JP2006302746A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 始動直後から比較的高い出力で発電可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池(10、26)、始動時に、複数の燃料電池のうち、より低い温度側で効率的に発電する温度対出力特性を有する燃料電池(26)を選択して発電させる制御装置(3)を備える。始動時に、相対的に低い温度で効率的な温度対出力特性を備えた燃料電池(26)が選択されるので、暖機前から出力の高い効率のよい運転が行われる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、起動時等の低温時に好適な運転が可能な燃料電池システムに関する。
燃料電池は、暖機前の低温時に運転特性が低いため、低温始動性能を向上させる工夫が望まれる。低温始動性能や再起動性能を向上させるためのシステムとして、例えば、特開2004−39524号公報には、大容量燃料電池と小容量燃料電池とを直列に配置するものが提案されていた。この装置では、起動時に小容量燃料電池のみを発電させ、大容量燃料電池からの空気と小容量燃料電池からの余剰の水素を燃焼器に供給して燃焼させ、この燃焼ガスを小容量燃料電池の空気極に導くように構成した燃料電池発電装置が提案されていた(特許文献1)。この従来の装置では、低温始動時に水素を燃焼させることで水分を含む燃焼ガスを小容量燃料電池に供給するため、小容量燃料電池の暖機運転が効率よく行われ、この結果システムの起動時間が短縮できるものとされていた。
特開2004−39524号公報(0008、0009) 特開2003−288911号公報
しかしながら、上記従来の燃料電池発電装置では、小容量燃料電池の温度対出力の特性について特に考慮されていなかった。この燃料電池発電装置では、大容量燃料電池と小容量燃料電池との間で温度対出力特性は同じとして取り扱っていると推察される。例えば、さらに燃焼器を設け、水素を燃焼させてその燃焼ガスを供給して小容量燃料電池を加熱するという加熱処理を必要としているからである。そして、この従来型の燃料電池発電装置では、小容量燃料電池が暖機される前の始動直後には小容量燃料電池が十分な効率で動作をしていないため、低い発電量しか得られていなかった。このため、従来の燃料電池発電装置の低温始動特性にはまだ改善の余地があったのである。
そこで、本発明は、低温時に比較的高い出力で発電可能な燃料電池システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池と、始動時に、複数の燃料電池のうち、より低い温度側で効率的に発電する温度対出力特性を有する燃料電池を選択して発電させる制御装置と、を備える。
本発明の構成によれば、複数の燃料電池には異なる温度−出力特性を有するように調整されている。そして、始動時、すなわち暖機前の状態においても、低い温度で効率的に発電する温度−出力特性を備えた燃料電池が選択されて始動されるので、暖機前から選択された燃料電池における効率のよい運転が行われる。このため、暖機が全くされない状態でも相対的に高い出力が得られる。
また、本発明の燃料電池システムは、互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池と、環境温度を検出する温度検出装置と、温度検出装置により検出された温度が所定の温度より低い場合に、複数の燃料電池のうち、より低い温度側で効率的に発電する温度対出力特性を有する燃料電池を選択して発電させる制御装置と、を備える。

本発明の構成によれば、複数の燃料電池には異なる温度−出力特性を有するように調整されている。そして、温度が所定の温度より低い場合、例えば、始動時や再起動時の暖機前の状態においても、低い温度で効率的に発電する温度−出力特性を備えた燃料電池が選択されて始動されるので、暖機前から選択された燃料電池における効率のよい運転が行われる。このため、暖機が全くされない状態でも相対的に高い出力が得られる。
ここで、本発明では、複数の燃料電池の各々に、それぞれの燃料電池を冷却する冷却経路をそれぞれ備え、それぞれの冷却経路は一部共通の冷却経路を構成しており、共通の冷却経路に、冷媒を循環させる強制循環装置を備えることが好ましい。
上記構成によれば、共通の冷却経路に強制循環装置を備えるので、相対的に低温で起動される燃料電池の運転により上昇した冷媒が、相対的に高い温度で高い効率を示す燃料電池に供給される。このため、相対的に高い温度で運転される燃料電池の暖機時間を短縮させることができる。また、共通の強制循環装置を備えるので、部品点数を削減可能である。
ここで、共通の冷却経路に、冷媒を加熱する加熱装置をさらに備えることは好ましい。相対的に高い温度で効率のよい燃料電池の適正運転温度が一定以上高い場合に、加熱装置により十分冷媒の温度を上げておくことで、一定以上高い温度で適正に運転される燃料電池の暖機時間であっても短縮させることが可能である。
すなわち、より低い温度側で効率的に発電する燃料電池が運転している場合に、加熱装置により冷媒を加熱させることが好ましい。このように構成すれば、相対的に低い温度で効率的な燃料電池のみが運転されている間に冷媒温度を十分上げることが可能だからである。
本発明では、冷媒の温度が所定の温度より高くなった場合に、複数の燃料電池のうち、より高い温度側で効率的に発電する燃料電池を選択して発電させる。この構成によれば、冷媒の温度が十分上がってくれば、相対的に高い温度で効率的な燃料電池の適正運転温度範囲となるので、この相対的に高い温度で効率的な燃料電池に運転を切り替えることが適当だからである。
ここで、冷媒の温度が、所定の温度範囲にある場合に、複数の燃料電池を同時に発電させるようにしてもよい。例えば、相対的に低い温度で効率的に発電する燃料電池が運転可能であって、かつ、相対的に高い温度で効率的に発電する燃料電池も動作可能な温度範囲になっていれば、双方を運転させることで、総合出力を上げることができ、また、冷媒温度も、より早く上昇させることが可能だからである。
すなわち、このような燃料電池システムでは、冷媒の温度が第1の温度より低い場合に、より低い温度側で効率的に発電する燃料電池を運転させ、冷媒の温度が第1の温度より高い第2の温度以上である場合に、より高い温度側で効率的に発電する燃料電池を運転させ、冷媒の温度が第1の温度以上であって第2の温度より低い場合に、複数の燃料電池を共に運転させることとなる。
また本発明の燃料電池システムは、所定の温度対出力特性を有する第1の燃料電池と、第1の燃料電池における所定の温度対出力特性に比べ、より低い温度側に出力の最大値がある第2の燃料電池と、第1の燃料電池または第2の燃料電池を冷却する冷媒の温度を測定する温度検出装置と、温度検出装置で検出された冷媒の温度が所定の温度より低い場合に、第2の燃料電池により優先的に発電させ、所定の温度より高い場合に第1の燃料電池により優先的に発電させる制御装置と、第1の燃料電池に冷媒を供給させる第1の冷却経路と、該第1の冷却経路と共通の冷媒を第2の燃料電池に供給させる第2の冷却経路と、第1の冷却経路と第2の冷却経路とを切り替える切換手段と、を備え、切換手段は、第2の燃料電池が発電している場合には第1の燃料電池および第2の燃料電池の双方に冷媒を供給させ、第1の燃料電池が発電している場合には第1の燃料電池に冷媒を供給させる。
具体的な本発明の実施例である。比較的低温時には、相対的に低い温度で動作可能な第2の燃料電池により発電を開始し、冷媒を加温しながら運転し、この冷媒の温度上昇により、第1の燃料電池が出力可能な温度になったら、該第1の燃料電池による運転に切り替えられる。このため、システムを迅速に起動し、その後温度に応じて大きな出力を取り出すことが可能である。
さらに本発明の燃料電池システムは、互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池と、環境温度を検出する温度検出装置と、温度検出装置により検出された温度において、最も効率的に発電可能な温度対出力特性を有する燃料電池を選択して発電させる制御装置と、を備えるように構成してもよい。この構成によれば、相対的に低い温度で効率のよい燃料電池が選ばれる代わりに、その時検出された環境温度で最も発電効率のよい燃料電池が選択される。このため、例えば始動時であっても極めて温度が高いような場合には、相対的に高い温度で効率のよい燃料電池が当初から選択される。また、例えば3つ以上の異なる温度−出力特性を有する燃料電池が設けられている場合に、環境温度によって、最も低い温度で効率がよい燃料電池が選ばれたり、中間的な温度で効率がよい燃料電池が選ばれたり、最も高い温度で効率がよい燃料電池が選ばれたりする。
なお、「環境温度」は、例えば燃料電池の冷却液の温度である。
本発明によれば、始動時等の低温時に、相対的に低い温度で効率的な温度対出力特性を備えた燃料電池が選択されるので、暖機前から出力の高い効率のよい運転が行われる。暖機が全くされない初期状態でも相対的に高い出力が得られる。
本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、本発明の燃料電池システムを、移動体である電気自動車に搭載した例に関する。これら実施形態は、本発明の例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されることなく種々に変形して実施可能である。
(実施形態1)
本発明の実施形態1は、所定の温度を基準に、二つの燃料電池の運転を切り替える発明に関する。
図1に、電気自動車に搭載された本発明の燃料電池システムの概略ブロック図を示す。
図1に示すように、本燃料電池システムは、主たる動力源である燃料電池10を冷却するための冷却経路1と、従たる動力源である燃料電池26を冷却するための冷却経路2とが、一部共通経路となって構成されている。
すなわち、冷却経路1と冷却経路2とは、一部区間である共通経路において二つの冷却経路が合流している。共通経路上に、循環ポンプ12、冷却装置14、及び冷媒タンク16が設けられている。冷却経路1と冷却経路2とは、循環ポンプ12の上流で合流し、冷媒タンク16の下流の分岐点で冷却経路1と冷却経路2とに分かれている。なお、冷媒とは、純水に防錆効果と凍結防止能力を向上させるための公知の添加物、例えばエチレングリコール等を加えたものをいい、その種類に限定はない。
冷却経路2の、冷却経路1との合流点前には、本発明の切換手段に係る遮断弁28が設けられている。制御部3が遮断弁28を制御することによって、冷却経路2及び冷却経路1の双方に冷媒を循環させるか冷却経路1のみに冷媒を循環させるかを制御可能になっている。具体的には、遮断弁28が閉弁された場合、冷媒は冷却経路1のみの循環し、遮断弁28が開弁された場合、冷媒は冷却経路1と冷却経路2の双方を流れるようになっている。
なお、冷却経路1と冷却経路2との分流点または/および合流点に三方弁やロータリーバルブを設けるように構成してもよい。このように構成すれば、冷却経路1と冷却経路2とのいずれか、または、双方に選択的に冷媒を流すように制御可能となる。また、冷却経路1と冷却経路2とに流す冷媒の量を調整可能となる。
共通経路上に設けられる循環ポンプ12は、本発明の強制循環装置に係り、制御部3の制御に基づき、共通経路中の冷媒(冷却液)を強制的に循環させることが可能になっている。なお、循環ポンプに代えてエジェクタのような強制的に流れを生じさせる装置を適用することも可能である。
冷却装置14は、共通経路を流れる冷媒の熱を奪うことが可能な構成を備えるものである。当該冷却装置14はオプショナルな構成要素である。冷却装置14の構造に限定はないが、典型的な構成としては、例えば、ラジエータとファンとの組合せからなる強制空冷装置が考えられる。ラジエータは、冷媒が多数の配管に分流されて流れるようになっており、配管には空気との接触面積を多くするためのフィンが多数設けられている。フィンの間を空気が流通する際に、熱交換により、冷媒が冷却されるような構造を備えている。ファンは、制御部3によって強制的に空気流を生じさせるもので、停車時等、自然な空気流が得られない環境であっても所望する冷却を可能とするものである。なお、冷却装置としては、コンデンサ等の構成を備えることにより、空冷を上回る冷却性能を持たせてもよい。
冷媒タンク16は、余剰な冷媒を貯留しておく貯留槽である。特に、本冷媒タンク16内には、ヒータ20が冷媒と熱交換可能に収容されている。ヒータ20は、制御部3の制御により電気的に切断・接続されるスイッチ24を介して、バッテリ22に電気的に接続されている。スイッチ24が投入されることにより、ヒータ20は発熱し、冷媒を加熱することができるようになっている。当該ヒータ20もオプショナルな構成要素であり、燃料電池26による発熱量が多い場合や温暖な地方での利用に限定される場合等には、無くてもよい構成である。
燃料電池10の入口には冷媒入口温度を計測可能な温度センサTinが設けられ、出口には冷媒出口温度を計測可能な温度センサToutが設けられている。これら温度センサはいずれか一つのみでもよい。また冷却経路2に設けられていてもよい。当該実施形態では、冷媒が共通経路によって共有化されているので、いずれの配管位置の温度であっても、冷媒温度を適切に測定可能である。特に、燃料電池26が動作中である場合、温度センサTinによって、燃料電池26の内部温度を計測可能であり、温度センサToutによって、燃料電池10の内部温度を計測可能である。
燃料電池10及び燃料電池26は、それぞれ単セルという発電構造体を複数積層したスタック構造を備えている。基本的に、単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly)といわれる発電体を、燃料ガスである水素ガス、酸化ガスである空気、本発明に係る冷媒の流路がそれぞれ設けられたセパレータ一対によって挟み込んだ構造を備えている。MEAは高分子電解質膜をアノード及びカソードの二つの電極を挟み込んで構成されている。アノードはアノード用触媒層を多孔質支持層上に設けてあり、カソードはカソード用触媒層を多孔質支持層上に設けてある。燃料電池10は、通常運転用の燃料電池であって、高出力が可能なように多数の単セルがスタックされている。燃料電池26は、低温起動用の燃料電池であって、始動時のシステム駆動に足りるだけの比較的小さな出力で発電可能な構造となっている。
燃料電池10には、遮断弁30及び遮断弁32が開弁されることによって水素ガスが供給され、遮断弁34及び遮断弁36が開弁されることによって空気が供給される。また燃料電池26には、遮断弁40及び遮断弁42が開弁されることによって水素ガスが供給され、遮断弁44及び遮断弁46が開弁されることによって空気が供給される。これら遮断弁はいずれも制御部3によってその開弁や閉弁が制御可能になっている。
燃料電池10及び燃料電池26に水素ガスを供給する水素ガス供給系は、水素ガスを充填貯蔵する水素タンク、水素タンクからの水素ガス供給を制御する各種遮断弁、水素ガスの圧力を調整する調圧弁、水素オフガスの水分を除去する気液分離器、不純物を取り除くパージ弁、水素ガスを流動させるポンプ等の構成を備える。このような水素ガス供給系としては、共用の構成を備えていても独立した系であってもよい。共用の構成を備えることとし、上記遮断弁の制御により、両燃料電池に対する水素ガスの供給を制御する構成とする方が経済的である。
また燃料電池10及び燃料電池26に空気を供給する空気供給系は、ラジエータ等から空気を取り込むエアクリーナ、空気を圧縮供給するコンプレッサ、空気オフガスとの間で湿度の交換を行う加湿器、空気オフガスからの過剰な水分を取り除く気液分離器、水素オフガスを空気オフガスで希釈するための希釈器、配管中のノイズを消音する消音器等を備える。このような空気供給系は、水素ガスと同様に、共用の構成を備えていても独立した系であってもよい。共用の構成を備えることとし、上記遮断弁の制御により、両燃料電池に対する空気の供給を制御する構成とする方が経済的である。
上記燃料電池10及び燃料電池26において、単セルは直列接続され、両端に高い電圧を生じるようになっている。燃料電池26のアノードーカソード間の出力電圧は、制御部3で制御可能なスイッチ50を介してコンバータ52の一次側に入力され、燃料電池10の出力電圧に適合するように電圧変換されて二次側に出力されるようになっている。コンバータ52の二次側は、燃料電池10のアノードーカソード間に接続されている。燃料電池10の出力電圧は、さらにコンバータ54の一次側に入力され、図示しないバッテリの電圧に適合するように電圧変換されて二次側に出力されるようになっている。コンバータ54の二次側は、図示しないバッテリ、さらに電力消費源である図示しないトラクションモータ等に接続されている。ヒータ20に電力を供給するバッテリ22は、このいずれかのコンバータ出力によって充電されるようになっている。
制御部3は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を有する汎用コンピュータとしての構成を備えている。制御部3は、内蔵ROM等に格納されているソフトウェアプログラムを順次実行することにより、本発明の燃料電池制御方法を実行させることが可能になっている。
ここで、本実施形態において、燃料電池10及び燃料電池26は、互いに異なる温度対出力特性を有する点に特徴がある。具体的には、燃料電池10は、相対的に高い温度において出力が高くなる温度−出力特性を示す一方、燃料電池26は、相対的に低い温度において出力が高くなる温度−出力特性を示す。言い換えれば、燃料電池10は、比較的高い温度帯に出力の最大値があり、燃料電池26は、比較的低い温度帯に出力の最大値がある。
図4に、燃料電池10及び燃料電池26のそれぞれの温度−出力特性を示す。
図4に示すように、燃料電池10は、比較的高い出力で発電するもので、環境温度(冷媒温度)60〜70℃付近において最大出力が出るようになっている。すなわち、通常運転用の燃料電池10は、例えば環境温度10℃から発電することは可能になっているが、その温度では効率が悪く、環境温度50℃を超えてから最大出力に近い出力で発電することが可能になっている。これに対し、低温起動用の燃料電池26は、環境温度−20℃付近から発電可能になっており、環境温度20〜30℃付近において最大出力が出るようになっている。その代わり、この燃料電池26は、始動時等、初期動作に足りるだけの比較的低い発電出力を有している。このように、燃料電池26は、燃料電池10に比べ、相対的に低い温度で最大出力を出せるため、始動時や低温時であっても暖機をすることなく短時間で発電が可能である。図4の特性から、本実施形態における低温起動用の燃料電池26の動作可能領域は−20〜40℃、通常運転用の燃料電池10の動作可能領域は、10〜90℃で、40〜80℃がより好ましいものといえる。
このような燃料電池ごとの温度−出力特性は、いろいろな要素により相違させることが可能である。例えば、各単セルの流路構造、MEAの仕様や材料の相違による。一般にMEAの保水性が低いように燃料電池を構成すると、運転温度が50℃を超える場合に出力が低下する傾向にある。
本発明では、冷媒の温度が所定のしきい値温度TLより低い場合に、燃料電池26により優先的に発電させ、この温度TLより高い場合に、燃料電池10により優先的に発電させるように制御するものである。温度―出力特性の相違は必ずしも燃料電池の出力量とは相関しない。
図2のフローチャートを参照して、本実施形態の動作を説明する。
図2に示す処理は、起動時または再起動時に適用することが通常である。但し、通常運転中に定期的に実施すれば、極端に環境温度が下がっている場合に燃料電池を切り替えることができる。
まず循環ポンプ12が駆動される(S1)。既に駆動されている場合にはその動作が継続される。循環ポンプ12の駆動により冷媒の循環が始まることにより、温度が均一化され、適正な温度計測が行える。
次いで、温度センサTinからの検出信号が取り込まれ、冷媒の温度tが測定される(S2)。冷媒の温度tが、しきい値温度TLより低かった場合(S3:YES)、低温起動用の燃料電池26を運転開始させる温度と判断される。このため、冷媒の循環を冷却経路2にも及ぼさせるために、遮断弁28が開弁される(S4)。すなわち、冷却経路2及び冷却経路1にともに冷媒を循環させるため、循環ポンプ12が所定の回転数で駆動される。
また、オプションにより、スイッチ24が投入されて、冷媒温度を上昇させるためのヒータ20にバッテリ22から電流を供給される(S5)。これにより、冷媒タンク16中の冷媒がヒータ20に供給される電力に応じたエネルギーで加熱される。ヒータによる強制加熱は、例えば冷媒温度が所定温度より低く、燃料電池26の運転による発熱だけでは、燃料電池10が効率的に運転可能な温度にまで冷媒温度が上昇するのに時間がかかる場合や、燃料電池26が効率的に行える温度よりも冷媒温度が低い場合等が考えられる。例えば冷媒温度が極低温(―20℃)〜氷点以下(≦0℃)の場合にはヒータ20を使う、というように設定できる。
次いで、水素ガス供給系及び空気供給系の各補機が起動される。また、遮断弁40、42、44、46が開弁されて、低温起動用の燃料電池26に水素ガス及び空気が供給されるようになる(S6)。このとき、遮断弁30、32、34、36は未だ閉弁されているので、通常運転用の燃料電池10は発電を停止したままである。以上の処理により、燃料電池26のみに電気化学反応を生じ、アノード−カソード間に電圧が生じるようになる。そして燃料電池26が運転されるにつれ電気化学反応に対応して発生する熱で、場合によってはヒータ20によって生ずる熱で、冷媒温度が上昇する。この冷媒は冷却経路2と冷却経路1とを共に循環しているので、冷却経路1から燃料電池10内部のセパレータに供給されて、燃料電池10を徐々に暖めていく。
図3Aに、上記切換により冷媒が循環する経路を実線で示す。図3Aに示すように、共通経路を循環ポンプ12の駆動で流れる冷媒は、ヒータ20の電源投入による熱で加熱され、燃料電池26の発電による熱で加熱され、動作していない燃料電池10を内部から暖めて再び共通経路に戻される。
一方、冷媒の温度tが、しきい値温度TL以上であった場合(S3:NO)、既に冷媒の温度が通常運転用の燃料電池10に適する程度になっているので、通常運転用の燃料電池10の運転を開始させる。まず、冷媒を冷却経路1のみに循環させるため、遮断弁28が閉弁される(S10)。また、冷却経路1に冷媒を循環させるために適する回転数で、循環ポンプ12が駆動される。
ヒータ20が投入されていた場合には、既に冷媒温度が十分に上昇したものとして、スイッチ24が切断され、ヒータ20による加熱が停止させられる(S11)。
そして、水素ガス及び空気が、燃料電池10にのみ供給されるように、低温起動用の燃料電池26の遮断弁40、42、44、46が閉弁される一方、通常運転用の燃料電池10の遮断弁30、32、34、36が開弁される(S12)。これらの処理により、冷媒は冷却経路1のみに循環し、燃料電池10のみが発電するようになる。
図3Bに、上記切換により冷媒が循環する経路を実線で示す。図3Bに示すように、冷媒は、燃料電池26には流れることなく、冷却経路1のみを流れる。ヒータ20は電源が切断されているので、結局燃料電池10の動作による熱で暖められることになる。冷媒の温度が高くなりすぎるようであれば、オプションにより、冷却装置14が駆動されて、冷媒温度が調整される。
なお、上記しきい値TLは、低温起動用の燃料電池26が最大値を示す温度よりは高く、通常運転用の燃料電池10が最大値を示す温度よりは低い中間の温度に設定することが好ましい。本実施形態では、図4に示すように、低温起動用の燃料電池26の出力ピークは、20〜30℃付近にあり、通常運転用の燃料電池10は60〜70℃に出力ピークがあるので、例えば、しきい値TLを40℃付近に設定すればよい。
なお、上記実施形態では、冷媒の温度がしきい値より低いか否かで燃料電池を選択していたが、システムの始動時または所定時間を経過した後の再起動時には、燃料電池全体の温度が下がっているという仮定のもの、始動時(再起動時)か否かで燃料電池を切り替えるように構成してもよい。すなわち、システムが起動時であったり、所定時間経過しての再起動時であった場合には、燃料電池26のみを選択して起動させたり、燃料電池26と燃料電池10とを共に起動させたりすることができる。そして、一定時間経過後、または、上記実施形態と同様に冷媒温度が一定以上であった場合に、燃料電池10のみによる運転をさせるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、各燃料電池の出力はコンバータを介した並列接続になっていたが、直列接続としてもよい。また、それぞれ独立させて電力系統を構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態1の構成によれば、2つの燃料電池10及び26は異なる温度−出力特性を有するように調整されている。そして、しきい値TLより低い温度では、低い温度で効率的に発電する温度−出力特性を備えた燃料電池26が選択されて始動されるので、暖機前から選択された燃料電池における効率のよい運転が行われる。このため、暖機が全くされない状態でも相対的に高い出力が得られる。
また、本実施形態1の構成によれば、冷却経路1及び冷却経路2には、一部共通の冷却経路が構成されている。そして、共通の冷却経路に冷媒を循環させる循環ポンプ12を備えるので、先に駆動される燃料電池26の反応熱により、より高い温度で効率的に発電する温度−出力特性を備える燃料電池10を効果的に暖めることができる。このため、相対的に高い温度で運転される燃料電池10の暖機時間を短縮させることができる。また、補機を共通の冷却経路上で兼用させることができるので、独立した冷却経路を設ける場合に比べ、部品点数を削減可能である。
また、本実施形態1の構成によれば、冷媒を加熱するヒータ20を備えるので、冷媒の温度が極端に低い場合や、相対的に高い温度で効率のよい燃料電池の適正運転温度がかなり高い場合であっても、燃料電池の暖機時間を短縮させることが可能である。
また、本実施形態1の構成によれば、より低い温度側で効率的に発電する燃料電池26が運転している場合に、ヒータ20で加熱させるので、起動時間の短い燃料電池26のみが運転されている間に冷媒温度を十分上げ、高出力の燃料電池10を起動させるための暖機をさせることが可能である。
また、本実施形態1の構成によれば、冷媒の温度がしきい値TL以上になった場合に、複数の燃料電池のうち、より高い温度側で効率的に発電する燃料電池10が選択されるので、冷媒温度に応じてその温度で発電効率のよい燃料電池を選択可能である。
(実施形態2)
本発明の実施形態2は、所定の温度範囲で、二つの燃料電池を共に運転させる発明に関する。
図5に、本実施形態2における燃料電池システムの概略ブロック図を示す。
図5に示すように、本燃料電池システムは、基本的に上記実施形態1と同様のシステム構成を備える。但し、本実施形態2における燃料電池システムに、冷却経路1にも制御部3により開弁/閉弁の制御が可能な遮断弁29を備える点で異なる。この冷却経路1に設けられた遮断弁29と、冷却経路2に設けられた前述の遮断弁28とは、制御部3により独立して開弁/閉弁が制御可能になっている。すなわち、遮断弁28を閉弁させ、遮断弁29を開弁させることで、冷媒を冷却経路1のみに循環させることができる。また、遮断弁28を開弁させ、遮断弁29を閉弁させることで、冷媒を冷却経路2のみに循環させることができる。さらに遮断弁28と29とを共に開弁させることで、冷媒を冷却経路1及び冷却経路2の双方に循環させることもできる。
次に図6のフローチャートを参照して、本実施形態2の動作を説明する。
図6に示す処理は、起動時または再起動時に適用することが通常である。但し、通常運転中に定期的に実施すれば、極端に環境温度が下がっている場合に燃料電池を切り替えることができる。
まず循環ポンプ12が駆動される(S20)。既に駆動されている場合にはその動作が継続される。循環ポンプ12の駆動により冷媒の循環が始まることにより、温度が均一化され、適正な温度計測が行える。
次いで、温度センサTinからの検出信号が取り込まれ、冷媒の温度tが測定される(S21)。冷媒の温度tが、第1しきい値温度T1より低かった場合(S22:YES)、少なくとも低温起動用の燃料電池26を運転すべき温度と判断される。図4に示すように、この第1しきい値温度T1は、低温起動用の燃料電池26が発電可能であり出力が低下しない程度の上限の温度とすることが好ましい。この温度では、また冷媒の温度は相対的に低めであると判断されるので、オプションにより、スイッチ24が投入されて、冷媒温度を上昇させるためのヒータ20にバッテリ22から電流を供給される(S23)。これにより、冷媒タンク16中の冷媒がヒータ20に供給される電力に応じたエネルギーで加熱される。
さらに、冷媒の温度tが今度は、第1しきい値温度T1よりも低い第2しきい値温度T2より低いか否かが判断される(S24)。図4に示すように、この第2しきい値温度T2は、通常運転用の燃料電池10が効率は悪いながらも発電可能な程度の下限の温度とすることが好ましい。冷媒の温度tがこの第2しきい値温度T2よりも低かった場合(S24:YES)、通常運転用の燃料電池10の運転には適さない程冷媒の温度が低いことを意味している。このため、低温起動用の燃料電池26のみを運転させる必要がある。冷媒の循環を冷却経路2にのみ及ぼさせるために、遮断弁28が開弁され、遮断弁29が閉弁される(S25)。この制御により、冷媒は冷却経路2のみに循環可能とされ、循環ポンプ12の回転数で循環する。
次いで、水素ガス供給系及び空気供給系の各補機が起動される。また、遮断弁40、42、44、46が開弁されて、低温起動用の燃料電池26に水素ガス及び空気が供給されるようになる(S26)。このとき、遮断弁30、32、34、36は未だ閉弁されているので、通常運転用の燃料電池10は発電を停止したままである。以上の処理により、燃料電池26のみに電気化学反応を生じ、アノード−カソード間に電圧が生じるようになる。そして燃料電池26が運転されるにつれ電気化学反応に対応して発生する熱で、場合によってはヒータ20によって生ずる熱で、冷媒温度が上昇する。この冷媒は冷却経路2と冷却経路1とを共に循環しているので、冷却経路1から燃料電池10内部のセパレータに供給されて、燃料電池10を徐々に暖めていく。
一方、冷媒の温度tがこの第2しきい値温度T2以上であった場合(S24:NO)、冷媒の温度tは、第1のしきい値温度T1と第2のしきい値温度T2との間の温度範囲にある。この温度範囲では、通常運転用の燃料電池10も低温起動用の燃料電池26とも発電可能な温度であることを意味している。このため、双方の燃料電池10及び燃料電池26を運転させるため、遮断弁28及び遮断弁29がともに開弁される(S28)。この制御により、冷媒は冷却経路1及び冷却経路2の双方に循環可能とされる。
そして、水素ガス及び空気が、燃料電池10及び燃料電池26の双方に供給されるように、総ての遮断弁30、32、34、36、40、42、44、46が開弁される(S29)。これらの処理により、冷媒は冷却経路1及び冷却経路2をともに循環し、燃料電池10及び燃料電池26の双方が発電するようになる。
また、上記ステップS22で、冷媒温度tが第1しきい値温度T1以上であった場合(S22:NO)、少なくとも低温起動用の燃料電池26は運転に適さない程度に冷媒温度が高くなっていることを意味する。そこで、ヒータ20が投入されていた場合には、既に冷媒温度が十分に上昇したものとして、スイッチ24が切断され、ヒータ20による加熱が停止させられる(S30)。
そして、冷媒が冷却経路1のみを循環するように、遮断弁28が閉弁され、遮断弁29が開弁される(S31)。そして、水素ガス及び空気が、燃料電池10にのみ供給されるように、低温起動用の燃料電池26の遮断弁40、42、44、46が閉弁される一方、通常運転用の燃料電池10の遮断弁30、32、34、36が開弁される(S32)。これらの処理により、冷媒は冷却経路1のみに循環し、燃料電池10のみが発電するようになる。
以上、本実施形態2の構成によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
特に実施形態2によれば、冷媒の温度が、第1しきい値温度T1と第2しきい値温度T2との間の温度範囲にある場合に、2つの燃料電池10及び26が同時に発電するので、そのような温度範囲にある場合に、総合出力を上げることができ、また、冷媒温度も、より早く上昇させることが可能となる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3は、複数の燃料電池スタックを、同一の筐体内に収納した例に関する。
図7に、本実施形態3の燃料電池システムの概略ブロック図を示す。
図7に示すように、本燃料電池システムは、一つの燃料電池10が、同一に締結荷重管理された二つのスタックブロック101と102とに分割されている点に特徴がある。スタックブロック101に相当する部分が、上記実施形態の通常運転用の燃料電池に相当し、スタックブロック102に相当する部分が、上記実施形態の低温起動用の燃料電池に相当するように、温度―出力特性が調整されて構成されている。それぞれの燃料電池に対する周辺構造については、実施形態1または2と同様に考えることができる。
本実施形態3による動作は、上記実施形態と全く同様に考えることができる。すなわち、遮断弁28により、冷却経路2を有効にしたり無効にしたりする場合には、実施形態1と同様に遮断弁28を開弁させたり閉弁させたりすることで制御することができる。また、遮断弁29をさらに冷却経路1に設ける場合には、実施形態2と同様に動作させることができる。
本実施形態3によれば、燃料電池の構造を一つの筐体に同一に締結荷重管理して複数の燃料電池を設けたことと等価に構成したので、スペースの無駄無く本発明の作用効果を得ることができる。また、燃料電池の筐体を一つとしたので、経済的でもある。
また、冷却経路を通常の燃料電池システムと同様に、複数のスタックブロックに共通して流れる共通の冷却経路とすることもできる。このように構成すれば、低温起動用のスタックブロックにおける発熱が直接通常運転用のスタックブロックに及ぼされるので、暖機時間を短縮化することが可能である。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
例えば、図8に示すように、複数の燃料電池10及び26における電力系を直列接続として出力を取り出すように構成してもよい。このように構成すれば、コンバータの数を少なくすることが可能であり経済的である。このとき、発電していない燃料電池の方を電気的にバイパスするような構成を備えることが好ましい。
また、例えば、図9に示すように、通常運転用の主燃料電池(上記実施形態の燃料電池10に相当)による主たる発電と、低温起動用の副燃料電池(上記実施形態の燃料電池26に相当)による従たる発電との間の切換にヒステリシス特定を持たせてもよい。すなわち、低温側から高温側に温度が上昇する場合には、所定の温度THになるまで従たる副燃料電池により発電され、温度THを超えて初めて主燃料電池に切り替えられる。また高温側から低温側に温度が下降する場合には、温度TL(<TH)より下がって初めて主燃料電池から副燃料電池に切り替えられる。このようにヒステリシスを持たせることで、温度を基準として燃料電池を切り替える構成とした場合に発生しうる、燃料電池切換時に両方の燃料電池間で切替動作が安定せずに繰り返される振動のような現象を防止させることが可能である。
さらに、上記実施形態では、二つの燃料電池間の切替のみを説明したが、それ以上の燃料電池間の切替をさえてもよい。すなわち、このような燃料電池システムでは、互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池、冷媒温度を検出する温度センサ、温度センサにより検出された温度において、最も効率的に発電可能な温度対出力特性を有する燃料電池を選択して発電させる制御装置を備える。この構成によれば、その時々の冷媒温度で最も発電効率のよい燃料電池が選択される。
なお、本発明は、燃料電池システムを搭載する車両、船舶、航空機などの移動体のみならず、ビル、家屋などの閉空間に定置された燃料電池システムにも適用することができる。
実施形態1の燃料電池システムのブロック構成図 実施形態1の動作を説明するフローチャート 低温時における冷媒の循環の様子 高温時における冷媒の循環の様子 複数の燃料電池間における温度−出力特性図 実施形態2の燃料電池システムのブロック構成図 実施形態2の動作を説明するフローチャート 実施形態3の燃料電池システムのブロック構成図 変形例の燃料電池システムのブロック構成図 変形例のヒステリシス特性を持たせる燃料電池間の切替説明図
符号の説明
1、2…冷却経路、3…制御部、10…燃料電池、12…循環ポンプ、14…冷却装置、16 …冷媒タンク、20…ヒータ、22…バッテリ、24…スイッチ、26…燃料電池、28 、29、30、32、34、36、40、42、44、46…遮断弁、50…スイッチ、 52、54…コンバータ、101、102…スタックブロック、Tin、Tout…温度セン サ

Claims (10)

  1. 互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池と、
    始動時に、該複数の燃料電池のうち、より低い温度側で効率的に発電する温度対出力特性を有する燃料電池を選択して発電させる制御装置と、を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池と、
    環境温度を検出する温度検出装置と、
    該温度検出装置により検出された温度が所定の温度より低い場合に、該複数の燃料電池のうち、より低い温度側で効率的に発電する温度対出力特性を有する燃料電池を選択して発電させる制御装置と、を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 複数の前記燃料電池の各々に、それぞれの燃料電池を冷却する冷却経路をそれぞれ備え、
    それぞれの前記冷却経路は一部共通の冷却経路を構成しており、
    前記共通の冷却経路に、冷媒を循環させる強制循環装置を備える、請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記共通の冷却経路に、冷媒を加熱する加熱装置をさらに備える、請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. より低い温度側で効率的に発電する前記燃料電池が運転している場合に、前記加熱装置により冷媒を加熱させる、請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記冷媒の温度が所定の温度より高くなった場合に、前記複数の燃料電池のうち、より高い温度側で効率的に発電する燃料電池を選択して発電させる、請求項3または4に記載の燃料電池システム。
  7. 前記冷媒の温度が、所定の温度範囲にある場合に、複数の前記燃料電池を同時に発電させる、請求項3または4に記載の燃料電池システム。
  8. 前記冷媒の温度が第1の温度より低い場合に、より低い温度側で効率的に発電する燃料電池を運転させ、
    前記冷媒の温度が該第1の温度より高い第2の温度以上である場合に、より高い温度側で効率的に発電する燃料電池を運転させ、
    前記冷媒の温度が該第1の温度以上であって該第2の温度より低い場合に、前記複数の燃料電池を共に運転させる、請求項3または4に記載の燃料電池システム。
  9. 所定の温度対出力特性を有する第1の燃料電池と、
    該第1の燃料電池における該所定の温度対出力特性に比べ、より低い温度側に出力の最大値がある第2の燃料電池と、
    該第1の燃料電池または該第2の燃料電池を冷却する冷媒の温度を測定する温度検出装置と、
    該温度検出装置で検出された冷媒の温度が所定の温度より低い場合に、該第2の燃料電池により優先的に発電させ、該所定の温度より高い場合に該第1の燃料電池により優先的に発電させる制御装置と、
    該第1の燃料電池に冷媒を供給させる第1の冷却経路と、
    該第1の冷却経路と共通の冷媒を該第2の燃料電池に供給させる第2の冷却経路と、
    該第1の冷却経路と該第2の冷却経路とを切り替える切換手段と、を備え、
    該切換手段は、該第2の燃料電池が発電している場合には該第1の燃料電池および該第2の燃料電池の双方に冷媒を供給させ、該第1の燃料電池が発電している場合には該第1の燃料電池に冷媒を供給させることを特徴とする燃料電池システム。
  10. 互いに異なる温度対出力特性を有する複数の燃料電池と、
    環境温度を検出する温度検出装置と、
    該温度検出装置により検出された温度において、最も効率的に発電可能な温度対出力特性を有する燃料電池を選択して発電させる制御装置と、を備えたことを特徴とする燃料電池システム。

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