JP2006291204A - 不飽和脂肪酸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高純度の不飽和脂肪酸の製造方法を提供する。
【解決手段】脂肪酸尿素包接化合物を使用した2次核生成メカニズムにより脂肪酸を分離精製することによって、純度が99%以上になる高純度の不飽和脂肪酸の製造方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、不飽和脂肪酸の製造方法に関するものである。より詳細には、脂肪酸尿素包接化合物を使用した2次核生成メカニズムにより脂肪酸を分離精製することによって、純度が99%以上になる高純度の不飽和脂肪酸の製造方法に関するものである。
紅花油、ひまわり油及びオリーブ油等の植物油及びいわし油等の魚油のような様々な動植物性油脂は、食品や医薬学的目的に有用な効果を持つ飽和及び不飽和脂肪酸を多量に含んでいる。特に、これら油脂脂肪酸の中で不飽和脂肪酸は、食品や医薬学的に有用な様々な効果を有しているため多くの関心を集めている。
一般的に脂肪酸への転換は、酵素方法と有機合成方法に大別されている。しかし、酵素方法は脂肪酸への転換率が、約70〜80%水準にとどまり、食品や医薬学的に有用な有効脂肪酸への転換を期待しにくく、共役リノール酸の場合がその代表としてあげられる。また、有機合成方法は転換率が98%程度であるが、合成過程中に形成されるトランス-9、トランス-11脂肪酸は発癌有害性があり、これを分離精製するのには難しさがある。これは、有機合成方法が単に高温で異性化させるのに主眼点を置き、後処理過程の冷却に大きな関心を置かなかったことから発癌有害物質であるトランス-9、トランス-11脂肪酸の形成を避けることができず、また、未反応の脂肪酸も残存するようになったのである。ゆえに、これら不飽和脂肪酸を食品や医薬品の原料として使用するためには、動植物性油脂脂肪酸から不飽和脂肪酸を高純度で分離精製することが切実に求められ、上記有害な物質を除去するための分離精製方法に対して多くの研究が進められて来た。
動植物性油脂脂肪酸から不飽和脂肪酸を高純度で分離精製する方法の中で、尿素包接化合物方法が広く知られている。その方法としては、脂肪酸と尿素を同時に溶解させるアルコール液状冷却法(特許文献2、非特許文献1、非特許文献2)が知られている。これらは、尿素の分子群の大きさを制御することができないので冷却時に尿素と尿素包接化合物が同時に結晶で析出されて尿素の活用度が大きく低下するため、不必要な脂肪酸を除去することができない短所があり、高純度ではない中純度の分離にだけ使用されて来た。したがって、これら方法の短所を補うために冷却時にその冷却速度を非常に遅くする必要性が提議されてきた。
しかし、上記のように冷却速度を遅くする方法は、工程時間が非常に長くて、不飽和脂肪酸が高温で滞留する時間が長くなって酸敗が早く進行して酸化安定性が低下するため、大量生産工程への応用が難しく、品質が低下する短所がある。
このような短所を克服するために、特許文献1では脂肪酸を分割注入して尿素付加結晶化工程を遂行し、続いて冷却結晶化法または高性能液体クロマトグラフィー法を選択的に使用することにより高純度の不飽和脂肪酸を分離精製する方法に関して記載している。しかし、上記の方法は経済的な工程応用が可能になったが、冷却による尿素分子群の挙動のみを制御しようとするため完璧な分離能をもたらすことができず、尿素の結晶析出を避けることができない問題点がある。また、尿素付加結晶化技術以外に冷却結晶化法または 高性能液体クロマトグラフィー法を使用することにより工程時間が多少長くなる短所がある。
以上のことを鑑みて、本発明者等は油脂脂肪酸から不飽和脂肪酸を高純度で製造する方法に対して研究中、尿素包接結晶化技術のみを使用して高温で滞留時間を短縮させることにより酸化安定性を向上させ、脂肪酸尿素包接化合物を使用した2次核生成メカニズムにより尿素の分子群の大きさを制御することによって、尿素結晶の析出なしに所望する脂肪酸のみを選択的に分離精製することによって脂肪酸の純度が99%以上になることを確認して本発明を完成した。
大韓民国公開特許公報第10-2002-42432号 米国特許第1,240,513号 Haagsma, JAOCS, 1982年, 第59巻, 117頁 Ratnayake, Fatsci. Technol. 1988年, 第90巻, 381頁
本発明は、脂肪酸尿素包接化合物を使用した2次核生成メカニズムにより脂肪酸を分離精製することによって純度が99%以上になる、高純度の不飽和脂肪酸を製造する方法を提供する。
本発明は、不飽和脂肪酸の製造方法を提供する。
本発明の不飽和脂肪酸の製造方法は、脂肪酸尿素包接化合物を使用した2次核生成メカニズムにより脂肪酸を分離精製することによって純度が99%以上になることを特徴とする。
以下、本発明に対して詳しく説明する。
本発明の不飽和脂肪酸の製造方法は、
1)C1〜C5アルコールにNaOHを加えて完全に溶解させ、油脂脂肪酸を加えて反応させた後、放冷させて脂肪酸に転換する工程、
2)エチルアルコール水溶液に尿素を加えて完全に溶解させた後、そこに上記工程1)で得た脂肪酸を注入して脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を形成する工程、及び
3) エチルアルコール水溶液、尿素、脂肪酸を混合して完全に溶解させた後、冷却させながら上記工程2)で得た脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を注入して反応させて脂肪酸を得る工程からなる。
本発明の不飽和脂肪酸の製造方法を工程別に下記に詳しく説明する。
上記工程 1)で、C1〜C5アルコール1重量部にNaOH0.25〜0.5重量部を加えて完全に溶解させて、170〜180℃に維持しながら油脂脂肪酸1〜2重量部を加えて1.5〜2時間高温で異性化反応をさせる。以後、50〜60℃に放冷させながら異性化反応を終結させる。このように放冷することで未反応の脂肪酸が99%以上転換されて発癌有害物質であるトランス-9、トランス-11脂肪酸の形成を最小化することができる。万一、急激な冷却方法を遂行する場合、トランス-9、トランス-11脂肪酸の形成を抑制することができるが、未反応脂肪酸の転換をそれ以上進行させることができず、万一、ゆっくり冷却したり制御冷却する場合、未反応脂肪酸を完全に転換することはできるが、持続的な熱によってトランス-9,トランス-11脂肪酸の形成を避けることができない。したがって、本発明の放冷条件はこのような問題点を克服するための最適の条件であることが分かる。
50〜60℃に到達するとリン酸を徐々に注入して、pHが1になるように調節する。この状態で静置後、下層部を除去して、上層部の脂肪酸層に蒸留水を加えて洗浄する。この過程を2〜3回遂行することによって水に溶解している不純物を除去する。ここで、得られる脂肪酸には未反応脂肪酸が0.2〜0.5%、トランス-9、トランス-11脂肪酸が1.0%以下含まれている。
上記C1〜C5アルコールは、メチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール等を含み、プロピレングリコールが好ましい。
上記油脂脂肪酸は、紅花油、ひまわり油及びオリーブ油等の植物油及びいわし油等の魚油のような様々な動植物性油脂を含む。
上記工程1)で得られる脂肪酸は、炭素数10乃至30で、結合数が1乃至6個である不飽和脂肪酸が好ましく、さらに好ましくは、ミリストレイン酸(myristoleic acid)、パルミトレイン酸(palmitoleic acid)、ガンマリノレン酸(γ-linolenic acid)、アルファリノレン酸(α-linolenic acid)、オレイン酸(oleic acid)、リノール酸(linoleic acid)、共役リノール酸(conjugated linoleic acid)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、及び EPA(エイコサペンタエン酸)からなる群から選択された1種以上を含む。
上記工程2)で、エチルアルコール水溶液3〜5重量部に尿素1重量部を混合して25〜30℃の温度で完全に溶解させた後、この温度を維持してそこに上記工程1)で得た脂肪酸0.2〜0.4 重量部を注入して脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を形成させる。生成された結晶体をろ過して、結晶体部分を乾燥して次の工程の2次核生成メカニズムの核として使用する。ここで、上記エチルアルコール水溶液は、濃度60〜80%のものを使用することが好ましく、濃度70%のものを使用することがさらに好ましい。
上記工程3)で、エチルアルコール水溶液9〜12重量部、尿素3〜4重量部、脂肪酸1重量部を混合して60〜70℃で完全に溶解させた後、冷却速度0.5〜1℃/分で冷却させながら45〜50℃で上記工程2)で得た脂肪酸尿素包接化合物の結晶体0.01〜0.05重量部を注入する。ここで、結晶体が完全に溶解されないで結晶状態を維持することが工程上非常に好ましい。以後、結晶体が溶解されないで存在する状態で10〜15℃まで冷却後、ろ過する。結晶体部分と溶液部分を気体クロマトグラフィーで確認した後、脂肪酸尿素包接化合物が存在する部分を使用する。結晶体(または溶液部分)に、水:ヘキサン=1:1の重量比で加えて少量の塩酸を入れて撹拌させると上層部にはヘキサンが含まれた脂肪酸を得ることができる。これからヘキサンを除去すると濃縮された脂肪酸を60〜99%で得られる。ここで、上記エチルアルコール水溶液の濃度は、工程2)と同じく、60〜80%が好ましく、70%がより好ましい。
万一、脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を2次核に使用しなかった場合、純度、回収率等の品質に非常に大きな影響を及ぼすようになる。すなわち、2次核に脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を使用しない場合、冷却による結晶化時、微視的分子水準の側面で結晶に成長するまで相当な誘導期間を有するようになり、脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を使用した場合より低い温度で結晶に析出される。したがって、一般的に尿素包接化合物の結晶と尿素結晶の析出温度に約5℃の差がでないシステムにおいて、2次核に脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を使用しない場合は、尿素の結晶析出を避けることができなくなる。よって、本発明による脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を使用した2次核生成メカニズムは、分離能、回収率、尿素の活用度を極大化することができる。
また、本発明は早い冷却速度(0.5〜1℃/分)でも、尿素包接化合物の結晶の析出なしに高純度で分離精製が可能であるので、商業的生産時に工程時間の短縮及び酸化安定性を増大させることができる長所がある。
したがって、本発明による脂肪酸は、脂肪酸尿素包接化合物を使用した2次核生成メカニズムにより脂肪酸を分離精製することによって純度が99%以上になるので、食品、化粧品、及び医学分野において有用に使用できる。
以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示する。しかし、下記の実施例は、本発明をより易しく理解するために提供するものであって、これによって本発明の内容が限定されるものではない。
[実施例1]
共役リノール酸の製造
1.共役リノール酸の転換
プロピレングリコール500mlを175℃に維持される合成反応器に入れて130℃に到達すると NaOH250gを加えて完全に溶解させた。以後、175℃に到達するまで撹拌した。そこに紅花油(リノール酸75%)1kgを注入して1.5時間、共役異性化反応を遂行した。以後、50℃に放冷させながら共役異性化反応を終結させた。50℃に到達するとリン酸を徐々に注入して、pHが1になるように調節した。この状態で静置後、下層部を除去して、上層部の共役リノール酸層に蒸留水 1lを加えて洗浄した。この過程を2〜3回遂行して水に溶解されている不純物を除去した。ここで、得られる共役リノール酸952g(95.2%)には未反応リノール酸0.5%以下、トランス-9、トランス-11共役リノール酸0.8%以下が含まれている。
本発明による油脂脂肪酸から不飽和脂肪酸を高純度で製造する工程を、図1に示した。上記1によって製造された転換された共役リノール酸を気体クロマトグラフィーで分析した結果を図2に示した。
図2に示されたように、転換された共役リノール酸は、パルミトレイン酸6.59%、ステアリン酸2.86%、オレイン酸14.20%、シス-9、トランス-11共役リノール酸37.36%、トランス-10、シス-12共役リノール酸38.91%、トランス-9、トランス-11共役リノール酸0.08%を含んでいて、発癌有害物質であるトランス-9、トランス-11共役リノール酸の形成を最小化させることが分かる。
2.共役リノール酸尿素包接化合物の結晶体の製造
70%のエチルアルコール水溶液9lに尿素3kgを加えて25〜30℃の温度で完全に溶解させた後、この温度を維持して上記1で得た共役リノール酸952gを注入して共役リノール酸尿素包接化合物の結晶体を形成させた。以後、この溶液を減圧ろ過して結晶体部分を50℃で乾燥して次の反応の2次核生成メカニズムの核として使用した。ここで、得られた結晶体は、SEM及びXRDで測定してそれぞれ図3及び図4に示した。
図3に示されたように、尿素自体は四角形構造であり、脂肪酸尿素包接化合物の結晶体は六角形格子構造を有することを確認した。
また、JCPDSカード(国際標準X-rayデータ)によると、尿素自体は四角形構造を有する一方、脂肪酸尿素包接化合物の結晶体は六角形構造を有することが知られている。図4に示されたように、本発明による脂肪酸尿素包接化合物の結晶体が六角形であることが確認されたので結晶体が形成されたことが分かる。
3.共役リノール酸の製造
70%のエチルアルコール水溶液12l、尿素4kg、共役リノール酸1kgを混合して70℃で完全に溶解した後、冷却速度0.7℃/分で冷却させながら50℃で上記2で製造した共役リノール酸尿素包接化合物の結晶体200gを注入した。ここで、上記結晶体が完全に溶解されないで結晶状態を維持することが工程上非常に好ましい。以後、結晶体が溶解されないで存在する状態で10℃まで0.7℃/分で冷却後、減圧ろ過して結晶体部分を回収した。この結晶体に水5kg、ヘキサン2ml及び少量の塩酸を加えて撹拌すると、上層部にはヘキサンが含まれた共役リノール酸を得ることができる。これからヘキサンを除去すれば濃縮された共役リノール酸930g(93.0%)を得ることができる。
[実施例2]
ガンマリノレン酸の製造
共役リノール酸の代りにボラジ油脂肪酸(ガンマリノレン酸20%)を使用して上記実施例1の1及び2の方法でガンマリノレン酸尿素包接化合物の結晶体を製造した。
70%エチルアルコール水溶液12l、尿素4kg、ボラジ油脂肪酸(ガンマリノレン酸20%)1kgを混合して70℃で完全に溶解した後、冷却速度0.7℃/分で冷却させながら50℃で上記で製造したガンマリノレン酸尿素包接化合物の結晶体を250gを注入した。以後、結晶体が溶解されないで存在する状態で15℃まで0.5℃/分で冷却後、減圧ろ過して結晶体部分は捨てて、ろ液のエチルアルコールを真空回転蒸発器を使用してエチルアルコールを除去した。上記溶液に水1kg、ヘキサン0.5ml及び少量の塩酸を加えて撹拌すると、上層部にはヘキサンが含まれたガンマリノレン酸を得ることができる。これからヘキサンを除去すれば濃縮されたガンマリノレン酸170g(99.3%)を得ることができる。
[実施例3]
DHAの製造
共役リノール酸の代りに微生物発酵乳(DHA40%)を使用して上記実施例1の1及び2の方法で DHA尿素包接化合物の結晶体を製造した。
70%のエチルアルコール水溶液9l、尿素3kg、微生物発酵乳(DHA40%)1kgを混合して70℃で完全に溶解した後、冷却速度0.6℃/分で冷却させながら50℃で上記で製造したDHA尿素包接化合物の結晶体を200g注入した。以後、結晶体が溶解されないで存在する状態で10℃まで0.5℃/分で冷却後、減圧ろ過して結晶体部分は捨てて、ろ液のエチルアルコールを真空回転蒸発器を使用してエチルアルコールを除去した。この溶液に水1kg、ヘキサン0.5ml及び少量の塩酸を加えて撹拌すると、上層部にはヘキサンが含まれたDHAを得ることができる。これからヘキサンを除去すれば濃縮されたDHA150g(99.1%)を得ることができる。
実験例:脂肪酸造成分析実験
本発明による脂肪酸の純度を確認するために、下記のような実験を遂行した。
上記実施例2及び3で製造したガンマリノレン酸及びDHAの組成を気体クロマトグラフィー(シマズcp9001、Chrompack)で分析した。
比較群には、特許文献1に記載されている方法で製造したガンマリノレン酸及びDHAを使用した。結果は、表1に示した。
Figure 2006291204
表1に示したように、尿素包接化合物法を使用した場合、本発明のガンマリノレン酸は 99.3%、DHAは99.1%である反面、比較群のガンマリノレン酸は87.1%、DHAは85.6%と現われた。上記のように、本発明の脂肪酸は、単に尿素包接化合物法のみを使用しても99%以上の高純度で脂肪酸を得ることができる。しかし、比較群では冷却結晶化法及びクロマトグラフィー法を一緒に使用して初めて99%以上の高純度の脂肪酸を得ることができる。
これは従来、尿素包接化合物を1日以上徐々に冷却させることにより酸敗が早く進行して酸化安定性が低下したため、比較群では酸敗を改善するためにアルコールと尿素の混合物に脂肪酸自体を5〜6時間分割注入したけれど、尿素と尿素包接化合物が同時に結晶で析出されために高純度の脂肪酸を得ることができなかった。しかし、本発明では溶液構造(cluster)内に尿素と尿素包接化合物が共存するため、小さな粒子から大きい粒子に変わる原理であるオストワルド成長(ostwald ripening)を使用して、尿素分子群が結晶を形成しようとすることを制御して小さな原子状態に戻るようにして、尿素らが脂肪酸周囲に付いて脂肪酸尿素包接化合物を形成するようにする。そこに水とヘキサンを1:1の重量費で加えて少量の塩酸を入れて撹拌して精製すると高純度の脂肪酸が得られる。
したがって、本発明による脂肪酸は、冷却結晶化法及びクロマトグラフィー法を使用しないで、単に尿素包接化合物法だけを使用して高純度の脂肪酸を得ることができる。
本発明の不飽和脂肪酸の製造方法は、脂肪酸尿素包接化合物を使用した2次核生成メカニズムによる尿素分子群の挙動を制御する方法であり、早い冷却速度でも尿素の結晶析出なしに所望する脂肪酸を完全に尿素包接化合物で形成させることができるので、高温での滞留時間の短縮により大量生産が可能であり、酸化安定性が非常に優秀で、分離選択性を大きく増加させる効果がある。
本発明による油脂脂肪酸から不飽和脂肪酸を高純度で製造する方法を示した工程図である。 本発明の実施例1によって製造された転換された共役リノール酸を気体クロマトグラフィーで分析した図である。 本発明による脂肪酸尿素包接化合物の結晶体をSEMで測定した図である。 本発明による脂肪酸尿素包接化合物の結晶体をXRDで測定した図である。

Claims (10)

1)C1〜C5アルコールにNaOHを加えて完全に溶解させて、油脂脂肪酸を加えて反応させた後、放冷させて脂肪酸に転換する工程、
2)エチルアルコール水溶液に尿素を加えて完全に溶解させた後、そこに上記工程1)で得た脂肪酸を注入して脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を形成する工程、及び
3) エチルアルコール水溶液、尿素、脂肪酸を混合して完全に溶解させた後、冷却させながら上記工程2)で得た脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を注入して反応させて脂肪酸を得る工程からなる不飽和脂肪酸の製造方法。
上記工程1)のアルコールが、プロピレングリコールであることを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記エチルアルコール水溶液が、60〜80%のエチルアルコール水溶液であることを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記エチルアルコール水溶液が、70%のエチルアルコール水溶液であることを特徴とする、請求項3記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記工程1)の油脂脂肪酸が、紅花油、ひまわり油、オリーブ油及びいわし油からなる群から選択された1種以上を含む動物または植物性油脂脂肪酸であることを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記不飽和脂肪酸が、ミリストレイン酸(myristoleic acid)、パルミトレイン酸(palmitoleic acid)、ガンマリノレン酸(γ-linolenic acid)、アルファリノレン酸(α-linolenic acid)、オレイン酸(oleic acid)、リノール酸(linoleic acid)、共役リノール酸(conjugated linoleic acid)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、及びEPA(エイコサペンタエン酸)からなる群から選択された1種以上を含むことを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記工程1)が、プロピレングリコール1重量部にNaOH0.25〜0.5重量部を加えて完全に溶解させて、油脂脂肪酸1〜2重量部を加えて反応させた後、50〜60℃に放冷させることを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記工程1)の遂行結果、未反応脂肪酸は0.2〜0.5%、トランス-9、トランス-11脂肪酸は1.0%以下含まれていることを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記工程2)が、エチルアルコール水溶液3〜5重量部に尿素1重量部を混合して、そこに上記工程1)で得た脂肪酸0.2〜0.4重量部を注入して脂肪酸尿素包接化合物の結晶体を形成することを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
上記工程3)が、70%のエチルアルコール水溶液9〜12重量部、尿素3〜4重量部、脂肪酸1重量部を混合して完全に溶解させた後、0.5〜1℃/分の速度で冷却させながら上記工程2)で得た脂肪酸尿素包接化合物の結晶体0.01〜0.05重量部を注入して反応させて脂肪酸を得ることを特徴とする、請求項1記載の不飽和脂肪酸の製造方法。
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