JP2009246390A - 半導体レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】開示技術の課題は、上記の問題を克服し高出力で波長安定性に優れた波長可変レーザを実現する素子構造およびその光モジュールの構造および作製方法を提供することを目的とする。
【解決手段】上記目的を達成するために本発明者らは、レーザ共振器長、波長可変時のレーザ電気駆動条件、動作温度を適切な範囲に設定することにより、波長可変域内で単一の電気信号により連続的に波長を可変できることを見出した。また、特にレーザ共振器導波路の一部または全ての部位において導波路横幅を横多モードを許容する幅広に設定し、その幅とレーザ共振器長とを適切な値射設定することにより、レーザ利得の向上、電気抵抗、熱抵抗の低減を図る素子構造を考案した。この際、多モード干渉効果による自己結像効果を用いることにより、レーザ共振器内でのモード変換損失を低減できる他、レーザの出射端における光強度分布が単峰な最低次モードとなり、光ファイバ等との接続に好適な構造となる。
【選択図】 図7
【解決手段】上記目的を達成するために本発明者らは、レーザ共振器長、波長可変時のレーザ電気駆動条件、動作温度を適切な範囲に設定することにより、波長可変域内で単一の電気信号により連続的に波長を可変できることを見出した。また、特にレーザ共振器導波路の一部または全ての部位において導波路横幅を横多モードを許容する幅広に設定し、その幅とレーザ共振器長とを適切な値射設定することにより、レーザ利得の向上、電気抵抗、熱抵抗の低減を図る素子構造を考案した。この際、多モード干渉効果による自己結像効果を用いることにより、レーザ共振器内でのモード変換損失を低減できる他、レーザの出射端における光強度分布が単峰な最低次モードとなり、光ファイバ等との接続に好適な構造となる。
【選択図】 図7
Description
本発明は半導体レーザに係わり、特にレーザ共振器長が短く広範囲波長可変動作に適した通信用半導体レーザとその光モジュールに関する。
光の増幅作用を有する活性導波路と回折格子を有し反射波長域を変化させることにより発振波長を調節する導波型反射鏡とが光の進行方向に直列にモノリシック接続された波長可変型分布反射半導体レーザにおいては、波長の変化に伴い、レーザ軸モードの跳びが生じることが知られている。位相調整領域の無い分布反射型レーザのモード飛び間隔Δλと活性領域長Laとの間にはΔλ=λ2/2naLaなる関係があり、波長変化Δλにより2πの位相変化量が生じるためと説明できる。ここで、naはレーザ媒質の屈折率、λは発振波長である。この種の半導体レーザとして第17回半導体レーザ国際会議テクニカルダイジェストペーパーTuB4が挙げられる。この文献の場合、Laは約410μmであり上式から算出されるΔλ=0.8nmで、縦モードホップが周期的に生じる。このため、複雑なモード安定化回路を用いて発振モードは常にモードホップが起こりにくいブラッグ波長近傍に設定されるように制御している。また同時に、別途温度調整回路を用いて、発振波長を高密度波長多重通信で用いられる所望の規格化波長グリッドに合致するように制御している。また、回折格子部にサンプル回折格子構造、スーパーストラクチャー回折格子構造などを用いた類似の改良型分布反射型レーザにおいては、さらに複雑な制御回路が必要とされている。
一方、波長の異なる分布帰還型レーザを横方向や縦方向にアレイ化し、各レーザの光出力を一箇所に集光させた光合波器集積型の多波長分布帰還型レーザアレイ素子が開発されている。この場合、分布帰還型レーザはモード位相の作製バラツキを抑制させたλ/4位相シフト型や利得結合型が採用されているため基本的に安定な単一モード動作が得られる。但し、レーザチャンネルの切り替えによる数nmの波長制御に加え、レーザの動作温度制御による波長の微調整が欠かせないため、波G町切り替えの応答速度が数msecに制限される本質的改善課題がある。
またこれまでに実現例は無いが、分布帰還型レーザより波長可変幅の広い上述の分布反射型レーザをアレイ化し波長域を拡大することは容易に考えられる。しかし、分布反射型レーザの場合は、個々のレーザが複数の制御端子を有しているため、アレイ数倍に制御端子数が増えてしまう本質的問題がある。前記の多波長分布帰還型レーザアレイ素子としてIEEE Photonics Technology Letters, vol. 12, no. 3, pp. 242-244, March, 2000が挙げられる。
上記の従来の波長可変レーザでは、非常に複雑な波長制御回路が不可欠である。
本発明の課題は、上記の問題を克服し簡易構成の制御回路で高範囲波長可変動作可能で波長安定性に優れた波長可変レーザを実現する素子構造およびその作製方法を提供することを目的とする。特に波長可変時の縦モードホップを抑制し、安定な縦モード動作が実現される好適な波長可変レーザの素子構造およびその波長制御手法を提供する。また、この実現に効果的な短共振器レーザの導波路構造に改良を加えることにより、特に光出力を改善した上記波長可変レーザを提供することを目的とする。また、これらの光素子を搭載した低コストで高性能動作可能な光モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明者らは、レーザ共振器長、波長可変時のレーザ電気駆動条件、動作温度を適切な範囲に設定することにより、波長可変域内で単一の電気信号により連続的に波長を可変できることを見出した。また、特にレーザ共振器導波路の一部または全ての部位において導波路横幅を横多モードを許容する幅広に設定し、その幅とレーザ共振器長とを適切な値射設定することにより、レーザ利得の向上、電気抵抗、熱抵抗の低減を図る素子構造を考案した。この際、多モード干渉効果による自己結像効果を用いることにより、レーザ共振器内でのモード変換損失を低減できる他、レーザの出射端における光強度分布が単峰な最低次モードとなり、光ファイバ等との接続に好適な構造となる。
本発明の実施例に係る半導体発光素子よれば、安定な単一モード、高出力で動作する波長可変型分布反射型半導体レーザやこれを搭載した光モジュールを容易な手法で実現できる。本発明の実施例を用いれば、素子性能、歩留まりが飛躍的に向上するだけでなく、この素子を適用した光通信システムの低価格化、大容量化、長距離化を容易に実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図9を用いて説明する。
実施の形態1
図1は本発明を用いて発振波長を電気信号により変化できる1.55μm帯の分布反射型レーザと光増幅器をモノリシック集積化した半導体レーザを作製した例である。分布反射型レーザの連続波長可変特性は、レーザの縦モード跳びにより決定される。レーザ縦モード跳び間隔△λDBRは領域長Lに依存し、
ΔλDBR=λ2/2(naLa + npLp) (1)
で与えられる。ここで、λは発振波長、nはレーザ媒質の光学屈折率であり、添え字のa、pはそれぞれ活性領域、位相調整領域を表す。これは、Δλの波長変化に伴う活性領域でのレーザ発振モードの位相変動量Δφtが、
Δφt=2π(naLa + npLp)Δλ/λ2 (2)
で与えられることに対応する。Δλの増大に伴い、Δφtは線形に増大し、2πの変化が起きると上記のレーザ縦モード跳びが生じる。従って連続波長可変幅を拡大させるためには、Δφtをできる限り小さな値に押さえることが重要である。(2)式から明らかなように、波長帯λが固定で材料の屈折率と波長帯が不変の場合にはΔλDBRの増大には、La、Lpの短縮が唯一の有効手段である。La、Lpの短縮を図った場合のさらなる課題はレーザ発振モードの初期位相φiの人為制御である。一般に、活性領域と分布反射領域の光学屈折率が異なるため、発振光に対する伝搬定数β(βa、βd)が異なる。このため、これらの差分に相当する位相変動が必然的に生じる。この位相シフト分は次式で与えられる。
実施の形態1
図1は本発明を用いて発振波長を電気信号により変化できる1.55μm帯の分布反射型レーザと光増幅器をモノリシック集積化した半導体レーザを作製した例である。分布反射型レーザの連続波長可変特性は、レーザの縦モード跳びにより決定される。レーザ縦モード跳び間隔△λDBRは領域長Lに依存し、
ΔλDBR=λ2/2(naLa + npLp) (1)
で与えられる。ここで、λは発振波長、nはレーザ媒質の光学屈折率であり、添え字のa、pはそれぞれ活性領域、位相調整領域を表す。これは、Δλの波長変化に伴う活性領域でのレーザ発振モードの位相変動量Δφtが、
Δφt=2π(naLa + npLp)Δλ/λ2 (2)
で与えられることに対応する。Δλの増大に伴い、Δφtは線形に増大し、2πの変化が起きると上記のレーザ縦モード跳びが生じる。従って連続波長可変幅を拡大させるためには、Δφtをできる限り小さな値に押さえることが重要である。(2)式から明らかなように、波長帯λが固定で材料の屈折率と波長帯が不変の場合にはΔλDBRの増大には、La、Lpの短縮が唯一の有効手段である。La、Lpの短縮を図った場合のさらなる課題はレーザ発振モードの初期位相φiの人為制御である。一般に、活性領域と分布反射領域の光学屈折率が異なるため、発振光に対する伝搬定数β(βa、βd)が異なる。このため、これらの差分に相当する位相変動が必然的に生じる。この位相シフト分は次式で与えられる。
φi=(βa-βd)La=ΔβLa (3)
実際のレーザ発振モードの位相φは、
φ=φi+Δφt (4)
となる。φiを人為制御するためには、活性領域と分布反射領域の伝搬定数差を所望の値に設定する事が必須である。実際の素子作製では、活性領域と分布反射領域を別々の結晶成長で形成するため、膜厚や結晶組成の僅かなバラツキにより伝搬定数差に変動が生じる。図2はφiの理論計算結果であり、分布反射領域の結晶膜厚変動に対するφiの変化量を示している。尚、分布反射領域の結晶膜厚が0.3μmの時、活性領域と分布反射領域とが位相整合する(βa=βd)ように設定した。ここで重要な点は、φiはLaに比例するため、La短縮はφiの制御性向上に対しても極めて有効なことである。例えば、膜厚誤差として0.01μmを仮定すると、従来の数百μm長のLaの場合、φiは容易に数πの変動が伴うため、位相制御が全く不可能である。一方、例えばLaを50μm以下に設定すると、φiは±0.3π程度以下に設定が可能となる。また、レーザ素子の作製後、φiを微調整する手法として、レーザの動作温度を適正化することも可能である。
実際のレーザ発振モードの位相φは、
φ=φi+Δφt (4)
となる。φiを人為制御するためには、活性領域と分布反射領域の伝搬定数差を所望の値に設定する事が必須である。実際の素子作製では、活性領域と分布反射領域を別々の結晶成長で形成するため、膜厚や結晶組成の僅かなバラツキにより伝搬定数差に変動が生じる。図2はφiの理論計算結果であり、分布反射領域の結晶膜厚変動に対するφiの変化量を示している。尚、分布反射領域の結晶膜厚が0.3μmの時、活性領域と分布反射領域とが位相整合する(βa=βd)ように設定した。ここで重要な点は、φiはLaに比例するため、La短縮はφiの制御性向上に対しても極めて有効なことである。例えば、膜厚誤差として0.01μmを仮定すると、従来の数百μm長のLaの場合、φiは容易に数πの変動が伴うため、位相制御が全く不可能である。一方、例えばLaを50μm以下に設定すると、φiは±0.3π程度以下に設定が可能となる。また、レーザ素子の作製後、φiを微調整する手法として、レーザの動作温度を適正化することも可能である。
図1において、n型(100)InP半導体基板501上に有機金属気相成長法により0.3μm厚のn型 InGaAlAs屈折率制御層(組成波長1.40μm)503、0.02μm厚のInAlAsエッチング停止層、0.02μm厚のp型InPスペーサ層、30nm厚のInGaAsP(組成波長1.37μm)回折格子供給層504を順次有機金属気相成長法により形成する。次に、周期241nmの均一回折格子を公知の手法により回折格子供給層504に刻印する。続いて、いずれも公知の選択エッチングと異種導波路の直接結合技術を用いて、歪InGaAlAs材料からなる5周期の多重量子井戸層502を後に分布反射型レーザoおよび光増幅器の活性領域となる個所近傍に選択的に成長する。続いて1.5μm厚のp型InPクラッド層505、0.2μm厚の高濃度p型InGaAsキャップ層を順次有機金属気相成長法により形成する。多重量子井戸活性層502の発光波長は約1.56μmである。上述のInGaAlAs屈折率制御層(組成波長1.40μm)503の有効屈折率は、レーザ発振時の多重量子井戸層502でのキャリア密度変動による屈折率変化を見越して僅かに小さめに設定した。
次に絶縁ストライプ形状のマスクを用いて公知の選択的ドライエッチング技術によりリッジ導波路を形成する。この際、幅1.6μmの直線形状の単一横モード導波路を形成する。分布反射器、位相調整領域、レーザ活性領域、光増幅器活性領域の長さはそれぞれ250μm、45μm、45μm、600μmである。各領域の間には5μmの分離領域を設けた。全素子長は905μmである。成長終了後のウェハをこの後、公知のリッジ導波路レーザ構造にウェハ加工した。素子長905μmに切り出した後、光増幅器の前端面には反射率0.01%の低反射膜510、レーザ活性領域の後端面には反射率95%の高反射膜511をそれぞれ形成した。
作製した分布反射型レーザは、1,550nm帯で単一軸モード発振した。しきい値電流は約5mAであった。レーザ電流30mA、光増幅器電流50mAでのチップ光出力は約10mWと光通信用途に対し十分な出力を得た。レーザ電流、光増幅器電流を上記の値に保ったまま分布反射器に電流を通電し発振波長をチューニングした。波長可変特性を図3に示す。図3上側は分布反射器のみに電流を通電した場合のチューニング特性である。レーザ活性層と位相調整領域の長さの和である100μmに対応した約3.2nmの波長間隔で縦モード跳びが生じている。この縦モード跳びに伴い副モード抑圧比が大きく変動するため、約3.2nmの可変域の内使用可能な波長帯域は副モード抑圧比が40dB以上となる約2.5nmである。一方図4は、分布反射器に加え位相調整領域に電流を通電し、縦モード跳びを削除した場合のチューニング特性であり、この場合、容易に縦モード跳びを抑制する事ができる。これは、活性領域と位相調整領域の長さの和が100μmに低減したためであり、モード跳びを生じさせにくい共振器構成とし結果であり連続チューニング実現の観点から重要な改善である。
このように、分布反射型レーザの活性領域長を短縮化し、波長変化による活性領域での発進モードの位相変動を低減することにより、波長可変時の単一スペクトル性の安定化が図れることを示した。また、活性層の短縮化に伴う光出力の低減は集積化した光増幅器により容易に補償できるため、活性層を短縮化した分布反射型レーザと光増幅器の集積構成は基本性の高い構成要素と言える。
本発明の特性改善例を図5に示す。図示のようにレーザ活性層導波路中央部で横幅が広がった多モード干渉導波路550を活性領域の中央に形成し、この多モード干渉導波路部の横幅と導波路長を適切な値に設計することにより、単一モード導波路と多モード干渉導波路間の高い光結合が実現される。ここでは、横幅を4.5μm、42.0μmとした。活性領域長の短縮化は電気抵抗を増大させる。例えば、前述の多モード干渉導波路の無い素子では、電気抵抗は約35Ωである。本実施の形態では多モード干渉導波路を導入することで、レーザ部の電気抵抗を約15Ωに低減できるため、レーザ部の出力特性が改善される。この他、レーザ部で発生したジュール発熱が分布反射領域に伝わるために生じる発振モードの不安定化を低減することができる。また、レーザ活性領域での発振しきい値キャリア密度が低減するため、レーザ発振モードの初期位相φiの人為制御がより容易になる特長を有する。
以上、本発明の典型的な実施の形態をInGaAlAs材料を用いたリッジ導波路型レーザ構造を用いて説明した。本発明は、InGaAsP、GaInNAs、InGaAs、InGaAlP等全ての半導体レーザ材料にて同様に適用可能である。また、リッジ導波路型レーザだけでなく、いわゆる埋め込みヘテロ構造、埋め込みリッジ構造を用いたレーザにも同様に適用可能であることを付記する。
以上分布反射型レーザの活性領域を短縮化して、連続波長可変特性を改善することの有用性に関し説明した。本効果は、サンプル回折格子構造、スーパーストラクチャー回折格子構造などを用いた類似の改良型分布反射型レーザにも同様に適用可能であることを付記する。
実施の形態2
図6は実施の形態1と類似の形態のレーザにおいて、活性領域長を33μmまで短縮し、連続波長可変域を拡大した構造である。素子の基本構造・作製は実施の形態1の構造とほぼ同様である。レーザ設計上の主な相違点は、活性領域の短縮に伴うレーザ利得低下を補償する目的で回折格子の光結合係数を200cm-1と大きくしたことと、ブラッグ波長近傍での安定な単一軸モード発振のため、活性層前後方の二領域の回折格子位相を反転させ、いわゆるλ/4位相シフト型とした点である。
実施の形態2
図6は実施の形態1と類似の形態のレーザにおいて、活性領域長を33μmまで短縮し、連続波長可変域を拡大した構造である。素子の基本構造・作製は実施の形態1の構造とほぼ同様である。レーザ設計上の主な相違点は、活性領域の短縮に伴うレーザ利得低下を補償する目的で回折格子の光結合係数を200cm-1と大きくしたことと、ブラッグ波長近傍での安定な単一軸モード発振のため、活性層前後方の二領域の回折格子位相を反転させ、いわゆるλ/4位相シフト型とした点である。
本発明のレーザにて、連続波長可変幅8nm、光増幅器出力10mWを得ることができた。本実施の形態では、活性領域が短いため波長変化に伴う活性領域での光学位相変化はごく僅かである。この結果、縦モード跳びが生じにくいくなったことが本発明の重要な点である。また多モード干渉導波路の導入により、電気抵抗の急激な増大や発振しきい値キャリア密度の低減に伴う、レーザ発振モードの初期位相の変動抑制が発明の本質である。
実施の形態3
図7は、実施の形態2に示した構成で、波長帯の異なる4ケの分布反射型レーザ805を横方向にアレイ化した構成である。各レーザの光出力は多モード干渉導波路を用いた公知の4×1光合波器804を用いて、その出力導波路にモノリシック集積された光増幅器803へ導かれる。本構成において、従来の分布帰還型レーザアレイの構成と異なる点は、図示のように、各レーザ素子の波長制御用端子807、位相制御用端子806をそれぞれ短絡し束ねた点である。これは、同時に複数のレーザが動作することが無いこと、波長制御電流、位相制御電流がそれぞれ30mA程度以下であるため無効電流は最大90mA程度以下であることにより実現可能となる。各レーザに内蔵された回折格子の周期を例えば電子ビーム露光法で制御することにより、隣り合うレーザ間の初期波長(非チューニング時の発振波長)を7nm間隔に設定した。実施の形態2に示したように各図8に示すように、各レーザを約7nmの範囲で連続波長チューニングし、4ケのレーザでリレー動作させることにより、28nmの波長範囲をカバーする波長可変動作が得られた。この場合、4ケのレーザ全てに対し同一の波長・位相制御用端子と制御回路を用いるためレーザの構成のみならず制御回路が著しく簡素化される。
実施の形態3
図7は、実施の形態2に示した構成で、波長帯の異なる4ケの分布反射型レーザ805を横方向にアレイ化した構成である。各レーザの光出力は多モード干渉導波路を用いた公知の4×1光合波器804を用いて、その出力導波路にモノリシック集積された光増幅器803へ導かれる。本構成において、従来の分布帰還型レーザアレイの構成と異なる点は、図示のように、各レーザ素子の波長制御用端子807、位相制御用端子806をそれぞれ短絡し束ねた点である。これは、同時に複数のレーザが動作することが無いこと、波長制御電流、位相制御電流がそれぞれ30mA程度以下であるため無効電流は最大90mA程度以下であることにより実現可能となる。各レーザに内蔵された回折格子の周期を例えば電子ビーム露光法で制御することにより、隣り合うレーザ間の初期波長(非チューニング時の発振波長)を7nm間隔に設定した。実施の形態2に示したように各図8に示すように、各レーザを約7nmの範囲で連続波長チューニングし、4ケのレーザでリレー動作させることにより、28nmの波長範囲をカバーする波長可変動作が得られた。この場合、4ケのレーザ全てに対し同一の波長・位相制御用端子と制御回路を用いるためレーザの構成のみならず制御回路が著しく簡素化される。
501…n型(100)InP半導体基板、502…多重量子井戸層、503…n型 InGaAlAs屈折率制御層、504…回折格子供給層、505…p型InPクラッド層、506…分布反射領域上部電極、507…位相調整領域上部電極、508…活性領域上部電極、509…表面保護膜、510…前方低反射膜、511…後方高反射膜、517…下部電極、531…分布反射領域、532…位相調整領域、533…多モード干渉導波路活性領域、550…多モード干渉導波路、901…n型(100)InP半導体基板、902…後方分布反射器InGaAlAs屈折率制御層、903…前方分布反射器InGaAlAs屈折率制御層、904…回折格子供給層、905…レーザ活性領域多重量子井戸層、906…光増幅器活性領域多重量子井戸層、907…p型InPクラッド層、908…前方分布反射器上部電極、909…多モード干渉導波路レーザ活性領域上部電極、910…後方分布反射器上部電極、911…光増幅器活性領域上部電極、912…表面保護膜、913…前方低反射膜、914…後方低反射膜、917…下部電極、931…前方分布反射器、932…活性領域、933…後方分布反射器、934…光増幅器、801…レーザ/光増幅器/光変調器活性領域多重量子井戸層、802…分布反射器InGaAsP屈折率制御層、803…回折格子供給層、804…多モード干渉導波路合分波器、805…レーザ電極、806…位相調整領域電極、807…分布反射調整領域電極、808…光増幅器領域電極、809…低反射膜、810…高反射膜。
Claims (4)
- 第1反射鏡と、
2つの電極に第1導波路と回折格子が挟み込まれた構造を備えた第2反射鏡と、
2つの電極に活性導波路が挟み込まれた構造を備えたレーザ活性領域と、
を備え、
前記第1導波路と前記活性導波路とは異なる材料で構成され、
前記分布反射領域と前記反射鏡との間には前記活性導波路を含む第2導波路を備えた半導体レーザ装置において、
前記第2導波路長を100μm以下とし、
前記回折格子は、電子ビーム露光法により形成されたものであることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 請求項1において、
前記第2導波路は、前記活性導波路とは異なる材料で構成された部分を備え、
該部分が2つの電極に挟み込まれた構造を備えた位相調整領域を備えていることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 請求項1において、
前記レーザ活性領域の前記活性導波路は、中央の幅が広い多モード干渉導波路を備えていることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 第1反射鏡と、
2つの電極に第1導波路と回折格子が挟み込まれた構造を備えた第2反射鏡と、
2つの電極に活性導波路が挟み込まれた構造を備えたレーザ活性領域と、
を備え、
前記第1導波路と前記活性導波路とは異なる材料で構成され、
前記分布反射領域と前記反射鏡との間には前記活性導波路を含む第2導波路を備え、
前記第2導波路長を100μm以下とした半導体レーザ装置の製造方法において、
前記回折格子を、電子ビーム露光法により形成することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
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