JPH09118008A - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

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JPH09118008A
JPH09118008A JP7278156A JP27815695A JPH09118008A JP H09118008 A JPH09118008 A JP H09118008A JP 7278156 A JP7278156 A JP 7278156A JP 27815695 A JP27815695 A JP 27815695A JP H09118008 A JPH09118008 A JP H09118008A
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ink
recording medium
recording
temperature
resin emulsion
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JP7278156A
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English (en)
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Fumie Uehara
芙美江 上原
Yoshiyuki Ozawa
善行 小沢
Hideo Yamazaki
英雄 山崎
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 如何なる記録媒体においても滲み或は混色が
なく、また形成されたインク画像がひび割れること等が
なく、高いコントラストを有し、鮮明性にも優れた記録
画像を与えるカラー画像を記録すること。 【解決手段】 下記式で表される、インクの記録媒体に
対する浸透速度パラメータ(S)に応じて加熱温度を制
御する。 S=γ・cos(θ)/η 但し、上記式中のγはインクの表面張力を、θはインク
の記録媒体に対する接触角を、そしてηはインクの粘度
を表す。尚、各値は25゜Cにおける値である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系インクを用い
たインクジェット記録方法に関し、特に如何なる記録媒
体においても高いコントラストを有し、更に鮮明性にも
優れた記録画像を与えるインクジェット記録方法及びイ
ンクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、プロセスが
簡単、低騒音、カラー化が容易、低ランニングコストが
可能、という特徴を有しており、プリンターとして有望
な技術である。特に近年は、インクジェットプリンタの
カラー化の要求が高まっている。
【0003】しかしながら、カラー記録においてはイン
ク量が多く、記録媒体の違いによって滲み或は混色とい
った問題が生じた。このような問題の解決を試みた記録
方法としては、例えば、記録媒体に形成された画像の定
着を促進する定着手段を備え、記録媒体の厚みに応じ
て、定着手段の電源のオン、オフを切り変える手段を有
するインクジェット記録装置が提案されている(特開平
3−23948号公報)。この記録装置はインク乾燥性
に優れ、記録媒体の厚みが違っても各記録媒体表面にお
ける温度を一定にすることが可能であり、様々な厚みの
異なる記録媒体においても滲み或は混色が防止できると
いう特徴を有している。しかしながら、同じ厚みの記録
媒体であってもインクの浸透性が異なる場合、例えばイ
ンク浸透性の劣る記録媒体においては混色といった問題
が生じる。また、表面にインク受容層等を有するインク
浸透性に優れた記録媒体においては、形成されたインク
画像がひび割れる等の問題については解決されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は如何
なる記録媒体においても滲み或は混色がなく、また形成
されたインク画像がひび割れること等がなく、高いコン
トラストを有し、鮮明性にも優れた記録画像を与えるカ
ラー画像を記録することができるインクジェット記録方
法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録方法は、記録媒体を加熱しながら記録を行なうイン
クジェット記録方法において、下記式で表される、イン
クの記録媒体に対する浸透速度パラメータ(S)に応じ
て、記録媒体の加熱温度を制御することを特徴とする。 S=γ・cos(θ)/η (但し、上記式中のγはインクの表面張力を、θはイン
クの記録媒体に対する接触角を、そしてηはインクの粘
度を表す。尚、各値は25゜Cにおける値である)。
【0006】また、前記インクが少なくとも顔料と樹脂
エマルジョンと糖と高沸点水溶性有機溶剤と水を含有す
るインクを使用し、記録媒体を樹脂エマルジョンの最低
造膜温度以上に加熱して記録を行なうことを特徴とす
る。
【0007】また、前記式で表される、インクの記録媒
体に対する浸透速度パラメータ(S)が、 0≦S<10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマ
ルジョンの最低造膜温度プラス21゜C〜40゜Cに、 0<Sの場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジョ
ンの最低造膜温度プラス41゜C〜60゜Cに、 S≧10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジ
ョンの最低造膜温度〜プラス20゜Cに、 制御することを特徴とする。
【0008】また、前記の式で表される、インクの記録
媒体に対する浸透速度パラメータ(S)が10以上の場
合に用いる記録媒体が、基材及びインク受容層からなる
ことを特徴とする。
【0009】また、前記基材が透明性を有する材質であ
ることを特徴とする。
【0010】本発明のインクジェット記録装置は、記録
媒体を加熱する手段を有するインクジェット記録装置に
おいて、前記式で表される、インクの記録媒体に対する
浸透速度パラメータ(S)に応じて、加熱手段のスイッ
チをON又は0FFする手段を有することを特徴とす
る。
【0011】また、前記インクが少なくとも顔料と樹脂
エマルジョンと糖と高沸点水溶性有機溶剤と水を含有す
るインクを使用し、記録媒体を樹脂エマルジョンの最低
造膜温度以上に加熱する手段を有することを特徴とす
る。
【0012】また、前記スイッチをON又は0FFする
手段が、前記の式で表される、インクの記録媒体に対す
る浸透速度パラメータ(S)を、 0≦S<10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマ
ルジョンの最低造膜温度プラス21゜C〜40゜Cに、 0<Sの場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジョ
ンの最低造膜温度プラス41゜C〜60゜Cに、 S≧10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジ
ョンの最低造膜温度〜プラス20゜Cに、 制御することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下実施例に従って本発明による
インクジェット記録方法を説明する。
【0014】図1に本発明による記録方法を用いたイン
クジェットプリンタの斜視図を示す。イエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックの4色の水性インクを用い、フル
カラーを表現するプリンタである。
【0015】まず、記録方法について概略を説明する。
【0016】本発明のインクジェット記録方法は、記録
媒体1を給紙トレイ2から記録工程に搬送するととも
に、印字終了後の記録媒体1を記録装置外に排出する搬
送工程と、記録媒体1を加熱する加熱工程と、記録媒体
1にインク滴を吐出してインク像を形成する印字工程の
3つの主工程からなる。
【0017】次にインクジェットプリンタの構成を示
す。インクジェット方式の記録ヘッド3は、プラテン4
と対峙した位置に、プラテン4の軸方向に移動するキャ
リッジ5に搭載されており、また記録媒体1はプラテン
4に沿わせている。
【0018】プラテン4は、アルミニウム製の素管の周
囲に、表面層としてシリコーンゴムなどを積層したもの
であり、駆動装置6により回転する。
【0019】また、プラテン4の内部にヒータ7を配置
し、プラテン4を加熱している。ヒータ7は、図示しな
い温度感知手段とヒータ制御手段により、プラテン4の
温度が所望の温度になるよう、制御されている。
【0020】記録ヘッド3は圧電素子を用いる形式のイ
ンクジェット記録ヘッドであり、128個のノズルを任
意のマトリクスで配置している。
【0021】そして、それぞれのノズルは、図示しない
演算装置に与えられた印字データに基づき、図示しない
ヘッド駆動装置による電気信号でインクを吐出する。
尚、インクはインク容器10より供給される。
【0022】次に動作について説明する。印字動作開始
に当たって、給紙トレイ2よりプラテン4に記録媒体1
が送り込まれ、プラテン4が所定量回転することで、記
録媒体1をプラテン4に密着させ、記録媒体1を加熱す
る。
【0023】インク容器10よりインクが供給された記
録ヘッド3は、そのノズルから、キャリッジ5の移動と
印字パターンに従って、選択的にインク滴を吐出し、記
録媒体1上にインク像の書き込みを行う。
【0024】プラテン4の所定量の回転と、キャリッジ
5の移動による印字を繰り返すことで、記録媒体1全体
への印字を行った後、記録媒体1を排紙し、印字終了と
する。
【0025】インクは、顔料と樹脂エマルジョンと糖と
高沸点水溶性有機溶剤と水を含み構成され、具体的に
は、以下にインク組成を示す。尚、組成比の数値は全て
重量%である。
【0026】(ブラックインク組成) ・顔料20%:カーボンブラック15%水分散液(顔
料:MA-100 三菱化成工業社製) (分散剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを
顔料比0.001で純水に溶解したものに、顔料を加え
ボールミルにて平均粒径0.5μmに分散したもの) ・樹脂エマルジョン20%:スチレン・アクリル共重合体(マイ
クロジェル 日本ペイント製 樹脂微粒子) ・糖10%:マルチトール ・水溶性有機溶剤5%:エチレングリコール ・界面活性剤3%:ホ゜リオキシエチレンソルヒ゛タンモノラウレート ・イオン交換水42% (カラーインク組成)イエローインクは、顔料にC.
I.ピグメントイエロー1、マゼンタインクは、顔料に
C.I.ピグメントレッド122、シアンインクは、顔
料にC.I.ピグメントブルー15を用い、その他の組
成及び組成比はブラックインクと同じである。
【0027】インクの製造方法は、以下の手順で行った
が、これに限定されるものではない。顔料と分散剤から
なる水分散液が単分散状態になったことを顕微鏡観察に
より確認し、そこへ、樹脂エマルジョン、糖、水溶性有
機溶剤、界面活性剤、水を添加し、更に30分混合撹拌
し、完全に均一混合させる。次に、混合した分散液を径
10μmのメンブランフィルターにて濾過してゴミ及び
粗大粒子を除去し、記録用インクを得た。最後にもう一
度濾過操作を行うことは不純物の混入防止に効果的であ
る。
【0028】本実施例で使用する上記インクは、その成
分中に顔料及び樹脂エマルジョンからなる固形分が多く
含まれ、また樹脂エマルジョンは最低造膜温度(本実施
例では80℃)以上に加熱することにより造膜する性質
を有するものである。
【0029】次に、前記の装置及びインクを用いた、イ
ンクの記録媒体に対する浸透速度パラメータに応じた加
熱温度の制御について説明する。
【0030】ここで先ず、インクの記録媒体に対する浸
透速度パラメータについて詳細に説明する。一般的に浸
透性は、下記のLucasーWashburnの式
(1)で表される。
【0031】時間tにおける浸透距離hは、
【0032】
【数1】
【0033】で表される。ここで、γはインクの表面張
力を、rは記録媒体の毛管半径を、θはインクの記録媒
体に対する接触角を、そしてηはインクの粘度を表す。
【0034】浸透距離hに毛管の断面積を掛けると、流
量Qとなり、Qのインクが浸透するのに要する時間t
は、
【0035】
【数2】
【0036】となる。
【0037】ここで、 γ・cos(θ)/η・・・(3) は速度の次元を持ち、本実施例においてこれを浸透速度
パラメータと呼ぶことにする。浸透速度パラメータと浸
透時間tの関係は、上式(2)の両辺の対数をとると傾
き−1の直線となる。
【0038】室温におけるインクの浸透時間に最も大き
く影響を及ぼす記録媒体の毛管半径rは、各記録媒体に
よって必然的に決まってくる値である。本発明は、この
各記録媒体の毛管半径rの違いによる浸透時間の違いに
対して、その他の要因を熱的に制御することによって総
合的にインクの乾燥速度を一定にするものである。具体
的には前記浸透速度パラメータを決定するインクの表面
張力γと、インクの粘度ηと、インクの記録媒体に対す
る接触角θ、そして水溶性成分の蒸発量を温度によって
制御することである。
【0039】尚、本発明においては前述したとおり、顔
料と樹脂エマルジョンと糖と高沸点水溶性有機溶剤と水
を含有するインクを使用し、記録媒体を樹脂エマルジョ
ンの最低造膜温度(本実施例では80℃)以上に加熱し
て記録を行う。このため、水溶性成分の蒸発量と、造膜
を生じるインクの粘度ηは温度の影響を多大に受ける。
また、インクの表面張力γと、インクの記録媒体に対す
る接触角θは、主にインクの粘度ηに従って変化するも
のである。従って、本発明は特に、水溶性成分の蒸発量
と、インクの粘度ηを温度によって制御して各記録媒体
によるインクの乾燥速度を一定にするものである。
【0040】例えば、 (a)室温における浸透速度パラメータが0以上10未
満の場合は、記録媒体を、樹脂エマルジョンの最低造膜
温度プラス30℃の温度(本実施例では110℃)に加
熱することで、インクの粘度ηが大きくなり浸透速度は
若干遅くなるものの、水溶性成分の蒸発の効果が大き
く、インクは常温における印字に比べて速く乾燥する。
【0041】(b)また、インクの浸透速度が遅い、或
るいは殆ど浸透しない室温における浸透速度パラメータ
が0未満である場合には、記録媒体を樹脂エマルジョン
の最低造膜温度プラス50℃の温度(本実施例では13
0℃)に加熱することで主に水溶性成分の蒸発の効果に
より、インクの乾燥速度を前記(a)におけるインクの
乾燥時間と同じにすることができる。
【0042】(c)更にまた、記録媒体がインク受容層
を有するようなインクの浸透速度が速く、室温における
浸透速度パラメータが10以上である場合には、浸透に
よるインクの乾燥が速すぎて、形成されたインク画像が
ひび割れてしまう、或るいはインクが記録媒体に定着で
きない等の問題が生じる。そこで記録媒体を樹脂エマル
ジョンの最低造膜温度(本実施例では80℃)以上に加
熱することでインクの粘度ηを大きくし、インクの乾燥
速度を前記(a)及び(b)におけるインクの乾燥時間
と同じにすることができる。但しこのような記録媒体に
おいては、インク受容層を有する場合が殆どであり、イ
ンク受容層が熱的に劣化することから記録媒体を100
℃以上に加熱することは好ましくない。そこで好ましく
は、記録媒体を樹脂エマルジョンの最低造膜温度プラス
10゜Cの温度(本実施例では90℃)に加熱して、形成
されたインク画像がひび割れることなく、また記録媒体
が熱的に劣化することなく、更にまたインクの乾燥時間
を他の記録媒体と同じとするができる。
【0043】以上の説明より、本発明によれば如何なる
記録媒体においても滲み或は混色がなく、また形成され
たインク画像がひび割れること等のないカラー画像を記
録することができる。
【0044】次に、本実施例のインクジェット記録方法
を、主に加熱手段における温度制御について図2に表す
フローチャートで説明する。尚、ここでは装置の動作に
関する詳細な説明は省略する。
【0045】記録開始にあたり、プロセスP1で装置本
体の電源がONされるとプラテン内部に配置されたヒー
タが点灯し、プラテンの表面温度は、プロセスP2の待
機状態になる。本実施例では、この待機状態におけるプ
ラテンの表面温度は、使用するインクにおける樹脂エマ
ルジョンの最低造膜温度の80℃である。
【0046】次に、本装置の使用者は所望のアプリケー
ションソフトにて画像を形成した後、記録を行う際に、
プリンタドライバ上から使用する記録媒体の種類を指定
する。記録媒体の種類は、本実施例で使用するインクか
ら、少なくとも室温における記録媒体に対する浸透速度
パラメータが0未満、0以上10未満、そして10以上
の3段階に大別されるよう設定されている。例えば、室
温において記録媒体が普通紙或は再生紙の様な一般的な
紙類である場合には、浸透速度パラメータは0以上10
未満に値し、また記録媒体がインク受容層を有するよう
な光沢紙或はバックプリント紙或はオーバーヘッドプロ
ジェクタ用紙の場合には、浸透速度パラメータは10以
上に値し、また殆どインクが浸透することのないビニー
ル、ナイロン、或はポリエチレンテレフタレート等の記
録媒体の場合には、浸透速度パラメータは0以下に値す
る。これによりプロセスP3にて、記録装置は記録媒体
に関する情報を受信する。
【0047】次に、電源ON時に80℃に設定されたヒ
ータ表面を、プロセスP4にて受信した記録媒体の情報
に基いて3段階の温度に制御する。室温における浸透速
度パラメータが0未満の場合ヒータ表面を130℃に、
浸透速度パラメータが0以上10未満の場合ヒータ表面
を110℃に、そして浸透速度パラメータが10以上の
場合ヒータ表面を90℃に制御する。
【0048】次に、プロセスP5にて記録命令を受ける
と、ヒータ表面が目的とする温度であることを確認し、
搬送工程の1つであるプロセスP6の給紙動作に入る。
【0049】次に、プロセスP7の紙検知にて、給紙が
正しく行われたかどうかを、センサーによる頭出しの位
置を検知する。用紙なし等により給紙が正しく行われな
かった場合には、プロセスP6に戻り再度給紙をやり直
す。
【0050】プロセスP7にて正しく給紙が行われた場
合には、次に、記録媒体にインク滴を吐出してインク像
を形成するプロセスP8の印字動作を行った後、プロセ
スP9にて記録媒体を排紙する。以上のプロセスにより
記録媒体1ページ分の記録工程が終了となる。
【0051】その後、プロセスP10にて次の記録信号
がある場合には、プロセスP3へ進み、上述の如くそれ
以降のプロセスに従って次の記録を行っていく。また、
次の記録信号がない場合にはプロセスP1へ進み、電源
をOFFして全ての記録を終了とする。また、その後使
用する予定があって電源をOFFしない場合においては
プロセスP2の待機状態である80℃に制御する。但
し、この待機状態において、ある一定時間(本実施例中
では5分に設定)以上次の命令がなく待機状態が続く場
合には、ヒータを消灯し、新たに記録媒体情報を受けた
際に、記録媒体情報に基づいてヒータの温度制御を行
う。
【0052】以上の本実施例によれば、如何なる記録媒
体においても滲み或は混色がなく、また形成されたイン
ク画像がひび割れること等のないカラー画像を記録する
ことができる。
【0053】また、前記した本実施例及び前記した以外
の実施例の滲み、混色、インク画像のひび割れに関する
評価結果を表1に示す。尚、各評価は次のように判定し
た。ここで、その評価×レベルが実使用不可能なレベル
であり、○レベルが好ましい限界レベルであり、◎レベ
ルがより好ましいレベルである。
【0054】滲み或は混色について イエローのベタ記録上にブラックの文字記録を行い、そ
のインク像に滲み或は混色が見られるかどうかを指標に
形成されたインク像を判定した。 ◎:顕微鏡観察において滲み或は混色が見られない。 ○:目視観察において滲み或は混色が見られない。 ×:目視観察において滲み或は混色が見られる。
【0055】ひび割れについて ブラック、イエロー、レッドのベタ記録を行い、そのイ
ンク像にひび割れが見られるかどうかを指標に形成され
たインク像を判定した。 ◎:顕微鏡観察においてひび割れが見られない。 ○:目視観察においてひび割れが見られない。 ×:目視観察においてひび割れが見られる。
【0056】
【表1】
【0057】尚、使用したインク及び記録媒体は表2及
び表3に表わす。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、如何なる記録媒体にお
いても滲み或は混色がなく、また形成されたインク画像
がひび割れること等がなく、高いコントラストを有し、
鮮明性にも優れた記録画像を与えるカラー画像を記録す
ることができるインクジェット記録方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェット記録方法及びイン
クジェット記録装置を用いたインクジェットプリンタの
斜視図である。
【図2】本発明のインクジェット記録方法を説明するた
めのフローチャートである。
【符号の説明】
1:記録媒体 2:給紙トレイ 3:記録ヘッド 4:プラテン 5:キャリッジ 6:駆動装置 7:ヒータ 8:温度感知手段 9:ヒータ制御手段 10:インク容器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体を加熱しながら記録を行なうイ
    ンクジェット記録方法において、 下記式で表される、インクの記録媒体に対する浸透速度
    パラメータ(S)に応じて、記録媒体の加熱温度を制御
    することを特徴とするインクジェット記録方法 S=γ・cos(θ)/η (但し、上記式中のγはインクの表面張力を、θはイン
    クの記録媒体に対する接触角を、そしてηはインクの粘
    度を表す。尚、各値は25゜Cにおける値である)。
  2. 【請求項2】 前記インクが少なくとも顔料と樹脂エマ
    ルジョンと糖と高沸点水溶性有機溶剤と水を含有するイ
    ンクを使用し、記録媒体を樹脂エマルジョンの最低造膜
    温度以上に加熱して記録を行なうことを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記式で表されるインクの記録媒体に対
    する浸透速度パラメータ(S)が、 0≦S<10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマ
    ルジョンの最低造膜温度プラス21゜C〜40゜Cに、 0<Sの場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジョ
    ンの最低造膜温度プラス41゜C〜60゜Cに、 S≧10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジ
    ョンの最低造膜温度〜プラス20゜Cに、 制御することを特徴とする請求項2記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  4. 【請求項4】 前記式で表される、インクの記録媒体に
    対する浸透速度パラメータ(S)が10以上の場合に用
    いる記録媒体が、基材及びインク受容層からなることを
    特徴とする請求項3記載のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 前記基材が透明性を有することを特徴と
    する請求項4記載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 記録媒体を加熱しながら記録を行なうイ
    ンクジェット記録装置において、下記式で表される、イ
    ンクの記録媒体に対する浸透速度パラメータ(S)に応
    じて、記録媒体の加熱温度のスイッチをON又は0FF
    する手段を有することを特徴とするインクジェット記録
    装置 S=γ・cos(θ)/η (但し、上記式中のγはインクの表面張力を、θはイン
    クの記録媒体に対する接触角を、そしてηはインクの粘
    度を表す。尚、各値は25゜Cにおける値である)。
  7. 【請求項7】 前記インクが少なくとも顔料と樹脂エマ
    ルジョンと糖と高沸点水溶性有機溶剤と水を含有するイ
    ンクを使用し、記録媒体を樹脂エマルジョンの最低造膜
    温度以上に加熱して記録を行なうことを特徴とする請求
    項6記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記式で表されるインクの記録媒体に対
    する浸透速度パラメータ(S)が、 0≦S<10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマ
    ルジョンの最低造膜温度プラス21゜C〜40゜Cに、 0<Sの場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジョ
    ンの最低造膜温度プラス41゜C〜60゜Cに、 S≧10の場合は、前記加熱温度を前記樹脂エマルジ
    ョンの最低造膜温度〜プラス20゜Cに、 制御することを特徴とする請求項7記載のインクジェッ
    ト記録装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000335044A (ja) * 1999-04-29 2000-12-05 Hewlett Packard Co <Hp> コンデンサを用いたデータ通信
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