JP2008085214A - 波長可変レーザ - Google Patents

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Abstract

【課題】波長制御導波路部1bへの電流注入による屈折率変化を利用した波長可変レーザにおいて、発振波長を可変した場合でも、SMSRが変動しない波長可変レーザを提供する。
【解決手段】利得導波路部1aと波長制御導波路部1bとを有する光導波路1と、少なくとも波長制御導波路部1bに沿った回折格子2とを有し、光導波路1と回折格子2は、発振波長に伴う回折格子2の結合係数の変化が±5%以内になるような、または、ストップバンド幅の変動が発振波長の波長可変範囲内において±1%以内となるような間隔5dで配置してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信用の光源として用いられる半導体レーザに係り、より詳しくは、光波長を可変するための回折格子と波長制御導波路部とを備える波長可変レーザに関する。
近年の情報通信量の増大に伴い、波長分割多重通信システム(WDM通信システム)の開発が進められているが、送信用光源として、広い可変波長範囲内で副モードの抑圧比(Side−mode−suppression ratio:以下、SMSRという。)が一定の範囲内で単一モード発振する波長可変レーザが強く求められている。
半導体レーザにおいて波長可変レーザを実現する方法としては、半導体導波路に電流を注入して、その屈折率変化を利用した方式があり、例えばTunable Distributed Amplification (TDA)−分布帰還型(DFB)レーザが提案されている(例えば、非特許文献1)。
非特許文献1の波長可変レーザは、電流注入により利得を発生する利得導波路部と、電流注入により屈折率が変化する波長制御導波路部とが光軸方向に交互に配置されている光導波路の近傍に、回折格子が密接して配置されている。具体的には、n型クラッド層、光導波路、回折格子、p型クラッド層が順次積層される構造となっている。接地電位に接続されている共通電極は、n型クラッド層側の表面に設けられている。利得導波路部と波長制御導波部にそれぞれに独立して電流注入を行うための電極は、p型クラッド層側の表面に設けられている。
利得導波路部は、電流注入が行われることにより、利得導波路部を構成する光半導体のバンドギャップエネルギーに相当する波長の光を発生させる。
波長制御導波路部は、利得導波路部とは別に電流注入が行われることにより、プラズマ効果が発生してその屈折率が変化する。
回折格子は、光導波路と密接して、光導波路の全長にわたって、光導波路に沿って設けられている。回折格子は、利得導波路部から発生する光のうち、回折格子の周期と光導波路の等価屈折率によって決定されるBragg波長の近傍の波長の光のみ反射する。その結果、Bragg波長近傍のみの狭い波長範囲において共振が起こり、単一モード発振を得ることができる。
さらに、波長制御導波路部に電流注入を行うと、波長制御導波路部の屈折率が減少する。波長制御導波路部のBragg波長も屈折率の減少に応じて変化する。TDA−DFBレーザの発振波長は、利得導波路部と波長制御導波路部のBragg波長の平均の波長であるため、波長制御導波路のBragg波長が変化すると、レーザの発振波長も変化する。つまり、波長制御導波路部の電流注入量に応じて、波長可変レーザの発振波長も変化することとなる。
Hiroyuki Ishii, Yasuhiro Kondo, Fumiyoshi Kano, and Yuzo Yoshikuni Yoshikuni 'A Tunable Distributed Amplification DFB Laser Diode (TDA−DFB−LD)' IEEE Photonics Technology Letters, Vol.10, No. 1, January 1998, pp 30−32
しかしながら、上述した従来のTDA−DFBレーザでは、次のような問題がある。
回折格子を用いた半導体レーザ(例えばDFBレーザなど)が単一モード発振する際に、発振する主モードに対する隣接する副モードの抑圧比(Side−mode−suppression ratio:以下、SMSRという。)が一定の範囲内であることが重要である。SMSRとは、主モードと副モードとの利得比を示す。SMSRが一定の範囲内となると、主モードと副モードとの間の利得差が一定の範囲内となり、単一モード発振となる。SMSRが変動すると、主モードと副モードとの2つのモードのうち、長波側のモードで発振するか、短波側のモードで発振するかが分からないため、モードが一定とならない。
DFBレーザなどの回折格子によるフィードバックを利用した単一モード発振する半導体レーザにおいて、SMSRを一定の範囲内に保つためには、回折格子のフィードバック量の大きさ、すなわち、回折格子の結合係数の変動を抑え、一定の範囲内に設定するのが望ましい。
回折格子の結合係数が小さすぎると、回折格子による反射が小さすぎるため、十分な波長選択性を得ることができない。逆に結合係数が大きすぎると、Bragg波長から多少ずれた波長でも強く反射してしまうため、この場合も十分な波長選択性を得ることができない。そのため、回折格子の結合係数を一定の範囲内にする必要がある。なお、回折格子の結合係数が小さすぎると、しきい値の上昇などのレーザ特性の劣化が起こり、また、結合係数が大きすぎると空間的なホールバーニングの影響によるSMSRの劣化が生じる。
隣接する副モードは、主モードの短波長側、長波長側の両方に発生するが、この2つの副モード間の波長差をストップバンド幅という。ストップバンド幅は、回折格子の結合係数の変動に対してほぼ線形に変動するため、前述の回折格子の結合係数をある適切な一定値に設定するというのは、ストップバンド幅をある適切な一定の幅に設定すると言い換えることも出来る。
さらに、非特許文献1の波長可変レーザは、回折格子と光導波路との間隔が密着している。このような密着構成では、波長可変導波路部に電流注入して発振波長を変えるとき、波長制御導波路部の回折格子からの光フィードバック量、すなわち、回折格子の結合係数が変動する。
回折格子の結合係数は、回折格子への光閉じ込め係数に比例する。光閉じ込め係数は、光導波路に対して垂直な平面で光分布を見た場合に、全光強度のうち回折格子に分布している光の強度の割合をあらわし、これは光の分布形状に依存する。一般的に、光導波路のコア層の屈折率が高く、クラッド層の屈折率との差が大きいほど、光分布は光導波路のコア層に閉じこまり、逆に光導波路のコア層の屈折率が低くなると、光導波路のコア層への閉じ込めが弱くなり、光分布が広がる。非特許文献1では、波長制御導波路部のコア層の直上に回折格子が存在するため、電流注入によって波長制御導波路部のコア層の屈折率が減少すると、光分布が広がり、結果として波長制御導波路部のコア層および波長制御導波路部のコア層直上の回折格子に分布する光の強度は減少する。すなわち、回折格子の光閉じ込め係数は減少し、回折格子の結合係数も減少してしまう。
前述のように、回折格子の結合係数は、ある適切な一定値に設定するのが望ましいが、上記のような理由でTDA−DFBレーザのような電流注入による波長制御導波路部の屈折率変化を用いた波長可変レーザでは、波長変化とともに結合係数が変動してしまうとともに、SMSRが変動してしまう。
本発明の目的は、波長可変レーザの発振波長を可変した場合でも、全ての波長においてSMSRがほぼ一定の範囲内となる波長可変レーザを提供することが目的である。
本発明の波長可変レーザは、利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴うストップバンド幅の変動が前記発振波長の可変範囲内において±1%以内となるような間隔で配置してある。
本発明の波長可変レーザは、利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴う前記波長制御導波路部の回折格子の結合係数の変動が前記発振波長の可変範囲内において±5%以内となるような間隔で配置してある。
本発明の波長可変レーザは、利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴うストップバンド幅の変動が前記発振波長の可変範囲内において±1%以内となり、かつ、発振波長に伴う前記波長制御導波路部の回折格子の結合係数の変動が前記発振波長の可変範囲内において±5%以内となるような間隔で配置してある。
本発明の波長可変レーザは、前記回折格子と前記波長制御導波路部との前記間隔ds(μm)は以下の数式で定まる。
{−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.14<ds<{−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.06
n:電流を前記波長制御導波路部に注入しないときの前記波長制御導波路部の屈折率
dc:前記波長制御導波路部の厚さ(μm)
本発明の波長可変レーザは、前記利得導波路部と前記波長制御導波路部とが前記光導波路の光軸方向に交互に配置されている。
本発明の波長可変レーザにおいて、波長制御導波路部に電流を注入して発振波長を変化させた場合でも、回折格子の結合係数が、または、ストップバンド幅が、ほぼ一定の範囲内となるような間隔で光導波路と回折格子を配置してある。従って、発振波長を可変した場合でも、光フィードバック量の変動を抑えることができ、回折格子の結合係数をほぼ一定の範囲内に保つことができる。回折格子の結合係数をほぼ一定の範囲内に保つことにより、モードが一定となり、どの波長においてもSMSRをほぼ一定の範囲内とすることができる。
以下、本発明の実施形態にかかる波長可変レーザの第1実施形態、第1実施形態の変形例、第2実施形態について説明する。ただし、本発明は各実施形態に限定されるものではない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザについて説明する。第1実施形態にかかる波長可変レーザは、波長可変範囲内でSMSRを容易にほぼ一定の範囲内とすることが可能であることを特徴とするものである。なお、回折格子を用いた半導体レーザ(例えばDFBレーザなど)が単一モード発振する際に、発振する主モードに対する隣接する副モードの抑圧比のことを副モード抑圧比(Side−mode−suppression ratio:以下、SMSRという。)という。SMSRとは、主モードと副モードとの利得比を示す。SMSRが一定の範囲内となると、主モードと副モードとの間の利得差が一定の範囲内となり、単一モード発振となる。
図1と図2は、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの特徴を示す模式図である。図3〜図5は、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの発振に伴う諸特性を示す図である。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの構成を示す模式的断面図とその駆動回路図である。図1は、光導波路1、利得導波路部(利得層)1a、波長制御導波路部(波長制御層)1b、波長制御導波路部の厚さ(dc)1d、回折格子(回折格子層)2、λ/4位相シフト部2a、利得電極(P側電極)3a、波長制御電極(P側電極)3b、共通電極(N側電極)3c、n−InP層(n型InP層)4、n−InP層(n型InP層)5、回折格子2と波長制御導波路部との間隔(ds)5d、p−InP層(p型InP層)6、コンタクト層7a,7b、SiO膜8、定電流回路10、定電流回路11、接地端子12を示す。
本実施形態にかかる波長可変レーザ(電流制御型波長可変レーザ)は、電流注入によって利得を発生しうる利得導波路部1a(利得層)及び電流注入による屈折率変化によって発振波長を制御しうる波長制御導波路部1b(波長制御層)を有する光導波路(光導波路層)1と、光導波路1の近傍に設けられた回折格子2(回折格子層)とを備えるものとして構成される。
光導波路1は、利得導波路部1aと波長制御導波路部1bとを光軸方向に交互に有するものとして構成され、レーザ発振に必要な光を閉じ込める部分である。光導波路1は、複数の利得導波路部1aと、複数の波長制御導波路部1bとを備え、これらの利得導波路部1aと波長制御導波路部1bとが同一平面上で周期的に交互に直列配置された構成になっている。波長制御導波路部1bの厚さ(dc)は1dである。
利得導波路部1a及び波長制御導波路部1bの長さは、例えばいずれも30(μm)とし、1周期の長さを60(μm)としている。光導波路1全体の屈折率は、波長制御導波路部1bへの後述する電流注入により変化する。なお、素子長は例えば570(μm)としている。なお、利得導波路部1aが素子端面側に配置されるようにして、光出力が低下しないようにしている。但し、波長制御導波路部1bを素子端面側に配置しても良いし、片端面側に利得導波路部1aを配置し逆側端面が波長制御導波路1bを配してもかまわない。
本実施形態にかかる波長可変レーザの全体的な構成としては、例えばn型InP基板(半導体基板)上に、n型InPクラッド層、n型InGaAsP回折格子層、n型InPクラッド層、バンドギャップ波長が1.55(μm)帯の1.55(μm)帯歪MQW層(Multiple Quantum Well;多重量子井戸層)とSCH層(SEPARATE Confinement Heterostructure;分離閉じ込めヘテロ構造:InGaAsP層)からなる利得導波路部と1.38(μm)組成InGaAsP層(導波路コア層)からなる波長制御導波路部、p型InP光クラッド層、p型InGaAsPコンタクト層、p型InGaAsコンタクト層を順に積層した層構造になっている。
つまり、n−InP層4(n型InP基板,n型InP層)、n型InGaAsP回折格子層2、n型InP層5、利得導波路部1a(1.55(μm)帯歪MQW層とSCH層,導波路コア層)と波長制御導波路部1b(1.38(μm)組成InGaAsPコア層)、p−InP層6(p型InP層)、コンタクト層7a(p型InGaAsPコンタクト層,p型InGaAsコンタクト層)を順に積層した層構造になっている。
また、利得導波路部1a及び波長制御導波路部1bへの電流狭窄構造としては、例えばpn−BH構造(Buried Heterostructure;埋込ヘテロ構造)を用いれば良い。
回折格子2は、光導波路1の下方に、光導波路1の全長にわたって、かつ光導波路1と間隔5d(ds)をおいて光導波路1に沿って平行に設けられている。つまり、利得導波路部1aに対応する位置にも、波長制御導波路部1bに対応する位置にも、連続的に回折格子2が設けられている。回折格子2を光導波路1の下側に設けることで、回折格子2を形成し、その回折格子2の周期、凸部の高さ等を評価し、その評価結果を元に回折格子2の周期を調整できるようになる。
回折格子2は、屈折率が異なる部分が光導波路1に沿って同じ周期で配置されている。回折格子2は、n−InP層4上に回折格子層2を形成する屈折率の高い部分を作る材料からなる層を積層した後、この層を例えばドライエッチングなどの方法を用いて周期的に除去し、その上にn−InP層5を成長させることによって形成される。回折格子2の周期は、例えば240(nm)程度とする。
回折格子2は、利得導波路部1aから発生する光のうち、回折格子2の周期と光導波路1の等価屈折率で決定されるBragg波長λBragg近傍の波長の光のみ反射する。その結果、Bragg波長近傍のみの狭い波長範囲において共振が起こり、単一モード発振を得ることができる。
波長制御導波路部1bに電流注入を行うと、波長制御導波路部1bの屈折率が減少する。波長制御導波路部1bの回折格子2におけるBragg波長も屈折率の減少に応じて変化する。TDA−DFBレーザの発振波長は、利得導波路部1aと波長制御導波路部1bのBragg波長の平均の波長であるため、波長制御導波路1bのBragg波長が変化すると、レーザの発振波長も変化する。つまり、波長制御導波路部1bの電流注入量に応じて、波長可変レーザの発振波長も変化することとなる。
波長制御導波路部1bの屈折率を変化させた場合の本波長可変レーザのBragg波長(発振波長)の変化量ΔλBraggは、例えば波長制御導波路部1bの屈折率nの変化率Δn/nを2%、波長制御導波路部1bの光閉じ込め係数Γtを40%、屈折率を変化させる前(電流注入前)の波長制御領域のBragg波長λt0を1550nm、光導波路1の中で波長制御導波路部1bが占める長さの割合Lt/(La+Lt)を0.5(利得導波路部1aの長さをLa、波長制御導波路部1bの長さをLbとする)とすると、次式(1)で表すことができる。
ΔλBragg=λt0×(Δn/n)×Γt×Lt/(La+Lt)・・・(1)
=1550(nm)×0.02×0.4×0.5
=6.2(nm)
本発明の構造では、波長可変範囲の全波長において、SMSRをほぼ一定の範囲内とすることができるため、波長制御導波路部1bに電流を注入した場合の屈折率変化によって起こりうる波長可変幅を最大限利用して、連続波長可変動作を行なうことが可能になる。
本波長可変レーザでは、光導波路1の利得導波路部1aと波長制御導波路部1bとに独立に電流注入を行なえるように、接地端子12に接続されている定電流回路10、11と電極3a,3bとがそれぞれの領域に対して独立に設けられている。
つまり、光導波路1の利得導波路部1aの上面にはコンタクト層7aを介して利得電極(P側電極)3aが形成されており、下方には接地端子12に接続してある共通電極(N側電極)3cが形成されており、利得導波路部1aに定電流回路10により電流を注入しうるようになっている。また、光導波路1の波長制御導波路部1bの上面にはコンタクト層7bを介して波長制御電極(P側電極)3bが形成されており、下方には共通電極(N側電極)3cが形成されており、波長制御導波路部1bに定電流回路11により電流を注入しうるようになっている。
なお、ここでは、波長制御導波路部1bに電流の注入を行なうことによって発振波長を制御しているが、これに限られるものではなく、例えば波長制御導波路部1bに波長制御電極3bを介して電圧印加を行なうことによって発振波長の制御を行なうように構成しても良い。
コンタクト層7a,7b、利得電極(P側電極)3a及び波長制御電極(P側電極)3bが形成されていない領域には、SiO膜(パッシベーション膜)8が形成されている。つまり、コンタクト層7a,7bを形成した後、全面にSiO膜8を形成し、コンタクト層7a,7b上のSiO膜8のみを除去し、コンタクト層7a,7b上にP側電極3a,3bを形成することで、コンタクト層7a,7b、P側電極3a,3bが形成されていない領域にSiO膜8を形成している。
このように、本波長可変レーザでは、利得導波路部1aと波長制御導波路部1bとが同一平面上に並べられているため、一般的な素子作製技術を用いることができ、素子の作製が容易である。例えば、後述の第2実施形態のように、集積化してアレイ集積型波長可変レーザを作製する場合にも、容易に集積化することができる。
図2は、第1実施形態にかかる波長可変レーザの電極の構成を説明するための模式的平面図である。利得電極3a及び波長制御電極3bは、いずれもくし型電極として構成されている。利得電極3aの下には、コンタクト層7aが形成されている。波長制御電極3bの下には、コンタクト層7bが形成されている。SiO膜8は、コンタクト層7a,7b、利得電極(P側電極)3a及び波長制御電極(P側電極)3bが形成されていない領域に形成されている。
ところで、本波長可変レーザが波長可変範囲内においてSMSRを一定の範囲内に維持するためには、発振波長の変化に対して回折格子2の結合係数を、言い換えればストップバンドの幅を、ほぼ一定の範囲内に維持する必要がある。
本波長可変レーザが単一モード発振すると、発振モードである主モードに対して、隣接する副モードが短波側、長波側にそれぞれ発生する。副モードの2つの波長の差をストップバンド幅という。
本実施形態において、波長可変範囲内において、回折格子2の結合係数、言い換えると、ストップバンド幅が一定の範囲内となる間隔5dで光導波路1と回折格子2を配置すれば、SMSRをほぼ一定の範囲内に維持するのに最適な光フィードバック量が保たれる。そうすれば、波長可変した場合でもSMSRを一定の範囲内に維持することができる。
発振波長に伴う回折格子2の結合係数の変化を抑制するためには、波長制御導波路部1bに電流を注入し、波長制御導波路部1bのコア層の屈折率を減少させたときに、光分布の変化が起こったとしても、回折格子2の光閉じ込め係数が変化しないようにすれば良い。
図9は、本発明における波長可変時の回折格子2の光閉じ込め13の様子を示す模式図である。図9(a)は、波長可変導波路部1bに電流を注入する前の回折格子2の光閉じ込め13の様子である。図9(b)は、波長可変導波路部1bに電流を注入した後の回折格子2の光閉じ込め13の様子である。波長制御導波路部1bに電流を流して波長制御導波路部1bのコア層の屈折率が下がると、波長制御導波路部1bのコア層への光閉じ込め13の効果が弱くなるため、光分布が広がる。この場合、波長制御導波路部1bのコア層近傍の光強度は減少するが、波長制御導波路部1bのコア層から十分離れたところでは、逆に光が漏れてくることになり、光強度が増加する。波長制御導波路部1bのコア層から適度に離れた距離では、ちょうど光強度分布の変化がなくなるところがあり、この距離に回折格子2を配置すれば、波長を変化させた場合にも回折格子2の光閉じ込め13が変化せず、結合係数、ストップバンド幅を最適な一定の値に保つことが可能となる。
前記の回折格子2と波長制御導波路1bのコア層との距離の最適値dsは、波長制御導波路部1bのコア層の厚さと、電流を注入してない場合の波長制御導波路部1bのコア層の屈折率によって変化し、その関係は以下の数式で与えられる。
ds={−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.1・・・(2)
ここで、nは電流を波長制御導波路部1bに注入しないときの波長制御導波路1bのコア層の屈折率である。dcは、波長制御導波路1bのコア層の厚さ(μm)である。
(2)式の求め方を説明する。最初に、波長制御導波路1bのコア層の厚さdcおよび電流を注入してない場合の波長制御導波路1bのコア層の屈折率nを仮定し、これに対して回折格子2と波長制御導波路1bのコア層との距離5d:dsを変えてそれぞれの場合の回折格子2の光閉じ込め係数を計算する。次に、波長制御導波路部1bのコア層の屈折率を2%減少させた場合の回折格子2の光閉じ込め係数を、同様にdsを変えてぞれぞれの場合で求める。波長制御導波路部1bのコア層の屈折率の2%の減少というのは、半導体導波路に電流を注入した場合に得られる一般的な屈折率変化から見積もった値である。前述したように回折格子2が波長制御導波路部1bのコア層に近い場合には、波長制御導波路部1bのコア層の屈折率が減少した場合に光閉じ込め係数に減少し、逆に離れたところでは増加する傾向があり、ある距離において変化率が0%になるところが存在する。この距離が求めるべき回折格子2と波長制御導波路部1bのコア層との適切な距離dsとなる。つまり、波長を変化させるために波長制御導波路部1bのコア層の屈折率を変化させた場合でも、光閉じ込め係数が変化せず、結果、回折格子2の結合係数、ストップバンド幅が変化しなくなる距離である。(2)式は様々なdc、nを仮定した場合に求めたdsを一般化した数式である。
(2)式は、発振波長を変化させた場合に回折格子2の結合係数がちょうど0%になる距離を表しているが、実用上は、回折格子2の結合係数の変動が±5%までは許容できると考えられる。回折格子2の結合係数の変動の±5%とは、現在の回折格子2の作製技術における作製誤差による変動であり、波長変化による変動がこれ以下であれば従来どおりの精度で回折格子2の結合係数の設定が可能であると考えられる。発振波長に伴う回折格子2の結合係数の変動が波長可変範囲内において±5%となるような回折格子2と波長制御導波路部1bとの間隔5d(ds:μm)は、次の数式で表される。
{−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.14<ds<{−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.06・・・(3)
回折格子2の結合係数の変動±5%とは、ストップバンド幅の変動±1%に相当するため、上記の式は、ストップバンド幅の変動を±1%に抑制することができる範囲と言い換えることが出来る。(3)式の範囲であれば、波長を変化させた場合でも、従来の作製誤差と同程度の精度で回折格子2の結合係数を一定の値に保つことができ、波長によらずSMSRを一定の範囲内に維持することができる。
波長を変化させた場合の回折格子2の結合係数の変化が±5%以上、言い換えるとストップバンド幅の変化が±1%以上になると、波長変化させた場合の結合係数の変動の影響で、全波長において十分な精度で回折格子2の結合係数を適切に設定することができず、SMSRを一定の範囲内とすることが困難となる。SMSRが変動すると、2つのモードのうち、長波側のモードで発振するか、短波側のモードで発振するかが分からないため、モードが一定とならない。
従って、波長を変化させた場合の回折格子2の結合係数の変化が±5%以下、言い換えるとストップバンド幅の変化が±1%以下になると、発振波長を可変した場合でも、光フィードバック量の変動を抑え、回折格子の結合係数を一定の範囲内に保つことができる。回折格子の結合係数を一定の範囲内に保つことにより、モードは一定となり、どの波長においてもSMSRをほぼ一定の範囲内とすることができる。
以下、(2)、(3)式の具体的な計算例を示す。
図3は、光導波路1と回折格子2との間隔5d(ds)と発振波長に伴うストップバンド幅の変動との関係を示す。横軸は光導波路1と回折格子2との間隔5dを示し、縦軸は発振波長に伴うストップバンド幅の変動を示す。電流を波長制御導波路部1bに注入しないときの波長制御導波路部1bの屈折率は3.46を仮定した。図3に示すように、光導波路1と回折格子2との間隔5dと発振波長に伴うストップバンド幅の変動は線形な関係にある。
光導波路1と回折格子2との間隔5dは、0.14(μm)のときに波長可変範囲内においてストップバンド幅が一定、即ちストップバンド幅の変動が0となる。そのときに波長可変範囲内においてストップバンド幅は一定となり、光導波路1と回折格子2との間隔5dは一定のSMSRを得るのに最適な間隔となる。0.10〜0.18(μm)の範囲において、ストップバンド幅の変動は+1〜−1%であることがわかる。ストップバンド幅の変動がこの範囲であれば、波長可変した場合に、波長可変レーザのSMSRを容易に一定の範囲内に維持できる。
図4は、光導波路1と回折格子2との間隔5d(ds)と発振波長に伴う回折格子2の結合係数の変動との関係を示す。横軸は光導波路1と回折格子2との間隔5d(μm)を示し、縦軸は回折格子2の結合係数の変動を示す。電流を波長制御導波路部1bに注入しないときの波長制御導波路部1bの屈折率は3.46を仮定した。図4に示すように、光導波路1と回折格子2との間隔5dと発振波長に伴う回折格子2の結合係数の変動とは線形な関係にある。
光導波路1と回折格子2との間隔5dは、0.14(μm)のとき、波長可変範囲内において回折格子2の結合係数は一定、即ち回折格子2の結合係数の変動は0となる。波長可変範囲内において発振波長に伴う回折格子2の結合係数は一定となり、光導波路1と回折格子2との間隔5dは一定のSMSRを得るのに最適な間隔となる。
光導波路1と回折格子2との間隔5dは、0.10〜0.18(μm)の範囲において、回折格子2の結合係数の変動は即ち+5〜−5%であることがわかる。回折格子2の結合係数の変動がこの範囲であれば、波長可変した場合に回折格子2の結合係数は一定の範囲内となり、波長可変レーザのSMSRを容易にほぼ一定の範囲内に維持できる。
図5は、電流を波長制御導波路部1bに注入しないときの波長制御導波路部1bの屈折率nと、波長制御導波路部1bの厚さ1d(dc:μm)と、回折格子2と波長制御導波路部1bとの最適な間隔5d(ds:μm)との関係を示す。電流を波長制御導波路部1bに注入しないときの波長制御導波路部1bの屈折率nは、黒四角が3.30、白三角が3.35、×印が3.40、黒菱が3.45、白丸が3.50である。横軸は波長制御導波路部1bの厚さ1d(dc:μm)であり、縦軸は回折格子2と波長制御導波路部1bとの間隔5d(ds:μm)である。
回折格子2と波長制御導波路部1bとの間隔5d(ds:μm)は、波長制御導波路部1bの屈折率nの変化に伴って生じるストップバンド幅と回折格子2の結合係数の変動がなく、波長可変範囲内において一定の発振特性を得るのに最適な距離である。なお、波長制御導波路部1bの屈折率nは電流注入により2%低減することを仮定している。電流を波長制御導波路部1bに注入しないときの波長制御導波路部1bの屈折率nと、波長制御導波路部1bの厚さ1d(dc:μm)と、回折格子2と波長制御導波路部1bとの最適間隔5d(ds:μm)は(2)式で表される。
図5に示すように、波長制御導波路部1bの屈折率nが3.45で、波長制御導波路部1bの厚さ1d(dc:μm)が0.17(μm)であった場合、発振波長のストップバンド幅と回折格子2の結合係数の変動が一定となり、波長可変範囲内において一定のSMSRを得ることができる間隔5d(ds:μm)は0.18(μm)であることがわかる。
上述の如く、本波長可変レーザでは、光導波路1と回折格子2は、発振波長に伴うストップバンド幅の変動が波長可変範囲内において±1%以内となるような間隔5dで配置してある。そして、光導波路1と回折格子2は、発振波長に伴う回折格子2の結合係数の変動が波長可変範囲内において±5%以内となるような間隔5dで配置してある。従って、波長制御導波路1bに電流を注入して波長可変レーザの波長を変えるときに、光導波路1と回折格子2は、波長制御導波路部1bに注入した電流量にかかわらず光フィードバック量の変動を抑え、ストップバンド幅と回折格子2の結合係数がほぼ一定の範囲内となる。ストップバンド幅と回折格子2の結合係数がほぼ一定の範囲内となると、モードは一定となり、波長可変した場合でもSMSRをほぼ一定の範囲内とすることができる。
[第1実施形態の変形例]
次に、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザについて、図6と図7を参照にしながら説明する。
図6は、本発明の第1実施形態の変形例にかかる波長可変レーザにおいて、Bragg波長λのλ/4位相シフト部を設ける場合の構成を示す模式図である。なお、図6中、先の図1で記した構成要素と完全に同一である構成要素には、同一の参照番号を付す。回折格子2を、長手方向中央位置にBragg波長λのλ/4位相シフト部2cを備えるものとして構成するのが好ましい。つまり、回折格子2の長手方向中央位置で、図6に示すように、回折格子2の周期の半分(Bragg波長λの1/4)だけシフト(位相シフト)させるようにするのが好ましい。
図7[図7(a),(b)]は、本発明の第1実施形態の変形例にかかる波長可変レーザにおいて、λ/4位相シフト部を設けるのが好ましい理由を説明するための図である。λ/4位相シフト部2cを設けないと、回折格子2による反射スペクトル[波長可変レーザの利得スペクトル;(a)中、実線13aで示す]の中心波長(ピーク;Bragg波長)で発振せず、その近傍の2つのモード[共振縦モード波長;(a)中、実線13bで示す]で発振する可能性がある。この場合、2つのモードのうち、長波側のモードで発振するか、短波側のモードで発振するかが分からないため、モードが一定とならない。
これに対し、λ/4位相シフト部2cを設けると、一般的なDFBレーザと同様に、図7(b)に示すように、回折格子2による反射スペクトル[波長可変レーザの利得スペクトル;図7(b)中、実線13aで示す]の中心波長(ピーク;Bragg波長)と共振縦モード波長[図7(b)中、実線13cで示す]とが一致し、中心波長で発振するようになるため、SMSRを容易にほぼ一定の範囲内に維持できる。
但し、λ/4位相シフト部2cを設けなかったとしても、通常は、2つのモードのうち、いずれか一方のモードで発振することになる。
したがって、本実施形態の変形例にかかる波長可変レーザによれば、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点がある。また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになる。特に、電流制御型波長可変レーザであるため、高速応答性に優れている。
また、上述の実施形態では、発振波長帯が1.55(μm)帯の波長可変レーザを前提に説明しているが、これに限られるものではない。例えば1.3(μm)帯などの他の発振波長帯の波長可変レーザにも、本発明を適用することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態にかかる波長可変レーザについて、図8を参照しながら説明する。
図8は、本発明の第2実施形態にかかるアレイ集積型波長可変レーザの構成を示す模式図である。本実施形態にかかる波長可変レーザは、アレイ集積型波長可変レーザであり、上述の第1実施形態の波長可変レーザを、1つの素子内に複数集積したものである。
つまり、本波長可変レーザは、同一の基板19上に、異なる波長可変範囲を持つ複数(ここでは8つ)の波長可変レーザ20a〜20hと、複数(ここでは8つ)の曲がり導波路21a〜21hと、光合流器22と、光増幅器(半導体光増幅器)23とを備えるものとして構成される。
ここで、各波長可変レーザ20a〜20hは、それぞれ、例えば5(nm)以上の所定の連続波長可変範囲を持つものとして構成されている。これにより、1つの素子で40(nm)の波長可変範囲を持つ波長可変レーザを実現することができる。この結果、WDM通信システムにおいて重要な1530〜1560(nm)(Cバンド)の範囲の全体をカバーしうる波長可変レーザを実現できることになる。
また、各波長可変レーザ20a〜20hは、波長制御導波路部1bに電流注入又は電圧印加を行なっていない状態で、発振波長が例えば5(nm)ずつ異なるように構成されている。
これらの波長可変レーザ20a〜20hは、それぞれ、複数の曲がり導波路21a〜21h及び光合流器22を介して光増幅器23に接続されている。
なお、複数の曲がり導波路21a〜21h及び光合流器22は、波長可変レーザ20a〜20hの波長制御領域と同様の層構造(上述の第1実施形態参照)を持つものとして構成される。また、光増幅器23は、波長可変レーザ20a〜20hの利得領域と同様の層構造(上述の第1実施形態参照)を持つものとして構成される。
したがって、本実施形態にかかるアレイ集積型波長可変レーザに集積される波長可変レーザは、上述の第1実施形態の波長可変レーザであるため、容易に作製でき、簡単な制御で、比較的広い波長可変範囲が得られるようになるという利点があり、また、制御が簡単なため、高速に波長制御を行なえるようになるという利点もある。このため、本実施形態のアレイ集積型波長可変レーザを作製するのは容易であるという利点がある。また、レーザ切替時の制御が簡単になり、高速に波長制御を行なえるようになるという利点もある。
[その他]
上述の各実施形態では、InGaAsP系材料を用いるものとして説明しているが、これに限られるものではなく、例えば、InGaAlAs系、GaInNAs系等の他の半導体材料を用いることもでき、この場合にも同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
(付記1)
利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、
少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、
前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴うストップバンド幅の変動が前記発振波長の可変範囲内において±1%以内となるような間隔5dで配置してあることを特徴とする波長可変レーザ。
(付記2)
利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、
少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、
前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴う前記回折格子の結合係数の変動が前記発振波長の可変範囲内において±5%以内となるような間隔5dで配置してあることを特徴とする波長可変レーザ。
(付記3)
利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、
少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、
前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴うストップバンド幅の変動が前記発振波長の可変範囲内において±1%以内となり、かつ、発振波長に伴う前記回折格子の結合係数の変動が前記発振波長の可変範囲内において±5%以内となるような間隔で配置してあることを特徴とする波長可変レーザ。
(付記4)
前記回折格子と前記波長制御導波路部との前記間隔ds(μm)は以下の数式で定まることを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の波長可変レーザ。
−0.14<ds<C−0.06
ds={−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.1
n:電流を前記波長制御導波路部に注入しないときの前記波長制御導波路部の屈折率
dc:前記波長制御導波路部の厚さ(μm)
(付記5)
前記利得導波路部と前記波長制御導波路部とが前記光導波路の光軸方向に交互に配置されていることを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の波長可変レーザ。
(付記6)
前記回折格子は、前記回折格子の周期の半分だけシフトしている部分を備えることを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の波長可変レーザ。
(付記7)
前記回折格子が、前記光導波路の下側に形成されていることを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の波長可変レーザ。
(付記8)
同一基板上に、異なる波長可変範囲を持つ付記1乃至7のいずれかに記載の複数の前記波長可変レーザを備えることを特徴とするアレイ集積型波長可変レーザ。
本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの構成を示す模式的断面図と回路図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザの電極の構成を説明するための模式的平面図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて、光導波路1と回折格子2との間隔5dと発振波長に伴うストップバンド幅の変動との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて、光導波路1と回折格子2との間隔5dと、回折格子2の結合係数の変動との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて、波長制御導波路部1bの屈折率と、波長制御導波路部1bの厚さと、光導波路1と回折格子2との間隔5dとの関係を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて、λ/4位相シフト部を設ける場合の構成を示す模式図である。 図6(a),(b)において、本発明の第1実施形態にかかる波長可変レーザにおいて、λ/4位相シフト部を設けるのが好ましい理由を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかるアレイ集積型波長可変レーザの構成を示す模式図である。 本発明における波長可変時の回折格子2の光閉じ込め13の様子を示す模式図である。
符号の説明
1 光導波路
1a 利得導波路部(利得層)
1b 波長制御導波路部(波長制御層)
1d 波長制御導波路部の厚さdc
2 回折格子(回折格子層)
2c λ/4位相シフト部
3a 利得電極(P側電極)
3b 波長制御電極(P側電極)
3c 共通電極(N側電極)
4 n−InP層(n型InP光閉じ込め層)
5 n−InP層(n型InP光閉じ込め層)
5d 回折格子と波長制御導波路部との間隔ds
6 p−InP層(p型InP光閉じ込め層)
7a,7b コンタクト層
8 SiO
10 定電流回路
11 定電流回路
12 接地端子
13 光閉じ込め
19 基板
20a〜20h 波長可変レーザ
21a〜21h 曲がり導波路
22 光合流器
23 光増幅器

Claims (5)

  1. 利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、
    少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、
    前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴うストップバンド幅の変動が前記発振波長の可変範囲内において±1%以内となるような間隔で配置してあることを特徴とする波長可変レーザ。
  2. 利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、
    少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、
    前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴う前記波長制御導波路部における回折格子の結合係数の変動が前記発振波長の可変範囲内において±5%以内となるような間隔で配置してあることを特徴とする波長可変レーザ。
  3. 利得導波路部と波長制御導波路部とを有する光導波路と、
    少なくとも前記波長制御導波路部に沿った回折格子とを有し、
    前記光導波路と前記回折格子は、発振波長に伴うストップバンド幅の変動が前記発振波長の可変範囲内において±1%以内となり、かつ、発振波長に伴う前記波長制御導波路部における回折格子の結合係数の変動が前記発振波長の可変範囲内において±5%以内となるような間隔で配置してあることを特徴とする波長可変レーザ。
  4. 前記回折格子と前記波長制御導波路部との前記所定の間隔ds(μm)は以下の数式で定まることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の波長可変レーザ。
    {−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.14<ds<{−0.021+0.0325/(n−3.233)}×{−0.53+0.44/(dc−0.01)}−0.06
    n:電流を前記波長制御導波路部に注入しないときの前記波長制御導波路部の屈折率
    dc:前記波長制御導波路部の厚さ(μm)
  5. 前記利得導波路部と前記波長制御導波路部とが前記光導波路の光軸方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の波長可変レーザ。
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