JP2006295103A - 波長可変レーザ - Google Patents

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    • H01S5/12Construction or shape of the optical resonator, e.g. extended or external cavity, coupled cavities, bent-guide, varying width, thickness or composition of the active region the resonator having a periodic structure, e.g. in distributed feedback [DFB] lasers
    • H01S5/1234Actively induced grating, e.g. acoustically or electrically induced

Abstract

【課題】 波長可変レーザを、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようにする。
【解決手段】 波長可変レーザを、利得を発生しうる利得導波路部1Aと、電流注入又は電圧印加によって発振波長を制御しうる波長制御導波路部1Bとを光軸方向に交互に有する光導波路1と、光導波路の全長にわたって光導波路に沿って設けられる回折格子2とを備え、回折格子が、利得導波路部に対応する位置に設けられる利得用回折格子2Aと、波長制御導波路に対応する位置に設けられる波長制御用回折格子2Bとを有し、波長制御導波路部及び波長制御用回折格子を含むものとして波長制御領域11Bを構成し、利得導波路及び利得用回折格子を含むものとして利得領域11Aを構成し、波長制御導波路部に電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、波長制御領域のブラッグ波長が、利得領域のブラッグ波長に対して長波長側になるように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信用の光源として用いられる半導体レーザに関し、特に発振波長を広範囲かつ高速に変化させることができる波長可変レーザに関する。
近年の通信需要の飛躍的な増大に伴い、波長の異なる複数の信号光を多重化することによって、一本の光ファイバで大容量伝送を可能とする波長分割多重通信システム(WDM通信システム)の開発が進められている。
このような波長分割多重通信システムにおいて、柔軟かつ高度な通信システムを実現するために、広い波長範囲で高速に所望の波長を選択しうる波長可変レーザが強く求められている。
例えば、連続的に発振波長を変化させることができる波長可変レーザとして、3電極DBR(Distributed Bragg Reflector;分布反射形)レーザやTTG−DFB(Tunable Twin Guide-Distributed Feedback;チューナブルツインガイド分布帰還形)レーザなどが提案されている。
ここで、図17に示すように、3電極DBRレーザ100は、活性層部101と、位相制御部102と、光導波路に沿って回折格子103が形成されているDBR部104とを備え、これらの活性層部101,位相制御部102及びDBR部104は直列に配置されている。また、活性層部101,位相制御部102及びDBR部104には、独立して電流注入を行なうことができるように、それぞれ電極105,106,107が設けられている。さらに、これらの電極105,106,107が設けられている面の反対側の面には、接地電位に接続されている共通電極108が設けられている。そして、活性層部101には電極105を介して電流Iactが注入され、位相制御部102には電極106を介
して電流IPSが注入され、DBR部104には電極107を介して電流(波長制御電流)IDBRが注入されるようになっている。
また、図18に示すように、TTG−DFBレーザ110は、電流注入により利得を発生する活性導波路111と、電流注入により屈折率が変化して発振波長を変化させる波長制御導波路112とを備え、波長制御導波路112上に中間層113を介して活性導波路111が積層された構造になっている。また、これらの活性導波路111及び波長制御導波路112に沿って、その全長にわたって回折格子114が形成されている。さらに、上側の表面には活性導波路111に電流Iactを注入するための電極115が設けられており、下側の表面には波長制御導波路112に電流Ituneを注入するための電極116が設けられている。また、中間層113は接地電位に接続されている。これにより、活性導波路111及び波長制御導波路112にそれぞれ独立して電流注入を行なえるようになっている。
また、広帯域な波長可変レーザを実現する手段として、例えば、数nm〜10数nmの波長可変範囲を持つ複数の波長可変レーザを、同一基板上に集積したアレイ集積型波長可変レーザも提案されている。
例えば、非特許文献1には、波長可変レーザとしてDBRレーザを集積したものが提案されている。また、特許文献1には、波長可変レーザとしてTTG−DFBレーザを集積したものが提案されている。
このようなアレイ集積型波長可変レーザにおいて、広い波長範囲で高速に波長可変動作を行なうためには、集積される個々の波長可変レーザの波長可変範囲を広くし、かつ、波長可変動作を速くすることが要求される。
例えば、波長可変レーザとして、上述の3電極DBRレーザ100やTTG−DFBレーザ110を集積させる場合、3電極DBRレーザ100やTTG−DFBレーザ110は、位相制御部102や波長制御導波路112への電流注入により発振波長を変化させることができるため、高速(例えば10ナノ秒以下)で波長を変化させることができる。
一方、集積される個々の波長可変レーザの波長可変範囲としては、DBRレーザの場合で10nm程度、TTG−DFBレーザの場合で7nm程度まで波長可変範囲を広くすることができるとの報告がある。この場合、1つのアレイ集積型波長可変レーザに4〜7個の波長可変レーザを集積することによって、WDM通信システムにおいて重要な1530〜1560nm(Cバンド)の範囲で波長可変動作が可能となる。
ところで、DBRレーザでは、発振波長を変化させるために電流(波長制御電流)を注入していくと、次第にブラッグ波長と縦モード波長とがずれていき、モード跳び(モードホッピング)が生じてしまうことになる。このため、モード跳びが生じないようにしながら、連続的に発振波長を変化させることができるようにするためには、上述の3電極DBRレーザ100のように、回折格子が形成されていない位相制御部102を設け、この位相制御部102に電流を注入することによってブラッグ波長と縦モード波長とを一致させることが必要になる。
しかしながら、このような3電極DBRレーザ100では、DBR部104における反射波長の制御のほかに、位相制御部102における位相制御も必要になるため、制御が複雑になる。
そこで、位相の制御を不要とするための技術として、分布反射領域に電流を注入するための電極の構成や活性導波路や位相を調節するための非活性導波路の長さを工夫することが提案されている(例えば特許文献2参照)。また、活性領域と非活性領域とを光の伝搬方向に沿って交互に周期的に繰り返し配置し、同じ周期で、回折格子が形成された領域と回折格子が形成されていない領域とを配置する構造が提案されている(例えば特許文献4参照)。
なお、電流的に制御を行なうもので、モード跳びを生じることなく、発振波長を連続的に変化させることができる他の波長可変レーザとしては、例えば多電極DFB(Distributed Feed Back;分布帰還形)レーザが提案されている(例えば非特許文献2,特許文献3参照)。
特開2004−235600号公報 特開平9−36480号公報 特開平4−147686号公報 特開平7−273400号公報 ECOC2003 PROCEEDING vol4. pp 887(Th1.2.4) Electronics Letters 20th July 1989 vol25 No15, pp 990-992
ところで、上述したように、DBRレーザでは、モード跳びが生じないようにしながら、連続的に発振波長を変化させることができるようにするために、DBR部104における反射波長の制御のほかに、位相制御部102における位相制御も必要になる。この場合、波長制御のパラメータが2つとなり、制御が複雑である。このため、高速に波長制御を行なうのが困難である。
また、上述の特許文献2に記載された技術では、分布反射導波路に電流を注入するための櫛形電極と、位相を調節するための非活性導波領域の電極とに同一の電流を注入するだけで、共振縦モード波長とブラッグ波長とを同一の割合で変化させることができるが、最初に共振縦モード波長とブラッグ波長とを一致させるための位相の制御は必要であり、この制御は複雑である。特に、アレイ集積型波長可変レーザでは、レーザ切替時の制御が複雑であり、高速に波長制御を行なうのが難しい。
一方、TTG−DFBレーザでは、モード跳びは起こらないが、上述のように、活性導波路111と波長制御導波路112とにそれぞれ独立に電流を注入しうるように、活性導波路111と波長制御導波路112との間に中間層113を設け、この中間層113を接地電位に接続する必要があるため、素子の作製が通常のレーザに比べて複雑になる。特に、集積化してアレイ集積型波長可変レーザを作製するのは困難である。
また、上述の多電極DFBレーザは、波長可変範囲が2〜3nm程度であるため、WDM通信システムにおいて重要なCバンドの全てをカバーするのに10本以上のレーザを集積することが必要であり、素子の歩留まりなどを考慮すると現実的ではない。
また、上述の特許文献4に記載された技術では、回折格子が形成されていない領域の位相状態を素子の作りこみだけで調整するのは困難である。また、位相制御が必要であり、制御が複雑である。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようにした、波長可変レーザを提供することを目的とする。
このため、本発明の波長可変レーザは、利得を発生しうる利得導波路部と、電流注入又は電圧印加によって発振波長を制御しうる波長制御導波路部とを光軸方向に交互に有する光導波路と、光導波路の全長にわたって光導波路に沿って設けられる回折格子とを備え、回折格子が、利得導波路部に対応する位置に設けられる利得用回折格子と、波長制御導波路に対応する位置に設けられる波長制御用回折格子とを有し、波長制御導波路部及び波長制御用回折格子を含むものとして波長制御領域が構成され、利得導波路及び利得用回折格子を含むものとして利得領域が構成され、波長制御導波路部に電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、波長制御領域のブラッグ波長が、利得領域のブラッグ波長に対して長波長側になるように構成されることを特徴としている。
本発明のアレイ集積型波長可変レーザは、同一基板上に、異なる波長可変範囲を持つ複数の波長可変レーザを備えるアレイ集積型波長可変レーザであって、複数の波長可変レーザが、いずれも、上記の波長可変レーザであることを特徴としている。
したがって、本発明の波長可変レーザによれば、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点がある。また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになる。
特に、アレイ集積型波長可変レーザの作製が容易になる。また、レーザ切替時の制御が簡単になり、高速に波長制御を行なえるようになる。
以下、図面により、本発明の実施形態にかかる波長可変レーザについて、図1〜図16を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザについて、図1〜図10を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる波長可変レーザ(電流制御型波長可変レーザ)は、図1に示すように、電流注入によって利得を発生しうる利得導波路部1A及び電流注入による屈折率変化によって発振波長を制御しうる波長制御導波路部1Bを有する光導波路(光導波路層)1と、光導波路1の近傍に設けられた回折格子(回折格子層)2とを備えるものとして構成される。そして、本波長可変レーザでは、利得導波路部1Aに電流(利得制御電流)Iactを注入することによって、回折格子2の周期に応じた波長で発振するようになっている[TDA−DFB(Tunable Distributed Amplification-Distributed Feedback)レーザ]。また、波長制御導波路部1Bに電流(波長制御電流)Ituneを注入することによって発振波長を制御しうるようになっている。
ここで、光導波路1は、図1に示すように、利得導波路部(活性導波路部)1Aと波長制御導波路部1Bとを光軸方向に交互に有するものとして構成される。つまり、光導波路1は、複数の利得導波路部1Aと、複数の波長制御導波路部1Bとを備え、これらの利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bとが同一平面上で周期的に交互に直列配置された構成になっている。なお、利得導波路部1A及び波長制御導波路部1Bの具体的な構成例については後述する。
回折格子2は、図1に示すように、光導波路1の下方に、光導波路1の全長にわたって、光導波路1に沿って平行に設けられている。つまり、利得導波路部1Aに対応する位置にも、波長制御導波路部1Bに対応する位置にも、連続的に回折格子2が設けられている。なお、図1に示すように、利得導波路部1Aに対応する位置に形成されている回折格子2を利得用回折格子2Aといい、波長制御導波路部1Bに対応する位置に形成されている回折格子2を波長制御用回折格子2Bという。
このように、本波長可変レーザでは、TTG−DFBレーザとは異なり、図1に示すように、利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bとが同一平面上に並べられているため、一般的な素子作製技術を用いることができ、素子の作製が容易である。例えば、後述の第6実施形態のように、集積化してアレイ集積型波長可変レーザを作製する場合にも、容易に集積化することができる。
また、本波長可変レーザは、一般的なDFBレーザと同様の構成になっており、DFBレーザの一種であるため、DBRレーザのように波長可変制御時に位相制御を行なう必要がなく、波長制御電流Ituneのみによる単純な波長制御が可能である。なお、本波長可変レーザでは、回折格子2が光導波路1の全長にわたって設けられているため、初期位相の制御も不要である。
本波長可変レーザでは、図1に示すように、光導波路1の利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bとに独立に電流注入を行なえるように、それぞれの領域に対して独立に電極3A,3Bが設けられている。
つまり、図1に示すように、光導波路1の利得導波路部1Aの上面にはコンタクト層8Aを介して利得電極(P側電極)3Aが形成されており、下方には共通電極(N側電極)3Cが形成されており、利得導波路部1Aの活性層(利得層,導波路コア層)6に電流Iactを注入しうるようになっている。また、光導波路1の波長制御導波路部1Bの上面にはコンタクト層8Bを介して波長制御電極(P側電極)3Bが形成されており、下方には共通電極(N側電極)3Cが形成されており、波長制御導波路部1Bの波長制御層(導波路コア層,位相制御層)9に電流Ituneを注入しうるようになっている。
ここでは、利得電極3A及び波長制御電極3Bは、図2に示すように、いずれもくし型電極として構成されている。
なお、利得導波路部1A、利得用回折格子2A、利得電極3A、共通電極3Cからなる領域を利得領域11Aといい、波長制御導波路部1B、波長制御用回折格子2B、波長制御電極3B、共通電極3Cからなる領域を波長制御領域11Bという。
また、図1に示すように、コンタクト層8A,8B、波長制御電極(P側電極)3B及び利得電極(P側電極)3Aが形成されていない領域には、SiO2膜(パッシベーション膜)10が形成されている。つまり、コンタクト層8A,8Bを形成した後、全面にSiO2膜10を形成し、コンタクト層8A,8B上のSiO2膜10のみを除去し、コンタクト層8A,8B上にP側電極3A,3Bを形成することで、コンタクト層8A,8B、P側電極3A,3Bが形成されていない領域にSiO2膜10を形成している。
特に、図1,図2に示すように、利得領域11Aと波長制御領域11Bとを電気的に分離するため、利得電極3Aと波長制御電極3Bとの間には分離領域(分離部)11Cを設けている。つまり、利得領域11Aと波長制御領域11Bとの接合界面近傍の上方の領域には、波長制御電極(P側電極)3B及び利得電極(P側電極)3A及びコンタクト層8A,8Bを形成しないようにすることで分離部11Cを形成している。
なお、ここでは、波長制御導波路部1Bに電流注入を行なうことによって発振波長を制御しているが、これに限られるものではなく、例えば波長制御導波路部1Bに波長制御電極3Bを介して電圧印加を行なうことによって発振波長の制御を行なうように構成しても良い。
ところで、本波長可変レーザでは、利得領域11Aのブラッグ波長は一定にし、波長制御領域11Bの波長制御導波路部1Bのコア層の屈折率を変化させ、波長制御領域11Bのブラッグ波長を変えることによって波長可変動作を行なう。
例えば、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さを1:1にした場合、本波長可変レーザの発振波長は、利得領域11Aのブラッグ波長と波長制御領域11Bのブラッグ波長の平均値となる。
このため、波長制御導波路部1Bのコア層の屈折率を変化させた場合の本波長可変レーザのブラッグ波長(発振波長)λBraggは、利得領域11Aのブラッグ波長をλaとし、波長制御領域11Bのブラッグ波長をλtとし、屈折率を変化させる前(電流注入前)の波長制御領域11Bのブラッグ波長をλt0とし、波長制御導波路部1Bの等価屈折率の変化量をΔntとし、屈折率を変化させる前(電流注入前)の波長制御導波路部1Bの等価屈折率をntとして、次式(1)により表すことができる。
λBragg=(λa+λt)/2={λa+λt0(1+Δnt/nt)}/2・・・(1)
したがって、本波長可変レーザのブラッグ波長(発振波長)の変化量ΔλBraggは、次式(2)により表すことができる。
ΔλBragg=λt0・(Δnt/nt)/2・・・(2)
一方、共振縦モード波長(共振縦モードの位置)の変化の割合は、全共振器長に対する全波長制御導波路部1Bの長さ(複数の波長制御導波路部1Bの合計長さ)の割合分だけ(ここでは1/2)、波長制御導波路部1Bの等価屈折率の変化の割合よりも小さくなる。
このため、共振縦モード波長の変化量Δλlは、屈折率を変化させる前(電流注入前)の共振縦モード波長(発振波長)をλ0として、次式(3)により表すことができる。
Δλl=λ0・(Δnt/nt)/2・・・(3)
したがって、上記式(2),(3)から、λt0とλ0がほぼ同一になるように設定すれば、ブラッグ波長の変化量ΔλBraggが共振縦モード波長の変化量Δλlに一致することが分かる。このため、λt0とλ0がほぼ同一になるように設定すれば、波長制御導波路部1Bの屈折率を変化させるだけで(即ち、位相制御を行なうことなく、波長可変制御を行なうだけで)、モード跳びが生じないようにしながら、連続的に発振波長を変化させることが可能になる。なお、λt0とλ0は、通常、ほぼ一致しているが、完全に一致させたい場合はλ/4位相シフト部2C(図5参照)を設ければ良い。
ところで、本波長可変レーザでは、波長可変制御時に、波長制御領域11Bのブラッグ波長と、利得領域11Aのブラッグ波長との差が大きくなりすぎると、モード跳びが生じてしまい、連続波長可変動作ができなくなる。
つまり、まず、利得導波路部1Aに電流を注入し、波長制御導波路部1Bに電流を注入していない状態で、波長制御領域11Bの回折格子2による反射スペクトルのピーク(中心波長;ブラッグ波長)が、図3(A)中、符号Aで示すように、利得領域11Aの回折格子2による反射スペクトルのピーク(中心波長;ブラッグ波長)と一致する場合、波長制御領域11Bの回折格子2による反射スペクトルと利得領域11Aの回折格子2による反射スペクトルとを足し合わせた合計反射スペクトルは、図3(B)中、符号A′で示すようになり、その中心波長(ピーク;ブラッグ波長)が本波長可変レーザの発振波長となる。
この状態から、波長制御導波路部1Bに電流を注入していくと、図3(A)に示すように、波長制御領域11Bのブラッグ波長が短波長側にシフトしていく。そして、図3(A)中、符号Bで示すように、波長制御領域11Bのブラッグ波長と利得領域11Aのブラッグ波長との差が大きくなると、合計反射スペクトルは、図3(B)中、符号B′で示すように、反射スペクトルの幅が広がってしまい、2つのピークを持つものとなる。
このように、それぞれの領域の回折格子2による反射スペクトルが分離してしまうと、その中心波長での発振を維持することができなくなり、モード跳びが生じてしまい、連続波長可変動作ができなくなる。
一方、波長制御領域11Bのブラッグ波長を、利得領域11Aのブラッグ波長に対して短波長側にずらしていった場合に、モード跳びが生じることなく、連続的に単一モード発振が可能な連続波長可変領域が存在することがわかる。
しかしながら、波長制御領域11Bのブラッグ波長を、利得領域11Aのブラッグ波長に対して長波長側にずらす場合にも、同様に、モード跳びが生じることなく、連続的に単一モード発振が可能な連続波長可変領域が存在する。
このため、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、波長制御領域11Bのブラッグ波長と、利得領域11Aのブラッグ波長とが一致するようにしたのでは、本波長可変レーザの全連続波長可変領域のうち半分しか利用していないことになる。
そこで、本実施形態では、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtが、利得領域11Aのブラッグ波長
λaに対して長波長側になるように構成している。
ここでは、利得領域11A及び波長制御領域11Bが、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、隣接する一対の利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bの合計長さ(一周期の長さ)をL(μm)とし、波長制御領域11Bのブラッグ波長λt(nm)と利得領域11Aのブラッグ波長λa(nm)との差をΔλ(=λt−λa)(nm)として、次式(4)を満たすように構成している。
0<Δλ/λa≦30/L(%)・・・(4)
つまり、利得領域11A及び波長制御領域11Bを、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtと利得領域11Aのブラッグ波長λaとの差Δλの利得領域11Aのブラッグ波長λa(基準波長λrf)に対する割合(以下、ブラッグ波長差の割合という)Δλ/λa(Δλ/λrf)が、0よりも大きく、30/L(%)以下になるように構成している。
なお、ここでは、利得領域11Aのブラッグ波長λaを基準波長λrfとしているが、これに限られるものではなく、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを基準波長λrfとしても良い。
このように、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、意図的に長波長側にずらすことによって、本波長可変レーザにおける連続波長可変領域を有効に使うことができるようになる。また、この場合に、利得領域11A及び波長制御領域11Bが、上記式(4)を満たすように構成することで、モード跳びが生じないようにし、安定した単一モード発振を維持しながら、本波長可変レーザにおける連続波長可変領域を有効に使うことができるようになる。以下、詳細に説明する。
ここで、図4は、一対の利得導波路部1A及び波長制御導波路部1B(長さは1:1)からなる1周期の長さを60μmとした場合のブラッグ波長差の割合Δλ/λaと、発振波長特性及びモード間利得差との関係を示す図である。
なお、図4中、発振波長λ1は実線Aで示し、モード間利得差Δαは実線Bで示している。また、ブラッグ波長差Δλの割合Δλ/λaの値がプラスの値である場合は、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtが、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側にずれていることを意味し、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaの値がマイナスの値である場合は、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtが、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、短波長側にずれていることを意味する。
本波長可変レーザでは、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaに対する発振波長特性は、図4中、実線Aで示すよう、所定の範囲内で線形になり、その範囲(連続波長可変領域)を超えてブラッグ波長差の割合Δλ/λaの絶対値が大きくなると、モード跳びが生じてし
まい、レーザ発振が不安定になることがわかった。つまり、本波長可変レーザでは、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して長波長側にずらした位置から短波長側にずらした位置まで変化させる場合、発振波長λ1は、図4中、実線Aで示すように、所定の範囲内で連続的に短波長側に変化していくことがわかった。
このため、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、発振波長特性が線形になる所定の範囲内で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して長波長側へずらしておき、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なうことで、波長制御導波路部1Bの等価屈折率を減少させ、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを短波長側へずらすようにすれば、連続波長可変領域を有効に使えることになる。なお、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtは電流流注入によってほぼ1.0%くらいまでの範囲内で短波長側へずらすことができる。
また、本波長可変レーザでは、図4中、実線Bで示すように、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaの絶対値が大きくなると、モード間利得差が小さくなるため、モード跳びが生じてしまうおそれがあり、レーザ発振が不安定になることがわかった。
このため、安定した単一モード発振を維持しながら、波長可変動作を行なうためには、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaを所定範囲内[1周期の長さを60μmとした場合には、例えば±0.5%以内(−0.5<Δλ/λa<+0.5);安定発振領域内]にする必要がある。
したがって、1周期の長さを60μmとした場合には、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へ0.5%の範囲内(0<Δλ/λa<+0.5)でずらしておけば、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
一方、本発明者の検討の結果、連続波長可変領域は1周期の長さにほぼ反比例することがわかった。
これに基づいて、一般化すると、安定した単一モード発振を維持しながら、波長可変動作を行なうためには、1周期の長さをL(μm)とした場合、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaを±30/L(%)以内(−30/L≦Δλ/λa≦+30/L)にすれば良いことになる。
そして、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらしておけば、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
ところで、波長制御領域11Bのブラッグ波長及び利得領域11Aのブラッグ波長の調整は、それぞれの領域の回折格子2の周期、又は、それぞれの領域の導波路部の等価屈折率を調整することによって行なうことができる。また、等価屈折率の調整は、それぞれの領域の導波路部のコア層の組成、厚さ、幅を調整することによって行なうことができる。
本実施形態では、図1に示すように、利得用回折格子2Aの周期と、波長制御用回折格子2Bの周期とが異なるように構成している。
具体的には、波長制御用回折格子2Bの周期が、利得用回折格子2Aの周期よりも長くなるようにしている。つまり、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)で、波長制御用回折格子2Bの周期が、利得用回折格子2Aの周期に対して、長くなるようにしている。
これにより、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすことができ、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
以下、具体的な構成例について説明する。
まず、利得領域(活性領域)11Aは、例えばn型InP基板(半導体基板)上に、n型InPバッファ層、n型InGaAsP回折格子層、n型InPバッファ層、バンドギャップ波長が1.55μm帯になるように設計した1.55μm帯歪MQW層(Multiple Quantum Well;多重量子井戸層)+SCH(Separate Confinement Heterostructure;分離閉じ込めヘテロ構造)層、p型InPクラッド層、p型InGaAsPコンタクト層、p型InGaAsコンタクト層を順に積層した層構造になっている。
つまり、利得領域11Aは、図1に示すように、n−InP層(n型InP基板,n型InPバッファ層)4、n型InGaAsP回折格子層2、n型InP層5、MQW活性層(1.55μm帯歪MQW層+SCH層)6、p−InP層(p型InPクラッド層)7、コンタクト層(p型InGaAsPコンタクト層,p型InGaAsコンタクト層)8Aを順に積層した層構造になっている。
また、利得導波路部(活性導波路部)1Aは、n型InP層5、MQW活性層(導波路コア層)6、p−InP層7から構成される。
ここで、MQW活性層6を構成する1.55μm帯歪MQW層は、例えば、井戸層を、0.8%の圧縮ひずみを有する厚さ5.1nmのInGaAsP層とし、バリア層を、バンドギャップ波長が1.30μmになるように設計された厚さ10nmの無ひずみのInGaAsP層とし、井戸層の数を6層としている。なお、井戸層としてのInGaAsP層の組成は、MQW層の発光波長が1.55μm帯になるように調整している。
MQW活性層6を構成するSCH層としては、歪MQW層の上下にバンドギャップが1.15μmとなるように設計された厚さ50nmのInGaAsP層を用いている。
また、歪MQW層及びSCH層を含むMQW活性層6の厚さは、およそ200nmとしている。また、MQW活性層6の幅は1.6μmとしている。
一方、波長制御領域11Bは、例えばn型InP基板上に、n型InPバッファ層、n型InGaAsP回折格子層、n型InPバッファ層、1.30μm組成InGaAsP層(導波路コア層)、p型InPクラッド層、p型InGaAsPコンタクト層、p型InGaAsコンタクト層を順に積層した層構造になっている。
つまり、波長制御領域11Bは、図1に示すように、n−InP層(n型InP基板,n型InPバッファ層)4、n型InGaAsP回折格子層2、n型InP層5、波長制御層(位相制御層)9、p−InP層(p型InPクラッド層)7、コンタクト層(p型InGaAsPコンタクト層,p型InGaAsコンタクト層)8を順に積層した層構造になっている。
また、波長制御導波路部1Bは、n型InP層5、波長制御層(導波路コア層)9、p−InP層7から構成される。
ここで、波長制御層9としては、バンドギャップが1.30μmになるように設計された厚さ200nmのInGaAsP層(1.30μm組成InGaAsP層)を用いている。また、波長制御層9の幅は、1.6μmとしている。
このように導波路を設計すると、利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bとで等価屈折率がほぼ一致する。
なお、回折格子層2は、n−InP層4上に回折格子層2を形成する材料からなる層を積層した後、この層を例えばドライエッチングなどの方法を用いて周期的に除去し、その上にn−InP層5を成長させることによって形成される。
また、MQW活性層6及び波長制御層9への電流狭窄構造としては、例えばpn−BH構造(Buried Heterostructure;埋込ヘテロ構造)を用いれば良い。
特に、利得導波路部1A及び波長制御導波路部1Bの長さは、いずれも30μmとし、1周期の長さを60μmとしている。なお、素子長は例えば570μmとしている。ここでは、利得導波路部1Aが素子端面側に配置されるようにして、光出力が低下しないようにしている。但し、波長制御導波路部1Bを素子端面側に配置しても良い。
回折格子2の周期は、例えば、利得用回折格子2Aを240nmとし、波長制御用回折格子2Bを241.2nm(利得用回折格子の100.5%)としている。
このように、本実施形態では、利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bとで等価屈折率が同じになるようにし、利得用回折格子2Aの周期と、波長制御用回折格子2Bの周期とが異なるようにしている。つまり、波長制御用回折格子2Bの周期が、利得用回折格子2Aの周期よりも長くなるようにしている。
これにより、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へ0.5%(ここでは、1周期の長さを60μmであるため)ずらすことができ、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
なお、図5に示すように、回折格子2を、長手方向中央位置にλ/4位相シフト部2Cを備えるものとして構成するのが好ましい。つまり、回折格子2の長手方向中央位置で、図5に示すように、回折格子2の周期の半分(ブラッグ波長の1/4)だけシフト(位相シフト)させるようにするのが好ましい。
λ/4位相シフト部2Cを設けないと、図6(A)に示すように、回折格子2による反射スペクトル[波長可変レーザの利得スペクトル;図6(A)中、実線Aで示す]の中心波長(ピーク;ブラッグ波長)で発振せず、その近傍の2つのモード[共振縦モード波長;図6(A)中、実線Bで示す]で発振する可能性がある。この場合、2つのモードのうち、長波側のモードで発振するか、短波側のモードで発振するかが分からないため、不安定になる。
これに対し、λ/4位相シフト部2Cを設けると、一般的なDFBレーザと同様に、図6(B)に示すように、回折格子2による反射スペクトル[波長可変レーザの利得スペクトル;図6(B)中、実線Aで示す]の中心波長(ピーク;ブラッグ波長)と共振縦モード波長[図6(B)中、実線Bで示す]の1つとが一致し、中心波長で発振するようになるため、安定した単一モード発振が可能となる。
但し、λ/4位相シフト部2Cを設けなかったとしても、通常は、2つのモードのうち、いずれか一方のモードで発振することになる。
したがって、本実施形態にかかる波長可変レーザによれば、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点がある。また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになる。特に、電流制御型波長可変レーザであるため、高速応答性に優れている。
ところで、上述の実施形態のように、利得用回折格子2Aの周期と、波長制御用回折格子2Bの周期とが異なるように構成する場合(即ち、全て同じ周期の回折格子を設けるのではなく、1つの素子内で異なる周期の回折格子を設ける場合)、それぞれの回折格子での反射光の位相が合わない場合がある。この場合、これらの反射光の位相の状態によっては、発振が非常に不安定になる。この結果、光通信用の光源として用いることができない場合もある。
ここで、図7中、実線Aは、異なる周期を持った回折格子での反射光の位相が合っていない場合の発振スペクトルの計算結果を示している。
図7中、実線Aで示すように、それぞれの回折格子での反射光の位相が合っていない場合には、発振スペクトルに複数のピークが見られ、発振が非常に不安定になっていることが分かる。
また、それぞれの回折格子での反射光の位相が合ってないと、TDA−DFBレーザの実際の発振波長が、原理的な発振波長の設計値からずれてしまい、発振波長の精度も悪くなってしまう。
このような点を考慮すると、異なる周期を持った回折格子での反射光の位相が合うように、異なる周期を持った回折格子は、連続して設けずに所定の間隔をあけて設けるのが好ましい。つまり、例えば図9(又は図10)に示すように、隣り合う利得用回折格子2Aと波長制御用回折格子2Bにおいて、利得用回折格子2Aと波長制御用回折格子2Bとの間に境界領域30(又は30A)が形成されるように、利得用回折格子2Aに対して波長制御用回折格子2Bを所定間隔だけシフト(位相シフト)させて設けるのが好ましい。
ここで、図7中、実線Bは、異なる周期を持った回折格子での反射光の位相が合っている場合(ここでは、異なる周期を持った回折格子の間に位相シフトが入っている場合)の発振スペクトルの計算結果を示している。
図7中、実線Bで示すように、それぞれの回折格子での反射光の位相が合っている場合には、主な発振スペクトルのピークは1つだけであり、安定した単一モード発振が得られることが分かる。
ここで、図8は、異なる周期を持った回折格子間の位相シフト量(境界領域の長さ;異なる周期を持った回折格子間の間隔の大きさ)と、単一モード発振の安定性を示すモード間利得差の関係(計算結果)を示している。
なお、図8中、横軸は位相シフト量を示しており、一方の回折格子に対して他方の回折格子を1周期分だけ位相シフトさせた場合(即ち、異なる周期を持った回折格子間で位相がπだけずれている場合)を位相シフト量1.00として、横軸で示されている位置シフト量を最大値として、それぞれの境界領域にランダムに位相シフトが入っている条件で計算を行なった。
図8に示すように、位相シフト量が0.10(0.10π)以上になると、それぞれの反射光の位相の状態によっては、モード間利得差が0.3程度に著しく減少してしまうことが分かる。
このことから、安定した単一モード発振を得るためには、それぞれの境界領域の位相シフト量を0.10(0.10π)以下にする必要がある。
そして、各境界領域の位相シフト量を0.10(0.10π)以下にするためには、図9に示すように、異なる周期を持った回折格子2A,2Bの境界領域(境界部)30の長さを、それぞれの周期の平均値から±10%以内にすれば良い。なお、異なる周期を持った回折格子間での反射光の位相ずれが生じない場合には、境界領域を設けなくても良い。
つまり、上述の実施形態のように、利得用回折格子2Aの周期と、波長制御用回折格子2Bの周期とが異なるように構成する場合、図9に示すように、利得用回折格子2Aを含む利得領域11Aと波長制御用回折格子2Bを含む波長制御領域11Bとの間に、利得用回折格子2Aの周期と波長制御用回折格子2Bの周期の平均値の±10%以内の長さを有する境界領域30を設けるのが好ましい。なお、上述の実施形態では、利得領域11Aと波長制御領域11Bとを交互に設けるようにしているため、平均値の±10%以内の長さを有する境界領域を複数設けることになる。
なお、図9では、回折格子の凸部分(山の部分)の右側を基準として周期を定義しているが、これに限られるものではなく、どこを基準として周期を定義しても良い。例えば、回折格子の凸部分の左側や中央を基準として周期を定義しても良い。
例えば、利得領域11Aに形成されている利得用回折格子2Aの周期が240.00nmであり、波長制御領域11Bに形成されている波長制御用回折格子2Bの周期が240.12nmである場合、利得領域11Aと波長制御領域11Bとの間に設けられる境界領域30の長さは、利得用回折格子2Aの周期と波長制御用回折格子2Bの周期の平均値である240.06nmの±10%以内、即ち、216.05〜264.07nmの範囲内になるようにするのが好ましい。これにより、境界領域30での位相シフト量が±0.10π以下に抑えられ、位相が十分に合うようになり、安定した発振が可能となる。
ここで、境界領域30の長さ、即ち、2つの異なる周期を持つ回折格子2A,2B間の長さを調整するには、例えば、電子線(EB;electron beam)描画装置を用いて、意図的に利得領域11Aの利得用回折格子2Aと波長制御領域11Bの波長制御用回折格子2Bとの間に位相シフトを入れるようにすれば良い。
なお、ここでは、境界領域30の長さが、利得用回折格子2Aの周期と波長制御用回折格子2Bの周期の平均値の±10%以内になるようにしているが、これに限られるものではない。例えば図10に示すように、境界領域30Aの長さが、利得用回折格子2Aの周期と波長制御用回折格子2Bの周期の平均値の±10%以内の値に、利得用回折格子2Aの周期と波長制御用回折格子2Bの周期の平均値を整数倍した値を足した値になるようにしても良い。
例えば図10に示すように、利得領域11Aに形成されている利得用回折格子2Aの周期が240.00nmであり、波長制御領域11Bに形成されている波長制御用回折格子2Bの周期が240.12nmである場合、利得領域11Aと波長制御領域11Bとの間に設けられる境界領域30Aの長さを、利得用回折格子2Aの周期と波長制御用回折格子2Bの周期の平均値である240.06nmの±10%以内、即ち、216.05〜264.07nmの範囲内の値に、平均値である240.06nmを整数倍した値[240.06×N(整数)(nm)]を足した値[216.05〜264.07+240.06×N(整数)(nm)]になるようにするのが好ましい。
なお、図10では、回折格子の凸部分(山の部分)の右側を基準として周期を定義しているが、これに限られるものではなく、どこを基準として周期を定義しても良い。例えば、回折格子の凸部分の左側や中央を基準として周期を定義しても良い。
この場合、平均値である240.06nmは1周期π分に相当する長さであり、位相シフトがないのと等価であるため、上述の境界領域30の長さが平均値の±10%以内になるようにする場合と同様に、境界領域30Aでの位相シフト量が±0.10π以下に抑えられ、位相が十分に合うようになり、安定した発振が可能となる。
ところで、上述のように、境界領域30,30Aは、異なる周期の回折格子(ここでは利得用回折格子2Aと波長制御用回折格子2B)を接続するための領域である。
ここでは、異なる周期を持った回折格子2A,2Bを連続して設けずに、所定の間隔をあけて設けることで(位相シフトさせることで)、利得領域11Aと波長制御領域11Bとの間に、回折格子が設けられていない境界領域30,30Aを形成している。
例えば、境界領域30,30Aは、全て凹部分(谷の部分)として構成しても良いし、全て凸部分(山の部分)として構成しても良い。つまり、境界領域30,30Aは、回折格子の凹部分が連続したものとして構成しても良いし、回折格子の凸部分が連続したものとして構成しても良い。
なお、ここでは、境界領域30,30Aを、回折格子を有しない領域として構成しているが、これに限られるものではなく、回折格子を有する領域として構成しても良い。例えば、利得用回折格子2A及び波長制御用回折格子2Bのどちらとも異なる周期の回折格子を境界領域30,30Aに設けても良い。この場合、境界領域30,30Aの一部が凹部分となり、一部が凸部分となる。また、利得用回折格子2Aの周期から波長制御用回折格子2Bの周期へと回折格子の周期が段階的に変わっていくように、境界領域30,30Aに回折格子を設けても良い。
このように、異なる周期を持った回折格子2A,2Bの間に境界領域30,30Aを設けることで、周期が異なり、かつ、隣り合う回折格子間での反射光の位相が合うようになり、安定した発振状態が得られるようになる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態にかかる波長可変レーザについて,図11を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる波長可変レーザは、上述の第1実施形態のものと、波長制御領域のブラッグ波長λtを、利得領域のブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすための構成が異なる。
つまり、本実施形態では、図11に示すように、利得導波路部1Aのコア層の材料又は組成を調整することで、利得導波路部1Aの等価屈折率と、波長制御導波路部1BAの等価屈折率とが異なるようにしている。具体的には、波長制御導波路部1BAのコア層の屈折率が利得導波路部1Aのコア層の屈折率よりも大きくなるように、波長制御導波路部1BAのコア層の組成を調整している。なお、図11では、図1に示すものと同じものには同一の符号を付している。
これにより、波長制御導波路部1BAに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすようにしている。
具体的には、波長制御層9Aとして、バンドギャップ波長が1.40μmになるように設計されたInGaAsP層を用いている。なお、厚さや幅は上述の第1実施形態のものと同じにしている。これにより、波長制御導波路部1BAの等価屈折率を、利得導波路部1Aの等価屈折率に対して、0.5%程度大きくすることができる。
また、回折格子2の周期は、図11に示すように、光導波路1の全長にわたって同じにし、例えば240nmとしている。つまり、利得用回折格子2Aと波長制御用回折格子2BAとを同一周期にしている。
なお、その他の構成は、上述の第1実施形態のものと同じであるため、ここでは説明を省略する。
このように、本実施形態では、利得用回折格子2Aの周期と、波長制御用回折格子2BAの周期とが同じになるようにし、波長制御導波路部1BAの組成を調整して等価屈折率が異なるようにしている。つまり、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)(1周期の長さを60μmである場合は0.5%)で、波長制御導波路部1BAのコア層の屈折率を、利得導波路部1Aのコア層の屈折率に対して、大きくするようにしている。
これにより、波長制御導波路部1BAに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)(1周期の長さを60μmである場合は0.5%)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすことができ、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
したがって、本実施形態にかかる波長可変レーザによれば、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点がある。また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになる。特に、電流制御型波長可変レーザであるため、高速応答性に優れている。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態にかかる波長可変レーザについて、図12を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる波長可変レーザは、上述の第1実施形態のものと、波長制御領域のブラッグ波長λtを、利得領域のブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすための構成が異なる。
つまり、本実施形態では、図12に示すように、利得導波路部1Aのコア層の厚さと、波長制御導波路部1BBのコア層の厚さとが異なるように構成することで、利得導波路部1Aの等価屈折率と、波長制御導波路部1BBの等価屈折率とが異なるようにしている。具体的には、波長制御導波路部1BBの等価屈折率が利得導波路部1Aの等価屈折率よりも大きくなるように、波長制御導波路部1BBのコア層の厚さを厚くしている。なお、図12では、図1,図11に示すものと同じものには同一の符号を付している。
これにより、波長制御導波路部1BBに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa<+30/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすようにしている。
具体的には、波長制御層9Bとして、厚さ260nmのInGaAsP層を用いている。なお、バンドギャップ波長や幅は上述の第1実施形態のものと同じにしている。これにより、波長制御導波路部1BBの等価屈折率を、利得導波路部1Aの等価屈折率に対して、0.5%程度大きくすることができる。
また、回折格子2の周期は、図12に示すように、光導波路1の全長にわたって同じにし、例えば240nmとしている。つまり、利得用回折格子2Aと波長制御用回折格子2BAとを同一周期にしている。
なお、その他の構成は、上述の第1実施形態のものと同じであるため、ここでは説明を省略する。
このように、本実施形態では、利得用回折格子2Aの周期と、波長制御用回折格子2BAの周期とが同じになるようにし、利得導波路部1Aと波長制御導波路部1BBとでコア層の厚さを変えることで、等価屈折率が異なるようにしている。つまり、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)(1周期の長さを60μmである場合は0.5%)で、波長制御導波路部1BBの等価屈折率を、利得導波路部1Aの等価屈折率に対して、大きくするようにしている。
これにより、波長制御導波路部1BBに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)(1周期の長さを60μmである場合は0.5%)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすことができ、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
したがって、本実施形態にかかる波長可変レーザによれば、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点がある。また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになる。特に、電流制御型波長可変レーザであるため、高速応答性に優れている。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態にかかる波長可変レーザについて、図13,図14を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる波長可変レーザは、上述の第1実施形態のものと、波長制御領域のブラッグ波長λtを、利得領域のブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすための構成が異なる。
つまり、本実施形態では、図13,図14に示すように、利得導波路部1Aのコア層の幅及び厚さと、波長制御導波路部1BCのコア層の幅及び厚さとが異なるように構成することで、利得導波路部1Aの等価屈折率と、波長制御導波路部1BCの等価屈折率とが異なるようにしている。具体的には、波長制御導波路部1BCの等価屈折率が、利得導波路部1Aの等価屈折率よりも大きくなるようにしている。なお、図13,図14では、図1,図11に示すものと同じものには同一の符号を付している。
これにより、波長制御導波路部1BCに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa<+30/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすようにしている。
具体的には、波長制御層9Cとして、幅1.8μm、厚さ250nmのInGaAsP層を用いている。なお、バンドギャップ波長は上述の第1実施形態のものと同じにしている。これにより、波長制御導波路部1BCの等価屈折率を、利得導波路部1Aの等価屈折率に対して、0.5%程度大きくすることができる。
また、回折格子2の周期は、図12に示すように、光導波路1の全長にわたって同じにし、例えば240nmとしている。つまり、利得用回折格子2Aと波長制御用回折格子2BAとを同一周期にしている。
なお、その他の構成は、上述の第1実施形態のものと同じであるため、ここでは説明を省略する。
このように、本実施形態では、利得用回折格子2Aの周期と、波長制御用回折格子2BAの周期とが同じになるようにし、利得導波路部1Aと波長制御導波路部1BCとでコア層の厚さ、幅を変えることで、等価屈折率が異なるようにしている。つまり、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)(1周期の長さを60μmである場合は0.5%)で、波長制御導波路部1BCの等価屈折率を、利得導波路部1Aの等価屈折率に対して、大きくするようにしている。
これにより、波長制御導波路部1BCに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)(1周期の長さを60μmである場合は0.5%)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすことができ、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
したがって、本実施形態にかかる波長可変レーザによれば、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点がある。また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになる。特に、電流制御型波長可変レーザであるため、高速応答性に優れている。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態にかかる波長可変レーザについて、図15を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる波長可変レーザは、上述の第1実施形態のものと、回折格子が設けられている位置が異なる。つまり、上述の第1実施形態では、回折格子2が光導波路1の下側に設けられているのに対し、本実施形態では、図15に示すように、回折格子2が光導波路1の上側に設けられている。なお、図15では、図1に示すものと同じものには同一の符号を付している。
このように、回折格子2を光導波路1の上側に設けることで、光導波路1を形成し、その光導波路1の組成、コア層の厚さ、幅を評価し、その評価結果を元に回折格子2の周期を調整できるようになる。
例えば、上述の第1実施形態の構成例において、実際に形成した波長制御導波路部1Bのコア層の厚さが、設計値の200nmから210nmにずれてしまった場合、等価屈折率は設計値よりも0.1%程度大きくなってしまうことになる。
この場合、波長制御用回折格子2Bの周期を、逆に、設計値の241.2nmから0.1%小さい240.96nmに設定すれば、波長制御領域11Bと利得領域11Aとで、等価屈折率と回折格子2の周期の積(ブラッグ波長はこの積に比例する)の差を、設計値の0.5%に設定することができる。
この結果、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へ0.5%ずらすことができ、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
つまり、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが30/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+30/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらすことができ、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
なお、その他の構成は、上述の第1実施形態のものと同じであるため、ここでは説明を省略する。
したがって、本実施形態にかかる波長可変レーザによれば、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点がある。また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになる。特に、電流制御型波長可変レーザであるため、高速応答性に優れている。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態にかかる波長可変レーザについて、図16を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる波長可変レーザは、図16に示すように、アレイ集積型波長可変レーザであり、上述の各実施形態の波長可変レーザを、1つの素子内に複数集積したものである。
つまり、本波長可変レーザは、図16に示すように、同一基板上に、異なる波長可変範囲を持つ複数(ここでは8つ)の波長可変レーザ20A〜20Hと、複数(ここでは8つ)の曲がり導波路21A〜21Hと、光合流器22と、光増幅器(半導体光増幅器)23とを備えるものとして構成される。
ここで、各波長可変レーザ20A〜20Hは、それぞれ、例えば6nm以上の所定の連続波長可変範囲を持つものとして構成されている。これにより、1つの素子で40nmの波長可変範囲を持つ波長可変レーザを実現することができる。この結果、WDM通信システムにおいて重要な1530〜1560nm(Cバンド)の範囲の全体をカバーしうる波長可変レーザを実現できることになる。
また、各波長可変レーザ20A〜20Hは、波長制御導波路部に電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、発振波長が例えば5nmずつ異なるように構成されている。
これらの波長可変レーザ20A〜20Hは、それぞれ、複数の曲がり導波路21A〜21H及び光合流器22を介して光増幅器23に接続されている。
なお、複数の曲がり導波路21A〜21H及び光合流器22は、波長可変レーザ20A〜20Hの波長制御領域と同様の層構造(上述の各実施形態参照)を持つものとして構成される。また、光増幅器23は、波長可変レーザ20A〜20Hの利得領域と同様の層構造(上述の各実施形態参照)を持つものとして構成される。
したがって、本実施形態にかかるアレイ集積型波長可変レーザに集積される波長可変レーザは、上述の各実施形態の波長可変レーザであるため、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点があり、また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになるという利点もある。このため、本実施形態のアレイ集積型波長可変レーザを作製するのは容易であるという利点がある。また、レーザ切替時の制御が簡単になり、高速に波長制御を行なえるようになるという利点もある。
[その他]
上述の各実施形態では、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さの比率を1:1にした場合を例に説明したが、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さの比率は、これに限られるものではない。
但し、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さの比率が1:1以外の場合には、上述の各実施形態のものに対し、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aの
ブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらす場合の上限値が異なるものとなる。
具体的には、波長制御導波路部1Bの占める割合が大きくなるほど、連続波長可変幅は増えるため、長波長側へずらす場合の上限値を大きくすることができる。逆に、波長制御導波路部1Bの占める割合が小さくなるほど、連続波長可変幅は減るため、長波長側へずらす場合の上限値を小さくすることができる。
例えば、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さの比率を4:6にした場合、波長制御導波路1Bの占める割合が大きくなり、連続波長可変幅が増えるため、連続波長可変動作を行なうためには、隣接する一対の利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bの合計長さ(一周期の長さ)をL(μm)とした場合、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaを−35/L≦Δλ/λa≦+35/Lにすれば良い。したがって、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが35/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+35/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらしておけば、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
逆に、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さの比率を6:4にした場合、波長制御導波路1Bの占める割合が小さくなり、連続波長可変幅が減るため、連続波長可変動作を行なうためには、隣接する一対の利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bの合計長さ(一周期の長さ)をL(μm)とした場合、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaを−28/L≦Δλ/λa≦+28/Lにすれば良い。したがって、波長制御導波路部1Bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが28/L(%)の範囲内(0<Δλ/λa≦+28/L)で、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらしておけば、安定した単一モード発振を維持しながら、連続波長可変領域を有効に使えることになる。
要するに、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さの比率が変わった場合には、連続波長可変幅が変わるため、利得導波路部1Aの長さと波長制御導波路部1Bの長さの比率に応じて、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaの範囲を設定し、波長制御領域11Bのブラッグ波長λtを、利得領域11Aのブラッグ波長λaに対して、長波長側へずらす場合の上限値を設定すれば良い。
また、上述の各実施形態では、複数の利得導波路部1Aのそれぞれの長さ、及び、複数の波長制御導波路部1Bのそれぞれの長さを全て同一にして、それぞれの周期の長さを全て同一にしているが、これに限られるものではなく、最も長い周期の長さ(最も周期が長くなる利得導波路部1Aと波長制御導波路部1Bとの合計長さ)が、上述の条件を満たすようにすれば良い。
また、上述の各実施形態では、発振波長帯が1.55μm帯の波長可変レーザを前提に説明しているが、これに限られるものではない。例えば1.3μm帯などの他の発振波長帯の波長可変レーザにも、本発明を適用することができる。
また、上述の各実施形態では、それぞれ、波長制御領域と利得領域とで、回折格子の周期、光導波路のコア層の組成、厚さ、あるいは厚さ及び幅を変えることによって、利得領域のブラッグ波長と波長制御領域のブラッグ波長の調整を行なっているが、もちろん、これらの実施形態のものを任意に組み合わせてブラッグ波長の調整を行なうこともできる。ブラッグ波長は、光導波路の等価屈折率と回折格子の周期の積に比例するので、この積が、ブラッグ波長差の割合Δλ/λaが所定の範囲内で、波長制御領域の方が利得領域よりも大きくなるようにすれば良い。
また、上述の各実施形態では、InGaAsP系材料を用いるものとして説明しているが、これに限られるものではなく、例えば、InGaAlAs系、GaInNAs系等の他の半導体材料を用いることもでき、この場合にも同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
(付記1)
利得を発生しうる利得導波路部と、電流注入又は電圧印加によって発振波長を制御しうる波長制御導波路部とを光軸方向に交互に有する光導波路と、
前記光導波路の全長にわたって前記光導波路に沿って設けられる回折格子とを備え、
前記回折格子が、前記利得導波路部に対応する位置に設けられる利得用回折格子と、前記波長制御導波路に対応する位置に設けられる波長制御用回折格子とを有し、
前記波長制御導波路部及び前記波長制御用回折格子を含むものとして波長制御領域が構成され、
前記利得導波路及び前記利得用回折格子を含むものとして利得領域が構成され、
前記波長制御導波路部に電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、前記波長制御領域のブラッグ波長が、前記利得領域のブラッグ波長に対して長波長側になるように構成されることを特徴とする、波長可変レーザ。
(付記2)
前記利得用回折格子の周期と、前記波長制御用回折格子の周期とが異なるように構成されることを特徴とする、付記1記載の波長可変レーザ。
(付記3)
前記利得領域と前記波長制御領域との間に境界領域を備え、
前記境界領域の長さが、前記利得用回折格子の周期と前記波長制御用回折格子の周期の平均値の±10%以内、又は、前記平均値の±10%以内の値に前記平均値を整数倍した値を足した値になっていることを特徴とする、付記2記載の波長可変レーザ。
(付記4)
前記利得導波路部の等価屈折率と、前記波長制御導波路部の等価屈折率とが異なるように構成されることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ。
(付記5)
前記利得導波路部のコア層の材料又は組成と、前記波長制御導波路部のコア層の材料又は組成とが異なるように構成されることを特徴とする、付記4記載の波長可変レーザ。
(付記6)
前記利得導波路部のコア層の厚さと、前記波長制御導波路部のコア層の厚さとが異なるように構成されることを特徴とする、付記4記載の波長可変レーザ。
(付記7)
前記利得導波路部のコア層の幅と、前記波長制御導波路部のコア層の幅とが異なるように構成されることを特徴とする、付記4記載の波長可変レーザ。
(付記8)
前記回折格子が、長手方向中心位置にλ/4位相シフト部を備えることを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の波長可変レーザ。
(付記9)
前記回折格子が、前記光導波路の上側に形成されていることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の波長可変レーザ。
(付記10)
前記利得導波路部に電流注入を行なうための利得電極と、
前記波長制御導波路部に電流注入又は電圧印加を行なうための波長制御電極と、
前記利得電極と前記波長制御電極とが、それぞれ独立に設けられていることを特徴とする、付記1〜9のいずれか1項に記載の波長可変レーザ。
(付記11)
前記利得電極と前記波長制御電極とが、いずれもくし型電極であることを特徴とする、付記10記載の波長可変レーザ。
(付記12)
同一基板上に、異なる波長可変範囲を持つ複数の波長可変レーザを備えるアレイ集積型波長可変レーザであって、
前記複数の波長可変レーザが、いずれも、付記1〜11のいずれか1項に記載の波長可変レーザであることを特徴とする、アレイ集積型波長可変レーザ。
本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの構成を示す模式的断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの電極の構成を説明するための模式的平面図である。 図3(A),(B)は、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの発振波長の変化の様子を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザのブラッグ波長差の割合と発振波長及びモード間利得差との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいてλ/4位相シフト部を設ける場合の構成を示す模式図である。 図6(A),(B)は、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいてλ/4位相シフト部を設けるのが好ましい理由を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて異なる周期の回折格子での反射光の位相が合っている場合と位相が合っていない場合の発振スペクトルの計算結果を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおける位相シフト量とモード間利得差との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて境界領域を設ける場合の構成例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて境界領域を設ける場合の他の構成例を示す模式図である。 本発明の第2実施形態にかかる波長可変レーザの構成を示す模式的断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる波長可変レーザの構成を示す模式的断面図である。 本発明の第4実施形態にかかる波長可変レーザの構成を示す模式的断面図である。 本発明の第4実施形態にかかる波長可変レーザの電極及び波長制御導波路の構成を示す模式的断面図である。 本発明の第5実施形態にかかる波長可変レーザの構成を示す模式的断面図である。 本発明の第6実施形態にかかるアレイ集積型波長可変レーザの構成を示す模式図である。 従来の3電極DBRレーザの構成を示す模式的断面図である。 従来のTTG−DFBレーザの構成を示す模式的断面図である。
符号の説明
1 光導波路
1A 利得導波路(活性導波路)
1B,1BA,1BB,1BC 波長制御導波路
2 回折格子(回折格子層)
2A 利得用回折格子
2B,2BA 波長制御用回折格子
2C λ/4位相シフト部
3A 利得電極(P側電極)
3B 波長制御電極(P側電極)
3C 共通電極(N側電極)
4 n−InP層
5 n−InP層
6 MQW活性層(利得層,活性層,導波路コア層)
7 p−InP層
8A,8B コンタクト層
9,9A,9B,9C 波長制御層(位相制御層)
10 SiO2
11A 利得領域(活性領域)
11B 波長制御領域
11C 分離領域
20A〜20H 波長可変レーザ
21A〜21H 曲がり導波路
22 光合流器
23 光増幅器

Claims (10)

  1. 利得を発生しうる利得導波路部と、電流注入又は電圧印加によって発振波長を制御しうる波長制御導波路部とを光軸方向に交互に有する光導波路と、
    前記光導波路の全長にわたって前記光導波路に沿って設けられる回折格子とを備え、
    前記回折格子が、前記利得導波路部に対応する位置に設けられる利得用回折格子と、前記波長制御導波路に対応する位置に設けられる波長制御用回折格子とを有し、
    前記波長制御導波路部及び前記波長制御用回折格子を含むものとして波長制御領域が構成され、
    前記利得導波路及び前記利得用回折格子を含むものとして利得領域が構成され、
    前記波長制御導波路部に電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、前記波長制御領域のブラッグ波長が、前記利得領域のブラッグ波長に対して長波長側になるように構成されることを特徴とする、波長可変レーザ。
  2. 前記利得用回折格子の周期と、前記波長制御用回折格子の周期とが異なるように構成されることを特徴とする、請求項1記載の波長可変レーザ。
  3. 前記利得領域と前記波長制御領域との間に境界領域を備え、
    前記境界領域の長さが、前記利得用回折格子の周期と前記波長制御用回折格子の周期の平均値の±10%以内、又は、前記平均値の±10%以内の値に前記平均値を整数倍した値を足した値になっていることを特徴とする、請求項2記載の波長可変レーザ。
  4. 前記利得導波路部のコア層の等価屈折率と、前記波長制御導波路部のコア層の等価屈折率とが異なるように構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長可変レーザ。
  5. 前記利得導波路部のコア層の材料又は組成と、前記波長制御導波路部のコア層の材料又は組成とが異なるように構成されることを特徴とする、請求項4記載の波長可変レーザ。
  6. 前記利得導波路部のコア層の厚さと、前記波長制御導波路部のコア層の厚さとが異なるように構成されることを特徴とする、請求項4記載の波長可変レーザ。
  7. 前記利得導波路部のコア層の幅と、前記波長制御導波路部のコア層の幅とが異なるように構成されることを特徴とする、請求項4記載の波長可変レーザ。
  8. 前記回折格子が、長手方向中心位置にλ/4位相シフト部を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の波長可変レーザ。
  9. 前記回折格子が、前記光導波路の上側に形成されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の波長可変レーザ。
  10. 同一基板上に、異なる波長可変範囲を持つ複数の波長可変レーザを備えるアレイ集積型波長可変レーザであって、
    前記複数の波長可変レーザが、いずれも、請求項1〜9のいずれか1項に記載の波長可変レーザであることを特徴とする、アレイ集積型波長可変レーザ。
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