JP2002345887A - 吸収性物品 - Google Patents
吸収性物品Info
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Abstract
で、本体部が動くと、吸収部が排泄部から外れ、液の横
漏れが発生しやすかった。 【解決手段】 裏面シート3、吸収層4、保持シート5
を有する本体部2の表面に、前後に延びる肌当接部20
A,20Bが設けられ、肌当接部20Aと20Bの間に
溝28が形成されている。この吸収性物品では、女性の
生殖器の陰唇が前記溝28内に挟まれるようにして保持
され、身体が動いても溝28内に陰唇を留めやすい。そ
のため、経血を吸収層4に確実に導くことができ、横漏
れを防止しやすい。
Description
ィット性が良好で、また肌へ軟質な当接感を与える吸収
性物品に関する。
捨てオムツなどの吸収性物品は、吸収層の裏面側に液不
透過性の裏面層が重ねられ、表面側に液透過性の表面材
が重ねられている。また、生理用ナプキンは、前記裏面
層の外面に感圧粘着剤が設けられ、前記感圧粘着剤を介
して前記裏面層を下着のクロッチ部の内面に固着させて
使用しているのが一般的である。
たときに受液側表面と膣口との間を密着させることが、
経血の横漏れを無くすために重要な要素となる。
層の中央部を厚く形成し、あるいは中央部を囲む領域で
吸収層を圧縮して、前記圧縮部で囲まれた吸収層に表面
側への膨らみを持たせ、中央部分を膣口に密着させやす
くしている。
裏面シートの外面を下着に固着させて使用するのが一般
的であるため、装着者の身体に対する下着の緊迫力が弱
くて、下着のクロッチ部が位置ずれすると、生理用ナプ
キンも一緒に位置ずれし、前記受液側表面の中央部が膣
口から位置ずれしやすくなる。また、前記のように吸収
層に圧縮部を形成すると、吸収層の剛性が高くなって、
装着者に剛性による抵抗感を与えることになり、装着感
触が悪くなる。
には、吸収層を有する生理用ナプキンの本体部の表面側
に、前記表面と離れて挙動する独立層が設けられたもの
が開示されている。この生理用ナプキンは、前記独立層
の前後端部と本体部の表面との間が、糸状など弾性収縮
部材を介して連結され、本体部に対して前記独立層が自
由度を有するように弾性的に吊られた状態となってい
る。
着のクロッチ部の内面に固着させて装着したときに、主
に前記独立層を膣口に密着させるようにし、下着のクロ
ッチ部が身体に対して位置ずれしても、比較的自由度を
有している前記独立層が膣口から離れにくくなるという
効果を目指している。
ンは、前記独立層を吊っている弾性部材の弾性力によっ
て前記独立層を膣口に密着させようとしているため、複
雑な凹凸形状を有する膣口および陰唇部位の全域に独立
層の表面を隙間無く密着させることが難しい。また、前
記弾性部材の張力が直接に膣口および陰唇部位に作用し
やすく、装着者に抵抗感を与えることになり、装着感に
おいても充分に改善されたものといえない。
に位置する軟質な陰唇が前後方向に延びているため、前
記のように吸収層の中央部を隆起させた生理用ナプキン
や、前記独立層を有する生理用ナプキンでは、前記吸収
層や前記独立層を前記陰唇の間に位置する膣口に当て込
むことが難しい。また前記吸収層や独立層を膣口に当て
込めたとしても、生理用ナプキンそのものが位置ずれし
たときに、前記吸収層の中央部や前記独立層を陰唇の間
に留めておくのが困難であり、前記吸収層や独立層と、
膣口との間に隙間が形成されて、経血が吸収層で確実に
捕捉できないおそれがある。
外の吸収性物品においても、同様に生じる。例えば、使
い捨ておむつや女性用の失禁パッドにおいても、パッド
内に尿を確実に導くためには、パッド表面を排泄部に充
分に密着させることが必要である。しかし従来の製品
は、体型に追従して柔軟に排泄部に密着させる構造のも
のが存在していなかった。
あり、液を受ける肌当接部が身体の排泄部に確実に密着
しやすく、製品の本体部が動いても、前記排泄部との密
着を維持しやすい吸収性物品を提供することを目的とし
ている。
面層および前記裏面層の上に位置して液吸収能力を有す
る吸収層を有する本体部と、前記本体部の表面側に位置
する肌当接部とが設けられた吸収性物品において、前記
本体部の表面には、この本体部の幅寸法を二分する中央
線Oを挟む左右両側に、それぞれ前後方向に延びる前記
肌当接部が設けられており、それぞれの前記肌当接部は
前記吸収層から離れる方向への膨らみを有し、且つ前記
肌当接部と肌当接部との間に、前後方向に延びる溝が形
成されていることを特徴とするものである。
部と肌当接部との間に体液の排出部を位置させることに
より、前記排泄部から排泄された体液を前記肌当接部と
肌当接部との間で受け止めることができ、体液を吸収層
へ確実に導くことができる。特に生理用ナプキンでは、
女性の生殖器の陰唇を前記肌当接部と肌当接部との間の
溝内に挟み込むことができ、よって生理用ナプキンが身
体に対して位置ずれしても、前記陰唇が前記溝内から位
置ずれしにくくなる。また比較的粘度の高い経血は前記
溝内で受け止められることになるため、前記肌当接部の
膨らみ部が前記経血の横方向への流動を阻止するように
機能し、生理用ナプキンからの経血の横漏れを防止しや
すい。
成する液透過性の表面シートを有し、前記膨らみの内部
に空間が形成されているものである。
いると、肌当接部が柔軟になり、身体と吸収性物品との
間に位置ずれが生じたときに、肌当接部が身体に密着し
た状態で柔軟に変形でき、肌当接部と身体との密着を常
に維持できる。
維シートが重ねられていることが好ましい。
の内側に親水性の繊維シートが重ねられていると、表面
シートの表面に与えられた体液が前記繊維シートの毛細
管作用により表面シートを透過して引き込まれやすくな
る。よって、肌当接部の表面に体液が滞留しにくくな
る。
成する液透過性の表面シートを有し、前記膨らみの内部
に繊維が充填されているものであってもよい。またこの
場合の繊維は親水性であることが好ましい。
た密度の低い不織布であってもよい。あるいはスプリッ
トヤーンなどであってもよい。肌当接部の内部に繊維が
充填されていると、肌当接部の膨らみ形状を維持しやす
い。また内部の繊維が親水性であると、この繊維の層の
毛細管作用により、表面シートの表面に与えられた体液
が肌当接部の内部に吸収されやすくなる。
W)から開繊された前後方向に途切れない連続繊維の束
が充填されているものとして構成できる。
繊維の束を表面シートを包むという簡単な作業で肌当接
部を形成することができる。
性収縮力が作用しており、弾性収縮力により前記本体部
を湾曲させる力が作用しているとともに、前記弾性収縮
力により前記肌当接部に前記膨らみが形成されているも
のが好ましい。
性収縮力を発揮する素材で形成されているもの、あるい
は、前後方向に延びる弾性収縮部材が伸ばされた状態で
前記表面シートに接合されているものである。
と、肌当接部は膨らみ形状を維持しやすくなり、身体の
圧力により肌当接部が潰れにくくなる。
または前記吸収層への液透過機能を有するものであり、
内部に多数の空隙が形成された弾性体で形成されている
ものであってもよい。
接部の膨らみ形状を維持しやすく、また身体の圧力で収
縮させられたときに、弾性的に元の形に復元しやすくな
る。
または不織布で形成された多数のループ部が設けられて
いることが好ましい。前記繊維の束は、スプリットヤー
ンなどを含む。
面の個々のループ部が体液排泄部である女性の生殖器に
あたり、個々のループ部が生殖器に軟らかい接触感触を
与えるようになる。また前記ループ部が体液を肌当接部
に導く機能も発揮できる。
向に延びる連続繊維の束が積層され、前記束が前記連続
繊維の延びる方向に間隔を開けた複数の接合部において
前記肌当接部の表面に接合されており、前記接合部と接
合部との間で前記連続繊維が隆起して多数の前記ループ
部が形成されているものである。
ープ部が形成されるものでは、ループ部の形成が容易で
ある。
ートは前後方向へ弾性伸縮自在であり、前記表面シート
が前後方向へ伸ばされた状態で、前記表面シートの表面
に、前後方向に延びる連続繊維の束が積層され、前記束
が前記連続繊維の延びる方向に間隔を開けた複数の接合
部において前記表面シートに接合されており、表面シー
トは前記接合時よりも収縮した状態で前記肌当接部の表
面に設置され、このとき接合部と接合部との距離が縮ま
って、前記接合部と接合部との間に位置する前記連続繊
維が隆起して多数のループ部が形成されているものとす
ることが可能である。
性収縮力を発揮する素材で形成されているもの、または
前後方向に延びる弾性収縮部材が伸ばされた状態で前記
表面シートに接合されているものである。
用して前記ループ部を形成すると、表面シートの伸長行
程および、表面シートと連続繊維の束との接合行程を行
うことにより多数のループ部を形成でき、ループ部の形
成が容易である。
いに独立しているとともに、前記前後方向と直交する方
向に隣接する前記ループ部も互いに独立していることが
好ましい。
プ部が女性の生殖器などの複雑な形状に追従して個別に
変形できるようになり、肌当接部が生殖器などに密着し
やすくなる。また身体と吸収性物品とがずれたときも前
記ループ部が独立して挙動して前記ずれに基づいて変形
するため、装着者が位置ずれによる違和感を感じにくく
なる。
のである場合に、前記溝の底部から前記肌当接部の頂部
までの高さ寸法が3〜10mmで、前記溝の前後方向の
長さ寸法が40〜200mmであることが好ましく、さ
らに前記溝は、この溝の底部から肌当接部の頂部に向っ
て溝幅寸法が徐々に広くなる形状であり、前記肌当接部
の高さの2/3の位置における前記溝の幅寸法が10〜
40mmであることが好ましい。
肌当接部の間に挟まりやすくなる。また、それぞれの肌
当接部はその高さの1/2の位置における幅寸法が5m
m以上であり、その上限は肌当接部の基端部が吸収性物
品の側縁に一致する寸法であることが好ましい。
の身体に当たったときにその当接面積を広くできて、装
着者は前記肌当接部の存在による違和感を感じにくくな
る。
きの反発抵抗力が3.43kPa以下であることが好ま
しい。
接部が肌へ圧迫感を感じさせなくなる。また前記数値以
下であると、肌当接部は陰唇よりも軟質になり、肌当接
部間に陰唇を挟んだ状態で身体と吸収性物品とが位置ず
れしたときに、その位置ずれに対して肌当接部が柔軟に
変形するようになり、陰唇に対して異物感を与えること
がない。
リセリン10質量%、カルボキシメチルセルロースを1
質量%、残りを蒸留水で形成した模擬体液を7g/分の
流量で7g与え、前記模擬体液を与えた後1分経過後
に、前記肌当接部の全域を覆う平面によって3.43k
Paの圧力を与え、前記圧力を除去した後の1分経過後
の前記肌当接部の嵩の回復率が50%以上であることが
好ましい。
圧力で肌当接部が潰れにくくなり、肌当接部と身体との
密着を維持しやすくなる。
の実施の形態として生理用ナプキンを示す斜視図、図2
は前記図1のII−II線の横断面図である。このII
−II線は、生理用ナプキンの表面に設けられた肌当接
部を前後方向に二分した中心線の位置にある。図3は前
記図1のIII−III線の縦断面図である。このII
I−III線は、一方の肌当接部の中心を通る線であ
る。図4は、肌当接部の表面に設けられた連続繊維の束
で形成された表面層を拡大して示した斜視図である。ま
た、図5ないし図7は、前記肌当接部を形成する積層構
造体の形成過程を示すものであり、図5は液透過性の表
面シートの表面に連続繊維の束を重ねて接合した状態を
示す拡大断面図、図6は前記表面シートと連続繊維との
接合部のパターンの一例を示す平面図、図7は連続繊維
で複数のループ部が形成された状態を示す拡大断面図で
ある。
は、液吸収能力および液保持能力を有する本体部2と、
この本体部2の表面の中央部に設けられた対を成す肌当
接部20Aおよび20Bを有している。前記本体部2
は、前後方向(Y方向)に延びる両側縁2a,2bと、
横方向(X方向)に延びる前縁2cおよび後縁2dを有
している。
部2の側縁2aと側縁2b間の幅寸法を二分して前後方
向に延びる中心線O−Oを挟んで左右両側のほぼ対称位
置に設けられている。そして前記肌当接部20Aと肌当
接部20Bとの間には、前記中心線O−O上にその一部
が位置して前後方向に延びる溝28が形成されている。
個々の肌当接部20Aと20Bは、平面形状がほぼ砂時
計型である。一方の肌当接部20Aは、前後方向(Y方
向)に延びる外側縁部20a1と内側縁部20b1、お
よび前端部20c1と後端部20d1を有している。同
様に、他方の肌当接部20Bは、外側縁部20a2と内
側縁部20b2、および前端部20c2と後端部20d
2を有している。
体部2は、液不透過性の裏面シート(裏面層)3と、そ
の上に設置された吸収層4と、前記吸収層4の上に重ね
られた液透過性の保持シート5とを有している。前記裏
面シート3の外面には、下着のクロッチ部の内面に固着
するための感圧粘着層6が設けられている。生理用ナプ
キン1が使用される前の段階では、前記感圧粘着層6の
表面が離型シートで覆われている。
湿性の樹脂フィルム、または不織布、あるいは前記樹脂
フィルムと前記不織布との積層体などで形成されてい
る。前記保持シート5は液透過性であり、親水性繊維ま
たは親水処理された合成繊維で形成された不織布または
開孔不織布などである。または、前記保持シート5が、
多数の開孔が形成されたポリオレフィン系の樹脂フィル
ムであり、表面が親水処理されたものであってもよい。
前記吸収層4は、粉砕パルプとSAP(高吸収性ポリマ
ー)とが混合されたもので、さらに液透過性の紙で包ま
れたもの、またはバインダー処理でシート化されたエア
レイドパルプ、または吸収紙、あるいは親水性繊維を主
体とした不織布などである。
きさは、本体部2の全体の大きさと一致している。また
前記吸収層4は、前記裏面シート3および保持シート5
よりも一回り小さい形状である。前記吸収層4が設けら
れている領域が本体部2における液吸収領域7である。
前記吸収層4の両側縁と、本体部2の両側縁2a,2b
との間に、前記裏面シート3と保持シート5とがホット
メルト接着剤で接着された側部フラップ8a,8bが形
成されている。また吸収層4の前縁および後縁と、本体
部の前縁2cおよび後縁2dとの間に、前記裏面シート
3と前記保持シート5とがホットメルト接着剤で接合さ
れた前部フラップ9aと後部フラップ9bが形成されて
いる。
面シート3と前記保持シート5との間に、前後方向(Y
方向)に延びる弾性収縮部材11が設けられている。こ
の弾性収縮部材11は、それぞれの側部フラップ8a,
8bに複数本ずつ設けられており、前後方向(Y方向)
へ所定長伸ばされた状態で前記裏面シート3と保持シー
ト5に接着されている。前記弾性収縮部材11は、ポリ
ウレタン弾性糸、糸ゴム、SEBSなどを含む弾性フィ
ルムシートまたはメルトブローン法によって連続繊維で
形成された弾性収縮性不織布から帯状に切断されたもの
などである。
2はほぼ4角形であるが、本体部2の形状はこれに限ら
れるものではない。例えば、本体部2の両側縁2a,2
bのほぼ中央部から横方向へ突出するウイング部が設け
られたものであってもよい。このウイング部は、例えば
前記裏面シート3と前記保持シート5とがホットメルト
接着剤などで接合されて形成され、通常は、前記ウイン
グ部を形成する裏面シート3の外面に感圧粘着層が設け
られる。この生理用ナプキンが下着のクロッチ部に装着
されるときには、前記ウイング部が下着のクロッチ部の
外面に巻き付けられて、前記感圧粘着剤によりウイング
部が前記クロッチ部の外面に止められるようにして使用
される。
表面の中央部に設けられた肌当接部20Aおよび20B
は同じ構造であり、それぞれ液透過性の表面シート21
を有しており、この表面シート21の表面に、それぞれ
がばらばらの繊維の集合体である連続繊維の束で形成さ
れた表面層25が設けられている。この表面層25は肌
当接部20Aおよび20Bの表面のほぼ全域に設けられ
ている。ただし前記表面層25は、肌当接部20Aおよ
び20Bの少なくとも頂部に設けられていればよい。
後方向(Y方向)へ連続して延びているものであり、例
えばTOWと称される捲縮した連続繊維の収束体から開
繊されたものである。図4に示すように、前記連続繊維
の束31と前記表面シート21は、複数箇所に設けられ
た接合部32によって接合されている。そして、前記接
合部32と接合部32の間に、前記連続繊維がその繊維
どうしが互いに接合されていないばらばらの状態で表面
シート21の表面から立ち上がるループ部33が多数形
成されている。
その頂部33aが前記表面シート21の表面から高さh
だけ離れるように立ち上がっている。ループ部33は、
前後方向(Y方向)へ列を成して規則的に並んでおり、
また横方向(X方向)に隣接するループ部33どうしで
は、その頂部33aがY方向へ半ピッチ分だけ位置ずれ
している。その結果、前後方向と横方向の双方に配列す
る複数のループ部33は、互いに独立して変形できるよ
うになっている。
21の下面には、前後方向に延びる弾性収縮部材26お
よび親水性の繊維シート27が接合されている。そし
て、肌当接部20Aと20Bは、前記表面シート21が
保持シート5から離れる方向へ膨らみを有しており、肌
当接部20Aと20Bの内部では、前記繊維シート27
と、本体部2の保持シート5との間に空間(空洞部)2
9が形成されている。
開けて互いに平行に延びるように複数本設けられてお
り、それぞれの弾性収縮部材26は前後方向へ1.2〜
3倍に伸ばされた状態で、前記表面シート21と繊維シ
ート27に挟まれ、前記表面シート21と弾性収縮部材
26と繊維シート27とが互いに接着されている。
表面シート21の幅寸法よりも短く図示されているが、
この繊維シート27が、表面シート21と同じ幅寸法で
あって、前記表面シート21の裏面の全域に渡って繊維
シート27が接合されていてもよい。
は、前記表面シート21、表面層25、弾性収縮部材2
6および繊維シート27が積層された積層構造体30に
より形成されている。この積層構造体30の形成方法
は、まず図5に示すように、表面シート21の表面に連
続繊維の束31を積層する。このときTOWから開繊さ
れた互いにばらばらの連続繊維を横方向に均一に広げ
て、表面シート21の表面の各部位において連続繊維の
目付けならびに嵩が均一になるように配置する。
維の束31が積層された状態で、前記表面シート21と
連続繊維の束31を接合部32により部分的に接合す
る。図6はこのときの接合部32の配列パターンを示し
ている。接合部32は幅Bが0.3〜3mmの接合線で
あり、接合部32の長さW0は3〜10mmである。接
合部32は、連続繊維の延びる方向と直交する方向へ延
び、複数本の連続繊維を横断するように形成される。ま
た接合部32は、前後方向へピッチPが2〜20mmと
なるように、等間隔に、または場所によってピッチを変
えて配置されている。
Pで配列された列を成し、隣りの列どうしでは、前記接
合部32が前後方向へP/2だけ位置ずれして配列して
いる。
接合した後に、表面シート21の下面に複数の弾性収縮
部材26が、前後方向へ1.2〜3倍伸ばされた状態で
接合され、さらにその下に繊維シート27が接着され
る。このときの接着は、弾性収縮部材26を前後方向に
伸ばして保持した状態で行われる。また、表面シート2
1の下面に、液透過に支障のないように、ホットメルト
型接着剤が、スパイラル状、ストライプ状、または点在
状などのパターンに塗工され、この接着剤によって表面
シート21の下面に弾性収縮部材26と繊維シート27
が接着される。
解除されると、前記弾性収縮部材26から、表面シート
21および繊維シート27に前後方向に沿う弾性収縮力
が与えられ、表面シート21および繊維シート27が前
後方向に収縮する。このとき接合部32と接合部32と
の距離が前後方向に沿って縮まり、図4に示すように、
接合部32と接合部32の間に位置する連続繊維の束3
1が、表面シート21から離れるように隆起してループ
部33が形成される。接合部32が図6に示すパターン
で配列しているため、図4に示すように個々の独立した
ループ部33が多数形成される。
に繊維シート27が一緒に前後方向に沿って収縮させら
れていると、例えば、繊維シート27が吸収紙などの薄
い素材で形成されている場合に、前後方向へ収縮した状
態で実質的な嵩を厚くでき、液体の吸収保持能力を向上
させることができる。
と、ループ部33を有する表面層25と、弾性収縮部材
26および繊維シート27が一体とされた積層構造体3
0により、図1に示す前記肌当接部20Aおよび20B
が形成される。
前端部20c1,20c2および後端部20d1,20
d2では、その全域において、前記積層構造体30の表
面シート21が、前記本体部2の保持シート5に接合さ
れる。このとき、前記積層構造体30は、図5に示すよ
うにループ部が解消されるまで前後方向へ伸ばされ、そ
の状態で保持シート5の表面にホットメルト型接着剤に
より接着され、または熱融着されて接合される。
られていた前後方向への伸び力が解除されると、前記弾
性収縮部材26の弾性収縮力によって、表面シート21
と繊維シート27が前後方向に収縮させられる。そして
連続繊維の束31によって前記ループ部が形成されると
ともに、本体部2の表面に、前記弾性収縮部材26の弾
性収縮力が作用し、図3に示すように本体部2は、裏面
シート3側が凸側となるように湾曲させられる。この湾
曲状態になることで、前記肌当接部20A,20Bの表
面が、本体部2の保持シート5から離れるように膨ら
み、肌当接部20A,20Bの内部に前記空間29が形
成される。
側縁部20a1と内側縁部20b1および肌当接部20
Bの外側縁部20a2と内側縁部20b2において、前
記積層構造体30の表面シート21が、保持シート5の
表面に接合されている。図1に示されるように、肌当接
部20Aの外側縁部20a1と内側縁部20b1は、肌
当接部20Aを前後方向にほぼ二分する中心部に向うに
したがって互いに接近するように、互いに湾曲してい
る。そして肌当接部20Aのほぼ中心部において前記外
側縁部20a1と内側縁部20b1の間隔が最も狭くな
り、この部分で肌当接部20Aの膨らみ高さHが最も大
きくなる。これは肌当接部20Bにおいても同じであ
る。
との間に位置する前記溝28は、この溝を前後方向に二
分する中心部において、その開き幅寸法が最も大きくな
る。
の本体部2では、側部フラップ8a,8bに設けられた
弾性収縮部材11によって、前記側部フラップ8a,8
bに前後方向に沿う弾性収縮力が作用する。したがっ
て、生理用ナプキン1は、外力が与えられていない自由
状態において、吸収領域7の中央部が下方へ沈むように
全体が凹湾曲形状となる。
外面に設けられた感圧粘着層6が下着のクロッチ部の内
面に固着された状態で装着される。この生理用ナプキン
1は、表面側において、横方向に間隔を開けて、それぞ
れが前後に延びる前記肌当接部20Aと20Bが設けら
れ、両肌当接部の間に溝28が形成されている。前記肌
当接部20Aと20Bの寸法および間隔を適正に設定し
ておくと、装着状態において、女性の生殖器の膣口の両
側に位置する陰唇がそれぞれ、前記溝28内に位置し、
陰唇が肌当接部20Aと肌当接部20Bとの間に挟まれ
るようになる。
て肌当接部20Aと肌当接部20Bとの間の溝28内に
導かれるようになり、液吸収領域7の中央部分で経血を
捕捉しやすくなる。また粘性が高く流動性の低い経血が
溝28内に与えられたときに、その両側に肌当接部20
Aと20Bが隆起しているため、前記経血が保持シート
5を伝わって横方向へ広がるのを阻止しやすく、溝28
に与えられた経血は横方向へ流れにくい状態で、保持シ
ート5を透過して吸収層4で捕捉されるようになる。
間29を有して膨らんだ軟質なものであり、肌当接部2
0Aと20Bを押したときの弾性反発力が陰唇が変形す
るときの変形抵抗力よりも低い。そのため、下着のクロ
ッチ部に固着された生理用ナプキン1が身体に対して横
方向へ位置ずれしても、その変動に追従して肌当接部2
0Aと20Bが柔軟に変形し、さらに肌当接部20Aと
20Bは弾性収縮部材26の存在によって変形したとき
に元の状態に戻る復元性を有しているため、陰唇が肌当
接部20Aと20Bとの間に挟まれた状態を維持しやす
い。また肌当接部20Aと20Bが軟質であるため、身
体に対して剛直感などの違和感を感じさせにくい。
Aと20Bの表面に繊維で形成された多数のループ部3
3が互いに独立して挙動するように設けられているた
め、陰唇ならびに陰唇の周囲部分に前記肌当接部20A
と20Bが当たったときに、その表面の接触感触が柔ら
かい。また前記ループ部33が独立して挙動するため、
陰唇またはその周囲部分の複雑な形状に、肌当接部20
A,20Bの表面が追従して当接することになり、身体
に対する肌当接部20A,20Bの密着性が良好にな
る。また、生理用ナプキン1が身体に対して動き、この
とき陰唇またはその周囲部分と、肌当接部20A,20
Bの表面とが擦れても、前記ループ部33が独立して変
形することで、肌に擦れ感が伝わりにくくなり、装着感
触に優れる。
0A,20Bの表面に付着したときには、ループ部33
の連続繊維が経血を表面シート21に導くように機能
し、経血が肌当接部20A,20Bの表面において過剰
に拡散されるのを防止できる効果がある。また肌当接部
20A,20Bを形成している表面シート21が液透過
性であるため、肌当接部20A,20Bに付着した経血
を、肌当接部20a,20Bの内側に導くことができ
る。
シート21の下面に親水性の繊維シート27が設けられ
ていると、この繊維シート27の毛細管作用により、表
面シート21の表面に与えられた経血が繊維シート27
に引き込まれるようになる。また前記繊維シート27
は、液を吸収して保持する能力を有しているが、この繊
維シート27で吸収しきれない経血は、繊維シート27
から本体部2の保持シート5に直接に与えられ、あるい
は表面シート21を伝わって保持シート5に与えられる
ようになり、表面シート21の表面の液残りが生じにく
い。
成するためには、前記肌当接部20A,20Bの寸法お
よび特性が以下の通りであることが好ましい。
Bの幅寸法や高さ寸法は、前記肌当接部20A,20B
の表面に設けられた表面層25の表面すなわちループ部
33の頂部33aを基準とした寸法である。ただし本発
明の肌当接部20A,20Bは前記表面層25が設けら
れていないものを含む。この場合、前記幅寸法や高さ寸
法は、肌当接部20A,20Bの表面に現れている表面
シート21の表面を基準とする。
法)H、溝の幅寸法W1、および肌当接部の幅寸法W2
などは、肌当接部を前後方向に二分する中心線の位置で
の寸法を意味する。
発抵抗力や圧縮回復率などの特性は、図1ないし図3に
示す実施の形態に限られるものではなく、図10以下に
示す他の実施の形態においても適用されるべき値であ
る。
は、40〜200mmが好ましく、さらに好ましくは8
0〜170mmである。溝28の長さ寸法L1が40m
m未満であると、女性の生殖器の陰唇を前記溝内28に
留めるのが難しくなり、170mmを越えると、本体2
の湾曲により肌当接部20A,20Bの表面が変形し、
または大きな皺が発生して、肌当接部20A,20Bの
膨らみが減少し、肌当接部20Aと20Bとの間に陰唇
を挟んで留めるのが難しくなる。
5が現れている部分から肌当接部20A,20Bの頂部
に向ってその幅寸法が徐々に大きくなる形状が好まし
く、溝28をこのような形状にすると溝28の内部に陰
唇を挟み込みやすくなる。
底部に位置する保持シート5の表面から肌当接部20
A,20Bの頂部までの高さ寸法Hは、3〜30mmが
好ましく、好ましくは5〜20mmである。陰唇の高さ
は10mm程度であるため、前記寸法Hが3mm未満で
あると、溝28内に陰唇を留めておくのが困難になる。
また前記寸法Hが30mmを越えると、本体部2の湾曲
によって肌当接部20A,20Bに潰れが生じやすくな
り、溝28内に陰唇を留めるのが困難になる。
において、溝28の幅寸法W1は10〜40mmである
ことが好ましい。本明細書での前記溝28の幅寸法W1
は、溝の深さの2/3の高さの位置、すなわち溝28の
底部である保護シート5の表面から肌当接部20A,2
0Bの頂部までの高さ寸法Hに対して2/3の高さの位
置における幅寸法を意味する。陰唇は5〜20mm程度
の幅寸法であるため、前記幅寸法W1が10mm未満で
あると溝28内に陰唇を挟み込んだ状態を維持するのが
難しく、40mmを越えると、陰唇と肌当接部20A,
20Bとの間に隙間が生じ、経血が溝28の底部におい
て側方へ流動しやすく、その結果経血の横漏れが生じや
すくなる。
あるが、本明細書では、前記高さ寸法Hの1/2の高さ
の位置における幅寸法を意味する。この幅寸法W2は5
mm以上であることが好ましい。5mm未満であると、
肌当接部20A,20Bの剛性が高くなり、肌に当たっ
たときに前後に線状に延びる異物当接感を生じ、装着感
触が低下する。また前記幅寸法W2の最大値は、肌当接
部20A,20Bの外側縁部20a1と20a2がそれ
ぞれ本体部2の側縁2a,2bに一致するまで許容でき
る。ただし、前記幅寸法W2の最大値は30mm程度で
あることが好ましい。前記30mmを越えると、肌当接
部20A,20Bの外側縁部20a1と20a2との間
隔が股間幅よりも大きくなる可能性があり、その結果、
装着者が脚を閉じたときなどに、生理用ナプキン1全体
に捩れを発生し、肌当接部20A,20Bと肌との密着
性が低下するおそれがある。
面からのループ部33の高さ寸法hが、1〜20mmで
あることが好ましい。1mm未満であると、個々のルー
プ部33が独立して変形する際の変形量が小さくなり、
肌に対する柔らかい当接感を発揮しにくい。また、20
mmを越えると、ループ部33が弾性力を発揮できず、
身体と密着したときにループ部33が撚れたり倒れやす
くなる。
Bと間の溝28内に陰唇を挟み込んでその状態を維持す
るためには、肌当接部20Aが軟質であり、しかも弾性
復元力を有することが好ましい。
SHIMPO社製のディジタルフォースゲージを使用
し、直径が1cm2の円形の先端子を一方の肌当接部の
表面に対し、保持シート5と垂直に押し当て、100m
m/minの速度で、前記肌当接部を3mm押し込んだ
ときの圧力が3.43kPa以下であることが好まし
い。
身体に対して動いたときに、溝28内に位置する陰唇に
対して肌当接部20A,20Bから与えられる抵抗感が
強くなり、また陰唇を変形させてしまい陰唇を溝28内
に留めにくくなる。
セリン10質量%、カルボキシメチルセルロースを1質
量%、残りを蒸留水で形成した模擬体液を7g/分の流
量で7g与え、前記模擬体液を与えた後1分経過後に、
前記肌当接部の全域を覆う平面によって3.43kPa
の圧力を3分間与え、前記圧力を除去した後の1分経過
後の前記肌当接部の嵩の回復率が50%以上であること
が好ましい。
力により肌当接部20A,20Bが潰れ、肌当接部20
aと20Bとの間に陰唇を挟みつづけることが難しくな
る。
各部材について説明する。前記表面シート21は、液透
過性であり、且つ保持シート5と前記連続繊維の束で形
成された表面層25と熱融着可能なもので熱可塑性合成
樹脂の合成繊維を使用したものが好ましく、ポイントボ
ンド、エアースルー、スパンボンド、エアレイド、スパ
ンレースなどの工程で得られた不織布が好ましく使用さ
れる。この場合の繊維は、PE/PP、PE/PET、
PP/PPの芯鞘構造の複合合成繊維またはサイドバイ
サイド型の複合合成繊維が使用される。また前記合成繊
維は親水油剤が塗布されたものを使用することが好まし
い。あるいは、親水処理されていない前記合成繊維ある
いは親水処理された前記合成繊維に、アセテートレーヨ
ン、ビスコースレーヨン、コットン、パルプ繊維などの
ような、親水性の天然繊維または再生繊維が5〜30質
量%含まれたものであってもよい。
成樹脂で形成された多数の開孔を有するフィルム、ある
いは開孔を有するフィルムと不織布とのラミネートシー
トで形成できる。開孔を形成した前記フィルムを使用す
る場合、個々の孔の径が0.5〜2.0mm、開孔率5
〜60%が好ましい。また酸化チタンなどの白色化無機
フィラーを0.5〜10質量%の範囲で含むものが好ま
しい。
0g/m2であることが好ましい。特に、皮膚への接触
感触を良好にするために、前記目付けの範囲で形成され
たエアースルー不織布を使用することが好ましい。
表面シート21と熱融着可能な疎水性合成樹脂で形成さ
れ、例えばPE/PET、PE/PPなどの芯鞘構造の
複合繊維、PE/PET、PE/PPなどのサイドバイ
サイド型複合繊維、あるいはPE、PP、PETなどの
単繊維である。これら合成樹脂で形成された連続繊維
は、表面に親水剤が付着され、または親水剤が樹脂に練
り込まれて親水処理されたものが好ましい。また連続繊
維に酸化チタンなどの白色化のための無機フィラーが
0.5〜10質量%含まれているものが好ましい。白色
化処理されることで、繊維シート27および吸収層4に
吸収された経血を外観上で隠蔽しやすくなる。また連続
繊維の繊維断面は、丸型であっても異形状であってもよ
い。
レーヨンやセルロースアセテート繊維などの親水性繊維
が、5〜30質量%の範囲となるように積層されている
もの、または天然セルロース繊維などの単繊維が前記束
31の連続繊維に接着剤などで固着されているものであ
ってもよい。
ヤーンで形成してもよい。スプリットヤーンは、フィル
ムを幅方向にかき分けて分離し、フィラメントがネット
状に接合されたものである。あるいはフィルムを短冊状
に切断したものを一軸延伸させたフラットヤーンを用い
てもよい。
圧縮変形した後に元の状態に回復できるためには、フィ
ラメント径が10〜80μmであることが好ましく、繊
度は1.1〜8.8dtexであることが好ましい。前
記範囲未満であるとループ部33が弾性復元性に劣るも
のとなり、前記範囲を超えると、フィラメントが皮膚へ
剛直感を与えることになる。
ものを使用することが好ましい。捲縮された連続繊維
は、ループ部33において個々のフィラメントに独立性
が有りながらも、隣接するフィラメントどうしが適度に
絡み合う。よってループ部33のフィラメントに自由度
が有り、しかも前記の弾性回復性に富むものとなる。
フィラメントの1インチ長さ当り、捲縮数が10〜25
個の範囲であることが好ましい。また連続繊維の捲縮弾
性率は70%以上であることが好ましい。捲縮数が10
個未満であると、ループ部33に体圧が作用したときに
へたりを生じやすく、前記25を越えると、連続繊維間
に経血が滞留しやすくなる。
率はJISL1074に基づくものであり、繊度5.5
dtex未満のフィラメントの場合は、引張り方向へ
0.49mNの初期荷重を与え、繊度5.5dtex以
上のフィラメントの場合は、引張り方向へ0.98mN
の初期荷重を与える。前記捲縮数は、前記初期荷重を与
えたときの1インチ(25mm)長あたりの捲縮の山数
である。
メントの長さをa、さらに1.1dtexあたり4.9
mNの張力を30秒間与えて捲縮を伸ばしたときの長さ
をb、前記張力を除去し2分間経過した後に、再度前記
初期荷重を与えたときの長さをcとしたとき、前記捲縮
弾性率は{(b−c)/(b−a)}×100(%)で
表される。
〜150g/m2が好ましく、さらに好ましくは50〜
100g/m2である。20g/m2未満であると、ルー
プ部33の剛性が低下し、体圧によってループ部33が
潰れやすくなる。前記150g/m2を越えると、ルー
プ部33の剛性が高くなり、装着者に抵抗感を与えるよ
うになる。
レタン弾性糸、糸ゴム、SEBSなどを含む弾性フィル
ムシートまたはメルトブローン法によって連続繊維で形
成された弾性収縮性不織布から帯状に切断されたものな
どで形成できる。
エアレイドパルプ、親水処理が施された繊維で形成され
たエアースルー不織布、パルプやレーヨンなどの親水性
繊維で形成されたスパンレース不織布などである。
すように、表面シート21に、前後方向に伸ばされた弾
性収縮部材26が接合され、弾性収縮部材26から表面
シート21に弾性収縮力が作用している。しかし、本発
明では、前記弾性収縮部材26を設けず、表面シート2
1そのものが弾性伸縮性を有するものであってもよい。
成ゴムを主成分としたスパンボンド不織布やメルトブロ
ーン不織布を使用することができる。さらに前記不織布
に開孔処理を施したもの、合成ゴム系の樹脂フィルムに
開孔処理を施したものが使用できる。開孔処理を施した
ものは、表面シート21を前後方向へ伸ばしたときに開
孔が前後方向へ伸びることで、伸長性を高め適度な弾性
率を発揮できるようになる。また開孔を有することで液
の透過性も良好になる。
作用させず、表面シート21に連続繊維の束31を重ね
て接合した後に、前記表面シート21を機械的な力で収
縮させ、または収縮させた状態で接着し、または収縮さ
せた状態で縫合することでループ部を形成してもよい。
あるいは、表面シート21に連続繊維の束31を重ねて
間欠的に接合するときに、接合部と接合部の間で連続繊
維に膨らみを持たせることによってループ部33を形成
することができる。
に示すものに限られず、図8に示すように、V字形状の
接合部32aを前後方向(Y方向)へ所定のピッチPで
列を成すように形成し、隣接する列において接合部32
aの配列位置をP/2ずらしてもよい。または、図9に
示すように、連続繊維を横断する方向へジグザク状に延
びる接合部32bを形成してもよい。
形成して、表面シート21を前後方向へ収縮させれば、
各接合部間に連続繊維のループ部を形成することがで
き、また各ループ部を互いに独立して変形できるように
形成できる。
ら離れるような膨らみを形成したものであるが、この膨
らみは、必ずしも図2に示すように表面シート21を袋
状にして形成したものに限られない。
21を保持シート5の表面から立ち上がらせ、且つこの
表面シート21を曲げることにより膨らみ部を有する肌
当接部20C,20Dを形成することができる。
面シート3、吸収層4、保持シート5で形成された本体
部2の表面に、前後方向に延びる2つの肌当接部20
C,20Dが設けられ、両肌当接部の間に、陰唇を挟ん
で留めるための溝28が形成されている。前記肌当接部
20C,20Dは、表面シート21が保持シート5から
立ち上がって形成された支持壁38a,38bを有して
おり、その上部において、表面シート21の表面に、連
続繊維の複数のループ部33が形成された表面層25が
設けられている。そして前記上部において、表面シート
21の下面に前後方向に延びる複数の弾性収縮部材26
が接合されている。また肌当接部20Bと20C内に
は、エアレイドパルプや折り畳まれた吸収紙などで形成
された繊維シート27がそれぞれ設けられている。
0C,20Dの前後方向の長さ寸法L1、溝の深さ寸法
H、溝28の幅寸法W1、および反発抵抗力や圧縮回復
率の好ましい値は、図1ないし図3に示す実施の形態で
のこれらの好ましい値と同じである。
用ナプキン1Bを示す斜視図、図12は図11の生理用
ナプキンの表面に設けられた肌当接部を前後に二分する
中心線に位置するXII−XII線の断面図である。
は、裏面シート3、吸収層4および保持シート5を有す
る本体部2を有しており、この本体部2の側縁2aと側
縁2bとの間の幅寸法を二分して前後方向に延びる中心
線Oを境として左右両側に設けられた2つの肌当接部2
0Eと20Fが設けられ、両肌当接部の間に溝28が形
成されている。
から離れる方向へ膨らみを有している。図11と図12
に示す実施の形態では、前記肌当接部20Eと20Fの
表面を覆う表面シート5aが、本体部3の保持シート5
の一部により形成されている。すなわち、前記保持シー
ト5は、本体部3および前記肌当接部20E,20Fの
全体を覆う広い面積を有している。そして肌当接部20
E,20F内では、前記表面シート5aの内面に前後方
向に延びる弾性収縮部材26が接合されている。
収層4と前記保持シート5の一部で形成された表面シー
ト5aとの間に繊維41が充填されている。この繊維4
1は、好ましくは親水処理された合成繊維および/また
は親水性繊維で形成されている。
態においてループ部33を形成した続繊維の束31と同
じもので、TOWから開繊されたPE/PET、PE/
PPなどの芯鞘構造の複合繊維、PE/PET、PE/
PPなどのサイドバイサイド型複合繊維、あるいはP
E、PP、PETなどの単繊維で親水処理されたものが
好ましく使用される。または、前記繊維41として所定
長に切断された単繊維も使用可能である。これら繊維4
1は、互いに接合されていない状態で、前記表面シート
5aの下に充填されていてもよいが、前記繊維41が部
分的に熱融着されて、低い密度で且つ軟質な繊維層を形
成していることが好ましい。前記熱融着は加熱エアー内
で繊維どうしを熱融着させるエアースルー法により行う
ことができる。
で、捲縮数が1インチあたり、10〜25個であること
が好ましい。また前記繊維41内に天然繊維や再生セル
ロース繊維が混入されていてもよい。
部20E,20Fの反発抵抗力は、第1の実施の形態と
同様に3.43kPa以下で、圧縮後の回復率は50%
以上であることが好ましい。さらに、肌当接部20E,
20Fの各寸法L1,H、W1,W2などは第1の実施
の形態と同じであることが好ましい。
の実施の形態の変形例を示している。
部20Gと20Hは、前記第1の実施の形態の肌当接部
20A,20Bを構成しているのと同じ表面シート21
の内側に前後方向に延びる弾性収縮部材26が接合され
ており、表面シート21の表面に繊維によるループ部3
3が形成された表面層25が設けられている。そして、
前記表面シート21の内部に、図12に示したのと同じ
繊維層41が充填されている。
用ナプキン1Eを示す断面図である。
に肌当接部20Iと20Jが設けられている。この肌当
接部20Iと20Jは、三次元骨格を有する材料42で
形成されており、例えば内部に連続気泡などの多数の空
隙が形成されている。これは、例えばポリウレタン、ポ
リエチレン、ポリビニルアルコールなどの樹脂材料を連
続気泡が形成できるように発泡させたものである。そし
て親水性であり、または親水処理されているものが好ま
しく、液を保持する能力および/または液を吸収層4へ
向けて透過できる構造であることが好ましい。
および圧縮後の回復率は、前記実施の形態における好ま
しい値と同等である。
が、表面シート21で覆われていてもよく、さらに表面
シート21の表面に多数のループ部33を形成する表面
層25が設けられていてもよい。
ず、失禁用パッド、使い捨ておむつにも実施可能であ
る。例えば女性用失禁パッドに前記肌当接部を設けれ
ば、尿排出部を肌当接部間の溝内に留めておくことがで
き、尿を確実に吸収層に導くことができ、パッドからの
尿の漏れを防止できる。また介護用の使い捨ておむつの
肛門の両側部分に対向する前記肌当接部を設ければ、軟
便を確実に捕捉できるようになる。
用ナプキン1を以下の如く製造した。
の芯鞘型の複合合成繊維で、繊度が4.4dtexのも
のに親水油剤を塗布したものを使用し、図5に示すよう
に前記連続繊維を伸ばしたとき(ループ部33が形成さ
れていないとき)の目付けを50g/m2に調整した。
芯鞘型複合繊維を使用し、繊維ウエッブにウォータジェ
ット処理を施し、目付けが20g/m2のスパンレース
不織布を形成した。
のポリウレタン弾性糸を使用した。この弾性糸を前後方
向に1.5倍伸ばした状態で表面シート21に接合し
た。弾性糸は3本用いた。
吸収紙(ティッシュペーパ)を使用した。
ート21にスパイラル状に塗工して、弾性収縮部材26
と繊維シート27を接合した。接着剤の目付けを5g/
m2とした。
同じパターンとし、接合部32の幅Bを0.25mm、
長さW0を5mm、ピッチPを10mmとした。
寸法Hを20mmとし、溝28の幅寸法W1を40mm
とした。
を使用し、目付け25g/m2の液透過性のエアースル
ー不織布を形成した。
マーを分散させた混合物で、パルプの目付け250g/
m2、ポリマーの目付けを15g/m2とした。
して、Tダイにより溶融押し出ししたフィルムで、坪量
25g/m2を用いた。
プキン1から肌当接部20A,20Bを取り除いたもの
を用いた。
1cm2の円形の先端子を、実施例の肌当接部と、比較
例の保持シートに対して垂直に当て、100mm/mi
nの速度で3mm押し込んだときの圧力を測定した。
は60g/cm2(5.88kPa)であった。
厚み、および比較例でのナプキンの厚み(A)を測定す
る。
に、グリセリン10質量%、カルボキシメチルセルロー
スを1質量%、残りを蒸留水で形成した模擬体液を7g
/分の流量で7g与え、前記模擬体液を与えた後1分経
過後に、実施例の前記液を与えた肌当接部およびの比較
例の液を与えた部分で且つ前記肌当接部に対応する面積
の全域を覆う部分に平板を載せ、3.43kPaの圧力
を3分間与え、前記圧力を除去した後の1分経過後の厚
み(B)を測定した。
%、比較例で42%であった。
着用させ、フィット感と使用感をモニターした。
がフィット性が高いと評価、比較例のフィット性が高い
と評価したのは5人に留まった。
に異物感を感じると評価したのが2人に留まったのに対
し、比較例では9人が異物感を感じると評価した。
体の排泄部からの排出液を確実に保持でき、また前記排
出液が側方へ洩れ出るのを有効に防止できる。また、身
体の排泄部への圧迫感や抵抗感を与えることが少なく、
装着感触が良好になる。
理用ナプキンを示す斜視図、
図、
形成した状態を示す拡大断面図、
ンを示す平面図、
示す拡大断面図、
る生理用ナプキンを示す斜視図、
0G,20H,20I,20J 肌当接部 21 表面シート 25 表面層 26 弾性収縮部材 27 親水性の繊維シート 29 空間 31 連続繊維 32,32a,32b 接合部 33 ループ部 33a ループ部の頂部 41 繊維 42 三次元骨格を有する材料
Claims (20)
- 【請求項1】 少なくとも裏面層および前記裏面層の上
に位置して液吸収能力を有する吸収層を有する本体部
と、前記本体部の表面側に位置する肌当接部とが設けら
れた吸収性物品において、 前記本体部の表面には、この本体部の幅寸法を二分する
中央線Oを挟む左右両側に、それぞれ前後方向に延びる
前記肌当接部が設けられており、それぞれの前記肌当接
部は前記吸収層から離れる方向への膨らみを有し、且つ
前記肌当接部と肌当接部との間に、前後方向に延びる溝
が形成されていることを特徴とする吸収性物品。 - 【請求項2】 前記肌当接部は、前記膨らみを形成する
液透過性の表面シートを有し、前記膨らみの内部に空間
が形成されている請求項1記載の吸収性物品。 - 【請求項3】 前記表面シートの内側に親水性の繊維シ
ートが重ねられている請求項2記載の吸収性物品。 - 【請求項4】 前記肌当接部は、前記膨らみを形成する
液透過性の表面シートを有し、前記膨らみの内部に繊維
が充填されている請求項1記載の吸収性物品。 - 【請求項5】 前記膨らみの内部に、前後方向に途切れ
ない連続繊維の束が充填されている請求項4記載の吸収
性物品。 - 【請求項6】 前記表面シートには、前後方向に弾性収
縮力が作用しており、弾性収縮力により前記本体部を湾
曲させる力が作用しているとともに、前記弾性収縮力に
より前記肌当接部に前記膨らみが形成されている請求項
1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品。 - 【請求項7】 前記表面シートが、前後方向へ弾性収縮
力を発揮する素材で形成されている請求項6記載の吸収
性物品。 - 【請求項8】 前後方向に延びる弾性収縮部材が伸ばさ
れた状態で前記表面シートに接合されている請求項6記
載の吸収性物品。 - 【請求項9】 前記肌当接部は、液吸収機能を有しまた
は前記吸収層への液透過機能を有するものであり、内部
に多数の空隙が形成された弾性体で形成されている請求
項1記載の吸収性物品。 - 【請求項10】 前記肌当接部の表面には、繊維の束ま
たは不織布で形成された多数のループ部が設けられてい
る請求項1ないし9のいずれかに記載の吸収性物品。 - 【請求項11】 前記肌当接部の表面には、前後方向に
延びる連続繊維の束が積層され、前記束が前記連続繊維
の延びる方向に間隔を開けた複数の接合部において前記
肌当接部の表面に接合されており、前記接合部と接合部
との間で前記連続繊維が隆起して多数の前記ループ部が
形成されている請求項10記載の吸収性物品。 - 【請求項12】 前記肌当接部の表面シートは前後方向
へ弾性伸縮自在であり、前記表面シートが前後方向へ伸
ばされた状態で、前記表面シートの表面に、前後方向に
延びる連続繊維の束が積層され、前記束が前記連続繊維
の延びる方向に間隔を開けた複数の接合部において前記
表面シートに接合されており、表面シートは前記接合時
よりも収縮した状態で前記肌当接部の表面に設置され、
このとき接合部と接合部との距離が縮まって、前記接合
部と接合部との間に位置する前記連続繊維が隆起して多
数のループ部が形成されている請求項1ないし5のいず
れかに記載の吸収性物品。 - 【請求項13】 前記表面シートが、前後方向へ弾性収
縮力を発揮する素材で形成されている請求項12記載の
吸収性物品。 - 【請求項14】 前後方向に延びる弾性収縮部材が伸ば
された状態で前記表面シートに接合されている請求項1
2記載の吸収性物品。 - 【請求項15】 前後方向に並ぶ個々のループ部が互い
に独立しているとともに、前記前後方向と直交する方向
に隣接する前記ループ部も互いに独立している請求項1
0ないし14のいずれかに記載の吸収性物品。 - 【請求項16】 生理用ナプキンとして使用されるもの
であり、前記溝の底部から前記肌当接部の頂部までの高
さ寸法が3〜10mmで、前記溝の前後方向の長さ寸法
が40〜200mmである請求項1ないし15のいずれ
かに記載の吸収性物品。 - 【請求項17】 生理用ナプキンとして使用されるもの
であり、前記溝は、この溝の底部から肌当接部の頂部に
向って溝幅寸法が徐々に広くなる形状であり、前記肌当
接部の高さの2/3の位置における前記溝の幅寸法が1
0〜40mmである請求項1ないし16のいずれかに記
載の吸収性物品。 - 【請求項18】 それぞれの肌当接部はその高さの1/
2の位置における幅寸法が5mm以上であり、その上限
は肌当接部の基端部が吸収性物品の側縁に一致する寸法
である請求項1ないし17のいずれかに記載の吸収性物
品。 - 【請求項19】 前記肌当接部を3mm押し込んだとき
の反発抵抗力が3.43kPa以下である請求項1ない
し18のいずれかに記載の吸収性物品。 - 【請求項20】 1つの前記肌当接部の表面に、グリセ
リン10質量%、カルボキシメチルセルロースを1質量
%、残りを蒸留水で形成した模擬体液を7g/分の流量
で7g与え、前記模擬体液を与えた後1分経過後に、前
記肌当接部の全域を覆う平面によって3.43kPaの
圧力を3分間与え、前記圧力を除去した後の1分経過後
の前記肌当接部の嵩の回復率が50%以上である請求項
1ないし19のいずれかに記載の吸収性物品。
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