JP2006272891A - 蓄熱補正方法及びサーマルプリンタ並び蓄熱補正プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 サーマルヘッドの蓄熱補正を精度よく行う。
【解決手段】 セラミック基板22の一方の面にグレーズ層21を設け、このグレーズ層21に主走査方向で多数の発熱素子16aをライン状に配列する。セラミック基板22の他方の面にアルミ板23を設ける。グレーズ層21、セラミック基板22、アルミ板23を発熱素子16aからの熱の一部が蓄熱される蓄熱層とする。発熱素子16aの直上部分に位置する各蓄熱層の部分を、第1代表点Pg1,Pc1,Pa1とし、この第1代表点から副走査方向に離れた部分を第2代表点Pg2,Pc2とする。これら各代表点Pg1,Pc1,Pa1,Pg2,Pc2における蓄熱状態を考慮して、蓄熱補正データを求める。各蓄熱層の蓄熱状態を副走査方向に離れた2つの代表点も考慮しているため、蓄熱補正の精度が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サーマルヘッドの各発熱素子の蓄熱による画質低下を防止するための蓄熱補正方法及びサーマルプリンタ並び蓄熱補正プログラムに関するものである。
サーマルプリンタには、サーマルヘッドで感熱記録紙を加熱して直接に発色させる感熱記録方式と、記録紙に重ねたインクリボンの背後をサーマルヘッドで加熱してインクリボンのインクを記録紙に転写する熱転写記録方式とがある。サーマルヘッドは、セラミック製の基板上に多数の発熱素子がライン状に形成されている。
サーマルプリンタでは、入力画像データに応じてサーマルヘッドを駆動するのみでは、蓄熱の影響によってプリントされた画像に濃度ムラが発生したり、画像の輪郭がボヤけたりして、原画に忠実な画像を再現することができない。
各発熱素子から発生した熱エネルギの多くは記録のために使われるが、記録に供しないものは、放熱されたり、発熱素子のグレーズ層に蓄えられる。あるいはグレーズ層に蓄えられた熱エネルギは、このグレーズ層を支持するセラミック基板に伝達されてこれに蓄えられたりする。更には、セラミック基板に蓄えられた熱エネルギは、セラミック基板を支持しているアルミ板に伝達されて蓄えられたり、アルミ板に取り付けられた放熱板に蓄えられたり、この放熱板から放熱されたりする。また、サーマルヘッドの各部材(以下、蓄熱層という)に蓄えられた熱エネルギの一部は、発熱素子に向かって戻り、次のラインの記録に影響するものもある。
このようにして、サーマルヘッドの各蓄熱層に蓄熱された熱エネルギの一部が画素の記録に影響するため、この画素の発色濃度が所期の値よりも高くなる。したがって、原画上で濃度が高い状態から低い状態に急に変化している場合でも、ハードコピー上では、濃度変化がなだらかになるため、画像の輪郭をシャープに記録することができなくなる。また、この発熱素子の蓄熱によって、記録の開始では濃度が全体的に低く、記録が進むにつれて、全体的に濃度が高くなるシェーディングと呼ばれる現象が発生する。すなわち、記録が進むことにより、発熱素子の蓄熱が大きくなるため、このシェーディングが発生する。
このような発熱素子の蓄熱による画質の劣化を防止するために、例えば特許文献1ないし6記載のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドに蓄熱体を有するという前提で、1次や2次遅れ、線形関数を使用するなどの手法を用いたものであり、比較的に簡単な手法である。
ところで、サーマルプリンタに限らず各種プリンタではプリント速度が重要であり、特に業務用にプリントを行うものでは、プリント速度の向上が要請されている。したがって、これまでの補正方式よりもさらに高い精度の補正方式が必要とされ、本出願人は、特許文献7及び8に示すように、補正のアルゴリズム中に複数の蓄熱体を持つ補正方式を提案している。この複数の蓄熱体は一次の結合がなされており、それら多段の蓄熱体はサーマルヘッドの積層構造物に対応している。この補正方式によって、従来の単段の熱履歴補正よりも飛躍的に精度の向上がみられるようになった。
特開平6−15863号公報 特開平7−223334号公報 特開平9−52382号公報 特開2000−71506号公報 特開2000−108399号公報 特開2002−166588号公報 特開平10−146998号公報 特開2001−270144号公報
このように多段の熱履歴補正方式は単段補正方式よりも精度が向上したと云えるものの、現在の写真プリント市場にて特に海外での要望が多いLサイズの2倍の2Lクラスや3倍の3Lクラスのプリントサイズでは、Lクラスのプリントサイズよりも副走査方向が長くなるため、プリントエリア後端での補正精度がLサイズのプリントに比べて低下するという課題が残っている。
本願発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、熱履歴補正の精度を上げることにより、2Lや3Lなどの副走査方向での記録長さが長くなるプリントサイズであっても蓄熱による影響を排除することができるようにしたサーマルヘッドの蓄熱補正方法及びサーマルプリンタ並び蓄熱補正プログラムを提供することを目的とする。
本発明者は、従来の多段式の熱履歴補正モデルを改良することで補正精度の向上を図った。従来の多段式の熱履歴補正モデルを示す図6において、サーマルヘッド80の多層構造に対応させて、発熱素子81及び第1〜第5の蓄熱体82〜86を考慮し、これらの間での熱の移動及び蓄熱を考慮して、従来は熱履歴補正を行っている。サーマルヘッドの各構造体各層は、上層に行くにしたがい幅が長くなっている。さらに、これらを一次結合とみなして熱移動をモデル化した代表点P1〜P6は、物理的には各蓄熱体82〜86の中心とみなすことができる。しかしながら、実際のサーマルヘッド80の構造から代表点の位置は直線的に配置されておらず、図6のように屈曲した線上に位置することになる。このため、代表点P3〜P6がサーマルヘッド80の発熱素子の直上部(ハッチング部分)に存在しないため、その部分の熱移動を充分に表現することができない。実際の熱移動は、各部と比較してサーマルヘッド80の発熱素子81と相対的に近い発熱素子直上部が支配要因として寄与する率が高く、これが長いプリントサイズの場合に補正精度を引き起こすと考えられる。すなわち、ハッチングで示す発熱素子直上部の熱移動を表現することができないため、長いプリントサイズの場合に熱履歴補正の精度低下が無視できなくなっている。
そこで、本発明における、請求項1記載のサーマルヘッドの蓄熱補正方法では、サーマルヘッドを、発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の各代表点における蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求めるとともに、この求めた発熱データと、第Mラインのプリント時の各蓄熱層の前記各代表点の蓄熱状態を示す各層蓄熱データとに、それぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する各層各代表点における蓄熱データとし、これら各蓄熱データに所定の係数を乗算して第(M+1)ラインの各層蓄熱補正データを求めることを特徴とする。
請求項2記載のサーマルヘッドの蓄熱補正方法では、前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の前記第1代表点における第1列蓄熱補正データ及び前記第2代表点における第2列蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求めるとともに、この求めた発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第1層第1列蓄熱データにそれぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1層第1代表点における蓄熱データ(第1層第1列蓄熱データ)とし、この第1層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第1層第1列蓄熱補正データとし、第P(P=2〜N−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第P層第1列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第1列蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1代表点における第P層第1列蓄熱データとし、この第P層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第P蓄熱補正データとし、前記第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第1層第1列蓄熱データと前記第1蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第1層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第1層第2列蓄熱データとし、前記第P蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第P層第1列蓄熱データと第P蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第P層第2列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第P層第2列蓄熱データとし、第N蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第N層第1列蓄熱データと第(N−1)蓄熱層の第1代表点及び第2代表点の蓄熱状態を示す各蓄熱データに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第N層蓄熱データとし、この第N蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第N蓄熱補正データとすることを特徴とする。
請求項3記載のサーマルヘッドの蓄熱補正方法では、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データから第Mラインに対応する前記第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係数で除算することにより第Mラインをプリントするための発熱データを求めることを特徴とする。
請求項4記載のサーマルプリンタでは、前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の各代表点における蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算部と、この求めた発熱データと、第Mラインのプリント時の各蓄熱層の前記各代表点の蓄熱状態を示す各層蓄熱データとに、それぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する各層各代表点における蓄熱データとする蓄熱演算部と、これら各蓄熱データに所定の係数を乗算して第(M+1)ラインの各層蓄熱補正データを求める係数乗算部とを有することを特徴とする。
請求項5記載のサーマルプリンタでは、前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の前記第1代表点における第1列蓄熱補正データ及び前記第2代表点における第2列蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算部と、この求めた発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第1層第1列蓄熱データにそれぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1層第1代表点における蓄熱データ(第1層第1列蓄熱データ)とする第1演算部と、前記第1層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第11列蓄熱補正データとする第1係数乗算部と、第P(P=2〜N−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第P層第1列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第1列蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1代表点における第P層第1列蓄熱データとし、前記第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第1層第1列蓄熱データと前記第1蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第1層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第1層第2列蓄熱データとし、前記第P蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第P層第1列蓄熱データと第P蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第P層第2列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第P層第2列蓄熱データとする第P演算部と、前記第P層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第P蓄熱補正データとする第P係数乗算部と、第N蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第N層第1列蓄熱データと第(N−1)蓄熱層の第1代表点及び第2代表点の蓄熱状態を示す各蓄熱データに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第N蓄熱データとする第N演算部と、この第N蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第N蓄熱補正データとする第N係数乗算部とを備えることを特徴とする。
請求項6記載のサーマルプリンタでは、前記蓄熱補正演算部は、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データから第Mラインに対応する前記第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係数で除算することにより各発熱データを求めることを特徴とする。
請求項7記載のサーマルヘッドの蓄熱補正プログラムは、前記サーマルヘッドの蓄熱を補正するためにコンピュータを、前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の各代表点における蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算手段と、この求めた発熱データと、第Mラインのプリント時の各蓄熱層の前記各代表点の蓄熱状態を示す各層蓄熱データとに、それぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する各層各代表点における蓄熱データとする蓄熱演算手段と、これら各蓄熱データに所定の係数を乗算して第(M+1)ラインの各層蓄熱補正データを求める係数演算手段として機能させることを特徴とする。
請求項8記載のサーマルヘッドの蓄熱補正プログラムは、前記サーマルヘッドの蓄熱を補正するためにコンピュータを、前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の前記第1代表点における第1列蓄熱補正データ及び前記第2代表点における第2列蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算手段と、この求めた発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第1層第1列蓄熱データにそれぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1層第1代表点における蓄熱データ(第1層第1列蓄熱データ)とする第1演算手段と、前記第1層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第1蓄熱補正データとする第1係数乗算手段と、第P(P=2〜N−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第P層第1列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第1列蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1代表点における第P層第1列蓄熱データとし、前記第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第1層第1列蓄熱データと前記第1蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第1層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第1層第2列蓄熱データとし、前記第P蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第P層第1列蓄熱データと第P蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第P層第2列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第P層第2列蓄熱データとする第P演算手段と、前記第P層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第P蓄熱補正データとする第P係数乗算手段と、第N蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第N層第1列蓄熱データと第(N−1)蓄熱層の第1代表点及び第2代表点の蓄熱状態を示す各蓄熱データに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第N蓄熱データとする第N演算手段と、この第N蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第N蓄熱補正データとする第N係数乗算手段として機能させることを特徴とする。
前記蓄熱補正演算手段は、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データから第Mラインに対応する前記第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係数で除算することにより各発熱データを求めることを特徴とする。
本発明によれば、サーマルヘッドを発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、これら各代表点について各ラインの記録毎に蓄熱データを求め、この蓄熱データから少なくとも前記各蓄熱層の第1代表点における次のライン記録時の蓄熱補正データを求め、この蓄熱補正データに基づき次のラインの記録時の発熱データを補正するようにしたことにより、各蓄熱層の各蓄熱層の相互間の熱伝導、放熱、さらに蓄熱ムラを考慮した単純な1次結合による表現よりも的確な蓄熱補正を行うことができ、良好な画像を記録することができる。
本発明を実施したカラー感熱プリンタの概略を示す図2において、記録すべき画像は、デジタルカメラやスキャナ等で取り込まれ、イエロー画像データ,マゼンタ画像データ,シアン画像データとして画像メモリ10に書き込まれる。プリント時には、画像メモリ10から記録すべき色の画像データが1ライン分ずつ読み出されてラインメモリ11に書き込まれる。
ラインメモリ11に記憶された1ライン分の画像データは、順次に読み出されて補正部12に送られる。この補正部12では、詳細を後述するように、画像データは、それに応じた発色熱エネルギを表す基本発熱データに変換された後に、蓄熱補正が行われる。そして、蓄熱補正が行われた発熱データは、画像データに変換され、ラインメモリ13に書き込まれる。
1ラインの記録時には、このラインメモリ13から1ライン分の画像データがヘッド駆動部14に送られる。このヘッド駆動部14は、感熱記録紙15に圧接しているサーマルヘッド16を駆動する。感熱記録紙15は、支持体上にイエロー感熱発色層、マゼンタ感熱発色層、シアン感熱層が層設された周知のカラータイプのものが用いられている。イエロー感熱発色層とマゼンタ感熱発色層は、それぞれ特有な波長の紫外線が照射されることにより、その発色能力が消失される。
この感熱記録紙15は、搬送機構(図示省略)によって、副走査方向(図2において左右方向)に往復動され、3回の往復動の間にイエロー、マゼンタ、シアンの順番で3色面順次にカラー画像が記録される。また、イエロー画像と、マゼンタ画像のそれぞれの記録後には、光定着器(図示せず)から紫外線が照射されることによって、イエロー感熱発色層、マゼンタ感熱発色層の発色能力が消失されて、光定着が行われる。
この感熱記録方式では、サーマルヘッド16の各発熱素子16aで感熱記録紙15に各ドットを記録する場合に、発熱素子16aで発色直前の状態まで加熱するバイアス加熱をしてから、その直後に階調加熱をする。バイアス加熱では、ヘッド駆動部14に予め記憶されたバイアスデータによって各発熱素子16aが一様に発熱され、感熱記録紙15にバイアス熱エネルギが与えられる。バイアスデータは、各発熱素子16a共に記録する色毎に共通な値が用いられるが、各発熱素子16aに抵抗値等のバラツキがある場合には、この抵抗値等のバラツキを考慮して各バイアスデータが決められる。階調加熱では、各画像データに応じて各発熱素子16aが駆動されて、画像データに応じた階調熱エネルギが感熱記録紙15に与えられ、画像データに応じた濃度で感熱発色層が発色する。
サーマルヘッド16は、副走査方向と直交する主走査方向に長くされており、この主走査方向に多数の発熱素子16aがライン状に配列されている。図3に示すように、サーマルヘッド16は、発熱素子16aと、この発熱素子16aの下層に積層されたグレーズ層21,セラミック基板22,アルミ板23とから構成される。セラミック基板22上にはグレーズ層21が形成されており、このグレーズ層21の表面に発熱抵抗膜からなる発熱素子16aと、この発熱素子16aを通電するための電極24とが形成され、さらにこれらが保護膜25で覆われている。アルミ板23は、サーマルヘッド16の放熱を良好にするためのものであり、セラミック基板22の背面に配されている。
これらのグレーズ層21,セラミック基板22,アルミ板23は、発熱素子16aが発熱することにより、発熱素子16aの熱の一部が伝わって蓄熱され、その蓄熱の一部が画素の記録に影響する蓄熱層となる。
サーマルヘッド16の各発熱素子16aは、バイアスデータ及び画像データに応じた電力が供給されることにより、これらのデータに応じた熱エネルギを発生する。このカラー感熱プリンタでは、発熱素子16aの通電回数がバイアスデータ及び画像データの値と同じ発熱回数となるようにするとともに、各発熱毎の通電時間を通電制御回路27によって制御することで、発熱素子16aで発生する熱エネルギを制御している。なお、発熱素子16aの駆動には、バイアスデータや画像データによって通電時間を制御する方法や、通電回数を制御する方法等を採用することもできる。
図1に示すように、アルミ板23には凹部23aが形成されており、この中にヘッド温度センサ28が収納されている。なお、ヘッド温度センサ28を熱伝導性の高い箇所に埋め込むのが最適であり、この点において、サーマルヘッド16の直上で、アルミ板23の中に埋め込むのが最も理想である。ヘッド温度センサ28は、アルミ板23の温度を測定する。また、図2に示すように、サーマルヘッド16の近くには、環境温度センサ29が配置されている。環境温度センサ29は、サーマルヘッド16が配された環境温度を測定する。これらの各温度センサ28,29としては、例えばサーミスタが用いられており、ヘッド温度センサ28は、アルミ板23の温度を正確に測定するために熱伝導率の高い接着剤で固定されている。ヘッド温度センサ28,環境温度センサ29からの信号は、補正部12に送られる。
補正部12は、蓄熱補正を行う他に、ヘッド温度センサ28,環境温度センサ29からの信号に基づいてサーマルヘッド16の各発熱素子16aに印加するヘッド電圧Vpを決定する。補正部12で決定されたヘッド電圧Vpの情報は、レギュレータ30に送られ、発熱素子16aの通電時には、このヘッド電圧Vpが各発熱素子16aに印加されるようにする。
補正部12を機能ブロックで示す図4において、補正部12は、主としてCPU12a,各種のデータを一次的に記憶するRAM12b,蓄熱補正やヘッド電圧Vpの算出するためのプログラムや各種係数等を記憶したROM12cから構成されている。
ヘッド温度センサ28,環境温度センサ29からの信号は、CPU12a内のA/D変換器35a,35bによってデジタル変換され、ヘッド温度Th,環境温度Taとしてヘッド電圧決定部36に送られる。ヘッド電圧決定部36は、基準ヘッド電圧Vtをパラメータとして含む所定のヘッド電圧演算式に、ヘッド温度Th,環境温度Taを適用することによって、検出されたヘッド温度Th,環境温度Taに対する適切なヘッド電圧Vpを算出する。基準ヘッド電圧Vtは、ヘッド温度Th,環境温度Taが予め決められた基準温度Ttと等しい(Th=Ta=Tt)ときに、各発熱素子16aに印加するように予め決められたヘッド電圧である。この例では基準温度Ttは「23℃」とされている。ヘッド電圧決定部36によって決められたヘッド電圧Vpの情報は、レギュレータ30に送られる。
ヘッド温度センサ28,環境温度センサ29による温度測定は、各色のプリント毎にそのプリント開始時に行われ、その都度ヘッド電圧Vpが調節される。したがって、1色の画像の記録の間には同じヘッド電圧Vpで発熱素子16aが通電される。
エネルギ変換部40は、入力される画像データを発色熱エネルギの大きさを表す基本発熱データに変換する。この発色熱エネルギは、バイアス加熱時のバイアス熱エネルギと階調加熱時の階調熱エネルギの和である。画像データの値と発色熱エネルギとの対応関係は、感熱記録紙の発色特性に基づいて決まる。基本発熱データは、蓄熱補正演算部41に送られる。なお、基本発熱データに画像データを変換することで簡単な演算で蓄熱補正を行うようにしている。もちろん、バイアスデータや画像データの値と、発熱素子が発生する熱エネルギとの間に線型的な関係がある場合には、バイアスデータや画像データをそのまま基本発熱データとして用いることができる。
蓄熱補正演算部41は、基本発熱データと、記録時にグレーズ層21、セラミック基板22、アルミ板23から感熱記録紙15に伝わる熱エネルギを示す第1〜第3蓄熱補正データとに基づいて補正された発熱データを算出する。この蓄熱補正演算部41で蓄熱補正された発熱データは、データ変換部42に送られる。
データ変換部42は、エネルギ変換部40と逆の変換を行うことにより、発熱データを画像データに変換する。すなわち、発熱データに表される発色熱エネルギから一定なバイアス熱エネルギを差し引いた階調熱エネルギを求め、この階調熱エネルギに相当する画像データを作成する。これにより、バイアスデータに対しては蓄熱補正せずに、バイアスデータの蓄熱補正分を含めて画像データだけを蓄熱補正するようにしている。もちろん、バイアスデータと画像データとの両方を別々に蓄熱補正してもよく、またはバイアスデータのみに蓄熱補正してもよい。
この例では、図5にサーマルヘッド16の蓄熱回路を模式的に示すように、グレーズ層21,セラミック基板22、アルミ板23に蓄積された熱の一部が直接に発熱素子16aから感熱記録紙15に伝わり記録に影響を与えるものとして蓄熱補正を行っている。
図4に示すように、第1〜第3演算部45〜47は、図1に示すグレーズ層21,セラミック基板22、アルミ板23の各代表点Pg1,Pg2,Pc1,Pc2,Pa1における蓄熱状態を熱エネルギで表す第1〜第3蓄熱データEg1,Eg2,Ec1,Ec2,Ea1(図5参照)を演算によって求める。各蓄熱データは、RAM12bに記憶され、蓄熱補正を行う毎に更新される。本実施形態では、図1に示すように、グレーズ層21に対して、発熱素子の直上部分をグレーズ層の第1代表点Pg1とし、この第1代表点Pg1から副走査方向に離れた部分をグレーズ層の第2代表点Pg2とする。同様にしてセラミック基板22に対してグレーズ層の第1代表点Pg1の直上部分をセラミック基板の第1代表点Pc1とし、この第1代表点Pc1から副走査方向に離れ、かつグレーズ層の第2代表点Pg2の直上部分をセラミック基板の第2代表点Pc2とを設定する。また、アルミ板23に対して、セラミック基板第1代表点Pc1の直上部分をアルミ板の代表点Pa1とする。
第(M−1)ラインの基本発熱データに対する蓄熱補正の完了時では、RAM12bには、第(M−1)ラインの記録完了時点におけるグレーズ層の第1代表点Pg1の蓄熱状態を示す1ライン分の第Mライン用の第1a蓄熱データEg1、及びグレーズ層の第2代表点Pg2の蓄熱状態を示す第1b蓄熱データEg2と、第(M−1)ラインの記録完了時点におけるセラミック基板の第1代表点Pc1の蓄熱状態を示す1ライン分の第Mライン用の第2a蓄熱データEc1、及びセラミック基板の第2代表点Pc2の蓄熱状態を示す1ライン分の第Mライン用の第2b蓄熱データEc2と、第(M−1)ラインの記録完了時点におけるアルミ板の代表点Pa1の蓄熱状態を示す1ライン分の第Mライン用の第3蓄熱データEa1とが書き込まれている
第1演算部45は、グレーズ層の第1代表点Pg1の第1a蓄熱データEg1を演算する。第Mラインの基本発熱データに対する蓄熱補正時には、RAM12bから第Mライン用の第1a蓄熱データEg1が順次に読み出されて、第1演算部45と、第2演算部46と,第1係数乗算部51とに送られる。また、第1演算部45には、蓄熱補正された第Mラインの補正済みの発熱データが順次に入力される。
第1演算部45は、図5に示すように、各発熱データEhに係数「1−k1」を乗算することにより、発熱素子16aで発生した熱エネルギのうちで記録に寄与せずグレーズ層の第1代表点Pg1に伝わり蓄積される熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。また、第1a蓄熱データEg1に係数「1−k2」を乗算した後にディレイ(一次遅れ)処理をしたものを、第1代表点Pg1に残る熱エネルギを示す蓄熱データして算出する。そして、これら算出した各蓄熱データを対応するもの同士で加算し、この加算したものを新たな第1a蓄熱データEg1としてRAM12bに書き込む。この書き込まれた第1a蓄熱データEg1は、次のラインの蓄熱補正の際に用いられる。
第2演算部46は、グレーズ層の第2代表点Pg2の第1b蓄熱データEg2と、セラミック基板の第1代表点Pc1の第2a蓄熱データEc1とを演算する。第Mラインの基本発熱データに対する蓄熱補正時には、RAM12bから第Mライン用の第1b蓄熱データEg2と第2a蓄熱データEc1が順次に読み出されて、第2演算部46と、第3演算部47、第2係数乗算部52とに送られる。また、第2演算部46には、前述のようにRAM12bから読み出された第Mライン用の第1a蓄熱データEg1が順次に入力される。
第2演算部46は、図5に示すように、各第1a蓄熱データEg1に係数「k2(1−k3)k4」を乗算することにより、グレーズ層の第1代表点Pg1に蓄積された熱エネルギのうちでセラミック基板の第1代表点Pc1伝わり蓄積される熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。また、第2a蓄熱データEc1に係数「1−k5」を乗算した後にディレイ処理したものを、セラミック基板の第1代表点Pc1に蓄積された熱エネルギのうちで第1代表点Pc1に残る熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。そして、これら算出した各蓄熱データを対応するもの同士で加算したものを新たな第2a蓄熱データEc1としてRAM12bに書き込む。この書き込まれた第2a蓄熱データEc1は、次のラインの蓄熱補正の際に用いられる。
第2演算部46は、第1a蓄熱データEg1に係数「k2(1−k3)(1−k4)」を乗算することにより、グレーズ層の第1代表点Pg1に蓄積された熱エネルギのうちでグレーズ層の第2代表点Pg2に伝わり蓄積される熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。さらに、第1b蓄熱データEg2に係数「1−k10」を乗算することにより、第2代表点Pg2に蓄積された熱エネルギのうちで第2代表点Pg2に残る熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。そして、これら算出した各蓄熱データを対応するもの同士で加算したものを新たな第1b蓄熱データEg2としてRAM12bに書き込む。この書き込まれた第1b蓄熱データEg2は、次のラインの蓄熱補正の際に用いられる。
第3演算部47は、セラミック基板の第2代表点Pc2の第2b蓄熱データEc2、アルミ板の代表点Pa1の第3蓄熱データEa1を演算する。先ず、第Mラインの基本発熱データに対する蓄熱補正時には、RAM12bから第Mライン用の第2b蓄熱データEc2と第3蓄熱データEa1が順次に読み出されて、第3演算部47と、第3係数乗算部53に送られる。また、第3演算部47には、前述のようにRAM12bから読み出された第Mライン用の第2a蓄熱データEc1及び第2b蓄熱データEc2が順次に入力される。
第3演算部47は、図5に示すように、グレーズ層の第1b蓄熱データEg2に係数「k10」を乗算することにより、グレーズ層の第2代表点Pg2に蓄積された熱エネルギのうちでセラミック基板の第2代表点Pc2に伝わり蓄積される熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。また、第2b蓄熱データEc2に係数「1−k11」を乗算することにより、セラミック基板の第2代表点Pc2に蓄積された熱エネルギのうちで第2代表点Pc2に残る熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。また、セラミック基板の第2a蓄熱データEc1に係数「k5(1−k6)(1−k7)」を乗算することにより、セラミック基板の第1代表点Pc1に蓄積された熱エネルギのうちでセラミック基板の第2代表点Pc2に伝わり蓄積される熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。そして、これら算出した各蓄熱データを対応するもの同士で加算したものを新たなセラミック基板の第2b蓄熱データEc2としてRAM12bに書き込む。この書き込まれたセラミック基板の第2b蓄熱データEc2は、次のラインの蓄熱補正の際に用いられる。
第3演算部47は、第2a蓄熱データEc1に係数「k5(1−k6)k7」を乗算することにより、セラミック基板の第1代表点Pc1に蓄積された熱エネルギのうちでアルミ板の代表点Pa1に伝わり蓄積される熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。また、セラミック基板の第2b蓄熱データEc2に係数「k11」を乗算することにより、セラミック基板の第2代表点Pc2に蓄積された熱エネルギのうちでアルミ板の代表点Pa1に伝わり蓄積される熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。また、第3蓄熱データEa1に係数「1−k8」を乗算した後にディレイ処理したものを、アルミ板の代表点Pa1に伝わり蓄積された熱エネルギのうちで代表点Pa1に残る熱エネルギを示す蓄熱データを算出する。そして、これら算出した各蓄熱データを対応するもの同士で加算したものを新たな第3蓄熱データEa1としてRAM12bに書き込む。
第1〜3係数乗算部51〜53は、RAM12bから読み出された各第1〜3蓄熱データに所定の係数を乗算して第1〜3蓄熱補正データを算出する。
第1係数乗算部51は、第1a蓄熱データEg1に係数「k2k3」を乗算することにより、グレーズ層21に蓄積された熱エネルギのうちで各発熱素子16aから感熱記録紙15に伝わって記録に寄与する熱エネルギを示す第1蓄熱補正データを求める。また、第2係数乗算部52は、第2a蓄熱データEc1に係数「k5k6」を乗算することにより、セラミック基板22に蓄積された熱エネルギのうちで各発熱素子16aから感熱記録紙15に伝わって記録に影響する熱エネルギを示す第2蓄熱補正データを求める。
第3係数乗算部53は、第3蓄熱データEa1に係数「k8k9」を乗算することにより、アルミ板23に蓄積された熱エネルギのうちで各発熱素子16aから感熱記録紙15に伝わって記録に寄与する熱エネルギを示す第3蓄熱補正データを求める。また、更新した第3蓄熱データEa1に係数「k8・(1−k9)」を乗じて、この乗じたものをサーマルヘッドから環境中に放熱された熱データAoutとする。
各係数乗算部51〜53で得られる第1〜3蓄熱補正データは、順次に蓄熱補正演算部41に送られる。蓄熱補正演算部41は、第1〜3蓄熱補正データを対応するもの同士で加算し、この加算結果を対応する基本発熱データから差し引き、さらにこの差を係数「k1」で除算することで、発熱素子16aが発生すべき熱エネルギ、すなわち蓄熱補正された発色熱エネルギを示す発熱データを算出する。
したがって、基本発熱データの蓄熱補正は次の演算式(1)によって行われ,各蓄熱データの更新は、次の演算式(2)〜(6)によって行われる。
E(M,N) = (Eh(M,N)−k2k3Eg1(M,N)−k5k6Ec1(M,N)−k8k9Ea1(M,N)) /k1
・・・(1)
Eg1(M+1,N)= (1−k1)・E(M,N) + (1−k2)・Eg1(M,N)・・・(2)
Eg2(M+1,N)= k2(1−k3)(1−k4)・Eg1(M,N) + (1−k10)・Eg2(M,N) ・・・(3)
Ec1(M+1,N)= k2(1−k3)k4・Eg1(M,N) + (1−k5)・Ec1(M,N)・・・(4)
Ec2(M+1,N)= k5(1−k6)(1−k7)・Ec1(M,N)
+ k10・Eg2(M,N) + (1−k11)・Ec2(M,N) ・・・(5)
Ea1(M+1,N)= k5(1−k6)k7・Ec1(M,N) + k11・Ec2(M,N)
+ (1−k8)・Ea1(M,N) ・・・(6)
上記各式中の記号は次の通りである。
M :ライン数
N :各発熱素子に対応する1ライン中のデータの番号
E(M,N) :蓄熱補正された第MラインのN番目の発熱データ
Eh(M,N) :蓄熱補正前の第MラインのN番目の基本発熱データ
Eg1(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られる第Mライン用のN番 目の第1a蓄熱データ
Eg2(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られる第Mライン用のN番 目の第1b蓄熱データ
Ec1(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られる第Mライン用のN番 目の第2a蓄熱データ
Ec2(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られる第Mライン用のN番 目の第2b蓄熱データ
Ea1(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られる第Mライン用のN番 目の第3蓄熱データ
また、係数k1〜k11は、グレーズ層21、セラミック基板22、アルミ板23の材質や形状、熱伝導率等を考慮して決められている。係数「k1」は、サーマルヘッド16の形状、感熱記録紙15の材質、発熱素子16aからグレーズ層21への熱の伝わりやすさ等に応じて決められており、発熱素子16aからの熱がグレーズ層21に蓄熱されやすいほど「0」に近い数値とされる。
また、係数「k2、k4、k10」は、グレーズ層21の材質等に応じて決められ、係数「k3」は、グレーズ層21から感熱記録紙15及びセラミック基板22への熱の伝わりやすさ等に応じて決められる。係数k2は、グレーズ層21の熱が他部に伝わりやすく、グレーズ層21に残る熱が少ないほど「1」に近い数値とされる。係数k4は、グレーズ層の第1代表点Pg1から、グレーズ層の第2代表点Pg2に伝わる熱が少ないほど「1」に近い数値とされる。係数k10は、グレーズ層の第2代表点Pg2に残る熱が少ないほど「1」に近い数値とされる。係数k3は、グレーズ層21から他部に伝わる熱のうち感熱記録紙15に伝わる熱の比率が大きいほど「1」に近い数値とされる。
また、係数「k5、k7、k11」は、セラミック基板22の材質等に応じて決められ、係数「k6」は、セラミック基板22から感熱記録紙15及びアルミ板23への熱の伝わりやすさ等に応じて決められる。係数k5は、セラミック基板22の熱が他部に伝わりやすく、セラミック基板22に残る熱が少ないほど「1」に近い数値とされる。係数k7は、セラミック基板の第1代表点Pc1から、セラミック基板の第2代表点Pc2に伝わる熱が少ないほど「1」に近い数値とされる。係数k11は、セラミック基板の第2代表点Pc2に残る熱が少ないほど「1」に近い数値とされる。係数k6は、セラミック基板22から他部に伝わる熱のうち感熱記録紙15に伝わる熱の比率が大きいほど「1」に近い数値とされる。
さらに、係数「k8」は、アルミ板23の材質等に応じて決められ、係数「k9」は、アルミ板23から感熱記録紙15及び空気中への熱の伝わりやすさ等に応じて決められる。係数k8は、アルミ板23の熱が他部に伝わりやすく、アルミ板23に残る熱が少ないほど「1」に近い数値とされる。係数k9は、アルミ板23から他部に伝わる熱のうち感熱記録紙15に伝わる熱の比率が大きいほど「1」に近い数値とされる。
演算式(1)は次のようにして得られる。蓄熱補正を行わずに1個の発熱素子16aを駆動してバイアス加熱と階調加熱を行ったときに、この発熱素子16aから感熱記録紙15に与えられる熱エネルギを示す熱に関するデータをEout(M,N)とすると、このデータEout(M,N)は、次式のように表すことができる。
Eout(M,N)=k1Eh(M,N)+k2k3Eg1(M,N)+k5k6Ec1(M,N)+k8k9Ea1(M,N)
画像データに応じた濃度で感熱記録紙15を発色させるために、感熱記録紙15に与えるべき熱エネルギはEh(M,N)であるから、上記式中のEout(M,N)をEh(M,N)に置き換え、また発熱素子16aが発生すべき熱エネルギをE(M,N) として右辺のEh(M,N)と置き換えて、このE(M,N) について解けば、上記演算式(1)を得ることができる。
次に上記構成の作用について説明する。画像を記録する場合には、記録すべき画像のイエロー画像データ,マゼンタ画像データ,シアン画像データを画像メモリ10に取り込んだ後に、プリントの指示を与える。この指示により、感熱記録紙15がサーマルヘッド16の位置に送られ、サーマルヘッド16が感熱記録紙15の記録開始位置に圧接されてから、イエロープリント工程が開始される。
イエロープリント工程が開始されると、まず、この時点でヘッド温度センサ28,環境温度センサ29からの信号がCPU12aに取り込まれ、これらがA/D変換器35a,35bでヘッド温度Th及び環境温度Taに変換される。ヘッド温度Th及び環境温度Taは、ヘッド電圧決定部36に送られる。
ヘッド電圧決定部36は、ヘッド温度Th及び環境温度Taを所定のヘッド電圧演算式に適用することでイエロープリント工程に用いるヘッド電圧Vpを決定する。このときに、ヘッド温度Th及び環境温度Taが基準温度Ttと同じ場合には、ヘッド電圧Vpは、基準ヘッド電圧Vtと同じにされる。算出されたヘッド電圧Vpの情報はレギュレータ30に送られ、このヘッド電圧Vpが出力されるようにレギュレータ30が制御される。
次に、画像メモリ10から第1ラインの各イエロー画像データが読み出されてラインメモリ11に書き込まれる。この後、このラインメモリ11から第1ラインのイエロー画像データが順番に読み出されて補正部12に送られる。
第1ラインの1番目のイエロー画像データがエネルギ変換部40に入力されると、このイエロー画像データは、それに応じた発色熱エネルギを示す基本発熱データEh(1,1)に変換されて、蓄熱補正演算部41に送られる。
蓄熱補正演算部41に上記基本発熱データEh(1,1)が入力されると、RAM12bから第1ライン用の1番目の第1a蓄熱データEg1(1,1)、第1b蓄熱データEg2(1,1)、第2a蓄熱データEc1(1,1)、第2b蓄熱データEc2(1,1)、第3蓄熱データEa1(1,1)が読み出される。そして、第1a蓄熱データEg1(1,1)は第1、第2演算部45,46及び第1係数乗算部51に、第1b蓄熱データEg2(1,1)と第2a蓄熱データEc1(1,1)は第2、第3演算部46,47及び第2係数乗算部52に、第2b蓄熱データEc2(1,1)と第3蓄熱データEa1(1,1)は第3演算部47及び第3係数乗算部53にそれぞれ送られる。
第1a蓄熱データEg1(1,1)は、第1係数乗算部51によって係数「k2k3」が乗算されることで第1蓄熱補正データ(k2k3Eg1(1,1)) とされ、第2a蓄熱データEc1(1,1)は係数「k5k6」が乗算されることで第2蓄熱補正データ(k5k6Ec(1,1)) とされ、第3蓄熱データEa1(1,1)は係数「k8k9」が乗算されることで第3蓄熱補正データ(k8k9Ea1(1,1)) とされ、これらが蓄熱補正演算部41に送られる。
蓄熱補正演算部41は、上記のようにして得られる1番目の第1〜第3蓄熱データを加算し、この加算結果を基本発熱データEh(1,1)から差し引く。そして、この差を係数「k1」で除することで、ヘッド電圧Vpを考慮して蓄熱補正した発熱データE(1,1) を求め、これをデータ変換部42と第1演算部45とに送る。そして、このデータ変換部42によって、発熱データE(1,1) は、蓄熱補正されたイエロー画像データに変換され、このイエロー画像データがラインメモリ13に書き込まれる。
一方、第1演算部45では、上記のようにして得られる蓄熱補正された発熱データE(1,1) と第1a蓄熱データEg1(1,1)とが演算式(2)に適用されて、新たな第1a蓄熱データEg1(2,1)が算出される。また、第2演算部46では、第1a蓄熱データEg1(1,1)と第1b蓄熱データEg2(1,1)とが演算式(3)に適用されて、新たな第1b蓄熱データEg2(2,1)が算出され、第1a蓄熱データEg1(1,1)と第2a蓄熱データEc1(1,1)とが演算式(4)に適用されて、新たな第2a蓄熱データEc1(2,1)が算出される。さらに、第3演算部47では、第1b蓄熱データEg2(1,1)と第2a蓄熱データEc1(1,1)と第2b蓄熱データEc2(1,1)とが演算式(5)に適用されて新たな第2b蓄熱データEc2(2,1)が算出され、第2a蓄熱データEc1(1,1)と第2b蓄熱データEc2(1,1)と第3蓄熱データEa1(1,1)とが演算式(6)に適用されて新たな第3蓄熱データEa1(2,1)が算出される。
1番目の第1〜第3蓄熱データは、新たに算出された各蓄熱データEg1(2,1),Eg2(2,1)Ec1(2,1),Ec2(2,1),Ea1(2,1)が書き込まれることで第2ライン用のものに更新される。このようにして、1ライン中の1番目の発熱素子16aに対応するグレーズ層21,セラミック基板22,アルミ板23の各部分の蓄熱状態が更新される。
上記のようにして、第1ラインの1番目のイエロー画像データの蓄熱補正と、第1〜第3蓄熱データの更新が完了すると、2番目のイエロー画像データがラインメモリ11から読み出されてエネルギ変換部40に入力され、基本発熱データEh(1,2)に変換される。そして、この基本発熱データEh(1,2)が蓄熱補正演算部41に送られる。
上記と同様にしてRAM12bから2番目の第1〜第3蓄熱データEg1(1,2),Eg2(1,2)Ec1(1,2),Ec2(1,2),Ea1(1,2)が読み出されて、各蓄熱演算部45〜47、各係数乗算部51〜53に送られる。そして、各係数乗算部51〜53に送られた第1〜第3蓄熱データEg1(1,2),Ec1(1,2),Ea1(1,2)は、それぞれに所定の係数「k2k3」,「k5k6」,「k8k9」が乗算されることで2番目の第1〜第3蓄熱補正データとされてから、蓄熱補正演算部41に送られる。そして、2番目の基本発熱データから2番目の第1〜第3蓄熱補正データが差し引かれ、この結果を係数「k1」で除算することで蓄熱補正された2番目の発熱データが求められる。
蓄熱補正済みの発熱データE(1,2) は、データ変換部42と第1演算部45とに送られる。データ変換部42に送られた発熱データはイエロー画像デ−タに変換されラインメモリ13に書き込まれる。
また、第1演算部45は、蓄熱補正演算部41から得られる発熱データE(1,2) と第1a蓄熱データEg1(1,2)とが演算式(2)に適用されて、新たな第1a蓄熱データEg1(2,2)が算出される。また、第2演算部46では、第1a蓄熱データEg1(1,2)と第1b蓄熱データEg2(1,2)とが演算式(3)に適用されて、新たな第1b蓄熱データEg2(2,2)が算出され、第1a蓄熱データEg1(1,2)と第2a蓄熱データEc1(1,2)とが演算式(4)に適用されて、新たな第2a蓄熱データEc1(2,2)が算出される。さらに、第3演算部47では、第1b蓄熱データEg2(1,2)と第2a蓄熱データEc1(1,2)と第2b蓄熱データEc2(1,2)とが演算式(5)に適用されて新たな第2b蓄熱データEc2(2,2)が算出され、第2a蓄熱データEc1(1,2)と第2b蓄熱データEc2(1,2)と第3蓄熱データEa1(1,2)とが演算式(6)に適用されて新たな第3蓄熱データEa1(2,2)が算出される。
以下、同様にして第1ラインの全てのイエロー画像データに対して蓄熱補正が行われるとともに、各発熱素子16aに対応するグレーズ層21,セラミック基板22,アルミ板23の各部分の蓄熱状態が更新される。そして、ラインメモリ13に1ライン分のイエロー画像データが書き込まれると、イエロー画像の第1ラインの記録が開始される。
まず、ヘッド駆動部14は、バイアスデータと通電制御回路27からの信号に基づいて、サーマルヘッド16の各発熱素子16aを一斉に通電して発熱させ、バイアス加熱を行う。バイアス加熱が終了すると、ラインメモリ13から1ライン分のイエロー画像データがヘッド駆動部14にセットされ、通電制御回路27からの信号と各イエロー画像データに基づいて発熱素子16aが選択的に通電され、階調加熱が行われる。これらバイアス加熱及び階調加熱時では、レギュレータ30から出力されているヘッド電圧Vpが各発熱素子16aに印加される。
各発熱素子16aで発生した熱エネルギは、その一部は感熱記録紙15に与えられてイエロー感熱発色層を発色させることで第1ラインを記録するが、残りの熱エネルギは、グレーズ層21に伝わりこれに蓄積される。
第1ラインの記録中には、第2ラインのイエロー画像データに対して蓄熱補正が行われる。第1ラインの場合と同様に、第2ラインのイエロー画像データがラインメモリ11に書き込まれ、このラインメモリ11から順番に読み出されて補正部12に送られて蓄熱補正が行われる。このときの蓄熱補正は、例えば第2ラインの第1番目の基本発熱データに対しては、第1ラインの1番目の発熱データに対して蓄熱補正を行った際に更新された第1〜第3蓄熱データEg1(2,1),Eg2(2,1),Ec1(2,1),Ec2(2,1),Ea1(2,1)を用いて第1〜第3蓄熱補正データが作成され、これらが用いられる。そして、蓄熱補正されたイエロー画像データがラインメモリ13に書き込まれる。また、第2ラインの蓄熱補正された発熱データと、第1ラインの蓄熱補正を行った際に更新された第1〜第3蓄熱データとを用いて第1〜第3蓄熱データが更新される。
イエロー画像の第1ラインの記録が終了すると、感熱記録紙15が1ライン分副走査方向にステップ送りされ、この後にバイアスデータに基づいたバイアス加熱と、蓄熱補正された第2ラインのイエロー画像データに基づいた階調加熱とを行ってイエロー画像の第2ラインの記録を行う。
以降同様にして、蓄熱補正を行いながら第3ライン以降の記録を行い、また蓄熱補正を行う毎に第1〜第3蓄熱データを更新する。
イエロー画像の記録された部分は、光定着器からのイエロー感熱発色層に特有な波長の紫外線が照射されることにより光定着される。イエロー画像の最終ラインの記録が終了し、感熱記録紙15の後端まで光定着が完了すると、サーマルヘッド16による圧接が解除されてから、感熱記録紙15が戻される。この搬送中に、感熱記録紙15の記録開始位置がサーマルヘッド16に達すると、搬送が停止されるとともに、サーマルヘッド16が感熱記録紙15に圧接される。
サーマルヘッド16が圧接された後に、マゼンタプリント工程が開始される。このマゼンタプリント工程では、イエロープリント工程と同様に、最初にヘッド温度センサ28及び環境温度センサ29での測定を行い、この時点でヘッド温度Thと環境温度Taとを取得する。そして、これらのヘッド温度Thと環境温度Taとに基づいてヘッド電圧Vpを決定し、このヘッド電圧Vpがレギュレータ30から出力されるように制御する。
この後に、画像メモリ34からマゼンタ画像データが1ライン分ずつ読み出されてラインメモリ11に書き込まれる。イエロー画像データの場合と同じ手順により、マゼンタ画像データが蓄熱補正される。そして、各ラインの記録の際には、マゼンタ用のバイアス加熱が行われた後に、蓄熱補正されたマゼンタ画像データに基づいて階調加熱が行われる。このマゼンタ画像のバイアス加熱及び階調加熱時では、各発熱素子16aには、マゼンタプリント工程の最初に決定されたヘッド電圧Vpが印加される。
マゼンタ画像の記録された部分は、光定着器からのマゼンタ感熱発色層に特有な紫外線が照射されることにより光定着される。マゼンタ画像の最終ラインの記録が終了し、感熱記録紙15の後端まで光定着が完了すると、サーマルヘッド16による圧接が解除されてから、感熱記録紙15が戻される。この搬送中に、感熱記録紙15の記録開始位置がサーマルヘッド16に達すると、搬送が停止されるとともに、サーマルヘッド16が感熱記録紙15に圧接される。サーマルヘッド16が圧接された後に、シアンプリント工程が開始され、上記と同じ手順でシアン画像が1ラインずつ記録される。
上記のようにして、過去の各発熱素子16aの発熱に基づいて、サーマルヘッド16の蓄熱層となるグレーズ層21,セラミック基板22,アルミ板23の蓄熱状態を正確に予測するから良好な蓄熱補正を行うことができる。しかも、各発熱素子16aに印加されるヘッド電圧Vpを考慮して蓄熱補正を行っているから、副走査方向に記録が進んでも画像データに応じた濃度に発色させることができ、副走査方向の画質の劣化が防止される。
副走査方向の濃度が一定なサンプル画像を実際にプリントしたところ、サーマルヘッド16のヘッド温度及び環境温度に応じてヘッド電圧Vpが変化しても、記録されたサンプル画像の副走査方向の濃度がほぼ一定となることが確認された。また、任意の環境温度下で適切に蓄熱補正されるように各係数k1〜k11を合わせるだけで、他の環境温度の下でも副走査方向の画質劣化が防止されることも確認できた。
なお、蓄熱層は上記実施形態では3層としたが、これに限られず、2層以上であればよい。また、第1代表点に対して副走査方向で第2代表点を設けたが、これに限られず、副走査方向に例えば第2及び第3代表点のように複数の代表点を設けてもよい。また、上記実施形態では、蓄熱層の最上層については代表点を1点としたが、これに限られず、同様に複数の代表点を設けてもよい。また、副走査方向に複数の代表点を設けた場合は、各代表点における蓄熱データに基づき、次のラインの各層蓄熱補正データを求めるようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、記録紙に対して直接に感熱発色させるカラー感熱プリンタを例にとって説明したが、これに限られず、昇華型のサーマルプリンタ等の蓄熱補正に対し、本発明を実施してもよい。この場合にも、蓄熱による尾引等の画像低下の発生を抑えることができる。
本発明の熱履歴補正モデルにおける、サーマルヘッドの構造体の各層の代表点を示す断面図である。 カラー感熱プリンタの概略を示すブロック図である。 サーマルヘッドの構成を示す断面図である。 本発明を実施したカラー感熱プリンタの補正部を示す機能ブロック図である。 サーマルヘッドの蓄熱回路を模式的に示す説明図である。 従来の熱履歴補正モデルにおける、サーマルヘッドの構造体の各層の代表点を示す断面図である。
符号の説明
16 サーマルヘッド
16a 発熱素子
21 グレーズ層
22 セラミック基板
23 アルミ板
28 ヘッド温度センサ
29 環境温度センサ
45〜47 蓄熱演算部
51〜53 係数演算部

Claims (9)

  1. 複数の発熱素子が主走査方向にライン状に配列されているサーマルヘッドを用い、発熱データで前記発熱素子を駆動して画像を1ラインずつ記録材料にプリントするとともに、この1ラインずつの記録に合わせてサーマルヘッド又は記録材料を副走査方向に相対的に移動させるサーマルプリンタの前記サーマルヘッドの蓄熱補正方法において、
    前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、
    前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、
    プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の各代表点における蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求めるとともに、
    この求めた発熱データと、第Mラインのプリント時の各蓄熱層の前記各代表点の蓄熱状態を示す各層蓄熱データとに、それぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する各層各代表点における蓄熱データとし、これら各蓄熱データに所定の係数を乗算して第(M+1)ラインの各層蓄熱補正データを求めることを特徴とするサーマルヘッドの蓄熱補正方法。
  2. 複数の発熱素子が主走査方向にライン状に配列されているサーマルヘッドを用い、発熱データで前記発熱素子を駆動して画像を1ラインずつ記録材料にプリントするとともに、この1ラインずつの記録に合わせてサーマルヘッド又は記録材料を副走査方向に相対的に移動させるサーマルプリンタの前記サーマルヘッドの蓄熱補正方法において、
    前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、
    前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、
    プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の前記第1代表点における第1列蓄熱補正データ及び前記第2代表点における第2列蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求めるとともに、
    この求めた発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第1層第1列蓄熱データにそれぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1層第1代表点における蓄熱データ(第1層第1列蓄熱データ)とし、この第1層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第1蓄熱補正データとし、
    第P(P=2〜N−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第P層第1列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第1列蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1代表点における第P層第1列蓄熱データとし、この第P層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第P蓄熱補正データとし、
    前記第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第1層第1列蓄熱データと前記第1蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第1層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第1層第2列蓄熱データとし、前記第P蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第P層第1列蓄熱データと第P蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第P層第2列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第P層第2列蓄熱データとし、
    第N蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第N層第1列蓄熱データと第(N−1)蓄熱層の第1代表点及び第2代表点の蓄熱状態を示す各蓄熱データに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第N層蓄熱データとし、この第N蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第N蓄熱補正データとすることを特徴とするサーマルヘッドの蓄熱補正方法。
  3. プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データから第Mラインに対応する前記第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係数で除算することにより第Mラインをプリントするための発熱データを求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の前記サーマルヘッドの蓄熱補正方法。
  4. 複数の発熱素子が主走査方向にライン状に配列されているサーマルヘッドを用い、発熱データで前記発熱素子を駆動して画像を1ラインずつ記録材料にプリントするとともに、この1ラインずつの記録に合わせてサーマルヘッド又は記録材料を副走査方向に相対的に移動させるサーマルプリンタにおいて、
    前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の各代表点における蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算部と、
    この求めた発熱データと、第Mラインのプリント時の各蓄熱層の前記各代表点の蓄熱状態を示す各層蓄熱データとに、それぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する各層各代表点における蓄熱データとする蓄熱演算部と、
    これら各蓄熱データに所定の係数を乗算して第(M+1)ラインの各層蓄熱補正データを求める係数乗算部とを有することを特徴とするサーマルプリンタ。
  5. 複数の発熱素子が主走査方向にライン状に配列されているサーマルヘッドを用い、発熱データで前記発熱素子を駆動して画像を1ラインずつ記録材料にプリントするとともに、この1ラインずつの記録に合わせてサーマルヘッド又は記録材料を副走査方向に相対的に移動させるサーマルプリンタにおいて、
    前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の前記第1代表点における第1列蓄熱補正データ及び前記第2代表点における第2列蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算部と、
    この求めた発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第1層第1列蓄熱データにそれぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1層第1代表点における蓄熱データ(第1層第1列蓄熱データ)とする第1演算部と、
    前記第1層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第11列蓄熱補正データとする第1係数乗算部と、
    第P(P=2〜N−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第P層第1列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第1列蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1代表点における第P層第1列蓄熱データとし、前記第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第1層第1列蓄熱データと前記第1蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第1層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第1層第2列蓄熱データとし、前記第P蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第P層第1列蓄熱データと第P蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第P層第2列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第P層第2列蓄熱データとする第P演算部と、
    前記第P層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第P蓄熱補正データとする第P係数乗算部と、
    第N蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第N層第1列蓄熱データと第(N−1)蓄熱層の第1代表点及び第2代表点の蓄熱状態を示す各蓄熱データに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第N蓄熱データとする第N演算部と、
    この第N蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第N蓄熱補正データとする第N係数乗算部とを備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
  6. 前記蓄熱補正演算部は、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データから第Mラインに対応する前記第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係数で除算することにより各発熱データを求めることを特徴とする請求項4または請求項5記載のサーマルプリンタ。
  7. 複数の発熱素子が主走査方向にライン状に配列されているサーマルヘッドを用い、発熱データで前記発熱素子を駆動して画像を1ラインずつ記録材料にプリントするとともに、この1ラインずつの記録に合わせてサーマルヘッド又は記録材料を副走査方向に相対的に移動させるサーマルプリンタの前記サーマルヘッドの蓄熱補正プログラムにおいて、
    前記サーマルヘッドの蓄熱を補正するためにコンピュータを、
    前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の各代表点における蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算手段と、
    この求めた発熱データと、第Mラインのプリント時の各蓄熱層の前記各代表点の蓄熱状態を示す各層蓄熱データとに、それぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する各層各代表点における蓄熱データとする蓄熱演算手段と、
    これら各蓄熱データに所定の係数を乗算して第(M+1)ラインの各層蓄熱補正データを求める係数演算手段として機能させるためのサーマルヘッドの蓄熱補正プログラム。
  8. 複数の発熱素子が主走査方向にライン状に配列されているサーマルヘッドを用い、発熱データで前記発熱素子を駆動して画像を1ラインずつ記録材料にプリントするとともに、この1ラインずつの記録に合わせてサーマルヘッド又は記録材料を副走査方向に相対的に移動させるサーマルプリンタの前記サーマルヘッドの蓄熱補正プログラムにおいて、
    前記サーマルヘッドの蓄熱を補正するためにコンピュータを、
    前記サーマルヘッドを、前記発熱素子とこの発熱素子に対して順番に積層される第1〜第N蓄熱層とに分け、前記各蓄熱層の前記発熱素子に対し積層方向で対応する位置を各蓄熱層の第1代表点とし、少なくともいずれか1つの蓄熱層に対して前記第1代表点に対して副走査方向にずれた位置を各蓄熱層の第2代表点とし、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと、第Mラインに対応する各蓄熱層の前記第1代表点における第1列蓄熱補正データ及び前記第2代表点における第2列蓄熱補正データとに基づいて、前記発熱素子を駆動して第Mラインをプリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算手段と、
    この求めた発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第1層第1列蓄熱データにそれぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1層第1代表点における蓄熱データ(第1層第1列蓄熱データ)とする第1演算手段と、
    前記第1層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第1蓄熱補正データとする第1係数乗算手段と、
    第P(P=2〜N−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第P層第1列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の前記第1代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第1列蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1代表点における第P層第1列蓄熱データとし、前記第1蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第1層第1列蓄熱データと前記第1蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第1層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第1層第2列蓄熱データとし、前記第P蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す前記第P層第1列蓄熱データと第P蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第P層第2列蓄熱データと第(P−1)蓄熱層の第2代表点の蓄熱状態を示す第(P−1)層第2列蓄熱データとに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士を加算したものを第(M+1)ラインに対応する第2代表点における第P層第2列蓄熱データとする第P演算手段と、
    前記第P層第1列蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第P蓄熱補正データとする第P係数乗算手段と、
    第N蓄熱層の第1代表点の蓄熱状態を示す第N層第1列蓄熱データと第(N−1)蓄熱層の第1代表点及び第2代表点の蓄熱状態を示す各蓄熱データに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第N蓄熱データとする第N演算手段と、
    この第N蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの第N蓄熱補正データとする第N係数乗算手段として機能させるためのサーマルヘッドの蓄熱補正プログラム。
  9. 前記蓄熱補正演算手段は、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データから第Mラインに対応する前記第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係数で除算することにより各発熱データを求めることを特徴とする請求項7または請求項8記載のサーマルヘッドの蓄熱補正プログラム。
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