JP5512949B2 - 車両用吸音体およびこれを用いた車両用吸音構造 - Google Patents

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本発明は車両用の吸音体、およびこれを用いた車両用吸音構造に関する。
電車、自動車等の輸送用の車両には、通常、車室内の静粛性を高めるために吸音体が設けられている。
従来の吸音材料として、例えば、グラスウール、ロックウールのように繊維を綿状またはボード状に成型した材料や、ポリウレタンフォームのように高分子材料を発泡させた材料などの多孔質材料が知られている。これらの多孔質材料に音波が入射すると、音波が材料内の隙間の空気を振動させるため、空気自身の粘性および周囲との摩擦によって、振動エネルギーの一部が熱エネルギーに変換、散逸されて吸音効果が得られる。
しかしながら、従来の多孔質材料を用いた吸音体では、500Hz以下の低周波数領域において充分な吸音効果が得られないという問題がある。
例えば図9は、発泡ウレタン(厚さ10、20、50mm)、フェルト(厚さ10、50mm)、エチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡体(発泡EVA、厚さ10mm)について、吸音率の周波数特性を測定した結果を示すグラフである。横軸は周波数(単位:Hz)、縦軸は吸音率を示す。
この図に示されるように、多孔質材料は、厚みを増大させれば低周波領域での吸音率が向上し、例えば発泡ウレタンの厚さを50mmにすれば450〜500Hzの周波数領域において、0.5〜0.6程度の吸音率を達成することが可能である。しかしながら、多孔質材料の厚みを増大させると、吸音体が大型化してしまう。特に車両という限られた空間内に設けられる車両用吸音体は、薄くて軽いことが重要である。
下記特許文献1には、穿孔板を用い、ヘルムホルツの原理を利用した車両用防音部材が記載されているが、効果的に吸音できる周波数域は1〜3kHz程度であり、低周波領域での吸音は不充分である。
本発明者等は先に、500Hz以下の低周波領域における良好な吸音効果が得られる吸音体として、枠体に設けられた開口部を、特定の貯蔵弾性率を有する吸音材で覆った構成を有する膜振動型の吸音体を提案している(特許文献2)。
特開平6−298014号公報 特開2008−96826号公報
しかしながら、車両用の吸音体にあっては、吸音体自体が薄くて軽いこと、平坦面でない面にも吸音効果を付与できること等の特殊な要求があり、これまで膜振動型の吸音体を車両に用いた例は知られていない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、低周波領域において高度な吸音効果を有するとともに、小型かつ軽量であり、平坦面でない面にも吸音効果を付与できる、車両用吸音体および車両用吸音構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の車両用吸音体(以下、単に吸音体ということもある。)は、曲面または起伏を有する面である施工面に固定される吸音体であって、貫通孔を有する枠体と、該貫通孔の一方の開口部を覆う平坦な膜振動型吸音材を備え、前記枠体の、前記一方の開口部側の端面が平坦面であり、他方の開口部側の端面が前記施工面と密着する面であり、前記膜振動型吸音材の貯蔵弾性率が1×10〜1×10Paであり、
前記膜振動型吸音材が、複数の膜振動型吸音材が一体化された積層体からなり、該複数の吸音材のうち最も貯蔵弾性率が高い吸音材層を第1の吸音層、最も貯蔵弾性率が低い吸音材層を第2の吸音層とし、第1の吸音層の貯蔵弾性率をE’1、第2の吸音層の貯蔵弾性率をE’2とするとき、(E’1/E’2)≧3であり、かつ積層体において第1の吸音層から外側に向かって、各吸音層の貯蔵弾性率が漸次減少していることを特徴とする。
本発明の車両用吸音構造は、車両の構成部材の表面に吸音体が固定された車両用吸音構造であって、前記車両の構成部材の表面が曲面または起伏を有する面であり、貫通孔を有する枠体と、該貫通孔の一方の開口部を覆う平坦な膜振動型吸音材を備え、前記貫通孔の他方の開口部が車両の構成部材で覆われており、前記枠体の、前記一方の開口部側の端面が平坦面であり、他方の開口部側の端面が前記車両の構成部材の表面と密着する面であり、前記膜振動型吸音材の貯蔵弾性率が1×10〜1×10Paであり、前記膜振動型吸音材が、複数の膜振動型吸音材が一体化された積層体からなり、該複数の吸音材のうち最も貯蔵弾性率が高い吸音材層を第1の吸音層、最も貯蔵弾性率が低い吸音材層を第2の吸音層とし、第1の吸音層の貯蔵弾性率をE’1、第2の吸音層の貯蔵弾性率をE’2とするとき、(E’1/E’2)≧3であり、かつ積層体において第1の吸音層から外側に向かって、各吸音層の貯蔵弾性率が漸次減少していることを特徴とする。
本発明の車両用吸音体は、低周波領域において高度な吸音効果を有するとともに、小型かつ軽量であり、平坦面でない面にも吸音効果を付与できる。
本発明の車両用吸音構造は、本発明の車両用吸音体を車両の構成部材上に直接取り付けた構造で、低周波領域において高度な吸音効果が得られる。
本発明における貯蔵弾性率(E’)の値は JIS K7244−4(引張振動)に準処する測定方法により、サンプルサイズを長さ40mm、幅10mm、厚さ1mmとし、測定条件をスパン間距離20mm、歪振幅6μm、25℃、20Hzとして得られる値(単位:Pa)である。
またtanδ(損失正接)は、貯蔵弾性率(E’)に対する損失弾性率(E”)の比(E”/E’)の絶対値で表される値である。該貯蔵弾性率(E’)およびtanδの測定周波数は、一般的に測定可能な範囲(0.2〜50Hz)の中で、実際の吸音周波数により近いという理由で20Hzを採用した(なお、50Hzではデータのばらつきが多い為、20Hzとした。)。
また低周波領域(250〜400Hz程度)における常温(25℃)での粘弾性特性は、マスターカーブに基づいて推測すると、20Hzにおける15℃での粘弾性特性と類似するため、tanδの測定温度は15℃を採用した。
貯蔵弾性率(E’)およびtanδ(損失正接)は材質によって決まる値である。
尚、貯蔵弾性率(E’)およびtanδ(損失正接)の測定は、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、粘弾性スペクトロメータEXSTAR6000 DMS、形式名DMS6100を使用した。
本明細書における吸音率は「垂直入射吸音率」の意味であり、JIS A 1405−2に準処する方法で測定される値である。入射周波数を変化させながら吸音率を測定し、吸音率が最も高くなるときの周波数をピーク周波数という。
また、本発明の吸音体による吸音は膜振動型吸音であるため、共振する周波数での吸音となる。そこで、良好な吸音が生じる周波数の範囲の広さの指標となる値として、ピーク周波数±50Hzの範囲における吸音率の平均をとり、平均吸音率と定義する。
図1は本発明の吸音体の一実施形態を示したもので、図1(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。図中符号1は吸音体、2は枠体、3は吸音材、4は吸音体の施工面である。本発明の吸音体は車両の構成部材の表面に直接固定されて用いられる。すなわち施工面4は車両の構成部材の表面である。本実施形態において施工面4は平坦面である。本発明において、吸音体1が車両の構成部材上に固定された構造を車両用吸音構造という。
枠体2はその表面と裏面とを連通する貫通孔2aを有し、表面および裏面においてそれぞれ開口部が形成されている。枠体2の表面側の端面2bは平坦面である。吸音材3は貫通孔2aの開口部を覆うように、表面側の端面2b上に積層、固定されている。
枠体2の裏面側の端面2cも平坦面である。裏面側の端面2cは施工面4に接着固定されている。すなわち裏面側の開口部は施工面4によって覆われており、吸音材3と施工面4と枠体2とで囲まれた空間が背後空気層5となっている。すなわち吸音材3に隣接して背後空気層5が形成されている。
本実施形態の枠体2は、外形形状が円形で、同心円状の貫通孔を有する。枠体2は表面側に開口部を有するとともに、該開口部に隣接して背後空気層5となる空間を形成できる形状であればよい。外形形状は任意とすることができる。枠体2自身は、吸音性能を有していてもよく、有していなくてもよい。枠体2の材質は特に制限されないが、軽量化の点からは樹脂などの比重の低い材料が好ましい。
本発明において枠体2の厚さTは3〜50mmであり、好ましくは5〜20mmである。3mm以上であると吸音材の良好な一次振動が得られやすい。50mm以下であると、小型化、軽量化を実現しやすい。
枠体2の厚さが開口部2aにおいて不均一である場合は、Tとして平均値を用いる。
枠体2の表面側における開口部の形状(表面側の端面2bにおける貫通孔2aの開口形状)は円形に限らず、多角形など任意の形状とすることができる。
本発明において枠体2の表面側における、1つの開口部の面積は3800〜20000mmが好ましく、より好ましくは5000〜13200mmである。
開口部が円径の場合、その内径Dは70〜160mmが好ましく、より好ましくは80〜130mmである。70mm以上であるとピーク周波数が低くなり易く、160mm以下であると小型化の点で好ましい。開口部2aが小さい方が一定の面積内に設けることができる開口部2aの数が多くなり、該一定の面積における吸音性能が向上する。
本発明において開口部2aが円形でない場合、開口部2aの内径Dの値は、該開口部2aの面積と同面積の円の直径の値を用いるものとする。
開口部2aが正方形である場合、1辺の長さは62〜142mmが好ましく、71〜120mmがより好ましい。
枠体2の厚さTおよび表面側における1つの開口部の面積は、これらによって吸音体1の吸音特性(ピーク周波数および吸音率等)が変化するため、所望の周波数領域において高度な吸音効果が得られるように、これらの寸法を設定することが好ましい。
吸音特性は、枠体2の形状が一定であり、枠体2の平均厚みが一定であれば、吸音材3の材質および厚さによって変わる。枠体2の平均厚みとは、枠体2の内部における、吸音材3から施工面4までの距離の平均値である。該平均値は施工面を点の集合とみなして、全部の点における吸音材3から施工面4までの距離の平均値として求められる。例えば、後述の実施例1(図4)に示すように、枠体2の内部において、吸音材3から施工面4までの距離が27.5mmの領域と32.5mmの領域がある場合、施工面4における該2つの領域の面積が同じであれば、枠体2の平均厚みは30mmとなる。
また、吸音面に複数の開口部を設ける場合、吸音材3を互いに同じ構成とし、それぞれの枠体2の平均厚みを互いに同じにすると、該吸音面における吸音特性は、吸音周波数の幅は狭くなり、吸音率のピーク値が向上する。一方、吸音材3は互いに同じ構成であるが、それぞれの枠体2の平均厚みが互いに異なると、吸音率のピーク値はやや低くなるが、吸音周波数の幅が広くなる。
すなわち、吸音面に設けられる複数の開口部において、枠体2の平均厚みのばらつきを制御することにより、該吸音面における吸音特性を制御することができる。
複数の枠体2の平均厚みを互いに同じにして高い吸音率ピーク値を得ようとする場合、該複数の枠体2の平均厚みのばらつきが、最も大きい枠体2の平均厚みを100%とするとき、最も小さい枠体2の平均厚みが95〜99%であることが好ましい。この範囲であれば所期の効果が良好に得られる。
一方、複数の枠体2の平均厚みに幅を持たせて吸音周波数の幅を広くしようとする場合、該複数の枠体2の平均厚みのばらつきが、最も大きい枠体2の平均厚みを100%とするとき、最も小さい枠体2の平均厚みが80〜94%であることが好ましい。この範囲であれば所期の効果が良好に得られる。80%よりも小さいと、それぞれの開口部における吸音率ピークが独立し、全体としての吸音率ピーク値が低くなる。
吸音材3は、膜振動により吸音作用を生じうる材料からなる。具体的に、吸音材3が膜振動により吸音作用を生じるためには、該吸音材3における流れ抵抗が1×10N・s/m以上であることが好ましい。本明細書における流れ抵抗の値は、吸音材3の表面に垂直方向に一定の空気流を通した時の、該吸音材の両面間の圧力差(表面側の圧力と裏面側の圧力との差)を空気流の速度で割った値である。音は流速が非常に小さい状態に相当するので、流速が0に近づいた場合の極限値として定義される。測定法は、ISO 9053のDC法に準拠する。
吸音材3は、複数の膜振動型の吸音材を積層一体化した積層体であってもよい。積層体である場合、吸音材以外に、吸音材の吸音特性に影響を及ぼさない他の層を有していてもよい。例えば接着層は、厚さが0.5mm以下であれば吸音材の吸音特性に影響しない。
吸音材3が、複数の吸音材が一体化された積層体からなる場合、該複数の吸音材のうち最も貯蔵弾性率が高い吸音材層を第1の吸音層、最も貯蔵弾性率が低い吸音材層を第2の吸音層とし、第1の吸音層の貯蔵弾性率をE’1、第2の吸音層の貯蔵弾性率をE’2とするとき、(E’1/E’2)≧3であり、かつ積層体において第1の吸音層から外側に向かって、各吸音層の貯蔵弾性率が漸次減少していることが好ましい。このように複数の吸音材を積層することによって、吸音材の単層からなる場合よりも周波数領域を低周波数側へシフトさせることができる。
該E’1/E’2の値は好ましくは4以上であり、より好ましくは17以上である。E’1とE’2の比が上記範囲であると吸音層を積層することによる周波数領域を低周波数側へシフトさせる効果が得られやすい。
該E’1/E’2の上限値は特に限定されないが1600以下が好ましい。これより大きいと膜振動型吸音材3の耐熱性や強度が不足するおそれがある。
膜振動型吸音材3を構成している第1の吸音層の貯蔵弾性率E’1の範囲は特に制限されないが、例えば5×10〜5×10Paが好ましく、1×10〜1×10Paがより好ましい。
膜振動型吸音材3を構成する吸音材層が2層である場合、第2の吸音層は第1の吸音層に対して表側および裏側(枠体2側)のどちら側に積層してもよい。温度変化に対する耐久性の点からは、枠体2に最も近い吸音層の貯蔵弾性率が、より大きい方が好ましい。
吸音材3の比重Gは0.86〜1.65が好ましく、0.9〜1.6がより好ましい。比重Gが0.86以上であると、低周波領域における良好な吸音効果が得られやすい。1.65以下であると軽量化の点で好ましい。
本発明において吸音材3の貯蔵弾性率E’は1×10〜1×10Paが好ましく、1×10〜5×10Paがより好ましい。
貯蔵弾性率E’が1×10Pa以上であると、吸音材の良好な一次振動が得られやすく、低周波領域における良好な吸音効果が得られやすい。1×10Pa以下であるとピーク周波数が低くなりやすい。
吸音材3のtanδは、0.01〜0.3が好ましく、0.03〜0.2がより好ましい。0.01以上であると高い吸音率が得られやすく、0.2以下であるとピーク周波数が低くなりやすい。
吸音材3は、単一の材料からなっていてもよく、2種以上の材料の混合物であってもよい。
吸音材3の構成材料としては、例えば、熱可塑性樹脂を用いることができ、具体的にはEEA(エチレンエチルアクリレート)、EVA(酢酸ビニル共重合体)、PE(ポリエチレン)、CPE(塩素化ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PP(ポリプロピレン)、EBR(エチレンブタジエンゴム)、SEBS(スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体)、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体またはその水添物(以下、総称してSISという)、SEPS(スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリブテン、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、環状オレフィン、ポリ乳酸等から選ばれる1種または2種以上の樹脂、またはこれらの樹脂をベース樹脂とし、これに無機フィラー及び又は有機フィラーを適宜添加した混合物等が挙げられる。
上記に挙げた樹脂の中でも、PE(特にHDPE(高密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン))、PP(ポリプロピレン)、CPE(塩素化ポリエチレン)、EBR、エチレン−αオレフィン共重合体、SISまたはこれらの混合樹脂が好ましい。
無機フィラーの例としては、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
無機フィラーを配合する場合、その配合量は特に限定されず、吸音材の比重Gおよび貯蔵弾性率E’の良好な範囲が得られる範囲であればよい。機械強度の点からは、吸音材3の構成材料中80質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
有機フィラーの例としては、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(例えば、製品名:アデカスタブ AO−330、ADEKA社製)、トリス(2,4ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(例えば、製品名:Irg168、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が好ましい。
有機フィラーを配合する場合、その配合量は特に限定されず、吸音材の比重Gおよび貯蔵弾性率E’の良好な範囲が得られる範囲であればよい。機械強度の点からは、吸音材3の構成材料中50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
本発明において吸音材3の厚さTは、0.5〜3mmであり、好ましくは0.6〜2mmである。0.5mm以上であると吸音材の良好な一次振動が得られやすい。3mm以下であると軽量化の点で好ましい。
吸音材3の厚さが不均一である場合は、Tとして平均値を用いる。
枠体2に吸音材3を固定する手段としては、接着剤、両面テープ等の接着手段を用いてもよく、圧着、溶融圧着により固定してもよい。
さらに吸音材3の表面上(枠体2側とは反対側)に、他の吸音層(図示せず)を積層してもよい。具体的に該他の吸音層は、上記流れ抵抗が1×10N・s/mより小さい層からなる。他の吸音層として公知の吸音材料から、上記流れ抵抗の範囲を満たすものを適宜使用できる。具体例としては、発泡樹脂、フェルト、繊維材料、グラスウール、ロックウール、木粉セメント等が挙げられる。特に発泡樹脂、フェルト、繊維材料、グラスウールが好ましい。
かかる他の吸音層を積層することにより、吸音体1全体として、吸音効果が得られる周波数領域をより広くすることができる。例えば、吸音材3により吸音効果が得られる周波数領域よりも、高周波数領域において吸音効果を奏する他の吸音層を吸音材3上に積層して設けると、両方の周波数領域において吸音効果が得られる。
<車両用吸音構造>
吸音体1の施工面4は、車両を構成している部材の表面である。例えばインスツルメントパネル(インパネ)裏面、ドアトリム裏面、ピラートリム裏面、エンジンルームとキャビンとの隔壁のキャビン側の面、天井裏面、座席下面、座席下のカーペット裏面、リアシェルフボード裏面、サイドシルカバー裏面、トランクルームトリム裏面、後部座席トリム(クウォータートリム)裏面等が挙げられる。
施工面4の材質は、吸音体1において吸音材3が膜振動し得るものであれば、特に限定されない。施工面4の材質の例として、金属、合成樹脂、セラミックス、等が挙げられる。
施工面4に吸音体1を固定する手段としては、接着剤、または両面粘着テープ、粘着剤等の粘着手段を適宜用いることができる。
施工面4が平坦面であると吸音体1の取り付けが容易であるが、これに限らず、吸音材3が膜振動可能であれば、施工面4は曲面であってもよく、起伏がある面でもよい。例えば図2に示すように、施工面14が曲面である場合は、吸音体11を施工面14に固定した状態で、吸音材13にたるみが生じないように、枠体12の形状を調整する。図中符号15は背後空気層である。
吸音体1は、吸音効果を得ようとする面(施工面4)に複数個設けることが好ましい。複数の吸音体1を設ける場合、枠体2の表面側の開口部、すなわち吸音材3が膜振動する領域以外のスペースができるだけ小さくなるように並べて設けることが好ましい。複数の吸音体1は互いに別体であってもよく、例えば図3に示すように枠体どうしが一体化されていてもよい。
図3に示す吸音体21は、板状の枠体22に複数の貫通孔22aが設けられており、該枠体22の一面上に、該複数の貫通孔22aの開口部を一括的に覆うように吸音材23が積層、固定された構成を有する。この図は吸音体21を枠体22側から見た斜視図である。複数の貫通孔22aの配置は任意であるが、隣り合う貫通孔22aどうしの距離Pが小さいほど吸音体21における吸音の効率が高くなる。
施工面4に複数の吸音体1を設けて、所定の周波数領域における吸音効果を得ようとする場合、該複数の吸音体1における吸音特性は同じであることが好ましい。後述の実施例に示されるように、複数の吸音体1において、枠体2の表面側における開口部の形状および面積、吸音材3の材質および厚さTが互いに同じであるとき、枠体2の平均厚みがほぼ同じであれば、ほぼ同じ吸音特性が得られる。
したがって、曲面や起伏がある施工面4に複数の吸音体1を設ける場合は、互いの枠体2の平均厚みがほぼ同じになるように、枠体2の形状を調整すればよい。枠体2の貫通孔の形状および大きさは、枠体2の厚さ方向において一定でなくてもよく、例えば図4に示すように、枠体32の貫通孔32aが、枠体32の厚さ方向において段階的に拡径していてもよい。または、図示していないが、枠体32の貫通孔32aが、枠体32の厚さ方向において漸次拡径していてもよい。
本発明の吸音体によれば、膜振動による吸音作用が得られるため、後述の実施例に示されるように、小型かつ軽量でありながら、500Hz以下の低周波領域において良好な吸音効果が得られる。したがって、ロードノイズといわれる、車両に特有の250〜400Hzの騒音を吸音するのに好適に用いることができる。
また本発明の吸音体は、施工面が平坦面でなくても取り付け可能であり、複数の吸音体の枠体2の平均厚みをそろえることによって、吸音特性をそろえることができる。したがって施工面の形状に対する自由度が高く、車両用吸音体として好適である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1,2)
枠体の形状が互いに異なり、枠体2の平均厚みが互いに同じである吸音体について、吸音特性を調べた。
図4は実施例1の吸音体31、図5は実施例2の吸音体41を示したもので、それぞれ(a)は上面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。枠体32,42の貫通孔32a、42aを上方から見たときの形状は、いずれも正方形である。図中符号33,43は吸音材、34,44は施工面、35,45は背後空気層を示す。各寸法は以下の通りである。
表面側における開口部の一辺の長さ:a=107.5mm。
枠体の厚さ:b=32.5mm、c=27.5mm、d=30mm。
施工面における段差は、開口部の両端から等距離(すなわちa1=53.75mm)にある。
これらの寸法から、貫通孔32a、42a内における平均厚みを求めると、実施例1、2のいずれも30mmとなる。
吸音材33,43としては、HDPEとLLDPEの混合物(HDPE:LLDPEの質量比=7:3)からなる厚さ0.6mmの第1の膜上に、SISからなる厚さ0.2mmの第2の膜を積層した積層シートを用い、これを第1の膜(HDPEとLLDPEの混合物からなる膜)が枠体に接する側となるように、枠体32,42に両面粘着テープで固定した。第1の膜と第2の膜との一体化は接着剤を使用せず、140℃熱プレスにて積層シートを作製した。
用いた材料等は以下通りである。
HDPE:HY540(製品名)、日本ポリエチレン社製。
LLDPE:UF240(製品名)、日本ポリエチレン社製。
SIS:ハイブラー5127(製品名)、クラレ社製。
両面粘着テープ:ホースケアプロダクツ社製、品番:NoH100。
枠体32,42の材質:アルミニウム。
施工面34、44の材質:アルミニウム。
第1の膜:貯蔵弾性率E’=6.3×10、tanδ=0.03、比重G=0.95。
第2の膜:貯蔵弾性率E’=6.6×10、tanδ=0.36、比重G=0.94。
第1の膜と第2の膜からなる積層シートの流れ抵抗は1×10N・s/m以上であることを確認した。
実施例1,2の吸音体について、下記の方法で吸音率を測定した。結果を図6に示す。図6のグラフにおいて、横軸は周波数(単位:Hz)、縦軸は吸音率である。
[吸音率の測定方法]
JIS A 1405−2に準処する方法で「垂直入射吸音率」を測定した。具体的には内寸240mm×240mmの角型インピーダンス管(アルミ製、肉厚15mm)を用いた。サンプル設置面はアルミ板であり、その板中央部に、実施例1,2の吸音体を両面粘着テープで固定し、測定を行った。
実施例1と実施例2は、枠体32,42の開口部の形状および面積、吸音材33の材質および厚さTは互いに同じである。実施例1は施工面34から吸音材33までの距離が一定ではないが、枠体32,42の平均厚みTは実施例1と実施例2とで同じになるように設計されている。
このような実施例1と実施例2にあっては、図6に示されるように、ほぼ同じ吸音特性が得られる。
(実施例3)
複数の吸音体を並べて配置した面における吸音特性を調べた。
図7は本例の吸音体51を示したもので、(a)は上面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。本例では枠体52に正方形の貫通孔52aが4個、格子状に並べて設けられている。貫通孔52aの形状および大きさは、枠体52の厚さ方向において一定である。図中符号53は吸音材、54は施工面、55は背後空気層を示す。各寸法は以下の通りである。
開口部の一辺の長さ:a=100mm。
枠体の厚さ:b=10mm。
吸音材53としては、LLDPEの50質量%とEBRの20質量%と硫酸バリウムの30質量%との混合物からなる厚さ1.13mmの膜を用い、これを枠体52に接着剤で固定した。
用いた材料等は以下通りである。
LLDPE:UF240(製品名)、日本ポリエチレン社製。
EBR:ENR7270(製品名)、ダウケミカル日本社製。
硫酸バリウム:硫酸バリウムBA、堺化学工業社製。
両面粘着テープ:ホースケアプロダクツ社製、品番:NoH100。
枠体52の材質:ABS樹脂。
施工面54の材質:アルミニウム。
吸音材:貯蔵弾性率E’=3×10、tanδ=0.06、比重G=1.19。
吸音材の流れ抵抗は1×10N・s/m以上であることを確認した。
本例の吸音体について、下記の方法で吸音率を測定した。結果を図8に示す。図8のグラフにおいて、横軸は周波数(単位:Hz)、縦軸は吸音率である。
吸音率の測定方法は実施例1と同じ方法を用いた。
図8の結果に示されるように、ピーク周波数304Hz、吸音率0.67、平均吸音率0.29であり、小型でありながら、低周波領域において高度な吸音効果が得られた。
本発明の吸音体および車両用吸音構造の一実施形態を示すもので(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。 本発明の吸音体および車両用吸音構造の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の吸音体および車両用吸音構造の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明の吸音体および車両用吸音構造の他の実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。 本発明の吸音体および車両用吸音構造の他の実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。 実施例にかかる吸音率測定結果の例を示すグラフである。 本発明の吸音体および車両用吸音構造の他の実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。 実施例にかかる吸音率測定結果の例を示すグラフである。 従来の吸音材料における吸音特性を示すグラフである。
符号の説明
1、11、21、31、41、51…吸音体、
2、12、22、32、42、52…枠体、
2a、22a、32a、42a、52a…開口部、
3、13、23、33、43、53…吸音材、
5、15、35、45、55…背後空気層。

Claims (2)

  1. 曲面または起伏を有する面である施工面に固定される吸音体であって、
    貫通孔を有する枠体と、該貫通孔の一方の開口部を覆う平坦な膜振動型吸音材を備え、
    前記枠体の、前記一方の開口部側の端面が平坦面であり、他方の開口部側の端面が前記施工面と密着する面であり、
    前記膜振動型吸音材の貯蔵弾性率が1×10〜1×10Paであり、
    前記膜振動型吸音材が、複数の膜振動型吸音材が一体化された積層体からなり、該複数の吸音材のうち最も貯蔵弾性率が高い吸音材層を第1の吸音層、最も貯蔵弾性率が低い吸音材層を第2の吸音層とし、第1の吸音層の貯蔵弾性率をE’1、第2の吸音層の貯蔵弾性率をE’2とするとき、(E’1/E’2)≧3であり、かつ積層体において第1の吸音層から外側に向かって、各吸音層の貯蔵弾性率が漸次減少していることを特徴とする車両用吸音体。
  2. 車両の構成部材の表面に吸音体が固定された車両用吸音構造であって、
    前記車両の構成部材の表面が曲面または起伏を有する面であり、
    貫通孔を有する枠体と、該貫通孔の一方の開口部を覆う平坦な膜振動型吸音材を備え、前記貫通孔の他方の開口部が前記車両の構成部材で覆われており、
    前記枠体の、前記一方の開口部側の端面が平坦面であり、他方の開口部側の端面が前記車両の構成部材の表面と密着する面であり、
    前記膜振動型吸音材の貯蔵弾性率が1×10〜1×10Paであり、
    前記膜振動型吸音材が、複数の膜振動型吸音材が一体化された積層体からなり、該複数の吸音材のうち最も貯蔵弾性率が高い吸音材層を第1の吸音層、最も貯蔵弾性率が低い吸音材層を第2の吸音層とし、第1の吸音層の貯蔵弾性率をE’1、第2の吸音層の貯蔵弾性率をE’2とするとき、(E’1/E’2)≧3であり、かつ積層体において第1の吸音層から外側に向かって、各吸音層の貯蔵弾性率が漸次減少していることを特徴とする車両用吸音構造。
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