JP2006301122A - カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、液晶表示装置用基板、並びに液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、液晶表示装置用基板、並びに液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高透過率及び良好な色再現性を保持し、且つ色ムラがなく表示品質の高いカラーフィルタを提供すること。
【解決手段】 少なくとも着色材料として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を含むカラーフィルタ用着色組成物であって、前記サブフタロシアニン顔料の平均粒子径が20nm〜50nmであることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
【化1】
Figure 2006301122

(一般式(1)中、Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、小型モバイル機器、大型ディスプレイ等に用いられる液晶表示装置、該液晶表示装置に用いる基板、該基板に用いられるカラーフィルタ、該カラーフィルタの製造方法、及び該カラーフィルタに用いる着色組成物に関する。
液晶表示装置は、非常にコンパクトであると共に、従来主流であったCRTディスプレイと同等以上の性能を有することから、CRTディスプレイから置き換わりつつある。
液晶表示装置で表示されるカラー画像は、複数色よりなるカラーフィルタを通過した光がそのままカラーフィルタを構成する各色に着色され、着色された複数の色の光が画像様に合成されることで形成される。そして現在、カラーフィルタを構成する赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の画素でカラー画像が形成されることが一般的である。
カラーフィルタを構成する材料としては、耐熱性、耐光性の点から、アクリルなどの樹脂に有機顔料を分散させた材料が主に使用されている。しかしながら、着色剤に有機顔料を用いたカラーフィルタでは、顔料粒子の光散乱に起因して偏光解消が発生し、表示コントラストの低下を招いている。
例えば、高透過率と広い色再現域とを実現する顔料として、サブフタロシアニン顔料を用いたカラーフィルタ作製方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)が、近年の市場で要求されている表示品質に対して十分満足のいくものではなかった。
また、近年では、液晶表示装置がTVやモニター用として使用されるにつれ、その表示品位の要求が厳しくなってきており、前述のサブフタロシアニン顔料を用いたカラーフィルタでは青色(B)の色再現域・透過率の改善はなされるものの、色ムラを生じるため、更なる表示品質の改善が求められていた。
一方、顔料を微細化することで、コントラストと透過率を向上させる手段が開示されている(特許文献2)が、色ムラの改善のために顔料を微細化することを開示するものではない。
特開2004−10838号公報 特開平11−231516号公報
本発明の課題は、上記従来における欠点を解決することにある。
即ち、本発明の目的は、高透過率及び良好な色再現性を保持し、且つ色ムラがなく表示品質の高いカラーフィルタを提供することにある。また、該カラーフィルタに用いる着色組成物、該カラーフィルタの製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶表示装置用基板、及び該液晶表示装置用基板を用いた液晶表示装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、
<1> 少なくとも着色材料として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を含むカラーフィルタ用着色組成物であって、前記サブフタロシアニン顔料の平均粒子径が20nm〜50nmであることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物である。
Figure 2006301122
(一般式(1)中、Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示す。)
<2> 前記着色材料として、前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料と共に、他の着色剤を含有することを特徴とする前記<1>に記載のカラーフィルタ用着色組成物である。
<3> 前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料及び前記他の着色剤の平均粒子径が20〜50nmであることを特徴とする前記<2>に記載のカラーフィルタ用着色組成物である。
<4> 前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料と共に、アルカリ可溶性樹脂と、モノマー又はオリゴマーと、光重合開始剤又は光重合開始剤系と、を少なくとも含有する着色感光性樹脂組成物であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物である。
<5> 少なくとも着色材料として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を含むカラーフィルタであって、前記サブフタロシアニン顔料の平均粒子径が20nm〜50nmであることを特徴とするカラーフィルタである。
Figure 2006301122
(一般式(1)中、Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示す。)
<6> 前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いてカラーフィルタを形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
<7> 前記<5>に記載のカラーフィルタ、もしくは前記<6>に記載の製造方法により製造されたカラーフィルタを備えることを特徴とする液晶表示装置用基板である。
<8> 前記<7>に記載の液晶表示装置用基板を備えることを特徴とする液晶表示装置である。
本発明によれば、高透過率及び良好な色再現性を保持し、且つ色ムラがなく表示品質の高いカラーフィルタを提供することができる。また、該カラーフィルタに用いる着色組成物、該カラーフィルタの製造方法、該カラーフィルタを用いた液晶表示装置用基板、及び該液晶表示装置用基板を用いた液晶表示装置を提供することができる。
<着色組成物>
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、少なくとも着色材料として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を含み、且つ該サブフタロシアニン顔料の平均粒子径が20nm〜50nmであることを特徴とする。
Figure 2006301122
(一般式(1)中、Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示す。)
該着色組成物としては、(1)前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を必須成分とする他、(2)他の着色剤、(3)アルカリ可溶性樹脂、(4)モノマー又はオリゴマー、(5)光重合開始剤又は光重合開始剤系、を含む着色感光性樹脂組成物であることが好ましい。
以下、これら(1)〜(5)の成分について説明する。
(1)サブフタロシアニン顔料
本発明の着色組成物は、一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を、必要により他の着色剤と共に、液体に分散させたものである。
本発明において、サブフタロシアニン顔料を用いる理由は、化合物の有する特異な分光特性に起因する。液晶ディスプレイのバックライトには、赤、緑及び青の三原色に対応する波長(一般的に610nm、545nm及び435nm)に鋭い発光を有する高演色性の3波長型蛍光ランプが広く用いられており、この3波長の発光をそれぞれ効果的に透過又は遮光することが高水準の明彩度性を示す為に必要である。例えば、上記サブフタロシアニン顔料を含有する本発明の青色カラーフィルタであれば、390〜450nm付近及び660nmより長波長域に透過を、520〜610nm付近に吸収を持つ分光特性を示すために、3波長型蛍光ランプの青の発光を効果的に透過し、赤及び緑の発光を効果的に遮光することができる。その為に上記のカラーフィルタは高水準の明彩度性を有し、これを用いる液晶ディスプレイに高水準の明彩度性を与えることができる。
ここで、本発明におけるサブフタロシアニン顔料の具体例について説明する。
上記一般式(1)中、Xで示されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができ、中でも塩素、臭素がより好ましい。
また、Xで示される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基を挙げることができ、中でも、メトキシ基、イソプロポキシ基がより好ましい。
尚、一般式(1)中のXは、取り扱いに優れる点から、塩素又は臭素であることが特に好ましい。
また、一般式(1)中、Rで示されるアルキル基の炭素数としては、好ましくは 炭素数1〜18、より好ましくは炭素数1〜4である。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基等が挙げられ、その中でも、メチル基、エチル基、ブチル基がより好ましい。
尚、上記アルキル基は、更に置換基を有していてもよく、該置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、等が挙げられる。
また、Rで示されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができ、中でも塩素、臭素がより好ましい。
尚、一般式(1)中のRは、所望の分光特性を得ることができるという観点から、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基が好ましい。
上記サブフタロシアニン顔料は、公知の合成方法で製造することができ、例えば、特開2004−10838号公報や、「フタロシアニン−化学と機能(白井汪芳、小林長夫著、アイピーシー(1997)41頁)」等に記載がある。
尚、本発明におけるサブフタロシアニン顔料は、合成品を使用しても、市販品を精製して用いてもよい。サブフタロシアニンの市販品の例としては、例えば、Xが塩素であるAldrich社製試薬名:Boron subphthalocyanine chloride等を挙げることができる。
また、サブフタロシアニン顔料を顔料化する方法としては、公知の方法が利用でき、例えばサブフタロシアニンを濃硫酸に溶解した後、氷水中に投入して析出させるアシッドペースティング法等を挙げることができる。
また、顔料分散体とする方法としては、上記サブフタロシアニン顔料を単独で分散、又は上記サブフタロシアニン顔料と他の顔料等を所定の割合に配合したものを共分散して顔料分散体を製作する方法や、又はこのようにして製作した顔料分散体に別個に製作した他の顔料分散体を所定の割合に混合する方法等がある。
尚、着色材料としてサブフタロシアニン顔料と共に他の着色剤を用いる場合には、全着色材料中0.5質量%以上、更には5質量%以上、上記サブフタロシアニン顔料を含有することが好ましい。併用される他の着色剤としては、後述するような青色顔料等があり、またその他補色として後述の着色剤等を併用することができる。
(2)着色剤
本発明における着色感光性樹脂組成物には、必要に応じ前記(1)サブフタロシアニン顔料に加えて、公知の着色剤(染料、顔料)を用いることができる。上記着色剤としては、下記の染料、顔料に記載のカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。該公知の着色剤のうち顔料を用いる場合には、着色感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが望ましく、分散剤及び溶剤を併用し、所定の顔料粒度としたものが好ましい。
上記公知の染料ないし顔料としては、例えば特開2004−219696号公報段落番号[0036]〜[0041]などに記載されている。
尚、前記(1)サブフタロシアニン顔料と併用する(2)着色剤としては、青色顔料が好ましく、補色としては紫色顔料が好ましい。
具体的には、C.I.ピグメント・ブルー15:3、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー60の青色顔料が好ましく、また補色としてC.I.ピグメント・バイオレット19、C.I.ピグメント・バイオレット23、C.I.ピグメント・バイオレット37を併用することが好ましい。
上記顔料は分散液として使用することが望ましい。この分散液は、前記顔料と顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、後述する有機溶媒(又はビヒクル)に添加して分散させることによって調製することができる。前記ビビクルとは、塗料が液体状態にある時に顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって前記顔料と結合して塗膜を固める部分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。前記顔料を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、朝倉邦造著、「顔料の事典」、第一版、朝倉書店、2000年、438項に記載されているニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。更に該文献310頁記載の機械的摩砕により、摩擦力を利用し微粉砕してもよい。
ここで、本発明にて用いられる顔料(前記サブフタロシアニン顔料を含む)の平均粒子径について述べる。
顔料の平均粒子径(数平均粒径)は、20〜50nmのものが好ましく、更に20〜40nmのものが好ましい。数平均粒径が20nm未満であると、粒子表面エネルギーが大きくなり凝集し易くなり、顔料分散が難しくなると共に、分散状態を安定に保つのも難しくなり好ましくない。また、数平均粒径が50nmを超えると、顔料による偏光の解消が生じ、コントラストが低下し、好ましくない。尚、ここで言う「粒径」とは粒子の電子顕微鏡写真画像を同面積の円とした時の直径を言い、また「数平均粒径」とは多数の粒子について上記の粒径を求め、この100個平均値を言う。
尚、色ムラの改善は、着色画素中に分散されている顔料の粒径を小さくすることによって行うことが好ましく、特に上記数平均粒径の範囲とすることによって行うことが好ましい。粒径を小さくするには、公知の方法により顔料微細化処理をすることで達成できる。
前記顔料微細化処理には、比較的材料が限定されないという観点から磨砕法が好ましい。磨砕法は、顔料及び分散剤を、食塩等の水溶性の無機塩及びそれを溶解しない水溶性有機溶剤とともに機械的に混練(以下、この工程をソルトミリングと呼ぶ)した後、無機塩と有機溶剤を除去し、水洗し、乾燥することにより一次粒子の細かな顔料及び分散剤を得る方法である。ここで分散剤とは、顔料分散を補助する化合物であり、顔料類縁体であっても、高分子化合物であっても構わず、いずれの場合もスルホン酸基やカルボン酸基などの酸性基、アミノ基などの塩基性基、あるいはエチレングリコール鎖などの親水性基などを持つものが好ましい。但し、ソルトミリング処理により、顔料及び分散剤が結晶成長する場合がある為、処理時に上記有機溶剤に少なくとも1部溶解する固形の樹脂や顔料分散剤を加えて、結晶成長を防ぐ方法が有効である。
顔料及び分散剤と無機塩の比率は、無機塩の比率が多くなると顔料及び分散剤の微細化効率は良くなるが、顔料及び分散剤の処理量が少なくなる為に生産性が低下する。一般的には、顔料及び分散剤が1質量部に対して無機塩が1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部用いるのがよい。また、上記湿潤剤は、顔料及び分散剤と無機塩とが均一な固まりとなるように加えるもので、顔料及び分散剤と無機塩との配合比にもよるが、通常、顔料の50質量%〜300質量%の量が用いられる。
上記ソルトミリングについて更に具体的には、顔料及び分散剤と水溶性の無機塩の混合物に湿潤剤として少量の水溶性の有機溶剤を加え、ニーダー等で強く練り込んだ後、この混合物を水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌しスラリー状とする。次に、このスラリーを濾過、水洗して乾燥することにより、1次粒子が微細化された顔料及び/又は分散剤を得ることができる。ここで水溶性の有機溶剤の例としては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、などが挙げられ、それらのエーテル体、エステル体、などの誘導体を用いてもよいが、これらに限定されるものではない。
また、前記微細化処理の方法として、顔料を一旦溶解させた後、貧溶媒で析出させる方法を用いることもできる。析出法は、顔料を単独で、または複数の顔料を同時に、または顔料と分散剤を同時に、酸性化合物または酸性溶液、あるいは塩基性化合物または塩基性溶液に溶解させる。酸性化合物、酸性溶液としては硫酸、塩酸などの鉱酸、及びカルボン酸、スルホン酸などの有機酸などが挙げられ、塩基性化合物、塩基性溶液としては水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア水などの無機塩基溶液、アミン類、アルカリ金属のアルコキシドのアルコール溶液などが挙げられる。酸性化合物、酸性溶液、塩基性化合物、塩基性溶液の使用量は顔料が溶解するのに必要な量であり、顔料との関係により、適宜決定すればよい。得られた顔料溶液を、中性、塩基性、または酸性の液体中に添加する。この際の液体は顔料が析出するものであれば何れでも構わないが、顔料の粒径、粒径分布を制御するために、使用量、濃度、温度、を綿密に選択する必要がある。次に、析出した顔料を濾過、水洗して乾燥することにより、1次粒子が微細化された顔料及び/又は分散剤を得ることができる。
さらに、顔料分散物の分散時間を調節することでも、多少の顔料微細化を図ることができる。
分散には、「(1)サブフタロシアニン」の項で述べた公知の分散機を用いることができる。分散時間は、好ましくは10〜30時間であり、更に好ましくは18〜30時間、最も好ましくは24〜30時間である。分散時間が10時間未満であると、顔料粒径が大きく顔料による偏光の解消が生じコントラストが低下することがある。一方、分散時間が30時間を超えると、分散液の粘度が上昇し、塗布が困難になることがある。
以上の様に顔料を微細に分散することにより、光の透過率が高くなり、粗大粒子による散乱を減少させることができ、それによって色ムラを改善することができる。
(3)アルカリ可溶性樹脂
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂(以下、単に「バインダー」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
(4)モノマー又はオリゴマー
本発明におけるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
(5)光重合開始剤又は光重合開始剤系
本発明における光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。
着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
(その他の添加剤)
−溶媒−
本発明に係る着色感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に有機溶媒を用いてもよい。有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
−界面活性剤−
従来用いられてきたカラーフィルタおいては、高い色純度を実現するために各画素の色が濃くなり、画素の膜厚のムラが、そのまま色ムラとして認識されるという問題があった。そのため、画素の膜厚に直接影響する、樹脂層の形成(塗布)時の、膜厚変動の良化が求められていた。
本発明のカラーフィルタおいては、均一な膜厚に制御でき、塗布ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止するという観点から、着色感光性樹脂組成物中に適切な界面活性剤を含有させることが好ましい。
上記界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。
−熱重合防止剤−
本発明に係る着色感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤を含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
−紫外線吸収剤−
本発明に係る着色感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物の他、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
また、本発明に係る着色感光性樹脂組成物においては、上記添加剤の他に、特開平11−133600号公報に記載の「接着助剤」や、その他の添加剤等を含有させることができる。
<樹脂転写材料>
本発明においては、カラーフィルタを作製する手段として、樹脂転写材料を転写して作製する手段がある。樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている樹脂転写材料、すなわち一体型となったフイルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フイルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/樹脂層/保護フイルムを、この順に積層した構成が挙げられる。
尚、この樹脂転写材料は、上記着色感光性樹脂組成物の樹脂層を設けることが必須である。
(仮支持体)
上記転写材料の仮支持体としては、可撓性を有し、加圧又は、加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮若しくは伸びを生じないことが必要である。そのような支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等を挙げることができ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
仮支持体の厚さに特に制限はないが、5〜200μmの範囲が一般的で、特に10〜150μmの範囲のものが取扱易さ、汎用性などの点から有利であり好ましい。また、仮支持体は、透明でもよいし、染料化ケイ素、アルミナゾル、クロム塩、ジルコニウム塩などを含有していても良い。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
(中間層)
本発明の樹脂転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、及び塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜を用いることが好ましく、この場合、露光時感度がアップし、露光機の時間負荷が減り、生産性が向上する。
該酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、公知のものの中から適宜選択することができる。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組み合わせである。
(保護層)
樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護する為に薄い保護フイルムを設けることが好ましい。保護フイルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、樹脂層から容易に分離されねばならない。保護フイルム材料としては例えばシリコン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
(樹脂転写材料の作製方法)
本発明の樹脂転写材料は、仮支持体上に熱可塑性樹脂層の添加剤を溶解した塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その後熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層材料の溶液を塗布、乾燥し、その後着色感光性樹脂組成物の樹脂層を、中間層を溶解しない溶剤で塗布、乾燥して設けることにより作製することができる。
また、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けたシート、及び保護フイルム上に樹脂層を設けたシートを用意し、中間層と樹脂層が接するように相互に貼り合わせることによっても、更には、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けたシート、及び保護フイルム上に樹脂層及び中間層を設けたシートを用意し、熱可塑性樹脂層と中間層が接するように相互に貼り合わせることによっても、作製することができる。
尚、樹脂転写材料において、着色感光性樹脂組成物の樹脂層の膜厚としては、1.0〜5.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。
また、特に限定されるわけではないが、その他の各層の好ましい膜厚としては、熱可塑性樹脂層は2〜30μm、中間層は0.5〜3.0μm、保護フイルムは4〜40μmが、好ましい。
尚、上記作製方法における塗布は、公知の塗布装置等によって行うことができるが、本発明においては、スリット状ノズルを用いた塗布装置(スリットコータ)によって行うことが好ましい。
(スリット状ノズル)
上記樹脂転写材料における樹脂層は、本発明に係る着色感光性樹脂組成物を、公知の塗布方法により塗布し乾燥することによって形成することができるが、本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。
<カラーフィルタの製造方法>
(樹脂層)
本発明にカラーフィルタにおける樹脂層は、サブフタロシアニン顔料や、その他前述の成分を含んでなる、前記着色感光性樹脂組成物によって形成されたものが好ましい。上記要件を満たすことにより、高コントラスト比を有するカラーフィルタとすることができる。
本発明のカラーフィルタは、基板上に樹脂層を形成し、露光して現像することを色の数だけ繰り返す方法など、公知の方法によって製造することができる。尚、必要に応じて、その境界をブラックマトリックスで区分した構造とすることもできる。
上記の製造方法において、基板上に上記樹脂層を形成する方法としては、(a)上記の各着色感光性樹脂組成物を公知の塗布装置等によって塗布する方法、及び(b)前述の樹脂転写材料を用い、ラミネーターによって貼り付ける方法、などが挙げられる。
(a)塗布装置による塗布
本発明のカラーフィルタ製造方法における、着色感光性樹脂組成物の塗布には、公知の塗布方法、例えばスピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは、米国特許第2681294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等により塗布することができる。中でも特に、既に<樹脂転写材料>の項において説明した、スリットコータが好適に用いることができる。尚、スリットコータの好ましい具体例等は、前記と同様である。樹脂層を塗布により形成する場合、その膜厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.0〜2.0μmが特に好ましい。
(b)ラミネーターによる貼り付け
前記の樹脂転写材料を用い、フイルム状に形成した樹脂層を、後述する基板上に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で、圧着又は加熱圧着することによって貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。尚、樹脂層を前記の樹脂転写材料により形成する場合の、その好ましい膜厚は、<樹脂転写材料>の項において記載した好ましい膜厚と同様である。
(基板)
本発明において、カラーフィルタが形成される基板としては、例えば、透明基板が用いられ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いは、プラスチックフィルム等を挙げることができる。
また、上記基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、着色感光性樹脂組成物、又は樹脂転写材料との密着を良好にすることができる。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。尚、特に限定されるわけではないが、基板の膜厚としては、700〜1200μmが一般的に好ましい。
(酸素遮断膜)
本発明のカラーフィルタ製造するにあたり、着色感光性樹脂組成物の塗布によって樹脂層を形成する場合においては、該樹脂層上に更に酸素遮断膜を設けることができ、これにより、露光感度をアップすることができる。該酸素遮断膜としては、既に<樹脂転写材料>の(中間層)の項において説明したものと同様のものが挙げられる。尚、特に限定されるわけではないが、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが好ましい。
(露光及び現像)
上記基板上に形成された樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、その後該マスクと、熱可塑性樹脂層、中間層等を介してマスク上方から露光し、次いで現像液による現像を行う、という工程を色の数だけ繰り返すことにより、本発明のカラーフィルタを得ることができる。
ここで、前記露光の光源としては、樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm2程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm2程度である。
また、前記現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、公知の現像液を使用することができる。尚、現像液は樹脂層が溶解型の現像挙動をするものが好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/Lの濃度で含むものが好ましいが、更に水と混和性を有する有機溶剤を少量添加してもよい。
水と混和性を有する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%が好ましい。
また、上記現像液には、更に公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等、公知の方法を用いることができる。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
洗浄液としては公知のものを使用できるが、(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名「T−SD1(富士写真フイルム製)」、或いは、炭酸ナトリウム・フェノキシオキシエチレン系界面活性剤含有、商品名「T−SD2(富士写真フイルム製)」)が好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
カラーフィルタの製造においては、特開平11−248921号公報、特許3255107号公報に記載のように、カラーフィルタを形成する着色感光性樹脂組成物を重ねることで土台を形成し、その上に透明電極を形成し、更に分割配向用の突起を重ねることでスペーサーを形成することが、コストダウンの観点で好ましい。
着色感光性樹脂組成物を順次塗布して重ねる場合は、塗布液のレベリングの為重ねる毎に膜厚が薄くなってしまう。このため、K(ブラック)・R・G・Bの4色を重ね、更に分割配向用突起を重ねることが好ましい。一方、熱可塑性樹脂層を有する転写材料を用いる場合は、厚みが一定に保たれる為、重ねる色は3又は2色とすることが好ましい。
また上記土台のサイズは、転写材料を重ねてラミネートする際の樹脂層の変形を防止し一定の厚みを保持する観点から、25μm以上が好ましく、30μm以上が特に好ましい。
(カラーフィルタ作製の1例)
本発明においてカラーフィルタは、少なくとも1回の感光性樹脂層の形成工程と、少なくとも1回の露光工程と、少なくとも1回の現像工程と、少なくとも1回のベーク工程と、を経ることによって製造することができ、特に感光性樹脂層の形成工程としては、前述の方法等が挙げられる。
ここで、カラーフィルタの製造方法の一例を以下に示す。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
i)基板洗浄
基板としては、無アルカリガラス基板を用い、まず表面の汚れを除去する為に洗浄を行う。例えば、25℃に調整したガラス洗浄剤液(商品名:T−SD1、T−SD2 富士写真フイルム(株))をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有す回転ブラシで洗浄し、更に純水シャワー洗浄を行う。
ii)シランカップリング処理
ラミネートによる感光性樹脂層の密着を増す為にシランカップリング処理を実施することが好ましい。シランカップリング剤としては、感光性樹脂と相互作用する官能基を有するものが好ましい。例えばシランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、その後、加熱により反応させる。
該加熱には、加熱槽を用いてもよいが、ラミネーターの基板予備加熱でも反応を進めることができる。
シランカップリング処理は、通常は最初のラミネートの際にのみ実施するが、ラミネート後の密着が弱い場合には必要に応じて他の色の感光性樹脂層のラミネートの際にも実施することができる。
iii)ラミネート
この基板を基板予備加熱装置で100℃2分で加熱してラミネーターに送る。これによりラミネートを均一に行うことができる。
感光性樹脂転写材料の保護フイルムを剥離後、ラミネーターを用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートする。ゴムローラーは150℃を越えると転写材料にシワが入ることがあり、100℃未満では感光性樹脂層の密着が弱くなる懸念がある。
iv)露光
仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機で、露光する。基板サイズが50センチメートル以上の場合、マスクの撓み防止の観点で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で露光するのが好ましい。露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離は短いほど解像は良いが、異物が付着しやすいので、100〜300μmに設定する。露光量は10〜100mJ/cm2である。これによりパターン状に露光される。
v)熱可塑性樹脂層、中間層の除去
トリエタノールアミン系現像液(2.5%のトリエタノールアミン含有、ノニオン界面活性剤含有、ポリプロピレン系消泡剤含有、商品名:T−PD1、富士写真フイルム(株))などで熱可塑性樹脂層と中間層を除去する。この時、理想的には、感光性樹脂層は全く現像されることがない様、条件他が設定される。例えば30℃50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワーにて供給される。
vi)感光性樹脂層の現像
引き続き感光性樹脂層をアルカリにて現像して画像を形成する。例えば炭酸Na系現像液(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1質量%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム(株))が用いられる。
条件としては例えば35℃35秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像する。現像液としてはKOH系、TMAΗ系を用いてもよい。
vii)残渣除去
引き続き洗浄剤(燐酸塩、珪酸塩、ノニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−SD1、富士写真フイルム(株)、又は炭酸ナトリウム、フェノキシポリオキシエチレン系界面活性剤含有、商品名:T−SD2、富士写真フイルム(株))等を用いる。条件は33℃20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行う。これにより未露光部における感光性樹脂層の残成分が除去される。
viii)ポスト露光
引き続き基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で500mJ/cm2程度、ポスト露光を行う。両面から実施してもよく、また露光量は100〜800mJ/cm2の範囲で選択してもよい。ポスト露光の実施により、その後のベークでの重合効果が高まる他、ポスト露光の量により、画素のベーク後の断面形状を調整することができる。
ix)ベーク
モノマー又はオリゴマーを反応させて硬い膜とする為ベークを行う。各色画素の形成の間に行うベークは200〜240℃、10〜20分程度であり、更に全色の画素を形成後、更に200〜240℃で30〜180分熱処理することが好ましい。これらの温度と時間は、ベークにより黄ばみの発生が少なく、かつ、生産タクトを落さないよう、高めの温度で、かつ短めの時間に設定される。
以上の工程によって、本発明のカラーフィルタを製造することができる。
本発明における着色感光性樹脂組成物を用いることにより、従来の着色感光性樹脂組成物に比べ、紫外線に対しての透過率が高い為、紫外線照射による露光時に顔料による不要な光吸収がなく露光効率がよく、高感度となる。また、高感度である為、露光時間が短く、生産性が向上する。該生産性については、特に大型基板になればなるほど効果が著しい。
上記本発明のカラーフィルタによれば、色ムラを効果的に軽減することができる。
ここで、色ムラとは、例えば、青色(B)の画像を形成した後の現像後の基板を、ナトリウムランプを用いて観察した際に見えるムラのことである。この色ムラは、基板を視線に対して30度程度傾けて観察すると見えやすい。この色ムラの発生原因は定かではないが、現像槽のシャワーノズルを変更し、噴射される現像液のパターンを変えるとムラ形状が変化することから、現像液の当たりムラも原因と考えられる。また、この色ムラは、画素エッジ部分を遮光材で隠した状態では認識できなくなるので、画素エッジ部分の形状のムラだとも考えられる。画素エッジ部分の断面観察では、大きな傾向は見られないことから、微妙な形状の差が視認されているものと考えられる。従来は、画素エッジ部分はブラックマトリクス(BM)で遮光されること、仮に厚みに色ムラがあっても研磨やオーバーコートにより平坦化できることから、問題ないムラと見られていた。しかし、小型モバイル機器、高精細モニターなどに用いられる小型、中型の液晶ディスプレイでは、精密度のアップによりBM部分が小さくなり、画素エッジ部分が相対的に無視できなくなった。特に小型液晶ディスプレイに多い半透過型のディスプレイでは、画素中の表示領域にこのエッジに相当する部分が位置して表示に直接影響するおそれがある。
TVや大型モニターに用いられる大型液晶ディスプレイでは、広視野角を実現する為にMVAやIPSモードが用いられているが、中でも、MVAはセルギャップのムラや配向ムラが直接表示特性に影響する。エッジ部分の形状に起因するムラがあると、スペーサーの形成方法によっては、ギャップのムラとなる可能性がある。また、エッジ部分の配向乱れが画素内に波及する可能性もある。更に、液晶TVはコストダウンの為、マザーガラス基板サイズが1mを超える大型のラインで製造される方向にある。そのような大きなラインでは、装置の制約や環境対応から、BMの形成方法が、従来の金属クロムから、樹脂BMへと移行することが検討されている。この樹脂BMのエッジ部分は画素の表示部のエッジでもあることから、樹脂BMのエッジもムラなく形成できていることが望ましい。高い表示特性(画面の隅々まで色が均一でコントラストが高い)の液晶ディスプレイを製造するには、このようなムラを軽減することが好ましい。
<液晶表示装置用基板>
本発明の液晶表示装置用基板は、本発明のカラーフィルタを設けてなるものであり、液晶セル厚を規定するスペーサーや、液晶配向を制御する突起を設けることができる。スペーサーは、基板上に形成されたブラックマトリクス等の表示用遮光部の上やTFT等の駆動素子上に形成されることが好ましく、また、必要に応じてブラックマトリクス等の表示用遮光部やTFT等の駆動素子とスペーサーとの間には、ITO等の透明導電層やポリイミド等の液晶配向膜が存在していてもよい。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、偏光板と、カラーフィルタを備えるものであれば、特に限定するものではなく、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)のような様々な表示モードが採用できる。この表示モードの中でも、特に高い表示品位の表示装置を提供できるVA(Vertically Aligned)表示モードが好ましい。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。尚、実施例中において「部」、「%」および「分子量」は、それぞれ「部」、「%」および「重量平均分子量」を表す。
(実施例1)
−サブフタロシアニン顔料の調製−
サブフタロシアニン(Boron subphthalocyanine chloride)112部を、トルエン336部を用いてソックスレー抽出し、精製サブフタロシアニン102部を得た。次いで、精製サブフタロシアニン102部を濃硫酸510部に溶解させ、この溶液を氷水中に滴下し、析出した固体を濾取乾燥して、サブフタロシアニン顔料100部を得た。
−顔料A1の作製−
塩化ナトリウム250部、水素化ロジンエステル(荒川化学工業社製、商品名 エステルガムHP)5部、上記サブフタロシアニン顔料25部、及びポリエチレングリコール150部を、オーブンニーダー(森山製作所製、商品名S1−1)で2時間混練した後、その混練物を3リットルの温水に投入し、約70℃でディゾルバーで1時間激しく攪拌した。その後、得られた分散物を濾過し、フィルター上の残渣を水洗して、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコールを除去し、約40℃のドライオーブンにて2日間乾燥させて、顔料A1を得た
−顔料の平均粒径測定−
顔料A1 5部に、メタクリル酸−ベンジルメタクリレート共重合体(モル比28:72、分子量3万)の1−メトキシ−2−プロピルアセテート27%溶液45部を混合し、超音波によりこれらを10分間分散し、得られた分散液をスピナーによりベース上に1μm程度の膜厚になるように塗布し、乾燥し、塗膜をベースから剥離した。この塗膜に分散された顔料粒子からランダムに100個選択し、各粒子を同面積の円とした時の直径を電子顕微鏡写真画像から求め、その平均を各粒子の一次粒子径とした。また、選択された100個の粒子のうちの一次粒子径が50nmを超えるものの割合をその塗膜に含まれる顔料粒子全体のうちの一次粒子径が50nmを超えるものの割合とした。その結果、顔料粒子の平均一次粒子径は31nmであり、50nmを超える粒子の割合は7%であった。
−顔料B1の作製−
塩化ナトリウム500部、水素化ロジンエステル(荒川化学工業社製、商品名 エステルガムHP)5部、上記サブフタロシアニン顔料125部、C.I.P.B.15:6 22部、C.I.P.V.23 3部、EFKA−745(EFKA社製)0.5部、及びポリエチレングリコール300部を、オーブンニーダー(森山製作所製、商品名S1−1)で2時間混練した。その混練物を2リットルの温水に投入し、約70℃でディゾルバーで2時間激しく攪拌した。その後、得られた分散物を濾過し、フィルター上の残渣を水洗して、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコールを除去し、約40℃のドライオーブンにて2日間乾燥させて、顔料B1を得た。
顔料B1についても顔料A1と同様にして平均粒径を求めたところ、平均一次粒子径は38nmであり、50nmを超えるものの割合は9%であった。
−ブルー(B)画素の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・ジャパン社製、商品名:MH−1600)にて、下記表1に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物B1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置;東京応化社製)で30秒間、溶媒の1部を乾燥して塗布層の流動性をなくした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層B1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量150mJ/cm2でパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、該感光性樹脂層B1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製)にて23℃60秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、ブルー(B)画素を得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。
Figure 2006301122
ここで、上記表1に記載の着色感光性樹脂組成物B1の調製について説明する。
着色感光性樹脂組成物B1は、まず表1に記載の量のB顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー3、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、フェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌し、更に、表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
*B顔料分散物1は、
・前記顔料A1 6.0部
・前記顔料B1 6.0部
・EFKA−745(EFKA ADDITIVES B.V.社製) 0.6部
・ディスパロンDA−725(楠本化成株式会社製) 0.75部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 86.65部
上記組成物を、モーターミルM−50(アイガー社製)と、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで27時間分散し、B顔料分散物1を調製した。
*バインダー3の組成は、
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=
36/22/42モル比のランダム共重合物、分子量3万 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
*DPHA液の組成は、
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ、500ppm含有、
日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24部
*界面活性剤1は、
メガファックF−780−F(大日本インキ化学工業(株)製)
〔組成〕・C613CH2CH2OCOCH=CH2(40部)と
H(OCH(CH3)CH27OCOCH=CH2(55部)と
H(OCH2CH27OCOCH=CH2(5部)と、
の共重合体(分子量30,000) 30部
・メチルエチルケトン 70部
(実施例2)
実施例1において、「顔料A1の作製」のオーブンニーダーでの混練時間(ソルトミリング処理時間)を、2時間から6時間へ変更した顔料A2を用い、「顔料B1の作製」のオーブンニーダーでの混練時間(ソルトミリング処理時間)を、2時間から6時間へ変更した顔料B2を用いたB顔料分散物2を用いた以外は、実施例1と同様にしてブルー(B)画素を得た。
(実施例3)
実施例1において、「顔料A1の作製」のオーブンニーダーでの混練時間(ソルトミリング処理時間)を、2時間から6時間へ変更した顔料A2を用い、「顔料B1の作製」のオーブンニーダーでの混練をしない顔料B3を用いたB顔料分散物3を用いた以外は、実施例1と同様にしてブルー(B)画素を得た。
(比較例1)
実施例1におけるB顔料分散物1の代わりに下記のB顔料分散物4を用いた以外は、実施例1と同様にしてブルー(B)画素を得た。
[B顔料分散物4]
実施例1で作製したサブフタロシアニン顔料100部に分散剤(味の素ファインテクノ(株)製、アジスパーPB821)24部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート876部を配合し、ペイントシェーカー(0.4mmφジルコニアビーズの充填率40%)を用いて6時間の分散処理を行い顔料A3を1000部作製し、実施例1と同様に平均粒径を測定した。また、該顔料A3を用いて、実施例1と同様の方法にて、B顔料分散物4を調製した。
≪評価≫
−色ムラの判定−
パターニングが終了した画素付きの基板を、暗室でNaランプを斜めから照射し、目視にて観察して、ムラの発生の有無を判断した。
◎;ムラの発生が全くない
○;若干のムラの発生があるが、製品上問題ない
×;ムラの発生が非常に顕著である
以上の評価結果を、下記表2に示す。
Figure 2006301122
(実施例4):画像形成装置の作製(塗布法)
[カラーフィルタの作製(スリット状ノズルを用いた塗布による作製)]
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・ジャパン社製、商品名:MH−1600)にて、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置;東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の1部を乾燥して塗布層の流動性をなくした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、該感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製)にて23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。
−レッド(R)画素の形成−
前記Kの画像を形成した基板に、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物R1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、前記ブラック(K)画像を形成した基板上に熱処理済みレッド(R)画素と、前記ブラック(K)画像上に、25×25μmの角形のレッド(R)パターンを形成した。但し露光量は150mJ/cm2、KOH系現像液による現像は23℃60秒とした。形成したレッド(R)画素の膜厚は1.6μmであった。
−グリーン(G)画像の形成−
前記KとRの画像を形成した基板に、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物G1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、前記ブラック(K)画像とレッド(R)画素を形成した基板上に熱処理済みグリーン(G)画素と、前記ブラック(K)画像とレッド(R)パターンによって形成されたスペーサーの土台上に、グリーン(G)のパターンを形成した。但し露光量は150mJ/cm2、KOH系現像液による現像は23℃60秒とした。形成したグリーン(G)画素の膜厚は1.6μmであった。
−ブルー(B)画素の形成−
前記K、R及びGの画像を形成した基板に、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物B1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、前記ブラック(K)画像とレッド(R)及びグリーン(G)画素を形成した基板上に熱処理済みブルー(B)画素と、前記ブラック(K)画像とレッド(R)及びグリーン(G)パターンで形成したスペーサーの土台上に、ブルー(B)のパターンを形成し、目的のカラーフィルタを得た。但し露光量は150mJ/cm2、KOH系現像液による現像は23℃60秒とした。形成したブルー(B)画素の膜厚は1.6μmであった。
ここで、上記表1に記載の着色感光性樹脂組成物K1、R1、G1の調製について説明する。
着色感光性樹脂組成物K1は、まず表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm30分間攪拌することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
*K顔料分散物1の組成は、
・カーボンブラック(デグッサ社製、商品名Special Black 250) 13.1部
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピル
アミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−
ブチロイルアミノベンズイミダゾロン 0.65部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量4万) 6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53部
*バインダー1の組成は、
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、分子量4万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
着色感光性樹脂組成物R1は、まず表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpm30分間攪拌し、更に、表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
*R顔料分散物1の組成は、
・C.I.ピグメント・レッド254 8.0部
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピル
アミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−
ブチロイルアミノベンズイミダゾロン 0.8部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量4万) 8.0部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 83.2部
*R顔料分散物2の組成は、
・C.I.ピグメント・レッド177 18部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量4万) 12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70部
*バインダー2の組成は、
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=
38/25/37モル比のランダム共重合物、分子量3万 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
着色感光性樹脂組成物G1は、まず表1に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpm30分間攪拌し、更に、表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
*G顔料分散物1の組成は、
・C.I.ピグメント・グリーン36 18部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量4万) 12部
・シクロヘキサノン 35部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 35部
*Y顔料分散物1(御国色素社製、商品名:CFエローEX3393)
上記で作製したカラーフィルタ上に透明電極膜をITO(Indium Tin Oxide)のスパッタリングにより形成した。
上記ITOの透明電極層上と対向基板上に、PVAモード用にパターニングを施した。更にその上にポリイミドの配向膜を設けた。カラーフィルタの画素群の周囲に設けられたブラックマトリックスの外枠に相当する位置にエポキシ樹脂のシール剤を印刷し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と10kg/cmの圧力で貼り合わせた。次いで、貼り合わされたガラス基板を熱処理しシール剤を硬化させた。この液晶セルの両面に、株式会社サンリツ製の偏光板HLC2−2518(偏光度99.991)を貼り付けた。次に、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製チップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー(株)製チップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製チップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、上記偏光板を付与した液晶セルの背面側に設置した。次に、反射防止フィルムを液晶セルの観察者側の表面に貼り付け、液晶表示装置とした。
(実施例5):画像形成装置の作製(転写法)
−感光性樹脂転写材料K1の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料K1とした。
熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1
・メタノール 11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.36部
・メチルエチルケトン 52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジル
メタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)
=55/11.7/4.5/28.8、分子量=9万、Tg≒70℃) 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)
=63/37、分子量=8千、Tg≒100℃) 13.6部
・ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを
2当量脱水縮合した化合物(新中村化学工業(株)製、2,2-ビス
〔4-(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン) 9.1部
・前記界面活性剤1 0.54部
*中間層(酸素遮断層)用塗布液処方:P1
・ポリビニルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32.2部
(PVA205(鹸化率=88%);(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14.9部
(PVP、K−30;アイエスピー・ジャパン株式会社製)
・メタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・429部
・蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・524部
次に、前記感光性樹脂転写材料K1の作製において用いた前記着色感光性樹脂組成物K1を、上記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物R2、G2及びB5に変更し、それ以外は上記と同様の方法により、感光性樹脂転写材料R2、G2及びB5を作製した。
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱した。
前記感光性樹脂転写材料K1の保護フイルムを剥離後、ラミネーター(株式会社日立インダストリイズ製(LamicII型))を用い、前記100℃で2分間加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量70mJ/cm2でパターン露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(2.5%のトリエタノールアミン含有、ノニオン界面活性剤含有、ポリプロピレン系消泡剤含有、商品名:T−PD1、富士写真フイルム株式会社製)にて30℃50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し熱可塑性樹脂層と酸素遮断膜を除去した。
引き続き炭酸Na系現像液(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム株式会社製)を用い、29℃30秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画素を得た。
引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名「T−SD1(富士写真フイルム製)」を用い、33℃20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た。その後更に、該基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の光でポスト露光後、220℃、15分熱処理した。
このKの画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃2分加熱した。
−レッド(R)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料R2を用い、ブラック(K)画像を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、レッド(R)の画素と、28×28μmの角形のレッド(R)パターンを形成した。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は35℃35秒とした。
該感光性樹脂層R2膜厚は2.0μmであり、顔料C.I.ピグメント・レッド254及びC.I.ピグメント・レッド177の塗布量はそれぞれ、0.88g/m2、0.22g/m2であった。
このRの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃2分加熱した。
−グリーン(G)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料G2を用い、前記レッド(R)画素を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、グリーン(G)の画素と、前記レッド(R)パターン上にレッド(R)パターン全体を覆うようにグリーン(G)パターンを形成した。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は34℃45秒とした。
該感光性樹脂層G2膜厚は2.0μmであり、顔料C.I.ピグメント・グリーン36及びC.I.ピグメント・イエロー150の塗布量はそれぞれ、1.12g/m2、0.48g/m2であった。
RとGの画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃2分加熱した。
−ブルー(B)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料B5を用い、前記レッド(R)画素とグリーン(G)画素を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、ブルー(B)の画素を得た。但し露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は36℃40秒とした。
該感光性樹脂層B5膜厚は2.0μmであり、顔料A1及び顔料B1の塗布量はそれぞれ、0.63g/m2、0.07g/m2であった。
このR、G及びBの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃2分加熱した。
このR、G、B及びKの画像を形成した基板を240℃で50分ベークして、目的のカラーフィルターを作製した。
尚、表1に記載の着色感光性樹脂組成物G2、B5の調製方法は、着色感光性樹脂組成物G1、B1の調製方法に準ずる。
また、着色感光性樹脂組成物R2は、まず表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量の燐酸エステル系特殊活性剤(楠本化成株式会社製、商品名:HIPLAAD ED152)をはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm20分間攪拌し、更に、表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
上記で作製したカラーフィルタを備えた液晶表示装置を、実施例4と同様の方法で作製した。
実施例4、5で作製したLCDは高透過率、色再現性、色ムラがなく、表示特性に優れるものだった。

Claims (8)

  1. 少なくとも着色材料として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を含むカラーフィルタ用着色組成物であって、前記サブフタロシアニン顔料の平均粒子径が20nm〜50nmであることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
    Figure 2006301122
    (一般式(1)中、Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示す。)
  2. 前記着色材料として、前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料と共に、他の着色剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  3. 前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料及び前記他の着色剤の平均粒子径が20〜50nmであることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  4. 前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料と共に、アルカリ可溶性樹脂と、モノマー又はオリゴマーと、光重合開始剤又は光重合開始剤系と、を少なくとも含有する着色感光性樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  5. 少なくとも着色材料として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン顔料を含むカラーフィルタであって、前記サブフタロシアニン顔料の平均粒子径が20nm〜50nmであることを特徴とするカラーフィルタ。
    Figure 2006301122
    (一般式(1)中、Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はニトロ基を示す。)
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いてカラーフィルタを形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  7. 請求項5に記載のカラーフィルタ、もしくは請求項6に記載の製造方法により製造されたカラーフィルタを備えることを特徴とする液晶表示装置用基板。
  8. 請求項7に記載の液晶表示装置用基板を備えることを特徴とする液晶表示装置。
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