JP2010134137A - カラーフィルタ及びその製造方法、並びに液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ及びその製造方法、並びに液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】抵抗の低い透明導電膜を有し、コントラストに優れたカラーフィルタを提供する。
【解決手段】基板上に、該基板側から順に、少なくとも1色の着色層と、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり、結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜と、を有するカラーフィルタである。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに液晶表示装置に関する。
カラーフィルタは、液晶表示装置や固体撮像素子に不可欠な構成部品である。
例えば、液晶表示装置(液晶ディスプレイ;LCD)用カラーフィルタについては、液晶ディスプレイがTV用途として用いられるようになり、従来のノートパソコン、モニター用途のものに比し、より高品位な画質が求められている。また、大型TV生産のため基板サイズが拡大しており、歩留まりの向上やコスト削減の要求が大きくなっている。
カラーフィルタは、通常、基板上に着色層(着色画素や着色パターンともいう)と、該着色層上に設けられた透明導電膜(例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等)と、を有して構成される。
透明導電膜を形成する技術については、これまでに種々の検討がなされている。
例えば、STN(Super Twisted Nematic)方式の液晶表示装置とした際の、ディスクリネーションラインに基づく「ざらつき」を抑制するために、配向膜の下地膜である透明導電膜の表面粗さを1.4〜2.8nmとする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、脱ガスを生じるような耐熱性に乏しい基材上に、低抵抗でパターニング特性に優れた透明導電膜を得るために、透明導電膜を、非晶質性の下層膜と結晶性の上層膜とを有する2層以上の構成とする技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−234407号公報 特開平9−31630号公報
しかしながら、上記従来の技術では、透明導電膜形成後のカラーフィルタのコントラストが低下する場合がある。また、このコントラストを向上しようとすると透明導電膜の抵抗が上昇してしまう場合がある。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、抵抗が低い透明導電膜を有し、コントラストに優れたカラーフィルタ及びその製造方法、並びに、パネルコントラストに優れ表示品質に優れた液晶表示装置を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明者は鋭意検討した結果、透明導電膜の性状(膜質)を特定することにより、カラーフィルタのコントラストの向上と、透明導電膜の抵抗の低減と、を両立できるとの知見を得、この知見に基づき本発明を完成した。
前記課題を解決するための具体的手段は以下のとおりである。
<1> 基板上に、該基板側から順に、少なくとも1色の着色層と、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり、結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜と、を有するカラーフィルタである。
<2> 前記透明導電膜は、表面抵抗が5Ω/□以上30Ω/□以下である<1>に記載のカラーフィルタである。
<3> 前記透明導電膜が、酸化インジウムスズを含む<1>又は<2>に記載のカラーフィルタである。
<4> 基板上に少なくとも1色の着色層を形成する着色層形成工程と、前記少なくとも1色の着色層上に、少なくとも、基板温度100℃以上160℃以下の条件下で行う第1スパッタ、及び、前記第1スパッタより後に基板温度180℃以上240℃以下の条件下で行う第2スパッタにより、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜を形成する透明導電膜形成工程と、を有するカラーフィルタの製造方法である。
<5> 前記第1スパッタは、流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕が0.04以上0.15以下の条件下で行う<4>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<6> 前記第2スパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕が、前記第1スパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕より小さい<4>又は<5>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<7> 前記透明導電膜は、表面抵抗が5Ω/□以上30Ω/□以下である<4>〜<6>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<8> 前記透明導電膜が、酸化インジウムスズを含む<4>〜<7>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<9> 前記透明導電膜形成工程前における前記着色層が形成された基板のコントラストが5000以上である<4>〜<8>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<10> 前記着色層形成工程は、(a)顔料と、(b)顔料分散剤と、(c)バインダー樹脂と、(d)光重合性モノマーと、(e)光重合開始剤と、(f)溶剤と、(g)フッ素系界面活性剤と、(h)前記(g)とは異なり、ポリ(オキシエチレン)基と窒素原子とを分子中に含有するノニオン系界面活性剤と、を含有する着色感光性樹脂組成物を用いて前記少なくとも1色の着色層を形成する<4>〜<9>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<11> <1>〜<3>のいずれか1つに記載のカラーフィルタ、又は、<4>〜<10>のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタを備えた液晶表示装置である。
本発明によれば、抵抗が低い透明導電膜を有し、コントラストに優れたカラーフィルタ及びその製造方法、並びに、パネルコントラストに優れ表示品質に優れた液晶表示装置を提供することができる。
≪カラーフィルタ≫
本発明のカラーフィルタは、基板上に、該基板側から順に、少なくとも1色の着色層と、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり、結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜と、を有する。
カラーフィルタを上記本発明の構成とすることにより、カラーフィルタ全体としてのコントラストが向上する。更に、上記構成とすることにより、透明導電膜の抵抗を低減できる。
本発明において、「カラーフィルタのコントラスト」は、以下のようにして求められる値を指す。
即ち、カラーフィルタを2枚の偏光板の間に配置し、2枚の偏光板の偏光軸を平行にした時の透過光の輝度と、2枚の偏光板の偏光軸を互いに直交させた時の透過光の輝度と、をそれぞれ測定し、それらの比〔平行時の輝度/直交時の輝度〕をカラーフィルタのコントラストとする。
<透明導電膜>
本発明のカラーフィルタは、着色層上に、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり、結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜を有する。
このような透明導電膜を形成する方法については特に限定はなく公知の成膜方法を用いることができ、例えば、スパッタリングにより好適に形成できる。特に好ましい形成方法については、後述のカラーフィルタの製造方法の項で詳述する。
また、本発明における透明導電膜には特に限定はないが、380nm〜770nmの波長領域全域に渡り透過率が80%以上である膜が好ましい。より好ましくは、透過率が前記の範囲であり、かつ、比抵抗1.0×10−3Ω・cm以下である膜である。
本発明における透明導電膜としては、特に限定されず、例えば、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide;以下、「ITO」ともいう)、及び酸化インジウム亜鉛(Indium Zinc Oxide;以下、「IZO」ともいう)の少なくとも1種を含む膜が挙げられる。
中でも、本発明における透明導電膜としては、酸化インジウムスズ(ITO)を含む膜であることが、高透明性および低抵抗の点で好ましい。
酸化インジウムスズ(ITO)を含む膜における酸化スズの添加量は、5〜15質量%の範囲が、抵抗値を小さくするためには好ましく、8〜12質量%がさらに好ましい。
本発明における透明導電膜は、単層構成であっても、2層以上の構成(例えば、後述する第1透明導電膜及び第2透明導電膜を含む2層以上の構成)であってもよい。
2層以上の構成の場合、前記第1透明導電膜及び前記第2透明導電膜を含む透明導電膜全体としては、積層構造を明確に認識できる状態となっていてもよいし、層同士の界面が混ざり合って積層構造を明確に認識できない状態となっていてもよい。
また、2層以上の構成の場合、各層同士は、同一組成であっても異なる組成であってもよい。
前記透明導電膜の膜厚(2層以上の場合には総膜厚)は必要とされる表面抵抗値により異なるが、膜厚の均一性及び透明性の観点からは、0.12μm〜0.17μmの範囲が好ましく、0.13μm〜0.16μmがより好ましい。
前記透明導電膜の表面抵抗(2層以上の場合には該2層以上の膜全体としての表面抵抗)は、5Ω/□以上30Ω/□以下が好ましく、5Ω/□以上20Ω/□以下がより好ましい。
(表面粗さ(Ra))
本発明における透明導電膜は、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下である。
本発明において、表面粗さ(Ra)は、JIS B0601(1994)に規定されている算術平均粗さ(Ra)を指す。本発明における表面粗さ(Ra)は、以下の条件で測定された値を指す。
〜表面粗さ(Ra)の測定条件〜
測定装置 … AFM装置(ナノワールド社製ナノスコープIIIa)
探針 … 単結晶シリコン
測定条件 … バネ定数45N/m、タッピングモード、フレームサイズ1μm
表面粗さ(Ra)が2.5nmを超えると、カラーフィルタのコントラストが低下する。
また、表面粗さ(Ra)が0.5nm未満の透明導電膜は、実用上形成が困難である。
カラーフィルタのコントラストをより向上させる観点からは、前記表面粗さ(Ra)は、0.5nm以上1.5nm以下が好ましい。
(結晶子の平均短径)
本発明における透明導電膜は、結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である。
本発明において「結晶子の平均短径」は、以下のようにして求められた値を指す。
即ち、まず、(株)日立ハイテクノロジーズ製電子顕微鏡S−4800を用いて、10万倍の倍率で透明導電膜の写真を撮影する。撮影された写真より、10個の結晶子の短径をそれぞれ測定し、10個の測定値の平均値を求める。得られた平均値が、本発明における「結晶子の平均短径」である。
結晶子の平均短径が15nm未満であると、透明導電膜の表面抵抗が高くなる。
結晶子の平均短径が35nmを超えると、カラーフィルタのコントラストが低下する。
コントラストをより向上させ、透明導電膜の抵抗を低減する観点からは、結晶子の平均短径は、15nm以上30nm以下であることが好ましい。
<着色層>
本発明のカラーフィルタは、基板上に、少なくとも1色の着色層を有する。
本発明の着色層の材質には特に限定はないが、例えば、後述の着色感光性樹脂組成物を用いて作製できる。
また、本発明における着色層は、パターニングされていてもパターニングされていなくてもよいが、例えば、液晶表示装置の着色画素(着色パターン)としてパターニングされた形態が好適である。
ここで、着色画素は、例えば、格子状パターンであるブラックマトリクスにより区画された基板上の画素部に設けられることが好ましい。前記着色画素は、一画素毎(一画素領域)に孤立状パターン(「アイランド状パターン」、「島状パターン」ともいう)としてパターニングされていてもよいし、直線状に配列された複数画素にまたがって、棒状パターン(「連続パターン」、「ストライプ状パターン」ともいう)としてパターニングされていてもよい。
本発明における着色層の膜厚には特に限定はないが、コントラストや透過率の観点等からは、1.0μm〜3.0μmが好ましい。ここにいう「着色層の膜厚」は、画素内における着色パターンの厚みを指す。
本発明のカラーフィルタの特に好ましい形態としては、格子状パターンであるブラックマトリクスにより区画された基板上の画素部に、赤色画素、青色画素、及び緑色画素の3色の着色層が設けられ、これら3色の着色層上に前述の透明導電膜が設けられた形態である。
<ブラックマトリクス>
本発明のカラーフィルタは前述のとおり、ブラックマトリクスを備えていてもよい。
ここで、ブラックマトリクスとしては、基板上を複数の画素領域に区画する格子状パターンや、ストライプ状パターンの形態が好適である。
前記ブラックマトリクスとしては、例えば、濃色樹脂組成物を用いて形成されたブラックマトリクス(樹脂ブラックマトリクス)を用いることができる。
前記ブラックマトリクスの光学濃度(OD値)には特に限定はないが、2.0以上8.0以下とすることが好ましく、3.0以上さらに好ましくは4.0以上6.0以下とすることがより好ましい。光学濃度が2.0以上であると、コントラスト低下抑制等表示装置の表示品位の低下を抑制することができる。
なお、ここで言う光学濃度とは、ISO Visual透過光学濃度をいう。ISO Visual透過光学濃度の測定に用いることができる測定器としては、例えば、サカタインクスエンジニアリング株式会社のX−Rite 361T(V)を挙げることができる。
前記ブラックマトリクスの線幅としては、5〜30μmであることが、高開口率化による明度確保の観点から好ましい。
前記ブラックマトリクスの膜厚は、0.5μm〜2.0μmであることが必要である。
該膜厚が0.5μm以上であれば、OD値をより高くすることができる。また、該膜厚が2.0μm以下であれば、着色層との境界付近の段差をより低減ことができ、液晶表示装置としたときの配向不良をより低減でき、液晶表示装置としたときのコントラストをより向上できる。
<基板>
本発明のカラーフィルタにおける基板としては、例えば、液晶表示装置等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス等;固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板(例えばシリコン基板等);プラスチック基板等が挙げられる。これらの基板上には、下塗り層等が設けられていてもよい。
また、前記基板として、薄膜トランジスタ(TFT)が配置されたTFT基板を用いることもできる(この場合、本発明のカラーフィルタは、カラーフィルタ・オン・アレイ(COA)基板となる)。
プラスチック基板には、その表面にガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を設けることができる。
<その他>
本発明のカラーフィルタは上述した要素(透明導電膜、着色層、ブラックマトリクス、基板)以外にも、フォトスペーサー、配向制御用突起パターン、下塗り層等、公知の要素を有して構成されていてもよい。
また、前記カラーフィルタにおける着色パターン(着色画素)の色は、前述のとおり、3色以上であることがより好ましい。中でも、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色であることが特に好ましい。
また、本発明のカラーフィルタは、テレビ、パーソナルコンピューター、産業用や医療用等のモニター、液晶プロジェクター、ゲーム機、携帯電話などの携帯端末、デジタルカメラ、カーナビなど、種々の用途の表示装置に適用できる。
≪カラーフィルタの製造方法≫
前述の本発明のカラーフィルタを製造する方法については特に限定はないが、例えば、下記本発明のカラーフィルタの製造方法を用いて好適に作製できる。
即ち、本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上に少なくとも1色の着色層を形成する着色層形成工程と、前記少なくとも1色の着色層上に、基板温度100℃以上160℃以下の条件下で行う第1スパッタ、及び、前記第1スパッタより後に基板温度180℃以上240℃以下の条件下で行う第2スパッタにより、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜を形成する透明導電膜形成工程と、を有して構成される。
カラーフィルタの製造方法を上記本発明の構成とすることにより、透明導電膜形成時の着色層のコントラストの低下を抑制できるので、コントラストが高いカラーフィルタを得ることができる。更に、抵抗が低い透明導電膜を得ることができる。
上記着色層のコントラストの低下は、比率〔(透明導電膜形成後のカラーフィルタのコントラスト(C2)/透明導電膜形成前の着色層付き基板のコントラスト(C1))×100(%)〕を測定することにより確認することができ、この比率が、100%に近いほど着色層のコントラストの劣化が少なく、良好である。
前記カラーフィルタの製造方法における、基板、透明導電膜、及び着色層の詳細については、既述の本発明のカラーフィルタの説明で述べたとおりであり、好ましい範囲も同様である。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法の各工程について説明する。
<透明導電膜形成工程>
本発明における透明導電膜形成工程は、着色層上に、少なくとも、基板温度100℃以上160℃以下の条件下で行う第1スパッタ、及び、前記第1スパッタより後に基板温度180℃以上240℃以下の条件下で行う第2スパッタにより、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜を形成する工程である。
本発明における透明導電膜形成工程は、第1スパッタ及び第2スパッタに加え、その他のスパッタやその他の処理を行ってもよい。
本発明における透明導電膜形成工程では、前記第1スパッタにより下層側(基板に近い側)に第1透明導電膜が形成され、前記第2スパッタにより上層側(基板から離れた側)に第2透明導電膜が形成される。そして、前記第1透明導電膜及び前記第2透明導電膜を含む全体の透明導電膜として、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜が形成される。
前記第1透明導電膜及び前記第2透明導電膜を含む透明導電膜全体としては、透明導電膜の断面において積層構造を明確に認識できる状態となっていてもよいし、層同士の界面が混ざり合って積層構造を明確に認識できない状態となっていてもよい。
また、前記第1透明導電膜と前記第2透明導電膜とは同一組成であっても異なる組成であってもよい。
前記透明導電膜形成工程によって形成される透明導電膜の性状(材質、表面抵抗、膜厚、表面粗さ(Ra)、結晶子の平均短径等)の好ましい範囲については、既述の本発明のカラーフィルタの項で説明したとおりである。
(第1スパッタ)
前記第1スパッタは、基板温度100℃以上160℃以下の条件下で行うスパッタである。これにより、第1透明導電膜が形成される。
本発明において、第1スパッタにおける基板温度及び第2スパッタにおける基板温度は、日本シンテック株式会社製プロセス温度プロファイラー Super M.O.L.E Gold に熱電対(K)を接続し、これらを耐熱テープで基板に固定してスパッタ装置内を通過させ、取り出して、データを読み出すことにより測定された値を指す。
前記第1スパッタにおける基板温度が100℃未満であると、透明導電膜の抵抗が高くなる傾向がある。
前記第1スパッタにおける基板温度が160℃を超えると、透明導電膜形成による着色層の劣化(即ちコントラストの低下)が著しくなり、ひいてはカラーフィルタ全体としてのコントラストが低下する。
カラーフィルタのコントラストをより向上させ、透明導電膜の抵抗をより低減させる観点等からは、前記第1スパッタの基板温度は、110℃以上140℃以下がより好ましい。
また、前記第1スパッタの形態としては、酸素(以下、「酸素ガス」や「O」ともいう)と、アルゴン(以下、「アルゴンガス」や「Ar」ともいう)と、を導入しながら行う形態が好適である。
このとき、酸素の流量としては、抵抗を低く抑え、かつ着色も低く抑える観点から、10〜60sccmが好ましく、20〜45sccmがより好ましい。
また、アルゴンの流量としては、スパッタ効率を高くする観点から、300〜800sccmが好ましく、400〜600sccmがより好ましい。
前記第1のスパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕は、0.04以上0.15以下が好ましく、0.05以上0.10以下がより好ましい。
なお、本発明において、「sccm」は「standard cc/min」の略であり、1分間に真空装置(例えば、スパッタ室)に導入される気体の体積(cc)を、標準状態(1013.25hPa(1気圧)、0℃)に換算した値である。
例えば、本発明において「1sccm」は、1013.25hPa(1気圧)、0℃における気体の流量が、1cm/minに相当することをいう。
また、第1スパッタ時の圧力には特に限定はないが、スパッタ効率の観点から、5×10−4〜5×10−2Paが好ましく、1×10−3〜1×10−2Paがより好ましい。
また、第1スパッタにおいて形成される第1透明導電膜の厚みは、着色防止の観点から、0.01〜0.10μmが好ましく、0.02〜0.08μmがより好ましい。
(第2スパッタ)
前記第2スパッタは、前記第1スパッタより後に基板温度180℃以上240℃以下の条件下で行うスパッタである。即ち、第1スパッタにより形成された第1透明導電膜上に、第2スパッタにより第2透明導電膜を基板温度180℃以上240℃以下の条件下で形成する工程である。
前記第2スパッタは、前記第1スパッタより後に行う限り、具体的形態には特に限定はない。例えば、第1スパッタ後、第1透明導電膜が形成された基板を大気圧に晒すことなく、連続的に前記第2スパッタを行っても良いし、第1スパッタ後、第1透明導電膜が形成された基板を大気圧に晒した後、前記第2スパッタを行っても良い。
前記第2スパッタにおける基板温度も、前記第1スパッタにおける基板温度と同様の方法により測定できる。
前記第2スパッタにおける基板温度が180℃未満であると、透明導電膜の抵抗が高くなる傾向がある。
前記基板温度が240℃を超えると、透明導電膜形成による着色層の劣化(即ちコントラストの低下)が著しくなり、ひいてはカラーフィルタ全体としてのコントラストが低下する。
また、前記第2スパッタの形態も前記第1スパッタと同様に、酸素とアルゴンと、を導入しながら行う形態が好適である。
このとき、酸素の流量としては、抵抗を低く抑え、かつ着色も低く抑える観点から、10〜60sccmが好ましく、20〜45sccmがより好ましい。
また、アルゴンの流量としては、スパッタ効率を高くする観点から、300〜800sccmが好ましく、400〜600sccmがより好ましい。
前記第2のスパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕は、0.04以上0.15以下が好ましく、0.05以上0.10以下がより好ましい。
特に、前記第2スパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕は、前記第1スパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕より小さいことが好ましい。これにより、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜をより容易に形成でき、透明導電膜の抵抗低減とカラーフィルタのコントラスト向上とをより効果的に抑制できる。
また、第2スパッタ時の圧力には特に限定はないが、スパッタ効率の観点から、5×10−4〜5×10−2Paが好ましく、1×10−3〜1×10−2Paがより好ましい。
また、第2スパッタにおいて形成される第2透明導電膜の厚みは、着色を低く保ちかつ抵抗を低く保つ観点から、0.05〜0.15μmが好ましく、0.06〜0.10μmがより好ましい。
(その他の条件)
本発明における透明導電膜形成工程(第1スパッタ及び第2スパッタ)は、RFマグネトロンスパッタリング法やDCマグネトロンスパッタリング法等を特に制限無く用いることができる。
また、前記透明導電膜形成工程に用いることができるスパッタ装置の形式としては、バッチ式、インライン式、枚葉式など、当該技術分野において公知のスパッタ装置の形式とすることができる。中でも、同一基板内における膜厚の面内均一性の観点や、複数の基板間における膜厚均一性の観点等からは、インライン式又は枚葉式が好適である。
また、本発明においては、前記第1スパッタと前記第2スパッタとを、同一のスパッタ装置で行っても、別々のスパッタ装置で行ってもよい。
また、前記第1スパッタと前記第2スパッタとを同一のスパッタ装置で行う場合、前記第1スパッタと前記第2スパッタとを同一のスパッタ室で行ってもよいし、これらを別々のスパッタ室で行ってもよい。
中でも、複数枚の基板に対し、透明導電膜を効率よく形成する観点からは、前記第1スパッタと前記第2スパッタとを、同一のスパッタ装置の別々のスパッタ室で行うことが好ましい。
スパッタ装置の具体的な構成については、積層膜を形成するためのスパッタ装置の構成として、当該技術分野において公知の構成を適用できる。
前記透明導電膜形成工程に用いることができるスパッタ装置の一例としては、基板搬送方向上流側から順に、第1スパッタ用のスパッタ室(以下、「第1スパッタ室」ともいう)と、第2スパッタ用のスパッタ室(以下、「第2スパッタ室」ともいう)と、が備えられたインライン式スパッタ装置が挙げられる。
前記第1スパッタ室の温度は、第1スパッタ中の基板温度が100℃以上160℃以下となるように調整しておき、前記第2スパッタ室の温度は、第2スパッタ中の基板温度が180℃以上240℃以下となるように調整しておくことができる。温度調整機構は、公知のインライン式スパッタ装置の温度調整機構を特に制限無く用いることができる。
ここで、前記第1スパッタ室及び前記第2スパッタ室のそれぞれは、一室のみであってもよいし、二室以上であってもよい。
また、前記第1スパッタ室及び前記第2スパッタ室の少なくとも一方の上流側や、前記第2スパッタ室の下流側に、基板温度調節室や待機室(バッファ室)が設けられていてもよい。
上記のインライン式スパッタ装置では、まず、装置内に導入された基板に対し、第1スパッタ室にて第1スパッタにより第1透明導電膜が形成される。第1透明導電膜が形成された基板は、次に、第2スパッタ室に搬送される。次に、搬送された基板の第1透明導電膜上に、第2スパッタ室にて第2スパッタにより第2透明導電膜が形成される。
また、前記透明導電膜形成工程に用いることができるスパッタ装置の別の一例としては、待機室(バッファ室)に、第1スパッタ用のスパッタ室(以下、「第1スパッタ室」ともいう)と、第2スパッタ用のスパッタ室(以下、「第2スパッタ室」ともいう)と、がそれぞれ接続された、枚葉式スパッタ装置が挙げられる。
前記第1スパッタ室の温度は、第1スパッタ中の基板温度が100℃以上160℃以下となるように調整しておき、前記第2スパッタ室の温度は、第2スパッタ中の基板温度が180℃以上240℃以下となるように調整しておくことができる。温度調整機構は、公知の枚葉式スパッタ装置の温度調整機構を特に制限無く用いることができる。
上記の枚葉式スパッタ装置では、まず、待機室から第1スパッタ室に基板が搬送され、搬送された基板に対し、第1スパッタ室にて第1スパッタにより第1透明導電膜が形成される。第1透明導電膜が形成された基板は、再び待機室に搬送され、次に第2スパッタ室に搬送される。次に、搬送された基板の第1透明導電膜上に、第2スパッタ室にて第2スパッタにより第2透明導電膜が形成される。
以上、前記透明導電膜形成工程に用いることができるスパッタ装置の例として、インライン式スパッタ装置及び枚葉式スパッタ装置について説明したが、第1スパッタ、第2スパッタの順に行うことができる構成の装置であれば、上記2例に限定されることはない。
また、前記第1スパッタ及び前記第2スパッタにおけるスパッタリングターゲットとしては、例えば、透明導電膜としてITOを含む膜を形成する場合には、ITO焼結体を含むターゲットやインジウム−スズ合金ターゲット等の公知のターゲットを用いることができる。また、特開2001−307553号公報段落0017〜0029、特開2003−100154号公報段落0012〜0032、特開2004−12846号公報段落0024等に記載されている公知の透明導電膜用ターゲットを用いてもよい。
また、好ましいスパッタリングターゲットとして、例えば、日鉱金属(株)や三井金属鉱業(株)から提供されている、酸化スズを10質量%含む酸化インジウムターゲット(密度7.1〜7.2g/cm、純度99.9〜99.99%、In(90±0.5質量%−SnO(10±0.5質量%))を挙げることができる。
<着色層形成工程>
前記着色層形成工程は、基板上に少なくとも1色の着色層を形成する工程である(以下、着色層が形成された基板を、「着色層付き基板」ともいう)。
前記着色層を形成する方法には特に限定はないが、例えば、着色感光性樹脂組成物を基板上に塗布して作製できる。
前記着色層形成工程において形成する着色層の詳細については、前述の本発明のカラーフィルタの項で説明したとおりである。
本発明においては、カラーフィルタ(即ち、透明導電膜形成後の着色層付き基板)のコントラストをより向上させる観点から、前記透明導電膜形成工程前における着色層のコントラストを予め高くしておくことが好適である。即ち、前記着色層形成工程において、予めコントラストの高い着色層を形成しておくことが好適である。
具体的には、前記透明導電膜形成工程前における前記着色層付き基板のコントラストが5000以上(より好ましくは10000以上)であることが好ましい。
このような高いコントラストを有する着色層は、例えば、後述する着色感光性樹脂組成物を用いることで容易に形成できる。
前記着色層として、着色画素(着色パターン)を形成する場合、着色感光性樹脂組成物を用いて公知のフォトリソグラフィの技術を特に制限無く用いることができる。
例えば、基板上に(例えば、格子状のブラックマトリクスが形成された基板のブラックマトリクス形成面側に)、着色感光性樹脂組成物を用いて着色感光性樹脂組成物層を形成し(例えば、公知の塗布方法や転写方法により形成し)、形成された着色感光性樹脂組成物層をパターン露光し、パターン露光された着色感光性樹脂組成物層を現像することにより形成できる。
前記パターン露光前の着色感光性樹脂組成物層に加熱処理(プリベーク)を施してもよいし、現像後の着色感光性樹脂組成物層にポスト露光や加熱処理(ポストベーク)を施してもよい。
また、複数色の着色画素を形成する場合には、上記工程を色の数だけ繰り返してもよい。この際、ポスト露光や加熱処理(ポストベーク)は、各色ごとに行ってもよいし、全色の形成後にまとめて行ってもよい。
前記着色層として、着色画素(着色パターン)を形成する場合の一例を、さらに具体的に説明していくが、本発明はこれらの一例には限定されない。
基板上に着色感光性樹脂組成物層を塗布して形成する具体的な方法としては、着色感光性樹脂組成物を、直接又は他の層を介して基板に回転塗布、スリットダイコート塗布、流延塗布、ロール塗布、バー塗布等の塗布方法により塗布して、光硬化性の塗布膜を形成する方法が挙げられる。
前記スリットダイコート塗布は、スリット・アンド・スピン法、スリットダイコート塗布法(スピンレス)等のスリットノズルを用いる方法であり、特に好適な方法である。
スリット・アンド・スピン塗布法とスリットダイコート塗布法(スピンレス)は、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えば第五世代のガラス基板(1100mm×1250mm)を塗布する場合、スリットノズルからの着色感光性樹脂組成物の吐出量は、通常、500〜2000マイクロリットル/秒、好ましくは800〜1500マイクロリットル/秒とすることができ、また塗工速度は、通常、50〜300mm/秒、好ましくは100〜200mm/秒とすることができる。着色感光性樹脂組成物の固形分としては通常、10〜20%、好ましくは13〜18%とすることができる。基板上に本発明の着色感光性樹脂組成物による塗膜を形成する場合、該塗膜の厚み(プリベーク処理後)としては、一般に0.3〜5.0μmとすることができるが、望ましくは0.5〜4.0μm、最も望ましくは0.8〜3.0μmである。
通常は塗布後にプリベーク処理を施すことが好ましい。
必要に応じ、プリベーク前に真空処理を施すことができる。真空乾燥の条件は、真空度が、通常、0.1〜1.0torr、好ましくは0.2〜0.5torr程度である。
プリベーク処理は、ホットプレート、オーブン等を用いて50〜140℃の温度範囲で、好ましくは70〜110℃程度であり、10〜300秒の条件にて行なうことができる。高周波処理などを併用しても良い。高周波処理は単独でも使用可能である。
次いでマスクを介して露光処理(パターン露光)を施すことができる。
この際、使用する放射線としては、特にg線、h線、i線、j線等の紫外線が好ましい。液晶表示装置用のカラーフィルタは、プロキシミティ露光機、ミラープロジェクション露光機で、主としてh線、i線を使用した露光が好ましく、露光量としては5〜300mJ/cm、より好ましくは10〜150mJ/cm、さらに好ましくは10〜100mJ/cmである。
現像処理では、露光後の未硬化部を現像液に溶出させ、硬化分のみを残存させる。現像温度としては、通常20〜30℃であり、現像時間としては20〜90秒である。
現像液としては、未硬化部における光硬化性の着色感光性樹脂組成物の塗膜を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
前記有機溶剤としては、本発明の顔料分散組成物又は着色感光性樹脂組成物を調製する際に使用できる既述の溶剤が挙げられる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。アルカリ性水溶液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
現像方式は、ディップ方式、シャワー方式、スプレー方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせても良い。現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像むらを防ぐこともできる。また基板を傾斜させて現像することもできる。
現像処理後は、余剰の現像液を洗浄除去するリンス工程を経て、乾燥を施した後、硬化を完全なものとするために、加熱処理(ポストベーク)が施される。
リンス工程は通常は純水で行うが、省液のために、最終洗浄で純水を用い、洗浄はじめは使用済の純水を使用したり、基板を傾斜させて洗浄したり、超音波照射を併用したりできる。
リンスの後で水切り、乾燥をした後に、通常約200℃〜250℃の加熱処理を行なう。この加熱処理(ポストベーク)は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行なうことができる。
以上の操作を所望の色相数に合わせて各色毎に順次繰り返し行なうことにより、複数色の着色された硬化膜が形成されてなるカラーフィルタを作製することができる。
<その他の工程>
本発明のカラーフィルタの製造方法は、必要に応じ、透明導電膜形成工程及び着色層形成工程以外のその他の工程(ブラックマトリクス形成工程、フォトスペーサー形成工程、下塗り層形成工程、オーバーコート層形成工程等)を有していてもよい。
上記その他の工程についても、前述の着色層形成工程と同様のフォトリソグラフィの手法を用いて行うことができる。
≪着色感光性樹脂組成物≫
本発明における着色層は、着色感光性樹脂組成物を用いて形成することができる。
着色感光性樹脂組成物としては、公知のカラーレジストを特に制限無く用いることができるが、透明導電膜形成工程前における着色層付き基板のコントラストを高くし、本発明のカラーフィルタのコントラストをより高くする観点等からは、下記の着色感光性樹脂組成物が好適である。
即ち、本発明における好適な着色感光性樹脂組成物(以下、「特定着色感光性樹脂組成物」ともいう)は、(a)顔料と、(b)顔料分散剤と、(c)バインダー樹脂と、(d)光重合性モノマーと、(e)光重合開始剤と、(f)溶剤と、(g)フッ素系界面活性剤と、(h)前記(g)とは異なり、ポリ(オキシエチレン)基と窒素原子とを分子中に含有するノニオン系界面活性剤と、を含有する。
(a)顔料
前記特定着色感光性樹脂組成物は、(a)顔料を少なくとも1種含有する。
前記特定着色感光性樹脂組成物に用いる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
顔料は、無機顔料または有機顔料を問わず、高輝度なカラーフィルタを得るために高透過率であることが好ましいことを考慮すると、できるだけ粒子径が小さく微少な粒子サイズの顔料を使用することが好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、好ましくは平均一次粒子径0.01〜0.30μm、より好ましくは0.01〜0.15μmの顔料である。該粒径が前記範囲内であると、透過率が高く、高色純度であると共に、高いコントラストのカラーフィルタを形成するのに有効である。
顔料の一次粒子径の観察には透過型電子顕微鏡が好適であり、例えば3〜10万倍での観察試料中の全粒子数と0.02μm未満、及び0.08μmを超える顔料の粒子数を計測することで粒度分布を把握できる。
一次粒子サイズについての、0.02μm未満の一次粒子の割合、および0.08μmを超える一次粒子の割合は、顔料粉体を透過型電子顕微鏡で観察し、個々の一次粒子の長径を測定し、0.02μm未満及び0.08μmを超える顔料の粒子の割合(個数%)を算出することにより得ることができる。より具体的には、顔料粉体を透過型電子顕微鏡で3〜10万倍で観察し、写真を撮り、1000個の一次粒子の長径を測定し、0.02μm未満、及び0.08μmを超える一次粒子の割合を算出する。この操作を顔料粉体の部位を変えて合計で3箇所について行い、結果を平均した。
前記無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
前記有機顔料としては、例えば、
C.I.Pigment Red 1、2、3、4、5、6、7、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、52:1、52:2、53:1、57:1、60:1、63:1、66、67、81:1、81:2、81:3、83、88、90、105、112、119、122、123、144、146、149、150、155、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、184、185、187、188、190、200、202、206、207、208、209、210、216、220、224、226、242、246、254、279、
C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214
C.I.Pigment Orange 2、5、13、16、17:1、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、
C.I.Pigment Green 7、10、36、37
C.I.Pigment Blue 1、2、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、66、79、79のCl置換基をOHに変更したもの、80
C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、32、37、42
C.I.Pigment Brown 25、28
C.I.Pigment Black 1、7等を挙げることができる。
これらの中で好ましく用いることができる顔料として、以下のものを挙げることができる。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
C.I.Pigment Yellow 11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185,
C.I.Pigment Orange 36,
C.I.Pigment Red 122,150,171,175,177,209,224,242,254、
C.I.Pigment Violet 19,23,32,
C.I.Pigment Blue 15:1,15:3,15:6,16,22,60,66,
C.I.Pigment Green 7,36,37;
C.I.Pigment Black 1、7
また、最も好ましくは、赤色(R)画素用の顔料としては、C.I.Pigment Red 177とC.I.Pigment Red 254とを併用するものであり、緑色(G)画素用の顔料としては、C.I.Pigment Green 36とC.I.Pigment Yellow 150とを併用するものであり、青色(B)画素用の顔料としては、C.I.Pigment Blue 15:6と、C.I.Pigment Violet 23とを併用するものである。
前記特定着色感光性樹脂組成物において、必要に応じて、微細でかつ整粒化された有機顔料を用いることができる。顔料の微細化は、顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類と共に高粘度な液状組成物として、摩砕する工程である。
水溶性有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、イソブタノール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテール、ジエチレングリコールモノエチルエーテール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレンゴリコールモノメチルエーテルアセテート等を挙げることができる。しかし少量用いることで顔料に吸着して、廃水中に流失しないならばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、アニリン、ピリジン、キノリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘササン、ハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等を用いても良く、また必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して使用してもよい。
本発明において水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。
水溶性無機塩の使用量は顔料の1〜50倍質量であり、多い方が摩砕効果はあるが、より好ましい量は生産性の点で1〜10倍質量で、さらに水分が1%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤の使用量は、顔料に対して50質量%から300質量%の範囲であり、好ましくは100質量%から200質量%の範囲である。本発明における湿式粉砕装置の運転条件については特に制限はないが粉砕メディアによる磨砕を効果的に進行させるため、装置がニーダーの場合の運転条件は、装置内のブレードの回転数は、10〜200rpmが好ましく、また2軸の回転比が相対的に大きい方が、摩砕効果が大きく好ましい。運転時間は乾式粉砕時間と併せて1時間〜8時間が好ましく、装置の内温は50〜150℃が好ましい。また粉砕メディアである水溶性無機塩は粉砕粒度が5〜50μmで粒子径の分布がシャープで、且つ球形が好ましい。
これら有機顔料は、単独もしくは色純度を上げるため種々組合せて用いることができる。上記組合せの具体例を以下に示すが、これに限定されるものではない。
例えば、赤の顔料として、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジスアゾ系顔料単独又はそれらの組み合わせと、ジスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料との混合などを用いることができる。例えば、アントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメント・レッド177が挙げられ、ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメント・レッド155、C.I.ピグメント・レッド224が挙げられ、ジケトピロロピロール系顔料としては、C.I.ピグメント・レッド254が挙げられ、ジスアゾ系顔料としては、C.I.ピグメント・レッド242が挙げられる。またイソインドリン系黄色顔料としては、C.I.ピグメント・エロー139、キノフタロン系黄色顔料としては、C.I.ピグメント・エロー138などをあげることができる。
また、最も好ましくは、赤色(R)画素用の顔料としては、C.I.Pigment Red 177とC.I.Pigment Red 254との組合せであり、特にカラーフィルタの色再現性の観点からは質量比で、C.I.Pigment Red 177:C.I.Pigment Red 254が、1:99〜20:80の範囲が好ましい。
また、緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料を1種単独で又は、これとジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料若しくはイソインドリン系黄色顔料との混合を用いることができる。例えば、このような例としては、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・グリーン58と、C.I.ピグメント・イエロー138、C.I.ピグメント・イエロー139、C.I.ピグメント・イエロー150、C.I.ピグメント・イエロー180又はC.I.ピグメント・イエロー185との混合が好ましい。
また、最も好ましくは、緑色(G)画素用の顔料としては、C.I.Pigment Green 36とC.I.Pigment Yellow 150との組合せであり、特にカラーフィルタの色再現性の観点からは、C.I.Pigment Green 36とC.I.Pigment Yellow 150とが質量比で、70:30〜50:50範囲が好ましい。
青の顔料としては、フタロシアニン系顔料を1種単独で、若しくはこれとジオキサジン系紫色顔料との混合を用いることができる。特に好適な例として、C.I.ピグメント・ブルー15:6とC.I.ピグメント・バイオレット23との混合を挙げることができる。特にカラーフィルタの色再現性の観点からC.I.ピグメント・ブルー15:6とC.I.ピグメント・バイオレット23との質量比は、100:0〜90:10の範囲が好ましい。
また、ブラックマトリックス用途に好適な顔料としては、カーボンブラック、グラファイト、チタンブラック、酸化鉄、酸化チタン単独又は混合を用いることができ、カーボンブラックとチタンブラックとの組合せが好ましい。
また、カーボンブラックとチタンブラックとの質量比は、100:0〜100:60の範囲が好ましい。100:61以上では、分散安定性が低下する場合がある。
前記特定着色感光性樹脂組成物においては、着色剤として染料を併用してもよい。
着色剤として使用可能な染料としては、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用途として用いられている公知の染料を使用できる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報、特開平8−211599号公報、特開平4−249549号公報、特開平10−123316号公報、特開平11−302283号公報、特開平7−286107号公報、特開2001−4823号公報、特開平8−15522号公報、特開平8−29771号公報、特開平8−146215号公報、特開平11−343437号公報、特開平8−62416号公報、特開2002−14220号公報、特開2002−14221号公報、特開2002−14222号公報、特開2002−14223号公報、特開平8−302224号公報、特開平8−73758号公報、特開平8−179120号公報、特開平8−151531号公報等に記載の色素である。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
前記特定着色感光性樹脂組成物中における顔料の含有量としては、該組成物の全固形分(質量)に対して、15〜50質量%であり、25〜35質量%がより好ましい。顔料の含有量が前記範囲内であると、色濃度が充分で優れた色特性を確保するのに有効である。
前記特定着色感光性樹脂組成物としては、顔料の微細化工程あるいは分散工程で、顔料を高分子化合物で被覆したもの(被覆顔料)を用いることが好ましい。
顔料を高分子化合物で被覆することにより、微細化された顔料においても、2次凝集体の形成が抑制され、1次粒子の状態で分散させることができる。即ち、顔料を高分子化合物で被覆することにより、分散性を向上することができ、分散させた1次粒子が安定的に維持される性質(分散安定性)を向上させることができる。このように、分散性及び分散安定性が向上された着色感光性樹脂組成物を用いることにより、高いコントラストを有する着色層付き基板をより形成し易くなる。
以下、高分子化合物で被覆された顔料を、「被覆顔料」として説明する。
前記被覆顔料における「被覆」の好適な態様としては、微細化で生じた表面活性の高い顔料の新界面が、高分子化合物(例えば、後述する側鎖に複素環を有する高分子化合物)との強い静電的作用によって、該高分子化合物の強固な被覆層を形成し、より高い分散安定性を発現する態様が好ましい。このような態様において、被覆処理後の顔料は、高分子化合物を溶解する有機溶剤で洗浄しても、殆ど被覆した高分子化合物は遊離しない。
前記被覆顔料における「被覆」の好適な態様として、更に具体的には、有機顔料などの顔料粒子が側鎖に複素環等の極性基を有する高分子化合物で被覆されているものであり、該高分子化合物が顔料粒子表面の一部或いは全部に強固に被覆されることでより高い分散安定性の効果を奏する態様であることが好ましい。このような態様は、一般的な高分子分散剤が顔料に吸着してなるものとは異なるものである。
この態様に係る被覆状態は、以下に示す有機溶剤による洗浄で高分子化合物の遊離量(遊離率)を測定することにより確認できる。即ち、単に吸着してなる高分子化合物は有機溶剤による洗浄によりその殆ど、具体的には、65%以上が遊離、除去されるが、本発明の如く表面被覆された顔料の場合には遊離率は極めて少なく、30%以下である。
被覆処理後の顔料を1−メトキシ−2−プロパノールで洗浄して、遊離量を算出する。その方法は、顔料10gを1−メトキシ−2−プロパノール100ml中に投入し、振とう機で室温で3時間、振とうさせた。その後遠心分離機で80,000rpmで8時間かけて顔料を沈降させ、上澄み液部分の固形分を乾燥法から求めた。顔料から遊離した高分子化合物の質量を求め、初期の処理に使用した高分子化合物の質量との比から、遊離率(%)を算出する。
市販等の顔料の遊離率は、以下の方法で測定できる。即ち、顔料を溶解する溶剤(例えばジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、蟻酸、硫酸など)で、顔料全体を溶解した後に、高分子化合物と顔料とに、溶解性の差を利用して有機溶剤で分離して、「初期の処理に使用した高分子化合物の質量」として算出する。別途、顔料を1−メトキシ−2−プロパノールで洗浄して、得られた上記の遊離量を、この「初期の処理に使用した高分子化合物の質量」で除して遊離率(%)を求める。
遊離率は小さいほど顔料への被覆率が高く、分散性、分散安定性が良好である。遊離率の好ましい範囲は30%以下、より好ましくは20%以下、最も好ましくは15%以下である。理想的には0%である。
被覆処理は、顔料の微細化工程で同時に行うことが好ましく、具体的には、i)顔料と、ii)水溶性の無機塩と、iii)実質的にii)を溶解しない少量の水溶性の有機溶剤、およびiv)高分子化合物を加え、ニーダー等で機械的に混練する工程(ソルトミリング工程と称する)、この混合物を水中に投入し、ハイスピードミキサー等で撹拌しスラリー状とする工程、及び、このスラリーを濾過、水洗して必要により乾燥する工程を経て実施されることが好ましい。
上記したソルトミリングについて、さらに具体的に説明する。まず、i)有機顔料とii)水溶性の無機塩の混合物に、湿潤剤として少量のiii)水溶性の有機溶剤を加え,ニーダー等で強く練り込んだ後,この混合物を水中に投入し,ハイスピードミキサー等で攪拌しスラリー状とする。次に,このスラリーを濾過,水洗して必要により乾燥することにより,微細化された顔料が得られる。なお,油性のワニスに分散して用いる場合には,乾燥前の処理顔料(濾過ケーキと呼ぶ)を一般にフラッシングと呼ばれる方法で,水を除去しながら油性のワニスに分散することも可能である。また水系のワニスに分散する場合は,処理顔料は乾燥する必要がなく,濾過ケーキをそのままワニスに分散することができる。
ソルトミリング時に上記iii)有機溶剤にiv)少なくとも一部可溶な樹脂を併用することにより、さらに微細で、表面がiv)少なくとも一部可溶な樹脂による被覆された、乾燥時の顔料の凝集が少ないものが得られる。
なお、iv)高分子化合物を加えるタイミングは、ソルトミリング工程の初期にすべてを添加してもよく、分割して添加してもよい。また分散工程で添加することも可能である。
顔料の被覆に用いる高分子化合物は顔料への吸着性基を有するものならどのような高分子化合物であってもよいが、特に、側鎖に複素環を有する高分子化合物で被覆処理したものが好ましい。このような高分子化合物としては、下記一般式(1)で表される単量体、または、マレイミド、マレイミド誘導体からなる単量体に由来する重合単位を含む重合体であることが好ましい。
特に、着色層のコントラストの観点からは、前記高分子化合物が、下記一般式(1)で表される単量体に由来する重合単位を含む重合体であることが特に好ましい。
Figure 2010134137

前記一般式(1)中、Rは、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。Rは、単結合、又は2価の連結基を表す。Yは、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。Zは含窒素複素環構造を有する基を表す。
のアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
で表されるアルキル基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数1〜3がより好ましい。)メトキシ基、エトキシ基、シクロヘキシロキシ基等が挙げられる。
で表される好ましいアルキル基として具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基が挙げられる。
としては、水素原子又はメチル基が最も好ましい。
一般式(1)中、Rは、単結合又は2価の連結基を表す。該2価の連結基としては、置換若しくは無置換のアルキレン基が好ましい。該アルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜12のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。
で表されるアルキレン基は、ヘテロ原子(例えば、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子)を介して2以上連結したものであってもよい。
で表される好ましいアルキレン基として具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基が挙げられる。
で表される好ましいアルキレン基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、等が挙げられる。
で表される2価の連結基としては、上記のアルキレン基の末端において、−O−、−S−、−C(=O)O−、−CONH−、−C(=O)S−、−NHCONH−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)S−、−OC(=O)−、−OCONH−、及び−NHCO−から選ばれるヘテロ原子又はヘテロ原子を含む部分構造を有し、該ヘテロ原子又はヘテロ原子を含む部分構造を介してZと連結するものであってもよい。
一般式(1)中、Zは複素環構造を有する基を表す。複素環構造を有する基としては、例えば、フタロシアニン系、不溶性アゾ系、アゾレーキ系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、アントラピリジン系、アンサンスロン系、インダンスロン系、フラバンスロン系、ペリノン系、ペリレン系、チオインジゴ系の色素構造や、例えば、チオフェン、フラン、キサンテン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ジオキソラン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、チアジアゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、ジオキサン、モルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピペラジン、トリアジン、トリチアン、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンゾチアゾール、コハクイミド、フタルイミド、ナフタルイミド、ヒダントイン、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、アクリドン、アントラキノン、ピラジン、テトラゾール、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンズイミダゾール、ベンズトリアゾール、環状アミド、環状ウレア、環状イミド等の複素環構造が挙げられる。これらの複素環構造は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、脂肪族エステル基、芳香族エステル基、アルコキシカルボニル基、等が挙げられる。
Zは、炭素数が6以上である含窒素複素環構造を有する基であることがより好ましく、炭素数が6以上12以下である含窒素複素環構造を有する基であることが特に好ましい。炭素数が6以上である含窒素複素環構造として具体的には、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環、ベンズイミダゾール構造、ベンズトリアゾール構造、ベンズチアゾール構造、環状アミド構造、環状ウレア構造、及び環状イミド構造が好ましく、下記(2)、(3)又は(4)で表される構造であることが特に好ましい。
Figure 2010134137

一般式(2)中、Eは、単結合、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基など)、−O−、−S−、−NR−、及び−C(=O)−からなる群より選ばれるいずれかである。ここでRは、水素原子又はアルキル基を表す。Rがアルキル基を表す場合のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクタデシル基などが挙げられる。
上記した中でも、一般式(2)におけるEとしては、単結合、メチレン基、−O−、又は−C(=O)−が好ましく、−C(=O)−が特に好ましい。
一般式(4)中、Y及びYは、各々独立に、−N=、−NH−、−N(R)−、−S−、又は−O−を表す。Rはアルキル基を表し、Rがアルキル基を表す場合のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクタデシル基などが挙げられる。
上記した中でも、一般式(4)における、Y及びYとしては、−N=、−NH−、及び−N(R)−が特に好ましい。Y及びYの組み合わせとしては、Y及びYのいずれか一方が−N=であり他方が−NH−である組み合わせ、イミダゾリル基が挙げられる。
一般式(2)、(3)、および(4)で、環B、環B、環C、及び環Dは、各々独立に、芳香環を表す。該芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、インデン環、アズレン環、フルオレン環、アントラセン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、イミダゾール環、インドール環、キノリン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環等が挙げられ、中でも、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピリジン環、フェノキサジン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環が特に好ましい。
具体的には、一般式(2)における環B、及び環Bとしては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピラジン環、等が挙げられる。一般式(3)における環Cとしては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピラジン環、等が挙げられる。一般式(4)における環Dとしては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピラジン環、等が挙げられる。
一般式(2)、(3)および(4)で表される構造の中でも、分散性、分散液の経時安定性の点からは、ベンゼン環、ナフタレン環がより好ましく、一般式(2)又は(4)においては、ベンゼン環がさらに好ましく、一般式(3)においては、ナフタレン環がさらに好ましい。
これらの具体的化合物は、以下に示すものの他、例えば特願2006−259673号の〔0029〕〜〔0030〕、特願2007−85382号の〔0044〕〜〔0047〕、特願2007−231695号の〔0045〕〜〔0047〕、および〔0075〕〜〔0076〕に開示されているものが使用できる。
Figure 2010134137

Figure 2010134137

Figure 2010134137

Figure 2010134137

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Figure 2010134137

Figure 2010134137

Figure 2010134137

(b)顔料分散剤
前記特定着色感光性樹脂組成物は、(b)顔料分散剤を少なくとも1種含有する。
即ち、前記特定着色感光性樹脂組成物は、顔料分散剤の少なくとも1種を用いて分散された顔料を含み、顔料分散組成物の形態で使用する。この顔料分散剤の含有により、顔料の分散性を向上させることができる。従って、高いコントラストを有する着色層をより形成し易くなる。
顔料分散剤としては、例えば、公知の顔料分散剤や界面活性剤を適宜選択して用いることができる。
具体的には、多くの種類の化合物を使用可能であり、例えば、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学工業(株)製)、W001(裕商(株)社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(いずれもチバ・スペシャルテイケミカル社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(いずれもサンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール(株)社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77、P84、F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化(株)製)及びイソネットS−20(三洋化成(株)製)、Disperbyk 101,103,106,108,109,111,112,116,130,140,142,162,163,164,166,167,170,171,174,176,180,182,2000,2001,2050,2150(ビックケミー(株)社製)が挙げられる。その他、アクリル系共重合体など、分子末端もしくは側鎖に極性基を有するオリゴマーもしくはポリマーが挙げられる。
顔料分散剤の顔料分散組成物中における含有量としては、既述の顔料の質量に対して、1〜100質量%が好ましく、3〜70質量%がより好ましい。
上記した顔料分散組成物は、必要に応じて、顔料誘導体が添加される。顔料分散剤と親和性のある部分、あるいは極性基を導入した顔料誘導体を顔料表面に吸着させ、これを顔料分散剤の吸着点として用いることで、顔料を微細な粒子として着色感光性樹脂組成物中に分散させ、その再凝集を防止することができ、コントラストが高く、透明性に優れたカラーフィルタを構成するのに有効である。
顔料誘導体は、具体的には有機顔料を母体骨格とし、側鎖に酸性基や塩基性基、芳香族基を置換基として導入した化合物である。有機顔料は、具体的には、キナクリドン系顔料、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、キノフタロン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノリン顔料、ジケトピロロピロール顔料、ベンゾイミダゾロン顔料等が挙げられる。一般に、色素と呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系、トリアジン系、キノリン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。色素誘導体としては、特開平11−49974号公報、特開平11−189732号公報、特開平10−245501号公報、特開2006−265528号公報、特開平8−295810号公報、特開平11−199796号公報、特開2005−234478号公報、特開2003−240938号公報、特開2001−356210号公報等に記載されているものを使用できる。
前記顔料誘導体の顔料分散組成物中における含有量としては、顔料の質量に対して、1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。該含有量が前記範囲内であると、粘度を低く抑えながら、分散を良好に行なえると共に分散後の分散安定性を向上させることができ、透過率が高く優れた色特性が得られ、カラーフィルタを作製するときには良好な色特性を有する高コントラストに構成することができる。
分散の方法は、例えば、顔料と顔料分散剤を予め混合してホモジナイザー等で予め分散しておいたものを、ジルコニアビーズ等を用いたビーズ分散機等を用いて微分散させることによって行なえる。
(c)バインダー樹脂
前記特定着色感光性樹脂組成物は、(c)バインダー樹脂を少なくとも1種含有する。
前記バインダー樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えばカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。このうち、更に好ましくは、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものである。
バインダー樹脂の製造には、例えば公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
上記の線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましい。例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等であり、さらに側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する高分子重合体も好ましいものとして挙げられる。
これらの中では特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーからなる多元共重合体が好適である。
このほか、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを共重合したもの等も有用なものとして挙げられる。該ポリマーは任意の量で混合して用いることができる。
上記以外に、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
バインダー樹脂の具体的な構成単位については、特に(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が好適である。なお、本発明で(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル酸を合わせた総称であり、同様に(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートの総称である。
前記(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。ここで、アルキル基及びアリール基の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。
前記アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、前記ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、CH=CR、CH=C(R)(COOR)〔ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは炭素数6〜10の芳香族炭化水素環を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜12のアラルキル基を表す。〕、等を挙げることができる。
これら共重合可能な他の単量体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましい共重合可能な他の単量体は、CH=CR、CH=C(R)(COOR)、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート及びスチレンから選択される少なくとも1種であり、特に好ましくは、CH=CR、CH=C(R)(COOR)である。
バインダー樹脂の着色感光性樹脂組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは、2〜12質量%であり、特に好ましくは、3〜10質量%である。
(d)光重合性モノマー
前記特定着色感光性樹脂組成物は、(d)光重合性モノマーを少なくとも1種含有する。
光重合性モノマーとしては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、中でも4官能以上のアクリレート化合物がより好ましい。
前記少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号公報に記載のウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートを挙げることができる。
更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー
及びオリゴマーとして紹介されているものも使用できる。
また、特開平10−62986号公報において一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載の、前記多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後に(メタ)アクリレート化した化合物も用いることができる。
中でも、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びこれらのアクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。
また、特公昭48−41708号、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光重合性組成物を得ることができる。市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200(新中村化学社製)、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)などが挙げられる。
また、酸基を有するエチレン性不飽和化合物類も好適であり、市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製のカルボキシル基含有3官能アクリレートであるTO−756、及びカルボキシル基含有5官能アクリレートであるTO−1382などが挙げられる。
光重合性モノマーは、1種単独で用いる以外に、2種以上を組み合わせて用いることができる。光重合性モノマーの着色感光性樹脂組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分100質量部に対して、3〜55質量部が好ましく、より好ましくは10〜50質量部である。光重合性モノマーの含有量が前記範囲内であると、硬化反応が充分に行なえる。
(e)光重合開始剤
前記特定着色感光性樹脂組成物は、(e)光重合開始剤を含有する。
光重合開始剤は、光により分解し、前記(d)光重合性モノマーの重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。また、前記光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、有機ハロゲン化化合物、オキソジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オキシムエステル化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物が挙げられる。
有機ハロゲン化化合物としては、具体的には、若林等、「Bull Chem.Soc Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号公報、特開昭48−36281号公報、特開昭55−32070号公報、特開昭60−239736号公報、特開昭61−169835号公報、特開昭61−169837号公報、特開昭62−58241号公報、特開昭62−212401号公報、特開昭63−70243号公報、特開昭63−298339号公報、M.P.Hutt“Journal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」筆に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が挙げられる。
s−トリアジン化合物として、より好適には、すくなくとも一つのモノ、ジ、又はトリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合したs−トリアジン誘導体、具体的には、例えば、2,4,6−トリス(モノクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2―n−プロピル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−i−プロピルオキシスチリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−ナトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ベンジルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
オキソジアゾール化合物としては、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾールなどが挙げられる。
カルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドトキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−1−(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキシド、1,1,1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体等を挙げることができる。
ケタール化合物としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルエチルアセタールなどを挙げることができる。
ベンゾイン化合物としてはm−ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチルo−ベンゾイルベンゾエートなどを挙げることができる。
アクリジン化合物としては、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、9−ピラジニルアクリジン、1,2−ジ(9−アクリジニル)エタン、1,3−ジ(9−アクリジニル)プロパン、1,4−ジ(9−アクリジニル)ブタン、1,5−ジ(9−アクリジニル)ペンタン、1,6−ジ(9−アクリジニル)ヘキサン、1,7−ジ(9−アクリジニル)ヘプタン、1,8−ジ(9−アクリジニル)オクタン、1,9−ジ(9−アクリジニル)ノナン、1,10−ジ(9−アクリジニル)デカン、1,11−ジ(9−アクリジニル)ウンデカン、1,12−ジ(9−アクリジニル)ドデカン等のジ(9−アクリジニル)アルカン、などを挙げることができる。
有機過酸化化合物としては、例えば、トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−オキサノイルパーオキサイド、過酸化琥珀酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシオクタノエート、tert−ブチルパーオキシラウレート、ターシルカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキシルパーオキシ二水素二フタレート)等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、特開平8−108621号公報に記載のアゾ化合物等を挙げることができる。
クマリン化合物としては、例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等を挙げることができる。
アジド化合物としては、米国特許第2848328号明細書、米国特許第2852379号明細書ならびに米国特許第2940853号明細書に記載の有機アジド化合物、2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−エチルシクロヘキサノン(BAC−E)等があげられる。
メタロセン化合物としては、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特開昭63−41484号公報、特開平2−249号公報、特開平2−4705号公報、特開平5−83588号公報に記載の種々のチタノセン化合物、例えば、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、特開平1−304453号公報、特開平1−152109号公報に記載の鉄−アレーン錯体等が挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、例えば、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書に記載の種々の化合物、具体的には、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル))4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイジダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
有機ホウ酸塩化合物としては、例えば、特開昭62−143044号公報、特開昭62−150242号公報、特開平9−188685号公報、特開平9−188686号公報、特開平9−188710号公報、特開2000−131837号公報、特開2002−107916号公報、特許第2764769号公報、特願2000−310808号公報等の各公報、及び、Kunz,Martin“Rad Tech’98.Proceeding April 19−22,1998,Chicago”等に記載される有機ホウ酸塩、特開平6−157623号公報、特開平6−175564号公報、特開平6−175561号公報に記載の有機ホウ素スルホニウム錯体或いは有機ホウ素オキソスルホニウム錯体、特開平6−175554号公報、特開平6−175553号公報に記載の有機ホウ素ヨードニウム錯体、特開平9−188710号公報に記載の有機ホウ素ホスホニウム錯体、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報等の有機ホウ素遷移金属配位錯体等が具体例として挙げられる。
ジスルホン化合物としては、特開昭61−166544号公報、特願2001−132318号明細書等に記載される化合物等が挙げられる。
オキシムエステル化合物としては、J.C.S. Perkin II (1979 )1653−1660)、J.C.S. Perkin II (1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報に記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報に記載の化合物等が挙げられる。具体例としてはチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュアOXE−01、OXE−02などが好適である。
オニウム塩化合物としては、例えば、S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal et al,Polymer,21,423(1980)に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号明細書、特開平4−365049号公報等に記載のアンモニウム塩、米国特許第4,069,055号明細書、同4,069,056号明細書の各明細書に記載のホスホニウム塩、欧州特許第104、143号明細書、米国特許第339,049号明細書、同第410,201号明細書の各明細書、特開平2−150848号公報、特開平2−296514号公報の各公報に記載のヨードニウム塩などが挙げられる。
本発明に好適に用いることのできるヨードニウム塩は、ジアリールヨードニウム塩であり、安定性の観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基等の電子供与性基で2つ以上置換されていることが好ましい。また、その他の好ましいスルホニウム塩の形態として、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するヨードニウム塩などが好ましい。
本発明に好適に用いることのできるスルホニウム塩としては、欧州特許第370,693号明細書、同390,214号明細書、同233,567号明細書、同297,443号明細書、同297,442号明細書、米国特許第4,933,377号明細書、同161,811号明細書、同410,201号明細書、同339,049号明細書、同4,760,013号明細書、同4,734,444号明細書、同2,833,827号明細書、独国特許第2,904,626号明細書、同3,604,580号明細書、同3,604,581号明細書の各明細書に記載のスルホニウム塩が挙げられ、安定性の感度点から好ましくは電子吸引性基で置換されていることが好ましい。電子吸引性基としては、ハメット値が0より大きいことが好ましい。好ましい電子吸引性基としては、ハロゲン原子、カルボン酸などが挙げられる。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリロキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
また、オニウム塩化合物としては、J.V.Crivello et al,Macromolecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello
et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩等が挙げられる。
アシルホスフィン(オキシド)化合物としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア819、ダロキュア4265、ダロキュアTPOなどが挙げられる。
(e)光重合開始剤としては、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン系化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物、メタロセン化合物、オキシム系化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物およびその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体およびその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
さらに好ましくは、トリハロメチルトリアジン系化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物、オキシム系化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物であり、トリハロメチルトリアジン系化合物、α−アミノケトン化合物、オキシム系化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、ベンゾフェノン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が最も好ましい。
(e)光重合開始剤の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の全固形分に対し0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%〜15質量%、特に好ましくは1質量%〜10質量%である。この範囲で、良好な感度とパターン形成性が得られる。
(f)溶剤
前記特定着色感光性樹脂組成物は、(f)溶剤を少なくとも1種含有する。
溶剤を含むことによって上記した各成分を混合したり、着色感光性樹脂組成物として調合、調整したり、あるいは基板上に着色感光性樹脂組成物を塗布したりすることが容易にできる。また上述の顔料分散液の調製にも使用することができる。
このような(f)溶剤としては、各種の有機溶剤を使用することができる。例えば、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、等が挙げられる。
これらのうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が好適である。
溶剤は、各成分の溶解性、ハンドリング性、蒸発性、沸点などを考慮して選択すればよく、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(g)フッ素系界面活性剤
前記特定着色感光性樹脂組成物では、界面活性剤として(g)フッ素系界面活性剤と(h)ノニオン系界面活性剤をともに含有する。(h)ノニオン系界面活性剤としては、(g)とは異なり、ポリ(オキシエチレン)基と窒素原子とを分子中に含有するノニオン系界面活性剤である。
フッ素系界面活性剤を含有することで、塗布液としたときの液特性(特に流動性)を改善でき、塗布膜厚の均一性や省液性を改善することができる。すなわち、基板と塗布液との界面張力を低下させて基板への濡れ性が改善され、基板への塗布性が向上するので、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一な膜厚の膜形成が可能である点で有効である。
このような(g)フッ素系界面活性剤としては、フッ素系モノマーの重合反応により得ることができ、フッ素系モノマーとしては、例えば、下記一般式(I)〜(V)のいずれかで表されるフッ素系モノマーを挙げることができる。これらの中でも一般式(I)で表されるフッ素系モノマーが好ましい。
CH=CR11COOR12Rf (I)
一般式(I)中、R11は、水素原子、又はメチル基を表し、R12は、−C2p−、−C2pCH(OH)C2n−、−C(C2p+1)H−、−CHC(C2p+1)H−、又は−CHCHO−を表し、Rfは、−C2n+1、−(CFH、−(CFOC2n2i+1、−(CFOC2m2iH、−N(C2p+1)COC2n+1、又は−N(C2p+1)SO2n+1を表わす。
但し、pは1〜10、nは1〜16、mは0〜10、iは0〜16の整数である。
一般式(I)で好ましい化合物としては、R12が−C2p−、Rfが−C2n+1、nが6の化合物である。
CF=CFORg (II)
一般式(II)中、Rgは、炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を表わす。
一般式(II)で好ましい化合物としては、Rgが−C13の化合物である。
CH=CHRg (III)
一般式(III)中、Rgは、式(II)のRgと同義である。
一般式(III)で好ましい化合物としては、Rgが−C13の化合物である。
CH=CR13COOR15RjR16OCOCR14=CH (IV)
一般式(IV)中、R13、およびR14は、水素原子又はメチル基を表し、R15およびR16は、−C2q−、−C(C2q+1)H−、−CHC(C2q+1)H−、又は−CHCHO−を表し、Rjは−C2t−を表わす。
但し、qは1〜10、tは1〜16の整数である。
一般式(IV)で好ましい化合物としては、RjがC12の化合物である。
CH=CR17COOCHCH(CHRj)OCOCR18=CH (V)
一般式(V)中、R17、R18は、水素原子又はメチル基を表し、Rjは、一般式(IV)と同義である。
一般式(V)で好ましい化合物としては、Rjが−C12−の化合物である。
以下、前記特定着色感光性樹脂組成物に用いうるフッ素系モノマーの具体例を挙げるが、本発明はこれに制限されるものではない。
一般式(I)で示されるモノマーとしては、例えば、CF(CFCHCHOCOCH=CH、CF(CFCHCHOCOC(CH)=CH、CF(CFCHCHOCOCH=CH、CF(CFCHCHOCOCH=CH、CF(CFCHCH(OH)CHOCOCH=CH、CF(CFCHCH(OH)CHOCOCH=CH、CF(CFCHCH(OH)CHOCOCH=CH、(CFCF(CF(CHOCOCH=CH、(CFCF(CF(CHOCOCH=CH、(CFCF(CF(CHOCOCH=CH
CFCHOCOCH=CH、CF(CFCHCHOCOC(CH)=CH、C15CON(C)CHOCOC(CH)=CH、CF(CFSON(CH)CHCHOCOCH=CH、CF(CFSON(C)CHCHOCOCH=CH、CSON(C)CHCHOCOC(CH)=CH、(CFCF(CF(CHOCOCH=CH、(CFCF(CF10(CHOCOC(CH)=CH、CF(CFCH(CH)OCOC(CH)=CH、CF(CFOCHCHOCOC(CH)=CH、CCON(C)CHOCOCH=CH、CF(CFCON(CH)CH(CH)CHOCOCH=CH、H(CFCH(C)OCOC(CH)=CH、H(CFCHOCOCH=CH、H(CFCHOCOCH=CH、H(CF)CHOCOC(CH)=CH、CF(CFSON(CH)CHCHOCOC(CH)=CH、CF(CFSON(CH)(CH10OCOCH=CH、CSON(C)CHCHOCOC(CH)=CH、CF(CFSON(CH)(CHOCOCH=CH、CSON(C)C(C)HCHOCOCH=CH等が挙げられる。
また、一般式(II)及び(III)で表わされるフルオロアルキル化オレフィンとしては、例えば、CCH=CH、CCH=CH、C1021CH=CH、COCF=CF、C15OCF=CF及びC17OCF=CFなどが挙げられる。
一般式(IV)及び(V)で表わされるモノマーとしては例えば、CH=CHCOOCH(CFCHOCOCH=CH、CH=CHCOOCHCH(CH17)OCOCH=CHなどが挙げられる。
また、前記一般式(I)〜(V)で表わされるもの以外のフッ素系モノマーの好ましい例として、CFCHOCHCHOCOCH=CH、C(CHCHO)CHOCOCH=CH、(CFCFO(CHOCOCH=CH等も挙げられる。
これらの中でも、環境安全性の観点から、パーフルオロアルキル基の炭素原子数は1以上6以下の範囲が好ましい。
また、界面活性能の観点からはパーフルオロアルキル基の末端がフッ素原子であることも好ましい。またパーフルオロアルキル基の末端が分岐していることも同じ観点で好ましい。
以上のような観点から最も好ましいフッ素系モノマーとして、CF(CFCHCHOCOCH=CH、CF(CFCHCH(OH)CHOCOCH=CH、(CFCF(CF(CHOCOCH=CH、を挙げることができる。
また、フッ素系界面活性剤に含まれるモノマーとしてはフッ素系以外のモノマーを含むことが好ましい。フッ素系以外のモノマーとしては、スチレン系、ビニル系、アクリル系の任意のモノマーを共重合させることが出来る。好ましくはアクリル系モノマーが好ましい。中でも、ポリ(オキシエチレン)基やポリ(オキシプロピレン)基等のグラフト構造を有するアクリル系モノマーが好ましい。
(g)フッ素系界面活性剤におけるフッ素原子の含有率は、3〜40質量%が好適であり、より好ましくは5〜30質量%であり、特に好ましくは7〜25質量%である。フッ素原子の含有率が前記範囲内であると、塗布膜厚の均一性や省液性の点で効果的であり、着色感光性樹脂組成物中への溶解性も良好である
(g)フッ素系界面活性剤としては、末端、主鎖および側鎖の少なくともいずれかの部位にフルオロアルキルまたはフルオロアルキレン基を有する化合物を好適に用いることができる。市販品の例としては、例えばメガファックF142D、同F172、同F173、同F176、同F177、同F183、同780、同781、同R30、同R08、同F−472SF、同BL20、同R−61、同R−90(大日本インキ(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、Novec FC−4430(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG7105,7000,950,7600、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭ガラス(株)製)、エフトップEF351、同352、同801、同802(JEMCO(株)製)などである。
フッ素系界面活性剤の含有量は、着色感光性樹脂組成物の全質量に対して、0.005〜1質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.10質量%である。
また、カラーフィルタ用着色感光性樹脂組成物に対する赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)の各色のフッ素系界面活性剤の含有量をそれぞれRF、GF、およびBFとした場合、これらの含有量が BF<GF<RF の関係にあることが好ましい。
含有量が BF<GF<RF の関係にあると、もっとも膜厚の均一性が重要視される赤色(R)の膜厚均一性が向上し、また、過剰添加によるガラス/カラーフィルタ界面の密着性、カラーフィルタ/ITO界面の密着性を損なうことがなく好ましい。
(h)(g)とは異なり、ポリ(オキシエチレン)基と窒素原子とを分子中に含有するノニオン系界面活性剤
前記特定着色感光性樹脂組成物の界面活性剤としては、(g)とは異なり、ポリ(オキシエチレン)基と窒素原子とを分子中に含有するノニオン系界面活性剤(以下、特定ノニオン系界面活性剤と称することがある)を含有する。このような特定ノニオン系界面活性剤としては以下の一般式(A)、および(B)のものを挙げることが出来る。
Figure 2010134137

一般式(A)、および(B)中、POはオキシプロピレン基を表し、EOはオキシエチレン基を表す。R21、およびR22は、それぞれ独立に水素原子、炭素数が1から20のアルキル基を表す。a、およびfはそれぞれ独立に0〜40の整数を表し、b、およびeはそれぞれ独立に1〜40の整数を表し、c、およびdはそれぞれ独立に1〜4の整数を表す。
(h)特定ノニオン系界面活性剤を含有することで、着色感光性樹脂組成物(塗布液)のガラス基板に対する濡れ性を向上させ、スジや、液切れのない、均一な塗布膜を形成できる。
また、含N化合物としてピロール、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、アゾール、モルフォリン、ピロリドン、などの含窒素複素環化合物、シアノ、イソシアネート、イミド、アミドなどの含窒素官能基を有する化合物が含まれる。
特定ノニオン系界面活性剤としてより好ましくは、上記式(A)の構造の化合物が、ガラス基板との界面エネルギーを著しく低下させ、塗布性を向上させるため好ましい。
前記特定着色感光性樹脂組成物には、さらに各種の界面活性剤を用いて構成することが好ましく、前述した(g)フッ素系界面活性剤、(h)特定ノニオン系界面活性剤のほかに、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤を使用できる。中でもノニオン系界面活性剤が好ましい。
このようなノニオン系界面活性剤の例として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤が特に好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリル化エーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン-プロピレンポリスチリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、エチレンジアミンポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物などのノニオン系界面活性剤があり、これらは花王(株)、日本油脂(株)、竹本油脂(株)、(株)ADEKA、三洋化成(株)などから市販されているものが適宜使用できる。上記の他に前述の分散剤も使用可能である。
(i)分子中に複数のエポキシ環を含有するエポキシ化合物
前記特定着色感光性樹脂組成物において、(i)分子中に複数のエポキシ環を含有するエポキシ化合物(以下多官能エポキシ化合物と称することがある)を含有することが好ましい。この(i)多官能エポキシ化合物とは、アルカリ可溶性樹脂やその他の添加剤のカルボキシル基、アミン、水酸基、チオールなどと熱架橋する化合物を言い、熱架橋することによって架橋密度が高くなり、耐薬品性の向上が図られる。
前記特定着色感光性樹脂組成物に使用できる多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、脂環式エポキシ化合物などで、エポキシ環を分子中に複数有する化合物である。
例えばビスフェノールA型としては、エポトートYD−115、YD−118T、YD−127、YD−128、YD−134、YD−8125、YD−7011R、ZX−1059、YDF−8170、YDF−170など(以上東都化成製)、デナコールEX−1101、EX−1102、EX−1103など(以上ナガセ化成製)、プラクセルGL−61、GL−62、G101、G102(以上ダイセル化学製)の他に、これらの類似のビスフェノールF型、ビスフェノールS型も挙げることができる。またEbecryl
3700、3701、600(以上ダイセルユーシービー製)などのエポキシアクリレートも使用可能である。
クレゾールノボラック型としては、エポトートYDPN−638、YDPN−701、YDPN−702、YDPN−703、YDPN−704など(以上東都化成製)、デナコールEM−125など(以上ナガセ化成製)、ビフェニル型としては3,5,3’,5’−テトラメチル−4,4’ジグリシジルビフェニルなどがあげられる。
脂環式エポキシ化合物としては、セロキサイド2021、2081、2083、2085、エポリードGT−301、GT−302、GT−401、GT−403、EHPE−3150(以上ダイセル化学製)、サントートST−3000、ST−4000、ST−5080、ST−5100など(以上東都化成製)などを挙げることができる。他にアミン型エポキシ樹脂であるエポトートYH−434、YH−434L、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の骨格中にダイマー酸を変性したグリシジルエステル等も使用できる。
これらの多官能エポキシ化合物の中で、好ましくは下記一般式(5)で示されるノボラック型エポキシ化合物であり、エポキシ当量が200〜220のものが特に好ましい。このような素材としては大日本インキ社製エピクロンN−660、N−665、N−670、N−673、N−680、N−690、N−695、N−685−EXP、N−672−EXP、N−655−EXP−S、N−865、N−865−80M、YDCN−701、YDCN−702、YDCN−703、YDCN−704、YDCN−704Lなどが使用可能であり、エピクロンN−660、N−665、N−670、N−673、N−680、N−690、N−695、YDCN−704L等が特に好ましいものである。
Figure 2010134137

式(5)中、lは5〜100であり、Rは、H、またはCHである。
前記特定着色感光性樹脂組成物においては、2種以上の多官能エポキシ化合物を含有してもよい。前記多官能エポキシ化合物の着色感光性樹脂組成物中における含有量としては、顔料を除いた全固形分に対して、2〜20質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。該含有量が前記範囲内であると、膜の耐溶剤性に優れる。また、多すぎるとベーク後の黄着色によって、カラーフイルタの品質が損なわれたり、少なすぎると耐溶剤性に問題が生じる場合がある。
前記特定着色感光性樹脂組成物には、熱重合開始剤を含有させることも有効である。熱重合開始剤としては、例えば、各種のアゾ系化合物、過酸化物系化合物が挙げられ、前記アゾ系化合物としては、アゾビス系化合物を挙げることができ、前記過酸化物系化合物としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネートなどを挙げることができる。
上記以外に、着色感光性樹脂組成物には各種の添加物を添加できる。添加物の具体例としては、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤、ガラス、アルミナ等の充填剤;イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、アルコール可溶性ナイロン、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとから形成されたフェノキシ樹脂などのアルカリ可溶の樹脂などがある。
また、未硬化部のアルカリ溶解性を促進し、着色感光性樹脂組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、着色感光性樹脂組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行なうことができる。具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
前記特定着色感光性樹脂組成物には、必要に応じて、連鎖移動剤、熱重合防止剤、その他充填剤、上記のアルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤などの各種添加物を含有することができる。
前記特定着色感光性樹脂組成物に添加し得る連鎖移動剤としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどのN,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどの複素環を有するメルカプト化合物、および脂肪族多官能メルカプト化合物などが挙げられる。
連鎖移動剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記特定着色感光性樹脂組成物には、以上のほかに更に、熱重合防止剤を加えておくことが好ましく、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。
前記特定着色感光性樹脂組成物は、既述の(a)顔料に(b)顔料分散剤とともに、好ましくは(c)バインダー樹脂、(f)溶剤と共に含有させ、これに必要に応じて界面活性剤等の添加剤を混合し、各種の混合機、分散機を使用して混合分散する混合分散工程を経ることによって調製することができる。
なお、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行なう微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略することも可能である。
前記特定着色感光性樹脂組成物の製造方法の一例を以下に示す。
顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類との混合物を、二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸もしくは2軸の押出機等の混練機を用いて、強い剪断力を与えながら顔料を摩砕した後、この混合物を水中に投入し、攪拌機等でスラリー状とする。次いで、このスラリーをろ過、水洗し、水溶性有機溶剤と水溶性無機塩を除去した後、乾燥し、微細化された顔料が得られる。微細化処理前に高分子化合物を添加して、顔料を被覆することが好ましい。
顔料と顔料分散剤及び/又は顔料誘導体と溶剤とでビーズ分散を行なう。主として縦型もしくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機等を使用し、0.01〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズで微分散処理し、顔料分散組成物を得る。また、顔料を微細化する処理を省くことも可能である。
なお、混練、分散についての詳細は、T.C.Patton著”Paint Flowand Pigment Dispersion”(1964年 John Wiley
and Sons社刊)等に記載されている。
そして、上記のようにして得られた顔料分散組成物に、(c)バインダー樹脂、(d)光重合性モノマー、(e)光重合開始剤、(f)溶剤、(g)フッ素系界面活性剤、および(h)特定ノニオン系界面活性剤などを添加して、前記特定着色感光性樹脂組成物を得る。
以上、本発明における着色層を形成に好適に用いられる着色感光性樹脂組成物について説明したが、前記着色感光性樹脂組成物を用いてブラックマトリクスを形成することもできる。前記着色感光性樹脂組成物をブラックマトリクスの形成に用いる場合には、着色感光性樹脂組成物における顔料としては、カーボンブラックやチタンブラック等の黒色顔料(濃色顔料)を用いることが好ましい。
≪液晶表示装置≫
本発明の液晶表示装置は、前述の本発明のカラーフィルタ又は本発明のカラーフィルタの製造方法を用いて作製されたカラーフィルタを備えたものである。
即ち、本発明の液晶表示装置は、抵抗の低い透明導電膜を有し、コントラストに優れた本発明カラーフィルタを用いて作製されたものであるため、パネルコントラストに優れ表示品質に優れる。
本発明において、液晶表示装置のパネルコントラストは、カラーフィルタのコントラストとは区別して用いられる。液晶表示装置のパネルコントラストは、比率〔全白表示時の輝度/全黒表示時の輝度〕で求められる値を指す。
カラーフィルタにフォトスペーサーを設ける場合、その方法については、塗布による作製方法や転写による作製方法を好適に用いることができる。塗布による作製方法は工程が簡単である点で好ましい。転写による作製方法はスペーサ高さの均一性が良い点で好ましい。転写による作製方法については特願2007−185797記載の方法が特に好ましい。
表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明は、中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに本発明はIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN、TN、VA、IPS、OCS、FFS、及びR−OCB等にも適用できる。これらの方式については例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページに記載されている。
液晶表示装置はカラーフィルタ以外に電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角保障フィルムなどさまざまな部材から構成される。本発明の遮光膜付基板はこれらの公知の部材で構成される液晶表示装置に適用することができる。
これらの部材については例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉(株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
バックライトに関しては、SID meeting Digest 1380(200
5)(A.Konno et.al)や、月刊デイスプレイ 2005年12月号の18
〜24ページ (島 康裕)、同25〜30ページ(八木 隆明)などに記載されている。
本発明のカラーフィルタは、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたときに高いコントラストを実現できるが、更に赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)をバックライトとすることによって輝度が高く、また色純度の高い色再現性の良好な液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
≪複素環基を側鎖に有する高分子化合物である重合体の合成≫
(重合体1の合成)
M-11(下記構造) 27.0g、メチルメタクリレート 126.0g、メタクリ
ル酸 27.0g、および1-メトキシ-2-プロパノール 420.0gを、窒素置換し
た三つ口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して90℃まで昇温する。これに2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬(株)製V−65)を1.69g加え、90℃にて2時間加熱攪拌を行った。2時間後、さらにV−65を1.69g加え、3時加熱攪拌の後、重合体1の30質量%溶液を得た。得られた高分子化合物の重量平均分子量をポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定した結果、2.0万であった。また、水酸化ナトリウムを用いた滴定から、固形分あたりの酸価は、98mgKOH/gであった。
(重合体2の合成)
M-6(下記構造) 27.0g、メチルメタクリレート 126.0g、メタクリル
酸 27.0g、および1-メトキシ-2-プロパノール 420.0gを、窒素置換した
三口フラスコに導入し、撹拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて撹拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して90℃まで昇温する。これに2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬(株)製V−65)を1.80g加え、90℃にて2時間加熱撹拌を行った。2時間後、さらにV−65を1.80g加え、3時加熱撹拌の後、重合体2の30質量%溶液を得た。ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、得られた高分子化合物の重量平均分子量を測定した結果、2.1万であった。また、水酸化ナトリウムを用いた滴定から、固形分あたりの酸価は、99mgKOH/gであった。
Figure 2010134137

≪被覆顔料の調製≫
(被覆顔料1の調製)
顔料(C.I.Pigment Red254) 50部、塩化ナトリウム 500部、上記した重合体1の溶液 20部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、9時間混練した。次に、この混合物を約3リットルの水中に投入し、ハイスピードミキサーで約1時間撹拌した後に、ろ過、水洗して塩化ナトリウムおよび溶剤を除き、乾燥して被覆顔料1を調製した。
(被覆顔料2の調製)
被覆顔料1の調製で、Pigment Red254の代わりに、C.I.Pigment Red 177を用いて、他は被覆顔料1の調製と同様にして調製した。
(被覆顔料3の調製)
被覆顔料1の調製で、Pigment Red254の代わりに、C.I.Pigment Green 36用いて、また重合体1の代わりに重合体2を用いて、他は被覆顔料1の調製と同様にして被覆顔料3を調製した。
(被覆顔料4の調製)
被覆顔料3の調製で、C.I.Pigment Green 36の代わりに、C.I.Pigment Yellow 150用いて、他は被覆顔料3の調製と同様にして被覆顔料4を調製した。
(被覆顔料5の調製)
被覆顔料3の調製で、C.I.Pigment Green 36の代わりに、C.I.Pigment Blue 15:6用いて、他は被覆顔料3の調製と同様にして被覆顔料5を調製した。
(被覆顔料6の調製)
被覆顔料3の調製で、C.I.Pigment Green 36の代わりに、C.I.Pigment Violet 23用いて、他は被覆顔料3の調製と同様にして被覆顔料6を調製した。
(顔料分散液の調製)
被覆顔料1 13.28部に対し、顔料分散剤としてソルスパース24000GR(日本ルーブリゾール社製)2.25部、溶剤:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 71.03部の組成にて、ホモジナイザーを用いて回転数3,000r.p.m.で3時間撹拌して混合し、混合溶液を調製し、さらに0.1mmφジルコニアビーズを用いたビーズ分散機ウルトラアペックスミル(寿工業社製)にて6時間分散処理を行なった。
同様に、被覆顔料種、顔料分散剤、バインダー樹脂、溶剤PGMEAの種と量とを、表1のように変更して、顔料分散液1〜6を得た。
なお、使用した化合物の詳細は以下の通りである。
・PR254:C.I.Pigment Red 254(商品名:CROMOPHTAL RED BP、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
・RP177:C.I.Pigment Red 177(商品名:Cromophtal Red A2B、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株) 製)
・PG36:C.I.Pigment Green 36(商品名:Rionol Green6YK、東洋インキ製造(株)製)
・PY150:C.I.Pigment Yellow 150(商品名:E4GN‐GT:P.Y.150、ランクセス社製)
・PB15:6:C.I.Pigment Blue 15:6(商品名:Rionol Blue ES、東洋インキ製造(株)製)
・PV23:C.I.Pigment Violet 23(商品名:Hostaperm Violet RL−NF、 クラリアントジャパン(株)製)
・顔料分散剤:ソルスパース24000GR(日本ルーブリゾール(株)製)
・バインダー樹脂1:下記構造の化合物の30質量%PGMEA溶液
Figure 2010134137
・バインダー樹脂2:下記構造の化合物の30質量%PGMEA溶液
式P1のそれぞれのAに、P1−2を介してP1−1が置換された構造である。
Figure 2010134137

・PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
Figure 2010134137

≪着色感光性樹脂組成物の調製≫
(赤色感光性樹脂組成物の調製)
以下の組成の成分を撹拌混合して、赤色感光性樹脂組成物(塗布液)を調製した。
・顔料分散液1 … 34.00部
・顔料分散液2 … 1.64部
・溶剤(PGMEA)プロピレングリコールメチルエーテルアセテート…36.73部
・溶剤(EEP)エチルエトキシプロピオネート=8/2) … 17.00部
・バインダー樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])との共重合体 重量平均分子量=6,000 … 4.95部
・光重合性モノマー1:日本化薬社製 DPHA … 2.98部
・光重合開始剤(トリアジン系):4−[o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニル)アミノフェニル]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン
… 0.77部
・光重合開始剤(イミダゾール系):2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール … 0.33部
・ジエチルアミノベンゾフェノン … 0.15部
・N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール … 0.20部
・エポキシ化合物:DIC社製 エピクロン695 … 0.75部
・フッ素系界面活性剤1(構造を以下に示す) … 0.042部
Figure 2010134137
・ノニオン系界面活性剤1(構造を以下に示す) … 0.45部
Figure 2010134137


・禁止剤 ハイドロキノンモノメチルエーテル … 0.0015部
(緑色感光性樹脂組成物の調製)
以下の組成の成分を撹拌混合して、緑色感光性樹脂組成物(塗布液)を調製した。
・顔料分散液3 … 31.28部
・顔料分散液4 … 3.14部
・溶剤(PGMEA)プロピレングリコールメチルエーテルアセテート…40.62部
・溶剤(EEP)エチルエトキシプロピオネート=8/2) … 17.00部
・バインダー樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])との共重合体 重量平均分子量=6,000 … 2.03部
・光重合性モノマー1:日本化薬社製 DPHA … 1.89部
・光重合性モノマー2:新中村化学社製UA−7200(構造を以下に示す。即ち、下記P2のそれぞれのBに、下記P2−1が結合した構造である。)
… 1.89部
Figure 2010134137

・光重合開始剤(イミダゾール系):2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール … 0.56部
・光重合開始剤(オキシム系): チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製OXE−01
… 0.56部
・ジエチルアミノベンゾフェノン … 0.17部
・N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール … 0.16部
・エポキシ化合物:ダイセル化学工業(株)製 EHPE3150 … 0.60部
・前記フッ素系界面活性剤1 … 0.035部
・前記ノニオン系界面活性剤1 … 0.45部
・禁止剤(ハイドロキノンモノメチルエーテル) …0.0019部
(青色感光性樹脂組成物の調製)
以下の組成の成分を撹拌混合して、青色感光性樹脂組成物(塗布液)を調製した。
・顔料分散液5 … 30.71部
・顔料分散液6 … 0.74部
・溶剤(PGMEA)プロピレングリコールメチルエーテルアセテート…37.61部
・溶剤(EEP)エチルエトキシプロピオネート=8/2) … 17.00部
・バインダー樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])との共重合体 重量平均分子量=6,000 … 8.14部
・光重合性モノマー1:日本化薬社製 DPHA … 3.86部
・光重合開始剤(イミダゾール系):2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール … 0.33部
・光重合開始剤(オキシム系): チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製OXE−01
… 0.33部
・ジエチルアミノベンゾフェノン … 0.15部
・N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール … 0.20部
・エポキシ化合物:DIC社製 エピクロン695 … 0.45部
・前記フッ素系界面活性剤1 … 0.017部
・前記ノニオン系界面活性剤1 … 0.45部
・禁止剤(ハイドロキノンモノメチルエーテル) …0.0019部
〔実施例1〕
実施例1として、コントラスト変化及び表面抵抗の、表面粗さ依存性及び結晶子の平均短径依存性を調査した。
≪カラーフィルタ(試料1−1〜試料1−11)の作製≫
(着色層の形成)
ガラス基板に、上記で得られた赤色感光性樹脂組成物を、スリットとガラス基板との距離を150μmに設定し、塗布速度120mm/秒でスリットダイコータにて塗布した。この塗布において、スリットからの赤色感光性樹脂組成物の吐出量は、ポストベーク後の膜厚は2.4μmとなるように調節した。
上記塗布により得られた塗膜を、真空乾燥装置にて、真空度が66Paに到達するまで乾燥の後、100℃のホットプレートで80秒間乾燥させた(プリベーク)。
その後、マスクを介さずに塗膜の全面を露光量50mJ/cm(照度20mW/cm)にて露光し、露光後の塗膜をアルカリ現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1%水溶液をシャワー状に散布して現像を行った。その後、純水をシャワー状に散布して現像液を洗い流した。
そして、上記のように露光処理及び現像処理が施された塗膜を220℃のオーブンで30分加熱処理し(ポストベーク)、ガラス基板上の全面に、赤色の着色層(パターニングされていない膜(ベタ膜))を形成した。
<透明導電膜(ITO膜)の形成>
上記で得られた着色層上に更に、透明導電膜(透明電極)として、ITO(Indium Tin Oxide)膜をスパッタリングにより形成した。
ITO膜の形成は、基板搬送方向上流側から下流側に向かって、第1スパッタ用のスパッタ室(スパッタチャンバー)と第2スパッタ用のスパッタ室(スパッタチャンバー)とをこの順に有するインライン方式のスパッタ装置(エーケーティー(株)製)を用い、下記条件の第1スパッタにより第1ITO膜を成膜し、成膜された第1ITO膜上に下記条件の第2スパッタにより第2ITO膜を成膜することにより行った。第1ITO膜の膜厚と第2ITO膜の膜厚との合計は、0.15μmであった。
(第1スパッタ条件)
・スパッタ電力:DC9.1W
・ターゲット:ITOターゲット(密度7.155g/cm、純度99.99%)
・基板温度:120℃
・スパッタ時のチャンバー内圧力:5×10−3Pa
・導入ガス種:酸素(O)及びアルゴン(Ar)
・酸素(O)の流量:36sccm
・アルゴン(Ar)の流量:464sccm
・第1のITO膜の膜厚:0.075μm
(第2スパッタ条件)
・スパッタ電力:DC9.1W
・ターゲット:ITOターゲット(密度7.155g/cm、純度99.99%)
・基板温度:230℃
・スパッタ時のチャンバー内圧力:5×10−3Pa
・導入ガス種:酸素(O)及びアルゴン(Ar)
・酸素(O)の流量:36sccm
・アルゴン(Ar)の流量:464sccm
・第1のITO膜の膜厚:0.075μm
なお、第1スパッタ条件及び第2スパッタ条件とも、基板温度の測定は、日本シンテック株式会社製プロセス温度プロファイラー Super M.O.L.E Gold に熱電対(K)を接続し、これらを耐熱テープで基板に固定してスパッタ装置内を通過させ、取り出して、データを読み出すことにより測定した。
以上により、ガラス基板上に該ガラス基板側から順に、着色層、透明導電膜を有するカラーフィルタ(以下、「カラーフィルタ基板」ともいう)を得た(以下、このカラーフィルタを「試料1−3」とする)。即ち、このカラーフィルタの構造は、透明導電膜/着色層/ガラス基板となっている。
別途、ガラス基板上に、上記と同様の第1スパッタ条件及び第2スパッタ条件により、ITO膜を形成し(合計膜厚0.15μm)、MCPD−3000(大塚電子(株)製)を用い、このITO膜の透過率を測定した。このITO膜の透過率は、380nm〜770nmの波長領域全域に渡り97%以上であり、十分な透明性を有していた。
上記第1スパッタ条件のうち、温度を80℃〜230℃に調整することにより、ITO膜の表面粗さ(Ra)及び結晶子の平均短径を下記表2に示すように調整して、カラーフィルタ(試料1−1〜1−2、1−4〜1−11)とした。
≪測定及び評価≫
上記で得られたカラーフィルタ(試料1−1〜試料1−11)について、以下の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果を下記表2に示す。
<ITO膜の表面粗さ(Ra)>
ITO膜の表面粗さ(Ra)を、以下の条件により測定した。
〜表面粗さ(Ra)の測定条件〜
測定装置 … AFM装置(ナノワールド社製ナノスコープIIIa)
探針 … 単結晶シリコン
測定条件 … バネ定数45N/m、タッピングモード、フレームサイズ1μm
<ITO膜の結晶子の平均短径>
ITO膜の結晶子の平均短径は、以下のようにして求めた。
まず、(株)日立ハイテクノロジーズ製電子顕微鏡S−4800を用いて、10万倍の倍率でITO膜の写真を撮影した。
次に、撮影された写真より、10個の結晶子の短径をそれぞれ測定し、10個の測定値の平均値を求めた。得られた平均値を「結晶子の平均短径」とした。
<カラーフィルタのコントラスト測定>
上記で得られたカラーフィルタ(ITO膜形成後)を2枚の偏光板の間に配置し、2枚の偏光板の偏光軸を平行にした時の透過光の輝度と、2枚の偏光板の偏光軸を互いに直交させた時の透過光の輝度と、をそれぞれ測定し、それらの比〔平行時の輝度/直交時の輝度〕をコントラストとした(この評価法は、「1990年第7回 色彩光学コンファレンス、512色表示10.4“サイズTFT−LCD用カラーフィルター、植木、小関、福永、山中」を参考にした。)。得られたコントラストをC2とした。
ここで、透過光としては、バックライトユニット(3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)製FWL18EX−N))に拡散板を設置したものを用いた。また、輝度の測定は、輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いた。
また、ITO膜形成前の着色層付き基板について上記と同様の方法により、コントラストの測定を行った。得られたコントラストをC1とした。
得られたコントラストC1(ITO膜形成前)及びコントラストC2(ITO膜形成後)を用い、ITO膜形成前後のコントラストの変化(比率C2/C1)を算出した。
<ITO膜の表面抵抗>
上記で得られたカラーフィルタのITO膜の表面抵抗(シート抵抗)を、三菱化学(株)製「ロレスタ」を用い、四探針法にて測定した。
基板内25箇所についての表面抵抗の平均値を、そのカラーフィルタの表面抵抗(単位:Ω/□)とした。
Figure 2010134137
表2に示すように、着色層上に、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり、結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜を有するカラーフィルタ(試料1−1〜試料1−4、試料1−7〜試料1−10)では、透明導電膜形成前後におけるコントラスト変化が少なく、コントラストに優れていた。
また、本発明のカラーフィルタ(試料1−1〜試料1−4、試料1−7〜試料1−10)について、イオン溶出試験を行ったところ、比較例(試料1−5、試料1−6、及び試料1−11)と比べてイオン溶出量が低かった。
例えば、Naイオンは、比較例のカラーフィルタが150ppbであったのに対し、本発明のカラーフィルタでは40ppbであった。
なお、イオン溶出試験は、サンプル表面10cm四方にNMPを2ml滴下し、60℃で15分間放置してイオンの抽出を行い、その後、上記NMPを回収してイオン分析をすることにより行った。
以上により、本発明のカラーフィルタでは、作製方法によっては問題となりやすいイオン溶出問題も低減されることがわかった。
〔実施例2〕
実施例2として、コントラスト変化及び表面抵抗の、スパッタ温度依存性を調査した。
具体的には、第1スパッタの基板温度及び第2スパッタ時の基板温度を下記表3に示すように調整した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタ(試料2−1〜試料2−10)を作製し、実施例1と同様の測定及び評価を行った。
評価結果を後述の表3に示す。
Figure 2010134137
表3に示すように、第1スパッタ時の基板温度を100℃以上160℃以下、第2スパッタ時の基板温度を180℃以上240℃以下にて透明導電膜を形成した本発明のカラーフィルタ(試料2−2〜試料2−4、及び、試料2−7〜試料2−9)では、表面粗さ(Ra)0.5nm以上2.5nm以下かつ結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下となっていた。これらのカラーフィルタは、透明導電膜形成前後におけるコントラスト変化が少なく、コントラストに優れていた。
また、本発明のカラーフィルタ(試料2−2〜試料2−4、及び、試料2−7〜試料2−9)について、イオン溶出試験を行ったところ、比較例(試料2−1,試料2−5,試料2−6,試料2−10)と比べてイオン溶出量が低かった。
例えば、Naイオンは、比較例のカラーフィルタが150ppbであったのに対し、本発明のカラーフィルタでは40ppbであった。
なお、イオン溶出試験は、サンプル表面10cm四方にNMPを2ml滴下し、60℃で15分間放置してイオンの抽出を行い、その後、上記NMPを回収してイオン分析をすることにより行った。
以上により、本発明のカラーフィルタでは、作製方法によっては問題となりやすいイオン溶出問題も低減されることがわかった。
≪3色のカラーフィルタの作製例≫
以上の実施例では、基板上にパターニングされていない着色層を形成し、形成された着色層上に透明導電膜を形成したが、フォトリソグラフィにより着色層をパターニングし、パターニングされた着色層上に透明導電膜を形成してもよい。また、赤色感光性樹脂組成物として、前述の赤色感光性樹脂組成物以外にも、市販の赤色カラーレジストを用いてもよい。
更に、例えば、基板上にブラックマトリクス及び3色の着色層(着色画素)を形成し、形成されたブラックマトリクス及び3色の着色画素上に透明導電膜を形成してカラーフィルタを作製してもよい。
以下、基板上にブラックマトリクス及び3色の着色層(着色画素)を有するカラーフィルタを作製する例について説明する。
上記カラーフィルタ透明導電膜以外の要素(ブラックマトリクス、着色画素)については、公知の方法を用いて形成できる。
例えば、赤色画素は、上記の実施例における露光工程において、全面露光を、フォトマスクを介したパターン露光に変更することで形成できる。
青色画素は、例えば、前述の青色感光性樹脂組成物を用い(市販の青色カラーレジストを用いてもよい)、赤色画素と同様の方法により作製できる。
緑色画素は、例えば、前述の緑色感光性樹脂組成物を用い(市販の緑色カラーレジストを用いてもよい)、赤色画素と同様の方法により作製できる。
≪液晶表示装置の作製例≫
次に、基板上にブラックマトリクス及び3色の着色層(着色画素)を有するカラーフィルタを用いて液晶表示装置を作製する例について説明する。
まず、上記カラーフィルタの透明導電膜上のブラックマトリクスの上方に相当する部分に柱状フォトスペーサを設ける。
次に、カラーフィルタの透明導電膜及び柱状フォトスペーサーが設けられた上に、更にポリイミドよりなる配向膜を設ける。
別途、対向基板としてTFT(薄膜トランジスタ)を備えたアクティブマトリクス基板を用意し、TFT形成面側にポリイミドよりなる配向膜を設ける。
その後、カラーフィルタの着色画素群の周囲を取り囲むように設けられたブラックマトリクス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、TNモード用液晶を滴下して真空状態にて対向基板と貼り合わせ、貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させる。このようにして液晶セルを得る。この液晶セルの両面に(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付け、次いで冷陰極管のバックライトを構成して前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置を作製することができる。
このようにして作製された液晶表示装置は、抵抗の低い透明導電膜を有し、コントラストに優れたカラーフィルタを備えているため、パネルコントラストが高く、表示品質に優れている。

Claims (11)

  1. 基板上に、該基板側から順に、
    少なくとも1色の着色層と、
    表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり、結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜と、
    を有するカラーフィルタ。
  2. 前記透明導電膜は、表面抵抗が5Ω/□以上30Ω/□以下である請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記透明導電膜が、酸化インジウムスズを含む請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタ。
  4. 基板上に少なくとも1色の着色層を形成する着色層形成工程と、
    前記少なくとも1色の着色層上に、少なくとも、基板温度100℃以上160℃以下の条件下で行う第1スパッタ、及び、前記第1スパッタより後に基板温度180℃以上240℃以下の条件下で行う第2スパッタにより、表面粗さ(Ra)が0.5nm以上2.5nm以下であり結晶子の平均短径が15nm以上35nm以下である透明導電膜を形成する透明導電膜形成工程と、
    を有するカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記第1スパッタは、流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕0.04以上0.15以下の条件下で行う請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記第2スパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕が、前記第1スパッタにおける流量比〔酸素流量/アルゴン流量〕より小さい請求項4又は請求項5に記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 前記透明導電膜は、表面抵抗が5Ω/□以上30Ω/□以下である請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記透明導電膜が、酸化インジウムスズを含む請求項4〜請求項7のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記透明導電膜形成工程前における前記着色層が形成された基板のコントラストが5000以上である請求項4〜請求項8のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 前記着色層形成工程は、(a)顔料と、(b)顔料分散剤と、(c)バインダー樹脂と、(d)光重合性モノマーと、(e)光重合開始剤と、(f)溶剤と、(g)フッ素系界面活性剤と、(h)前記(g)とは異なり、ポリ(オキシエチレン)基と窒素原子とを分子中に含有するノニオン系界面活性剤と、を含有する着色感光性樹脂組成物を用いて前記少なくとも1色の着色層を形成する請求項4〜請求項9のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ、又は、請求項4〜請求項10のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタを備えた液晶表示装置。
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