JP2006299060A - ポリプロピレン系延伸粘着フィルム - Google Patents
ポリプロピレン系延伸粘着フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006299060A JP2006299060A JP2005122108A JP2005122108A JP2006299060A JP 2006299060 A JP2006299060 A JP 2006299060A JP 2005122108 A JP2005122108 A JP 2005122108A JP 2005122108 A JP2005122108 A JP 2005122108A JP 2006299060 A JP2006299060 A JP 2006299060A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- propylene
- polymer
- component
- weight
- adhesive film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【解決手段】 結晶性プロピレン系重合体を含有する基材層と、下記要件(a1)を満たす非晶性オレフィン系重合体(成分(A))1〜99重量%と、結晶性プロピレン系重合体(成分(B))99〜1重量%を含有する粘着層(ただし、粘着層の全体を100重量%とする)とを有し、少なくとも1方向に延伸されてなる粘着フィルム。
(a1):示差走査熱量測定によって、−100〜200℃の範囲に観測される結晶の融解熱量が1J/g以上である結晶融解ピーク、または結晶化熱量が1J/g以上である結晶化ピークのいずれもが観測されないこと。
【選択図】 なし
Description
フィルムとしては、例えば、特開平6−226933号公報には、透明性、柔軟性、機械的強度および表面のぬれ性の改良を目的として、プロピレン及び/又はブテン−1を含有する非晶質ポリオレフィンと結晶性ポリプロピレンとからなる層と、結晶性ポリプロピレンと極性基を有するエチレン系樹脂からなる層との積層フィルムが記載されている。
かかる現状において、本発明が解決しようとする課題、すなわち本発明の目的は、透明性、粘着力および耐ブリード性に優れるポリプロピレン系延伸粘着フィルムを提供することにある。
(a1):示差走査熱量測定によって、−100〜200℃の範囲に観測される結晶の融解熱量が1J/g以上である結晶融解ピーク、または結晶化熱量が1J/g以上である結晶化ピークのいずれもが観測されないこと。
(a2):炭素原子数3以上のα−オレフィンに由来する単量体単位を少なくとも1種含有し、該単量体単位の含有量が30モル%以上である(ただし、非晶性オレフィン系重合体の全体を100モル%とする)。
(a3):135℃のテトラリン中で測定される極限粘度が0.5〜10dl/gである。
本発明の粘着フィルムで用いられる基材層は、結晶性プロピレン系重合体を含有する基材層であり、結晶性プロピレン系重合体は、示差走査熱量測定(DSC)によって、−100〜200℃の範囲に融解熱量が1J/g以上である結晶融解ピークが観測されるプロピレン系重合体である。結晶融解ピークの温度は、粘着フィルムの耐熱性の観点から、好ましくは150℃以上であり、より好ましくは155℃以上である。
チーグラー・ナッタ型触媒としては、例えば、チタン含有固体状遷移金属成分と有機金属成分を組み合わせて用いられる触媒等が挙げられ、メタロセン触媒としては、例えば、シクロペンタジエニル骨格を少なくとも1個有する周期表第4族〜第6族の遷移金属化合物を必須としてなる触媒等が挙げられる。
また、重合方法としては、例えば、スラリー重合法、気相重合法、バルク重合法、溶液重合法等が挙げられる。そして、これらの重合法を単独で用いる一段重合法、および、これらの重合法を任意に組み合わせた多段重合法が挙げられる。
また、基材層に用いられる結晶性プロピレン系重合体に該当する市販の結晶性ポリプロピレン系重合体を用いてもよい。
成分(A)および成分(B)それぞれの含有量は、粘着フィルムの粘着力を高めるという観点から、好ましくは成分(A)30〜99重量%および成分(B)1〜70重量%であり、より好ましくは成分(A)50重量%を超え99重量%以下および成分(B)1重量%以上50重量%未満である。
(a1):示差走査熱量測定によって、−100〜200℃の範囲に観測される結晶の融解熱量が1J/g以上である結晶融解ピーク、または結晶化熱量が1J/g以上である結晶化ピークのいずれもが観測されないこと。
(a2):炭素原子数3以上のα−オレフィンに由来する単量体単位を少なくとも1種含有し、該単量体単位の含有量が30モル%以上である(ただし、非晶性オレフィン系重合体の全体を100モル%とする)。
(a3):135℃のテトラリン中で測定される極限粘度が0.5〜10dl/gである。
錯体系触媒としては、例えば、特開昭58−19309号公報、特開昭60−35005号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35007号公報、特開昭60−35008号公報、特開昭61−130314号公報、特開平3−163088号公報、特開平4−268307号公報、特開平9−12790号公報、特開平9−87313号公報、特開平10−508055号公報、特開平11−80233号公報、特表平10−508055号公報等に記載されているメタロセン系触媒、特開平10−316710号公報、特開平11−100394号公報、特開平11−80228号公報、特開平11−80227号公報、特表平10−513489号公報、特開平10−338706号公報、特開平11−71420号公報等に記載されている非メタロセン系の錯体触媒が挙げられる。
錯体系触媒は、入手が容易であるという観点から、より好ましくはメタロセン系触媒であり、さらに好ましくは、シクロペンタジエン形アニオン骨格を少なくとも1個有し、C1対称構造を有する周期表第3族〜第12族の遷移金属錯体である。
重合方法としては、例えば、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられる。そして、メタロセン系触媒を用いた製造方法として好ましくは、欧州特許出願公開第1211287号明細書に記載されている方法が挙げられる。
例えば、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、2−メチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ペンテン、2,3,4−トリメチル−1−ブテン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン、1−オクテン、5−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、2−プロピル−1−ヘプテン、2−メチル−3−エチル−1−ヘプテン、2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2−プロピル−1−ペンテン、2,3−ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等が挙げられる。
好ましくは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、より好ましくは、共重合性や経済性等の観点から、1−ブテン、1−ヘキセンである。
(ア):成分(A)および成分(B)をペレットブレンドによって混合し、直接使用する方法
(イ):成分(A)および成分(B)をあらかじめ溶融ブレンドによって混合してマスターバッチを作成し、そのマスターバッチを使用する方法
好ましくは、成分(A)のべたつきを抑え、作業をしやすくするという観点から、上記の方法(イ)である。
粘着フィルムの層構成としては、例えば、粘着層/基材層の2層構成や、粘着層/基材層/粘着層の3層構成であってもよい。粘着層/基材層の2層構成の場合には、粘着フィルムに例えばガスバリヤー性を付与するために、基材層の外側にさらに、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂等からなる層を積層してもよい。
また、基材層と粘着層の間には、他の層、例えば、接着性樹脂からなる接着層を配してもよい。
多層フィルムの製造方法としては、通常の方法が挙げられ、例えば、共押出成形法、押出ラミネート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法等が挙げられる。
少なくとも1方向に延伸する方法としては、例えば、以下に述べる(1)縦方向一軸延伸方式、(2)横方向一軸延伸方式、(3)逐次二軸延伸方式、(4)同時二軸延伸方式、または(5)チューブラー二軸延伸方式等が挙げられる。
(1)縦方向一軸延伸方式
原料樹脂を押出機にて溶融後、Tダイから押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートを一連の加熱ロールにて縦方向に予熱、延伸することによってフィルムを製膜する。必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
(2)横方向一軸延伸方式
原料樹脂を押出機にて溶融後、Tダイから押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、該2列のチャック間隔を広げることによって横方向に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
(3)逐次二軸延伸方式
原料樹脂を押出機にて溶融後、Tダイから押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートを一連の加熱ロールにて縦方向に予熱、延伸する。続いて、得られた縦延伸シートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、該2列のチャック間隔を広げることによって横方向に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
(4)同時二軸延伸方式
原料樹脂を押出機にて溶融後、Tダイから押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化する。次いで得られたシートの両端を流れ方向に沿って並んだ2列のチャックでそれぞれ掴み、予熱部、延伸部、および熱処理部からなる加熱炉にて、該2列のチャック間隔と列内の個々のチャック間隔を広げることによって、縦方向と横方向へ同時に延伸し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
(5)チューブラー二軸延伸方式
原料樹脂を押出し機にて溶融後、環状ダイから押し出し、水槽にてチューブ状に冷却固化する。次いで得られたチューブを加熱炉あるいは一連の熱ロールにて予熱し、次いで低速ニップロールを通し、高速ニップロールで巻き取ることによって流れ方向に延伸する。この際、低速ニップロールと高速ニップロールの間に蓄えられた空気の内圧によってチューブを膨らませることによって、幅方向にも延伸する。高速ニップロールを通った延伸フィルムを加熱炉あるいは一連の熱ロールにて熱処理し、必要に応じてコロナ処理等を実施し、巻き取る。
核磁気共鳴装置(Bruker社製 商品名AC−250)を用いて、13C−NMRスペクトルの測定結果に基づき算出した。具体的には、13C−NMRスペクトルにおいて、プロピレン単位由来のメチル炭素のスペクトル強度と1−ブテン単位由来のメチル炭素スペクトルとの強度比からプロピレン単位と1−ブテン単位の組成比を算出した(なお、プロピレンに由来する単量体単位をプロピレン単位と称し、1−ブテンに由来する単量体単位を1−ブテン単位と称する)。
ウベローデ型粘度計を用いて135℃のテトラリン中で測定を行った。
ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法によって測定を行った。測定装置としてはWaters社製150C/GPCを用い、溶出温度を140℃とし、使用カラムとしては昭和電工社製Sodex Packed ColumnA−80M(2本)、分子量標準物質としてはポリスチレン(東ソー社製、分子量68〜8,400,000)を用いた。得られたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)から、これらの比(Mw/Mn)を分子量分布として求めた。測定サンプルは約5mgの重合体を5mlのo−ジクロロベンゼンに溶解し、約1mg/mlの濃度とした。得られたサンプル溶液の400μlをインジェクションした。溶出溶媒流量は1.0ml/分とし、屈折率検出器にて検出した。
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製DSC220C:入力補償DSC)を用い以下の条件で測定した。
(i)試料約5mgを室温から30℃/分の昇温速度で200℃まで昇温し、昇温完了後、5分間保持した。
(ii)次いで、200℃から10℃/分の降温速度で−100℃まで降温し、降温完了後、5分間保持した。この(ii)で観察されるピークが結晶化ピークであり、ピーク面積が1J/g以上である結晶化ピークの有無を確認した。
(iii)次いで、−100℃から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温した。この(iii)で観察されるピークが結晶の融解ピークであり、ピーク面積が1J/g以上である融解ピークの有無を確認した。
JIS K7210に従い、温度230℃、荷重21.18Nで測定した。
JIS K7136に従い測定した。
東洋精機(株)社製LSI試験機(±0.4°〜1.2°の散乱透過光を受光)によって測定した。LSI値は、粘着フィルムを肉眼で観察したときの透視感とかなり良く対応することから透視感の尺度として用いた。
幅25mm、長さ180mmになるように裁断した粘着フィルムの粘着層を被着体に貼合して粘着力を測定した。被着体は厚さ3mmの透明な市販のアクリル樹脂製平板を用いた。また、貼合は23℃、50%RHの環境下で、2kgのゴムローラーを1往復させて行い、貼合1時間後に300mm/分の引張速度で180°剥離試験を行い、そのときの剥離に要する力を求めて粘着力とした。
粘着フィルムを23℃で1ケ月放置し、ブリードによる粘着フィルムの透明性の悪化の有無を目視によって判定した。
○:ブリードによる透明性の悪化なし。
×:ブリードによる透明性の悪化あり。
[非晶性オレフィン系重合体(成分(B))の重合]
攪拌機を備えた100LのSUS製重合槽中で、プロピレンと1−ブテンと、分子量調節用として水素を用い、以下の方法で連続的に共重合させて、本発明の成分(B)に相当するプロピレン−1−ブテン共重合体を得た。
重合槽の下部から、重合溶媒としてのヘキサンを100L/時間の供給速度で、プロピレンを24.00kg/時間の供給速度で、1−ブテンを1.81kg/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
重合槽の上部から、重合槽中の反応混合物の容積が100Lを保持するように反応混合物を連続的に抜き出した。
重合槽の下部から、重合用触媒の成分として、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005g/時間の供給速度で、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.298g/時間の供給速度で、トリイソブチルアルミニウムを2.315g/10時間の供給速度でそれぞれ連続的に供給した。
共重合反応は、重合槽の外部に取り付けられたジャケットに冷却水を循環させることによって、45℃で行った。
重合槽の上部から連続的に抜き出された反応混合物に少量のエタノールを添加して重合反応を停止させた後、脱モノマーおよび水洗浄をし、次いで、大量の水中でスチームによって溶媒を除去することによって、プロピレン−1−ブテン共重合体を得、これを80℃で1昼夜減圧乾燥した。得られた共重合体の生成速度は7.10kg/時間であった。得られた共重合体中のプロピレン単位の含有量は96モル%であり、1−ブテン単位の含有量は4モル%であった。また、得られた共重合体の極限粘度([η])は2.5dl/gであり、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法によって測定されたMw/Mnの値は2.1であり、示差走査熱量測定(DSC)によって、−100〜200℃の範囲には、融解ピークまたは結晶化ピークのいずれも観測されなかった。
上記によって製造された非晶性プロピレン−1−ブテン共重合体70重量部と、結晶性プロピレン系重合体(住友化学(株)社製、ノーブレンFLX80E4(MFR=7g/10分、Tm=164℃)30重量部と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製 IRGANOX1010)0.1重量部と、芳香族フォスファイト系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製 IRGAFOS168)0.1重量部とを配合し、二軸押出機によって240℃で溶融混練した。得られた非晶性オレフィン系重合体組成物(A−1)のマスターバッチペレットのMFRは3.0g/10分であった。
結晶性プロピレン系重合体(成分(B))として住友化学(株)社製ノーブレンFLX80E4(MFR=7g/10分、Tm=164℃)50重量%と、上記で得られた非晶性オレフィン系重合体組成物(A−1)のマスターバッチ50重量%(成分(A)として35重量%)とをペレットブレンドして粘着層に使用し、結晶性プロピレン系重合体として住友化学(株)社製ノーブレンFS2011DG3(MFR=2g/10分、Tm=160℃)を基材層に使用した。粘着層用樹脂を230℃で、基材層用樹脂を260℃で各々別の押出機で溶融混練した後、一機の共押出Tダイに供給した。このTダイから粘着層/基材層である二種二層構成として押出された樹脂を30℃の冷却ロールにて急冷、固化することによってキャストシートを得た。
粘着層用の樹脂として、ノーブレンFLX80E4 30重量%と、実施例1で得られた非晶性オレフィン系重合体組成物(A−1)のマスターバッチ70重量%(成分(A)として49重量%)とをペレットブレンドして使用した以外は、実施例1と同様にして二種二層の二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの物性評価結果を表1に示した。
粘着層用の樹脂として、ノーブレンFLX80E4 20重量%と、実施例1で得られた非晶性オレフィン系重合体組成物(A−1)のマスターバッチ80重量%(成分(A)として56重量%)とをペレットブレンドして使用した以外は、実施例1と同様にして二種二層の二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの物性評価結果を表1に示した。
粘着層用の樹脂として、実施例1で得られた非晶性オレフィン系重合体組成物(A−1)のマスターバッチ100重量%(成分(A)として70重量%)を粘着層に使用した以外は、実施例1と同様にして二種二層の二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの物性評価結果を表1に示した。
粘着層用の樹脂として、ノーブレンFLX80E4 99.3重量%と、実施例1で得られた非晶性オレフィン系重合体組成物(A−1)のマスターバッチ0.7重量%(成分(A)として0.5重量%)とをペレットブレンドして使用した以外は、実施例1と同様にして二種二層の二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの物性評価結果を表1に示した。この場合、粘着力は小さすぎて測定できなかった。
これに対して、粘着層における成分(A)の配合量が少ない比較例1の粘着フィルムは、粘着フィルムの透明性、粘着力が不充分であることが分かる。
Claims (4)
- 結晶性プロピレン系重合体を含有する基材層と、下記要件(a1)を満たす非晶性オレフィン系重合体(成分(A))1〜99重量%と、結晶性プロピレン系重合体(成分(B))99〜1重量%を含有する粘着層(ただし、粘着層の全体を100重量%とする)とを有し、少なくとも1方向に延伸されてなる粘着フィルム。
(a1):示差走査熱量測定によって、−100〜200℃の範囲に観測される結晶の融解熱量が1J/g以上である結晶融解ピーク、または結晶化熱量が1J/g以上である結晶化ピークのいずれもが観測されないこと。 - 結晶性プロピレン系重合体を含有する基材層と、下記要件(a2)および要件(a3)を満たす非晶性オレフィン系重合体(成分(A))1〜99重量%と、結晶性プロピレン系重合体(成分(B))99〜1重量%を含有する粘着層(ただし、粘着層の全体を100重量%とする)とを有し、少なくとも1方向に延伸されてなる粘着フィルム。
(a2):炭素原子数3以上のα−オレフィンに由来する単量体単位を少なくとも1種含有し、該単量体単位の含有量が30モル%以上である(ただし、非晶性オレフィン系重合体の全体を100モル%とする)。
(a3):135℃のテトラリン中で測定される極限粘度が0.5〜10dl/gである。 - 非晶性オレフィン系重合体が、プロピレン単独重合体、プロピレンと炭素原子数4以上のα−オレフィンとの共重合体、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンと炭素原子数4以上のα−オレフィンとエチレンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の非晶性オレフィン系重合体である請求項1または2記載の粘着フィルム。
- 非晶性オレフィン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)が3以下である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005122108A JP2006299060A (ja) | 2005-04-20 | 2005-04-20 | ポリプロピレン系延伸粘着フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005122108A JP2006299060A (ja) | 2005-04-20 | 2005-04-20 | ポリプロピレン系延伸粘着フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006299060A true JP2006299060A (ja) | 2006-11-02 |
Family
ID=37467746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005122108A Pending JP2006299060A (ja) | 2005-04-20 | 2005-04-20 | ポリプロピレン系延伸粘着フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006299060A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008090871A1 (ja) * | 2007-01-23 | 2008-07-31 | Tohcello Co., Ltd. | 二軸配向積層フィルム |
JP2008239845A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 粘着フィルム |
JP2009275218A (ja) * | 2008-04-15 | 2009-11-26 | Nitto Denko Corp | 粘着剤、粘着シート及び粘着シートの製造方法 |
JP2012062406A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Nitto Denko Corp | 粘着テープ |
JP2012512952A (ja) * | 2008-12-19 | 2012-06-07 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 接着剤物品の製造方法 |
JP2012152955A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Nitto Denko Corp | 電気又は電子機器用の発泡積層体 |
JP2013163775A (ja) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Nitto Denko Corp | 粘着テープ |
JP2013165206A (ja) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Nitto Denko Corp | ダイシング用粘着シート |
JP2013175629A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Nitto Denko Corp | ダイシング用粘着シート |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001146580A (ja) * | 1999-09-10 | 2001-05-29 | Sumitomo Chem Co Ltd | 粘着剤 |
JP2002302659A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-10-18 | Sumitomo Chem Co Ltd | 粘着フィルム |
-
2005
- 2005-04-20 JP JP2005122108A patent/JP2006299060A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001146580A (ja) * | 1999-09-10 | 2001-05-29 | Sumitomo Chem Co Ltd | 粘着剤 |
JP2002302659A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-10-18 | Sumitomo Chem Co Ltd | 粘着フィルム |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008090871A1 (ja) * | 2007-01-23 | 2008-07-31 | Tohcello Co., Ltd. | 二軸配向積層フィルム |
JPWO2008090871A1 (ja) * | 2007-01-23 | 2010-05-20 | 東セロ株式会社 | 二軸配向積層フィルム |
JP5047994B2 (ja) * | 2007-01-23 | 2012-10-10 | 三井化学東セロ株式会社 | 二軸配向積層フィルム |
JP2008239845A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 粘着フィルム |
JP2009275218A (ja) * | 2008-04-15 | 2009-11-26 | Nitto Denko Corp | 粘着剤、粘着シート及び粘着シートの製造方法 |
JP2012512952A (ja) * | 2008-12-19 | 2012-06-07 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 接着剤物品の製造方法 |
JP2012062406A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Nitto Denko Corp | 粘着テープ |
JP2012152955A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Nitto Denko Corp | 電気又は電子機器用の発泡積層体 |
JP2013163775A (ja) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Nitto Denko Corp | 粘着テープ |
JP2013165206A (ja) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Nitto Denko Corp | ダイシング用粘着シート |
JP2013175629A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Nitto Denko Corp | ダイシング用粘着シート |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4068978B2 (ja) | ポリオレフィン樹脂組成物およびこれを用いたシュリンクフィルム | |
JP2006299060A (ja) | ポリプロピレン系延伸粘着フィルム | |
US7323252B2 (en) | Biaxially oriented multilayer polypropylene film | |
JP5457703B2 (ja) | ダイシングフィルム | |
KR20100134630A (ko) | 점착 필름 | |
JP4363454B2 (ja) | 表面保護フィルム | |
JP2001162737A (ja) | 包装用多層フィルム | |
JP6281950B2 (ja) | ポリオレフィン系無延伸多層フィルム | |
JP2008239845A (ja) | 粘着フィルム | |
JP2006265281A (ja) | 粘着フィルムまたは粘着シート、およびその製造方法 | |
JP2007321084A (ja) | 光学用フィルム | |
JP2006225537A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物およびそれからなるシート | |
JP2001146580A (ja) | 粘着剤 | |
JP2009138139A (ja) | オレフィン系重合体延伸フイルム | |
JP2001105551A (ja) | 食品包装用多層フィルム | |
JP2012236895A (ja) | 樹脂組成物、並びにその樹脂組成物からなる成形品及び粘着フィルム | |
JP2005187588A (ja) | ポリプロピレン系延伸フィルム | |
JP2005126462A (ja) | ポリオレフィンフィルム | |
JP2006282738A (ja) | 粘着フィルムまたは粘着シート、その製造方法およびそれからなる粘着製品 | |
WO2014073512A1 (ja) | ストレッチ包装用フィルム | |
JP2004291609A (ja) | ポリオレフィン系ストレッチフィルム | |
JP7256581B2 (ja) | プロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体、プロピレン系重合体組成物およびこれらの用途 | |
JP5375454B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物および延伸フィルム | |
JP2006206745A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物、フィルムまたはシート | |
JP3497768B2 (ja) | ポリオレフィン系ストレッチ包装用フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080131 |
|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20080319 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Effective date: 20080514 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110414 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20110426 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110624 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110906 |