JP4016559B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体インクを記録媒体上に付着させることにより画像を形成する画像形成装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体インクを用いたインクジェットプリンタ等の画像形成装置において、印字後(排紙後)に記録媒体上に残存するインク(特にインクの主成分である液体溶媒(一般に水))は、多数枚印字の場合裏移りの原因となる。そこで、早くインクを乾かすために加熱、通風などの水分蒸発機構が数多く提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
こうした水分蒸発機構は、印字速度が比較的遅い場合にはある程度の効果が得られるが、印字速度が速い(高速の)画像形成装置に対して用いる場合、水の潜熱が大きいために、多量の電力を消費し、また装置を大型化させる必要があるので、これは必ずしも十分な手段とは言えない。
【0004】
一方、簡単に水分を除去する方法として、いわゆる「吸取り紙」に代表されるような吸収部材に浸透させる手段が考えられるが、これは、インクを着色剤とともに除去するのに他ならないため、画像濃度の低下を招く問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、記録媒体上に付着したインクの液体溶媒のみを吸収することにより、印字速度を速めた場合においても裏移りが生じない画像形成装置及び方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、着色剤と液体溶媒を含むインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成装置において、上記液体インクが付着した記録媒体のインク付着面に、上記着色剤に対して離型性を有し且つ上記液体溶媒を吸収する粒状の吸収体を散布する装置と、上記インク付着面に散布された上記吸収体を上記記録媒体から除去する機構を備えたことを特徴とする画像形成装置を提供するものである。また、本発明は、着色剤と液体溶媒を含むインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成方法において、上記液体インクが付着した記録媒体のインク付着面に、上記着色剤に対して離型性を有し且つ上記液体溶媒を吸収する粒状の吸収体を散布する工程と、上記インク付着面に散布された上記吸収体を上記記録媒体から除去する工程を備えたことを特徴とする画像形成方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、下記の説明では、画像形成装置としてインクジェットプリンタが用いられているが、本発明は、例えばグラビア印刷、液体現像方式の電子写真など液体インクや液体トナーを使用した画像形成装置全般に適用することができる。
【0008】
また、本発明に使用できるインクは、シート上で着色剤(顔料又は染料)と液体溶媒(一般に水)が相分離した状態を形成し得るインクである(詳しくは後述)。
【0009】
(第1の実施形態)
図1(a)はインクジェットヘッド1を有するプリンタ100の一部を示す。このプリンタ100は、底板102と、この底板102から略垂直に伸びて対向する一対の支持壁104と、これらの支持壁104を連結する前壁106を有する。前壁106の外側には、プリンタ100により印字されるシート(紙)Sを収容する給紙トレイ108が設けてあり、この給紙トレイ108に収容されているシートSが、前壁106に形成されている給紙口(図示せず)を介して、プリンタ100の内部に供給されるようにしてある。
【0010】
前壁106の内側では、一対の支持壁104に、前壁106と平行に上段ガイドレール112とその下方に配置された下段ガイドレール114が支持されている。これらガイドレール112と114には、インクカートリッジ116が移動可能に支持されている。インクカートリッジ116をガイドレール112と114に沿って往復移動させる走査機構118は、それぞれの支持壁104の近傍で前壁106の内側に支持された一対のプーリ120と、これらのプーリ120に巻回されたベルト122と、いずれか一方のプーリ120を正逆回転させるモータ(図示せず)とからなり、ベルト122の一部にインクカートリッジ116が連結されている。
【0011】
インクカートリッジ116は、本実施形態では、その下面に上述したインクジェットヘッド1を一個又は複数個備えている。インクカートリッジ116の下方には、インクジェットヘッド1と間隔を置いて、一対の側壁123により支持された板状のプラテン(シートガイド)124が設けてある。このシートガイド124の前壁106側には、この前壁106の給紙口を通じてプリンタ100の内部に送り込まれたシートSを矢印126方向(搬送方向)に搬送する給紙ローラ128が、給紙方向と直交する方向に配置されており、対向する支持壁104に回転自在に支持されている。
【0012】
給紙方向に関してインクジェットヘッド1の下流側には、シートガイド124に近接して、シートSに付着したインクの液体溶媒のみを吸収するインク吸収体130が、軸131に回転自在に支持され給紙方向と直交する方向に配置されている。ここで「近接」とは、シートガイド124上にシートSを置いた状態で、シートS上に付着したインクとインク吸収体130の外表面とが少なくとも接触する程度に近いことを意味する。なお、この吸収体130は、給紙方向に関して複数設けてもよい。
【0013】
図1(b)に示すように、インク吸収体130は、ローラ又は円筒状の基体130a(本実施形態では円筒状)と、基体130aの外周に設けられ、インクの液体溶媒のみを吸収する高分子(液体溶媒)吸収体130bと、高分子吸収体130bの外周に設けられ、着色剤との離型性を有する多孔質の離型部材130cとを有する。なお、ここで、「離型性」とは、インク吸収体130をシートS上のインクに対し接触させた後シートSから離間させたときに、離型部材130cにインクの着色剤がほとんど付着しない程度を意味する。
【0014】
なお、シートSとインクジェットヘッド1との間隔を一定に保つために、給紙方向に関してインク吸収体130の下流側には、シートガイド124に対してシートSを押し付けるための押圧ローラ(図示せず)が給紙方向と直交する方向に配置されている。
【0015】
シートSとインクジェットヘッド1との間隔を一定に保つ方法は、これに限らず、例えば静電方式、空気吸引方式などを代わりに利用してもよい。具体的には、静電方式とは、少なくともシートガイド124に沿って移動する搬送ベルトを設け、このベルトを帯電させることにより、シートSを搬送ベルトに吸着・保持した状態で搬送するものである。一方、空気吸引方式とは、少なくともシートガイド124を通気性の部材(メッシュ状あるいは多孔質の部材)で構成し、シートガイド124の下側からシートSを吸引することにより、シートSをシートガイド124に吸着・保持した状態で搬送するものである(この場合の搬送は、給紙ローラ128及び押圧ローラにより行ってもよいし、シートSを吸着・保持したメッシュ状又は多孔質のベルトをシートガイド124に沿って移動させることにより行ってもよい。)。
【0016】
給紙ローラ128は、その軸132に固定したギヤ134と、このギヤ134の近傍で支持壁104に回転自在に支持されたギヤ136を介して、モータ138に駆動連結されており、このモータ138の回転に基づいて給紙ローラ128が回転してシートSを矢印126方向に搬送するようにしてある。
【0017】
このように構成されたプリンタ100による印字時、給紙トレイ108から送り出されたシートSは前壁106の給紙口を通じてプリンタ100の内部に送り込まれる。次に、シートSは、モータ138の駆動に基づいて回転する給紙ローラ128により、シートガイド124に沿って矢印126方向に搬送される。
【0018】
シートSの移動に同期して、インクカートリッジ116は、ベルト122の回転によりガイドレール112と114に沿って往復移動し、シートガイド124上を移動するシートSの部分に対して、インクジェットヘッド1からインクを吐出して印字する。
【0019】
印字されたシートSは、インク吸収体130に近接する位置に移動し、この位置で、シートS上に付着したインクの液体溶媒のみが離型部材130cを介して高分子吸収体130bに吸収される。最後に、印字されたシートSは図示しない排紙トレイ上に排出される。
【0020】
高分子吸収体130bによる溶媒の吸収を効率よく行うために、インク吸収体130は、適宜回転し、これにより、溶媒をまだ吸収していない高分子吸収体部分がシートSに対向する領域に位置するようにする。
【0021】
なお、本実施形態では、インク吸収体130において、離型部材130cは、高分子吸収体130bに接着あるいは嵌合するなどして固定されているが(すなわち別部材型)、高分子吸収体130bの表面(シートSに対向する面)を、着色剤との離型性を有する材料で表面処理してもよい(すなわち同一部材型)。
【0022】
次に、インク吸収体130によるシートS上のインク内の液体溶媒を吸収するメカニズムを詳しく説明する。
【0023】
まず、上述したように、本発明に使用できるインクは、シート上で着色剤と液体溶媒が相分離した状態を形成し得るインクであり、具体的には、(1)インクの状態から着色剤が溶媒中に分散している顔料インク(図2の場合)、(2)インクの状態では着色剤が溶媒中に溶解しているが、シート上に着弾したときにシート上で何らかの作用により着色剤が凝集し、その結果、溶媒とは分離するような染料インク(図3〜5の場合)が挙げられる。
【0024】
(1)顔料インク
溶媒中に顔料が分散している顔料インクが図2(a)のようにシートSに着弾した後、顔料インクが着弾したシート部分は、インク吸収体130に近接する位置に搬送される。そこで、図2(b)に示すように、顔料インクの液体溶媒は、インク吸収体130の離型部材130cを介して高分子吸収体130b内に吸収されるとともに、インク吸収体130からの圧力を受けてシートS内に浸透し、その結果、図2(c)に示すようにシートS上には顔料のみが残る。
【0025】
(2)染料インク
図3(a),(b)に示すように、染料が溶媒に溶解している染料インクをシートS上に着弾する前に、染料を凝集・析出するための凝集助剤(例えば4級アミンなど)を(一般的には、染料インクと同様にインクジェットヘッドを介して)シート上に着弾させる。その結果、染料インクと凝集助剤が混合し、図3(c)に示すように染料が粒子化する。その後、図2を用いて示したのと同様に、インク吸収体130により、インクの凝集した染料以外の液体が吸収される。なお、染料インクを先にシートS上に着弾させた後で、凝集助剤を着弾させてもよいのは言うまでもない。
【0026】
また、図4に示すように、凝集助剤を予め塗工させたシートSに対し、染料インクを吐出させることによっても、染料を粒子化することができる。
【0027】
さらに、図5に示すように、アニオン性及びカチオン性を有する2種類の染料インクを重ねてシートS上に付着させ、これにより染料を粒子化することもできる。インク中に含まれる染料として例えばアニオン性のアシッドレッド8とカチオン性のベーシックレッド12などを用いることにより、上記2種類の染料インクをそれぞれ得ることができる。
【0028】
以上、本発明の第1の実施形態について説明したが、本発明は、これに限らず種々改変可能である。例えば、上記実施形態では、インク吸収体130は、板状のプラテン124に近接するように配置されているが、代わりに、プラテン124の更に下流側に設けるとともに別のローラと当接させ、これらローラの間をシートSが通過するようにしてもよい。
【0029】
また、図6に示すように、インク吸収体130を複数に分割し、これらインク吸収体部分130a,130b,130cを、それぞれ搬送方向126に関して異なる位置に配置してもよい(図の場合は千鳥配置)。その結果、長期使用により一部が疲労した場合、その部分だけを交換できる。
【0030】
さらに、インクの溶媒のみを吸収するインク吸収体130の形状は、上記実施形態ではローラ状であったが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、インク吸収体148として、図7(a)に示すように、ベルト150の外周に高分子吸収体及び離型部材(両者を併せて符号152で示す。)を設けたものを用いてもよい。なお、図では、ベルト150を懸架又は駆動するローラ154(本実施形態では、ローラ154a,154b,154cの3つが設けてあるが、本発明はこれに限定されない。)の1つをシートSに近接させ、この近接領域で高分子吸収体152によりインクの溶媒のみを吸収させているが、シートSの搬送方向126に沿った高分子吸収体部分を多くし(すなわちシートSに沿うベルト部分を長くする。)、これにより、高分子吸収体152によるインクの溶媒の吸収効率を高めてもよい。また、ベルト150は、適宜回転し、これにより、溶媒をまだ吸収していない高分子吸収体部分がシートSに対向する領域に位置するようにする。
【0031】
加えて、図7(b)に示すように、少なくともシートSに対向する側に高分子吸収体及び離型部材(両者を併せて符号156で示す。)を有するスタンプ部材158を、シートSに近接する位置と待避位置との間で移動可能に設けることにより、高分子吸収体156によりインクの溶媒のみを吸収させてもよい。
【0032】
以下では、インク材料、凝集助剤、高分子吸収体、離型部材として用いられる材料を列挙する。
【0033】
A.インク材料
▲1▼顔料材料
顔料としてはアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ系、カーボンブラック、または表面修飾によって水分散性の高められたカーボンブラック等が使用できる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、13、16、83、93、95、151、154、180;C.I.ピグメントレッド5、7、12、48、57、112、122;C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、16等が用いられる。
【0034】
ここで、上記のような着色剤を液体溶媒中に添加させる量に関して、その量があまり少ないとインクに充分な色彩が付与されない一方、その量が多くなりすぎると着色剤の分散等が充分に行えなくなるため、一般に0.1〜20重量(wt)%の範囲で添加するようにする。
【0035】
▲2▼染料材料
従来から一般に知られている公知の酸性染料、直接染料、反応性染料等の水溶性染料、油溶性染料を用いることができる。上記の染料としては例えば、C.I.アシッドイエロー 17、23、42、44、79、142;C.I.アシッドレッド 1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、87、89、92、97、106、111、114、115、186、249、254、289;C.I.アシッドブルー 9、29、45、92、249;C.I.アシッドブラック 1、2、7、24、26、94;C.I.ダイレクトイエロー 1、12、24、26、33、44、50、86、120、142、144;C.I.ダイレクトレッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、89、225、227;C.I.ダイレクトブルー 1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、98、163、165、199、202、;C.I.ダイレクトブラック 19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、168、171;C.I.ベーシックイエロー 1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、28、29、32、36、40、41、45、49、53、63、64、65、67、70、73、77、87、91;C.I.ベーシックレッド 2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、35、36、38、39、46、49、51、52、68、68、70、73、78、82、102、104、109、112;C.I.ベーシックブルー 1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、54、62、65、66、67、69、75、77、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、155;C.I.ベーシックブラック2、8;C.I.リアクティブイエロー 1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67;C.I.リアクティブレッド 1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、66、74、79、96、97;C.I.リアクティブブルー 1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95;C.I.リアクティブブラック 3、4、7、11、12、17等が使用できる。
【0036】
ここで、上記のような着色剤を液体溶媒中に添加させる量に関して、その量があまり少ないとインクに充分な色彩が付与されない一方、その量が多くなりすぎると着色剤の分散等が充分に行えなくなるため、一般に0.1〜20wt%の範囲で添加するようにする。
【0037】
▲3▼インクに添加しても良い樹脂
水性インクの定着性を向上させたり、顔料の分散性を高めることを目的として、水可溶性または水分散性の樹脂を添加してもよい。
【0038】
そのような樹脂としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ビスコース等のセルロース誘導体、アルギン酸、アラビアゴム、トラガントゴム、リグニンスルホン酸、ゼラチンなどの天然高分子類、りん酸でん粉、カルボキシメチルでん粉塩などのでん粉誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸、縮合ナフタレンスルホン酸、エチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体、アクリル酸エステル、メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−イタコン酸共重合体、イタコン酸エステル−イタコン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−イタコン酸共重合体、及びこれの共重合体やフェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンーウレア樹脂、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンカチオン、フタル化ゼラチン、両性イオン基を有する高分子等の合成樹脂がある。
【0039】
▲4▼乾燥性の制御や着色剤の析出防止のために加えても良い添加剤
インクの乾燥性を高めて、記録媒体へのインクの定着を速めるために、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコールやイソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の脂肪族アルコール、好ましくは炭素数1〜3の脂肪族アルコールを添加してもよい。インクの保湿性、乾燥抑制や着色剤の析出防止には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、多価アルコール類またはそのアルキルエーテル類またはジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、N-メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒やアミド類、尿素類またはアルカノールアミン類等を添加してもよい。更に、吸湿性または水への溶解度の高い臭化リチウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム等の無機塩類や酢酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酢酸トリエタノールアミン塩等の有機塩を添加してもよい。
【0040】
▲5▼その他
防カビ剤、防腐剤、pH調整剤、キレート剤、酸素吸収剤、防錆剤または消光剤などを添加しても良い。
【0041】
B.凝集助剤
一般的に染料はアニオン性なので、凝集助剤としてはカチオン性の化合物を用いることができる。そのような例として、ポリアリルアミン−塩酸塩、トリブチルアミンクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアリルアミン塩酸塩と二酸化硫黄との共重合体、ポリアミンスルホンなどの化合物が挙げられる。
【0042】
C.高分子吸収体
高分子吸収体は親水基を有する高分子鎖からなる一般的に高吸水性ポリマーといわれているものであれば、特に限定されない。
【0043】
高吸水性ポリマーは高分子鎖が三次元網目構造となっている架橋型高吸水性ポリマーと、三次元網目構造は形成していない非架橋型高吸水性ポリマーに大別されるが、本発明においてはそのいずれを用いてもよい。
【0044】
▲1▼架橋型高吸水性ポリマーの具体例
・ポリアクリル酸塩架橋物
・澱粉−ポリアクリル酸塩
・ポリビニルアルコール−ポリアクリル酸塩
・イソブチレン−マレイン酸塩
・架橋型CMC(カルボキシメチルセルロース)
・親水性ポリアクリレート
・架橋型ポリアルキレンオキサイド
・アクリル酸エステルの架橋体
あるいは、これらの二種以上の混合物等が例示される。
【0045】
▲2▼非架橋型高吸水性ポリマーの具体例
・ポリ(メタ)アクリル酸誘導体
-ポリアクリル酸アルカリ金属塩
-(メタ)アクリル酸ナトリウム−ビニルアルコール共重合体
-(メタ)アクリル酸メチル−酢酸ビニル共重合体ケン化物
-ポリ(メタ)アクリロニトリル系重合体ケン化物
-ヒドロキシエチルメタクリレートポリマー
-ポリ(メタ)アクリルアミド
・カルボキシメチルセルロースアルカリ金属塩
・ポリアクリルアミド
・アルギン酸ナトリウム塩
・アルギン酸プロピレングリコールエステル
・澱粉グリコール酸ナトリウム塩
・澱粉リン酸エステルナトリウム塩
・澱粉−アクリル酸塩グラフト共重合体
【0046】
▲3▼付帯事項
・高分子吸収体はパウダー状もしくは繊維状のものを使用することができる。
・吸収後の水分が、圧力等により滲み出して来ないように、吸水率は50倍以上のものが好ましい(プロセスとの兼ね合いなので、特に限定を受けるものではない。)。
・短時間で吸水する高分子吸収体としては、非架橋型の方が好ましい(プロセスとの兼ね合いなので、特に限定を受けるものではない。)。
・高分子吸収体を乾燥して再使用しやすくするためには吸水率が200倍以内のものが好ましい(プロセスとの兼ね合いなので、特に限定を受けるものではない。)。
【0047】
▲4▼構造体への適用手段
高分子吸収体が、それ自体では構造体として使用しにくい場合には(フカフカで、パサパサ過ぎてローラー形状やベルト形状にし難いような場合には)、バインダーとして以下のような各種合成樹脂、ゴム類を併用することができる。
・ポリビニルエーテル系
・ポリイソブチレン系
・SBR系
・ブチルゴム系
・天然ゴム系
・ポリウレタン系
・ポリエステル系
・クロロプレン系
・ニトリルゴム系、等
【0048】
バインダーが非透湿性の場合は、高吸水性ポリマー層の透湿性を確保するために、その混合比を、(高分子吸収体):(バインダー)=20:1〜1:20程度とすることが好ましい。
【0049】
D.別部材型の離型材料
別部材型のための離型部材としては、例えば、以下のような▲1▼▲2▼のような離型性フィルム、▲3▼のような離型紙、もしくはこれらを組合わせた素材を用いることができる。
【0050】
▲1▼離型性フィルム
合成樹脂フィルムにフッ素系またはシリコーン系などの離型剤を塗布したもの、あるいは合成樹脂フィルムにフッ素樹脂加工などの表面処理を施して離型性を具備させたものを用いることができる。使用できる合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン、セルローストリアセテートおよびセルロースジアセテート等のセルロース誘導体、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、芳香族ポリアミドなどの合成樹脂フィルムを例示できる。
【0051】
▲2▼別の離型性フィルム
PTFE樹脂フィルム、FEP樹脂フィルム、PFA樹脂フィルム、CTFE樹脂フィルム、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂フィルム、フッ化ビニル樹脂フィルム等の離型性を有するフッ素系合成樹脂フィルム、あるいはPEフィルム、PPフィルム、TPXフィルム等の比較的離型性を有する合成樹脂フィルム。
【0052】
▲3▼離型紙
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンのフィルムコート紙、塩化ビニリデンフィルムコート紙、フッ素系またはシリコーン系などの離型剤を塗布した紙、等の離型紙。
【0053】
このような素材に小孔を空ける手段としては、
・キャスト法による成形時の型に、小孔形状を付与する
・成形時の樹脂材料中に可溶性粒子を混入した状態で成形を行い、成形後のフィルムを溶剤に浸漬することにより、この可溶性粒子を溶解除去する
・成形されたフィルムに対し、プレス加工により、機械的に小孔を設ける
・成形されたフィルムに高周波放電、アーク放電、などの電気的作用により小孔を形成する
などが挙げられ、また、離型紙の場合は、基体となる紙として、それ自体ポーラスな材料を用いることができるので、その表面へのコート材料の塗工量を加減することにより、基体が有する小孔を生かしたまま、目的物を得ることができる。
【0054】
ここで、離型部材の厚さは、通常、5〜500μm、好ましくは10〜200μmである。離型部材が薄過ぎると機械部品としての強度が保てなくなったり、離型部材作製時のハンドリングが悪くなる。離型部材が厚過ぎると、インクからの液体吸収性が悪くなったり、印字面への密着性が悪くなる。
【0055】
ところでプロセスによっては、離型性フィルムの摩擦帯電を防止するために、金、銀、ニッケル、銅、パラジウム及びこれらの合金、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛のような金属酸化物、ならびにカーボンブラックから選ばれる少なくとも1つの導電性物質を配合した帯電防止層用組成物をフィルム中に分散させてもよい。このような帯電防止層用組成物をフィルム中に分散する場合、混合分散には、例えば、ボールミル、ロールミル、ニーダ、アトライタ、ダブルプラネタリミキサ、高速ミキサ、高速ストーンミル、アジテータミル、サンドミル、ピンミル、ペブルミル、高速攪拌機、超音波分散機などを単独もしくは複数種組み合わせて使用することができる。
【0056】
E.同一部材型の離型材料
同一部材型のための離型材料としては、▲1▼高分子吸収体にフッ素系またはシリコーン系などの樹脂を塗布したもの、▲2▼高分子吸収体にフッ素系またはシリコーン系などの界面活性剤を塗布したもの、更には、▲3▼高分子吸収体にフッ素系材料を乾式処理したもの、を用いることができる。
【0057】
▲1▼樹脂を塗布
樹脂の塗布には、はけ塗り、ヘラ塗り、タンポ塗り、吹付塗り、ホットスプレー塗り、エアレススプレー塗り、静電塗り、ローラー塗り、カーテンフロー塗り、流し塗り、浸し塗り、電着塗り、しごき塗り、などの公知の塗工方法を用いれば良いが、タンポ塗り、吹付塗りなどは特に適している。
【0058】
塗布されるフッ素系樹脂としては、例えば、PTFE樹脂、FEP樹脂、PFA樹脂、CTFE樹脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂、などのフッ素樹脂を、適当なバインダー樹脂と混合分散した微粒粉末懸濁液、あるいは適当な溶剤に分散させたエマルジョン液の状態で用いることができる。また、フッ素ゴム、四フッ化エチレンプロピレンゴム、フッ素系熱可塑性エラストマーなどのゴム系材料も同様に使用することができる。
【0059】
塗布されるシリコーン系樹脂としては、例えば、シロキサン構造を単位とした鎖状高分子や分枝状高分子や熱加硫シリコーンゴムのごとき架橋体又は加硫体のいずれでも良い。また、ジメチル系やメチルビニル系,メチルフェニルビニル系等の変性シリコーン樹脂のいずれでも良い。樹脂は、剛体やゴムのごとき弾性体や、ゲルのごとき半固体のいずれでも良い。また、シリコーン樹脂を含有した弾性体も優れている。
【0060】
フッ素系および/またはシリコーン系樹脂の含有量は、撥水性懸濁組成物に占める必須成分の合量を100wt%としたときに、両者の合量が0.01〜3wt%の範囲内にあることが好ましい。その理由は、0.01wt%未満では分散安定性に優れた撥水性懸濁組成物が得られず、一方、3wt%を超えると、得られた撥水性懸濁組成物を塗布したとき塗布面に界面活性剤が残って塗りむらができるからである。特に好ましくは、0.1〜0.5wt%の範囲内である。
【0061】
なお、ここでは特に好ましい離型性樹脂としてフッ素系および/またはシリコーン系樹脂を例示したが、プロセスで使用されるインクとの相性により、若干離型性が低い樹脂を用いることができるような場合には、これら以外の合成樹脂あるいは天然樹脂を用いることができることは言うまでもない。
【0062】
▲2▼界面活性剤を塗布
界面活性剤の塗布法については、樹脂の塗布の塗布と同様である。
【0063】
フッ素系界面活性剤としては、フッ素原子を含有し、界面活性能を有する任意の有機化合物が用いられる。このフッ素系界面活性剤としては、例えば、
・フルオロアルキル(C2〜C10)カルボン酸
・N-パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム
・3-[フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]-1-アルキル-(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム
・3-[ω-フルオロアルカノイル(C6〜C8)-N-エチルアミノ]-1-プロパンスルホン酸ナトリウム
・N-[3-(パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]-N,N-ジメチル-N-カルボキシメチレンアンモニウムペタイン
・フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸
・パーフルオロアルキル(C7〜C13)カルボン酸
・パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド
・パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸塩(Li,K,Na)
・N-プロピル-N-(2-ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド
・パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩
・パーフルオロアルキル(C6〜C10)-N-エチルスルホニルグリシン塩(K)
・リン酸ビス(N-パーフルオロオクチルスルホニル-N-エチルアミノエチル)
・モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル
などが挙げられる。
【0064】
用いられるシリコーン系界面活性剤としては、
・カルボキシ変性シリコンオイルのアルカリ塩(Li,K,Na)
・ポリエーテル変性シリコンオイル
などが挙げられる。
【0065】
フッ素系および/またはシリコーン系界面活性剤の含有量は、撥水性エマルジョン組成物に占める必須成分の合量を100wt%としたときに、両者の合量が0.01〜5wt%の範囲内にあることが好ましい。その理由は、0.01wt%未満では分散安定性に優れた撥水性エマルジョン組成物が得られず、一方、2wt%を超えると、得られた撥水性エマルジョン組成物を塗布したとき塗布面に界面活性剤が残って塗りむらができるからである。特に好ましくは、0.1〜1wt%の範囲内である。
【0066】
なお、ここでは特に好ましい界面活性剤としてフッ素系および/またはシリコーン系界面活性剤を例示したが、プロセスで使用されるインクとの相性により、若干離型性が低い樹脂を用いることができるような場合には、これら以外の界面活性剤を用いることができることは言うまでもない。
【0067】
▲3▼乾式処理
乾式処理の方法としては、蒸着、プラズマCVD、熱CVD、光CVD、スパッタリング、反応性スパッタリング、イオンプレーティング、クラスターイオンビームなどの、常用の真空成膜法を用いることができる。これらの真空成膜法における出発原料は固体、気体である。
【0068】
成膜のための出発原料が固体の場合には例えばフッ素系樹脂を原料として用いればよい。出発材料が液体や気体の場合にはフッ素原子含有ガスを原料として用いればよい。また、出発材料が固体や液体の場合であっても、加熱あるいは減圧等により溶融、蒸発、昇華等を経て気化し得るフッ素系原料として使用可能である。
【0069】
上記フッ素系樹脂としては、例えば、PTFE樹脂、FEP樹脂、PFA樹脂、CTFE樹脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂などを用いることができる。
【0070】
また、気体として用いることのできるフッ素系材料としては、例えば、1)四フッ化炭素、フッ化エチル、フッ化ビニル、フッ化プロピル、フッ化メチル、テトラフルオロエチレン、パーフルオロエタン、パーフルオロプロパン、などのフッ素化炭化水素、2)クロロジフルオロメタン、1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエチレン、1−クロロ−1−フルオロエチレン、ジクロロジフルオロメタン、1,1−ジフルオロエタン、テトラフルオロアレン、トリフルオロエチレン、フッ化アリル、フルオロホルム、1−ブロモ−1,2,2−トリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエタン、などのフッ素原子含有気体、3)フッ素、フッ化水素などの無機フッ素系気体などを用いることができる。
【0071】
上記気体を単独、若しくは、混合して用いることもできる。また、成膜法によっては固体、気体を併用して出発原料として用いることができる。
【0072】
また成膜後の膜中のフッ素原子量を調整(主に濃度を下げる)する目的で、炭素原子を含む気体を同時に着膜してもよい。そのような炭素原子を含む原料気体としては、飽和炭化水素としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、イソヘキサン、ネオヘキサン、ジメチルブタン、メチルヘキサン、エチルペンタン、ジメチルペンタン、トリプタン、メチルヘプタン、ジメチルヘキサン、トリメチルペンタン、イソナノン、等が用いられる。不飽和炭化水素としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブテン、ペンテン、メチルブテン、ヘキセン、テトラメチルエチレン、ヘプテン、オクテン、アレン、メチルアレン、ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、オシメン、アロシメン、ミルセン、ヘキサトリエン、アセチレン、ジアセチレン、メチルアセチレン、ブチン、ペンチン、ヘキシン、ヘプチン、オクチン等が用いられる。脂環式炭化水素としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、リモネン、テルビノレン、フェランドレン、シルベストレン、ツエン、カレン、ピネン、ボルニレン、カンフェン、フェンチェン、シクロフェンチェン、トリシクレン、ピサボレン、ジンギベレン、クルクメン、フムレン、カジネンセスキベニヘン、セリネン、カリオフィレン、サンタレン、セドレン、カンホレン、フィロクラデン、ポドカルプレン、ミレン等が用いられる。芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘミメリテン、プソイドクメン、メシチレン、プレニテン、イソジュレン、ジュレン、ペンタメチルベンゼン、ヘキサメチルベンゼン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン、スチレン、ビフェニル、テルフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ジベンジル、スチルベン、インデン、ナフタリン、テトラリン、アントラセン、フェナントレン等が用いられる。
【0073】
また、原料ガスを希釈する目的で、水素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどを併用してもよい。
【0074】
高分子吸収体表面への成膜量は、主に成膜時間を制御することにより調整すればよい。
【0075】
(第2の実施形態)
本発明に係るインク吸収体をカラー用のインクジェットプリンタに適用した例を図8に示す。本実施形態は、各色用のインクジェットヘッド1Y(イエロー),1M(マゼンタ),1C(シアン),1K(ブラック)の間にインク吸収体130が設けてあり、シートを直接加熱したり又は空気を吹付たりするための乾燥部を設ける場合に比べて、印字速度が速い場合でも装置の小型化が可能である。
【0076】
(第3の実施形態)
図9は、インク吸収体130の高分子吸収体130bに吸収されたインクの液体溶媒を回収する機構を設けた例を示す。図9(a)において、高分子吸収体130bを支持する円筒状の基体130a’には、高分子吸収体130bから円筒基体130a’の内面まで基体130a’を貫通する多数の孔が設けてある。基体130a’の内側には、図示しないヒータ(例えばランプなど)又は通風装置が設けてあり、これにより、高分子吸収体130bに吸収された液体溶媒を内側から逃がすことができる。
【0077】
代わりに、図9(b)に示すように、インク吸収体130の外面の少なくとも一部を閉鎖するハウジング162を設け、このハウジング162内にヒータなどを配設することにより、インク吸収体130の外表面から液体溶媒を逃がすようにしてもよい。但し、この場合、溶媒吸収面(離型部材130c)の孔を利用して液体を逃がすようにしているので、図8(a)に示す構成より液体を逃がす効率は悪くなる。
【0078】
図10は、ベルト状のインク吸収体148を用いた場合において、高分子吸収体152に吸収されたインクの液体溶媒を回収する機構を設けた例を示す。図10(a)に示す構成では、メッシュ状あるいは多孔質のベルト150’を用いるとともに、ベルト150’の内側には、図示しないヒータ(例えばランプなど)又は通風装置が設けてあり、これにより、高分子吸収体152に吸収された液体溶媒を内側から逃がすようにしてある。
【0079】
一方、図10(b)に示す構成では、インク吸収体148の外面の少なくとも一部を閉鎖するハウジング164を設け、このハウジング164内にヒータなどを配設することにより、インク吸収体148の外表面から液体溶媒を逃がすようにしてある。
【0080】
(第4の実施形態)
図11は、ベルト状のインク吸収体148の高分子吸収体152に吸収された液体を絞り出すための絞り機構を設けた例を示す。本実施形態では、インク吸収体148に略直交する方向に所定の間隔をあけて、絞りローラ対166a,166bがインク吸収体148を挟んで配置されている。下側の絞りローラ166aの下方には、絞りローラ対166a,166bにより絞り出された液体溶媒を受ける容器168が設けてある。なお、絞りローラ166a,166bの代わりに、ブレード状の絞り部材を用いてもよい。
【0081】
絞り機構は、所定枚数印刷したところで作動するようにしてもよい。この場合、絞りローラ対166a,166bは、インク吸収体148から離間しており、所定枚数に達したところで、所定時間又は所定枚数間だけインク吸収体148に当接するように構成する。
【0082】
代わりに、絞り機構は、所定数のインク滴を印字させたところで作動するようにしてもよい。この場合、インク滴の数は、インクジェットヘッド1の駆動回数をカウントすることにより求めればよい。
【0083】
また、図に示すように、高分子吸収体152内の液量を検出する液量センサ170を配設し、センサ値が所定量に達したところで、絞り機構を作動するようにしてもよい。この場合、液量センサ170は、二点間の電気伝導度を測定することにより、液量を検出する方法を利用したものでもよいし、超音波振動を用いてインク吸収体148の重量に応じた信号を得ることにより間接的に液量を検出する方法を利用したものでもよい。
【0084】
(第5の実施形態)
図12は、インクジェットヘッドによる印字終了後に、シートSに対し高分子吸収体を散布し、次にこの吸収体にインクの液体溶媒を吸収させ、続いて高分子吸収体をシートS上から除去する機構を示す。
【0085】
この機構は、少なくともインクジェットヘッド1に対向する部分が水平面170aをなす無端状のベルト170と、このベルト170を懸架・駆動するローラ172a,172b,172cと、インクジェットヘッド1の下流側に配置され、ベルト水平面170aに対向した散布口174及び高分子吸収体を貯蔵する貯蔵部175を備えた高分子吸収体散布装置176とを有する。本実施形態で用いられる高分子吸収体は、着色剤との離型性を有する離型材料で表面処理された粒状(例えば粒径1mm)をなす。
【0086】
ベルト170の水平面170aは、ローラ172a,172bにより形成されている。また、この水平面170aの下側にローラ172cを設けることにより、ローラ172bとローラ172c間に斜面170bが形成されている。この斜面170bに対向して、高分子吸収体除去手段、本実施形態では中心軸とブラシからなるブラシローラ178が中心軸周りに回転自在に設けてあり、ブラシローラ178のブラシが斜面170bに当接するようになっている。ブラシローラ178の中心軸の右側には、ブラシと当接する位置に叩き棒180が配置してある。なお、シートSは、ベルト170上に保持されながら、水平面170a及び斜面170bを通過し、図示しない排紙機構に受け渡されるが、シートSをベルト170上に保持する手段として、上述した静電方式又は空気吸引方式が用いられる。
【0087】
ベルト170を挟んで、水平面170aの右端に位置するローラ172bの反対側に、ベルト170に近接して別のローラ182が設けてある。後述するように、高分子吸収体は、ローラ172b及び182が対向する部分で、シートSに対し押し当てられ、シートS上に着弾したインクの溶媒を吸収する。
【0088】
ブラシローラ178の下側には、ブラシローラ178によりシートS上から除去した高分子吸収体を回収するための容器184が設けてある。容器184内には、高分子吸収体回収管186の一端が配置されている。回収管186は、他端が高分子吸収体散布装置176の貯蔵部175に連結されるとともに、その途中に、一端から他端に向けて高分子吸収体を吸引する吸引ファン188を有する。回収管186の途中にはまた、ヒータなどの乾燥部(図示しない)が設けてあり、高分子吸収体から液体溶媒を除去するようにしてある。
【0089】
次に、本実施形態におけるシートS上のインクの液体溶媒の吸収動作を説明する。
【0090】
まず、図示しない給紙機構によりベルト170の水平面170a上に搬送されたシートSは、インクジェットヘッド1に対向する領域で印字される[図12(a)]。
【0091】
次に、高分子吸収体散布装置176の散布口175を介して、シートS上に高分子吸収体が散布される[図12(b)]。この状態では、シートS上に着弾したインクの溶媒の吸収は十分に行われていない。
【0092】
そこで、更に下流側において、ローラ182により高分子吸収体がシートS側に押されることにより、シートS上のインク溶媒の高分子吸収体への吸収が促進される[図12(c)]。
【0093】
シートSは、ベルト170の斜面170bに搬送され、そこで、ブラシローラ178の回転による摺擦力を受けて高分子吸収体が表面上から除去される。その後、シートSは、図示しない排紙機構に受け渡される。
【0094】
高分子吸収体は、ブラシローラ178により容器184に落下するが、ブラシローラ178のブラシに付着した一部の高分子吸収体も、叩き棒180により容器184に落下する。吸引ファン188は、適宜作動し、容器184内の高分子吸収体を回収管186を介して高分子吸収体散布装置176の貯蔵部175まで送る。
【0095】
(実験)
本発明者らは、以下に示す印字条件の下で、黒色インクを用いて、本発明に係る上述した種々のインクジェットプリンタ、及び比較例としてインク吸収体を使用しないインクジェットプリンタで、記録紙に対し印字を行った(これらのプリンタは、Hewlett Packard社製HP2000Cを改造して作製した。)。
【0096】
(印字条件)
・インク:Hewlett Packard社製 51645A
・インクジェットヘッドのノズル:ノズル数304個、印字密度600dpi(dot per inch)、インク滴量約30ピコリットル、駆動周波数12kHz
・記録紙:ミノルタ社製EPペーパー
【0097】
印字画像に対し、以下の「乾燥性」、「耐久性」の2つの項目で評価した。
【0098】
(評価項目)
・乾燥性
全面ベタ画像を出力(排紙)した後、記録画像上に別の白紙を静かに重ね、更に50g/cm2のおもりをその上に静かに置いた。重ねた白紙の裏側に記録画像が転写せず、したがって汚れが発生しなくなるまでの時間を、出力終了後をゼロとして評価する。
○:2秒未満
×:2秒以上
【0099】
・耐久性
ベタ画像の連続印字を500枚行った直後、上記乾燥性の評価を行う。
【0100】
以下に示すインクジェットプリンタを用いて印字を行った。
【0101】
・実施例1:高分子吸収体として、デンプンとポリアクリル酸ナトリウム(ともにナカライテスク(株)社製)を各10重量部、そのバインダとして市販のゴムのり1重量部を加えて均一に混合し、図1(b)の形状に加工した。高分子吸収体の厚みは10mmにした。離型材は、「別部材型」とし、市販のPTFE樹脂フィルム(厚さ20μm)に対し、プレス加工により子孔(直径0.5mm、密度200個/cm2)をあけたものを使用した。PTFE樹脂フィルムの内面(高分子吸収体側)及び子孔内面は、親水化のためプラズマ酸化処理を施した。
【0102】
・実施例2
離型材は「同一部材型」とし、シリコーン樹脂TSR114(東芝シリコーン(株)社製)を0.1wt%濃度となるように調製したものを、高分子吸収体に吹付け塗りした。それ以外は実施例1と同じにした。
【0103】
・実施例3
図9(a)のインク吸収体を用い、アルミニウムの円筒基体の中を通風(40℃の温風を5リットル/秒)させた。円筒基体には、直径1mmの子孔を密度50個/cm2でドリル加工した。それ以外は実施例1と同じにした。
【0104】
・実施例4
デンプンとポリアクリル酸ナトリウムを各10重量部混合して均一にし、直径1mmの粒状にしたものを高分子吸収体として用い、これに対しシリコーン樹脂TSR114を0.1wt%濃度となるように調製したものを浸し塗りした。こうして表面処理した高分子吸収体を図12の構成に使用した。また、回収管の途中経路でヒータによる乾燥(40℃の温風ヒータ)を行った。
【0105】
・比較例
インク吸収体を使用しなかった。
【0106】
(結果)
実験の結果を以下の表に示す。
【0107】
(評価)
上記表に示すように、乾燥性は、比較例を除きすべて良好である。さらに、耐久性に関して、実施例1、2では吸収限界が存在するのに対し、実施例3、4のように逐次乾燥していくのがより好適であるのがわかる。
【0108】
【発明の効果】
本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法によれば、顔料インク、若しくは凝集作用により相分離させた染料インクなど「液体中に着色剤が相分離した状態のインク」に対し、着色剤を記録媒体上に残したままで液体溶媒を除去することが可能である。その結果、画像濃度が低下することなく、早く記録媒体上のインクを乾燥させ、したがって、裏移りを防止することが可能である。
【0109】
また、本発明では、液体溶媒吸収体に吸収させた液体溶媒を徐々に蒸散させたり、あるいは適宜加熱・通風などにより除去したりすればよいので、短時間に膨大な電力を消費することなく、また液体吸収体を交換することなく、長期間にわたって効果的な溶媒除去が可能である。
【0110】
なお、本発明は、ユーザが印字物を持った際の指の汚れ、両面印字の際の記録媒体反転機構のインク汚れ、ソータ、フィニッシャなどの印字後の後処理機構のインク汚れなど、インク未乾燥による様々な弊害を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明に係る円筒状のインク吸収体を利用したインクジェットプリンタの斜視図。(b)インク吸収体の断面図。
【図2】 インクの着色剤として顔料を用いた場合において、インク吸収体によるシート上のインクの液体溶媒を吸収するメカニズムを示す図。
【図3】 インクの着色剤として染料を用いた場合において、シート上で染料と液体溶媒とを相分離するための方法を示す図。
【図4】 インクの着色剤として染料を用いた場合において、シート上で染料と液体溶媒とを相分離するための別の方法を示す図。
【図5】 インクの着色剤として染料を用いた場合において、シート上で染料と液体溶媒とを相分離するためのさらに別の方法を示す図。
【図6】 別のインク吸収体を利用したインクジェットプリンタの斜視図。
【図7】 (a)ベルト状のインク吸収体を用いたインクジェットプリンタの概略図。(b)スタンプ状のインク吸収体を用いたインクジェットプリンタの概略図。
【図8】 本発明に係るインク吸収体をカラー用インクジェットプリンタに適用した例を示す概略図。
【図9】 (a)円筒状の別のインク吸収体の断面図。(b)インク吸収体の外表面から液体溶媒を除去する機構を設けた例を示す断面図。
【図10】 (a)ベルト状の別のインク吸収体を用いたインクジェットプリンタの概略図。(b)ベルト状のインク吸収体の外表面から液体溶媒を除去する機構を設けたインクジェットプリンタの概略図。
【図11】 ベルト状のインク吸収体から液体溶媒を除去するための別の機構を示す概略図。
【図12】 シート上のインクに対し高分子(液体溶媒)吸収体を散布する構成を示す概略図。
【符号の説明】
1:インクジェットヘッド、100:インクジェットプリンタ、124:プラテン、130:インク吸収体、130a:基体、130b:高分子(液体溶媒)吸収体、130c:離型部材。
Claims (2)
- 着色剤と液体溶媒を含むインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成装置において、上記液体インクが付着した記録媒体のインク付着面に、上記着色剤に対して離型性を有し且つ上記液体溶媒を吸収する粒状の吸収体を散布する装置と、上記インク付着面に散布された上記吸収体を上記記録媒体から除去する機構を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 着色剤と液体溶媒を含むインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成方法において、上記液体インクが付着した記録媒体のインク付着面に、上記着色剤に対して離型性を有し且つ上記液体溶媒を吸収する粒状の吸収体を散布する工程と、上記インク付着面に散布された上記吸収体を上記記録媒体から除去する工程を備えたことを特徴とする画像形成方法。
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