JP2006279181A - 緊急通報受信装置及び緊急通報受信方法 - Google Patents

緊急通報受信装置及び緊急通報受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】緊急通報受信装置及び緊急通報受信方法に関し、受信センターで通報受信可能な緊急通報端末機の機種が限定されず、通報した発信者の情報を受信センターで自動的に表示し、受信センター運用者が発信者を確認して通報に応答することを可能にする。
【解決手段】ダイヤル信号の送出により回線接続が行われる公衆回線を通信回線として使用し、該通信回線から供給される発信電話番号情報を受信し、該発信電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている発信者に関する情報を検索し、また、該通信回線から供給される着電話番号情報を受信し、該着電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている着電話番号対応の通報種別を検索し、呼出信号の受信前に、発信者の通報種別及び発信者宅の緊急通報端末機の機種を判定し、該通報種別及び緊急通報端末機の機種に対応した通報受信動作を行い、また、発信者に関する情報を表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、緊急通報受信装置及び緊急通報受信方法に関し、特に、自治体或いは消防署などが事業運営している高齢者向け緊急通報システム等に適用され、自治体、福祉施設、或いは消防署内の受信センターに設置される緊急通報受信装置であって、利用者宅に設置された緊急通報端末機又は電話機からの通報の受信時に、該通報に係る発信端末機種及びその通報データ送信手段の判定、並びに発信者の通報意図に対応した通報種別の判定を行うことができる緊急通報受信装置及び緊急通報受信方法に関する。
緊急通報システムとは、予め登録されたサービス利用者である高齢者などが体調不良などを訴えた場合や、利用者宅で火災等の不慮の災害が発生した場合や、利用者が健康・暮らし・行政の面で相談などを行いたい場合に、利用者宅に設定された緊急通報端末機又は電話機から受信センターに手動により又は自動的に通報を発し、利用者と受信センターとの間に通信回線を介した双方向会話を可能にし、利用者は受信センターから様々なサービスを受けることができるシステムである。受信センターでは、利用者からの通報の内容に応じて、救急車や人員の派遣、或いは必要に応じて専門部門への通報の転送といった対応処置を講じる。
従来の緊急通報システムの構成を図5に示す。緊急通報システムは、利用者宅に設置される緊急通報端末機5−1、該緊急通報端末機5−1に接続された緊急押しボタン5−2、無線緊急ボタン5−3、災害検知センサ5−4、受信センターに設置する緊急通報受信装置5−5、緊急通報端末機5−1と緊急通報受信装置5−5とを接続する通信回線5−6により構成される。
緊急通報受信装置5−5の主な構成要素を図6に示す。緊急通報受信装置5−5は、緊急通報端末機5−1から通信回線5−6を経由してモデム信号又はDTMF(Dial Tone Multi Frequency)信号等のデータ信号による通報を受信する受信部6−1、受信した通報データを検索キーとして、発信者に関する登録情報を検索する検索部6−3、利用者に関する登録情報を管理するデータベース部6−4、受信した通報データと発信者に関する登録情報を受信センター運用者に表示する表示部6−5、通報データ受信に引き続いて、受信センター運用者が発信者と双方向会話を行うための電話機6−6、受信センター運用者が利用者に関するデータの登録操作を行う入力部6−7、全体の動作を制御する制御部6−2から成る。
従来の緊急通報受信装置5−5の通報受信時の動作を図7を参照して説明する。発信者から通報があると、緊急通報受信装置5−5の受信部6−1は、通信回線5−6より呼出信号を受信する(7−1)。この呼出信号に対し、受信部6−1はオフフック信号を応答し(7−2)、モデム信号又はDTMF信号などのデータ信号による通報受信を行う(7−3)。通報受信が終了すると、受信通報内容のデータを検索部6−3に送出する(7−4)。
検索部6−3は該受信通報内容のデータを用いて、発信者に関する登録情報の検索を行い、データベース部6−4から通報データの利用者IDを検索キーとして、発信者の氏名・住所といった個人情報を検索する(7−5)。検索が終了すると、検索された発信者情報及び受信した通報内容のデータを表示部6−5に送出し(7−6)、表示部6−5はそれらのデータを表示し(7−7)、また、受信部6−1は電話機6−6を鳴動させる(7−8)。受信センター運用者は、表示部6−5に表示された情報を確認しながら電話機6−6で応答することで、発信者と双方向会話が可能となり、発信者であるサービス利用者へ各種サービスを提供する。
このような緊急通報受信装置5−5では、緊急通報端末機5−1から通信回線5−6を経由してモデム信号又はDTMF信号などによる通報データの受信を行っているが、このデータ信号のデータ形式には統一した規格がなく、緊急通報端末機5−1の機種が異なる毎に異なったデータ形式となっているのが実状である。このため、緊急通報受信装置5−5に対して通報送信可能な緊急通報端末機5−1の機種が限定されてしまう問題点がある。
この問題は、事業運営者が緊急通報端末機5−1を公開調達することができず、競争原理が働かないため、緊急通報端末機5−1の導入コストの低減化がなかなかできないという問題点に繋がり、独占禁止・談合防止の観点からこれを改善することが可能なシステムが要望されている。
これに対し、システム導入の低コストを図った簡易型緊急通報システムの構成を図8に示す。簡易型緊急通報システムは、図5の緊急通報システムに比べて、利用者宅側の構成は変わらないが、受信センター側を電話機6−6のみを備えた構成とすることで、システム導入コストを低減化している。
簡易型緊急通報システムの通報受信時の動作を図9を参照して説明する。発信者から通報があると、電話機6−6は通信回線5−6より呼出信号を受信して鳴動する(9−1)。この呼び出しに対し、受信センター運用者が電話機6−6をオフフックして応答すると(9−2)、双方向会話が可能となり、緊急通報端末機5−1は音声メッセージで利用者ID及び通報内容を送出し(9−3)、受信センター運用者はこの音声メッセージの内容を確認して、サービス利用者の発信者へ各種サービスを提供する(9−4)。
簡易型緊急通報システムでは、緊急通報端末機5−1から受信センターへの通報は、モデム信号やDTMF信号などのデータ信号ではなく、予め緊急通報端末機5−1に登録された音声メッセージにより行われるため、緊急通報システムの問題点である通報データ受信可能な緊急通報端末機5−1の機種の限定は起こらない。
しかしながら、受信センターでは受信センター運用者が、緊急通報端末機5−1から送出される音声メッセージを聴き取り、そのメッセージ内容を基に、通報内容の利用者IDから発信者に関する情報をマニュアル作業で検索する必要があるため、利用者の数が膨大になると、マニュアルによる検索作業が煩雑になり、利用者数が多い受信センターでは簡易型緊急通報システムを採用することはできない。
近年の緊急通報端末機5−1は、受信センターへの通報手段として、モデム信号やDTMF信号等のデータ信号で送出する手段と音声メッセージで送出する手段との両手段を備え、その何れの手段でも送出することができるようになっているのが一般的である。
緊急通報受信装置5−5で通報受信が可能な緊急通報端末機5−1が限定されてしまう前述の問題点に対して、緊急通報受信装置5−5に改善を施した従来の緊急通報システムの構成を図10に示す。この緊急通報受信装置は、通報データ送信手段が異なる緊急通報端末機5−1A,5−1B,・・・5−1X毎に、受信センターへの通報先電話番号が異なるようにし、通報データ送信手段が異なる緊急通報端末機5−1A,5−1B,・・・5−1X毎に、緊急通報受信装置5−5内にそれぞれの専用受信部6−1A,6−1B,・・・6−1Xを設け、それぞれの専用受信部6−1A,6−1B,・・・6−1Xで通報データを受信することにより、前述の問題点を改善していた。
本発明に関連する緊急通報についての先行技術文献として、顧客からの緊急通報時に、顧客が電話端末での対話が困難な状態でも、顧客側の状況の判断がオペレータ側で容易に行えるコールセンターシステムについて下記の特許文献1に記載されている。また、緊急通報ボタンを備える送信機(子機)の用途を緊急通報のみに限定することなく、一般の音声通話を行う機能も備え、例えば福祉用の汎用コードレス子機として使用可能とした緊急通報装置について下記の特許文献2に記載されている。また、センター制御装置と公衆電話回線などの通信回線を介して接続され、自動検針やセキュリティサービスなどの自動通報のデータを、モデム信号で送信する端末網制御装置を備えた通信システムなどに関して下記の特許文献3に記載されている。
特開2003−008746号公報 特開2001−57604号公報 特開2001−136297号公報
通報データ送信手段が異なる緊急通報端末機5−1A,5−1B,・・・5−1Xに対して、図10に示したような改善策を施した従来の緊急通報受信装置は、通報データの送信手段が異なる緊急通報端末機の機種毎に専用受信部6−1A,6−1B,・・・6−1Xを備える必要があり、かつ、通報データの送信手段が異なる新たな緊急通報端末機の機種が追加される度に、緊急通報受信装置5−5内に、新機種対応の専用受信部を追加・製造・実装する必要があるため、緊急通報システムの導入・維持に多額のコストが掛かるという問題があった。
従って、上記の構成による緊急通報受信装置は、緊急通報システム導入時点において、将来を含めて使用される緊急通報端末機の種類が判明している場合で、かつ、その種類が少ない場合にのみ採用されている。すなわち、従来の緊急通報受信装置では、前述の問題点が十分に改善されていなかった。
本発明は、受信センターで通報受信可能な緊急通報端末機の機種が限定されず、また、通報に対して受信センター運用者がマニュアル検索作業等を行うことなく、発信者を確認しながら通報に応答することができる緊急通報受信装置及び緊急通報受信方法を提供することを目的とする。
本発明の緊急通報受信装置は、(1)ダイヤル信号の送出により回線接続が行われる公衆回線を通信回線として通報の受信に使用する緊急通報受信装置において、前記通信回線から供給される発信電話番号情報を受信する発信電話番号情報受信手段と、前記発信電話番号情報受信手段で受信された発信電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている発信者に関する情報を検索する発信者情報検索手段と、前記通信回線から供給される着電話番号情報を受信する着電話番号情報受信手段と、前記着電話番号情報受信手段で受信された着電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている通報種別を検索する通報種別検索手段と、発信者からの通報の着信の際に、呼出信号の受信前に、発信者の通報種別及び発信者宅の緊急通報端末機の機種を判定し、該通報種別及び緊急通報端末機の機種に対応した通報受信動作を行うよう制御する制御手段と、前記予め登録されている発信者に関する情報を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする。
また、(2)前記通信回線から供給される発信電話番号情報を検索キーとして、発信者に関する情報を検索することができないと判定された場合又は前記通信回線からの発信電話番号情報が発信電話番号非通知であると判定された場合、該判定結果毎に自装置に予め登録されている通報受信動作を行うように制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、(3)前記発信者情報検索手段は、前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報を含む発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索する手段と、前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報と、自装置に予め登録されている市外局番情報を比較し、その両者が一致する場合に、前記通信回線から供給される発信電話番号情報から市外局番情報を除いた発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索する手段と、を有することを特徴とする。
また、(4)前記緊急通報端末機の機種に応じて、データ信号の送出による通報又は音声メッセージの送出による通報にそれぞれ対応する通報受信動作を行うよう制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の緊急通報受信方法は、(5)ダイヤル信号の送出により回線接続が行われる公衆回線を通信回線として使用して通報を受信する緊急通報システムの緊急通報受信方法において、前記通信回線から供給される発信電話番号情報を受信する第1のステップと、前記発信電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている発信者に関する情報を検索する第2のステップと、前記通信回線から供給される着電話番号情報を受信する第3のステップと、前記着電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている通報種別を検索する第4のステップと、発信者からの通報の着信の際に、呼出信号の受信前に、発信者の通報種別及び発信者宅の緊急通報端末機の機種を判定し、該通報種別及び緊急通報端末機の機種に対応した通報受信動作を行うよう制御する第5のステップと、前記予め登録されている発信者に関する情報を表示する第6のステップと、を含むことを特徴とする。
また、(6)前記通信回線から供給される発信電話番号情報を検索キーとして、発信者に関する情報を検索することができないと判定された場合又は前記通信回線からの発信電話番号情報が発信電話番号非通知であると判定された場合、該判定結果毎に自装置に予め登録されている通報受信動作を行うように制御するステップを含むことを特徴とする。
また、(7)前記第2のステップにおいて、前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報を含む発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索するステップと、前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報と、自装置に予め登録されている市外局番情報を比較し、その両者が一致する場合に、前記通信回線から供給される発信電話番号情報から市外局番情報を除いた発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索するステップと、を有することを特徴とする。
また、(8)前記緊急通報端末機の機種に応じて、データ信号の送出による通報又は音声メッセージの送出による通報にそれぞれ対応する通報受信動作を行うよう制御するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、通信回線から供給される発信電話番号情報及び着電話番号情報を基に、発信者に関する情報及び通報種別を判定し、その判定結果に従って以降の受信動作を制御することにより、発信者緊急通報端末機からの通報データ送信手段に統一された規格がない緊急通報システムであっても、受信センターで通報受信可能な緊急通報端末機の機種が限定されず、発信者からの通報時に通信回線からの呼出信号を受信する前に、発信者に関する情報、緊急通報端末機の機種及び通報種別を判定することができ、該判定結果に基づいた通報受信動作を行うことにより、緊急通報端末機からのデータ信号による通報受信だけでなく、音声メッセージによる通報受信も可能となる。これにより、緊急通報端末機の選択の自由度が高まり、緊急通報端末機導入コストの低減化、緊急通報端末機の機能拡張化、システム導入・維持に掛かるコスト低減化を図ることができる。
また、通信回線から供給される発信電話番号情報を基に検索した発信者に関する情報を表示部に表示することにより、音声メッセージによる通報の受信であっても、受信センター運用者がマニュアル検索作業等を行うことなく、発信者を確認しながら通報に応答することができ、提供サービスの向上に繋がる利点を有する。
図1は、本発明による緊急通報システムの構成を示す。本発明による緊急通報受信装置1−1を用いた緊急通報システムでは、各緊急通報端末機5−1A,5−1B,5−1C,・・・5−1Xからは、通報内容の種類(緊急通報、相談、災害通報、その他の通報)毎に異なる通報先電話番号に発信して通報を行うものとする。
本発明の緊急通報受信装置の構成を図2に示す。本発明による緊急通報受信装置1−1では、電話会社によるナンバーディスプレイサービス及びモデムダイヤルインサービスを利用し、緊急通報端末機5−1A〜Xからの通報による呼出信号受信に先立って、通信回線から発信電話番号情報及び着電話番号情報をV.23に準拠したモデム信号で受信することを特徴とし、緊急通報受信装置1−1内に、従来の受信部(以下、第1の受信部という。)6−1に加え、発信電話番号情報及び着電話番号情報を受信する第2の受信部2−1を追加して構成する。
また、本発明の緊急通報受信装置1−1では、従来の検索部(以下、第1の検索部という。)6−3に加え、通信回線から受信した発信電話番号情報から、通報を行った発信者宅の緊急通報端末機の機種を検索する第2の検索部2−2と、同じく通信回線から受信した着電話番号情報から通報内容の種類(緊急通報、相談、災害通報、その他の通報)を検索する第3の検索部2−3、及び第2の受信部2−1で受信した着電話番号情報と通報内容との対応情報を管理する第2のデータベース部2−4を追加して構成する。
なお、第1及び第2の受信部6−1,2−1、第1〜第3の検索部6−3,2−2,2−3、並びに従来のデータベース部(以下、第1のデータベース部という。)6−4及び第2のデータベース部2−4は、必ずしも、それぞれ独立して構成する必要はない。また、緊急通報受信装置1−1を構成する各機能部は、必ずしも、同一装置内に実装する必要はなく、緊急通報受信装置1−1を複数の装置に分離して構成してもよい。
本発明による緊急通報受信装置1−1の通報受信動作を、図3を参照して説明する。発信者から通報があると、緊急通報受信装置の第2の受信部2−1では、通信回線5−6の極性反転(3−1)と該通信回線5−6からの情報受信端末起動信号(CAR)を受信する。これに対して第2の受信部2−1は、通信回線5−6に一次応答信号(3−2)を行うことにより、V.23モデム信号により発信電話番号情報及び着電話番号情報を受信する(3−3)。
次に緊急通報受信装置1−1内で、受信した発信電話番号情報を用い、第2の検索部2−2により発信者宅の緊急通報端末機5−1の機種の検索を行う。第2の検索部2−2は第1のデータベース部6−4から、発信電話番号を検索キーとして緊急通報端末機の機種を検索する(3−4)。
第1のデータベース部6−4には、発信者の電話番号・氏名・住所・病歴・体調・家族連絡先といった個人情報に加えて、緊急通報端末機5−1の機種等の情報が保管されており、これらの情報は、受信センター運用者が入力部6−7を用いて、第1のデータベース部6−4に予め登録しておくものとする。
本発明による緊急通報受信装置1−1では、上述の発信電話番号情報による検索と並行して、受信した着電話番号情報を用い、第3の検索部2−3により通報内容の検索を行う。第3の検索部2−3は、第2のデータベース部2−4から、着電話番号を検索キーとして通報内容の種類(緊急通報、相談、災害通報、その他の通報など)を検索する(3−5)。
第2のデータベース部2−4には、着電話番号毎にその番号に対応する通報内容が割り当てられて登録されているものとする。これらの通報内容の情報は、受信センター運用者又は緊急通報受信装置保守者が入力部6−7を用いて、第2のデータベース部2−4に予め登録しておく。なお、着電話番号毎の通報内容の割り当てについては、第2のデータベース部2−4の登録内容と各緊急通報端末機5−1における通報先電話番号の登録内容とを一致させておく必要がある。
第2の検索部2−2及び第3の検索部2−3における検索の後、緊急通報受信装置1−1から通信回線5−6に受信完了信号を送信することにより(3−6)、緊急通報受信装置1−1は通信回線5−6から呼出信号を受信する(3−8)。
本発明による緊急通報受信装置1−1では、第2の検索部2−2における検索結果から、通信回線5−6からの呼出信号の受信(3−8)前に、発信者の緊急通報端末機の機種、即ち通報送信方法(データ信号送出による通報か、音声メッセージ送出による通報か)を判定することができる。これにより、通信回線5−6及び緊急通報端末機5−1に対して、種別に応じた適応的な受信動作を実施することができる。
一例として、通報送信方法がデータ信号による通報であると判定された場合、呼出信号受信後の通報受信動作としては、図7に示した動作を実施することにより通報の受信を行うことができる。他の例として、通報送信方法が音声メッセージによる通報であると判定された場合、呼出信号受信後の通報受信動作としては、図9に示した動作を実施することにより通報の受信を行うことができる。
しかしながら、通報送信方法が音声メッセージによる通報であると判定された場合に、通信回線5−6からの呼出信号の受信後に、図9に示した動作をそのまま実施すると、受信センター運用者が電話機6−6で応答した後、音声メッセージを聴き取り、その内容をもって、通報内容及び発信者に関する情報をマニュアル等により検索して判定する必要がある。即ち、前出の簡易型緊急通報システムの問題がそのまま残存してしまうことになる。
このため、本発明による緊急通報受信装置1−1では、第2の検索部2−2における検索結果から、通報送信方法が音声メッセージによる通報と判定された場合に、呼出信号受信前に第2の検索部2−2及び第3の検索部2−3の検索結果を用いて通報内容情報を作成し、その通報内容情報を用いて、第1の検索部6−3により発信者に関する登録情報の検索を行う(3−7)。
第1の検索部6−3は、第1のデータベース部6−4から利用者IDを検索キーとして発信者の氏名・住所等の個人情報を検索する。また、検索の終了後、検索された発信者情報及び作成した通報内容を表示部6−5に表示する。この動作の実施後、図9に示した従来の通報受信時の動作を実施することで、音声メッセージによる通報受信であっても、受信センター運用者は、表示部6−5に表示された情報を確認しながら電話機6−6で応答することにより、発信者をマニュアル等により検索することなく発信者の個人情報を確認して発信者と双方向会話を行うことができ、サービス利用者の発信者に各種サービスを提供することができる。
前述の通り、呼出信号受信後の通報受信動作は、従来の緊急通報受信装置と同様の動作である。本発明は、呼出信号受信前に緊急通報受信装置にて、発信者(緊急通報端末機)の通報送出手段を判定し、その判定に応じて適切な通報受信を実施し、また、呼出信号受信前に通報内容を判定し、受信センター運用者に発信者情報及び通報内容を通知(表示)することを特徴としている。
受信センターにおいて本発明の緊急通報受信装置を設置し、緊急通報端末機において受信センターへの通報を音声メッセージで行う動作を選択する設定を行うことにより、緊急通報端末機の機種の相違に関わらず、あらゆる緊急通報端末機からの通報が緊急通報受信装置で受信が可能となる。
本発明による緊急通報受信装置の通報受信の動作は前述の通りであるが、第2の検索部2−2の緊急通報端末機の機種の検索で用いた発信電話番号情報が、第2の受信部2−1で受信されず、通信回線5−6から非通知理由が受信される場合がある。非通知理由としては、発信者側の通知拒否、サービス提供不可、公衆電話からの発信、複数の通信事業者のサービス競合の4つの理由がある。
これらの発信電話番号非通知の大半の原因は、受信センターへの間違い電話、いたずら電話などがあるが、いずれにしても第2の検索部2−2における発信者宅の緊急通報端末機の機種の検索において、機種即ち通報送信方法を判定することができないこととなる。
この場合の対応として、第1のデータベース部6−4に、受信された非通知理由毎に対応した通報受信動作の割り当てを、受信センター運用者又は緊急通報受信装置保守者により予め登録しておき、緊急通報端末機の機種の検索が正常に行われた場合とは別の通報受信動作を実施するよう制御する。非通知理由毎の通報受信動作の割り当てについては、受信センターの運用状況により多岐に亘るが、その一例として、非通知理由に対応した応答メッセージを発信者に返す、或いは受信センターの運用者の電話機6−6へ着信させる、或いは応答しない、或いは応答後に回線切断を行うなどの受信動作を設定する構成とすることができる。
同様に第2の検索部2−2の検索において、緊急通報端末機の機種の検索ができない場合がある。これらの原因は、受信センターへの間違い電話、いたずら電話、第1のデータベース部6−4部の入力データの登録の誤り、又は利用者の転居に伴う電話番号変更の未設定などがあるが、何れにしても第2の検索部2−2における発信者宅の緊急通報端末機の機種の検索において、機種即ち通報送信方法を判定することができないこととなる。
この場合の対応として、第1のデータベース部6−4に、緊急通報端末機の機種の検索ができない場合の通報受信動作の割り当てを、受信センター運用者又は緊急通報受信装置保守者により予め登録しておき、緊急通報端末機の機種の検索が正常に行われた場合とは別の通報受信動作を実施するよう制御する。通報受信動作の割り当てについては、受信センターの運用状況により多岐に亘るが、その一例として、応答メッセージを発信者に返す、或いは受信センターの運用者の電話機6−6へ着信させる、或いは応答しない、或いは応答後に回線切断を行うなどの受信動作を設定する構成とすることができる。
本発明による緊急通報受信装置1−1は、自治体又は消防署などが事業運営する高齢者向け緊急通報システムの受信センター等に設置される場合、緊急通報システムは自治体又は消防署単位のシステムとして構成される。この場合、第1のデータベース部6−4で保管される発信者に関する情報のうち、発信電話番号が市外局番を除いた電話番号で登録さる場合がある。これは、緊急通報システムが自治体又は消防署単位で構成されるため、発信者(サービス利用者)の大半が同一の市外局番の電話番号を有するためである。
これに対して、通信回線から受信される発信者電話番号情報には、市外局番が含まれた電話番号の状態で受信される。このような場合、第2の検索部2−2における緊急通報端末機の機種の検索の際に、市外局番の有無の相違により、緊急通報端末機の機種即ち通報送信方法を正しく判定することができないという結果となる。
このような不具合に対処する第2の検索部2−2における検索動作フローを図4に示す。第2の検索部2−2では、第2の受信部2−1から発信電話番号に関する情報を受信すると(4−1)、まず、受信した情報が発信電話番号か非通知理由かを判定する(4−2)。非通知理由であった場合は、前述した第1のデータベース部6−4に予め登録されている非通知理由毎に対応した通報受信動作を実行する(4−3)。
受信した情報が発信電話番号であった場合、以下の2通りの検索を実施する。その第1の検索は、受信した発信電話番号情報そのものを検索キーとして、第1のデータベース部6−4を検索(検索動作A)する(4−3)。
第2の検索は、予め当該緊急通報システムの利用者の市外局番情報を登録した第3のデータベース(図示省略)から該市外局番情報を取得し(4−4)、通信回線から受信された発信電話番号情報の内の市外局番と該第3のデータベースから取得した市外局番情報とを比較し(4−5)、両者が一致するか否かを判定し(4−6)、一致した場合のみ、通信回線から受信した発信電話番号情報から市外局番を除いた情報を検索キーとして、第1のデータベース部6−4を検索(検索動作B)する(4−7)。そして、上述したそれぞれの場合の通報受信動作の情報の取得の完了を待って処理を終了する(4−8,4−9,4−10)。
本発明による緊急通報受信装置は、通信回線から受信した発信電話番号情報に対して、前述のように2通りの検索を行って発信者に関する情報(緊急通報端末機の機種)を検索することにより、第1のデータベース部6−4で保管されている発信者に関する情報のうち、発信電話番号として市外局番を除いた電話番号が登録されていても、発信者(緊急通報端末機)の通報方法を判定して適切な通報受信動作を実施させることができる。
本発明による緊急通報システムの構成を示す図である。 本発明の緊急通報受信装置の構成を示す図である。 本発明の緊急通報受信装置の通報受信動作シーケンスを示す図である。 本発明における発信者に関する情報の検索の動作フローを示す図である。 従来の緊急通報システムの構成を示す図である。 従来の緊急通報受信装置の主な構成要素を示す図である。 従来の緊急通報受信装置の通報受信時の動作シーケンスを示す図である。 従来の簡易型緊急通報システムの構成を示す図である。 従来の簡易型緊急通報システムの通報受信時の動作シーケンスを示す図である。 緊急通報端末機の機種が限定される問題を改善した従来の緊急通報システムの構成を示す図である。
符号の説明
1−1,5−5 緊急通報受信装置
2−1 第2の受信部
2−2 第2の検索部
2−3 第3の検索部
2−4 第2のデータベース部
5−1 緊急通報端末機
5−1A 緊急通報端末機A種
5−1B 緊急通報端末機B種
5−1C 緊急通報端末機C種
5−1X 緊急通報端末機X種
5−2 緊急押しボタン
5−3 無線緊急ボタン
5−4 災害検知センサ
5−6 通信回線
6−1 第1の受信部
6−2 制御部
6−3 第1の検索部
6−4 第1のデータベース部
6−5 表示部
6−6 電話機
6−7 入力部

Claims (8)

  1. ダイヤル信号の送出により回線接続が行われる公衆回線を通信回線として通報の受信に使用する緊急通報受信装置において、
    前記通信回線から供給される発信電話番号情報を受信する発信電話番号情報受信手段と、
    前記発信電話番号情報受信手段で受信された発信電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている発信者に関する情報を検索する発信者情報検索手段と、
    前記通信回線から供給される着電話番号情報を受信する着電話番号情報受信手段と、
    前記着電話番号情報受信手段で受信された着電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている通報種別を検索する通報種別検索手段と、
    発信者からの通報の着信の際に、呼出信号の受信前に、発信者の通報種別及び発信者宅の緊急通報端末機の機種を判定し、該通報種別及び緊急通報端末機の機種に対応した通報受信動作を行うよう制御する制御手段と、
    前記予め登録されている発信者に関する情報を表示する表示手段と、
    を備えたことを特徴とする緊急通報受信装置。
  2. 前記通信回線から供給される発信電話番号情報を検索キーとして、発信者に関する情報を検索することができないと判定された場合又は前記通信回線からの発信電話番号情報が発信電話番号非通知であると判定された場合、該判定結果毎に自装置に予め登録されている通報受信動作を行うように制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の緊急通報受信装置。
  3. 前記発信者情報検索手段は、前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報を含む発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索する手段と、
    前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報と、自装置に予め登録されている市外局番情報を比較し、その両者が一致する場合に、前記通信回線から供給される発信電話番号情報から市外局番情報を除いた発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の緊急通報受信装置。
  4. 前記緊急通報端末機の機種に応じて、データ信号の送出による通報又は音声メッセージの送出による通報にそれぞれ対応する通報受信動作を行うよう制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の緊急通報受信装置。
  5. ダイヤル信号の送出により回線接続が行われる公衆回線を通信回線として使用して通報を受信する緊急通報システムの緊急通報受信方法において、
    前記通信回線から供給される発信電話番号情報を受信する第1のステップと、
    前記発信電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている発信者に関する情報を検索する第2のステップと、
    前記通信回線から供給される着電話番号情報を受信する第3のステップと、
    前記着電話番号情報を検索キーとして、自装置に予め登録されている通報種別を検索する第4のステップと、
    発信者からの通報の着信の際に、呼出信号の受信前に、発信者の通報種別及び発信者宅の緊急通報端末機の機種を判定し、該通報種別及び緊急通報端末機の機種に対応した通報受信動作を行うよう制御する第5のステップと、
    前記予め登録されている記発信者に関する情報を表示する第6のステップと、
    を含むことを特徴とする緊急通報受信方法。
  6. 前記通信回線から供給される発信電話番号情報を検索キーとして、発信者に関する情報を検索することができないと判定された場合又は前記通信回線からの発信電話番号情報が発信電話番号非通知であると判定された場合、該判定結果毎に自装置に予め登録されている通報受信動作を行うように制御するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の緊急通報受信方法。
  7. 前記第2のステップにおいて、前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報を含む発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索するステップと、
    前記通信回線から供給される発信電話番号情報の市外局番情報と、自装置に予め登録されている市外局番情報を比較し、その両者が一致する場合に、前記通信回線から供給される発信電話番号情報から市外局番情報を除いた発信電話番号と、自装置に予め登録されている発信者電話番号データとを比較照合して発信者に関する情報を検索するステップと、
    を有することを特徴とする請求項5に記載の緊急通報受信方法。
  8. 前記緊急通報端末機の機種に応じて、データ信号の送出による通報又は音声メッセージの送出による通報にそれぞれ対応する通報受信動作を行うよう制御するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の緊急通報受信方法。
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