JP2006292946A - 吸音構造体および自動車用吸音パネル - Google Patents

吸音構造体および自動車用吸音パネル Download PDF

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浩治 山蔦
Hirotaka Meguro
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Abstract

【課題】 薄厚にして形状選択の自由度が高く、しかも、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を高めることのできる、吸音構造体および自動車用吸音パネルを提供する。
【解決手段】 吸音構造体10は、板状の基材12と、基材12に空気層18を介して接合された吸音層16とを備えており、吸音層16は、繊維径が1〜5μmである極細繊維と、繊維径が20〜50μmである微細繊維とによって構成されている。また、極細繊維と微細繊維との重量混合比は、90:10〜98:2の範囲に設定されている。したがって、吸音構造体10においては、微細繊維によって吸音層16の嵩密度が保持され、極細繊維によって吸音機能を有する極細空間が構成され、空気層18によって共鳴周波数付近の音が吸音される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車、船舶、建築物等の内装材として用いられる吸音構造体、およびその吸音構造体を用いた自動車用吸音パネルに関する。
自動車、船舶、建築物等の内装材には、従来から様々な吸音構造体が用いられているが、自動車のドアライニング、サイドライニング、トランクサイド等のような狭小空間に設置される吸音構造体においては、サイズや形状の条件が優先される結果、吸音性が著しく犠牲にされていた。
そこで、近年では、薄厚にして形状選択の自由度が高く、しかも、高い吸音性を得られる吸音構造体が種々開発されており、その一例が、特開平8−244150号公報(特許文献1)に開示されている。この吸音構造体は、50容量%以上の空隙率を有する抄造法繊維強化熱可塑性合成樹脂体と板状の合成樹脂成形体とを、空気層を介して接合したものである。
特開平8−244150号公報
従来の吸音構造体(特許文献1)は、薄厚にして形状選択の自由度が高く、しかも、高い吸音性を得られるという利点を有しているものの、抄造法繊維強化熱可塑性合成樹脂体においては、マトリックス合成樹脂によって繊維の振動が抑制されるため、吸音性がなお不十分であった。また、室内の静粛性を高めるためには、特に会話明瞭域と呼ばれる1000〜2000Hzの周波数域において吸音性を高めることが重要であるが、従来の吸音構造体(特許文献1)では、この点について何ら配慮されていなかった。
それゆえに、本発明の主たる課題は、薄厚にして形状選択の自由度が高く、しかも、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を飛躍的に高めることのできる、吸音構造体および自動車用吸音パネルを提供することである。
請求項1に記載した発明は、「板状の基材12と、基材12に空気層18を介して接合された吸音層16とを備える、吸音構造体10であって、吸音層16は、繊維径が1〜5μmである極細繊維と、繊維径が20〜50μmである微細繊維とによって構成されており、極細繊維と微細繊維との重量混合比は90:10〜98:2である、吸音構造体10」である。
この発明では、極細繊維によって極細空間が構成され、極細空間に侵入してきた音が熱に変換されて吸音される。また、微細繊維によって吸音層16の厚み方向の剛性が確保され、吸音層16の嵩密度が所望の吸音効果を得られる範囲で保持される。さらに、空気層18が共鳴器として機能することによって共鳴周波数付近の音が吸音される。極細繊維および微細繊維の繊維径や重量混合比は、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を向上できる範囲で設定されている。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した「吸音構造体10」において、「極細繊維はポリオレフィン系合成樹脂を原料として紡糸されており、微細繊維はポリエステル(PET)を原料として紡糸されている」ことを特徴とする。
この発明では、極細繊維に環境負荷の小さいポリオレフィン系合成樹脂を用いているので、環境汚染の問題を解消できる。また、微細繊維に弾性率および軟化点の高いポリエステル(PET)を用いているので、適正な嵩密度を安定して保持できる。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載の「吸音構造体10」において、「吸音層16の嵩密度は30〜70kg/m3 であり、吸音層16の厚みは5〜20mmである」ことを特徴とする。
この発明では、吸音層16の嵩密度および厚みが、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を向上できる範囲で設定されている。
請求項4に記載した発明は、「請求項1ないし3のいずれかに記載の吸音構造体10をパネル本体22に取り付けることによって構成された自動車用吸音パネル20であって、吸音層16がパネル本体22と対向して配設されている、自動車用吸音パネル20」である。
この発明は、請求項1〜3に記載した吸音構造体10を自動車用吸音パネル20に適用したものである。
請求項1〜4に記載した発明によれば、極細繊維によって極細空間を構成でき、微細繊維によって適正な嵩密度を保持でき、空気層によって共鳴周波数付近の音を吸音できるので、優れた吸音性を得ることができる。また、極細繊維および微細繊維の繊維径や重量混合比の範囲を特定することによって、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性の向上を図っているので、室内の静粛性を飛躍的に高めることができる。さらに、吸音層を繊維集合体で構成しているため、薄厚に成形できるとともに、形状選択の自由度を高めることができる。
図1は、本発明が適用された吸音構造体10を示す断面図であり、図2は、吸音構造体10を示す分解斜視図である。吸音構造体10は、自動車、船舶、建築物等の内装材として用いられるものであり、基材12と、基材12の一方面に形成されたリブ14と、リブ14の先端に固着された吸音層16とを備えている。
基材12は、自動車等の室内壁を構成する板状部材であり、リブ14は、基材12と吸音層16との間に空気層18を構成する格子状部材であり、基材12とリブ14とは、合成樹脂材料(PP、ABS、PC等)の射出成形等によって一体成形されている。
リブ14は、複数の縦方向リブ14aと複数の横方向リブ14bとを、基材12の表面に所定のリブピッチで形成することによって構成されており、リブ間に確保された各空間が空気層18となる。
リブ14の「高さ」、「幅」および「ピッチ」は、吸音性、成形性、軽量化等の観点から設定されており、この実施例では、「高さ」が5〜50mm、「幅」が1〜5mm、「ピッチ」が10〜150mmに設定されている。「高さ」が5mmより低ければ、基材12と吸音層16とが接触して吸音性が損なわれるからであり、50mmより高ければ、リブ14の根元が太くなって基材12にヒケが生じたり、重量が大きくなり過ぎたりするからである。また、「幅」が1mmより狭ければ、リブ14がショートして成形が困難になるからであり、5mmより広ければ、リブ14の根元が太くなって基材12にヒケが生じたり、重量が大きくなり過ぎたりするからである。そして、「ピッチ」が10mmより狭ければ、重量が大きくなり過ぎるからであり、150mmより広ければ、基材12と吸音層16とが接触して吸音性が損なわれるからである。
なお、基材12およびリブ14の材質としては、合成樹脂の他、天然繊維(ケナフ、ジュート等)を合成樹脂で固めた硬質ボード、木粉を合成樹脂で固めた硬質ボード、金属(SUS、Al等)などを用いるようにしてもよい。また、基材12とリブ14とは、射出成形等で一体成形する他、別々に成形したものを接着剤等で接合することによって一体化してもよい。さらに、リブ14の形状は、格子状の他、縦横に配設された複数の円形状や複数の突起状であってもよい。
空気層18は、共鳴器として共鳴周波数付近の音を吸音するとともに、吸音層16の膜振動を許容するものである。空気層18の厚みは、吸音性、成形性、軽量化等の観点から設定されるが、1〜150mmであることが望ましい。空気層18の厚みが1mmより薄ければ、吸音性が損なわれるからであり、150mmより厚ければ、他の部品との干渉を生じるおそれがあるからである。
吸音層16は、空気層18と協働して、侵入してきた音を吸音するものであり、繊維径が極めて小径の極細繊維とそれよりもやや大径の微細繊維とを所定の重量混合比で混合することによって構成されている。
極細繊維および微細繊維の材質は、特に限定されるものではないが、極細繊維は、環境負荷の小さいポリオレフィン系合成樹脂(ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE )等)を用いて紡糸することが望ましく、微細繊維は、所望の嵩密度を安定して保持できる点において、弾性率および軟化点の高いポリエステル(PET)を用いて紡糸することが望ましい。なお、極細繊維および微細繊維の紡糸には、メルトブローン法が適するが、他の紡糸法が採用されてもよい。
吸音層16を構成する繊維の「繊維径」および「重量混合比」、吸音層16の「嵩密度」および「厚み」は、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を高める観点から設定される。すなわち、極細繊維の「繊維径」は1〜5μmに設定され、微細繊維の「繊維径」は20〜50μmに設定され、極細繊維と微細繊維との「重量混合比」は90:10〜98:2に設定される。また、吸音層16の「嵩密度」は30〜70kg/m3 に設定され、「厚み」は5〜20mmに設定される。なお、これらの数値限定は、後述する実験結果に基づいて設定されたものである。
吸音構造体10を製造する際には、基材12とリブ14とが合成樹脂の射出成形等によって一体成形されるとともに、極細繊維と微細繊維とが混合されることによって吸音層16が成形される。そして、リブ14の先端に接着剤を介して吸音層16が接合される。この実施例では、リブ14および吸音層16の双方が合成樹脂で成形されているため、ゴム系接着剤やPP接着剤等のような容易に入手できる樹脂用接着剤を用いることができる。
吸音構造体10をドアライニング、サイドライニング、トランクサイド等の自動車用吸音パネル20に適用する場合には、図3に示すように、金属等の高剛性材料からなる板状のパネル本体22が準備され、このパネル本体22の内側面に吸音層16が対向するようにして、かつ、パネル本体22の内側面と吸音層16との間に空気層24を確保するようにして、基材12の側端部がパネル本体22に固定される。
この実施例の自動車用吸音パネル20(図3)によれば、吸音構造体10によって会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を高めることができる。また、空気層24と空気層18とが緩衝層として機能するので、耐衝撃性を高めることができる。
本発明に係る吸音構造体10では、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を高める観点から吸音層16に関する数値限定がなされているが、以下には、その数値限定の根拠を実験結果に基づいて説明する。
[繊維径に関する実験]
(a)設定値 極細繊維の繊維径…1〜5μm、微細繊維の繊維径…20〜50μm
(b)実験方法
<極細繊維の繊維径について(図4参照)>
繊維径が0.5〜6μmのポリプロピレン(PP)からなる7種の極細繊維と、繊維径が30μmのポリエステル(PET)からなる1種の微細繊維とをメルトブローン法を用いて紡糸し、これらを重量比95:5で混合することによって、嵩密度が40kg/m3 、厚みが10mmである7種の吸音層(試料1〜7)を作成した。
続いて、高さ10mmのリブの先端に各試料1〜7を接合することによって、背後空気層の厚みが10mmである7種の吸音構造体を作成し、また、リブが形成されていない基材に各試料1〜7を直接接合することによって、背後空気層の厚みが0mmである7種の吸音構造体を作成した。
そして、各吸音構造体(合計14種)について、「JIS A 1405」に準じた「垂直入射吸音率測定試験」を実施し、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hzの4種の周波数について吸音率を測定した。また、PP繊維径が同じである2種類の吸音構造体(背後空気層があるものとないもの)について、吸音率の差(吸音率差)を算出した。
<微細繊維の繊維径について(図6参照)>
繊維径が1μmのポリプロピレン(PP)からなる1種の極細繊維と、繊維径が10〜60μmのポリエステル(PET)からなる6種の微細繊維とをメルトブローン法を用いて紡糸し、これらを重量比95:5で混合することによって、嵩密度が40kg/m3 、厚みが10mmである6種の吸音層(試料1〜6)を作成した。
続いて、高さ10mmのリブの先端に各試料1〜6を接合することによって、背後空気層の厚みが10mmである6種の吸音構造体を作成し、また、リブが形成されていない基材に各試料1〜6を直接接合することによって、背後空気層の厚みが0mmである6種の吸音構造体を作成した。
そして、各吸音構造体(合計12種)について、「JIS A 1405」に準じた「垂直入射吸音率測定試験」を実施し、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hzの4種の周波数について吸音率を測定した。また、PET繊維径が同じである2種類の吸音構造体(背後空気層があるものとないもの)について、吸音率の差(吸音率差)を算出した。
(c)実験結果
極細繊維の繊維径についての実験結果は、図4の「表」および図5の「グラフ」に示した通りであり、微細繊維の繊維径についての実験結果は、図6の「表」および図7の「グラフ」に示した通りである。「表(図4および図6)」より、繊維径に拘わらず、背後空気層(厚み10mm)を設けた場合には、背後空気層を設けていない場合に比べて、吸音率が向上することが分かる。
また、「表(図4)」および「グラフ(図5)」より、極細繊維の繊維径が1〜5μmの範囲にあるとき、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音率差が飛躍的に向上することが分かり、「表(図6)」および「グラフ(図7)」より、微細繊維の繊維径が20〜50μmの範囲にあるとき、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音率差が飛躍的に向上することが分かる。
「吸音率差が大きい」ということは、吸音層と空気層との相乗効果によって吸音性が向上していることを意味することから、吸音率差が大きい繊維径の範囲、すなわち極細繊維では1〜5μmの範囲、微細繊維では20〜50μmの範囲が、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音性を高める上で有効であることが分かる。
[重量混合比に関する実験]
(a)設定値 極細繊維と微細繊維との重量混合比…90:10〜98:2
(b)実験方法(図8参照) 繊維径が3μmのポリプロピレン(PP)からなる極細繊維と、繊維径が30μmのポリエステル(PET)からなる微細繊維とをメルトブローン法を用いて紡糸し、これらを所定の重量混合比で混合することによって、嵩密度が40kg/m3 、厚みが10mmである9種の吸音層(試料1〜9)を作成した。
続いて、高さ10mmのリブの先端に各試料1〜9を接合することによって、背後空気層の厚みが10mmである9種の吸音構造体を作成した。また、リブが形成されていない基材に各試料1〜9を直接接合することによって、背後空気層の厚みが0mmである9種の吸音構造体を作成した。
そして、各吸音構造体(合計18種)について、「JIS A 1405」に準じた「垂直入射吸音率測定試験」を実施し、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hzの4種の周波数について吸音率を測定した。また、重量混合比が同じである2種類の吸音構造体(背後空気層があるものとないもの)について、吸音率の差(吸音率差)を算出した。
(c)実験結果 実験結果は、図8の「表」および図9の「グラフ」に示した通りである。「表(図8)」および「グラフ(図9)」より、重量混合比が90:10〜98:2の範囲にあるとき、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音率差が飛躍的に向上し、吸音性を高める上で有効であることが分かる。
[嵩密度に関する実験]
(a)設定値 吸音層の嵩密度…30〜70kg/m3
(b)実験方法(図10参照) 繊維径が3μmのポリプロピレン(PP)からなる極細繊維と、繊維径が30μmのポリエステル(PET)からなる微細繊維とをメルトブローン法を用いて紡糸し、これらを重量比95:5で混合することによって、所定の嵩密度を有し、かつ、厚みが10mmである10種の吸音層(試料1〜10)を作成した。
続いて、高さ10mmのリブの先端に各試料1〜10を接合することによって、背後空気層の厚みが10mmである10種の吸音構造体を作成した。また、リブが形成されていない基材に各試料1〜10を直接接合することによって、背後空気層の厚みが0mmである10種の吸音構造体を作成した。
そして、各吸音構造体(合計20種)について、「JIS A 1405」に準じた「垂直入射吸音率測定試験」を実施し、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hzの4種の周波数について吸音率を測定した。また、嵩密度が同じである2種類の吸音構造体(背後空気層があるものとないもの)について、吸音率の差(吸音率差)を算出した。
(c)実験結果 実験結果は、図10の「表」および図11の「グラフ」に示した通りである。「表(図10)」および「グラフ(図11)」より、嵩密度が30〜70kg/m3 の範囲にあるとき、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音率差が飛躍的に向上し、吸音性を高める上で有効であることが分かる。
[厚みに関する実験]
(a)設定値 吸音層の厚み…5〜20mm
(b)実験方法(図12参照) 繊維径が3μmのポリプロピレン(PP)からなる極細繊維と、繊維径が30μmのポリエステル(PET)からなる微細繊維とをメルトブローン法を用いて紡糸し、これらを重量比95:5で混合することによって、所定の厚みを有し、かつ、嵩密度が40kg/m3 である10種の吸音層(試料1〜10)を作成した。
続いて、高さ10mmのリブの先端に各試料1〜10を接合することによって、背後空気層の厚みが10mmである10種の吸音構造体を作成した。また、リブが形成されていない基材に各試料1〜10を直接接合することによって、背後空気層の厚みが0mmである10種の吸音構造体を作成した。
そして、各吸音構造体(合計20種)について、「JIS A 1405」に準じた「垂直入射吸音率測定試験」を実施し、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hzの4種の周波数について吸音率を測定した。また、厚みが同じである2種類の吸音構造体(背後空気層があるものとないもの)について、吸音率の差(吸音率差)を算出した。
(c)実験結果 実験結果は、図12の「表」および図13の「グラフ」に示した通りである。「表(図12)」および「グラフ(図13)」より、厚みが5〜20mmの範囲にあるとき、会話明瞭域(1000〜2000Hz)における吸音率差が飛躍的に向上し、吸音性を高める上で有効であることが分かる。
吸音構造体を示す断面図である。 吸音構造体を示す分解斜視図である。 自動車用吸音パネルを示す断面図である。 繊維径と吸音率との関係を示す表である。 各PP繊維径における周波数と吸音率差との関係を示すグラフである。 繊維径と吸音率との関係を示す表である。 各PET繊維径における周波数と吸音率差との関係を示すグラフである。 繊維重量混合比と吸音率との関係を示す表である。 各混合比における周波数と吸音率差との関係を示すグラフである。 嵩密度と吸音率との関係を示す表である。 各嵩密度における周波数と吸音率差との関係を示すグラフである。 吸音層の厚みと吸音率との関係を示す表である。 各厚みにおける周波数と吸音率差との関係を示すグラフである。
符号の説明
10… 吸音構造体
12… 基材
14… リブ
16… 吸音層
18… 空気層
20… 自動車用吸音パネル
22… インナーパネル
24… 空気層

Claims (4)

  1. 板状の基材と、前記基材に空気層を介して接合された吸音層とを備える、吸音構造体であって、
    前記吸音層は、繊維径が1〜5μmである極細繊維と、繊維径が20〜50μmである微細繊維とによって構成されており、前記極細繊維と前記微細繊維との重量混合比は90:10〜98:2である、吸音構造体。
  2. 前記極細繊維はポリオレフィン系合成樹脂を原料として紡糸されており、前記微細繊維はポリエステル(PET)を原料として紡糸されている、請求項1に記載の吸音構造体。
  3. 前記吸音層の嵩密度は30〜70kg/m3 であり、前記吸音層の厚みは5〜20mmである、請求項1または2に記載の吸音構造体。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の吸音構造体をパネル本体に取り付けることによって構成された自動車用吸音パネルであって、前記吸音層が前記パネル本体と対向して配設されている、自動車用吸音パネル。
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