JP2007148160A - カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】均一なセルギャップを有し、画像ムラの無い表示品位に優れたカラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】基板5上に、黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなるブラックマトリクス2と、着色層3と、該ブラックマトリクス2上に形成された高さ変動4%以下である柱状スペーサ1と、を具備したカラーフィルタにおいて、該ブラックマトリクス2の光学濃度が4.0以上で膜厚が0.2μm以上1.2μm以下であり、且つ、厚み変動が4%以下であることを特徴とするカラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノートパソコン、テレビモニター等の大画面画像表示装置等においても好適に用いられるカラーフィルタ、及び該カラーフィルタを用いた液晶表示装置に関する。
従来から、液晶表示装置は、高画質画像を表示する表示装置に広く利用されている。液晶表示装置は一般に、一対の基板間に所定の配向により画像表示を可能とする液晶層が配置されている。
液晶表示装置においては、TFT基板とカラーフィルタの間隔すなわち液晶層の厚み(セルギャップ)、換言すれば、表示領域の液晶に電界をかけている2枚の電極間の距離を示すものの均一さが画質の良し悪しに大きく影響する。通常、セルギャップを一定に保つためスペーサ、ブラックマトリクス、及び着色層(赤色、緑色、青色層)等の厚さ・高さ均一性が必要である。
当初はスペーサとしてシリカ等の無機粒子が用いられていた(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この方法では微粒子が画素内に存在して画質を損ねるという問題があり、近年など感光性樹脂を用いフォトリソグラフィーで柱状の形成物(以降、「柱状スペーサ」とも言う。)を形成することが行われるようになってきた(例えば、特許文献2参照)。
前記セルギャップを均一に保つためには、上記の中でも特にスペーサの高さ(厚さ)均一性が重要である。
この第一の理由としては、一般的に、スペーサの高さが2〜7μmであり、多くの場合は3〜5μm程度と、ブラックマトリクスや着色層厚み1〜2μmに比べ大きいためである。つまり、スペーサ、ブラックマトリクスや色材層の高さ及び厚みの変動率が同じであっても、セルギャップの変動に与える影響は、スペーサがブラックマトリクスや色材層より大きいためと推測できる。
また、その第二の理由としては、ブラックマトリクスや着色層が平坦なガラス基板上に形成されるのに対して、凹凸のあるブラックマトリクス上に形成するスペーサの方が高さ均一性を確保しにくいためと推測できる。
従来、ブラックマトリクスとして金属薄膜を用いる技術が知られていた。
これは蒸着法やスパッタリング法により作製したクロムなどの金属薄膜の上にフォトレジストを塗布し、次いで表示装置用ブラックマトリクス用パターンをもつフォトマスクを用いてフォトレジスト層を露光現像し、その後露出した金属薄膜をエッチングし、最後に金属薄膜上のレジスト層を剥離することによりブラックマトリクスを形成する方法である(例えば、特許文献3参照)。しかし、この方法は、金属薄膜を用いるため、膜厚が小さくても高い光学濃度が得られる反面、蒸着やスパッタリングという真空成膜工程やエッチング工程が必要となるためコストが高いという問題がある。また、金属膜であるため反射率が高く、強い外光の下では表示コントラストが低下するという問題もある。更にこの方法ではエッチング工程で金属イオンを含有する廃液が出るため環境負荷が大きいという大きな欠点を有している。とくに最もよく用いられるクロムは有害で環境負荷が非常に大きい。
これらの欠点のないブラックマトリクスとしてカーボンブラックなどの黒色顔料を用いる技術がある。(例えば、特許文献4参照)。これは黒色顔料を含有する感光性樹脂組成物を基板に塗布して乾燥したもの、又は黒色顔料を含有する感光性転写層を基板に転写したものを露光、現像することによりブラックマトリクスを得る方法である。この方法によれば、上記の問題が無く、高い光学濃度のブラックマトリクスを得ることができる。
黒色顔料を用いたブラックマトリクスを有するカラーフィルタの場合、前述の高さ均一性の良好な柱状スペーサを組み合わせるとセルギャップが均一になり良好な表示品位が得られる。
しかし黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなるブラックマトリクスを用いたカラーフィルタの場合には、均一な厚みのブラックマトリクスと前述の高さ均一性の優れた柱状スペーサを組み合わせても、均一なセルギャップが得られないことが判った。
以上より、環境負荷が小さい黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなるブラックマトリクスを用いて作製されたカラーフィルタにおいて、セルギャップを一定に保つことによりカラーフィルタを液晶表示装置に用いたとき、画像ムラのない良好な表示品位が得られる技術が望まれていた。
特開平5−181144号公報 特開2000−056122号公報 特開平5−088015号公報 特開平8−337736号公報 特開2001−166315号公報
本発明は、環境負荷が小さい黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなるブラックマトリクスを用いた場合でも、均一なセルギャップを有し、画像ムラの無い表示品位に優れたカラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
前記実情に鑑み本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、高さ変動が4%以下である柱状スペーサを用い、更に、ブラックマトリクスの、厚み変動を4%以下、光学濃度を4.0以上で膜厚が0.2μm以上1.2μm以下とすることにより上記課題を解決しうることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は下記の手段により達成されるものである。
<1> 基板上に、黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなるブラックマトリクスと、着色層と、該ブラックマトリクス上に形成された高さ変動4%以下である柱状スペーサと、を具備したカラーフィルタにおいて、該ブラックマトリクスの光学濃度が4.0以上で膜厚が0.2μm以上1.2μm以下であり、且つ、厚み変動が4%以下であることを特徴とするカラーフィルタ。
<2> 前記柱状スペーサが前記着色層を介して前記ブラックマトリクス上に形成され、前記着色層の厚み変動が4%以下であることを特徴とする上記<1>に記載のカラーフィルタ。
<3> 前記柱状スペーサの高さ変動が1%以下であることを特徴とする上記<1>又は<2>に記載のカラーフィルタ。
<4> 前記ブラックマトリクスの膜厚が0.3μm以上1.0μm以下であることを特徴とする上記<1>〜<3>の何れか1項に記載のカラーフィルタ。
<5> 前記ブラックマトリクスが前記黒色顔料、前記ポリマーバインダー、モノマー及び光重合開始剤を含有する黒色顔料樹脂分散物を前記基板上に塗布して形成されたものであることを特徴とする上記<1>〜<4>の何れか1項に記載のカラーフィルタ。
<6> 前記ブラックマトリクスが、仮支持体上に前記黒色顔料、前記ポリマーバインダー、モノマー及び光重合開始剤を含有する感光性転写層を有する感光性転写材料を用い、前記感光性転写層を前記基板に転写して形成されたものであることを特徴とする上記<1>〜<5>の何れか1項に記載のカラーフィルタ。
<7> 上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のカラーフィルタを具備したことを特徴とする液晶表示装置。
本発明によれば、均一なセルギャップを有し、画像ムラの無い表示品位に優れたカラーフィルタ、及びそれを用いた液晶表示装置を提供することができる。
本発明のカラーフィルタは、基板上に、黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなるブラックマトリクスと、着色層と、該ブラックマトリクス上に形成された高さ変動4%以下である柱状スペーサと、を具備したカラーフィルタにおいて、該ブラックマトリクスの光学濃度が4.0以上で膜厚が0.2μm以上1.2μm以下であり、且つ、厚み変動が4%以下であることを特徴とする。
ここで、「柱状」とは、円柱、四角柱のような角柱、円錘台、四角錘台のような角錘台、及び、これらの上面が平面でなく中央部が盛り上がった曲面になったもの(半球など)をいうものとする。
ここで、基板は説明の便宜上記載するが本発明において必須要素ではない。
まず、本発明のカラーフィルタについて説明し、その後ブラックマトリクス、柱状スペーサ、液晶表示装置について順次述べる。
≪カラーフィルタ≫
本発明のカラーフィルタは、基板上にブラックマトリクスと着色層と柱状スペーサとを有し、前記柱状スペーサはブラックマトリクス上に形成されたものであることを特徴とする。
前記柱状スペーサは、ブラックマトリクス上に形成されておれば、特に限定されず、前記着色層を介して形成されても、また、前記着色層を介さずに形成されてもよいが、カラーフィルタの作製しやすさの観点より、前記柱状スペーサは前記着色層を介して前記ブラックマトリクス上に形成する構成が好ましい。
本発明のカラーフィルタの構成について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、本発明の1つの態様のカラーフィルタを用いた液晶表示装置の構成例を示す断面図であり、図5は、本発明の別の態様のカラーフィルタを用いた液晶表示装置の構成例を示す断面図である。
図1、5のように、本発明の液晶表示装置10は、ガラス基板5上に形成されたブラックマトリクス2と、該ブラックマトリクス2上に形成された柱状スペーサ1とを有する本発明のカラーフィルタを備え、かつ、前記ガラス基板5に対向してITO膜(図示せず。)が形成されたTFT基板7を備え、これらの2枚の基板間に設けられた液晶層8とを備えて構成されている。前記柱状スペーサは前記液晶層8の厚みを一定に保持するために設けられている。
前記柱状スペーサ1は前記ブラックマトリクス2上に、図1に示すように着色層3を介して形成されていても、また、図5に示すように前記着色層3を介さずに形成されていても良い。
図2は、図1の液晶表示装置10を上方から観察したときの、液晶表示装置の平面図である。図3はブラックマトリクスの形状が図2と異なる液晶表示装置の別の1態様を示す平面図である。図4は、ブラックマトリクスの形状と柱状スペーサの位置とが図2と共に異なる液晶表示装置の更に別の1態様を示す平面図である。
以上の通り、ブラックマトリクスの形状は特に限定されず、柱状スペーサの位置に合わせて変更することができる。即ち、柱状スペーサはブラックマトリクス上に常に形成される必要があることを示す。
前記着色層3は、少なくともブラックマトリクス2の全部(図1参照)又は一部(図5参照)とが重なるように基板(ガラス)5上に設けられ、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色相を呈するように構成されることが好ましい。
図1、5において、必要に応じて、液晶層8中の液晶の配向をマルチドメイン化するためのリブ(図示せず。)、及びポリイミド製の配向膜(図示せず。)等を設けることができる。
また、前記対向する2枚の基板(ガラス基板5、TFT基板7)間で液晶層8側に形成されているITO膜が、前記液晶層8に電界を印加する電極の役割を担っている。
本発明の液晶表示装置10は、高さ変動の少ない柱状スペーサ及び厚み変動が少ないブラックマトリクスが形成された本発明のカラーフィルタを用いることにより、そのセルギャップ9の変動が少なくなり、その結果、液晶画像ムラが大きく低減する。
以下、本発明におけるブラックマトリクス及び柱状スペーサについて詳細に説明し、該説明を通じて本発明のカラーフィルタ、及び液晶表示装置についても詳細に述べる。
<ブラックマトリクス>
本発明におけるブラックマトリクスは、黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなる組成物(以下、単に「黒色顔料樹脂組成物」ともいう。)を用いて形成した層又は感光性転写材料を用いて形成した感光性樹脂層をパターニングすることにより作製することができる。前記組成物を用いてブラックマトリクスを形成する方法、すなわち前記組成物を用いて形成した層をパターンニングする方法は特に限定されず、公知のパターニング方法を適宜用いることができる。
ブラックマトリクスの膜厚は、0.2μm〜1.2μmであることが必要であるが、好ましくは0.3μm〜1.0μmであり、より好ましくは0.3μm〜0.9μmであり、更に好ましくは0.35μm〜0.85μmである。ブラックマトリクスの膜厚が、上記0.3μm〜1.0μm範囲内にあると、ブラックマトリクスの少なくとも1部に着色層を積層した場合であっても、着色層の平坦性を保つことができる点で好ましい。
更に、本発明におけるブラックマトリクスの厚み変動としては、セルギャップの変動を少なくする観点から、3.5%以下であることがより好ましく、3.0%以下であることが特に好ましい。ブラックマトリクスの厚み変動が3.5%以下であると、セル厚のばらつきが生じにくく、セル厚のばらつきによる表示品位の低下を抑制することができる点で好ましい。
尚、本発明のブラックマトリクスの厚み変動とは、基板上に形成されたブラックマトリクスの場合は、基板面からのブラックマトリクスの厚み変動であり、ランダムに200点測定した標準偏差の平均値に対する比率である。得られたブラックマトリクスの厚さを例えば、接触式表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いてランダムに200点測定し、厚み変動(200点測定したデータの標準偏差σと200点測定したデータの平均値Aveに対する比率(σ/Ave)×100(%))を求めることができる。
ブラックマトリクスの厚み変動を少なくする手段としては、
(1)仮支持体上に感光層が均一な厚みで塗布された転写材料を用いる方法、
(2)着色層塗布液に添加する界面活性剤の種類と添加量を制御する方法、
等あるが、これらに限定されるものではない。中でも、基板との密着性の観点から、(1)が特に好ましい。
本発明におけるブラックマトリクスは、黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなる膜であり、波長555nmにおける高度の光学濃度(4.0以上)である必要がある。以下光学濃度について特に断らない限り、555nmにおける値とする。
前記光学濃度としては、更に4.2以上であることが好ましく、4.4以上であることがより好ましく、4.5以上であることが特に好ましい。遮光性が上がるという観点から、光学濃度は高ければ高いほど好ましく、製造上可能な範囲で光学濃度を上げることができる。
前記ブラックマトリクスの光学濃度を前記範囲とすることにより、液晶表示装置に用いた場合、バックライトの遮光性が不十分とならない点で好ましい。
分散時における黒色顔料の存在状態は特に限定されないが、粒子が安定な分散状態で存在していることが好ましい。また、本発明における黒色顔料の分散状態を良化させるため必要に応じて、後述の分散剤を用いることができる。
また、本発明におけるブラックマトリクスを後述の黒色顔料樹脂組成物を用いて形成する場合、該組成物は、本発明における黒色顔料及びポリマーバインダーを少なくとも含んでなるが、目的や用途その他必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
本発明の黒色顔料樹脂組成物を構成する成分について具体的に説明する。
(黒色顔料)
本発明に用いる黒色顔料は、ブラックマトリクスの光学濃度が4.0以上を満たすように選択されることが必要であるが、特に限定されるものではない。具体的には、下記顔料に記載のカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
本発明の黒色顔料樹脂組成物における黒色顔料としては、有機顔料、無機顔料等を好適に用いることができ、特に、銀錫合金部を有する金属粒子、カーボンブラック、酸化チタン、4酸化鉄等の金属酸化物粉、金属硫化物粉等の遮光剤が好ましく、銀錫合金部を有する金属粒子、カーボンブラックがより好ましく、銀錫合金部を有する金属粒子が特に好ましい。これらを用いることができる他に、本発明の効果を損なわない範囲で、赤、青、緑色等の顔料の混合物等を用いることができる。また、公知の着色剤(顔料)を使用することができ、黒色顔料樹脂組成物中に均一に分散されていることが好ましい。
−銀錫合金部を有する金属粒子−
本発明における銀錫合金部を有する金属粒子は、各粒子が、銀錫合金からなるもの、銀錫合金部分とその他の金属部分からなるもの、及び銀錫合金部分と他の合金部分からなるものを含むものである。
本発明において、金属の定義については、岩波理化学辞典 第4版(1987年、岩波書店発行)に記載されている通りであり、本発明における銀錫合金は、銀と錫が原子レベルで混合したもので、固溶体、共晶、化合物、金属間化合物などが含まれる。なお、合金については、例えば、岩波理化学辞典 第4版(1987年、岩波書店発行)に記載されている。
本発明における銀錫合金部を有する金属粒子において、少なくとも一部が銀錫合金で構成されていることは、例えば、(株)日立製作所製のHD−2300とノーラン(Noran)社製のEDS(エネルギー分散型X線分析装置)とを用いて、加速電圧200kVによる各々の粒子の中心15nmエリアのスペクトル測定により確認することができる。
銀錫合金部を有する金属粒子は、黒濃度が高く、少量であるいは薄膜で優れた遮光性能を発現し得ると共に、高い熱安定性を有するので、黒濃度を損なうことなく高温(例えば200℃以上)での熱処理が可能であり、安定的に高度の遮光性を確保することができる。例えば、高度の遮光性が要求される、カラーフィルタ用のブラックマトリクスに好適である。
本発明における銀錫合金部を有する金属粒子は、銀(Ag)の割合を好ましくは30〜80モル%として、Agと錫(Sn)とを複合化(例えば合金化)して得られるものである。Agの割合を特に前記範囲とすることで、高温域での熱安定性が高く、光の反射率を抑えた高い黒濃度を得ることができる。
換言すれば、Agの割合が30モル%未満であると、融点が低くなり熱で変化しやすくなることから熱安定性が低下する場合があり、80モル%を超えると、光の反射率が高くなる。本発明における金属粒子中の銀(Ag)の割合は、好ましくは40〜75モル%であり、最も好ましくは50〜75モル%である。
特に、Agの割合が75モル%である粒子、すなわちAgSn合金粒子は作製が容易であり、得られた粒子も安定で好ましい。
本発明におけるブラックマトリクスは、銀錫合金部を有する金属粒子を一種単独で含有するのみならず、Agの割合が前記範囲内で異なる二種以上の銀錫合金部を有する金属粒子を併用して構成するようにしてもよい。
本発明における金属粒子は、坩堝などの中で加熱、溶融混合して合金化するなど一般的な方法で形成することが可能である。但し、一般的な方法によると、Agの融点は900℃付近であり、Snの融点は200℃付近であることから両者の融点に大きな差があるうえ、複合化(例えば合金化)後の微粒子化工程が必要となることから、複合化工程と微粒子化工程とを同時に行う粒子還元法によるのが好ましい。すなわち、前記粒子還元法とは、Ag化合物とSn化合物とを混合し、これを還元するものであり、金属Agと金属Snとを同時に接近した位置で析出させ、複合化(例えば合金化)と微粒子化とを同時に達成する方法である。また、Agは還元されやすく、Snよりも先に析出する傾向にあるため、Ag及び/又はSnを錯塩にすることにより析出タイミングをコントロールすることが好適である。
前記Ag化合物としては、硝酸銀(AgNO)、酢酸銀(Ag(CHCOO))、過塩素酸銀(AgClO・HO)、等が好適に挙げられ、中でも特に、酢酸銀が好ましい。
前記Sn化合物としては、塩化第一錫(SnCl)、塩化第二錫(SnCl)、酢酸第一錫(Ag(CHCOO))、等が好適に挙げられ、中でも特に、酢酸第一錫が好ましい。
前記還元は、還元剤を用いる方法や、電解により還元する方法等を好ましい還元方法として挙げることができる。中でも、還元剤を用いた前者による方法が、微細な粒子が得られる点で好ましい。前記還元剤としては、ハイドロキノン、カテコール、パラアミノフェノール、パラフェニレンジアミン、ヒドロキシアセトンなどが挙げられる。中でも、揮発しやすく、表示装置に悪影響を与えにくい点で、ヒドロキシアセトンが特に好ましい。
本発明における銀錫合金部を有する金属粒子は、以下に示す物理的性質や、粒子サイズ、粒子形状等を有する粒子であることが好ましい。
本発明における金属粒子は、示差走査熱量測定法(DSC:Differential Scanning Calorimetry)による測定で、240〜400℃に融点を有する粒子であることが好適である。融点が該範囲であるため、金属Ag(融点:950℃)や金属Sn(融点:230℃)に比し、良好な熱安定性を示す。
具体的には、AgSn合金の融解性(融点)は、試料としてAgSn合金20mgをDSC(SSC/5200、セイコーインスツルメント(株)製)の測定セルにセットし、DSCによる降温結晶化ピークを、10℃/分の降温速度で200℃から室温まで冷却して測定される。
本発明における金属粒子は、数平均粒子サイズで、20〜700nmが好ましく、より好ましくは30〜200nmであり、特に好ましくは40〜100nmである。数平均粒子サイズが特に前記範囲であると、金属Snの粒子とは異なり、いずれの粒子径でも黒い色相を有する。なお、数平均粒子サイズが、700nmを超えると製膜したときの面状が悪くなることがあり、20nm未満であると黒さが減って黄色味を帯びてくることがある。
前記数平均粒子サイズは、透過型電子顕微鏡JEM−2010(日本電子(株)製)により得た写真を用いて次のようにして測定されるものである。
粒子100個を選び、それぞれの粒子像と同じ面積の円の直径を粒子径とし、100個の粒子の粒子径の平均を数平均粒子サイズとする。なお、写真は、倍率10万倍、加速電圧200kVで撮影したものを用いる。
本発明における「銀錫合金部を有する金属粒子」の粒子形状としては、特に制限はなく、キュービック状、高アスペクト、中アスペクト、針状等のいずれの形状であってもよい。
上記の物理的性質、粒子サイズ、粒子形状を少なくとも有し、かつ維持される限り、銀錫合金部を有する金属粒子を形成する元素(Ag及びSn)以外に、更に塩や有機物、その他の元素(Ca、P、Na等)などを含んでいてもよい。
本発明における黒色顔料の本発明におけるブラックマトリクス中の含有量としては、高度の遮光性を得る観点からは、ブラックマトリクスの全固形分(体積)に対して、5〜20体積%が好ましく、7〜15体積%がより好ましく、8〜15体積%が最も好ましい。黒色顔料の含有量が特に前記範囲であると、光の反射率が抑えられ、黒濃度が高く、薄膜で高い遮光性を得ることができ、液晶表示装置に組み込んだ際に高コントラストで鮮やかな表示画像を得ることが可能である。なお、黒色顔料の量が、5体積%未満であるときには反射率が高く表示コントラストを損なうことがあり、20体積%を超えるときには製膜した際の膜厚が1.2μmより厚くなることがある。
また、後述するポリマーバインダーとの関係では、黒色顔料の含有量はブラックマトリクス中、ポリマーバインダーの総量(質量)に対して、0.3〜8.0質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。
−ポリマーバインダー−
本発明におけるブラックマトリクスは、ポリマーバインダーを少なくとも1種含有する。該ポリマーバインダーはバインダーとしてのポリマー成分である。
本発明におけるポリマーバインダーは、本発明におけるブラックマトリクスを後述の黒色顔料樹脂組成物を用いて形成する際、該黒色顔料樹脂組成物のタイプに合わせて適宜選択することができる。
また、本発明におけるブラックマトリクスを後述の黒色顔料樹脂組成物を用いて形成する場合、該組成物にモノマーより選択される1種又は2種以上を含有することにより、感光性の重合性組成物に構成されるのが好ましい。これによって、前記黒色顔料樹脂組成物に感光性を付与することができる。
感光性を付与された前記黒色顔料樹脂組成物は、前記黒色顔料及び前記ポリマーバインダーの他、光重合開始剤、及びエチレン性不飽和二重結合を含み光で付加重合するモノマー(以下、「光重合性モノマー」ということがある。)等を含有することが好ましい。
前記黒色顔料樹脂組成物は、アルカリ水溶液で現像可能なものと、有機溶剤で現像可能なものとがある。安全性と現像液のコストとの点からは、アルカリ水溶液で現像可能なものが好ましい。
前記黒色顔料樹脂組成物は、光や電子線などの放射線を受容する部分が硬化するネガ型でも放射線未受容部が硬化するポジ型でもよい。
前記ポリマーバインダー(以下、単に「樹脂」ともいう。)としては、例えば、本発明におけるブラックマトリクスをポジ型黒色顔料樹脂組成物を用いて形成する場合には、ノボラック系の樹脂を用いることができる。前記ノボラック系の樹脂としては、例えば、特開平7−43899号公報に記載のアルカリ可溶性ノボラック樹脂系を使用することができる。また、前記特開平6−148888号公報に記載のポジ型感光性樹脂、すなわち該公報に記載のアルカリ可溶性樹脂と、感光剤として1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルと、該公報に記載の熱硬化剤との混合物を含む感光性樹脂を用いることができ、この場合には熱硬化性に構成される。更に、特開平5−262850号公報に記載の組成物も活用可能である。
また、例えば、本発明におけるブラックマトリクスをネガ型黒色顔料樹脂組成物を用いて形成する場合、該ネガ型黒色顔料樹脂組成物としては、ネガ型ジアゾ樹脂と前記ポリマーバインダーとからなる感光性樹脂、光重合性組成物、アジド化合物と前記ポリマーバインダーとからなる黒色顔料樹脂組成物、桂皮酸型黒色顔料樹脂組成物等が挙げられる。その中でも特に好ましいのは、光重合開始剤、光重合性モノマー及びポリマーバインダーを基本構成要素として含む光重合性組成物である。該光重合性組成物には、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」「重合開始剤C」「界面活性剤」「接着助剤」や、その他の組成物が利用できる。
例えば、ネガ型で、アルカリ水溶液で現像可能な黒色顔料樹脂組成物としては、主成分としてカルボン酸基含有の前記ポリマーバインダー(アルカリ可溶な熱可塑性樹脂等のアルカリ可溶性バインダー)と、光重合開始剤と、光の照射によって付加重合することのできるエチレン性不飽和二重結合含有モノマー(光重合性モノマー)とを含む組成物が挙げられる。
前記ポリマーバインダーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載のメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体などを挙げることができる。また、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができる。この他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。特に、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体も挙げることができる。
前記ポリマーバインダーは、30〜400mgKOH/gの範囲の酸価と1000〜300000の範囲の重量平均分子量を有するものを選択するのが好ましい。以上の他に、種々の性能、例えば、硬化膜の強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、アルカリ不溶性のポリマーを添加してもよい。アルカリ不溶なポリマーとしては、アルコール可溶性ナイロンあるいはエポキシ樹脂を挙げることができる。
前記ポリマーバインダーは、本発明におけるブラックマトリクス中、又は黒色顔料樹脂組成物の全固形分に対して通常、10〜95質量%、更に20〜90質量%、特に30〜60質量%が好ましい。10〜95質量%の範囲では、黒色顔料樹脂組成物層の粘着性が高すぎることもなく、形成される層の強度及び光感度が劣ることもない。
上述のように本発明におけるブラックマトリクスを感光性の黒色顔料樹脂組成物を用いて形成することができ、該組成物には、光重合開始剤や光重合性モノマーを含むことができる。
−光重合開始剤−
前記光重合開始剤としては、米国特許第2367660号明細書に記載のビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載のアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号及び同第2951758号の各明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載のトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載のトリハロメチルオキサジアゾール化合物等が挙げられる。特に好ましくはトリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール、トリアリールイミダゾール二量体である。これら以外に、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとして挙げることができる。
光重合開始剤は、単独でも2種類以上を混合して用いてもよく、特に2種類以上を用いることが好ましい。
また、黒色顔料樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
露光感度が高く、黄ばみなどの変色が少なく、表示特性の良い例としては、ジアゾール系光重合開始剤と、トリアジン系光重合開始剤との組合せが挙げられ、中でも、2−トリクロロメチル5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾールと、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキンカルボニルメチルアミノ)−3’−プロモフェニル]−s−トリアジンとの組合せが最もよい。
これらの光重合開始剤の比率は、ジアゾール系/トリアジン系の質量比率で、好ましくは95/5〜20/80、より好ましくは90/10〜30/70、最も好ましくは80/20〜60/40である。
これらの光重合開始剤は、特開平1−152449号公報、特開平1−254918号公報、特開平2−153353号公報に記載のものが挙げられる。
更に好適な例としてはベンゾフェノン系も挙げられる。
前記黒色顔料樹脂組成物の固形分全体に占める本発明における黒色顔料の割合が5〜20体積%付近の場合、前記光重合開始剤にクマリン系化合物を混合することによっても、同様の効果が得られる。クマリン系化合物としては、7−[2−[4−(3−ヒドロキシメチルビペリジノ)−6−ジエチルアミノ]トリアジニルアミノ]−3−フェニルクマリンが最もよい。
これらの光重合開始剤とクマリン系化合物の比率は、光重合開始剤/クマリン系化合物の質量比率で、好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは30/70〜70/30、最も好ましくは40/60〜60/40である。
但し、本発明に使用できる光重合性組成物は、これらに限定されるものではなく、公知のものの中から適宜選択することができる。
前記光重合開始剤は、黒色顔料樹脂組成物の全固形分に対して、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。前記含有量が前記範囲内であると、光感度や画像の強度が低下を防止でき、十分に性能を向上させることができる。
−光重合性モノマー−
前記光重合性モノマーとしては、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンもしくはグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応させた後で(メタ)アクリレート化したもの等の多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号、同50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に開示されているウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、同52−30490号の各公報に開示されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートを挙げることができる。これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
光重合性モノマーは、単独でも2種類以上を混合して用いてもよい。
光重合性モノマーの黒色顔料樹脂組成物の全固形分に対する含有量は、5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。該含有量が前記範囲内にあると、光感度や画像の強度も低下せず、感光性ブラックマトリクスの粘着性が過剰になることもない。
前記黒色顔料樹脂組成物は、前記成分の他に更に熱重合防止剤を含むことが好ましい。前記熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、p−t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、β−ナフトール、ピロガロール等の芳香族ヒドロキシ化合物、ベンゾキノン、p−トルキノン等のキノン類、ナフチルアミン、ピリジン、p−トルイジン、フェノチアジン等のアミン類、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアルミニウム塩又はアンモニウム塩、クロラニール、ニトロベンゼン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
前記黒色顔料樹脂組成物は、更に必要に応じて公知の添加剤、例えば、可塑剤、界面活性剤、密着促進剤、分散剤、可塑剤、垂れ防止剤、レベリング剤、消泡剤、難燃化剤、光沢剤、溶剤等を添加することができる。
−−密着促進剤−−
前記密着促進剤としては、例えばアルキルフェノール/ホルムアルデヒドノボラック樹脂、ポロビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリイソブチレン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ゴム、アクリル樹脂系粘着剤、芳香族系、脂肪族系又は脂環族系の石油樹脂、シランカップリング剤等が挙げられる。
また、本発明における前記金属粒子の少なくとも1種を水分散物の形態で用いる場合には、前記黒色顔料樹脂組成物として水系のものを用いてもよい。このような黒色顔料樹脂組成物としては特開平8−271727号公報の段落[0015]〜[0023]に記載のものの他、市販のものとしては例えば、東洋合成工業(株)製の「SPP−M20」等が挙げられる。
−−界面活性剤−−
界面活性剤としては、黒色顔料樹脂組成物の構成成分と混ざり合うものであれば特に限定はなく使用可能である。好ましい界面活性剤としては、特開2003−337424号公報の段落番号[0015]〜[0024]、特開2003−177522号公報の段落番号[0012]〜[0017]、特開2003−177523号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開2003−177521号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177519号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177520号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開平11−133600号公報の段落番号[0034]〜[0035]、特開平6−16684号公報に記載の界面活性剤が好適に挙げられる。
より高い効果を得る観点からは、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、又は、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤を含む。)のいずれか1種、あるいは2種以上を選択するのが好ましく、フッ素系界面活性剤が最も好ましい。
これらの化合物の具体例としては、メガファックF−141、メガファックF−142、メガファックF−143、メガファックF−144、メガファックF−176PF、メガファックF−780F(いずれも商品名:大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤を用いる場合、該界面活性剤分子中のフッ素含有置換基のフッ素原子数は1〜38が好ましく、5〜25がより好ましく、7〜20が最も好ましい。フッ素原子数が前記範囲内であると、溶解性が良好であると共にムラの改善効果が得られる点で望ましい。また、前記界面活性剤の黒色顔料樹脂組成物中の含有量は、0.01〜3%が好ましく、0.05〜2%がより好ましい。
−−溶媒−−
前記黒色顔料樹脂組成物の調製には、前記成分以外に有機溶媒を用いることができる。前記有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
−−紫外線吸収剤−−
前記黒色顔料樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有できる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報に記載の化合物、並びにサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
また、前記黒色顔料樹脂組成物は、前記添加剤の他、特開平11−133600号公報の段落番号[0036]に記載の「接着助剤」やその他の添加剤等を含有することもできる。
前記黒色顔料樹脂組成物は、ブラックマトリクスを作製するために用いられ、形成された層の具体的なパターニング方法としては、フォトリソ、インクジェット、銀塩写真などがあり、特に限定されるものではない。
前記黒色顔料樹脂組成物(感光性及び/又は熱硬化性のものを含む。)を用いて、ブラックマトリクスを形成することにより、薄膜でかつ光学濃度が高く、画像表示したときに画像表示ムラがなく、高コントラストで鮮やかな画像の表示を可能とするブラックマトリクスを得ることができる。
(ブラックマトリクスの形成方法)
<ブラックマトリクスの形成方法、感光性転写材料>
本発明におけるブラックマトリクスは、前記ポリマーバインダー及び前記黒色顔料を少なくとも含んでなり、更に他の成分を含んでいてもよく、既述の黒色顔料樹脂組成物を用いて特に好適に構成することができる。
本発明におけるブラックマトリクスは、前記ポリマーバインダー、前記黒色顔料、モノマー、及び光重合開始剤とを含んでなる黒色顔料樹脂組成物を調製し、該組成物を塗布、乾燥させて黒色樹脂層を形成し、これをパターニングする方法(塗布法)及び、前記組成物の層が設けられた感光性転写材料を作製し、該層を転写して感光性樹脂層(黒色樹脂層)を形成し、これをパターニングする方法(転写法)、のいずれかの方法で形成することも好ましい。なお、パターンニングする方法には特に制限はなく、詳細については後述する。
前記黒色樹脂層は、前記黒色顔料樹脂組成物を公知の塗布法により塗布し、乾燥させることによって好適に形成することができ、本発明においては、前記塗布を、液を吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルを用いて行なうことが好ましい。
具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコーターが好適に用いられる。その他にも、前記黒色樹脂層は、黒色顔料樹脂組成物の溶液を例えば、スピナー、ホワイラー、ローラーコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、エクストルーダー等の塗布機を用いて塗布・乾燥させることにより形成することができる。
また、転写法による場合は、後述する感光性転写材料を用いて、最終の支持体をなす基板上に黒色樹脂層である感光性樹脂層を転写することによって、感光性転写層(感光性樹脂層)を形成することができる。
〜感光性転写材料〜
次に、転写法に用いる感光性転写材料について説明する。
上記したように、本発明における黒色顔料及びポリマーバインダーを含む前記黒色顔料樹脂組成物、特に感光性を有する黒色顔料樹脂組成物を用いてなる感光性樹脂層を有する感光性転写材料を作製し、この感光性転写材料を用いた転写法により本発明におけるブラックマトリクスを作製することができる。
前記感光性転写材料は、既述の本発明における黒色顔料及びポリマーバインダーを含有する前記黒色顔料樹脂組成物で構成された感光性樹脂層が設けられるので、高温域でも熱安定性に優れると共に、薄膜でかつ光学濃度の高いブラックマトリクスを最も好適に作製することができる。
前記感光性転写材料は、仮支持体の上に、黒色顔料樹脂組成物を用いて形成した感光性樹脂層を設けたものであり、必要に応じて熱可塑性樹脂層、中間層、又は保護フィルム等を設けることができる。
前記感光性樹脂層の層厚は、0.2〜2μmの範囲が好ましく、特に0.2〜0.9μmの範囲が、感光性樹脂層の形成しやすさの点から好ましい。
仮支持体、熱可塑性樹脂層、及び中間層については、特開2005−17322号公報の段落番号[0061]〜[0070]に記載されており、本発明においてもその記載を参考にすることができる。
−熱可塑性樹脂層−
前記感光性転写材料には、前記感光性樹脂層と仮支持体との間に、少なくとも一層の熱可塑性樹脂層を設けることができる。熱可塑性樹脂層は、アルカリ現像を可能とし、転写時にはみ出した熱可塑性樹脂層自身による被転写体の汚染防止を可能とする点からアルカリ可溶性であることが好ましい。
この熱可塑性樹脂層は、前記感光性樹脂層を被転写材に転写する際に、被転写材上に存在する凹凸に起因して発生する転写不良を効果的に防止するクッション材としての機能を有し、感光性転写材料を被転写材に加熱圧着した際の被転写材上の凹凸に対応して変形し得、感光性樹脂層と被転写材との密着性を高めることができる。
前記熱可塑性樹脂層の層厚としては、0.1〜20μmが好ましい。層厚が前記範囲内であると、転写時の仮支持体からの剥離性に優れると共に、被転写材上の凹凸を吸収するのに効果的であり、感光性樹脂層にレチキュレーションが発生し、転写不良を招来することもない。また、好ましくは1.5〜16μmであり、より好ましくは5〜15.0μmである。
なお、レチキュレーションとは、吸湿等の原因で中間層が伸びた等の際に、柔軟なクッション層が坐屈して感光性樹脂層の表面に細かい「しわ」が発生することをいい、転写不良の原因となる。
前記熱可塑性樹脂層は、少なくとも熱可塑性樹脂を用いて構成することができ、必要に応じて適宜他の成分を用いることができる。熱可塑性樹脂は、特に制限はなく適宜選択することができるが、実質的な軟化点が80℃以下であるものが好ましい。
実質的な軟化点が80℃以下である熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレンとアクリル酸エステル共重合体とのケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体とのケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体とのケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステルや、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等との(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のケン化物、などが好適に挙げられ、また、「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)に記載の軟化点が約80℃以下である有機高分子の内、アルカリ可溶性のものも挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、実質的な軟化点が80℃以下であるものとして更に、それ自体が軟化点80℃以上の有機高分子物質であっても、該有機高分子物質にこれと相溶性のある各種可塑剤を添加して実質的な軟化点が80℃以下とされたものも挙げることができる。前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェート、などが挙げられる。
熱可塑性樹脂層には、前記熱可塑性樹脂以外に他の成分として、仮支持体との接着力を調節する目的で、実質的に軟化点が80℃を超えない範囲内で各種ポリマー、過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、離型剤等を添加することができる。
−中間層−
感光性転写材料には、複数層を塗布する際及び塗布後の保存の際における成分の混合を防止する目的で、中間層を設けることが好ましい。特に、仮支持体上に設けられた前記熱可塑性樹脂層の上であって、該熱可塑性樹脂層と前記感光性樹脂層との間に設けることが好ましい。熱可塑性樹脂層と感光性樹脂層との形成には有機溶剤が用いられるが、中間層を設けることで両層が互いに混ざり合うのを防止できる。
中間層としては、水又はアルカリ水溶液に分散ないし溶解するものが好ましい。中間層の構成材料には公知のものを使用でき、例えば、特開昭46−2121号公報及び特公昭56−40824号公報に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド類、水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種澱粉及びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、などが挙げられる。
これらは、1種単独で用いる以外に2種以上を併用してもよい。
上記の中でも、水溶性樹脂、すなわち水溶性の高分子材料を使用するのが好ましく、この中でも少なくともポリビニルアルコールを使用するのがより好ましく、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの併用が特に好ましい。
前記ポリビニルアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、その鹸化度が80mol%以上のものが好ましい。
ポリビニルピロリドンを使用する場合、その含有量は、中間層の固形分に対して、1〜75体積%が好ましく、1〜60体積%がより好ましく、10〜50体積%が特に好ましい。該含有量が前記範囲内であると、熱可塑性樹脂層との間で充分な密着性が得られ、酸素遮断能も良好である。
中間層は、酸素透過率が小さいことが好ましい。すなわち、酸素遮断機能のある酸素遮断膜で構成されるのが好ましく、露光時の感度がアップし、露光機の時間負荷を低減し得、生産性を向上させ得ると共に、解像度も向上する。
中間層の層厚としては、0.1〜5μm程度が好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。中間層の厚みが上記の範囲内であると、酸素遮断性を低下させることがなく、また、現像時の中間層除去時間が増大するのを防止することができる。
−仮支持体−
仮支持体としては、転写の支障とならない程度に前記熱可塑性樹脂層に対する剥離性を有するものが好ましく、化学的・熱的に安定で可撓性を有するものが好ましい。
前記仮支持体の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ四フッ化エチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
仮支持体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単層構造、積層構造のいずれであってもよい。また、仮支持体には、前記熱可塑性樹脂層との間に良好な剥離性を確保する観点から、グロー放電等の表面処理を行なわないことが好ましく、ゼラチン等の下塗り層も設けないことが好ましい。
仮支持体の厚みとしては、5〜300μm程度が好ましく、20〜150μmが好ましい。
前記仮支持体としては、その少なくとも一方の表面に導電性層を有する、あるいは仮支持体自体が導電性を有することが好ましい。仮支持体がこのように導電性を有する構成であると、仮支持体を備えた感光性転写材料を被転写体上に密着させた後に仮支持体を剥離する場合に、該仮支持体や該被転写体等が帯電して周囲のゴミ等を引き寄せることがなく、その結果、該仮支持体を剥離した後も熱可塑性樹脂層上にゴミ等が付着せず、その後の露光過程で余分な未露光部ができることに伴なうピンホールの形成を効果的に防止することができる。仮支持体上の導電性層又は導電性を有する仮支持体の表面における表面電気抵抗としては、1013Ω以下が好ましい。
導電性を有する仮支持体は、該仮支持体中に導電性物質を含有することで得られる。導電性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、金属酸化物、帯電防止剤などが挙げられる。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化モリブデンなどが挙げられる。これらは1種単独で用いる以外に2種以上を併用してもよい。また、金属酸化物の形態としては、結晶微粒子、複合微粒子などが挙げられる。
前記帯電防止剤としては、例えば、エレクトロストリッパーA(花王(株)製)、エレノンNo.19(第一工業製薬(株)製)等のアルキル燐酸塩系アニオン界面活性剤、アモーゲンK(第一工業製薬(株)製)等のベタイン系両性界面活性剤、ニッサンノニオンL(日本油脂(株)製)等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル系非イオン界面活性剤、エマルゲン106、同120、同147、同420、同220、同905、同910(花王(株)製)やニッサンノニオンE(日本油脂(株)製)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル系非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルアミン系等のその他の非イオン系界面活性剤が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電性層は、公知の導電性物質を用いた構成の中から適宜選択して形成することができる。前記導電性物質としては、湿度環境に影響されず安定した導電効果が得られる点で、例えば、ZnO、TiO、SnO、Al、In、SiO、MgO、BaO、MoOなどが好ましい。これらは、1種単独で用いる以外に2種以上を併用してもよい。
前記金属酸化物又は前記導電性物質の体積抵抗値としては、10Ω・cm以下が好ましく、10Ω・cm以下がより好ましい。また、前記金属酸化物又は前記導電性物質の粒子径としては、0.01〜0.7μmが好ましく、0.02〜0.5μmがより好ましい。
前記導電性層には、バインダーとして、例えば、ゼラチン、セルロースナイトレート、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロースエステル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、炭素数1〜4のアルキルアクリレート、ビニルピロリドン等を含むホモポリマー又はコポリマー、可溶性ポリエステル、ポリカーボネート、可溶性ポリアミド、などを使用することができる。
上記以外に、感光性転写材料には、その他の層として保護フィルムなどを更に設けることができる。
前記保護フィルムは、保管等の際に汚れや損傷等から感光性樹脂層を保護する機能を有し、仮支持体と同一又は類似の材料で構成することができる。保護フィルムとしては、感光性樹脂層から容易に剥離可能なものであればよく、例えば、シリコン紙、ポリオレフィンシート、ポリテトラフルオロエチレンシート等が好適に挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンシートないしフィルム、ポリプロピレンシートないしフィルムが好ましい。保護フィルムの厚みとしては、5〜100μm程度が好ましく、10〜30μmがより好ましい。
感光性転写材料は、仮支持体上に、熱可塑性の有機高分子(熱可塑性樹脂)と共に添加剤を溶解した溶解液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を設けた後、この熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤に樹脂や添加剤を加えて調製した調製液(中間層用塗布液)を塗布し、乾燥させて中間層を積層し、この中間層上に更に、中間層を溶解しない溶剤を用いて既述のように調製した感光性樹脂組成物(感光性を付与した上述の黒色顔料樹脂組成物)を塗布し、乾燥させて感光性樹脂層を積層することによって、好適に作製することができる。
上記による以外に、仮支持体上に該仮支持体側から順に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けた第1シートと、保護フィルム上に感光性樹脂層を設けた第2シートとを用意し、第1シートの中間層表面と感光性樹脂層の表面とが接するように貼り合せることによって作製することもできる。また更に、仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けた第1シートと、保護フィルム上に該保護フィルム側から順に感光性樹脂層及び中間層を設けた第2シートとを用意し、第1シートの中間層表面と第2シートの熱可塑性樹脂層の表面とが接するように貼り合せることによって作製することもできる。
〜感光性転写材料の作製〜
前記感光性転写材料は、仮支持体に、好ましくは感光性を有する黒色顔料樹脂組成物の溶液を例えば、スピナー、ホワイラー、ローラーコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、エクストルーダー、スリットコーター等の塗布機を用いて塗布し、乾燥させて感光性樹脂層を形成することによって作製することができる。また、感光性樹脂層以外に、熱可塑性樹脂層、中間層などの他の層を設ける場合も同様に形成することができる。
〜ブラックマトリクスの形成方法〜
次に、本発明におけるブラックマトリクスの形成方法について説明する。
以下、本発明におけるブラックマトリクスのパターン形成方法の一例を説明する。
第1の方法は、まず、ポリマーバインダと前記黒色顔料を含有し、感光性を有する組成物を基板に塗布し、黒色樹脂層として感光性樹脂層を形成する。その後、露光・現像して、ブラックマトリクスをなすパターン以外の部分の感光性樹脂層を除去することによりパターン形成を行ない、ブラックマトリクスとする方法である。また、上述の中間層と同組成の層を感光性樹脂層上に形成して保護層とすることもできる。塗布は、スリット状ノズル、又はスリットコーターを用いるのが好適である。
第2の方法は、まず、黒色顔料とポリマーバインダーとを含有し、非感光性の組成物を基板に塗布し、黒色樹脂層として塗布膜を形成する。その後、この塗布膜上に感光性レジスト液を塗布してレジスト層を形成し、次いで露光によりレジスト層を露光・現像してレジスト層にパターンを形成した後、このパターンに応じて塗布膜の、非パターン部(ブラックマトリクスをなさない部分)を溶解してパターン化する。最後にレジスト層を除去し、ブラックマトリクスを形成する方法である。
第3の方法は、予め基板上の非パターン部(ブラックマトリクスをなさない部分)に塗布層を形成し、この上に黒色顔料とポリマーバインダーとを含有し、非感光性の組成物を塗布し、黒色樹脂層として本発明における微粒子を含むブラックマトリクスを形成する。次いで、予め形成しておいた塗布層を、積層した不要の黒色樹脂層と共に除去し、ブラックマトリクスを形成する方法である。
第4の方法は、既述の感光性転写材料を用いた転写法による方法である。すなわち、既述の感光性転写材料を用いて基板(すなわち最終の支持体)上に少なくとも感光性樹脂層を転写し、基板上に転写された少なくとも感光性樹脂層をパターン状に露光した後、露光された感光性樹脂層を現像処理して不要部(ブラックマトリクスを構成しない部分)を現像除去し、更に像処理後の少なくとも感光性樹脂層を加熱してベーク処理を施す方法である。
具体的には、光透過性基板の上に、本発明における黒色顔料及びポリマーバインダーを含む感光性樹脂層を有する前記感光性転写材料を、感光性転写材料の感光性樹脂層が接触するように配置して貼り合わせ、次いで感光性転写材料と光透過性基板との積層体から仮支持体を剥離した後、ブラックマトリクス形成用フォトマスクを介して感光性樹脂層を露光、現像してパターン化することにより、ブラックマトリクスを形成する。この方法は、煩瑣な工程を必要とせず低コストである。
上記のようにして、黒色顔料及びポリマーバインダーを含むブラックマトリクスが形成されたブラックマトリクス付基板を得ることができ、この基板に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の着色画素(後述の着色層)を設けることでカラーフィルタを作製することができる。具体的には、ブラックマトリクス付基板上に、R、G又はBに着色された感光性樹脂層(着色層)を形成し、これを露光、現像する操作を所望の色の数だけ繰り返し行なう方法など、公知の方法で作製することができる。
ブラックマトリクス付基板上に着色された感光性樹脂層を形成する方法としては、特に(a)既述の黒色顔料樹脂組成物の黒色顔料の代わりに、後述の着色剤を用いた組成物(以下、「着色感光性樹脂組成物」という。)を公知の塗布法により塗布する方法(塗布法)、及び(b)既述の感光性樹脂転写材料の黒色顔料の代わりに、後述の着色剤を用いた組成物(以下、「着色感光性樹脂組成物」という。を用い、ラミネータ等を用いて貼り付け、転写する方法(転写法)が好適である。
(a)塗布法
組成物の塗布には、スリット状ノズル、又はスリットコーターが用いられる。スリット状ノズル及びスリットコーターの好ましい具体例等は既述の通りである。
(b)転写法
転写による場合、着色された感光性転写材料を用い、膜状に形成した感光性樹脂層をブラックマトリクス付基板面に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって貼り付け、更に剥離転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネータ及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
本発明におけるブラックマトリクスが形成される基板としては、透明基板が好適であり、例えば、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、あるいはプラスチックフィルム等を挙げることができる。また、基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、黒色顔料樹脂組成物、又は感光性転写材料の感光性樹脂層との間の密着を良好にすることができる。カップリング処理としては、特開2000−191926号公報の段落番号[0027]〜[0032]に記載の方法や、特開2000−340696号公報の段落番号[0018]〜[0019]に記載の方法など、公知の方法が好適に用いられる。
また、上記のようにして感光性樹脂層を形成してブラックマトリクスや着色層を設ける場合、感光性樹脂層上には更に酸素遮断膜を設けることができる。これにより、露光感度をアップすることができ、該酸素遮断膜としては、既述の感光性転写材料の中間層における構成と同様にすることができる。
感光性樹脂層を形成してブラックマトリクスや着色層を設ける場合、着色された感光性樹脂層の露光、現像は以下のようにして行なえる。
基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、該マスク及び場合により熱可塑性樹脂層及び中間層を介してマスクの更に上方(マスクの感光性樹脂層と対向しない側)から露光し(露光工程)、露光完了後、現像液を用いた現像処理を行なう(現像工程)。
前記露光に用いる光源としては、感光性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm程度である。
前記現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、公知の現像液を使用することができる。なお、現像液は感光性樹脂層が溶解性を示す現像挙動をするものが好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/lの濃度で含むものが好ましいが、更に水と混和性の有機溶剤とを少量添加してもよい。水と混和性の有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等が挙げられる。有機溶剤の濃度は0.1〜30質量%が好ましい。
また、現像液には、更に公知の界面活性剤を添加してもよく、添加する場合の添加濃度は0.01〜10質量%が好ましい。
現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等のいずれでもよい。ここで、シャワー現像について説明する。
シャワー現像による場合、露光工程後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。なお、現像前に予め、感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像後には、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
次に、本発明におけるブラックマトリクスの形成方法について、転写法によりブラックマトリクスを形成する具体例を示して更に詳細に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
ブラックマトリクスは、既述の感光性転写材料を用いて基板上に感光性樹脂層を転写する転写工程と、基板上に転写された感光性樹脂層を少なくとも1回露光する露光工程と、露光後の感光性樹脂層を少なくとも1回現像処理する現像工程とを経ることによって好適に製造される。更に現像後の感光性樹脂層を少なくとも1回熱処理するベーク工程を経てもよい。具体的には以下の通りである。
i)基板洗浄
まず、無アルカリガラス基板(以下、「基板」と略記する。)を用意し、転写工程前に予め、基板面の汚れを除去するために洗浄を行なう。例えば、25℃に調整したガラス洗浄剤液(商品名:T−SD1、T−SD2 富士写真フイルム(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有す回転ブラシで洗浄し、更に純水シャワー洗浄を行なう。
ii)シランカップリング処理
後の転写工程におけるラミネートによる感光性樹脂層の密着性を高めるために、シランカップリング処理を実施することが好ましい。シランカップリング剤としては、感光性樹脂と相互作用する官能基を有するものが好ましい。例えばシランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄する。この後、加熱により反応させる。
加熱槽を用いてもよいが、ラミネータの基板予備加熱でも反応を進めることができる。
iii)ラミネート(転写工程)
洗浄及びシランカップリング処理後の基板を基板予備加熱装置で100℃で2分間加熱し、次のラミネータに送る。これによりラミネートを均一に行なうことができる。そして、感光性転写材料の保護フィルムを剥離後、ラミネータを用い、100℃に加熱された基板に、ゴムローラ温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分の条件にてラミネートする。ゴムローラの温度は100℃超150℃未満であることが好ましい。前記温度が150℃以上であると転写材料にシワがはいり、100℃以下では感光性樹脂層の密着が弱くなることがある。
iv)露光(露光工程)
仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機でパターン状に露光する。基板サイズが50cm以上の場合、マスクの撓み防止の点で、基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)とを共に垂直に立てた状態で露光するのが好ましい。露光マスク面と感光性樹脂層表面との間の距離は短いほど解像は良いが、異物が付着しやすいので、100〜300μmが望ましい。露光量は、10〜80mJ/cmが望ましい。
v)熱可塑性樹脂層及び中間層の除去
露光後、トリエタノールアミン系現像液T−PD1(2.5%のトリエタノールアミン含有、ノニオン界面活性剤含有、ポリプロピレン系消泡剤含有;富士写真フイルム(株)製)などで熱可塑性樹脂層と中間層とを現像除去する。このとき、理想的には、感光性樹脂層は全く現像されることがないように条件等設定するのが望ましい。例えば、30℃で50秒間、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー状に供給する態様が望ましい。
vi)感光性樹脂層の現像(現像工程)
引き続いて、感光性樹脂層をアルカリにて現像してブラックマトリクスをなすパターンを形成する。例えば、炭酸Na系現像液T−CD1(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1質量%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有;富士写真フイルム(株)製)が用いられる。条件としては、例えば、35℃で35秒間、コーン型ノズル圧力0.15MPaでのシャワー等とする。現像液としては、KOH系、TMAΗ系を用いてもよい。
vii)残渣除去
引き続いて、例えば、洗浄剤T−SD1(燐酸塩、珪酸塩、ノニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有;富士写真フイルム(株)製)、又はT−SD2(炭酸ナトリウム、及びフェノキシポリオキシエチレン系界面活性剤含有;富士写真フイルム(株)製)等を用いて残渣除去を行ない、未露光部における感光性樹脂層の残成分が除去される。条件としては、例えば、33℃で20秒間、コーン型ノズル圧力0.02MPaでのシャワー及びナイロン毛を有する回転ブラシによる回転等とする。
viii)ポスト露光
引き続いて、基板に対し、パターンが形成されている側から超高圧水銀灯で500mJ/cm程度にてポスト露光を行なう。これにより、後のベークでの重合効果が高まると共に、ポスト露光の量によりベーク後のブラックマトリクスの断面形状を調整することができる。両面から実施してもよく、また、100〜800mJ/cmの範囲で選択できる。
ix)ベーク処理(ベーク工程)
モノマー又はオリゴマーを反応させて硬い膜とするため、ベーク処理を行ってもよい。ベークは、200〜240℃、10〜20分程度の条件が望ましい。ブラックマトリクスを形成後、更にRGBの着色画素を上記と同様にして形成した場合には、ブラックマトリクス形成時に上記の条件でベークすると共に、ブラックマトリクス及び着色画素を形成後、更に200〜240℃で30〜180分熱処理することが望ましい。これらの温度と時間は、ベークによる色変化(黄ばみ等)の発生が少なく、かつ生産タクトを落さないよう、高めの温度でかつ短めの時間に設定されるのが望ましい。
本発明におけるブラックマトリクスは、後述するように公知の部材で構成された液晶表示装置に好適に適用することができる。
<着色層>
本発明における着色層は、前述の通り、基板上のブラックマトリクス上の全部(図1参照)又は一部(図5参照)とが重なるように形成されることが好ましい。
着色層は、2色以上の色を有する、複数の画素からなる画素群を有する層である。
この着色層を形成する方法としては、上述の通り、前記ブラックマトリクスの形成に用いられる塗布法や転写法と同様の方法を使用することができる。
また、着色層を形成する着色された組成物としては、上述のブラックマトリクスや後述の柱状スペーサの形成に用いることができる感光性組成物に着色剤を含有させたものを用いることが好ましい。
本発明における着色層の厚みは、特に限定されるものではないが、カラーフィルタの表示品位の観点から、1.5μm〜2.5μmが好ましく、1.7μm〜2.4μmがより好ましい。
更に、本発明における着色層の厚み変動としては、セルギャップの変動を少なくする観点から、4%以下であることが好ましく、3.5%以下であることがより好ましく、3.0%以下であることが特に好ましい。
尚、本発明の着色層の厚み変動とは、基板上に形成された着色層の場合は、基板面からの着色層の厚み変動であり、ランダムに200点測定した標準偏差の平均値に対する比率である。得られた着色層の厚さを例えば、接触式表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いてランダムに200点測定し、厚み変動(200点測定したデータの標準偏差σと200点測定したデータの平均値Aveに対する比率(σ/Ave)×100(%))を求めることができる。
着色層の厚み変動を少なくする手段としては、
(1)仮支持体上に感光層が均一な厚みで塗布された転写材料を用いる方法、
(2)着色層塗布液に添加する界面活性剤の種類と添加量を制御する方法、
等あるが、これらに限定されるものではない。中でも、基板との密着性の観点から、(1)が特に好ましい。
前記着色剤としては、染料、顔料等が挙げられる。好ましい顔料の種類、サイズ等については、例えば特開平11−149008号公報の記載から適宜選択することができる。顔料等の着色剤を含有させた場合は、着色画素を形成することができる。使用可能な顔料には、体質顔料又は着色顔料が挙げられる。体質顔料としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2003−302639号公報の段落番号[0035]〜[0041]に記載の体質顔料が好適に挙げられる。着色顔料としては、特開2003−302639号公報の段落番号[0043]に記載の顔料が好適に挙げられる。
また、前記着色層を構成する前記画素群は、互いに異なる色を呈する2色の画素からなるものでも、3色の画素、4色以上の画素からなるものであってもよい。例えば3色の場合、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色相で構成される。RGB3色の画素群を配置する場合には、モザイク型、トライアングル型等の配置が好ましく、4色以上の画素群を配置する場合にはどのような配置であってもよい。着色層が形成された基板(カラーフィルタ)の作製は、例えば2色以上の画素群を形成した後に着色層を形成してもよいし、逆に着色層を形成した後に画素群を形成するようにしてもよい。RGB画素の形成については、特開2004−347831号公報等を参考にすることができる。
<柱状スペーサ>
本発明における柱状スペーサは、前記基板間のセル厚を規制するためのスペーサである。
前記柱状スペーサは、前記ブラックマトリクス上に設ける必要があり、ブラックマトリクス上に設けることで柱状スペーサに起因する光もれを防げ、表示品位が向上する。
更に、本発明におけるブラックマトリクスと柱状スペーサとは膜厚変動を小さくすることにより、該ブラックマトリクスと柱状スペーサとに規定されるセル厚(セルギャップ)の厚み変動が小さくすることができ、表示品位が向上する。
柱状スペーサの高さとしては、一般的には、2μm〜7μmであり、中でも、表示装置のコントラストと高速応答性の観点から、2.5μm〜6.0μmが好ましく、3.0μm〜5.0μmが特に好ましい。
柱状スペーサのサイズは、例えば、円柱の場合、直径5〜50μm、より望ましくは7〜30μmが好ましい。直径が小さすぎるとセルギャップを一定に保てなくなり、大きすぎると画質に悪影響を与えやすい。
本発明における柱状スペーサの高さ変動としては、4%以下とする必要があるが、中でも、表示ムラの観点から、1%以下が好ましく、0.8%以下がより好ましい。
前記柱状スペーサの高さ変動を1%以下とすることにより、液晶層のセルギャップの変動を極めて小さくすることができ、その結果、本発明のカラーフィルタを用いた液晶表示装置の画像表示ムラを顕著に減少させる傾向となり好ましい。
尚、本発明の柱状スペーサの高さ変動とは、基板上に形成された柱状スペーサの場合は、基板面からの柱状スペーサの高さ変動であり、ランダムに200点測定した標準偏差の平均値に対する比率である。得られた柱状スペーサの高さを例えば、接触式表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いてランダムに200点測定し、高さ変動(200点測定したデータの標準偏差σと200点測定したデータの平均値Aveに対する比率(σ/Ave)×100(%))を求めることができる。
前記柱状スペーサは、後述の柱状スペーサ形成用感光性樹脂組成物又は該感光性樹脂組成物で構成された柱状スペーサ形成用感光性樹脂層を用いて形成される。このようにして形成された柱状スペーサは、前述の通り、液晶セルのセル厚を均一に保つのに有効であり、前記ブラックマトリクスと前記柱状スペーサとの相乗効果により、液晶セルのセル厚(セルギャップ)が少なくなり、セルギャップ変動で画像(表示)ムラを起こし易い液晶表示装置用途に本発明の柱状スペーサ及びブラックマトリクスを有するカラーフィルタを好適に用いることができる。
更に、本発明における柱状スペーサは、前記ブラックマトリクス上で、且つ前記着色層上に設けることも、カラーフィルタの製造のしやすさの観点から、好ましい態様である。
更に、前記柱状スペーサの高さ変動を少なくする手段としては、(1)仮支持体上に感光層が均一な厚みで塗布された転写材料を用いる方法、(2)スペーサ形成塗布液に添加する界面活性剤の種類と添加量を制御する方法、等あるが、これらに限定されるものではない。中でも、製造安定性の観点から、(1)が特に好ましい。
特にセル厚が2〜4μmである膜厚構成の場合に、本発明のカラーフィルタを用いた液晶表示装置が表示する画像中の表示ムラを効果的に防止することができる。
本発明における柱状スペーサは、塑性変形させた際に高い(好ましくは70%以上の)変形回復率を示し、充分な力学特性有することも好ましい。本発明における柱状スペーサの変形回復率としては、17μmφの柱状スペーサを50μmφの円錘台圧子で、負荷速度0.145gf/秒、最大荷重78mN、保持時間5秒、測定温度23℃の条件にて負荷−除荷テストを行なった際の変形回復率で、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、85%以上が更に好ましい。変形回復率が前記範囲内にあると、外部からの圧縮強度に耐え、パネル形成時における塑性変形を防止して所望厚の液晶層を得ることができる。その結果、厚変化により生じ得る表示ムラが解消され、高画質画像の表示が可能となる。
本発明における柱状スペーサは、上述のブラックマトリクスの項にて説明した製造方法と同様の製造方法で作製することができる。
例えば、柱状スペーサがブラックマトリクスと着色層が重なり合った部分の上に設けられる場合、ブラックマトリクス上に形成された着色層上に、感光性転写材料の柱状スペーサ形成用感光性樹脂層を基板面側にラミネートし、剥離転写して柱状スペーサ形成用感光性樹脂層を形成した後、これに露光、現像、加熱処理等を施して柱状スペーサを形成することによって、本発明における柱状スペーサを形成することができる。
前記柱状スペーサ用感光性樹脂層を塗布形成する場合、その層厚は0.5〜10.0μmが好ましく、1〜6μmがより好ましい。層厚が前記範囲であると、製造時における塗布形成の際のピンホールの発生が防止され、未露光部の現像除去を長時間要することなく行なうことができる。
〜柱状スペーサ用感光性樹脂組成物〜
次に、柱状スペーサ用感光性樹脂組成物について説明する。
本発明における柱状スペーサ用感光性樹脂組成物には、感光性を有するアルカリ現像が可能な樹脂組成物を用いることが好ましい。中でも、(A)高分子物質と(B)重合性モノマーと(C)光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて、着色剤や界面活性剤などの(D)その他の成分を用いて構成することができる。
(A)高分子物質
高分子物質は、柱状スペーサを形成する場合のバインダー成分としての機能を有するものであり、それ自体が架橋基を有することが好ましい。高分子物質は、目的等に応じ適宜選択した、単量体の単独重合体、及び複数の単量体からなる共重合体のいずれであってもよいが、高分子物質として好適な前記共重合体の具体例は、前述の「樹脂」の他に特開2003−131379号公報[0030]〜[0054]に記載の共重合体や、同2003−207787号公報[0011]〜[0037]に記載の樹脂が挙げられる。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
高分子物質の柱状スペーサ用感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)中における含有量としては、該組成物又は該層の固形分に対して、30〜70質量%が好ましく、40〜50質量%が好ましい。
(B)重合性モノマー
重合性モノマーとしては、架橋基を有するものが好ましく、特に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有するものを、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。前記重合性モノマーとしては上記で例示したものを用いるこができ、例えば、エステル化合物、アミド化合物、並びにその他の化合物が挙げられる。具体的には、前記「光重合性モノマー」や特開2003−131379号公報[0055]〜[0063]に記載のモノマーが挙げられる。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
重合性モノマーは、1種単独で用いる以外に、2種以上を併用するようにしてもよい。
重合性モノマーの柱状スペーサ用感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)中における含有量としては、該組成物又は該層の全固形分に対して、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。
本発明においては、柱状スペーサ用感光性樹脂組成物中における、前記高分子物質の含有量B(質量%)と前記重合性モノマーの含有量M(質量%)との比(M/B)としては0.6〜1.5が好ましい。また、より好ましい比M/Bの範囲は0.7〜1.0である。
(C)光重合開始剤
光重合開始剤としては、およそ300〜500nmの波長領域に約50以上の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有しているものが好ましい。例えば、前記「光重合開始剤」や、特開平2−48664号公報、特開平1−152449号公報、及び特開平2−153353号公報に記載の、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ポリハロゲン類、ハロゲン化炭化水素誘導体、ケトン化合物、ケトオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、などが挙げられる。
上記の中でも、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体との組合せ、4−〔p−N,N’−ジ(エトキシカルボニルメチル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン〕、2,4−ビス−(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N’−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジンなどが好ましい。
光重合開始剤は、1種単独で用いる以外に、2種以上を併用するようにしてもよい。
光重合開始剤の柱状スペーサ用感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)中における含有量としては、該組成物又は該層中の架橋基の量に対して、0.6〜2.82モル/モルが好ましく、1.0〜2.0モル/モルがより好ましい。該含有量が前記範囲内であると、作製された柱状スペーサの高さを均一に保つことができる。
(D)その他の成分
柱状スペーサ用感光性樹脂組成物(又は感光性樹脂層)は、上記の高分子物質、重合性モノマー、及び光重合開始剤以外に、必要に応じて更に、着色剤、界面活性剤、溶媒、熱重合防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を用いることができる。前記着色剤としては、上述のものを用いることができる。また、界面活性剤としては、ブラックマトリクスに記載されたものを好適に挙げることができ、好ましい例も同様である。
<液晶層>
本発明における液晶層に使用可能な液晶としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、強誘電液晶が挙げられる。前記液晶層の厚さ(以下、「セル厚」、「セルギャップ」ともいう。)は、応答速度の高速化やデバイスでのコントラスト比向上の観点から、1.5μm〜4μmが好ましく、2.0μm〜3.0μmが更に好ましい。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、前記本発明のカラーフィルタを具備したこと特徴とする。本発明のカラーフィルタを構成要素として用いる以外は、特に限定されるものではなく、後述の通り、一般的に用いられる液晶表示装置の構成を用いることができる。
すなわち、互いに向き合うように対向配置された一対の基板間を既述のように、本発明における柱状スペーサの製造方法により作製された柱状スペーサで所定幅に規制し、規制された間隙に液晶材料を封入(封入部位を液晶層と称する。)して構成されており、液晶層の厚さ(セル厚)が所望の均一厚に保持されるようになっている。
液晶表示装置における液晶表示モードとしては、STN型、TN型、GH型、ECB型、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、VA型、IPS型、OCB型、ASM型、その他種々のものが好適に挙げられる。中でも、本発明の液晶表示装置においては、最も効果的に本発明の効果を奏する観点から、液晶セルのセル厚の変動により表示ムラを起こし易い表示モードが望ましく、セル厚が2〜4μmであるVA型表示モード、IPS型表示モード、OCB型表示モードに構成されるのが好ましい。
本発明の液晶表示装置の基本的な構成態様としては、薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子が配列形成された駆動側基板と、対向電極(導電層)を備え、本発明のカラーフィルタであるブラックマトリクスと柱状スペーサを有する対向基板とを対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの等が挙げられ、本発明の液晶表示装置は、各種液晶表示機器に好適に適用することができる。
液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男編集、側工業調査会、1994年発行)」に記載がある。本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタを備える以外に特に制限はなく、例えば前記「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載された種々の方式の液晶表示装置の構成要素により構成することができる。中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置の構成要素により構成することが有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)、1996年発行)」に記載がある。
本発明の液晶表示装置は、既述の本発明のカラーフィルタを備える以外は、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ.視野角補償フイルム、反射防止フィルム、光拡散フィルム、防眩フィルムなどの様々な部材を用いて一般的に構成できる。
前記基板の一方が光透過性であり、該基板に液晶駆動手段を備えたものを用いることができる。該液晶駆動基手段としては、アクティブ素子(例えばTFT)であることが好ましい。
これら部材については、例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島健太郎、(株)シーエムシー、1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表良吉、(株)富士キメラ総研、2003等発行)」に記載されている。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」は質量基準である。
[実施例1]
≪カラーフィルタの作製≫
−ブラックマトリクスの形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(商品名:MH−1600、エフ・エー・エス・アジア社製)にて、下記に記載の組成よりなる黒色顔料樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置)で30秒溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃3分間プリベークして黒色樹脂層K1を得た。
次いで、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング社製)を用い、上記の黒色樹脂層K1を形成した基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該黒色樹脂層側の表面との間の距離を200μmに設定し、露光量200mJ/cmでパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、該黒色樹脂層の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン性界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を100倍希釈したもの(使用時のpHは11〜12)にて25℃、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射した。作製したブラックマトリクスを引き続き、220℃で30分間熱処理し、ガラス基板上にブラックマトリクスを形成した。
<ブラックマトリクスの厚みと厚み変動測定>
得られたブラックマトリクスの厚さを接触式表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いてランダムに200点測定し、厚み変動(標準偏差の平均値に対する比率(%))を求めた。
ブラックマトリクスの厚み変動は0.8%、平均膜厚は1.1μmであった。更に、下記の方法により光学濃度を測定したところ、光学濃度(OD)は4.1であった。
<光学濃度測定>
熱処理後のブラックマトリクスの光学濃度を下記方法により測定した。
パターン露光しない以外は、上記ブラックマトリクスの形成方法と同様の方法で、ODが3.0以下になるような薄膜の測定用遮光層を形成した。
分光光度計UV−2100〔(株)島津製作所製〕を用いて、測定用遮光層付基板の透過光学濃度(OD)を波長555nmで測定すると共に、更にこれら測定用遮光層付基板の各々に用いたガラス基板の透過光学濃度(OD)を同様の方法で測定した。そして、ODからODを差し引いた値(透過OD;=OD−OD)を測定用遮光層の透過光学濃度とした。
接触式表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いて、測定用遮光層の膜厚を測定し、測定結果の透過光学濃度と膜厚の関係から、実施例で作製した膜厚のブラックマトリクスの光学濃度を算出した。
<黒色顔料樹脂組成物処方:K1>
・K顔料分散物1 436部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 182部
・メチルエチルケトン 355部
・DPHA液 15.5部
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学(株)製) 9.83部
・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン 0.643部
・7−{[−4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−s−トリアジニル(2)]−アミノ}−3−フェニルクマリン 0.184部
・TAZ−204(みどり化学(株)製) 0.643部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.0149部
・界面活性剤1 0.43部
*K顔料分散物1の組成は、
・カーボンブラック(デグッサ社製、商品名Special Black 250) 13.1部
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン 0.65部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) 6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53部
*DPHA液の組成は、
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24部
*界面活性剤1(メガファックF−780−F:大日本インキ化学工業(株)社製)の組成は、
・C13CHCHOCOCH=CH : 40部と H(OCH(CH)CHOCOCH=CH : 55部と H(OCHCHOCOCH=CH :5部との共重合体、重量平均分子量3万 30部
・メチルエチルケトン 70部
上記ブラックマトリクスを形成した基板上に、下記の方法により、着色層(RGB画素)を形成した(図5、6参照)。更に、KRGB画素を形成したカラーフィルタ上に透明電極膜をITOのスパッタリングにより形成した。
−着色層の形成−
(感光性樹脂転写材料R1の作製)
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、下記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物R1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層(酸素遮断膜)と、乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とレッド(R)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料R1とした。
<熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1>
・メタノール 11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.4部
・メチルエチルケトン 52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=10万、Tg≒70℃) 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、重量平均分子量=1万、Tg≒100℃) 13.6部
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学(株)製) 9.1部
・前記界面活性剤1 0.54部
<中間層用塗布液処方:P1>
・ポリビニルアルコール 2.1部
(PVA205(鹸化率=88%);(株)クラレ(株)製)
・ポリビニルピロリドン 0.95部
(PVP、K−30;アイエスピー・ジャパン株式会社製)
・メタノール 44部
・蒸留水 53部
(感光性樹脂転写材料G1及びB1の作製)
次に、前記感光性樹脂転写材料R1の作製において用いた前記着色感光性樹脂組成物R1を、下記表1に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物G1及びB1に変更し、それ以外は上記と同様の方法により、感光性樹脂転写材料G1及びB1を作製した。
−レッド(R)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料R1の保護フイルムを剥離後、ラミネータ(株式会社日立インダストリイズ製(LamicII型))を用い、100℃に加熱した、前記ブラックマトリクスを形成した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該熱可塑性樹脂層との間の距離を200μmに設定し、露光量40mJ/cmでパターン露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(30%のトリエタノールアミン含有(使用時は2.5%含有とした。)、商品名:T−PD2、富士写真フイルム株式会社製)にて30℃50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し熱可塑性樹脂層と中間層を除去した。
引き続き炭酸Na系現像液(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム(株)製)を5倍希釈したもの(使用時のpHは10.2)を用い、35℃35秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画素を得た。
引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名「T−SD1(富士写真フイルム(株)製)」を用い、33℃20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行い、レッド(R)画素を得た。その後更に、該基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で500mJ/cmの光でポスト露光後、220℃、15分熱処理した。前記ブラックマトリクス上と、ブラックマトリクスに囲まれた部分(開口部)にレッド(R)画素を形成した基板を作製した(レッド(R)画素は、図5に示すように、画素の一部がブラックマトリクス上に形成されている。)。
該感光性樹脂層R1膜厚は2.0μmであり、顔料C.I.ピグメント・レッド254及びC.I.ピグメント・レッド177の塗布量はそれぞれ、0.88、0.22g/mであった。
このレッド(R)画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送って100℃2分加熱した。
−グリーン(G)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料G1を用い、前記レッド(R)画素を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、前記ブラックマトリクス上と、ブラックマトリクスに囲まれた部分(開口部)にグリーン(G)の画素を形成した。但し露光量は40mJ/cm、炭酸Na系現像液による現像は34℃45秒とした(グリーン(G)画素は、図5に示すように、画素の一部がブラックマトリクス上に形成されている。)。
該感光性樹脂層G1膜厚は2.0μmであり、顔料C.I.ピグメント・グリーン36及びC.I.ピグメント・イエロー150の塗布量はそれぞれ、1.12、0.48g/mであった。
RとGの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送って100℃2分加熱した。
−ブルー(B)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料B1を用い、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、前記ブラックマトリクス上と、ブラックマトリクスに囲まれた部分(開口部)の前記レッド(R)画素とグリーン(G)画素を形成した基板上に、ブルー(B)の画素を得た(ブルー(B)画素は、図5に示すように、画素の一部がブラックマトリクス上に形成されている。)。但し露光量は30mJ/cm、炭酸Na系現像液による現像は36℃40秒とした。
該感光性樹脂層B1膜厚は2.0μmであり、顔料C.I.ピグメント・ブルー15:6及びC.I.ピグメント・バイオレット23の塗布量はそれぞれ、0.63、0.07g/mであった。
このR、G、B画素及びブラックマトリクス(K)の画像を形成した基板を240℃で50分ベークして、各着色層が形成されたカラーフィルタを作製した。
別途、前記ブルー(B)画素形成と同様の方法で、ガラス基板上に青色着色層を形成し、前記ブラックマトリクスと同様の方法で厚さと、厚さ変動を求めた。
Figure 2007148160
ここで、上記表1に記載の着色感光性樹脂組成物R1、G1、B1の調製について説明する。
(着色感光性樹脂組成物R1)
着色感光性樹脂組成物R1は、まず表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量の添加剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm20分間攪拌し、更に、表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
*R顔料分散物1の組成は、
・C.I.ピグメント・レッド254(商品名:Irgaphor Red B−CF、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 8.0部
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン 0.8部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) 8.0部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 83.2部
*R顔料分散物2の組成は、
・C.I.ピグメント・レッド177(商品名:Cromophtal Red A2B、 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 18部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) 12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70部
*バインダー2の組成は、
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=38/25/37モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3万 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
*添加剤1は、燐酸エステル系特殊活性剤(楠本化成(株)製、商品名:HIPLAAD ED152)を用いた。
(着色感光性樹脂組成物G1)
着色感光性樹脂組成物G1は、まず表1に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー1、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpm30分間攪拌し、更に、表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
*G顔料分散物1は、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製の「商品名:GT−2」を用いた。
*Y顔料分散物1(御国色素社製、商品名:CFエローEX3393)
*バインダー1の組成は、
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、重量平均分子量4万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
(着色感光性樹脂組成物B1)
着色感光性樹脂組成物B1は、まず表1に記載の量のB顔料分散物1、B顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー3、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、フェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm30分間攪拌し、更に、表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
*B顔料分散物1(御国色素社製、商品名:CFブルーEX3357)
*B顔料分散物2(御国色素社製、商品名:CFブルーEX3383)
*バインダー3の組成は、
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=36/22/42モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3万 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
である。
−スペーサの形成−
次いで、上記ブラックマトリクスと着色画素を形成した基板上にITOをスパッタリングして形成したカラーフィルタ基板上に、下記処方T1からなるスペーサ用塗布液用い、前記ブラックマトリクスの形成と同様の工程で、スペーサをITOを形成したブラックマトリクス上に形成した(図5、6参照)。但し露光量は150mJ/cm、KOH系現像液による現像は23℃60秒、熱処理は230℃120分とした。カラーフィルタ基板上に直径20μm、平均高さ約4.3μmの円柱状の透明なスペーサパターンを形成した。
<スペーサ用塗布液処方:T1>
・ベンジルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=38/37/25、重量平均分子量4.4万) 10.6部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA、日本化薬社製) 9.0部
・フェノチアジン 0.01部
・2,4−ビス−(トリクロロメチル)−6−[4−(N、N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン 0.4部
・ソルスパース20000(ゼネカ社製) 0.35部
・シリカゾルの30%メチルイソブチルケトン分散物(MIBK−ST日産化学製) 30部
・ビクトリアピュアブルーBOH 0.1部
・フッ素系界面活性剤1(F−780−F、大日本インキ化学工業(株)製)
0.03部
・メチルエチルケトン 15.6部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 31.5部
・メタノール 2.5部
<スペーサの高さ変動の測定>
ガラス基板上に上記と同様の方法でスペーサのみを形成した。この試料を、上記ブラックマトリクスと同様の方法で高さ変動を測定した。スペーサの高さ変動は表2に示す。
≪液晶表示装置の作製≫
上記とは別に、対向基板としてTFT基板を用意した。このTFT基板の一方の表面は、スパッタリングによりITO(Indium Tin Oxide)膜が形成されている。
続いて、上記スペーサを形成したカラーフィルタ基板上に、ポリイミドの配向膜を形成し、ナイロン製布を巻きつけたロールでラビングしたのち、カラーフィルタの画素群の周囲に設けられたブラックマトリクスの外枠に相当する位置に、エポキシ樹脂のシール剤を印刷し、カラーフィルタ基板を前記対向基板と貼り合わせた。次いで、貼り合わされたガラス基板を熱処理し、シール剤を硬化させ、2枚の基板の積層体を得た。
この基板積層体を真空下で脱気し、その後大気圧に戻して2枚の基板の間隙に液晶を注入した。注入終了後、注入口部分に接着剤を付与し、紫外線を照射して封止することにより液晶セル(液晶表示素子)を得た。
この液晶セルの両面に、偏光板(HLC2−2518、(株)サンリツ製)を貼り付けた。次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H、緑色(G)LEDとしてDG1112H、及び青色(B)LEDとしてDB1112H(いずれもスタンレー(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを液晶セルの背面側に設置し、液晶表示装置を作製した。
(実施例2)
実施例1において、ブラックマトリクス、スペーサの形成方法を下記の方法に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、液晶表示装置を作製した。結果を表2に示す。
−ブラックマトリクスの形成−
(感光性樹脂転写材料K1の作製)
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを備えたガラス基板用コーター(商品名:MH−1600、エフ・エー・エス・アジア社製)を用いて、上記の処方H1からなる塗布液を塗り付け、80℃で2分間乾燥させ、次に上記処方P1から成る塗布液を塗り付け、80℃で2分間乾燥させ、更に前記黒色顔料樹脂組成物K1を塗り付け、80℃2分間乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が3.0μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が1.2μmの感光性樹脂層K1を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着し感光性樹脂転写材料K1とした。
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有す回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、商品名:KBM603信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、その後純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱してラミネーターに送った。
前記感光性樹脂転写材料K1の保護フイルムを剥離後、ラミネーターを用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング社製)で、基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と前記黒色樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量50mJ/cmでパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、前記黒色樹脂層の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を100倍希釈したもの(使用時のpHは11〜12)にて25℃、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射した。作成したブラックマトリクスを引き続き、220℃で30分間熱処理し、ガラス基板上にブラックマトリクスを形成した。結果を表2に示す。
−スペーサの形成−
(感光性樹脂転写材料T1の作製)
前記感光性樹脂転写材料K1の作製において用いた前記黒色顔料樹脂組成物K1を、上記に記載の組成よりなるスペーサ用塗布液処方T1に変更した以外は、上記と同様の方法により、感光性樹脂転写材料T1を作製した。
前記感光性樹脂転写材料T1を用い、上記ブラックマトリクスを形成したガラス基板上にITOをスパッタリングして形成したカラーフィルタ基板上に、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、スペーサを形成した。
但し露光量は20mJ/cm、炭酸Na系現像液による現像は35℃35秒、熱処理は230℃120分とした。カラーフィルタ基板上に直径20μm、平均高さ約4.3μmの円柱状の透明なスペーサパターンを形成した。結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1において、黒色顔料樹脂組成物処方K1を下記黒色顔料樹脂組成物処方K2に変更した以外は、実施例1と同様の方法で液晶表示装置を作製した。結果を表2に示す。
<黒色顔料樹脂組成物処方K2>
・下記のAgSn合金粒子分散液(分散液A1) 50.00部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 31.0部
・メチルエチルケトン 36.0部
・フッ素系界面活性剤(F−780−F、大日本インキ化学工業(株)製)
0.2部
・ヒドロキノンモノメチルエーテル 0.001部
・スチレン/アクリル酸共重合体(モル比=56/44、重量平均分子量30,000) 9.6部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA、日本化薬社製) 9.6部
・ビス[4−[N−[4−(4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバモイル]フェニル]セバケート 0.5部
前記黒色顔料樹脂組成物処方K2中のAgSn合金粒子分散液(分散液A1)の調整は以下のようにして得た。
<AgSn合金粒子分散液(分散液A1)の調製>
純水1000mlに、酢酸銀(I)23.1g、酢酸スズ(II)65.1g、グルコン酸54g、ピロリン酸ナトリウム45g、ポリエチレングリコール(重量平均分子量3,000)2g、及びE735(アイエスピー・ジャパン(株)製;ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー)5.5gを溶解し、溶液1を得た。
別途、純水500mlにヒドロキシアセトン36.1gを溶解して、溶液2を得た。
上記より得た溶液1を25℃に保ちつつ激しく攪拌しながら、これに上記の溶液2を2分間かけて添加し、緩やかに6時間攪拌を継続した。すると、混合液が黒色に変化し、銀錫(AgSn)合金微粒子を得た。次いで、この液を遠心分離してAgSn合金微粒子を沈殿させた。遠心分離は、150mlの液量に小分けして、卓上遠心分離機H−103n((株)コクサン製)により回転数2,000r.p.m.で30分間行なった。そして、上澄みを捨て全液量を150mlにし、これに純水1350mlを加え、15分間攪拌してAgSn合金微粒子を再び分散させた。この操作を2回繰り返して水相の可溶性物質を除去した。
その後、この液に対して更に遠心分離を行ない、AgSn合金微粒子を再び沈殿させた。遠心分離は前記同様の条件にて行なった。遠心分離した後、前記同様に上澄みを捨て全液量を150mlにし、これに純水850ml及びアセトン500mlを加え、更に15分間攪拌してAgSn合金微粒子を再び分散させた。
再び前記同様にして遠心分離を行ない、AgSn合金微粒子を沈殿させた後、前記同様に上澄みを捨て液量を150mlにし、これに純水150ml及びアセトン1200mlを加えて更に15分間攪拌し、AgSn合金微粒子を再び分散させた。そして再び、遠心分離を行なった。このときの遠心分離の条件は、時間を90分に延ばした以外は前記同様である。その後、上澄みを捨て全液量を70mlにし、これにアセトン30mlを加えた。これをアイガーミル(アイガーミルM−50型(メディア:直径0.65mmジルコニアビーズ130g、アイガー・ジャパン(株)製)を用いて10時間分散し、銀錫(AgSn)合金微粒子分散液を得た。この微粒子分散液を透過型電子顕微鏡で観察した結果、分散平均粒径は数平均粒子サイズで約45nmであった。
前記数平均粒子サイズの測定は、透過型電子顕微鏡JEM−2010(日本電子(株)製)により得た写真を用いて以下のようにして行なった。
粒子100個を選び、それぞれの粒子像と同じ面積の円の直径を粒子径とし、100個の粒子の粒子径の平均を数平均粒子サイズとした。このとき、写真は、倍率10万倍、加速電圧200kVで撮影したものを用いた。
(実施例4)
実施例2において、黒色顔料樹脂組成物処方K1を上記黒色顔料樹脂組成物処方K2に変更した以外は、実施例2と同様の方法で液晶表示装置を作製した。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例4において、ブラックマトリクス上にブルーの着色層を形成し、そのブラックマトリクスにブルーの着色層が形成された積層部にスペーサを形成した以外は実施例4と同様の方法で液晶表示装置を作製した(図1と図4参照)。結果を表2に示す。
(実施例6)
実施例4において、ブラックマトリクス上にブルーの着色層を形成し、そのブラックマトリクスにブルーの着色層が形成された積層部にスペーサを形成し、着色樹脂組成物B1を前記着色樹脂組成物B2に変更した以外は、実施例4と同様の方法で液晶表示装置を作製した(図1と図4参照)。結果を表2に示す。
(実施例7)
実施例6において、着色樹脂組成物処方B2を前記着色樹脂組成物処方B3に変更した以外は、実施例6と同様の方法で液晶表示装置を作製した(図1と図4参照)。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1において、黒色顔料樹脂組成物処方K1を黒色顔料樹脂組成物処方K3に変更した以外は、実施例1と同様の方法で液晶表示装置を作製した。結果を表2に示す。
<黒色顔料樹脂組成物処方:K3>
・K顔料分散物1 310部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 232部
・メチルエチルケトン 431部
・DPHA液 15.5部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合比72/28(モル比)) 35部
・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン 0.643部
・7−{[−4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−s−トリアジニル(2)]−アミノ}−3−フェニルクマリン 0.184部
・TAZ−204(みどり化学(株)製) 0.643部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.015部
・界面活性剤1 0.41部
(比較例2)
実施例1において、スペーサ用塗布液処方T1をスペーサ用塗布液処方T2に変更した以外は、実施例1と同様の方法で液晶表示装置を作製した。結果を表2に示す。
<スペーサ用塗布液処方:T2>
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 10部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体溶液(共重合比72/28(モル比)を27%含有する1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液 12部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを76%含有する1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液 4部
・フッ素系界面活性剤1(F−780−F、大日本インキ化学工業(株)製)
0.001部
・2,4−ジエチルチオキサントン(CAS82799−44−8) 0.053部
・IRG907(CAS7−868−10−5) 0.15部
(比較例3)
実施例1において、黒色顔料樹脂組成物処方K1を下記黒色顔料樹脂組成物処方K4に変更した以外は、実施例1と同様の方法で液晶表示装置を作製した。結果を表2に示す。
<黒色顔料樹脂組成物処方:K4>
・K顔料分散物1 23部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 8.0部
・メチルエチルケトン 45部
・前記バインダー1 9.1部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.002部
・前記DPHA液 4.5部
・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン 0.16部
・前記界面活性剤1 0.005部
(評価)
上記実施例及び比較例の液晶表示装置に対して、液晶画像ムラについての官能評価を下記の方法で実施し、その結果を表2に示した。
前述の通り、スペーサの高さ変動とブラックマトリクスの厚み変動と、ブルー(B)画素の厚さ変動は、スペーサ、ブラックマトリクス、ブルー(B)画素それぞれの厚みを画面全面からランダムに200点測定し、その標準偏差の平均値に対する比率(%)で表すものとした。
尚、ブルー(B)画素の厚さ変動は、前記ブルー(B)画素形成と同様の方法で、ガラス基板上に青色着色層を形成し、該青色着色層の厚さ変動を求め、ブルー(B)画素の厚さ変動とした。
本実施例では、スペーサをブルー(B)画素の上部に積層する形態を実施した為、ブルー(B)画素の厚さ変動を測定した。
また、液晶画像ムラの官能評価は、上記で得られた液晶表示装置における画像を目視観察したとき、全くムラが見えない=A、若干ムラが見えるが許容範囲=B、ムラが目立ち許容範囲外=C、として実施し、評価した。
Figure 2007148160
上記表2により明らかな通り、ブラックマトリクス及びスペーサの厚さ変動等を本願範囲とした実施例の何れにおいても、液晶画像ムラは全て許容範囲であり表示品位が良好であることが分かる。
一方、本願範囲外である比較例1〜3は、液晶画像ムラが目立ち表示品位が劣っていることが分かる。
本発明のカラーフィルタの一態様を用いた液晶表示装置の構成例を示す断面模式図である。 本発明の液晶表示装置に用いられる1つの態様のブラックマトリクスの形状と柱状スペーサの位置を示す、図1に対する平面模式図である。 本発明の液晶表示装置に用いられる別の1つの態様のブラックマトリクスの形状と柱状スペーサの位置を示す平面模式図である。 本発明の液晶表示装置に用いられるさらに別の1つの態様のブラックマトリクスの形状と柱状スペーサの位置を示す平面模式図である。 本発明のカラーフィルタの別の一態様を用いた液晶表示装置の構成例を示す断面模式図である。 本発明の液晶表示装置に用いられるさらに別の態様のブラックマトリクスの形状と柱状スペーサの位置と着色層形状を示す、図5の平面模式図である。
符号の説明
1 柱状スペーサ
2 ブラックマトリクス
3 着色層
4 画素
5 基板(ガラス)
6 ITO電極
7 TFT基板
8 液晶層
9 セルギャップ
10 液晶表示装置

Claims (7)

  1. 基板上に、黒色顔料がポリマーバインダー中に分散されてなるブラックマトリクスと、着色層と、該ブラックマトリクス上に形成された高さ変動4%以下である柱状スペーサと、を具備したカラーフィルタにおいて、該ブラックマトリクスの光学濃度が4.0以上で膜厚が0.2μm以上1.2μm以下であり、且つ、厚み変動が4%以下であることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記柱状スペーサが前記着色層を介して前記ブラックマトリクス上に形成され、前記着色層の厚み変動が4%以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記柱状スペーサの高さ変動が1%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記ブラックマトリクスの膜厚が0.3μm以上1.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のカラーフィルタ。
  5. 前記ブラックマトリクスが前記黒色顔料、前記ポリマーバインダー、モノマー及び光重合開始剤を含有する黒色顔料樹脂分散物を前記基板上に塗布して形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のカラーフィルタ。
  6. 前記ブラックマトリクスが、仮支持体上に前記黒色顔料、前記ポリマーバインダー、モノマー及び光重合開始剤を含有する感光性転写層を有する感光性転写材料を用い、前記感光性転写層を前記基板に転写して形成されたものであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のカラーフィルタ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーフィルタを具備したことを特徴とする液晶表示装置。
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