JP4852248B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に係り、特にインクを記録媒体に対して打滴することにより記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に関する。
インクジェット方式の画像形成装置は、多数のノズル(孔)を配列させたインク打滴ヘッドと紙などの記録媒体とを相対的に移動させながら、ノズルから記録媒体に向けてインクを打滴することにより、記録媒体上に画像を形成するようになっている。
近年、画像形成装置のノズルを高密度化することによる画像品質の向上が図られており、記録媒体に向けて打滴されるインクの量が増大してきている。このような画像形成装置において使用されるインクは、一般に、水や有機溶媒等の液体の溶媒成分を多く含んでいる。
ところで、記録媒体がその内部にインクを浸透させる浸透媒体である場合には、記録媒体に付着したインク中の溶媒成分が十分に除去されないと、記録媒体内にインクが浸透していく過程で、ドットの径が所定の径よりも大きくなってしまったり、ドットの周囲の境界部分がぼやけてしまったり、ドットの拡がりが不均一になったり、あるいは、ドットの形状がひげ形状になってしまうという、いわゆる「滲み」が発生してしまう。
また、記録媒体が主としてその表面でインクを定着させる非浸透媒体である場合にも、記録媒体に付着したインク中の溶媒成分が十分に除去されないと、インク中の色材成分が記録媒体の表面で安定して定着できないことになる。
そこで、記録媒体上に着弾したインクから液体の溶媒を除去するようにした各種の画像形成装置が提案されている。
特許文献1には、記録媒体を加熱するハロゲンヒータ(加熱手段)をインク打滴ヘッドに対向するプラテンの下部に配置し、ひとつのハロゲンヒータにより、画像記録前、画像記録前中及び画像記録前後に、記録媒体の加熱を行い得るようにした画像形成装置が記載されている。
特許文献2には、記録媒体の搬送方向におけるインク打滴ヘッドの下流に配置したローラであって、記録媒体に付着したインク中の液体の溶媒を吸収する溶媒吸収部材、及び、インク中の色材がほとんど付着しない性質(離型性)を有した離型部材からなるローラを備えた画像形成装置が記載されている。
特開平10−86353号公報(特に、図9) 特開2001−179959号公報(特に、図1、明細書の第0012欄及び第0013欄)
しかし、記録媒体を加熱することにより記録媒体上の溶媒成分を除去するようにした場合には、たとえ画像記録前、画像記録中、及び、画像記録後に記録媒体の加熱を行ったとしても、インクが記録媒体に付着してから記録媒体が実際に乾燥するまでにどうしても時間を要してしまう上に、そのような加熱に要する電力消費量が常に大きくなってしまうことになる。
一方で、ローラに記録媒体上の溶媒成分を吸収させるようにした場合には、ローラが記録媒体上の色材成分等にどうしても接触することにより、記録媒体に定着しようとする色材成分等に余分な外力が加わってしまうことになり、記録媒体上の画像に乱れが生じてしまう。
なお、特許文献2に記載のものは、特に記録媒体が非浸透媒体の場合、色材が記録媒体に未定着の状態で色材がローラの離型部材と反発してしまい、画像が乱れることになる。ローラの離型部材の離型性が不完全である場合や、そのような離型部材を省略した外周面が溶媒吸収部材からなるローラを用いた場合であっても、溶媒成分を十分に除去しようとすると、色材がローラに付着してしまい、いずれにしろ画像が乱れることになる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、記録媒体に付着したインクの色材成分に対して余分な外力を与えないようにして、画像品質の劣化を防止又は低減できる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、色材を液体の溶媒に溶解又は分散してなるインクを記録媒体に打滴するインク打滴手段と、前記記録媒体上で前記色材を前記溶媒と分離させる処理液を前記記録媒体に付着させる処理液付着手段と、前記記録媒体上の前記溶媒を前記記録媒体から吸収する溶媒吸収手段と、前記記録媒体上の前記溶媒を気化させる溶媒気化手段と、前記溶媒吸収手段を用いて前記記録媒体上の溶媒を前記溶媒気化手段で気化可能な量を残して吸収した後に前記溶媒気化手段を用いて残りの溶媒を気化させるのか、あるいは前記溶媒吸収手段を用いないで前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の前記溶媒を気化させるのかを選択する溶媒除去選択手段と、を備え、前記溶媒除去選択手段は、前記記録媒体に付着する前記インク及び前記処理液の付着量を第1の閾値と比較して、前記付着量が前記第1の閾値よりも大きい場合には前記溶媒吸収手段及び前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の溶媒を除去することを選択し、前記付着量が前記第1の閾値以下である場合には前記溶媒吸収手段を用いないで前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の前記溶媒を除去することを選択することを特徴とする画像形成装置を提供する。
ここで、インクには、液体の溶媒に色材が分子の状態(イオンの状態であってもよい)で溶解している染料インク、液体の溶媒に色材が微小な塊の状態で分散している顔料インクなどがある。
また、処理液は、具体的には、色材が液体の溶媒に溶解又は分散している状態を脱した状態となるように作用する液体である。例えば、色材と反応して色材を析出あるいは凝集させることにより色材を溶媒と分離する処理液、色材と直接的には反応しないが色材と溶媒との分離を促進させる効能を有する処理液、色材を含む半固体状の物質(ゲル)を生成することによりインク中の色材を溶媒と分離する処理液などがある。
処理液付着手段は、請求項2に記載のように、例えば、処理液を記録媒体に打滴又は塗布することにより前記処理液を前記記録媒体に付着させるものである。
この構成により、溶媒吸収手段により初期の溶媒除去を迅速に行った後に溶媒気化手段により仕上げの溶媒除去を非接触で行い得るとともに、溶媒吸収手段による吸収を行わないで溶媒気化手段による気化のみにより溶媒除去を行い得るので、記録媒体に付着したインクの色材成分に対して余分な外力を与えないで、画像品質の劣化を防止又は低減できる。
本発明の一態様では、画像データが入力される画像データ入力手段と、前記画像データに基づいて、前記インク打滴手段による前記記録媒体へのインクの打滴を制御するインク打滴制御手段と、前記画像データに基づいて、前記インクの打滴により前記記録媒体に付着する前記インクの付着量を算出する算出手段を備えたことを特徴とする
また、本発明の一態様では、前記処理液付着手段は、前記処理液を前記記録媒体に打滴する処理液打滴手段からなり、前記画像データに基づいて、前記処理液打滴手段による前記記録媒体への処理液の打滴を制御する処理液打滴制御手段を備え、前記算出手段は、前記インクの打滴により前記記録媒体に付着する前記インクの付着量を算出するとともに、前記処理液の打滴により前記記録媒体に付着する前記処理液の付着量を算出することを特徴とする。
この構成によって、多様な画像データが入力される画像形成条件において、実際に記録媒体に形成される画像データに応じて、液体量が多い場合には溶媒吸収手段により初期の溶媒除去を迅速に行った後に溶媒気化手段により仕上げの溶媒除去を非接触で行うことができる一方で、液体量が少ない場合には溶媒吸収手段による吸収を行わないで溶媒気化手段による気化のみにより溶媒除去を行うように切り替わることになり、多様な画像データにそれぞれ対応して記録媒体に付着したインクの色材成分に対して余分な外力を与えないで、画像品質の劣化を防止又は低減できる。
本発明の一態様では、前記溶媒除去選択手段は、前記記録媒体への前記インクの浸透速度が第2の閾値よりも大きい場合には前記溶媒吸収手段を用いないで前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の前記溶媒を気化させることを選択し、前記記録媒体への前記インクの浸透速度が第2の閾値以下である場合には前記インク及び前記処理液の付着量を前記第1の閾値と比較して溶媒吸収を行なうか否かを判定することを特徴とする。
この構成によって、インクの浸透速度に応じて、溶媒吸収手段により色材成分に影響を与えない程度の初期の溶媒除去を迅速に行った後に溶媒気化手段により仕上げの溶媒除去を非接触で行うか、あるいは、溶媒吸収手段による吸収を行わないで溶媒気化手段による気化のみにより溶媒除去を行うかが切り替わることになり、インクの浸透速度に応じて記録媒体に付着したインクの色材成分に対して余分な外力を与えないで、画像品質の劣化を防止又は低減できる。
本発明の一態様では、前記記録媒体の識別情報が入力される媒体情報入力手段と、前記記録媒体の種類ごとに前記記録媒体の識別情報と前記記録媒体への前記インクの浸透速度を示す浸透速度情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、を備え、前記溶媒除去選択手段は、前記媒体情報入力手段に入力された前記識別情報に対応する浸透速度情報を前記記憶手段から読み出して、読み出された浸透速度情報が第2の閾値よりも大きい浸透速度を示す場合には溶媒吸収を行わないと判定し、前記読み出された浸透速度情報が前記第2の閾値以下の浸透速度を示す場合には前記インク及び前記処理液の付着量を前記第1の閾値と比較して溶媒吸収を行なうか否かを判定することを特徴とする。
また、本発明の一態様では、前記記録媒体の識別情報が入力される媒体情報入力手段と、前記記録媒体の種類ごとに前記記録媒体の識別情報と前記記録媒体への前記インクの浸透時間とを関連付けて記憶する記憶手段と、を備え、前記溶媒除去選択手段は、前記媒体情報入力手段に入力された前記識別情報に対応する浸透時間を前記記憶手段から読み出して、読み出された浸透時間が第2の閾値以下である場合には溶媒吸収を行わないと判定し、前記読み出された浸透時間が前記第2の閾値よりも大きい場合には前記インク及び前記処理液の付着量を前記第1の閾値と比較して溶媒吸収を行なうか否かを判定することを特徴とする。
この構成によって、複数種類の記録媒体を扱う画像形成条件において、実際に画像形成される記録媒体に応じて、溶媒吸収手段により色材成分に影響を与えない程度の初期の溶媒除去を迅速に行った後に溶媒気化手段により仕上げの溶媒除去を非接触で行うか、あるいは、溶媒吸収手段による吸収を行わないで溶媒気化手段による気化のみにより溶媒除去を行うかが切り替わることになり、多種の記録媒体にそれぞれ対応して記録媒体に付着したインクの色材成分に対して余分な外力を与えないで、画像品質の劣化を防止又は低減できる。
本発明の一態様では、前記溶媒吸収手段は、前記記録媒体が搬送される搬送路に回転可能に配設され、液体を吸収する吸収部材からなる外周面を有するローラであり、前記溶媒除去選択手段は、前記搬送路に搬送される前記記録媒体と前記ローラの外周面との離接を制御することを特徴とする。
この構成によって、溶媒吸収が必要な場合には初期の溶媒除去をローラの回転により高速に行うことができ、また、搬送路に搬送される記録媒体とローラの外周面とを離接させるという簡易な機構により溶媒吸収を行うか否かの切り替えを行うように構成できることになる。
本発明によれば、必要な場合のみ初期の溶媒除去を溶媒吸収により迅速に行った後に仕上げの溶媒除去を溶媒気化により非接触で行うことができるので、記録媒体に付着したインクの色材成分に対して余分な外力を与えないようにして、画像品質の劣化を確実に防止又は低減できる。
以下、添付図面に従って、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
[画像形成装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施形態の画像形成装置の全体構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態の画像形成装置10は、主として、インク打滴ヘッド12、処理液打滴ヘッド16(処理液付着手段)、溶媒吸収部18、溶媒気化部19、搬送部26、主制御部110、画像データ入力部111、メモリ112、記録媒体ID入力部113、インクID入力部114、浸透度判定部115、付着量算出部116、搬送制御部126、インク打滴制御部120、処理液打滴制御部160、及び、溶媒除去選択部210、によって構成されている。
インク打滴ヘッド12は、紙などの記録媒体に対してインクを打滴するものである。
ここで、インクには、液体の溶媒に色材が分子の状態(イオンの状態であってもよい)で溶解している染料インク、液体の溶媒に色材が微小な塊の状態で分散している顔料インクなどがある。言い換えると、インクに含有される色材は、分子の状態(イオンの状態であってもよい)で液体の溶媒に溶解する物質である場合や、微小な塊となった状態で液体の溶媒に分散する物質である場合がある。
処理液打滴ヘッド16は、記録媒体に対して処理液を打滴するものである。
ここで、処理液は、インク中の色材が液体の溶媒に溶解又は分散している状態を脱して、色材が溶媒と分離した状態に変化するように作用する液体である。
例えば、インク中の色材と反応してインク中の色材を析出あるいは凝集させることによりインク中の色材を溶媒と分離させる処理液、インク中の色材と直接的には反応しないがインク中の色材と溶媒との分離を促進させる効能を有する処理液、インク中の色材を含む半固体状の物質(ゲル)を生成することによりインク中の色材を溶媒と分離させる処理液などが挙げられる。
これらのように、処理液のインクに対する直接的又は間接的な作用により、インク中の色材が液体の溶媒に溶解又は分散している状態を脱することを、以下では「不溶化」と称する。
搬送部26は、記録媒体を所定の搬送路上で搬送するものである。本実施形態においては、記録媒体を吸引して載置する搬送ベルト、及び、その搬送ベルトを駆動するモータ(搬送ベルト駆動モータ)を含んで構成される。
主制御部110は、所定のプログラムに従って画像形成装置10の各部を統括的に制御するものである。
画像データ入力部111は、ホストコンピュータ300から画像データが入力されるものである。本実施形態において、具体的には、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネットなどの有線の通信インタフェース、又は、無線の通信インタフェースによって、ホストコンピュータ300から画像データを受信する。なお、本発明において、画像データの入力態様は、ホストコンピュータ300との通信により画像データが入力される場合に特に限定されるものではない。例えば、メモリカードや光ディスクなどのリムーバブルメディアから画像データを読み込むことにより画像データが入力されるようにしてもよい。
メモリ112は、画像形成処理用のプログラム、そのプログラムの実行に必要な各種の情報、ホストコンピュータ300から入力された画像データなどを記憶するものである。
本実施形態において、メモリ112は、特に、記録媒体へのインクの浸透の程度を判定するための基準となる情報(判定基準情報)を記憶する。なお、判定基準情報には各種あり、このような各種の判定基準情報については後述する。
記録媒体ID入力部113は、記録媒体の種類を識別する記録媒体ID(記録媒体の識別情報)が入力されるものである。本実施形態において、具体的には、画像形成装置10に装着及び脱着が可能であって、記録媒体を収納した記録媒体収納ユニット(図示を省略)から記録媒体IDを読み取るようになっている。例えば、バーコードとして付与された記録媒体IDを読み取る、ICタグ(RFID:Radio Frequency Identificationともいう)から無線で記録媒体IDを読み取る、などの入力態様がある。記録媒体それ自体から記録媒体IDを読み取るようにしてもよい。また、ホストコンピュータ300との通信により入力されるようにしてもよい。また、ユーザの操作により入力されるようにしてもよい。
インクID入力部114は、インクの種類を識別するインクID(インクの識別情報)が入力されるものである。本実施形態において、具体的には、画像形成装置10に装着及び脱着が可能であって、インクを収納したインクカートリッジ(図示を省略)からインクIDを読み取るようになっている。例えば、バーコードとして付与されたインクIDを読み取る、ICタグから無線でインクIDを読み取る、などの入力態様がある。また、ホストコンピュータ300との通信により入力されるようにしてもよい。また、ユーザの操作により入力されるようにしてもよい。
浸透度判定部115は、記録媒体へのインクの浸透の程度を判定するものである。なお、判定態様には各種あり、このような各種の判定態様については後述する。
付着量算出部116は、画像データ入力部111に入力された画像データに基づいて、インク打滴ヘッド12により記録媒体に付着するインクの量と、処理液打滴ヘッド16により記録媒体に付着する処理液の量とを算出する。なお、画像データ入力部111に入力された画像データに対して画像形成装置10において編集を行う場合には、その編集後の画像データ(すなわち画像形成に係る画像データ)に基づいて付着量を算出する。
搬送制御部126は、搬送部26を制御するものである。具体的には、搬送部26を構成する搬送ベルトへの記録媒体の吸着や、その搬送ベルトの駆動などを行う。
また、搬送制御部126は、記録媒体の搬送速度を切り換えることにより、記録媒体と溶媒吸収部18との単位面積当たりの接触時間を切り換えるようになっている。
インク打滴制御部120は、画像形成に係る画像データに基づいて、インク打滴ヘッド12による記録媒体へのインクの打滴を制御するものである。
処理液打滴制御部160は、画像形成に係る画像データに基づいて、処理液打滴ヘッド16による記録媒体への処理液の打滴を制御するものである。
溶媒吸収部18は、処理液及びインクが付着した記録媒体から液体を直接的に吸収するものである。ここで、吸収により記録媒体から除去される液体は、主として、処理液の作用により記録媒体上でインクの色材と分離した溶媒である。処理液が記録媒体上に残る場合、その記録媒体上の処理液も吸収する。
溶媒気化部19は、記録媒体に非接触で、その記録媒体上の液体を気化させるものである。ここで、気化により記録媒体から除去される液体は、主として、処理液の作用により記録媒体上でインクの色材と分離した溶媒である。処理液が記録媒体上に残る場合、その記録媒体上の処理液も気化させる。
溶媒除去選択部210は、溶媒吸収部18を用いて吸収した後に溶媒気化部19を用いて気化させることによって記録媒体上の溶媒を除去するか、あるいは溶媒吸収部18を用いないで溶媒気化部19を用いて気化させることによって記録媒体上の溶媒を除去するかを選択するものである。
例えば、溶媒気化部19による気化量が最大打滴量Dmaxの半分(Dmax/2)であって、打滴量が最大打滴量Dmaxであるときには、半分(Dmax/2)の溶媒の除去を溶媒吸収部18の溶媒吸収により迅速に行い、残り半分(Dmax/2)の溶媒の除去を溶媒気化部19の溶媒気化により記録媒体に非接触で行う。
また、溶媒除去選択部210は、記録媒体と溶媒吸収部18との間隔(クリアランス)を切り換えるようになっている。また、溶媒除去選択部210は、記録媒体に対する溶媒吸収部18の押し当て圧力を制御する機能も有する。
なお、本実施形態において、主制御部110、浸透度判定部115、付着量算出部116、インク打滴制御部120、搬送制御部126、処理液打滴制御部160は、その全部又は部分がマイクロプロセッサによって構成されている。
図2は、本実施形態の画像形成装置10の要部の機構的な構成の例を示す模式図である。
図2において、記録媒体20は、図1の搬送部26の一部を構成する搬送ベルト43によって吸着され、図2中の矢印Aの方向(搬送方向)に搬送されるようになっている。このように搬送ベルト43によって記録媒体20が吸着されて搬送される搬送路上において、処理液打滴ヘッド16はインク打滴ヘッド12の上流に配設されている。一方で、インク打滴ヘッド12の下流には、図1の溶媒吸収部18を構成する多孔質ローラ18が配設されている。さらに、多孔質ローラ18の下流には、図1の溶媒気化部19を構成するハロゲンヒータ19が配設されている。
尚、図2では省略したが、インク打滴ヘッド12は、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)等の複数の色のヘッドがある。
多孔質ローラ18は、回転体であり、その内部を構成する金属部材70の外周面に、液体を吸収する薄層の多孔質部材72が形成された構造を有する。
多孔質ローラ18は、図2中の矢印Bの方向(離接方向)において上下することにより、その外周面(多孔質部材71の表面である)が搬送ベルト43の搬送面に対して離隔及び接近するようになっている。
多孔質ローラ18は、搬送ベルト43に接近した状態で、図2中の矢印Cの方向(回転方向)に回転しながら、記録媒体20上の液体を吸収する。このとき、少なくとも記録媒体20上の溶媒に接触しながらその溶媒を吸収する。
多孔質ローラ18の搬送ベルト43に対する離接を精度良く制御することにより、多孔質ローラ18の最下部と記録媒体20との間に微小な隙間を形成し、多孔質ローラ18が記録媒体20それ自体には実際には接触することなく、その記録媒体20上の溶媒のみに接触するようにしてもよい。
以下では、説明を簡略に行うため、多孔質ローラ18が記録媒体20それ自体に実際に接触している状態だけでなく、多孔質ローラ18が記録媒体20それ自体には接触していなくても記録媒体20に付着した溶媒に接触している状態を含めて、記録媒体20への「接触」ということにする。
なお、本発明において、溶媒吸収手段は、多孔質ローラに特に限定されるものではないが、記録媒体上の色材にあまり圧力を与えることなく、かつ、記録媒体上の液体を迅速に除去可能な材質からなる吸収部材を用いる。
また、本発明において、溶媒気化の態様は、ハロゲンヒータ19を用いて加熱により気化させる態様に特に限定されるものではないが、記録媒体に非接触で溶媒を気化させるものを用いる。例えば、記録媒体20の画像形成面に対して風を当てることにより記録媒体20上の液体を蒸発させるようにしてもよい。
〔打滴ヘッドの構造〕
次に、インク打滴ヘッド12及び処理液打滴ヘッド16の構造例について、図3及び図4を用いて説明する。
以下では、インク打滴ヘッド12及び処理液打滴ヘッド16の構造が共通している場合を例に説明する。これらのインク打滴ヘッド12及び処理液打滴ヘッド16を代表して、符号50によって両打滴ヘッド12、16を示すものとする。
図3は、打滴ヘッド50の構造例を示す平面透視図である。また、図4は、図3中の4−4線に沿う断面図である。
ところで、記録媒体20上にインクが打滴されて形成されるドットを高密度化するためには、打滴ヘッド50におけるノズルを高密度化する必要がある。
本実施形態の打滴ヘッド50は、図3に示すように、液滴の吐出口であるノズル51、各ノズル51に対応する圧力室52、供給口54等からなる複数の液滴吐出素子53を、千鳥状で2次元的に配置させた構造を有し、これにより、打滴ヘッド50の長手方向(記録媒体の搬送方向と略直交する方向)沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
図4に示すように、圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク(又は処理液)の供給源たるタンク(図示を省略)と連通しており、そのタンクから供給されるインク(又は処理液)は図4の共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。圧力室52の天面を構成している加圧板(共通電極)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されており、個別電極57と共通電極56に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインク(又は処理液)が吐出される。なおアクチュエータ58としては、例えばピエゾ素子などの圧電体が用いられる。吐出後、共通流路55から供給口54を介して新しいインク(又は処理液)が圧力室52に供給される。
なお、処理液打滴ヘッド16の構造がインク打滴ヘッド12の構造と共通である場合を例に説明したが、本発明は、処理液打滴ヘッド16とインク打滴ヘッド12とを共通の構造にする場合に特に限定されず、異なる構造としてもよい。
〔溶媒吸収部の構造〕
次に、多孔質ローラ18からなる溶媒吸収部及びその関連部分の構造例について、図5及び図6を用いて説明する。
図5は、記録媒体20上の液体溶媒の吸収を行うように選択された状態の多孔質ローラ18を示す斜視図であり、図6は、記録媒体20上の液体溶媒の吸収を行わないように選択された状態の多孔質ローラ18を示す斜視図である。
多孔質ローラ18は、その軸線方向が、記録媒体20の搬送方向に対して垂直な方向となるように配設されている。
ラック211及びピニオン212と回転モータ213からなる上下動部材214は、回転モータ213の駆動によるピニオン212の回転運動をラック211の直線運動に変換することにより、多孔質ローラ18の回転軸183を介して、多孔質ローラ18の多孔質部材からなる外周面を搬送ベルト43上の記録媒体20に対して離間及び接触させるようになっている。
これらのラック211及びピニオン212と回転モータ213からなる上下動部材214は、図1の溶媒除去選択部210の一部を構成している。
また、多孔質ローラ18を回転自在に支持するローラ支持部185は、多孔質ローラ18の回転軸183を回転自在に軸受けする軸受部184を有する。上下動部材214により多孔質ローラ18が記録媒体20に接触する位置(接触位置)まで下がったとき、ローラ支持部185の底面が台座186の上面に当接することによって、多孔質ローラ18はローラ支持部185により安定して支持される。
詳細には、図5に示すように、回転モータ213の駆動により、ピニオン212が図5中の矢印Pdの方向に回転すると、その回転運動が直線運動に変換されて、ラック211が図5中の矢印Rdの方向(下方向)に直線的に移動し、回転軸183を介して多孔質ローラ18が図5中の矢印Bdの方向(下方向)に移動して、多孔質ローラ18の外周面の最下部が記録媒体20に向けて接近する。また、多孔質ローラ18が図5中の矢印Bdの方向に移動すると、ローラ支持部185の底面が台座186の上面に当接し、ローラ支持部185は軸受部184及び回転軸183を介して多孔質ローラ18を回転自在に支持する。多孔質ローラ18は、図5中の矢印Cの方向に回転しながら、搬送ベルト43に吸着されて図5中の矢印Aの方向に搬送されていく記録媒体20上の溶媒を吸収する。多孔質ローラ18によって溶媒がある程度吸収された記録媒体20は、搬送ベルト43に吸着されたまま溶媒気化を行う位置に向かって搬送されていく。
一方で、図6に示すように、回転モータ214の駆動により、ピニオン212が図6中の矢印Puの方向に回転すると、その回動運動が直線運動に変換されて、ラック211が図6中の矢印Ruの方向(上方向)に直線的に移動し、回転軸183を介して多孔質ローラ18が図6中の矢印Buの方向(上方向)に移動して、多孔質ローラ18の外周面の最下部が記録媒体20から離間する。すなわち、多孔質ローラ18は、記録媒体20からの溶媒吸収を行わない非吸収位置に設定される。また、多孔質ローラ18が図6中の矢印Buの方向に移動すると、ローラ支持部185の底面と台座186の上面との当接が解除される。多孔質ローラ18の外周面が、搬送ベルト43の上を図6中の矢印Aの方向に搬送されていく記録媒体20から離間しているので、多孔質ローラ18による溶媒吸収は行われることなく、記録媒体20は、搬送ベルト43に吸着されたまま溶媒気化を行う位置に向かって搬送されていく。
回転モータ213は図1の主制御部110の制御により駆動されるようになっており、この回転モータ213の駆動に応じて、搬送ベルト43に吸着された記録媒体20に対して多孔質ローラ18が離接する。多孔質ローラ18による溶媒吸収を行う場合には、図5に示すように多孔質ローラ18の外周面を記録媒体20に接触した状態にする一方で、多孔質ローラ18による溶媒吸収を行わない場合には、図6に示すように多孔質ローラ18の外周面を記録媒体20から離間した状態にする。
なお、回転モータ213の駆動を制御することにより、多孔質ローラ18と記録媒体20とのクリアランスを切り換えることや、多孔質ローラ28を記録媒体20に押し当てるとともにその押し当て圧力を切り換えることを行うようにしてもよい。
〔溶媒気化部の構造〕
次に、ハロゲンヒータ19からなる溶媒気化部の構造例について、図7を用いて説明する。
図7は、記録媒体20上の液体溶媒の気化を行う状態のハロゲンヒータ19を示す斜視透視図である。
図7において、ハロゲンヒータ19は、熱を発生させる複数のハロゲンランプ191(191a、191b、191c、191d、191e)と、ハロゲンランプ191から発せられた熱を記録媒体20に向けて反射する反射板192によって構成されている。各ハロゲンランプ191は、長手方向の長さが記録媒体20の幅(主走査方向の長さ)よりも長く、その長手方向が記録媒体20の搬送方向(副走査方向)に対して略垂直な方向となるように配設されている。記録媒体20が複数のハロゲンランプ191及び反射板192と対向しながら搬送ベルト43によって搬送される間に、これらの複数のハロゲンランプ191及び反射板192によって記録媒体20は均一かつ効率良く加熱され、記録媒体20上の液体が均一かつ十分に気化することになる。
[不溶化の具体例]
不溶化の具体例について、図8乃至図10を用いて説明する。
図8は、記録媒体20上に処理液及びインクを付着させたときの様子の一例を示す模式図である。ここで、記録媒体20は、インクの色材が内部に浸透しない媒体であるものとして図示されている。
まず、図8(a)に示されるように、記録媒体20の注目位置201が搬送路上で処理液が打滴される位置(処理液打滴位置)に到達したとき、記録媒体20に対して処理液の液滴90が打滴されて、図8(b)に示されるように、記録媒体20の注目位置201に処理液の液滴90が付着する。
次に、図8(c)に示されるように、記録媒体20の注目位置201が搬送路上でインクが打滴される位置(インク打滴位置)まで到達したとき、記録媒体20の注目位置201に対してインクの液滴92が打滴される。なお、記録媒体20の注目位置201には既に処理液の液滴90が打滴されているので、この処理液の液滴90と、新たに記録媒体20に打滴されたインクの液滴92とが反応して、図8(d)に示されるように、インク内の色材97と溶媒99とがほぼ2分されるように分離する。
図5に示されるように多孔質ローラ18が吸収位置に設定されている場合には、図8(e)に示されるように、記録媒体20上の溶媒99の一部が多孔質ローラ18の外周面に吸収される。
さらに、図7に示されるように、ハロゲンヒータ19に対向するように記録媒体20が搬送されることにより、図8(f)に示されるように、記録媒体20上の溶媒99がハロゲンヒータ19により加熱されて気化する。そうすると、色材97が記録媒体20の表面に定着した状態となる。
なお、図6に示されるように多孔質ローラ18が非吸収位置に設定されている場合には、多孔質ローラ18による溶媒吸収は行われず、ハロゲンヒータ19による溶媒気化のみ行われる。
図9は、記録媒体20上に処理液及びインクを付着させたときの様子の他の例を示す模式図である。ここで、記録媒体20は、インクの色材が浸透する媒体であるものとして図示されている。
まず、図9(a)に示されるように、処理液の液滴90が記録媒体20の注目位置201に打滴され、図9(b)に示されるように、記録媒体20の注目位置201に処理液の液滴90が付着する。また、図9(c)に示されるように、インクの液滴92が記録媒体20の注目位置201に打滴され、記録媒体20上で処理液の液滴90とインクの液滴92とが反応して、図9(d)に示されるように、インク内の色材97と溶媒99とが2分されるように分離する。分離の開始と同時に記録媒体20への色材97の浸透も始まる。
図5に示されるように多孔質ローラ18が吸収位置に設定されている場合には、図9(e)に示されるように、記録媒体20上の溶媒99の一部が多孔質ローラ18の外周面に吸収され、その後、図9(f)に示されるように、記録媒体20上の溶媒99がハロゲンヒータ19により加熱されて気化する。そうすると、色材97が記録媒体20の表面及び内部に定着した状態となる。
なお、図6に示されるように多孔質ローラ18が非吸収位置に設定されている場合には、多孔質ローラ18による溶媒吸収は行われず、ハロゲンヒータ19による溶媒気化のみ行われる。
次に、インク及び処理液の2液(アニオン/カチオン)反応によってインク中の色材が不溶化する場合の詳細例について、図10を用いて説明する。
記録媒体20に打滴された処理滴90とインク液滴92との混合液滴94Aは、図10に示した例では、2液反応によって、負に帯電した色材凝集物96を含んだ混合液滴94Bに変化する。そして、混合液滴94B中の色材凝集物96は下方に沈降し、混合液滴94Bは、色材凝集物96から成る色材層97と溶媒98から成る溶媒層99に分離された混合液滴94Cに変化する。
一方で、搬送ベルト43は、色材凝集物96と逆の極性(すなわち正)に帯電している。このように搬送ベルト43を色材凝集物96と逆の極性に帯電させることにより、色材凝集物96は搬送ベルト43に引き寄せられるように静電引力が作用するので、色材凝集物96の沈降をより一層促進することができ、色材96と溶媒98を確実に分離することができる。
多孔質ローラ18Kの金属部材70Kの電気的極性を制御することにより、多孔質部材72Kへの溶媒吸収を制御するようにしてもよい。
[溶媒吸収の要否判定]
次に、記録媒体20からの溶媒吸収を行う否かの判定例について説明する。
まず、溶媒吸収の要否判定の第1の態様について主として図11を用いて説明する。
図11に示す第1の判定基準情報テーブル1121は、記録媒体の種類を識別する記録媒体ID1130と、記録媒体の種類ごとに非浸透/浸透を示す浸透速度情報1151からなる。このような第1の判定基準情報テーブル1121をメモリ112に予め記憶しておく。ここで、非浸透/浸透とは、所定のインクの記録媒体に対する所定面積当たりの浸透速度が所定の閾値以下の記録媒体を「非浸透」とし、その閾値より大きな記録媒体を「浸透」として分類したものである。言い換えると、所定のインクの記録媒体に対する所定面積当たりの浸透時間が所定の閾値よりも大きな記録媒体を「非浸透」とし、その閾値以下の記録媒体を「浸透」として分類したものである。例えば、表面張力が30mN/mであって、粘度が3cPの水性溶液を2pl滴下したときの浸透時間が100msよりも大きな記録媒体を「非浸透」とし、100ms以下の記録媒体を「浸透」に分類している。
第1の判定基準情報テーブル1121には、複数の記録媒体について記録媒体ID1130(「p001」、「c001」など)及び浸透速度情報1151(「非浸透」、「浸透」)を予め登録しておく。例えば、特定のインクジェット用紙(印刷用紙)や特定の複写機用OHPシート等は非浸透性の媒体に分類し、特定の複写機用紙(コピー用紙)や特定のインクジェット用OHPシート等は浸透性の媒体に分類して、登録しておく。そして、記録媒体ID入力部113に入力された記録媒体IDに対応する浸透速度情報1151をメモリ112から読み出す。例えば、「非浸透」の記録媒体については、さらにインク及び処理液の打滴量を所定の閾値(例えばA4相当の面積で1.5ml)と比較して、打滴量が閾値を超える場合には溶媒吸収を行うと判定し、打滴量が閾値以下の場合には溶媒吸収を行わないと判定する。一方で、「浸透」の記録媒体は、打滴量に関わらず溶媒吸収を行わないと判定する。
このような浸透/非浸透の判定は、印刷(画像形成)の開始前に、例えば印刷しようとしている記録媒体の種類が入力されたとき、判定するようにしてもよい。
溶媒吸収の要否判定の第2の態様について主として図12を用いて説明する。
図12に示す第2の判定基準情報テーブル1122は、記録媒体の種類を識別する記録媒体ID1130と、インクの種類を識別するインクID1140と、記録媒体ID1130及びインクID1140の組み合わせごとの浸透時間1152からなる。このような第2の判定基準情報テーブル1122をメモリ112に予め記憶しておく。ここで、浸透時間1152とは、所定量のインクを記録媒体に滴下したときの浸透時間(浸透速度の逆数に相当する)を示す。第2の判定基準情報テーブル1122には、複数の記録媒体及びインクの組み合わせについて記録媒体ID1130、インクID1140及び浸透時間1152を予め登録しておく。そして、記録媒体ID入力部113に入力された記録媒体IDとインクID入力部114に入力されたインクIDとが示す記録媒体及びインクの組み合わせに対応する浸透時間1152をメモリ112から読み出す。例えば、浸透時間が所定の閾値を超える場合には「非浸透」と判定し、さらに打滴量の判定を行って溶媒吸収の要否を判定する。一方で、浸透時間が所定の閾値以下の場合には「浸透」と判定し、溶媒吸収を行わないと判定する。
溶媒吸収の要否判定の態様は、これらの態様に限定されるものではない。例えば、インクの種類ごとに表面張力及び粘度をメモリ112に予め記憶しておく一方で、記録媒体の種類ごとに非浸透/浸透を判定するための表面張力の判定基準値及び粘度の判定基準値をメモリ112に予め記憶しておく。実際に画像形成する前に、インクID入力部114に入力されたインクIDに対応するインクの表面張力及び粘度をメモリ112から読み出すとともに、記録媒体ID入力部113に入力された記録媒体IDに対応する表面張力の判定基準値及び粘度の判定基準値をメモリ112から読み出す。そして、実際に使用するインクの表面張力及び粘度と、実際に使用する記録媒体の判定基準値とを比較して、溶媒吸収の要否を判定する。
なお、記録媒体及びインクの組み合わせが固定である画像形成条件では、打滴量のみに基づいて溶媒吸収の要否を判定するようにしてもよい。
例えば、画像形成に係る画像データに基づいて、インク打滴ヘッド12により記録媒体に付着する単位面積当たりのインクの量及び処理液打滴ヘッド16により記録媒体に付着する単位面積当たりの処理液の量の少なくとも一方を算出し、その算出した量が所定の閾値を超える場合には、溶媒吸収を行うと判定し、閾値以下の場合には、溶媒吸収を行わないと判定する。
[画像形成処理の全体の流れ]
図13は、本実施形態の画像形成装置10における画像形成処理の一例の流れを示すフローチャートである。この画像形成処理の各ステップは、所定のプログラムに従って主制御部110の統括制御により実行される。
予め、インクID入力部114によってインクIDを読み取っておく(S2)。
また、予め、記録媒体ID入力部113によって記録媒体IDを読み取っておく(S4)。
ホストコンピュータ300から画像形成装置10に画像データが入力されると(S6)、この画像データに基づいて、インクの打滴により記録媒体に付着するインクの付着量、及び、処理液の打滴により記録媒体に付着する処理液の付着量を算出する(S8)。
なお、インクのうち色材は実際には記録媒体20に定着することから、インクの付着量として、インク全体の量を算出するのではなく、インクのうち溶媒のみの量を算出してもよいことは言うまでもない。
また、インクの付着量及び処理液の付着量の両方を算出する場合を例に説明したが、実際には、インクの付着量のみ、あるいは、処理液の付着量のみを算出する場合もある。例えば、インクの不溶化後に記録媒体上に残る処理液の量がインクの溶媒の量に対して無視し得る程度である場合には、インクの付着量(あるいは溶媒量)のみを算出してもよい。また、インクの不溶化後に記録媒体上に残る処理液の量に対してインクの溶媒の量を無視し得る場合には、処理液の付着量のみを算出してもよい。
次に、記録媒体20を処理液打滴ヘッド16に対して相対的に移動し、処理液打滴ヘッド16によって記録媒体20に対して処理液を打滴させ(S10)、記録媒体20をインク打滴ヘッド12に対して相対的に移動し、インク打滴ヘッド12によって記録媒体20に対してインクを打滴させる(S12)。
また、記録媒体20に付着した液体(主としてインクの溶媒)を多孔質ローラ18によって吸収するか否かの判定(溶媒吸収の要否判定)を行う(S14)。
具体的には、第1に、記録媒体に対するインクの浸透速度が所定の閾値(浸透速度閾値)よりも大きいか否かを判定する(S141)。言い換えると、記録媒体が非浸透性の媒体(すなわち浸透速度が所定の閾値以下の媒体)であるか、それとも浸透性の媒体(すなわち浸透速度が所定の閾値よりも大きい媒体)であるかを判定する。
また、第2に、記録媒体へのインクの打滴量及び処理液の打滴量が所定の閾値(打滴量閾値)よりも大きいか否かを判定する(S142)。
ここでは、インクの打滴量及び処理液の打滴量の両方を判定基準として判定する場合を例に説明したが、インクの打滴量及び処理液の打滴量のいずれか一方を判定基準に判定する場合もある。
溶媒吸収の要否判定(S14)の結果、記録媒体が非浸透性の媒体(浸透速度が閾値以下の媒体)であって、かつ、打滴量が所定の閾値よりも大きい場合には、図5に示すように溶媒吸収用の多孔質ローラ18を下げて吸収位置に設定し、記録媒体上の液体(主としてインクの溶媒)を多孔質ローラ18に吸収させる(S16)。一方で、記録媒体が浸透性の媒体(浸透速度が閾値よりも大きい媒体)である場合、あるいは、記録媒体が非浸透性の媒体であっても打滴量が所定の閾値以下である場合には、図6に示すように溶媒吸収用の多孔質ローラ18を上げて非吸収位置に設定し、多孔質ローラ18による溶媒吸収は行わないようにする(S18)。
次に、図7に示すようにハロゲンヒータ19によって記録媒体20を加熱することにより記録媒体20上の液体(主としてインクの溶媒である)を気化させる(S20)。
画像形成終了であるか、それとも次の画像形成を行うか否かを判定し(S22)、次の画像形成を行う場合には、さらに同じ画像を形成するか否かを判定する(S24)。
同じ画像をさらに形成する場合には、画像データの入力(S6)及び付着量の算出(S8)は不要なので、処理液の打滴(S10)、インクの打滴(S12)、及び、溶媒吸収の要否判定(S14)を行い、溶媒吸収要と判定した場合には多孔質ローラ18による溶媒吸収(S16)とハロゲンヒータ19による溶媒気化(S22)とを行う一方で、溶媒吸収不要と判定した場合には多孔質ローラ18による溶媒吸収は行わないで(S18)、ハロゲンヒータ19による溶媒気化のみを行う(S22)。
異なる画像を形成する場合には、新たな画像データの入力(S6)及びその画像データに基づく打滴量の算出(S8)を行った後、処理液の打滴(S10)、インクの打滴(S12)、及び、溶媒吸収の要否判定(S14)を行い、溶媒吸収要と判定した場合には多孔質ローラ18による溶媒吸収(S16)とハロゲンヒータ19による溶媒気化(S22)とを行う一方で、溶媒吸収不要と判定した場合には多孔質ローラ18による溶媒吸収は行わないで(S18)、ハロゲンヒータ19による溶媒気化のみを行う(S22)。
なお、図13に示す例では、溶媒除去選択手段として、多孔質ローラ18を記録媒体20に対して離接させることにより多孔質ローラ18を用いるか否かの制御を行う場合について説明したが、さらに多孔質ローラ18を用いる場合には多孔質ローラ18と記録媒体20とのクリアランスについても調整するようにしてもよい。具体的には、多孔質ローラ18の位置を下げるステップ(S16)において、記録媒体20へのインクの浸透速度及び打適量の少なく一方に基づいて、多孔質ローラ18の外周面と記録媒体20とのクリアランスを調整するように、上下動部材214によって多孔質ローラ18の上下位置を調整する。また、必要に応じて、多孔質ローラ18を記録媒体20に圧接するようにしてもよい。
また、図13に示す例では、記録媒体の搬送速度の切り換えを行わなかったが、記録媒体20へのインクの浸透度及び打適量に基づいて、記録媒体20と多孔質ローラ18の外周面との単位面積当たりの接触時間を調整するように、搬送ベルト43による記録媒体20の搬送速度を切り換える。
また、同一の多孔質ローラ18によって溶媒吸収を行う場合について説明したが、記録媒体へのインクの浸透度及び打適量に基づいて、多孔質部材の孔の径又は材質が異なる複数種類の多孔質ローラ18の中から、実際に溶媒吸収に用いる多孔質ローラ18を選択するようにしてもよい。
[他の実施形態]
以上、本発明についての理解を容易にするため、ひとつの色(例えば黒)のインクを記録媒体20に対して打滴する場合を例に画像形成装置を説明してきたが、カラー画像を記録媒体20に形成するためには、実際には複数色のインクを記録媒体20に対して打滴する必要がある。
図14は、イエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の4色のインクを記録媒体20に対して打滴可能な画像形成装置10であって、Y、C、M、Kの各色のインクごとに処理液を打滴するように構成した画像形成装置10の要部を示す。
図14において、各インク打滴ヘッド12K、12M、12C、12Yの上流側に、それぞれ処理液打滴ヘッド16K、16M、16C、16Yを配置してある。また、各インク打滴ヘッド12K、12M、12C、12Yの下流側に、それぞれ多孔質ローラ18K、18M、18C、18Yを配置してある。具体的には、記録媒体は、駆動ローラ41、42によって駆動される搬送ベルト43上を、第1の処理液打滴ヘッド16Kによる打滴位置、第1のインク打滴ヘッド12Kによる打滴位置、第1の多孔質ローラ18Kによる吸収位置、第2の処理液打滴ヘッド16Mによる打滴位置、第2のインク打滴ヘッド12Mによる打滴位置、第2の多孔質ローラ18Mによる吸収位置、第3の処理液打滴ヘッド16Cによる打滴位置、第3のインク打滴ヘッド12Cによる打滴位置、第3の多孔質ローラ18Cによる吸収位置、第4の処理液打滴ヘッド16Yによる打滴位置、第4のインク打滴ヘッド12Yによる打滴位置、第4の多孔質ローラ18Yによる吸収位置、及び、ハロゲンヒータ19による気化位置の順に搬送される。
図15は、Y、C、M、Kの4色のインクを記録媒体20に対して打滴可能な画像形成装置10であって、Y、C、M、Kの各色のインクを打滴する前に処理液を一括して記録媒体20に打滴するように構成した画像形成装置10の要部を示す。
図15において、記録媒体20の搬送方向において黒色(K)のインク用のインク打滴ヘッド12Kの上流側(図15内の右側)に処理液打滴ヘッド16を1個のみを配置してある。また、記録媒体20の搬送方向において黄色(Y)のインク用のインク打滴ヘッド12Yの下流側(図15内の左側)に多孔質ローラ18を一個のみ配置してある。具体的には、記録媒体は、駆動ローラ41、42によって駆動される搬送ベルト43上を、処理液打滴ヘッド16による打滴位置、第1のインク打滴ヘッド12Kによる打滴位置、第2のインク打滴ヘッド12Mによる打滴位置、第3のインク打滴ヘッド12Cによる打滴位置、第4のインク打滴ヘッド12Yによる打滴位置、多孔質ローラ18による吸収位置、及び、ハロゲンヒータ19による気化位置の順に搬送される。
図16は、Y、C、M、及び、Kの4色のインクを記録媒体20に対して打滴可能な画像形成装置10であって、Y、C、M、Kの各色のインクを打滴する前に処理液を記録媒体20に塗布するようにした画像形成装置10の画像形成に係る要部を示す。
図16において、記録媒体20の搬送方向において黒色(K)のインク用のインク打滴ヘッド12Kの上流側(図16内の右側)に処理液塗布ローラ16’を1個のみを配置してある。また、記録媒体20の搬送方向において黄色(Y)のインク用のインク打滴ヘッド12Yの下流側(図16内の左側)に多孔質ローラ18を一個のみ配置してある。具体的には、記録媒体は、駆動ローラ41、42によって駆動される搬送ベルト43上を、処理液塗布ローラ16’による付着位置、第1のインク打滴ヘッド12Kによる打滴位置、第2のインク打滴ヘッド12Mによる打滴位置、第3のインク打滴ヘッド12Cによる打滴位置、第4のインク打滴ヘッド12Yによる打滴位置、多孔質ローラ18による吸収位置、及び、ハロゲンヒータ19による気化位置の順に搬送される。
なお、図16に示す実施形態では、処理液の記録媒体20への付着量として、処理液塗布ローラ16’による記録媒体20への処理液の塗布量を用いる。
図14に示した実施形態及び図15に示した実施形態では、インクの打滴パターンに応じて処理液の吐出量を制御することで、処理液の消費量を低減することが可能となる一方で、図16に示した実施形態では、処理液打滴ヘッドでは液滴吐出が困難な高粘度の処理液を記録媒体上に塗布することが可能となる。
以上説明したように、記録媒体への浸透速度や打滴量に基づいて、多孔質ローラ18により初期の溶媒除去を迅速に行った後にハロゲンヒータ19により仕上げの溶媒除去を非接触で行い得る一方で、多孔質ローラ18による溶媒吸収を行わないでハロゲンヒータ19による気化のみにより溶媒除去を行い得るので、記録媒体に付着したインクの色材成分に影響を与えない程度で迅速に記録媒体から溶媒を除去することができる。
例えば、溶媒吸収及び溶媒気化の両方を行う場合には、液滴の最大付着量Dmaxの半分程度を溶媒気化により行うように構成し、その溶媒気化よりも前に、必要に応じて溶媒吸収を行うようにする。
ここで、最大付着量Dmaxは、所定面積の領域上にインクを打滴するときのインク及び処理液の付着量の最大値であり、一般に、2つの色(C、M、Yのうち2色)の中間色を所定面積の領域の全面に画像形成するときの付着量に等しい。例えば、A4相当(210mm×297mm)の領域の全面にインクを打滴する場合、処理液が1.0ml、インクが2.0ml(各色1mlずつ)の場合、合計の付着量は3.0mlとなる。薄い色や、1色では、2色の場合と比較して、打滴量は小さくなる。なお、3色の重ね合わせを行う場合には、実際には黒インクを使用することにより、一般に、3.0mlよりも少なくなる。
そこで、溶媒気化部19は、A4相当の領域で最大付着量3.0mlの半分の1.5mlの液体を蒸発させる能力を有するものを用いる。ちなみに、水の気化熱は約2.3J/mlなので、1.5mlを気化させるのに必要な熱量は約3.5Jである。したがって、これよりも大きな熱量の熱源を用いればよいことになる。
このような場合、溶媒除去選択部210は、非浸透性の媒体の場合、打滴量がA4相当で1.5mlを超えるときには、溶媒吸収部18及び溶媒気化部19の両方により溶媒除去を行う一方で、1.5ml以下のときには溶媒吸収部18を用いないで溶媒気化部19のみにより溶媒除去を行うという選択を行う。また、溶媒除去選択部210は、浸透性の媒体の場合、打適量に関わらず、溶媒気化部19のみにより溶媒除去を行う。
なお、処理液として例えば下記のような水溶液を用いることができる。
(処理液)
・第一工業製薬社製 シャロールDC―902P 1〜20重量%
・表面活性剤として、日信化学工業株式会社製 オルフィンE1010 0.1〜10重量%
以上を少なくとも含む水溶液であって、その他に
・高沸点溶媒として、グリセリン 0〜30重量%
・pH調整剤として、トリエタノールアミン 0〜10重量%
を含んでいてもよい。
一方、色材を含むインクとして例えば下記のような水溶液を用いることができる。
(インク)
・アニオン染料化合物であり、例えば下記の一般式に示す構造を有するもの 1〜30重量%
Figure 0004852248
Figure 0004852248
Figure 0004852248
・表面活性剤として、日信化学工業株式会社製 オルフィンE1010 0.1〜10重量%
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 0〜20重量%
・高沸点溶媒として、グリセリン 0〜30重量%
・pH調整材として、トリエタノールアミン 0〜10重量%
を含んでいてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
本発明の一実施形態の画像形成装置の全体構成を示すブロック図である。 画像形成装置の画像形成に係る要部の機構的な構成を示す模式図である。 打滴ヘッドの構造の一例を示す平面透視図である。 図3に示された打滴ヘッドの4−4線に沿った断面図である。 溶媒吸収部の一例の使用時の様子を示す斜視図である。 溶媒吸収部の一例の未使用時の様子を示す斜視図である。 溶媒気化部の一例を示す斜視透視図である。 記録媒体上に処理液及びインクを付着させたときの様子の一例を示す模式図である。 記録媒体上に処理液及びインクを付着させたときの様子の他の例を示す模式図である。 色材の不溶化の一例の様子を詳細に示す模式図である。 溶媒吸収の要否判定に用いる記録媒体情報テーブルの第1の例を示す説明図である。 溶媒吸収の要否判定に用いる記録媒体情報テーブルの第2の例を示す説明図である。 画像形成処理の一例の流れを示すフローチャートである。 複数色のインクの各色ごとに処理液を打滴するように構成した画像形成装置の例の要部を示す構成図である。 複数色のインクを打滴する前に一括して処理液を打滴するように構成した画像形成装置の例の要部を示す構成図である。 処理液を塗布するように構成した画像形成装置の例の要部を示す構成図である。
符号の説明
10…画像形成装置、12…インク打滴ヘッド、16…処理液打滴ヘッド(処理液付着部)、16’…処理液塗布ローラ(処理液付着部)、18…多孔質ローラ(溶媒吸収部)、19…ハロゲンヒータ(溶媒気化部)、20…記録媒体、26…搬送部、110…主制御部、111…画像データ入力部、112…メモリ、113…記録媒体ID入力部、114…インクID入力部、115…浸透度判定部、116…付着量算出部、120…インク打滴制御部、160…処理液打滴制御部、210…溶媒除去選択部、213…上下動用の回転モータ、214…上下動部材、300…ホストコンピュータ、1121、1122…溶媒吸収要否の判定基準情報テーブル

Claims (8)

  1. 色材を液体の溶媒に溶解又は分散してなるインクを記録媒体に打滴するインク打滴手段と、
    前記記録媒体上で前記色材を前記溶媒と分離させる処理液を前記記録媒体に付着させる処理液付着手段と、
    前記記録媒体上の前記溶媒を前記記録媒体から吸収する溶媒吸収手段と、
    前記記録媒体上の前記溶媒を気化させる溶媒気化手段と、
    前記溶媒吸収手段を用いて前記記録媒体上の溶媒を前記溶媒気化手段で気化可能な量を残して吸収した後に前記溶媒気化手段を用いて残りの溶媒を気化させるのか、あるいは前記溶媒吸収手段を用いないで前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の前記溶媒を気化させるのかを選択する溶媒除去選択手段と、
    を備え、
    前記溶媒除去選択手段は、前記記録媒体に付着する前記インク及び前記処理液の付着量を第1の閾値と比較して、前記付着量が前記第1の閾値よりも大きい場合には前記溶媒吸収手段及び前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の溶媒を除去することを選択し、前記付着量が前記第1の閾値以下である場合には前記溶媒吸収手段を用いないで前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の前記溶媒を除去することを選択することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記処理液付着手段は、前記処理液を前記記録媒体に打滴又は塗布することにより前記処理液を前記記録媒体に付着させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 画像データが入力される画像データ入力手段と、
    前記画像データに基づいて、前記インク打滴手段による前記記録媒体へのインクの打滴を制御するインク打滴制御手段と、
    前記画像データに基づいて、前記インクの打滴により前記記録媒体に付着する前記インクの付着量を算出する算出手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記処理液付着手段は、前記処理液を前記記録媒体に打滴する処理液打滴手段からなり、
    前記画像データに基づいて、前記処理液打滴手段による前記記録媒体への処理液の打滴を制御する処理液打滴制御手段を備え、
    前記算出手段は、前記インクの打滴により前記記録媒体に付着する前記インクの付着量を算出するとともに、前記処理液の打滴により前記記録媒体に付着する前記処理液の付着量を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置
  5. 前記溶媒除去選択手段は、前記記録媒体への前記インクの浸透速度が第2の閾値よりも大きい場合には前記溶媒吸収手段を用いないで前記溶媒気化手段を用いて前記記録媒体上の前記溶媒を気化させることを選択し、前記記録媒体への前記インクの浸透速度が第2の閾値以下である場合には前記インク及び前記処理液の付着量を前記第1の閾値と比較して溶媒吸収を行なうか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記記録媒体の識別情報が入力される媒体情報入力手段と、
    前記記録媒体の種類ごとに前記記録媒体の識別情報と前記記録媒体への前記インクの浸透速度を示す浸透速度情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    を備え、
    前記溶媒除去選択手段は、前記媒体情報入力手段に入力された前記識別情報に対応する浸透速度情報を前記記憶手段から読み出して、読み出された浸透速度情報が第2の閾値よりも大きい浸透速度を示す場合には溶媒吸収を行わないと判定し、前記読み出された浸透速度情報が前記第2の閾値以下の浸透速度を示す場合には前記インク及び前記処理液の付着量を前記第1の閾値と比較して溶媒吸収を行なうか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記記録媒体の識別情報が入力される媒体情報入力手段と、
    前記記録媒体の種類ごとに前記記録媒体の識別情報と前記記録媒体への前記インクの浸透時間とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    を備え、
    前記溶媒除去選択手段は、前記媒体情報入力手段に入力された前記識別情報に対応する浸透時間を前記記憶手段から読み出して、読み出された浸透時間が第2の閾値以下である場合には溶媒吸収を行わないと判定し、前記読み出された浸透時間が前記第2の閾値よりも大きい場合には前記インク及び前記処理液の付着量を前記第1の閾値と比較して溶媒吸収を行なうか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置
  8. 前記溶媒吸収手段は、前記記録媒体が搬送される搬送路に回転可能に配設され、液体を吸収する吸収部材からなる外周面を有するローラであり、
    前記溶媒除去選択手段は、前記搬送路に搬送される前記記録媒体と前記ローラの外周面との離接を制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成装置。
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