JP6921657B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式では、色材を含む液体組成物(インク)を紙等の記録媒体上に直接または間接的に付与することで画像(インク像)を形成する。このとき、記録媒体がインク像中の液体成分を過剰に吸収することによってカールや、コックリングが生じることがある。そこで、インク像に含まれる液体成分を除去する方法として、ローラ状の多孔質体をインク像と接触させ、該インク像から液体成分を吸収して除去する方法が提案されている(特許文献1)。また、ベルト状の高分子吸収体をインク像と接触させ、該インク像から液体成分を吸収して除去する方法が提案されている(特許文献2)。
特開2009−45851号公報 特開2001−179959号公報
特許文献1や特許文献2に開示されているようなローラ形状やベルト形状の液吸収部材をインク像からの液体成分の吸収除去に利用する場合、液吸収部材と、被記録体とが接触するニップ部を形成し、該ニップ部にインク像を通過させて液体成分の吸収除去を行う。しかしながらこの場合、インク像と液吸収部材との接触時に、インク像中の液体成分、色材、色材以外の固形分等の一部が画像後端側に押し流される、いわゆる「画像流れ」が発生し、良好な画像が得られない場合がある。
本発明の目的は、画像流れを抑制し、良好な画像を形成可能なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明に係るインクジェット記録装置は、移動する被記録体上に液体成分と色材とを含むインク像を形成する画像形成ユニットと、前記被記録体上の前記インク像と接触することによって、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を吸収する液吸収部材を有する液吸収ユニットと、を備えるインクジェット記録装置であって、前記被記録体の移動方向において、前記液吸収部材と前記インク像との接触開始位置における前記被記録体の曲率半径R1と前記接触開始位置における前記液吸収部材の曲率半径R2とが、R1>0、R2<0、かつ、|R1|≦|R2|の関係を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、画像流れを抑制し、良好な画像を形成可能なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明の一実施形態における、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が正の場合における転写型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態における、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が負の場合における転写型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態における、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が正の場合における直接描画型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態における、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が負の場合における直接描画型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。 図1、2、3及び4に示されるインクジェット記録装置における、装置全体の制御システムを示すブロック図である。 図1及び2に示される転写型インクジェット記録装置におけるプリンタ制御部のブロック図である。 図3及び4に示される直接描画型インクジェット記録装置におけるプリンタ制御部のブロック図である。 図1に示される転写型インクジェット記録装置における被記録体と液吸収部材とが接触する際の状態を示す模式図である。 図2に示される転写型インクジェット記録装置における被記録体と液吸収部材とが接触する際の状態を示す模式図である。
本発明に係るインクジェット記録装置は、以下の構成を備える。移動する被記録体上に液体成分と色材とを含むインク像を形成する画像形成ユニット。前記被記録体上の前記インク像と接触することによって、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を吸収する液吸収部材を有する液吸収ユニット。ここで、前記被記録体の移動方向において、前記液吸収部材と前記インク像との接触開始位置における前記被記録体の曲率半径R1と前記接触開始位置における前記液吸収部材の曲率半径R2とは、以下の(1)又は(2)の関係を満たす。
(1)R1>0、R2<0、かつ、|R1|≦|R2|
(2)R1<0、R2>0、かつ、|R1|≧|R2|
本発明に係るインクジェット記録方法は、以下の工程を有する。移動する被記録体上に液体成分と色材とを含むインク像を形成する画像形成工程。液吸収部材を前記被記録体上の前記インク像と接触させることによって、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を吸収する液吸収工程。ここで、前記被記録体の移動方向において、前記液吸収部材と前記インク像との接触開始位置における前記被記録体の曲率半径R1と前記接触開始位置における前記液吸収部材の曲率半径R2とは、前記(1)又は(2)の関係を満たす。
液吸収部材を用いてインク像から液体成分の少なくとも一部を吸収して除去する場合、液体成分を含むインク像に対する液吸収部材の流抵抗が大きいため、インク像から液体成分を十分に吸収できず、インク像を吐き寄せて画像流れが生じる場合がある。特に、曲率形状を有する液吸収部材と被記録体とによって形成されるニップ部にインク像を通過させることにより加圧する場合、被記録体のインク像が形成された領域がニップ部へ突入する過程でインク像を吐き寄せる方向へ力が働き、画像流れがより顕著となる。
本発明者らは鋭意検討した結果、インク像と液吸収部材との接触開始位置(以下、接触開始位置とも示す)における、被記録体の曲率半径と液吸収部材の曲率半径との関係性を最適化することで画像流れを抑制し、良好な画像を形成できることを見出した。すなわち、本発明では、インク像と液吸収部材との接触開始位置における、被記録体の液吸収部材との接触面の曲率半径R1と、液吸収部材の被記録体との接触面の曲率半径R2とが上記(1)又は(2)の関係を満たすことで、画像流れを抑制できる。曲率半径R1とR2とが互いに正負の関係性にあることで、被記録体と液吸収部材とが凸同士で接触することを避けることができ、接触の際に高圧がかからないため、画像流れを抑制できる。また、曲率半径R1とR2の絶対値が上記(1)又は(2)の関係を満たすことで、接触開始位置において液吸収部材の弧の端部が被記録体と接触することを避けることができ、接触の際に高圧がかからないため、画像流れを抑制できる。以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。本実施形態のインクジェット記録装置としては、以下の二つのインクジェット記録装置が挙げられる。被記録体としての転写体上にインクを吐出してインク像を形成し、液吸収部材によるインク像からの液体成分除去後のインク像を記録媒体へ転写するインクジェット記録装置。被記録体としての紙、布等の記録媒体上にインク像を形成し、該記録媒体上でインク像から液吸収部材によって液体成分の吸収除去を行うインクジェット記録装置。なお、本発明において、前者のインクジェット記録装置を以下便宜的に転写型インクジェット記録装置と称し、後者のインクジェット記録装置を以下便宜的に直接描画型インクジェット記録装置と称する。以下にそれぞれのインクジェット記録装置について、被記録体の移動方向において、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が正の場合と負の場合とに分けて説明する。
〔液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が正の場合における転写型インクジェット記録装置〕
図1は、本実施形態に係る転写型インクジェット記録装置であって、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が正である転写型インクジェット記録装置100の概略構成の一例を示す模式図である。図1に示される転写型インクジェット記録装置100は、転写体101を介して記録媒体108にインク像を転写することで記録物を製造する、枚葉式のインクジェット記録装置である。図2では、X方向、Y方向、Z方向が、それぞれ、転写型インクジェット記録装置100の幅方向(全長方向)、奥行き方向、高さ方向を示している。記録媒体108はX方向に搬送される。
図1に示される転写型インクジェット記録装置100は、以下の構成を有する。支持部材102によって支持された転写体101。転写体101上にインクと反応する反応液を付与する反応液付与装置103。反応液が付与された転写体101上にインクを付与し、転写体101上に、インクによる画像であるインク像を形成するインクジェットヘッドを備えたインク付与装置104。転写体101上のインク像から液体成分を除去する液除去装置105。転写体101上の液除去後のインク像を、紙などの記録媒体108上に転写する転写用の押圧部材106。また、転写型インクジェット記録装置100は、必要に応じて転写後の転写体101の表面をクリーニングする転写体クリーニング部材109を有していてもよい。なお、転写体101、反応液付与装置103、インク付与装置104のインクジェットヘッド、液除去装置105及び転写体クリーニング部材109は、それぞれ、Y方向において用いられる記録媒体108に対応する長さを有している。
転写体101は支持部材102の回転軸102aを中心として図1の矢印Aの方向に回転する。この支持部材102の回転により、転写体101が移動する。移動する転写体101上に、反応液付与装置103によって反応液、及び、インク付与装置104によってインクが順次付与され、転写体101上にインク像が形成される。すなわち、本実施形態では反応液付与装置103およびインク付与装置104が画像形成ユニットに相当する。転写体101上に形成されたインク像は、転写体101の移動により、液吸収ユニットである液除去装置105が有する液吸収部材105aと接触する位置まで移動される。
液吸収部材105aは転写体101の回転に同期して移動する。転写体101上に形成されたインク像は、矢印Bの方向に移動する液吸収部材105aと接触した状態を経る。この接触した状態において、液吸収部材105aは、インク像と接触している面と対向する面から液吸収用の押圧部材105bによって所定の押圧がなされ、インク像に押し当てられ、転写体101上のインク像から液体成分を吸収して除去する。
液体成分の除去を異なる視点で説明すれば、転写体101上に形成されたインク像を構成するインクを濃縮するとも表現することができる。インクを濃縮するとは、インクに含まれる液体成分が減少することによって、インクに含まれる色材や樹脂といった固形分の液体成分に対する含有割合が増加することを意味する。
なお、液吸収部材105aは、インク像から液体成分を吸収するために少なくともインク像と接触していれば良く、必ずしも転写体101と接触している必要はないが、本実施形態では、液吸収部材105aが転写体101と接触している構成を用いる。
そして、液体成分が除去された液除去後のインク像は、液除去前のインク像と比べてインクが濃縮された状態となり、転写体101の移動により、記録媒体搬送装置107によって矢印Cの方向に搬送される記録媒体108と接触する転写部へ移動される。液除去後のインク像が記録媒体108と接触している間に、転写用の押圧部材106が転写体101を押圧することによって、記録媒体108上にインク像が転写される。記録媒体108上に転写されたインク像は、液除去前のインク像及び液除去後のインク像の反転画像である。
なお、転写体101上では反応液が付与されてからインクが付与されてインク像が形成されるため、インク像が形成されていない非画像領域には反応液がインクと反応することなく残っている。本発明では液吸収部材105aはインク像のみならず、未反応の反応液とも接触し、反応液の液体成分も併せて除去する。したがって、以上では、インク像から液体成分を除去すると表現し説明しているが、インク像のみから液体成分を除去するという限定的な意味合いではなく、少なくとも転写体101上のインク像から液体成分を除去していればよいという意味合いで用いている。なお、液体成分は、一定の形を持たず、流動性を有し、ほぼ一定の体積を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、インクや反応液に含まれる水や有機溶媒等が液体成分として挙げられる。上記転写型インクジェット記録装置の各構成について以下に説明する。
<転写体>
転写体は、インク像形成面を含む表面層を有することができる。表面層の材料としては、樹脂、セラミック等各種材料を適宜用いることができるが、耐久性等の点で圧縮弾性率の高い材料が好ましい。具体的には、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、加水分解性有機ケイ素化合物を縮合して得られる縮合物等が挙げられる。反応液の濡れ性、転写性等を向上させるために、表面処理を施して用いてもよい。表面処理としては、フレーム処理、コロナ処理、プラズマ処理、研磨処理、粗化処理、活性エネルギー線照射処理、オゾン処理、界面活性剤処理、シランカップリング処理などが挙げられる。これらを複数組み合わせてもよい。また、表面層に任意の表面形状を設けることもできる。
また転写体は、圧力変動を吸収する機能を有する圧縮層を有することが好ましい。圧縮層を設けることで、圧縮層が変形を吸収し、局所的な圧力変動に対してその変動を分散し、高速印刷時においても良好な転写性を維持することができる。圧縮層の材料としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。これらのゴム材料の成形時に、所定量の加硫剤、加硫促進剤等を配合し、さらに発泡剤、中空粒子或いは食塩等の充填剤を必要に応じて配合し多孔質としたものが好ましい。これにより、様々な圧力変動に対して気泡部分が体積変化を伴って圧縮されるため、圧縮方向以外への変形が小さく、より安定した転写性、耐久性を得ることができる。多孔質のゴム材料としては、各気孔が互いに連続した連続気孔構造のものと、各気孔がそれぞれ独立した独立気孔構造のものがある。本発明ではいずれの構造であってもよく、これらの構造を併用してもよい。
さらに転写体は、表面層と圧縮層との間に弾性層を有することが好ましい。弾性層の材料としては、樹脂、セラミック等、各種材料を適宜用いることができる。加工特性等の点で、各種エラストマー材料、ゴム材料が好ましく用いられる。具体的には、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン/プロピレン/ブタジエンのコポリマー、ニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。特に、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴムは、圧縮永久ひずみが小さいため、寸法安定性、耐久性の面で好ましい。また、これらは温度による弾性率の変化が小さく、転写性の点でも好ましい。
転写体を構成する各層(表面層、弾性層、圧縮層)の間に、これらを固定・保持するために各種接着剤や両面テープを用いてもよい。また、装置に装着する際の横伸びの抑制や、コシを保つために圧縮弾性率が高い補強層を設けてもよい。また、織布を補強層としてもよい。上記材質による各層を任意に組み合わせて転写体を作製することができる。
転写体の大きさは、目的の印刷画像サイズに合わせて自由に選択することができる。転写体の形状としては、特に制限されず、具体的にはシート形状、ローラ形状、ベルト形状、無端ウェブ形状等が挙げられる。
<支持部材>
転写体は、図1に示されるように、支持部材102上に支持されていることができる。転写体の支持方法として、各種接着剤や両面テープを用いてもよい。又は、転写体に金属、セラミック、樹脂等を材質とした設置用部材を取り付けることで、設置用部材を用いて転写体を支持部材上に支持してもよい。
支持部材は、その搬送精度や耐久性の観点からある程度の構造強度が求められる。支持部材の材質には金属、セラミック、樹脂等が好ましく用いられる。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために、以下の材質が好ましく用いられる。アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクス。またこれらを組み合わせて用いることも好ましい。
また、図1に示される転写型インクジェット記録装置では、転写体101を支持する支持部材102の形状を、液吸収部材105aとインク像との接触開始位置における転写体101の曲率半径R1が正となるようにしている。図8に、図1に示される転写型インクジェット記録装置における転写体101と液吸収部材105aとが接触する際の状態を示す概念図を示す。図8は、図1と同様の方向を示した断面図であり、Y方向へは断面形状を維持した形状となっている。被記録体801は支持部材の表面に転写体が支持された状態を表している。802は、液吸収用の押圧部材803によって押圧されることで液吸収部材805と接触を開始する際に、被記録体801の曲面を孤とした円の中心を表している。曲率半径の正負の定義に関しては、円中心が対象物の内側にあるか外側にあるかで定義され、円中心802は被記録体801の内側にあるため、図8において被記録体801の曲率半径R1は正である。すなわち、図8に示されるように接触開始位置の被記録体801の曲面は、液吸収部材805に対して凸型の形状を有する。このような形状を支持部材が有するようにする場合には、例えば図1に示されるように円筒形状の支持部材102を用いるか、又はベルト状の支持部材を用い、ロールを用いて液吸収部材と接触する面において所望の形状にすることが考えられる。
<反応液付与装置>
上記転写型インクジェット記録装置は、転写体に反応液を付与する反応液付与装置を有することができる。図1に示される反応液付与装置103は、反応液を収容する反応液収容部103aと、反応液収容部103aにある反応液を転写体101上に付与する反応液付与部材103b及び103cとを有するグラビアオフセットローラの場合を示している。しかし、反応液付与装置は、反応液を転写体上に付与できるいかなる装置であってもよく、従来知られている各種装置を適宜用いることができる。具体的には、グラビアオフセットローラ以外では、インクジェットヘッド、ダイコーティング装置(ダイコータ)、ブレードコーティング装置(ブレードコータ)などが挙げられる。反応液付与装置による反応液の付与は、転写体上でインクと混合(反応)することができれば、インクの付与前に行っても、インクの付与後に行ってもよい。好ましくは、インクの付与前に反応液を付与する。反応液をインクの付与前に付与することによって、インクジェット方式によるインク像形成時に、隣接して付与されたインク同士が混ざり合うブリーディングや、先に着弾したインクが後に着弾したインクに引き寄せられてしまうビーディングを抑制できる。
<反応液>
反応液は、インクと接触して高粘度化する。そのため、反応液は、インクを高粘度化する成分(インク高粘度化成分、反応剤とも称する)を含有することができる。インクの高粘度化とは、インクを構成する成分である色材や樹脂等がインク高粘度化成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインク全体の粘度の上昇が認められることである。また、このインクの高粘度化には、色材などインクを構成する成分の一部が凝集することにより局所的に粘度の上昇が生じる場合も含まれる。このインク高粘度化成分は、転写体上でのインクの少なくとも一部の流動性を低下させて、液除去前のインク像形成時のブリーディングや、ビーディングを抑制する効果がある。このようなインク高粘度化成分として、多価金属イオン、有機酸、カチオン性樹脂、多孔質性粒子などの公知のものを用いることができる。
多価金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+及びZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+、Cr3+、Y3+及びAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。反応液に多価金属イオンを含有させるためには、多価金属イオンとアニオンとが結合して構成される多価金属塩(水和物であってもよい)を用いることができる。アニオンとしては、例えば、Cl、Br、I、ClO、ClO2−、ClO3−、ClO4−、NO 、NO 、SO 2−、CO 2−、HCO 、PO 3−、HPO 2−、及びHPO 等の無機アニオン;HCOO、(COO、COOH(COO)、CHCOO、C(COO、CCOO、C(COO及びCHSO 等の有機アニオンを挙げることができる。インク高粘度化成分として多価金属イオンを用いる場合、反応液中の多価金属塩換算の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、1.00質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。
有機酸を含有する反応液は、酸性領域(pH7.0未満、好ましくはpH2.0〜5.0)に緩衝能を有することによって、インク中に存在する成分のアニオン性基を酸型にして凝集させるものである。有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、チオフェンカルボン酸、レブリン酸、クマリン酸などのモノカルボン酸及びその塩;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、セバシン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸などのジカルボン酸及びその塩や水素塩;クエン酸、トリメリット酸などのトリカルボン酸及びその塩や水素塩;ピロメリット酸などのテトラカルボン酸及びその塩や水素塩、などを挙げることができる。
カチオン性樹脂としては、例えば、1〜3級アミンの構造を有する樹脂、4級アンモニウム塩の構造を有する樹脂などを挙げることができる。具体的には、ビニルアミン、アリルアミン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチレンイミン、グアニジンなどの構造を有する樹脂などを挙げることができる。反応液における溶解性を高めるために、カチオン性樹脂と酸性化合物とを併用したり、カチオン性樹脂の4級化処理を施したりすることもできる。インク高粘度化成分としてカチオン性樹脂を用いる場合、反応液中のカチオン性樹脂の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、1.00質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。
反応液は水や低揮発性の有機溶剤を適量含有することができる。この場合に用いる水はイオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また本発明に適用される反応液に用いることのできる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤を用いることができる。
また、反応液は界面活性剤や粘度調整剤を加えてその表面張力や粘度を適宜調整して用いることができる。用いられる材料としてはインク高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。界面活性剤としては、具体的にはアセチレングリコールエチレンオキシド付加物(「アセチレノールE100」(商品名)、川研ファインケミカル株式会社製)、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物(「メガファックF444」(商品名)、DIC株式会社製)等が挙げられる。
<インク付与装置>
上記転写型インクジェット記録装置は、転写体上にインクを付与するインク付与装置を有する。反応液とインクとが混合されることで、液体成分と色材とを含むインク像が形成され、その後液除去装置にて該インク像から液体成分が除去される。
インクを付与するインク付与装置として、インクジェットヘッド(インクジェット方式の記録ヘッド)を用いる。インクジェットヘッドとしては、例えば電気−熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する形態、電気−機械変換体によってインクを吐出する形態、静電気を利用してインクを吐出する形態等が挙げられる。本発明では、公知のインクジェットヘッドを用いることができる。中でも特に高速で高密度の印刷を行う観点から電気−熱変換体を利用したものが好適に用いられる。描画は画像信号を受け、各位置に必要なインク量を付与することにより行われる。
本実施形態ではインクジェットヘッドはY方向に延設されたフルラインヘッド(フルライン型の記録ヘッド)であり、使用可能な最大サイズの記録媒体の画像記録領域の幅分をカバーする範囲にノズルが配列されている。インクジェットヘッドはその下面(転写体側)にノズルが開口したインク吐出面を有しており、インク吐出面は微小な隙間(数ミリ程度)を介して転写体の表面と対向している。
インク付与量は画像データの濃度値やインク厚み等で表現することができるが、本発明では各インクドットの質量に付与個数を掛け、印字面積で割った平均値をインク付与量(g/m)とする。尚、画像領域における最大インク付与量とは、インク中の液体成分を除去する観点より、被記録体の情報として用いられる領域内において、少なくとも5mm以上の面積において付与されているインク付与量を示す。
上記転写型インクジェット記録装置は、転写体上に各色のインクを付与するために、インクジェットヘッドを複数有していてもよい。例えば、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクを用いてそれぞれの色画像を形成する場合、転写型インクジェット記録装置は上記4種類のインクを転写体上にそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッドを有する。これらはX方向に並ぶように配置される。
また、インク付与装置は、色材を含有しない、あるいは含有したとしてもその割合が非常に低く、実質的に透明なクリアインクを吐出するインクジェットヘッドを含んでいてもよい。クリアインクは、反応液、カラーインクとともにインク像を形成するために利用することができる。例えば、画像の光沢性を向上させるためにクリアインクを用いることができる。転写後の画像が光沢感を醸すように、配合する樹脂成分を適宜調整し、さらにはクリアインクの吐出位置を制御するとよい。クリアインクは、最終記録物ではカラーインクよりも表層側にある方が望ましいため、転写体型インクジェット記録装置ではカラーインクよりも先に転写体上にクリアインクを付与することが好ましい。この場合、インク付与装置と対面する転写体の移動方向において、クリアインク用のインクジェットヘッドはカラーインク用のインクジェットヘッドより上流側に配置することができる。
また、光沢用とは別に、転写体から記録媒体へのインク像の転写性を向上させるために利用することもできる。例えば、カラーインクよりも粘着性を発現する成分を多く含ませ、これをカラーインクに付与することで、インク像の転写性を向上させる転写性向上液としてクリアインクを利用することができる。具体的には、インク付与装置と対面する転写体の移動方向において、転写性向上用のクリアインクのためのインクジェットヘッドをカラーインク用のインクジェットヘッドより下流側に配置する。そしてカラーインクを転写体に付与した後、カラーインク付与後の転写体上にクリアインクを付与することで、インク像の最表面にはクリアインクが存在する。転写部での記録媒体へのインク像の転写において、インク像の表面のクリアインクはある程度の粘着力で記録媒体に粘着する。これによって、液除去後のインク像が記録媒体へ移動しやすくなる。
<インク>
本発明に適用されるインクの各成分について説明する。
(色材)
インクに含有される色材としては、顔料や染料を用いることができる。インク中の色材の含有量は、インク全質量を基準として、0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
色材として用いることができる顔料の種類は特に限定されない。顔料の具体例としては、カーボンブラック、酸化チタンなどの無機顔料;アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン、イソインドリノン系、イミダゾロン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン系などの有機顔料を挙げることができる。これらの顔料は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。顔料の分散方式は特に限定されない。例えば、樹脂分散剤により分散させた樹脂分散顔料、顔料の粒子表面にアニオン性基などの親水性基を直接又は他の原子団を介して結合させた自己分散顔料などを用いることもできる。勿論、分散方式の異なる顔料を組み合わせて使用することも可能である。
顔料を分散させるための樹脂分散剤としては、インクジェット用の水性インクに用いられる公知の樹脂分散剤を使用することができる。中でも分子鎖中に親水性ユニットと疎水性ユニットとを併せ持つアクリル系の水溶性の樹脂分散剤を用いることが好ましい。樹脂の形態としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、及びこれらの組み合わせなどを挙げることができる。
インク中の樹脂分散剤は、液媒体に溶解した状態であってもよく、液媒体中に樹脂粒子として分散した状態であってもよい。本発明において樹脂が水溶性であることとは、その樹脂の酸価と当量のアルカリで中和した場合に、動的光散乱法により粒子径を測定しうる粒子を形成しないものであることとする。
親水性ユニット(アニオン性基などの親水性基を有するユニット)は、例えば、親水性基を有するモノマーを重合することで形成することができる。親水性基を有するモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などのアニオン性基を有する酸性モノマー、これらの酸性モノマーの無水物や塩などのアニオン性モノマーなどを挙げることができる。酸性モノマーの塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、有機アンモニウムなどのイオンを挙げることができる。
疎水性ユニット(アニオン性基などの親水性を有しないユニット)は、例えば、疎水性基を有するモノマーを重合することで形成することができる。疎水性基を有するモノマーの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香環を有するモノマー;エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの脂肪族基を有するモノマー(すなわち、(メタ)アクリルエステル系モノマー)などを挙げることができる。
樹脂分散剤の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましく、100mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることがより好ましい。また、樹脂分散剤の重量平均分子量は1,000以上50,000以下であることが好ましい。顔料の含有量(質量%)は、樹脂分散剤の含有量に対する質量比率で(顔料/樹脂分散剤)、0.3倍以上10.0倍以下であることが好ましい。
自己分散顔料としては、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基などのアニオン性基が、直接又は他の原子団(−R−)を介して顔料の粒子表面に結合しているものを用いることができる。アニオン性基は、酸型及び塩型のいずれであってもよく、塩型である場合は、その一部が解離した状態及び全てが解離した状態のいずれであってもよい。アニオン性基が塩型である場合のカウンターイオンとなるカチオンとしては、アルカリ金属カチオン;アンモニウム;有機アンモニウムなどを挙げることができる。また、他の原子団(−R−)の具体例としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキレン基、フェニレン基やナフチレン基などのアリーレン基、アミド基、スルホニル基、アミノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基などを挙げることができる。また、これらの基を組み合わせた基としてもよい。
色材として用いることができる染料の種類は特に限定されないが、アニオン性基を有する染料を用いることが好ましい。染料の具体例としては、アゾ系、トリフェニルメタン系、(アザ)フタロシアニン系、キサンテン系、アントラピリドン系などが挙げられる。これらの染料は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
(樹脂粒子)
本発明に適用されるインクは、色材を有さない各種粒子を含有させて用いることができる。中でも樹脂粒子は画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり好適である。本発明に用いることのできる樹脂粒子の材質としては、特に限定されず公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合体、又は、これらの単独重合物を生成するためのモノマーを複数組み合わせて重合した共重合体が挙げられる。該樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,000以上2,000,000以下の範囲内が好適である。樹脂粒子の動的光散乱法により測定される体積平均粒子径は、10nm以上1,000nm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましい。またインク中における樹脂粒子の量は、インク全質量に対して1.0質量%以上50.0質量%以下が好ましく、より好ましくは2.0質量%以上40.0質量%以下である。
(水及び水溶性有機溶剤)
本発明において用いられるインクは、溶剤として水及び/又は水溶性有機溶剤を含むことができる。水としては、脱イオン水やイオン交換水を用いることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール、(ポリ)アルキレングリコール、グリコールエーテル、含窒素化合物、含硫黄化合物などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。
(その他添加剤)
本発明に用いられるインクは上記成分以外にも必要に応じて、消泡剤、界面活性剤、pH調整剤、粘度調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂など種々の添加剤を含有してもよい。
<液除去装置>
本発明に係る液吸収ユニットである液除去装置は、液除去前のインク像に対して液吸収部材を接触させることにより該インク像中の液体成分を吸収し、該インク像から液体成分の少なくとも一部を吸収して除去する装置である。図1に示される液除去装置105は、液吸収部材105a、および、液吸収部材105aを転写体101上のインク像に押し当てる液吸収用の押圧部材105bを有する。液吸収部材105aと液吸収用の押圧部材105bは、例えば図1に示されるように、液吸収用の押圧部材105bが任意の固定形状をとり、液吸収部材105aが無端の液吸収シートであることができる。このようなベルト形状の液吸収部材を有する液除去装置は、液吸収部材を張架する張架部材を有していてもよい。図1において、105cは張架部材としての張架ローラである。
図1に示される液除去装置105では、液吸収部材105aを液吸収用の押圧部材105bによってインク像に押し当てて接触させることで、インク像に含まれる液体成分を液吸収部材105aに吸収させ、液体成分を減少させる。インク像中の液体成分を減少させる方法として、上述した液吸収部材をインク像に接触させる本方式に加え、その他従来から用いられている各種手法、例えば、加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法等を組み合わせても良い。また、液体成分を減少させた液除去後のインク像にこれらの方法を適用してさらに液体成分を減少させてもよい。以下、液除去装置における各種条件と構成について詳細に述べる。
<液吸収部材>
本発明に係る液吸収部材は、多孔質体を有する液吸収部材であることが好ましい。この場合、液吸収部材のインク像との接触面を第一の面とし、第一の面に多孔質体が配置される。このような多孔質体を有する液吸収部材は、転写体の移動に連動して移動し、液除去前のインク像と当接した後、所定の周期で別の液除去前のインク像に再接触する、循環して液吸収が可能な形状を有するものが好ましい。該形状としては、例えば、無端ベルト状やドラム状などの形状が挙げられる。
(多孔質体)
多孔質体は、第一の面側の平均孔径が、第一の面とは反対側の第二の面側の平均孔径よりも小さい多孔質体であることが好ましい。インク像中の色材が多孔質体へ付着することを抑制するため、多孔質体の孔径は小さいことが好ましく、第一の面側の多孔質体の平均孔径は10μm以下であることが好ましい。なお、本発明において平均孔径とは、第一の面または第二の面の表面での平均直径のことを示し、水銀圧入法や窒素吸着法、SEM画像観察等で測定可能である。また、均一に高い通気性を有するようにするために、多孔質体の厚さは薄いことが好ましい。通気性はJIS P8117で規定されるガーレ値で示すことができ、ガーレ値は10秒以下であることが好ましい。但し、多孔質体を薄くすると、液体成分を吸収するために必要な容量を十分に確保できない場合があるため、多孔質体を多層構成とすることが好ましい。また、液吸収部材は、転写体上の液除去前のインク像と接触する層が多孔質体であればよく、転写体上の液除去前のインク像と接触しない層は多孔質体でなくてもよい。
次に、多孔質体を多層構成とする場合の実施形態について説明する。ここでは、液除去前のインク像に当接する側の層を第一の層、第一の層の液除去前のインク像との当接面と反対の面に積層される層を第二の層として説明する。さらに多層の構成についても順次第一の層からの積層順で表記する。なお、本明細書において、第一の層を「吸収層」、第二の層以降を「支持層」ということがある。また、多孔質体を一層のみの構成とする場合、第一の層のみとすることができる。
[第一の層]
第一の層の材料は特に限定されることはなく、水に対する接触角が90°未満の親水性材料と、接触角が90°以上の撥水性の材料のいずれも使用することができる。親水性材料としては、セルロースやポリアクリルアミドなどの単一材料、またはこれらの複合材料などが挙げられる。また、後述する撥水性材料からなる多孔質体の表面を親水化処理して用いることもできる。親水化処理としては、スパッタエッチング法、放射線やHOイオン照射、エキシマ(紫外線)レーザー光照射などの方法が挙げられる。親水性材料の場合、水に対する接触角が60°以下であることがより好ましい。親水性材料の場合、毛管力により液体、特に水を吸い上げる効果がある。
一方、色材の付着を抑制するため及びクリーニング性を高くするため、第一の層の材料は、表面自由エネルギーの低い撥水性材料が好ましく、フッ素樹脂がより好ましい。フッ素樹脂としては、具体的に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられる。これらの樹脂は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。また、第一の層の中に複数の膜が積層された構成でもよい。撥水性材料の場合、毛管力により液体を吸い上げる効果が殆どなく、初めてインク像と接触する際に液体の吸い上げに時間を要することがある。このため、第一の層中に第一の層との接触角が90°未満である液体をしみ込ませておくことが好ましい。この液体は、液吸収部材の第一の面から塗布することで第一の層中にしみ込ませておくことができる。この液体は、水に界面活性剤や第一の層との接触角の低い液体を混合して調製することが好ましい。
第一の層の厚さは50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましい。なお、該厚さは、直進式のマイクロメーターOMV_25(ミツトヨ製)で任意の10点の厚さを測定し、その平均値を算出することで得られる値である。
第一の層は、公知の薄い多孔質膜の製造方法により製造することができる。例えば、樹脂材料を押出成形などの方法でシートに成形した後、所定の厚みに延伸することで得ることができる。また、押出成形時にパラフィン等の可塑剤を添加し、延伸時に加熱などにより可塑剤を除去することで多孔質膜を得ることができる。孔径は添加する可塑剤の量、延伸倍率などを適宜調整することで調節することができる。
[第二の層]
第二の層は通気性を有する層であることが好ましい。このような層は樹脂繊維の不織布でもよいし、織布でもよい。第二の層の材料としては特に限定されないが、第一の層側へ吸収した液体成分が逆流しないように、第一の層に対して液体成分との接触角が同等かそれよりも低い材料であることが好ましい。具体的には、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など)、ポリウレタン、ナイロンなどのポリアミド、ポリエステル(ポリエチレンテレフタラート(PET)など)、ポリスルフォン(PSF)などの単一材料、およびこれらの複合材料などが挙げられる。また、第二の層は第一の層よりも孔径の大きな層であることが好ましい。
[第三の層]
第三の層以降の層としては、剛性の観点から不織布が好ましい。第三の層以降の層の材料としては、第二の層と同様なものが用いられる。
[その他の部材]
液吸収部材は、上記積層構造を有する多孔質体以外に、液吸収部材の側面を補強する補強部材を有してもよい。また、液吸収部材は、長尺のシート形状の多孔質体の長手方向端部同士を繋いでベルト状の部材とする際の接合部材を有してもよい。このような材料としては非孔質のテープ材などを用いることができ、液除去前のインク像と接触しない位置又は周期に配置することができる。
[多孔質体の製造方法]
第一の層と第二の層とを積層して多孔質体を形成する方法は特に限定されない。第一の層と第二の層とを重ね合わせるだけでもよく、接着剤ラミネートまたは熱ラミネートなどの方法を用いて互いに接着してもよい。通気性の観点から、加熱されたローラで各層を挟み込んで加圧しながら加熱する熱ラミネートにより互いに接着させることが好ましい。また、例えば、加熱により第一の層または第二の層の一部を溶融させて、互いに接着させてもよい。また、ホットメルトパウダーのような融着材を第一の層と第二の層との間に介在させて、加熱により互いに接着させてもよい。第三の層以降の層を積層する場合には、一度に積層させてもよいし、順次積層させてもよい。積層順に関しては適宜選択される。
(前処理)
多孔質体を有する液吸収部材を液除去前のインク像に接触させる前に、前処理手段によって液吸収部材に対して処理液を付与する前処理を行うことが好ましい。該処理液は、水及び水溶性有機溶剤を含有することが好ましい。水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。水溶性有機溶剤の種類は特に限定されず、エタノールやイソプロピルアルコール等の公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。処理液の付与方法は特に限定されないが、浸漬や液滴滴下が好ましい。
(加圧条件)
転写体上の液除去前のインク像に対して圧接する液吸収部材の圧力が2.9N/cm(0.3kgf/cm)以上であれば、該インク像中の液体をより短時間に固液分離でき、該インク像中から液体成分を除去できるため好ましい。尚、本明細書における液吸収部材の圧力とは、被記録体と液吸収部材との間のニップ圧を示しており、面圧分布測定器(I−SCAN(商品名)、新田株式会社製)にて面圧測定を行い、加圧領域における加重を面積で割り、値を算出したものである。
(作用時間)
液除去前のインク像に液吸収部材を接触させる作用時間は、該インク像中の色材が液吸収部材へ付着することをより抑制するために、50ms(ミリ秒)以下であることが好ましい。尚、本明細書における作用時間とは、上述した面圧測定における、被記録体の移動方向における圧力感知幅を、被記録体の移動速度で割って算出される。以降、この作用時間を液吸収ニップ時間と称す。
(接触開始位置における被記録体と液吸収部材との形状の関係性)
本発明における、接触開始位置における被記録体と液吸収部材との形状の関係性に関して図8を用いて説明する。液吸収用の押圧部材803により液吸収部材805が押圧されることで、被記録体801と液吸収部材805とが接触を開始する際に、液吸収部材805の被記録体801との接触面を、円中心804を中心とした点線で示す円の孤を有する形状とする。この場合、円中心804は対象となる液吸収部材805の外側にあるため、曲率半径R2が負となる形状となる。すなわち、該形状は被記録体801に対して凹部を有する形状となる。
ここで、図8ではR1>0、R2<0であるため、被記録体801と液吸収部材805とが凸同士で接触することを避けることができ、両者の接触の際に高圧がかからないため、画像流れを抑制できる。また、|R1|≦|R2|を満たすため、接触開始時に液吸収部材805の弧の端部が被記録体801と接触することを避けることができ、両者の接触の際に高圧がかからないため、画像流れを抑制できる。また、|R1|/|R2|が0.8以上であることにより、被記録体801と液吸収部材805との接触圧力を大幅に低下することができるため、画像流れをより抑制できる。|R1|/|R2|は0.85以上がより好ましく、0.9以上がさらに好ましい。
なお、上記条件を満たす液吸収部材の形状に関しては、液吸収用の押圧部材の形状を所望の形にすることで達成することができる。また、被記録体と液吸収部材とが離間する際の互いの曲面の関係性については特に限定されない。本発明者等の検討により、画像流れに関しては接触開始時の圧力が重要であり、接触後から離間までの圧力はほとんど影響しないことが分かっている。このようにして転写体上には、液体成分が除去され、液体成分が減少した液除去後のインク像が形成される。
<転写用の押圧部材>
本実施形態に係る転写型インクジェット記録装置は、液体成分除去後のインク像が形成された転写体に記録媒体を圧着して、該インク像を該記録媒体へ転写する転写用の押圧部材を有することができる。図1に示される転写型インクジェット記録装置100では、記録媒体搬送手段107によって搬送される記録媒体108上に転写体101上の液除去後のインク像を、転写用の押圧部材106により記録媒体108に接触させることで転写する。本発明では、転写体上のインク像に含まれる液体成分を予め除去しているため、カールやコックリング等が抑制された記録画像を得ることができる。
押圧部材は記録媒体の搬送精度や耐久性の観点からある程度の構造強度が求められる。押圧部材の材質には金属、セラミック、樹脂等が好ましく用いられる。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクスが好ましく用いられる。またこれらを組み合わせて用いてもよい。
転写体上の液除去後のインク像を記録媒体に転写するために押圧部材が転写体を押圧する押圧時間については特に制限はないが、転写が良好に行われ、転写体の耐久性を損なわない観点から5ms(ミリ秒)以上100ms(ミリ秒)以下が好ましい。尚、本発明における押圧時間とは、記録媒体と転写体とが接触している時間を示しており、面圧分布測定器(I−SCAN(商品名)、新田株式会社製)を用いて面圧測定を行い、加圧領域の搬送方向長さを搬送速度で割り、値を算出したものである。
転写体上の液除去後のインク像を記録媒体に転写するために押圧部材が転写体を押圧する圧力についても特に制限はないが、転写が良好に行われ、かつ転写体の耐久性を損なわないように留意する。このために、該圧力は9.8N/cm(1kg/cm)以上294.2N/cm(30kg/cm)以下であることが好ましい。尚、該圧力は記録媒体と転写体との間のニップ圧を示しており、面圧分布測定器を用いて面圧測定を行い、加圧領域における加重を面積で割り、値を算出したものである。
転写体上の液除去後のインク像を記録媒体に転写するために押圧部材が転写体を押圧しているときの温度についても特に制限はないが、インクに含まれる樹脂成分のガラス転移点以上又は軟化点以上であることが好ましい。また、加熱手段は、転写体上の液除去後のインク像、転写体及び記録媒体を加熱できる手段を備える態様が好ましい。押圧部材の形状については特に制限されないが、例えばローラ形状のものが挙げられる。
<記録媒体および記録媒体搬送装置>
記録媒体は特に限定されず、公知の記録媒体をいずれも用いることができる。記録媒体としては、ロール状に巻回された長尺物、あるいは所定の寸法に裁断された枚葉のものが挙げられる。材質としては、紙、プラスチックフィルム、木板、段ボール、金属フィルムなどが挙げられる。なお、図1において、記録媒体108を搬送するための記録媒体搬送装置107は、記録媒体繰り出しローラ107aおよび記録媒体巻き取りローラ107bによって構成されているが、記録媒体を搬送できれば特にこの構成に限定されるものではない。
<制御システム>
本実施形態に係る転写型インクジェット記録装置は、各装置を制御する制御システムを有することができる。図5は図1に示される転写型インクジェット記録装置100における、装置全体の制御システムを示すブロック図である。図5において、501は外部プリントサーバー等の記録データ生成部、502は操作パネル等の操作制御部、503は記録プロセスを実施するためのプリンタ制御部である。また、504は記録媒体を搬送するための記録媒体搬送制御部、505は印刷するためのインクジェットデバイスである。
図6は図1に示される転写型インクジェット記録装置100におけるプリンタ制御部のブロック図である。601はプリンタ全体を制御するCPU、602はCPU601の制御プログラムを格納するためのROM、603はプログラムを実行するためのRAMである。604はネットワークコントローラ、シリアルIFコントローラ、ヘッドデータ生成用コントローラ、モーターコントローラ等を内蔵した特定用途向けの集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)である。605は液吸収部材搬送モータ606を駆動するための液吸収部材搬送制御部であり、ASIC604からシリアルIFを介して、コマンド制御される。607は転写体駆動モータ608を駆動するための転写体駆動制御部であり、同様にASIC604からシリアルIFを介してコマンド制御される。609はヘッド制御部であり、インクジェットデバイス505の最終吐出データ生成、駆動電圧生成等を行う。
〔液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が負の場合における転写型インクジェット記録装置〕
図2は、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が負である、本実施形態に係る転写型インクジェット記録装置の概略構成の一例を示す模式図である。図2に示される転写型インクジェット記録装置200は、前述した図1に示される転写型インクジェット記録装置100と比較して、支持部材202a、202b及び202cによって支持され、移動する転写体201上でインク像を形成する以外は、同様の構成を有する。
したがって、反応液収容部203a、反応液付与部材203bおよび203cを有し、転写体201上に反応液を付与する反応液付与装置203、インクを付与するインク付与装置204、液吸収部材205a、液吸収用の押圧部材205bおよび張架ローラ205cを有し、インク像に含まれる液体成分を吸収して除去する液除去装置205、転写用の押圧部材206、記録媒体繰り出しローラ207aおよび記録媒体巻き取りローラ207bを有し、液除去後のインク像を記録媒体208へ転写する転写装置207、並びに、転写体クリーニング部材209は、転写型インクジェット記録装置100と同様の構成を有しており、説明を省略する。
転写型インクジェット記録装置200においては、転写体201はベルト形状を有し、ローラ形状の支持部材202a、202b及び202cを用いて、液吸収部材205aと接触する際の転写体201の形状を構成している。図2に示される転写型インクジェット記録装置における、転写体と液吸収部材とが接触する際の状態を図9に示す。
図9において、転写体901は支持部材906によって支持されている。液吸収部材905は液吸収用の押圧部材903によって転写体901上のインク像に押し当てられる。この時、液吸収部材905と接触を開始する際の転写体901の接触面の形状は、円中心904を中心とした円の孤であり、対象となる転写体901の外側に円中心904を有する形状である。すなわち、該形状は液吸収部材905に対して凹の形状であり、曲率半径R1は負である。一方、液吸収部材905の接触面の形状は、円中心902を中心とした円の孤であり、対象となる液吸収部材905の内側に円中心902を有する形状である。すなわち、該形状は転写体901に対して凸の形状であり、曲率半径R2は正である。
ここで、図9ではR1<0、R2>0であるため、転写体901と液吸収部材905とが凸同士で接触することを避けることができ、両者の接触の際に高圧がかからないため、画像流れを抑制できる。また、|R1|≧|R2|を満たすため、接触開始時に液吸収部材905の弧の端部が転写体901と接触することを避けることができ、両者の接触の際に高圧がかからないため、画像流れを抑制できる。また、|R2|/|R1|が0.8以上であることにより、転写体901と液吸収部材905との接触圧力を大幅に低下することができるため、画像流れをより抑制できる。|R2|/|R1|は0.85以上がより好ましく、0.9以上がさらに好ましい。
なお、上記条件を満たす液吸収部材の形状に関しては、液吸収用の押圧部材の形状を所望の形にすることで達成することができる。また、被記録体と液吸収部材とが離間する際の互いの曲面の関係性については特に限定されない。本発明者等の検討により、画像流れに関しては接触開始時の圧力が重要であり、接触後から離間までの圧力はほとんど影響しないことが分かっている。
〔液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が正の場合における直接描画型インクジェット記録装置〕
本発明における別の実施形態として、直接描画型インクジェット記録装置が挙げられる。直接描画型インクジェット記録装置において、被記録体は画像を形成すべき記録媒体である。図3は、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が正である、本実施形態に係る直接描画型インクジェット記録装置の概略構成の一例を示す模式図である。図3に示される直接描画型インクジェット記録装置300は、前述した転写型インクジェット記録装置100と比較し、転写体101、支持部材102、転写体クリーニング部材109を有さず、記録媒体308上で画像形成する以外は、転写型インクジェット記録装置100と同様の構成を有する。
したがって、反応液収容部303a、反応液付与部材303b、303cを有し、記録媒体308に反応液を付与する反応液付与装置303、記録媒体308にインクを付与するインク付与装置304は、転写型インクジェット記録装置100と同様の構成を有するため、説明を省略する。液吸収部材305a、液吸収用の押圧部材305bおよび張架ローラ305cを有し、インク像に含まれる液体成分を吸収して除去する液除去装置305についても同様に説明を省略する。
本実施形態に係る直接描画型インクジェット記録装置300においては、ローラ形状の支持部材302a、302b及び302cを用いて、液吸収部材305aと接触する記録媒体308の形状を構成している。接触開始位置における記録媒体308と液吸収部材305aとの形状の関係性については、前述した曲率半径R1が正の場合の転写型インクジェット記録装置の場合と同様である。
<記録媒体搬送装置>
本実施形態に係る直接描画型インクジェット記録装置において、記録媒体搬送装置は特に限定されず、公知の直接描画型インクジェット記録装置において用いられている搬送装置を用いることができる。例として、図3に示されるように、記録媒体繰り出しローラ307a、記録媒体巻き取りローラ307b、及び記録媒体搬送ローラ307cを有する記録媒体搬送装置307が挙げられる。
<制御システム>
本実施形態における直接描画型インクジェット記録装置は、各装置を制御する制御システムを有する。図3に示す直接描画型インクジェット記録装置における、装置全体の制御システムを示すブロック図は、図1に示す転写型インクジェット記録装置と同様に、図5に示す通りである。
図7は図3の直接描画型インクジェット記録装置におけるプリンタ制御部のブロック図である。転写体駆動制御部607及び転写体駆動モータ608を有さない以外は図6における転写型インクジェット記録装置におけるプリンタ制御部のブロック図と同等である。
すなわち、701はプリンタ全体を制御するCPU、702は上記CPUの制御プログラムを格納するためのROM、703はプログラムを実行するためのRAMである。704はネットワークコントローラ、シリアルIFコントローラ、ヘッドデータ生成用コントローラ、モーターコントローラ等を内蔵したASICである。705は液吸収部材搬送モータ706を駆動するための液吸収部材搬送制御部であり、ASIC704からシリアルIFを介して、コマンド制御される。709はヘッド制御部であり、インクジェットデバイス505の最終吐出データ生成、駆動電圧生成等を行う。
〔液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が負の場合における直接描画型インクジェット記録装置〕
図4は、液吸収部材とインク像との接触開始位置における被記録体の曲率半径R1が負である、本実施形態に係る直接描画型インクジェット記録装置の概略構成の一例を示す模式図である。図4に示される直接描画型インクジェット記録装置400は、前述した曲率半径R1が正の場合の直接描画型インクジェット記録装置300と比較し、液吸収部材405aと記録媒体408との接触部分以外は、全て同様の構成を有する。
したがって、反応液収容部403a、反応液付与部材403b、403cを有し、記録媒体408に反応液を付与する反応液付与装置403、記録媒体408にインクを付与するインク付与装置404は、転写型インクジェット記録装置300と同様の構成を有するため、説明を省略する。液吸収部材405a、液吸収用の押圧部材405bおよび張架ローラ405cを有し、インク像に含まれる液体成分を吸収して除去する液除去装置405についても同様に説明を省略する。また、記録媒体繰り出しローラ407a、記録媒体巻き取りローラ407b、及び記録媒体搬送ローラ407cを有する記録媒体搬送装置407についても同様に説明を省略する。
本実施形態に係る直接描画型インクジェット記録装置400においては、ローラ形状の支持部材402a及び402bを用いて、液吸収部材405aと接触する記録媒体408の形状を構成している。接触開始位置における記録媒体408と液吸収部材405aとの形状の関係性については、前述した曲率半径R1が負の場合の転写型インクジェット記録装置の場合と同様である。
<制御システム>
図4に示す直接描画型インクジェット記録装置における、装置全体の制御システムを示すブロック図は、図1に示す転写型インクジェット記録装置と同様に、図5に示す通りである。また、図4に示す直接描画型インクジェット記録装置におけるプリンタ制御部のブロック図は、図3に示す直接描画型インクジェット記録装置と同等である。
以下、実施例及び比較例を用いて本実施形態を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
(反応液の調製)
反応液は、下記の組成の成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム(株)製)にて加圧濾過することにより調製した。
・リンゴ酸 48.0部
・水酸化カリウム 2.0部
・グリセリン 10.0部
・界面活性剤(FS3100(商品名、DIC(株)製)) 7.0部
・純水 63.0部
(顔料分散体の調製)
カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット社製)10部、顔料分散剤水溶液(スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体、酸価:150、重量平均分子量:8,000、固形分20質量%、水酸化カリウムにて中和済み)15部、及び純水75部を混合した。この混合物をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけて粗大粒子を除去することで、顔料濃度が約10質量%の顔料分散体を得た。
(樹脂微粒子分散体の調製)
ブチルメタクリレート18部、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)2部、及びn−ヘキサデカン2部を混合し、0.5時間攪拌した。この混合液を、乳化剤であるNIKKOL BC15(商品名、日光ケミカルズ(株)製)の6質量%水溶液78部に滴下して、0.5時間攪拌した。次に超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で80℃、4時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して、樹脂含有量が約20質量%の樹脂微粒子分散体を得た。該樹脂微粒子の質量平均分子量は約1,000〜2,000,000、分散粒径は約100〜500nmであった。
(インクの調製)
上記顔料分散体及び上記樹脂微粒子分散体を下記各成分と混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム(株)製)にて加圧濾過することにより、インクを調製した。
・顔料分散体(顔料濃度:約10質量%) 20.0部
・樹脂微粒子分散体(樹脂含有量:約20質量%) 50.0部
・グリセリン 5.0部
・ジエチレングリコール 7.0部
・L31(商品名、(株)ADEKA製) 3.0部
・純水 15.0部
(転写体の作製)
透明PETフィルムの表面に、ゴム硬度40°のシリコーンゴムKEI12(商品名、信越化学工業(株)製)を粘着剤を介して積層させた。該シリコーンゴムからなる層の表面に、平衡平板型常圧プラズマ処理装置APT−203(商品名、積水化学工業(株)製)を用いて下記に示す条件で親水化処理を行い、転写体を作製した。
・使用ガス:air;1000cc/min
;6000cc/min
・入力電圧:230V
・処理速度:20sec/cm
(インクジェット記録装置及び画像形成)
図1から図4に示される転写型又は直接描画型のインクジェット記録装置を用いて画像形成を行った。転写体101及び201に関しては、上記方法により作製した転写体を用いた。転写体101は円筒状の支持部材102上に接着剤を用いて固定した。また、転写体201はベルト上に接着剤を用いて固定し、ローラ状の支持部材202a、202b及び202cを用いて装置内を搬送させた。該ベルトは説明簡略のため図示を省略している。記録媒体108、208、308及び408としてはオーロラコート紙(日本製紙(株)製、坪量127.9g/m)を用いた。なお、転写体101及び201、並びに記録媒体308及び408の温度は60℃とした。
反応液付与装置103、203、303及び403に関しては、グラビアオフセット方式を用いた。反応液付与部材であるグラビアローラ103b、203b、303b及び403bにはSUSの芯にセラミック層がコーティングされているものを使用し、該セラミック層の表面には1200線ピッチでセルが刻まれている。まず、上記反応液をセルに充填し、グラビアローラと当接された、反応液付与部材であるオフセットローラ103c、203c、303c及び403cに反応液を転写した。オフセットローラにはSUSの芯にEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)のゴム層が表面に形成されたものを使用した。該オフセットローラから転写体又は記録媒体上に反応液を均一に塗工した。
その後、インク付与装置104、204、304、及び404としてのインクジェットヘッドを使用して上記インクを吐出し、記録ドット解像度を1200dpiとしてインク像を形成した。インクジェットヘッドには、電気熱変換素子を用いオンデマンド方式にてインク吐出を行うタイプのデバイスを、被記録体の搬送方向に対して略平行となるライン状に配列してなるラインヘッド形態のものを用いた。インク付与量は20g/cmとした。
液除去装置(液吸収装置)105、205、305、及び405に関して、液吸収部材105a、205a、305a、及び405aとしては、第一の層と第二の層の二層からなる多孔質体を用いた。インク像と接する第一の層には、樹脂を延伸することにより得られた孔径0.2μm、厚さ10μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜を用いた。第二の層には、孔径20μm、厚さ190μmのPETからなる不織布を用いた。該第一の層と該第二の層とを熱ラミネートして一体化し、液吸収部材105a、205a、305a及び405aとして用いた。該液吸収部材のJIS P8117で規定されるガーレ値は8秒であった。また、該液吸収部材の搬送速度は0.6g/mであり、張架ローラ105c、205c、305c、及び405cによって、転写体及び記録媒体の移動速度と同等の速度になるように調節した。また、液吸収用の押圧部材105b、205b、305b、及び405bの材料にはPOM(ポリアセタール樹脂)を用い、形状調整を行った。押圧は3kg/cmとした。
その後、図1又は図2に示される転写型インクジェット記録装置に関しては、液除去後のインク像が記録媒体108又は208と接触している間に、転写用の押圧部材106又は206が転写体101又は201を押圧した。これにより、記録媒体108及び208上に液除去後のインク像を転写し、画像を形成した。転写の際の押圧は10kg/cm、転写時間は50ms(ミリ秒)とした。
(画像流れの評価)
得られた画像を観察し、画像流れを以下の基準で評価した。結果を表1及び表2に示す。
◎:画像全体に掃き寄せによる画像乱れがない。
○:画像後端部にわずかに掃き寄せが確認される以外、画像乱れがない。
×:画像全体に掃き寄せによる画像乱れが確認される。
(実施例1)
図1に示される転写型インクジェット記録装置を用いた。転写体101と液吸収部材105aとが接触を開始する際の(接触開始位置における)、転写体101の曲率半径R1を440mm、液吸収部材105aの曲率半径R2を−570mmとした。また、転写体101と液吸収部材105aとが離間する際の(離間位置における)、転写体101の曲率半径R3を440mm、液吸収部材105aの曲率半径R4を−570mmとした。これらは、支持部材102と液吸収用の押圧部材105bの形状を調整することで調節した。この際、|R1|/|R2|は0.77であった。本実施例により得られた画像について、上記方法により画像流れの評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2〜12、比較例1〜4)
表1及び表2に示される条件にて画像形成を行う以外は、実施例1と同様に画像を形成して評価した。結果を表1及び表2に示す。なお、実施例3において、転写体101と液吸収部材105aとが離間する際の、液吸収部材105aの面は転写体101の曲面に対する接線となる面とした。
Figure 0006921657
Figure 0006921657
実施例1〜12に示されるように、被記録体と液吸収部材とが接触する際に(接触開始位置における)、被記録体の曲率半径R1と液吸収部材の曲率半径R2とが以下の関係性を満たす場合、画像流れを抑制する効果が得られることが明らかとなった。
R1>0、R2<0、かつ、|R1|≦|R2|、
又は、
R1<0、R2>0、かつ、|R1|≧|R2|。
また、R1>0の場合、|R1|/|R2|が0.8以上、R1<0の場合、|R2|/|R1|が0.8以上であることにより、画像流れをより抑制する効果が得られることが分かった。一方、比較例1及び2では、R1とR2が正負の関係性にないため、被記録体と液吸収部材とが凸同士で接触することで高圧がかかり、画像流れが生じた。また、比較例3及び4では、R1とR2が正負の関係性にあっても、絶対値が上記関係を満たさない場合には、接触開始時に液吸収部材の弧の端部が被記録体と接触して高圧がかかり、画像流れが生じた。
以上、本実施形態によれば、画像流れを抑制し良好な画像を形成することができることが分かった。
100、200 転写型インクジェット記録装置
101、201 転写体
103、203、303、403 反応液付与装置
104、204、304、404 インク付与装置
105、205、305、405 液除去装置(液吸収装置)
105a、205a、305a、405a 液吸収部材
106、206 転写用の押圧部材
108、208、308、408 記録媒体
300、400 直接描画型インクジェット記録装置

Claims (6)

  1. 移動する被記録体上に液体成分と色材とを含むインク像を形成する画像形成ユニットと、
    前記被記録体上の前記インク像と接触することによって、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を吸収する液吸収部材を有する液吸収ユニットと、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記被記録体の移動方向において、前記液吸収部材と前記インク像との接触開始位置における前記被記録体の曲率半径R1と前記接触開始位置における前記液吸収部材の曲率半径R2とが、R1>0、R2<0、かつ、|R1|≦|R2|の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. |R1|/|R2|が0.8以上であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記液吸収部材は無端の液吸収シートであり、前記液吸収部材を前記被記録体上の前記インク像に押し当てる液吸収用の押圧部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記被記録体は転写体であり、前記液吸収部材によって前記液体成分の少なくとも一部が除去されたインク像を記録媒体へ転写する転写用の押圧部材をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記被記録体は記録媒体であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 移動する被記録体上に液体成分と色材とを含むインク像を形成する画像形成工程と、
    液吸収部材を前記被記録体上の前記インク像と接触させることによって、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を吸収する液吸収工程と、を有するインクジェット記録方法であって、
    前記被記録体の移動方向において、前記液吸収部材と前記インク像との接触開始位置における前記被記録体の曲率半径R1と前記接触開始位置における前記液吸収部材の曲率半径R2とが、R1>0、R2<0、かつ、|R1|≦|R2|の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録方法。
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