JP2006289666A - テープ処理装置、テープ処理装置のデモ処理方法、プログラム - Google Patents

テープ処理装置、テープ処理装置のデモ処理方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 点字が打刻された成果物のイメージや点字打刻処理の動作状態について、ユーザが容易にその内容を把握するための機能を備えたテープ処理装置等を提供することをその課題とする。
【解決手段】 処理テープに対し、墨字印刷および点字打刻可能に構成されたテープ処理装置において、墨字印刷をデモンストレーションするための第1デモデータ(Da,Df,M1)に基づいて、第1デモ処理を実行する第1デモ手段と、点字打刻をデモンストレーションするための第2デモデータ(Db,Dc,DpDi,M2a、M2b)に基づいて、第2デモ処理を実行する第2デモ手段と、第1デモ処理と第2デモ処理とを選択的に切り替える切替え手段と、を備えたものである。
【選択図】 図6

Description

本発明は、処理シートに墨字印刷および点字打刻を行うテープ処理装置、テープ処理装置のデモ処理方法、プログラムに関するものである。
従来、例えば処理テープに任意の情報を墨字印刷してラベルを作成するラベル作成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種のラベル作成装置において、店舗等でよく実施される印刷処理のデモンストレーションを行うためのデモ印刷機能を有するものがよく知られている。一方で、墨字印刷処理と点字打刻処理とを並行して行い、視覚障害者と晴眼者との両者が認識可能な点字ラベルを作成する点字ラベル作成装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−00818号公報 特開2001−88358号公報
ところで、自動販売機、エレベータおよび銀行のATM等、公共の場所において、視覚障害者に対して様々な情報を提供する点字ラベルを貼付することが現在急速に普及しつつある。すなわち、後者のような点字ラベル作成装置を必要とするユーザが増えてきている。このような状況においてユーザの間には、装置を購入する以前や購入直後に、点字ラベル作成装置が作成した成果物のイメージや処理速度といった動作状態を把握したいといった要望がある。このような要望に対して、墨字印刷処理については、上述のデモ印刷機能を点字ラベル作成装置に搭載すればよいが、点字打刻処理については対応不可能である。
上記の問題に鑑み、本発明は、点字が打刻された成果物のイメージや点字打刻処理の動作状態について、ユーザが容易にその内容を把握するための機能を備えたテープ処理装置、テープ処理装置のデモ処理方法、プログラムを提供することをその課題とする。
本発明のテープ処理装置は、処理テープに対し、墨字印刷および点字打刻可能に構成されたテープ処理装置において、墨字印刷をデモンストレーションするための第1デモデータに基づいて、第1デモ処理を実行する第1デモ手段と、点字打刻をデモンストレーションするための第2デモデータに基づいて、第2デモ処理を実行する第2デモ手段と、第1デモ処理と第2デモ処理とを選択的に切り替えるデモ切替え手段と、を備えたことを特徴とする。
同様に、本発明のテープ処理装置のデモ処理方法は、墨字印刷用の墨字専用テープと、墨字印刷および点字打刻の両方に適した墨字点字用テープが選択的に装着されると共に、墨字印刷および点字打刻可能に構成されたテープ処理装置のデモ処理方法において、墨字専用テープが装着された場合に、墨字専用テープに対し、墨字印刷をデモンストレーションするための第1デモ処理を実行し、墨字点字用テープが装着された場合に、墨字点字用テープに対し、点字打刻をデモンストレーションするための第2デモ処理を実行することを特徴とする。
これらの構成によれば、墨字印刷処理のデモンストレーションと、点字打刻処理のデモンストレーションとの2種類のデモ処理を実行することが可能となる。また、2種類のデモ処理を選択的に切り替えることができるので、ユーザの所望に応じたデモ処理を実行することができる。すなわち、店舗等でこのデモ機能を活用し販売促進活動に役立てたり、装置に不慣れなユーザがこのデモ処理を実行させ装置が有する各機能の概要を把握したりといった利用が可能となる。
この場合、処理テープには、墨字印刷用の墨字専用テープと、墨字印刷および点字打刻の両方に適した墨字点字用テープとが用意され、いずれもカートリッジに搭載した状態で着脱自在に装着されるようになっており、カートリッジを介して装着された処理テープの種別を検出するテープ種別検出手段、を更に備え、切替え手段は、テープ種別検出手段の検出結果に基づいて、第1デモ処理と第2デモ処理とを切り替えることが好ましい。
この構成によれば、装着された処理テープの種別を検出し、検出結果に基づいて、墨字印刷をデモンストレーションする第1デモ処理、または点字打刻をデモンストレーションする第2デモ処理を実行するので、ユーザが、実行するデモ処理の種別を選択する手間を省くことができる。すなわち、ユーザがデモ処理の種別を意識することなく、共通の操作で第1デモ処理および第2デモ処理を実行することが可能となる。また、ユーザが誤って点字用の処理テープに墨字印刷の第1デモ処理を行ったり、墨字用の処理テープに点字打刻の第2デモ処理を行ったりといった失敗を未然に防止することができる。なお、点字用の処理テープは、点字という物理的な加工にマッチしたテープ材で構成されるため高価であり、墨字用の処理テープを兼用することは経済的に好ましくない。
また、これらの場合、第2デモデータには、点字打刻データとして、複数の点字から成る点字列の点字列データが含まれると共に、墨字印刷データとして、点字列の墨字訳データが含まれていることが好ましい。
この構成によれば、点字に関する知識をほとんど有していないユーザでも、第2デモ処理によって打刻された点字の内容を、同じ第2デモ処理によって墨字印刷された墨字印刷データを通して容易に把握することができる。
さらにこれらの場合、墨字印刷のテスト印刷を実行する墨字テスト手段と、点字打刻のテスト打刻を実行する点字テスト手段と、テスト印刷とテスト打刻とを選択的に切り替えるテスト切替え手段と、を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、テープ処理装置によって、墨字印刷処理や点字打刻処理が正常に実行されているか否かを確認するためのテスト印刷およびテスト打刻をさらに実行することが可能となる。
本発明のプログラムは、上記のいずれか1に記載のテープ処理装置における各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
この構成によれば、点字が打刻された成果物のイメージや点字打刻処理の動作状態について、ユーザが容易にその内容を把握するためのプログラムを提供することが可能となる。
以下、添付の図面に基づいて、本発明の一実施形態に係るテープ処理装置等をラベル作成装置に適用した場合について説明する。このラベル作成装置は、墨字印刷部と点字打刻部とを有し、墨字印刷部において、処理テープに墨字印刷を行い、その印刷済み部分をカットしてテープ片を得た後、これを点字打刻部に手差しで挿入し、点字打刻部において、テープ片に点字打刻を行うものである。
図1は、ラベル作成装置の閉蓋状態の外観斜視図であり、図2は、その開蓋状態の外観斜視図である。両図に示すように、ラベル作成装置1は、処理テープT(図2参照)に対して墨字印刷を行うと共に、処理テープTから得られたテープ片Ta(図2参照)に対し点字打刻を行う装置本体2と、処理テープTおよびインクリボンRを収容し、装置本体2に着脱自在に装着されるテープカートリッジCとを備えている。
装置本体2は、装置ケース3により外殻が形成され、その内部に広く墨字印刷部62が構成され、装置ケース3の後半部右部に点字打刻部64が構成されている。装置ケース3の前半部上面には、各種キー4を備えたキーボード5が配設されている。装置ケース3の後半部上面には、開閉蓋7が広く設けられ、開閉蓋7の前側にはこれを開放する蓋体開放ボタン8が設けられている。開閉蓋7の表側にはキーボード5からの入力結果等を表示する長方形のディスプレイ9が形成されている。
蓋体開放ボタン8を押して開閉蓋7を開放すると、その内部には、テープカートリッジCが装着されるカートリッジ装着部6が窪入形成されており、カートリッジ装着部6には、テープカートリッジCから繰り出される処理テープTに墨字印刷を行う印刷ヘッド21が配設されている(図2参照)。
装置ケース3の左側部には、カートリッジ装着部6と装置外部とを連通する印刷テープ排出口18が形成され、この印刷テープ排出口18に臨んで装置ケース3には、処理テープTを切断するためのカッタユニット31が内蔵されている。カッタユニット31は、印刷テープ排出口18に臨むように配設されており、モータ駆動(フルカッタモータ32;図4参照)により、処理テープTをハサミ形式で切断するフルカッタ33と、フルカッタ33に対してテープ送り方向下流側に配設され、モータ駆動(ハーフカッタモータ34;図4参照)により、必要に応じて後述する処理テープTの記録テープTrのみを切断する(ハーフカット)ストッパ付きハサミ形式のハーフカッタ35と、を備えている。このハーフカットにより、処理テープTには、後述する打刻アッセンブリ40に挿入する挿入方向先端部に、捨て代部(図示省略)が形成される。
一方、装置ケース3の後半部上面の右部には、点字打刻部64が配設されている。点字打刻部64には、点字打刻部64の主体を為す打刻アッセンブリ40を前後に挟んで、テープ片Taの印刷面を上にして前方から手差し挿入する打刻テープ挿入部(シート挿入部)11、および点字打刻されたテープ片Taが後方に排出される打刻テープ排出部12が形成されている。打刻テープ挿入部11には、その幅を調整可能な手差しガイド13が設けられている。なお、図1における符号15は、打刻アッセンブリ40を覆う打刻部カバーである。
装置ケース3の右側部には、電源供給のための電源供給口16と、図外のパーソナルコンピュータ等の外部装置と接続するための接続口17(インタフェース)が形成される。これにより、接続口17には、外部装置を接続することができ、この外部装置によって生成された文字情報等に基づいて、墨字印刷や点字打刻を行うことができるようになっている。また、両図では省略したが、装置ケース3の内部には、装置本体2を統括制御する制御部60(図4参照)を構成する回路基板が搭載されている。
カートリッジ装着部6には、発熱素子を有しヘッドカバー20に覆われた印刷ヘッド21と、後述するテープリール26の位置決めをする位置決め突起22と、テープカートリッジCの処理テープTおよびインクリボンRを送り、印刷ヘッド21に対峙するプラテン駆動軸(図示省略)、およびインクリボンRを巻き取る巻取り駆動軸(図示省略)とが突設され、またカートリッジ装着部6の隅部には、複数のマイクロスイッチで構成されたテープ識別センサ23(図4参照)が設けられている。また、カートリッジ装着部6の底板の内側には、プラテン駆動軸および巻取り駆動軸を駆動する印刷送りモータ24(図4参照)や減速ギア列等(図示省略)が内蔵されている。
テープカートリッジCは、カートリッジケース25の内部に、処理テープTを巻回したテープリール26と、右下部にインクリボンRを巻回したリボン繰出しリール27およびリボン巻取りリール30とを収容して構成されている。また、テープリール26の左下部には印刷ヘッド21を覆うヘッドカバー20に差し込むための貫通開口28が形成されている。さらに、処理テープTとインクリボンRとが重なる部分に対応し、上記プラテン駆動軸に嵌合して回転駆動するプラテンローラ29が配置されている。
テープカートリッジCをカートリッジ装着部6に装着すると、ヘッドカバー20に貫通開口28が、位置決め突起22にテープリール26が、巻取り駆動軸にリボン巻取りリール30が、プラテン駆動軸にプラテンローラ29が、それぞれ差し込まれ、この状態で開閉蓋7を閉蓋すると、これに連動して、印刷ヘッド21が処理テープTおよびインクリボンRを挟み込んでプラテンローラ29に当接し、印刷待機状態となる。そして、キーボード5等から入力された文字情報等に対応して制御部60で作成された墨字データに基づき、プラテン駆動軸および巻取り駆動軸が周期回転して、処理テープTおよびインクリボンRを送りながら、印刷ヘッド21により墨字印刷が行われる。これと共に、リボン繰出しリール27から繰り出されたインクリボンRは、貫通開口28の開口壁を周回してリボン巻取りリール30に巻き取られる。墨字印刷後の処理テープTは、ハーフカッタ35により捨て代部(図示省略)が形成されると共に、印刷済み部分がフルカッタ33によりカットされ、カットされたテープ片Taが印刷テープ排出口18から外部に排出される。
処理テープTはロール状に巻回され、カートリッジケース25内に収容されている。また、処理テープTにはテープ幅や材質が異なる複数種のものが用意されており、カートリッジケースCの裏面には、小さな複数の被検出孔(図示省略)が形成され、上記のテープ識別センサ23によってこの複数の被検出孔を識別し、処理テープTの種別を識別できるようになっている。特に処理テープTには、墨字印刷用の墨字専用テープT1と、墨字印刷および点字打刻の両方に適している墨字点字用テープT2とが含まれ、墨字専用テープT1は、裏面に粘着剤層が塗着されたPET(ポリエチレンテレフタレート)製の記録テープTrと、この粘着剤層により記録テープTrに貼付された上質紙等の剥離テープTp1とから構成されている。一方、墨字点字用テープT2は、墨字専用テープT1と同じ構成(厚みは異なるが)の記録テープTrと、記録テープTr同様にPET製の剥離テープTp2とから構成されている。
これは、墨字点字用テープT2の剥離テープTp2を、墨字専用テープT1の剥離テープTp1よりも衝撃吸収力が小さく、且つ打刻に対し破れを生ずることの無いPET材で構成することで、打刻ピン48(図3参照)による打刻力を記録テープTrに無駄なく伝達し、且つ塵埃の発生を防止することを可能とするためである。従って墨字点字用テープT2は、墨字専用テープT1と比較して高価なものとなっている。なお、墨字専用テープT1および墨字点字用テープT2はいずれも記録テープTrを外側にし、かつ剥離テープTp(Tp1,Tp2)を内側にして巻回され、それぞれカートリッジケース25内に収容されている。
図3(a)を参照すると、打刻アッセンブリ40は、打刻テープ挿入部11と打刻テープ排出部12とを直線状に結ぶテープ走行路36に臨んでおり、点字打刻を行うと共にテープ走行路36の幅方向におけるカートリッジ装着部6側半部に寄せて配設した打刻ユニット41(点字打刻手段)と、打刻テープ挿入部11から手差し挿入されたテープ片Taを、打刻テープ排出部12に向かって送るテープ送りユニット42とを備えている。
テープ送りユニット42は、テープ片Taを回転送りする送りローラ44と、送りローラ44を回動自在に軸支するローラ軸支部45と、送りローラ44を回転させる正逆回転可能な打刻送りモータ43(図4参照)と、打刻送りモータ43の動力を送りローラ44に伝える動力伝達機構(図示省略)と、送られてくるテープ片Taの先端を検出する先端検出機構46とを備えている。打刻送りモータ43が駆動すると、これに伴って動力伝達機構を介して送りローラ44が回転しテープ片Taが送られると共に、送られてゆくテープ片Taの先端を先端検出機構46が検出し、これをトリガとして、打刻ユニット41により点字の打刻が開始される。
また、図3(b)を参照すると、打刻ユニット41は、送りローラ44に対しテープ送り方向の上流側に配設され、挿入したテープ片Taの下側に配設した打刻部47と、打刻部47に対向する位置に設けられた打刻受け部51とで構成されている。打刻部47は、点字(6点点字)を構成する6個の打刻凸部のうち縦列3個の打刻凸部に対応して配列された3個の打刻ピン48と、3個の打刻ピン48の打刻動作を進退自在に案内する打刻ガイドブロック49と、駆動源となる3個のソレノイド50と、を有している。打刻受け部51は、3個の打刻ピン48に対応する3個の受け溝52が形成される。テープ送りユニット42により、テープ片Taを送りながら、3個のソレノイド50を駆動源として3本の打刻ピン48を受け溝52に向かって選択的に跳ね上げて打刻動作をさせ、テープ片Taにいわゆる6点点字の打刻凸部を形成する。
次に、図4を参照し、ラベル作成装置1の制御系の構成について説明する。ラベル作成装置1は、キーボード5およびディスプレイ9を有し、ユーザによる文字情報の入力や各種情報の表示等のユーザインタフェースをつかさどる操作部61と、テープカートリッジC、印刷ヘッド21および印刷送りモータ24を有し、処理テープTおよびインクリボンRを送りながら処理テープT上に入力された文字情報に基づく墨字データを印刷する墨字印刷部62と、フルカッタ33、ハーフカッタ35およびこれらを駆動するフルカッタモータ32、ハーフカッタモータ34を有し、印刷済みの処理テープTにフルカット、ハーフカットを行う切断部63と、を備えている。
さらにラベル作成装置1は、ソレノイド50、打刻ピン48および打刻送りモータ43を有し、テープ片Taを搬送しながらテープ片Taに文字情報に基づく点字データを点字打刻する点字打刻部64と、テープ識別センサ23や先端検出機構46等の各種センサを有し、各種検出を行う検出部65と、ディスプレイドライバ66、ヘッドドライバ67、印刷送りモータドライバ68、カッタモータドライバ69、打刻ドライバ70および打刻送りモータドライバ71を有し、各部を駆動する駆動部72と、各部と接続され、ラベル作成装置1全体を制御する制御部60と、により構成されている。
制御部60は、CPU73、ROM74、RAM75および入力制御装置76(IOC:Input Output Controller)を備え、互いに内部バス77により接続されている。そして、CPU73はROM74内の制御プログラムにしたがって、IOC76を介してラベル作成装置1内の各部から各種信号・データを入力する。また、入力した各種信号・データに基づいて、RAM75内の各種データを処理し、IOC76を介してラベル作成装置1内の各部に各種信号データを出力し、これにより墨字印刷処理や点字打刻処理の制御等を行う。
この制御により、処理テープTに対し様々な処理をすることが可能となる。例えば、処理テープTに墨字印刷をし、切断してテープ片Taを得、点字を打刻して、墨字印刷および点字打刻の両方がなされているテープ片Taを得ることはもちろんのこと、点字打刻をせず、墨字印刷のみを行って、切断し、テープ片Taを得ることもできる。また、墨字印刷をせず、処理テープTを切断してテープ片Taを得、点字打刻のみ行うこともできる。なお、処理後のテープ片Taは、墨字・点字併記ラベル、墨字ラベル、点字ラベルとして、それぞれ貼着対象物に貼着される。
ところで、本実施形態に係るラベル作成装置1は、墨字印刷のデモンストレーションを行う第1デモ処理、および点字打刻のデモンストレーションを行う第2デモ処理を行うことが可能である。そこで、この第1デモ処理および第2デモ処理について以下詳細に説明する。図5は第1デモ処理および第2デモ処理の流れを示すフローチャートである。同図に示すように、ユーザが所定のキー操作を行いデモ処理の実行を指示すると(S01)、ラベル作成装置1は、テープ識別センサ23により装着されている処理テープTの種別を検出する(S02)。そして、処理テープTの種別が墨字専用テープT1である場合、ラベル作成装置1は、ROM74に記憶している第1デモデータの墨字印刷データを、墨字印刷部62により墨字専用テープT1に印刷する(S03)。一方、処理テープTの種別が墨字点字用テープT2である場合、ラベル作成装置1は、墨字印刷部62によりROM74に記憶している第2デモデータの墨字印刷データを墨字点字用テープT2に印刷し(S04)、さらに点字打刻部64により第2デモデータの点字打刻データを墨字点字用テープT2に打刻する。
さらに、ラベル作成装置1が第1デモ処理を実行し作成したラベルL1および第2デモ処理を実行して作成したラベルL2について図6を参照して説明する。同図に示すようにラベルL1は、第1デモ処理において第1デモデータの墨字印刷データが印刷されている。第1デモデータの墨字印刷データには、ラベル作成装置1の使用に関してユーザに注意を促す注意表示データDaと、ラベル作成装置1が有する機能をユーザに紹介する機能表示データDfとが含まれている。
注意表示データDaは、墨字印刷と点字打刻とでは処理テープの種別が異なる旨を表し、ラベルL1には、例えば「専用テープに点字を打刻!」および「※これは印刷専用テープです。点字は打刻できません。」といった文字列が印刷されている。従ってユーザはこの注意表示データDaによって、現在装置には墨字専用テープT1が装着されていること、および点字打刻を行うには専用の処理テープ(墨字点字用テープT2)が別途必要であること、の2点を容易に理解することが可能となる。なお、注意表示データDaとしてテープの種別に限らず装置の使用に関する各種注意事項を印刷してもよい。
また機能表示データDfは、点字打刻が可能である旨を表し、ラベルL1には例えば「点字も打てるラベルライタ」という文字列が太字で強調印刷されている。従ってユーザはこの機能表示データDfによって、装置に点字打刻機能が搭載されていることを容易に把握することができる。すなわち、墨字印刷機能の利用のみを想定しているユーザに対しても、ラベル作成装置1を用いて点字打刻が可能であることを強くPRすることができる。さらに、ラベル作成装置1が有する各種書体、記号、フォント、点字翻訳機能等を機能表示データDfとして印刷してもよい。また、注意表示データDaと機能表示データDfとの間には、注意表示データDaと機能表示データDfとを区分けするための区分マークM1が印刷される。この区分マークM1が印刷されることによって、印刷された注意表示データDaおよび機能表示データDfが読み易くなり且つラベルL1の見栄えもよい。なお、区分マークM1の印刷データも第1デモデータの墨字印刷データに含まれている。
一方ラベルL2は、第2デモ処理において第2デモデータの墨字印刷データが印刷され、さらに第2デモデータの点字打刻データが打刻されている。第2デモデータの墨字印刷データには、点字打刻データの内容を墨字で表す墨字訳データDpと、ラベル作成装置1が有する各機能をユーザに宣伝するコマーシャルデータDcとが含まれている。また、第2デモデータの点字打刻データは、複数の点字から成る点字列データDbで構成され、この点字列データDbに基づいて例えば点字列「テンジ」がラベルL2に打刻される。そして、墨字訳データDpとして「←「てんじ」と打刻してあります。」といった文字列がラベルL2に印刷される。従って、点字に関する知識をほとんど有していないユーザでも、第2デモ処理によって打刻された点字の内容を容易に理解することができる。
またコマーシャルデータDcとして、ラベルL2には例えば「点字も打てるラベルライタ」という文字列が太字で強調印刷されている。これにより、ユーザに対してラベル作成装置1に搭載されている点字打刻機能を強調することができる。特に店舗等で実施されている実演販売等においてこのデモ処理を行うことによって、点字打刻機能を顧客に強くPRすることができ、装置の売上げ向上が期待できる。さらに、ラベルL2には点字列データDbの開始位置および終了位置をマーキングする位置マークM2a,M2bが印刷されるので、ユーザにとって点字の打刻位置が一目瞭然である。特に本実施形態のように、墨字印刷処理工程の後ユーザが点字打刻部64(打刻テープ挿入部11)へラベルL2を手差し挿入する構成の場合、墨字印刷処理工程の直後は点字列データDbの部分が空白となっている。従って、墨字訳データDpおよび位置マークM2a、M2bが印刷されることにより、点字列データDbの打刻位置がユーザに対して示唆されるので、ユーザが戸惑う虞がない。
なお、ラベル作成装置1は、墨字印刷終了後、印刷テープ排出口18から処理テープTを排出すると共に、ディスプレイ9上に点字打刻部64(打刻テープ挿入部11)へのテープ挿入を促す旨のメッセージ表示をユーザに対して行う。また、メッセージ表示に代えてインジケータやLEDによって表示を行ってもよい。さらに、位置マークM2a,M2bは、点字列データDbの開始位置および終了位置に限らず例えば点字列データDbの打刻領域を囲むように印刷する等、どのような形状でもよい。
さらに第2デモ処理では、墨字印刷処理の後、記録テープTr(図2参照)のみを切断するハーフカットがハーフカッタ35により行われ、このハーフカットによってラベルL2には捨て代部L2aが形成される。そしてこの捨て代部L2aには、墨字印刷処理の後、ユーザが点字打刻部64(打刻テープ挿入部11)へラベルL2を手差し挿入する際の挿入方向を指標する挿入方向データDiが印刷される。従って、ユーザはラベルL2に印刷された挿入方向を指標としてラベルL2を点字打刻部64(打刻テープ挿入部11)に挿入することができる。なお、位置マークM2a,M2bのマークデータおよび挿入方向データDiも第2デモデータの墨字印刷データに含まれている。
また、本実施形態のラベル作成装置1は、墨字印刷処理および点字打刻処理のデモンストレーションを行うデモ処理に加えて、墨字印刷部62および点字打刻部64が正常に動作しているかを確認するためのテスト処理、すなわち墨字印刷部62をテストするための第1テスト処理および点字打刻部64をテストするための第2テスト処理を行うことが可能である。このテスト処理も上述のデモ処理同様に、ROM74に記憶している第1テスト処理を行うための第1テストデータ、および第2テスト処理を行うための第2テストデータに基づいて行われ、ユーザが所定のキー操作を行いテスト処理の実行を指示し、この指示を受けラベル作成装置1は、テープ識別センサ23の識別結果に基づいて第1テスト処理または第2テスト処理を開始する。
図7は、第1テスト処理を実行し作成したラベルL3および第2テスト処理を実行し作成したラベルL4を示している。ラベルL3には第1テストデータとして、グレースケール部ts1、空白部ts2、ベタ塗り部ts3から成る長方形Dtsが印刷される。従ってユーザは第1テスト処理のテスト結果を確認し墨字印刷部62の印刷精度が正確であるかどうかを確認することができる。特にラベル作成装置1の製造出荷時等にこの第1テスト処理は有効である。また、長方形Dtsに加えて、漢字や記号を含むテキストデータをさらに第1テストデータとして印刷してもよい。
また、ラベルL4には第2テストデータとして、点字の「め」すなわち6点点字において全ての点が打刻点となる点字のイメージを、墨字で表した墨字データDtpが繰返し印刷され、さらにその点字となる点字データDtbが墨字データDtpに対応して打刻されている。すなわち、第2テスト処理では、第2デモ処理同様に墨字印刷部62により墨字データDtpが印刷された後、点字打刻部64により点字データDtbが打刻される。また第2テスト処理においてもハーフカット処理が行われ、形成された捨て代部L4aにラベルL4を手差し挿入する際の挿入方向を指標する挿入方向データDiが印刷される。
第2テスト処理を行いそのテスト結果を確認することで、ユーザは点字打刻部64により正常に打刻動作が行われたか否かを確認できるとともに、連続的な不打刻、打刻高さの段階的な低下、打刻凸部の位置ずれ等の不具合がある場合、その打刻結果に基づいて不具合となる要因をほぼ特定することも可能である。さらに、印刷された墨字データDtpと打刻された点字データDtbとを比較することにより、墨字データDtpと同様なパターンで点字データDtbが点字打刻部64により的確に打刻動作が行われたか否かを容易に判定することができる。
なお、本実施形態では、テープ識別センサ23が処理テープTの種別を検出し、この検出に基づいてデモ処理またはテスト処理を実行しているが、ユーザが所定のキー操作を行うことにより第1デモ処理(第1テスト処理)または第2デモ処理(第2テスト処理)の実行を選択して指示する構成でもよい。このとき、指示された処理に適した処理テープTがラベル作成装置1に装着されていない場合、ユーザに対して警告を表示する等のエラー制御を行うことが好ましい。また、第2デモ処理(第2テスト処理)において墨字印刷処理を省略し、点字打刻部64による点字打刻のみを行ってもよい。このとき、点字打刻部64(打刻テープ挿入部11)への処理テープT(テープ片Ta)の挿入をトリガとして第2デモ処理を開始してもよい。
さらに、上記の例に示した、ラベル作成装置1の各部(各機能)をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを記憶媒体(図示省略)に格納して提供することも可能である。記録媒体としては、CD−ROM、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。
また、上述した実施例によらず、ラベル作成装置1の装置構成や処理工程等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
ラベル作成装置の閉蓋状態の外観斜視図である。 ラベル作成装置の開蓋状態の外観斜視図である。 打刻ユニットの平面図および断面図である。 ラベル作成装置の制御ブロック図である。 デモ処理の流れを示すフローチャートである。 第1デモ処理の実行例および第2デモ処理の実行例を示す図である。 第1テスト処理の実行例および第2テスト処理の実行例を示す図である。
符号の説明
1 ラベル作成装置 21 印刷ヘッド
23 テープ識別センサ 41 打刻ユニット
73 CPU C テープカートリッジ
T 処理テープ T1 墨字専用テープ
T2 墨字点字用テープ Da 注意表示データ
Db 点字列データ Dc コマーシャルデータ
Df 機能表示データ Di 挿入方向データ
Dp 墨字訳データ M2a,M2b 位置マーク

Claims (6)

  1. 処理テープに対し、墨字印刷および点字打刻可能に構成されたテープ処理装置において、
    前記墨字印刷をデモンストレーションするための第1デモデータに基づいて、第1デモ処理を実行する第1デモ手段と、
    前記点字打刻をデモンストレーションするための第2デモデータに基づいて、第2デモ処理を実行する第2デモ手段と、
    前記第1デモ処理と前記第2デモ処理とを選択的に切り替えるデモ切替え手段と、を備えたことを特徴とするテープ処理装置。
  2. 前記処理テープには、前記墨字印刷用の墨字専用テープと、当該墨字印刷および点字打刻の両方に適した墨字点字用テープとが用意され、いずれもカートリッジに搭載した状態で着脱自在に装着されるようになっており、
    前記カートリッジを介して装着された前記処理テープの種別を検出するテープ種別検出手段、を更に備え、
    前記切替え手段は、前記テープ種別検出手段の検出結果に基づいて、前記第1デモ処理と前記第2デモ処理とを切り替えることを特徴とする請求項1に記載のテープ処理装置。
  3. 前記第2デモデータには、点字打刻データとして、複数の点字から成る点字列の点字列データが含まれると共に、墨字印刷データとして、前記点字列の墨字訳データが含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のテープ処理装置。
  4. 前記墨字印刷のテスト印刷を実行する墨字テスト手段と、
    前記点字打刻のテスト打刻を実行する点字テスト手段と、
    前記テスト印刷と前記テスト打刻とを選択的に切り替えるテスト切替え手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のテープ処理装置。
  5. 墨字印刷用の墨字専用テープと、当該墨字印刷および点字打刻との両方に適した墨字点字用テープが選択的に装着されると共に、墨字印刷および点字打刻可能に構成されたテープ処理装置のデモ処理方法において、
    前記墨字専用テープが装着された場合に、前記墨字専用テープに対し、前記墨字印刷をデモンストレーションするための第1デモ処理を実行し、
    前記墨字点字用テープが装着された場合に、前記墨字点字用テープに対し、前記点字打刻をデモンストレーションするための第2デモ処理を実行することを特徴とするテープ処理装置のデモ処理方法。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載のテープ処理装置における各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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