JP5323559B2 - 自動車用ドア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の軽量化、組み立て性、リサイクル性向上を目的とした樹脂材料を使用した自動車用ドア構造に関する。
近年、自動車内装板などに合成樹脂製のパネル適用が試みられているが、外装板は剛鉄やアルミニウムなどの金属で形成されており、外装板と内装板は別々に構成されていた。また、金属の外装パネルがフレームに溶接及びねじ止め固定され、電線やダクトの配管などを行った後に、内装パネルは接着剤でフレームに張り付けられていた。
一方で、外装パネルをアルミニウム製や薄肉鋼鉄板にすることにより軽量化を図っていた。さらに、内装パネルの壁面を発泡させることで軽量化していた。
先行技術として、外側の金属シート層と内側の金属シート層の間に、構造補強部材を取り付けることによって外側の金属シート層と内側の金属シート層の厚さを薄くすることが可能となり、軽量化を図る方法がある。(特許文献1を参照)
特表2007−508186号公報
しかしながら、内装パネルのみを発泡させたり、外装パネルの厚みを薄くしたりして軽量化を行うのでは限界があり、新たな方法で画期的に軽量化を行う必要があった。
また、組み立て時においても外装パネルの鋼鉄板を溶接でフレームに固定したり、個々の部品をねじ止めで取り付けるために、パネル取り付け作業に要する時間がかかっていた。
さらに、近年リサイクル化による要請があり、リサイクルを行う場合、接着剤で取り付けられた内装パネルを解体する際に、内装パネルに異種類の合成樹脂が接着した状態になることや、外装パネルの溶接などの固定部分を解体して材質を分別する作業に手間がかかってしまうといった問題があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、自動車のボディの軽量化を行い、自動車のボディを形成する組み立て効率を著しく向上させ、自動車のボディの解体作業の効率向上を行うことができる自動車用ドア構造を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、樹脂製の外側ドア用パネルを有する外側ドア構造体と、樹脂製の内側ドア用パネルを有する内側ドア構造体と、を具備し、前記外側ドア構造体と、前記内側ドア構造体との少なくとも一方の内面に凹溝が形成され、前記外側ドア構造体と前記内側ドア構造体とを固定することによって前記凹溝で内部に回路が形成され、前記回路は、エアーダクトであり、前記エアーダクト内面には、静電植毛が施されることを特徴とした自動車用ドア構造である。第1の発明に係る自動車用ドア構造を使用することによって、自動車のボディの軽量化を実行でき、自動車のボディ組み立て効率と、自動車の静音性、及び、自動車のボディの解体作業の効率を著しく向上させることが可能となる。
また、前記外側ドア構造体と前記内側ドア構造体との少なくとも一方の内面には、あらかじめ吸音材が設けられるものが望ましい。これにより、自動車の静音性と、自動車のボディの組み立て効率を向上させることが可能となる。
また、前記吸音材の内部に、配線および端子が設けられるものが望ましい。これにより、自動車のボディの組み立て効率を向上させることが可能となる。
前記吸音材が、前記外側ドア構造体および/または前記内側ドア構造体に設けられた突起またはリブで固定されているものが望ましい。これにより、吸音材の取り付けが容易になり、組み立て効率と解体作業効率を向上させることができる。
前記吸音材は、独立気泡または連通気泡を有する発泡体の板状部材であるものが望ましい。これにより、吸音性を向上させ、自動車のボディの軽量化を図ることができる。
前記吸音材の少なくとも一部は発泡体であり、前記発泡体の発泡倍率が、2倍から10倍で形成され、前記内側ドア用パネルに設けられるスピーカおよび/またはモータ近傍に設けられる発泡体の発泡倍率が、他の部位の発泡倍率よりも大きいものが望ましい。これにより、振動が発生する箇所の吸音性をより向上させることが可能となる。
前記外側ドア構造体および/または前記内側ドア構造体の間に、ゴム状部材が設けられるものが望ましい。これにより、密閉性を向上させることが可能となる。
前記外側ドア構造体と前記内側ドア構造体との合わせ端部に、蝶番が形成されているものが望ましい。これにより、自動車のボディの組み立て効率を向上させることが可能となる。
前記外側ドア構造体または前記内側ドア構造体は、ビームを有するドア枠を備えることを特徴とするものが望ましい。これにより、自動車用ドア構造の強度を向上させることができる。
前記外側ドア用パネル及び前記内側ドア用パネルが、繊維を含有する発泡樹脂で形成され、制振剤が予め材料に練り込まれているものが望ましい。これにより、自動車の制振性を向上させることができる。
前記外側ドア用パネルの内面に、補強用リブが形成されているものが望ましい。これにより、自動車用ドア構造の強度を向上させ、外部からの力を分散させることが可能となる。
本発明により、自動車のボディの軽量化を行い、自動車のボディを形成する組み立て効率を著しく向上させ、自動車のボディの解体作業の効率向上を行うことができる自動車用ドア構造を提供することができる。
自動車用ドア構造の組み立て図 ドア枠103を設置した状態の内側ドア構造体107を側面から見た透視図 凹溝A121とドア枠103の交差部分の縦断面図 自動車用ドア構造の図2のA−A線断面図 自動車用ドア構造の図2のA−A線断面図 自動車用ドア構造の図2のA−A線断面図 自動車用ドア構造の図2のA−A線断面図 外側ドア構造体101と内側ドア構造体107との合わせ端部に蝶番801が形成された自動車用ドア構造の図2のA−A線断面図 発泡シートを取り付けた内側ドア構造体の側面図 貫通気泡を有する発泡体部材の取り付け位置を示す内側ドア構造体107の側面図 ゴム部材1101を有するエアーダクト201の縦断面図 補強用リブ1201を有する外側ドア構造体101の側面図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、自動車用ドア構造の組み立て図である。
自動車用ドア構造は、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107で、ビーム105を含むドア枠103を挟む構造になっている。内側ドア構造体107の内面には、凹溝121b、溝111、金属部品109、凹溝119b、窓ガラス用凹溝123b等が形成されている。
凹溝121bは、半筒状の溝である。凹溝121bは、内側ドア構造体107の内面の下方を水平方向に貫通して設けられ、内側ドア構造体107の内面に回路を形成する。溝111は、コ字型の凹溝で、ドア枠103とビーム105が嵌め込まれる溝である。溝111は、ドア枠103とビーム105に対応した形状であり、内側ドア構造体107の内面略全体にわたって設けられる。なお、溝111の深さは、少なくともドア枠103の厚さ分以上、凹溝121bよりも深さが深い。
金属部品109は、ドア枠103を接合可能な部材であり、例えば金属性の板状部材である。金属部品109には、図示を省略したねじ穴等が設けられる。金属部品109は、例えば、内側ドア構造体107の上方における溝111内に2か所設けられる。
凹溝119bは、半筒状の溝である。凹溝119bは、凹溝121bの下方を水平に通っており、内面前方から後方にのびて、途中から内側ドア構造体107の内部に通路になるよう形成されている。すなわち、内側ドア構造体107の内面に回路を形成する。
窓ガラス用凹溝123bは、窓ガラスが全て収まる大きさで、上部が開放になっている。
外側ドア構造体101の内面には、凹溝121a等が形成されている。凹溝121aは、半筒状の溝で、外側ドア構造体101の内面の下方を水平方向に貫通している。凹溝121aは、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107とを対向させて接合した状態で、凹溝121bと対応する位置に形成される。すなわち、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107とが接合されると、凹溝121aと凹溝121bとが合わさり、ドアの前後方向に連通する回路状の孔を形成する。孔については後述する。なお、凹溝121a、凹溝121bの内面には、あらかじめ静電植毛を施しても良い。
外側ドア構造体101の内面には、凹溝121aの他、凹溝119bと対応する凹溝119a(図示せず)や、窓ガラス用凹溝123bと対応する窓ガラス用凹溝123a(図示せず)が形成される。
ドア枠103は、金属製で内側ドア構造体107内に収まる大きさで、内側ドア構造体107の形状に対応する略長方形の枠であり、切断面は長方形になっている。ドア枠103の上端部には、ねじ穴(図示せず)が2か所形成されており、金属部品109とボルト等により接合される。すなわち、ドア枠103は金属部品109を介して内側ドア構造体107に取り付けられる。
ドア枠103の上端からおよそ1/3の位置には、ビーム105が水平方向に溶接されている。ビーム105は、金属製でパイプ状の形状をしており、切断面は円形である。さらに、ドア枠103には、自動車用ドアを閉めた時に車体と自動車用ドアを固定するロック部113と、自動車用ドアと車体を接続する蝶番部115が形成されている。ロック部113、蝶番部115共に金属製で、ドア枠と一体化している。蝶番部115は、内側ドア構造体107の左端から外部に出るように設置されている。
図2は、ドア枠103を設置した状態の内側ドア構造体107を側面から透視した(内側ドア構造体107に、ドア枠103等を設置した状態)図である。
内側ドア構造体107の溝111に、ビーム105を含むドア枠103が嵌め込まれており、金属部品109でねじ止めされ固定されている。凹溝121bの下方内部にモータ203が埋め込まれている。モータ203は、窓ガラス211の稼働に用いられる。凹溝119bの下方にはスピーカ205が設置されている。
スピーカ205は、スピーカ面が内側ドア構造体107の外面に向いている。モータ203、スピーカ205は端子209から配線されるハーネス207に接続されている。モータ203に接続されているハーネス207は、凹溝119bを通って配線されており、途中から内側ドア構造体107の内部を通ってモータ203と接続している。
モータ203は、内側ドア構造体107を射出成形する時に一体化して形成されてもよい。また、スピーカ205、端子209等は、内側ドア構造体107を射出成形する時に一体化して形成されてもよいし、内側ドア構造体107を形成してから、嵌め込まれてもよい。
内側ドア構造体107の水平方向に凹溝121bが形成されている。溝111のほうが凹溝121bより深く形成されているため、ドア枠用の溝111と凹溝121bが交差する箇所では、溝111に蓋213が設置される。
図3は、溝111と凹溝A121bの交差部分の水平方向断面図である。内側ドア構造体107にドア枠用の溝111が形成されており、そこにドア枠103が嵌め込まれている。蓋213の上面には、凹溝121bに対応する溝が形成されている。溝111を蓋213で覆うことによって、内側ドア構造体107の内面には、蓋213および凹溝121bにより一本の連続した溝が形成される。
蓋213は樹脂製で、幅は溝111に嵌る長さ、縦は凹溝A121bの直径よりも長くなるような長さで形成されている。ドア枠103が埋め込まれている溝111を覆うように設置される。
図4は、図2におけるA−A線断面図であり、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107を嵌合固定して形成された自動車用ドア構造を示す図である。
外側ドア構造体101と内側ドア構造体107とは嵌合固定される。内側ドア構造体107の外面には、フエルト素材401が一体化されている。前述の通り、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107とを接合すると、凹溝121aと凹溝121bとが合わさり、回路状の孔であるエアーダクト201が形成される。同様に、凹溝119bと凹溝119aとが合わさり、ハーネス用通路203が形成される。また、窓ガラス用凹溝123aと窓ガラス用凹溝123bを結合させることにより、窓ガラス用溝402が形成される。
スピーカ205は、内側ドア構造体107の下方に埋め込まれており、スピーカ面は外面に面している。外側ドア構造体101と内側ドア構造体107の結合部分に窓ガラス用溝402が形成されており、窓ガラス211を、上下に稼働させることができる。エアーダクト201は窓ガラス用溝402の下方に位置し、ハーネス用通路203はエアーダクト201の下方に位置する。ハーネス用通路203にはハーネス207が挿通されている。
フエルト素材401は、自動車の内装に用いられる。エアーダクト201は、円筒状であり、ハーネス用通路203も同様に円筒状である。
次に、自動車用ドア構造の製造方法について説明する。
外側ドア構造体101と、内側ドア構造体107は、発泡樹脂を射出成形で成形されたものが好ましい。まず、例えば2000トンの射出成形の金型表面に、内装表面に使用されるフエルト素材401を貼り付け、金属部品109を金型表面に固定させる。次に、発泡剤入りガラス長繊維入りポリプロピレン樹脂を200℃で射出成形し、内側ドア構造体107を加工する。同様に、2000トンの射出成形の金型にガラス長繊維入りポリプロピレン樹脂を200℃で射出成形して、外側ドア構造体101を射出成形する。この際、凹溝121aと凹溝121b等の溝はあらかじめ形成されることが望ましい。次に、外側表面を塗装し、内側ドア構造体107にハーネス207やドア枠103等を嵌め込み、外側ドア構造体101と嵌合固定して、自動車用ドア構造を形成する。外側ドア構造体の発泡倍率は強度が維持できる1.5倍〜2倍が望ましい。内側ドア構造体の発泡倍率は2倍〜10倍で形成する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、自動車用ドア構造における外側ドア構造体101、内側ドア構造体107が繊維を含有する発泡樹脂で形成されるため、自動車を軽量化することができる。また、外側ドア構造体101、内側ドア構造体107等に制振剤が練り込まれるため、より高い制振性を得ることができる。制振剤としては、動的粘弾性におけるTanδが0.1以上である樹脂が好ましく、具体的にはポリスチレンと塩化ビニル系樹脂が結合した重合体、塩ビ−酢ビグラフト系樹脂や、ポリプロピレン、ポリエチレン、熱可塑性ポリエステル、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、熱硬化性ポリエステル等の熱硬化性樹脂などが結合したブロック共重合体が用いられる。さらに無機充填剤(マイカ、炭酸カルシウム)なども配合されている。
また、内側ドア構造体107等の内面には、凹溝121b等が設けられ、内側ドア構造体107等の内面に回路を形成するため、凹溝121b等が、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107とが接合された状態で、ドア構造体内部にエアーダクト201やハーネス用通路203などの回路状の孔が設けられ、管体等を別途設置する必要がない。
また、エアーダクト201内面に静電植毛が施されることで、内部を流れる流体の風切り音を抑制することができ、自動車室内における静音性を高めることができる。
また、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107との間にビーム105を有するドア枠103が設けられるため、自動車用ドア構造の強度を向上させることができる。
次に、他の実施の形態について説明する。なお、以下の実施形態においては、図1〜図4と同一の機能を有する構成については同一の付番を付し、重複する説明を省略する。
図5は、第2の実施の形態を示す図で、内側ドア構造体107に発泡体でできた内側ドア用パネル501を一体化させた場合の、自動車用ドア構造の断面図である。
内側ドア構造体107aの内面には突起503が形成される。突起503は、内側ドア構造体107aの内面に略垂直に起立し、所定の間隔をあけて複数設けられる。突起503としては、例えば、切断面はおおむね2〜3cm四方の正方形で、高さは好ましくは1〜2cmであり、内側ドア構造体107の内面に水平方向に3列にわたって形成されている。なお、突起503の形状は、角柱状でも針状でもよい。また、突起503は内側ドア構造体107と同じ樹脂製であることが望ましい。
内側ドア構造体107aの内面には、突起503を覆うように発泡体504が吹き付けられる。発泡体504は、突起503で固定される。発泡体504の外面には、凹溝121b、溝111、金属部品109、凹溝119b、窓ガラス用凹溝123b等が形成される。なお、発泡体504の外面に形成される凹溝121b、溝111、金属部品109、凹溝119b、窓ガラス用凹溝123bは、発泡体504の吹き付けと同時に形成してもよく、または、発泡体吹き付け後に形成してもよい。発泡体504により形成された部位を内側ドア用パネル501とする。内側ドア用パネル501と一体化した内側ドア構造体107と、外側ドア構造体101と嵌合させて自動車用ドア構造が形成される。
内側ドア用パネル501は、連通気泡と独立気泡との混合発泡体でできており、外側ドア表面に近い部分が連通気泡が多いのが望ましい。吸音性に優れる。発泡材料としては、例えば塩化ビニール系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、PET樹脂が使用できる。連通気泡と独立気泡の発泡体の発泡倍率は、2倍から10倍で形成される。さらに、発泡材料に制振剤を予め練り込まれていても良い。これにより、制振性を向上させることができる。
なお、スピーカ205近傍(点線で囲まれた部分505)は、振動が発生しやすいため、発泡体の発泡倍率を高くすること及び連通気泡の割合を高くすることにより、吸音性を向上でき、雑音を防ぐことができる。
第2の実施の形態にかかる自動車用ドア構造によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、内側ドア構造体107aの内面に、発泡体504が設けられるため、車外の音の室内への侵入を防ぎ、自動車の静音性を更に高めることができる。また、発泡体504が、内側ドア構造体107aの突起503で固定されるため、発泡体504の脱落を防ぎ、発泡体504の取り付けが容易である。また、特に音の発生するモータ205等近傍の発泡体504の発泡倍率が周囲の発泡倍率よりも高いため、より高い静粛性を得ることができる。
図6は、第3の実施の形態にかかるドア構造を示す図である。第3の実施の形態では、内側ドア構造体107aだけではなく、外側ドア構造体101aに同じく発泡体でできた外側ドア用パネル601が一体化される。
図5と同様に、内側ドア構造体107aの内面には突起603が形成される。突起603は、突起503と同様に、外側ドア構造体101と同じ樹脂製である。突起603は、切断面、高さともに突起503と同等であり、外側ドア構造体101の内面に水平方向に3列にわたって形成されている。なお、突起603の形状は、角柱状でも針状でもよい。
外側ドア構造体101aの内面には、突起603を覆うように発泡体604が吹き付けられ、突起603で固定される。発泡体604の外面には、凹溝121a、凹溝119a、窓ガラス用凹溝123a等が形成される。なお、発泡体604の外面に形成される凹溝121a、凹溝119a、窓ガラス用凹溝123a等は、発泡体604の吹き付けと同時に形成してもよく、または、発泡体吹き付け後に形成してもよい。発泡体604により形成された部位を外側ドア用パネル601とする。内側ドア構造体107aと、外側ドア用パネル601と一体化した外側ドア構造体101aと嵌合させて自動車用ドア構造が形成される。
なお、外側ドア用パネル601は、連通気泡と独立気泡との混合発泡体でできており、外側ドア表面に近い部分が連通気泡が多いのが望ましい。吸音性に優れる。発泡材料としては、例えば塩化ビニール系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、PET樹脂が使用できる。連通気泡と独立気泡の発泡体の発泡倍率は、2倍から10倍で形成される。さらに、発泡材料に制振剤を予め練り込まれていても良い。これにより、制振性を向上させることができる。
第3の実施の形態にかかる自動車用ドア構造によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、内側ドア構造体107aおよび外側ドア構造体101a内面に吸音体である発泡体504、604が設けられるため、より高い静粛性を得ることができる。
図7は、第4の実施の形態を示す図で、ハーネス用通路203を形成せず、ハーネス207を直接内側ドア構造体107に埋め込んだドア構造を示す断面図である。
第4の実施の形態では、内側ドア構造体107を射出成形する際に、ハーネス207を埋め込んで一体化させる。ハーネス207は、エアーダクト201の右斜め下方に位置し、端子209(図示せず)に接続されている。なお、端子209もハーネス207と同様に内側ドア構造体107を射出成形する際に、一体化してもよい。
第4の実施の形態にかかる自動車用ドア構造によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ハーネス207等が、内側ドア構造体107に一体化されるため、製造が容易である。
図8は、第5の実施の形態を示す図で、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107を嵌合固定する際に、蝶番を使用した実施例を示す図である。
外側ドア構造体101と内側ドア構造体107との下端接合部には、蝶番801が設けられる。蝶番801は金属製であり、外側ドア構造体101もしくは内側ドア構造体107が形成される際に合わせ端部に設置され、さらに他方のドア構造体の合わせ端部に結合される。蝶番801は、複数個設置されても良い。蝶番801を一体化させることにより、自動車用ドア構造の組み立てが容易になる。
第5の実施の形態にかかる自動車用ドア構造によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、外側ドア構造体101と内側ドア構造体107とが蝶番801により連結されるため、自動車のボディの組み立て効率を向上させることが可能となる。
図9は、第6の実施の形態を示す図で、吸音材として発泡シート903を使用した実施例を示す図である。たとえば内側ドア構造体107の内面には、リブ901が4箇所に形成される。リブ901は、内側ドア構造体107の内面の4隅近傍に設けられる。リブ901には、発泡シート903が嵌められ、固定されるる。
第6の実施の形態にかかる自動車用ドア構造によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、吸音材として発泡シート903を使用することで、より簡易にドア構造を組み立てることができる。
図10は、第7の実施の形態を示す図で、内側ドア構造体107に板状部材を設ける場合を示す図である。吸音材である板状部材は、一定の方向に連通気泡を有する発泡体でできた部材である。板状部材(図示を省略)は、例えば、内側ドア構造体107のスピーカ205やモータ203近傍(点線部分1001)や、自動車用ドア構造の底面(点線部分1002)等に用いられる。板状部材は、連通気泡の発泡体で形成され、例えばポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂、PET樹脂、ABS樹脂、塩化ビニール系樹脂等の樹脂製である。
板状部材は、例えば発泡体504の外面における、点線部分1001や点線部分1002近傍に嵌め込まれる。このとき、先に吹き付けた発泡体504で板状部材を固定しても良いし、内側ドア構造体107にリブを形成して板状部材を固定しても良い。
点線部分1001では、モータ音等を低減させるために連通気泡が水平方向になるように設けられる。点線部分1002では、自動車走行時の下方からの風切り音等を低減させるために連通気泡が鉛直方向になるように設けられる。
第7の実施の形態にかかる自動車用ドア構造によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、吸音材として貫通気泡を有する発泡体の板状部材を用いることで、より高い吸音性を得ることができる。また、特に音の発生するモータ205等近傍や、ドア下部に板状部材を設けることで、より高い静粛性を得ることができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る自動車用ドア構造の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、エアーダクト201の合わせ部にゴム部材を設けてもよい。図11は、エアーダクト201にゴム部材1101を一体化させた断面図である。
ゴム部材1101は、内側ドア構造体107と外側ドア構造体101それぞれを射出成形する際に予め一体化されて形成される。ドア構造体を結合することによってゴム部材1101が結合して、エアーダクト201の密閉性を向上させる。ゴム部材1101は、ゴム樹脂でできており、形状は角柱状で、切断面は好ましくは一辺が5〜10mmの正方形となっている。凹溝121aと凹溝121bの上端と下端に沿って水平方向に一体化されて形成される。内側ドア構造体107と外側ドア構造体101を結合することによって形成されるエアーダクト201の合わせ部にゴム部材1101を設けることで、より密閉性の高いものにするために、結合部分にゴム部材を一体化させても良い。
また、外側ドア用パネル601の強度を上げるために補強用リブを一体化しても良い。図12は、補強用リブ1201を一体化した外側ドア構造体101の側面図である。
補強用リブ1201は外側ドア構造体101の内面に複数個配置される。補強用リブ1201は、樹脂製で、一辺が好ましくは3〜5cmの立方体の形状をしている。なお、図12に示すように、リブ1201は、外側ドア構造体101の内面に整列して設けてもよく、千鳥状に設けてもよい。外側ドア構造体101の内面に補強用リブ1201を複数個配置することで、自動車側面からの力を分散させることができ、外側ドア構造体101の破損等を防止できる。
101………外側ドア構造体
103………ドア枠
107………内側ドア構造体
111………溝
119a、119b………凹溝
121a、121b………凹溝
201………エアーダクト

Claims (11)

  1. 樹脂製の外側ドア用パネルを有する外側ドア構造体と、
    樹脂製の内側ドア用パネルを有する内側ドア構造体と、
    を具備し、
    前記外側ドア構造体と、前記内側ドア構造体との少なくとも一方の内面に凹溝が形成され、前記外側ドア構造体と前記内側ドア構造体とを固定することによって前記凹溝で内部に回路が形成され、
    前記回路は、エアーダクトであり、
    前記エアーダクト内面には、静電植毛が施されることを特徴とした自動車用ドア構造。
  2. 前記外側ドア構造体と前記内側ドア構造体との少なくとも一方の内面には、あらかじめ吸音材が設けられることを特徴とした請求項に記載の自動車用ドア構造。
  3. 前記吸音材の内部に、配線および端子が設けられることを特徴とする請求項に記載の自動車用ドア構造。
  4. 前記吸音材が、前記外側ドア構造体および/または前記内側ドア構造体に設けられた突起またはリブで固定されていることを特徴とする請求項または請求項に記載の自動車用ドア構造。
  5. 前記吸音材は、独立気泡または連通気泡を有する発泡体の板状部材であることを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の自動車用ドア構造。
  6. 前記吸音材の少なくとも一部は発泡体であり、前記発泡体の発泡倍率が、2倍から10倍で形成され、前記内側ドア用パネルに設けられるスピーカおよび/またはモータ近傍に設けられる発泡体の発泡倍率が、他の部位の発泡倍率よりも大きいことを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の自動車用ドア構造。
  7. 前記外側ドア構造体および/または前記内側ドア構造体の間に、ゴム状部材が設けられることを特徴とする請求項1から請求項いずれか1つに記載の自動車用ドア構造。
  8. 前記外側ドア構造体と前記内側ドア構造体との合わせ端部に、蝶番が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項いずれか1つに記載の自動車用ドア構造。
  9. 前記外側ドア構造体または前記内側ドア構造体は、ビームを有するドア枠を備えることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の自動車用ドア構造。
  10. 前記外側ドア用パネル及び前記内側ドア用パネルが、繊維を含有する発泡樹脂で形成され、制振剤が予め材料に練り込まれていることを特徴とする請求項1から請求項いずれか1つに記載の自動車用ドア構造。
  11. 前記外側ドア用パネルの内面に、補強用リブが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10いずれか1つに記載の自動車用ドア構造。
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