JP2001270144A - サーマルヘッドの蓄熱補正方法及び装置 - Google Patents

サーマルヘッドの蓄熱補正方法及び装置

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JP2001270144A
JP2001270144A JP2000098923A JP2000098923A JP2001270144A JP 2001270144 A JP2001270144 A JP 2001270144A JP 2000098923 A JP2000098923 A JP 2000098923A JP 2000098923 A JP2000098923 A JP 2000098923A JP 2001270144 A JP2001270144 A JP 2001270144A
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line
heat
thermal
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JP2000098923A
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English (en)
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Hisashi Enomoto
寿 榎本
Shinji Hayashi
伸治 林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッド電圧を考慮した蓄熱補正を行う。 【解決手段】 サーマルヘッドの印加されるヘッド電圧
は、各色のプンリント毎にそのプリントに先立って測定
されたヘッド温度と環境温度とに基づいて決定される。
プリントしようとする第Mラインの基本発熱データと、
各蓄熱層の蓄熱状態を示す第1〜第3蓄熱データに所定
の係数を乗算して得られる第1〜第3蓄熱補正データを
用いて蓄熱補正された発熱データが求められ、この発熱
データに基づいて発熱素子が駆動される。ヘッド温度を
測定するヘッド温度センサ27が取り付けられたアルミ
板に対応する第3蓄熱補正データを求める際に用いられ
る係数は、ヘッド電圧をパラメータとして含む演算式に
よって決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドで
画像を記録するサーマルプリンタの蓄熱補正方法及び装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンタには、サーマルヘッド
で感熱記録タイプの記録紙を加熱して直接に発色される
感熱記録方式と、記録紙に重ねたインクリボンを背後か
らサーマルヘッドで加熱してインクリボンのインクを記
録紙に転写する熱記録方式とがある。このサーマルヘッ
ドは、セラミック製の基板上に多数の発熱素子が副走査
方向にライン状に形成されており、サーマルヘッドと記
録紙とを主走査方向(副走査方向と直交する方向)に相
対的に移動させながら、入力画像データに応じて各発熱
素子を通電して発熱させることにより、記録紙に画像を
記録している。
【0003】このようなサーマルプリンタでは、入力画
像データに応じてサーマルヘッドを駆動しただけでは、
サーマルヘッドの蓄熱の影響によってプリントされた画
像に濃度ムラが発生したり、画像の輪郭がボヤけたりし
て、原画に忠実な画像を再現することができない。
【0004】各発熱素子から発生した熱エネルギーの多
くは記録のために使われるが、記録に供しないものは、
放熱されたり、発熱素子のグレーズ層に蓄えられたり、
あるいはグレーズ層に蓄えられた熱エネルギーは、この
グレーズ層を支持するセラミック基板に伝達されてこれ
に蓄えられたりする。更には、セラミック基板に取り付
けられたアルミ板に伝達されて蓄えられたり、このアル
ミ板から放熱されたりする。また、サーマルヘッドの各
層(以下、蓄熱層という)に蓄えられた熱エネルギーの
一部は、発熱素子を介して感熱記録紙やインクリボンに
向かって戻り、次のラインの記録に影響するものもあ
る。
【0005】このようにして、サーマルヘッドの各蓄熱
層に蓄熱された熱エネルギーの一部が画素の記録に影響
するため、この画素の発色濃度が所期の値よりも高くな
る。したがって、原画上で副走査方向に濃度が高い状態
から低い状態に急に変化している場合でも、ハードコピ
ー上では、濃度変化がなだらかになったり、画像の輪郭
をシャープに記録することができなくなる。また、この
発熱素子の蓄熱によって、記録の開始では濃度が全体的
に低く、記録が進むにつれて、全体的に濃度が高くなる
シェーディングと呼ばれる現象が発生する。すなわち、
記録が進むことにより、発熱素子の蓄熱が大ききなるた
め、このシェーディングが発生する。
【0006】このような発熱素子の蓄熱による画質の劣
化を防止するために、特開平9−277578号公報に
記載の蓄熱補正方法及び装置では、入力される画像デー
タからサーマルヘッドの各蓄熱層の蓄熱状態を正確に予
測し、この蓄熱状態に基づいて各画像データを補正して
いる。
【0007】また、サーマルヘッドの発熱素子から発生
する熱エネルギーは、インクリボン,記録紙、プラテン
ローラやプラテンドラム等に拡散するためサーマルヘッ
ドの温度が同じであっても、環境温度の変化によって記
録される濃度が本来のものとならなくなるといった問題
があった。このような問題を解決するために、サーマル
ヘッドの温度と環境温度とを測定して、サーマルヘッド
の各発熱素子に印加するヘッド電圧を調節するものがあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
蓄熱補正方法及び装置では、ヘッド電圧が一定の場合を
想定しており、ヘッド電圧を変化させることを考慮して
いない。このため、画像データに応じた濃度となるよう
にして、ヘッドの温度と環境温度とに基づいてヘッド電
圧を変化させた場合には、副走査方向に記録が進むにつ
れて、記録される濃度が本来のものと変わってしまい副
走査方向の画質が劣化してしまうという問題が発生す
る。
【0009】また、上記の蓄熱補正方法及び装置では、
発熱素子が発生する発熱エネルギーに応じて蓄熱層の蓄
熱状態を更新しているが、蓄熱層に伝達される熱エネル
ギーは、発熱エネルギーを線型的に変換して算出してい
る。この線形変換の場合には、例えば中間濃度域内に高
濃度の文字等を記録した際に、高濃度の記録部分の周囲
が本来の濃度よりも高くなる「濃度尾引き」が発生し、
画質が劣化するという問題があった。
【0010】本発明は、サーマルヘッドのヘッド電圧を
考慮して蓄熱補正を行い良好な画質の画像を記録できる
ようにしたサーマルヘッドの蓄熱補正方法及び装置を提
供することを目的とするものである。
【0011】また、本発明は、蓄熱層に伝達される熱エ
ネルギーを正確に求めることによって、正確な蓄熱補正
を行い、これにより良好な画質の画像を記録できるよう
にしたサーマルヘッドの蓄熱補正方法及び装置を提供す
ることを別の目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のサーマルヘッドの蓄熱補正方法で
は、プリントしようとする第Mラインの各基本発熱デー
タと、第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補正デー
タとに基づいて発熱素子を駆動して第Mラインをプリン
トするための発熱データを求めるとともに、第Mライン
の各発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層
の蓄熱状態を示す各第1蓄熱データにそれぞれ所定の係
数を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを
第(M+1)ラインに対応する第1蓄熱データとし、こ
の第1蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M
+1)ラインの第1蓄熱補正データとし、また第J(J
は2〜N)蓄熱層の蓄熱状態を示す第J蓄熱データとそ
の上層の第(J−1)蓄熱層の蓄熱状態を示す第(J−
1)蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してか
ら対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラ
インに対応する第J蓄熱データとし、この第J蓄熱デー
タに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの
第J蓄熱補正データとするとともに、第N蓄熱層に対す
る第N蓄熱補正データを求める際に用いる前記係数を少
なくともヘッド電圧をパラメータとして含む演算式によ
って決定するものである。
【0013】請求項2記載のサーマルヘッドの蓄熱補正
方法では、プリントしようとする第Mラインの各基本発
熱データから第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補
正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係
数で除算することにより第Mラインをプリントするため
の発熱データを求めるものである。
【0014】請求項3記載のサーマルヘッドの蓄熱補正
装置では、プリントしようとする第Mラインの各基本発
熱データと第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補正
データとに基づいて、発熱素子を駆動して第Mラインを
プリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算手
段と、第Mラインの各発熱データと第Mラインのプリン
ト時の第1蓄熱層の蓄熱状態を示す各第1蓄熱データと
のそれぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ
同士で加算することにより第(M+1)ラインに対応す
る各第1蓄熱データを算出する第1蓄熱演算手段と、第
J(Jは2〜N)蓄熱層の蓄熱状態を示す各第J蓄熱デ
ータとその上層の第(J−1)蓄熱層の蓄熱状態を示す
各第(J−1)蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を
乗算してから対応するデータ同士で加算することにより
第(M+1)ラインに対応する各第J蓄熱データを算出
する第2〜N蓄熱演算手段と、第(M+1)ラインに対
応する各第1〜N蓄熱データのそれぞれに所定の係数を
乗算することにより第(M+1)ラインに対応する各第
1〜N蓄熱補正データを算出する第1〜N係数乗算手段
と、前記第N係数乗算手段が第N蓄熱層に対する第N蓄
熱補正データを求める際に用いる前記係数を少なくとも
記ヘッド電圧をパラメータとして含む演算式によって算
出する係数算出手段とを備えたものである
【0015】請求項4記載のサーマルヘッドの蓄熱補正
装置では、蓄熱補正演算手段は、プリントしようとする
第Mラインの各基本発熱データから第Mラインに対応す
る各第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で
減算してから所定の係数で除算することにより各発熱デ
ータを求めるものである。
【0016】請求項5記載のサーマルヘッドの蓄熱補正
装置では、サーマルヘッドは、第1蓄熱層としてのグレ
ーズ層と、第2蓄熱層としてのセラミック基板と、第3
蓄熱層としてのアルミ板とを備え、前記アルミ板にヘッ
ド温度センサが取り付けたものである。
【0017】請求項6記載のサーマルヘッドの蓄熱補正
方法では、プリントしようとする第Mラインの各基本発
熱データと、第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補
正データとに基づいて発熱素子を駆動して第Mラインを
プリントするための発熱データを求めるとともに、第M
ラインの各発熱データを予め決められた熱伝達効率関数
によって非線形に変換して修正発熱データを求め、この
第Mラインの各修正発熱データと第Mラインのプリント
時の第1蓄熱層の蓄熱状態を示す各第1蓄熱データとに
それぞれ所定の係数を乗算してから対応するデータ同士
で加算したものを第(M+1)ラインに対応する第1蓄
熱データとし、この第1蓄熱データに所定の係数を乗算
したものを第(M+1)ラインの第1蓄熱補正データと
し、また第J(Jは2〜N)蓄熱層の蓄熱状態を示す第
J蓄熱データとその上層の第(J−1)蓄熱層の蓄熱状
態を示す第(J−1)蓄熱データとのそれぞれに所定の
係数を乗算してから対応するデータ同士で加算したもの
を第(M+1)ラインに対応する第J蓄熱データとし、
この第J蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第
(M+1)ラインの第J蓄熱補正データとすることを特
徴とするサーマルヘッドの蓄熱補正方法。
【0018】請求項7記載のサーマルヘッドの蓄熱補正
方法では、プリントしようとする第Mラインの各基本発
熱データから第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補
正データを対応するデータ同士で減算してから所定の係
数で除算することにより第Mラインをプリントするため
の発熱データを求めるものである。
【0019】請求項8記載のサーマルヘッドの蓄熱補正
装置では、プリントしようとする第Mラインの各基本発
熱データと第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補正
データとに基づいて、発熱素子を駆動して第Mラインを
プリントするための発熱データを求める蓄熱補正演算手
段と、第Mラインの各発熱データを予め決められた熱伝
達効率関数によって非線形に変換した修正発熱データを
求める変換手段と、第Mラインの各修正発熱データと第
Mラインのプリント時の第1蓄熱層の蓄熱状態を示す各
第1蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してか
ら対応するデータ同士で加算することにより第(M+
1)ラインに対応する各第1蓄熱データを算出する第1
蓄熱演算手段と、第J(Jは2〜N)蓄熱層の蓄熱状態
を示す各第J蓄熱データとその上層の第(J−1)蓄熱
層の蓄熱状態を示す各第(J−1)蓄熱データとのそれ
ぞれに所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で
加算することにより第(M+1)ラインに対応する各第
J蓄熱データを算出する第2〜N蓄熱演算手段と、第
(M+1)ラインに対応する各第1〜N蓄熱データのそ
れぞれに所定の係数を乗算することにより第(M+1)
ラインに対応する各第1〜N蓄熱補正データを算出する
第1〜N係数乗算手段とを備えたものである。
【0020】請求項9のサーマルヘッドの蓄熱補正装置
では、蓄熱補正演算手段を、プリントしようとする第M
ラインの各基本発熱データから第Mラインに対応する各
第1〜第N蓄熱補正データを対応するデータ同士で減算
してから所定の係数で除算することにより各発熱データ
を求めるようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明を実施したカラー感熱プリ
ンタの概略を示す図2において、記録すべき画像は、デ
ジタルカメラやスキャナ等で取り込まれ、イエロー画像
データ,マゼンタ画像データ,シアン画像データとして
画像メモリ10に書き込まれる。プリント時には、画像
メモリ10から記録すべき色の画像データが1ライン分
ずつ読み出されてラインメモリ11に書き込まれる。
【0022】ラインメモリ11に記憶された1ライン分
の画像データは、順次に読み出されて補正部12に送ら
れる。この補正部12では、詳細を後述するように、画
像データは、それに応じた発色熱エネルギーを表す基本
発熱データに変換された後に、蓄熱補正が行われる。そ
して、蓄熱補正が行われた発熱データは、画像データに
変換され、ラインメモリ13に書き込まれる。
【0023】1ラインの記録時には、このラインメモリ
13から1ライン分の画像データがヘッド駆動部14に
送られる。このヘッド駆動部14は、感熱記録紙15に
圧接しているサーマルヘッド16を駆動する。感熱記録
紙15は、支持体上にイエロー感熱発色層、マゼンタ感
熱発色層、シアン感熱層が層設された周知のカラータイ
プのものが用いられている。イエロー感熱発色層とマゼ
ンタ感熱発色層は、それぞれ特有な波長の紫外線が照射
されることにより、その発色能力が消失される。
【0024】この感熱記録紙15は、搬送機構(図示省
略)によって、副走査方向(図2において左右方向)に
往復動され、3回の往復動の間にイエロー、マゼンタ、
シアンの順番で3色面順次にカラー画像が記録される。
また、イエロー画像と、マゼンタ画像のそれぞれの記録
後には、光定着器(図示せず)から紫外線が照射される
ことによって、イエロー感熱発色層、マゼンタ感熱発色
層の発色能力が消失されて、光定着が行われる。
【0025】この感熱記録方式では、サーマルヘッド1
6の各発熱素子16aで感熱記録紙15に各ドットを記
録する場合に、発熱素子16aで発色直前の状態まで加
熱するバイアス加熱をしてから、その直後に階調加熱を
する。バイアス加熱では、ヘッド駆動部14に予め記憶
されたバイアスデータによって各発熱素子16aが一様
に発熱され、感熱記録紙15にバイアス熱エネルギーが
与えられる。バイアスデータは、各発熱素子16aとも
記録する色毎に共通な値が用いられるが、各発熱素子1
6aに抵抗値等のバラツキがある場合には、この抵抗値
等のバラツキを考慮して各バイアスデータが決められ
る。階調加熱では、各画像データに応じて各発熱素子1
6aが駆動されて、画像データに応じた階調熱エネルギ
ーが感熱記録紙15に与えられる。
【0026】サーマルヘッド16は、副走査方向と直交
する主走査方向に長くされており、この主走査方向に多
数の発熱素子16aがライン状に配列されている。図3
に示すように、サーマルヘッド16は、発熱素子16a
と、この発熱素子16aの下層に積層されたグレーズ層
21,セラミック基板22,アルミ板23等から構成さ
れる。セラミック基板22上にグレーズ層21が形成さ
れており、このグレーズ層21の表面に発熱抵抗膜から
なる発熱素子16aと、この発熱素子16aを通電する
ための電極24とが形成され、さらにこれらが保護膜2
5で覆われている。アルミ板23は、サーマルヘッド1
6の放熱を良好にするためのものであり、セラミック基
板22の背面に配されている。
【0027】これらのグレーズ層21,セラミック基板
22,アルミ板23は、発熱素子16aが発熱すること
により、発熱素子13aの熱の一部が伝わって蓄熱さ
れ、その蓄熱の一部が画素の記録に影響する蓄熱層とな
る。
【0028】サーマルヘッド16の各発熱素子16a
は、バイアスデータ及び画像データに応じた電力を供給
することにより、これらのデータに応じた熱エネルギー
を発生する。このカラー感熱プリンタでは、発熱素子1
6aの通電回数がバイアスデータ及び画像データの値と
同じ発熱回数となるようにするとともに、各発熱毎の通
電時間を通電制御回路27によって制御することで、発
熱素子16aで発生する熱エネルギーを制御している。
なお、発熱素子16aの駆動には、バイアスデータや画
像データによって通電時間を制御する方法や、通電回数
を制御する方法等を採用することもできる。
【0029】アルミ板23には凹部が形成されており、
この中にヘッド温度センサ28が収納されている。ま
た、サーマルヘッド16の近くには、環境温度センサ2
9が配置されている。ヘッド温度センサ28は、アルミ
板23の温度を測定する。また、環境温度センサ29
は、サーマルヘッド16が配された環境温度を測定す
る。これらの各温度センサ28,29としては、例えば
サーミスタが用いられており、ヘッド温度センサ28
は、アルミ板28の温度を正確に測定するために熱伝導
率の高い接着剤で固定されている。ヘッド温度センサ2
8,環境温度センサ29からの信号は、補正部12に送
られる。
【0030】補正部12は、蓄熱補正を行う他に、ヘッ
ド温度センサ28,環境温度センサ29からの信号に基
づいてサーマルヘッド16の各発熱素子16aに印加す
るヘッド電圧Vpを決定する。補正部12で決定された
ヘッド電圧Vpの情報は、レギュレータ30に送られ、
発熱素子16aの通電時には、このヘッド電圧Vpが各
発熱素子16aに印加されるようにする。
【0031】補正部12を機能ブロックで示す図1にお
いて、補正部12は、主としてCPU12a,各種のデ
ータを一次的に記憶するRAM12b,蓄熱補正やヘッ
ド電圧Vpの算出するためのプログラムや各種係数等を
記憶したROM12cから構成されている。
【0032】ヘッド温度センサ28,環境温度センサ2
9からの信号は、CPU12a内のA/D変換器35
a,35bによってデジタル変換され、ヘッド温度T
h,環境温度Taとしてヘッド電圧決定手段36及び係
数算出手段37に送られる。ヘッド電圧決定手段36
は、ヘッド温度Th,環境温度Taを基準ヘッド電圧V
tをパラメータとして含む所定のヘッド電圧演算式に適
用することによって、検出されたヘッド温度Th,環境
温度Taに対する適切なヘッド電圧Vpを算出する。基
準ヘッド電圧Vtは、ヘッド温度Th,環境温度Taが
予め決められた基準温度Ttと等しい(Th=Ta=T
t)ときに、各発熱素子16aに印加するように予め決
められたヘッド電圧である。この例では基準温度Ttは
「23℃」とされている。ヘッド電圧決定手段36によ
って決められたヘッド電圧Vpの情報は、レギュレータ
30に送られる。
【0033】ヘッド温度センサ28,環境温度センサ2
9による温度測定は、各色のプリント毎にそのプリント
開始時に行われ、その都度ヘッド電圧Vpが調節され
る。したがって、1色の画像の記録の間には同じヘッド
電圧Vpで発熱素子16aが通電される。
【0034】ヘッド電圧Vpの情報は、係数算出手段3
7にも送られる。係数算出手段37は、ヘッド電圧Vp
の変化を考慮し、アルミ板23の蓄熱が記録に与える影
響の程度を示す係数kfを算出する。この係数kfは、
次の演算式によって算出される。 kf=k6(Vp /Vt)2(1-kh(Th-Tt))(1-ka(Th-Ta))・・・
【0035】ここで、上記演算式の記号は次の通りで
ある。なお、係数「k6」は、アルミ板23から感熱記
録紙15及びアルミ板23が接している空気への熱の伝
わりやすさを示す係数である。 Vt:基準ヘッド電圧 Th:ヘッド温度 Ta:環境温度 Tt:基準温度 kh:ヘッド温度Thに対する補正係数 ka:ヘッド温度と環境温度の差分(Th-Ta) に対する補
正係数
【0036】エネルギー変換手段40は、入力される画
像データを発色熱エネルギーの大きさを表す基本発熱デ
ータに変換する。この発色熱エネルギーは、バイアス加
熱時のバイアス熱エネルギーと階調加熱時の階調熱エネ
ルギーの和である。画像データの値と発色熱エネルギー
との対応関係は、感熱記録紙の発色特性に基づいて決ま
る。基本発熱データは、蓄熱補正演算手段41に送られ
る。
【0037】なお、画像データを発色熱エネルギーを示
す基本発熱データに変換することで簡単な演算で蓄熱補
正を行うようにしている。もちろん、バイアスデータや
画像データの値と、発熱素子が発生する熱エネルギーと
の間に線型的な関係がある場合には、バイアスデータや
画像データをそのまま基本発熱データとして用いること
ができる。
【0038】蓄熱補正演算手段41は、基本発熱データ
と、記録時にグレーズ層21,セラミック基板22,ア
ルミ板23から感熱記録紙15に伝わる熱エネルギーを
示す第1〜第3蓄熱補正データとに基づいて補正された
発熱データを算出する。この蓄熱補正演算手段41で蓄
熱補正された発熱データは、データ変換手段42に送ら
れる。
【0039】データ変換手段42は、エネルギー変換手
段40と逆の変換を行うことにより、発熱データを画像
データに変換する。すなわち、発熱データに表される発
色熱エネルギーから一定なバイアス熱エネルギーを差し
引いた階調熱エネルギーを求め、この階調熱エネルギー
に相当する画像データを作成する。これにより、バイア
スデータに対しては蓄熱補正せずに、バイアスデータの
蓄熱補正分を含めて画像データだけを蓄熱補正するよう
にしている。もちろん、バイアスデータと画像データと
の両方を別々に蓄熱補正してもよし、バイアスデータに
蓄熱補正を行うようにしてもよい。
【0040】この例では、図3にサーマルヘッド16の
蓄熱回路を模式的に示すように、グレーズ層21,セラ
ミック基板22、アルミ板23に蓄積された熱の一部が
直接に発熱素子16aから感熱記録紙15に伝わり記録
に影響を与えるものとして蓄熱補正を行っている。
【0041】図1に示されるように、第1〜第3蓄熱演
算手段45〜47は、グレーズ層21,セラミック基板
22、アルミ板23の蓄熱状態を熱エネルギーで表す第
1〜第3蓄熱データを演算によって算出する。各蓄熱デ
ータは、RAM12bに記憶され、蓄熱補正を行う毎に
更新される。
【0042】第(M−1)ラインの基本発熱データに対
する蓄熱補正の完了時では、RAM12bには、第(M
−1)ラインの記録完了時点におけるグレーズ層21の
各発熱素子16aに対応する部分毎の蓄熱状態を示す1
ライン分の第Mライン用の第1蓄熱データと、第(M−
1)ラインの記録完了時点におけるセラミック基板22
の各発熱素子16aに対応する部分毎の蓄熱状態を示す
1ライン分の第Mライン用の第2蓄熱データと、第(M
−1)ラインの記録完了時点におけるアルミ板23の各
発熱素子16aに対応する部分毎の蓄熱状態を示す1ラ
イン分の第Mライン用の第3蓄熱データとが書き込まれ
ている。
【0043】第1蓄熱演算手段45は、グレーズ層21
に対応している。第Mラインの基本発熱データに対する
蓄熱補正時には、RAM12bから第Mライン用の第1
蓄熱データが順次に読み出されて、第1蓄熱演算手段4
5と、第2蓄熱演算手段46と,第1係数乗算手段51
とに送られる。また、第1蓄熱演算手段45には、蓄熱
補正された第Mラインの補正済みの発熱データが順次に
入力される。
【0044】第1蓄熱演算手段45は、各発熱データに
係数「1−k1」を乗算することにより、発熱素子16
aで発生した熱エネルギーのうちで記録に寄与せずグレ
ーズ層21に伝わり蓄積される熱エネルギーを算出す
る。また、第1蓄熱データに係数「1−k2」を乗算す
ることにより、それまでにグレーズ層21に蓄積された
熱エネルギーのうちでグレーズ層21に残る熱エネルギ
ーを算出する。そして、これら算出した各熱エネルギー
を対応するもの同士で加算したものを新たな第1蓄熱デ
ータとしてRAM12bに書き込む。この書き込まれた
第1蓄熱データは、次のラインの蓄熱補正の際に用いら
れる。
【0045】第2蓄熱演算手段46は、セラミック基板
22に対応している。第Mラインの基本発熱データに対
する蓄熱補正時には、RAM12bから第Mライン用の
第2蓄熱データが順次に読み出されて、第2蓄熱演算手
段46と、第3蓄熱演算手段47と第2係数乗算手段5
2とに送られる。また、第2蓄熱演算手段46には、前
述のようにRAM12bから読み出された第Mライン用
の第1蓄熱データが順次に入力される。
【0046】この第2蓄熱演算手段46は、各第1蓄熱
データに係数「k2(1−k3)」を乗算することによ
り、グレーズ層21に蓄積された熱エネルギーのうちで
セラミック基板22に伝わり蓄積される熱エネルギーを
算出する。また、第2蓄熱データに係数「1−k4」を
乗算することにより、セラミック基板22に蓄積された
熱エネルギーのうちでセラミック基板22に残る熱エネ
ルギーを算出する。そして、これら算出した各熱エネル
ギーを対応するもの同士で加算したものを新たな第2蓄
熱データとしてRAM12bに書き込む。この書き込ま
れた第2蓄熱データは、次のラインの蓄熱補正の際に用
いられる。
【0047】第3蓄熱演算手段47は、アルミ基板23
に対応している。第Mラインの基本発熱データに対する
蓄熱補正時には、RAM12bから第Mライン用の第3
蓄熱データが順次に読み出されて、第3蓄熱演算手段4
7と、第3係数乗算手段53とに送られる。また、RA
M12bから読み出された第Mライン用の第2蓄熱デー
タが順次に入力される。
【0048】この第3蓄熱演算手段47は、各第2蓄熱
データに係数「k4(1−k5)」を乗算することによ
り、グレーズ層21に蓄積された熱エネルギーのうちで
セラミック基板22に伝わり蓄積される熱エネルギーを
算出する。また、第2蓄熱データに係数「1−k6」を
乗算することにより、セラミック基板22に蓄積された
熱エネルギーのうちでセラミック基板22に残る熱エネ
ルギーを算出する。そして、これら算出した各熱エネル
ギーを対応するもの同士で加算したものを新たな第3蓄
熱データとしてRAM12bに書き込む。この書き込ま
れた第3蓄熱データは、次のラインの蓄熱補正の際に用
いられる。
【0049】第1〜第3係数乗算手段51〜53は、R
AM12bから読み出された各第1〜3蓄熱データに所
定の係数を乗算して第1〜第3蓄熱補正データを算出す
る。
【0050】第1係数演算手段51は、各第1蓄熱デー
タに係数「k2k3」を乗算することにより、グレーズ
層21に蓄積された熱エネルギーのうちで各発熱素子1
6aから感熱記録紙15に伝わって記録に影響する熱エ
ネルギーを示す第1蓄熱補正データを求める。また、第
2係数乗算手段52は、各第2蓄熱データに係数「k4
k5」を乗算することにより、セラミック基板22に蓄
積された熱エネルギーのうちで各発熱素子16aから感
熱記録紙15に伝わって記録に影響する熱エネルギーを
示す第2蓄熱補正データを求める。
【0051】第3係数乗算手段53は、各色のプリント
開始時に係数算出手段37によって算出された係数「k
f」がRAM12bから読み出されてセットされる。こ
の第3係数乗算手段53は、各第3蓄熱データに係数
「kf」を乗算することにより、ヘッド電圧Vpの変化
を考慮し、アルミ板23の蓄積された熱エネルギーのう
ちで発熱素子16aから感熱記録紙15に伝わって記録
に影響する熱エネルギーを示す第3蓄熱補正データを求
める。
【0052】各係数乗算手段51〜53で得られる第1
〜第3蓄熱補正データは、順次に蓄熱補正演算手段41
に送られる。蓄熱補正演算手段41は、第1〜第3蓄熱
補正データを対応するもの同士で加算し、この加算結果
を対応する基本発熱データから差し引き、さらにこの差
を係数「k1」で除算することで、発熱素子16aが発
生すべき熱エネルギー、すなわち蓄熱補正された発色熱
エネルギーを示す発熱データを算出する。
【0053】したがって、基本発熱データの蓄熱補正は
次の演算式によって行われ,各蓄熱データの更新は、
次の演算式〜によって行われる。 E(M,N) = (Eh(M,N)−k2k3Eg(M,N)−k4k5Ec(M,N)−kfEa(M,N)) /k1 ・・・・ Eg(M+1,N)= (1-k1)・E(M,N) + (1-k2)・Eg(M,N)・・・ Ec(M+1,N)= k2(1-k3)・Eg(M,N)+ (1-k4)・Ec(M,N)・・・ Ea(M+1,N)= k4(1-k5)・Ec(M,N) + (1-k6)・Ea(M,N)・・・
【0054】上記各式中の記号は次の通りである。な
お、係数「kf」は、前述の式で示されるものであ
る。 M :ライン数 N :各発熱素子に対応する1ライン中のデータの番号 E(M,N) :蓄熱補正された第MラインのN番目の発熱
データ Eh(M,N) :蓄熱補正前の第MラインのN番目の基本発
熱データ Eg(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
る第Mライン用のN番目の第1蓄熱データ Ec(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
る第Mライン用のN番目の第2蓄熱データ Ea(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
る第Mライン用のN番目の第3蓄熱データ
【0055】また、係数k1〜k6は、グレーズ層2
1,セラミック基板22,アルミ板23の材質や形状、
熱伝導率等を考慮して決められている。係数「k1」
は、サーマルヘッド16の形状,感熱記録紙15の材
質,発熱素子16aからグレーズ層21への熱の伝わり
やすさ等に応じて決められており、発熱素子16aから
の熱がグレーズ層21に蓄熱されやすいほど「0」に近
い数値とされる。
【0056】また、係数「K2」は、グレーズ層21の
材質等に応じて決められ、係数「K3」は、グレーズ層
21から感熱記録紙15及びセラミック基板22への熱
の伝わりやすさ等に応じて決められる。係数k2は、グ
レーズ層21の熱が他部に伝わりやすく、グレーズ層2
1に残る熱が少ないほど「1」に近い数値とされ、係数
K3は、グレーズ層21から他部に伝わる熱のうち感熱
記録紙15に伝わる熱の比率が大きいほど「1」に近い
数値とされる。
【0057】同様に、係数K4は、セラミック基板22
から他部、この場合には感熱記録紙15及びアルミ板2
3に熱が伝わりやすいほど「1」に近い数値とされ、係
数k5はセラミック基板22から他部に伝わる熱のうち
感熱記録紙15に伝わる熱の比率が大きいほど「1」に
近い数値とされる。係数k6は、アルミ板23から他
部、この場合には感熱記録紙15及びアルミ板23が接
している空気に熱が伝わりやすいほど「1」に近い数値
とされる。そして、係数「k6」に基準ヘッド電圧V
t,ヘッド電圧Vp,基準温度Tt,ヘッド温度Th,
環境温度Taをパラメータとした値を乗算して得られる
ものを係数「kf」とし、この係数「kf」を第3蓄熱
データに乗算したものを第3蓄熱補正データとすること
で、ヘッド電圧Vpを考慮した蓄熱補正を行っている。
【0058】演算式は次のようにして得られる。蓄熱
補正を行わずに1個の発熱素子16aを駆動してバイア
ス加熱と階調加熱を行ったときに、この発熱素子16a
から感熱記録紙15に与えられる熱エネルギーをEout
(M,N)とすると、この熱エネルギーEout(M,N)は、次式
のように表すことができる。 Eout(M,N)=k1Eh(M,N)+k2k3Eg(M,N)+k4k5Ec(M,N)
+kfEa(M,N)
【0059】画像データに応じた濃度で感熱記録紙15
を発色させるために、感熱記録紙15に与えるべき熱エ
ネルギーはEh(M,N)であるから、上記式中のEout(M,N)
をEh(M,N)に置き換え、また発熱素子16aが発生すべ
き熱エネルギーをE(M,N) として右辺のEh(M,N)と置き
換えて、このE(M,N) について解けば、上記演算式を
得ることができる。
【0060】次に上記構成の作用について説明する。画
像を記録する場合には、記録すべき画像のイエロー画像
データ,マゼンタ画像データ,シアン画像データを画像
メモリ10に取り込んだ後に、プリントの指示を与え
る。この指示により、感熱記録紙15がサーマルヘッド
16の位置に送られ、サーマルヘッド16が感熱記録紙
15の記録開始位置に圧接されてから、イエロープリン
ト工程が開始される。
【0061】イエロープリント工程が開始されると、ま
ず、この時点でヘッド温度センサ28,環境温度センサ
29からの信号がCPU12aに取り込まれ、これらが
A/D変換器35a,35bでヘッド温度Th及び環境
温度Taに変換される。ヘッド温度Th及び環境温度T
aは、ヘッド電圧決定手段36と係数算出手段37に送
られる。
【0062】ヘッド電圧決定手段36は、ヘッド温度T
h及び環境温度Taを所定のヘッド電圧演算式に適用す
ることでイエロープリント工程に用いるヘッド電圧Vp
を決定する。このときに、ヘッド温度Th及び環境温度
Taが基準温度Ttと同じ場合には、ヘッド電圧Vp
は、基準ヘッド電圧Vtと同じにされる。算出されたヘ
ッド電圧Vpの情報はレギュレータ30に送られ、この
ヘッド電圧Vpが出力されるようにレギュレータ30が
制御される。また、ヘッド電圧Vpの情報は、係数算出
手段37にも送られる。
【0063】係数算出手段37は、ヘッド電圧Vpが入
力されると、このヘッド電圧Vpとヘッド温度Thと環
境温度Taとを上記の演算式に適用して係数「kf」
を求め、これがRAM12bにいったん書き込まれてか
ら、第3係数乗算手段53にセットされる。
【0064】次に、画像メモリ10から第1ラインの各
イエロー画像データが読み出されてラインメモリ11に
書き込まれる。この後、このラインメモリ10から第1
ラインのイエロー画像データが順番に読み出されて補正
部12に送られる。
【0065】第1ラインの1番目のイエロー画像データ
がエネルギー変換手段40に入力されると、このイエロ
ー画像データは、それに応じた発色熱エネルギーを示す
基本発熱データEh(1,1)に変換されて、蓄熱補正演算手
段41に送られる。
【0066】蓄熱補正演算手段41に上記基本発熱デー
タEh(1,1)が入力されると、RAM12bから第1ライ
ン用の1番目の第1,第2,第3蓄熱データEg(1,1),
Ec(1,1),Ea(1,1)が読み出される。そして、第1蓄熱
データEg(1,1)は第1、第2蓄熱演算手段45,46及
び第1係数乗算手段51に、第2蓄熱データEc(1,1)は
第2,第3蓄熱演算手段46,47及び第2係数乗算手
段52に、第3蓄熱データEa(1,1)は第3蓄熱演算手段
47及び第3係数乗算手段53にそれぞれ送られる。な
お、この第1ラインの蓄熱補正時に用いる各蓄熱データ
としては、例えばヘッド温度Thに基づいて適当に算出
されたものがRAM12bに予め書き込まれている。
【0067】第1蓄熱データEg(1,1)は、第1係数乗算
手段51によって係数「k2k3」が乗算されることで
第1蓄熱補正データ(k2k3Eg(1,1)) とされ、第2蓄熱
データEc(1,1)は係数「k4k5」が乗算されることで
第2蓄熱補正データ(k4k5Ec(1,1)) とされ、第3蓄熱
データEa(1,1)は係数「kf」が乗算されることで第2
蓄熱補正データ(kfEa(1,1)) とされ、これらが蓄熱補
正演算手段41に送られる。
【0068】蓄熱補正演算手段41は、上記のようにし
て得られる1番目の第1〜第3蓄熱データを加算し、こ
の加算結果を基本発熱データEh(1,1)から差し引く。そ
して、この差を係数「k1」で除することで、ヘッド電
圧Vpを考慮して蓄熱補正した発熱データE(1,1) を求
め、これをデータ変換手段42と第1蓄熱演算手段45
とに送る。そして、このデータ変換手段42によって、
発熱データE(1,1) は、蓄熱補正されたイエロー画像デ
ータに変換され、このイエロー画像データがラインメモ
リ13に書き込まれる。
【0069】一方、第1蓄熱演算手段45では、上記の
ようにして得られる蓄熱補正された発熱データE(1,1)
と第1蓄熱データEg(1,1)とが演算式に適用されて、
新たな第1蓄熱データEg(2,1)が算出される。また、第
2蓄熱演算手段46では、第1蓄熱データEg(1,1)と第
2蓄熱データEc(1,1)とが演算式に適用されて、新た
な第2蓄熱データEc(2,1)が算出される。さらに、第3
蓄熱演算手段47では、第2蓄熱データEc(1,1)と第3
蓄熱データEa(1,1)とが演算式に適用されて新たな第
3蓄熱データEa(2,1)が算出される。
【0070】1番目の第1〜第3蓄熱データは、新たに
算出された各蓄熱データEg(2,1),Ec(2,1),Ea(2,1)
が書き込まれることで第2ライン用のものに更新され
る。このようにして、1ライン中の1番目の発熱素子1
6aに対応するグレーズ層21,セラミック基板22,
アルミ板23の各部分の蓄熱状態が更新される、
【0071】上記のようにして、第1ラインの1番目の
イエロー画像データの蓄熱補正と、第1〜第3蓄熱デー
タの更新が完了すると、2番目のイエロー画像データが
ラインメモリ10から読み出されてエネルギー変換手段
40に入力され、基本発熱データEh(1,2)に変換され
る。そして、この基本発熱データEh(1,2)が蓄熱補正演
算手段41に送られる。
【0072】上記と同様にしてRAM12bから2番目
の第1〜第3蓄熱データEg(1,2),Ec(1,2),Ea(1,2)
が読み出されて、各蓄熱演算回路45〜47、各係数乗
算手段51〜53に送られる。そして、各係数乗算手段
51〜53に送られた第1〜第3蓄熱データEg(1,2),
Ec(1,2),Ea(1,2)は、それぞれに所定の係数「k2k
3」,「k4k5」,「kf」が乗算されることで2番
目の第1〜第3蓄熱補正データとされてから、蓄熱補正
演算手段41に送られる。そして、2番目の基本発熱デ
ータから2番目の第1〜第3蓄熱補正データが差し引か
れ、この結果を係数「k1」で除算することで蓄熱補正
された2番目の発熱データが求められる。
【0073】蓄熱補正済みの発熱データE(1,2) は、デ
ータ変換手段42と第1蓄熱演算手段45とに送られ
る。データ変換手段42に送られた発熱データはイエロ
ー画像デ−タに変換されラインメモリ13に書き込まれ
る。
【0074】また、第1蓄熱演算手段45は、蓄熱補正
演算手段41から得られる発熱データE(1,2) と第1蓄
熱データEg(1,2)とを演算式に適用して、新たな第1
蓄熱データEg(2,2)を算出する。同様に、第2蓄熱演算
手段46は、第1蓄熱データEg(1,2)と第2蓄熱データ
Ec(1,2)とを演算式に適用して、新たな第2蓄熱デー
タEc(2,2)を算出し、第3蓄熱演算手段47は、第2蓄
熱データEc(1,2)と第3蓄熱データEa(1,2)とを演算式
に適用して新たな第3蓄熱データEa(2,2)を算出す
る。そして、これらの各蓄熱データEg(2,2),Ec(2,
2),Ea(2,2)に2番目の蓄熱データが更新される。これ
により、1ライン中の2番目の発熱素子16aに対応す
るグレーズ層21,セラミック基板22,アルミ板23
の各部分の蓄熱状態が更新される。
【0075】以下、同様にして第1ラインの全てのイエ
ロー画像データに対して蓄熱補正が行われるとともに、
各発熱素子16aに対応するグレーズ層21,セラミッ
ク基板22,アルミ板23の各部分の蓄熱状態が更新さ
れる。そして、ラインメモリ13に1ライン分のイエロ
ー画像データが書き込まれると、イエロー画像の第1ラ
インの記録が開始される。
【0076】まず、ヘッド駆動部14は、バイアスデー
タと通電制御回路27からの信号に基づいて、サーマル
ヘッド16の各発熱素子16aを一斉に通電して発熱さ
せ、バイアス加熱を行う。バイアス加熱の終了すると、
ラインメモリ13から1ライン分のイエロー画像データ
がヘッド駆動部14にセットされ、通電制御回路27か
らの信号と各イエロー画像データに基づいて発熱素子1
6aが選択的に通電され、階調加熱が行われる。これら
バイアス加熱及び階調加熱時では、レギュレータ30か
ら出力されているヘッド電圧Vpが各発熱素子16aに
印加される。
【0077】各発熱素子16aで発生した熱エネルギー
は、その一部は感熱記録紙15に与えられてイエロー感
熱発色層を発色させることで第1ラインを記録するが、
残りの熱エネルギーは、グレーズ層21に伝わりこれに
蓄積される。
【0078】第1ラインの記録中には、第2ラインのイ
エロー画像データに対して蓄熱補正が行われる。第1ラ
インの場合と同様に、第2ラインのイエロー画像データ
がラインメモリ11に書き込まれ、このラインメモリ1
1から順番に読み出されて補正部12に送られて蓄熱補
正が行われる。このときの蓄熱補正は、例えば第2ライ
ンの第1番目の基本発熱データに対しては、第1ライン
の1番目の発熱データに対して蓄熱補正を行った際に更
新された第1〜第3蓄熱データEg(1,2),Ec(1,2),E
a(1,2)を用いて第1〜第3蓄熱補正データが作成され、
これらが用いられる。そして、蓄熱補正されたイエロー
画像データがラインメモリ13に書き込まれる。また、
第2ラインの蓄熱補正された発熱データと、第1ライン
の蓄熱補正を行った際に更新された第1〜第3蓄熱デー
タとを用いて第1〜第3蓄熱データが更新される。
【0079】イエロー画像の第1ラインの記録が終了す
ると、感熱記録紙15が1ライン分副走査方向にステッ
プ送りされ、この後にバイアスデータに基づいたバイア
ス加熱と、蓄熱補正された第2ラインのイエロー画像デ
ータに基づいた階調加熱とを行ってイエロー画像の第2
ラインの記録を行う。
【0080】以降同様にして、蓄熱補正を行いながら第
3ライン以降の記録を行い、また蓄熱補正を行う毎に第
1〜第3蓄熱データを更新する。
【0081】イエロー画像の記録された部分は、光定着
器からのイエロー感熱発色層に特有な波長の紫外線が照
射されることにより光定着される。イエロー画像の最終
ラインの記録が終了し、感熱記録紙15の後端まで光定
着が完了すると、サーマルヘッド16による圧接が解除
されてから、感熱記録紙15が戻される。この搬送中
に、感熱記録紙15の記録開始位置がサーマルヘッド1
6に達すると、搬送が停止されるとともに、サーマルヘ
ッド16が感熱記録紙15に圧接される。
【0082】サーマルヘッド16が圧接された後に、マ
ゼンタプリント工程が開始される。このマゼンタプリン
ト工程では、イエロープリント工程と同様に、最初にヘ
ッド温度センサ28及び環境温度センサ29での測定を
行い、この時点でヘッド温度Thと環境温度Taとを取
得する。そして、これらのヘッド温度Thと環境温度T
aとに基づいてヘッド電圧Vpを決定し、このヘッド電
圧Vpがレギュレータ30から出力されるように制御す
る。
【0083】また、決定されたヘッド電圧Vpと、測定
されたヘッド温度Thと環境温度Taとを演算式に適
用して、マゼンタ画像の記録に用いる係数「kf」を算
出し、これをRAM12bに書き込む。
【0084】この後に、画像メモリ34からマゼンタ画
像データが1ライン分ずつ読み出されてラインメモリ1
0に書き込まれる。イエロー画像データの場合と同じ手
順により、マゼンタ画像データが蓄熱補正される。この
ときに、第3蓄熱補正データは、マゼンタプリント工程
の開始時に算出された係数「kf」を用いて算出され
る。そして、各ラインの記録の際には、マゼンタ用のバ
イアス加熱が行われた後に、蓄熱補正補正されたマゼン
タ画像データに基づいて階調加熱が行われる。このマゼ
ンタ画像のバイアス加熱及び階調加熱時では、各発熱素
子16aには、マゼンタプリント工程の最初に決定され
たヘッド電圧Vpが印加される。
【0085】マゼンタ画像の記録された部分は、光定着
器からのマゼンタ感熱発色層に特有な紫外線が照射され
ることにより光定着される。マゼンタ画像の最終ライン
の記録が終了し、感熱記録紙15の後端まで光定着が完
了すると、サーマルヘッド16による圧接が解除されて
から、感熱記録紙15が戻される。この搬送中に、感熱
記録紙15の記録開始位置がサーマルヘッド16に達す
ると、搬送が停止されるとともに、サーマルヘッド16
が感熱記録紙15に圧接される。サーマルヘッド16が
圧接された後に、シアンプリント工程が開始され、上記
と同じ手順でシアン画像が1ラインずつ記録される。
【0086】上記のようにして、過去の各発熱素子16
aの発熱に基づいて、サーマルヘッド16の蓄熱層とな
るグレーズ層21,セラミック基板22,アルミ板23
の蓄熱状態を正確に予測するから良好な蓄熱補正を行う
ことができる。しかも、各発熱素子16aに印加される
ヘッド電圧Vpを考慮して蓄熱補正を行っているから、
副走査方向に記録が進んでも画像データに応じた濃度に
発色させることができ、副走査方向の画質の劣化が防止
される。
【0087】副走査方向の濃度が一定なサンプル画像を
実際にプリントしたところ、サーマルヘッド16のヘッ
ド温度及び環境温度に応じてヘッド電圧Vpが変化して
も、記録されたサンプル画像の副走査方向の濃度がほぼ
一定となることが確認された。また、任意の環境温度下
で適切に蓄熱補正されるように各係数k1〜k6,k
h,kaを合わせるだけで、他の環境温度の下でも副走
査方向の画質劣化が防止されることも確認できた。
【0088】次に発熱素子からグレーズ層への熱伝達効
率を考慮した蓄熱補正を行う例について、サーマルヘッ
ドの蓄熱回路を模式的に示す図5を参照して説明する。
なお、上記実施形態と実質的に機能が同じものには同じ
符号を付して説明する。また、この例では、サーマルヘ
ッドとしては、図3に示されるものと同じものが用いら
れているが、グレーズ層21を仮想的に3層の蓄熱層に
分けて蓄熱状態を調べ蓄熱補正を行っている。このた
め、図5では仮想的に分けられたグレーズ層21を発熱
素子16a側からグレーズ層(1)〜クレーズ層(3)
として記してある。
【0089】基本発熱データは、補正部12で次の式
(ア)によって蓄熱補正されて発熱データとされる。そ
して、この蓄熱補正された発熱データから変換された画
像データに基づいて、一定なヘッド電圧の下でサーマル
ヘッド16の各発熱素子16aが駆動される。 E(M,N) = (Eh(M,N)−k12k13Eg1(M,N) −k14k15Eg2(M,N) −k16k17Eg3(M,N) −k18k19Ec(M,N) −k20 Ea(M,N))/k11 ・・・・・・・・・・(ア)
【0090】グレーズ層(1)〜クレーズ層(3)に対
応する第1〜第3蓄熱データ、セラミック基板22に対
応する第4蓄熱データ、アルミ板23に対応する第5蓄
熱データは、補正部12で次の式(イ)〜(カ)によっ
て更新される。 Eg1(M+1,N) =(1-k11)・ f( E(M,N))+ (1-k12)・ Eg1(M,N) ・・・(イ) Eg2(M+1,N) =k12(1-k13)・ Eg1(M,N))+ (1-k14)・ Eg2(M,N) ・・(ウ) Eg3(M+1,N) =k14(1-k15)・ Eg1(M,N))+ (1-k16)・ Eg3(M,N) ・・(エ) Ec(M+1,N)= k16(1-k17)・Eg3(M,N) + (1-k18)・ Ec(M,N)・・・・(オ) Ea(M+1,N)= k18(1-k19)・Ec(M,N) + (1-k20)・ Ea(M,N)・・・・(カ)
【0091】上記各式(ア)〜(カ)中の記号は次の通
りである。 M :ライン数 N :各発熱素子に対応する1ライン中のデータの番号 f():熱伝達効率関数 E(M,N) :蓄熱補正された第MラインのN番目の発熱
データ Eh(M,N) :蓄熱補正前の第MラインのN番目の基本発
熱データ Eg1(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
るグレーズ層(1)に対応する第Mライン用のN番目の
第1蓄熱データ Eg2(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
るグレーズ層(2)に対応する第Mライン用のN番目の
第2蓄熱データ Eg3(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
るグレーズ層(3)に対応する第Mライン用のN番目の
第3蓄熱データ Ec(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
るセラミック基板に対応する第Mライン用のN番目の第
4蓄熱データ Ea(M,N) :第(M−1)ラインの蓄熱補正時に得られ
るアルミ板に対応する第Mライン用のN番目の第5蓄熱
データ
【0092】図5に示されるように、蓄熱補正を行わず
に1個の発熱素子16aを駆動しときに、この発熱素子
16aから感熱記録紙15に与えられる熱エネルギーを
Eout(M,N)とすると、この熱エネルギーEout(M,N)は、
次式のように表すことができる。そして、感熱記録紙1
5に与えるべき熱エネルギーはEh(M,N)であるから、上
記式中のEout(M,N)をEh(M,N)に置き換え、また発熱素
子16aが発生すべき熱エネルギーをE(M,N) として右
辺のEh(M,N)と置き換えて、このE(M,N) について解け
ば、上記式(ア)を得ることができる。 Eout(M,N)=k11 Eh(M,N)+k12k13Eg1(M,N)+k14k15
Eg2(M,N)+k16k17Eg3(M,N)+k18k19Ec(M,N)+k20 E
a(M,N)
【0093】また、係数k11 〜k20 は、グレーズ層
(1)〜(3),セラミック基板22,アルミ板23の
材質や形状、熱伝導率等を考慮して、各蓄熱層から他の
蓄熱層や発熱素子16aへの熱の伝わりやすさ等に応じ
て決められており、「0」〜「1」の範囲の値とされ
る。
【0094】発熱素子16aからグレーズ層(1)に伝
わる熱エネルギーは、発熱素子16aが通電されて発生
する熱エネルギーの大きさによって変化する。しかし、
その伝わる熱エネルギーと、発熱素子16aが発生する
熱エネルギーとは線形的な関係にない。例えば、発熱素
子16aを適当な時間T1だけ通電したときにグレーズ
層(1)に伝わる熱エネルギーをE2として、発熱素子
16aを時間T1の2倍の時間(2・T1)だけ通電し
たときには、発熱素子16aは時間T1の場合の2倍の
熱エネルギーを発生するが、グレーズ層(1)に伝わる
熱エネルギーは、必ずしもE2の2倍とはならない。す
なわち、グレーズ層(1)に伝わる熱エネルギーは、発
熱素子16a発生する熱エネルギーに対して非線形な関
係となる。
【0095】このため、補正部12で第1蓄熱データを
求める際には、熱伝達効率関数「f()」に蓄熱補正さ
れた発熱データ「 E(M,N) 」を適用することにより、発
熱素子16aが発生する熱エネルギーは、その大きさに
応じた熱の伝わり易さを考慮されて増減された熱エネル
ギー、すなわち修正発熱データ「f(E(M,N) 」に変換
される。この変換の一例を図6に示す。
【0096】熱伝達効率関数、すなわちは、発熱データ
と修正発熱データとの非線形的な対応関係は、実験によ
って求められて決められる。発熱データと修正発熱デー
タとの関係を演算式として記憶させておき、入力される
発熱データに対してその都度に演算を行って修正発熱デ
ータを算出することも可能であるが、この実施形態で
は、実験によって発熱データに対応する修正発熱データ
を求め、この対応関係をLUT(ルックアップテーブ
ル)として記憶しておき、このLUTから発熱データに
対応する修正発熱データを取り出すことで、発熱データ
を修正発熱データに変換している。
【0097】上記構成によれば、第Mラインに対する蓄
熱補正時には、上記式(ア)に示されるように、第(M
−1)ラインに対する蓄熱補正時に得られた第1〜第5
蓄熱データEg1(M,N) ,Eg2(M,N) ,Eg3(M,N) ,Ec
(M,N),Ea(M,N)に所定の係数をそれぞれ乗算したもの
を、対応する基本発熱データEh(M,N)から差し引き、こ
の結果を係数「 k11 」で除算したものを蓄熱補正した発
熱データE(M,N) とする。そして、この発熱データE
(M,N) を画像データに変換したものでサーマルヘッド1
6の各発熱素子16aが駆動される。
【0098】また、上記の式(イ)に示されるように、
第Mラインの補正済みの発熱データE(M,N) は、熱伝達
効率関数にしたがって、その大きさに応じた修正発熱デ
ータf(E(M,N) )に非線形に変換される。そして、こ
の修正発熱データf(E(M,N) )と、第(M−1)ライ
ンに対する蓄熱補正時に得られた第Mライン用の第1蓄
熱データEg1(M,N) とによって、第(M+1)ラインの
記録時におけるグレーズ層(1)の蓄熱状態を表す第1
蓄熱データEg1(M+1,N) が算出される。
【0099】さらに、第2〜第5蓄熱データについて
は、上記の式(ウ)〜(カ)にそれぞれ示されるよう
に、算出すべき蓄熱層に対応する第Mライン用の蓄熱デ
ータと、その上層の蓄熱層の第Mライン用の蓄熱データ
とにそれぞれ所定の係数を乗算してから対応するもの同
士で加算することにより、第(M+1)ライン用の第2
〜第5蓄熱データEg2(M+1,N) ,Eg3(M+1,N) ,Ec(M+
1,N),Ea(M+1,N)が算出される。
【0100】上記のように、グレーズ層(1)の蓄熱状
態は、発熱素子16aが発生する熱エネルギーの大きさ
に応じた熱の伝わり易さを考慮して発熱データを増減し
た修正発熱データを用いて更新されるから、グレーズ層
(1)の蓄熱状態が正確なものとなる。また、グレーズ
層(1)の蓄熱状態が順次に影響するグレーズ層
(2),グレーズ層(3)、セラミック基板22,アル
ミ板24の蓄熱状態についても正確なものとなる。した
がって、各蓄熱層の蓄熱状態が調べられ、この結果に基
づいて正確に蓄熱補正が施されるから、中間濃度域内に
高濃度の文字等を記録した際に高濃度の記録部分の周囲
が本来の濃度よりも高くなる「濃度尾引き」が発生する
ことがなく、良好な画質の画像を得ることができる。
【0101】上記実施形態では、一定なヘッド電圧の下
でサーマルヘッドを駆動する例について説明したが、最
初の実施形態のようにヘッド電圧を環境温度、ヘッド温
度によって変化させる場合には、例えば次式(キ)によ
りヘッド電圧を考慮してグレーズ層(1)に対応する第
1蓄熱データを更新すればよい。式(キ)中のg((Vp/
Vt)2) は、発熱素子からグレーズ層(1)に伝わる熱エ
ネルギーをヘッド電圧Vpと基準ヘッド電圧Vtの比に
応じて補正するための係数を得るための関数であり、実
験的に求められる。 Eg1(M+1,N) = (1-k11)・ f(E(M,N))・g((Vp/Vt)2) + (1-k12)・ Eg1(M,N) ・・・(キ)
【0102】また、上記実施形態では、グレーズ層を仮
想的に3層に分けて蓄熱状態を調べるようにしたが、最
初の実施形態と同様にグレーズ層を1個の蓄熱層として
蓄熱状態を調べてもよい。
【0103】上記各実施形態では、注目する1個の蓄熱
データを、それに対応する発熱素子の発熱データ、他の
蓄熱層の対応する蓄熱データだけを用いて更新している
が、フィルタリング演算を行うことにより、注目する蓄
熱層の部分の周囲の蓄熱状態を考慮して、蓄熱データを
更新してもよい。
【0104】また、上記実施形態では感熱記録について
説明したが、本発明はインクリボンを使用した熱転写記
録にも同様に適用することができ、ラインプリンタの他
に、シリアルプリンタにも利用することができる。ま
た、上記実施形態では、グレーズ層、セラミック基板、
アルミ板に対応させた各蓄熱データを算出し、これらに
基づいて蓄熱補正を行っているが、蓄熱層の個数に応じ
て蓄熱データの種類を増減してもよい。さらに、本発明
は、CPUで各種蓄熱補正のための演算を行っている
が、論路回路等によって演算を行うことができる。
【0105】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、プリントしようとするラインの各基本発熱データ
と、その時点での第1〜第N蓄熱層の蓄熱状態を示す各
蓄熱データから得られる第1〜第N蓄熱補正データとに
基づいて蓄熱補正した発熱データを求めるとともに、蓄
熱補正された発熱データとその時点での各蓄熱データと
を用いて蓄熱データを更新し、しかも第N蓄熱層に対す
る第N蓄熱補正データを求める際に用いる係数を、サー
マルヘッドの第N蓄熱層の温度を測定したヘッド温度と
環境温度とに基づいて決められたヘッド電圧をパラメー
タとする演算式で決定するようにしたから、ヘッド温度
と環境温度とに応じてヘッド電圧が調節されても、蓄熱
補正を良好に行うことができ、副走査方向に記録が進ん
でも画像を本来の濃度で記録できる。
【0106】プリントしようとするラインの各基本発熱
データと、その時点での第1〜第N蓄熱補正データとに
基づいて発熱素子を駆動して第Mラインをプリントする
ための発熱データを求めるとともに、第1蓄熱層の蓄熱
状態を示す各第1蓄熱データを更新する際に、発熱デー
タを予め決められた熱伝達効率関数によって非線形に変
換した修正発熱データを用いているから、各蓄熱層の蓄
熱状態を正確に予測して蓄熱補正を良好に行うことがで
き、高濃度の画像部分の周囲も本来の濃度で記録でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したカラー感熱プリンタの補正部
を示す機能ブロック図である。
【図2】カラー感熱プリンタの概略を示すブロック図で
ある。
【図3】サーマルヘッドの構成を示す断面図である。
【図4】サーマルヘッドの蓄熱回路を模式的に示す説明
図である。
【図5】熱伝達効率を考慮した蓄熱補正を行う例におけ
るサーマルヘッドの蓄熱回路を模式的に示す説明図であ
る。
【図6】熱伝達関数による変換例を示すグラフである。
【符号の説明】
16 サーマルヘッド 16a 発熱素子 12 補正部 21 グレーズ層 22 セラミック基板 23 アルミ板 28 ヘッド温度センサ 29 環境温度センサ 30 レギュレータ 36 ヘッド電圧決定手段 37 係数算出手段 41 蓄熱補正演算手段 45〜47 蓄熱演算手段 51〜53 係数乗算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C066 AA03 AA04 AC01 AD03 CA02 CA05 CA06 CA11 CA14 CA17 CA22 CA23 CA25 CE02 CE04 CE06 CE07 CE10 CE11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱素子がライン状に配列され、
    発熱データで発熱素子を駆動して画像を1ラインずつプ
    リントするとともに、発熱素子の発熱に伴って蓄熱され
    る第1〜第N蓄熱層が各発熱素子の下層に順番に積層さ
    れており、プリントに先立って第N蓄熱層の温度を測定
    したヘッド温度とサーマルヘッドが配置された環境の温
    度を測定した環境温度とをパラメータとしてサーマルヘ
    ッドに印加するヘッド電圧が調節されるサーマルヘッド
    の蓄熱補正方法において、 プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データ
    と、第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補正データ
    とに基づいて発熱素子を駆動して第Mラインをプリント
    するための発熱データを求めるとともに、第Mラインの
    各発熱データと第Mラインのプリント時の第1蓄熱層の
    蓄熱状態を示す各第1蓄熱データにそれぞれ所定の係数
    を乗算してから対応するデータ同士で加算したものを第
    (M+1)ラインに対応する第1蓄熱データとし、この
    第1蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+
    1)ラインの第1蓄熱補正データとし、また第J(Jは
    2〜N)蓄熱層の蓄熱状態を示す第J蓄熱データとその
    上層の第(J−1)蓄熱層の蓄熱状態を示す第(J−
    1)蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してか
    ら対応するデータ同士で加算したものを第(M+1)ラ
    インに対応する第J蓄熱データとし、この第J蓄熱デー
    タに所定の係数を乗算したものを第(M+1)ラインの
    第J蓄熱補正データとするとともに、第N蓄熱層に対す
    る第N蓄熱補正データを求める際に用いる前記係数を少
    なくとも前記ヘッド電圧をパラメータとして含む演算式
    によって決定することを特徴とするサーマルヘッドの蓄
    熱補正方法。
  2. 【請求項2】 プリントしようとする第Mラインの各基
    本発熱データから第Mラインに対応する各第1〜第N蓄
    熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定
    の係数で除算することにより第Mラインをプリントする
    ための発熱データを求めることを特徴とする請求項1記
    載のサーマルヘッドの蓄熱補正方法。
  3. 【請求項3】 複数の発熱素子がライン状に配列され、
    発熱データで発熱素子を駆動して画像を1ラインずつプ
    リントするとともに、発熱素子の発熱に伴って蓄熱され
    る第1〜第N蓄熱層が各発熱素子の下層に順番に積層さ
    れ、プリントに先立って第N蓄熱層の温度を測定したヘ
    ッド温度とサーマルヘッドが配置された環境の温度を測
    定した環境温度とをパラメータとしてサーマルヘッドに
    印加するヘッド電圧が調節されるサーマルヘッドの蓄熱
    補正装置において、 プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと
    第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補正データとに
    基づいて、発熱素子を駆動して第Mラインをプリントす
    るための発熱データを求める蓄熱補正演算手段と、第M
    ラインの各発熱データと第Mラインのプリント時の第1
    蓄熱層の蓄熱状態を示す各第1蓄熱データとのそれぞれ
    に所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算
    することにより第(M+1)ラインに対応する各第1蓄
    熱データを算出する第1蓄熱演算手段と、第J(Jは2
    〜N)蓄熱層の蓄熱状態を示す各第J蓄熱データとその
    上層の第(J−1)蓄熱層の蓄熱状態を示す各第(J−
    1)蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗算してか
    ら対応するデータ同士で加算することにより第(M+
    1)ラインに対応する各第J蓄熱データを算出する第2
    〜N蓄熱演算手段と、第(M+1)ラインに対応する各
    第1〜N蓄熱データのそれぞれに所定の係数を乗算する
    ことにより第(M+1)ラインに対応する各第1〜N蓄
    熱補正データを算出する第1〜N係数乗算手段と、前記
    第N係数乗算手段が第N蓄熱層に対する第N蓄熱補正デ
    ータを求める際に用いる前記係数を少なくとも前記ヘッ
    ド電圧をパラメータとして含む演算式によって算出する
    係数算出手段とを備えていることを特徴とするサーマル
    ヘッドの蓄熱補正装置。
  4. 【請求項4】 前記蓄熱補正演算手段は、プリントしよ
    うとする第Mラインの各基本発熱データから第Mライン
    に対応する各第1〜第N蓄熱補正データを対応するデー
    タ同士で減算してから所定の係数で除算することにより
    各発熱データを求めることを特徴とする請求項3記載の
    サーマルヘッドの蓄熱補正装置。
  5. 【請求項5】 前記サーマルヘッドは、第1蓄熱層とし
    てのグレーズ層と、第2蓄熱層としてのセラミック基板
    と、第3蓄熱層としてのアルミ板とを備え、前記アルミ
    板にヘッド温度センサが取り付けられていることを特徴
    とする請求項3または4記載のサーマルヘッドの蓄熱補
    正装置。
  6. 【請求項6】 複数の発熱素子がライン状に配列され、
    発熱データで発熱素子を駆動して画像を1ラインずつプ
    リントするとともに、発熱素子の発熱に伴って蓄熱され
    る第1〜第N蓄熱層が各発熱素子の下層に順番に積層さ
    れたサーマルヘッドの蓄熱補正方法において、 プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データ
    と、第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補正データ
    とに基づいて発熱素子を駆動して第Mラインをプリント
    するための発熱データを求めるとともに、第Mラインの
    各発熱データを予め決められた熱伝達効率関数によって
    非線形に変換して修正発熱データを求め、この第Mライ
    ンの各修正発熱データと第Mラインのプリント時の第1
    蓄熱層の蓄熱状態を示す各第1蓄熱データとにそれぞれ
    所定の係数を乗算してから対応するデータ同士で加算し
    たものを第(M+1)ラインに対応する第1蓄熱データ
    とし、この第1蓄熱データに所定の係数を乗算したもの
    を第(M+1)ラインの第1蓄熱補正データとし、また
    第J(Jは2〜N)蓄熱層の蓄熱状態を示す第J蓄熱デ
    ータとその上層の第(J−1)蓄熱層の蓄熱状態を示す
    第(J−1)蓄熱データとのそれぞれに所定の係数を乗
    算してから対応するデータ同士で加算したものを第(M
    +1)ラインに対応する第J蓄熱データとし、この第J
    蓄熱データに所定の係数を乗算したものを第(M+1)
    ラインの第J蓄熱補正データとすることを特徴とするサ
    ーマルヘッドの蓄熱補正方法。
  7. 【請求項7】 プリントしようとする第Mラインの各基
    本発熱データから第Mラインに対応する各第1〜第N蓄
    熱補正データを対応するデータ同士で減算してから所定
    の係数で除算することにより第Mラインをプリントする
    ための発熱データを求めることを特徴とする請求項6記
    載のサーマルヘッドの蓄熱補正方法。
  8. 【請求項8】 複数の発熱素子がライン状に配列され、
    発熱データで発熱素子を駆動して画像を1ラインずつプ
    リントするとともに、発熱素子の発熱に伴って蓄熱され
    る第1〜第N蓄熱層が各発熱素子の下層に順番に積層さ
    れたサーマルヘッドの蓄熱補正装置において、 プリントしようとする第Mラインの各基本発熱データと
    第Mラインに対応する各第1〜第N蓄熱補正データとに
    基づいて、発熱素子を駆動して第Mラインをプリントす
    るための発熱データを求める蓄熱補正演算手段と、第M
    ラインの各発熱データを予め決められた熱伝達効率関数
    によって非線形に変換した修正発熱データを求める変換
    手段と、第Mラインの各修正発熱データと第Mラインの
    プリント時の第1蓄熱層の蓄熱状態を示す各第1蓄熱デ
    ータとのそれぞれに所定の係数を乗算してから対応する
    データ同士で加算することにより第(M+1)ラインに
    対応する各第1蓄熱データを算出する第1蓄熱演算手段
    と、第J(Jは2〜N)蓄熱層の蓄熱状態を示す各第J
    蓄熱データとその上層の第(J−1)蓄熱層の蓄熱状態
    を示す各第(J−1)蓄熱データとのそれぞれに所定の
    係数を乗算してから対応するデータ同士で加算すること
    により第(M+1)ラインに対応する各第J蓄熱データ
    を算出する第2〜N蓄熱演算手段と、第(M+1)ライ
    ンに対応する各第1〜N蓄熱データのそれぞれに所定の
    係数を乗算することにより第(M+1)ラインに対応す
    る各第1〜N蓄熱補正データを算出する第1〜N係数乗
    算手段とを備えていることを特徴とするサーマルヘッド
    の蓄熱補正装置。
  9. 【請求項9】 前記蓄熱補正演算手段は、プリントしよ
    うとする第Mラインの各基本発熱データから第Mライン
    に対応する各第1〜第N蓄熱補正データを対応するデー
    タ同士で減算してから所定の係数で除算することにより
    各発熱データを求めることを特徴とする請求項8記載の
    サーマルヘッドの蓄熱補正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1582363A1 (en) 2004-03-30 2005-10-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Thermal printer that effectively controls heat buildup
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