JP5361459B2 - 感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、フォトスペーサー及びその製造方法、表示装置用基板、並びに、表示装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、フォトスペーサー及びその製造方法、表示装置用基板、並びに、表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、フォトスペーサー及びその製造方法、表示装置用基板、並びに、表示装置に関する。
従来、液晶表示装置は、高画質画像を表示する表示装置に広く利用されている。液晶表示装置は一般に、一対の基板間に所定の配向により画像表示を可能とする液晶層が配置されている。この基板間隔、すなわち液晶層の厚みを均一に維持することが画質を決定する要素の一つである。そのために液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーが配設されている。この基板の間の厚みは一般に「セル厚」と称される。セル厚は通常、前記液晶層の厚み、換言すれば、表示領域の液晶に電界をかけている2枚の電極間の距離を示すものである。
スペーサーは、従来ビーズ散布により形成されていたが、近年では、感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィーにより位置精度の高いスペーサーが形成されるようになってきている。このような感光性樹脂組成物を用いて形成されたスペーサーは、フォトスペーサーと呼ばれている。
感光性樹脂組成物を用いてパターニング、アルカリ現像、及びベークを経て作製されたフォトスペーサーについては、セル厚を一定にするため該フォトスペーサーの高さを均一にする必要があるが、現実には感光性樹脂組成物を塗布したときの塗布膜厚が均一でないために高さを均一にすることは非常に困難である。
塗布膜厚が均一にならない理由は、基板上へ塗布液を塗布し乾燥工程を通して溶剤が除去される際に、塗布液が流動してしまうことが原因である。このようにして生じた膜厚ムラは膜厚変化が狭い領域内で急激に発生しているため、フォトスペーサーにした際にも表示ムラとして視認されやすい。
これまでに、筋ムラの発生が極めて少なく均一な着色層表面を形成することを目的として、スリットダイコータ法により着色層を形成するための着色層形成用塗工液であって、動的表面張力が表面寿命10msで、31mN/m〜50mN/mの範囲内にあることを特徴とする着色層形成用塗工液が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
他にも、筋ムラの発生が極めて少なく均一な塗膜表面を得ることを目的として、スリットダイコータ口金を用いて塗膜を形成する塗膜の製造方法において、特定のキャピラリー数(Ca)と、特定の無次元膜厚(X)とが、所定の関係を満足するように設定されて塗膜が形成されることを特徴とする塗膜の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
一方、感光性樹脂組成物層を支持体上に設けフイルム状にして、感光性樹脂組成物層のみを基板上に加熱圧着して転写することにより感光性樹脂組成物層を形成する感光性樹脂転写材料が提案され使用されている。感光性樹脂転写材料を使用する際に、感光性樹脂組成物層を保護するために設けられているカバーフイルムが剥離除去される。このときにカバーフイルムに感光性樹脂組成物層の一部が転写してしまう不良が発生する問題があった。また、この不良は感光性樹脂転写材料を製造後、経時とともに次第に発生しやすくなるという問題もあった。
特開2004−70352号公報 特開2004−66232号公報
セル厚の均一性を高めるために、塗布および乾燥過程での塗布液の不要な流動を抑えることが本発明の第一の課題となる。また、感光性樹脂転写材料を使用する場合、カバーフイルムを剥離する際に感光性樹脂組成物層がカバーフイルム側に転写してしまう不良を低減することが本発明の第二の課題である。
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、膜厚の均一な塗布膜を形成可能な感光性樹脂組成物及びカバーフィルム剥離時の不良の発生が少ない感光性樹脂転写材料、これらを用いたフォトスペーサー及びその製造方法、並びに、表示ムラを防止して高画質画像の表示を可能とする表示装置用基板及びこれを用いた表示装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、感光性樹脂組成物の塗布および乾燥工程を通して発生する液の流動に起因した塗布ムラを解決するため、表面張力等の液物性をコントロールする方法の検討を行った。その結果、感光性樹脂組成物中に特定構造の含フッ素化合物を導入することにより、塗布膜の膜厚均一性が高まることを見出した。また、この感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂転写材料を作製すると、カバーフイルム剥離時の不良を低減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
<1> 下記一般式(A)で表される繰り返し単位を含む含フッ素化合物を含有する感光性樹脂組成物である。
Figure 0005361459
一般式(A)において、R〜Rは水素原子又はメチル基を表し、L〜Lは−O−又は−NH−を表し、n及びmは1〜10の整数を表す。但し、m≠nである。lは1〜15の整数を表し、X、Y及びZは各繰り返し単位の質量比を表し、X+Y=20〜80であり、Z=80〜20である。X及びYは共に0となることはない。
<2> 前記一般式(A)におけるn及びmが3〜8の整数を示す<1>に記載の感光性樹脂組成物である。
<3> 前記一般式(A)で表される繰り返し単位を含む含フッ素化合物(A)、酸性基を側鎖に有する樹脂(B)、重合性化合物(C)及び光重合開始剤(D)を少なくとも含有する<1>又は<2>に記載の感光性樹脂組成物である。
<4> 仮支持体上に、少なくとも感光性樹脂組成物層を有する感光性樹脂転写材料であって、前記感光性樹脂組成物層が、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物を用いて形成される感光性樹脂転写材料である。
<5> 前記感光性樹脂組成物層上に、カバーフィルムが設けられた<4>に記載の感光性樹脂転写材料である。
<6> 前記カバーフィルムが、ポリプロピレンである<5>に記載の感光性樹脂転写材料である。
<7> <1>〜<3>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物を用いて、塗布することで支持体上に感光性樹脂組成物層を形成する工程を有するフォトスペーサーの製造方法である。
<8> <4>〜<6>のいずれか1つに記載の感光性樹脂転写材料を用いて、加熱及び/又は加圧により感光性樹脂組成物層を転写することで支持体上に感光性樹脂組成物層を形成する工程を有するフォトスペーサーの製造方法である。
<9> <7>又は<8>に記載のフォトスペーサーの製造方法により製造されるフォトスペーサーである。
<10> <9>に記載のフォトスペーサーを備える表示装置用基板である。
<11> <10>に記載の表示装置用基板を備える表示装置である。
本発明によれば、膜厚の均一な塗布膜を形成可能な感光性樹脂組成物及びカバーフィルム剥離時の不良の発生が少ない感光性樹脂転写材料、これらを用いたフォトスペーサー及びその製造方法、並びに、表示ムラを防止して高画質画像の表示を可能とする表示装置用基板及びこれを用いた表示装置が提供される。
以下、本発明の感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、フォトスペーサー及びその製造方法、表示装置用基板、並びに、表示装置について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記一般式(A)で表される繰り返し単位を含む含フッ素化合物(以下「本発明の含フッ素化合物」と称することがある。)を含有する。本発明の感光性樹脂組成物を塗布した場合、乾燥中における不要な液の流動を抑えることができ、均一な膜厚の感光性樹脂組成物層を得ることができる。そのため、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成されたフォトスペーサーは高さバラツキが少なく、このフォトスペーサーを備える表示装置の表示ムラを解消することができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成された感光性樹脂組成物層を有する感光性樹脂転写材料は、該感光性樹脂組成物層を保護するために設けられているカバーフイルムを剥離除去するときの不良の発生する率が低いため、この感光性樹脂転写材料を用いて表示装置を作成する際の不良品発生率を下げることができる。
以下、本発明のフォトスペーサーの製造方法について説明し、該説明を通じて本発明の感光性樹脂組成物の詳細についても述べる。
[層形成工程]
本発明における層形成工程は、支持体上に本発明の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層を形成する工程である。
この感光性樹脂組成物層は、後述する製造工程を経て、セル厚を均一に保持し得るフォトスペーサーを構成する。該フォトスペーサーを用いることにより特にセル厚の変動で表示ムラが生じやすい表示装置における画像中の表示ムラが効果的に解消される。
支持体上に感光性樹脂組成物層を形成する方法としては、(a)本発明の感光性樹脂組成物を含む溶液を公知の塗布法により塗布する方法、及び(b)感光性樹脂転写材料を用いた転写法によりラミネートする方法が好適に挙げられる。以下、各々について述べる。
(a)塗布法
感光性樹脂組成物の塗布は、公知の塗布法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、あるいは米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により行なうことができる。中でも、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリットノズルあるいはスリットコーターによる方法が好適である。
(b)転写法
転写による場合、感光性樹脂転写材料を用いて、仮支持体上に膜状に形成された感光性樹脂組成物層を支持体面にローラー又は平板で加熱及び/又は加圧して圧着又は加熱圧着することによって貼り合せる。その後、仮支持体の剥離により感光性樹脂組成物層を支持体上に転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられる。低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
感光性樹脂組成物層を形成する場合、感光性樹脂組成物層と仮支持体間には更に酸素遮断層(以下、「酸素遮断膜」または「中間層」とも言う。)を設けることができる。これにより露光感度をアップすることができる。また、転写性を向上させるためにクッション性を有する熱可塑性樹脂層を設けてもよい。
該感光性樹脂転写材料を構成する仮支持体、酸素遮断層、熱可塑性樹脂層、その他の層や該感光性樹脂転写材料の作製方法については、特開2006−23696号公報の段落番号[0024]〜[0030]に記載の構成、作製方法と同様である。
なお、感光性樹脂組成物層の上には、感光性樹脂転写材料の貯蔵の際に、感光性樹脂転写材料を汚染や損傷から保護するために薄い保護フイルム(カバーフィルム)を設けることが好ましい。保護フイルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、感光性樹脂組成物層から容易に分離されねばならない。保護フイルム材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。尚、保護フイルムの厚さは、4〜40μmが一般的であり、5〜30μmが好ましく、10〜25μmが特に好ましい。
(a)塗布法、(b)転写法共に感光性樹脂組成物層を形成する場合、その層厚は0.5〜10.0μmが好ましく、1〜6μmがより好ましい。層厚が前記範囲であると、製造時における層形成の際のピンホールの発生が防止され、未露光部の現像除去を、長時間を要することなく行なうことができる。
感光性樹脂組成物層を形成する支持体としては、例えば、透明基板(例えばガラス基板やプラスチックス基板)、透明導電膜(例えばITO膜)付基板、カラーフィルタ付きの基板(カラーフィルタ基板ともいう。)、駆動素子(例えば薄膜トランジスタ[TFT])付駆動基板、などが挙げられる。支持体の厚みとしては、700〜1200μmが一般に好ましい。
〜感光性樹脂組成物〜
次に、本発明の感光性樹脂組成物について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明の含フッ素化合物を含むものであればその構成に特に限定はなく、本発明の含フッ素化合物(A)、酸性基を側鎖に有する樹脂(B)、重合性化合物(C)及び光重合開始剤(D)を少なくとも含有していてもよい。樹脂(B)としては、酸性基と、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基とを側鎖に有する樹脂が好ましく、酸性基と、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基と、分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基と、を側鎖に有する樹脂がさらに好ましい。
また、本発明の含フッ素化合物(A)、酸性基と、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基と、分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基と、を側鎖に有する樹脂(B)、重合性化合物(C)及び光重合開始剤(D)を少なくとも含有することがフォトスペーサーを作成する上では好ましい。本発明の感光性樹脂組成物をフォトスペーサー以外の用途に用いる場合は、酸性基を側鎖に有する以外に樹脂(B)についての制約はない。また、必要に応じて、着色剤などのその他の成分を用いて構成することができる。又、感光性樹脂転写材料とするときは加熱圧着転写時に感光性樹脂組成物層の厚みが変化しないように感光性樹脂組成物層中に微粒子(E)を導入することが好ましい。
−含フッ素化合物(A)−
本発明の含フッ素化合物は、下記一般式(A)で表される繰り返し単位を含む化合物であることが塗布膜厚の均一性やカバーフイルムの剥離強度を低く抑える点で好ましい。カバーフイルムの剥離強度は1.5〜3.2g/cmであることが好ましく、2.0〜3.0g/cmであることがより好ましく、2.2〜2.9g/cmであることがさらに好ましい。カバーフイルムの剥離強度が大きすぎるときには、カバーフイルムを剥離する時の不良が発生しやすくなり、カバーフイルムの剥離強度が小さすぎるときは、転写材料のスリット加工時や取扱時にカバーフイルムが剥がれてしまい問題となる。
Figure 0005361459


一般式(A)において、R〜Rは水素原子又はメチル基を表し、L〜Lは−O−又は−NH−を表し、n及びmは1〜10の整数を表す。但し、m≠nである。lは1〜15の整数を表し、X、Y及びZは各繰り返し単位の質量比を表し、X+Y=20〜80であり、Z=80〜20である。
一般式(A)において、n及びmは3〜8であってもよく、3〜7の範囲であることが好ましく、4〜6の範囲であることがさらに好ましい。lは、5〜10の範囲であることが好ましく、7〜9の範囲であることがさらに好ましい。X+Yは40〜70で、Zは60〜30であることが好ましい。
一般式(A)におけるXとYとの比(質量比)は、X:Y=10:40〜40:10が好ましく、20:30〜30:20がさらに好ましく22:28〜28:22が特に好ましい。また、一般式(A)で表される繰り返し単位を含む化合物の重量平均分子量(Mw)は、5000〜100000が好ましく、さらに好ましくは10000〜30000である。
一般式(A)で表される繰り返し単位を含む化合物には、一般式(A)で表される繰り返し単位以外のその他の繰り返し単位を含んでいてもよい。
本発明の含フッ素化合物は一種単独で用いてもよいし二種以上を併用することもできる。また、本発明の含フッ素化合物は適宜合成したものであってもよいし、市販品を用いてもよい。併用する際には市販品として、例えば、メガファックF443、F444、F445、F446、F470、F471、F474、F475、F780(以上大日本インキ化学工業製)、フタージェント250、251、222F、208G(以上株式会社ネオス製)等を本発明の含フッ素化合物と併用することができる。
−樹脂(B)−
樹脂(B)としては、酸性基を側鎖に有する樹脂であってもよく、酸性基と、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基とを側鎖に有する樹脂が好ましく、酸性基と、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基と、分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基と、を側鎖に有する樹脂がさらに好ましい。
樹脂(B)は分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基:X(xモル%)と、酸性基:Y(yモル%)と、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基:Z(zモル%)以外に、必要に応じてその他の基(L)(lモル%)を有していてもよい。分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基、酸性基、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基は、それぞれが異なる側鎖中に含まれていてもよいし、一部が組み合わされて同じ側鎖中に含まれていてもよいし、全てが同じ側鎖中に含まれていてもよい。
−分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基:X−
前記「分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基」について説明する。
まず、分岐を有する基としては、炭素原子数3〜12個の分岐状のアルキル基を示し、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、i−アミル基、t−アミル基、3−オクチル基、t−オクチル基等が挙げられる。これらの中でも、i−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基等が好ましく、さらにi−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が好ましい。
次に脂環構造を有する基としては、炭素原子数5〜20個の脂環式炭化水素基を示し、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、ジシクロペンテニル基、ジシクロペンタニル基、トリシクロペンテニル基、及びトリシクロペンタニル基等が挙げられる。これらの中でも、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、トリシクロペンテニル基、トリシクロペンタニル基等が好ましく、更にシクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロペンテニル基等が好ましい。また、脂環構造上に任意の置換基を有してもよい。
次に、芳香環を有する基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、インデニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フルオレニル基、フェナントレニル基が挙げられる。これらの中でも、ベンジル基、フェニル基が好ましい。また、芳香環上に任意の置換基を有してもよい。
次に、複素環を有する基としては、例えば、ピロール基、フラニル基、チオフェニル基、ピリジル基、イミダゾール基、ピリミジル基が挙げられる。また、複素環上に任意の置換基を有してもよい。
前記分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基を含有する単量体としては、スチレン類、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、(メタ)アクリレート類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレート類である。
前記脂環構造を有する基を含有する単量体は適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、日立化成工業(株)製:FA−511A、FA−512A(S)、FA−512M、FA−513A、FA−513M、TCPD−A、TCPD−M、H−TCPD−A、H−TCPD−M、TOE−A、TOE−M、H−TOE−A、H−TOE−M等が挙げられる。これらの中でも現像性に優れ、変形回復率に優れる点で、FA−512A(S),512Mが好ましい。
−酸性基:Y−
前記酸性基としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基、リン酸基、フェノール性水酸基等が挙げられる。これらの中でも、現像性、及び硬化膜の耐水性が優れる点から、カルボキシ基、フェノール性水酸基であることが好ましい。
前記酸性基を有する単量体としては、特に制限はなく、スチレン類、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、(メタ)アクリレート類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレート類である。
−カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基:Z−
前記「カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基」のうち、エチレン性不飽和結合を有する基(ラジカル重合により架橋可能な基)としては、特に制限はなく、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
また、カチオン重合により架橋可能な基としては、エポキシ基、オキセタニル基が好ましい。
エチレン性不飽和結合を有する基は、エステル基、アミド基、カルバモイル基などの2価の連結基を介して樹脂(B)の側鎖に導入されるが、該2価の連結基に特に制限はない。樹脂(B)の側鎖にエチレン性不飽和結合を有する基を導入する方法は公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、酸性基を持つ繰り返し単位にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、ヒドロキシル基を持つ繰り返し単位にイソシアネート基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、イソシアネート基を持つ基にヒドロキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法などが挙げられる。
その中でも、酸性基を持つ繰り返し単位にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法が最も製造が容易であり、低コストである点で好ましい。
前記エポキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては特に制限はないが、例えば、下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005361459


ただし、前記構造式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは有機基を表す。
Figure 0005361459


ただし、前記構造式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは有機基を表す。Wは4〜7員環の脂肪族炭化水素基を表す。
前記構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物の中でも、構造式(1)で表される化合物が構造式(2)よりも好ましい。前記構造式(1)及び(2)においては、L及びLがそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基のものがより好ましい。
−その他の基:L−
樹脂(A)は、必要に応じてその他の基を有していてもよい。該その他の基を樹脂(A)に導入するための単量体としては、特に制限はなく、例えば分岐及び/又は脂環構造をもたない(メタ)アクリル酸エステル;スチレン;ビニルエーテル基、二塩基酸無水物基、ビニルエステル基又は炭化水素アルケニル基等を有する単量体などが挙げられる。
前記ビニルエーテル基としては、特に制限はなく、例えば、ブチルビニルエーテル基などが挙げられる。
前記二塩基酸無水物基としては、特に制限はなく、例えば、無水マレイン酸基、無水イタコン酸基などが挙げられる。
前記ビニルエステル基としては、特に制限はなく、例えば、酢酸ビニル基などが挙げられる。
前記炭化水素アルケニル基としては、特に制限はなく、例えば、ブタジエン基、イソプレン基などが挙げられる。
前記樹脂(B)におけるその他の単量体の含有率としては、モル組成比が、0〜30mol%であることが好ましく、0〜20mol%であることがより好ましい。
樹脂(B)の具体例としては、例えば、下記化合物P−1〜P−56で表される化合物が挙げられる。
また、例示化合物中のx、y、z、l及びStは、各繰り返し単位の組成比を表し、後述の好ましい範囲で構成する形態が好適である。また、各例示化合物の重量平均分子量も、後述の好ましい範囲で構成する形態が好適である。
Figure 0005361459
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−製造法について−
樹脂(B)は、単量体を(共)重合反応させて(共)重合体を得る工程及び必要に応じてエチレン性不飽和基を該(共)重合体に導入する工程の二段階の工程を経て製造することができる。
まず、(共)重合反応は種々の単量体を用いて実施され、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、重合の活性種については、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位重合などを適宜選択することができる。これらの中でも合成が容易であり、低コストである点からラジカル重合であることが好ましい。また、重合方法についても特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、バルク重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などを適宜選択することができる。これらの中でも、溶液重合法であることがより望ましい。
−分子量−
樹脂(B)として好適な前記共重合体の重量平均分子量は、10,000〜10万が好ましく、12,000〜6万が更に好ましく、15,000〜4.5万が特に好ましい。重量平均分子量が前記範囲内であると、共重合体の製造適性、現像性の点で望ましい。また、溶融粘度の低下により形成された形状が潰れ難い点で、また、架橋不良となり難い点、現像でのスペーサー形状の残渣がない点で好ましい。
−ガラス転移温度−
樹脂(B)として好適なガラス転移温度(Tg)は、40〜180℃であることが好ましく、45〜140℃であることはより好ましく、50〜130℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られる。
−酸価−
樹脂(B)として好適な酸価はとりうる分子構造により好ましい範囲は変動するが、一般には20mgKOH/g以上であることが好ましく、50mgKOH/g以上であることはより好ましく、70〜130mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られる。
前記樹脂(B)のガラス転移温度(Tg)が40〜180℃であり、かつ重量平均分子量が10,000〜100,000であることが良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られる点で好ましい。
更に、前記樹脂(B)の好ましい例は、好ましい前記分子量、ガラス転移温度(Tg)、及び酸価のそれぞれの組合せがより好ましい。
本発明における樹脂(B)は、分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基:X(xモル%)と、酸性基:Y(yモル%)と、カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基:Z(zモル%)とをそれぞれ別の共重合単位に有する少なくとも3元共重合以上の共重合体であることが変形回復率、現像残渣及びレチキュレーションの観点から好ましい。具体的には、前記X,Y,Zを構成する各々の単量体を少なくとも1つ共重合させてなる共重合体が好ましい。
前記樹脂(B)の前記各成分の共重合組成比については、ガラス転移温度と酸価を勘案して決定される。一概に言えないが、「分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基」は10〜70モル%が好ましく、15〜65モル%が更に好ましく、20〜60モル%が特に好ましい。分岐、脂環構造、芳香環及び複素環から選択される少なくとも一種の構造を有する基が前記範囲内であると、良好な現像性が得られると共に、画像部の現像液耐性も良好である。
また、「酸性基」は5〜70モル%が好ましく、10〜60モル%が更に好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。酸性基が前記範囲内であると、良好な硬化性、現像性が得られる。
また、「カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基」は10〜70モル%が好ましく、20〜70モル%が更に好ましく、30〜70モル%が特に好ましい。カチオン重合又はラジカル重合により架橋可能な基が前記範囲内であると、顔料分散性に優れると共に、現像性及び硬化性も良好である。
前記樹脂(B)の含有量としては、前記感光性樹脂組成物全固形分に対して、5〜70質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。樹脂(B)は後述のその他の樹脂を含有することができるが、樹脂(B)のみが好ましい。
−その他の樹脂−
前記樹脂(B)と併用することができる樹脂としては、アルカリ性水溶液に対して膨潤性を示す化合物が好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性である化合物がより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示す樹脂としては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。具体的には、エポキシ化合物にエチレン性不飽和二重結合と酸性基とを導入した化合物(エポキシアクリレート化合物)、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体との混合物、マレアミド酸系共重合体、などが好ましい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、などが挙げられる。これらの中でも、原料の入手性などの観点から、カルボキシル基が好ましく挙げられる。
−樹脂(B)とその他の樹脂の比率−
前記樹脂(B)と併用することができる樹脂との合計の含有量としては、前記感光性樹脂組成物全固形分に対して、5〜70質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%未満であると、感光性樹脂組成物層の膜強度が弱くなりやすく、該感光性樹脂組成物層の表面のタック性が悪化することがあり、70質量%を超えると、露光感度が低下することがある。
−重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、その他の成分−
本発明において、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、その他の成分として公知の組成物を構成する成分を好適に用いることができ、例えば、特開2006−23696号公報の段落番号[0010]〜[0020]に記載の成分や、特開2006−64921号公報の段落番号[0027]〜[0053]に記載の成分が挙げられる。
前記樹脂(B)との関係において、重合性化合物(C)の樹脂(B)に対する質量比率((C)/(B)比)が0.5〜2.0であることが好ましく、0.6〜1.4であることはより好ましく、0.7〜1.2であることが特に好ましい。(C)/(B)比が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性及び力学強度を有するフォトスペーサーが得られる。
前記光重合開始剤(D)の含有量としては、樹脂(B)に対して0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
−微粒子(E)−
前記感光性樹脂組成物において、微粒子を添加することが好ましい。前記微粒子(E)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、特開2003−302639号公報[0035]〜[0041]に記載の体質顔料が好ましく、中でも良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られるという観点からコロイダルシリカが好ましい。又、カーボンブラックや有機顔料等を用いることもできるがコロイダルシリカの方が上記の観点からより好ましい。
前記微粒子(E)の平均粒子径は、高い力学強度を有するフォトスペーサーが得られるという観点から、5〜50nmであることが好ましく、10〜40nmであることがより好ましく、15〜30nmであることが特に好ましい。
また、前記微粒子(E)の含有量は、高い力学強度を有するフォトスペーサーが得られるという観点から、本発明における感光性樹脂組成物中の全固形分に対する質量比率が5〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましい。
[パターニング工程]
本発明におけるパターニング工程は、支持体上に形成された感光性樹脂組成物層を露光及び現像してパターニングする。パターニング工程の具体例としては、特開2006−64921号公報の段落番号[0071]〜[0077]に記載の形成例や、特開2006−23696号公報の段落番号[0040]〜[0051]に記載の工程などが、本発明においても好適な例として挙げられる。
本発明のフォトスペーサーは、ブラックマトリクス等の黒色遮蔽部及び着色画素等の着色部を含むカラーフィルタを形成した後に形成することができる。
前記黒色遮蔽部及び着色部(カラーフィルタ)とフォトスペーサーとは、感光性樹脂組成物を塗布する塗布法と感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を有する転写材料を用いる転写法と、を任意に組合せて形成することが可能である。
前記黒色遮蔽部及び着色部並びに前記フォトスペーサーはそれぞれ感光性樹脂組成物から形成できる。具体的には、例えば、基板に液体の前記感光性樹脂組成物を直接塗布することにより感光性樹脂組成物層を形成した後に、露光・現像を行い、前記黒色遮蔽部及び着色部をパターン状に形成する。その後、別の液体の前記感光性樹脂組成物を前記基板とは異なる別の基板(仮支持体)上に塗布して感光性樹脂組成物層を形成することにより作製された転写材料を用い、この転写材料を前記黒色遮蔽部及び着色部が形成された前記基板に密着させて感光性樹脂組成物層を転写した後に、露光・現像を行うことによりフォトスペーサーをパターン状に形成することができる。このようにして、フォトスペーサーが設けられたカラーフィルタを作製することができる。
−溶媒−
本発明の感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に溶媒を含有してもよい。溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。本発明の感光性樹脂組成物を液体として用いる際の溶媒の含有量は、粘度等を勘案して適宜調整することができる。例えば、感光性樹脂組成物中に溶媒が50質量%以上含まれることが好ましく、70質量%以上含まれることが更に好ましい。
<表示装置用基板>
本発明の表示装置用基板は、前記本発明のフォトスペーサーの製造方法により得られたフォトスペーサーを備えるものである。フォトスペーサーは、支持体上に形成されたブラックマトリクス等の表示用遮光部の上やTFT等の駆動素子上に形成されることが好ましい。また、ブラックマトリクス等の表示用遮光部やTFT等の駆動素子とフォトスペーサーとの間にITO等の透明導電層(透明電極)やポリイミド等の液晶配向膜が存在していてもよい。
例えば、フォトスペーサーが表示用遮光部や駆動素子の上に設けられる場合、該支持体に予め配設された表示用遮光部(ブラックマトリクスなど)や駆動素子を覆うようにして、例えば感光性樹脂転写材料の感光性樹脂組成物層を支持体面にラミネートし、剥離転写して感光性樹脂組成物層を形成する。その後、これに露光、現像、加熱処理等を施してフォトスペーサーを形成することによって、本発明の表示装置用基板を作製することができる。
本発明の表示装置用基板には更に、必要に応じて赤色(R)、青色(B)、緑色(G)3色等の着色画素が設けられていてもよい。
<表示素子>
前記本発明の表示装置用基板を用いて表示素子を構成することができる。表示素子の1つとして、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(本発明の表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段(単純マトリックス駆動方式及びアクティブマトリックス駆動方式を含む。)を少なくとも備えたものが挙げられる。
この場合、本発明の表示装置用基板は、複数のRGB画素群を有し、該画素群を構成する各画素が互いにブラックマトリックスで離画されているカラーフィルタ基板として構成できる。このカラーフィルタ基板には、高さ均一で変形回復性に優れたフォトスペーサーが設けられるため、該カラーフィルタ基板を備えた表示素子は、カラーフィルタ基板と対向基板との間にセルギャップムラ(セル厚変動)の発生が抑えられ、色ムラ等の表示ムラの発生を効果的に防止することができる。これにより、作製された表示素子は鮮やかな画像を表示できる。
また、表示素子の別の態様として、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(本発明の表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段とを少なくとも備え、前記液晶駆動手段がアクティブ素子(例えばTFT)を有し、かつ一対の基板間が、高さが均一で変形回復性に優れたフォトスペーサーにより所定幅に規制して構成されたものである。
この場合も、本発明の表示装置用基板は、複数のRGB画素群を有し、該画素群を構成する各画素が互いにブラックマトリックスで離画されたカラーフィルタ基板として構成されている。
本発明において使用可能な液晶としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、強誘電液晶が挙げられる。
また、前記カラーフィルタ基板の前記画素群は、互いに異なる色を呈する2色の画素からなるものでも、3色の画素、4色以上の画素からなるものであってもよい。例えば3色の場合、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色相で構成される。RGB3色の画素群を配置する場合には、モザイク型、トライアングル型等の配置が好ましく、4色以上の画素群を配置する場合にはどのような配置であってもよい。カラーフィルタ基板の作製は、例えば2色以上の画素群を形成した後、既述のようにブラックマトリックスを形成してもよいし、逆にブラックマトリックスを形成した後に画素群を形成するようにしてもよい。RGB画素の形成については、基板上にRGBに着色された感光性樹脂組成物を直接塗布乾燥しフォトリソグラフィー法により画素を形成する方法、支持体上に少なくともRGBの着色剤を含む感光性樹脂組成物層を設けた感光性樹脂転写材料を用いて基板上に感光性樹脂組成物層を転写しフォトリソグラフィー法により画素を形成する方法、又はRGBのインクを用いたインクジェット法などにより作成することができる。特開2004−347831号公報等を参考にすることができる。
<表示装置>
本発明の表示装置は、本発明の表示装置用基板を備えるものである。
本発明の表示装置は、膜厚(高さ)均一性が良好なフォトスペーサが設けられた本発明の表示装置用基板を備えるため、表示ムラが抑制される。
表示装置としては、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などが挙げられる。表示装置の定義や各表示装置の説明については、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
表示装置の中でも液晶表示装置が好ましい。
液晶表示装置は、例えば、互いに向き合うように対向配置された一対の基板間をフォトスペーサで所定幅に規制し、規制された間隙に液晶材料を封入(封入部位を液晶層と称する。)して構成されており、液晶層の厚さ(セル厚)が所望の均一厚に保持されるようになっている。
液晶表示装置における液晶表示モードとしては、STN型、TN型、GH型、ECB型、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、VA型、IPS型、OCB型、ASM型、その他種々のものが好適に挙げられる。中でも、本発明の液晶表示装置においては、最も効果的に本発明の効果を奏する観点から、液晶セルのセル厚の変動により表示ムラを起こし易い表示モードが望ましく、セル厚が2〜4μmであるVA型表示モード、IPS型表示モード、OCB型表示モードに構成されるのが好ましい。
液晶表示装置の基本的な構成態様としては、(a)薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、(b)駆動基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、等が挙げられ、本発明の液晶表示装置は、各種液晶表示機器に好適に適用することができる。
液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男編集、側工業調査会、1994年発行)」に記載がある。液晶表示装置には、本発明の表示装置用基板を備える以外に特に制限はなく、例えば前記「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載された種々の方式の液晶表示装置に構成することができる。中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置を構成するのに有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)、1996年発行)」に記載がある。
本発明の液晶表示装置は、既述の本発明の表示装置用基板を備える以外は、電極基板、偏光フイルム、位相差フイルム、バックライト、視野角補償フイルム、反射防止フイルム、光拡散フイルム、防眩フイルムなどの様々な部材を用いて一般的に構成できる。これら部材については、例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島健太郎、(株)シーエムシー、1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表良吉、(株)富士キメラ総研、2003等発行)」に記載されている。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1):転写法
−スペーサー用感光性樹脂転写材料の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)上に、下記処方Aからなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥層厚18.0μmの熱可塑性樹脂層を形成した。
〔熱可塑性樹脂層用塗布液の処方A〕
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 … 25.0部
(=55/11.7/4.5/28.8[モル比]、重量平均分子量90,000)
・スチレン/アクリル酸共重合体 … 58.4部
(=63/37[モル比]、重量平均分子量8,000)
・2,2−ビス〔4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン
… 39.0部
・界面活性剤1 … 10.0部
・メタノール … 90.0部
・1−メトキシ−2−プロパノール … 51.0部
・メチルエチルケトン … 700部
*界面活性剤1
・下記構造物1 ・・・30%
・メチルエチルケトン ・・・70%
Figure 0005361459


次に、形成した熱可塑性樹脂層上に、下記処方Bからなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させて、乾燥層厚1.6μmの中間層を積層した。
〔中間層用塗布液の処方B〕
・ポリビニルアルコール … 3.22部
(PVA−205、鹸化率88%、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 1.49部
(PVP K−30、アイエスピー・ジャパン株式会社製)
・メタノール … 42.3部
・蒸留水 … 524部
次に、形成した中間層上に更に、下記に示す処方1からなる感光性樹脂組成物層用塗布液を塗布、乾燥させて、乾燥層厚3.8μmの感光性樹脂組成物層を積層した。
−処方1−
1−メトキシ−2プロピルアセテート 467.6部
コロイダルシリカ分散物(日産化学工業製,オルガノシリカゾルMIBKst)
208.6部
ソルスパース20000 4.20部
DPHA液(DPHA76部、1−メトキシ−2プロピルアセテート24部)
86.03部
樹脂B(前記P−25の樹脂の45%溶液※) 159.6部
※樹脂:1−メトキシ−2プロパノール:1−メトキシ−2プロピルアセテート=45部:40部:15部
2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノ)−3’−ブロモフェニル]−S−トリアジン
2.144部
含フッ素化合物1(一般式(A)においてn=6、m=4、l=8、R〜R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)
1.13部
ビクトリアピュアブルー−NAPS(保土谷化学工業製)の5%溶液※ 70.06部
※ビクトリアピュアブルー:MEK:メタノール=5部:70部:25部
以上のようにして、PET仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂組成物層の積層構造に構成した後、感光性樹脂組成物層の表面に更に、カバーフィルムとして厚み12μmのポリプロピレン製フィルムを加熱・加圧して貼り付け、スペーサー用感光性樹脂転写材料(1)を得た。作成した転写材料のカバーフイルムと感光性樹脂組成物層の間の剥離力は2.5g/cmであった。剥離条件は500mm/minの剥離速度で90°剥離により行った。測定は株式会社エーアンドデイー社製テンシロン万能試験機により行った。
<1.感光性濃色組成物の調製>
−カーボンブラック分散液(K−1)の調製−
下記処方でカーボンブラック分散液(K−1)を調製した。
・カーボンブラック(デグッサ社製 カラーブラックFW2) ・・26.7部
・分散剤(楠本化成製ディスパロンDA7500 酸価26 アミン価40)
・・・3.3部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])共重合体
(分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの50質量%溶液) ・・・10部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・60部
上記各成分を3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて8時間微分散処理を施し、カーボンブラック分散液(K−1)を得た。
得られたカーボンブラック分散液(K−1)を用いて、下記処方の感光性濃色組成物塗布液CK−1を調製した。
カーボンブラック分散液(K−1) 31.0部
樹脂溶液C−2 3.0部
UV硬化性樹脂C−3 2.0部
重合性化合物C−5 2.2部
開始剤C−7 0.8部
重合禁止剤(メトキシフェノール) 0.0002部
界面活性剤C−8 0.001部
PGMEA 46.0部
EEP 15.0部
なお、各成分の詳細は下記のとおりである。
・樹脂溶液C−2:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=85/15モル比)共重合体、(Mw10000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの50%溶液)
・UV硬化性樹脂C−3:商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学工業(株)製〔側鎖に脂環、COOH基、及びアクリロイル基のあるアクリル系共重合体、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)〕
・重合性化合物C−5:商品名 TO−1382 東亞合成(株)製
(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの末端OH基の一部をCOOH基に置換した5官能のアクリロイル基を有するモノマーが主成分。)
・開始剤C−7:商品名「OXE−02」 チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ社製
・界面活性剤C−8:商品名「メガファックR30」 大日本インキ化学工業(株)製
・溶剤:PGMEA=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
EEP=3−エトキシエチルプロピオネート
<2.塗布によるブラックマトリクスの形成>
−感光性濃色組成物層形成工程−
得られた感光性濃色組成物塗布液CK−1を、ガラス基板(コーニング社製ミレニアム 0.7mm厚)にスリットコーター(型番HC6000、平田機工株式会社製)を用いて、ポストベーク後の膜厚が1.2μmとなるようにスリットとガラス基板間の間隔、吐出量を調節して、塗布速度120mm/秒で塗布した。
−プリベーク工程、露光工程−
次いで、ホットプレートを用いて、90℃で120秒間加熱(プリベーク処理)を行なった後、ミラープロジェクション方式露光機(型番MPA−8000、キヤノン株式会社社製)を用いて、100mJ/cmで露光した。
−現像工程−
その後、水酸化カリウム系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1.0%現像液(CDK−1を1質量部、純水を99質量部の希釈した液、25℃)でシャワー圧を0.20MPaに設定して、60秒現像し、純水で洗浄して、現像後のブラックマトリクスを得た。
−ベーク工程−
次いで220℃のクリーンオーブンで40分間ポストベーク処理し、着色画素形成領域の開口が90μm×200μmで、ブラックマトリックスの厚みが1.2μmで、ブラックマトリックスの線幅が約25μmの格子状ブラックマトリクス基板を形成した。
X-Rite 361T(V)(サカタインクスエンジニアリング(株)製)を用いて、出来上がったブラックマトリックスの光学濃度(OD)を測定したところ、4.2であった。
<3.感光性着色組成物の調製>
− 3−1.赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1の調製−
下記処方で赤色(R)用分散液(R−1)を調製した。
・Pigment Red 254(SEM観察での平均粒子径43nm) ・・・11部
・Pigment Red 177(SEM観察での平均粒子径58nm) ・・・4部
・下記分散樹脂A−3 ・・・5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製)
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの30%溶液)・・・3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=75/25[モル比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・・・9部
・溶剤B:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・68部
上記各成分を、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いてビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施し赤色(R)用分散液(R−1)を得た。
得られた赤色(R)用分散液(R−1)を用いて、下記処方で赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を調製した。
・赤色(R)用分散液(R−1) ・・・100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学工業社製 ・・・2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート・・・8部
・重合開始剤:4−(o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノ−フェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン ・・・1部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 ・・・1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン ・・・0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール ・・・0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R30 大日本インキ化学工業社製)
・・・0.01部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:テトロニックR150 ADEKA社製)
・・・0.2部
・溶剤:プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート ・・・30部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・100部
上記成分を混合撹拌し、赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を得た。
− 3−2.緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1の調製−
下記処方で緑色(G)用分散液(G−1)を調製した。
・Pigment Green 36(SEM観察での平均粒子径47nm) ・・・11部
・Pigment Yellow150(SEM観察での平均粒子径39nm) ・・・7部
・下記分散樹脂A−3 ・・・5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
・・・3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=85/15[モル比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・・・11部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・70部
上記各成分を3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて8時間微分散処理を施し、緑色(G)用分散液(G−1)を得た。
得られた緑色(G)用分散液(G−1)を用いて、下記処方で緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1を調製した。
・緑色(G)用分散液(G−1) ・・・100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学工業社製) ・・・2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート ・・・8部
・重合性化合物:ペンタエリスリトールのテトラ(エトキシアクリレート)・・・2部
・重合開始剤:1,3−ビストリハロメチル−5−ベンゾオキソラントリアジン
・・・2部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 ・・・1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン ・・・0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール ・・・0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R08 大日本インキ化学工業社製)
・・・0.02部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルゲンA−60 花王社製) ・・・0.5部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・120部
・溶剤:プロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート ・・・30部
上記組成を混合撹拌し、緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1を得た。
− 3−3.青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1の調製−
下記処方で青色(B)用分散液(B−1)を調製した。
・Pigment Blue 15:6(SEM観察での平均粒子径55nm) ・・・14部
・Pigment Violet 23(SEM観察での平均粒子径61nm) ・・・1部
・下記分散樹脂A−3 ・・・5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
・・・3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=80/20[モル比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・・・4部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・73部
上記各成分を、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いてビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施し、青色(B)用分散液(B−1)を得た。
得られた青色(B)用分散液(B−1)を用いて、下記処方で青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1を調製した。
・青色(B)用分散液(B−1) ・・・100部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=80/20[モル比]共重合体、分子量30,000)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・・・7部
・エポキシ樹脂:(商品名セロキサイド2080 ダイセル化学工業社製)・・・2部
・UV硬化性樹脂:(商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学工業社製)
(側鎖に脂環、COOH基、及びアクリロイル基のあるアクリル系共重合体、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) ・・・4部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート ・・・12部
・重合開始剤:1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾル−3−イル)−1−(o−アセチルオキシム)エタノン ・・・3部
・重合禁止剤: p−メトキシフェノール ・・・0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R08 大日本インキ化学工業社製)
・・・0.02部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルゲンA−60 花王社製) ・・・1.0部
・溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル ・・・20部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・150部
上記成分を混合撹拌し、青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1を得た。
<4.分散樹脂A−3の合成>
(1.連鎖移動剤A3の合成)
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)〔DPMP;堺化学工業(株)製〕(下記化合物(33))7.83部、及び吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する下記化合物(m−6)4.55部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル28.90部に溶解させ、窒素気流下、70℃に加熱した。これに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔V−65、和光純薬工業(株)製〕0.04部を加えて3時間加熱した。更に、V−65を0.04部加え、窒素気流下、70℃で3時間反応させた。室温まで冷却することで、以下に示すメルカプタン化合物(連鎖移動剤A3)の30%溶液を得た。
Figure 0005361459


(2.分散樹脂A−3の合成)
前記のようにして得られた連鎖移動剤A3の30%溶液4.99部、メタクリル酸メチル19.0部、及びメタクリル酸1.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.66部の混合溶液を、窒素気流下、90℃に加熱した。この混合溶液を攪拌しながら、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル〔V−601、和光純薬工業(株)製〕0.139部、プロピレングリコールモノメチルエーテル5.36部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9.40部の混合溶液を2.5時間かけて滴下した。滴下終了してから、90℃で2.5時間反応させた後、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル0.046部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.00部の混合溶液を投入し、更に2時間反応させた。反応液にプロピレングリコールモノメチルエーテル1.52部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート21.7部を加え、室温まで冷却することで特定分散樹脂A−3(ポリスチレン換算の重量平均分子量24000)の溶液(特定分散樹脂30質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル21質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート49質量%)を得た。
この特定分散樹脂A−3の酸価は48mg/gであった。分散樹脂A−3の構造を以下に示す。
Figure 0005361459


<カラーフィルタの作製>
−感光性着色組成物層形成工程−
得られた赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を、前記ブラックマトリックス基板のブラックマトリックス形成面側に、塗布した。具体的には、感光性濃色組成物層形成の場合と同様に、ポストベーク後の感光性着色組成物層の層厚が約2.1μmとなるようにスリットとブラックマトリックス基板間の間隔、吐出量を調節して、塗布速度120mm/秒で塗布した。
−着色層プリベーク工程、着色層露光工程−
次いで、ホットプレートを用いて、100℃で120秒間加熱(プリベーク処理)を行なった後、ミラープロジェクション方式露光機(型番MPA−8000、キヤノン株式会社製)を用いて、90mJ/cmで露光した。
また、露光パターンと、ブラックマトリックスとの重なり(露光重なり量)が8.0μmとなるようにマスクパターンと露光機を設定した。
−着色層現像工程、着色層ベーク工程−
その後、水酸化カリウム系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1.0%現像液(CDK−1を1質量部、純水を99質量部の希釈した液、25℃)でシャワー圧を0.2MPaに設定して、45秒現像し、純水で洗浄した。
次いで220℃のクリーンオーブンで30分間ポストベーク処理し、熱処理済みの赤色画素を形成した。
次いで、上記感光性着色組成物層形成工程、着色層プリベーク工程、着色層露光工程、着色層現像工程、及び着色層ベーク工程において、赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を、緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1に代えた他は同様にして、緑色画素を形成した。さらにその後、赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を、青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1に代えた他は同様にして、青色画素を形成してカラーフィルタを得た。
上記より得たカラーフィルタのR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリックスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)透明電極を、スパッタリングにより形成した。別途、対向基板としてガラス基板を用意し、同様にITO透明電極をスパッタリングにより形成した。
−フォトスペーサーの作製−
得られたスペーサー用感光性樹脂転写材料(1)を用いてその感光性樹脂組成物層をラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕により、上記で作製したITO膜がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板のITO膜上へと転写した。ラミネーターLamicII型には、カバーフイルムの自動剥離機構がついており、カバーフィルム剥離後の露出した感光性樹脂組成物層の表面を、上記基板に重ね合わせて線圧100N/cm、130℃の加圧・加熱条件下で搬送速度2m/分にて貼り合わせた。その後、PET仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去し、感光性樹脂組成物層を熱可塑性樹脂層及び中間層と共に転写した(層形成工程)。
次に、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用いて、マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと熱可塑性樹脂層とが向き合うように配置したカラーフィルタ基板とを略平行に垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂組成物層の中間層に接する側の表面との間の距離を100μmとし、マスクを介して熱可塑性樹脂層側から露光量90mJ/cmにてプロキシミティー露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で12倍(T−PD2を1部と純水11部の割合で混合)に希釈した液)を30℃で50秒間、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、熱可塑性樹脂層と中間層とを除去した。引き続き、このガラス基板の上面にエアを吹きかけて液切りした後、純水をシャワーにより10秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、エアを吹きかけて基板上の液だまりを減らした。
引き続き、炭酸Na系現像液(0.38モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、0.47モル/リットルの炭酸ナトリウム、5%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有;商品名:T−CD1(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて29℃で50秒間、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し、スペーサーのパターン像を得た。
引き続き、洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有;商品名:T−SD3(富士フイルム(株)製))を純水で10倍に希釈した液を用いて33℃で20秒間、コーン型ノズル圧力0.02MPaにてシャワーで吹きかけ、形成されたパターン像の周辺の残渣除去を行ない、所望のスペーサーパターンを得た(パターニング工程)。
次に、スペーサーパターンが設けられたカラーフィルタ基板を、240℃下で50分間加熱処理を行ない(熱処理工程)、フォトスペーサーを作製した。
得られたスペーサーパターンは、直径24μm、平均高さ3.6μmの円柱状であった。尚、平均高さは、得られたスペーサ1000個について三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用い、スペーサーのITOの透明電極形成面からの最も高い位置を測定し、その平均をスペーサーの平均高さとした。
<液晶表示装置の作製>
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、上記で得られたカラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリックス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた。貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。
次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置とした。
(実施例2)
実施例1において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物2(一般式(A)においてn=8、m=6、l=8、R〜R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例3)
実施例1において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物3(一般式(A)においてn=4、m=2、l=8、R〜R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例4)
実施例1において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物4(一般式(A)においてn=6、m=4、l=5、R〜R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例5)
実施例1において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物5(一般式(A)においてn=6、m=4、l=8、R〜R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=40%、Z=20%、Mw=15000)に変更する以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例6):塗布法
−フォトスペーサーの作製(液レジ法)−
上記で作製したITO膜がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板のITO膜上に、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・アジア社製)にて上記処方1で示す感光性樹脂組成物層用塗布液を塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、120℃で3分間プリベークして膜厚3.8μmの感光性樹脂組成物層を形成した(層形成工程)。
続いて、実施例1と同様のパターニング工程及び熱処理工程により、カラーフィルタ基板上にフォトスペーサーを作製した。但し、露光量は300mJ/cm、商品名:T−CD1(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液を用いて29℃で50秒間、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し、スペーサーのパターン像を得た。得られたスペーサーパターンは、直径24μm、平均高さ3.6μmの円柱状であった。
フォトスペーサーの作製後、このカラーフィルタ基板を用い、実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例7)
実施例6において、含フッ素化合物1を含フッ素化合物2に変えた以外は実施例6と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例8)
実施例1において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物6(一般式(A)においてn=12、m=10、l=8、R〜R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例9)
実施例1において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物7(一般式(A)においてn=2、m=1、l=8、R〜R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例10〜13)
実施例1において、スペーサー用感光性樹脂転写材料の感光性樹脂組成物層の乾燥層厚を3.8μmからそれぞれ2.7μm、3.2μm、4.5μm、5.1μmに変更する以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
得られたスペーサーパターンは、直径24μm、平均高さそれぞれ2.5μm、3.0μm、4.2μm、4.8μmの円柱状であった。
(実施例14及び15)
実施例11及び13において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物8(一般式(A)においてn=6、m=4、l=8、R=R2=H、R=−CH、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例11及び13と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例16)
実施例11において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物9(一般式(A)においてn=6、m=4、l=8、R=R2=−CH、R=H、L〜L=−O−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例11と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例17)
実施例11において、含フッ素化合物1を下記の含フッ素化合物10(一般式(A)においてn=6、m=4、l=8、R〜R=−CH、L〜L=−NH−、X=Y=25%、Z=50%、Mw=15000)に変更する以外は実施例11と同様にして液晶表示装置を得た。
(比較例1)
実施例1において、含フッ素化合物1を、実施例1において熱可塑性樹脂層塗布液中で用いた界面活性剤1の1.13部に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。作成した転写材料のカバーフイルムと感光性樹脂組成物層の間の剥離力は4.3g/cmであった。剥離条件は500mm/minの剥離速度で90°剥離により行った。測定は株式会社エーアンドデイ社製テンシロン万能試験機により行った。
(比較例2)
実施例6において、含フッ素化合物1を、実施例1において熱可塑性樹脂層塗布液中で用いた界面活性剤1の1.13部に変更した以外は実施例6と同様にして液晶表示装置を得た。
(実施例18)
実施例1における処方1を下記処方2に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。
−処方2−
1−メトキシ−2プロピルアセテート 477.3部
メチルエチルケトン 111.0部
ソルスパース20000 3.978部
DPHA液 118.1部
樹脂B(前記P−25の樹脂の45%溶液※) 219.2部
※樹脂:1−メトキシ−2プロパノール:1−メトキシ−2プロピルアセテート=45部:40部:15部
2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノ)−3’−ブロモフェニル]−S−トリアジン
2.944部
含フッ素化合物1 1.072部
ビクトリアピュアブルー−NAPS(保土谷化学工業製)の5%溶液※ 66.35部
※ビクトリアピュアブルー:MEK:メタノール=5部:70部:25部
[評価]
−表示ムラ−
フォトスペーサー高さムラに起因する液晶表示装置の液晶パネルの表示ムラは、液晶パネルの全面をグレーに表示させ、ムラの程度を下記基準に基づいて官能評価した。得られた結果を表1に示す。塗布欠陥として塗布膜厚ムラが生じた際に、液晶パネルのセルギャップムラが生じて、液晶パネルの表示ムラとして観察される。
〈評価基準〉
1:液晶パネルを正面から見たときにグレーの濃淡差が見られる。(表示ムラがある)
2:液晶パネルを正面から見たときにグレーの濃淡差が僅かに見える。
3:液晶パネルを正面から見たときにはグレーの濃淡差は見られないが、斜めからみると濃淡差がみられる。(斜めから見たときのみ表示ムラが見られる)
4:表示ムラが全く視認できない。
−カバーフイルムの剥離不良−
感光性樹脂転写材料を用いた実施例において、カバーフイルムを剥離した際の感光性樹脂組成物層のカバーフイルムへの転写の有無を目視で観察することにより、カバーフイルムの剥離不良の評価を下記基準に基づいて行った。カバーフイルムの剥離はラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕に付属の剥離機構により行った。剥離機構はカバーフイルムに粘着テープを貼り付けたのちテープを引っ張ることにより行われるようになっている。得られた結果を表1に示す。
上記のカバーフイルム剥離不良は、剥離のためカバーフィルムに付着させたテープのある位置で発生する。そこで、貼り付けたテープの本数を分母にそのうち不良が発生したテープの本数を分子として不良の発生率を評価した。
〈評価基準〉
1:剥離不良発生率が10%以上。
2:剥離不良発生率が5%以上10%未満。
3:剥離不良発生率が2%以上5%未満。
4:剥離不良発生率が1%以上2%未満。
5:剥離不良発生率が1%未満。
Figure 0005361459

Claims (11)

  1. 下記一般式(A)で表される繰り返し単位を含む含フッ素化合物を含有する感光性樹脂組成物。
    Figure 0005361459

    一般式(A)において、R〜Rは水素原子又はメチル基を表し、L〜Lは−O−又は−NH−を表し、n及びmは1〜10の整数を表す。但し、m≠nである。lは1〜15の整数を表し、X、Y及びZは各繰り返し単位の質量比を表し、X+Y=20〜80であり、Z=80〜20である。X及びYは共に0となることはない。
  2. 前記一般式(A)におけるn及びmが3〜8の整数を示す請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記一般式(A)で表される繰り返し単位を含む含フッ素化合物(A)、酸性基を側鎖に有する樹脂(B)、重合性化合物(C)及び光重合開始剤(D)を少なくとも含有する請求項1又は請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 仮支持体上に、少なくとも感光性樹脂組成物層を有する感光性樹脂転写材料であって、前記感光性樹脂組成物層が、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を用いて形成される感光性樹脂転写材料。
  5. 前記感光性樹脂組成物層上に、カバーフィルムが設けられた請求項4に記載の感光性樹脂転写材料。
  6. 前記カバーフィルムが、ポリプロピレンである請求項5に記載の感光性樹脂転写材料。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を用いて、塗布することで支持体上に感光性樹脂組成物層を形成する工程を有するフォトスペーサーの製造方法。
  8. 請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の感光性樹脂転写材料を用いて、加熱及び/又は加圧により感光性樹脂組成物層を転写することで支持体上に感光性樹脂組成物層を形成する工程を有するフォトスペーサーの製造方法。
  9. 請求項7又は請求項8に記載のフォトスペーサーの製造方法により製造されるフォトスペーサー。
  10. 請求項9に記載のフォトスペーサーを備える表示装置用基板。
  11. 請求項10に記載の表示装置用基板を備える表示装置。
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