JP4045759B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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    • B41M7/009After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock using thermal means, e.g. infrared radiation, heat

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方式を用いた画像形成方法および画像形成装置に関し、詳しくは、中間転写体表面にインク像を形成した後、記録媒体に転写し、該記録媒体表面にインク像を形成する中間転写型インクジェット記録方式による画像形成方法および画像形成装置、および、記録媒体に直接インク像を形成するインクジェット記録方式による画像形成方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット記録方式を用いた画像形成方法においては、普通紙(Plainpaper)を対象とする記録方式において、インクの乾燥を早めかつ高い濃度を保つために様々な対策を講じられている。
【0003】
すなわち、インクの乾燥を早める方法として、第一には、インク自身の乾燥を早めるために、インクの成分を乾燥し易いものに変更して対応してきた。しかしながら、インク自身が乾燥し易いことから、インクジェット記録ヘッド(以下、単に「記録ヘッド」という場合がある。)の内部でも乾燥が発生し、増粘・固着によるヨレや不吐出が発生して著しい画像品質の低下を招き信頼性を低下させる要因となっていた。また、特にカラー画像を普通紙に記録する場合などは、単位面積当たりのインク打ち込み量が単色カラー画像を含むモノクロ画像の2倍以上になるため、画像にじみ、定着不良、紙のコックリングによるヘッド擦れなどの弊害が発生しやすいという問題があった。
【0004】
第二には、例えば特開昭62−130863号公報に記載されているように、インクの乾燥を早めるために画像形成装置自身にヒーターなどのインク乾燥手段を設けて対応してきた。しかしながら、インクの乾燥を早めるために記録媒体を暖めるときに、インクからの蒸発物質が記録ヘッドの吐出面を濡らし、濡れによるヨレや不吐出が発生して著しい画像品質の低下を招き、信頼性を低下させていた。また、特にカラー画像の場合には、単位時間・単位面積当りのインク打ち込み量がモノクロ画像の2倍以上となり、にじみや定着不良が発生し問題があった。さらに、この傾向は、インクジェット記録速度の高速化に伴ってますます顕著になってきた。
【0005】
第三には、インクの乾燥を助けるために、マルチパス印字方法を工夫し、複数回の繰り返し印字、すなわち、多パスや千鳥印字などの組み合わせによって、一度に打ち込まれるインクの量を制限したり、定着時間を稼いだりしていた。しかし、記録速度の低下を招いたりカラー画像によるインク打ち込み量の増加には対応しきれなかった。
【0006】
一方、高濃度を保つための方法として、第一には、インク成分やインク中の染料濃度を変更することにより、紙面上になるべく多くの染料を残すように工夫していた。しかし、インク自身が乾燥し易いため、記録ヘッドの内部でも乾燥が発生し、増粘・固着によるヨレや不吐出が発生して著しい画像品質の低下を招き信頼性の低下を招く場合があった。
【0007】
第二には、多パスや千鳥印字などの組み合わせ等によって複数回の繰り返し印字を行い、単位面積当たりの染料濃度を増して、高濃度化を図っていた。しかし、逆に定着性を悪くしたり記録速度の低下をもたらしていた。
【0008】
このように、インクジェット記録方式により画像を記録したときには、通常の染料では耐水性がなく、唾や濡れた手で触ると文字がにじむなどの弊害があった。これらの問題を解決するために、顔料インクの使用や耐水染料の使用が試みられているが、いずれも水溶液に対しては不溶化された物を使用しなければならず、記録ヘッド部を詰まらせるなどの問題を有していた。
【0009】
一方、インクに耐水性を持たせるための工夫として、顔料インクの採用も検討されているが、信頼性の低下を避けるために高価な回復手段が必要となったり、またカラー記録時の色味の低下やOHP用紙に記録した場合の光透過性に問題を生じていた。また、耐水インクの採用においては、信頼性の低下を避けるために顔料インクと同様の手段が必要であり、カラー染料に耐水性を持たせると、染料自身の光の吸収スペクトルが広がり、カラー記録時の色再現性の低下などの問題があった。
【0010】
特開昭64−63185号公報では、染料を不溶化する無色のインクをインクジェット記録ヘッドによって記録紙上に付着させる技術が開示されている。また、特開平5−202328号公報では、カルボキシル基を有する化学染料を含むインクと、染料を不溶化するための多価金属塩溶液とを使用して、多価金属塩溶液を印字した後にインクを印字して、耐水性を有すると共にカラーブリードのない画像を得る技術が開示されている。しかしながら、これらの方法では、染料を不溶化する無色のインクや多価金属塩溶液等の溶液が本体内でインクと接触した場合、装置故障を引き起こし、一方、単位面積あたりのインク打ち込み量が単色の場合は約2倍、カラーの場合も最低約1.5倍にもなり、記録媒体のコックリングや定着不良を発生しやすいなどの問題を有していた。
【0011】
さらにまた、上記のような従来技術における課題を解決するために、インクを保持するための吸水性樹脂粒子を記録媒体に塗布し、この吸水性樹脂粒子上にインクジェット記録ヘッドを用いてインクを吐出し、次いで当該吸水性樹脂粒子を記録材に定着させて画像を形成させる画像形成方法および画像形成装置が提案されている(特開平5−96720号公報等)。しかし、吸水性樹脂粒子では、インクの染料との反応が不十分で、耐候性が十分でないという問題を有していた。さらに、吸水性樹脂粒子の膨潤による画像の凹凸、画質劣化、マイグレーションなどの問題も有していた。
【0012】
また、従来のインクジェット記録方式は、インクのミストなどの発生から浮遊インクが記録ヘッドに再付着したり、着弾したインク滴が跳ね返る現象も観察されており、印字下流側の記録ヘッドにそのインク滴が付着する等、記録ヘッド上でも問題を起こす可能性がある。更に高画質を得るためには、記録ヘッドと記録媒体との距離を近づけたり、吐出スピードを高速化して着弾位置の精度を増す必要があり、上記記録ヘッド上における問題が、さらに顕著となってくる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、以上のようなインクジェット記録方式における各種課題を解決することを目的とする。詳細には、本発明は、普通紙等の記録媒体に対する画像の耐水性・耐光性を向上させると共に、普通紙等の記録媒体に対する画像の高画質化、およびインクの乾燥を速めることによる高速化を達成し得る画像形成方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち、画像形成方法に関する第1の本発明は、少なくとも、中間転写体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層を形成する粒子層形成工程と、
該樹脂粒子層に2色以上のインクをインクジェット記録ヘッドから吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを混色可能に保持させて画像を記録する記録工程と、
前記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写し、定着させて画像を形成する転写定着工程と、
を有する画像形成方法であって、前記樹脂粒子が発泡剤を含有し、かつ前記粒子層形成工程と前記記録工程との間に、前記樹脂粒子層を予備加熱するプレヒート工程を含むことを特徴とする画像形成方法である。以下、「第1の画像形成方法」ということがある。
【0016】
第1の本発明の作用および効果は、以下の通りである。
まず、適当な粒子層形成手段によって、中間転写体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層が形成される(粒子層形成工程)。該中間転写体表面に形成された樹脂粒子層には、樹脂粒子間に多数の空隙が生じている。
【0017】
次に、インクジェット記録方式による記録手段によって、前記中間転写体表面に形成された樹脂粒子層にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させて画像を記録する(記録工程)。前記樹脂粒子相互間の空隙に前記インクが有効に保持されるため、インクの乾燥が速まり、カラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害がなく、また、着弾したインク滴が跳ね返る現象も起こらず、記録ヘッド上で問題を起こす懸念がない。そのため、高画質化への様々な対応が可能となる。
【0018】
そして、適当な転写定着手段によって、前記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写し、定着させて画像を形成する(転写定着工程)。前記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写する構成であるため、記録媒体表面の吸水性や乾燥性に左右されること無く、あらゆる種類の記録媒体に画像を形成することができる。また、定着により前記樹脂粒子が溶融し、固化することで樹脂層が形成される際にインクによる画像が当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成された画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オゾン性(以上、「耐候性」と総称する場合がある。)に優れた画像を形成することができる。
【0019】
一方、画像形成方法に関する第2の本発明は、少なくとも、記録媒体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層を形成する粒子層形成工程と、
該樹脂粒子層に2色以上のインクをインクジェット記録ヘッドから吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを混色可能に保持させて画像を記録する記録工程と、
前記インクを保持した樹脂粒子層を定着させて画像を形成する定着工程と、
を有する画像形成方法であって、前記樹脂粒子が発泡剤を含有し、かつ前記粒子層形成工程と前記記録工程との間に、前記樹脂粒子層を予備加熱するプレヒート工程を含むことを特徴とする画像形成方法である。以下、「第2の画像形成方法」ということがある。
【0021】
第2の本発明の作用および効果は、以下の通りである。
まず、適当な粒子層形成手段によって、記録媒体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層が形成される(粒子層形成工程)。該記録媒体表面に形成された樹脂粒子層には、樹脂粒子間に多数の空隙が生じている。
【0022】
次に、インクジェット記録方式による記録手段によって、前記記録媒体表面に形成された樹脂粒子層にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させて画像を記録する(記録工程)。前記樹脂粒子間の空隙に前記インクが有効に保持されるため、インクの乾燥が速まり、カラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害がなく、また、着弾したインク滴が跳ね返る現象も起こらず、記録ヘッド上で問題を起こす懸念がない。そのため、高画質化への様々な対応が可能となる。さらに、記録媒体表面に形成された前記樹脂粒子層にインク画像を記録する構成であるため、記録媒体表面の吸水性や乾燥性に左右されること無く、あらゆる記録媒体に画像を形成することができる。
【0023】
そして、適当な定着手段によって、前記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に定着させて画像を形成する(定着工程)。定着により前記樹脂粒子が溶融し、固化することで樹脂層が形成される際にインクによる画像が当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成された画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オゾン性に優れた画像を形成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
[本発明の作用機構]
まず、本発明の作用機構について、第1の本発明および第2の本発明を併せて説明する。
【0025】
図1は、本発明の作用機構を説明するための画像部における模式断面図である。
図1(a)に示すように、適当な粒子層形成手段によって、転写媒体6の表面に樹脂粒子2により樹脂粒子層8が形成される(粒子層形成工程)。樹脂粒子層8には、樹脂粒子2相互間に多数の空隙が生じている。転写媒体6は、第1の本発明では中間転写体であり、第2の本発明では記録媒体である。
【0026】
次に、インクジェット記録方式による記録手段によって、転写媒体6の表面に形成された樹脂粒子層8に、インクジェット記録ヘッドからインク4を画像様に吐出することで、図1(b)に示すように、樹脂粒子層8の空隙にインク4が保持され、画像が記録される(記録工程)。なお、図1(b)において、Aは画像部を示し、Bは非画像部を示す(図1(c)および(d)において、同様)。
【0027】
このとき、樹脂粒子2相互間の空隙にインク4が有効に保持されるため、インク4の乾燥が速まり、カラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害がなく、また、着弾したインク滴が跳ね返る現象も起こらず、記録ヘッド上で問題を起こす懸念がない。そのため、高画質化への様々な対応が可能となる。
【0028】
そして、転写媒体6が中間転写体である場合には、図1(c)に示すように、適当な転写手段によって、インク4を保持した樹脂粒子層8が記録媒体6’に転写される。転写媒体6が記録媒体である場合には、この工程は省略される。そして、適当な定着手段によって、転写媒体6(記録媒体6’)表面の樹脂粒子層8が定着されて、図1(d)に示すように、画像部14と非画像部12とからなる画像が形成される(以上、転写定着工程または定着工程)。なお、図1(c)に示す転写と図1(d)に示す定着とは、同時に行われてもよい。
【0029】
本発明によれば、このように転写媒体6表面に形成された樹脂粒子層8にインク画像を記録する構成であるため、転写媒体6や記録媒体6’表面の吸水性や乾燥性に左右されること無く、あらゆる記録媒体に画像を形成することができる。すなわち、本発明の構成は、粒子層形成工程により記録媒体や中間転写体の表面をインクジェット適性に優れたものに制御した上で、該表面にインクジェット記録を行うものである。
【0030】
また、定着により樹脂粒子が溶融し、固化することで樹脂層が形成される際にインクによる画像が当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成された画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オゾン性(以上、「耐候性」と総称する場合がある。)に優れた画像を形成することができる。
【0031】
[本発明の画像形成方法]
次に、本発明の画像形成方法について、必須の各工程毎に説明する。なお、以下の説明は、特に断りの無い限り、第1の本発明と第2の本発明との双方に適用される。
【0032】
(粒子層形成工程)
粒子層形成工程では、中間転写体または記録媒体表面に、樹脂粒子により樹脂粒子層を形成する。
【0033】
本発明の画像形成方法に用いられる樹脂粒子について以下に説明する。
本発明において樹脂粒子に求められる条件は、形成される樹脂粒子層において、樹脂粒子間の空隙にインクを保持し得る性質を有することであり、その他は特に制限されない。ただし、粒子層形成工程が、前記樹脂粒子を摩擦帯電させて、電界転写によって中間転写体表面に樹脂粒子層を形成する工程である場合には、前記樹脂粒子に帯電性が要求されるので、前記樹脂粒子としては絶縁物質であることが望ましく、また、記録媒体に熱溶融により定着させるために熱溶融性を有していることが望ましい。
【0034】
また、前記樹脂粒子としては、インクを保持した後や定着後の混色状態を良好なものとし、かつ色再現性に優れる画像を得るためには、透明物質であることが望ましい。
さらに、前記樹脂粒子には、必要に応じて荷電制御剤、クリーニング剤、離型向上剤、流動化剤、充填剤、固体微粒子等、電子写真用のトナー粒子として通常用いられる添加剤を含む(内添および外添)ことが望ましい。
【0035】
前記樹脂粒子を帯電する方法としては、特に制限はないが、一般的には絶縁性粒子の帯電方法として広く知られている、電子写真方式の現像におけるトナーの帯電方法を応用すればよい。この方法は大きく分けて二つの方法がある。一つは絶縁性粒子を他の物質と摺擦させる方法であり、もう一つの方法は絶縁性粒子をキャリアと呼ばれる粒子と混ぜた二成分混合物質を撹拌混合して帯電する方法である。いずれの方法においても、樹脂粒子としては絶縁性の粒子であることが望ましく、体積抵抗で1012Ω・cm以上であることが好ましく、1014〜1015Ω・cmの範囲であることがより好ましい。樹脂粒子の帯電性は、材料選択と前記その他の成分の介在により制御することが可能である。
【0036】
前記樹脂粒子としては、インクを受容することによって良好にインクを保持する機能を有するものであることが望ましい。更に、第1の本発明においては、記録媒体に樹脂粒子層を転写する際に、熱溶融して記録媒体に容易に転写定着されて転写画像が形成される機能を有し、第2の本発明においては、記録媒体表面の樹脂粒子層が熱溶融して記録媒体に容易に定着されて定着画像が形成される機能を有することが望まれる。
【0037】
つまり、本発明に用いられる樹脂粒子としては、非水溶性の熱可塑性樹脂からなる微粒子であれば、いずれも使用することができる。該樹脂粒子として更に、多孔性のものを使用すれば、当該樹脂粒子相互間に形成される空隙のみではなく、樹脂粒子自身が有する空隙にもインクが保持されるので、樹脂粒子層のインク保持性をより向上させることができ、薄い樹脂粒子層厚でより多くのインクを保持することが可能となる。更に、樹脂粒子層厚を薄くすることは、画像の転写がより容易となるだけではなく、元の記録媒体の柔軟性や表面性を損なうことなく画像記録物が得られる。
【0038】
前記樹脂粒子として使用可能な、熱可塑性樹脂からなる微粒子の具体的な材料としては、例えば、ポリエチエレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリル酸誘導体、ポリアクリル酸アミド、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロース系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、チオコール、ポリスルフォン、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルピロリドン、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの親水性モノマーの単独重合体および共重合体;スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのモノマーとの共重合体;水溶性ポリエステル、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロースなど;その他これらの樹脂の共重合物等が挙げられる。
【0039】
本発明においては、これらの中でも、特にポリエステル、ポリスチレン、ナイロン6およびナイロン12やそれらの共重合体からなる熱可塑性樹脂微粒子を使用することが好ましい。また、従来電子写真用のトナーに用いられているバインダーと混合して用いてもよい。即ち、前記樹脂粒子として、これら材料からなる微粒子を用いた場合には、インクジェット記録によるインク中の着色剤の発色が良好となり、特に鮮明な画像を得ることができる。
【0040】
前記樹脂粒子に内添することが可能な荷電制御剤としては、ニグロシン染料、脂肪酸金属塩、アゾ系合金染料などが挙げられ、その他の添加剤としてはコロイダルシリカ、アルミナ、金属石鹸、ポリ弗化ビニリデンなどが挙げられる。
樹脂粒子に内添または外添することができる固体微粒子としては、公知の各種無機微粒子および有機微粒子を挙げることができる。
【0041】
かかる無機微粒子の例としては、炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウムおよび重質炭酸カルシウム)、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、シリカ(合成非晶質シリカおよびコロイダルシリカ等)、アルミナ、アルミナ水和物、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料等を挙げることができる。
【0042】
これら無機微粒子は、1次粒子のままで樹脂粒子中に均一に分散された状態で用いても、また、2次凝集粒子を形成してバインダー中に分散された状態で用いても構わない。
【0043】
一方、前記有機微粒子の例としては、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等が挙げられる。
【0044】
本発明においては、高い濃度を達成し、鮮明な画像を記録し、低コストで製造できる等の点より、無機微粒子として、アルミナ微粒子、アルミナ水和物微粒子、シリカ微粒子および炭酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1の無機微粒子を用いることが好ましい。
【0045】
本発明に好ましく用いられるアルミナまたはアルミナ水和物微粒子は、半径が3〜10nmであって、細孔容積の和が0.2〜2ml/gである多孔質アルミナまたはその水和物である。細孔容積の測定手段は、アルミナまたはアルミナ水和物微粒子の乾燥固形分に対して、公知の窒素吸着法により測定することができる。
【0046】
アルミナまたはアルミナ水和物微粒子は、結晶性であっても非晶質であってもよく、また、形状は不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用することができる。
【0047】
本発明に用いられるシリカ微粒子としては、従来インクジェット記録の分野で公知の各種のシリカ微粒子を挙げることができ、例えば、湿式または気相法で合成された合成シリカ、コロイダルシリカ、1次粒子が凝集して2次粒子を形成している多孔質シリカ、任意の形状のシリカを使用することができる。当該シリカ微粒子としては、例えば特開昭55−51583号公報および同56−148583号公報等に記載された合成非晶質シリカ;特開昭60−204390号公報に記載された気相法により合成されたシリカ超微粒子;特開昭60−222282号公報に記載されたフッ素を含有する合成不定形シリカ;特開昭60−224580号公報および同62−178384号公報に記載されたシランカップリング剤により表面処理された合成不定形シリカ;特開昭62−183382号公報および同63−104878号公報に記載された球状シリカ;特開昭63−317381号公報に記載されたNa2O含有量が0.5質量%以上である合成シリカ微粒子;特開平1−115677号公報に記載された比表面積が100m2/g以上の合成シリカ微粒子;特開昭62−286787号公報に記載されたアルミナ表面処理された合成シリカ微粒子;特開平1−259982号公報に記載されたCa、MgまたはBaで表面処理された合成シリカ微粒子、吸油量が180ml/g以上の合成シリカ微粒子;特開昭57−14091号公報に記載されたコロイダルシリカ;特開昭60−219084号公報、特開平6−92011号公報、同6−297830号公報および同7−81214号公報に記載されたカチオン性コロイダルシリカ;特開平5−278324号公報および同7−81214号公報に記載された数珠状に連結した、または分岐したコロイダルシリカ;等を挙げることができる。
【0048】
しかしながら、高い画像光沢と高い空隙容量を得るためには、平均粒径が7〜30nmのシリカ超微粒子を用いることが好ましい。このシリカ微粒子は表面をカチオン変性されたものであってもよく、また、Al、Ca、MgおよびBa等で処理されたものであってもよい。
【0049】
本発明に好ましく用いられる炭酸カルシウムとしては、例えば、特開昭57−120486号公報、同57−129778号公報、同58−55283号公報、同61−20792号公報に記載された、特定の比表面積を有する軽質炭酸カルシウム;特開昭63−57277号公報およぼ特開平4−250091号公報に記載された針柱状炭酸カルシウム;特開平3−251487号公報に記載された特定の針状1次粒子が凝集して2次粒子を形成した炭酸カルシウム微粒子;特開平4−250091号公報および同4−260092号公報に記載された特定の吸油量を有する針柱状の斜方晶アルゴナイト炭酸カルシウム;特開平7−40648号公報に記載された球状沈降性炭酸カルシウム;等が挙げられる。
【0050】
本発明に用いられる樹脂粒子に炭酸カルシウムを添加する場合、高い画像光沢と高い空隙容量が得られることから、粒径が約0.1μm以下の炭酸カルシウム微粒子を使用することが好ましく、特に平均粒径が10〜50nmの炭酸カルシウム微粒子を使用することが好ましい。
【0051】
本発明に用いられる樹脂粒子の製造方法は、特に限定されないが、例えば、電子写真におけるトナーの作製方法として公知の粉砕方法または重合法によって作製される。
粉砕方法は、外添剤以外の上記構成要素を適宜溶融混合し、粉砕して分級することにより作製する方法である。当該粉砕方法では、樹脂やその他の添加剤を粉体混合し、次いで十分な熱を加えて樹脂を溶融するとともにせん断力を加えて樹脂中に添加剤を分散させ、その後、この溶融混練物を冷却し、粉砕、分級する事で目的の粒径・粒度分布の樹脂粒子を得ることができる。
【0052】
これに対して重合法は、独立したポリマー粒子をモノマーから形成し、このポリマー粒子にその他の添加剤などを内包または複合させ、樹脂粒子とするものであり、懸濁重合法(Suspension Polymerization Method)および乳化重合会合法(Emulsion Polymerization and Coagulation Method)が代表的である。これら重合法は、得られる樹脂粒子の代表的物性として、製造条件の最適化により、シャープな粒度分布と、粒子形状を球形から必要によっては楕円形まで制御することができるところに特徴を有する。
【0053】
前記樹脂粒子の形状としては、特に制限はないが、既述の如く樹脂粒子自身に微細孔を有することが好ましいことから、表面積の大きな不定形が好ましい。ただし、粒径を精度に制御して得られる前記重合法による球形粒子も、インク画像の精細性を制御できる観点より、好ましく用いられる。
【0054】
前記樹脂粒子としては、少なくとも発泡剤の他、熱溶融性樹脂を含有させることも好ましい態様である。前記樹脂粒子に発泡剤を含有させ、後述のプレヒート工程において、前記樹脂粒子に含有される発泡剤を発泡させて、樹脂粒子自身に空隙を生じさせることで、記録工程におけるインクジェット記録によるインク画像を保持させる空隙面積を増大させることができる。
【0055】
発泡剤の態様としては、低温で気化する低沸点物質(常温で液体状態であっても固体状態であってもよい。)を内包するマイクロカプセル粒子の発泡剤(以下、「マイクロカプセル型発泡剤」という場合がある。)が挙げられる。マイクロカプセル型発泡剤は、発泡性が高い点で好ましい。マイクロカプセル型発泡剤において、マイクロカプセル中に内包されている低沸点物質は、少なくとも後述のプレヒート工程における加熱温度よりも低い温度で気化することが必要であり、具体的には100℃以下で気化する物質であることが好ましく、より好ましくは50℃以下、さらに好ましくは25℃以下である。但し、マイクロカプセル型発泡剤の熱応答性は、芯材である低沸点物質の沸点のみならず、壁材の軟化点にも依存するので、低沸点物質の好ましい沸点範囲は前記範囲には限定されない。
低沸点物質としては、例えば、ネオペンタン、ネオヘキサン、イソペンタン、イソブチレン、イソブタン等が挙げられる。中でも、マイクロカプセルの壁材に対して安定で、熱膨張率の高いイソブタンが好ましい。
【0056】
マイクロカプセル型発泡剤におけるマイクロカプセルの壁材は、樹脂粒子の製造工程で用いられる種々の溶剤に対して耐溶剤性を有するとともに、マイクロカプセルに内包される低沸点物質が気化した際に、気体に対して非透過性を有する材料が好ましい。また、後述のプレヒート工程における加熱温度よりも低い温度で前記壁材が軟化し、膨張する必要がある。
【0057】
マイクロカプセル型発泡剤におけるマイクロカプセルの壁材としては、一般的にマイクロカプセルの壁材として従来使用されているものを広く使用することができる。例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリアクリル酸エステル等の単重合体、これらの共重合体が好ましく用いられる。中でも、塩化ビニリデンとアクリルニトリルとの共重合体が、前記樹脂粒子中の樹脂との接着性が高い点、耐溶剤性が高い点で好ましい。
【0058】
本発明に用いられる樹脂粒子中の発泡剤の含有量としては、発泡剤の種類によって好ましい範囲が異なるが、通常は、5質量%〜50質量%、好ましくは10質量%〜40質量%である。発泡剤の含有量が5質量%未満であると、樹脂粒子の熱膨張が実用上不十分となる場合があり、一方、50質量%を越えると、樹脂粒子中の熱可塑性樹脂の割合が相対的に不足し、充分な定着性が得られない等の問題が生じる場合がある。
【0059】
前記樹脂粒子の粒径としては、インク保持性、画像の鮮明性の点から、体積平均粒径として、0.5〜100μmの範囲内であることが好ましく、1.0〜50μmの範囲内であることがより好ましく、1.0〜20μmの範囲内であることがさらに好ましく、3〜15μmの範囲であることが特に好ましい。前記樹脂粒子の粒径が、あまりに小さすぎると樹脂粒子相互の空隙が細かくなり、充分なインク保持性が得られ難くなる他、樹脂粒子の流動性が悪くなり、樹脂粒子形成前における帯電性も低下して、均一な樹脂粒子層を中間転写体や記録媒体表面に形成しにくくなる可能性がある。一方、前記樹脂粒子の粒径が、あまりに大きすぎると樹脂粒子相互の空隙が大きくなりすぎ、画像の解像度が低くなり、鮮明な画像が得られなくなる場合がある。
【0060】
前記樹脂粒子の大きさに関して、粒子直径:D(μm)は、記録工程におけるインクジェット記録ヘッドからのインクの単位面積当たりの打ち込み量:V(μg/mm2)・インク滴の大きさVd(ng/dot)・記録速度f(KHz)と深く関係し、f・V・Vdが大きいほどDは小さいことが望ましい。
【0061】
更に、本発明で用いられる樹脂粒子としては、インクジェット記録ヘッドで画像を形成した後の定着工程あるいは転写定着工程において、電子写真技術で使われている定着技術の適用を可能にするような材料を用いることが好ましい。この点から、前記樹脂粒子に使用する熱可塑性樹脂としては、融点が70℃〜200℃の範囲のものが好ましく、80℃〜180℃の範囲のものがより好ましく、100℃〜150℃の範囲のものが更に好ましい。
【0062】
70℃よりも融点が低いものを使用した場合には、物流時または保管時の条件によっては、樹脂粒子が溶融してブロッキングしてしまう恐れがある。一方、融点が200℃よりも高い樹脂を使用した場合には、転写する際に高いエネルギーが必要となってしまうと同時に転写定着装置に適用できる耐熱性材料の選択範囲が非常に限られてしまうという問題を生ずる場合がある。そして、その結果、装置が大掛かりなものになり、簡単に記録材上に転写定着画像を形成することが困難となる。
【0063】
上記のような樹脂粒子で構成される中間転写体表面あるいは記録媒体表面の樹脂粒子層の好ましい層厚としては、1〜100μmの範囲が好ましく、5〜50μmの範囲がより好ましく、10〜30μmの範囲が更に好ましい。また、後述の記録工程におけるインクジェット記録のインク打ち込み量に応じて、樹脂粒子の中間転写体表面あるいは記録媒体表面への付着量をコントロールしてもよい。インク打ち込み量が多い場合は付着量を多く、逆にインク打ち込み量が少ない場合には付着量を少なくすることが好ましい。
【0064】
樹脂粒子層の形成工程で、中間転写体表面あるいは記録媒体表面に安定的に形成できる層厚みには限界があり、その層厚が厚過ぎると、その後の転写定着あるいは定着に多くのエネルギーが必要になること、転写定着あるいは定着後の記録媒体における剛性や柔軟性が、元の状態と大きく異なってしまうこと、画質が悪くなること、等の問題が生じる場合がある。一方、樹脂粒子層の層厚が薄過ぎると、インクを保持するための空隙を有する部分の層厚も薄くなり、インクが充分に保持され難いため、高精細な画像の形成が困難となる。
【0065】
また、予め前記樹脂粒子の中に離型剤を含ませることも可能である。かかる樹脂粒子としては、カルナウバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カスターワックス等のワックス類;ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、メチルヒドロキシステアレート、グリセロールモノヒドロキシステアレート、グリセロールモノヒドロキシステアレート等の高級脂肪酸、或いはその金属塩、エステル等の誘導体;ポリアミド系樹脂、石油系樹脂、ロジン誘導体、クロマン−インデン樹脂、テルペン系樹脂、ノボラック系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、酸化ポリオレフィンのオレフィン系樹脂、ビニルエーテル系樹脂;等が挙げられる。
【0066】
樹脂粒子層の形成方法としては、特に制限はないが、前記樹脂粒子として帯電性を備えるものを用い、これを摩擦帯電させて、電界転写によって中間転写体表面あるいは記録媒体表面に樹脂粒子層を形成する方法によることが容易である。すなわち、当該方法は、前記樹脂粒子として帯電性を備える絶縁物質を用い、これを攪拌等することにより相互に擦り合せ、帯電させる。
【0067】
そして、中間転写体の場合には、その表面を予め前記樹脂粒子とは逆極性に帯電しておき、前記帯電された樹脂粒子を接触あるいは近接させることで、静電的に吸引させ前記樹脂粒子を載せて樹脂粒子層を形成する。記録媒体の場合には、該記録媒体を前記帯電された樹脂粒子を接触あるいは近接させた状態で、その裏面から静電的に吸引することで、前記記録媒体に前記樹脂粒子を載せて樹脂粒子層を形成する。中間転写体に対して、後者の方法を適用してもよい。
かかる静電転写による樹脂粒子層の形成方法は、電子写真の分野において、トナーを感光体の表面に現像したり、トナーを感光体の表面から転写媒体の表面に転写する際に適用される方法である。
【0068】
中間転写体の表面を逆極性に帯電させるための帯電方式としては、特に制限されず、公知の方法、例えば、例えば中間転写体に接触した導電性ゴムロールに電圧を印加して帯電する方法や、中間転写体に設けられた導電層にバイアス電位を与える方法等を適用することができる。中間転写体の表面を必要な電位レベルに帯電させ得る方法であれば、どのような方法でもあってもよい。
前記樹脂粒子を摩擦帯電させる際には、電子写真の分野において用いられるキャリアと同様の機能を有する材料を併用してもよい。前記樹脂粒子の帯電量としては、10μc/g〜50μc/gの範囲が望ましい。
【0069】
さらに、本発明においては、電子写真の分野において、公知の方法である感光体を用いた方法、具体的には、以下に示す▲1▼〜▲4▼の各工程からなる方法により樹脂粒子層の形成を行うことが好ましい。
▲1▼感光体表面を帯電する帯電工程、
▲2▼該感光体表面を露光する露光工程、
▲3▼前記感光体表面の前記露光部位に、摩擦帯電された前記樹脂粒子を付着させる付着工程、
▲4▼前記感光体表面に付着した樹脂粒子を、電界転写によって前記中間転写体表面あるいは前記記録媒体表面に転写して樹脂粒子層を形成する付着粒子転写工程。
【0070】
本発明において、上記▲1▼〜▲4▼の各工程は、電子写真の分野において公知の方法・条件が問題無く適用可能である。
▲1▼の帯電工程においては、接触方式あるいは非接触方式の公知の帯電器により、感光体表面が均一に帯電される。前記樹脂粒子として負帯電性のものを用いる場合には、感光体表面が負に帯電される。
【0071】
▲2▼の露光工程においては、前記感光体表面における樹脂粒子層を形成すべき領域に露光が施される。樹脂粒子層を形成すべき領域としては、前記中間転写体表面あるいは前記記録媒体表面の全面であっても、後述の記録工程でインクジェット記録される領域(画像部位)乃至その周辺のみであっても構わない。後者の場合、画像部位のみであっても、その周辺まで余裕を持って前記樹脂粒子層を形成してもよい。樹脂粒子層を画像部位乃至その周辺のみに形成することにより、前記樹脂粒子の使用量を抑えることができ、コスト的に有利なばかりか、本発明の画像形成装置における樹脂粒子の供給タンクの容量を小さくすることができ、装置の小型化を図ることも可能となる。
【0072】
前記樹脂粒子層を画像部位乃至その周辺のみに形成するには、前記露光工程において、画像信号に基づいて、前記露光部位が画像部乃至その周辺となるように、前記感光体表面を露光することが好ましい。本発明において、画像そのものを記録する役割を担うのは、後述のインクジェット記録による記録工程であるが、当該記録工程における記録のために入力される画像情報を、前記露光工程における露光領域の設定にも流用することとすれば、容易に所望の領域に樹脂粒子層を形成することができる。
【0073】
以上、主として、樹脂粒子として絶縁性粒子を用いて現像する方式について説明したが、導電性を有する樹脂粒子を用いても、従来公知の導電性トナーの現像方式と同様にして、樹脂粒子を中間転写体あるいは記録媒体に付着させることができる。
【0074】
第1の本発明においては、前記樹脂粒子層は中間転写体に形成される。かかる中間転写体としては、円筒状であっても無端ベルト状であっても構わないが、張架させることにより装置設計が容易で、かつ装置の小型化を図ることが可能な無端ベルト状のものが好ましい。
【0075】
前記中間転写体が円筒状の場合は、金属性の円筒状基体表面に、少なくとも離型層が形成されてなるものが好ましい。一方、前記中間転写体が無端ベルト状の場合は、少なくともベース層と離型層とを有するものが好ましい。このように離型層が設けられることによって、既述の優れた特性を有する樹脂粒子層を、記録媒体表面に、効率よく且つ容易に転写定着して画像を形成することが可能となる。例えば、画像が形成されている中間転写体表面の樹脂粒子層を、記録媒体表面に転写定着した後、該記録媒体を中間転写体から剥離しようとする場合に、記録媒体が中間転写体に巻きついたり、転写された樹脂粒子層が中間転写体と共に剥がれてしまったり、転写層の一部が基材上に残ってしまったりして、画像が乱れてしまうといった不具合を有効に防止することができる。
【0076】
上記離型層に用いられる材料としては、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコン共重合体、フルオロシリコーン樹脂、フッ素樹脂(例えばテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン)、フッ素ゴムなどが挙げられる。かかる離型層の厚さとしては、特に限定されないが、1〜300μmの範囲内とすることが好ましい。
【0077】
前記中間転写体が無端ベルト状の場合、前記中間転写体において使用する、上記したような離型層を保持させるための基材(ベース層)としては、装置内における繰り返し周動搬送が可能であって、且つ転写定着の際に必要な耐熱性を有するものであれば、いずれの基材も使用できる。具体的には、ポリイミド樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルファン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミド等の耐熱性の高い樹脂、ニッケルやステンレスなどの金属薄膜、等のような柔軟性のある基材等が挙げられる。
【0078】
前記中間転写体の基材として、柔軟性のあるものを用いることによって、中間転写体を小径の張架ロールに張架させてスムーズに周動搬送することが可能である。また、記録媒体への転写定着領域において、弾性体の張架ロールに巻きつけられた中間転写体が弾性体ロールの変形に密着して変形することができるので、転写定着効率が高い。さらに、記録媒体として、平面以外の形状の記録紙たとえばエンボス紙などを用いた場合においても、良好な転写画像の形成が可能となる点で好ましい。さらに、帯電を防止するために、例えばカーボンブラック等の導電材を分散させることもできる。
【0079】
基材の柔軟性が不充分な場合には、基材と離型層との間に弾性層を介在させることも可能である。弾性層の厚さとしては、特に限定されないが、記録媒体として一般的な記録紙の表面の凹凸から考慮すると、30μm〜300μmの範囲内とすることが好ましい。また、弾性層の材料としては、その目的からシリコーンゴムが最適である。
【0080】
無端ベルト状の中間転写体の基材(ベース層)の厚さとしては、繰り返しの周動搬送を可能とする剛性と柔軟性とを両立できる範囲であることが好ましく、10〜200μmの範囲が好ましく、30μm〜100μmの範囲がより好ましい。30μm未満では剛性が弱く、周動搬送中に皺になったり、両端のエッジ部分に亀裂が生じてしまう場合がある。逆に200μmを超えると、上述した柔軟性を確保できない場合がある。
【0081】
前記基材の表面に離型層や弾性層を形成する方法については、特に限定されないが、離型層や弾性層を構成するための好適な材料を、適当な溶剤に溶解または分散させて塗工液を調製し、該塗工液を塗工して焼き付ける方法や、離型層や弾性層を構成するための好適な材料からフィルムを形成し、該フィルムを基材表面にラミネートする方法や、押し出し成型する方法等が挙げられる。
【0082】
前記塗工液の塗工方法としては、ロールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、シムサイザー法、スプレーコート法、グラビアコート法およびカーテンコーター法等が挙げられる。
【0083】
後述のプレヒート工程や加熱工程において、電磁誘導によって前記中間転写体表面の樹脂粒子層を加熱または予備加熱する場合には、前記中間転写体に発熱層を含ませてもよい。電磁誘導によって前記中間転写体の前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を加熱または予備加熱することができる。
【0084】
上記発熱層には、電磁誘導作用を生ずる金属が用いられる。かかる金属としては、例えばニッケル、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、スチール、クロムなどが選択可能である。これらのうちコスト、発熱性能、および加工性を考慮すれば、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄が適しており、特に銅が好ましい。なお、ベース層として薄膜金属を用いた場合には、それ自身が発熱層になり得るので、特別に発熱層を設けなくともよい。その場合、本発明において、当該ベース層を発熱層と称する。
電磁誘導による発熱層の加熱(以下、単に「電磁誘導加熱」という場合がある。)の原理については、後述する。
【0085】
第2の本発明においては、前記樹脂粒子層は記録媒体に直接形成される。かかる記録媒体としては、後述の定着工程の際に必要な耐熱性を有するものであれば、何ら制限されない。すなわち、第2の本発明では、インクジェット適性の低い表面状態の記録媒体に対しても、その表面に樹脂粒子層を形成することで、インクジェット適性に優れた表面状態の記録媒体が形成されるため、実質的に記録媒体の表面性状を選ばないからである。
【0086】
具体的には、例えば、普通紙、OHP用紙、コピー用紙、わら半紙、コート紙、画用紙、ボール紙等、あらゆる記録媒体が対象となる。ただし、インクジェット記録用紙であっても勿論構わない。
【0087】
(記録工程)
記録工程では、中間転写体または記録媒体表面に形成された樹脂粒子層に、インクジェット記録ヘッドからインクを吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させて画像を記録する。すなわち、前記樹脂粒子層に、インクジェット記録方式により画像が記録される(以下、単に「インクジェット記録」という場合がある。)。
【0088】
上記インクジェット記録に供されるインクについて説明する。
当該インクとしては、従来よりインクジェット記録に用いられている各種インクを問題無く用いることができる。かかるインクとしては、一般に、少なくとも着色剤、水溶性有機溶媒および水から構成され、さらに必要に応じてその他の成分が含まれる。
【0089】
(水溶性有機溶媒)
前記インクに使用される水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコール誘導体、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、あるいは、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、1,1,1−トリス(ヒドロキシルメチル)プロパン、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール類等を用いることができる。
【0090】
これら水溶性有機溶媒は、単独で使用しても、あるいは、二種類以上を混合して使用してもよい。前記インク中の前記水溶性有機溶剤の含有量については特に制限はないが、インク全質量の5〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは、インク全質量の5〜40質量%である。
【0091】
(水)
前記インクに使用される水は、一般の水が全て用いられるが、特に不純物が混入することを防止するため、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水を使用することが好ましい。
【0092】
(着色剤)
前記インクに使用される着色剤は、染料であっても顔料であっても構わない。着色剤として染料を用いた場合、記録ヘッドのノズルにおける目詰まりを生じることが抑制されると共に、本発明においては、後述の転写定着工程または定着工程後の定着画像で、前記樹脂粒子の溶融によりインク画像が溶融樹脂に取り込まれ、樹脂に保護された状態となるため、染料インクの弱点でもある耐水性、耐光性および耐オゾン性といった耐候性が各段に向上する。一方、着色剤として顔料を用いた場合、元々の顔料自身の耐候性が、樹脂の保護により一層向上する。
【0093】
前記インクに使用可能な染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、油性染料等いずれも挙げることができる。本発明において好ましい染料は、水溶性アニオン性染料である。
【0094】
水溶性アニオン性染料としては、具体的には例えば、
C.I.ダイレクトブラック−2,−4,−9,−11,−17,−19,−22,−32,−80,−151,−154,−168,−171,−194,−195;
【0095】
C.I.ダイレクトブルー−1,−2,−6,−8,−22,−34,−70,−71,−76,−78,−86,−112,−142,−165,−199,−200,−201,−202,−203,−207,−218,−236,−287,−307;
【0096】
C.I.ダイレクトレッド−1,−2,−4,−8,−9,−11,−13,−15,−20,−28,−31,−33,−37,−39,−51,−59,−62,−63,−73,−75,−80,−81,−83,−87,−90,−94,−95,−99,−101,−110,−189,−227;
【0097】
C.I.ダイレクトバイオレット−2,−5,−9,−12,−18,−25,−37,−43,−66,−72,−76,−84,−92,−107;
C.I.ダイレクトイエロー−1,−2,−4,−8,−11,−12,−26,−27,−28,−33,−34,−41,−44,−48,−58,−86,−87,−88,−132,−135,−142,−144,−173;
【0098】
C.I.フードブラック−1,−2;
C.I.アシッドブラック−1,−2,−7,−16,−24,−26,−28,−31,−48,−52,−63,−107,−112,−118,−119,−121,−156,−172,−194,−208;
C.I.アシッドブルー−1,−7,−9,−15,−22,−23,−27,−29,−40,−43,−55,−59,−62,−78,−80,−81,−83,−90,−102,−104,−111,−185,−249,−254;
【0099】
C.I.アシッドレッド−1,−4,−8,−13,−14,−15,−18,−21,−26,−35,−37,−52,−110,−144.−180,−249,−257;
C.I.アシッドイエロー−1,−3,−4,−7,−11,−12,−13,−14,−18,−19,−23,−25,−34,−38,−41,−42,−44,−53,−55,−61,−71,−76,−78,−79,−122
等や、下記一般式(I)あるいは一般式(II)で表される構造の染料が挙げられる。
【0100】
・一般式(I)
【化1】
Figure 0004045759
【0101】
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に下記の式(1)または式(2)で表される基を表し、YおよびZはそれぞれ独立に水素原子または−SO3Mを表す。また、Mは対イオンを表し、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、および置換アンモニウムイオンからなる群から選ばれるイオンである。)
【0102】
【化2】
Figure 0004045759
【0103】
(式中、A、EおよびGはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、−OH、および−COOMからなる群から選択される基を表す。J、L、QおよびWはそれぞれ独立に水素原子、−OH、−NH2、および−SO3Mからなる群から選択される基を表す。また、Mは対イオンを表し、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、および置換アンモニウムイオンからなる群から選ばれるイオンである。)
【0104】
・一般式(II)
【化3】
Figure 0004045759
【0105】
(式中、Yは、水素原子、メチル基、メトキシ基、アセチルアミノ基、またはニトロ基を表し、ベンゼン環Aの3位の炭素原子と共に更にベンゼン環を形成してもよい。Xは、アセチル基、ベンゾイル基、パラトルエンスルホニル基、または4−クロル−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル基を表す。M4、M5、およびM6は対イオンを表し、各々、アルカリ金属、アンモニウムおよびアミン類の中から選択される塩基である。)
【0106】
これら染料は、単独で用いても、あるいは、複数種類のものを混合して用いてもよい。前記インク中のこれら染料の含有割合は、インク全質量に対し0.1〜10質量%の範囲が好ましく、0.1〜4質量%の範囲がより好ましい。
【0107】
前記インクに使用可能な顔料としては、有機顔料、無機顔料、いずれも挙げることができる。
具体的には、黒色では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられ、例えばRaven7000、Raven5750、Raven5250、Raven5000 ULTRAII、 Raven 3500、Raven2000、Raven1500、Raven1250、Raven1200、Raven1190ULTRAII、Raven1170、Raven1255、Raven1080、Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R、Regal330R、Regal660R、Mogul L、Black Pearls L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black 18、Color Black FW200、Color Black S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex35、 PrintexU、 PrintexV、 Printex140U、Printex140V、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black4(以上デグッサ社製)、Nおo.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を使用することが出来るが、これらに限定されるものではない。
【0108】
シアン色では、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:1、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:34、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0109】
マゼンタ色では、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0110】
イエロー色では、C.I.Pigment Yellow−1、C.I.Pigment Yellow−2、C.I.Pigment Yellow−3、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14 、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−73、C.I.PigmentYellow−74、C.I.Pigment Yellow−75、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.Pigment Yellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0111】
黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色または淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用してもよい。また、本発明のために、新たに合成した顔料でもよい。
【0112】
これら顔料は、単独で用いても、あるいは、複数種類のものを混合して用いてもよい。本発明においてインクに用いられる顔料は、インク全質量に対し0.5〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは2〜10質量%の範囲で使用される。
【0113】
(顔料分散剤)
前記インクに顔料を使用した場合、併せて顔料分散剤を用いることが望ましい。前記インクに使用可能な顔料分散剤としては、高分子分散剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0114】
前記高分子分散剤としては、親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体であれば有効に使用できる。親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体としては、縮合系重合体と付加重合体とが使用できる。縮合系重合体としては公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体としてはα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの付加重合体が挙げられる。親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーと疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーを適宜組み合わせて共重合することにより目的の高分子分散剤が得られる。また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体も用いることができる。
【0115】
親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、りん酸基等を有するモノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
【0116】
疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
【0117】
好ましい共重合体の例としては、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。またこれらの重合体に、ポリオキシエチレン基、水酸基を有するモノマーを適宜共重合させてもよい。
【0118】
共重合体は、ランダム、ブロック、およびグラフト共重合体等いずれの構造でもよい。また、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアルギン酸、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックコポリマー、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリアミド類、ポリビニルイミダゾリン、アミノアルキルアクリレート・アクリルアミド共重合体、キトサン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類とその誘導体等も使用できる。
【0119】
特に限定するわけではないが、顔料分散剤の親水基は酸性基であることが好ましく、更に好ましくは、顔料分散剤の親水基はカルボン酸またはカルボン酸の塩である。これは、カルボキシル基が多価金属イオンと架橋構造を形成し、顔料が適度な凝集構造を取るためであると考えられる。
【0120】
これらの重合体の内、親水基が酸性基である重合体は、水溶性を高めるため、塩基性の化合物との塩の状態で使用することが好ましい。これらの重合体と塩を形成する化合物としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルコールアミン類、アンモニア等が使用できる。好ましくは、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類の塩基性化合物が使用される。これは、アルカリ金属類の塩基性化合物が強電解質であり、酸性基の解離を促進する効果が大きいからである。
【0121】
顔料分散剤の中和量としては、共重合体の酸価に対して50%以上中和されていることがより好ましく、更に好ましくは、共重合体の酸価に対して80%以上中和されていることである。
【0122】
これら顔料分散剤は、単独で用いても、二種類以上用いても構わない。顔料分散剤の添加量は、顔料により大きく異なるため一概には言えないが、一般に顔料に対し、合計で0.1〜100質量%、好ましくは1〜70質量%、さらに好ましくは3〜50質量%の割合で添加される。
【0123】
(界面活性剤)
また、前記インクには、インクの表面張力および濡れ性を調節するため、あるいは、有機不純物を可溶化し、インクジェットノズルからの噴射の信頼性を向上するため等の理由から、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、またはアニオン性界面活性剤を添加することができる。これら界面活性剤は、単独で用いても、あるいは、複数種類のものを混合して用いてもよい。界面活性剤の添加量は、インク全質量に対し、5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.01〜3質量%の範囲で使用される。
【0124】
(その他の成分)
前記インクには、上記の成分の他、インクの特性制御のため、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、その他水溶性ポリマー;アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション等のポリマーエマルション;シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素およびその誘導体、アセトアミド等を添加することができる。
【0125】
また、前記インクには、導伝率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物;水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物;硫酸、塩酸、硝酸等の酸;硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を使用することができる。
【0126】
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、およびキレート化剤さらに水溶性染料、分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
これらの添加剤の全インク中の添加量としては、0.01〜10質量%の範囲とすることが好ましく、0.01〜5質量%範囲とすることがより好ましい。
【0127】
以上の如き構成のインクを調製するには、染料インクの場合には、上記各成分を混合し、十分に攪拌することにより行われ、顔料インクの場合には、例えば、必要に応じて顔料分散剤が所定量入った水溶液に所定量の顔料を添加し、十分撹拌後、分散機を用いて分散を行い、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の溶媒、添加剤等を加えて撹拌混合、および濾過することにより行われる。また、顔料インクを調製する際には、顔料の濃厚分散体を作製し、インク調製時に希釈する方法も使用できる。また、顔料の分散工程の前に顔料の粉砕工程を設けてもよい。
【0128】
分散機は、市販のいずれのものを用いてもよく、例えば、コロイドミル、フロージェットミル、スラッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダイノーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミル、3本ロール、2本ロール、エクストリューダー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリーホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等があり、これらを単独で用いても、組み合せて用いてもよい。あるいは、所定の溶媒、水、顔料分散剤を混合後、顔料を添加して、分散機を用いて分散させてもよい。また、無機不純物の混入を防ぐため、分散媒体を使用しない分散方法を用いることが好ましく、マイクロフルイダイザーや超音波ホモジナイザー等の使用が適している。
【0129】
特に限定するものではないが、インクのpHの範囲は好ましくは3〜11、より好ましくはpH4.5〜9.5の範囲である。また、顔料表面にアニオン性遊離基を持つインクにおいてpHは、好ましくは6〜11の範囲、より好ましくは6〜9.5の範囲、更に好ましくは7.5〜9.0の範囲である。一方、顔料表面にカチオン性遊離基を持つインクにおいてpHは、好ましくは4.5〜8.0の範囲、より好ましくは4.5〜7.0の範囲である。
【0130】
記録工程におけるインクジェット記録は、既述の如く、前記中間転写体または前記記録媒体表面に形成された樹脂粒子層に対し、以上説明したインクを付着させて、記録画像を形成するものである。インクジェット記録は、より詳しくは、記録信号に応じてインクの液滴をインクジェット記録ヘッドのオリフィスから吐出させて、前記中間転写体または前記記録媒体表面に形成された樹脂粒子層に画像を形成するものである。
【0131】
インクジェット記録に用いられる記録方法としては、静電誘引力を利用してインクを吐出させるいわゆる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用してインクを吐出させるいわゆる圧力パルス方式、およびインクを加熱して気泡を形成、成長させることにより生じる圧力を利用してインク液滴を形成するいわゆるサーマルインクジェット方式等を挙げることができる。これらの中でも特にフルカラー画像を小型で安価に提供できる点で、サーマルインクジェット方式が好ましい。
【0132】
記録工程に先立ち(すなわち、粒子層形成工程と記録工程との間に)、前記樹脂粒子層を予備加熱するプレヒート工程を含むことも好ましい態様である。粒子層形成工程で形成された前記樹脂粒子層は、前記樹脂粒子相互間の空隙が連続的につながった状態となっているが、プレヒート工程により前記樹脂粒子層を予備加熱することで、前記樹脂粒子層の樹脂粒子をわずか溶融して、前記樹脂粒子相互間の空隙をある程度封止し、独立した空隙を含むようにすることで、インクのブリーディングを防止することができる。
【0133】
また、前記樹脂粒子に発泡剤が含有される場合には、当該プレヒート工程において、前記樹脂粒子に含有される発泡剤を発泡させて、樹脂粒子自身に空隙を生じさせることで、記録工程におけるインクジェット記録によるインク画像を保持させる空隙面積を増大させることができる。
【0134】
プレヒート工程による予備加熱は、後述の転写定着工程または定着工程における定着用の加熱よりも緩やかであることが望ましい。プレヒート工程では、前記樹脂粒子を完全に溶融させて圧力により定着するのではなく、前記樹脂粒子の表面近傍のみを溶融させて、前記樹脂粒子相互間の空隙をある程度封止できればよいからである。
【0135】
この観点から、プレヒート工程においては、前記樹脂粒子における樹脂の軟化温度に対して好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜70℃高い温度で、好ましくは0.1〜10秒間、より好ましくは0.5〜2秒間加熱する。
【0136】
なお、本発明において軟化点とは、以下のような測定法で求めたものである。フローテスターCFT−500A型(島津製作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2mm、厚み1.0mmとして20kgの押し出し荷重を加え、初期設定温度70℃で、余熱時間300秒の後、6℃/分の速度で等速昇温した時、描かれる樹脂プランジャー降下量−温度曲線(以降「軟化曲線」という)を求める。試料となる樹脂は1〜3g精秤した微粉末を用い、プランジャー断面積は1.0cm2とする。軟化曲線は、図2に示すようなS字状のカーブとなる。等速昇温するに従い、樹脂は徐々に加熱され、流出が開始する(プランジャー降下A→B)。更に昇温すると溶融状態となった樹脂は大きく流れ出し(B→C→D)、プランジャー降下が停止する(D→E)。軟化曲線の高さHは全流出量を示し、H/2となるC点に対する温度T0が、その試料(樹脂)の軟化点となる。
【0137】
プレヒート工程における加熱方法としては、特に制限されず、ヒーター加熱方式、オーブン加熱方式、電磁誘導加熱方式等の方法が挙げられるが、基本的に、加熱が求められる中間転写体および樹脂粒子層のみが加熱されるためエネルギー効率が高く、装置の小型化が実現可能である点で、電磁誘導加熱方式が好ましい。
電磁誘導加熱方式では、既述の如く前記中間転写体に発熱層を含むことが必須となる。そして、電磁誘導によって前記中間転写体の前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を予備加熱する。
【0138】
(転写定着工程または定着工程)
以上のように前記インクが保持された樹脂粒子層は、第1の本発明においては、転写定着工程により、前記中間転写体から記録媒体に転写され、定着されて画像が形成される。一方、第2の本発明においては、定着工程により、前記記録媒体に直接定着されて画像が形成される。以下、第1の本発明の場合と第2の本発明の場合とに分けて説明する。
【0139】
・第1の本発明の場合・・・転写定着工程
転写定着工程においては、前記インクが保持された樹脂粒子層の前記中間転写体から記録媒体への転写と、該転写された前記樹脂粒子層の定着とが行われる。この転写と定着とは、別々の工程として行われてもよいが、前記樹脂粒子層の粒子相互間の空隙に液体状の前記インクが保持されていることから、前記樹脂粒子層を静電的に転写することが困難な場合もあり、転写と定着とを同時に行う、いわゆる転写定着同時方式を採用することが好ましい。
【0140】
ここで、転写定着同時方式とは、前記中間転写体と記録媒体とを、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を挟み込んだ状態で重ね合わせると共に、前記樹脂粒子層に熱および圧力を加えることで、前記記録媒体に前記樹脂粒子層を転写すると同時に定着させる工程をいう。
【0141】
転写定着同時方式では、通常、加熱ロールと加圧ロールとによりニップ部を形成し、当該ニップ部に前記中間転写体と記録媒体とを、前記中間転写体の前記樹脂粒子層が形成された面と前記記録媒体とが当接するように挿通することで、両者を押圧する構成となっている。加熱ロールと加圧ロールとの組合せに追加して、あるいは、加熱ロールと加圧ロールとの組合せに代えて一対の加圧部材(ロール−ロールを含む)を採用して(これらを総称して、「加圧転写定着部材」と称する。)、これら加圧転写定着部材による最終的な転写定着を行う工程に先立ち、中間転写体表面の樹脂粒子層を予め加熱する加熱工程を、前記記録工程と前記転写定着工程との間に含めてもよい。中間転写体表面の樹脂粒子層を予め加熱しておくことで、その後の最終的な転写定着における加熱時間不足および/または加熱量不足を補うことができる。
【0142】
このときの加熱方法としては、特に制限されず、ヒーター加熱方式、オーブン加熱方式、電磁誘導加熱方式等の方法が挙げられるが、基本的に、加熱が求められる中間転写体および樹脂粒子層のみが加熱されるためエネルギー効率が高く、装置の小型化が実現可能である点で、電磁誘導加熱方式が好ましい。特に、前記プレヒート工程で電磁誘導加熱方式を採用している場合には、前記中間転写体に含まれる発熱層を当該加熱工程においても兼用することができる。
電磁誘導加熱方式では、既述の如く前記中間転写体に発熱層を含むことが必須となる。そして、電磁誘導によって前記中間転写体の前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を加熱する。
【0143】
加熱工程における加熱は、その後の転写定着工程における加熱の補助として為されるのが一般的であるため、転写定着工程における定着用の加熱よりも緩やかで構わない。ただし、当該加熱工程で前記樹脂粒子を十分に溶融させ、転写定着工程では圧力のみを印加することとしても構わないため、定着用の加熱を行っても構わない。
【0144】
この観点から、加熱工程においては、前記樹脂粒子における樹脂の軟化温度に対して好ましくは20〜150℃、より好ましくは30〜100℃高い温度で、好ましくは0.1〜10秒間、より好ましくは0.5〜3秒間加熱する。
一方、転写定着同時方式における定着用の加熱としては、前記樹脂粒子における樹脂の軟化温度に対して30〜150℃高い温度とする好ましく、50〜120℃高い温度とすることがより好ましい。
【0145】
転写定着工程においては、前記樹脂粒子層に熱および圧力を加えた後、前記中間転写体および前記記録媒体の間の樹脂粒子層を冷却し、その後、前記中間転写体から前記記録媒体を、前記インクが保持された樹脂粒子層と共に剥離することが好ましい。前記樹脂粒子層が冷却した後に、前記記録媒体を剥離することで、前記樹脂粒子層の粘度が高まり、剥離性が向上すると共に、記録媒体表面の画像光沢は、中間転写体の表面状態が反映され、中間転写体の表面粗さを低く抑えておけば、写真や印刷に要求される程度の画像光沢レベルをもクリアすることが可能となる。さらに、中間転写体表面のインク画像を含む樹脂粒子層のほとんどが、記録媒体に転写定着されるので、中間転写体のクリーニングの負担が軽減される、ないし、クリーニングが不要となる。この場合、高光沢画像を形成するに好ましい中間転写体表面の表面粗さとしては、十点平均粗さRz(JIS B0601に準拠)として、1.0μm以下とすることが好ましく、0.1μm〜0.5μmの範囲とすることがより好ましい。
【0146】
前記中間転写体および前記記録媒体の間の樹脂粒子層を冷却する方法としては、前記樹脂粒子層に熱および圧力を加えてから、前記中間転写体より前記記録媒体を剥離するまでの時間を十分に取ることで放冷させる方法や、その間に風を当てることで強制的に空冷させる方法等が挙げられる。後者の場合、所望の温度まで冷却するのに要する時間を短縮でき、画像形成に要する全時間を短縮化できる点、および、画像形成装置の小型化を実現できる点で好ましい。
【0147】
冷却に際しては、前記樹脂粒子層に含まれる樹脂の軟化温度以下まで低下した後に、前記中間転写体から前記記録媒体を剥離することが望ましい。前記樹脂粒子層に含まれる樹脂の軟化温度以下まで低下させた後に前記記録媒体を剥離することで、既述の如く高い画像光沢と、高い剥離性とが、より一層高いレベルで実現できる。
【0148】
一方、転写定着工程において、転写と定着とを別々の工程として行う場合の転写としては、電界転写によって中間転写体表面の樹脂粒子層を前記記録媒体に転写することが一般的である。ただし、前記中間転写体表面の樹脂粒子層には、樹脂粒子相互間の空隙にインクが保持されているため、かかるインクと前記中間転写体表面との付着力や、インクを媒介した樹脂粒子相互間の付着力が問題となる。したがって、この場合、これら付着力に打ち勝つ程度の静電気力により電界転写したり、これら付着力を抑えるべく(例えば前記中間転写体表面とインクとを接触させないようにする等)、既述の記録工程におけるインク吐出量を抑制したり、樹脂粒子層を厚膜化したり等の対応が望まれる。
転写定着工程において、転写と定着とを別々の工程として行う場合の定着は、下記第2の本発明の場合における定着工程と同様である。
【0149】
・第2の本発明の場合・・・定着工程
転写定着工程においては、前記インクが保持された樹脂粒子層が、記録媒体の表面に直接定着される。定着の方法としては、特に制限はないが、前記記録媒体表面の前記樹脂粒子層に対して熱を加えて前記樹脂粒子層中の樹脂粒子を溶融させ、さらに圧力を加えることで溶融定着させる、電子写真の分野において公知のいわゆる加熱定着法が好ましい。
【0150】
かかる加熱定着法により定着する場合には、加熱ロール−加圧ロールからなるニップに記録媒体を挿通させる2ロール方式;加熱ロールの替わりに、加熱部材によりベルトを加圧ロールに押圧させたり、加圧ロールの替わりに、圧力部材によりベルトを加熱ロールに押圧させるロール−ベルトニップ方式;対向して当接する2つのベルト面を、加熱部材および圧力部材により挟み込み、両ベルト間にニップを形成させ、当該ニップに記録媒体を挿通させるベルト−ベルトニップ方式;等が挙げられ、本発明においては何れの方式も採用することができる。簡易な構成で定着装置を構成できる点では、2ロール方式が好ましい。
【0151】
2ロール方式における加熱ロールとしては、フッ素系樹脂をコーティングした加熱ロール、あるいはシリコーン系樹脂をコーティングした加熱ロールを用いることができる。この加熱ロールには、被覆剤に熱伝導性の高いフィラーを含有したものを用いることができる。
【0152】
定着の条件としては、加熱ロールの表面温度が、前記樹脂粒子中の樹脂の軟化点よりも高い温度であることが好ましく、前記軟化点よりも30℃以上高い温度であることが好ましい。この条件での定着により、良好な定着画像を形成することができる。
【0153】
[本発明の画像形成装置]
次に、本発明の画像形成方法を適用した本発明の画像形成装置について、好ましい実施の形態を挙げて説明する。
【0154】
<第1の実施形態>
図3は、本発明の前記第1の画像形成方法に用いる画像形成装置の第1の実施形態を表す概略構成図である。図3において、無端ベルト状の中間転写体16は、駆動ロール40および張架ロール42,44により張架され、駆動ロール40の回転により矢印A方向に周動搬送される。中間転写体16の周動搬送方向の上流から順に、帯電器18と、該帯電器18により帯電された領域に樹脂粒子2を付着させて樹脂粒子層8を形成する現像器(粒子層形成手段)20と、中間転写体16および樹脂粒子層8の静電電位を除電する除電装置26と、樹脂粒子層8に記録ヘッド30からインク32を吐出し、樹脂粒子層8の空隙にインク32を保持させて画像を記録するインクジェット記録装置(記録手段)28と、外部から供給された記録媒体34を中間転写体16と重ね合わせ、樹脂粒子層8に熱および圧力を加えることで、記録媒体34に樹脂粒子層8を転写および定着する転写定着装置(転写定着手段(加熱加圧手段))46と、が並んで配されている。
【0155】
中間転写体16が周動搬送され、まず帯電器18によって空気をイオン化させて正(負)の電荷を中間転写体16の表面に付着させて、中間転写体16の全面に正(または負)の電荷が帯電される。すなわち、帯電器18とは反対の電荷を持った荷電粒子を電気的に容易に吸着し得る状態とする下準備を行っている。このときのバイアス電位の値は、中間転写体16と現像ロール24との間に必要な現像電界を発生させる電位であればよいので、現像ロール24に印加する現像バイアスとの関数になる。本発明においては、中間転写体16の導電層をゼロボルト電位、つまりアースにして、現像バイアスが所定の値になるよう電源からの電位を与える方法が好ましい。この本実施形態では、帯電器18を用いる方法により、帯電器18にかける電圧は、直流で約6kVとした。
【0156】
次に、現像器20によって、樹脂粒子2が付着され、樹脂粒子層8が形成される(粒子層形成工程)。
現像器20は、樹脂粒子2が収容される収容容器48の下部に現像ロール24が配され、かつ、収容容器48の内部に攪拌装置22が配されて構成される。収容容器48の内部においては、攪拌装置22の攪拌により樹脂粒子2相互が擦れ合わされ、樹脂粒子2が負(または正)に摩擦帯電される。勿論、電子写真の技術におけるいわゆる二成分現像方式の如く、樹脂粒子2の他にキャリアを混合して、当該キャリアに摩擦帯電の役割を担わせてもよい。いずれの方法でも、樹脂粒子2は絶縁性の粒子であることが望ましい。
【0157】
そして、帯電された樹脂粒子2は現像ロール24に担持され、現像ロール24は、図示されない駆動手段によって矢印B方向に回転しながら、樹脂粒子2を中間転写体16に対向する部位まで搬送する。このとき、前記キャリアを用いた場合には、当該キャリアによる磁気ブラシが現像ロール24の表面に形成され、かかる磁気ブラシにより樹脂粒子2が搬送される。
【0158】
樹脂粒子2は、中間転写体16に対向する部位まで搬送されると、中間転写体16に接触または近接状態となり、帯電器18で帯電された中間転写体16の全面に、静電気力により転移する。
【0159】
現像ロール24と、帯電された中間転写体16との間には電界が作用しているので、帯電した樹脂粒子2には静電気力が作用しており、その作用によって中間転写体16表面に、樹脂粒子2からなる多孔質薄膜である樹脂粒子層8が形成される。このとき、更に現像効率を上げるために、バイアス電源等を加えることにより、樹脂粒子2の転移をより簡単に行うなどの方法を採用してもよい。また、後述の記録工程におけるインクジェット記録のインク打ち込み量に応じて、樹脂粒子2の中間転写体16表面への付着量をコントロールしてもよい。インク打ち込み量が多い場合は現像量を多く、逆にインク打ち込み量が少ない場合には現像量を少なくすることが好ましい。
以下に、本実施形態において用いた樹脂粒子2の処方を例示する。ただし、本発明は、以下の例示に限定されるものではない。
【0160】
(樹脂粒子2の成分組成)
・ポリエステル樹脂 93質量部
・ポリエチレンワックス 3質量部
・ポリプロピレンワックス 2質量部
・多孔質シリカ粒子(外添混合) 2質量部
上記組成のうち、多孔質シリカ粒子は、インク保持性をより向上させるために外添される無機微粒子である。樹脂粒子2の粒径としては、体積平均で8μmのものを用いた。
【0161】
次に、除電装置26により、中間転写体16および樹脂粒子層8の静電電位が取り除かれる。中間転写体16に付着した樹脂粒子層8が電荷を有したまま、後述の記録工程で記録すると、電界によるインク32の偏向が発生してしまう場合があり、好ましくないので、本実施形態のように、中間転写体16および樹脂粒子層8を除電することが望ましい。除電方法としては公知の方法を問題無く利用することができる。ただし、本発明において除電装置26は必須では無い。
【0162】
さらに、中間転写体16が周動搬送されると、インクジェット記録装置28により記録ヘッド30からインク(インク滴)32が、不図示の電気的駆動手段を用いて吐出され、中間転写体16表面に形成された樹脂粒子層8に所望の画像が記録される(記録工程)。樹脂粒子層8は多孔質薄膜であり、十分な空隙を有しているので、高速で多量のインクを保持することができる。図3に示すように、非画像部Bでは、樹脂粒子層8相互の空隙はそのままであるが、インクが形成された画像部Aには、樹脂粒子層8相互の空隙にインク32が画像様に保持された状態となっている。
【0163】
記録ヘッド30は、図3においては1つしか示されていないが、本実施形態においては、フルカラー画像を形成するために、実際は図4に示すようにブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色の記録ヘッド30K,30C,30M,30Yが配されている。また、それぞれの記録ヘッドは、インクジェットノズルを複数有するマルチノズルとなっている。
【0164】
図4に示すように、矢印A方向に周動搬送されてきた中間転写体16の表面に形成された樹脂粒子層8に、画像信号に基づいて、印字信号が各色の記録ヘッド30K,30C,30M,30Yに送られ、各記録ヘッドから、順次インク(インク滴)30K(ブラック),30C(シアン),30M(マゼンタ),30Y(イエロー)が吐出され、画像が記録される。このとき、印字信号が同一画素上で重なって構わないように印字信号を制御してあり、完全混色によってカラー画像を形成している。したがって、1つの画素には、最大4色のインクが打ち込まれる場合もある。
【0165】
本実施形態においては、記録ヘッド30K,30C,30M,30Yそれぞれのノズル数は3200で、解像度は400DPI(Vd=30ng/dot)で、最大インク打ち込み量Vは22μg/mm2、記録速度は4KHzとした。本実施形態によれば、この様に多量のインクを使用しても、樹脂粒子2相互間の空隙がしっかりとインク32を保持してくれる。したがって、記録媒体34の材質の如何にかかわらず、インク溢れによるにじみの発生が生じないので、記録媒体34として普通紙を用いる本実施形態の態様であっても、高画質カラー画像を得ることができる。
以下に、本実施形態において用いた各色のインクの処方を例示する。ただし、本発明は、以下の例示に限定されるものではない。
【0166】
(イエローインク32Y)
Figure 0004045759
【0167】
(マゼンタインク32M)
Figure 0004045759
【0168】
(シアンインク32C)
Figure 0004045759
【0169】
(ブラックインク32K)
Figure 0004045759
【0170】
最後に、転写定着装置46により、外部から供給された記録媒体34を中間転写体16と重ね合わせ、樹脂粒子層8に熱および圧力を加えることで、記録媒体34に樹脂粒子層8が転写され、画像が定着される(転写定着工程)。本実施形態においては、記録媒体34として、普通紙(PlanePaper)を用いた。
転写定着装置46は、加熱源であるヒータ50を内蔵する加熱ロール36と、加圧ロール38とから構成され、加熱ロール36および加圧ロール38は当接し、ニップを形成している。
【0171】
本実施形態において、加熱ロール36および加圧ロール38とも、直径28mmのアルミコアの外表面にシリコーンゴムが肉厚2.0mmに被覆され、更にその上を厚さ30μmのPFAチューブが被覆されているものを用いた。また、本実施形態では、加熱ロール36および加圧ロール38により形成されるニップ幅は約5mmであり、加熱ロール36の内部に配されるヒータ50はハロゲンランプであり、図示しない温度センサーにより加熱ロール36表面の温度が約160℃に制御されている。
【0172】
加熱ロール36および加圧ロール38により形成される前記ニップに、記録媒体34と中間転写体16とが中間転写体16表面の樹脂粒子層8を挟み込んだ状態で重ね合わせられて挿通される。すると、ヒータ50により表面が加熱された加熱ロール36が樹脂粒子層8に当接して瞬時に加熱され、かつ、加熱ロール36および加圧ロール38により圧力が加えられ変形されて、記録媒体34に樹脂粒子層8が転写されると同時に定着される。本実施形態においては、平滑性の高い表面を有する加熱ロール36(Rz=0.3μm)を用いているため、樹脂粒子層8の樹脂粒子2が加熱ロール36表面による圧力変形で平面性が保たれ、光沢のある透き通ったカラー画像に仕上げられる。
【0173】
このとき、樹脂粒子層8における樹脂粒子2相互間に保持されたインク32は、溶融された樹脂粒子2の内部に保持され、樹脂粒子2とともに記録媒体34に転写定着される。
当該転写定着工程は、インクジェット記録による画像の記録が終わり、インク32を保持する樹脂粒子層8を、記録媒体34にしっかりと転写定着させると共に、カラー画像の命でもある混色による色再現性を発現させる工程である。
【0174】
加熱ロール36および加圧ロール38により形成される前記ニップの出口から、中間転写体16の周動搬送方向Aに50mmの位置に、用紙剥離つめ(剥離手段)54が配されている。当該用紙剥離つめ54によって、記録媒体34が中間転写体16から剥がされ、不図示の用紙トレイに排出される。
【0175】
以上の工程を経て、本実施形態による画像形成が終了する。なお、定着温度などの各種装置的条件は、樹脂粒子2あるいはインク32の組成や、インク32の吐出量等によって決定されるので、それぞれ最適化させればよい。
本実施形態によれば、樹脂粒子2相互間の空隙にインク32が有効に保持されるため、インク32の乾燥が速まり、カラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害がなく、また、着弾したインク滴(インク32)が跳ね返る現象も起こらず、記録ヘッド30上で問題を起こす懸念がない。そのため、高画質化への様々な対応が可能となる。
【0176】
また、インク32を保持した樹脂粒子層8を記録媒体34に転写する構成であるため、記録媒体34表面の吸水性や乾燥性に左右されること無く、あらゆる種類の記録媒体に画像を形成することができる。さらに、定着により樹脂粒子2が溶融し、固化することで樹脂層が形成される際にインク32による画像が当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成された画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オゾン性に優れた画像を形成することができる。
【0177】
<第2の実施形態>
図5は、本発明の前記第1の画像形成方法に用いる画像形成装置の第2の実施形態を表す概略構成図である。本実施形態の画像形成装置は、転写定着手段として、転写定着装置(加熱加圧手段)46の他、その中間転写体16周動搬送方向下流に、冷却装置52が設けられている点が、第1の実施形態の画像形成装置と異なっている。その他、第1の実施形態と同様の機能を有する部材には、第1の実施形態と同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0178】
本実施形態では、高光沢表面を有する中間転写体16を用いて、転写定着装置46による転写定着の後工程として、冷却装置52による冷却を行っている。冷却装置52は、ファン56により冷却用の風を、樹脂粒子層8を挟み込んだ状態で重ね合わせられた記録媒体34と中間転写体16との積層体に向けて送り出す構成となっている。そして、挟持された樹脂粒子層8の温度が樹脂粒子2に含まれる樹脂の軟化点温度以下まで低下した後に、中間転写体16から記録媒体34を、用紙剥離つめ54により剥離する。
【0179】
このように、冷却工程を設けた場合には、記録媒体34表面に形成される画像12,14の光沢は、中間転写体16の表面状態と同じ高光沢になり、写真や印刷に要求されるのと同程度の画像光沢レベルにすることも可能である。さらに、中間転写体16表面のインク画像を含む樹脂粒子層8のほとんどが、記録媒体34に転写定着されるので、中間転写体16のクリーニングの負担が軽減される、ないし、クリーニングが不要となる。
【0180】
なお、本実施形態において、冷却装置52以外の構成は、第1の実施形態と同様であるため、本実施形態の画像形成装置は、その他第1の実施形態と同様の作用・効果をも有する。
【0181】
<第3の実施形態>
図6は、本発明の前記第1の画像形成方法に用いる画像形成装置の第3の実施形態を表す概略構成図である。本実施形態の画像形成装置は、中間転写体16が発熱層を含む中間転写体16’に置き換わり、インクジェット記録装置(記録手段)28の中間転写体16周動搬送方向下流であって、転写定着装置(転写定着手段)46の上流に、電磁誘導加熱装置(加熱手段)60が設けられている点が、第2の実施形態の画像形成装置と異なっている。その他、第1ないし第2の実施形態と同様の機能を有する部材には、第1ないし第2の実施形態と同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0182】
本実施形態は、前記記録工程と前記転写定着工程との間に加熱工程を含み、かつ、その加熱手段として電磁誘導加熱方式を用いたものである。電磁誘導加熱方式は、磁界発生手段、例えば磁性体である芯材とコイルとを組み合わせることによって発生する磁場を励磁回路で変化させ、その磁場の中を移動する導電部材(誘導磁性材、磁界保持電材)としての、中間転写体表面近傍の発熱層に渦電流を発生させるものである。この渦電流が発熱層の電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換され、結果的に中間転写体表面近傍のみが発熱する加熱方式であり、熱効率が非常に優れている。
【0183】
変動する磁界が導体中を横切るとき、その磁界の変化を妨げる磁界を発生させるように中間転写体の電磁誘導発熱層には渦電流が発生する。この渦電流が中間転写体の発熱層の表皮抵抗により、表皮抵抗に比例した電力で中間転写体の電磁誘導発熱層を発熱させる。このように中間転写体の表層近くを非接触で直接発熱させるので、中間転写体のベース層の熱伝導率、熱容量によらず急速に加熱できる利点がある。また、中間転写体の厚さにも依存しないで急速加熱が実現できるものである。
【0184】
図7に、電磁誘導加熱方式の原理を説明するための概略説明図を示す。図7において、16は、中間転写体の一部の断面を表し、113は電磁誘導加熱装置を表す。
【0185】
中間転写体16は、基材(ベース層)16aの表面に、電磁誘導作用により自己発熱する導電部材からなる発熱層16bと、その上に樹脂粒子2との離型性のよい離型層16cとが備えられて構成される。電磁誘導加熱装置60は、不図示の励磁回路により励磁コイル62に交流電流が印加され、中間転写体16の表面とほぼ直交する交番磁界を形成するものである。
【0186】
この電磁誘導作用による発熱層16bの発熱原理を以下に説明する。
不図示の励磁回路により励磁コイル62に交流電流が印加されると、励磁コイル62の周囲に磁束が生成消滅を繰り返す。この磁束が中間転写体16の発熱層16bを横切るとき、その磁束の変化を妨げる磁界を生じるように発熱層16b中に渦電流が発生する。この渦電流と発熱層16bの固有抵抗によってジュール熱が発生する。
【0187】
前記渦電流は、表皮効果のためにほとんど発熱層16bの電磁誘導加熱装置60側の面に集中して流れ、発熱層16bの表皮抵抗Rsに比例した電力で発熱を生じる。ここで、角周波数をω、透磁率をμ、固有抵抗をρとすると、表皮深さδは次式で示される。
δ=(2ρ/ωμ)1/2
【0188】
さらに、表皮抵抗RSは次式で示される。
Rs=ρ/δ=(ωμρ/2)1/2
中間転写体16の発熱層16bに発生する電力Pは、中間転写体16中を流れる電流をIhとすると、次式で表わされる。
P∝Rs∫|Ih|2dS
【0189】
したがって、表皮抵抗Rsを大きくするか、あるいは電流Ihを大きくすれば電力Pを増すことができ、発熱量を増すことが可能となる。ここで表皮深さδ(m)は、励磁回路の周波数f(Hz)と、比透磁率μrと、固有抵抗ρ(Ωm)により次式で表わされる。
δ=503(ρ/(fμr))1/2
【0190】
これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強度は1/e以下になっており、逆に言うとほとんどのエネルギーはこの深さまで吸収されている。
ここで、発熱層16bの厚みは、上の式で表わされる表皮深さより厚く(1〜100μm)することが好ましい。また、発熱層16bの厚みが1μmよりも小さいと、ほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪くなる。
【0191】
以上のように、励磁コイル62に不図示の励磁回路から交番電流が印加されることで、中間転写体16の発熱層16bが電磁誘導加熱により発熱する。発熱によって中間転写体16表面の樹脂粒子2が加熱溶融する。その後、転写定着装置46において、加熱ロール36および加圧ロール38により形成される前記ニップに、記録媒体34と中間転写体16とが中間転写体16表面の樹脂粒子層8を挟み込んだ状態で重ね合わせられて挿通される。すると、ヒータ50により表面が加熱された加熱ロール36が樹脂粒子層8に当接して瞬時に加熱され、かつ、加熱ロール36および加圧ロール38により圧力が加えられ変形されて、記録媒体34に樹脂粒子層8が転写されると同時に定着される。
【0192】
以上のように本実施形態によれば、中間転写体16表面の樹脂粒子層8を予め加熱しておくことで、その後の最終的な転写定着における加熱時間不足および/または加熱量不足を補うことができる。さらに、転写定着するに必要な熱エネルギー全てを電磁誘導加熱装置60で与えれば、加熱ロール36を加熱するヒータ50等の熱源を、加熱ロール36の内部に配する必要が無くなる。
なお、本実施形態において、電磁誘導加熱装置60以外の構成は、第2の実施形態と同様であるため、本実施形態の画像形成装置は、その他第1および第2の実施形態と同様の作用・効果をも有する。
【0193】
<第4の実施形態>
図8は、本発明の前記第1の画像形成方法に用いる画像形成装置の第4の実施形態を表す概略構成図である。本実施形態の画像形成装置は、中間転写体16が発熱層を含む中間転写体16”に置き換わり、現像器(粒子層形成手段)20の中間転写体16周動搬送方向下流であって、インクジェット記録装置(記録手段)28の上流に、プレヒート工程として、電磁誘導加熱装置(プレヒート手段)64が設けられている点が、第1の実施形態の画像形成装置と異なっている。その他、第1の実施形態と同様の機能を有する部材には、第1の実施形態と同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0194】
電磁誘導加熱装置64の原理および構成は、第3の実施形態における電磁誘導加熱装置60と同様である。ただし、本実施形態では、電磁誘導加熱装置64がインクジェット記録装置28の上流に配されている。
【0195】
現像器(粒子層形成手段)20において形成された樹脂粒子層8は、樹脂粒子2相互間の空隙が連続的につながった状態となっているが、本実施形態によれば、電磁誘導加熱装置64により樹脂粒子層8を予備加熱することで、樹脂粒子層8の樹脂粒子2をわずかに溶融して、樹脂粒子2相互間の空隙をある程度封止し、独立した空隙を含むようにすることで、インク32のブリーディングを防止することができる。
なお、本実施形態において、電磁誘導加熱装置60以外の構成は、第2の実施形態と同様であるため、本実施形態の画像形成装置は、その他第1および第2の実施形態と同様の作用・効果をも有する。
【0196】
<第5の実施形態>
図9は、本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置の第5の実施形態を表す概略構成図である。本実施形態は、特に前記第2の画像形成方法に用いるのに好ましい実施形態である。図9において、無端ベルト状の搬送ベルト66は、駆動ロール70および張架ロール72,74により張架され、駆動ロール70の回転により矢印D方向に周動移動し、外部から供給される記録媒体94を搬送する。搬送ベルト66の周動移動方向の上流から順に、記録媒体94表面に樹脂粒子2からなる樹脂粒子層8を形成する粒子層形成装置(粒子層形成手段)68と、記録媒体94および樹脂粒子層8の静電電位を除電する除電装置26と、樹脂粒子層8に記録ヘッド30からインク32を吐出し、樹脂粒子層8の空隙にインク32を保持させて画像を記録するインクジェット記録装置(記録手段)28と、記録媒体94に熱および圧力を加えることで、樹脂粒子層8を定着する定着装置(定着手段)76と、が並んで配されている。
外部から供給された記録媒体94は、搬送ベルト66により搬送され、粒子層形成装置68により、表面に樹脂粒子2からなる樹脂粒子層8が形成される。
【0197】
本実施形態において、粒子層形成装置68は、電子写真の分野において、公知の方法である感光体を用いた方法が適用される。具体的には、粒子層形成装置68は、矢印C方向に回転する感光体82と、その周囲に矢印C方向に順に配置される、感光体82表面を帯電する帯電器(帯電手段)84と、感光体82表面を露光する露光装置(露光手段)86と、感光体82表面の前記露光部位に、摩擦帯電された樹脂粒子2を付着させる現像器(付着手段)88と、感光体82表面に付着した樹脂粒子2を、記録媒体94表面に電界転写することによって樹脂粒子層8を形成する転写装置(付着粒子転写手段)100と、感光体82表面に残留する樹脂粒子2を除去するクリーニング装置90と、から構成される。
【0198】
感光体82は、帯電器84により一様に帯電され、その後、露光装置86により感光体82表面が露光される。このとき、不図示の露光制御手段により、画像信号に基づいて、感光体82表面の露光部位が画像部乃至その周辺となるように、露光装置86における露光が制御され、前記画像部乃至その周辺の形状に感光体82表面に潜像が形成される。すなわち、インクジェット記録装置28による後工程の記録時に、記録媒体94に印字が行われる部位およびその周辺(画像部A’)にのみ、樹脂粒子層8が形成されるように、露光装置86における露光が制御される。
【0199】
露光装置86により潜像が形成された感光体82は、そのまま矢印C方向に回転し、現像器88で摩擦帯電された樹脂粒子2が付着させられる。当該付着は、感光体82表面に形成された潜像を、電子写真の技術による現像と同様の構成で為される。
【0200】
現像器88は、樹脂粒子2が収容される収容容器92の、感光体82と対向する位置に現像ロール96が配され、かつ、収容容器92の内部に攪拌装置98が配されて構成される。収容容器92の内部においては、攪拌装置98の攪拌により樹脂粒子2相互が擦れ合わされ、樹脂粒子2が負(または正)に摩擦帯電される。勿論、電子写真の技術におけるいわゆる二成分現像方式の如く、樹脂粒子2の他にキャリアを混合して、当該キャリアに摩擦帯電の役割を担わせてもよい。いずれの方法でも、樹脂粒子2は絶縁性の粒子であることが望ましい。
【0201】
そして、帯電された樹脂粒子2は現像ロール96に担持され、現像ロール96は、図示されない駆動手段によって矢印E方向に回転しながら、樹脂粒子2を感光体82に対向する部位まで搬送する。このとき、前記キャリアを用いた場合には、当該キャリアによる磁気ブラシが現像ロール96の表面に形成され、かかる磁気ブラシにより樹脂粒子2が搬送される。
樹脂粒子2は、感光体82に対向する部位まで搬送されると、感光体82に接触または近接状態となり、前記潜像が形成されている感光体82の全面に、静電気力により転移する。
【0202】
現像ロール96と、帯電された感光体82との間には電界が作用しているので、帯電した樹脂粒子2には静電気力が作用しており、その作用によって感光体82表面の露光部位に、樹脂粒子2からなる多孔質薄膜である樹脂粒子層8が形成される。このとき、更に現像効率を上げるために、バイアス電源等を加えることにより、樹脂粒子2の転移をより簡単に行うなどの方法を採用してもよい。また、後述の記録工程におけるインクジェット記録のインク打ち込み量に応じて、樹脂粒子2の感光体82表面への付着量をコントロールしてもよい。インク打ち込み量が多い場合は現像量を多く、逆にインク打ち込み量が少ない場合には現像量を少なくすることが好ましい。
【0203】
樹脂粒子層8が表面に形成された感光体82は、矢印C方向にそのまま回転し、外部から供給され、搬送ベルト66により搬送されてきた記録媒体94と対向する位置に来ると、転写装置100により記録媒体94表面に電界転写される。転写装置100は、記録媒体94および搬送ベルト66を介して感光体82と対向する位置に配置され、静電引力により感光体82表面の樹脂粒子層8を吸引して記録媒体94表面に転写する構成となっている。当該転写装置100としては、電子写真の分野で公知のあらゆる転写装置を問題なく用いることができる。また、本実施形態においては、記録媒体34として、普通紙(PlanePaper)を用いた。その後、感光体82はさらに矢印C方向に回転し、クリーニング装置90により表面の残留樹脂粒子2が除去される。
【0204】
以上のようにして、画像信号に基づいて、後述の記録工程におけるインクジェット記録時の画像部乃至その周辺A’に、記録媒体94表面に樹脂粒子2からなる多孔質薄膜である樹脂粒子層8が形成され、非画像部となる部位のほとんどB’には、樹脂粒子層8が形成されない。したがって、本実施例の画像形成装置によれば、樹脂粒子2の使用量を抑えることができ、コスト的に有利なばかりか、収容容器92の容量を小さくすることができ、装置の小型化を図ることも可能となる。
【0205】
次に、除電装置26により、記録媒体94および樹脂粒子層8の静電電位が取り除かれる。除電装置26の機能、作用、効果等は、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0206】
さらに、記録媒体94が周動搬送されると、インクジェット記録装置28により記録ヘッド30からインク(インク滴)32が、不図示の電気的駆動手段を用いて吐出され、記録媒体94表面に形成された樹脂粒子層8に所望の画像が記録される(記録工程)。本実施形態においては、インクジェット記録装置28による画像の記録は、樹脂粒子層8が形成された画像部乃至その周辺A’にのみ形成される。このインクジェット記録装置28の機能、作用、効果等についても、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0207】
その後、記録媒体94が周動搬送され、搬送ベルト66から不図示の搬送ガイドにしたがって、記録媒体94が定着装置76に送り込まれ、樹脂粒子層8に熱および圧力を加えることで、記録媒体94に樹脂粒子層8が転写され、画像が定着される(定着工程)。
【0208】
定着装置76は、加熱源であるヒータ102を内蔵する加熱ロール78と、加圧ロール80とから構成され、加熱ロール78および加圧ロール80は当接し、ニップを形成している。加熱ロール78表面は、その内部に配されるヒータ102および図示しない温度センサーにより、約160℃に制御されている。
【0209】
定着装置76は、加熱ロール78および加圧ロール80により形成される前記ニップに、記録媒体94が挿通される構造となっている。前記ニップに記録媒体94が挿通されることで、ヒータ102により表面が加熱された加熱ロール78が樹脂粒子層8に当接し、樹脂粒子層8に熱および圧力が加えられ、樹脂粒子2の溶融定着と共に、樹脂粒子2相互の空隙に保持されたインク32による画像が、記録媒体94に定着される。
【0210】
加熱ロール78および加圧ロール80により形成される前記ニップを通過した記録媒体94は、不図示の用紙トレイに排出される。
以上の工程を経て、本実施形態による画像形成が終了する。なお、定着温度などの各種装置的条件は、樹脂粒子2あるいはインク32の組成や、インク32の吐出量等によって決定されるので、それぞれ最適化させればよい。
【0211】
本実施形態によれば、樹脂粒子2相互間の空隙にインク32が有効に保持されるため、インク32の乾燥が速まり、カラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害がなく、また、着弾したインク滴(インク32)が跳ね返る現象も起こらず、記録ヘッド30上で問題を起こす懸念がない。そのため、高画質化への様々な対応が可能となる。
【0212】
また、記録媒体94表面に樹脂粒子層8を形成した上で、インク32による画像が形成される構成であるため、記録媒体94の表面状態を記録時にインクジェット記録に適した性状のものとすることができるため、記録媒体94表面の吸水性や乾燥性に左右されること無く、あらゆる種類の記録媒体に画像を形成することができる。さらに、定着により樹脂粒子2が溶融し、固化することで樹脂層が形成される際にインク32による画像が当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成された画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オゾン性に優れた画像を形成することができる。
【0213】
そして、既述の如く、本実施形態によれば、画像部乃至その周辺A’にのみ樹脂粒子層8を形成することとしているので、樹脂粒子使用量の低減および装置の小型化を実現することができる。
【0214】
以上、本発明の画像形成装置を、好ましい実施形態を挙げて説明してきたが、本発明は上記実施形態に挙げたものに限定されるものではなく、当業者は公知の知見から各構成要素を適宜変更することができる。また、各実施形態で説明した構成を相互に入れ替えたり、付加したりすることもできる。例えば、第1の本発明の実施形態である第1〜第4の実施形態の構成のうち、帯電器18および現像器(粒子層形成手段)20を、第5の実施形態における粒子層形成装置(粒子層形成手段)68に置き換えて、樹脂粒子層8を画像部乃至その周辺にのみ形成することもできる。
【0215】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、普通紙等の記録媒体に対する画像の耐水性・耐光性を向上させると共に、普通紙等の記録媒体に対する画像の高画質化、およびインクの乾燥を速めることによる高速化を達成し得る画像形成方法および画像形成装置を提供することができる。本発明の画像形成方法および画像形成装置によれば、記録媒体の表面状態によらず、あらゆる記録媒体に高画質の画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の作用機構を説明するための画像部における模式断面図である。
【図2】 樹脂の軟化点測定における樹脂プランジャー降下量−温度曲線を示すグラフである。
【図3】 第1の本発明の画像形成装置の1実施形態を表す概略構成図である。
【図4】 図3の画像形成装置における記録ヘッド部周辺を示す模式拡大図である。
【図5】 第1の本発明の画像形成装置の他の実施形態を表す概略構成図である。
【図6】 第1の本発明の画像形成装置のさらに他の実施形態を表す概略構成図である。
【図7】 電磁誘導加熱方式の原理を説明するための概略説明図である。
【図8】 第1の本発明の画像形成装置のさらに他の実施形態を表す概略構成図である。
【図9】 第2の本発明の画像形成装置の1実施形態を表す概略構成図である。
【符号の説明】
2 樹脂粒子
4、32 インク
6 転写媒体
6’ 記録媒体
8 樹脂粒子層
12 非画像部
14 画像部
16、16’、16” 中間転写体
16a 基材(ベース層)
16b 発熱層
16c 離型層
18 帯電器
20、88 現像器
22、98 攪拌装置
24、96 現像ロール
26 除電装置
28 インクジェット記録装置
30 記録ヘッド
34、94 記録媒体
36、78 加熱ロール
38、80 加圧ロール
40、70 駆動ロール
42、44、72、74 張架ロール
46 転写定着装置
48、92 収容容器
50、102 ヒータ
52 冷却装置
56 ファン
60、64 電磁誘導加熱装置
62 励磁コイル
66 搬送ベルト
68 粒子層形成装置
70 駆動ロール
76 定着装置
82 感光体
84 帯電器
86 露光装置
90 クリーニング装置
100 転写装置

Claims (18)

  1. 少なくとも、中間転写体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層を形成する粒子層形成工程と、
    該樹脂粒子層に2色以上のインクをインクジェット記録ヘッドから吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを混色可能に保持させて画像を記録する記録工程と、
    前記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写し、定着させて画像を形成する転写定着工程と、
    を有する画像形成方法であって、前記樹脂粒子が発泡剤を含有し、かつ前記粒子層形成工程と前記記録工程との間に、前記樹脂粒子層を予備加熱するプレヒート工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記転写定着工程が、前記中間転写体と前記記録媒体とを、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を挟み込んだ状態で重ね合わせると共に、前記樹脂粒子層に熱および圧力を加えることで、前記記録媒体に前記樹脂粒子層を転写すると同時に定着させる工程であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記記録工程と前記転写定着工程との間に、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を加熱する加熱工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記中間転写体に発熱層を含み、前記加熱工程が、電磁誘導によって前記中間転写体の前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を加熱する工程であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
  5. 前記転写定着工程において、前記樹脂粒子層に熱および圧力を加えた後、前記中間転写体および前記記録媒体の間の樹脂粒子層を冷却し、その後、前記中間転写体から前記記録媒体を、前記インクが保持された樹脂粒子層と共に剥離することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の画像形成方法。
  6. 前記樹脂粒子層に含まれる樹脂の軟化温度以下まで低下した後に、前記中間転写体から前記記録媒体を剥離することを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
  7. 前記樹脂粒子が、帯電性を備え、かつ、前記粒子層形成工程が、前記樹脂粒子を摩擦帯電させて、電界転写によって中間転写体表面に樹脂粒子層を形成する工程であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の画像形成方法。
  8. 前記粒子層形成工程が、少なくとも、
    感光体表面を帯電する帯電工程と、
    該感光体表面を露光する露光工程と、
    前記感光体表面の前記露光部位に、摩擦帯電された前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、
    前記感光体表面に付着した樹脂粒子を、電界転写によって前記中間転写体表面に転写して樹脂粒子層を形成する付着粒子転写工程と、
    からなることを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 前記露光工程において、画像信号に基づいて、前記露光部位が画像部乃至その周辺となるように、前記感光体表面を露光することを特徴とする請求項8に記載の画像形成方法。
  10. 前記樹脂粒子に、無機微粒子および/または有機微粒子が内添および/または外添されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の画像形成方法。
  11. 前記中間転写体に発熱層を含み、前記プレヒート工程が、電磁誘導によって前記中間転写体の前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を予備加熱する工程であることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  12. 前記発泡剤が、低沸点物質を内包するマイクロカプセル粒子であることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  13. 少なくとも、記録媒体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層を形成する粒子層形成工程と、
    該樹脂粒子層に2色以上のインクをインクジェット記録ヘッドから吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを混色可能に保持させて画像を記録する記録工程と、
    前記インクを保持した樹脂粒子層を定着させて画像を形成する定着工程と、
    を有する画像形成方法であって、前記樹脂粒子が発泡剤を含有し、かつ前記粒子層形成工程と前記記録工程との間に、前記樹脂粒子層を予備加熱するプレヒート工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
  14. 前記樹脂粒子が、帯電性を備え、かつ、前記粒子層形成工程が、前記樹脂粒子を摩擦帯電させて、電界転写によって記録媒体表面に樹脂粒子層を形成する工程であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
  15. 前記粒子層形成工程が、少なくとも、
    感光体表面を帯電する帯電工程と、
    該感光体表面を露光する露光工程と、
    前記感光体表面の前記露光部位に、摩擦帯電された前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、
    前記感光体表面に付着した樹脂粒子を、電界転写によって前記記録媒体表面に転写して樹脂粒子層を形成する付着粒子転写工程と、
    からなることを特徴とする請求項14に記載の画像形成方法。
  16. 前記露光工程において、画像信号に基づいて、前記露光部位が画像部乃至その周辺となるように、前記感光体表面を露光することを特徴とする請求項15に記載の画像形成方法。
  17. 前記樹脂粒子に、無機微粒子および/または有機微粒子が内添および/または外添されていることを特徴とする請求項1316のいずれか1に記載の画像形成方法。
  18. 前記発泡剤が、低沸点物質を内包するマイクロカプセル粒子であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
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