JP2006264068A - 液体吐出装置及びインクジェット記録装置並びに液体除去方法 - Google Patents

液体吐出装置及びインクジェット記録装置並びに液体除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】条件に応じてメディア上に残存する溶媒の除去が実行される液体吐出装置及びインクジェット記録装置並びに液体除去方法を提供する。
【解決手段】印字部12の紙送り方向下流側には記録紙16上の溶媒を吸収する溶媒除去部42が設けられている。溶媒除去部42は記録紙16上にの溶媒に接触させて該溶媒を吸収除去する吸収ロールを備え、吸収ロールを上下させる上下機構47を用いて、溶媒除去実行時には吸収ロールを記録紙16上の溶媒に接触させ、溶媒除去非実行時には吸収ロールを溶媒に接触させないように上下機構を制御する。記録紙16上に吐出される処理液及びインクの吐出量データを集計し、この吐出量データに基づいて溶媒除去が実行されるので、記録紙16上に吐出された処理液及びインクの量に応じて好ましい溶媒除去が実行される。記録紙16の種類や温度、湿度に応じて溶媒除去を制御するとより好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は液体吐出装置及びインクジェット記録装置並びに液体除去方法に係り、特に、被吐出媒体上の余剰な液体を効率よく除去する液体除去技術に関する。
近年、画像やドキュメント等のデータ出力装置としてインクジェット記録装置が普及している。インクジェット記録装置は印字ヘッドに備えられたノズルに対応したアクチュエータをデータに応じて駆動し、ノズルからインクを吐出させて被記録媒体 (メディア)上にデータに応じた画像やドキュメントなどを形成する。
インクジェット記録装置では、水やアルコールなどの溶媒に色材や添加剤を混合した液体インクを用いるので、画像形成後のメディア上にインク(インク溶媒)が残存する。メディア上に残存するインク溶媒が他のメディアと接触すると、記録された画像を汚してしまうことがある。また、メディア上に残存するインク溶媒はメディアにコックリングが発生する原因となることがある。インクジェッ記録装置では、ヘッドの後段側にヒータや液体を吸収する吸収部材などを設けて、画像形成後のメディア上に残存するインク溶媒を速やかに取り除くような工夫がなされている。
一方、インクジェット記録装置には、メディア上で処理液とインクを反応させて、メディアへのインクの定着を促進させる方式もある。この方式でもインクが存在しない領域に処理液が存在すると、この処理液が画像形成後のメディアに残留することがあり、このメディア上に残留した処理液も速やかに除去する必要がある。
特許文献1に記載されたインク吸収体及び該インク吸収体を用いた画像形成装置・方法では、液体溶媒吸収体と、その表面の少なくとも一部を覆い、インク着色剤との離型性を持ちインク溶媒を透過する離型部材と、を備えたインク吸収体を備え、インクがシート上に付着するとその部分に離型部材を挟んで液体溶媒吸収体を近接させ、離型部材を介して液体溶媒を液体溶媒吸収体に吸収させ、液体インクはシート上において着色剤と液体溶媒とが分離した状態となるように構成されている。
また、特許文献2に記載された転写型インクジェットプリンタでは、転写ドラム上に形成されたインク像にコロトロン帯電器でインク中の着色帯電粒子と同極性のイオンを照射して着色粒子と油性溶媒とに分離し、その後、ポリ四フッ化エチレンメッシュを用いた溶媒除去手段を用いて油性溶媒を除去するように構成されている。
特開2001−179959号公報 特開平6−126945号公報
ヒータを用いてメディアに熱を与えてメディア上に残存する溶媒を除去する場合、メディアの特定の領域に対して溶媒除去を行うことは難しく、また、残存する溶媒量に応じてヒータからメディアに与える熱量を制御することは難しい。一方、吸収体を用いてメディア上に残存する溶媒を吸収する場合、吸収体の表面に付着したインクの色材(溶質)を取り除く部材や、吸収体に溜まった溶媒を回収する部材などのメンテナンス部材が必要になる。
特許文献1に記載されたインク吸収体及び該インク吸収体を用いた画像形成装置・方法及び特許文献2に記載された転写型インクジェットプリンタでは、インク溶媒の除去が不要な場合にもメディアとインク吸収体が接触するように構成されているために、インク吸収体の汚れがメディアに付着して、メディア上に形成された画像を劣化させる恐れがある。また、インク吸収体がメディアに接触している時間が長くなるとインク吸収体が変形する恐れがあり、インク溶媒の除去能力の低下が懸念される。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、条件に応じてメディア上に残存する溶媒の除去が実行される液体吐出装置及びインクジェット記録装置並びに液体除去方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る液体吐出装置は、被吐出媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記被吐出媒体及び前記液体吐出ヘッドの少なくとも何れか一方を移動させて前記液体吐出ヘッドに対して前記被吐出媒体を相対的に搬送する搬送手段と、前記液体吐出ヘッドを基準として該液体吐出ヘッドの前記被吐出媒体の搬送方向下流側に設けられ、前記被吐出媒体上の液体を除去する液体除去手段と、前記液体除去手段を移動させて該液体除去手段と前記被吐出媒体との距離を可変させる移動手段と、前記被吐出媒体に吐出された液体の吐出量を判断する吐出量判断手段と、前記吐出量判断手段によって判断された液体の吐出量に応じて前記被吐出媒体上の液体除去を行うか否かを判断し、前記被吐出媒体上の液体の除去を行う場合には前記液体除去手段を前記被吐出媒体上の液体に接触させ、前記被吐出媒体上の液体の除去を行わない場合には前記液体除去手段を前記被吐出媒体上の液体に接触させないように前記液体除去手段を移動させる制御を行う液体除去制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、被吐出媒体上に吐出された液体除去を行う場合には液体除去手段を該液体に接触させ、被吐出媒体上に吐出された液体除去を行わない場合には該液体と液体除去手段とを接触させないように液体除去手段を移動させるので、液体除去手段が被吐出媒体に接触することによる被吐出媒体の汚れを防止すると共に、液体除去手段の消耗や変形が抑制され、液体除去手段の長寿命化が可能になる。また、被吐出媒体上に吐出された液体の吐出量に基づいて液体除去を行うか否かを判断するので、被吐出媒体上の液体量に応じて効率よく液体除去を行うことができる。
更に、液体吐出後の被吐出媒体を乾燥させる乾燥手段を備える態様では、被吐出媒体の乾燥効率を上げることができると共に、該乾燥手段の負荷低減にも寄与する。
液体の吐出量を判断するには、吐出データから液体の吐出量を算出してもよい。また、液体の吐出量に代わり該吐出量から溶媒量(前記液体量から溶質分を除いた量)を求め、この溶媒量に基づいて溶媒除去を行うか否かを判断してもよい。
液体除去手段には、液体と接触することによって被吐出媒体から液体を吸収する(接触除去する)吸収部材(液体吸収体)を含んでいる。該吸収部材には多孔質部材やポリマーなどが好適に用いられる。
液体除去を行う場合には液体除去手段が被吐出媒体表面の液体に接触すればよい。液体除去手段を被吐出媒体に接触させることで液体除去の効率の向上が見込まれる。更に、液体除去手段を被吐出媒体に所定の圧力で当接させると、液体除去効率の更なる向上が見込まれる。
液体吐出ヘッドには、液体を吐出させる吐出孔を複数並べた吐出孔列が被吐出媒体の全幅(液体を受ける領域の幅)に対応した長さを有するライン型ヘッドや、被吐出媒体の全幅に満たない長さを有し、該短尺ヘッドを被吐出媒体の全幅の方向へ走査させるシリアル型ヘッドがある。
ライン型の吐出ヘッドには、被吐出媒体の全幅に対応する長さに満たない短尺の吐出孔列を有する短尺ヘッドを千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、被吐出媒体の全幅に対応する長さとしてもよい。
被吐出媒体には、液体吐出ヘッドによって液体吐出を受ける媒体(メディア)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、その他材料や形状を問わず、様々な媒体を含む。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記被吐出媒体の種類を判断する被吐出媒体判断手段と、前記被吐出媒体に対応するしきい値を設定するしきい値設定手段と、を備え、前記液体除去制御手段は、前記被吐出媒体判断手段によって判断された該被吐出媒体の種類に対応したしきい値と前記吐出量判断手段によって判断された液体の吐出量とを比較して該しきい値よりも該液体吐出量が大きい場合には前記被吐出媒体上の液体を除去するように制御することを特徴とする。
被吐出媒体の種類を判断し、判断された被吐出媒体ごとに設定されたしきい値に基づいて液体除去を行うか否かを判断するので、被吐出媒体の種類に応じた好ましい液体除去が実行される。また、被吐出媒体が受容可能な液体量を考慮すると被吐出媒体のコックリングを防止することができる。
被吐出媒体判断手段による被吐出媒体の種類を判断する態様には、オペレータ(使用者)が被吐出媒体の種類(被吐出媒体情報)を直接入力してもよいし、センサや撮像素子などの検出手段を用いて被吐出媒体を直接的に読み取り、この読取結果から自動的に被吐出媒体の種類を判断してもよい。また、被吐出媒体を供給する供給手段に被吐出媒体の種類を含む情報を記憶させる情報記録体(メモリ、ICタグ等)を備え、この情報記録体から被吐出媒体の種類(メディア種)を読み取るように構成してもよい。
しきい値設定手段によって設定されるしきい値は、被吐出媒体の種類に対応するしきい値を予めデータテーブル化して記憶手段に記憶しておくとよい。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記被吐出媒体の周囲の温度情報を取得する温度情報取得手段と、前記被吐出媒体の周囲の湿度情報を取得する湿度情報取得手段と、前記温度情報取得手段によって取得される温度情報及び前記湿度情報取得手段によって取得される湿度情報のうち少なくとも何れか一方に応じて前記しきい値を補正するしきい値補正手段と、を備えたことを特徴とする。
温度情報や湿度情報に応じて液体除去を行うか否かを判断するしきい値を補正するので、環境変動への対応が可能になる。
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記吐出量判断手段は、前記被吐出媒体に吐出される液体の吐出データに基づいて前記被吐出媒体に吐出される液体吐出量を算出することを特徴とする。
液体の吐出データに基づいて被吐出媒体上に吐出される液体の吐出量を算出するので、被吐出媒体上の液体量を容易に判断することができ、被吐出媒体上の液体量に応じた好ましい液体除去を実行可能である。
吐出データとは、例えば、インクによって画像を形成するインクジェット記録装置では、画像データに相当し、該画像の内容に応じた液体除去が可能になる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記吐出量判断手段によって算出された液体吐出量に基づいて、前記被吐出媒体上の液体吐出可能範囲の中から液体量が多い範囲を抽出する抽出手段を備え、前記液体除去制御手段は、前記抽出手段によって抽出された範囲について液体除去を行うように制御することを特徴とする。
液体量判断手段によって算出された液体量の多い領域を抽出し、この抽出された領域について液体除去を行うように制御されるので、液体量が多い領域を対象とした液体除去が可能になり、液体除去手段の長寿命化が期待できる。
吐出データから液体量の分布を求め、この吐出量分布から液体量の多い領域を抽出してもよい。
請求項6に記載の発明は、請求項4記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記被吐出媒体の液体吐出可能領域を複数のブロックに分割する分割手段を備え、前記吐出量判断手段は、前記分割手段によって分割された前記被吐出媒体のブロックごとに前記液体吐出ヘッドから吐出される液体の吐出量を判断し、前記液体除去制御手段は、前記ブロックごとに判断された液体の吐出量に応じて液体除去を行うように制御することを特徴とする。
被吐出媒体の液体吐出可能領域を複数のブロックに分割し、該ブロックごとに液体の吐出量を判断してブロックごとに溶媒除去が実行されるので、液体除去手段の更なる長寿命化が期待できる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のうち何れか1項に記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記液体除去手段は、前記被吐出媒体の相対搬送方向と略直交する方向に沿って複数に分割された構造を有し、液体除去制御手段は、分割された前記液体除去手段ごとに液体除去を行うように制御することを特徴とする。
被吐出媒体を搬送方向と略直交する方向に沿って液体除去手段が分割され、この分割された液体除去手段ごとに独立して液体除去が可能に構成されるので、被吐出媒体の液体量の分布に応じた好ましい液体吐出を実現することができる。
また、分割された液体除去手段ごとにメンテナンス (交換等)が可能になり、メンテナンス性向上が見込まれる。更に、ユニット化によるコストダウンも見込まれる。
液体除去手段を搬送方向と略直交する方向に沿って分割する態様には、該分割された液体除去手段を搬送方向と略直交する方向に沿って千鳥状に配置してもよいし、1列に配置してもよい。分割された液体除去手段を千鳥状に配置する場合、隣り合う液体除去手段がその配列方向に重なる部分を有するように配置するとよい。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記液体除去手段を清掃する清掃手段を備えたことを特徴とする。
液体除去手段を清掃することで、液体除去手段の表面に付着した汚れによって被吐出媒体を汚してしまうことを防止できる。液体除去(溶媒除去)が行われると液体除去手段を清掃するように制御してもよいし、溶媒除去に関わらず定期的に清掃してもよい。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の液体吐出装置の一態様に係り、前記液体除去手段に収容された液体を回収する回収手段を備えたことを特徴とする。
回収手段には、液体除去手段よりも高い液体吸収性を有する吸収部材を液体除去手段に接触させて液体除去手段から液体を吸収する態様や、ポンプなどの吸引手段よって液体除去手段から液体を吸引除去する態様がある。また、これらを組み合わせてもよい。
なお、請求項8に示す清掃手段及び請求項9に示す回収手段を一体に構成してもよい。例えば、液体除去手段が非液体除去時に退避する退避位置に清掃手段及び回収手段が一体に構成されたメンテナンス手段を備えてもよい。
また、上記目的を解決するために請求項10に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、請求項1乃至9のうち何れか1項に記載の液体吐出装置を備えたことを特徴とする。
請求項1乃至9のうち何れか1項に記載の液体吐出装置をインクジェット記録装置に搭載すると、被吐出媒体(被記録媒体、印字媒体)上に形成される画像に応じて好ましい液体除去を行われ、被吐出媒体へのインクの裏移りや液体除去手段と被吐出媒体とが接触することによる画像汚れを防止することができ、画像品質を向上させることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項10記載のインクジェット記録装置の一態様に係り、前記液体吐出ヘッドは、前記被吐出媒体上に画像を形成するインクを吐出させるインク吐出ヘッドと、前記インクと反応させて前記インクを被吐出媒体に定着させる処理液を吐出させる処理液吐出ヘッドと、を含むことを特徴とする。
処理液とインクとを反応させて、インクの定着を促進させる2液系のインクジェット記録装置では、未反応のインク(インク溶媒)及び余剰な処理液が除去されるので、被吐出媒体(被記録媒体、印字媒体)の乾燥効率の向上が見込まれ、被吐出媒体のコックリングを防止することができる。特に、被吐出媒体上に多量の液体(溶媒)が吐出される2液系のインクジェット記録装置では、大きな効果を得ることができる。
また、本発明は前記目的を達成するための方法発明を提供する。即ち、請求項12に記載の発明に係る液体除去方法は、被吐出媒体上に液体を吐出させる液体吐出装置の液体除去方法であって、被吐出媒体上に液体を吐出させる吐出工程と、前記被吐出媒体上の液体量を判断する液体量判断工程と、前記液体量判断工程によって判断された液体量に応じて、前記被吐出媒体上の液体に液体除去手段を接触させて被吐出媒体上の液体の除去を行う液体除去工程と、前記液体除去工程後に、前記被吐出媒体上の液体と前記液体除去手段とを接触させないように、前記液体除去手段を前記被吐出媒体の受液面と略垂直方向に移動させる移動工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、被吐出媒体上の液体を除去する液体除去手段は、液体除去実行時には被吐出媒体の液体に接触させ、液体除去非実行時には液体除去手段を被吐出媒体上の液体に接触させないように液体吐出手段と被吐出媒体との距離を制御するので、液体除去手段の長寿命化を図ることができると共に、液体除去手段が被吐出媒体に接触することによる被吐出媒体の汚れを防止できる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数の印字ヘッド12K,12C,12M,12Y及び、これらのインクと反応させてインクの定着を促進させる処理液吐出ヘッド12S(以下、印字ヘッド12K,12C,12M,12Y及び処理液吐出ヘッド12Sを総称してヘッド12S,12K,12C,12M,12Yと記載することがある。)を有する印字部12と、各色インクに対応する印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応するインク及び処理液吐出ヘッド12Sに対応する処理液を貯蔵する貯蔵/装填部14と、被吐出媒体たる記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のインク吐出面に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙16(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のインク (処理液)吐出面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図1中不図示,図6中符号88として記載)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、12S,12K,12C,12M,12Yと記録紙16が対向し、記録紙16が処理液及びインクの打滴を受ける印字領域 (吐出領域)では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。詳細な構造例は後述するが、各ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yは、図2に示したように、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってノズルが複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の送り方向(以下、紙送り方向という。)に沿って上流側から処理液(S)に対応した処理液吐出ヘッド12S、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K,12C,12M,12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ処理液吐出ヘッド12Sから処理液を吐出させ、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ色インクを吐出させることにより記録紙16にはカラー画像を形成し得る。
このようにして紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドが処理液及び各色インクごとに設けられてなる印字部12によれば、副走査方向について記録紙16と印字部12とを相対的に移動させる動作を一回行うだけで(即ち、1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を形成することができる。これにより、ヘッドが主走査方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示すように、貯蔵/装填部14は処理液吐出ヘッド12Sに対応する処理液タンク14S及び、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインク供給タンク14K,14C14M,14Yを有している。各タンクは所要の管路(不図示)を介して各ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yと連通されている。
また、貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、各色インク間、インク−処理液間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の印字結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yによる処理液及びインクの吐出幅(印字可能幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部24の後段(紙送り方向下流側)には、記録紙16上に残留する(反応せずに残っている)処理液及びインク溶媒を除去する溶媒除去部42が配置されている。なお、本実施形態では、処理液(処理液の溶媒)とインク溶媒を総称して単に溶媒と記載することがある。
溶媒除去部42は、紙送り方向 (副走査方向)に沿って配置される2つの吸収ロールモジュール42A及び42Bを有し(紙送り方向に2分割された構造を有し)、各吸収ロールモジュール42A及び42Bは紙送り方向に略直交する副走査方向に沿って複数の吸収ロール(液体除去手段、図1中不図示、図2に符号43A〜43Eで図示)を有している。言い換えると、該吸収ロールは紙送り方向に略直交する方向に分割された構造を有している。
図2には、紙送り方向上流側にある吸収ロールモジュール42Aが3つの吸収ロール43A,43B,43Cを有し、紙送り方向下流側にある吸収ロールモジュール42Bが2つのローラ43D、43Eを有している。これらの吸収ロール43A〜43Eは副走査方向に位相をずらして千鳥配置されている。
言い換えると、吸収ロール43A〜43Eを副走査方向に並ぶように投影すると、図2の下側の端部から順に吸収ロール43A、吸収ロール43D、吸収ロール43B、吸収ロール43E、吸収ロール43Cの順に並べられ、吸収ロール43A及び吸収ロール43Bに一部が重なる位置に吸収ロール43Dが設けられ、更に、吸収ロール43B及び吸収ロール43Cに一部が重なる位置に吸収ロール43Eが設けられている。
即ち、溶媒除去部42は、吸収ロールモジュール42Aを補完するように吸収ロールモジュール42Bが配置されており、これら吸収ロールモジュール42A、42Bの両方を用いることによって記録紙16の印字可能幅の全幅における溶媒除去が可能になる。
吸収ロール43は、不織布、親水性多孔質部材、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリウレタン系材料などが用いられる。もちろん、吸収ロール43に代わり、平板上の吸収部材や溶媒と接触する面がウエブ状形状を有する吸収部材を備えててもよい。
図1に示すように、吸収ロールモジュール42Aは吸収ロール43A〜43Cを独立して上下させる上下機構47A(移動手段)を備え、吸収ロールモジュール42Bは吸収ロール43D〜43Eを独立して上下させる上下機構47B(移動手段)を備えている。
この上下機構47(47A、47B)用いて各吸収ロール43A〜43Eを独立に上下させることで、記録紙16の印字面と各吸収ロール43A〜43Eとのそれぞれのクリアランスを可変させることができる。
本インクジェット記録装置10では、溶媒除去を行う場合には各吸収ロール43A〜43Eを溶媒に接触させ、溶媒除去を行わない場合には溶媒と吸収ロール43A〜43Eとを接触させない位置に吸収ロール43A〜43Eを退避させる。溶媒除去を行う際は、各吸収ロール43が記録紙16上にある溶媒と接触すればよいが、確実に溶媒除去を行うために各吸収ロール43は記録紙16の印字面と所定の当接圧力で当接(接触)させることが好ましい。溶媒吸収効率を上げるには、記録紙16の搬送速度を下げてもよい。
この当接圧力を大きくすると、溶媒吸収効率を向上させることができる反面、吸収ロール43の表面にインク色材が付着する可能性が高くなる。したがって、この当接圧力を可変させてインク色材が溶媒吸収ロール43に付着する可能性と溶媒吸収効率とのバランスをとるように制御してもよい。
このようにして、複数の吸収ロール43A〜43Eをそれぞれ独立に上下可能に構成されるので、各吸収ロール43A〜43Eごとに溶媒除去を実行可能である。
上下機構47の一例を挙げると、レール、偏心カム、該偏心カムを付勢するばねなどを有する態様がある。なお、上下機構47の制御の詳細は後述する
本例では、溶媒除去部42に5つの吸収ロール43A〜43Eを備える態様を示したが、吸収ロール43の数は4以下(但し、2以上)でもよいし6以上でもよい。また、吸収ロール43A〜43Eを千鳥状に配置する態様を示したが、吸収ロール43の配置は千鳥状配置に限定されず、印字可能領域の全幅に対応するように設けられれば、これ以外の配置を適用してもよい。
溶媒除去部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、記録紙16を乾燥させると共に画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り替える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yの構造について説明する。ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図3(a) はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b) はその一部の拡大図である。また、図3(c) はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4はインク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図3(a) 、(b) 中の4−4線に沿う断面図)である。記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図3(a) 〜(c) 及び図4に示したように、インク滴が吐出するノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリックス状に配置させた構造を有し、これにより見かけ上のノズルピッチの高密度化を達成している。
即ち、本実施形態におけるヘッド50は、図3(a) 、(b) に示すように、インクを吐出する複数のノズル51が紙送り方向と略直交する方向に記録紙16の全幅(印字可能幅)に対応する長さにわたって配列された1列以上のノズル列を有するフルラインヘッドである。
また、図3(c) に示すように、短尺の2次元に配列されたヘッド50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、被記録媒体の全幅に対応する長さとしてもよい。
図4に示すように、各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51と供給口54が設けられている。各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。
圧力室52の天面を構成している加圧板(振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。加圧板56と兼用される共通電極と個別電極57との間に駆動信号を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。インク吐出後、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。なお、アクチュエータ58にはピエゾ素子などの圧電体 (圧電素子)が好適に用いられる。また、図4に示すインク室ユニット53の構造はあくまでも一例であり、もちろん他の構造を適用してもよい。
かかる構造を有するインク室ユニット53は、図3(a) 、(b) に示す如く、ヘッド50の長手方向である主走査方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜め方向に沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd×cosθとなる。
即ち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ、2400dpi)におよぶ高密度のノズルを実現することが可能になる。以下、説明の便宜上、主走査方向に沿って各ノズル51が一定の間隔(ピッチP)で直線状に配列しているものとして説明する。
なお、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態ではピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方法が採用されているが、本発明の実施に際してインクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインクを飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔インク供給系及び処理液供給系 (供給系)の説明〕
次に、本インクジェット記録装置10の処理液供給系及びインク供給系について説明する。なお、本例では、処理液供給系とインク供給系は同一の基本構成を有しており、図5に示すインク供給系を用いて説明する。以降、処理液供給系とインク供給系とを総称して供給系と記載することがある。
図5には、本インクジェット記録装置10に備えられるインク供給系の構成を示す。なお、図5に示すインク供給系は、図1で説明した貯蔵/装填部14に相当する。
図5に示すインク供給系には、インク (処理液)を供給するための基タンクであるインク供給タンク (処理液供給タンク)60が設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
また、インク供給タンク60のインクは、異物や気泡を除去するためにフィルタ62、所定の管路 (不図示)を介してヘッド50に供給される。フィルタ62のフィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図5には示さないが、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクはヘッド50の内圧変動を防止するダンパ効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク及び処理液Sの粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面の清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によってヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置からヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
該キャップは、図示せぬ昇降機構によってヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、ヘッド50に密着させることにより、ノズル面をキャップで覆う。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ある時間以上インク及び処理液Sが吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒及び処理液溶媒が蒸発してインク粘度及び処理液粘度が高くなってしまう。このような状態になると、アクチュエータ58が動作してもノズル51からインク及び処理液を吐出できなくなってしまう。
このような状態になる前に(即ち、アクチュエータ58の動作により吐出が可能な粘度の範囲内で)アクチュエータ58を動作させ、その劣化インク及び劣化処理液(粘度が上昇したノズル近傍のインク、処理液)を排出すべくキャップに向かって予備吐出(パージ、空吐出、つば吐き、ダミー吐出)が行われる。
また、ヘッド50内のインク(圧力室52内)に気泡が混入した場合、アクチュエータ58が動作してもノズルからインクを吐出させることができなくなる。このような場合にはヘッド50に前記キャップを当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインクS(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。
この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。なお、吸引動作は圧力室52内のインク及び処理液全体に対して行われるので、インク消費量が大きくなる。したがって、インクの粘度上昇が小さい場合には予備吐出を行う態様が好ましい。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構(ワイパー)によりヘッド50のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。なお、該ブレード機構によりインク吐出面の汚れを清掃した際に、該ブレードによってノズル51内に異物が混入することを防止するために予備吐出が行われる。
〔制御系の説明〕
図6はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84、上下機構制御部85等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦メモリ74に記憶される。
メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦記憶する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システムコントローラ72は、通信インターフェース70、メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、上下機構制御部85等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89及びを制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバである。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
なお、図6に示すモータ88には、図1の吸着ベルト搬送部22のローラ31(32)を回動させるモータ(モーションアクチュエータ)など、複数のモータが含まれている。また、複数のモータ88を制御するモータドライバ76は各モータに対応して設けられる。もちろん、複数のモータドライバを集積してワンチップ化してもよい。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データをヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、ヘッドドライバ84を介してヘッド50のインク液滴及び処理液の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図6において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて駆動信号を生成し、この駆動信号によって各ヘッド12S,12K,12C,12M,12Yのアクチュエータを駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
また、上下機構制御部85は、システムコントローラ72から送られる指令信号に基づいて駆動信号を生成し、この駆動信号によって上下機構47のモータ(モーションアクチュエータ)を駆動する。
印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部(例えば、ホストコンピュータ86)から入力され、メモリ74に蓄えられる。この段階では、RGBの画像データがメモリ74に記憶される。
メモリ74に蓄えられた画像データは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80においてインク色ごとのドットデータに変換される。即ち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをKCMYの4色のドットデータに変換する処理を行う。プリント制御部80で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
本例では、システムコントローラ72に付随する記憶部としてメモリ74を示したが、メモリ74は複数のメモリ(記憶媒体)から構成されていてもよい。また、システムコントローラ72にメモリが内蔵されていてもよい。なお、メモリ74に記憶される情報には、上述したRGB画像データ以外にも、各種設定情報、システムパラメータ、条件判断に用いられるしきい値テーブル、各種データテーブルや各種補正に用いられる補正係数などが含まれていてもよい。
プログラム格納部90には各種制御プログラムが格納されており、システムコントローラ72の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。プログラム格納部90はROMやEEPROMなどの半導体メモリを用いてもよいし、磁気ディスクなどを用いてもよい。外部インターフェースを備え、メモリカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記録媒体のうち複数の記録媒体を備えてもよい。
なお、プログラム格納部90は動作パラメータ(システムパラメータ)等の不図示の記録手段(メモリ)と兼用してもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って吐出状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行う。
本インクジェット記録装置10は、ヘッド50や印字領域にある記録紙16の周囲温度及び周囲湿度を検出する温度検出部92、湿度検出部94を備えており、温度検出部92によって検出された温度(温度情報)を表す温度信号及び湿度検出部94によって検出された湿度 (湿度情報)を表す湿度信号は、システムコントローラ72に送られる。システムコントローラ72では、この温度信号及び湿度信号に基づいて所望の(設定された)温度及び湿度が維持されるようにヒータ89や冷却ファン(不図示)などの温度可変手段を制御する。
また、本インクジェット記録装置10は、使用する記録紙 (メディア)の種類を選択するメディア選択部96を備え、メディア選択部96で選択されたメディアの種類に応じて、処理液やインクの吐出制御、ヘッド50の温度制御、湿度制御などの各種制御が行われる。例えば、メディア選択部96で選択されたメディアの種類に応じてインク溶媒の除去における閾値が設定され、この閾値に基づいてインク溶媒除去が制御される。なお、インク溶媒除去の詳細については後述する。
即ち、メディア選択部96によって選択されたメディア種類情報がシステムコントローラ72に送られると、システムコントローラ72ではこのメディア種類情報に基づいて各部を制御するように構成されている。
メディア選択部96によってメディアの種類を選択する態様は、キーボードやタッチパネルなどのマンマシンインターフェースを介してオペレータが所望のメディアの種類を入力してもよいし、印字検出部24などの検出手段を用いてメディアの種類を検出してもよい。また、記録紙16のマガジンやトレイに取り付けられた紙の種類情報が記録されたバーコード或いは無線タグなどの情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別してもよい。
〔溶媒除去制御の説明〕
次に、インクジェット記録装置10にて実行される溶媒除去制御について詳細に説明する。インクジェット記録装置10は、記録紙16上に残留する溶媒を除去し、印字後の記録紙16の印字面が他の記録紙16に接触して起こる裏移りや画像の汚れの防止と共に、記録紙16のコックリングを防止するように構成されている。
インクジェット記録装置10では、記録紙16の印字領域(画像が形成される画像形成領域)を複数のブロックに分割し、ブロックごとに溶媒除去を行うか否かが判断され、溶媒除去が必要であると判断されたブロックでは溶媒除去が実行されるように制御が行われる。
図7は、本実施形態に係る溶媒除去制御の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、印刷(画像形成)が開始されると(ステップS10)、図6に示す通信インターフェース70を介して取得した画像データ(RGBデータ)をメモリ74にストア(記憶)し(図7のステップS12)、記録紙16の画像形成領域が副走査方向にnブロック(但し、nは1以上の自然数)に分割される(ステップS14)。
ここで、図6に示すプリント制御部80では、メモリ74に記憶されたRGBデータから各ヘッド50から吐出される処理液及びインクの吐出量データ(以下、単に吐出量データと記載することがある)が集計される(図7のステップS16)。
このステップS16では、記録紙16に設定されたブロックごとに全ブロックについて吐出量データが集計され、一旦全ブロックの吐出量データがストアされる。
この全ブロックの吐出量データに基づいて、吐出量データは予め設定されたしきい値と比較され(ステップS18)、該しきい値よりも吐出量データが大きいブロックには溶媒除去フラグが立てられ(ステップS20)、一方、該しきい値よりも吐出量データが小さいブロックでは溶媒除去フラグは立てられない(ステップS22)。
このようにして、全ブロックの判断が終了すると、溶媒除去フラグが立てられたブロックが記憶される(ステップS24)とともに、溶媒除去フラグの有無の判断を行うブロックの先頭ブロックが決められ、該先頭ブロックにk=1が格納される(ステップS25)。なお、溶媒除去フラグが立てられたブロック(マッピングされた溶媒除去フラグ)は、図6に示すメモリ74等に記憶される。
このようにして、溶媒除去フラグが記憶されると、溶媒除去が開始される(図7のステップS30)。
先ず、ステップS32において溶媒除去フラグの有無の判断を行うk番目のブロックがk≦nであるか否かが判断され、当該ブロックがk>nであれば(NO判定)、印刷制御は終了される(ステップS34)。
一方、ステップS32において、吐出量データが集計されたブロックがk≦nであれば(YES判定)、当該ブロックの溶媒除去フラグの有無が判断され、(ステップS36)、ステップS36において溶媒除去フラグがあると判断されると(YES判定)、吸収ロール43を下降させて(ステップS38)、当該ブロックの溶媒除去が実行される。所定の時間が経過し、当該ブロックについて所定量の溶媒が除去されると、ステップS40に進み、吸収ロール43を上昇させるように上下機構47が制御され(ステップS40)、k=k+1を格納し(ステップS41)、本溶媒除去制御はステップS32に進む。
一方、ステップS36において、当該ブロックに溶媒除去フラグは立てられていないと判断されると(NO判定)、k=k+1を格納して(ステップS37)、該溶媒除去制御はステップS32に進む。
なお、図7に示す溶媒除去制御では、各ブロックの溶媒除去フラグを見て、吸収ロール43を上下させる制御(吸収ロール43のオンオフ制御)を行うように構成されているが、以下のように構成してもよい。
例えば、紙送り方向に連続して溶媒除去フラグが立てられたブロックが存在する場合には、ブロックごとに吸収ロール43のオンオフを行わず、連続的に吸収ロール43をオンさせる(吸収ロール43のオンを継続する)ように構成してもよい。
また、溶媒除去フラグが立てられたブロックが断続的に存在する場合には、例えば、吸収ロール43をオフした後にオンさせるだけの時間がなければ、溶媒除去フラグが立てられていないブロックでも吸収ロール43をオフさせない(即ち、オンを継続する)ように制御してもよい。
更に、k番目にブロックの処理をk=1から順に処理してもよいし、例えば、紙送り方向に略直交する方向のブロックは並列処理を行うように構成してもよい。
ここで、ステップS18で用いられるしきい値(しきい値テーブル)の一例を図8及び図9に示す。処理液及びインクの記録紙16への浸透時間は、記録紙16の種類と処理液及びインクの種類との関係に依存する。インクジェット記録装置10には、複数の記録紙16に対応する複数のしきい値が該しきい値テーブルの記憶されている。
図8は、メディア(記録紙16)の種類に対応する処理液の吐出量及びインクの吐出量によって規定されるしきい値を示す。
図8に示すように、PPC用紙では、処理液の吐出量及びインクの吐出量の総量が8(ml/m2 )を超えると溶媒除去が必要であると判断される。また、アート紙やコート紙では5(ml/m2 )、インクジェット(IJ)用写真専用紙では25(ml/m2 )を超えると溶媒除去が必要であると判断される。更に、非浸透メディア(樹脂シートなど)では該しきい値は0(ml/m2 )に設定され、処理液及びインクの吐出が行われる領域では必ず溶媒除去を行うように制御される。
なお、処理液の吐出量及びインクの吐出量には処理液及びインク溶質(色材等)が含まれるので、処理液の溶媒量及びインクの溶媒量の総量(合計)を基準にすることがより好ましい。なお、ここでいう溶媒とは、処理液やインクに含まれる多価アルコールや添加剤などを含み、インクに含まれる色材は除かれる。
図9は、処理液の溶媒量及びインクの溶媒量によって規定されるしきい値(しきい値テーブル)を示す。図9に示すように、溶媒量を基準としたしきい値は図8に示す吐出量を基準としたしきい値に比べて小さい値になっている。
図8、図9には4種類のメディアに対応するしきい値を示したが、これ以外のメディアに対応するしきい値を備えてもよい。なお、これらのしきい値テーブルは、図6のメモリ74に記憶される。
更に、処理液及びインクの記録紙16への浸透時間はヘッド50周辺(記録紙16及び記録紙16の周辺)の温度、湿度に依存する。即ち、低温環境や高湿環境では処理液溶媒及びインク溶媒は蒸発しにくくなるので、しきい値を下げるとよい。
インクジェット記録装置10では、図6に示す温度検出部92及び湿度検出部94によってセンシングされて得られた温度情報、湿度情報を基に、図10に示す補正係数テーブルを参照してしきい値の補正が行われ、補正しきい値が決められる。この補正しきい値に基づいて、図7に示すステップS22で溶媒除去を行うか否かが判断される。
図10に示すように、温度が10℃未満且つ湿度20%未満では補正係数は1(即ち、補正しない)であり、同様に、温度が10℃以上30℃未満且つ湿度20%以上50%未満及び、温度30℃以上且つ湿度50%以上では補正係数は1である。これらの補正係数が1の条件を基準として温度が高くなるとしきい値が大きくなるように1を超える補正係数が設定され、また、湿度が高くなるとしきい値が小さくなるように1未満の補正係数が設定される。
なお、図10に示す補正係数テーブルはあくまでも一例であり、温度条件及び湿度条件を更に細かく設定してもよい。
図11には、上述した補正しきい値を決定する制御の流れを表すフローチャートを示す。
図11に示すように、記録紙16(メディア)の種類が選択されると(ステップS100)、選択された記録紙16の種類に対応するしきい値がメモリ74から読み出される(ステップS102)。
一方、図6に示す温度検出部92から温度情報が取得されると共に、湿度検出部94から湿度情報が取得される(図11のステップS104)。
ステップS104において取得された温度情報、湿度情報が取得されると、図10に示した補正係数テーブルから補正係数が決定され(ステップS106)、メモリ74から読み出されたしきい値にステップS106で決定された補正係数を乗じた補正しきい値が決定される(ステップS108)。
このようにして、記録紙16の種類、ヘッド50周辺(記録紙16)の温度、湿度に応じて溶媒除去を行うか否かを判断するしきい値が変更されるように構成されるので、記録紙16の種類、温度、湿度などの印字条件に合わせて溶媒除去が最適化されるので、印字品質の向上が見込まれると共に、溶媒除去部42の後段に設けられる加熱・加圧部44の乾燥効率を上げる(負荷を低減させる)ことができる。
次に、記録紙16を複数のブロックに分割し、このブロック単位で溶媒除去を行うか否かを判断する制御の具体例を示す。
図12は、吸収ロール43A〜43Eの幅に対応したブロックに分割する態様を示す。なお、図12に示す例では、各吸収ロール43A〜43Eの幅(主走査方向に沿った長さ)Lw は同一である。
図12に示すように、記録紙16には、主走査方向に沿った長さLs 、副走査方向に沿った長さLm を持った20個のブロックR(1,1)〜R(4,5)が設定される。各ブロックRの主走査方向に沿った長さLs は吸収ロール43の幅Lw に対応して決められる。本例では各吸収ロール43のオーバーラップ分を考慮してLs <Lw となっている。
一方、ブロックR(1,1)〜R(4,5)の副走査方向の長さLm はコックリングの観点から決定される。この長さLm は記録紙16の種類によらず1つの値を持つように構成してもよいが、記録紙16の種類に応じてLm を変えると精度のよい溶媒除去を実現することができる。
即ち、コックリングが発生しやすい(溶媒の浸透速度が速い)アート紙やコート紙ではLm を小さくし、コックリングの起こりにくいIJ用写真専用紙ではLm を大きくするように制御される。上述した領域R(1,1)〜R(4,5)の副走査方向の長さLm を可変させるには、記録紙16の搬送速度を変えてもよいし、吸収ロール43を記録紙16(記録紙16表面の液体)に接触させる時間を変えてもよい。
本例では、記録紙16にアート紙を用いる場合には、Lm =20mmとなるように記録紙16の搬送速度や吸収ロール43を液体に接触させる時間が制御される。
図12に示す記録紙16には、ブロックR(2,3)とR(2,4)との両方にまたがるように絵柄200(略だ円形で図示)が形成され、また、ブロックR(3,1)、R(3,2)、R(4,1)、R(4,2)にまたがるように絵柄202(略長方形で図示)が形成される。
なお、ここでいう絵柄とは、文字や図形、線図などに比べて処理液及びインクの吐出量が大きい写真画や絵などを示している。
ブロックごとの処理液吐出量データ及びインクの吐出量データの総吐出量データが集計され、予め決められたしきい値よりもこの総吐出量データが大きいブロックR(2,3)とブロックR(4,2)には溶媒除去フラグを立てる。
溶媒除去フラグを立てられたブロックが溶媒除去領域(溶媒除去部42によって溶媒が除去される範囲)に到達すると、当該ブロックに対応する吸収ロール43が記録紙16に当接され、溶媒除去が実行される。
図12に示すように、吸収ロール43の幅に対応して記録紙16に設定されるブロックRの大きさを決めることで、溶媒除去制御のアルゴリズムが簡素になり、演算時間の短縮など制御系の負荷軽減が期待できる。一方、局所的な溶媒過多に対応することが難しいために、溶媒除去に高い精度が要求されない場合には好適である。
次に、図13〜図17を用いて、データより処理液及びインクの吐出量(溶媒量)が多い部分を抽出し、抽出された部分に応じてブロックを設定する態様を示す。なお、図13〜図17中、図12と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図13に示すように、記録紙16には絵柄200及び202が形成される部分が抽出されると、絵柄ごとに一辺の長さがLの正方形形状を有するブロック210、212が抽出される。ブロック210、212の一辺の長さLは、コックリングの観点から決定される長さであり、記録紙16の種類に応じてLを変えると精度のよい溶媒除去を実現することができる。
絵柄200に対応するブロック210と、絵柄202に対応するブロック212についてそれぞれ吐出量データが集計され、予め決められたしきい値よりも該吐出量データが大きい場合にはブロック210、212に溶媒除去フラグが立てられる。
次に、図14に図示するように、ブロック210をx方向(主走査方向)にL/2だけ動かしたブロック220、222、及び、ブロック210をy方向(紙送り方向、副走査方向)にL/2動かしたブロック224、226について、各ブロックの吐出量データが集計される。同様に、ブロック202をx方向にL/2動かしたブロック230、232、及び、ブロック212をy方向にL/2動かしたブロック234、236について、各ブロックの吐出量データが集計される。
このようにしてブロックごとに集計された吐出量データは該しきい値と比較され、吐出量データが該しきい値よりも大きいブロックでは溶媒除去フラグが立てられる。図14では、ブロック220、222、230〜236に溶媒除去フラグが立てられる。
更に、図15に図示するように、図14の溶媒除去フラグが立てられたブロック220、222をx方向にL/2動かしたブロック240、242及び、ブロック230〜236をx方向及びy方向にL/2だけ動かしたブロック250〜256について、各ブロックの吐出量データが集計される。なお、ブロック224、226は溶媒除去フラグを立てないので、絵柄200のy方向については吐出量データの集計を終了し、集計された吐出量データは上述したしきい値と比較され、各領域について溶媒除去を行うか否かが判断される。
図15のブロック240、242は、吐出量データがしきい値よりも小さいので、このブロック240、242は溶媒除去フラグを立てない。このようにして溶媒除去フラグを立てないブロックで絵柄200が覆われると、絵柄200における溶媒除去を行うか否かの判断が終了される。
一方、絵柄202に対応するブロック250〜256では、ブロックごとに吐出量データが集計され、集計された吐出量データはしきい値と比較されて各ブロックについて溶媒除去を行うか否かが判断される。このようにして、絵柄202が溶媒除去フラグを立てないブロックで覆われると、絵柄202における溶媒除去を行うか否かの判断が終了される。
即ち、上述したように、絵柄ごとに任意の大きさを持ったブロックを設定し(任意の大きさを持ったブロックに分割し)、溶媒除去フラグが立っていないブロックで該絵柄が覆われるか、或いは記録紙16の画像形成可能領域の全領域に渡って溶媒除去の判断が行われると、記録紙16を分割したブロックごとに溶媒除去をするか否かの判断が終了される。
図16には、絵柄200における溶媒除去領域260及び、絵柄202における溶媒除去領域262を示す。このようにして溶媒除去が実行される領域が決められると、図17に示すように、溶媒除去領域260及び262(図17ではその一部を破線で図示)に対応する吸収ロール43が選択され、選択された吸収ロール43によって溶媒除去が実行される。
絵柄200における溶媒除去では、吸収ロール43B、43Eが選択され、実線で示す領域260’の溶媒除去が実行される。また、絵柄202における溶媒除去では、吸収ロール43A、43Dが選択され、実線で示す領域262’の溶媒除去が実行される。即ち、複数の吸収ロール43にまたがる領域では、それぞれの吸収ロール43を用いて溶媒除去が実行される。
このようにして、画像データ(吐出データ)から処理液及びインクの吐出量が多い領域を抽出して溶媒除去を行うと、精度の高い溶媒除去を行うことが可能になる。但し、ある範囲内に吐出量データの大きい部分と小さい部分が存在する場合には、当該範囲全体として吐出量データが平均化される懸念があり、設定されるブロックのサイズを変えて吐出量データを集計するなどの処理を行う態様が好ましい。
〔溶媒除去部のメンテナンスの説明〕
次に、図1、2に示す溶媒除去部42のメンテナンスについて説明する。行うメンテナンスステーション300について説明する。
図18は、メンテナンスステーション300の要部構成を表す平面図(ヘッド50を上側から見た図2に対応する図)であり、図19は、その側面から見た図 (図1に対応する図)である。
図18及び図19に示すように、メンテナンスステーション300は、吸着ベルト搬送部22のサイド(非印字位置)に設けられ、溶媒除去後の吸収ロール43に洗浄液を吐出させて該吸収ロール43の清掃を行う洗浄液吐出部(洗浄部)302と、吸引ポンプ310が連結された回収用ロール312を有し、吸収ロール43に収容された溶媒を回収する溶媒回収部314と、洗浄液や吸収ロール43から除去された汚れ等を受容するトレイ320と、から構成されている。符号322に示す管路(ドレイン)は、トレイ320に収容された液や汚れが集められる廃溶媒タンク(例えば、図5に示す回収タンク68)に連通されている。
図18に示すように、各吸収ロール43は主走査方向(図18中、矢印線で図示)に独立して移動可能に構成されており、各吸収ロール43は記録紙16上の溶媒除去を実行した後に、上述したメンテナンスステーション300が設けられる退避位置に移動される。
本例では、各吸収ロール43を副走査方向に沿って独立に移動させる機構は、吸収ロール43と上下機構47とを一体に移動させるように構成されている。この移動機構には、吸収ロール43及び上下機構47を一体に保持するキャリッジ、該キャリッジを移動させる、例えば、ベルト駆動機構などの機構系、該機構系の駆動源となるモータ(アクチュエータ)等から構成され、図6に示す制御系から与えられる駆動信号に応じて動作する。
吸収ロール43が該退避位置に到着すると、吸収ロール43には洗浄液吐出部から純水などの洗浄液がかけられ、吸収ロール43の表面及び内部の汚れが除去される。図18には、吸収ロール43Cが退避位置において洗浄されている状態を示している。
その後、吸収ロール43に回収用ロール312が当接され、吸収ロール43に収容されている余剰溶媒が除去される。回収用ロール312には、吸収ロール43に比べて吸収性の高い多孔質部材やポリマーなどの材料が用いられる。
回収用ロール312に収容された余剰溶媒は吸引ポンプ310を介して上述した廃溶媒タンクに送られる。なお、吸収ロール43から溶媒を回収する際にポンプ310から負圧を発生させて、吸収ロール43から溶媒を吸引除去してもよい。
なお、吸収ロール43は溶媒除去を実行しない場合にも定期的にされるように制御するとよい。更に、各吸収ロール43のメンテナンス回数(時間)を図6に示すメモリ74等に記憶しておき、メンテナンス回数(メンテナンス時間)が所定の値を超えると、吸収ロール43の交換時期である旨を報知するように構成してもよい。該報知手段は、音声、警告音などによる報知でもよいし、モニタ等の表示装置に文字情報として表示してもよい。また、警告ランプ等による報知でもよい。
なお、図示は省略するが、吸収ロール43への色材の付着を防止する目的で、溶媒除去部42の前段(紙送り方向上流側)にインク色材の定着性を重視し、吸収ロール43とは異なる材料から構成されるインク色材用ローラを備えてもよい。
また、溶媒除去部42の前段に吸収ロール43よりの吸収力が小さい吸収ロールや気孔の大きさが異なる吸収ロールを有するサブ溶媒除去部を備え、吸収力を調整してもよい。吸収力の調整には、吸収ロール43と記録紙16との当接圧力を変えてもよい。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10では、記録紙16上の溶媒の除去を実行するか否かを判断し、その判断結果に基づいて溶媒除去を実行するように構成される。したがって、必要に応じて吸収ロール43を記録紙16に接触させるので、吸収ロール43の変形や磨耗を抑制し吸収ロール43の長寿命化が可能になる。
また、主走査方向に沿って吸収ロール43が分割される構造を有し、分割された吸収ロール43ごとに独立して溶媒除去を可能に構成されるので、記録紙16上の溶媒分布に応じて吸収ロール43を細かく制御可能であると共に、吸収ロール43のメンテナンス性の向上が見込まれる。
記録紙16の印字可能領域を複数のブロックに分割し、ブロックごとに溶媒除去をするか否かを判断するので、記録紙16に形成される画像に応じて溶媒除去を実行するか否かを判断することができる。更に、使用される記録紙16の種類や温度、湿度などの印字条件、環境条件などに応じて溶媒除去の制御が行われる(補正される)ので、前記印字条件や環境条件などに応じて好ましい溶媒除去を実行することができる。
本例では印字ヘッドに備えられるノズルからインクを吐出させて、記録紙16上に画像を形成するインクジェット記録装置10を示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、レジストなどインク以外の液体で画像(立体形状)を形成する画像形成装置や、ノズル(吐出孔)から薬液、水などを吐出されるディスペンサ等の液体吐出装置などにも広く適用可能である。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図 図3(a) 、(b) 中4−4線に沿う断面図 図1に示したインクジェット記録装置の供給系の構成を示す要部ブロック図 図1に示したインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本発明の実施形態に係る溶媒除去制御の流れを示すフローチャート 吐出量を基準とするしきい値テーブルを説明する図 溶媒量を基準とするしきい値テーブルを説明する図 補正係数テーブルを説明する図 しきい値補正制御の流れを示すフローチャート 吸収ロールの幅に応じた領域設定を説明する図 画像内容に応じた領域設定を説明する図 吐出量データの算出を説明する図 吐出量データを算出する領域決定を説明する図 溶媒除去フラグが立てられる領域を説明する図 溶媒除去フラグが立てられた領域と吸収ロールとの関係を説明する図 メンテナンスステーションの構成を示す要部平面図 図18に示すメンテナンスステーションの構成を示す図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12S,12K,12M,12C,12Y,50…ヘッド、16…記録紙、22…吸着ベルト搬送部、42…溶媒除去部、43…吸収ロール、47…上下機構、72…システムコントローラ、74…メモリ、80…プリント制御部、85…上下機構制御部、90…プログラム格納部、92…温度検出部、94…湿度検出部、96…メディア検出部、300…メンテナンスステーション

Claims (12)

  1. 被吐出媒体に液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記被吐出媒体及び前記液体吐出ヘッドの少なくとも何れか一方を移動させて前記液体吐出ヘッドに対して前記被吐出媒体を相対的に搬送する搬送手段と、
    前記液体吐出ヘッドを基準として該液体吐出ヘッドの前記被吐出媒体の搬送方向下流側に設けられ、前記被吐出媒体上の液体を除去する液体除去手段と、
    前記液体除去手段を移動させて該液体除去手段と前記被吐出媒体との距離を可変させる移動手段と、
    前記被吐出媒体に吐出された液体の吐出量を判断する吐出量判断手段と、
    前記吐出量判断手段によって判断された液体の吐出量に応じて前記被吐出媒体上の液体除去を行うか否かを判断し、前記被吐出媒体上の液体の除去を行う場合には前記液体除去手段を前記被吐出媒体上の液体に接触させ、前記被吐出媒体上の液体の除去を行わない場合には前記液体除去手段を前記被吐出媒体上の液体に接触させないように前記液体除去手段を移動させる制御を行う液体除去制御手段と、
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記被吐出媒体の種類を判断する被吐出媒体判断手段と、
    前記被吐出媒体に対応するしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    を備え、
    前記液体除去制御手段は、前記被吐出媒体判断手段によって判断された該被吐出媒体の種類に対応したしきい値と前記吐出量判断手段によって判断された液体の吐出量とを比較して該しきい値よりも該液体吐出量が大きい場合には前記被吐出媒体上の液体を除去するように制御することを特徴とする請求項1記載の液体吐出装置。
  3. 前記被吐出媒体の周囲の温度情報を取得する温度情報取得手段と、
    前記被吐出媒体の周囲の湿度情報を取得する湿度情報取得手段と、
    前記温度情報取得手段によって取得される温度情報及び前記湿度情報取得手段によって取得される湿度情報のうち少なくとも何れか一方に応じて前記しきい値を補正するしきい値補正手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項2記載の液体吐出装置。
  4. 前記吐出量判断手段は、前記被吐出媒体に吐出される液体の吐出データに基づいて前記被吐出媒体に吐出される液体吐出量を算出することを特徴とする請求項1、2又は3記載の液体吐出装置。
  5. 前記吐出量判断手段によって算出された液体吐出量に基づいて、前記被吐出媒体上の液体吐出可能範囲の中から液体量が多い範囲を抽出する抽出手段を備え、
    前記液体除去制御手段は、前記抽出手段によって抽出された範囲について液体除去を行うように制御することを特徴とする請求項4記載の液体吐出装置
  6. 前記被吐出媒体の液体吐出可能領域を複数のブロックに分割する分割手段を備え、
    前記吐出量判断手段は、前記分割手段によって分割された前記被吐出媒体のブロックごとに前記液体吐出ヘッドから吐出される液体の吐出量を判断し、
    前記液体除去制御手段は、前記ブロックごとに判断された液体の吐出量に応じて液体除去を行うように制御することを特徴とする請求項4記載の液体吐出装置。
  7. 前記液体除去手段は、前記被吐出媒体の相対搬送方向と略直交する方向に沿って複数に分割された構造を有し、
    液体除去制御手段は、分割された前記液体除去手段ごとに液体除去を行うように制御することを特徴とする請求項1乃至6のうち何れか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体除去手段を清掃する清掃手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記液体除去手段に収容された液体を回収する回収手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 請求項1乃至9のうち何れか1項に記載の液体吐出装置を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 前記液体吐出ヘッドは、前記被吐出媒体上に画像を形成するインクを吐出させるインク吐出ヘッドと、
    前記インクと反応させて前記インクを被吐出媒体に定着させる処理液を吐出させる処理液吐出ヘッドと、
    を含むことを特徴とする請求項10記載のインクジェット記録装置。
  12. 被吐出媒体上に液体を吐出させる液体吐出装置の液体除去方法であって、
    被吐出媒体上に液体を吐出させる吐出工程と、
    前記被吐出媒体上の液体量を判断する液体量判断工程と、
    前記液体量判断工程によって判断された液体量に応じて、前記被吐出媒体上の液体に液体除去手段を接触させて被吐出媒体上の液体の除去を行う液体除去工程と、
    前記液体除去工程後に、前記被吐出媒体上の液体と前記液体除去手段とを接触させないように、前記液体除去手段を前記被吐出媒体の受液面と略垂直方向に移動させる移動工程と、
    を含むことを特徴とする液体除去方法。
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