JP2006297076A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮回復性や吸収性が優れた吸収性物品を提供すること。
【解決手段】表面シート2、裏面シート3及びこれらの間に介在する吸収体4を具備する吸収性物品1であって、吸収体4は、吸収性コア5と、多数の凸部61が連続してなる連続凸部構造体6とを備え、連続凸部構造体6は、繊維集合体から形成され、吸収性コア5における表面シート2側及び/又は裏面シート3側に部分接合されて設けられており、凸部61は、吸収性コア5からの高さが10mm以下であり、吸収体4は、その厚さ方向のKES圧縮試験機による圧縮仕事量(WC値)が0.98cN・cm/cm2以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
特許文献1には、表面シートと吸収体との間に多数の凸部を有する立体シートが配置され、表面シートにおける立体シートに対応する部位が着用者の肌側に向かって隆起してしている吸収性物品が記載されている。特許文献1記載の吸収性物品は、着用者の肌に対するフィット性及び液体をスムーズに吸収体に移行させる性質に優れている。
一方、特許文献2には、パルプを主材料とした吸収体を有する吸収性物品が記載されている。特許文献2記載の吸収性物品は、吸収体を構成するパルプ中の微細パルプ繊維の本数比率を25%以下とすることにより、KES圧縮試験機によるWC値(圧縮エネルギー)が0.59cN・cm/cm2程度となり、着用時の違和感や痛みを軽減できるとされている。
特開2004−154249号公報 特開2004−49696号公報
しかし、特許文献1記載の吸収性物品においては、立体シートは表面シート側に配された第1繊維層と吸収体側に配された第2繊維層とからなり、第2繊維層を収縮させることにより第1繊維層を隆起させて、立体シートの凸部を形成している。このとき、第1繊維層と第2繊維層とを全面的に接着してしまうと、収縮によって形成される凸部形状はばらばらの大きさとなり(ひずみの緩和を制御できない)、クッション性や身体へのフィット性にばらつきが生じてしまう。そのため、第1繊維層と第2繊維層はある規則性をもって部分的に結合されていることが望ましいと考えられる。そのため、第1繊維層と第2繊維層での液の受け渡しが十分に行われず、液は、第1繊維層に、すなわち肌側に残ってしまう。
また、特許文献1記載の技術は、収縮した第2繊維層が有する水平方向の弾性収縮性を利用することで身体へのフィット性を向上させる技術である。そのため、弾性収縮性を生かすためには、伸縮性を有していない吸収体への接着は部分的にならざるを得ず、収縮して高密度化した第2繊維層への液残りにより、スムーズな吸収体への液移行ができない。このように、特許文献1記載の吸収性物品においては、クッション性と吸収性の両立を図ることが難しい。
また、特許文献1記載の立体シートの凹凸形状は熱収縮によって形成されており、収縮して余った長さを利用して凸部を形成する。ここで、元のエンボス間隔のn分の1の長さまで収縮した場合の凸部の高さは1/2×(1−1/n)sinθで表される。ここで、nは元の長さのn分の1まで収縮した場合を表し、得られた凸部を2等辺三角形に近似したときの斜辺と底辺のなす角度を表す。この式は、凸部の高さを高くするためには、第2繊維層はできるだけ収縮させなければならないことを表し、また、最大限収縮しても元のエンボス間隔の半分の高さの凸部しか得ることができないことを表している。このようにクッション性や身体へのフィット性を得るために凸部の高さを高くしようとして高密度化した第2繊維層は固く、また、液の通過性も悪い。
一方、特許文献2記載の吸収性物品においては、吸収体がパルプを主体して構成されているため、吸収体の形状安定性を発現させるためにはパルプ同士の水素結合を利用しなければならず、吸収体を圧縮することが必要がある。また、パルプは繊維長が高々2〜3mmと短いため、積層体中での繊維の充填密度が高くなりやすく、繊維の使用量に対して吸収体の厚みを厚くすることが難しい。よって、KES圧縮試験機による試験において、圧縮変位量が小さくなり、WC値を増大させるには限界があり、着用時の違和感や痛みを軽減できる効果としても不十分である。
従って、本発明の目的は、圧縮回復性や吸収性が優れた吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シート、裏面シート及びこれらの間に介在する吸収体を具備する吸収性物品であって、前記吸収体は、吸収性コアと、多数の凸部が連続してなる連続凸部構造体とを備え、前記連続凸部構造体は、繊維集合体から形成され、前記吸収性コアにおける前記表面シート側及び/又は前記裏面シート側に部分接合されて設けられており、前記凸部は、前記吸収性コアからの高さが10mm以下であり、前記吸収体は、その厚さ方向のKES圧縮試験機による圧縮仕事量(WC値)が0.98cN・cm/cm2以上である吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品によれば、圧縮回復性や吸収性に優れている。また、装着時の風合いに優れ、高吸収性ポリマーのしゃり感が少ない。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の吸収性物品は、主として尿や経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられるものである。本発明の吸収性物品には、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
本発明の吸収性物品は、典型的には、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。表面シート及び裏面シートとしては、当該技術分野において通常用いられている材料を特に制限無く用いることができる。例えば表面シートとしては、親水化処理が施された各種不織布や開孔フィルムを用いることができる。裏面シートとしては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネートを用いることができる。裏面シートは水蒸気透過性を有していてもよい。
吸収性物品は、その具体的な用途に応じて更に各種部材を具備していてもよい。例えば吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、表面シート上の左右両側部に一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
本発明の吸収性物品について、その第1実施形態である使い捨ておむつに基づき図面を参照しながら更に具体的に説明する。
本発明の吸収性物品の第1実施形態としての使い捨ておむつ1は、図1に示すように、いわゆるテープ型のおむつであり、図2に示すように、液透過性の表面シート2と液保持性の吸収体4と液不透過性の裏面シート3とがこの順に積層されている。吸収体4の周縁部においては、表面シート2と裏面シート3とが接合されている。表面シート2及び裏面シート3は、それらの長手方向中央部において幅方向内方に凹んでおり(この縁部を「凹状縁部1E」という)、展開状態において全体として砂時計形状を有している。
表面シート2と裏面シート3とは、腹側部に位置する部分の長手方向端部と背側部に位置する部分の長手方向端部とが公知の接合手段により互いに接合されており、これによりウエストフラップ部1Cが形成されている。また、腹側部に位置する部分の両側縁部と背側部に位置する部分の両側縁部とにサイドフラップ部1Dが形成されている。
また、ウエストフラップ部1Cにウエスト弾性部材G1が張設されており、凹状縁部1Eに沿ってレッグ弾性部材G2が張設されている。背側部のサイドフラップ部1DにファスニングテープG3が設けられている。
次に、本発明の吸収性物品の特徴部分である吸収体4について詳述する。
吸収体4は、平面視で吸収性物品長手方向に沿って略縦長の形状を有している。尚、吸収体4の平面視形状は、例えば、凹状縁部1Eの形状に沿って、長手方向中央部において幅方向内方に凹んだ形状でもよく、腹側部及び/又は背側部が幅方向周縁部へ延出した、T字形状あるいはI字形状をしていてもよい。
吸収体4は、図2に示すように、液保持性の吸収性コア5と、多数の凸部61が連続してなる連続凸部構造体6とを備えている。
吸収性コア5は、少なくとも親水性の短繊維、若しくは親水性を有する長繊維のウエブと高吸収性ポリマーとから構成される。
親水性の短繊維としては、木材パルプ等の天然パルプやレーヨン、コットン等が挙げられる。実施形態のひとつとして、吸収性コア5は、高吸収性ポリマーとパルプとからなる混合積繊層である。
吸収性コア5は上記親水性の短繊維の他、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂を素材とする合成パルプを併用することができる。天然パルプは一般に吸液性が高いため、これを用いることで吸収体の液吸収容量や吸収速度を高めることができる。一方、合成パルプは所定温度に加熱することで溶融する性質を有するので、これを含む積繊層あるいは吸収体全体を加熱して合成パルプを溶融させることで、吸収体全体としての強度を高めることができる。
吸収性コア5を構成する親水性を有する長繊維には、本来的に親水性を有する長繊維、及び本来的には親水性を有さないが、親水化処理が施されることによって親水性が付与された長繊維の双方が包含される。好ましい長繊維は本来的に親水性を有する長繊維であり、特にナイロンやアクリル、アセテートやレーヨンの長繊維が好ましい。とりわけ水分率が10%未満の繊維であるアセテートは、湿潤しても嵩高性が保持されるので特に好ましい。ここで、水分率は25℃、相対湿度65%の環境下で測定した値である。
本明細書において親水性を有する長繊維のウエブとは、その配向方向について測定されたクレム吸水度が好ましくは20mm以上、更に好ましくは30mm以上であるものを言う。
クレム吸水度の測定は、例えば以下のように行われる。吸収体4における高吸収性ポリマーが含まれている部分から、高吸収性ポリマーを取り除き、吸収体4中における長繊維の捲縮率を維持した状態で、長繊維のウエブを用いて、クレム吸水度の測定を行う。測定には、0.3%の赤色2号(外添)で着色したイオン交換水を用いる。セットしてから30秒後の水面からの高さをクレム吸水度とする。
なお、クレム吸水度は、JISP8141(1996)「紙及び板紙のクレム法による吸水度試験方法」に準じて測定する。測定方向は、吸収体1の長手方向のみとする。試験片の幅は15mmとする。3点の試験片の測定値の平均値をもってクレム吸水度とする。試験片によっては幅方向でクレム吸水度にばらつきが出るが、その場合は幅方向で略平均(目視)した値を測定値とする。
吸収体から高吸収性ポリマーを取り除く操作を行うと、吸収体中でのウエブの密度ρ1と、高吸収性ポリマーが取り除かれた後のウエブの密度ρ2とが相違するおそれがある。そこで、吸収体から高吸収性ポリマーを取り除く前に、吸収体中でのウエブの密度ρ1を予め測定しておき、高吸収性ポリマーが取り除かれた後のウエブの密度ρ2が、予め測定された密度ρ1と同じになるように、高吸収性ポリマーが取り除かれた後のウエブの状態を調整した後に、クレム吸水度を測定する。密度ρ2を密度ρ1に合わせるためには、例えば高吸収性ポリマーが取り除かれた後のウエブを圧縮すればよく、その状態下にクレム吸水度を測定する。密度ρ1は、例えば0.03〜0.05g/cm3であった。
吸収体中でのウエブの密度ρ1(g/cm3)は、ウエブの坪量(g/cm2)と、ウエブの厚み(cm)とから算出される。ウエブの坪量は、吸収体から高吸収性ポリマーを取り除いた後の重量(g)と、面積(cm2)とから算出される。一方、ウエブの厚みは次の方法で測定される。吸収性物品から取り出された吸収体に予め24.5kPaの荷重を12時間掛けて、しわを伸ばした状態としておく。次に、吸収体上に5cm×5cmの大きさのアクリル板に重りを載せ、0.245kPaの荷重が加わった状態下に厚みを測定する。具体的には、カミソリ刃で吸収体の断面を切り出し、ウエブが含まれる吸収体の範囲を10倍の実体顕微鏡で観察し、吸収体中のウエブの厚みを測定する。測定点数は5点とし、その平均値をもって厚みとする。測定値が20%以上振れた場合はそのデータを削除し、別の測定値を追加する。
また、長繊維としては捲縮しているものを用いることが好ましい。長繊維はその捲縮率(JIS L0208)が好ましくは10〜90%であり、更に好ましくは10〜60%、一層更に好ましくは10〜50%である。捲縮した長繊維からウエブを形成することで、該ウエブ中に高吸収性ポリマーを安定的に且つ多量に埋没担持することが容易となる。長繊維を捲縮させる手段に特に制限はない。捲縮は二次元的でもよく或いは三次元的でもよい。捲縮率は、長繊維を引き伸ばしたときの長さと、元の長繊維の長さとの差の、伸ばしたときの長さに対する百分率で定義され、以下の式から算出される。
捲縮率=(A−B)/A × 100 (%)
元の長繊維の長さとは、長繊維が自然状態において、長繊維の両端部を直線で結んだ長さをいう。自然状態とは、長繊維の一方の端部を水平な板に固定し、繊維の自重で下方に垂らした状態をいう。長繊維を引き伸ばした時の長さとは、長繊維の捲縮がなくなるまで伸ばした時の最小荷重時の長さをいう。
長繊維の繊維径に特に制限はない。一般に1〜10dtex、特に1.7〜7.8dtexの長繊維を用いることで満足すべき結果が得られる。また、吸収体によれに対する耐性やクッション性を付与したい場合は、2.1〜7.2dtexの繊維を用いることが特に好ましい。本発明において長繊維とは、繊維長をJIS L1015の平均繊維長測定方法(C法)で測定した場合、好ましくは70mm以上、更に好ましくは80mm以上、一層好ましくは100mm以上である繊維のことをいう。ただし、測定対象とするウエブの全長が100mm未満である場合には、当該ウエブ中の繊維の好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上、一層好ましくは80%以上がウエブ全長にわたって延びているときに、当該ウエブの繊維は長繊維であるとする。本発明で用いられる長繊維は一般に連続フィラメントと呼ばれるものである。また、連続フィラメントの束が一方向に配向したものは一般にトウと呼ばれている。従って、本発明における長繊維とは、連続フィラメントを含む概念のものである。また長繊維が配向したウエブとは、連続フィラメントのトウ層を含む概念のものである。また、該長繊維の一部が切断され、繊維長が上記値を下回る繊維(切断された繊維)が、吸収体中に混合されても良い。
吸収性コア5中には、高吸収性ポリマーを埋設担持させることができる。「高吸収性ポリマーを埋没担持させる」とは、高吸収性ポリマーが、吸収性コア5を構成するパルプや長繊維によって形成される空間内に入り込んで、着用者の激しい動作によっても高吸収性ポリマーの極端な移動や脱落が起こりにくくなっている状態をいう。このとき、パルプや長繊維は高吸収性ポリマーに絡みつき、あるいは引っ掛かりを生じ、あるいはまた、高吸収性ポリマーはそれ自身の粘着性によりパルプや長繊維に付着している。
このようにして、高吸収性ポリマーは、パルプの積繊層、親水性を有する長繊維のウエブ等中に埋没担持されている。
高吸収性ポリマーとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでも良い。吸収体が長繊維のウエブからなる場合、粒子状の高吸収性ポリマーの形状が不定形タイプ、塊状タイプ又は俵状タイプを用いることによって、ウエブに対して同量以上、10倍以下の坪量で埋没担持させることができる。また、球粒凝集タイプや球状タイプの場合には、ウエブに対して同量以上、5倍以下の坪量で埋没担持させることができる。これらの粒子形状は、特に高吸収量と薄型化を両立させたい場合は前者を、風合い(高吸収性ポリマーのしゃり感の低減)を重視する場合は後者を選択することが望ましい。
第1実施形態における吸収性コア5は、図2及び図3に示すように、パルプ52の積繊層51からなり、積繊層51中に高吸収性ポリマー53が均一に埋設担持されている。
「高吸収性ポリマーが均一に埋設担持されている」とは、吸収体の厚み方向あるいは幅方向において、高吸収性ポリマーが完全に一様に配されている場合、及び吸収体の一部を取り出した時に、高吸収性ポリマーの存在量のばらつきが、坪量で2倍以内の分布を持つ場合をいう。このようなばらつきは、吸収性物品を製造する上で、まれに高吸収性ポリマーが過剰に供給され、部分的に散布量が極端に高い部分が生じることに起因して生ずるものである。つまり前記の「均一に」は、不可避的にばらつきが生ずる場合を包含するものであり、意図的にばらつきが生じるように高吸収性ポリマーを分布させた場合は含まれない。
吸収体における高吸収性ポリマーの平面方向における散布状態としては、種々変更が可能である。上述のように平面方向に均一に高吸収性ポリマーが散布される状態の他に、高吸収性ポリマーが吸収体の前側に偏倚するように散布される状態が挙げられる。すなわち、吸収体の幅方向では散布坪量が同じになっており且つ吸収体の前側ほど散布坪量が高くなっている状態が挙げられる。高吸収性ポリマーが吸収体の前側に偏倚するように散布されている吸収体は、身体の前側からの液漏れの防止効果が高いものである。このような吸収体は、パンツ型使い捨ておむつの吸収体として特に有用である。
他の実施形態としては、高吸収性ポリマーが吸収体の後側に偏倚するように散布されている状態、より具体的には、吸収体の前側に向けて開口したコ字状となるように高吸収性ポリマーが散布されている状態が挙げられる。高吸収性ポリマーが吸収体の後側に偏倚するように散布されている吸収体は、身体の後側からの液漏れの防止効果が高いものである。このような吸収体は、低月齢乳児や寝たきりの方用の使い捨ておむつの吸収体として特に有用である。
他の実施形態としては、吸収体の周縁領域には高吸収性ポリマーが散布されておらず、周縁領域に取り囲まれる中央領域に高吸収性ポリマーが散布されている状態が挙げられる。このような状態の吸収体は、吸収体の周縁領域には高吸収性ポリマーが散布されていないことで、吸収体からの高吸収性ポリマーの脱落を効果的に防止できる。
これら高吸収性ポリマーの散布状態に加えて、又はそれに代えて、吸収体の幅方向において高吸収性ポリマーの散布状態を変化させることもできる。例えば吸収体の幅方向中央部における高吸収性ポリマーの散布坪量を、幅方向両側部における高吸収性ポリマーの散布坪量よりも高くすることができる。このようにすることで、着用者の足周りからの液漏れを効果的に防止できる。このような吸収体は、使い捨ておむつの吸収体として好適である。これとは反対に、吸収体の幅方向両側部における高吸収性ポリマーの散布坪量を幅方向中央部における高吸収性ポリマーの散布坪量よりも高くすることができる。このようにすることで、吸収体のスポット吸収性を高めることができる。このような吸収体は軽失禁者用の失禁パッドや生理用ナプキンの吸収体として好適である。吸収体の幅方向において高吸収性ポリマーの散布状態を変化させる場合、吸収体の少なくとも股下部が前述の構造となっていることが好ましい。
これら高吸収性ポリマーの散布状態は、適宜組み合わせて実施することができる。
第1実施形態においては、吸収性コア5は、透水性の被覆シート41で被覆されている。被覆シート41としては、ティッシュペーパー、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド不織布の他、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、乾式パルプシート、エアスルー不織布、エアレイドシート等を用いることができる。これら不織布は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を単独で又はこれらの複合繊維を用いて作成することができる。また、木材パルプ等の天然パルプ、レーヨンやコットン、アセテートなどの半合成繊維を混合してもよい。
本発明の吸収性物品においては、吸収性コア5における表面シート2側及び/又は裏面シート3側に、連続凸部構造体6が部分接合されて設けられている。第1実施形態においては、連続凸部構造体6は、吸収性コア5における表面シート2側のみに設けられている。
連続凸部構造体6は、第1実施形態においては、長繊維の繊維集合体(多数本の長繊維の集合体)から形成されている。各々の長繊維は、吸収体4を平面視した場合に概ね一方向に延びており(以下、この方向を吸収体4のX方向ともいう)、繊維集合体は、多数本の長繊維を所定の幅に分散配置して形成されている。
繊維集合体を形成する長繊維は、前述した吸収性コア5を形成する長繊維と同じものを用いることが好ましい。
繊維集合体は、多数の凸部61が連続的に形成されて連続凸部構造体6となっている。長繊維は、吸収体4のX方向に配向している。このX方向は、吸収体4の製造時の機械方向でもある。吸収体4のX方向は、肌触り及び防漏性を高める点から、使い捨ておむつ(吸収性物品)1の長手方向に沿っていることが好ましい。
長繊維の配向は、長繊維の始点と終点とを結んだベクトルが平面方向に向いていればよく、始点と終点との間がねじれたり、絡み合うことなどにより、長繊維の一部が垂直方向(吸収体の厚み方向)に向いてしまうものを含む。より具体的には、長繊維の配向の程度は、配向度で表して1.2以上、特に1.4以上であることが好ましい。本実施形態において配向度はKANZAKI社のMicrowave molecular orientation analyzer MOA-2001Aを用いて測定する。サンプルサイズは長手方向100mm、幅50mmとし、3点の平均値を配向度とする。サンプルサイズがこの大きさに満たない場合は、複数のサンプルを互いに重ならないように配して測定する。
連続凸部構造体6と吸収性コア5とは、図2(a)に示すように、吸収体4のX方向及びX方向と直交する方向(以下、Y方向ともいう)において、それぞれ間欠的に接合されており、それにより、連続凸部構造体6と吸収性コア5との多数の接合部62が平面視で千鳥状に形成されている。
第1実施形態において、吸収体4のX方向及びY方向に各々直列する多数の接合部62は各々等ピッチであり、個々の接合部62の形状は、平面視で矩形状である。
他の実施形態として、接合部62のピッチは、部分的に変更可能である。ピッチを細かくすることで、凸部61が細かくなり、身体の曲率が大きい場所、例えば、股間部や排尿部、でん裂部等に対してフィット性が向上する。また、液の流れを抑制することができるので、製品長手方向および幅方向端部へ配することにより、漏れを抑制することができる。これらピッチは単独でも、組み合わせて使用してもよい。
連続凸部構造体6は、接合部62以外の部分、具体的には、X方向において相隣接する接合部62,62間の部分が、吸収性コア5から離間して表面シート2側に張り出すように隆起しており、その張り出し部分が、断面略倒立U字状の凸部61を形成している。
連続凸部構造体6と吸収性コア5との部分接合は、第1実施形態においては、図4に示すように、連続凸部構造体6が吸収性コア5に埋設されることにより構成されている。詳細には、連続凸部構造体6における谷部は、連続凸部構造体6が部分接合される前における吸収性コア5(吸収性コア5が被覆シート41により被覆されている場合には、被覆シート41も含む)の連続凸部構造体6が部分接合される面(以下「吸収性コアの基準面」という)Sよりも凹んだ埋設凹み54に配設されて接合されている。
連続凸部構造体6の凸部61は、吸収性コア5からの高さhが、0.5〜10mmであり、好ましくは0.8〜5mmである。凸部61の高さhは、吸収性コア5の基準面Sからの頂点の高さとする。
凸部61の高さhの測定は、吸収体4に予め24.5kPaの荷重を12時間掛けて、しわ等がない状態にした後、測定箇所を厚さ方向に切断し、5分放置した後に行う。具体的には、吸収体上に5cm×5cmの大きさのアクリル板に重りを載せ、0.245kPaの圧力が掛かるように調整したものを試料に載せた状態で測定する。測定装置は、キーエンス社LK080クラス2レーザー変位計を用いた。測定点数は5点の平均とし、20%以上測定値が振れた場合はそのデータを削除し、別のサンプルを追加した。
連続凸部構造体6における隣接する凸部61の平面視間隔は、吸収性物品長手方向には、好ましくは0.5〜10mmであり、更に好ましくは2〜7mmである。また、凸部61の平面視間隔は、吸収性物品幅方向には、好ましくは1〜10mmであり、更に好ましくは2〜7mmである。凸部61の平面視間隔は、その頂点を基準として測定する。単位面積(1cm2)あたりの凸部の数は、1〜20個、特に6〜15個であることが好ましい。
連続凸部構造体6には、高吸収性ポリマー(図示せず)が、吸収性コア5における高吸収性ポリマー53の含有率よりも少ない範囲で含有していることが好ましい。特に、連続凸部構造体6における高吸収性ポリマーの含有率が、吸収性コア5における高吸収性ポリマー53の含有率よりも50%以上少ないことが好ましい。連続凸部構造体6には、高吸収性ポリマーが全く含有していなくてもよい。このような含有率に規定されていると、液を吸収しても凸部61が、膨潤した高吸収性ポリマー53で満たされることがないのでゲルブロッキングが起こらず、繰り返し吸収が行われても素早い液透過性を維持する。尚、吸収性コア5内のように、全体の形が変化しうる場合は、ゲル強度が高い高吸収性ポリマー53を用いることによりゲルブロッキングを防ぐことができる。しかし、本発明の吸収性物品のように凹凸構造が固定されている場合はたとえゲル強度の高い高吸収性ポリマー53を用いた場合でも、高吸収性ポリマー53を高濃度で配合するとゲルブロッキングを起こして吸収性能が低下する。
また、凸部61の圧縮特性がゲルの圧縮特性に支配されてしまったり(ゲル感がある)、肌表面で液を保持するのでドライ感が欠けることがないなどの利点がある。
このような本発明の目的を考慮すると、好ましい高吸収性ポリマーの例は以下のとおりである。
まず、高吸収性ポリマーの使用量を減らし、液吸収後のゲル感が低下することを防止する点から、その遠心脱水法による生理食塩水の吸水量は、30g/g以上、特に30〜50g/gであることが好ましい。高吸収性ポリマーの遠心脱水法による吸水量の測定は以下のようにして行う。すなわち、高吸収性ポリマー1gを生理食塩水150mlで30分間膨潤させた後、250メッシュのナイロンメッシュ袋に入れ、遠心分離機にて143G(800rpm)で10分間脱水し、脱水後の全体重量を測定する。次いで、以下の式に従って、遠心脱水法による吸水量(g/g)を算出する。
遠心脱水法による吸水量 = (脱水後の全体重量−ナイロンメッシュ袋の重量−乾燥時の高吸収性ポリマーの重量−ナイロンメッシュ袋の液残り重量)/乾燥時の高吸収性ポリマーの重量
さらに、高吸収性ポリマーは、荷重下での通液速度が高いものを用いることがさらに好ましい。高吸収性ポリマーとしてその通液速度の値が30〜300ml/min、好ましくは32〜200ml/min、更に好ましくは35〜100ml/minのものを用いている。
通液速度の値が30ml/min未満である場合、吸液によって飽和膨潤した高吸収性ポリマー同士が荷重下に付着し合って、液の通過を妨げてしまい、ゲルブロッキングが起こりやすくなる。通液速度の値が大きければ大きいほど、ゲルブロッキングの発生を防止する観点から好ましい。
通液速度が300ml/minを超える場合は、吸収体中の液の流れ性が高すぎて、特に一度に多量の排泄物が排泄された場合や、月齢の高い乳幼児或いは大人の例に見られるように排泄速度が速い場合、さらに吸収体の薄型化を図った場合に、液の保持が十分でなく、漏れを生じる可能性がある。また、一般に、通液速度を高めることは高吸収性ポリマーの架橋度を高くすることになり、高吸収性ポリマーの単位重量あたりの吸収容量が低くなり、多量の高吸収性ポリマーを使用しなければならない。これらの観点から通液速度の上限値は決定される。
高吸収性ポリマーの通液速度の測定は、2.0kPa荷重下で行われる。この荷重は、吸収性物品を着用している間に吸収体に加わる体圧にほぼ相当する。通液速度の具体的な測定方法は、例えば特開2003−235889号公報の段落〔0005〕に記載されている。本発明においては、この公報に記載されている測定方法で用いられる試料の重量である0.200gを、0.32gに変更して測定を行う。具体的には以下の手順で通液速度を測定する。
〔通液速度の測定方法〕
垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に、金網(目開き150μm)と、コック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とが備えられた濾過円筒管を用意する。コックを閉鎖した状態で、該円筒管内に、850〜150μmの粒度に調整した測定試料0.32gを投入する。次に該円筒管内に0.9重量%の生理食塩水50mlを注ぐ。生理食塩水を注ぎ始めてから30分間静置した後、目開きが150μmで、直径が25mmである金網を先端に備えた円柱棒(21.2g)を、濾過円筒管内に挿入し、該金網と測定試料が接するようにする。1分経過後に、77.0gのおもりを円柱棒に取り付けて測定試料に荷重を加える。更に1分間静置した後にコックを開く。生理食塩水の液面が40mlの目盛り線から20mlの目盛り線に達するまでの時間(T1)(秒)を計測する。計測された時間T1(秒)を用い、次式から通液時間を算出する。なお式中、T0は濾過円筒管内に測定試料を入れないで計測された時間である。
通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0)
通液速度の更に詳細な測定方法は特開2003−235889号公報の段落〔0008〕及び〔0009〕に記載されている。測定装置は同公報の図1及び図2に記載されている。
前述の各実施形態で用い得る高吸収性ポリマーとしては、前記の各特性を満足するものであれば特に制限されないが、具体的には例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられる。尚、前記の各特性を満たすようにするためには、例えば、高吸収性ポリマーの粒子内部及び表面の架橋密度を調整したり、粒子表面に架橋密度勾配を設ければよい。或いは高吸収性ポリマーの粒子を非球形状の不定形粒子とすればよい。特に、本出願人の先の出願に係る特許第2721658号公報に記載の陰イオン界面活性剤を分散剤として用いた逆相懸濁重合重合法を採用することで、所望の通液速度を有する高吸収性ポリマーが得られる。あるいは特開平7−184956号公報の第7欄28行〜第9欄第6行に記載の方法を用いることができる。
連続凸部構造体6における凸部61の内部には、連続凸部構造体6を形成する繊維集合体の構成繊維又は別の繊維が充填されていてもよく(図示せず)、図4に示すように、繊維が充填されていなくても(つまり空洞状になっていても)よい。
吸収体4は、その全体で(つまり吸収性コア5と連続凸部構造体6とを合わせた全体で)、その厚さ方向のKES圧縮試験機による圧縮仕事量(WC値)が0.98cN・cm/cm2以上であり、好ましくは1.47cN・cm/cm2以上である。この圧縮弾性率は、カトーテック社KES-G5ハンディー圧縮試験機を用いて測定した。すなわち、5cm×10cmの試験片を準備し、試験台に取り付けた。その試験片を面積2cm2の円形平面を持つ鋼板間で圧縮した。圧縮速度は20μm/sec、圧縮最大荷重は4.9kPaとした。回復過程も同一速度で測定を行った。圧縮仕事量WCは次式で表される。Tm、T0及びPは、それぞれ4.9kPa(50gf/cm2)荷重時の厚み、49Pa(0.5gf/cm2)荷重時の厚み及び測定時の荷重を示す。
Figure 2006297076
このような圧縮仕事量(WC値)に規定されていると、吸収体の凹凸構造に由来する違和感がなく、圧力解放後(例えばパックから取り出した後)の回復性に優れ、クッション性を有する吸収性物品を提供でき、取り出した直後でも身体にフィットし、液の素早い吸収性を発現でき、圧縮により非常にコンパクトになるなどの利点がある。
凸部61は、吸収性コア5における表面シート2側に表面シート2に向けて凸に設けられ、その頂点が表面シート2に接合されている。凸部61の頂点と表面シート2との接合は、例えば、ホットメルトや熱融着により行われる。このような接合がされていると、凸部から液が素早く吸収され、表面シート全体に液が残らず、また、圧力が分散されて液戻りが小さくなる結果、肌がさらっとした状態を保つことができるといった利点がある。
次に、第1実施形態の使い捨ておむつ1における吸収体4の一製造方法について説明する。図5に示すように、まず、吸収性コア5の素材となる長尺状の吸収性コア素材5’の上に、連続凸部構造体6の素材となる長尺状の連続凸部構造体素材6’を積層する。
次に、連続凸部構造体素材6’と吸収性コア素材5’との積層体を、周面にエンボスR11を備えたエンボスロールR1と平滑ロールR2とによりエンボス加工する。エンボスロールR1のエンボスR11は、図6に示すように、連続凸部構造体6の凸部61及び接合部62に対応した形状及び配置となっている。一対のエンボスロールR1、平滑ロールR2によるエンボス加工により、連続凸部構造体素材6’に所定配列で連続的に凸部61が形成されて連続凸部構造体6が得られる。ここで、吸収性コア5の上面が凹んで埋設凹
み54が形成され、連続凸部構造体6における谷部は被覆シート41を突き破って吸収性コア5に絡合し、接合部62が形成される。そして、連続凸部構造体6と吸収性コア5との積層体を、カッターCにより所定長さに切断する。
その結果、連続凸部構造体6における谷部が吸収性コア5の埋設凹部54に埋設されて、連続凸部構造体6が吸収性コア5に部分接合された吸収体4が得られる。
このように形成された連続凸部構造体6及び吸収性コア5の積層体からなる吸収体4は、次工程(図示せず)において表面シート2の接合、裏面シート3の接合、弾性部材の配設、所定形状への切断等が行なわれ、使い捨ておむつ1が得られる。
第1実施形態の使い捨ておむつ1によれば、吸収体4が吸収性コア5と連続凸部構造体6からなり、凸部61の高さhと吸収体4の厚さ方向の圧縮仕事量が所定範囲に規定されているため、圧縮回復性や吸収性に優れている。また、装着時の風合いに優れ、高吸収性ポリマーのしゃり感が少ない。
また、連続凸部構造体6が吸収性コア5に埋設されて部分接合されているため、接着剤を用いなくても、吸収性コア5への液の素早い移行が可能となる。
次に、連続凸部構造体6の配列形態のバリエーションについて具体的に例示する。特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用されるため、同じ構成部位については同じ符号を付し、説明を省略する。配列形態の異なる連続凸部構造体6を備えた吸収性物品においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
連続凸部構造体6の配列形態は、図7に示すように、幅方向に隣接する凸部61,凸部61における長手方向位置が一致している(ずれていない)配設形態とすることができる。このような配設形態では、液の拡散性が良好になり、液戻りを低減することができる。また、連続凸部構造体6に直線的な可撓軸ができやすく、吸収性物品を折りこんでも折ジワにより、凸部がつぶされてしまうことがないなどの利点がある。
連続凸部構造体6は、図8に示すように、吸収体4の長手方向全体のうち、吸収性物品を装着したときの排泄部を中心に、腹側部寄り又は背側部寄りに偏って設けることができる。このような配設形態では、身体へのフィット性と吸収性物品を薄さを両立することができるといった利点がある。テープ型の使い捨ておむつにおいては、パッケージ梱包時にファスニングテープなどにより製品全体が厚くなりがちなので、特に有益である。
連続凸部構造体6は、図9に示すように、吸収体4の幅方向を略3等分したときにおける幅方向両側部のみに設けることができる。このような配設形態では、連続凸部構造体6が防漏壁として機能する利点がある。
連続凸部構造体6の接合部62は、図10に示すように、吸収性コア5に埋設されることなく、吸収性コア5(吸収性コア5が被覆シート41により被覆されている場合には、被覆シート41も含む)における表面シート2側及び/又は裏面シート3側に、部分接合することができる。このような形態の部分接合は、接着、熱融着等により構成することができる。
連続凸部構造体6は、図11(a)に示すように、吸収性コア5における表面シート2側及び裏面シート3側に、それぞれ、その凸部61を表面シート2における吸収体4側の面及び裏面シート3における吸収体4側の面に向けて凸に設けることができる。このような配設形態では、吸収体4の厚さ方向の圧縮弾性率が高い構造となる。
吸収体4においては、図11(b)に示すように、吸収性コア5に連続凸部構造体6を部分接合させたもの全体を、被覆シート41で被覆した形態とすることができる。
連続凸部構造体6は、図12(a)に示すように、その凸部61を表面シート2における吸収体4側の面に吸収性コア5に向けて凸に設けることができる。
連続凸部構造体6は、図12(b)に示すように、その凸部61を裏面シート3における吸収体4側の面に吸収性コア5に向けて凸に設けることもできる。
図12(a)及び図12(b)に示す形態では、凸部61の頂点は、吸収性コア5(吸収性コア5が被覆シート41で被覆されている場合には、被覆シート41)における表面シート2側又は裏面シート3側に、接着、熱融着等により接合されている。
吸収体4においては、吸収性コア5を幅狭に形成し、吸収性コア5の両側方に、連続凸部構造体6を設けることができる。この場合、凸部61は、図12(c)に示すように、裏面シート3における表面シート2側の面に設けることができ、また表面シート2における裏面シート3側の面に設けることもできる(図示せず)。このような配設形態では、連続凸部構造体が防漏壁として働き漏れを抑制したり、吸収体が幅狭なので股下部でのフィット性がさらに向上するなどの利点がある。この場合、吸収性コア5は股下部のみを幅狭に形成し、腹側や背側は幅を拡げて形成することが好ましい。
連続凸部構造体6における多数の凸部61は、図13に示すように、一方向に傾斜させて吸収性コア5に設けることができる。凸部61のループ部を上方に向けて均等に突出させた形態においては、装着圧や身体の動きに起因する圧力が前記ループ部に加わった場合、それぞれのループ部が独立して様々な方向に傾斜してしまうと、これに起因して肌触りが悪化し、また液の吸収性も悪化してしまう恐れもあるが、このように一方向に傾斜させた形態では、傾斜方向が決まってくるので、風合いが良く、また液の流れを抑制することができるので、漏れを抑制できるといった利点がある。
表面シート2には、平面視で連続凸部構造体6の接合部62に対応した位置に、開孔21を設けることができる。このように表面シート2に開孔21が形成されていると、表面シート2からの吸収性コア5への液の引き込み性が向上するという利点がある。図14に示す吸収性物品においては、連続凸部構造体6の凸部61は、吸収性コア5における表面シート2側に表面シート2に向けて凸に設けられている。また、開孔21は、表面シート2が、隣接する凸部61,凸部61間に回り込むことのないように形成されている。
図14に示すような、表面シート2に開孔21を有する使い捨ておむつは、例えば、以下のように製造することができる。
図15に示すように、まず、連続凸部構造体6の素材となる長尺状の繊維集合体6”の上に、表面シート2の素材となる長尺状の表面シート素材2’を積層する。表面シート素材2’における繊維集合体6”側には、ホットメルト剤等の接着剤が塗布されている。その後直ちに、表面シート素材2’と繊維集合体6”との積層体を、周面に多数のピン(針)を有したエンボスを備えた一対のエンボスロールR3,R3により開孔エンボス加工する。エンボスロールR3のエンボスは、連続凸部構造体6の凸部61及び接合部62に対応した形状及び配置となっている。
一対のエンボスロールR3,R3によるエンボス加工により、表面シート素材2’における接合部62に対応した位置に開孔21が形成されると共に、繊維集合体6”に所定配列で連続的に凸部61が形成されて長尺状の連続凸部構造体素材6’が得られる。また、表面シート素材2’と連続凸部構造体素材6’とは、表面シート素材2’における連続凸部構造体素材6’側の面に、凸部61の頂点が接着剤により部分接着される形で接合される。
次に、吸収性コア5の素材となる長尺状の吸収性コア素材5’の上に、開孔21の形成された表面シート素材2’と連続凸部構造体素材6’との積層体を、一対の平滑ロールR4,R4により接合加工する。一対の平滑ロールR4,R4間に導入される前に、表面シート素材2’と連続凸部構造体素材6’との積層体における吸収性コア素材5’側には、ホットメルト剤等の接着剤が塗布されている。その結果、連続凸部構造体素材6’の谷部が、吸収性コア素材5’の上面に部分接合され、接合部62が形成される。
このように形成された表面シート素材2’と連続凸部構造体素材6’と吸収性コア素材5’との積層体は、次工程(図示せず)において裏面シート3の接合、弾性部材の配設、所定形状への切断等が行なわれ、使い捨ておむつ等の吸収性物品が得られる。
また、図16に示すように、開孔21は、表面シート2が、隣接する凸部61,凸部61間に回り込むように形成することができ、更に、開孔21に対応した位置に、連続凸部構造体6の接合部62に開孔63を、また被覆シート41に開孔42を形成することができる。吸収性コア5の上面は開孔42に対応して凹み、埋設凹み54が形成されている。
図16に示すような、表面シート2、接合部62及び被覆シート41にそれぞれ開孔21、開孔63及び開孔42を有する使い捨ておむつは、例えば、以下のように製造することができる。
図17に示すように、まず、吸収性コア5の素材となる長尺状の吸収性コア素材5’の上に、連続凸部構造体6の素材となる長尺状の繊維集合体6”を積層する。そして、繊維集合体6”と吸収性コア素材5’との積層体を、カッターCにより所定長さに切断し、連続凸部構造体素材6’と吸収性コア5との積層体とする。
次に、連続凸部構造体素材6’と吸収性コア素材5’との積層体の上に、表面シート2の素材となる長尺状の表面シート素材2’を積層する。表面シート素材2’における連続凸部構造体素材6’側には、ホットメルト剤等の接着剤が塗布されている。その後直ちに、表面シート素材2’と連続凸部構造体素材6’と吸収性コア5との積層体を、周面に多数のピン(針)を有したエンボスを備えたエンボスロールR5と平滑ロールR6とによりエンボス加工する。エンボスロールR5のエンボスは、連続凸部構造体6の凸部61及び接合部62に対応した形状及び配置となっている。一対のエンボスロールR5、平滑ロールR6によるエンボス加工により、表面シート2における接合部62に対応した位置に開孔21が形成され、連続凸部構造体素材6’に所定配列で連続的に凸部61が形成されて連続凸部構造体6が得られる。また、連続凸部構造体6の谷部が吸収性コア5に絡合し、接合部62が形成される。更に、接合部62及び被覆シート41にそれぞれ開孔63及び開孔42が形成される。吸収性コア5の上面は開孔42に対応して凹み、埋設凹み54が形成される。
その結果、連続凸部構造体6の谷部が吸収性コア5に埋設されて、連続凸部構造体6が吸収性コア5に部分接合される。
このように形成された表面シート素材2’、連続凸部構造体6及び吸収性コア5の積層体は、次工程(図示せず)において裏面シート3の接合、弾性部材の配設、所定形状への切断等が行なわれ、使い捨ておむつ等の吸収性物品が得られる。
図17に示す製造方法は、内部に繊維が充填された凸部61が形成され易く、そのような凸部61を有する吸収性物品の製造に適している。
図16に示すような、表面シート2、接合部62及び被覆シート41にそれぞれ開孔21、開孔63及び開孔42を有する使い捨ておむつには、尿のような低粘度の排泄物のみならず、軟便や経血等、ある程度粘度が高い液体も吸収することが可能となる利点がある。
連続凸部構造体6と吸収性コア5との接合部62は、図18に示すように、非連続的に配置された多数の小接合部64から構成し、吸収体4に、複数の小接合部64に周囲を取り囲まれた閉鎖領域65が多数形成された形態とすることができる。各閉鎖領域65内の連続凸部構造体6を形成する長繊維66は、実質的にその総てが、その配向方向の前後に位置する他の閉鎖領域65との境界部において、小接合部64に固定されている。
次に、第2実施形態及び第3実施形態における吸収体4について説明する。第2実施形態及び第3実施形態における吸収体4は、第1実施形態における吸収体4に比して、連続凸部構造体6の構成及び連続凸部構造体6と吸収性コア5との部分接合の構成が主として異なる。第2実施形態及び第3実施形態について特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用されるため、同じ構成部位については同じ符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態における吸収体4においては、図19に示すように、連続凸部構造体6は、表面シート2側に配された第1繊維層6aと、吸収体4側に配された第2繊維層6bを有しており、第1繊維層6aと第2繊維層6bとは部分的に熱融着されて接合部62が形成されている。接合部62は、多数の円形状で、散点状且つ千鳥状に規則的に形成されており、接合部62同士間の距離はほぼ一定である。尚、接合部62は、個々独立させて散点状に配されていることが好ましく、個々の接合部62の形状は、円形の他、楕円形、三角形、矩形、菱形等とすることができる。
連続凸部構造体6の接合部62同士間に位置する部分、詳細には、連続凸部構造体6における、4つの接合部62に囲まれた各領域が上方に突出して、圧縮弾性を有する多数の凸部61が形成されている。各凸部61は、それぞれドーム状をなしており、内部は連続凸部構造体6の構成繊維で満たされている。また、連続凸部構造体6における各凸部61が形成された部分における第1繊維層6aと第2繊維層6bとの界面は接合はされていないが密着した状態とされている。
第2実施形態における連続凸部構造体6は、例えば、第2繊維層6bに第1繊維層6aを熱エンボスにより所定のパターンで部分的に熱融着させて得られる。
熱エンボスによる熱融着は、例えば、多数のエンボスピンが規則的に配設されたエンボス面(エンボスロールの周面等)を、第1繊維層6aと第2繊維層6bとの積層体における第1繊維層6a側に圧接させ、各ピンに熱圧された部位における、第1繊維層6a及び/又は第2繊維層6bの構成繊維を溶融させて行われる。多数の凸部61は、第1繊維層6aの接合部62以外の部位が凸形に変形して生じたものである。
連続凸部構造体6は、熱エンボスの際に、第1繊維層6aにおける接合部62の隣接部にも、ピンによる熱が加えられているため(ピンの周面が当接するため)、該隣接部においても、第1繊維層6a及び第2繊維層6bの構成繊維の溶融固化及びそれによる構成繊維同士の融着が生じている。そのため、凸部61の熱融着部に隣接する部位は、凸部61の他の部位(頂部付近)よりも圧密化されて剛性が高められている。
第2実施形態における吸収体4においては、第1繊維層6aと第2繊維層6bとの密度の比(第1繊維層6a/第2繊維層6b)は、1/1〜1/3であることが好ましく、特に1/1〜1/2であることが好ましい。
このような密度の規定は、連続凸部構造体6の厚さ方向への液の通過性が高く、また、吸収体4の毛管力に対して第2繊維層6bの毛管力が強くなることがないので、第2繊維層6b内への液残りが少ない。また、KES圧縮試験機における変位量すなわち圧縮仕事量WCが大きくなり、身体への高いフィット性を実現することができる。
第3実施形態における吸収体4においては、連続凸部構造体6は、図20(a)及び(b)に示すように、繊維集合体である不織布シートから形成されている。連続凸部構造体6と吸収性コア5とは部分的に熱融着されており、それにより多数の接合部62が形成されている。連続凸部構造体6は、接合部62以外の部分が、着用者の肌に向かう方向に突出して、多数の凸部61を形成している。
凸部61は、面方向縦横に不連続に形成されている。即ち、凸部61は、吸収体4の特定の方向にその頂部が連続的に延びていない。より具体的には、凸部61及び接合部62は、隣接する列における凸部61及び接合部62に対し半ピッチずれて千鳥状に配置されている。
凸部61の内部は、繊維が充填されておらず、空洞となっている。尚、凸部61の内部に繊維が充填された構成とすることもできる(図示せず)。
第3実施形態のように、連続凸部構造体6は、1枚の不織布シートから形成されていてもよい。また、図20(c)に示す第4実施形態のように、連続凸部構造体6は、複数枚の不織布シート、例えば、第1不織布シート6cと第2不織布シート6dとから、内部が空洞の凸部61が形成されていてもよい。
次に、吸収性コア5の構成のバリエーションについて説明する。
図21(a)に示す吸収性コア5は、パルプ52の積繊層51から形成され、高吸収性ポリマー53が、積繊層51中に、積繊層51の肌対向面側又は肌非対向面側に偏倚して埋没担持されている。高吸収性ポリマーの存在量は、吸収性コア5の厚み方向に関して連続的に変化していてもよく、或いは段階的に変化していてもよい。高吸収性ポリマー53が肌対向面側に偏倚して埋没担持された吸収性コア5は、液のスポット吸収性が高いことから、軽失禁者用の失禁パッドや生理用ナプキンの吸収体として好適である。高吸収性ポリマー53が非肌対向面側に偏倚して埋没担持された吸収性コア5は、液の拡散性が高く、液の吸収性が高いことから、使い捨ておむつの吸収体として好適である。
図21(b)に示す吸収性コア5は、親水性を有する長繊維56のウエブ55から形成され、高吸収性ポリマー53が、ウエブ55中に均一に埋没担持されている。親水性を有する長繊維56のウエブ55から形成されている吸収性コア5においても、高吸収性ポリマー53を、ウエブ55の肌対向面側又は肌非対向面側に偏倚して埋没担持させることができる。親水性を有する長繊維56のウエブ55から形成された吸収性コア5は、液の拡散性が高く、液の吸収性が高い。
図22(a)に示す吸収性コア5は、図3に示す高吸収性ポリマー53が埋設担持されたパルプ52の積繊層51と、図21(b)に示す高吸収性ポリマー53が埋設担持された、親水性を有する長繊維56のウエブ55との積層体からなる。このような積層体からなる吸収性コア5には、パルプに高吸収性ポリマーを混合したものよりも、長繊維ウエブが持つ柔軟かつ高担持性により、吸収体がより薄く、柔軟になる利点がある。
図22(b)に示す吸収性コア5は、図3に示す高吸収性ポリマー53が埋設担持されたパルプ52の積繊層51と、高吸収性ポリマー53が埋設担持されていないパルプ52の積繊層51’との積層体からなる。高吸収性ポリマー53が埋設担持されていないパルプ52の積繊層51’においては、カーリーセルロース、4−ヒドロキシ安息香酸(HBA)等の化学処理した捲縮性の高いパルプを含んでいてもよい。
図22(c)に示す吸収性コア5は、図21(b)に示す高吸収性ポリマー53が埋設担持された、親水性を有する長繊維56のウエブ55と、高吸収性ポリマー53が埋設担持されていないパルプ52の積繊層51’との積層体からなる。
このような、高吸収性ポリマー53が埋設担持されていないパルプ52の積繊層51’を有していると、吸収体がより薄く、柔軟になる利点がある。
以上、本発明の吸収性物品の実施形態について説明したが、本発明の吸収性物品は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
本発明の吸収性物品は、テープ型の使い捨ておむつに制限されず、パンツ型の使い捨ておむつでもよい。使い捨ておむつ以外にも、生理用ナプキン、失禁パッド等にも適用することができる。
凸部の形状は、図4に示すループ形状の凸部61を横方向に半分に切断したような、略Z字形状とすることもできる。
前述した各種形態における各構成は、適宜組み合わせたり省略したりすることができる。
以下に、より具体的な実施例(実施例1,2)を示す。
〔実施例1〕
先ず捲縮を有するアセテート長繊維のトウを用意した。この長繊維の繊維径は2.1dtex、トウの全繊維量は2.5万dtexであった。このトウを、伸張下において空気開繊装置を用いて開繊した後、さらに多数の円盤が軸周りに所定間隔おきに組み込まれたロールと、受けロールの間でウエブを梳いて開繊したウエブを得た。その後、幅100mmに調節し、速度を減速した状態でバキュームコンベア上に転写し、当該バキュームコンベア上でのウエブの張力を緩めた。この操作により高吸収性ポリマーが長繊維ウエブ中に担持されるための適切な長繊維−長繊維間距離とウエブの厚みが発現する。この時、ウエブ中の長繊維の捲縮率は30%、1cm当たりの捲縮数は15個であった。ウエブ上に高吸収性ポリマーを散布し高吸収性ポリマーの粒子が開繊ウエブ中に埋設保持された層を得た。ウエブの坪量は26g/m2、高吸収性ポリマーの坪量は110g/m2であった。
さらに、開繊したフラッフパルプ100重量部と高吸収性ポリマー100重量部を気流中で均一混合し、合計坪量300g/m2の混合体を得た。これら高吸収性ポリマーを担持したウエブと、パルプ/高吸収性ポリマーを均一混合した混合体の層を積層し(層間はホットメルト5g/m2で接着)、積層体を得た。次いで積層体を坪量16g/m2のティッシュペーパーで包み(積層体の上下面とティッシュペーパー間はホットメルト5g/m2で接着)、吸収コアを得た。
次に上記肌側のティッシュペーパーにホットメルトをパターン塗工(長手方向5mm、幅方向5mmの格子状)した後で、連続凸部構造体となる別の長繊維のウエブを上記吸収コアに重ね、エンボスロールと平滑ロールとによりエンボス加工し、凸部を形成して吸収体を得た。このとき、吸収性コアからの凸部高さは3mmであり、凸部の平面視間隔は吸収性物品長手方向には5mmであり、幅方向には5mmであった。
表面シートとして坪量25g/m2のエアスルー不織布を用いた。エアスルー不織布は、芯がポリプロピレン、鞘が直鎖状低密度ポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維(太さが2.1dtexで、界面活性剤で表面処理され、液透過性を有する)から構成されていた。裏面シートとして坪量20g/m2の多孔質フィルムに、坪量20g/m2のポリプロピレン製スパンボンド不織布をホットメルト1.5g/m2で接着して複合化したものを用いた。多孔質フィルムは、密度0.925g/cm2の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂100重量部に、炭酸カルシウム150重量部、及び第三成分としてエステル化合物4重量部を均一混合したものを、インフレーション成形した後、縦方向に2倍に一軸延伸したフィルムである。それ以外は通常の使い捨ておむつの製造方法に従い、図1及び図2に示す構造の使い捨ておむつを得た。吸収体は、ウエブの配向方向が、おむつの長手方向に一致するように配した。
〔実施例2〕
初めに、凸部形成用のシートとして、幅200mm、坪量25g/m2のエアスルー不織布(芯がポリエチレンテレフタレート、鞘が直鎖状低密度ポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維から構成され、太さが1.7dtexで、界面活性剤で表面処理され、液透過性を有する)を、隣り合う多数の歯車から構成された凸部形成用のロールに吸引保持した状態で、親水化処理した幅250mm、坪量16g/m2のスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布(SMS)の中央部に重ねた。このとき、凸部形成用のロールと受けロールはともに加熱され、結合点のみが結合した連続凸部構造体を得た。
次に、実施例1で用いたものと同じ連続繊維を、同様に開繊、幅調整して得られたウエブを、速度を減速した状態でバキュームコンベア上で上記連続凸部構造体上に転写した。ウエブ上に高吸収性ポリマー260g/m2を散布し、高吸収性ポリマーの粒子が開繊ウエブ中に埋設保持された層を得た。その後、連続凸部構造体の両サイドを巻き上げて、高吸収性ポリマーを埋没担持したウエブを包み込んだ。これにより、吸収性コアの上下に多数の凸部が形成された吸収体が得られた。隣り合う凸部は互いに1/2ピッチずれたものであり、吸収性コアからの凸部の高さは3mm、凸部の平面視間隔は吸収性物品長手方向には5mm、幅方向には5mmであった。
図1は、本発明の吸収性物品の第1実施形態である使い捨ておむつを示す斜視図である。 図2(a)は、図1に示す使い捨ておむつを、その吸収体における連続凸部構造体を強調して示す模式図で、図2(b)は、図2(a)に示すB−B断面図である。 図3は、図2(b)に示す吸収体における吸収性コアを示す断面図である。 図4は、図2(b)に示す吸収体の部分拡大断面図である。 図5は、図2(b)に示す吸収体の一製造方法を示す斜視図である。 図6は、図5に示す製造方法に用いられるエンボスロールの周面の部分拡大斜視図である。 図7は、連続凸部構造体における凸部の別の配列形態を示す模式的展開図〔図2(a)対応図〕である。 図8は、連続凸部構造体の別の配設形態を示す模式的展開図〔図2(a)対応図〕である。 図9は、連続凸部構造体の別の配設形態を示す図、(a)は模式的展開図〔図2(a)対応図〕、(b)は(a)に示すB−B断面図〔図2(b)対応図〕である。 図10は、吸収体における吸収性コアへの凸部の別の部分接合形態を示す部分拡大断面図(図4対応図)である。 図11(a)及び図11(b)は、それぞれ吸収体における凸部の別の配列形態を示す断面図〔図2(b)対応図〕である。 図12(a)〜図12(c)は、それぞれ吸収体における凸部の別の配列形態を示す断面図〔図2(b)対応図〕である。 図13は、傾斜した凸部を有する連続凸部構造体を示す模式的断面図である。 図14は、表面シートに開孔を有する吸収性物品を示す断面図〔図2(b)対応図〕である。 図15は、図14に示す吸収性物品の一製造方法を示す斜視図である。 図16は、表面シートに開孔を有する吸収性物品を示す断面図〔図2(b)対応図〕である。 図17は、図16に示す吸収性物品の一製造方法を示す斜視図である。 図18は、異なる構成の接合部を示す平面図である。 図19は、第2実施形態における吸収体を示す図で、(a)は断面斜視図、(b)は部分拡大断面図である。 図20(a)は、第3実施形態における吸収体を示す断面斜視図、図20(b)は、第3実施形態における吸収体を示す部分拡大断面図、図20(c)は、第4実施形態における吸収体を示す部分拡大断面図である。 図21(a)及び図21(b)は、それぞれ別の構造の吸収性コアを示す断面図(図3対応図)である。 図22(a)〜図22(c)は、それぞれ別の構造の吸収性コアを示す断面図(図3対応図)である。
符号の説明
1 吸収性物品(使い捨ておむつ)
2 表面シート
21 開孔
3 裏面シート
4 吸収体
41 被覆シート
42 開孔
5 吸収性コア
51 積繊層
52 パルプ
53 高吸収性ポリマー
54 埋設凹み
55 ウエブ
56 長繊維
6 連続凸部構造体
61 凸部
62 接合部
63 開孔

Claims (11)

  1. 表面シート、裏面シート及びこれらの間に介在する吸収体を具備する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、吸収性コアと、多数の凸部が連続してなる連続凸部構造体とを備え、
    前記連続凸部構造体は、繊維集合体から形成され、前記吸収性コアにおける前記表面シート側及び/又は前記裏面シート側に部分接合されて設けられており、
    前記凸部は、前記吸収性コアからの高さが10mm以下であり、
    前記吸収体は、その厚さ方向のKES圧縮試験機による圧縮仕事量(WC値)が0.98cN・cm/cm2以上である吸収性物品。
  2. 前記連続凸部構造体と前記吸収性コアとの部分接合は、該連続凸部構造体が該吸収性コアに埋設されることにより構成されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記繊維集合体は、長繊維から形成されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記凸部の内部には、前記繊維集合体の構成繊維が充填されている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
  5. 前記凸部は、前記吸収性コアにおける前記表面シート側に該表面シートに向けて凸に設けられ、その頂点が該表面シートに接合されている請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 前記凸部は、前記吸収性コアにおける前記表面シート側に該表面シートに向けて凸に設けられ、前記連続凸部構造体と該吸収性コアとの接合部に開孔が形成されている請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性コアは、親水性を有する長繊維のウエブを含み、該ウエブ中に高吸収性ポリマーが埋設担持されている請求項1〜6の何れかに記載の吸収性物品。
  8. 前記連続凸部構造体には、高吸収性ポリマーが、前記吸収性コアにおける高吸収性ポリマーの含有率よりも少ない範囲で含有しているか又は含有していない請求項1〜7記載の吸収性物品。
  9. 多数の前記凸部は、一方向に傾斜している請求項1〜8の何れかに記載の吸収性物品。
  10. 前記連続凸部構造体と前記吸収性コアとの接合部は、非連続的に配置された多数の小接合部からなり、前記吸収体に、複数の該小接合部に周囲を取り囲まれた閉鎖領域が多数形成されており、
    各閉鎖領域内の前記長繊維は、実質的にその総てが、その配向方向の前後に位置する他の閉鎖領域との境界部において、前記小接合部に固定されている請求項3〜9の何れかに記載の吸収性物品。
  11. 前記連続凸部構造体は、前記表面シート側に配された第1繊維層と、前記吸収体側に配された第2繊維層を有し、該第1繊維層と該第2繊維層との密度の比(第1繊維層/第2繊維層)が1/1〜1/3である請求項1〜10の何れかに記載の吸収性物品。
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