色変換定義作成部124は、本発明の色変換装置における色変換定義作成部の一例に相当する。生成された総量制限プロファイル320は、画像データ変換部125に送られる。
【0048】
画像データ変換部125は、色変換定義作成部124で作成された総量制限プロファイル320を使って、図1に示すRIP100内の色補正装置110から送られてきた、プリンタ60に適合したプリンタ色空間の画像データを、プリンタ色空間の制限画像データに変換する。この画像データ変換部125は、本発明の色変換装置における画像データ変換部の一例に相当する。変換された制限画像データは、図1に示す画像展開装置130に送られる。
【0049】
総量制限装置120は、基本的には以上のように構成されている。
【0050】
次に、図1に示すRIP100内で行われる一連の処理について詳しく説明する。
【0051】
RIP100では、プルーフ画像61を作成する前段階として、色補正装置110で参照される色補正プロファイル310、および総量制限装置120で参照される総量制限プロファイル320が作成される。
【0052】
まず、図1の色補正装置110で参照される色補正プロファイル310の作成方法について説明する。
【0053】
図1に示すワークステーション20で、印刷色空間(CMYK色空間)に合わせて、例えば0%,10%,……,100%と順次変化させたCMYKのプロファイル作成用の網%データを生成し、前述の印刷手順に従って、そのようにして生成した網%データに基づくカラーチャート90(図4参照)を作成する。図1に示す印刷画像41は、カラーチャートを表している図ではないが、この印刷画像41に代えて図4に示すカラーチャート90を印刷したものとし、そのカラーチャートを構成する各カラーパッチ91a,91b,…を測色計70で測色する。こうすることにより、印刷色空間上の座標値と測色色空間上の座標値との対応関係を表す印刷プロファイルが構築される。
【0054】
図7は、印刷プロファイルの概念図である。
【0055】
この印刷プロファイルには、CMYKで定義された画像データが入力され、その印刷色空間の画像データがXYZで定義された画像データに変換される。このCMYKで定義された画像データをXYZで定義された画像データに変換する印刷プロファイルをTで表す。
【0056】
印刷プロファイルTが作成されると、次にプリンタプロファイルが用意される。
【0057】
尚、ここでは、プリンタプロファイルはそのプリンタのメーカで既に作成され、プリンタとともに納品されているものとし、したがってここではプリンタプロファイルをあらためて作成する必要はないが、以下では、そのプリンタプロファイルを新たに作成するとした場合の基本的な作成方法について説明する。
【0058】
このプリンタプロファイルの作成方法は、カラーチャートを出力する出力デバイスが印刷機ではなくプリンタであるという点を除き、印刷プロファイルTの作成方法と同様である。すなわち、ここでは、図1に示すパーソナルコンピュータ50で、プリンタ色空間(CMYK色空間)に合わせて、各色について例えば0%,10%,…,100%と順次変化させた、CMYKのプロファイル作成用の網%データを生成し、そのように生成した網%データをプリンタ60に送り、プリンタ60でその網%データに基づくカラーチャートをプリント出力する。なお、網%データは、10%刻み以外の他の間隔刻みに順次変化するものであってもよい。
【0059】
図1に示すプルーフ画像61は、カラーチャートを表している画像ではないが、プリンタ60では、このプルーフ画像61に代えて、例えば、印刷プロファイルの作成のために印刷機40での印刷により作成したカラーチャートと同一タイプのカラーチャートを出力したものとし、そのカラーチャートを構成する各カラーパッチを測色計70で測色する。こうすることにより、プリンタ60についての、プリンタ色空間上の座標と測色色空間(XYZ空間)上の座標との対応関係を表すプリンタプロファイルが構築される。
【0060】
図8は、プリンタプロファイルの概念図である。
【0061】
このプリンタプロファイルには、CMYKで定義された画像データが入力され、そのCMYKの画像データがXYZの測色データに変換される。ここでは、このCMYKの画像データをXYZの測色データに変換するプリンタプロファイルをPで表し、その逆変換、すなわちXYZの測色データをCMYKの画像データに変換するプリンタプロファイルをP-1で表す。
【0062】
尚、ここでは、プリンタ60はCMYKの画像データに基づいて画像を出力するプリンタであるとして説明しているが、例えばRGBの画像データに基づく画像を出力するプリンタに関しても、パーソナルコンピュータ50においてRGB色空間で定義されたプロファイル用データを発生させて、カラーチャートを出力することにより、同様にしてそのプリンタに適合したプリンタプロファイルを作成することができる。ただしここでは、CMYKの画像データに基づいて画像を出力するプリンタ60を使用するものとして説明する。
【0063】
印刷プロファイルおよびプリンタプロファイルが作成されると、それらが結合されて色補正プロファイル310が作成される。
【0064】
図9は、色補正プロファイル310を示す図である。
【0065】
色補正プロファイル310は、印刷プロファイルTとプリンタプロファイルP-1が結合されて形成されている。色補正装置110は、色補正プロファイル310を参照することによって、印刷用のCMYKの画像データを印刷プロファイルTによりXYZの測色データに変換し、続いてそのXYZの測色データをプリンタプロファイルP-1により再び、ただし今度はプリンタ用の、CMYKの画像データに変換する。
【0066】
このようにして、色補正装置110において生成されたプリンタ用のCMYKの画像データを、画像展開装置130に送ると、画像展開装置130でCMYKの網%濃度で表現された画像データがビットマップ形式の画像データに変換され、そのビットマップ形式の画像データに基づいて、プリンタ60により、印刷と見た目に同じ色のプルーフ画像を出力することができる。
【0067】
しかし、総量制限装置120での処理が施されない画像データに基づいて出力されたプルーフ画像は、多量のインクが重ねあわされた部分のインクが剥がれてしまったりすることがある。
【0068】
そこで、以下では、画像データを、重ね合わされるインクの量が制限された制限画像データに変換することができる、本発明の色変換方法の一実施形態について説明する。ここで、説明の便宜上、以下では、重ねあわされるインクの総量を制限量Sまでの値に制限するものとし、さらに、なるべくK版を残しながら画像データを制限画像データに変換する方法を適用するものとして説明する。この制限量Sは、本発明の色変換方法にいう所定制限値の一例に相当する。
【0069】
図10は、本発明の色変換方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【0070】
図10のステップS1では、まず、図1および図6に示す総量制限プロファイル320が作成される。
【0071】
図11は、総量制限プロファイル320の作成手順を示すフローチャートである。ここで、図10のフローチャートの説明を中断し、まず、図11のフローチャートを使って、図6の総量制限装置120における総量制限プロファイル320の作成方法について説明する。
【0072】
図11のステップT1では、図6の第1変換関係決定部121において、総量制限プロファイル320を作成するための一連のプリンタ色空間(CMYK色空間)の網%データが生成され、そのプリンタ色空間における複数点の座標が取得される。まず、K版の網%データについて、例えば0%,10%,…,100%と順次変化させた網%データが設定され、その設定された一連の網%データそれぞれにK版が固定されてなる、CMY3色を変数とする立方体状のCMY色空間が求められる。このように求められたCMY色空間の集合は、プリンタ色空間と等価である。
【0073】
図12は、一連の網%データそれぞれにK版が固定されてなる一連の色空間を表す図である。
【0074】
この図12には、K版の網%データが0%,10%,…,100%という一連の網%データそれぞれに固定されてなる立方体状のCMY色空間600が示されている。図12には、各CMY色空間600上に、格子状に設定された格子点Eも示されている。本実施形態においては、複数点の座標として、K版の網%データがKi(i=0,10,…100)のときのCMY色空間600それぞれにおける8つの頂点Dj(j=0,1…7)の座標が取得される。このCMY色空間600は、本発明にいう「色再現領域をなす立体」の一例に相当する。また、各頂点Djは本発明にいう所定の複数点の一例にあたるとともに、本発明にいう立体の複数の頂点の一例に相当する。
【0075】
続いて、図11のステップT2では、図6の第1変換関係決定部121において、取得された複数点の座標で定義された画像データを制限画像データに変換するための変換係数が算出される。
【0076】
変換係数を算出するためには、まず、図12のCMY色空間600それぞれにおける各頂点Djの座標=(CDj,MDj,YDj,Ki)を取得する。このとき、各頂点Djにおけるインクの総量Inki_jは、
インク総量Inki_j=CDj+MDj+YDj+Ki
で算出される。さらに、このインク総量Inki_jを制限量S以下の値にまで減少させるときの変換係数Ri_jを、
変換係数Ri_j=S/Inki_j
の式によって算出する。この変換係数Ri_jは、本発明の色変換方法にいう変換関係の一例に相当し、各頂点Diにおける変換係数Ri_jを算出するステップT2の動作は、本発明の色変換方法における第1変換関係決定過程の一例に相当する。
【0077】
図11のステップT3では、図6の第2変換関係決定部122において、各CMY色空間600上の、格子点Eのうち各頂点Dj以外の格子点Eの座標(Cany,Many,Yany,Ki)(any:各頂点Dj以外の格子点E)における変換係数が算出される。本実施形態においては、各色空間600における8つの各頂点Djのうち、格子点Eを取り囲む4点を選択して重み付けを行う4点補間方式を採用して変換係数を算出する。以下、この4点補間方式によって変換係数を算出する手順について説明する。
【0078】
まず、各格子点Eの座標(Cany,Many,Yany,Ki)における座標成分の大小関係から、8つの頂点Djのうち重み付けを行う4点を選択する。例えば、格子点Eの座標成分が、
Yany<Many<Canyであれば、点D0および点D7の他に、点D1と点D3を選択し、
R‘0=Ri_0
R‘7=Ri_7
R‘a=Ri_1
R‘b=Ri_3
の4つの変換係数を用いて補間計算を行う。このとき、Yany<Many<Canyであるので、
VL=Cany
VM=Many
VS=Yany
と置き換え、補間計算を行う際の重み付け係数を、
K0=1−VL
K7=VS
Ka=VL−VM
Kb=VM−VS
と設定すると、格子点Eにおける変換係数Ri_anyは、
変換係数Ri_any=K0・R‘0+K7・R‘7+Ka・R‘a+Kb・R‘b
という補間式によって算出される。以下、同様に、格子点Eの座標成分が、Many<Yany<Canyであれば、点D0および点D7の他に、点D1と点D5を選択し、上記R‘a,R‘b,VL,VM,VSに替えて、
R‘a=Ri_1
R‘b=Ri_5
VL=Cany
VM=Yany
VS=Many
という値を得る。また、Yany<Cany<Manyであれば、点D0および点D7の他に、点D2と点D3を選択し、
R‘a=Ri_2
R‘b=Ri_3
VL=Many
VM=Cany
VS=Yany
という値を得る。また、Cany<Yany<Manyであれば、点D0および点D7の他に、点D2と点D6を選択し、
R‘a=Ri_2
R‘b=Ri_6
VL=Many
VM=Yany
VS=Cany
という値を得る。また、Many<Cany<Yanyであれば、点D0および点D7の他に、点D4と点D5を選択し、
R‘a=Ri_4
R‘b=Ri_5
VL=Yany
VM=Cany
VS=Many
という値を得る。また、Cany<Many<Yanyであれば、点D0および点D7の他に、点D4と点D6を選択し、
R‘a=Ri_4
R‘b=Ri_6
VL=Yany
VM=Many
VS=Cany
という値を得る。そして、これらの値を上記の変換係数Ri_anyを算出する式に代入して変換係数を求める。本実施形態においては、8つの頂点における変換係数から4つを選択して重み付けを行なう4点補間方式を採用しているが、格子点Eの変換係数は、他にも6点補間方式、8点補間方式等で補間して算出することも可能である。さらに、補間以外の方法で変換係数を推定するものであってもよい。この、図11のステップT3における、各CMY色空間600の各頂点Dj以外の格子点Eの座標における変換係数を算出する過程は、本発明の色変換方法における第2変換関係決定部の一例に相当する。
【0079】
図12に示す各CMY色空間600上の頂点Djを含む全格子点Eにおける変換係数が算出されると、図11のステップT4では、図6の座標変換部123において、全格子点Eの座標が制限座標に変換される。ここで、この例では、K版を減少させずにインクの量を制限する。格子点Eの座標を(C,M,Y,K)とし、その格子点Eにおける変換係数をRとすると、格子点Eの座標が変換された制限座標(C’,Y’,M’,K’)は、
C’=R×C
M’=R×M
Y’=R×Y
K’=K
で算出される。この制限座標を算出する図11のステップT4の動作は、本発明の色変換方法における座標変換過程の一例に相当する。
【0080】
さらに、図11のステップT5では、図6の色変換定義作成部124において、この(C,M,Y,K)と(C’,Y’,M’,K’)とが対応付けられる。
【0081】
図13は、格子点Eの座標(C,M,Y,K)と制限座標(C’,Y’,M’,K’)が対応付けられた、図1にも示す総量制限プロファイル320の概念図である。総量制限プロファイル320には、図1に示すプリンタ60に適合したCMYKの画像データが入力され、その画像データがCMYKの制限画像データに変換される。この総量制限プロファイル320を作成する図11のステップT5の動作は、本発明の色変換方法における色変換定義作成過程の一例にあたる。
【0082】
以上のような手順で、総量制限プロファイル320が作成される。以下、図10のフローチャートに戻って説明する。
【0083】
図6の画像データ変換部125は、上記のような手順で作成された総量制限プロファイル320を色変換定義作成部124から取得する。また、画像データ変換部125は、図1に示すRIP100内の色補正装置110から送られてきた、実際にプリント出力を行うためのプリンタ60に適合したプリンタ色空間の画像データをプリンタ色空間の制限画像データに変換する(図10のステップS2)。
【0084】
変換された制限画像データは、画像データ変換部125から画像展開装置130に送られ、ビットマップ形式の画像データに変換される。そのビットマップ形式の画像データがプリンタ60に送られ、プリンタ60においてプルーフ画像61が生成される。このプルーフ画像は、重ねあわされるインクの量が制限されており、膜剥がれなどの不具合の発生率が抑えられている。また、色補正装置110から総量制限装置120に送られてきた画像データは、補間計算によって算出された一連の変換係数に基づき、制限画像データに変換されるため、色の階調の連続性が保たれている。
【0085】
ここで、上記では、所定の色空間がCMYK色空間である場合について説明したが、本発明にいう所定の色空間は、CMYK色空間に限られるものではなく、例えば、RGB色空間や、5色以上の色成分によって色が表現される色空間などであってもよい。
【0086】
また、上記では、網%データをビットマップ形式の画像データに展開する画像展開機能を備えていないプリンタを適用したプルーフ画像作成システムについて説明したが、画像展開機能を有するプリンタを適用して、総量制限装置でインクの量が制限された制限画像データを、画像展開装置を介さずに直接プリンタに送り、プルーフ画像を生成してもよい。
【0087】
また、上記では、複数点の座標として、K版が固定されてなる一連の色空間おける頂点の座標を適用する例について説明したが、本発明の色変換方法は、所定の色空間上の頂点以外の複数点の座標を適用するものであってもよい。
【0088】
また、上記では、変換関係として座標を制限座標に変換するための変換係数を算出する例について説明したが、本発明の色変換方法における第1および第2変換関係決定過程が決定する変換関係は、変換係数ではなく、予め定められた座標値を直接決定するものであってもよい。
【0089】
また、上記では、格子点の座標を制限座標に変換する総量制限プロファイルを予め作成しておく色変換方法について説明したが、本発明の色変換方法は、プロファイルを作成せずに直接変換を行うものであってもよい。
【0090】
また、本発明の色変換装置あるいは色変換プログラムにおいて、「第1変換関係決定部」、「第2変換関係決定部」、および「座標変換部」は、同一の装置あるいはプログラム内に備えたものであってもよく、あるいは、別々の装置やプログラムに備えたものであってもよく、本発明の色変換方法を実現することができるものであれば、具体的な実現形態は問わない。
【0091】
さらに、上記では、印刷用の画像データをプリンタ用の画像データに変換する色補正プロファイルと、プリンタ用の画像データを制限画像データに変換する総量制限プロファイルとを備えた色変換装置について説明したが、本発明の色変換装置は、それらのプロファイルを結合した色変換用プロファイルを備えたものであってもよい。
【0092】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、色の階調の連続性を保ちながらインクの総量を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用される印刷およびプルーフ画像作成システムの全体構成図である。
【図2】図1に示す測色計およびパーソナルコンピュータの外観斜視図である。
【図3】パーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。
【図4】カラーチャートの模式図である。
【図5】本発明の色変換プログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROMを示す概念図である。
【図6】本発明の色変換装置の一実施形態である総量制限装置の機能ブロック図である。
【図7】印刷プロファイルの概念図である。
【図8】プリンタプロファイルの概念図である。
【図9】印刷プロファイルとプリンタプロファイルを結合させた色補正プロファイルを示す図である。
【図10】本発明の色変換方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図11】総量制限プロファイルの作成手順を示すフローチャートである。
【図12】一連の網%データそれぞれにK版が固定されてなる一連の色空間を表す図である。
【図13】総量制限プロファイルの概念図である。
【符号の説明】
10 カラースキャナ
11 原稿画像
20 ワークステーション
30 フィルムプリンタ
40 印刷機
41 印刷画像
50 パーソナルコンピュータ
51 本体装置
51a FD装填口
51b CD−ROM装填口
52 画像表示装置
52a 表示画面
53 キーボード
54 マウス
55 バス
60 プリンタ
61 プルーフ画像
70 測色計
90 カラーチャート
91a,91b,… カラーパッチ
100 RIP
110 色補正装置
120 総量制限装置
121 第1変換関係決定部
122 第2変換関係決定部
123 座標変換部
124 色変換定義作成部
125 画像データ変換部
130 画像展開装置
140 ページ記述データ展開装置
310 色補正プロファイル
320 総量制限プロファイル
511 CPU
512 主メモリ
513 ハードディスク装置
514 FDドライブ
515 CD−ROMドライブ
516 I/Oインタフェース
520 FD
521 CD−ROM
530 色変換プログラム
531 第1変換関係決定部
532 第2変換関係決定部
533 座標変換部
534 色変換定義作成部
535 画像データ変換部
600 立方体状の色空間
T 印刷プロファイル
P,P-1 プリンタプロファイル
Claims (5)
- 所定の色空間上の座標を、座標成分の総和が所定制限値以下に制限された制限座標に変換する色変換方法において、
前記色空間上の所定の複数点それぞれについて、各点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する各点の変換関係を決定する第1変換関係決定過程と、
前記所定の色空間上の座標のうち前記複数点以外の点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する変換関係を、前記第1変換関係決定過程で決定された変換関係に基づいた推定によって決定する第2変換関係決定過程と、
前記第1変換関係決定過程および前記第2変換関係決定過程で決定された変換関係に従って、前記色空間上の任意の座標を制限座標に変換する座標変換過程とを有することを特徴とする色変換方法。 - 前記色空間上に格子状に設定された格子点の座標と、該座標が前記第1変換関係決定過程と前記第2変換関係決定過程と前記座標変換過程とを経て変換される制限座標とを対応付けた色変換定義を作成する色変換定義作成過程と、
前記色変換定義を用いて、前記色空間上の座標で定義された任意の画像データを、前記制限座標で定義された画像データに変換する画像データ変換過程とを有することを特徴とする請求項1記載の色変換方法。 - 前記第1変換関係決定部は、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスの色再現領域の境界上の複数点それぞれについて変換関係を決定するものであることを特徴とする請求項1記載の色変換方法。
- 所定の色空間上の座標を、座標成分の総和が所定制限値以下に制限された制限座標に変換する色変換装置において、
前記色空間上の所定の複数点それぞれについて、各点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する各点の変換関係を決定する第1変換関係決定部と、
前記所定の色空間上の座標のうち前記複数点以外の点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する変換関係を、前記第1変換関係決定部で決定された変換関係に基づいた推定によって決定する第2変換関係決定部と、
前記第1変換関係決定部および前記第2変換関係決定部で決定された変換関係に従って、前記色空間上の任意の座標を制限座標に変換する座標変換部とを備えたことを特徴とする色変換装置。 - コンピュータ内で実行され、該コンピュータによって、所定の色空間上の座標を、座標成分の総和が所定制限値以下に制限された制限座標に変換する色変換プログラムにおいて、
前記色空間上の所定の複数点それぞれについて、各点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する各点の変換関係を決定する第1変換関係決定部と、
前記所定の色空間上の座標のうち前記複数点以外の点の座標を該座標に応じた制限座標に変換する変換関係を、前記第1変換関係決定部で決定された変換関係に基づいた推定によって決定する第2変換関係決定部と、
前記第1変換関係決定部および前記第2変換関係決定部で決定された変換関係に従って、前記色空間上の任意の座標を制限座標に変換する座標変換部とを備えたことを特徴とする色変換プログラム。
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-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002369487A patent/JP2004201173A/ja active Pending
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