JP2008147290A - 量子構造及びそれを含む光増幅器、波長可変レーザ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリア注入効率が高く、利得帯域の広い量子構造を提供することである。
【解決手段】本発明の量子構造は、2から5種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸が、少なくとも各種類2つ以上連続して積層されており、その間に存在する障壁層の少なくとも一つの層厚が2nmから5nmである。また、n種類以上(n>=3)の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸構造において、その利得ピーク波長間隔が不均等であり、各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、・・・λnとした場合、n−1>= i >=2を満たすすべてのiに対してλ1−λ2>λi−λi+1を満たす。この量子構造を有する半導体光増幅器、半導体レーザ、またこの前記半導体増幅器を内蔵する外部共振器型波長可変レーザを作製する。
【選択図】図1

Description

本発明は、広帯域波長可変レーザの活性層、もしくは、活性層の温度無依存化を実現できる量子構造とそれを含む光増幅器、半導体レーザ、さらに、それを用いた波長可変レーザ、特に外部共振器型波長可変レーザに関する。
近年、急速なインターネットの普及に伴って通信トラフィックの更なる大容量化が求められている。それに対応するため、光通信システムシステムにおいても単チャンネルあたりの伝送速度の向上、ならびに光波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)方式を用いることによるチャンネル数の拡大が進んでいる。
WDMは、異なる搬送波長(チャンネル)の複数の光信号を同時に伝送する方式で、1つの光ファイバで伝送することができるため、多重するチャンネル数に応じて通信容量を拡大することが可能になる。例えば、1チャンネル当たり10ギガビット/秒で変調し、100チャンネル分を1つの共通な光ファイバで伝送すれば、通信容量は1テラビット/秒にも達する。
近年の中長距離光通信では、光ファイバ増幅器(EDFA、エルビウム・ドープ・ファイバ・アンプリファイア)によって増幅することのできるC帯(1530〜1570ナノメートル)が広く用いられている。また、さらなる通信容量の拡大のために、L帯(1570〜1610ナノメートル)も用いられている。
一般に、WDMシステムでは波長毎に異なるレーザ装置が必要となる。そのため、WDMシステムの製造者および使用者は、標準チャンネルの各波長に応じたレーザ装置を準備しておく必要があった。例えば、100チャンネルであれば100種類のレーザ装置が必要であり、そのため在庫管理および棚卸しコストが増大する。
そこでWDMシステムの特に中長距離通信システムにおいて、通信波長帯の多くの波長を1台のレーザでカバーする波長可変レーザの実用化が求められている。1台のレーザ装置で多くの通信波長をカバーできれば、製造者および使用者は、準備するレーザ装置の種類を大幅に削減でき、在庫管理や棚卸しコストを大幅に削減することができる。
このような大容量、高機能、および高信頼性を有する光通信ネットワークを構築するためには、発光デバイスが波長を自在に変更でき、制御できる技術が必要不可欠である。そして波長の制御にはレーザ装置内に組み込まれる波長可変レーザが極めて重要なキーデバイスとなる。
これまで、光出力、SMSR(サイドモード抑圧比)などのレーザ特性において実用的な特性を得ている実現形式として、たとえば、外部共振器型波長可変レーザがある。
外部共振器型波長可変レーザは、半導体光増幅器(SOA:セミコンダクター・オプティカル・アンプリファイア)と外部反射鏡を用いて共振器を形成し、共振器内に波長可変フィルタを挿入することによって波長の選択を実現する。この外部共振器型波長可変レーザによれば、比較的容易にC帯の全域をカバーする波長可変幅が得られる。これらは、非特許文献1などに開示されている。
さて、近年、波長可変レーザの波長範囲の拡大が要求されつつあり、重要となってきている。そのためには、波長可変フィルタもしくはミラーに加えて、内部に含む利得媒質の広帯域化が必要である。当面のターゲットとしては、C帯とL帯(約80nm)をひとつの素子で可変可能とすることと言われている。
波長可変フィルタ、ミラーは、たとえば、リング共振器型ミラーで実現されている。例えば、特許文献1などにそれをもちいた波長可変レーザが記載されている。M値の設計により80〜100nm程度の波長可変範囲であれば、十分に良好な反射特性を得ることが可能となってきている。
利得媒質の広帯域化に関しては、たとえば、特許文献2のような方法が開示されている。特許文献2によれば、活性層として量子井戸を用い、その量子井戸の井戸幅を変えたものを積層することで、利得の広帯域化を図っている。この手法では、量子井戸の井戸幅を変えるとそれにより利得ピークの位置が変化することを利用し、それぞれの量子井戸の利得ピーク位置をあらかじめずらしておくことで、広い波長の光に対して利得を有するように考えられている。利得ピークの位置は、井戸幅が等間隔に変化させることで決定されている。
一方、量子井戸の特性を変化させる方法として、量子井戸同士を結合させるという概念が存在する。これは、非特許文献2などに開示されている。多重量子井戸にある量子井戸間の障壁層の厚さを薄くした場合、量子井戸内の電子がお互いに影響を及ぼし、すなわち相互作用し、1つのエネルギーを持った量子井戸準位が複数に分裂する現象である。さらに多数の量子井戸が相互作用するとミニバンドと呼ばれるものを作ることが知られている。この構造は、非特許文献3のように量子井戸の光吸収特性を変化させるために行われ、さかんに研究されている。
特開2006−196554号公報 特許第3407065号公報 論文誌 フォトニック・テクノロジー・レターズ (IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS)筆者 J. De. Merlier et.al.刊行物の題名 Full C-Band External Cavity Wavelength Tunable Laser Using a Liquid―Crystal-Based Tunable Mirror発行年月日 2005年3月(第17巻、第3号)説明ページ・行・図面 681頁から683頁、図1(a) 論文誌 フィジカル レビュー レターズ (PHYSICAL REVIEW LETTERS)筆者 R. Dingle et.al.刊行物の題名 Direct Observation of Superlattice Formation in a Semiconductor Heterostructure発行年月日 1975年5月(第34巻、第21号)説明ページ・行・図面 1327頁から1330頁、図1 論文誌 ジャーナル オブ カンタム エレクトロニクス (IEEE JOURNAL OF QUANTUM ELECTRONICS)筆者 Yuen Chuen Chan et.al.刊行物の題名 Field Induced Optical Effects in Coupled Quantum Wells発行年月日 1991年3月(第27巻、第3号)説明ページ・行・図面 702頁から707頁、図1
光の波長が80nm及びそれ以上の変化した場合に対して動作できるように利得を持つためには、従来技術である、活性層として量子井戸を用い、その量子井戸の井戸幅を等間隔に変化させたものを積層する方法では、利得帯域を大きくすることができても、キャリアの利用効率と両立することが難しい。
従来技術を用いて広い利得帯域を有する方法として、類推できる方法として、その利得ピーク波長差を広くする方法、もしくは種類数を多くする方法が考えられる。従来技術に基づいた量子井戸構造のバンドダイヤグラムの例を図9に示す。
利得ピーク波長差については、例として、2種類の量子井戸を積層した素子から得られる利得帯域を、その利得ピーク波長差に対してプロットした例を図8に示す。このように、利得ピーク波長の間隔を広くすれば利得帯域が広がるわけではなく、最適値が存在し利得帯域も60nm程度までしか増やすことができないことがわかる。
すなわち、従来技術を用いて利得帯域を広くするためには、その種類数を多くすることが必要である。しかし、種類数を多くすると、ある波長の光に対して利得を有するのは、1種類もしくは少数の種類の量子井戸のみとなり、残りの量子井戸は利得を有しないにもかかわらず、キャリアをその内部に蓄積してしまう。すなわち、閾値電流が増大してしまうという課題がある。たとえば、80〜100nmの利得帯域を有する量子井戸構造を実現するには、少なくとも3程度の種類が必要であり、その場合、1種類のものと比べて約3倍のキャリア密度が必要となる。すなわち、それは通常の約3倍の閾値電流になってしまう。
また、種類数を多くするということは、量子井戸の全層数を多くすることになり、その場合、一般に各井戸間のキャリアが不均一になるキャリア不均一注入が生じるという問題もある。障壁層の組成にも依存するが、概ね12層以上の量子井戸数を用いると、一般に影響が大きいと考えられる。
また、詳細に検討した結果、種類数を多くした場合に、井戸幅や利得ピーク間隔を等間隔に変化させるという方法では、利得帯域を広くできないという問題があることがわかった。図10には、利得ピーク間隔を等間隔に変化させた場合に合成される利得カーブを示す。このように単純に等間隔にしたのでは利得を広くすることは不可能である。
以上のように、従来の方法では、閾値電流などの特性を劣化させることなく広い利得帯域を得るのは難しいという課題があった。
本願発明の目的は、上記課題を解決し、キャリア利用効率が高く、利得帯域の広い量子構造を提供することである。この量子構造を持つ半導体光増幅器は利得帯域が広くなり、この半導体光増幅器を持つ波長可変レーザを作製すれば、より閾値電流が低く、高効率でかつ波長可変範囲の広いレーザを実現することが可能である。
本発明の量子構造は、
2から5種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸が、少なくとも各種類2つ以上連続して積層されており、その間に存在する障壁層の少なくとも一つの層厚が2nmから5nmであることを特徴としている。
また、n種類以上(n>=3)の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含む量子井戸構造において、隣り合う2つの利得ピークの波長間隔が不均等であり、各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、・・・λnとした場合、
n−1>= i >=2
を満たすすべてのiに対して
λ1−λ2>λi−λi+1
を満たすことを特徴とする。
また、前記量子井戸構造に含まれる、n種類以上(n>=3)の異なる利得ピーク波長を有する各量子井戸構造は、少なくとも各種類2つ以上連続して積層されており、その間に存在する障壁層の少なくとも一つの層厚が2nmから5nmであることを特徴とするとしている。
また、前記量子構造において、当該量子構造における異なる種類の量子井戸構造の間に存在する障壁層の層厚は5nm以上であることを特徴としている。
また、各種類における量子井戸数が偶数であり、その間に存在する障壁層は、2nm〜5nmの層厚を有する障壁層と、それ以上に厚い障壁層が交互に存在することを特徴としている。
また、複数種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸構造において、各種類の量子井戸構造は、その構造が有する利得ピーク波長の短波長のものをn側に近く、長波長のものをp側に近くなるように順番に配置することを特徴とする。
また、前記量子構造において、その内部に含まれる井戸の組成を変化させることで異なる利得ピーク波長を実現することを特徴としている。
また、前記量子構造において、その内部に含まれる井戸幅を変化させることで、異なる利得ピーク波長を実現することを特徴としている。
また、前記量子構造において、2種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、
各々の量子各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、かつ、
λ1を有する量子井戸とλ2を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、かつ、
各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となっていることを特徴としている。
また、前記量子構造において、3種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、
各々の各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、λ3とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、λ2−λ3は、概ね15〜20nm程度とし、かつ、
λ1を有する量子井戸とλ2及びλ3を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、λ2及びλ3を有する量子井戸では、内部に含まれる井戸厚が異なっており、かつ、
各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となっていることを特徴としている。
本発明の半導体光増幅器及び半導体レーザは、前記の量子構造を光の利得領域として内部に含むことを特徴としている。
また、本発明の外部共振器型波長可変レーザは、前記半導体光増幅器を共振器内部に有することを特徴としている。
また、前記半導体光増幅器は、さらに前記外部共振器型レーザの共振器内の光の位相を変化させることができる受動領域を集積することを特徴とする。
また、前記半導体光増幅器は、さらにその外部共振器ミラー側の端面近傍の導波路が端面に対して垂直ではないことを特徴とする。
本発明で開示する量子構造は、キャリア注入効率が高く利得帯域を広くする効果がある。利得媒質としてこの量子構造を半導体光増幅器や半導体レーザに適用すると、そのデバイスを、広い波長範囲で効率的に動作させることができる。また、従来の量子構造を用いた増幅器と比べて、量子井戸同士が結合し、相互作用しているため、電流注入に対して利得の急激な増加が起こらず、そのため飽和出力が高くなるという点でも有効である。
また、本発明で開示する量子井戸構造は、その構造を含むデバイスの動作時の温度を調節しない、非温調デバイスに適用することも可能である。通常、デバイス温度を調節しない場合、温度が変化した場合に、利得の絶対波長がずれてしまうのが問題となる。しかし、本発明で開示する量子井戸構造を用いると、広い波長範囲で効率的に動作させることができる。そのため、狭い範囲の波長での動作を想定したデバイスであっても、本発明で開示する量子井戸構造を用いると、その広帯域性によって温度の影響を軽減することができるため、そのデバイスを非温調化することが可能となるという点でも有効である。
発光効率劣化などの特性劣化を引き起こさないためには、歪み量子井戸の特長を持ちつつ、利得帯域幅を広くする手段が必要である。よって活性層として、量子井戸を利用することは有効である。
利得ピーク波長の異なる量子井戸を複数含む量子構造を用い、利得帯域の目標として80nm以上の広い波長範囲を実現するため、概ね5種類を超える種類数を用いると、キャリアの利用効率が減少して閾値電流が大幅に増大してしまうため、種類数には上限が存在する。
種類数の上限を設定した場合、全体の量子構造の利得帯域を広くするためには、それぞれのユニットの利得カーブの半値幅を広くするだけではなく、それに適するようにそれぞれのユニットの利得ピーク間隔を設定することが有効であることを発明者らは見いだした。
半値幅が異なる利得カーブを有する量子井戸ユニットにおいて利得ピーク波長の異なる2種類のユニットを用いて量子構造を構成し、ある決定された利得値で利得帯域が最もひろくなるようにその利得ピーク波長間隔を決定した場合に得られた、半値幅と利得帯域の関係の例を図5に示す。
このように、各ユニットの利得カーブの半値幅を広くし、それに適するようにそれぞれのユニットの利得ピーク間隔を設定することが、全体の利得帯域の拡大をもたらすことがわかる。
これは同じ利得帯域を実現するという観点でみると、各ユニットの利得カーブの半値幅が広い場合には、積層する種類数を少なくすることができ、それにより、キャリア利用効率が向上し、それにより、この量子構造を半導体レーザなどに利用した場合の閾値電流を低減させることが可能となる。
次に、ユニット単体の利得帯域を広くする手法について検討した結果、井戸間の障壁層の厚さを薄くし両者の井戸を結合させる結合量子井戸を用いることが有効であるという考えに至った。
2つの量子井戸間に存在する障壁層の厚さを薄くし、結合させた場合のバンドダイヤグラムを図2に、量子準位の変化を計算したものを図3に模式的に示す。準位が結合した結果、同じエネルギーであった2つの準位が、比較的エネルギーの近い2つの準位にスプリットする。スプリットのエネルギー間隔は障壁層厚に依存する。これにより、結合前に1つのエネルギーレベルによって利得帯域が狭かった利得カーブは、結合後、2つのエネルギーレベルに分散するため、利得カーブの利得帯域が拡大することになる。2つの量子井戸を相互作用させるためには、障壁層の禁制帯幅にも多少影響されるが、概ね5nm以下の障壁層厚にすると、両者の相互作用が強くなると考えられる。
実際に量子井戸間に存在する障壁層を4nmとして作製し利得帯域を測定した結果を、通常の量子井戸と比較して、図4に示す。このように、特に1量子井戸あたりの電流密度が低い時に、利得帯域の拡大が顕著に現れることがわかる。つまり、本量子構造を半導体レーザ、波長可変レーザの活性層に適用した場合には、反射鏡損失が小さくなるよう設計し、閾値電流を低くできれば、特に利得帯域拡大の効果を大きくすることができる。
しかしながら、利得帯域を広くするために、障壁層厚を薄くして量子準位のエネルギー間隔を広くしすぎることは、エネルギーの高い準位にキャリアがたまらず、低い準位にキャリアが多く存在することとなるので、結果的に、利得帯域を広くならない。概ね、2nm以下の障壁層厚ではこの問題が顕著になると考えられる。
以上のことから、特に2つの結合量子井戸構造において障壁層の厚さを2nmから5nmの量子構造をユニットとしそれらを2から5種類積層した量子井戸構造を用いることにより、キャリア利用効率の高い、すなわち、半導体レーザや波長可変レーザに応用した際に閾値電流を低く、かつ利得帯域の広い量子構造を実現するために有効である。
さて、上記条件を満たす量子構造のうち、3から5種類の種類数の量子構造では、各種類の利得ピーク間隔は極めて重要である。単純に等間隔に並べるだけでは利得帯域の広い量子構造を実現することは困難であることを発明者らは見いだした。
図6には、3種類の異なる利得ピークを有するユニットを積層し、その利得ピーク波長の一番長波長側と短波長側の波長差を120nmとした場合に、その中間にあたる利得ピーク位置を一番長波長側の利得ピーク位置からの波長差で示した場合に、全体の利得帯域がどうなるかを調べた例を示す。図7には、図6の各ピークの波長軸での位置を模式的に示した。
このように中間の利得ピーク波長を、一番長波長側と短波長側の波長の中央である60nmの位置に置くよりも、より短波長側に近い100nm程度で最も利得帯域が広くなることがわかる。一般に、各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、・・・λnとした場合、
n−1>= i >=2
を満たすすべてのiに対して
λ1−λ2>λi−λi+1
を満たすことが重要である。本発明の範囲では、nは3から5においてがキャリアの効率性、利得範囲の拡大の点で最も効果があるが、nは6以上であっても充分許容できるキャリアの効率性、言い換えれば半導体レーザへ応用した場合の閾値電流であるならば、上記条件は有効である。
我々が実験的に得た結果では、λ1−λ2は、概ね、利得の半値幅程度離すのが最適な波長差であり、λ2−λ3以降は、概ね、15nmから20nm程度離すのがよいことがわかっている。
以上のことから、少なくとも各種類2つ以上連続して積層されており、その間に存在する障壁層の少なくとも一つの層厚が2nmから5nmであるようにした複数の異なる利得ピーク波長を有する量子構造ユニットの積層によって構成された量子構造は、2nmから5nmの層厚を持つ障壁層の両側の井戸が結合しているため、ユニットとして半値幅が広くなっており、従来の量子構造と比較してより広い利得帯域を得ることができる。
以上の結果得られる、3種類の量子井戸構造を積層した本発明で開示した量子構造のバンドダイヤグラムを図1に示す。
また、多くの量子井戸が結合状態になってしまうと、ミニバンドを形成することが知られているが、それを利用すると、その量子構造の特性がバルク的になるため、発光効率の低下や閾値電流の増大といったレーザ特性の劣化が生じる。また、同時に、障壁層による歪み緩和もしくは歪み補償ができないため、積算歪のために井戸部の歪量上限が小さくなってしまい、これも発光効率の低下などのレーザ特性の劣化を及ぼす恐れがある。
よって、前記量子構造において、当該量子構造における異なる種類の量子井戸構造の間に存在する障壁層の層厚は5nm以上であるようにすることが望ましい。なぜならば、異なる量子準位を持つ量子井戸間の障壁層の層厚を薄くすると、ある電界下でのみ複数の量子井戸が結合する状態が生じてしまうためである。
また、各種類における量子井戸数が偶数であり、その間に存在する障壁層は、2nm〜5nmの層厚を有する障壁層と、それ以上に厚い障壁層が交互に存在することを特徴とする量子構造とすると、2つの量子井戸間のみの結合量子井戸を利用することができる。2つの量子井戸間のみの結合量子井戸は、比較的近いエネルギーレベルで準位が2つでき、かつ、第2準位の結合準位はエネルギー的にかなり離れて存在が無視できるため、効率的にユニットの利得帯域を広げることができる。
また、複数種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸構造において、各種類の量子井戸構造は、その構造が有する利得ピーク波長の短波長のものをn側に近く、長波長のものをp側に近くなるように順番に配置すると、レーザ発振を原理として用いる半導体レーザにおいて、従来の量子井戸と同様に、発振後にキャリアクランプに近い状態を作ることができるため、レーザ特性の劣化を防止できるという効果がある。配置を上記と逆にしてしまうと、長波長側の井戸で発振後にも短波長側の井戸にキャリアが注入されキャリア密度が上がるために、レーザの発振波長の飛びが見られてしまう。
異なる利得ピーク波長を実現する方法として井戸組成を変化させる方法を用いると、重ね合わせる利得カーブの形状や特性が揃うため、合成後の特性の波長依存性が少なくなるという特徴がある。
異なる利得ピーク波長を実現する方法として井戸幅を変化させる方法を用いると、1種類の井戸組成のみを用いることが出来るため、製造上容易となり、歩留まりを高くするなどの効果がある。
よって、以上のことから、前記量子構造において、2種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、各々の量子各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、かつ、λ1を有する量子井戸とλ2を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、かつ、各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となるようにする、
もしくは、前記量子構造において、3種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、各々の量子各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、λ3とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、λ2−λ3は、概ね15〜20nm程度とし、かつ、λ1を有する量子井戸とλ2及びλ3を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、λ2及びλ3を有する量子井戸では、内部に含まれる井戸厚が異なっており、かつ、各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となるようにすると、約80〜100nm程度の波長範囲において、閾値電流、利得帯域共に良好な量子構造を実現することが可能となる。
本発明による量子構造の利得帯域の増加は、この量子構造を用いた半導体光増幅器、半導体レーザに適用すると、そのデバイスの利得帯域を増加させることができるため、従来よりも広い波長に対して動作可能となるという効果が得られる。
またこの半導体光増幅器を内蔵する外部共振器型を含む波長可変レーザにおいて、発振できる光の波長範囲が広くなるといった効果が得られる。
また、この量子構造を有する半導体光増幅器に、外部共振器型波長可変レーザの共振器内の光の位相を変化させることができる受動領域を集積すると、この受動領域に電流を注入するもしくは電圧を印可する事で外部共振器によるファブリペローモードを所望の波長に正確に合わせることが可能となるため、光通信システムで決められている波長グリッドに波長を正確に合わせることが可能となり、外部共振器型波長可変レーザをより高性能化することができる。
また、さらに、半導体光増幅器は、外部共振器側の端面近傍の導波路が端面に対して垂直ではないものとしても良い。外部共振器型レーザでは、その内部に反射点があると複合共振器が形成されるため、レーザ発振波長を制御する事が難しくなる。外部共振器側の端面近傍の導波路を端面に対して垂直でないものとすると、その端面での反射率を下げる事ができるため、より高性能化することができる。
2から5種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸が、少なくとも各種類2つ以上連続して積層されており、その間に存在する障壁層の少なくとも一つの層厚が2nmから5nmであるようにすることで、広い利得帯域と低い閾値電流を併せ持つ量子構造を実現できる。加えて、障壁層が薄くなるため、キャリア不均一注入の影響も緩和でき、キャリア注入効率を高くできる。
3種類以上の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸において、その利得ピーク波長間隔が不均等であり、一番長波長側の利得ピークと次に長い利得ピークの波長差が、他のどの隣接する利得ピークの波長差と比較して大きくなるようにすることで、さらに広い利得帯域を実現できる。
3種類以上の異なる利得ピーク波長を有する結合量子井戸において、その利得ピーク波長間隔が不均等であり、一番長波長側の利得ピークと次に長い利得ピークの波長差が、他のどの隣接する利得ピークの波長差と比較して大きくなるようにすることで、さらに広い利得帯域を実現できる。
当該量子構造における異なる種類の量子井戸構造の間に存在する障壁層の層厚は5nm以上であるようにすると、量子井戸間の結合効果を効果的に安定して用いることができ、それはつまり、広い利得帯域を実現できる。
各種類における量子井戸数が偶数であり、その間に存在する障壁層は、2nm〜5nmの層厚を有する障壁層と、それ以上に厚い障壁層が交互に存在することを特徴とする量子構造とすると、2つの量子井戸間のみの結合量子井戸を利用することができ、その場合には、比較的近いエネルギーレベルで準位が2つでき、かつ、第2準位の結合準位はエネルギー的にかなり離れて存在が無視できるため、効率的に利得帯域を広げることができる。
複数種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸構造において、各種類の量子井戸構造は、その構造が有する利得ピーク波長の短波長のものをn側に近く、長波長のものをp側に近くなるように順番に配置すると、レーザ発振を原理として用いる半導体レーザにおいて、従来の量子井戸と同様に、発振後のキャリアのキャリアクランプに近い状態を作ることができるため、レーザ特性の劣化を防止できるという効果がある。
異なる利得ピーク波長を実現する方法として井戸組成を変化させる方法を用いると、重ね合わせる利得カーブの形状や特性が揃うため、合成後の特性の波長依存性が少なくなる。
異なる利得ピーク波長を実現する方法として井戸幅を変化させる方法を用いると、1種類の井戸組成のみを用いることが出来るため、製造上容易となり、歩留まりを高くできる。
2種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、各々の量子各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、かつ、λ1を有する量子井戸とλ2を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、かつ、各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となるような量子構造にする、もしくは、
3種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、各々の量子各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、λ3とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、λ2−λ3は、概ね15〜20nm程度とし、かつ、λ1を有する量子井戸とλ2及びλ3を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、λ2及びλ3を有する量子井戸では、内部に含まれる井戸厚が異なっており、かつ、各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となるような量子構造にすると、波長可変範囲として80〜100nm程度を想定した波長可変デバイスに含まれる量子構造は、閾値電流、利得帯域共に良好な量子構造を実現することが可能となる。
半導体光増幅器、半導体レーザに対して上記量子構造を光利得領域として内部に含むようにすることで、従来よりも広い波長に対して効率的に動作するデバイスを提供することができる。
外部共振器型波長可変レーザの共振器内部に上記半導体光増幅器を内部に含むようにすることで、従来よりも広い波長可変範囲を有し、かつ効率的に動作する発光デバイスを提供することができる。
これらの半導体光増幅器に、外部共振器型波長可変レーザの共振器内の光の位相を変化させることができる受動領域を集積するように構成することで、外部共振器によるファブリペローモードを所望の波長に正確に合わせることが可能とし、光通信システムで規定されている波長グリッドに波長を正確に合わせることが可能となり、より高性能な外部共振器型波長可変レーザを提供することができる。
これらの半導体光増幅器の外部共振器側の端面近傍の導波路が端面に対して垂直ではないものとするように構成することで、レーザ発振波長の制御を難しくする原因の一つである外部共振器内部の不要な反射率を下げる事が可能となり、より波長制御が容易な、より高性能化な外部共振器型波長可変レーザを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図11は、最良の実施形態による量子構造を活性層として利用した半導体光増幅器を内蔵する外部共振器型波長可変レーザの構成を示す図である。
外部共振器型可変レーザは、基本構成として、半導体素子1と波長可変ミラー2を有している。半導体素子1は、能動素子である半導体光増幅器3に、受動素子である位相調整領域4が集積されている。半導体素子1は、半導体光増幅器3側を光出力側としており、その端面には、低反射コーティング5(1%から10%の反射率)が施されている。また、半導体素子1は、位相調整領域4側を外部共振器側としており、その端面には無反射コーティング6(1%以下の反射率)が施されている。なお、位相調整領域4側を光出力側としてもよい。
半導体光増幅器3は、2〜5種類の結合量子井戸ユニットを積層して構成されており、各ユニットは、それぞれ2つの量子井戸の間の障壁層厚が2〜5nmの間に設定され、量子井戸の間で相互作用を及ぼすように設計されている。各ユニットの間にある障壁層の厚さは5nm以上とし、各ユニット間で量子井戸間の相互作用がほとんどないように設計されている。利得の絶対値を調整するために、各ユニットを複数積層しても良い。また、各ユニットの利得ピーク波長の差は、各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、・・・λnとした場合、
n−1>=i >=2
を満たすすべてのiに対して
λ1−λ2>λi−λi+1
を満たすように設定されている。このように半導体素子1に含まれる半導体光増幅器3に本発明で開示した手法を適用することで、80〜100nmといった利得帯域を持ち、キャリアの利用効率の高い量子構造を作製することができる。この領域に電流注入をおこなうことによって、光を発生し、増幅する。
位相調整領域4はバルク組成または多重量子井戸で構成されており、レーザ発振光を吸収しない程度にバンドギャップが広く設定されている。この位相調整領域4は、電流注入または電圧印加により屈折率が変化し、レーザの位相を変化させることができる。
半導体光増幅器3と位相調整領域4とは、電気的に十分に隔離されており、お互いに電流が干渉しないように配慮されている。具体的には、半導体光増幅器3と位相調整領域4とは1キロオーム以上の分離抵抗で隔離されている。
半導体素子1の外部共振器側には、波長可変ミラー2が配置されている。波長可変ミラー2と半導体素子1の間にコリメートレンズ7が配置されている。コリメートレンズ7は、半導体素子1からの光ビームを平行光に変換する。そして、コリメートレンズ7で平行になったビームは次に波長可変ミラー2に導入され、その内部で反射され、もとの半導体素子1にフィードバックされる。
半導体素子1と波長可変ミラー2を出来る限り近づけて配置することで、コリメートレンズ7を使わない構成も可能である。
なお、本実施の形態では、レーザ発振波長を、波長可変ミラー7の最大反射ピーク波長に完全に一致させることで、光通信システムで決められている波長グリッドに波長を正確に合わせることが可能になる。この波長の一致を実現するための機構が外部共振器内に設けられた位相調整領域4である。
また、本実施の形態において、光出力側の低反射コーティング4の反射率を1〜10%とした理由は、反射率が1%未満になると、レーザしきい値が上昇して、高い光出力が得られなくなり、さらに反射率を10%より高くした場合には、低反射コーティング4の透過率が90%未満となって、光出力が減少してしまうためである。
(製法の説明)
次に、最良の実施の形態の製造方法を説明する。
最初に、半導体による量子構造1の製造方法を説明する。半導体素子1は、半導体光増幅器3と位相調整領域4がモノリシック集積されている。この集積には、公知のバットジョイント技術を用いて作製してもよいし、公知の選択成長技術を用いて作製してもよい。バットジョイント技術を用いる場合は例えば次のような作製方法を行う。
まず半導体光増幅器として用いる量子構造を成長する。その方法として量産性に優れた有機金属気相エピタキシー法(MOVPE)で作製することも可能である。しかし、概ね、各層の厚さが4nm程度よりも薄い場合には、界面急峻性の影響が大きくなることから所望の組成の薄膜を安定して作製することが難しいことが知られている。分子線エピタキシー法(MBE)でも、より急峻な量子構造を作製することが可能である。また、MQW(Multiple Quantum Well)を成長する際、通常PL(Photo Luminescence)のピーク波長を基準に、このMQW活性層の利得の絶対波長を推定する。PL波長は、その測定系の励起光源の強さやMQWの質によって若干異なるので、あらかじめ動作させる電流密度における利得ピーク波長λgとPLのピーク波長λPLとの相関を調べておく必要がある。
こうして、作製した量子構造の一部を、ウェットエッチングもしくはドライエッチングによって取り除き、新たに位相調整領域となる、光導波路構造を成長する。この構造は、半導体光増幅器の出す光から十分短波長化し、この領域での吸収を小さくする必要がある。また構造は、バルク構造でもMQW構造でも良い。
なお、最初に位相調整領域を成長し、不必要な部分を取り除いた後、半導体光増幅器のMQW構造を成長して良い。
その後、SiOなどの誘電体をマスクにしてドライエッチングもしくはウェットエッチングで光導波路となる領域を残して不要な領域を取り除く。光導波路の幅はおおよそ0.5μmから2μm程度である。この際、ブロック構造にリークした電子やホールを再結合させる領域を残しても良い。
次にInPによるpnpブロック構造を成長し、必要に応じてp−InPクラッド成長を行う。
成長後、電気抵抗の小さな層をエッチングなどで取り除く事で半導体光増幅器と位相調整領域を電気的に分離する。次にSiOなどの誘電体を堆積した後、エッチングなどにより電流注入領域を作製する。その後p電極を堆積し、不要な領域の電極を取り除いた後、基板を研磨で薄くし、裏面にn電極を堆積する。
半導体素子は、劈開によりバー状態、すなわち半導体素子が複数個横に接続された状態を作製し、劈開端面にコーティングを行う。半導体光増幅器3側を光出力側とする場合、その端面には、誘電体の多層膜を堆積する事で低反射コーティング5を行う。反対側の位相調整領域4側を波長可変ミラー2側とする場合、その端面にも別の誘電体の多層膜を堆積する事で無反射コーティング6を行う。
その後、半導体素子を1つずつに分割し、波長可変ミラー2、コリメートレンズ7と共に、サブキャリア上に搭載する。
以上の工程をもって波長可変レーザを作製することができる。
[発明の他の実施の形態]
波長可変範囲として、C帯とL帯(1530〜1610nm)の80nmを動作することを想定して説明したが、これはその他の波長帯、たとえばS帯とC帯、あるいは、S帯からL帯という光通信波長帯においても同様に適用できる。また、80nm以上の比較的広い範囲で波長を変化させる機能を有するデバイスに含まれる量子構造であっても同様に適用できる。
また、この量子構造はInP基板上のInGaAsP材料を用いることを想定して説明したが、InP基板上のInGaAlAs、あるいはGaAs基板上のInGaNAs、InGaAlP、InGaAsP、あるいはInGaN材料など発光現象を有し、その波長を変化させる機能を有するデバイスに含まれる量子構造であっても同様に適用できる。
また、外部共振器型波長可変レーザによって本発明の実施の形態を説明したが、外部共振器型に限らず波長可変レーザであれば、本発明による効果が期待できる。
また、半導体レーザとして端面発光型レーザを元に本発明の実施の形態を説明したが、面発光型レーザにおいても、本発明で開示した量子構造を同様に適用できる。
また、本発明で用いるデバイスは、動作時にそのデバイスの温度調節がなされたものを想定して説明したが、デバイス温度をコントロールしないデバイスにも適用しても良い。すなわち、デバイスの温度の変化によって、利得の絶対波長が変化しても、本発明で得られた広帯域性でその変化量を充分カバーすることができる、狭帯域の非温調波長可変デバイスにも同様に適用できる。
半導体素子1に集積された位相調整領域4は、半導体光増幅器とモノリシック集積されている必要はなく、独立した部品として外部共振器内に存在しても良いし、半導体光増幅器もしくは波長可変ミラーを公知であるピエゾ素子などによってわずかに移動させることで実現する事も可能である。
以下、本発明の実施例1について図面を参照して説明する。本発明の実施例1となる外部共振器型波長可変レーザ装置の構成を示す図は図11と同じである。本実施例の外部共振器型波長可変レーザ装置は、半導体光増幅器3を含む半導体素子1と、コリメートレンズ7、C帯とL帯(1530〜1610nm)を動作範囲とする波長可変ミラー2とから構成されている。
半導体素子1は、半導体光増幅器3と位相調整領域4がモノリシック集積されており、両領域の光出射端は端面に対して7度傾けてある。この集積はバットジョイント技術を用いて作製を行った。
半導体光増幅器の活性層として用いる量子構造は次の通りである。3種類の異なる利得ピークを有する量子構造をユニットとして利用した。
1つめは、井戸を1.63μm組成圧縮歪InGaAsPの5.5nm幅、障壁は1.25μm組成InGaAsPとし、4つの量子井戸を積層した。そのうち、1番目と2番目の量子井戸の間及び3番目と4番目の量子井戸の間の障壁層の厚さを4nmとし、2番目と3番目の間の障壁層の厚さを10nmとした。すなわち、1番目と2番目、3番目と4番目の量子井戸をそれぞれ結合化している。
2つめは、井戸を1.52μm組成圧縮歪InGaAsPの5nm幅、障壁は1.25μm組成InGaAsPとし、障壁層の厚さは1つめのユニットと同じくした。
3つめは、井戸を1.52μm組成圧縮歪InGaAsPの4.5nm幅、障壁は1.25μm組成InGaAsPとし、障壁層の厚さは1つめのユニットと同じくした。
これにより、PL波長差として、1つめと2つめの間を約110nm、2つめと3つめの間を約15nmとした。利得ピーク波長差は、PL波長差とほぼ等しいので、この差が、利得ピーク波長差となる。
この量子構造を、3つめ、2つめ、1つめの順に成長圧力98.6kPa、成長温度625℃で成長した。この層の前後にはSCH(分離閉じこめヘテロ構造)を配している。このようにする事で、図4に示される半導体光増幅器を得ることができる。
次に、作製した量子構造の一部を、ドライエッチングによって取り除き、新たに位相調整領域となる、光導波路構造を成長圧力98.6kPa、成長温度625℃の条件で成長した。光導波路構造はコアとしてバルク構造を有し、その厚さを170nmとし、PL波長1.3μmの組成とした。
その後、SiOを堆積し、光導波路となるストライプ部分とブロック構造にリークした電子やホールを再結合させる部分をマスクとして、ドライエッチングによって深さ2μmの溝をエッチングし不要な領域を取り除いた。光導波路の幅は1.5μmとし、劈開位置で導波路が端面から7度傾くように曲率半径1mmで滑らかに導波路を曲げた。その後、再結合領域のSiOマスクをエッチングで除去した。
次にInPによる全層厚2μmのpnpブロック構造を成長し、SiOマスクを除去後、全面成長により層厚2μmのp−InPクラッド層、層厚0.3μmのp+−InGaAsコンタクト層を成長圧力13.3kPaにおいて成長した。その後半導体光増幅器と位相調整領域を電気的に分離するため、コンタクト層を除去し、全面にSiO膜を成膜し、電流注入用窓を形成し、Cr/Au上部p電極、AuGeNi下部電極をスパッタ法で成膜した。最後に半導体光増幅器領域600μm、位相調整領域200μmとなるように劈開した。最後に、半導体光増幅器3側を光出力側とするために、その端面には、誘電体の多層膜を堆積する事で低反射コーティング5を行った。反対側の位相調整領域4側を外部共振器側とするために、その端面にも別の誘電体の多層膜を堆積する事で無反射コーティング6を行った。
その後半導体素子を1つずつに分割し、波長可変ミラー2、コリメートレンズ7、波長選択フィルタ8と共に、サブキャリア9上に搭載する。
この外部共振器型波長可変レーザは、1523nm〜1613nmの間で波長を可変することができ、すべての波長域で、閾値50mA以下で発振した。位相調整領域に電流を0mAから最大8mA程度の間で注入する事により光通信システムで定められた波長において光強度を最大に調整することができた。また最大光出力はファイバ結合光出力で25mWと良好な特性を示し、本発明による方法で十分広い波長可変範囲を得る事ができた。
図12は、本発明の実施例1における量子構造の伝導帯のバンドダイヤグラムを示す図である。
以下、本発明の実施例2について図面を参照して説明する。図11は本発明の実施例2となる外部共振器型波長可変レーザ装置の構成を示す図である。本実施例の外部共振器型波長可変レーザ装置は、半導体光増幅器3を含む半導体素子1と、コリメートレンズ7、波長選択フィルタ8、C+L帯(1530〜1610)nmを動作範囲とする波長可変ミラー2とから構成されている。
作製方法は、量子構造の違いを除いては実施例1と同一である。
半導体光増幅器の活性層として用いる量子構造は次の通りである。2種類の異なる利得ピークを有する量子構造をユニットとして利用した。
1つめは、井戸を1.51μm組成圧縮歪InGaAsPの11.0nm幅、障壁は1.2μm組成InGaAsPとし、4つの量子井戸を積層した。そのうち、1番目と2番目の量子井戸の間及び3番目と4番目の量子井戸の間の障壁層の厚さを4nmとし、2番目と3番目の間の障壁層の厚さを10nmとした。すなわち、1番目と2番目、3番目と4番目の量子井戸をそれぞれ結合化している。
2つめは、井戸を1.51μm組成圧縮歪InGaAsPの5nm幅、障壁は1.2μm組成InGaAsPとし、障壁層の厚さは1つめのユニットと同じくした。
これにより、PL波長差として、1つめと2つめの間を約120nmとした。利得ピーク波長差は、PL波長差とほぼ等しいので、この差が、利得ピーク波長差となる。
この量子構造を、2つめ、1つめの順に成長圧力98.6kPa、成長温度625℃で成長した。
この量子構造をもった半導体光増幅器を内蔵した外部共振器型波長可変レーザは、1530nm〜1607nmの間で波長を可変することができ、すべての波長域で、閾値40mA以下で発振した。位相調整領域に電流を0mAから最大8mA程度の間で注入する事により光通信システムで定められた波長において光強度を最大に調整することができた。また最大光出力はファイバ結合光出力で30mWと良好な特性を示し、本発明による方法で閾値電流を大きく劣化することなく比較的広い波長可変範囲を得る事ができた。
図13は、本発明の実施例2における量子構造の伝導帯のバンドダイヤグラムを示す図である。
以下、本発明の実施例3について図面を参照して説明する。本発明の実施例3となる波長可変フィルタを集積した外部共振器レーザ装置の構成を示す図は図14である。半導体インジウム燐(InP)基板上に、半導体増幅器3、位相調整領域4、波長可変フィルタ16が集積されている。このように半導体増幅器と波長可変フィルタを集積することは、結合部における光学的結合損失を完全に無くすことができるため、結果的にレーザ光出力を向上させることができる。また、ヒータによる温度変化が基板を介して半導体光増幅器3に及んでも、本発明による量子構造を用いているので、利得帯域が広く、温度変化の影響を小さくすることができる。また、前記半導体増幅器または前記位相調整領域と、波長可変フィルタを光学的に結合する製造工程が無くなるため、同一基板上に集積することは、レーザのコストを削減する効果がある。
さらに、波長可変フィルタ6を半導体インジウム燐(InP)で構成することによって、光フィルタの屈折率変化を、抵抗加熱による熱制御、または電流制御によって実現することができる。電流制御を行うと、熱制御よりも高速に波長可変動作が可能となる。
ところが、半導体基板上においては、環境温度変化によって局所的に温度が異なる部分があることにより、波長がわずかに変化する可能性がある。そこで、より精密に波長を制御するためには、図10に示すように温度モニタのための、第1のサーミスタ71および第2のサーミスタ72を、それぞれ第1の光フィルタ12および第2の光フィルタ13の近傍に配置するのが望ましい。特に、光フィルタがリングの場合は、サーミスタとリング導波路の距離がなるべく等間隔となりうるように、リングの中心近くに配置するのが望ましい。
本発明の波長可変レーザへ適用した場合の活用例として、幹線系、アクセス系に使用される波長多重通信用の中長距離光源が挙げられる。
本発明による量子構造の伝導帯バンドダイヤグラムを示す図。 2つの量子井戸の間にある障壁層の層厚が充分厚い場合(左図)から、薄くなった(右図)際に生じる量子準位の変化を模式的に示した図。 2つの量子井戸の間にある障壁層の層厚が変化した場合に、相互作用によって生じる量子準位の差を示した図。 2つの量子井戸の間にある障壁層の層厚を4nmにした場合の利得帯域、及び、従来の量子井戸の利得帯域の電流密度依存性を示した図。 異なる2種類のユニットを用いて構成された量子構造における、各ユニットの利得カーブの半値幅と、最適な利得ピーク波長を設定した場合の最大利得帯域の関係を示す図。 3種類の異なる利得ピークを有するユニットを積層し、その利得ピーク波長の一番長波長側と短波長側の波長差を120nmとした場合、その中間にあたる利得ピークを一番長波長側の利得ピーク位置からの波長差xと全体の利得帯域の関係を示す図。 図6の各ピークの波長軸での位置を模式的に示した図。 2種類の量子井戸を積層した素子から得られる利得帯域と、その利得ピーク波長差との関係を示す図。 3種類の量子井戸を積層した従来技術に基づく量子構造のバンドダイヤグラムを示す図。 3種類の異なる利得ピークを有するユニットを積層し、その利得ピーク波長の間隔を50nmずつとした場合の、個々のユニットの利得カーブ(A,B,C)と、それらを合成した全体の量子構造における利得カーブ(D)を示す図。 本発明の最良の実施の形態である外部共振器型波長可変レーザの構成を示す図。 本発明の実施例1における量子構造の伝導帯のバンドダイヤグラムを示す図。 本発明の実施例2における量子構造の伝導帯のバンドダイヤグラムを示す図。 本発明の実施例3となる波長可変フィルタを集積した外部共振器レーザ装置の構成を示す図。
符号の説明
1 半導体素子
2 波長可変ミラー
3 半導体光増幅器
4 位相調整領域
5 低反射コーティング膜
6 無反射コーティング膜
7 コリメートレンズ
8 第1のポート
9 1×2光分波器
10 第2のポート
11 第3のポート
12 ループ導波路
13 第1のリング共振器
14 第2のリング共振器
15 抵抗加熱器
16 波長可変ミラー部
17 第1のサーミスタ
18 第2のサーミスタ
21 2結合量子井戸(その1)
22 2結合量子井戸(その2)その1と利得ピーク波長が異なる
23 2結合量子井戸(その3)その1及びその2と利得ピークが異なる
24 薄い障壁層(2〜5nm)
25 障壁層
26 量子井戸層
27 多重量子井戸(その1)
28 多重量子井戸(その2)その1と利得ピークが異なる
29 多重量子井戸(その3)その1及びその2と利得ピークが異なる

Claims (15)

  1. 2から5種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸が、少なくとも各種類2つ以上連続して積層されており、その間に存在する障壁層の少なくとも一つの層厚が2nmから5nmであることを特徴とする量子構造。
  2. n種類以上(n>=3)の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含む量子井戸構造において、隣り合う2つの利得ピークの波長間隔が不均等であり、
    各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、・・・λnとした場合、
    n−1>= i >=2
    を満たすすべてのiに対して
    λ1−λ2>λi−λi+1
    を満たすことを特徴とする量子構造。
  3. 当該量子構造に含まれる各量子井戸構造は、少なくとも各種類2つ以上連続して積層されており、その間に存在する障壁層の少なくとも一つの層厚が2nmから5nmであることを特徴とする請求項2に記載の量子構造。
  4. 当該量子構造における異なる種類の量子井戸構造の間に存在する障壁層の層厚は5nm以上であることを特徴とする請求項1又は3の何れか1項に記載の量子構造。
  5. 各種類の量子井戸構造に含まれる量子井戸数が偶数であり、その間に存在する障壁層は、2nmから5nmの層厚を有する障壁層と、それ以上に厚い障壁層が交互に存在することを特徴とする請求項1、3又は4に記載の量子構造。
  6. 複数種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸構造において、各種類の量子井戸構造は、その構造が有する利得ピーク波長の短波長のものをn側に近く、長波長のものをp側に近くなるように順番に配置することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の量子構造。
  7. 異なる利得ピーク波長を持つ各々の量子構造は、その内部に含まれる井戸の組成を、少なくとも2種類以上用いることによって実現されていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の量子構造。
  8. 異なる利得ピーク波長を持つ各々の量子構造は、その内部に含まれる井戸の層厚を、少なくとも2種類以上用いることによって実現されていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の量子構造。
  9. 2種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、
    各々の各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、かつ、
    λ1を有する量子井戸とλ2を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、かつ、
    各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となっていることを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載の量子構造。
  10. 3種類の異なる利得ピーク波長を有する量子井戸を含み、かつ、
    各々の各利得ピーク波長のうち、一番長波長側の利得ピークから短波長側の利得ピークに向かって、その波長をλ1、λ2、λ3とした場合、λ1−λ2は、概ね各々の量子井戸の有する動作状態での利得カーブの半値幅程度とし、λ2−λ3は、概ね15〜20nm程度とし、かつ、
    λ1を有する量子井戸とλ2及びλ3を有する量子井戸では内部に含まれる井戸の組成が異なり、λ2及びλ3を有する量子井戸では、内部に含まれる井戸厚が異なっており、かつ、
    各種類4つの量子井戸を有し、1番目と2番目及び3番目と4番目の間に含まれる障壁層厚が2〜5nmとなっており、2番目と3番目の井戸間及び異なる種類の量子井戸間に含まれる障壁層厚は5nm以上となっていることを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載の量子構造。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の量子構造を光の利得領域として内部に含むことを特徴とする半導体光増幅器。
  12. 請求項1から10のいずれか1項に記載の量子構造を光の利得領域として内部に含むことを特徴とする半導体レーザ。
  13. 請求項11に記載の半導体光増幅器を共振器内部に有することを特徴とする外部共振器型波長可変レーザ。
  14. 前記請求項13に記載の外部共振器型波長可変レーザに含まれる半導体光増幅器に、該外部共振器型波長可変レーザの共振器内の光の位相を変化させることができる受動領域を集積していることを特徴とする請求項11に記載の半導体光増幅器。
  15. 前記半導体光増幅器の、外部共振器ミラー側の端面近傍の導波路が端面に対して垂直ではないことを特徴とする請求項11又は14に記載の半導体光増幅器。
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