JP2006251095A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Shigeaki Otani
薫明 大谷
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Abstract

【課題】 高い表示コントラストを保持しつつ、表示品位の高い画像表示を可能とする。
【解決手段】 少なくとも2色の着色画素を有し、該着色画素の各々のコントラストが2000以上であるカラーフィルタと、偏光度が99.95以上であると共に、400nmにおける直交透過率が0.05%以下である偏光板と、反射率が2%以下である反射防止フィルムとを備えている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、反射防止フィルムを備えた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、非常にコンパクトであると共に、従来主流であったCRTディスプレイと同等以上の性能を有することから、CRTディスプレイから置き換わりつつある。
液晶表示装置で表示されるカラー画像は、複数色よりなるカラーフィルタを通過した光がそのままカラーフィルタを構成する各色に着色され、着色された複数の色の光が画像様に合成されることで形成される。そして現在、カラーフィルタを構成する赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の画素でカラー画像が形成されることが一般的である。
カラーフィルタを構成する材料としては、耐熱性、耐光性の点から、アクリルなどの樹脂に有機顔料を分散させた材料が主に使用されている。しかしながら、着色剤に有機顔料を用いたカラーフィルタでは、顔料粒子の光散乱に起因して偏光解消が発生し、表示コントラストの低下を招いている。
近年では、液晶表示装置がTVやモニター用として使用されるにつれ、その表示品位の要求が厳しくなってきており、特に色再現性の向上と表示コントラストの向上とについては高度の品位を有することが必須条件となっている。
ところが、従来より提供されているカラーフィルタにおいては(例えば、特許文献1参照)、上記の偏光解消の影響により表示コントラストは800〜1500程度に過ぎず、充分なコントラスト特性が達成されているとはいい難かった。
また、カラーフィルタ全体のコントラストが高くても、RGB各画素のコントラストのバランスが異なると、RGB各画素から通過する光量が異なるため、例えばB画素を通過する光量が多いときには黒表示した際の液晶表示装置の色度が無彩色点から青味方向にズレてしまう問題が発生する。また、カラーフィルタのコントラストが高くても、偏光板のコントラストが低いと液晶表示装置としてのコントラストは低いままとなり、さらに偏光板のコントラストが高くても、偏光板の直交透過率が高い(400nm付近)と、黒表示した際の液晶表示装置の色度が無彩色点から青味方向にずれてしまう問題も発生する。
特開2001−194658号公報
上記の問題に鑑みて、液晶表示装置が表示する画像のコントラストを高める観点から、カラーフィルタ及び偏光板のコントラストを向上させる検討を行なったところ、実際には装置表示面における外光の反射の影響をも受けるために、実際の液晶表示装置としてのコントラスト、つまり表示された画像を明室下で観察したときの見た目のコントラストの向上効果としては不充分であった。これに対し、表示面の反射を低反射化すると、実際の液晶表示装置としてのコントラストは向上したものの、低反射化に伴なって予想以上に表示ムラが目立ってしまい、表示品位は損なわれる。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、高い表示コントラストを保持しつつ、表示品位の高い画像の表示が可能な液晶表示装置を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> カラーフィルタと偏光板と反射防止フィルムとを少なくとも備えた液晶表示装置であって、前記カラーフィルタは、少なくとも2色の着色画素を有し、該着色画素の各々のコントラストが2000以上であり、前記偏光板は、偏光度が99.95以上であると共に、400nmにおける直交透過率が0.05%以下であり、前記反射防止フィルムは、反射率が2%以下であることを特徴とする液晶表示装置である。
<2> 前記カラーフィルタが界面活性剤を含有する前記<1>に記載の液晶表示装置である。
<3> 前記反射率が1%以下である前記<1>又は<2>に記載の液晶表示装置である。
<4> 前記界面活性剤が、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤である前記<2>又は<3>に記載の液晶表示装置である
<5> 前記界面活性剤は、少なくとも下記一般式(a)で表されるモノマーAと下記一般式(b)で表されるモノマーBとを共重合成分として含み、前記モノマーAと前記モノマーBとの共重合比(A/B[質量比])が20/80〜60/40である共重合体を含有する前記<2>〜<4>のいずれか1つに記載の液晶表示装置である。
Figure 2006251095
前記一般式において、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。nは1〜18の整数を表し、mは2〜14の整数を表す。p及びqは、それぞれ独立に0〜18の整数を表し、p及びqが同時に0を表す場合はない。
本発明によれば、高い表示コントラストを保持しつつ、表示品位の高い画像の表示が可能な液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明の液晶表示装置について詳細に説明する。
本発明の液晶表示装置は、カラーフィルタと偏光板と反射防止フィルムとを少なくとも設けて構成され、より具体的には、少なくとも2枚の基板と、バックライトと、偏光板と、前記基板間に設けられた液晶層と、前記基板の少なくとも一部に設けられた電極と、前記基板の少なくとも一部に設けられたカラーフィルタと、反射防止フィルムとを設けて構成することができる。また、目的や用途その他必要に応じて、他の構成要素を設けて構成することができる。以下、各構成要素の詳細を中心に説明する。
−カラーフィルタ−
本発明に係るカラーフィルタは、少なくとも2色の着色画素を有し、各色の着色画素の各々のコントラストを2000以上として構成したものである。コントラストが2000以上であると、表示される画像を構成する各画素のコントラストが良好であるので、表示画像のコントラストが高く、鮮やかな画像を得ることができる。
換言すれば、各着色画素のコントラストが2000未満であると、該着色画素を有してなる液晶表示装置の表示画像を観察した場合、全体的に白っぽい印象のある画像しか得られず、見難く好ましくない。
本発明に係るカラーフィルタの各着色画素のコントラストとしては、2800以上であるのが好ましく、更に好ましくは3000以上であり、最も好ましくは3400以上である。
また、各着色画素間のコントラストの差としては、600以内であるのが好ましく、より好ましくは410以内であり、更に好ましくは350以内であり、最も好ましくは200以内である。着色画素間のコントラストの差が600以内であると、RGB各画素のコントラストのバランスがよく、例えば黒表示した際に各着色画素部からの光漏れ量が大きく異ならないため、黒表示の色バランスがよくなる。
本発明における着色画素のコントラストとは、カラーフィルタを構成するR(赤)画素、G(緑)画素、B(青)画素について、色毎に個別に評価されるコントラストを意味し、以下の方法により測定されるものである。
被測定物の両側に偏光板を重ね、偏光板の偏光方向を互いに平行にした状態で、一方の偏光板の側からバックライトを当てて他方の偏光板を通過した光の輝度Y1を測定する。次に、偏光板を互いに直交させた状態で、一方の偏光板の側からバックライトを当てて他方の偏光板を通過した光の輝度Y2を測定する。得られた測定値(輝度Y1、輝度Y2)から輝度Y1/輝度Y2を求め、コントラストとする。なお、輝度の測定は、300ルクスの照明下(一般家庭のリビング環境を想定)で色彩輝度計BM−5(トプコン社製)により行ない、コントラストの測定に用いる偏光板は、カラーフィルタを使用する液晶表示装置に用いる偏光板と同一のもの(例えば、日東電工(株)製のG1220DUN)とする。
本発明に係るカラーフィルタを上記のコントラストに調整するには、後述するように、顔料の粒径を調整する等によって行なえる。
本発明に係るカラーフィルタ(着色画素を含む。以下同様。)は、上記のように高コントラストに構成された際の表示品位を確保する観点から、界面活性剤の少なくとも一種を用いて構成されることが好ましい。また、本発明に係るカラーフィルタは一般に、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、モノマーもしくはオリゴマー、及び光重合開始剤もしくは光重合開始系、並びに必要に応じてその他の添加物を含む感光性樹脂組成物を用いて構成することができる。以下、各成分について詳述する。
(界面活性剤)
本発明に係るカラーフィルタは、上記のように表示コントラストを高めた構成を有するものであり、界面活性剤を含有することによって、表示ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止でき、表示品位の高い画像を得ることができる。すなわち、高コントラストのカラーフィルタ、高コントラストの偏光板、及び反射防止フィルムを用いて構成された液晶表示装置が表示する画像の表示ムラを抑えて、表示品位の高い画像の表示が可能となる。
前記界面活性剤としては、カラーフィルタの構成成分と混ざり合うものの中から選択されるのが望ましい。
具体的には、好ましい界面活性剤として、特開2003−337424号公報の段落番号[0015]〜[0024]、特開2003−177522号公報の段落番号[0012]〜[0017]、特開2003−177523号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開2003−177521号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177519号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177520号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開平11−133600号公報の段落番号[0034]〜[0035]、特開平6−16684号公報に発明として開示されている界面活性剤が挙げられる。
より高い効果を得る観点からは、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子との両方を含有する界面活性剤を含む。)のいずれか1種、あるいは2種以上を選択するのが好ましく、フッ素系界面活性剤が最も好ましい。
前記フッ素系界面活性剤を用いる場合、界面活性剤分子中のフッ素含有置換基のフッ素原子数が1〜38のものが好ましく、5〜25のものがより好ましく、7〜20のものが最も好ましい。フッ素原子数が上記範囲にあると、フッ素非含有の通常の溶媒に対する溶解性が確保され、塗布等によるムラから生ずる膜厚変動を効果的に防止することができ、表示コントラストを向上させた場合に悪化しやすい表示ムラの発生が抑えられ、表示品位の高い画像を得ることができる。
特に好ましい界面活性剤としては、下記一般式(a)で表されるモノマーAと下記一般式(b)で表されるモノマーBとを共重合成分として含み、前記モノマーAと前記モノマーBとの共重合比(A/B[質量比])が20/80〜60/40である共重合体(以下、「本発明に好適な界面活性剤」ともいう。)が挙げられる。
Figure 2006251095
前記一般式において、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、好ましくはR1、R2は水素原子であり、R3はメチル基である。
また、R4は、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。R4で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、中でも炭素数1〜2のアルキル基が好ましい。R4は、特に好ましくは水素原子である。
前記一般式(a)中、nは1〜18の整数を表し、好ましくは2〜10の整数である。mは、2〜14の整数を表し、好ましくは4〜12の整数である。一般式(a)中のCm2m+1は、直鎖でも分岐鎖でもよく、Cm2m+1のモノマーAに対する比率は、20〜70質量%が好ましく、特に好ましくは40〜60質量%である。
前記一般式(b)中、p及びqは、それぞれ独立に0〜18の整数を表し、好ましくは2〜8である。p及びqは、同時に0を表す場合はない。
本発明に好適な界面活性剤においては、1分子中に含まれる複数のモノマーAは互いに同じ構造のものでも異なる構造のものであってもよく、またモノマーBについても同様である。
本発明に好適な界面活性剤(共重合体)は、該共重合体の全質量に対して、前記モノマーAを20〜60質量%、前記モノマーBを40〜80質量%、及び前記モノマーA及びB以外の他の任意モノマーをその残りの質量%とした共重合比で共重合されていることが好ましく、更には、モノマーAを25〜60質量%、モノマーBを45〜75質量%、及び前記モノマーA及びB以外の他の任意モノマーをその残りの質量%とした共重合比で共重合されていることが好ましく、モノマーAを30〜55質量%、モノマーBを50〜70質量%、及び前記モノマーA及びB以外の他の任意モノマーをその残りの質量%とした共重合比で共重合されていることがより好ましい。
本発明に好適な界面活性剤(モノマーA及びモノマーBが少なくとも共重合されてなる共重合体)のうち、好ましい形態は、前記一般式(a)中のR1が水素原子であって、n=2、m=6であるモノマーAと、前記一般式(b)中のR2が水素原子であって、R3がメチル基であって、R4が水素原子であって、p=7、q=0であるモノマーB、又は前記一般式(b)中のR2、R3、及びR4が水素原子であって、p=0、q=7であるモノマーBと、を20/80〜60/40の共重合比(A/B)で共重合させてなる共重合体である。特に好ましくは、25/60〜60/40の共重合比とした場合である。
前記モノマーA、B以外の他の任意モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニル安息香酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミノスチレン等のスチレン並びにその誘導体及び置換体、ブタジエン、イソプレン等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、部分エステル化マレイン酸、スチレンスルホン酸、無水マレイン酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単量体等が挙げられる。
本発明に好適な界面活性剤(モノマーA及びモノマーBが少なくとも共重合されてなる共重合体)の重量平均分子量(Mw)としては、1,000〜40,000が好ましく、5,000〜20,000がより好ましい。
本発明に好適な界面活性剤は、前記モノマーA、モノマーB、及び必要に応じて他の任意モノマーが共重合してなる共重合体であるが、共重合体中のモノマーの配列に特に制限はなく、ランダム重合、規則的重合(例えば、ブロック重合、グラフト重合)のいずれでもよい。
また、本発明に好適な界面活性剤は、分子構造及び/又はモノマー組成の異なるもの1種単独で用いる以外に、2種以上を混合して用いることもできる。
本発明に好適な界面活性剤の具体例は、特開2003−337424号公報の実施例1〜16に記載の界面活性剤が挙げられる。
上記した本発明に好適な界面活性剤をカラーフィルタに含有させることで、塗布等によるムラから生ずる膜厚変動の防止に効果的であり、表示コントラストを高めた場合に悪化しやすい表示ムラの発生を抑えてより高い表示品位を確保できる。機構は定かではないが、塗布ムラの改善、又は現像時の界面活性剤の残渣の減少などによるものと推定される。
また、上記した界面活性剤を用いると共にあるいは用いずに、市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。市販の界面活性剤としては、例えば、エフトップEF301、同EF303(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、同431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、同F173、同F176、同F189、同R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、同SC101、同102、同103、同104、同105、同106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、又はシリコーン系界面活性剤を挙げることができる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)もシリコーン系界面活性剤として用いることができる。
前記界面活性剤(本発明に好適な界面活性剤を含む。)のカラーフィルタ(あるいは、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物)中における含有量としては、カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物の固形分(質量)に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜7質量%がより好ましい。
界面活性剤(特に本発明に好適な界面活性剤)の含有量が特に前記範囲であると、高コントラストに構成された液晶表示装置の表示ムラを効果的に防止することができる。
また、本発明に好適な界面活性剤と該界面活性剤以外の市販の界面活性剤等とを併用する場合には、界面活性剤の全量に対する本発明に好適な界面活性剤の割合は、50〜99質量%とするの好適である。
本発明に係るカラーフィルタは、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、モノマーもしくはオリゴマー、及び光重合開始剤もしくは光重合開始系、並びに必要に応じてその他の添加物を含む感光性樹脂組成物を例えば塗布等して作製することが可能であり、好ましくはこの感光性樹脂組成物に前記界面活性剤を更に含有する。
(着色剤)
本発明に係るカラーフィルタは、着色剤の少なくとも1種を含有することができる。着色剤としては、公知の染料、顔料等の中から適宜選択して用いることができる。
顔料を用いる場合は、均一に分散させて用いることが望ましく、感光性樹脂組成物に含有させる場合、感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが好ましい。そのため、粒径が0.1μm以下の顔料が好適であり、詳細については後述する。
染料ないし顔料としては、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、C.I.ピグメント・イエロー1、C.I.ピグメント・イエロー3、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー13、C.I.ピグメント・イエロー14、C.I.ピグメント・イエロー5、C.I.ピグメント・イエロー16、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー20、C.I.ピグメント・イエロー24、C.I.ピグメント・イエロー31、C.I.ピグメント・イエロー55、C.I.ピグメント・イエロー60、C.I.ピグメント・イエロー61、C.I.ピグメント・イエロー65、C.I.ピグメント・イエロー71、C.I.ピグメント・イエロー73、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー81、C.I.ピグメント・イエロー83、C.I.ピグメント・イエロー93、C.I.ピグメント・イエロー95、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー98、C.I.ピグメント・イエロー100、
C.I.ピグメント・イエロー101、C.I.ピグメント・イエロー104、C.I.ピグメント・イエロー106、C.I.ピグメント・イエロー108、C.I.ピグメント・イエロー109、C.I.ピグメント・イエロー110、C.I.ピグメント・イエロー113、C.I.ピグメント・イエロー114、C.I.ピグメント・イエロー116、C.I.ピグメント・イエロー117、C.I.ピグメント・イエロー119、C.I.ピグメント・イエロー120、C.I.ピグメント・イエロー126、C.I.ピグメント・イエロー127、C.I.ピグメント・イエロー128、C.I.ピグメント・イエロー129、C.I.ピグメント・イエロー138、C.I.ピグメント・イエロー139、C.I.ピグメント・イエロー150、C.I.ピグメント・イエロー151、C.I.ピグメント・イエロー152、C.I.ピグメント・イエロー153、C.I.ピグメント・イエロー154、C.I.ピグメント・イエロー155、C.I.ピグメント・イエロー156、C.I.ピグメント・イエロー166、C.I.ピグメント・イエロー168、C.I.ピグメント・イエロー175、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185;
C.I.ピグメント・オレンジ1、C.I.ピグメント・オレンジ5、C.I.ピグメント・オレンジ13、C.I.ピグメント・オレンジ14、C.I.ピグメント・オレンジ16、C.I.ピグメント・オレンジ17、C.I.ピグメント・オレンジ24、C.I.ピグメント・オレンジ34、C.I.ピグメント・オレンジ36、C.I.ピグメント・オレンジ38、C.I.ピグメント・オレンジ40、C.I.ピグメント・オレンジ43、C.I.ピグメント・オレンジ46、C.I.ピグメント・オレンジ49、C.I.ピグメント・オレンジ51、C.I.ピグメント・オレンジ61、C.I.ピグメント・オレンジ63、C.I.ピグメント・オレンジ64、C.I.ピグメント・オレンジ71、C.I.ピグメント・オレンジ73;
C.I.ピグメント・バイオレット1、C.I.ピグメント・バイオレット19、C.I.ピグメント・バイオレット23、C.I.ピグメント・バイオレット29、C.I.ピグメント・バイオレット32、C.I.ピグメント・バイオレット36、C.I.ピグメント・バイオレット38;
C.I.ピグメント・レッド1、C.I.ピグメント・レッド2、C.I.ピグメント・レッド3、C.I.ピグメント・レッド4、C.I.ピグメント・レッド5、C.I.ピグメント・レッド6、C.I.ピグメント・レッド7、C.I.ピグメント・レッド.8、C.I.ピグメント・レッド9、C.I.ピグメント・レッ10、C.I.ピグメント・レッド11、C.I.ピグメント・レッド12、C.I.ピグメント・レッド14、C.I.ピグメント・レッド15、C.I.ピグメント・レッド16、C.I.ピグメント・レッド17、C.I.ピグメント・レッド18、C.I.ピグメント・レッド19、C.I.ピグメント・レッド21、C.I.ピグメント・レッド22、C.I.ピグメント・レッド23、C.I.ピグメント・レッド30、C.I.ピグメント・レッド31、C.I.ピグメント・レッド32、C.I.ピグメント・レッド37、C.I.ピグメント・レッド38、C.I.ピグメント・レッド40、C.I.ピグメント・レッド41、C.I.ピグメント・レッド42、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド48:2、C.I.ピグメント・レッド48:3、C.I.ピグメント・レッド48:4、C.I.ピグメント・レッド49:1、C.I.ピグメント・レッド49:2、C.I.ピグメント・レッド50:1、C.I.ピグメント・レッド52:1、C.I.ピグメント・レッド53:1、C.I.ピグメント・レッド57、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド57:2、C.I.ピグメント・レッド58:2、C.I.ピグメント・レッド58:4、C.I.ピグメント・レッド60:1、C.I.ピグメント・レッド63:1、C.I.ピグメント・レッド63:2、C.I.ピグメント・レッド64:1、C.I.ピグメント・レッド81:1、C.I.ピグメント・レッド83、C.I.ピグメント・レッド88、C.I.ピグメント・レッド90:1、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド101、C.I.ピグメント・レッド102、
C.I.ピグメント・レッド104、C.I.ピグメント・レッド105、C.I.ピグメント・レッド106、C.I.ピグメント・レッド108、C.I.ピグメント・レッド112、C.I.ピグメント・レッド113、C.I.ピグメント・レッド114、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド123、C.I.ピグメント・レッド144、C.I.ピグメント・レッド146、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド150、C.I.ピグメント・レッド151、C.I.ピグメント・レッド166、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド170、C.I.ピグメント・レッド171、C.I.ピグメント・レッド172、C.I.ピグメント・レッド174、C.I.ピグメント・レッド175、C.I.ピグメント・レッド176、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド178、C.I.ピグメント・レッド179、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド185、C.I.ピグメント・レッド187、C.I.ピグメント・レッド188、C.I.ピグメント・レッド190、C.I.ピグメント・レッド193、C.I.ピグメント・レッド194、C.I.ピグメント・レッド202、C.I.ピグメント・レッド206、C.I.ピグメント・レッド207、C.I.ピグメント・レッド208、C.I.ピグメント・レッド209、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・レッド216、C.I.ピグメント・レッド220、C.I.ピグメント・レッド224、C.I.ピグメント・レッド226、C.I.ピグメント・レッド242、C.I.ピグメント・レッド243、C.I.ピグメント・レッド245、C.I.ピグメント・レッド254、C.I.ピグメント・レッド255、C.I.ピグメント・レッド264、C.I.ピグメント・レッド265;
C.I.ピグメント・ブルー15、C.I.ピグメント・ブルー15:3、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー60;C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36;C.I.ピグメント・ブラウン23、C.I.ピグメント・ブラウン25;C.I.ピグメント・ブラック1、C.I.ピグメント・ブラック7、等が挙げられる。
前記着色剤の中でも、(i)赤色(R)画素用の感光性樹脂組成物を調製する場合はC.I.ピグメント・レッド254が、(ii)緑色(G)画素用の感光性樹脂組成物を調製する場合はC.I.ピグメント・グリーン36が、(iii)青色(B)画素用の感光性樹脂組成物を調製する場合はC.I.ピグメント・ブルー15:6が好適である。
また、上記の顔料は1種単独で用いる以外に2種以上を組合せて用いることもできる。
前記好ましい顔料を他の顔料と組合せる場合の好ましい組合せ態様としては、C.I.ピグメント・レッド254では、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド224、C.I.ピグメント・イエロー139、又はC.I.ピグメント・バイオレット23との組合せであり、C.I.ピグメント・グリーン36では、C.I.ピグメント・イエロー150、C.I.ピグメント・イエロー139、C.I.ピグメント・イエロー185、C.I.ピグメント・イエロー138、又はC.I.ピグメント・イエロー180との組合せであり、C.I.ピグメント・ブルー15:6では、C.I.ピグメント・バイオレット23、又はC.I.ピグメント・ブルー60との組合せである。
上記のように併用した場合の全顔料中におけるC.I.ピグメント・レッド254、C.I.ピグメント・グリーン36、又はC.I.ピグメント・ブルー15:6の量としては、赤色(R)画素用ではC.I.ピグメント・レッド254が80質量%以上が好ましく、特に90質量%以上が好ましく、緑色(G)画素用ではC.I.ピグメント・グリーン36が50質量%以上が好ましく、特に60質量%以上が好ましく、また、青色(B)画素用ではC.I.ピグメント・ブルー15:6が80質量%以上が好ましく、特に90質量%以上が好ましい。
前記C.I.ピグメント・レッド254の含有量は、感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜おいて、0.80〜0.96g/m2であることが好ましく、0.82〜0.94g/m2であることがより好ましく、0.84〜0.92g/m2であることが特に好ましい。
前記C.I.ピグメント・グリーン36の含有量は、感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜おいて、0.90〜1.34g/m2であることが好ましく、0.95〜1.29g/m2であることがより好ましく、1.01〜1.23g/m2であることが特に好ましい。
前記C.I.ピグメント・ブルー15:6の含有量は、感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜おいて、0.59〜0.67g/m2であることが好ましく、0.60〜0.66g/m2であることがより好ましく、0.61〜0.65g/m2であることが特に好ましい。
顔料は分散液の形態で使用することが望ましい。分散液は、顔料と顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、後述する有機溶媒(又はビヒクル)に添加して分散させることによって調製することができる。前記ビヒクルとは、塗料が液体状態にあるときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって顔料と結合して膜状にした際に該膜を固める部分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。顔料を分散させる分散機としては、特に制限はなく、例えば「顔料の事典」〔朝倉邦造著、第一版、438頁、朝倉書店(2000年)〕に記載の、ニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられ、また、310頁に記載の機械的摩砕により摩擦力を利用して微粉砕してもよい。
前記顔料の粒径としては、数平均粒径で0.001〜0.1μmの範囲が好ましく、0.01〜0.08μmの範囲がより好ましい。該数平均粒径が特に前記範囲であると、凝集を起こし難く顔料分散が容易に行なえると共に分散状態が安定であり、コントラストの良好な色相が得られる。
なお、「粒径」とは、顔料の電子顕微鏡写真における粒子像を同面積の円で置き換えたときの直径をいい、「数平均粒径」とは、多数の顔料粒子に対して前記粒径を求め、この粒径の100個の平均値をさす。
本発明に係るカラーフィルタを構成する各着色画素のコントラストは、分散されている顔料の粒径により調整でき、顔料の粒径を小さくすることで着色画素のコントラストを2000以上とすることができる。この粒径を小さくするには、顔料を分散して分散物とする際の分散時間を調節することで行なえる。なお、分散には、前記公知の分散機を使用できる。分散時間は、好ましくは10〜30時間であり、より好ましくは18〜30時間、最も好ましくは24〜30時間である。分散時間が前記範囲であると、顔料粒径が小さく、コントラストの良好な色相が得られ、分散液の粘度が上昇したり塗布が困難になることもない。
また、既述のように、着色画素のコントラストの差は600以内が好ましいが、600以内とするには、顔料粒径を調節して所望のコントラストとすればよい。
(アルカリ可溶性樹脂)
本発明に係るカラーフィルタは、アルカリ可溶性樹脂の少なくとも1種を含有することができる。アルカリ可溶性樹脂としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。
その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載の、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げられ、これら以外にも水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものを好ましく使用することができる。
また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。
前記極性基を有するポリマーは、1種単独で用いてもよく、あるいは一般に用いられる膜形成性のポリマーと併用した組成物の形態で用いてもよい。
アルカリ可溶性樹脂のカラーフィルタ(あるいは、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物)中における含有量は、カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物の固形分(質量)に対して、20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
(モノマー又はオリゴマー)
本発明に係るカラーフィルタは、モノマー又はオリゴマーの少なくとも1種を含有することができる。このモノマー又はオリゴマーは、後述する光重合開始剤又は光重合開始剤系の作用、具体的には光照射時に発生する活性種により重合反応を生起し、硬化する化合物である。
前記モノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーが好ましい。
このようなモノマー又はオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。具体的な例として、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に、特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報、及び特開昭51−37193号公報に記載のウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報、及び特公昭52−30490号公報に記載のポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記以外に、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
モノマー又はオリゴマーは、1種単独で用いる以外に2種類以上を混合して用いてもよい。
モノマー又はオリゴマーのカラーフィルタ(あるいは、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物)中における含有量は、カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物の固形分(質量)に対して、5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
(光重合開始剤又は光重合開始剤系)
本発明に係るカラーフィルタは、光重合開始剤又は光重合開始剤系の少なくとも1種を含有することができる。光重合開始剤又は光重合開始剤系は、照射される光の波長領域に吸収を有し、光照射時に既述のモノマー又はオリゴマーに作用して重合硬化を促進し得るものである。
前記光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に記載のビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載のアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール2量体とp−アミノケトンとの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載のトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載のトリハロメチルオキサジアゾール化合物、等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール、及びトリアリールイミダゾール2量体が好ましい。
上記以外に、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとして挙げることができる。
光重合開始剤又は光重合開始剤系は、1種単独で用いる以外に2種以上を混合して用いてもよく、特に2種以上を併用する態様が好ましい。2種以上を併用することで、表示特性、特に表示ムラを少なくするのに効果的である。
光重合開始剤又は光重合開始剤系のカラーフィルタ(あるいは、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物)中における含有量は、カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物の固形分(質量)に対して、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
(その他の添加物)
−溶媒−
感光性樹脂組成物を調製する場合には、上記の成分以外に更に有機溶媒を用いることができる。有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
−熱重合防止剤−
感光性樹脂組成物には、更に熱重合防止剤を含有することが好ましい。熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
−紫外線吸収剤−
カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報に記載の化合物、並びにサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
また、感光性樹脂組成物は、前記添加剤のほか、特開平11−133600号公報に記載の「接着助剤」やその他の添加剤等を含有することもできる。
本発明に係るカラーフィルタは、感光性樹脂組成物を塗布する塗布法による以外に、感光性樹脂転写材料を用いた転写法により作製することが可能である。
前記感光性樹脂転写材料としては、特開平5−72724号公報に記載の樹脂転写材料など、一体型に構成された転写用フィルムを用いて好適に形成することができ、一体型の転写用フィルムの構成例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フィルムの積層構造を有する構成が好適である。
以下、感光性樹脂転写材料の構成層等について詳述する。
(感光性樹脂転写材料)
感光性樹脂転写材料を構成する感光性樹脂層は、既述の感光性樹脂組成物を用いて形成することができ、好ましくはこの感光性樹脂層に前記界面活性剤が加えられる。
感光性樹脂層の層厚としては、0.2〜2μmの範囲が好ましく、特に0.2〜0.9μmの範囲が好ましい。
〈仮支持体〉
仮支持体としては、可撓性を有し、加圧下又は、加圧及び加熱下で著しい変形、収縮もしくは伸びを生じない材料を用いることができる。このような支持体の例として、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
仮支持体の厚みには、特に制限はなく、5〜200μmの範囲が一般的であり、取扱い易さ、汎用性などの点で、特に10〜150μmの範囲が好ましい。
また、仮支持体は透明でもよいし、染料化ケイ素、アルミナゾル、クロム塩、ジルコニウム塩などを含有していてもよい。
〈熱可塑性樹脂層〉
仮支持体と後述の感光性樹脂層、又は仮支持体と後述の中間層の間には、アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
前記熱可塑性樹脂層は、下地表面の凹凸(既に形成されている画像などによる凹凸等も含む。)を吸収することができるようにクッション材としての役割を担うものであり、凹凸に応じて変形しうる性質を有していることが好ましい。
熱可塑性樹脂層は、特開平5−72724号公報に記載の有機高分子物質を成分として含む態様が好ましく、ヴィカー(Vicat)法〔具体的には、アメリカ材料試験法 エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法〕による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれる少なくとも1種を含む態様が特に好ましい。
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル又はそのケン化物等とのエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル又はそのケン化物との共重合体、ポリ塩化ビニルや塩化ビニルと酢酸ビニル又はそのケン化物等との塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物等とのスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物等とのビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等との(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロン等のポリアミド樹脂などの有機高分子が挙げられる。
熱可塑性樹脂層の層厚は、6μm以上が好ましい。熱可塑性樹脂の層厚を6μm以上とすると、下地表面の凹凸を完全に吸収するのに効果的である。また、上限については、現像性、製造適性から約100μm以下が一般的であり、好ましくは約50μm以下である。
熱可塑性樹脂層は、熱可塑性の有機高分子を含む調製液を塗布等して形成することができ、塗布等の際に用いる調製液は溶媒を用いて調製できる。溶媒には、該層を構成する高分子成分を溶解し得るものであれば特に制限なく、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、n−プロパノール、i−プロパノール等が挙げられる。
〈中間層〉
感光性樹脂転写材料には、複数層を塗布する際及び塗布後の保存の際における成分の混合を防止する目的で、中間層を設けることが好ましい。
中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜が好ましく、露光時の感度がアップし、露光機の時間負荷を低減し得、生産性が向上する。
酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、公知のものの中から適宜選択することができる。
例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ゼラチン、ビニルエーテル系樹脂、ポリアミド樹脂、及びこれらの共重合体などの樹脂を用いて構成することができ、中でも特に好ましいのはポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組合せである。
中間層には、必要に応じて界面活性剤などの添加剤を添加してもよい。
中間層の厚みは0.1〜5μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.5〜3μmの範囲である。中間層の厚みが上記の範囲内であると、酸素遮断性を低下させることがなく、また、現像時の中間層除去時間が増大するのを防止することができる。
中間層は、前記樹脂及び必要に応じ添加剤を用いて調製した塗布液を塗布して塗設することができる。この塗布液に調製には溶媒を使用でき、該溶媒としては、前記樹脂が溶解するものであれば特に制限はなく、特に水又は、該水に水混和性の有機溶剤を混合した混合溶媒が好ましい。
〈保護フィルム〉
感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護する目的で、薄い保護フィルムを設けることが好ましい。保護フィルムは、仮支持体と同一若しくは類似の材料からなるものを用いることができ、感光性樹脂層から容易に剥離し得るものを用いることが望ましい。保護フィルムに用いる材料としては、例えば、シリコン紙、ポリオレフィンシート、ポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
〈感光性樹脂転写材料の作製〉
感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に、熱可塑性の有機高分子と共に添加剤を溶解した溶解液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を設けた後、この熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤に樹脂や添加剤を加えて調製した調製液(中間層用塗布液)を塗布し、乾燥させて中間層を積層し、この中間層上に更に、中間層を溶解しない溶剤を用いて既述のように調製した感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥させて感光性樹脂層を積層することによって、好適に作製することができる。
仮支持体に感光性樹脂層を塗設する場合、既述のように感光性に調製された感光性樹脂組成物を、公知の塗布方法(例えばスリットコーター等の塗布機を用いた塗布方法)により形成することができる。公知の塗布方法については後述する。また、感光性樹脂層以外の熱可塑性樹脂層、中間層などの他の層を設ける場合も同様に行なえる。
中でも、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルにより、あるいはスリットコーターにより塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコーターが好適に用いられる。
上記による以外に、仮支持体上に該仮支持体側から順に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けた第1シートと、保護フィルム上に感光性樹脂層を設けた第2シートとを用意し、第1シートの中間層表面と感光性樹脂層の表面とが接するように貼り合せることによって作製することもできる。また更に、仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けた第1シートと、保護フィルム上に該保護フィルム側から順に感光性樹脂層及び中間層を設けた第2シートとを用意し、第1シートの中間層表面と第2シートの熱可塑性樹脂層の表面とが接するように貼り合せることによって作製することもできる。
感光性樹脂転写材料を構成する感光性樹脂層の層厚としては、1.0〜5.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。また、感光性樹脂層以外の各層の層厚については、特に限定はなく、熱可塑性樹脂層は2〜30μmの範囲が、中間層は0.5〜3.0μmの範囲が、保護フィルムは4〜40μmの範囲が、それぞれ一般に好ましい。
次に、カラーフィルタを作製する方法について説明する。
まず、カラーフィルタを構成する基板上に、感光性の樹脂層(感光性樹脂層)を形成する。本発明においては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の感光性樹脂層が各々、C.I.ピグメント・レッド254を少なくとも含有するR層用の感光性樹脂組成物、C.I.ピグメント・グリーン36を少なくとも含有するG層用の感光性樹脂組成物、C.I.ピグメント・ブルー15:6を少なくとも含有するB層用の感光性樹脂組成物を用いてなることが好ましい。これにより、形成された各色の着色画素は、高コントラストを有し、特に大画面の液晶表示装置等に適用した場合でも高い色純度、広い色再現性を実現することができる。
本発明に係るカラーフィルタは、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光、現像する操作を所望の色数だけ繰り返し行なって所望の色の着色画素を形成する方法など、公知の方法により製造することができる。また、必要に応じて着色画素間をブラックマトリックスで区分した構造とすることもできる。
上記したように、基板上に感光性樹脂層を形成する方法には、(a)感光性樹脂組成物を公知の塗布法により塗布する方法、及び(b)感光性樹脂転写材料を用いた転写法によりラミネートする方法が好適に挙げられる。以下、各々について更に述べる。
(a)塗布法
感光性樹脂組成物の塗布は、公知の塗布法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、あるいは米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により行なうことができる。中でも特に、既述のスリットノズル、あるいはスリットコーターによる方法が好適である。なお、スリットノズル及びスリットコーターの好ましい態様については既述の通りである。
感光性樹脂層を塗布形成する場合、層厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.0〜2.0μmが特に好ましい。
(b)転写法
転写による場合、本発明の感光性転写材料を用い、仮支持体上に膜状に形成した感光性樹脂層を基板面に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって貼り付け、更に剥離転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
感光性樹脂層を転写形成する場合の層厚も、塗布形成する場合と同様である。
カラーフィルタを構成する基板としては、透明基板が好適であり、例えば、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、あるいはプラスチックフィルム等を挙げることができる。また、基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、感光性樹脂組成物、又は感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層との間の密着を良好にすることができる。カップリング処理としては、特開2000−39033記載の方法が好適に用いられる。
なお、基板の厚みとしては、700〜1200μmが一般的に好ましい。
上記のようにして感光性樹脂層を設ける場合、感光性樹脂層上には更に酸素遮断膜を設けることができる。これにより、露光感度をアップすることができ、該酸素遮断膜としては、既述の<中間層>の項において説明した構成と同様にすることができる。
なお、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが好ましい。
感光性樹脂層の露光、現像は以下のようにして行なえる。
基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、該マスク及び場合により熱可塑性樹脂層及び中間層を介してマスクの更に上方(マスクの感光性樹脂層と対向しない側)から露光し(露光工程)、露光完了後、現像液を用いた現像処理を行なう(現像工程)。
前記露光に用いる光源としては、感光性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm2程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm2程度である。
前記現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、公知の現像液を使用することができる。なお、現像液は感光性樹脂層が溶解性を示す現像挙動をするものが好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/lの濃度で含むものが好ましいが、更に水と混和性の有機溶剤を少量添加してもよい。水と混和性の有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等が挙げられる。有機溶剤の濃度は0.1〜30質量%が好ましい。
また、現像液には、更に公知の界面活性剤を添加してもよく、添加する場合の添加濃度は0.01〜10質量%が好ましい。
現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等のいずれでもよい。ここで、シャワー現像について説明する。
シャワー現像による場合、露光工程後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。なお、現像前に予め、感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像後には、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
洗浄剤には公知のものを使用できるが、例えば、富士写真フイルム(株)製のT−SD1(燐酸塩、珪酸塩、ノニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有)又はT−SD2(炭酸ナトリウム及びフェノキシオキシエチレン系界面活性剤含有)が好適に挙げられる。
カラーフィルタの作製に際しては、特開平11−248921号公報、特許3255107号公報に記載されているように、カラーフィルタを形成するための感光性樹脂組成物を2種(即ち2色)以上、あるいは感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層を2層以上重ねるようにすることで土台を形成し、この土台の上に透明電極を形成すると共に分割配向用の突起を重ねることにより、スペーサを形成でき、このようにするとコストダウンの点で好ましい。
複数種の感光性樹脂組成物を順次塗布により重ねる場合、塗布液のレベリングにより重ねる毎に膜厚が薄くなりやすいため、K(ブラック)・R・G・Bの4色を重ねた上に更に、分割配向用の突起を重ねて設けるようにすることが好ましい。一方、熱可塑性樹脂層を有する感光性樹脂転写材料を用いる場合は、厚みが一定に保たれるため、重ねる色は3色又は2色とすることが好ましい。
また、土台サイズは、感光性樹脂転写材料を順次ラミネートする際の感光性樹脂層の変形を防止して一定の厚みを保持する観点から、25μm以上が好ましく、30μm以上が特に好ましい。
−偏光板−
本発明の液晶表示装置は、偏光板を備えている。この偏光板は、偏光度を99.95以上とすると共に、400nmにおける直交透過率を0.05%以下として構成されたものである。
前記偏光度が99.95未満であると、カラーフィルタを構成する各着色画素のコントラストを2000以上に高めたとしても、偏光板による光漏れが生じ、黒の表示濃度が下がってしまい好ましくない。
偏光度については、更に99.97以上であるのが好ましく、99.99以上であるのが最も好ましい。
前記偏光度は、以下のように定義されるものである。
偏光度=〔(Tp−Tc)/(Tp+Tc)〕0.5×100
Tp:偏光板を平行に組み合わせた場合の透過率
Tc:偏光板を直角に組み合わせた場合の透過率
偏光板は、例えば、ポリビニルアルコールにヨウ素や染料を染色・吸着させ、延伸・配向させて作製される。これによりある振動方向の偏光のみを通過させる偏光板としての機能が発現する。具体例としては、ヨウ素系として、例えば株式会社サンリツのHLC2−5618(偏光度99.979、400nmにおいて直交透過率0.01%)、HLC2−2518(偏光度99.991、同直交透過率0.01%)、UHLC2−5618(偏光度99.975、同直交透過率0.01%)、LLC2−9118(偏光度99.982、同直交透過率0.01%)、LLC2−9218(偏光度99.974、同直交透過率0.02%)、LLC2−81−18(偏光度99.985、同直交透過率0.01%)、染料系として、例えば株式会社サンリツのHC2−6018(偏光度99.952、同直交透過率0.02%)などが好ましい例として挙げられる。これらの中で、長期にわたってコントラストを維持する観点でヨウ素系が好ましく、色バランスの点で、偏光板の色がグレー系の物がより好ましく(例えば株式会社サンリツのHLC2−5618(グレー)、HLC2−2518(グレー)、UHLC2−5618(グレー)、LLC2−9118(グレー)、LLC2−9218(グレー)、LLC2−81−18(グレー))、更に、高いコントラスト時に発生する黒の色バランスずれを抑制する観点で、400nmにおいて直交透過率が0.05%以下である、例えば、株式会社サンリツのHLC2−2518(0.01%))が最も好ましい。
また、本発明においては、400nmの直交透過率を0.05%以下(前記偏光板の例の全てが該当する。)とすることで、高いコントラスト時に発生する黒の色バランスずれを抑制することができる。この直交透過率は、小さい程より好ましく、例えば(株)サンリツ製のHLC2−2518(0.01%)が好適である。
−反射防止フィルム−
本発明の液晶表示装置は、少なくとも一つの反射防止フィルムを備えている。
この反射防止フィルムは、CRTやPDP、LCD等の表示装置において、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止するために、光学干渉の原理を用いて反射率を低減するものである。画像を表示するディスプレイの最表面に配置されることが好ましい。
本発明に係る反射防止フィルムは、反射率を2%以下としたものであり、更には1%以下が好ましく、0.5%以下が最も好ましい。反射率が2%を超えると、特にコントラストを高めて構成された場合に、表示ムラが目立ち、画像の表示品位が著しく損なわれる。
ここで、反射率は、分光光度計V−550(日本分光(株)製)にアダプターARV−474を装着して380〜780nmの波長領域で入射角5°における出射角−5°の鏡面反射率を測定し、この鏡面反射率から450〜650nmにおける平均反射率として測定されたものである。
本発明に係る反射防止フィルムは、特開2001−71904号公報の段落番号[0008]〜[0025]や、特開2004−249495号公報の段落番号[0021]〜[0071]に記載の作製方法に準じて作製することができる。
本発明の液晶表示装置は、カラーフィルタと、偏光板と、反射防止フィルムを付設して反射率2%以下に低反射化された表示部とを備えた装置であれば特に限定されるものではなく、他の構成要素として液晶層、電極、バックライトなどを設けて構成することができる。
以下、本発明の液晶表示装置を構成することができる液晶層、バックライト、電極について述べる。なお、液晶表示装置の詳細については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男編集、側工業調査会、1994年発行)」に記載がある。
−液晶層−
本発明の液晶表示装置には、一対の基板間、例えばカラーフィルタ基板とこれに対向配置される対向基板との間に液晶層を設けることで、画像表示が可能である。
液晶層としては、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)、PVA(Patterned Vertically Alignment)、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)等の種々の液晶表示モードが適用された層が挙げられる。
前記液晶表示モードの中でも、TN、MVA、IPS、PVA、OCBの表示モード用が好ましく、より好ましくは、動画表示性が高く、視野角依存性の小さいMVA、IPS(スーパーIPS)PVA、OCBの表示モード用である。更には、黒のコントラストの高いPVA表示モード、配向制御用突起近傍の光漏れ対策が施されたMVA表示モード、コントラストを高めたIPS(スーパーIPS)表示モードに適用する液晶層であるのが最も好ましい。
−バックライト−
本発明の液晶表示装置には、表示用の光源としてバックライトを設けることができる。バックライトとしては、冷陰極管(CCFL)、外部電極冷陰極管(EEFL)、FFL、LED等を適用できる。
前記冷陰極管(CCFL)としては、一般に赤、緑、青の波長領域に発光波長を持つ冷陰極管を光源とし、この冷陰極管からの発光を導光板により白色面光源化したものが挙げられる。冷陰極管の発光体のうち、赤色発光体としてはY23:Eu系蛍光体が、緑色発光体としてはLaPO4:Ce,Tb系蛍光体が、青色蛍光体としてはBaMgAl1017:Eu系蛍光体、Sr10(PO4)6Cl2:Eu系蛍光体が一般に用いられる。これらの蛍光体をホワイトバランスを考慮して適当な配合比で混合した蛍光体膜を設けた封体内に電極を装着して希ガスを封入した蛍光ランプが、バックライト用光源として使用できる。
また、LEDとして、520〜540nmの間にピーク波長を有する発光デバイスを用いることが好ましい。より具体的には、発光ダイオードを用いることが好ましい。この発光ダイオードを用いたバックライトは、特開2004−78102号公報の[0017]〜[0036]に詳細に記述されている。
すなわち、赤色(R)LED、緑色(G)LED、及び青色(B)LEDを含み、前記赤色(R)LEDのピーク波長が610nm以上であり、前記緑色(G)LEDのピーク波長が530±10nmの範囲内であり、前記青色(B)LEDのピーク波長が480nm以下であるバックライトが好適に用いられる。特に、緑色(G)LEDのピーク波長が、520〜540の範囲であると、本発明の液晶表示装置の緑色の再現領域を広くすることが可能となる。本発明においては、緑色(G)LEDのピーク波長は、520〜540nmの範囲内が好ましく、より好ましくは525〜535nmの範囲内である。
ピーク波長が上記範囲内の緑色(G)LEDの種類としては、例えば、DG1112H(スタンレー電気(株)製)、UG1112H(スタンレー電気(株)製)、E1L51−3G(豊田合成(株)製)、E1L49−3G(豊田合成(株)製)、NSPG500S(日亜化学工業(株)製)等が挙げられる。
バックライトの光源としては、赤色(R)LEDも好適に用いられる。この場合、ピーク波長が610nm以上のLEDであれば特に制限はない。赤色(R)LEDのピーク波長は、好ましくは610nm以上であり、より好ましくは615〜640nmの範囲内である。これにより、液晶表示装置における赤色のNTSC規格の色度点を再現することができる。赤色(R)LEDの具体例としては、例えば、FR1112H(スタンレー電気(株)製)、FR5366X(スタンレー電気(株)製)、NSTM515AS(R)(日亜化学工業(株)製)、GL3ZR2D1COS(シャープ(株)製)、GM1JJ35200AE(シャープ(株)製)等が挙げられる。
バックライトの光源には、青色(B)LEDも好適である。この場合、ピーク波長が480nm以下のLEDであれば特に制限はない。青色(R)LEDのピーク波長は、好ましくは480nm以下であり、より好ましくは465〜475nmの範囲内である。これにより、液晶表示装置における青色のNTSC規格の色度点を再現することができる。青色(B)LEDの具体例としては、DB1112H(スタンレー電気(株)製)、DB5306X(スタンレー電気(株)製)、E1L51−3B(豊田合成(株)製)、E1L4E−SB1A(豊田合成(株)製)、NSPB630S(日亜化学工業(株)製)、NSPB310A(日亜化学工業(株)製)等が挙げられる。
なお、上記したピーク波長は、大塚電子(株)製の分光測光装置MCPD−2000を用いたスペクトル測定値から求められるものである。
−電極−
本発明の液晶表示装置を構成することができる電極は、前記液晶層の液晶分子に電界をかける電極である。TN、MVA、PVA、OCBなどの液晶モードの場合、液晶層を挟持する2枚の基板のうち、液晶が設けられている側に形成される。また、IPSモードの場合、液晶を挟持する2枚の基板のうち、少なくとも一方に設けられる。材質としては、酸化インジウム(ITO)などが用いられる。
−画素サイズ−
本発明の液晶表示装置の表示画素のサイズとしては、本発明の効果がより顕著に奏される点で、画面サイズが大きいほどよく、好ましくは10インチ以上であり、より好ましくは15インチ以上であり、最も好ましくは20インチ以上である。
本発明の液晶表示装置は、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載の、種々の方式の液晶表示装置に構成することができ、特にカラーTFT方式の液晶表示装置を構成するのに有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)、1996年発行)」の記載を参照できる。また、IPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置に構成することも可能であり、かかる方式については、例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門、2001年発行)」の43ページの記載を参照できる。
本発明の液晶表示装置は、上記のように、本発明に係るカラーフィルタ(カラーフィルタ基板)、偏光板、及び反射防止フィルム以外に、電極基板、位相差フィルム、バックライト、スペーサー、視野角補償フィルム、光拡散フィルム、防眩フィルムなど、種々の部材を用いて一般に構成できる。これら種々の部材については、例えば「'94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島健太郎、(株)シーエムシー、1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表良吉、(株)富士キメラ総研、2003等発行)」に記載がある。
上記したように、コントラストの高いカラーフィルタ及び、色バランスが良く偏光特性の良好な偏光板と、低反射化を担う前記反射防止フィルムとを備えた構成により、高い色純度と高コントラストを実現して鮮やかさを具えると共に、画像の表示ムラを防止して表示品位の高い画像の表示が可能な液晶表示装置を得ることができる。本発明の液晶表示装置は、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の液晶表示装置等にも好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1):塗布法
<カラーフィルタの作製(スリットノズルによる塗布)>
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板(以下、単にガラス基板という。)をUV洗浄装置で洗浄した後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。この基板を120℃で3分間熱処理して表面状態を安定化した。その後、この基板を冷却して23℃に調温後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・ジャパン社製)にて下記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃で3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を形成した(塗布工程)。
次に、超高圧水銀灯を備えたプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング社製)を用い、マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)と感光性樹脂層K1が設けられた無アルカリガラス基板とを垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂層K1の表面との間の距離を200μmとし、露光量300mJ/cm 2 で全面露光した(露光工程)。
次に、純粋をシャワーノズルから噴霧し、感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製;KOH及びノニオン界面活性剤含有アルカリ現像液)を、フラットノズルから23℃、ノズル圧力0.04MPaにて80秒間噴射してシャワー現像し、黒色パターンを得た(現像工程)。続いて、ガラス基板の黒色パターンが形成された側に超純水を超高圧洗浄ノズルにより9.8MPaの圧力で噴射して残渣を除去し、無アルカリガラス基板上にブラック(K)画像を形成した。その後、220℃で30分間熱処理(ベーク)した(ベーク工程)。
−レッド(R)画素の形成−
前記K画像が形成されたガラス基板に、下記表1に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物R1を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像が形成されている側にレッド画素(R画素)を形成し、さらに既設のK画像上に、該K画像と共にスペーサーをなす25×25μmの方形のレッド(R)パターンを形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm2とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、R画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・レッド(C.I.P.R.)254、C.I.P.R.177の塗布量はそれぞれ0.88g/m2、0.22g/m2であった。
−グリーン(G)画像の形成−
次に、前記K画像及びR画素が形成されたガラス基板に、下記表1に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物G1を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像及びR画素等が形成されている側にグリーン画素(G画素)を形成し、さらに既設のRパターン上に、K画像及びRパターンと共にスペーサーをなす25×25μmの方形のグリーン(G)パターンを形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm 2 とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、G画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・グリーン(C.I.P.G.)36、C.I.ピグメント・イエロー(C.I.P.Y.)150の塗布量はそれぞれ1.12g/m2、0.48g/m2であった。
−ブルー(B)画像の形成−
次に、前記K画像並びにR画素等及びG画素等が形成されたガラス基板に、下記表1に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物B1を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像並びにR画素等及びG画素等が形成されている側にブルー画素(B画素)を形成し、さらに既設のGパターン上に、K画像、Rパターン及びGパターンと共にスペーサーをなす25×25μmの方形のブルーパターンを形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm 2 とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、B画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・ブルー(C.I.P.B.)15:6及びC.I.ピグメント・バイオレット(C.I.P.V.)23の塗布量はそれぞれ0.63g/m2、0.07g/m2であった。
B画素の形成後、R、G,Bの各画素が形成されたガラス基板を更に240℃で50分間熱処理し、目的とするカラーフィルタ(以下、カラーフィルタ基板と称する。)を作製した。なお、ガラス基板上には、K画像並びにRGB画素の4層を積層して構成されたスペーサが形成されている。
Figure 2006251095
ここで、前記表1に記載の着色感光性樹脂組成物K1、R1、G1、及びB1の調製についてそれぞれ説明する。
〈着色感光性樹脂組成物K1の調製〉
着色感光性樹脂組成物K1は、前記表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)、150r.p.m.で30分間攪拌することによって得た。
なお、前記表1に記載の組成物中の各組成の詳細は以下の通りである。
*K顔料分散物1の組成
・カーボンブラック…13.1部
(Special Black 250、デグッサ社製)
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン…0.65部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…79.53部
*バインダー1の組成
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=78/22[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量40,000)〕…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
*DPHA液の組成
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQを500ppm含有、商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬(株)製)…76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル…24部
*界面活性剤1
メガファックF−780−F(大日本インキ化学工業(株)製)
〔組成〕・C613CH2CH2OCOCH=CH2(40部)とH(OCH(CH3)CH27OCOCH=CH2(55部)とH(OCH2CH27OCOCH=CH2(5部)との共重合体(重量平均分子量30,000)…30部
・メチルイソブチルケトン…70部
〈着色感光性樹脂組成物R1の調製〉
着色感光性樹脂組成物R1は、前記表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で30分間攪拌した。更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
なお、前記表1に記載の組成物中の各組成R1の詳細は以下の通りである。また、DPHA液及び界面活性剤1の組成は各々、前記着色感光性樹脂組成物K1の場合と同様である。
*R顔料分散物1の組成
・C.I.ピグメント・レッド254…8.0部
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5-ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン…0.8部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…8.0部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…83.2部
*R顔料分散物2の組成
・C.I.ピグメント・レッド177…18部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…70部
*バインダー2の組成
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート(=38/25/37[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量30,000)…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
〈着色感光性樹脂組成物G1の調製〉
着色感光性樹脂組成物G1は、前記表1に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー1、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で30分間攪拌し、更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
なお、前記表1に記載の組成物G1中の各組成の詳細は以下の通りである。また、バインダー1、DPHA液、及び界面活性剤1の組成は、前記着色感光性樹脂組成物K1の場合と同様である。
*G顔料分散物1の組成
・C.I.ピグメント・グリーン36…18部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…12部
・シクロヘキサノン…35部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…35部
*Y顔料分散物1
商品名:CFエローEX3393(御国色素社製)
〈着色感光性樹脂組成物B1の調製〉
着色感光性樹脂組成物B1は、前記表1に記載の量のB顔料分散物1、B顔料分散物2、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー3、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150r.p.m.で30分間攪拌し、更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
なお、前記表1に記載の組成物B1中の各組成の詳細は以下の通りである。また、DPHA液及び界面活性剤1の組成は、前記着色感光性樹脂組成物K1の場合と同様である。
*B顔料分散物1
商品名:CFブルーEX3357(御国色素社製)
*B顔料分散物2
商品名:CFブルーEX3383(御国色素社製)
*バインダー3の組成
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート(=36/22/42[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量30,000)…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
<反射防止フィルムの作製>
(1)二酸化チタン微粒子分散液の調製
コバルトを含有し、かつ水酸化アルミニウムと水酸化ジルコニウムを用いて表面処理が施された二酸化チタン微粒子(MPT−129C、石原産業(株)製、TiO2:Co34:Al23:ZrO2=90.5:3.0:4.0:0.5[質量比])257.1部に、下記分散剤41.1部、及びシクロヘキサノン701.8部を添加し、ダイノミルにより分散して、重量平均粒子径70nmの二酸化チタン微粒子分散液を調製した。
Figure 2006251095
(2)中屈折率層用塗布液の調製
上記より得た二酸化チタン微粒子分散液99.1部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)68.0部、光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)3.6部、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.2部、メチルエチルケトン279.6部、及びシクロヘキサノン1049.0部を添加して攪拌した。充分に攪拌を行なった後、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し、中屈折率層用塗布液を調製した。
(3)高屈折率層用塗布液の調製
上記より得た二酸化チタン微粒子分散液469.8部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)40.0部、光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)3.3部、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.1部、メチルエチルケトン526.2部、及びシクロヘキサノン459.6部を添加して攪拌した。その後、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し、高屈折率層用塗布液を調製した。
(4)低屈折率層用塗布液の調製
下記共重合体P−3をメチルイソブチルケトンに7%の濃度になるように溶解し、末端メタクリレート基含有シリコーン樹脂X−22−164C(信越化学(株)製)を固形分に対して3%、イルガキュア907(光ラジカル発生剤)を固形分に対して5%、それぞれ添加し、低屈折率層用塗布液を調製した。
Figure 2006251095
(5)ハードコート層用塗布液の調製
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してハードコート層用塗布液を調製した。
トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコート#295、大阪有機化学(株)製)750.0部に、重量平均分子量15,000のポリグリシジルメタクリレート270.0部、メチルエチルケトン730.0部、シクロヘキサノン500.0部、及びイルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製;光重合開始剤)50.0部を添加し攪拌した。これを孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し、ハードコート層用塗布液を調製した。
なお、上記のポリグリシジルメタクリレートは、メチルエチルケトン(MEK)中にグリシジルメタクリレートを溶解し、これに熱重合開始剤V−65(和光純薬工業(株)製)を滴下しながら80℃で2時間反応させ、得られた反応溶液をヘキサンに滴下して沈殿した沈殿物を減圧乾燥して得た。
(6)反射防止フィルムの作製
膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TD−80UF、富士写真フイルム(株)製)上に、上記のハードコート層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2にて紫外線を照射し、塗布層を硬化させることにより、厚さ8μmのハードコート層を形成した。そして、形成されたハードコート層上に、上記より得た中屈折率層用塗布液、高屈折率層用塗布液、及び低屈折率層用塗布液を3つの塗布ステーションを有するグラビアコーターを用いて連続塗布し、下記条件にて中屈折率層、高屈折率層、及び低屈折率層を塗設することにより、反射防止フィルムを作製した。
前記中屈折率層の形成は、乾燥条件を90℃、30秒とし、紫外線硬化条件を、酸素濃度0.1体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら180W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)による照度400mW/cm2、照射量400mJ/cm2の照射量とした。
硬化後の中屈折率層は、屈折率1.630、膜厚67nmであった。
前記高屈折率層の形成は、乾燥条件を90℃、30秒とし、紫外線硬化条件を、酸素濃度0.1体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)による照度600mW/cm2、照射量400mJ/cm2の照射量とした。
硬化後の高屈折率層は屈折率1.905、膜厚107nmであった。
前記低屈折率層の形成は、乾燥条件を90℃、30秒とし、紫外線硬化条件を、酸素濃度0.1体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)による照度600mW/cm2、照射量600mJ/cm2の照射量とした。
硬化後の低屈折率層は屈折率1.440、膜厚85nmであった。
<液晶表示装置(PVA表示モード)の作製>
上記より得たカラーフィルタ基板のK画像並びにRGB画素等が設けられた側に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。別途、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられているK画像(ブラックマトリックス)の外枠に相当する位置にエポキシ樹脂のシール剤を印刷すると共に、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と10kg/cm2の圧力で貼り合わせた後、貼り合わされた基板を熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリツ製の偏光板HLC2−2518(偏光度=99.991、直交透過率(400nm)=0.01%)を貼り付けた。次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置した。更に、液晶セルの観察者が観る正面となる側に、上記より得た反射防止フィルムを貼り付け、本発明の液晶表示装置を作製した。
(実施例2)
実施例1において、反射防止フィルムを下記方法により得た反射防止フィルムに代えたこと以外、実施例1と同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
<反射防止フィルムの作製>
(1)ハードコート層用塗布液の調製
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してハードコート層用塗布液を調製した。
〔組成〕
・デソライトZ7404 …100部
(ジルコニア微粒子含有ハードコート組成液:固形分濃度60%、ジルコニア微粒子含量70%対固形分、平均粒子径約20nm、溶剤組成MIBK:MEK=9:1、JSR(株)製)
・DPHA (UV硬化性樹脂:日本化薬(株)製) … 31部
・KBM−5103 … 10部
(信越化学工業(株)製;シランカップリング剤)
・KE−P150 … 8.9部
(1.5μmシリカ粒子、日本触媒(株)製)
・MXS−300 … 3.4部
(3μm架橋PMMA粒子、綜研化学(株)製)
・MEK(メチルエチルケトン) … 29部
・MIBK(メチルイソブチルケトン) … 13部
(2)低屈折率層用塗布液の調製
実施例1と同様にして、低屈折率層用塗布液を調製した。
(3)反射防止フィルムの作製
透明基材として、トリアセチルセルロースフィルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)をロール形態で巻き出して、上記より得たハードコート層用塗布液を線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロール及びドクターブレードを用いて、搬送速度10m/分の条件で前記トリアセチルセルロースフィルム上に塗布し、60℃で150秒乾燥した後、さらに窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)により、照度400mW/cm2、照射量250mJ/cm2にて紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層を形成し、その後巻き取った。硬化後、ハードコート層の厚さが3.6μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
ハードコート層が塗設されたトリアセチルセルロースフィルムを再び巻き出して、上記の低屈折率層用塗布液をハードコート層上に、線数200本/インチ、深度30μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロール及びドクターブレードを用いて搬送速度10m/分の条件にて塗布し、90℃で30秒乾燥させた後、酸素濃度0.1体積%雰囲気下で240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)により、照度600mW/cm2、照射量400mJ/cm2にて紫外線を照射して低屈折率層を形成し、その後巻き取った。硬化後、低屈折率層の厚さが100nmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
以上のようにして、反射防止フィルムを作製した。
(実施例3〜4)
実施例2において、各色(K1、R1、G1、及びB1)の着色感光性樹脂組成物の調製に用いた界面活性剤1をメガファックF−176PF(大日本インキ化学工業(株)製;界面活性剤2/実施例3)、又はポリシロキサンポリマーKR−341(信越化学工業(株)製;界面活性剤3/実施例4)に代えたこと以外、実施例2と同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
(実施例5)
実施例1において、各色(K1、R1、G1、及びB1)の着色感光性樹脂組成物の調製に用いた界面活性剤1を含有しなかったこと以外、実施例1と同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
(実施例6〜9):転写法
実施例1〜4において、スリットノズルを用いた塗布法によるカラーフィルタ(カラーフィルタ基板)の作製を、以下に示す感光性樹脂転写材料を用いた転写法により行なうと共に、以下に示すように液晶表示装置(PVA表示モード)をMVA表示モードにて作製するようにしたこと以外、実施例1〜4とそれぞれ同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
<感光性転写材料の作製>
(1)感光性樹脂転写材料K1
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート仮支持体(PET仮支持体)の表面に、スリットコーターを用いて乾燥膜厚が5μmになるように下記処方H1で調製された熱可塑性樹脂層用塗布液を乾燥膜厚が14.6μmとなるように塗布し、100℃で3分間乾燥させ、熱可塑性樹脂層を形成した。この熱可塑性樹脂層上に、下記処方P1で調製された中間層用塗布液をスリットコーターを用いて乾燥膜厚が1.6μmとなるように塗布し、100℃で3分間乾燥させて、中間層を積層した。この中間層上に、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・ジャパン社製)にて塗布、乾燥させて乾燥膜厚2.4μmの感光性樹脂層を形成した後、更に感光性樹脂層上に、厚さ12μmのポリプロピレンフィルムを保護フィルムとして圧着した。
以上のようにして、PET仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが積層構造に構成された感光性樹脂転写材料K1を作製した。
〔熱可塑性樹脂層用塗布液H1の調製〕
下記処方H1の諸成分を混合し、熱可塑性樹脂層用塗布液を調製した。
−熱可塑性樹脂層用塗布液の処方H1−
・メタノール …11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 6.36部
・メチルエチルケトン …52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合比[モル比]=55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=9万、Tg≒70℃) … 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合比[モル比]=63/37、重量平均分子量=8,000、Tg≒100℃) …13.6部
・BPE−500 … 9.1部
(ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートが2当量脱水縮合した化合物;新中村化学工業(株)製)
・前記界面活性剤1 … 0.54部
〔中間層用塗布液の調製〕
下記処方P1の諸成分を混合し、中間層用塗布液を調製した。
−中間層用塗布液の処方P1−
・ポリビニルアルコール … 32.2部
(PVA−205(鹸化度88%、重合度550)、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 14.9部
(K−30、BASF社製)
・蒸留水 …524部
・メタノール …429部
(2)感光性樹脂転写材料R2、G2、B2
前記感光性樹脂転写材料K1の作製で用いた着色感光性樹脂組成物K1を、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物R2、G2、又はB2に各々変更したこと以外、感光性樹脂転写材料K1を作製する場合と同様にして、感光性樹脂転写材料R2、G2、及びB2を作製した。
なお、着色感光性樹脂組成物G2、B2の調製は、前記着色感光性樹脂組成物G1、B1の調製に準じて行なうものとし、着色感光性樹脂組成物R2の調製に関する詳細については後述する。
<転写による遮光膜付基板の作製>
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板(以下、単にガラス基板という。)に、25℃に調温したガラス洗浄剤液を20秒間シャワーにより吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、更に純水シャワーにて洗浄した後、シランカップリング液KBM603(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、信越化学(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワーにて洗浄した。洗浄後、このガラス基板を基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
上記より得た感光性樹脂転写材料K1の保護フィルムを剥離除去した後、露出した感光性層が、100℃で2分間加熱後のガラス基板の表面と接するように重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用いて、ゴムローラ温度130℃、線圧100N/cm2、搬送速度2.2m/分の条件で貼り合わせた(ラミネート)。次いで、PET仮支持体を剥離した(転写工程)。
続いて、超高圧水銀灯を備えたプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング社製)を用い、マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと熱可塑性樹脂層とが向き合うように配置したガラス基板とを略平行に垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂層の中間層に接する側の表面との間の距離を200μmとし、マスクを介して熱可塑性樹脂層側から露光量70mJ/cm 2 で全面露光した(露光工程)。
露光後、トリエタノールアミン系現像液T−PD1(2.5%のトリエタノールアミン、ノニオン界面活性剤、及びポリプロピレン系消泡剤含有、富士写真フイルム(株)製)をフラットノズルから30℃、ノズル圧力0.04MPaにて、熱可塑性樹脂層上から50秒間噴射してシャワー現像を行ない、熱可塑性樹脂層及び中間層を現像除去した。引き続き、炭酸Na系現像液T−CD1(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有、富士写真フイルム(株)製)を用いて、29℃で30秒間、コーン型ノズル圧力0.15MPaにて感光性樹脂層をシャワー現像し、パターンを得た(現像工程)。
引き続き、洗浄剤T−SD1(燐酸塩、珪酸塩、ノニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有、富士写真フイルム(株)製)を用い、33℃で20秒間、コーン型ノズル圧力0.02MPaでのシャワーとナイロン毛を有する回転ブラシによる残渣除去を行ない、ブラック(K)の画像を得た。その後、更にガラス基板に対し、K画像が形成された側から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の光でポスト露光を行なった後、220℃で15分間熱処理した(ベーク工程)。
K画像が形成されたガラス基板を再び、上記のようにしてブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
−レッド(R)画素の形成−
前記K画像が形成されたガラス基板に、上記より得た感光性樹脂転写材料R2を用い、前記K画像の形成と同様にして転写、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像が形成されている側にレッド画素(R画素)と、スペーサー用の土台をなす28×28μmの方形のレッド(R)パターンとを形成した。但し、露光工程での露光量は40mJ/cm 2 とし、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は35℃で35秒間とした。
なお、R画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・レッド(C.I.P.R.)254、C.I.P.R.177の塗布量はそれぞれ0.88g/m2、0.22g/m2であった。
その後、R画素が形成されたガラス基板を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
−グリーン(G)画素の形成−
次に、上記より得た感光性樹脂転写材料G2を用い、前記K画像の形成と同様にして転写、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像及びR画素等が形成されている側にグリーン画素(G画素)と、既設のRパターン上に該Rパターン全体を覆うようにして、Rパターンと共にスペーサーをなす28×28μmの方形のグリーン(G)パターンとを形成した。但し、露光工程での露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は34℃で45秒間とした。
なお、G画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・グリーン(C.I.P.G.)36、C.I.ピグメント・イエロー(C.I.P.Y.)150の塗布量はそれぞれ1.12g/m2、0.48g/m2であった。
その後、R画素及びG画素が形成されたガラス基板を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
−ブルー(B)画素の形成−
次に、上記より得た感光性樹脂転写材料B2を用い、前記K画像の形成と同様にして転写、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像並びにR画素及びG画素が形成されている側にブルー画素(B画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は36℃で40秒間とした。
なお、B画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・ブルー(C.I.P.B.)15:6、C.I.ピグメント・バイオレット(C.I.P.V.)23の塗布量はそれぞれ0.63g/m2、0.07g/m2であった。
その後、R、G,Bの各画素が形成されたガラス基板を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
上記のようにしてRGB画素及びK画像が形成されたガラス基板に対し、更に240℃で50分間ベーク処理を施し、目的のカラーフィルタ(カラーフィルタ基板)を作製した。なお、ガラス基板上には、Rパターン及びGパターンからなるスペーサが形成されている。
ここで、前記表1に記載の着色感光性樹脂組成物R2の調製を説明する。
着色感光性樹脂組成物R2は、前記表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで前記表1に記載の量の下記のED152をはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で20分間攪拌し、更に前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*ED152:燐酸エステル系特殊活性剤(HIPLAAD ED152、楠本化成(株)製)
なお、着色感光性樹脂組成物R2中のR顔料分散物1、R顔料分散物2、バインダー2、DPHA液、及び界面活性剤1については既述の通りである。
<液晶表示装置(MVA表示モード)の作製>
−ITO膜(透明電極)の形成−
上記より得たカラーフィルタ基板のK画像並びにRGB画素等が設けられた側に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。これとは別に、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれMVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
−突起用感光性樹脂転写材料の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)上に、前記処方H1と同様の処方からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層を設けた。次いで、形成した熱可塑性樹脂層上に、前記処方P1と同様の処方からなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させて、乾燥膜厚が1.6μmの中間層を設けた。次に、下記処方Aからなる突起形成用塗布液を調製し、この突起形成用塗布液を中間層上に塗布し、乾燥させて、乾燥膜厚が2.0μmである液晶配向制御用の突起用感光性樹脂層を塗設した。この感光性樹脂層の表面に更に、厚さ12μmのポリプロピレン製のフィルムを保護フィルムとして貼り付けた。このようにして、PET仮支持体上に、該PET仮支持体側から順に熱可塑性樹脂層、中間層、突起用感光性樹脂層、及び保護フィルムが積層されてなる突起用感光性樹脂転写材料を作製した。
〔突起形成用塗布液の処方A〕
・ポジ型レジスト液FH−2413F …53.3部
(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)
・メチルエチルケトン …46.7部
・前記界面活性剤1 … 0.04部
−突起の形成−
上記より得た突起用感光性樹脂転写材料から保護フィルムを剥がし、露出した突起用感光性樹脂層の露出面とカラーフィルタ基板の透明電極が設けられた側(カラーフィルタ上)の表面とを重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用い、線圧100N/cm2、温度130℃、搬送速度2.2m/分の条件にて貼り合わせた(ラミネート)。その後、突起用感光性樹脂転写材料のPET仮支持体のみを熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去した。このとき、カラーフィルタ基板の上に、該基板側から順に感光性樹脂層、中間層、熱可塑性樹脂層が積層された状態にある。
次に、最表層である熱可塑性樹脂層の上方に、フォトマスクのマスク面と突起用感光性樹脂層の中間層と接する側の表面との間の距離が100μmとなるようにプロキシミティー露光機を配置し、フォトマスクを介して超高圧水銀灯により照射エネルギー70mJ/cm2でプロキシミティー露光した。その後、シャワー式現像装置にて1%トリエタノールアミン水溶液を30℃で30秒間熱可塑性樹脂上から噴霧し、熱可塑性樹脂層及び中間層を溶解除去した。この段階では、突起用感光性樹脂層は実質的に現像されていなかった。続いて、0.085mol/Lの炭酸ナトリウムと0.085mol/Lの炭酸水素ナトリウムと1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムとを含む水溶液を、シャワー式現像装置にて33℃で30秒間更に噴霧しながら現像し、突起用感光性樹脂層の不要部(未硬化部)を現像除去した。これにより、Rパターン及びGパターンを積層して形成したスペーサ土台の上とカラーフィルタ(RGB画素)上に、所望形状にパターニングされた突起用感光性樹脂層からなる突起を形成した。次いで、突起が形成されたカラーフィルタ基板を240℃下で50分間ベーク処理することにより、前記スペーサー土台の上にはGパターンからの高さが3.4μmのスペーサーが、カラーフィルタ(RGB画素)上には高さ1.5μmで縦断面形状が蒲鉾様の液晶配向制御用の突起が形成された。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたK画像(ブラックマトリックス)外枠に相当する位置に、スペーサ粒子を含むエポキシ樹脂のシール剤を印刷し、カラーフィルタ基板を対向基板と貼り合わせた。次いで、貼り合わされた基板を熱処理してシール剤を硬化させ、積層体を得た。この積層体を真空下で脱気した後、大気圧に戻して基板間の間隙に液晶を注入し、液晶セルを得た。この液晶セルの両側に、(株)サンリツ製の偏光板HLC2−2518(偏光度=99.991、直交透過率(400nm)=0.01%)を貼り付けた。
次に、赤色(R)発光体としてY23:Eu蛍光体を、緑色(G)発光体としてBaMg2Al1627:Eu,MnとLaPO4:Ce,Tbとを50:50(質量比)で混合した蛍光体を、青色(B)発光体としてBaMg2Al1017:Eu蛍光体を用い、任意の色調を持つ白色の三波長蛍光ランプを作製し、これをバックライトとして偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に設置し、実施例1と同様にして作製した反射防止フィルムを液晶セルの観察者が観る正面となる側に貼り付け、本発明の液晶表示装置とした。
(比較例1)
実施例1において、反射防止フィルムを設けなかったこと以外、実施例1と同様にして、比較の液晶表示装置を作製した。
(比較例2)
実施例1において、カラーフィルタの作製に用いた着色感光性樹脂組成物(R1,G1,B1)に界面活性剤1を含有せず、かつ反射防止フィルムを設けなかったこと以外、実施例1と同様にして、比較の液晶表示装置を作製した。
(比較例3)
実施例6において、着色感光性樹脂組成物の処方(R2,G2,B2)を下記表2に示す処方(R4,G4,B4)に代え、かつ分散時間を調整して各組成物を調製すると共にカラーフィルタ(カラーフィルタ基板)を作製し、このカラーフィルタ基板を用いたこと以外、実施例6と同様にして、液晶表示装置を作製した。
Figure 2006251095
なお、前記表2に記載の組成物中の各組成の詳細は以下の通りである。また、R顔料分散物1、R顔料分散物2、バインダー2、DPHA液、界面活性剤1の組成は各々、着色感光性樹脂組成物R1の場合と同様であり、バインダー3は着色感光性樹脂組成物B1の場合と同様である。
*G顔料分散物2の組成
・C.I.P.G.36…14部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万〕…23部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル]−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド…1.4部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…61.6部
*Y顔料分散物2の組成
・C.I.P.Y.150…15部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万〕…9部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル)−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド…1.5部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…74.5部
*B顔料分散物3の組成
・C.I.P.B.15:6…11.28部
・C.I.P.V.23…0.72部
・EFKA−745(EFKA ADDITIVES B.V.社製)…0.6部
・ディスパロンDA−725(楠本化成(株)製)…0.75部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…86.65部
(評価)
上記の実施例及び比較例で作製したカラーフィルタ及び液晶表示装置について、下記評価を行なった。測定、評価した結果を下記表3に示す。
−1.画素のコントラスト−
得られたカラーフィルタの各々を構成する、R画素、G画素、及びB画素の各画素のコントラストを下記のようにして測定し、評価した。
コントラストの測定は、バックライトとして3波長冷陰極管光源を用いて、2枚の偏光板(日東電工(株)製のG1220DUN)の間に各カラーフィルタを配置し、偏光板が平行に設置されているときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置されているときに通過する光の色度のY値で除算して求めた。色度の測定には、色彩輝度計BM−5(トプコン社製)を用いた。
−2.液晶表示装置のコントラスト−
得られた液晶表示装置の各々について、黒表示させたときの輝度Laと白表示させたときの輝度Lbとの比(=La:Lb)を求め、この比をコントラスト比として下記評価基準にしたがって評価した。測定は、色彩輝度計BM−5(トプコン社製)を、観察者が観る正面となる側に貼り付けた反射防止フィルムの表面から該表面の鉛直方向50cmの距離に設置し、300ルクスの照明下(一般家庭のリビング環境を想定)で行なった。
〔評価基準〕
◎:コントラスト比が400:1以上であった。
○:コントラスト比が200:1以上400:1未満であった。
△:コントラスト比が150:1以上200:1未満であった。
×:コントラスト比が150:1未満であった。
−3.反射防止性(反射率)−
得られた液晶表示装置の各々について、分光光度計V−550(日本分光(株)製)を用い、これにアダプターARV−474を装着して、380〜780nmの波長領域で「入射角5°における出射角−5°」より得られる鏡面反射率を測定し、この鏡面反射率から450〜650nmにおける平均反射率を測定して、反射防止性能を評価する指標とした。
−4.表示ムラ−
得られた液晶表示装置の各々について、グレイのテスト信号を入力させたときのグレイ表示を目視及びルーペにて観察し、表示ムラの発生の有無を下記評価基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
◎:表示ムラは全く認められなかった。
○:表示ムラがほとんど認められなかった。
△:表示ムラが僅かに認められた。
×:表示ムラが顕著に認められた。
−5.総合評価−
上記の各評価結果をもとにして、下記の評価基準にしたがって実施例及び比較例で得た液晶表示装置の各々の総合評価を行なった。
〔評価基準〕
◎:表示コントラストが極めて高く表示ムラもなく、表示品位は非常に良好であった。
○:表示コントラスト及び表示ムラのいずれも良好であり、表示品位は良好であった。
△:表示コントラスト及び表示ムラのいずれかが良好であった。
×:表示コントラスト及び表示ムラのいずれかが劣っていた。
Figure 2006251095
前記表3に示すように、実施例では、カラーフィルタを構成する各画素のコントラストを2000以上としたことで、表示画像のコントラストが向上し、鮮やかな画像が得られると共に、外光の反射による表示コントラストの低下が抑えられ、偏光板の偏光度も高く、表示品位の高い画像を表示することができた。
また、本実施例では、RGB3色の着色画素のうち、最も低いコントラストの着色画素と最も高いコントラストの着色画素のコントラストの差が600以内となるようにカラーフィルタを構成したので、RGB各画素のコントラストのバランスがとれ、無彩色点との色差がいずれも5以下であり、黒表示性にも優れていた。
一方、比較例1、3の液晶表示装置では、反射防止フィルムを備えた実施例の液晶表示装置に比して表示コントラストが低く、また、比較例2の液晶表示装置では、表示コントラストが低いにも関わらず、表示ムラも目立った。以上のように、比較の液晶表示装置は表示品位が低く、実用不可能な程度であった。

Claims (5)

  1. カラーフィルタと偏光板と反射防止フィルムとを少なくとも備えた液晶表示装置であって、
    前記カラーフィルタは、少なくとも2色の着色画素を有し、該着色画素の各々のコントラストが2000以上であり、前記偏光板は、偏光度が99.95以上であると共に、400nmにおける直交透過率が0.05%以下であり、前記反射防止フィルムは、反射率が2%以下であることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記カラーフィルタが界面活性剤を含有する請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記反射率が1%以下である請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記界面活性剤が、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤である請求項2又は3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記界面活性剤は、少なくとも下記一般式(a)で表されるモノマーAと下記一般式(b)で表されるモノマーBとを共重合成分として含み、前記モノマーAと前記モノマーBとの共重合比(A/B[質量比])が20/80〜60/40である共重合体を含有する請求項2〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
    Figure 2006251095
    〔式中、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。nは1〜18の整数を表し、mは2〜14の整数を表す。p及びqは、それぞれ独立に0〜18の整数を表し、p及びqが同時に0を表す場合はない。〕
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