JP2008069244A - 顔料組成物、感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ノートパソコン、テレビモニター等の大画面の液晶表示装置等においても好適に用いられるカラーフィルタ、該カラーフィルタに用いられる感光性樹脂転写材料及び顔料組成物、並びに該カラーフィルタを備えた表示装置に関する。
カラーフィルタは、液晶ディスプレイ(以下、「液晶表示装置」ともいう。)に不可欠な構成部品である。この液晶ディスプレイは非常にコンパクトであり、性能面でもこれまでのCRTディスプレイと同等以上であり、CRTディスプレイから置き換わりつつある。
液晶ディスプレイのカラー画像の形成は、カラーフィルタを通過した光がそのままカラーフィルタを構成する各画素の色に着色されて、それらの色の光が合成されてカラー画像を形成する。そして、現在はRGBの三色の画素でカラー画像を形成している。
近年では、液晶ディスプレイの大画面化及び高精細化の技術開発が進み、その用途はノートパソコン用ディスプレイからデスクトップパソコン用モニター、更にはテレビモニターにまで拡大されてきている。このような背景の下で、液晶ディスプレイに使用するカラーフィルタにも高色純度化が求められる様になってきている。
しかし、テレビモニター用として汎用されている顔料、C.I.ピグメント・レッド254(ジケトピロロピロール顔料)を使用した高コントラストカラーフィルターは耐熱性が悪く、ポストベーク時に顔料成分が析出するという問題があった。また、顔料分散剤を増量することにより顔料成分の析出は抑制されるものの、顔料組成物の粘度が上昇するという問題があった。
これに対し、ジケトピロロピロール顔料の耐熱性向上のために、顔料分散剤に含まれるアミンを酸無水物、または酸ハロゲン化物によりアミド化処理する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−201434号公報
しかしながら、特許文献1に記載方法では、顔料分散剤中のアミンの反応性が低く、また析出抑制効果も十分ではない。更に、反応性向上のためにイソシアネートなどによるウレア化処理を行っても、十分な効果は得られない。
また、塩基性官能基を2つ以上有する化合物を分散剤として添加した場合には、その添加量に従って、液粘度が上昇し、使用及び保存時に問題があった。一方、塩基性官能基を1つだけ有する化合物を添加した場合には、顔料の微粒化が進行しにくく、カラーフィルタとした場合に高いコントラストが得られないという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、良好な色度を有し、特にノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の液晶表示装置等に用いた場合であっても、高い色純度と高いコントラストとを実現することができるカラーフィルタの作製に用いる顔料組成物であって、熱処理による顔料成分の析出と、液粘度の上昇とが抑制された顔料組成物、それを用いて作製した感光性転写材料、良好な色度と高い色純度とを有するカラーフィルタ、及び該カラーフィルタを備えた表示装置を提供することを目的とし、該目的の達成を課題とする。
また、塩基性官能基を2つ以上有する化合物を分散剤として添加した場合には、その添加量に従って、液粘度が上昇し、使用及び保存時に問題があった。一方、塩基性官能基を1つだけ有する化合物を添加した場合には、顔料の微粒化が進行しにくく、カラーフィルタとした場合に高いコントラストが得られないという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、良好な色度を有し、特にノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の液晶表示装置等に用いた場合であっても、高い色純度と高いコントラストとを実現することができるカラーフィルタの作製に用いる顔料組成物であって、熱処理による顔料成分の析出と、液粘度の上昇とが抑制された顔料組成物、それを用いて作製した感光性転写材料、良好な色度と高い色純度とを有するカラーフィルタ、及び該カラーフィルタを備えた表示装置を提供することを目的とし、該目的の達成を課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 顔料と、分散剤と、溶剤とを少なくとも含有し、前記分散剤として、下記化学式1又は化学式2で表される化合物の少なくとも1種と、下記化学式3で表される化合物と、を含有し、全固形分に対する前記顔料の含有量が、30質量%以上60質量%以下である顔料組成物である。
<1> 顔料と、分散剤と、溶剤とを少なくとも含有し、前記分散剤として、下記化学式1又は化学式2で表される化合物の少なくとも1種と、下記化学式3で表される化合物と、を含有し、全固形分に対する前記顔料の含有量が、30質量%以上60質量%以下である顔料組成物である。
[式中、Aは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基もしくはアラルキル基、又は色素残基を表し、X1、X2及びX3はそれぞれ独立して、単結合、−NR10−、−O−、−S−、−CO2−、−CONH−、−SO2NH−を表し、X4は単結合、エーテル結合を有していてもよいアルキレン基又は−(CH2C(R11)(C=O(R12)))n−表し、nは正の整数を表す。また、R1及びR2はそれぞれ独立してエ−テル結合を有していてもよいアルキレン基を表し、R3〜R9はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基もしくはアラルキル基を表し、R3とR4、R5とR6、R7とR8はそれぞれ互いに結合して窒素原子を含む5乃至6員の飽和環を形成していてもよく、この飽和環はさらに酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択される原子を含んでいてもよい。また、R10は水素原子又はアルキル基を表し、R11は水素原子又はメチル基を表し、R12は−O−R13、−NH−R13を表し、R13はアルキル基を表す。]
<2> 全固形分に対する前記顔料の含有量が、33質量%以上60質量%以下であることを特徴とする前記<1>に記載の顔料組成物である。
<3> 前記顔料が、有機顔料であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の顔料組成物である。
<4> 前記顔料が、ジケトピロロピロール化合物であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<5> 前記顔料が、C.I.ピグメント・レッド254であることを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<6> 全固形分に対する前記ジケトピロロピロール化合物の含有量が、20質量%以上60質量%以下であることを特徴とする前記<4>又は<5>に記載の顔料組成物である。
<7> 前記化学式3で表される化合物の重量平均分子量が、1500以上100000以下であることを特徴とする前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<8> 前記顔料に対して、5質量%以上30質量%以下の前記化学式1又は化学式2で表される化合物と、10質量%以上100質量%以下の前記化学式3で表される化合物と、を含有することを特徴とする前記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<9> 前記分散剤が有する塩基性官能基の総モル数が、顔料100gに対して、15ミリモル以上1000ミリモル以下であることを特徴とする前記<1>〜<8>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<10> バインダーと、重合性基を2つ以上有するモノマーと、重合開始剤又は重合開始系と、を更に含むことを特徴とする前記<1>〜<9>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<11> 仮支持体上に、前記<10>に記載の顔料組成物からなる感光性組成物層を設けた感光性樹脂転写材料である。
<12> 前記<1>〜<10>のいずれか1項に記載の顔料組成物又は前記<11>に記載の感光性樹脂転写材料を用いて形成したカラーフィルタである。
<13> 前記<12>に記載のカラーフィルタを備えた表示装置である。
<3> 前記顔料が、有機顔料であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の顔料組成物である。
<4> 前記顔料が、ジケトピロロピロール化合物であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<5> 前記顔料が、C.I.ピグメント・レッド254であることを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<6> 全固形分に対する前記ジケトピロロピロール化合物の含有量が、20質量%以上60質量%以下であることを特徴とする前記<4>又は<5>に記載の顔料組成物である。
<7> 前記化学式3で表される化合物の重量平均分子量が、1500以上100000以下であることを特徴とする前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<8> 前記顔料に対して、5質量%以上30質量%以下の前記化学式1又は化学式2で表される化合物と、10質量%以上100質量%以下の前記化学式3で表される化合物と、を含有することを特徴とする前記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<9> 前記分散剤が有する塩基性官能基の総モル数が、顔料100gに対して、15ミリモル以上1000ミリモル以下であることを特徴とする前記<1>〜<8>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<10> バインダーと、重合性基を2つ以上有するモノマーと、重合開始剤又は重合開始系と、を更に含むことを特徴とする前記<1>〜<9>のいずれか1項に記載の顔料組成物である。
<11> 仮支持体上に、前記<10>に記載の顔料組成物からなる感光性組成物層を設けた感光性樹脂転写材料である。
<12> 前記<1>〜<10>のいずれか1項に記載の顔料組成物又は前記<11>に記載の感光性樹脂転写材料を用いて形成したカラーフィルタである。
<13> 前記<12>に記載のカラーフィルタを備えた表示装置である。
本発明によれば、良好な色度を有し、特にノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の液晶表示装置等に用いた場合であっても、高い色純度と高いコントラストとを実現することができるカラーフィルタの作製に用いる顔料組成物であって、熱処理による顔料成分の析出と、液粘度の上昇とが抑制された顔料組成物、それを用いて作製した感光性転写材料、良好な色度と高い色純度とを有するカラーフィルタ、及び該カラーフィルタを備えた表示装置を提供することができる。
まず、本発明の顔料組成物について説明し、その後、感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ及び表示装置について順次説明する。
<顔料組成物>
本発明の顔料組成物は、(A)少なくとも1種の顔料と、(B)少なくとも2種の分散剤と、(C)少なくとも1種の溶剤と、を少なくとも含有し、前記分散剤として、下記化学式1又は化学式2で表される化合物と、化学式3で表される化合物とを含有し、全固形分に対する前記顔料の含有量が、30質量%以上60質量%以下であることを特徴とする。
顔料含有量が上記範囲内であることにより、良好な色度と高い色純度を有するカラーフィルタを作製可能となる。更に分散剤として、化学式1又は化学式2で表される化合物と、化学式3で表される化合物との少なくとも2種を含有することで、顔料含有量が上記範囲内であっても、顔料の微粒化が容易で、顔料組成物の粘度上昇が抑制でき、熱処理による顔料成分の析出が抑制された顔料組成物を得ることができる。
まず、上記(A)〜(C)の必須成分について説明する。
<顔料組成物>
本発明の顔料組成物は、(A)少なくとも1種の顔料と、(B)少なくとも2種の分散剤と、(C)少なくとも1種の溶剤と、を少なくとも含有し、前記分散剤として、下記化学式1又は化学式2で表される化合物と、化学式3で表される化合物とを含有し、全固形分に対する前記顔料の含有量が、30質量%以上60質量%以下であることを特徴とする。
顔料含有量が上記範囲内であることにより、良好な色度と高い色純度を有するカラーフィルタを作製可能となる。更に分散剤として、化学式1又は化学式2で表される化合物と、化学式3で表される化合物との少なくとも2種を含有することで、顔料含有量が上記範囲内であっても、顔料の微粒化が容易で、顔料組成物の粘度上昇が抑制でき、熱処理による顔料成分の析出が抑制された顔料組成物を得ることができる。
まず、上記(A)〜(C)の必須成分について説明する。
(A)顔料
本発明における顔料としては、公知の有機顔料及び無機顔料を用いることができるが、色調整の容易さの観点から有機顔料が好ましい。該顔料の具体例として、特開2005−17716号公報[0038]〜[0040]に記載の色材や、特開2005−361447号公報[0068]〜[0072]に記載の顔料や、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の着色剤を好適に用いることができる。
また、これらの顔料は、1種単独でも、2種類以上を組合せて用いてもよい。
本発明における顔料としては、公知の有機顔料及び無機顔料を用いることができるが、色調整の容易さの観点から有機顔料が好ましい。該顔料の具体例として、特開2005−17716号公報[0038]〜[0040]に記載の色材や、特開2005−361447号公報[0068]〜[0072]に記載の顔料や、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の着色剤を好適に用いることができる。
また、これらの顔料は、1種単独でも、2種類以上を組合せて用いてもよい。
本発明において、顔料組成物の全固形分に対する顔料の含有量は30〜60質量%の範囲内であることが必須であり、33〜60質量%の範囲内であることが好ましく、35〜50質量%の範囲内であることが特に好ましい。顔料の含有量が前記範囲内であることにより、良好な色度と高い色純度とを有するカラーフィルタを作製することができる。
本発明における顔料は、前記顔料の中でも、より良好な色度と高い色純度とを有するカラーフィルタを作製することができるという点で、有機顔料であることが好ましく、ジケトピロロピロール化合物であることがより好ましく、C.I.ピグメント・レッド254であることが特に好ましい。
本発明の顔料組成物が、顔料としてジケトピロロピロール化合物を含有する場合、前記顔料組成物の全固形分に対するジケトピロロピロール化合物の含有量は、色再現域の拡大の観点から、20質量%以上60質量%以下であることが好ましく、25質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
(B)分散剤
本発明の顔料組成物は、分散剤として、下記化学式1又は式2で表される化合物を少なくとも1種含有し、更に下記化学式3で表される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする。これにより、顔料の微粒化速度の向上と、顔料組成物の粘度上昇の抑制と、熱処理による顔料成分の析出抑制とが可能となる。
顔料が微粒化されることによって、本発明の顔料組成物を用いて作製したカラーフィルタのコントラストが向上する。
本発明の顔料組成物は、分散剤として、下記化学式1又は式2で表される化合物を少なくとも1種含有し、更に下記化学式3で表される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする。これにより、顔料の微粒化速度の向上と、顔料組成物の粘度上昇の抑制と、熱処理による顔料成分の析出抑制とが可能となる。
顔料が微粒化されることによって、本発明の顔料組成物を用いて作製したカラーフィルタのコントラストが向上する。
式中、Aは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基もしくはアラルキル基、又は色素残基を表す。前記アルキル基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数が1〜20のアルキル基が好ましい。また前記置換基としては、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキロイルオキシ基、等が好ましく挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、オクタデシル基、2−(2’−メトキシエトキシ)エトキシ基、等が挙げられる。
また、前記アラルキル基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数が7〜15のアラルキル基が好ましい。前記置換基としては、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキロイルオキシ基、等が好ましく挙げられる。具体的には、例えば、ベンジル基等が挙げられる。
また、前記色素残基は、色素を構成する分子から水素原子を1個取り除いた残りの部分からなる基をいい、例えば下記式(A1)で表される色素残基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数が7〜15のアラルキル基が好ましい。前記置換基としては、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキロイルオキシ基、等が好ましく挙げられる。具体的には、例えば、ベンジル基等が挙げられる。
また、前記色素残基は、色素を構成する分子から水素原子を1個取り除いた残りの部分からなる基をいい、例えば下記式(A1)で表される色素残基等が挙げられる。
式(A1)中、#はフェニル基から水素原子が1個取り除かれていることを表す。
中でもAとしては、総炭素数1〜10の置換基を有していてもよいアルキル基若しくはアラルキル基又は色素残基であることが好ましく、色素残基であることがより好ましく、アゾ色素残基であることが特に好ましい。
X1、X2及びX3はそれぞれ独立して、単結合、−NR10−、−O−、−S−、−CO2−、−CONH−又は−SO2NH−を表し、R10は水素原子又はアルキル基を表す。R10で表されるアルキル基としては、総炭素数が1〜8のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、n−ブチル基等を挙げることができる。中でも、X1、X2及びX3として、−NR10−、−O−又は−CONH−であることが好ましく、−NH−又は−CONH−であることがより好ましい。
また、X4は単結合、エーテル結合を有していてもよいアルキレン基又は−(CH2C(R11)(C=O(R12)))n−表す。R11は水素原子又はメチル基を表し、R12は−O−R13、−NH−R13を表し、R13はアルキル基を表す。nは正の整数を表し、1〜500であることが好ましい。
エーテル結合を有していてもよいアルキレン基としては、総炭素数が1〜10000のアルキレン基が好ましく、例えば、エチレン基、プロピレン基、ポリエチレン基、ポリプロピレン基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ポリエチレンオキシ基、ポリプロピレンオキシ基等が挙げられる。また、前記R13で表されるアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−オクチル基等が好適に挙げられる。
中でも、X4としてエーテル結合を有するアルキレン基が好ましく、ポリエチレンオキシ基及びポリプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、総炭素数10〜200のポリエチレンオキシ基及び総炭素数12〜300のポリプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。例えば、−(CH2CH2O)10−、−(CH2CH2O)45−、−(CH2CH(CH3)O)90−等が好適に挙げられる。
エーテル結合を有していてもよいアルキレン基としては、総炭素数が1〜10000のアルキレン基が好ましく、例えば、エチレン基、プロピレン基、ポリエチレン基、ポリプロピレン基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ポリエチレンオキシ基、ポリプロピレンオキシ基等が挙げられる。また、前記R13で表されるアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−オクチル基等が好適に挙げられる。
中でも、X4としてエーテル結合を有するアルキレン基が好ましく、ポリエチレンオキシ基及びポリプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、総炭素数10〜200のポリエチレンオキシ基及び総炭素数12〜300のポリプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。例えば、−(CH2CH2O)10−、−(CH2CH2O)45−、−(CH2CH(CH3)O)90−等が好適に挙げられる。
また、R1及びR2はそれぞれ独立してエ−テル結合を有していてもよいアルキレン基を表し、例えば、エチレン基、プロピレン基、エチレンオキシエチレン基等が好適に挙げられる。中でも、総炭素数が1〜10のエ−テル結合を有していてもよいアルキレン基が好ましく、総炭素数が1〜6のアルキレン基よりが好ましい。
R3〜R9はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基もしくはアラルキル基を表す。また、R3とR4、R5とR6、R7とR8はそれぞれ互いに結合して窒素原子を含む5乃至6員の飽和環を形成していてもよく、この飽和環はさらに酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択される原子を含んでいてもよい。前記アルキル基及びアラルキル基は無置換でも置換基を有していてもよい。前記アルキル基としては総炭素数が1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−オクチル基等が好ましく挙げられる。また、前記アラルキル基としては、総炭素数が7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基等が好ましく挙げられる。前記置換基としては、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキロイルオキシ基、等が好ましく挙げられる。
中でも、R3〜R8は、総炭素数が1〜6のアルキル基であることが好ましく、R3とR4、R5とR6、R7とR8がそれぞれ互いに結合して窒素原子を含む5乃至6員の飽和環(例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等)を形成することもまた好ましく、総炭素数が1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)であることがより好ましい。
また、R9は水素原子又は総炭素数が1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)であることが好ましい。
中でも、R3〜R8は、総炭素数が1〜6のアルキル基であることが好ましく、R3とR4、R5とR6、R7とR8がそれぞれ互いに結合して窒素原子を含む5乃至6員の飽和環(例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等)を形成することもまた好ましく、総炭素数が1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)であることがより好ましい。
また、R9は水素原子又は総炭素数が1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)であることが好ましい。
上記のうち、化学式1で表される化合物としては、Aがアゾ色素残基であって、X1、X2及びX3が−CONH−であって、R1及びR2が総炭素数1〜4のアルキレン基であって、R3〜R6が総炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい。
また、化学式2で表される化合物としては、Aがアゾ色素残基であって、X1、X2及びX3が−NH−であって、R1及びR2が総炭素数1〜4のアルキレン基であって、R3〜R6が総炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい。
また、化学式3で表される化合物としては、R7及びR8が総炭素数1〜4のアルキル基であって、X4が総炭素数20〜2000のポリエチレンオキシ基及びポリプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種であって、R9が水素原子又は総炭素数1〜10のアルキル基、またはアルキロイル基であることが特に好ましい。
本発明において好ましく用いられる上記化学式1〜3で表される化合物の具体例を以下に示す。
また、化学式2で表される化合物としては、Aがアゾ色素残基であって、X1、X2及びX3が−NH−であって、R1及びR2が総炭素数1〜4のアルキレン基であって、R3〜R6が総炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい。
また、化学式3で表される化合物としては、R7及びR8が総炭素数1〜4のアルキル基であって、X4が総炭素数20〜2000のポリエチレンオキシ基及びポリプロピレンオキシ基から選ばれる少なくとも1種であって、R9が水素原子又は総炭素数1〜10のアルキル基、またはアルキロイル基であることが特に好ましい。
本発明において好ましく用いられる上記化学式1〜3で表される化合物の具体例を以下に示す。
本発明において、前記化学式3で表される化合物の重量平均分子量としては、300以上100000以下の範囲内であることが好ましく、400以上50000以下の範囲内であることがより好ましい。化学式3で表される化合物の重量平均分子量が前記範囲内であることにより、良好な分散を維持することができる。前記重量平均分子量は、GPCを用いてポリスチレン換算重量平均分子量として求めることができる。
本発明における前記化学式3で表される化合物としては、Solsperse20000(日本ルーブリゾール(株)製)等もまた好適なものとして挙げることができる。
本発明における前記化学式3で表される化合物としては、Solsperse20000(日本ルーブリゾール(株)製)等もまた好適なものとして挙げることができる。
本発明の顔料組成物における分散剤の含有量としては、顔料に対して、前記化学式1又は化学式2で表される化合物の含有量が5質量%以上30質量%以下の範囲内であり、かつ、前記化学式3で表される化合物の含有量が10質量%以上100質量%以下の範囲内であることが好ましい。
更に、前記化学式1又は化学式2で表される化合物の含有量が6質量%以上15質量%以下の範囲内であり、かつ、前記化学式3で表される化合物の含有量が15質量%以上50質量%以下の範囲内であることがより好ましい。
分散剤の含有量が前記範囲内であることにより、顔料組成物を熱処理した場合の顔料成分の析出及び顔料組成物の粘度上昇をより効果的に抑制することができる。また、顔料分散時の微粒化速度がより向上する。
ここで、顔料組成物の粘度は、例えば、市販のB型粘度計を用いて測定することができる。
更に、前記化学式1又は化学式2で表される化合物の含有量が6質量%以上15質量%以下の範囲内であり、かつ、前記化学式3で表される化合物の含有量が15質量%以上50質量%以下の範囲内であることがより好ましい。
分散剤の含有量が前記範囲内であることにより、顔料組成物を熱処理した場合の顔料成分の析出及び顔料組成物の粘度上昇をより効果的に抑制することができる。また、顔料分散時の微粒化速度がより向上する。
ここで、顔料組成物の粘度は、例えば、市販のB型粘度計を用いて測定することができる。
本発明の顔料組成物において、分散剤が有する塩基性官能基の総モル数は、顔料100gに対して、15ミリモル以上1000ミリモル以下の範囲内であることが好ましく、25ミリモル以上750ミリモル以下の範囲内であることがより好ましい。分散剤が有する塩基性官能基の総モル数が前記範囲内であることにより、顔料組成物を熱処理した場合の顔料成分の析出及び顔料組成物の粘度上昇をより効果的に抑制することができる。また、顔料分散時の微粒化速度がより向上する。
(C)溶剤
本発明の顔料組成物における溶剤としては、エーテル類、ケトン類、アルコール類、エステル類、アミド類等を好適に用いることができる。具体的には、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノール、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
これらの溶剤は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
顔料組成物における溶剤の含有量としては、分散性の観点から、10質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
本発明の顔料組成物における溶剤としては、エーテル類、ケトン類、アルコール類、エステル類、アミド類等を好適に用いることができる。具体的には、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノール、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
これらの溶剤は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
顔料組成物における溶剤の含有量としては、分散性の観点から、10質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
本発明の顔料組成物は、顔料分散液として使用することが望ましい。この分散液は前記顔料と、前記分散剤と、前記溶剤とを予め混合して得られる組成物を、分散機を用いて分散させることによって調製することができる。本発明において用いられる分散機としては、特に制限はなく、例えば、ニーダーミル、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。
本発明で用いられる顔料は、粒径0.1μm以下、特には粒径0.08μm以下であることが好ましい。顔料の粒径が前記範囲内であることにより、良好なコントラストのカラーフィルタを作製することができる。
本発明で用いられる顔料は、粒径0.1μm以下、特には粒径0.08μm以下であることが好ましい。顔料の粒径が前記範囲内であることにより、良好なコントラストのカラーフィルタを作製することができる。
(D)その他の成分
本発明における顔料組成物には、上記(A)〜(C)成分に加えて、バインダーの少なくとも1種と、重合性基を2つ以上含むモノマーの少なくとも1種と、重合開始剤又は重合開始系の少なくとも1種とを更に含むことが好ましい。
本発明における顔料組成物には、上記(A)〜(C)成分に加えて、バインダーの少なくとも1種と、重合性基を2つ以上含むモノマーの少なくとも1種と、重合開始剤又は重合開始系の少なくとも1種とを更に含むことが好ましい。
(a)バインダー
本発明の顔料組成物に用いるバインダーとしては、アルカリ可溶性バインダーが好ましい。これにより、前記顔料組成物によって形成される感光性組成物層をアルカリ水溶液で現像可能に構成することができる。
本発明の顔料組成物に用いるバインダーとしては、アルカリ可溶性バインダーが好ましい。これにより、前記顔料組成物によって形成される感光性組成物層をアルカリ水溶液で現像可能に構成することができる。
本発明におけるアルカリ可溶性バインダー(以下、単に「バインダー」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、顔料組成物の全固形分に対する含有量は20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
(b)重合性基を2つ以上有するモノマー
本発明における重合性基を2つ以上有するモノマーとしては、モノマーのみならずオリゴマーも好適に用いることができる。本発明におけるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも2つの付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、2種類以上を組合せて用いてもよく、顔料組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
本発明における重合性基を2つ以上有するモノマーとしては、モノマーのみならずオリゴマーも好適に用いることができる。本発明におけるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも2つの付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、2種類以上を組合せて用いてもよく、顔料組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
(c)重合開始剤又は重合開始系
本発明における光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を組合せて用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラがより少なくできる。
顔料組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
本発明における光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を組合せて用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラがより少なくできる。
顔料組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
(d)その他
本発明の顔料組成物は、上記成分に加えて、界面活性剤、熱重合防止剤及び紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有することができる。
本発明における界面活性剤、熱重合防止剤及び紫外線吸収剤などの添加剤としては、特開2006−23696号公報の段落番号[0010]〜[0021]に記載の着色感光性樹脂組成物を構成する成分を本発明においても好適に用いることができる。
本発明の顔料組成物は、上記成分に加えて、界面活性剤、熱重合防止剤及び紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有することができる。
本発明における界面活性剤、熱重合防止剤及び紫外線吸収剤などの添加剤としては、特開2006−23696号公報の段落番号[0010]〜[0021]に記載の着色感光性樹脂組成物を構成する成分を本発明においても好適に用いることができる。
<感光性樹脂転写材料>
本発明の感光性樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフイルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フイルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フイルムを、この順に積層した構成が挙げられる。
尚、本発明の感光性樹脂転写材料は、前述の本発明の顔料組成物を用いることによって感光性樹脂層が設けられていることが必須である。
本発明の感光性樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフイルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フイルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フイルムを、この順に積層した構成が挙げられる。
尚、本発明の感光性樹脂転写材料は、前述の本発明の顔料組成物を用いることによって感光性樹脂層が設けられていることが必須である。
該感光性樹脂転写材料を構成する仮支持体、酸素遮断層、熱可塑性樹脂層、その他の層や該感光性樹脂転写材料の作製方法については、特開2006−23696号公報の段落番号[0024]〜[0030]に記載の構成、作製方法を好適に挙げることができる。
尚、本発明の感光性樹脂転写材料において、感光性樹脂層の膜厚としては、0.5〜5.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。
また、特に限定されるわけではないが、その他の各層の好ましい膜厚としては、仮支持体は15〜100μm、熱可塑性樹脂層は2〜30μm、中間層は0.5〜3.0μm、保護フイルムは4〜40μmが、一般的に好ましい。
尚、本発明の感光性樹脂転写材料において、感光性樹脂層の膜厚としては、0.5〜5.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。
また、特に限定されるわけではないが、その他の各層の好ましい膜厚としては、仮支持体は15〜100μm、熱可塑性樹脂層は2〜30μm、中間層は0.5〜3.0μm、保護フイルムは4〜40μmが、一般的に好ましい。
尚、上記作製方法における塗布は、公知の塗布装置等によって行うことができるが、本発明においては、以下に説明する、スリット状ノズルを用いた塗布装置(スリットコータ)によって行うことが好ましい。
(スリット状ノズル)
上記感光性樹脂層は、本発明の顔料組成物を公知の塗布方法により塗布し乾燥することによって形成することができるが、本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。
上記感光性樹脂層は、本発明の顔料組成物を公知の塗布方法により塗布し乾燥することによって形成することができるが、本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。
<カラーフィルタ>
本発明のカラーフィルタは、前記顔料組成物又は前記感光性樹脂転写材料を用いて公知の方法により製造される。その製造方法としては、顔料組成物層形成、露光、現像を適宜繰り返す方法が挙げられる。以下にカラーフィルタの製造方法の詳細を述べる。
本発明のカラーフィルタは、前記顔料組成物又は前記感光性樹脂転写材料を用いて公知の方法により製造される。その製造方法としては、顔料組成物層形成、露光、現像を適宜繰り返す方法が挙げられる。以下にカラーフィルタの製造方法の詳細を述べる。
[顔料組成物層形成工程]
本発明に係る顔料組成物層形成工程は、支持体上に本発明の顔料組成物を含む層(以下、単に「感光性樹脂層」とも言う。)を形成する工程である。
支持体上に感光性樹脂層を形成する方法としては、(a)本発明の顔料組成物を含む溶液を公知の塗布法により塗布する方法、及び(b)感光性転写材料を用いた転写法によりラミネートする方法が好適に挙げられる。以下、各々について述べる。
本発明に係る顔料組成物層形成工程は、支持体上に本発明の顔料組成物を含む層(以下、単に「感光性樹脂層」とも言う。)を形成する工程である。
支持体上に感光性樹脂層を形成する方法としては、(a)本発明の顔料組成物を含む溶液を公知の塗布法により塗布する方法、及び(b)感光性転写材料を用いた転写法によりラミネートする方法が好適に挙げられる。以下、各々について述べる。
(a)塗布法
顔料組成物の塗布は、公知の塗布法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、又は米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により行なうことができる。中でも、既に説明したスリットノズル又はスリットコータによる方法が好適である。
顔料組成物の塗布は、公知の塗布法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、又は米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により行なうことができる。中でも、既に説明したスリットノズル又はスリットコータによる方法が好適である。
(b)転写法
転写による場合、感光性樹脂転写材料を用いて、仮支持体上に膜状に形成された顔料組成物層を支持体面に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって貼り合せた後、仮支持体の剥離により顔料組成物層を支持体上に転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いることが好ましい。
転写による場合、感光性樹脂転写材料を用いて、仮支持体上に膜状に形成された顔料組成物層を支持体面に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって貼り合せた後、仮支持体の剥離により顔料組成物層を支持体上に転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いることが好ましい。
(a)塗布法、(b)転写法共に顔料組成物層を塗布形成する場合、その層厚は0.5〜5.0μmが好ましい。層厚が前記範囲であると、製造時における塗布形成の際のピンホールの発生が防止され、未露光部の現像除去を短時間で行なうことができる。
(支持体)
顔料組成物層を形成する支持体としては、例えば、透明基板(例えばガラス基板やプラスチックス基板)、透明導電膜(例えばITO膜)付基板、カラーフィルタ付きの基板(カラーフィルタ基板ともいう。)、駆動素子(例えば薄膜トランジスタ[TFT])付駆動基板、などが挙げられる。支持体の厚みとしては、700〜1200μmが一般に好ましい。
顔料組成物層を形成する支持体としては、例えば、透明基板(例えばガラス基板やプラスチックス基板)、透明導電膜(例えばITO膜)付基板、カラーフィルタ付きの基板(カラーフィルタ基板ともいう。)、駆動素子(例えば薄膜トランジスタ[TFT])付駆動基板、などが挙げられる。支持体の厚みとしては、700〜1200μmが一般に好ましい。
[露光、現像工程、その他の工程]
顔料組成物層形成後、露光、現像、及びその他の工程によりパターンを形成することができる。該工程の例として、特開2006−23696号公報の段落番号[0035]〜[0051]に記載の方法を本発明においても好適に用いることができる。
顔料組成物層形成後、露光、現像、及びその他の工程によりパターンを形成することができる。該工程の例として、特開2006−23696号公報の段落番号[0035]〜[0051]に記載の方法を本発明においても好適に用いることができる。
<表示装置>
本発明の表示装置としては既述の本発明のカラーフィルタを備えるものであれば、特に限定するものではなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などを言う。表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
本発明の表示装置としては既述の本発明のカラーフィルタを備えるものであれば、特に限定するものではなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などを言う。表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
本発明の表示装置のうち、液晶表示装置は特に好ましい。液晶表示装置については例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。本発明はこれらのなかで特にカラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに本発明はもちろんIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置にも適用できる。これらの方式については例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページに記載されている。
液晶表示装置はカラーフィルタ以外に電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角補償フィルムなどさまざまな部材から構成される。これらの部材については例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行 )」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉 (株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
本発明の表示装置は、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)のような様々な表示モードが採用できる。前述したようなカラーフィルタを用いることを特徴とし、これにより、テレビ、モニターに搭載したときに表示ムラが無く、広い色再現域と高コントラスト比を有することができ、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の表示装置等にも好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、以下において「部」、「%」及び「分子量」は、「質量部」、「質量%」及び「重量平均分子量」を表す。
(実施例1)
[カラーフィルタの作製(スリット状ノズルを用いた塗布による作製)]
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(平田機工(株)製)にて、下記表1に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置;東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を得た。
[カラーフィルタの作製(スリット状ノズルを用いた塗布による作製)]
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(平田機工(株)製)にて、下記表1に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置;東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、該感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ)を100倍に希釈した液にて23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、更に超純水をシャワーノズルで両面から吹き付けて、付着している現像液や前記感光性樹脂層溶解物を除去し、エアーナイフにて液切りを行い、ブラック(K)の画像を得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。
−レッド(R)画素の形成−
前記Kの画像を形成した基板に、下記表2に記載の組成よりなる下記顔料組成物R1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みR画素を形成した。
前記Kの画像を形成した基板に、下記表2に記載の組成よりなる下記顔料組成物R1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みR画素を形成した。
−グリーン(G)画素の形成−
前記Kの画像とRの画素を形成した基板に、下記表3に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物G1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みG画素を形成した。
前記Kの画像とRの画素を形成した基板に、下記表3に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物G1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みG画素を形成した。
−ブルー(B)画素の形成−
前記Kの画像、R及びGの画素を形成した基板に、下記表4に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物B1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みB画素を形成し、目的のカラーフィルタを得た。
前記Kの画像、R及びGの画素を形成した基板に、下記表4に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物B1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みB画素を形成し、目的のカラーフィルタを得た。
ここで、上記表2〜5に記載の顔料組成物R1、着色感光性樹脂組成物K1、G1、B1の調製について説明する。
着色感光性樹脂組成物K1は、まず表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150RPM10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150RPM30分間攪拌することによって得られた。
着色感光性樹脂組成物K1は、まず表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150RPM10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150RPM30分間攪拌することによって得られた。
尚、表1に記載の組成物の内、
K顔料分散物1の組成は、下記であった。
・カーボンブラック 13.1部
(商品名:Nipex35、デグサ ジャパン(株)製)
・分散剤1(下記化合物1) 0.65部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53部
K顔料分散物1の組成は、下記であった。
・カーボンブラック 13.1部
(商品名:Nipex35、デグサ ジャパン(株)製)
・分散剤1(下記化合物1) 0.65部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53部
バインダー2の組成は、下記であった。
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、分子量3.8万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
DPHA液の組成は、下記であった。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、
日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24部
界面活性剤1の組成は、下記であった。
・下記構造物1 30部
・メチルエチルケトン 70部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、分子量3.8万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
DPHA液の組成は、下記であった。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、
日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24部
界面活性剤1の組成は、下記であった。
・下記構造物1 30部
・メチルエチルケトン 70部
顔料組成物R1は、まず表2に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150RPM10分間攪拌し、次いで、表2に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150RPM30分間攪拌し、更に、表2に記載の量の界面活性剤1、分散剤2をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30RPM5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
尚、表2に記載の組成物の内、R顔料分散物1及びR顔料分散物2は、下記表5の組成物を、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン(株)製)と、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで14時間分散し、R顔料分散組成物を調製した。
分散剤2は、SOLSPERSE 20000(日本ルーブリゾール(株)製)であり、分散剤3、5は、下記化学式で表される化合物である。
分散剤4は、下記式で示される化合物であり、例えば、特公平5−72943号公報の顔料分散剤cの作成方法に準じて作製できる。
着色感光性樹脂組成物G1は、まず表3に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150RPM10分間攪拌し、次いで、表3に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150RPM30分間攪拌し、更に、表3に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30RPM5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
尚、表3に記載の組成物の内、G顔料分散物1は、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製の「商品名:GT−2」を用いた。また、Y顔料分散物2は、御国色素(株)製の「商品名:CFエローEX3393」を用いた。
着色感光性樹脂組成物B1は、まず表4に記載の量のB顔料分散物1、B顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150RPM10分間攪拌し、次いで、表4に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー3、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150RPM30分間攪拌し、更に、表4に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30RPM5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
尚、表4に記載の組成物の内、B顔料分散物1は、御国色素(株)製の「商品名:CFブルーEX3357」を用い、B顔料分散物2は、御国色素(株)製の「商品名:CFブルーEX3383」を用いた。また、バインダー3の組成は、以下であった。
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート
=36/22/42モル比のランダム共重合物、分子量3.8万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート
=36/22/42モル比のランダム共重合物、分子量3.8万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
(実施例2〜12及び比較例1〜5)
実施例1において用いた顔料組成物R1の代わりに、それぞれ前記表2に記載の顔料組成物R2〜R17を用いた以外は、実施例1と同様にして目的のカラーフィルタを得た。
実施例1において用いた顔料組成物R1の代わりに、それぞれ前記表2に記載の顔料組成物R2〜R17を用いた以外は、実施例1と同様にして目的のカラーフィルタを得た。
(実施例13)
[カラーフィルタの作製(感光性樹脂転写材料のラミネートよる作製)]
−感光性樹脂転写材料の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、前記着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料K1とした。
[カラーフィルタの作製(感光性樹脂転写材料のラミネートよる作製)]
−感光性樹脂転写材料の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、前記着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料K1とした。
熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1
・メタノール 11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.36部
・メチルエチルケトン 52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジル
メタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)
=55/11.7/4.5/28.8、分子量=9万、Tg≒70℃) 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)
=63/37、分子量=1万、Tg≒100℃) 13.6部
・ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを
2当量脱水縮合した化合物(新中村化学工業(株)製、商品名:2,2−
ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン) 9.1部
・前記界面活性剤1 0.54部
・メタノール 11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.36部
・メチルエチルケトン 52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジル
メタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)
=55/11.7/4.5/28.8、分子量=9万、Tg≒70℃) 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)
=63/37、分子量=1万、Tg≒100℃) 13.6部
・ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを
2当量脱水縮合した化合物(新中村化学工業(株)製、商品名:2,2−
ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン) 9.1部
・前記界面活性剤1 0.54部
中間層用塗布液:処方P1
・PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、
鹸化度=88%、重合度550) 32.2部
・ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)製、K−30) 14.9部
・蒸留水 524部
・メタノール 429部
・PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、
鹸化度=88%、重合度550) 32.2部
・ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)製、K−30) 14.9部
・蒸留水 524部
・メタノール 429部
次に、前記感光性樹脂転写材料K1の作製において用いた前記着色感光性樹脂組成物K1の代わりに、上記表2〜4に記載の組成よりなる顔料組成物R1、着色感光性樹脂組成物G1及びB1を用いた以外は上記と同様の方法により、感光性樹脂転写材料R1、G1及びB1を作製した。
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板に、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱して次のラミネーターに送った。
前記感光性樹脂転写材料K1の保護フイルムを剥離後、ラミネーター((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該熱可塑性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量70mJ/cm2でパターン露光した。
無アルカリガラス基板に、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱して次のラミネーターに送った。
前記感光性樹脂転写材料K1の保護フイルムを剥離後、ラミネーター((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該熱可塑性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量70mJ/cm2でパターン露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(商品名:T−PD2、富士写真フイルム(株)製を、純水で12倍(T−PD2を1質量部と純水を11質量部の割合で混合)に希釈した液)を30℃50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し熱可塑性樹脂層と中間層を除去した。引き続き、この基板上面にエアを吹きかけて液切りした後、純水をシャワーにより10秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、エアを吹きかけて基板上の液だまりを減らした。
引き続き炭酸Na系現像液(0.38モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、0.47モル/リットルの炭酸ナトリウム、5質量%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム(株)製を純水で5倍に希釈した液)を用い、29℃30秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画像を得た。
引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名:T−SD1 富士写真フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈して用い、33℃20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーで吹きかけ、更にナイロン毛を有す回転ブラシにより形成された画像を擦って残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た。その後、該基板に対して両面から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の露光量でポスト露光後、220℃、15分間熱処理した。
このKの画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
引き続き炭酸Na系現像液(0.38モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、0.47モル/リットルの炭酸ナトリウム、5質量%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム(株)製を純水で5倍に希釈した液)を用い、29℃30秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画像を得た。
引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名:T−SD1 富士写真フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈して用い、33℃20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーで吹きかけ、更にナイロン毛を有す回転ブラシにより形成された画像を擦って残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た。その後、該基板に対して両面から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の露光量でポスト露光後、220℃、15分間熱処理した。
このKの画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
−レッド(R)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料R1を用い、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、熱処理済みのレッド(R)画素を得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は35℃35秒とした。
このKの画像、及びRの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
前記感光性樹脂転写材料R1を用い、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、熱処理済みのレッド(R)画素を得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は35℃35秒とした。
このKの画像、及びRの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
−グリーン(G)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料G1を用い、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、熱処理済みのグリーン(G)の画素を得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は34℃45秒とした。
このKの画像、RとGの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
前記感光性樹脂転写材料G1を用い、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、熱処理済みのグリーン(G)の画素を得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は34℃45秒とした。
このKの画像、RとGの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
−ブルー(B)画素の形成−
前記感光性樹脂転写材料B1を用い、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、熱処理済みのブルー(B)の画素を得た。但し露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は36℃40秒とした。
前記感光性樹脂転写材料B1を用い、前記感光性樹脂転写材料R1と同様の工程で、熱処理済みのブルー(B)の画素を得た。但し露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は36℃40秒とした。
このK、R、G画素及びBの画像を形成した基板を240℃で50分ベークして、目的のカラーフィルタを得た。
(実施例14〜24及び比較例6〜10)
実施例13において用いた顔料組成物R1の代わりに、前記表2に記載の組成よりなる顔料組成物R2〜R17を用いた以外は、実施例13と同様の方法にて目的のカラーフィルタを得た。
実施例13において用いた顔料組成物R1の代わりに、前記表2に記載の組成よりなる顔料組成物R2〜R17を用いた以外は、実施例13と同様の方法にて目的のカラーフィルタを得た。
−液晶表示装置の作製−
上記より得たカラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。次いで、特開2006−64921号公報の実施例1に従い、前記で形成したITO膜上の隔壁(ブラックマトリックス)上部に相当する部分にスペーサを形成した。
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリクス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置を作製した。
上記より得たカラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。次いで、特開2006−64921号公報の実施例1に従い、前記で形成したITO膜上の隔壁(ブラックマトリックス)上部に相当する部分にスペーサを形成した。
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリクス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置を作製した。
[評価]
−顔料成分の析出−
上記により得られたカラーフィルタのレッド(R)画素部を、顕微鏡(500倍)で観察し、10×10mmの範囲で確認された長さ1〜10μmの析出物の個数を以下の基準に従って評価した。結果を表6に示す。
◎: 析出物は認められない。
○: 1個以上2個以下
○△: 3個以上5個以下
×: 6個以上20個以下
××: 21個以上
−顔料成分の析出−
上記により得られたカラーフィルタのレッド(R)画素部を、顕微鏡(500倍)で観察し、10×10mmの範囲で確認された長さ1〜10μmの析出物の個数を以下の基準に従って評価した。結果を表6に示す。
◎: 析出物は認められない。
○: 1個以上2個以下
○△: 3個以上5個以下
×: 6個以上20個以下
××: 21個以上
−色再現−
上記により得られたカラーフィルタの色再現域について、NTSC比を測定することで、色度と色純度の両立が達成されているかを評価した。
色度計OSP−200(オリンパス工業(株)製)を用いて、上記により得られた各カラーフィルタの色味を以下のようにして測定した。各カラーフィルタの赤(R)、緑(G)、青(B)を個々に顕微測定し、各色のx、y座標でCIE1931規定座標にプロットし、RGB各点を結んだ時にできる三角形を色再現領域Snとした。NTSC規格にて定められた色再現領域S0とし、該S0の面積に対する各カラーフィルタの色再現領域Snの面積比率(%)をNTSC比とした。このNTSC比を用いて以下の評価基準により色再現を評価した。
◎:NTSC比≧75
○:70≦NTSC比<75
○△:67≦NTSC比<70
×:NTSC比<67
上記により得られたカラーフィルタの色再現域について、NTSC比を測定することで、色度と色純度の両立が達成されているかを評価した。
色度計OSP−200(オリンパス工業(株)製)を用いて、上記により得られた各カラーフィルタの色味を以下のようにして測定した。各カラーフィルタの赤(R)、緑(G)、青(B)を個々に顕微測定し、各色のx、y座標でCIE1931規定座標にプロットし、RGB各点を結んだ時にできる三角形を色再現領域Snとした。NTSC規格にて定められた色再現領域S0とし、該S0の面積に対する各カラーフィルタの色再現領域Snの面積比率(%)をNTSC比とした。このNTSC比を用いて以下の評価基準により色再現を評価した。
◎:NTSC比≧75
○:70≦NTSC比<75
○△:67≦NTSC比<70
×:NTSC比<67
−コントラスト−
バックライトユニットとして3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)製FWL18EX−N)に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(日東電工(株)製G1220DUN)の間に、上記により得られたカラーフィルタを設置し、偏光板をパラレルニコルに設置したときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のY値で割ることでコントラストを求めた。色度の測定には色彩輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いた。
2枚の偏光板、カラーフィルタ、色彩輝度計の設置位置は、バックライトから13mmの位置に偏光板を、40mmから60mmの位置に直径11mm長さ20mmの円筒を設置し、この中を透過した光を、65mmの位置に設置した測定サンプルに照射し、透過した光を、100mmの位置に設置した偏光板を通して、400mmの位置に設置した色彩輝度計で測定した。色彩輝度計の測定角は2°に設定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が1280cd/m2になるように設定した。
上記により求めたコントラストを以下の基準に従って評価した。結果を表6に示す。
○: 1000以上
○△: 800以上1000未満
×: 800未満
バックライトユニットとして3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)製FWL18EX−N)に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(日東電工(株)製G1220DUN)の間に、上記により得られたカラーフィルタを設置し、偏光板をパラレルニコルに設置したときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のY値で割ることでコントラストを求めた。色度の測定には色彩輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いた。
2枚の偏光板、カラーフィルタ、色彩輝度計の設置位置は、バックライトから13mmの位置に偏光板を、40mmから60mmの位置に直径11mm長さ20mmの円筒を設置し、この中を透過した光を、65mmの位置に設置した測定サンプルに照射し、透過した光を、100mmの位置に設置した偏光板を通して、400mmの位置に設置した色彩輝度計で測定した。色彩輝度計の測定角は2°に設定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が1280cd/m2になるように設定した。
上記により求めたコントラストを以下の基準に従って評価した。結果を表6に示す。
○: 1000以上
○△: 800以上1000未満
×: 800未満
−粘度−
実施例及び比較例で用いた顔料組成物R1〜R17について、B型粘度計(東京計器社製)を用い、25℃で粘度を測定し、以下の基準に従って評価した。結果を表6に示す。
○: 2.5mPa・s未満
○△: 2.5mPa・s以上3.5mPa・s未満
×: 3.5mPa・s以上
実施例及び比較例で用いた顔料組成物R1〜R17について、B型粘度計(東京計器社製)を用い、25℃で粘度を測定し、以下の基準に従って評価した。結果を表6に示す。
○: 2.5mPa・s未満
○△: 2.5mPa・s以上3.5mPa・s未満
×: 3.5mPa・s以上
また、実施例及び比較例で用いた顔料組成物R1〜R17について、全固形分に対する顔料の含有量、全固形分に対するジケトピロロピロール化合物の含有量、化学式1又は2で表される化合物の顔料に対する含有量及び化学式3で表される化合物の顔料に対する含有量をそれぞれ質量%で算出した結果を、表6に示す。
表6から、本発明のカラーフィルタにおいては、顔料成分の析出物が少なく、良好なコントラスト、及び、色再現を示すことが分かる。更に、本発明の顔料組成物においては粘度の上昇が抑制されていることが分かる。
尚、比較例5、10は、現像することができず、析出、色再現、コントラストの評価は出来なかった。
尚、比較例5、10は、現像することができず、析出、色再現、コントラストの評価は出来なかった。
Claims (13)
- 顔料と、分散剤と、溶剤とを少なくとも含有し、
前記分散剤として、下記化学式1又は化学式2で表される化合物の少なくとも1種と、下記化学式3で表される化合物と、を含有し、
全固形分に対する前記顔料の含有量が、30質量%以上60質量%以下である顔料組成物。
[式中、Aは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基もしくはアラルキル基、又は色素残基を表し、X1、X2及びX3はそれぞれ独立して、単結合、−NR10−、−O−、−S−、−CO2−、−CONH−、−SO2NH−を表し、X4は単結合、エーテル結合を有していてもよいアルキレン基又は−(CH2C(R11)(C=O(R12)))n−表し、nは正の整数を表す。また、R1及びR2はそれぞれ独立してエ−テル結合を有していてもよいアルキレン基を表し、R3〜R9はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基若しくはアラルキル基を表し、R3とR4、R5とR6、R7とR8はそれぞれ互いに結合して窒素原子を含む5乃至6員の飽和環を形成していてもよく、この飽和環はさらに酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択される原子を含んでいてもよい。また、R10は水素原子又はアルキル基を表し、R11は水素原子又はメチル基を表し、R12は−O−R13、−NH−R13を表し、R13はアルキル基を表す。] - 全固形分に対する前記顔料の含有量が、33質量%以上60質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の顔料組成物。
- 前記顔料が、有機顔料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の顔料組成物。
- 前記顔料が、ジケトピロロピロール化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔料組成物。
- 前記顔料が、C.I.ピグメント・レッド254であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の顔料組成物。
- 全固形分に対する前記ジケトピロロピロール化合物の含有量が、20質量%以上60質量%以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の顔料組成物。
- 前記化学式3で表される化合物の重量平均分子量が、1500以上100000以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の顔料組成物。
- 前記顔料に対して、5質量%以上30質量%以下の前記化学式1又は化学式2で表される化合物と、10質量%以上100質量%以下の前記化学式3で表される化合物と、を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の顔料組成物。
- 前記分散剤が有する塩基性官能基の総モル数が、顔料100gに対して、15ミリモル以上1000ミリモル以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の顔料組成物。
- バインダーと、重合性基を2つ以上有するモノマーと、重合開始剤又は重合開始系と、を更に含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の顔料組成物。
- 仮支持体上に、請求項10に記載の顔料組成物からなる感光性組成物層を設けた感光性樹脂転写材料。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の顔料組成物又は請求項11に記載の感光性樹脂転写材料を用いて形成したカラーフィルタ。
- 請求項12に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006248476A JP2008069244A (ja) | 2006-09-13 | 2006-09-13 | 顔料組成物、感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ及び表示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011032374A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Sanyo Shikiso Kk | 微細顔料組成物およびその製造方法 |
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-
2006
- 2006-09-13 JP JP2006248476A patent/JP2008069244A/ja active Pending
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