JP2003057967A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法および画像形成装置

Info

Publication number
JP2003057967A
JP2003057967A JP2001248707A JP2001248707A JP2003057967A JP 2003057967 A JP2003057967 A JP 2003057967A JP 2001248707 A JP2001248707 A JP 2001248707A JP 2001248707 A JP2001248707 A JP 2001248707A JP 2003057967 A JP2003057967 A JP 2003057967A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particle layer
resin particle
image
intermediate transfer
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001248707A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4045759B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Uehara
康博 上原
Motofumi Baba
基文 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2001248707A priority Critical patent/JP4045759B2/ja
Priority to US10/098,455 priority patent/US6716562B2/en
Publication of JP2003057967A publication Critical patent/JP2003057967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4045759B2 publication Critical patent/JP4045759B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/0057Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material where an intermediate transfer member receives the ink before transferring it on the printing material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/025Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein by transferring ink from the master sheet
    • B41M5/0256Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein by transferring ink from the master sheet the transferable ink pattern being obtained by means of a computer driven printer, e.g. an ink jet or laser printer, or by electrographic means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/0011Pre-treatment or treatment during printing of the recording material, e.g. heating, irradiating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/025Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein by transferring ink from the master sheet
    • B41M5/03Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein by transferring ink from the master sheet by pressure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
    • B41M7/009After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock using thermal means, e.g. infrared radiation, heat

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体に対する画像の耐水性・耐光性を向
上させると共に、記録媒体に対する画像の高画質化、お
よびインクの乾燥を速めることによる高速化を達成し得
る画像形成方法および画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 少なくとも、中間転写体6表面あるいは
記録媒体6表面に樹脂粒子2により樹脂粒子層8を形成
する粒子層形成工程と、樹脂粒子層8にインクジェット
記録ヘッドからインク4を吐出し、樹脂粒子層8の空隙
にインク4を保持させて画像を記録する記録工程と、イ
ンク4を保持した樹脂粒子層8を中間転写体6表面から
記録媒体6’に転写し、定着させて画像を形成する転写
定着工程、または、インク4を保持した樹脂粒子層8を
有する記録媒体6を定着させて画像を形成する定着工程
と、を有してなることを特徴とする画像形成方法、およ
び、画像形成装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式を用いた画像形成方法および画像形成装置に関
し、詳しくは、中間転写体表面にインク像を形成した
後、記録媒体に転写し、該記録媒体表面にインク像を形
成する中間転写型インクジェット記録方式による画像形
成方法および画像形成装置、および、記録媒体に直接イ
ンク像を形成するインクジェット記録方式による画像形
成方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方式を用いた
画像形成方法においては、普通紙(Plainpape
r)を対象とする記録方式において、インクの乾燥を早
めかつ高い濃度を保つために様々な対策を講じられてい
る。
【0003】すなわち、インクの乾燥を早める方法とし
て、第一には、インク自身の乾燥を早めるために、イン
クの成分を乾燥し易いものに変更して対応してきた。し
かしながら、インク自身が乾燥し易いことから、インク
ジェット記録ヘッド(以下、単に「記録ヘッド」という
場合がある。)の内部でも乾燥が発生し、増粘・固着に
よるヨレや不吐出が発生して著しい画像品質の低下を招
き信頼性を低下させる要因となっていた。また、特にカ
ラー画像を普通紙に記録する場合などは、単位面積当た
りのインク打ち込み量が単色カラー画像を含むモノクロ
画像の2倍以上になるため、画像にじみ、定着不良、紙
のコックリングによるヘッド擦れなどの弊害が発生しや
すいという問題があった。
【0004】第二には、例えば特開昭62−13086
3号公報に記載されているように、インクの乾燥を早め
るために画像形成装置自身にヒーターなどのインク乾燥
手段を設けて対応してきた。しかしながら、インクの乾
燥を早めるために記録媒体を暖めるときに、インクから
の蒸発物質が記録ヘッドの吐出面を濡らし、濡れによる
ヨレや不吐出が発生して著しい画像品質の低下を招き、
信頼性を低下させていた。また、特にカラー画像の場合
には、単位時間・単位面積当りのインク打ち込み量がモ
ノクロ画像の2倍以上となり、にじみや定着不良が発生
し問題があった。さらに、この傾向は、インクジェット
記録速度の高速化に伴ってますます顕著になってきた。
【0005】第三には、インクの乾燥を助けるために、
マルチパス印字方法を工夫し、複数回の繰り返し印字、
すなわち、多パスや千鳥印字などの組み合わせによっ
て、一度に打ち込まれるインクの量を制限したり、定着
時間を稼いだりしていた。しかし、記録速度の低下を招
いたりカラー画像によるインク打ち込み量の増加には対
応しきれなかった。
【0006】一方、高濃度を保つための方法として、第
一には、インク成分やインク中の染料濃度を変更するこ
とにより、紙面上になるべく多くの染料を残すように工
夫していた。しかし、インク自身が乾燥し易いため、記
録ヘッドの内部でも乾燥が発生し、増粘・固着によるヨ
レや不吐出が発生して著しい画像品質の低下を招き信頼
性の低下を招く場合があった。
【0007】第二には、多パスや千鳥印字などの組み合
わせ等によって複数回の繰り返し印字を行い、単位面積
当たりの染料濃度を増して、高濃度化を図っていた。し
かし、逆に定着性を悪くしたり記録速度の低下をもたら
していた。
【0008】このように、インクジェット記録方式によ
り画像を記録したときには、通常の染料では耐水性がな
く、唾や濡れた手で触ると文字がにじむなどの弊害があ
った。これらの問題を解決するために、顔料インクの使
用や耐水染料の使用が試みられているが、いずれも水溶
液に対しては不溶化された物を使用しなければならず、
記録ヘッド部を詰まらせるなどの問題を有していた。
【0009】一方、インクに耐水性を持たせるための工
夫として、顔料インクの採用も検討されているが、信頼
性の低下を避けるために高価な回復手段が必要となった
り、またカラー記録時の色味の低下やOHP用紙に記録
した場合の光透過性に問題を生じていた。また、耐水イ
ンクの採用においては、信頼性の低下を避けるために顔
料インクと同様の手段が必要であり、カラー染料に耐水
性を持たせると、染料自身の光の吸収スペクトルが広が
り、カラー記録時の色再現性の低下などの問題があっ
た。
【0010】特開昭64−63185号公報では、染料
を不溶化する無色のインクをインクジェット記録ヘッド
によって記録紙上に付着させる技術が開示されている。
また、特開平5−202328号公報では、カルボキシ
ル基を有する化学染料を含むインクと、染料を不溶化す
るための多価金属塩溶液とを使用して、多価金属塩溶液
を印字した後にインクを印字して、耐水性を有すると共
にカラーブリードのない画像を得る技術が開示されてい
る。しかしながら、これらの方法では、染料を不溶化す
る無色のインクや多価金属塩溶液等の溶液が本体内でイ
ンクと接触した場合、装置故障を引き起こし、一方、単
位面積あたりのインク打ち込み量が単色の場合は約2
倍、カラーの場合も最低約1.5倍にもなり、記録媒体
のコックリングや定着不良を発生しやすいなどの問題を
有していた。
【0011】さらにまた、上記のような従来技術におけ
る課題を解決するために、インクを保持するための吸水
性樹脂粒子を記録媒体に塗布し、この吸水性樹脂粒子上
にインクジェット記録ヘッドを用いてインクを吐出し、
次いで当該吸水性樹脂粒子を記録材に定着させて画像を
形成させる画像形成方法および画像形成装置が提案され
ている(特開平5−96720号公報等)。しかし、吸
水性樹脂粒子では、インクの染料との反応が不十分で、
耐候性が十分でないという問題を有していた。さらに、
吸水性樹脂粒子の膨潤による画像の凹凸、画質劣化、マ
イグレーションなどの問題も有していた。
【0012】また、従来のインクジェット記録方式は、
インクのミストなどの発生から浮遊インクが記録ヘッド
に再付着したり、着弾したインク滴が跳ね返る現象も観
察されており、印字下流側の記録ヘッドにそのインク滴
が付着する等、記録ヘッド上でも問題を起こす可能性が
ある。更に高画質を得るためには、記録ヘッドと記録媒
体との距離を近づけたり、吐出スピードを高速化して着
弾位置の精度を増す必要があり、上記記録ヘッド上にお
ける問題が、さらに顕著となってくる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、以上のようなインクジェット記録方式における各種
課題を解決することを目的とする。詳細には、本発明
は、普通紙等の記録媒体に対する画像の耐水性・耐光性
を向上させると共に、普通紙等の記録媒体に対する画像
の高画質化、およびインクの乾燥を速めることによる高
速化を達成し得る画像形成方法および画像形成装置を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。すなわち、画像形成方法に関する
第1の本発明は、少なくとも、中間転写体表面に樹脂粒
子により樹脂粒子層を形成する粒子層形成工程と、該樹
脂粒子層にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出
し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させて画
像を記録する記録工程と、前記インクを保持した樹脂粒
子層を記録媒体に転写し、定着させて画像を形成する転
写定着工程と、を有してなることを特徴とする画像形成
方法である。
【0015】また、画像形成装置に関する第1の本発明
は、少なくとも、中間転写体と、該中間転写体表面に樹
脂粒子により樹脂粒子層を形成する粒子層形成手段と、
該樹脂粒子層にインクジェット記録ヘッドからインクを
吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させ
て画像を記録する記録手段と、前記インクを保持した樹
脂粒子層を記録媒体に転写し、定着させて画像を形成す
る転写定着手段と、を備えることを特徴とする画像形成
装置である。
【0016】第1の本発明の作用および効果は、以下の
通りである。まず、適当な粒子層形成手段によって、中
間転写体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層が形成される
(粒子層形成工程)。該中間転写体表面に形成された樹
脂粒子層には、樹脂粒子間に多数の空隙が生じている。
【0017】次に、インクジェット記録方式による記録
手段によって、前記中間転写体表面に形成された樹脂粒
子層にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出し、
前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させて画像を
記録する(記録工程)。前記樹脂粒子相互間の空隙に前
記インクが有効に保持されるため、インクの乾燥が速ま
り、カラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害が
なく、また、着弾したインク滴が跳ね返る現象も起こら
ず、記録ヘッド上で問題を起こす懸念がない。そのた
め、高画質化への様々な対応が可能となる。
【0018】そして、適当な転写定着手段によって、前
記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写し、定
着させて画像を形成する(転写定着工程)。前記インク
を保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写する構成である
ため、記録媒体表面の吸水性や乾燥性に左右されること
無く、あらゆる種類の記録媒体に画像を形成することが
できる。また、定着により前記樹脂粒子が溶融し、固化
することで樹脂層が形成される際にインクによる画像が
当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成された
画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オ
ゾン性(以上、「耐候性」と総称する場合がある。)に
優れた画像を形成することができる。
【0019】一方、画像形成方法に関する第2の本発明
は、少なくとも、記録媒体表面に樹脂粒子により樹脂粒
子層を形成する粒子層形成工程と、該樹脂粒子層にイン
クジェット記録ヘッドからインクを吐出し、前記樹脂粒
子層の空隙に前記インクを保持させて画像を記録する記
録工程と、前記インクを保持した樹脂粒子層を定着させ
て画像を形成する定着工程と、を有してなることを特徴
とする画像形成方法である。
【0020】また、画像形成装置に関する第2の本発明
は、少なくとも、記録媒体表面に樹脂粒子により樹脂粒
子層を形成する粒子層形成手段と、該樹脂粒子層にイン
クジェット記録ヘッドからインクを吐出し、前記樹脂粒
子層の空隙に前記インクを保持させて画像を記録する記
録手段と、前記インクを保持した樹脂粒子層を定着させ
て画像を形成する定着手段と、を備えることを特徴とす
る画像形成装置である。
【0021】第2の本発明の作用および効果は、以下の
通りである。まず、適当な粒子層形成手段によって、記
録媒体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層が形成される
(粒子層形成工程)。該記録媒体表面に形成された樹脂
粒子層には、樹脂粒子間に多数の空隙が生じている。
【0022】次に、インクジェット記録方式による記録
手段によって、前記記録媒体表面に形成された樹脂粒子
層にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出し、前
記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させて画像を記
録する(記録工程)。前記樹脂粒子間の空隙に前記イン
クが有効に保持されるため、インクの乾燥が速まり、カ
ラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害がなく、
また、着弾したインク滴が跳ね返る現象も起こらず、記
録ヘッド上で問題を起こす懸念がない。そのため、高画
質化への様々な対応が可能となる。さらに、記録媒体表
面に形成された前記樹脂粒子層にインク画像を記録する
構成であるため、記録媒体表面の吸水性や乾燥性に左右
されること無く、あらゆる記録媒体に画像を形成するこ
とができる。
【0023】そして、適当な定着手段によって、前記イ
ンクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に定着させて画像
を形成する(定着工程)。定着により前記樹脂粒子が溶
融し、固化することで樹脂層が形成される際にインクに
よる画像が当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで
形成された画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さ
らには耐オゾン性に優れた画像を形成することができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 [本発明の作用機構]まず、本発明の作用機構につい
て、第1の本発明および第2の本発明を併せて説明す
る。
【0025】図1は、本発明の作用機構を説明するため
の画像部における模式断面図である。図1(a)に示す
ように、適当な粒子層形成手段によって、転写媒体6の
表面に樹脂粒子2により樹脂粒子層8が形成される(粒
子層形成工程)。樹脂粒子層8には、樹脂粒子2相互間
に多数の空隙が生じている。転写媒体6は、第1の本発
明では中間転写体であり、第2の本発明では記録媒体で
ある。
【0026】次に、インクジェット記録方式による記録
手段によって、転写媒体6の表面に形成された樹脂粒子
層8に、インクジェット記録ヘッドからインク4を画像
様に吐出することで、図1(b)に示すように、樹脂粒
子層8の空隙にインク4が保持され、画像が記録される
(記録工程)。なお、図1(b)において、Aは画像部
を示し、Bは非画像部を示す(図1(c)および(d)
において、同様)。
【0027】このとき、樹脂粒子2相互間の空隙にイン
ク4が有効に保持されるため、インク4の乾燥が速ま
り、カラー画像を印字してもにじみや汚れなどの弊害が
なく、また、着弾したインク滴が跳ね返る現象も起こら
ず、記録ヘッド上で問題を起こす懸念がない。そのた
め、高画質化への様々な対応が可能となる。
【0028】そして、転写媒体6が中間転写体である場
合には、図1(c)に示すように、適当な転写手段によ
って、インク4を保持した樹脂粒子層8が記録媒体6’
に転写される。転写媒体6が記録媒体である場合には、
この工程は省略される。そして、適当な定着手段によっ
て、転写媒体6(記録媒体6’)表面の樹脂粒子層8が
定着されて、図1(d)に示すように、画像部14と非
画像部12とからなる画像が形成される(以上、転写定
着工程または定着工程)。なお、図1(c)に示す転写
と図1(d)に示す定着とは、同時に行われてもよい。
【0029】本発明によれば、このように転写媒体6表
面に形成された樹脂粒子層8にインク画像を記録する構
成であるため、転写媒体6や記録媒体6’表面の吸水性
や乾燥性に左右されること無く、あらゆる記録媒体に画
像を形成することができる。すなわち、本発明の構成
は、粒子層形成工程により記録媒体や中間転写体の表面
をインクジェット適性に優れたものに制御した上で、該
表面にインクジェット記録を行うものである。
【0030】また、定着により樹脂粒子が溶融し、固化
することで樹脂層が形成される際にインクによる画像が
当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成された
画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オ
ゾン性(以上、「耐候性」と総称する場合がある。)に
優れた画像を形成することができる。
【0031】[本発明の画像形成方法]次に、本発明の
画像形成方法について、必須の各工程毎に説明する。な
お、以下の説明は、特に断りの無い限り、第1の本発明
と第2の本発明との双方に適用される。
【0032】(粒子層形成工程)粒子層形成工程では、
中間転写体または記録媒体表面に、樹脂粒子により樹脂
粒子層を形成する。
【0033】本発明の画像形成方法に用いられる樹脂粒
子について以下に説明する。本発明において樹脂粒子に
求められる条件は、形成される樹脂粒子層において、樹
脂粒子間の空隙にインクを保持し得る性質を有すること
であり、その他は特に制限されない。ただし、粒子層形
成工程が、前記樹脂粒子を摩擦帯電させて、電界転写に
よって中間転写体表面に樹脂粒子層を形成する工程であ
る場合には、前記樹脂粒子に帯電性が要求されるので、
前記樹脂粒子としては絶縁物質であることが望ましく、
また、記録媒体に熱溶融により定着させるために熱溶融
性を有していることが望ましい。
【0034】また、前記樹脂粒子としては、インクを保
持した後や定着後の混色状態を良好なものとし、かつ色
再現性に優れる画像を得るためには、透明物質であるこ
とが望ましい。さらに、前記樹脂粒子には、必要に応じ
て荷電制御剤、クリーニング剤、離型向上剤、流動化
剤、充填剤、固体微粒子等、電子写真用のトナー粒子と
して通常用いられる添加剤を含む(内添および外添)こ
とが望ましい。
【0035】前記樹脂粒子を帯電する方法としては、特
に制限はないが、一般的には絶縁性粒子の帯電方法とし
て広く知られている、電子写真方式の現像におけるトナ
ーの帯電方法を応用すればよい。この方法は大きく分け
て二つの方法がある。一つは絶縁性粒子を他の物質と摺
擦させる方法であり、もう一つの方法は絶縁性粒子をキ
ャリアと呼ばれる粒子と混ぜた二成分混合物質を撹拌混
合して帯電する方法である。いずれの方法においても、
樹脂粒子としては絶縁性の粒子であることが望ましく、
体積抵抗で1012Ω・cm以上であることが好ましく、
1014〜1015Ω・cmの範囲であることがより好まし
い。樹脂粒子の帯電性は、材料選択と前記その他の成分
の介在により制御することが可能である。
【0036】前記樹脂粒子としては、インクを受容する
ことによって良好にインクを保持する機能を有するもの
であることが望ましい。更に、第1の本発明において
は、記録媒体に樹脂粒子層を転写する際に、熱溶融して
記録媒体に容易に転写定着されて転写画像が形成される
機能を有し、第2の本発明においては、記録媒体表面の
樹脂粒子層が熱溶融して記録媒体に容易に定着されて定
着画像が形成される機能を有することが望まれる。
【0037】つまり、本発明に用いられる樹脂粒子とし
ては、非水溶性の熱可塑性樹脂からなる微粒子であれ
ば、いずれも使用することができる。該樹脂粒子として
更に、多孔性のものを使用すれば、当該樹脂粒子相互間
に形成される空隙のみではなく、樹脂粒子自身が有する
空隙にもインクが保持されるので、樹脂粒子層のインク
保持性をより向上させることができ、薄い樹脂粒子層厚
でより多くのインクを保持することが可能となる。更
に、樹脂粒子層厚を薄くすることは、画像の転写がより
容易となるだけではなく、元の記録媒体の柔軟性や表面
性を損なうことなく画像記録物が得られる。
【0038】前記樹脂粒子として使用可能な、熱可塑性
樹脂からなる微粒子の具体的な材料としては、例えば、
ポリエチエレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリ(メ
タ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポ
リアクリル酸誘導体、ポリアクリル酸アミド、ポリエー
テル、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロース系
樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレ
ン、チオコール、ポリスルフォン、ポリウレタン、ポリ
スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルピロリド
ン、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの親水性モ
ノマーの単独重合体および共重合体;スチレン、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのモノマーと
の共重合体;水溶性ポリエステル、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロースなど;その他これらの
樹脂の共重合物等が挙げられる。
【0039】本発明においては、これらの中でも、特に
ポリエステル、ポリスチレン、ナイロン6およびナイロ
ン12やそれらの共重合体からなる熱可塑性樹脂微粒子
を使用することが好ましい。また、従来電子写真用のト
ナーに用いられているバインダーと混合して用いてもよ
い。即ち、前記樹脂粒子として、これら材料からなる微
粒子を用いた場合には、インクジェット記録によるイン
ク中の着色剤の発色が良好となり、特に鮮明な画像を得
ることができる。
【0040】前記樹脂粒子に内添することが可能な荷電
制御剤としては、ニグロシン染料、脂肪酸金属塩、アゾ
系合金染料などが挙げられ、その他の添加剤としてはコ
ロイダルシリカ、アルミナ、金属石鹸、ポリ弗化ビニリ
デンなどが挙げられる。樹脂粒子に内添または外添する
ことができる固体微粒子としては、公知の各種無機微粒
子および有機微粒子を挙げることができる。
【0041】かかる無機微粒子の例としては、炭酸カル
シウム(軽質炭酸カルシウムおよび重質炭酸カルシウ
ム)、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサ
イト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウム、シリカ(合成非晶質シリカおよ
びコロイダルシリカ等)、アルミナ、アルミナ水和物、
コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウ
ム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウムなどの
白色無機顔料等を挙げることができる。
【0042】これら無機微粒子は、1次粒子のままで樹
脂粒子中に均一に分散された状態で用いても、また、2
次凝集粒子を形成してバインダー中に分散された状態で
用いても構わない。
【0043】一方、前記有機微粒子の例としては、ポリ
スチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル
酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミ
ン樹脂等が挙げられる。
【0044】本発明においては、高い濃度を達成し、鮮
明な画像を記録し、低コストで製造できる等の点より、
無機微粒子として、アルミナ微粒子、アルミナ水和物微
粒子、シリカ微粒子および炭酸カルシウムからなる群よ
り選ばれる少なくとも1の無機微粒子を用いることが好
ましい。
【0045】本発明に好ましく用いられるアルミナまた
はアルミナ水和物微粒子は、半径が3〜10nmであっ
て、細孔容積の和が0.2〜2ml/gである多孔質ア
ルミナまたはその水和物である。細孔容積の測定手段
は、アルミナまたはアルミナ水和物微粒子の乾燥固形分
に対して、公知の窒素吸着法により測定することができ
る。
【0046】アルミナまたはアルミナ水和物微粒子は、
結晶性であっても非晶質であってもよく、また、形状は
不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状のもの
を使用することができる。
【0047】本発明に用いられるシリカ微粒子として
は、従来インクジェット記録の分野で公知の各種のシリ
カ微粒子を挙げることができ、例えば、湿式または気相
法で合成された合成シリカ、コロイダルシリカ、1次粒
子が凝集して2次粒子を形成している多孔質シリカ、任
意の形状のシリカを使用することができる。当該シリカ
微粒子としては、例えば特開昭55−51583号公報
および同56−148583号公報等に記載された合成
非晶質シリカ;特開昭60−204390号公報に記載
された気相法により合成されたシリカ超微粒子;特開昭
60−222282号公報に記載されたフッ素を含有す
る合成不定形シリカ;特開昭60−224580号公報
および同62−178384号公報に記載されたシラン
カップリング剤により表面処理された合成不定形シリ
カ;特開昭62−183382号公報および同63−1
04878号公報に記載された球状シリカ;特開昭63
−317381号公報に記載されたNa2O含有量が
0.5質量%以上である合成シリカ微粒子;特開平1−
115677号公報に記載された比表面積が100m2
/g以上の合成シリカ微粒子;特開昭62−28678
7号公報に記載されたアルミナ表面処理された合成シリ
カ微粒子;特開平1−259982号公報に記載された
Ca、MgまたはBaで表面処理された合成シリカ微粒
子、吸油量が180ml/g以上の合成シリカ微粒子;
特開昭57−14091号公報に記載されたコロイダル
シリカ;特開昭60−219084号公報、特開平6−
92011号公報、同6−297830号公報および同
7−81214号公報に記載されたカチオン性コロイダ
ルシリカ;特開平5−278324号公報および同7−
81214号公報に記載された数珠状に連結した、また
は分岐したコロイダルシリカ;等を挙げることができ
る。
【0048】しかしながら、高い画像光沢と高い空隙容
量を得るためには、平均粒径が7〜30nmのシリカ超
微粒子を用いることが好ましい。このシリカ微粒子は表
面をカチオン変性されたものであってもよく、また、A
l、Ca、MgおよびBa等で処理されたものであって
もよい。
【0049】本発明に好ましく用いられる炭酸カルシウ
ムとしては、例えば、特開昭57−120486号公
報、同57−129778号公報、同58−55283
号公報、同61−20792号公報に記載された、特定
の比表面積を有する軽質炭酸カルシウム;特開昭63−
57277号公報およぼ特開平4−250091号公報
に記載された針柱状炭酸カルシウム;特開平3−251
487号公報に記載された特定の針状1次粒子が凝集し
て2次粒子を形成した炭酸カルシウム微粒子;特開平4
−250091号公報および同4−260092号公報
に記載された特定の吸油量を有する針柱状の斜方晶アル
ゴナイト炭酸カルシウム;特開平7−40648号公報
に記載された球状沈降性炭酸カルシウム;等が挙げられ
る。
【0050】本発明に用いられる樹脂粒子に炭酸カルシ
ウムを添加する場合、高い画像光沢と高い空隙容量が得
られることから、粒径が約0.1μm以下の炭酸カルシ
ウム微粒子を使用することが好ましく、特に平均粒径が
10〜50nmの炭酸カルシウム微粒子を使用すること
が好ましい。
【0051】本発明に用いられる樹脂粒子の製造方法
は、特に限定されないが、例えば、電子写真におけるト
ナーの作製方法として公知の粉砕方法または重合法によ
って作製される。粉砕方法は、外添剤以外の上記構成要
素を適宜溶融混合し、粉砕して分級することにより作製
する方法である。当該粉砕方法では、樹脂やその他の添
加剤を粉体混合し、次いで十分な熱を加えて樹脂を溶融
するとともにせん断力を加えて樹脂中に添加剤を分散さ
せ、その後、この溶融混練物を冷却し、粉砕、分級する
事で目的の粒径・粒度分布の樹脂粒子を得ることができ
る。
【0052】これに対して重合法は、独立したポリマー
粒子をモノマーから形成し、このポリマー粒子にその他
の添加剤などを内包または複合させ、樹脂粒子とするも
のであり、懸濁重合法(Suspension Pol
ymerization Method)および乳化重
合会合法(Emulsion Polymerizat
ion and Coagulation Metho
d)が代表的である。これら重合法は、得られる樹脂粒
子の代表的物性として、製造条件の最適化により、シャ
ープな粒度分布と、粒子形状を球形から必要によっては
楕円形まで制御することができるところに特徴を有す
る。
【0053】前記樹脂粒子の形状としては、特に制限は
ないが、既述の如く樹脂粒子自身に微細孔を有すること
が好ましいことから、表面積の大きな不定形が好まし
い。ただし、粒径を精度に制御して得られる前記重合法
による球形粒子も、インク画像の精細性を制御できる観
点より、好ましく用いられる。
【0054】前記樹脂粒子としては、少なくとも熱溶融
性樹脂の他、発泡剤を含有させることも好ましい態様で
ある。前記樹脂粒子に発泡剤を含有させ、後述のプレヒ
ート工程において、前記樹脂粒子に含有される発泡剤を
発泡させて、樹脂粒子自身に空隙を生じさせることで、
記録工程におけるインクジェット記録によるインク画像
を保持させる空隙面積を増大させることができる。
【0055】発泡剤の態様としては、低温で気化する低
沸点物質(常温で液体状態であっても固体状態であって
もよい。)を内包するマイクロカプセル粒子の発泡剤
(以下、「マイクロカプセル型発泡剤」という場合があ
る。)が挙げられる。マイクロカプセル型発泡剤は、発
泡性が高い点で好ましい。マイクロカプセル型発泡剤に
おいて、マイクロカプセル中に内包されている低沸点物
質は、少なくとも後述のプレヒート工程における加熱温
度よりも低い温度で気化することが必要であり、具体的
には100℃以下で気化する物質であることが好まし
く、より好ましくは50℃以下、さらに好ましくは25
℃以下である。但し、マイクロカプセル型発泡剤の熱応
答性は、芯材である低沸点物質の沸点のみならず、壁材
の軟化点にも依存するので、低沸点物質の好ましい沸点
範囲は前記範囲には限定されない。低沸点物質として
は、例えば、ネオペンタン、ネオヘキサン、イソペンタ
ン、イソブチレン、イソブタン等が挙げられる。中で
も、マイクロカプセルの壁材に対して安定で、熱膨張率
の高いイソブタンが好ましい。
【0056】マイクロカプセル型発泡剤におけるマイク
ロカプセルの壁材は、樹脂粒子の製造工程で用いられる
種々の溶剤に対して耐溶剤性を有するとともに、マイク
ロカプセルに内包される低沸点物質が気化した際に、気
体に対して非透過性を有する材料が好ましい。また、後
述のプレヒート工程における加熱温度よりも低い温度で
前記壁材が軟化し、膨張する必要がある。
【0057】マイクロカプセル型発泡剤におけるマイク
ロカプセルの壁材としては、一般的にマイクロカプセル
の壁材として従来使用されているものを広く使用するこ
とができる。例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリブタジ
エン、ポリアクリル酸エステル等の単重合体、これらの
共重合体が好ましく用いられる。中でも、塩化ビニリデ
ンとアクリルニトリルとの共重合体が、前記樹脂粒子中
の樹脂との接着性が高い点、耐溶剤性が高い点で好まし
い。
【0058】本発明に用いられる樹脂粒子中の発泡剤の
含有量としては、発泡剤の種類によって好ましい範囲が
異なるが、通常は、5質量%〜50質量%、好ましくは
10質量%〜40質量%である。発泡剤の含有量が5質
量%未満であると、樹脂粒子の熱膨張が実用上不十分と
なる場合があり、一方、50質量%を越えると、樹脂粒
子中の熱可塑性樹脂の割合が相対的に不足し、充分な定
着性が得られない等の問題が生じる場合がある。
【0059】前記樹脂粒子の粒径としては、インク保持
性、画像の鮮明性の点から、体積平均粒径として、0.
5〜100μmの範囲内であることが好ましく、1.0
〜50μmの範囲内であることがより好ましく、1.0
〜20μmの範囲内であることがさらに好ましく、3〜
15μmの範囲であることが特に好ましい。前記樹脂粒
子の粒径が、あまりに小さすぎると樹脂粒子相互の空隙
が細かくなり、充分なインク保持性が得られ難くなる
他、樹脂粒子の流動性が悪くなり、樹脂粒子形成前にお
ける帯電性も低下して、均一な樹脂粒子層を中間転写体
や記録媒体表面に形成しにくくなる可能性がある。一
方、前記樹脂粒子の粒径が、あまりに大きすぎると樹脂
粒子相互の空隙が大きくなりすぎ、画像の解像度が低く
なり、鮮明な画像が得られなくなる場合がある。
【0060】前記樹脂粒子の大きさに関して、粒子直
径:D(μm)は、記録工程におけるインクジェット記
録ヘッドからのインクの単位面積当たりの打ち込み量:
V(μg/mm2)・インク滴の大きさVd(ng/d
ot)・記録速度f(KHz)と深く関係し、f・V・
Vdが大きいほどDは小さいことが望ましい。
【0061】更に、本発明で用いられる樹脂粒子として
は、インクジェット記録ヘッドで画像を形成した後の定
着工程あるいは転写定着工程において、電子写真技術で
使われている定着技術の適用を可能にするような材料を
用いることが好ましい。この点から、前記樹脂粒子に使
用する熱可塑性樹脂としては、融点が70℃〜200℃
の範囲のものが好ましく、80℃〜180℃の範囲のも
のがより好ましく、100℃〜150℃の範囲のものが
更に好ましい。
【0062】70℃よりも融点が低いものを使用した場
合には、物流時または保管時の条件によっては、樹脂粒
子が溶融してブロッキングしてしまう恐れがある。一
方、融点が200℃よりも高い樹脂を使用した場合に
は、転写する際に高いエネルギーが必要となってしまう
と同時に転写定着装置に適用できる耐熱性材料の選択範
囲が非常に限られてしまうという問題を生ずる場合があ
る。そして、その結果、装置が大掛かりなものになり、
簡単に記録材上に転写定着画像を形成することが困難と
なる。
【0063】上記のような樹脂粒子で構成される中間転
写体表面あるいは記録媒体表面の樹脂粒子層の好ましい
層厚としては、1〜100μmの範囲が好ましく、5〜
50μmの範囲がより好ましく、10〜30μmの範囲
が更に好ましい。また、後述の記録工程におけるインク
ジェット記録のインク打ち込み量に応じて、樹脂粒子の
中間転写体表面あるいは記録媒体表面への付着量をコン
トロールしてもよい。インク打ち込み量が多い場合は付
着量を多く、逆にインク打ち込み量が少ない場合には付
着量を少なくすることが好ましい。
【0064】樹脂粒子層の形成工程で、中間転写体表面
あるいは記録媒体表面に安定的に形成できる層厚みには
限界があり、その層厚が厚過ぎると、その後の転写定着
あるいは定着に多くのエネルギーが必要になること、転
写定着あるいは定着後の記録媒体における剛性や柔軟性
が、元の状態と大きく異なってしまうこと、画質が悪く
なること、等の問題が生じる場合がある。一方、樹脂粒
子層の層厚が薄過ぎると、インクを保持するための空隙
を有する部分の層厚も薄くなり、インクが充分に保持さ
れ難いため、高精細な画像の形成が困難となる。
【0065】また、予め前記樹脂粒子の中に離型剤を含
ませることも可能である。かかる樹脂粒子としては、カ
ルナウバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックス、カスターワックス等のワックス類;
ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン
酸アルミニウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、メチルヒド
ロキシステアレート、グリセロールモノヒドロキシステ
アレート、グリセロールモノヒドロキシステアレート等
の高級脂肪酸、或いはその金属塩、エステル等の誘導
体;ポリアミド系樹脂、石油系樹脂、ロジン誘導体、ク
ロマン−インデン樹脂、テルペン系樹脂、ノボラック系
樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、酸化ポリオレフィンのオレフィン系樹
脂、ビニルエーテル系樹脂;等が挙げられる。
【0066】樹脂粒子層の形成方法としては、特に制限
はないが、前記樹脂粒子として帯電性を備えるものを用
い、これを摩擦帯電させて、電界転写によって中間転写
体表面あるいは記録媒体表面に樹脂粒子層を形成する方
法によることが容易である。すなわち、当該方法は、前
記樹脂粒子として帯電性を備える絶縁物質を用い、これ
を攪拌等することにより相互に擦り合せ、帯電させる。
【0067】そして、中間転写体の場合には、その表面
を予め前記樹脂粒子とは逆極性に帯電しておき、前記帯
電された樹脂粒子を接触あるいは近接させることで、静
電的に吸引させ前記樹脂粒子を載せて樹脂粒子層を形成
する。記録媒体の場合には、該記録媒体を前記帯電され
た樹脂粒子を接触あるいは近接させた状態で、その裏面
から静電的に吸引することで、前記記録媒体に前記樹脂
粒子を載せて樹脂粒子層を形成する。中間転写体に対し
て、後者の方法を適用してもよい。かかる静電転写によ
る樹脂粒子層の形成方法は、電子写真の分野において、
トナーを感光体の表面に現像したり、トナーを感光体の
表面から転写媒体の表面に転写する際に適用される方法
である。
【0068】中間転写体の表面を逆極性に帯電させるた
めの帯電方式としては、特に制限されず、公知の方法、
例えば、例えば中間転写体に接触した導電性ゴムロール
に電圧を印加して帯電する方法や、中間転写体に設けら
れた導電層にバイアス電位を与える方法等を適用するこ
とができる。中間転写体の表面を必要な電位レベルに帯
電させ得る方法であれば、どのような方法でもあっても
よい。前記樹脂粒子を摩擦帯電させる際には、電子写真
の分野において用いられるキャリアと同様の機能を有す
る材料を併用してもよい。前記樹脂粒子の帯電量として
は、10μc/g〜50μc/gの範囲が望ましい。
【0069】さらに、本発明においては、電子写真の分
野において、公知の方法である感光体を用いた方法、具
体的には、以下に示す〜の各工程からなる方法によ
り樹脂粒子層の形成を行うことが好ましい。感光体表
面を帯電する帯電工程、該感光体表面を露光する露光
工程、前記感光体表面の前記露光部位に、摩擦帯電さ
れた前記樹脂粒子を付着させる付着工程、前記感光体
表面に付着した樹脂粒子を、電界転写によって前記中間
転写体表面あるいは前記記録媒体表面に転写して樹脂粒
子層を形成する付着粒子転写工程。
【0070】本発明において、上記〜の各工程は、
電子写真の分野において公知の方法・条件が問題無く適
用可能である。の帯電工程においては、接触方式ある
いは非接触方式の公知の帯電器により、感光体表面が均
一に帯電される。前記樹脂粒子として負帯電性のものを
用いる場合には、感光体表面が負に帯電される。
【0071】の露光工程においては、前記感光体表面
における樹脂粒子層を形成すべき領域に露光が施され
る。樹脂粒子層を形成すべき領域としては、前記中間転
写体表面あるいは前記記録媒体表面の全面であっても、
後述の記録工程でインクジェット記録される領域(画像
部位)乃至その周辺のみであっても構わない。後者の場
合、画像部位のみであっても、その周辺まで余裕を持っ
て前記樹脂粒子層を形成してもよい。樹脂粒子層を画像
部位乃至その周辺のみに形成することにより、前記樹脂
粒子の使用量を抑えることができ、コスト的に有利なば
かりか、本発明の画像形成装置における樹脂粒子の供給
タンクの容量を小さくすることができ、装置の小型化を
図ることも可能となる。
【0072】前記樹脂粒子層を画像部位乃至その周辺の
みに形成するには、前記露光工程において、画像信号に
基づいて、前記露光部位が画像部乃至その周辺となるよ
うに、前記感光体表面を露光することが好ましい。本発
明において、画像そのものを記録する役割を担うのは、
後述のインクジェット記録による記録工程であるが、当
該記録工程における記録のために入力される画像情報
を、前記露光工程における露光領域の設定にも流用する
こととすれば、容易に所望の領域に樹脂粒子層を形成す
ることができる。
【0073】以上、主として、樹脂粒子として絶縁性粒
子を用いて現像する方式について説明したが、導電性を
有する樹脂粒子を用いても、従来公知の導電性トナーの
現像方式と同様にして、樹脂粒子を中間転写体あるいは
記録媒体に付着させることができる。
【0074】第1の本発明においては、前記樹脂粒子層
は中間転写体に形成される。かかる中間転写体として
は、円筒状であっても無端ベルト状であっても構わない
が、張架させることにより装置設計が容易で、かつ装置
の小型化を図ることが可能な無端ベルト状のものが好ま
しい。
【0075】前記中間転写体が円筒状の場合は、金属性
の円筒状基体表面に、少なくとも離型層が形成されてな
るものが好ましい。一方、前記中間転写体が無端ベルト
状の場合は、少なくともベース層と離型層とを有するも
のが好ましい。このように離型層が設けられることによ
って、既述の優れた特性を有する樹脂粒子層を、記録媒
体表面に、効率よく且つ容易に転写定着して画像を形成
することが可能となる。例えば、画像が形成されている
中間転写体表面の樹脂粒子層を、記録媒体表面に転写定
着した後、該記録媒体を中間転写体から剥離しようとす
る場合に、記録媒体が中間転写体に巻きついたり、転写
された樹脂粒子層が中間転写体と共に剥がれてしまった
り、転写層の一部が基材上に残ってしまったりして、画
像が乱れてしまうといった不具合を有効に防止すること
ができる。
【0076】上記離型層に用いられる材料としては、シ
リコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコン共重合体、フ
ルオロシリコーン樹脂、フッ素樹脂(例えばテトラフル
オロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体、ポリテトラフルオロエチレン)、フッ素ゴムなど
が挙げられる。かかる離型層の厚さとしては、特に限定
されないが、1〜300μmの範囲内とすることが好ま
しい。
【0077】前記中間転写体が無端ベルト状の場合、前
記中間転写体において使用する、上記したような離型層
を保持させるための基材(ベース層)としては、装置内
における繰り返し周動搬送が可能であって、且つ転写定
着の際に必要な耐熱性を有するものであれば、いずれの
基材も使用できる。具体的には、ポリイミド樹脂フィル
ム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリエステル、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、
ポリエーテルケトン、ポリサルファン、ポリイミド、ポ
リイミドアミド、ポリアミド等の耐熱性の高い樹脂、ニ
ッケルやステンレスなどの金属薄膜、等のような柔軟性
のある基材等が挙げられる。
【0078】前記中間転写体の基材として、柔軟性のあ
るものを用いることによって、中間転写体を小径の張架
ロールに張架させてスムーズに周動搬送することが可能
である。また、記録媒体への転写定着領域において、弾
性体の張架ロールに巻きつけられた中間転写体が弾性体
ロールの変形に密着して変形することができるので、転
写定着効率が高い。さらに、記録媒体として、平面以外
の形状の記録紙たとえばエンボス紙などを用いた場合に
おいても、良好な転写画像の形成が可能となる点で好ま
しい。さらに、帯電を防止するために、例えばカーボン
ブラック等の導電材を分散させることもできる。
【0079】基材の柔軟性が不充分な場合には、基材と
離型層との間に弾性層を介在させることも可能である。
弾性層の厚さとしては、特に限定されないが、記録媒体
として一般的な記録紙の表面の凹凸から考慮すると、3
0μm〜300μmの範囲内とすることが好ましい。ま
た、弾性層の材料としては、その目的からシリコーンゴ
ムが最適である。
【0080】無端ベルト状の中間転写体の基材(ベース
層)の厚さとしては、繰り返しの周動搬送を可能とする
剛性と柔軟性とを両立できる範囲であることが好まし
く、10〜200μmの範囲が好ましく、30μm〜1
00μmの範囲がより好ましい。30μm未満では剛性
が弱く、周動搬送中に皺になったり、両端のエッジ部分
に亀裂が生じてしまう場合がある。逆に200μmを超
えると、上述した柔軟性を確保できない場合がある。
【0081】前記基材の表面に離型層や弾性層を形成す
る方法については、特に限定されないが、離型層や弾性
層を構成するための好適な材料を、適当な溶剤に溶解ま
たは分散させて塗工液を調製し、該塗工液を塗工して焼
き付ける方法や、離型層や弾性層を構成するための好適
な材料からフィルムを形成し、該フィルムを基材表面に
ラミネートする方法や、押し出し成型する方法等が挙げ
られる。
【0082】前記塗工液の塗工方法としては、ロールコ
ーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター
法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、サイズ
プレス法、シムサイザー法、スプレーコート法、グラビ
アコート法およびカーテンコーター法等が挙げられる。
【0083】後述のプレヒート工程や加熱工程におい
て、電磁誘導によって前記中間転写体表面の樹脂粒子層
を加熱または予備加熱する場合には、前記中間転写体に
発熱層を含ませてもよい。電磁誘導によって前記中間転
写体の前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表
面の樹脂粒子層を加熱または予備加熱することができ
る。
【0084】上記発熱層には、電磁誘導作用を生ずる金
属が用いられる。かかる金属としては、例えばニッケ
ル、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、スチール、クロム
などが選択可能である。これらのうちコスト、発熱性
能、および加工性を考慮すれば、銅、ニッケル、アルミ
ニウム、鉄が適しており、特に銅が好ましい。なお、ベ
ース層として薄膜金属を用いた場合には、それ自身が発
熱層になり得るので、特別に発熱層を設けなくともよ
い。その場合、本発明において、当該ベース層を発熱層
と称する。電磁誘導による発熱層の加熱(以下、単に
「電磁誘導加熱」という場合がある。)の原理について
は、後述する。
【0085】第2の本発明においては、前記樹脂粒子層
は記録媒体に直接形成される。かかる記録媒体として
は、後述の定着工程の際に必要な耐熱性を有するもので
あれば、何ら制限されない。すなわち、第2の本発明で
は、インクジェット適性の低い表面状態の記録媒体に対
しても、その表面に樹脂粒子層を形成することで、イン
クジェット適性に優れた表面状態の記録媒体が形成され
るため、実質的に記録媒体の表面性状を選ばないからで
ある。
【0086】具体的には、例えば、普通紙、OHP用
紙、コピー用紙、わら半紙、コート紙、画用紙、ボール
紙等、あらゆる記録媒体が対象となる。ただし、インク
ジェット記録用紙であっても勿論構わない。
【0087】(記録工程)記録工程では、中間転写体ま
たは記録媒体表面に形成された樹脂粒子層に、インクジ
ェット記録ヘッドからインクを吐出し、前記樹脂粒子層
の空隙に前記インクを保持させて画像を記録する。すな
わち、前記樹脂粒子層に、インクジェット記録方式によ
り画像が記録される(以下、単に「インクジェット記
録」という場合がある。)。
【0088】上記インクジェット記録に供されるインク
について説明する。当該インクとしては、従来よりイン
クジェット記録に用いられている各種インクを問題無く
用いることができる。かかるインクとしては、一般に、
少なくとも着色剤、水溶性有機溶媒および水から構成さ
れ、さらに必要に応じてその他の成分が含まれる。
【0089】(水溶性有機溶媒)前記インクに使用され
る水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタン
ジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリ
ン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、
トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノブチルエーテル等の多価アルコール誘導体、ピ
ロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシ
ルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒、
エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、ベンジルアルコール等のアルコール類、あるいは、
チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、
ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒、炭酸プロピレ
ン、炭酸エチレン、1,1,1−トリス(ヒドロキシル
メチル)プロパン、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール
類等を用いることができる。
【0090】これら水溶性有機溶媒は、単独で使用して
も、あるいは、二種類以上を混合して使用してもよい。
前記インク中の前記水溶性有機溶剤の含有量については
特に制限はないが、インク全質量の5〜60質量%であ
ることが好ましく、より好ましくは、インク全質量の5
〜40質量%である。
【0091】(水)前記インクに使用される水は、一般
の水が全て用いられるが、特に不純物が混入することを
防止するため、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾
過水を使用することが好ましい。
【0092】(着色剤)前記インクに使用される着色剤
は、染料であっても顔料であっても構わない。着色剤と
して染料を用いた場合、記録ヘッドのノズルにおける目
詰まりを生じることが抑制されると共に、本発明におい
ては、後述の転写定着工程または定着工程後の定着画像
で、前記樹脂粒子の溶融によりインク画像が溶融樹脂に
取り込まれ、樹脂に保護された状態となるため、染料イ
ンクの弱点でもある耐水性、耐光性および耐オゾン性と
いった耐候性が各段に向上する。一方、着色剤として顔
料を用いた場合、元々の顔料自身の耐候性が、樹脂の保
護により一層向上する。
【0093】前記インクに使用可能な染料としては、直
接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染
料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染
料、油性染料等いずれも挙げることができる。本発明に
おいて好ましい染料は、水溶性アニオン性染料である。
【0094】水溶性アニオン性染料としては、具体的に
は例えば、C.I.ダイレクトブラック−2,−4,−
9,−11,−17,−19,−22,−32,−8
0,−151,−154,−168,−171,−19
4,−195;
【0095】C.I.ダイレクトブルー−1,−2,−
6,−8,−22,−34,−70,−71,−76,
−78,−86,−112,−142,−165,−1
99,−200,−201,−202,−203,−2
07,−218,−236,−287,−307;
【0096】C.I.ダイレクトレッド−1,−2,−
4,−8,−9,−11,−13,−15,−20,−
28,−31,−33,−37,−39,−51,−5
9,−62,−63,−73,−75,−80,−8
1,−83,−87,−90,−94,−95,−9
9,−101,−110,−189,−227;
【0097】C.I.ダイレクトバイオレット−2,−
5,−9,−12,−18,−25,−37,−43,
−66,−72,−76,−84,−92,−107;
C.I.ダイレクトイエロー−1,−2,−4,−8,
−11,−12,−26,−27,−28,−33,−
34,−41,−44,−48,−58,−86,−8
7,−88,−132,−135,−142,−14
4,−173;
【0098】C.I.フードブラック−1,−2;C.
I.アシッドブラック−1,−2,−7,−16,−2
4,−26,−28,−31,−48,−52,−6
3,−107,−112,−118,−119,−12
1,−156,−172,−194,−208;C.
I.アシッドブルー−1,−7,−9,−15,−2
2,−23,−27,−29,−40,−43,−5
5,−59,−62,−78,−80,−81,−8
3,−90,−102,−104,−111,−18
5,−249,−254;
【0099】C.I.アシッドレッド−1,−4,−
8,−13,−14,−15,−18,−21,−2
6,−35,−37,−52,−110,−144.−
180,−249,−257;C.I.アシッドイエロ
ー−1,−3,−4,−7,−11,−12,−13,
−14,−18,−19,−23,−25,−34,−
38,−41,−42,−44,−53,−55,−6
1,−71,−76,−78,−79,−122等や、
下記一般式(I)あるいは一般式(II)で表される構造
の染料が挙げられる。
【0100】・一般式(I)
【化1】
【0101】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に下
記の式(1)または式(2)で表される基を表し、Yお
よびZはそれぞれ独立に水素原子または−SO3Mを表
す。また、Mは対イオンを表し、アルカリ金属イオン、
アンモニウムイオン、および置換アンモニウムイオンか
らなる群から選ばれるイオンである。)
【0102】
【化2】
【0103】(式中、A、EおよびGはそれぞれ独立に
水素原子、アルキル基、−OH、および−COOMから
なる群から選択される基を表す。J、L、QおよびWは
それぞれ独立に水素原子、−OH、−NH2、および−
SO3Mからなる群から選択される基を表す。また、M
は対イオンを表し、アルカリ金属イオン、アンモニウム
イオン、および置換アンモニウムイオンからなる群から
選ばれるイオンである。)
【0104】・一般式(II)
【化3】
【0105】(式中、Yは、水素原子、メチル基、メト
キシ基、アセチルアミノ基、またはニトロ基を表し、ベ
ンゼン環Aの3位の炭素原子と共に更にベンゼン環を形
成してもよい。Xは、アセチル基、ベンゾイル基、パラ
トルエンスルホニル基、または4−クロル−6−ヒドロ
キシ−1,3,5−トリアジン−2−イル基を表す。M
4、M5、およびM6は対イオンを表し、各々、アルカリ
金属、アンモニウムおよびアミン類の中から選択される
塩基である。)
【0106】これら染料は、単独で用いても、あるい
は、複数種類のものを混合して用いてもよい。前記イン
ク中のこれら染料の含有割合は、インク全質量に対し
0.1〜10質量%の範囲が好ましく、0.1〜4質量
%の範囲がより好ましい。
【0107】前記インクに使用可能な顔料としては、有
機顔料、無機顔料、いずれも挙げることができる。具体
的には、黒色では、ファーネスブラック、ランプブラッ
ク、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカー
ボンブラック顔料等が挙げられ、例えばRaven70
00、Raven5750、Raven5250、Ra
ven5000 ULTRAII、 Raven 35
00、Raven2000、Raven1500、Ra
ven1250、Raven1200、Raven11
90ULTRAII、Raven1170、Raven
1255、Raven1080、Raven1060
(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal40
0R、Regal330R、Regal660R、Mo
gul L、Black Pearls L、Mona
rch 700、Monarch 800、Monar
ch 880、Monarch 900、Monarc
h 1000、Monarch 1100、Monar
ch 1300、Monarch 1400(以上キャ
ボット社製)、Color Black FW1、Co
lorBlack FW2、Color Black
FW2V、Color Black 18、Color
Black FW200、Color BlackS
150、Color Black S160、Colo
r Black S170、Printex35、 P
rintexU、 PrintexV、 Printe
x140U、Printex140V、Special
Black6、Special Black 5、S
pecial Black 4A、Special B
lack4(以上デグッサ社製)、Nおo.25、N
o.33、No.40、No.47、No.52、N
o.900、No.2300、MCF−88、MA60
0、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)
等を使用することが出来るが、これらに限定されるもの
ではない。
【0108】シアン色では、C.I.Pigment
Blue−1、C.I.Pigment Blue−
2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.
Pigment Blue−15、C.I.Pigme
nt Blue−15:1、C.I.Pigment
Blue−15:3、C.I.Pigment Blu
e−15:34、C.I.Pigment Blue−
16、C.I.Pigment Blue−22、C.
I.Pigment Blue−60等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0109】マゼンタ色では、C.I.Pigment
Red−5、C.I.Pigment Red−7、
C.I.Pigment Red−12、C.I.Pi
gment Red−48、C.I.Pigment
Red−48:1、C.I.Pigment Red−
57、C.I.Pigment Red−112、C.
I.Pigment Red−122、C.I.Pig
ment Red−123、C.I.Pigment
Red−146、C.I.Pigment Red−1
68、C.I.Pigment Red−184、C.
I.Pigment Red−202等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0110】イエロー色では、C.I.Pigment
Yellow−1、C.I.Pigment Yel
low−2、C.I.Pigment Yellow−
3、C.I.Pigment Yellow−12、
C.I.Pigment Yellow−13、C.
I.Pigment Yellow−14 、C.I.
Pigment Yellow−16、C.I.Pig
ment Yellow−17、C.I.Pigmen
t Yellow−73、C.I.PigmentYe
llow−74、C.I.Pigment Yello
w−75、C.I.Pigment Yellow−8
3、C.I.Pigment Yellow−93、
C.I.Pigment Yellow−95、C.
I.Pigment Yellow−97、C.I.P
igment Yellow−98、C.I.Pigm
ent Yellow−114、C.I.Pigmen
t Yellow−128、C.I.Pigment
Yellow−129、C.I.Pigment Ye
llow−151、C.I.Pigment Yell
ow−154等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0111】黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原
色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、
金、銀色等の金属光沢顔料、無色または淡色の体質顔
料、プラスチックピグメント等を使用してもよい。ま
た、本発明のために、新たに合成した顔料でもよい。
【0112】これら顔料は、単独で用いても、あるい
は、複数種類のものを混合して用いてもよい。本発明に
おいてインクに用いられる顔料は、インク全質量に対し
0.5〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは
2〜10質量%の範囲で使用される。
【0113】(顔料分散剤)前記インクに顔料を使用し
た場合、併せて顔料分散剤を用いることが望ましい。前
記インクに使用可能な顔料分散剤としては、高分子分散
剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両
性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0114】前記高分子分散剤としては、親水性構造部
と疎水性構造部とを有する重合体であれば有効に使用で
きる。親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体と
しては、縮合系重合体と付加重合体とが使用できる。縮
合系重合体としては公知のポリエステル系分散剤が挙げ
られる。付加重合体としてはα,β−エチレン性不飽和
基を有するモノマーの付加重合体が挙げられる。親水基
を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマー
と疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する
モノマーを適宜組み合わせて共重合することにより目的
の高分子分散剤が得られる。また、親水基を有するα,
β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体
も用いることができる。
【0115】親水基を有するα,β−エチレン性不飽和
基を有するモノマーとしては、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、水酸基、りん酸基等を有するモノマー、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸
モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニル
ナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタ
クリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエ
チルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルア
シドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げら
れる。
【0116】疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和
基を有するモノマーとしては、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシ
クロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘
導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタク
リル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエ
ステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジ
アルキルエステル等が挙げられる。
【0117】好ましい共重合体の例としては、スチレン
−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン
−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸
共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、
ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸ア
ルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸ア
ルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メ
タクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、
スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共
重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メ
タクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘ
キシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられ
る。またこれらの重合体に、ポリオキシエチレン基、水
酸基を有するモノマーを適宜共重合させてもよい。
【0118】共重合体は、ランダム、ブロック、および
グラフト共重合体等いずれの構造でもよい。また、ポリ
スチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアルギン酸、ポリオキ
シエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレ
ンブロックコポリマー、ナフタレンスルホン酸のホルマ
リン縮合物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミ
ン、ポリアミン類、ポリアミド類、ポリビニルイミダゾ
リン、アミノアルキルアクリレート・アクリルアミド共
重合体、キトサン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、
ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキ
シメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等の
セルロース誘導体、多糖類とその誘導体等も使用でき
る。
【0119】特に限定するわけではないが、顔料分散剤
の親水基は酸性基であることが好ましく、更に好ましく
は、顔料分散剤の親水基はカルボン酸またはカルボン酸
の塩である。これは、カルボキシル基が多価金属イオン
と架橋構造を形成し、顔料が適度な凝集構造を取るため
であると考えられる。
【0120】これらの重合体の内、親水基が酸性基であ
る重合体は、水溶性を高めるため、塩基性の化合物との
塩の状態で使用することが好ましい。これらの重合体と
塩を形成する化合物としては、ナトリウム、カリウム、
リチウム等のアルカリ金属類、モノメチルアミン、ジメ
チルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、モ
ノメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノー
ルアミン等のアルコールアミン類、アンモニア等が使用
できる。好ましくは、ナトリウム、カリウム、リチウム
等のアルカリ金属類の塩基性化合物が使用される。これ
は、アルカリ金属類の塩基性化合物が強電解質であり、
酸性基の解離を促進する効果が大きいからである。
【0121】顔料分散剤の中和量としては、共重合体の
酸価に対して50%以上中和されていることがより好ま
しく、更に好ましくは、共重合体の酸価に対して80%
以上中和されていることである。
【0122】これら顔料分散剤は、単独で用いても、二
種類以上用いても構わない。顔料分散剤の添加量は、顔
料により大きく異なるため一概には言えないが、一般に
顔料に対し、合計で0.1〜100質量%、好ましくは
1〜70質量%、さらに好ましくは3〜50質量%の割
合で添加される。
【0123】(界面活性剤)また、前記インクには、イ
ンクの表面張力および濡れ性を調節するため、あるい
は、有機不純物を可溶化し、インクジェットノズルから
の噴射の信頼性を向上するため等の理由から、カチオン
性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、またはアニオン
性界面活性剤を添加することができる。これら界面活性
剤は、単独で用いても、あるいは、複数種類のものを混
合して用いてもよい。界面活性剤の添加量は、インク全
質量に対し、5質量%以下であることが好ましく、より
好ましくは0.01〜3質量%の範囲で使用される。
【0124】(その他の成分)前記インクには、上記の
成分の他、インクの特性制御のため、ポリエチレンイミ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、その他水溶性ポリマー;アクリル系ポ
リマーエマルション、ポリウレタン系エマルション等の
ポリマーエマルション;シクロデキストリン、大環状ア
ミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素およ
びその誘導体、アセトアミド等を添加することができ
る。
【0125】また、前記インクには、導伝率、pHを調
整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化リチウム等のアルカリ金属類の化合物;水酸化アンモ
ニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、
エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロ
パノール等の含窒素化合物;水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属類の化合物;硫酸、塩酸、硝酸等の酸;硫
酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を使用する
ことができる。
【0126】その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止
剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、お
よびキレート化剤さらに水溶性染料、分散染料、油溶性
染料等も添加することができる。これらの添加剤の全イ
ンク中の添加量としては、0.01〜10質量%の範囲
とすることが好ましく、0.01〜5質量%範囲とする
ことがより好ましい。
【0127】以上の如き構成のインクを調製するには、
染料インクの場合には、上記各成分を混合し、十分に攪
拌することにより行われ、顔料インクの場合には、例え
ば、必要に応じて顔料分散剤が所定量入った水溶液に所
定量の顔料を添加し、十分撹拌後、分散機を用いて分散
を行い、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の溶
媒、添加剤等を加えて撹拌混合、および濾過することに
より行われる。また、顔料インクを調製する際には、顔
料の濃厚分散体を作製し、インク調製時に希釈する方法
も使用できる。また、顔料の分散工程の前に顔料の粉砕
工程を設けてもよい。
【0128】分散機は、市販のいずれのものを用いても
よく、例えば、コロイドミル、フロージェットミル、ス
ラッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボール
ミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダ
ー、ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダ
イノーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミ
ル、3本ロール、2本ロール、エクストリューダー、ニ
ーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリーホモジ
ナイザー、超音波ホモジナイザー等があり、これらを単
独で用いても、組み合せて用いてもよい。あるいは、所
定の溶媒、水、顔料分散剤を混合後、顔料を添加して、
分散機を用いて分散させてもよい。また、無機不純物の
混入を防ぐため、分散媒体を使用しない分散方法を用い
ることが好ましく、マイクロフルイダイザーや超音波ホ
モジナイザー等の使用が適している。
【0129】特に限定するものではないが、インクのp
Hの範囲は好ましくは3〜11、より好ましくはpH
4.5〜9.5の範囲である。また、顔料表面にアニオ
ン性遊離基を持つインクにおいてpHは、好ましくは6
〜11の範囲、より好ましくは6〜9.5の範囲、更に
好ましくは7.5〜9.0の範囲である。一方、顔料表
面にカチオン性遊離基を持つインクにおいてpHは、好
ましくは4.5〜8.0の範囲、より好ましくは4.5
〜7.0の範囲である。
【0130】記録工程におけるインクジェット記録は、
既述の如く、前記中間転写体または前記記録媒体表面に
形成された樹脂粒子層に対し、以上説明したインクを付
着させて、記録画像を形成するものである。インクジェ
ット記録は、より詳しくは、記録信号に応じてインクの
液滴をインクジェット記録ヘッドのオリフィスから吐出
させて、前記中間転写体または前記記録媒体表面に形成
された樹脂粒子層に画像を形成するものである。
【0131】インクジェット記録に用いられる記録方法
としては、静電誘引力を利用してインクを吐出させるい
わゆる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用して
インクを吐出させるいわゆる圧力パルス方式、およびイ
ンクを加熱して気泡を形成、成長させることにより生じ
る圧力を利用してインク液滴を形成するいわゆるサーマ
ルインクジェット方式等を挙げることができる。これら
の中でも特にフルカラー画像を小型で安価に提供できる
点で、サーマルインクジェット方式が好ましい。
【0132】記録工程に先立ち(すなわち、粒子層形成
工程と記録工程との間に)、前記樹脂粒子層を予備加熱
するプレヒート工程を含むことも好ましい態様である。
粒子層形成工程で形成された前記樹脂粒子層は、前記樹
脂粒子相互間の空隙が連続的につながった状態となって
いるが、プレヒート工程により前記樹脂粒子層を予備加
熱することで、前記樹脂粒子層の樹脂粒子をわずか溶融
して、前記樹脂粒子相互間の空隙をある程度封止し、独
立した空隙を含むようにすることで、インクのブリーデ
ィングを防止することができる。
【0133】また、前記樹脂粒子に発泡剤が含有される
場合には、当該プレヒート工程において、前記樹脂粒子
に含有される発泡剤を発泡させて、樹脂粒子自身に空隙
を生じさせることで、記録工程におけるインクジェット
記録によるインク画像を保持させる空隙面積を増大させ
ることができる。
【0134】プレヒート工程による予備加熱は、後述の
転写定着工程または定着工程における定着用の加熱より
も緩やかであることが望ましい。プレヒート工程では、
前記樹脂粒子を完全に溶融させて圧力により定着するの
ではなく、前記樹脂粒子の表面近傍のみを溶融させて、
前記樹脂粒子相互間の空隙をある程度封止できればよい
からである。
【0135】この観点から、プレヒート工程において
は、前記樹脂粒子における樹脂の軟化温度に対して好ま
しくは0〜100℃、より好ましくは20〜70℃高い
温度で、好ましくは0.1〜10秒間、より好ましくは
0.5〜2秒間加熱する。
【0136】なお、本発明において軟化点とは、以下の
ような測定法で求めたものである。フローテスターCF
T−500A型(島津製作所製)を使用し、ダイ(ノズ
ル)の直径0.2mm、厚み1.0mmとして20kg
の押し出し荷重を加え、初期設定温度70℃で、余熱時
間300秒の後、6℃/分の速度で等速昇温した時、描
かれる樹脂プランジャー降下量−温度曲線(以降「軟化
曲線」という)を求める。試料となる樹脂は1〜3g精
秤した微粉末を用い、プランジャー断面積は1.0cm
2とする。軟化曲線は、図2に示すようなS字状のカー
ブとなる。等速昇温するに従い、樹脂は徐々に加熱さ
れ、流出が開始する(プランジャー降下A→B)。更に
昇温すると溶融状態となった樹脂は大きく流れ出し(B
→C→D)、プランジャー降下が停止する(D→E)。
軟化曲線の高さHは全流出量を示し、H/2となるC点
に対する温度T0が、その試料(樹脂)の軟化点とな
る。
【0137】プレヒート工程における加熱方法として
は、特に制限されず、ヒーター加熱方式、オーブン加熱
方式、電磁誘導加熱方式等の方法が挙げられるが、基本
的に、加熱が求められる中間転写体および樹脂粒子層の
みが加熱されるためエネルギー効率が高く、装置の小型
化が実現可能である点で、電磁誘導加熱方式が好まし
い。電磁誘導加熱方式では、既述の如く前記中間転写体
に発熱層を含むことが必須となる。そして、電磁誘導に
よって前記中間転写体の前記発熱層を加熱することで、
前記中間転写体表面の樹脂粒子層を予備加熱する。
【0138】(転写定着工程または定着工程)以上のよ
うに前記インクが保持された樹脂粒子層は、第1の本発
明においては、転写定着工程により、前記中間転写体か
ら記録媒体に転写され、定着されて画像が形成される。
一方、第2の本発明においては、定着工程により、前記
記録媒体に直接定着されて画像が形成される。以下、第
1の本発明の場合と第2の本発明の場合とに分けて説明
する。
【0139】・第1の本発明の場合・・・転写定着工程
転写定着工程においては、前記インクが保持された樹脂
粒子層の前記中間転写体から記録媒体への転写と、該転
写された前記樹脂粒子層の定着とが行われる。この転写
と定着とは、別々の工程として行われてもよいが、前記
樹脂粒子層の粒子相互間の空隙に液体状の前記インクが
保持されていることから、前記樹脂粒子層を静電的に転
写することが困難な場合もあり、転写と定着とを同時に
行う、いわゆる転写定着同時方式を採用することが好ま
しい。
【0140】ここで、転写定着同時方式とは、前記中間
転写体と記録媒体とを、前記中間転写体表面の樹脂粒子
層を挟み込んだ状態で重ね合わせると共に、前記樹脂粒
子層に熱および圧力を加えることで、前記記録媒体に前
記樹脂粒子層を転写すると同時に定着させる工程をい
う。
【0141】転写定着同時方式では、通常、加熱ロール
と加圧ロールとによりニップ部を形成し、当該ニップ部
に前記中間転写体と記録媒体とを、前記中間転写体の前
記樹脂粒子層が形成された面と前記記録媒体とが当接す
るように挿通することで、両者を押圧する構成となって
いる。加熱ロールと加圧ロールとの組合せに追加して、
あるいは、加熱ロールと加圧ロールとの組合せに代えて
一対の加圧部材(ロール−ロールを含む)を採用して
(これらを総称して、「加圧転写定着部材」と称す
る。)、これら加圧転写定着部材による最終的な転写定
着を行う工程に先立ち、中間転写体表面の樹脂粒子層を
予め加熱する加熱工程を、前記記録工程と前記転写定着
工程との間に含めてもよい。中間転写体表面の樹脂粒子
層を予め加熱しておくことで、その後の最終的な転写定
着における加熱時間不足および/または加熱量不足を補
うことができる。
【0142】このときの加熱方法としては、特に制限さ
れず、ヒーター加熱方式、オーブン加熱方式、電磁誘導
加熱方式等の方法が挙げられるが、基本的に、加熱が求
められる中間転写体および樹脂粒子層のみが加熱される
ためエネルギー効率が高く、装置の小型化が実現可能で
ある点で、電磁誘導加熱方式が好ましい。特に、前記プ
レヒート工程で電磁誘導加熱方式を採用している場合に
は、前記中間転写体に含まれる発熱層を当該加熱工程に
おいても兼用することができる。電磁誘導加熱方式で
は、既述の如く前記中間転写体に発熱層を含むことが必
須となる。そして、電磁誘導によって前記中間転写体の
前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹
脂粒子層を加熱する。
【0143】加熱工程における加熱は、その後の転写定
着工程における加熱の補助として為されるのが一般的で
あるため、転写定着工程における定着用の加熱よりも緩
やかで構わない。ただし、当該加熱工程で前記樹脂粒子
を十分に溶融させ、転写定着工程では圧力のみを印加す
ることとしても構わないため、定着用の加熱を行っても
構わない。
【0144】この観点から、加熱工程においては、前記
樹脂粒子における樹脂の軟化温度に対して好ましくは2
0〜150℃、より好ましくは30〜100℃高い温度
で、好ましくは0.1〜10秒間、より好ましくは0.
5〜3秒間加熱する。一方、転写定着同時方式における
定着用の加熱としては、前記樹脂粒子における樹脂の軟
化温度に対して30〜150℃高い温度とする好まし
く、50〜120℃高い温度とすることがより好まし
い。
【0145】転写定着工程においては、前記樹脂粒子層
に熱および圧力を加えた後、前記中間転写体および前記
記録媒体の間の樹脂粒子層を冷却し、その後、前記中間
転写体から前記記録媒体を、前記インクが保持された樹
脂粒子層と共に剥離することが好ましい。前記樹脂粒子
層が冷却した後に、前記記録媒体を剥離することで、前
記樹脂粒子層の粘度が高まり、剥離性が向上すると共
に、記録媒体表面の画像光沢は、中間転写体の表面状態
が反映され、中間転写体の表面粗さを低く抑えておけ
ば、写真や印刷に要求される程度の画像光沢レベルをも
クリアすることが可能となる。さらに、中間転写体表面
のインク画像を含む樹脂粒子層のほとんどが、記録媒体
に転写定着されるので、中間転写体のクリーニングの負
担が軽減される、ないし、クリーニングが不要となる。
この場合、高光沢画像を形成するに好ましい中間転写体
表面の表面粗さとしては、十点平均粗さRz(JIS
B0601に準拠)として、1.0μm以下とすること
が好ましく、0.1μm〜0.5μmの範囲とすること
がより好ましい。
【0146】前記中間転写体および前記記録媒体の間の
樹脂粒子層を冷却する方法としては、前記樹脂粒子層に
熱および圧力を加えてから、前記中間転写体より前記記
録媒体を剥離するまでの時間を十分に取ることで放冷さ
せる方法や、その間に風を当てることで強制的に空冷さ
せる方法等が挙げられる。後者の場合、所望の温度まで
冷却するのに要する時間を短縮でき、画像形成に要する
全時間を短縮化できる点、および、画像形成装置の小型
化を実現できる点で好ましい。
【0147】冷却に際しては、前記樹脂粒子層に含まれ
る樹脂の軟化温度以下まで低下した後に、前記中間転写
体から前記記録媒体を剥離することが望ましい。前記樹
脂粒子層に含まれる樹脂の軟化温度以下まで低下させた
後に前記記録媒体を剥離することで、既述の如く高い画
像光沢と、高い剥離性とが、より一層高いレベルで実現
できる。
【0148】一方、転写定着工程において、転写と定着
とを別々の工程として行う場合の転写としては、電界転
写によって中間転写体表面の樹脂粒子層を前記記録媒体
に転写することが一般的である。ただし、前記中間転写
体表面の樹脂粒子層には、樹脂粒子相互間の空隙にイン
クが保持されているため、かかるインクと前記中間転写
体表面との付着力や、インクを媒介した樹脂粒子相互間
の付着力が問題となる。したがって、この場合、これら
付着力に打ち勝つ程度の静電気力により電界転写した
り、これら付着力を抑えるべく(例えば前記中間転写体
表面とインクとを接触させないようにする等)、既述の
記録工程におけるインク吐出量を抑制したり、樹脂粒子
層を厚膜化したり等の対応が望まれる。転写定着工程に
おいて、転写と定着とを別々の工程として行う場合の定
着は、下記第2の本発明の場合における定着工程と同様
である。
【0149】・第2の本発明の場合・・・定着工程 転写定着工程においては、前記インクが保持された樹脂
粒子層が、記録媒体の表面に直接定着される。定着の方
法としては、特に制限はないが、前記記録媒体表面の前
記樹脂粒子層に対して熱を加えて前記樹脂粒子層中の樹
脂粒子を溶融させ、さらに圧力を加えることで溶融定着
させる、電子写真の分野において公知のいわゆる加熱定
着法が好ましい。
【0150】かかる加熱定着法により定着する場合に
は、加熱ロール−加圧ロールからなるニップに記録媒体
を挿通させる2ロール方式;加熱ロールの替わりに、加
熱部材によりベルトを加圧ロールに押圧させたり、加圧
ロールの替わりに、圧力部材によりベルトを加熱ロール
に押圧させるロール−ベルトニップ方式;対向して当接
する2つのベルト面を、加熱部材および圧力部材により
挟み込み、両ベルト間にニップを形成させ、当該ニップ
に記録媒体を挿通させるベルト−ベルトニップ方式;等
が挙げられ、本発明においては何れの方式も採用するこ
とができる。簡易な構成で定着装置を構成できる点で
は、2ロール方式が好ましい。
【0151】2ロール方式における加熱ロールとして
は、フッ素系樹脂をコーティングした加熱ロール、ある
いはシリコーン系樹脂をコーティングした加熱ロールを
用いることができる。この加熱ロールには、被覆剤に熱
伝導性の高いフィラーを含有したものを用いることがで
きる。
【0152】定着の条件としては、加熱ロールの表面温
度が、前記樹脂粒子中の樹脂の軟化点よりも高い温度で
あることが好ましく、前記軟化点よりも30℃以上高い
温度であることが好ましい。この条件での定着により、
良好な定着画像を形成することができる。
【0153】[本発明の画像形成装置]次に、本発明の
画像形成方法を適用した本発明の画像形成装置につい
て、好ましい実施の形態を挙げて説明する。
【0154】<第1の実施形態>図3は、本発明の画像
形成装置の第1の実施形態を表す概略構成図である。本
実施形態は、前記第1の本発明の実施形態である。図3
において、無端ベルト状の中間転写体16は、駆動ロー
ル40および張架ロール42,44により張架され、駆
動ロール40の回転により矢印A方向に周動搬送され
る。中間転写体16の周動搬送方向の上流から順に、帯
電器18と、該帯電器18により帯電された領域に樹脂
粒子2を付着させて樹脂粒子層8を形成する現像器(粒
子層形成手段)20と、中間転写体16および樹脂粒子
層8の静電電位を除電する除電装置26と、樹脂粒子層
8に記録ヘッド30からインク32を吐出し、樹脂粒子
層8の空隙にインク32を保持させて画像を記録するイ
ンクジェット記録装置(記録手段)28と、外部から供
給された記録媒体34を中間転写体16と重ね合わせ、
樹脂粒子層8に熱および圧力を加えることで、記録媒体
34に樹脂粒子層8を転写および定着する転写定着装置
(転写定着手段(加熱加圧手段))46と、が並んで配
されている。
【0155】中間転写体16が周動搬送され、まず帯電
器18によって空気をイオン化させて正(負)の電荷を
中間転写体16の表面に付着させて、中間転写体16の
全面に正(または負)の電荷が帯電される。すなわち、
帯電器18とは反対の電荷を持った荷電粒子を電気的に
容易に吸着し得る状態とする下準備を行っている。この
ときのバイアス電位の値は、中間転写体16と現像ロー
ル24との間に必要な現像電界を発生させる電位であれ
ばよいので、現像ロール24に印加する現像バイアスと
の関数になる。本発明においては、中間転写体16の導
電層をゼロボルト電位、つまりアースにして、現像バイ
アスが所定の値になるよう電源からの電位を与える方法
が好ましい。この本実施形態では、帯電器18を用いる
方法により、帯電器18にかける電圧は、直流で約6k
Vとした。
【0156】次に、現像器20によって、樹脂粒子2が
付着され、樹脂粒子層8が形成される(粒子層形成工
程)。現像器20は、樹脂粒子2が収容される収容容器
48の下部に現像ロール24が配され、かつ、収容容器
48の内部に攪拌装置22が配されて構成される。収容
容器48の内部においては、攪拌装置22の攪拌により
樹脂粒子2相互が擦れ合わされ、樹脂粒子2が負(また
は正)に摩擦帯電される。勿論、電子写真の技術におけ
るいわゆる二成分現像方式の如く、樹脂粒子2の他にキ
ャリアを混合して、当該キャリアに摩擦帯電の役割を担
わせてもよい。いずれの方法でも、樹脂粒子2は絶縁性
の粒子であることが望ましい。
【0157】そして、帯電された樹脂粒子2は現像ロー
ル24に担持され、現像ロール24は、図示されない駆
動手段によって矢印B方向に回転しながら、樹脂粒子2
を中間転写体16に対向する部位まで搬送する。このと
き、前記キャリアを用いた場合には、当該キャリアによ
る磁気ブラシが現像ロール24の表面に形成され、かか
る磁気ブラシにより樹脂粒子2が搬送される。
【0158】樹脂粒子2は、中間転写体16に対向する
部位まで搬送されると、中間転写体16に接触または近
接状態となり、帯電器18で帯電された中間転写体16
の全面に、静電気力により転移する。
【0159】現像ロール24と、帯電された中間転写体
16との間には電界が作用しているので、帯電した樹脂
粒子2には静電気力が作用しており、その作用によって
中間転写体16表面に、樹脂粒子2からなる多孔質薄膜
である樹脂粒子層8が形成される。このとき、更に現像
効率を上げるために、バイアス電源等を加えることによ
り、樹脂粒子2の転移をより簡単に行うなどの方法を採
用してもよい。また、後述の記録工程におけるインクジ
ェット記録のインク打ち込み量に応じて、樹脂粒子2の
中間転写体16表面への付着量をコントロールしてもよ
い。インク打ち込み量が多い場合は現像量を多く、逆に
インク打ち込み量が少ない場合には現像量を少なくする
ことが好ましい。以下に、本実施形態において用いた樹
脂粒子2の処方を例示する。ただし、本発明は、以下の
例示に限定されるものではない。
【0160】 (樹脂粒子2の成分組成) ・ポリエステル樹脂 93質量部 ・ポリエチレンワックス 3質量部 ・ポリプロピレンワックス 2質量部 ・多孔質シリカ粒子(外添混合) 2質量部 上記組成のうち、多孔質シリカ粒子は、インク保持性を
より向上させるために外添される無機微粒子である。樹
脂粒子2の粒径としては、体積平均で8μmのものを用
いた。
【0161】次に、除電装置26により、中間転写体1
6および樹脂粒子層8の静電電位が取り除かれる。中間
転写体16に付着した樹脂粒子層8が電荷を有したま
ま、後述の記録工程で記録すると、電界によるインク3
2の偏向が発生してしまう場合があり、好ましくないの
で、本実施形態のように、中間転写体16および樹脂粒
子層8を除電することが望ましい。除電方法としては公
知の方法を問題無く利用することができる。ただし、本
発明において除電装置26は必須では無い。
【0162】さらに、中間転写体16が周動搬送される
と、インクジェット記録装置28により記録ヘッド30
からインク(インク滴)32が、不図示の電気的駆動手
段を用いて吐出され、中間転写体16表面に形成された
樹脂粒子層8に所望の画像が記録される(記録工程)。
樹脂粒子層8は多孔質薄膜であり、十分な空隙を有して
いるので、高速で多量のインクを保持することができ
る。図3に示すように、非画像部Bでは、樹脂粒子層8
相互の空隙はそのままであるが、インクが形成された画
像部Aには、樹脂粒子層8相互の空隙にインク32が画
像様に保持された状態となっている。
【0163】記録ヘッド30は、図3においては1つし
か示されていないが、本実施形態においては、フルカラ
ー画像を形成するために、実際は図4に示すようにブラ
ック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエ
ロー(Y)の4色の記録ヘッド30K,30C,30
M,30Yが配されている。また、それぞれの記録ヘッ
ドは、インクジェットノズルを複数有するマルチノズル
となっている。
【0164】図4に示すように、矢印A方向に周動搬送
されてきた中間転写体16の表面に形成された樹脂粒子
層8に、画像信号に基づいて、印字信号が各色の記録ヘ
ッド30K,30C,30M,30Yに送られ、各記録
ヘッドから、順次インク(インク滴)30K(ブラッ
ク),30C(シアン),30M(マゼンタ),30Y
(イエロー)が吐出され、画像が記録される。このと
き、印字信号が同一画素上で重なって構わないように印
字信号を制御してあり、完全混色によってカラー画像を
形成している。したがって、1つの画素には、最大4色
のインクが打ち込まれる場合もある。
【0165】本実施形態においては、記録ヘッド30
K,30C,30M,30Yそれぞれのノズル数は32
00で、解像度は400DPI(Vd=30ng/do
t)で、最大インク打ち込み量Vは22μg/mm2
記録速度は4KHzとした。本実施形態によれば、この
様に多量のインクを使用しても、樹脂粒子2相互間の空
隙がしっかりとインク32を保持してくれる。したがっ
て、記録媒体34の材質の如何にかかわらず、インク溢
れによるにじみの発生が生じないので、記録媒体34と
して普通紙を用いる本実施形態の態様であっても、高画
質カラー画像を得ることができる。以下に、本実施形態
において用いた各色のインクの処方を例示する。ただ
し、本発明は、以下の例示に限定されるものではない。
【0166】 (イエローインク32Y) ・C.I.ダイレクトイエロー−86(染料) 2質量部 ・チオジグリコール(水溶性有機溶剤) 10質量部 ・アセチレノール(添加剤) 0.05質量部 ・水 残部 トータル100質量部
【0167】 (マゼンタインク32M) ・C.I.アシッドレッド−289(染料) 2.5質量部 ・チオジグリコール 10質量部 ・アセチレノール 0.05質量部 ・水 残部 トータル100質量部
【0168】 (シアンインク32C) ・C.I.アシッドブルー−9(染料) 2.5質量部 ・チオジグリコール 10質量部 ・アセチレノール 0.05質量部 ・水 残部 トータル100質量部
【0169】 (ブラックインク32K) ・C.I.フードブラック−2(染料) 3質量部 ・チオジグリコール 10質量部 ・アセチレノール 0.05質量部 ・水 残部 トータル100質量部
【0170】最後に、転写定着装置46により、外部か
ら供給された記録媒体34を中間転写体16と重ね合わ
せ、樹脂粒子層8に熱および圧力を加えることで、記録
媒体34に樹脂粒子層8が転写され、画像が定着される
(転写定着工程)。本実施形態においては、記録媒体3
4として、普通紙(PlanePaper)を用いた。
転写定着装置46は、加熱源であるヒータ50を内蔵す
る加熱ロール36と、加圧ロール38とから構成され、
加熱ロール36および加圧ロール38は当接し、ニップ
を形成している。
【0171】本実施形態において、加熱ロール36およ
び加圧ロール38とも、直径28mmのアルミコアの外
表面にシリコーンゴムが肉厚2.0mmに被覆され、更
にその上を厚さ30μmのPFAチューブが被覆されて
いるものを用いた。また、本実施形態では、加熱ロール
36および加圧ロール38により形成されるニップ幅は
約5mmであり、加熱ロール36の内部に配されるヒー
タ50はハロゲンランプであり、図示しない温度センサ
ーにより加熱ロール36表面の温度が約160℃に制御
されている。
【0172】加熱ロール36および加圧ロール38によ
り形成される前記ニップに、記録媒体34と中間転写体
16とが中間転写体16表面の樹脂粒子層8を挟み込ん
だ状態で重ね合わせられて挿通される。すると、ヒータ
50により表面が加熱された加熱ロール36が樹脂粒子
層8に当接して瞬時に加熱され、かつ、加熱ロール36
および加圧ロール38により圧力が加えられ変形され
て、記録媒体34に樹脂粒子層8が転写されると同時に
定着される。本実施形態においては、平滑性の高い表面
を有する加熱ロール36(Rz=0.3μm)を用いて
いるため、樹脂粒子層8の樹脂粒子2が加熱ロール36
表面による圧力変形で平面性が保たれ、光沢のある透き
通ったカラー画像に仕上げられる。
【0173】このとき、樹脂粒子層8における樹脂粒子
2相互間に保持されたインク32は、溶融された樹脂粒
子2の内部に保持され、樹脂粒子2とともに記録媒体3
4に転写定着される。当該転写定着工程は、インクジェ
ット記録による画像の記録が終わり、インク32を保持
する樹脂粒子層8を、記録媒体34にしっかりと転写定
着させると共に、カラー画像の命でもある混色による色
再現性を発現させる工程である。
【0174】加熱ロール36および加圧ロール38によ
り形成される前記ニップの出口から、中間転写体16の
周動搬送方向Aに50mmの位置に、用紙剥離つめ(剥
離手段)54が配されている。当該用紙剥離つめ54に
よって、記録媒体34が中間転写体16から剥がされ、
不図示の用紙トレイに排出される。
【0175】以上の工程を経て、本実施形態による画像
形成が終了する。なお、定着温度などの各種装置的条件
は、樹脂粒子2あるいはインク32の組成や、インク3
2の吐出量等によって決定されるので、それぞれ最適化
させればよい。本実施形態によれば、樹脂粒子2相互間
の空隙にインク32が有効に保持されるため、インク3
2の乾燥が速まり、カラー画像を印字してもにじみや汚
れなどの弊害がなく、また、着弾したインク滴(インク
32)が跳ね返る現象も起こらず、記録ヘッド30上で
問題を起こす懸念がない。そのため、高画質化への様々
な対応が可能となる。
【0176】また、インク32を保持した樹脂粒子層8
を記録媒体34に転写する構成であるため、記録媒体3
4表面の吸水性や乾燥性に左右されること無く、あらゆ
る種類の記録媒体に画像を形成することができる。さら
に、定着により樹脂粒子2が溶融し、固化することで樹
脂層が形成される際にインク32による画像が当該樹脂
層に取り込まれ、染料インクのみで形成された画像では
十分でなかった耐水性や耐光性、さらには耐オゾン性に
優れた画像を形成することができる。
【0177】<第2の実施形態>図5は、本発明の画像
形成装置の第2の実施形態を表す概略構成図である。本
実施形態は、前記第1の本発明の実施形態である。本実
施形態の画像形成装置は、転写定着手段として、転写定
着装置(加熱加圧手段)46の他、その中間転写体16
周動搬送方向下流に、冷却装置52が設けられている点
が、第1の実施形態の画像形成装置と異なっている。そ
の他、第1の実施形態と同様の機能を有する部材には、
第1の実施形態と同一の符号を付して、その詳細な説明
は省略する。
【0178】本実施形態では、高光沢表面を有する中間
転写体16を用いて、転写定着装置46による転写定着
の後工程として、冷却装置52による冷却を行ってい
る。冷却装置52は、ファン56により冷却用の風を、
樹脂粒子層8を挟み込んだ状態で重ね合わせられた記録
媒体34と中間転写体16との積層体に向けて送り出す
構成となっている。そして、挟持された樹脂粒子層8の
温度が樹脂粒子2に含まれる樹脂の軟化点温度以下まで
低下した後に、中間転写体16から記録媒体34を、用
紙剥離つめ54により剥離する。
【0179】このように、冷却工程を設けた場合には、
記録媒体34表面に形成される画像12,14の光沢
は、中間転写体16の表面状態と同じ高光沢になり、写
真や印刷に要求されるのと同程度の画像光沢レベルにす
ることも可能である。さらに、中間転写体16表面のイ
ンク画像を含む樹脂粒子層8のほとんどが、記録媒体3
4に転写定着されるので、中間転写体16のクリーニン
グの負担が軽減される、ないし、クリーニングが不要と
なる。
【0180】なお、本実施形態において、冷却装置52
以外の構成は、第1の実施形態と同様であるため、本実
施形態の画像形成装置は、その他第1の実施形態と同様
の作用・効果をも有する。
【0181】<第3の実施形態>図6は、本発明の画像
形成装置の第3の実施形態を表す概略構成図である。本
実施形態は、前記第1の本発明の実施形態である。本実
施形態の画像形成装置は、中間転写体16が発熱層を含
む中間転写体16’に置き換わり、インクジェット記録
装置(記録手段)28の中間転写体16周動搬送方向下
流であって、転写定着装置(転写定着手段)46の上流
に、電磁誘導加熱装置(加熱手段)60が設けられてい
る点が、第2の実施形態の画像形成装置と異なってい
る。その他、第1ないし第2の実施形態と同様の機能を
有する部材には、第1ないし第2の実施形態と同一の符
号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0182】本実施形態は、前記記録工程と前記転写定
着工程との間に加熱工程を含み、かつ、その加熱手段と
して電磁誘導加熱方式を用いたものである。電磁誘導加
熱方式は、磁界発生手段、例えば磁性体である芯材とコ
イルとを組み合わせることによって発生する磁場を励磁
回路で変化させ、その磁場の中を移動する導電部材(誘
導磁性材、磁界保持電材)としての、中間転写体表面近
傍の発熱層に渦電流を発生させるものである。この渦電
流が発熱層の電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換
され、結果的に中間転写体表面近傍のみが発熱する加熱
方式であり、熱効率が非常に優れている。
【0183】変動する磁界が導体中を横切るとき、その
磁界の変化を妨げる磁界を発生させるように中間転写体
の電磁誘導発熱層には渦電流が発生する。この渦電流が
中間転写体の発熱層の表皮抵抗により、表皮抵抗に比例
した電力で中間転写体の電磁誘導発熱層を発熱させる。
このように中間転写体の表層近くを非接触で直接発熱さ
せるので、中間転写体のベース層の熱伝導率、熱容量に
よらず急速に加熱できる利点がある。また、中間転写体
の厚さにも依存しないで急速加熱が実現できるものであ
る。
【0184】図7に、電磁誘導加熱方式の原理を説明す
るための概略説明図を示す。図7において、16は、中
間転写体の一部の断面を表し、113は電磁誘導加熱装
置を表す。
【0185】中間転写体16は、基材(ベース層)16
aの表面に、電磁誘導作用により自己発熱する導電部材
からなる発熱層16bと、その上に樹脂粒子2との離型
性のよい離型層16cとが備えられて構成される。電磁
誘導加熱装置60は、不図示の励磁回路により励磁コイ
ル62に交流電流が印加され、中間転写体16の表面と
ほぼ直交する交番磁界を形成するものである。
【0186】この電磁誘導作用による発熱層16bの発
熱原理を以下に説明する。不図示の励磁回路により励磁
コイル62に交流電流が印加されると、励磁コイル62
の周囲に磁束が生成消滅を繰り返す。この磁束が中間転
写体16の発熱層16bを横切るとき、その磁束の変化
を妨げる磁界を生じるように発熱層16b中に渦電流が
発生する。この渦電流と発熱層16bの固有抵抗によっ
てジュール熱が発生する。
【0187】前記渦電流は、表皮効果のためにほとんど
発熱層16bの電磁誘導加熱装置60側の面に集中して
流れ、発熱層16bの表皮抵抗Rsに比例した電力で発
熱を生じる。ここで、角周波数をω、透磁率をμ、固有
抵抗をρとすると、表皮深さδは次式で示される。 δ=(2ρ/ωμ)1/2
【0188】さらに、表皮抵抗RSは次式で示される。 Rs=ρ/δ=(ωμρ/2)1/2 中間転写体16の発熱層16bに発生する電力Pは、中
間転写体16中を流れる電流をIhとすると、次式で表
わされる。 P∝Rs∫|Ih|2dS
【0189】したがって、表皮抵抗Rsを大きくする
か、あるいは電流Ihを大きくすれば電力Pを増すこと
ができ、発熱量を増すことが可能となる。ここで表皮深
さδ(m)は、励磁回路の周波数f(Hz)と、比透磁
率μrと、固有抵抗ρ(Ωm)により次式で表わされ
る。 δ=503(ρ/(fμr))1/2
【0190】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっており、逆に言うとほとんどのエ
ネルギーはこの深さまで吸収されている。ここで、発熱
層16bの厚みは、上の式で表わされる表皮深さより厚
く(1〜100μm)することが好ましい。また、発熱
層16bの厚みが1μmよりも小さいと、ほとんどの電
磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪くなる。
【0191】以上のように、励磁コイル62に不図示の
励磁回路から交番電流が印加されることで、中間転写体
16の発熱層16bが電磁誘導加熱により発熱する。発
熱によって中間転写体16表面の樹脂粒子2が加熱溶融
する。その後、転写定着装置46において、加熱ロール
36および加圧ロール38により形成される前記ニップ
に、記録媒体34と中間転写体16とが中間転写体16
表面の樹脂粒子層8を挟み込んだ状態で重ね合わせられ
て挿通される。すると、ヒータ50により表面が加熱さ
れた加熱ロール36が樹脂粒子層8に当接して瞬時に加
熱され、かつ、加熱ロール36および加圧ロール38に
より圧力が加えられ変形されて、記録媒体34に樹脂粒
子層8が転写されると同時に定着される。
【0192】以上のように本実施形態によれば、中間転
写体16表面の樹脂粒子層8を予め加熱しておくこと
で、その後の最終的な転写定着における加熱時間不足お
よび/または加熱量不足を補うことができる。さらに、
転写定着するに必要な熱エネルギー全てを電磁誘導加熱
装置60で与えれば、加熱ロール36を加熱するヒータ
50等の熱源を、加熱ロール36の内部に配する必要が
無くなる。なお、本実施形態において、電磁誘導加熱装
置60以外の構成は、第2の実施形態と同様であるた
め、本実施形態の画像形成装置は、その他第1および第
2の実施形態と同様の作用・効果をも有する。
【0193】<第4の実施形態>図8は、本発明の画像
形成装置の第4の実施形態を表す概略構成図である。本
実施形態は、前記第1の本発明の実施形態である。本実
施形態の画像形成装置は、中間転写体16が発熱層を含
む中間転写体16”に置き換わり、現像器(粒子層形成
手段)20の中間転写体16周動搬送方向下流であっ
て、インクジェット記録装置(記録手段)28の上流
に、プレヒート工程として、電磁誘導加熱装置(プレヒ
ート手段)64が設けられている点が、第1の実施形態
の画像形成装置と異なっている。その他、第1の実施形
態と同様の機能を有する部材には、第1の実施形態と同
一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0194】電磁誘導加熱装置64の原理および構成
は、第3の実施形態における電磁誘導加熱装置60と同
様である。ただし、本実施形態では、電磁誘導加熱装置
64がインクジェット記録装置28の上流に配されてい
る。
【0195】現像器(粒子層形成手段)20において形
成された樹脂粒子層8は、樹脂粒子2相互間の空隙が連
続的につながった状態となっているが、本実施形態によ
れば、電磁誘導加熱装置64により樹脂粒子層8を予備
加熱することで、樹脂粒子層8の樹脂粒子2をわずかに
溶融して、樹脂粒子2相互間の空隙をある程度封止し、
独立した空隙を含むようにすることで、インク32のブ
リーディングを防止することができる。なお、本実施形
態において、電磁誘導加熱装置60以外の構成は、第2
の実施形態と同様であるため、本実施形態の画像形成装
置は、その他第1および第2の実施形態と同様の作用・
効果をも有する。
【0196】<第5の実施形態>図9は、本発明の画像
形成装置の第5の実施形態を表す概略構成図である。本
実施形態は、特に前記第2の本発明の好ましい実施形態
である。図9において、無端ベルト状の搬送ベルト66
は、駆動ロール70および張架ロール72,74により
張架され、駆動ロール70の回転により矢印D方向に周
動移動し、外部から供給される記録媒体94を搬送す
る。搬送ベルト66の周動移動方向の上流から順に、記
録媒体94表面に樹脂粒子2からなる樹脂粒子層8を形
成する粒子層形成装置(粒子層形成手段)68と、記録
媒体94および樹脂粒子層8の静電電位を除電する除電
装置26と、樹脂粒子層8に記録ヘッド30からインク
32を吐出し、樹脂粒子層8の空隙にインク32を保持
させて画像を記録するインクジェット記録装置(記録手
段)28と、記録媒体94に熱および圧力を加えること
で、樹脂粒子層8を定着する定着装置(定着手段)76
と、が並んで配されている。外部から供給された記録媒
体94は、搬送ベルト66により搬送され、粒子層形成
装置68により、表面に樹脂粒子2からなる樹脂粒子層
8が形成される。
【0197】本実施形態において、粒子層形成装置68
は、電子写真の分野において、公知の方法である感光体
を用いた方法が適用される。具体的には、粒子層形成装
置68は、矢印C方向に回転する感光体82と、その周
囲に矢印C方向に順に配置される、感光体82表面を帯
電する帯電器(帯電手段)84と、感光体82表面を露
光する露光装置(露光手段)86と、感光体82表面の
前記露光部位に、摩擦帯電された樹脂粒子2を付着させ
る現像器(付着手段)88と、感光体82表面に付着し
た樹脂粒子2を、記録媒体94表面に電界転写すること
によって樹脂粒子層8を形成する転写装置(付着粒子転
写手段)100と、感光体82表面に残留する樹脂粒子
2を除去するクリーニング装置90と、から構成され
る。
【0198】感光体82は、帯電器84により一様に帯
電され、その後、露光装置86により感光体82表面が
露光される。このとき、不図示の露光制御手段により、
画像信号に基づいて、感光体82表面の露光部位が画像
部乃至その周辺となるように、露光装置86における露
光が制御され、前記画像部乃至その周辺の形状に感光体
82表面に潜像が形成される。すなわち、インクジェッ
ト記録装置28による後工程の記録時に、記録媒体94
に印字が行われる部位およびその周辺(画像部A’)に
のみ、樹脂粒子層8が形成されるように、露光装置86
における露光が制御される。
【0199】露光装置86により潜像が形成された感光
体82は、そのまま矢印C方向に回転し、現像器88で
摩擦帯電された樹脂粒子2が付着させられる。当該付着
は、感光体82表面に形成された潜像を、電子写真の技
術による現像と同様の構成で為される。
【0200】現像器88は、樹脂粒子2が収容される収
容容器92の、感光体82と対向する位置に現像ロール
96が配され、かつ、収容容器92の内部に攪拌装置9
8が配されて構成される。収容容器92の内部において
は、攪拌装置98の攪拌により樹脂粒子2相互が擦れ合
わされ、樹脂粒子2が負(または正)に摩擦帯電され
る。勿論、電子写真の技術におけるいわゆる二成分現像
方式の如く、樹脂粒子2の他にキャリアを混合して、当
該キャリアに摩擦帯電の役割を担わせてもよい。いずれ
の方法でも、樹脂粒子2は絶縁性の粒子であることが望
ましい。
【0201】そして、帯電された樹脂粒子2は現像ロー
ル96に担持され、現像ロール96は、図示されない駆
動手段によって矢印E方向に回転しながら、樹脂粒子2
を感光体82に対向する部位まで搬送する。このとき、
前記キャリアを用いた場合には、当該キャリアによる磁
気ブラシが現像ロール96の表面に形成され、かかる磁
気ブラシにより樹脂粒子2が搬送される。樹脂粒子2
は、感光体82に対向する部位まで搬送されると、感光
体82に接触または近接状態となり、前記潜像が形成さ
れている感光体82の全面に、静電気力により転移す
る。
【0202】現像ロール96と、帯電された感光体82
との間には電界が作用しているので、帯電した樹脂粒子
2には静電気力が作用しており、その作用によって感光
体82表面の露光部位に、樹脂粒子2からなる多孔質薄
膜である樹脂粒子層8が形成される。このとき、更に現
像効率を上げるために、バイアス電源等を加えることに
より、樹脂粒子2の転移をより簡単に行うなどの方法を
採用してもよい。また、後述の記録工程におけるインク
ジェット記録のインク打ち込み量に応じて、樹脂粒子2
の感光体82表面への付着量をコントロールしてもよ
い。インク打ち込み量が多い場合は現像量を多く、逆に
インク打ち込み量が少ない場合には現像量を少なくする
ことが好ましい。
【0203】樹脂粒子層8が表面に形成された感光体8
2は、矢印C方向にそのまま回転し、外部から供給さ
れ、搬送ベルト66により搬送されてきた記録媒体94
と対向する位置に来ると、転写装置100により記録媒
体94表面に電界転写される。転写装置100は、記録
媒体94および搬送ベルト66を介して感光体82と対
向する位置に配置され、静電引力により感光体82表面
の樹脂粒子層8を吸引して記録媒体94表面に転写する
構成となっている。当該転写装置100としては、電子
写真の分野で公知のあらゆる転写装置を問題なく用いる
ことができる。また、本実施形態においては、記録媒体
34として、普通紙(PlanePaper)を用い
た。その後、感光体82はさらに矢印C方向に回転し、
クリーニング装置90により表面の残留樹脂粒子2が除
去される。
【0204】以上のようにして、画像信号に基づいて、
後述の記録工程におけるインクジェット記録時の画像部
乃至その周辺A’に、記録媒体94表面に樹脂粒子2か
らなる多孔質薄膜である樹脂粒子層8が形成され、非画
像部となる部位のほとんどB’には、樹脂粒子層8が形
成されない。したがって、本実施例の画像形成装置によ
れば、樹脂粒子2の使用量を抑えることができ、コスト
的に有利なばかりか、収容容器92の容量を小さくする
ことができ、装置の小型化を図ることも可能となる。
【0205】次に、除電装置26により、記録媒体94
および樹脂粒子層8の静電電位が取り除かれる。除電装
置26の機能、作用、効果等は、第1の実施形態と同様
であるので、その説明は省略する。
【0206】さらに、記録媒体94が周動搬送される
と、インクジェット記録装置28により記録ヘッド30
からインク(インク滴)32が、不図示の電気的駆動手
段を用いて吐出され、記録媒体94表面に形成された樹
脂粒子層8に所望の画像が記録される(記録工程)。本
実施形態においては、インクジェット記録装置28によ
る画像の記録は、樹脂粒子層8が形成された画像部乃至
その周辺A’にのみ形成される。このインクジェット記
録装置28の機能、作用、効果等についても、第1の実
施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0207】その後、記録媒体94が周動搬送され、搬
送ベルト66から不図示の搬送ガイドにしたがって、記
録媒体94が定着装置76に送り込まれ、樹脂粒子層8
に熱および圧力を加えることで、記録媒体94に樹脂粒
子層8が転写され、画像が定着される(定着工程)。
【0208】定着装置76は、加熱源であるヒータ10
2を内蔵する加熱ロール78と、加圧ロール80とから
構成され、加熱ロール78および加圧ロール80は当接
し、ニップを形成している。加熱ロール78表面は、そ
の内部に配されるヒータ102および図示しない温度セ
ンサーにより、約160℃に制御されている。
【0209】定着装置76は、加熱ロール78および加
圧ロール80により形成される前記ニップに、記録媒体
94が挿通される構造となっている。前記ニップに記録
媒体94が挿通されることで、ヒータ102により表面
が加熱された加熱ロール78が樹脂粒子層8に当接し、
樹脂粒子層8に熱および圧力が加えられ、樹脂粒子2の
溶融定着と共に、樹脂粒子2相互の空隙に保持されたイ
ンク32による画像が、記録媒体94に定着される。
【0210】加熱ロール78および加圧ロール80によ
り形成される前記ニップを通過した記録媒体94は、不
図示の用紙トレイに排出される。以上の工程を経て、本
実施形態による画像形成が終了する。なお、定着温度な
どの各種装置的条件は、樹脂粒子2あるいはインク32
の組成や、インク32の吐出量等によって決定されるの
で、それぞれ最適化させればよい。
【0211】本実施形態によれば、樹脂粒子2相互間の
空隙にインク32が有効に保持されるため、インク32
の乾燥が速まり、カラー画像を印字してもにじみや汚れ
などの弊害がなく、また、着弾したインク滴(インク3
2)が跳ね返る現象も起こらず、記録ヘッド30上で問
題を起こす懸念がない。そのため、高画質化への様々な
対応が可能となる。
【0212】また、記録媒体94表面に樹脂粒子層8を
形成した上で、インク32による画像が形成される構成
であるため、記録媒体94の表面状態を記録時にインク
ジェット記録に適した性状のものとすることができるた
め、記録媒体94表面の吸水性や乾燥性に左右されるこ
と無く、あらゆる種類の記録媒体に画像を形成すること
ができる。さらに、定着により樹脂粒子2が溶融し、固
化することで樹脂層が形成される際にインク32による
画像が当該樹脂層に取り込まれ、染料インクのみで形成
された画像では十分でなかった耐水性や耐光性、さらに
は耐オゾン性に優れた画像を形成することができる。
【0213】そして、既述の如く、本実施形態によれ
ば、画像部乃至その周辺A’にのみ樹脂粒子層8を形成
することとしているので、樹脂粒子使用量の低減および
装置の小型化を実現することができる。
【0214】以上、本発明の画像形成装置を、好ましい
実施形態を挙げて説明してきたが、本発明は上記実施形
態に挙げたものに限定されるものではなく、当業者は公
知の知見から各構成要素を適宜変更することができる。
また、各実施形態で説明した構成を相互に入れ替えた
り、付加したりすることもできる。例えば、第1の本発
明の実施形態である第1〜第4の実施形態の構成のう
ち、帯電器18および現像器(粒子層形成手段)20
を、第5の実施形態における粒子層形成装置(粒子層形
成手段)68に置き換えて、樹脂粒子層8を画像部乃至
その周辺にのみ形成することもできる。
【0215】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、普通紙
等の記録媒体に対する画像の耐水性・耐光性を向上させ
ると共に、普通紙等の記録媒体に対する画像の高画質
化、およびインクの乾燥を速めることによる高速化を達
成し得る画像形成方法および画像形成装置を提供するこ
とができる。本発明の画像形成方法および画像形成装置
によれば、記録媒体の表面状態によらず、あらゆる記録
媒体に高画質の画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の作用機構を説明するための画像部に
おける模式断面図である。
【図2】 樹脂の軟化点測定における樹脂プランジャー
降下量−温度曲線を示すグラフである。
【図3】 第1の本発明の画像形成装置の1実施形態を
表す概略構成図である。
【図4】 図3の画像形成装置における記録ヘッド部周
辺を示す模式拡大図である。
【図5】 第1の本発明の画像形成装置の他の実施形態
を表す概略構成図である。
【図6】 第1の本発明の画像形成装置のさらに他の実
施形態を表す概略構成図である。
【図7】 電磁誘導加熱方式の原理を説明するための概
略説明図である。
【図8】 第1の本発明の画像形成装置のさらに他の実
施形態を表す概略構成図である。
【図9】 第2の本発明の画像形成装置の1実施形態を
表す概略構成図である。
【符号の説明】
2 樹脂粒子 4、32 インク 6 転写媒体 6’ 記録媒体 8 樹脂粒子層 12 非画像部 14 画像部 16、16’、16” 中間転写体 16a 基材(ベース層) 16b 発熱層 16c 離型層 18 帯電器 20、88 現像器 22、98 攪拌装置 24、96 現像ロール 26 除電装置 28 インクジェット記録装置 30 記録ヘッド 34、94 記録媒体 36、78 加熱ロール 38、80 加圧ロール 40、70 駆動ロール 42、44、72、74 張架ロール 46 転写定着装置 48、92 収容容器 50、102 ヒータ 52 冷却装置 56 ファン 60、64 電磁誘導加熱装置 62 励磁コイル 66 搬送ベルト 68 粒子層形成装置 70 駆動ロール 76 定着装置 82 感光体 84 帯電器 86 露光装置 90 クリーニング装置 100 転写装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 368 G03G 9/08 372 2H200 372 375 375 391 391 13/24 13/24 15/20 15/20 102 102 B41J 3/04 101Z Fターム(参考) 2C056 EA13 FD13 HA41 HA45 HA46 2H005 AA01 AA06 AA08 AA11 AA29 CA01 CA03 CA08 CA09 CB07 CB10 CB13 2H033 AA45 BA02 BA25 BA58 BB01 BE06 BE09 2H078 BB01 BB08 CC06 DD39 DD51 DD57 DD73 FF04 2H086 BA02 BA05 BA15 BA33 BA34 BA36 2H200 GA23 GA44 GB12 GB25 GB40 JA07 JB06 JC03 KA03 KA15 LA31

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、中間転写体表面に樹脂粒子
    により樹脂粒子層を形成する粒子層形成工程と、 該樹脂粒子層にインクジェット記録ヘッドからインクを
    吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させ
    て画像を記録する記録工程と、 前記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写し、
    定着させて画像を形成する転写定着工程と、を有してな
    ることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記転写定着工程が、前記中間転写体と
    前記記録媒体とを、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を
    挟み込んだ状態で重ね合わせると共に、前記樹脂粒子層
    に熱および圧力を加えることで、前記記録媒体に前記樹
    脂粒子層を転写すると同時に定着させる工程であること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記記録工程と前記転写定着工程との間
    に、前記中間転写体表面の樹脂粒子層を加熱する加熱工
    程を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記中間転写体に発熱層を含み、前記加
    熱工程が、電磁誘導によって前記中間転写体の前記発熱
    層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹脂粒子層
    を加熱する工程であることを特徴とする請求項3に記載
    の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記転写定着工程において、前記樹脂粒
    子層に熱および圧力を加えた後、前記中間転写体および
    前記記録媒体の間の樹脂粒子層を冷却し、その後、前記
    中間転写体から前記記録媒体を、前記インクが保持され
    た樹脂粒子層と共に剥離することを特徴とする請求項2
    〜4のいずれか1に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記樹脂粒子層に含まれる樹脂の軟化温
    度以下まで低下した後に、前記中間転写体から前記記録
    媒体を剥離することを特徴とする請求項5に記載の画像
    形成方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂粒子が、帯電性を備え、かつ、
    前記粒子層形成工程が、前記樹脂粒子を摩擦帯電させ
    て、電界転写によって中間転写体表面に樹脂粒子層を形
    成する工程であることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1に記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記粒子層形成工程が、少なくとも、 感光体表面を帯電する帯電工程と、 該感光体表面を露光する露光工程と、 前記感光体表面の前記露光部位に、摩擦帯電された前記
    樹脂粒子を付着させる付着工程と、 前記感光体表面に付着した樹脂粒子を、電界転写によっ
    て前記中間転写体表面に転写して樹脂粒子層を形成する
    付着粒子転写工程と、からなることを特徴とする請求項
    7に記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記露光工程において、画像信号に基づ
    いて、前記露光部位が画像部乃至その周辺となるよう
    に、前記感光体表面を露光することを特徴とする請求項
    8に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記樹脂粒子に、無機微粒子および/
    または有機微粒子が内添および/または外添されている
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の画
    像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記粒子層形成工程と前記記録工程と
    の間に、前記樹脂粒子層を予備加熱するプレヒート工程
    を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1に
    記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 前記中間転写体に発熱層を含み、前記
    プレヒート工程が、電磁誘導によって前記中間転写体の
    前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹
    脂粒子層を予備加熱する工程であることを特徴とする請
    求項11に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 前記樹脂粒子が、発泡剤を含有してい
    ることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1に記載
    の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 前記発泡剤が、低沸点物質を内包する
    マイクロカプセル粒子であることを特徴とする請求項1
    3に記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも、記録媒体表面に樹脂粒子
    により樹脂粒子層を形成する粒子層形成工程と、 該樹脂粒子層にインクジェット記録ヘッドからインクを
    吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させ
    て画像を記録する記録工程と、 前記インクを保持した樹脂粒子層を定着させて画像を形
    成する定着工程と、を有してなることを特徴とする画像
    形成方法。
  16. 【請求項16】 前記樹脂粒子が、帯電性を備え、か
    つ、前記粒子層形成工程が、前記樹脂粒子を摩擦帯電さ
    せて、電界転写によって記録媒体表面に樹脂粒子層を形
    成する工程であることを特徴とする請求項15に記載の
    画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記粒子層形成工程が、少なくとも、 感光体表面を帯電する帯電工程と、 該感光体表面を露光する露光工程と、 前記感光体表面の前記露光部位に、摩擦帯電された前記
    樹脂粒子を付着させる付着工程と、 前記感光体表面に付着した樹脂粒子を、電界転写によっ
    て前記記録媒体表面に転写して樹脂粒子層を形成する付
    着粒子転写工程と、からなることを特徴とする請求項1
    6に記載の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 前記露光工程において、画像信号に基
    づいて、前記露光部位が画像部乃至その周辺となるよう
    に、前記感光体表面を露光することを特徴とする請求項
    17に記載の画像形成方法。
  19. 【請求項19】 前記樹脂粒子に、無機微粒子および/
    または有機微粒子が内添および/または外添されている
    ことを特徴とする請求項15〜18のいずれか1に記載
    の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 前記粒子層形成工程と前記記録工程と
    の間に、前記樹脂粒子層を予備加熱するプレヒート工程
    を含むことを特徴とする請求項15〜19のいずれか1
    に記載の画像形成方法。
  21. 【請求項21】 前記樹脂粒子が、発泡剤を含有してい
    ることを特徴とする請求項15〜20のいずれか1に記
    載の画像形成方法。
  22. 【請求項22】 前記発泡剤が、低沸点物質を内包する
    マイクロカプセル粒子であることを特徴とする請求項2
    1に記載の画像形成方法。
  23. 【請求項23】 少なくとも、中間転写体と、 該中間転写体表面に樹脂粒子により樹脂粒子層を形成す
    る粒子層形成手段と、該樹脂粒子層にインクジェット記
    録ヘッドからインクを吐出し、前記樹脂粒子層の空隙に
    前記インクを保持させて画像を記録する記録手段と、 前記インクを保持した樹脂粒子層を記録媒体に転写し、
    定着させて画像を形成する転写定着手段と、を備えるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  24. 【請求項24】 前記中間転写体が、少なくともベース
    層と離型層とを有し、かつ、無端ベルト状であることを
    特徴とする請求項23に記載の画像形成装置。
  25. 【請求項25】 前記転写定着手段が、前記中間転写体
    と前記記録媒体とを、前記中間転写体表面の樹脂粒子層
    を挟み込んだ状態で重ね合わせると共に、前記樹脂粒子
    層に熱および圧力を加えることで、前記記録媒体に前記
    樹脂粒子層を転写すると同時に定着させる手段であるこ
    とを特徴とする請求項23または24に記載の画像形成
    装置。
  26. 【請求項26】 前記記録手段の下流であって、前記転
    写定着手段の上流に、前記中間転写体表面の樹脂粒子層
    を加熱する加熱手段が配されてなることを特徴とする請
    求項25に記載の画像形成装置。
  27. 【請求項27】 前記中間転写体が発熱層を含み、前記
    加熱手段が、電磁誘導によって前記中間転写体の前記発
    熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹脂粒子
    層を加熱する手段であることを特徴とする請求項26に
    記載の画像形成装置。
  28. 【請求項28】 前記転写定着手段が、前記樹脂粒子層
    に熱および圧力を加える加熱加圧手段と、前記中間転写
    体および前記記録媒体の間の樹脂粒子層を冷却する冷却
    手段と、該冷却手段による冷却の後、前記中間転写体か
    ら前記記録媒体を剥離する剥離手段と、から構成される
    ことを特徴とする請求項25〜27のいずれか1に記載
    の画像形成装置。
  29. 【請求項29】 前記粒子層形成手段が、摩擦帯電され
    た前記樹脂粒子を電界転写することによって、中間転写
    体表面に樹脂粒子層を形成する手段であることを特徴と
    する請求項23〜28のいずれか1に記載の画像形成装
    置。
  30. 【請求項30】 前記粒子層形成手段が、少なくとも、
    感光体と、該感光体表面を帯電する帯電手段と、前記感
    光体表面を露光する露光手段と、前記感光体表面の前記
    露光部位に、摩擦帯電された前記樹脂粒子を付着させる
    付着手段と、前記感光体表面に付着した樹脂粒子を、前
    記中間転写体表面に電界転写することによって樹脂粒子
    層を形成する付着粒子転写手段と、から構成されること
    を特徴とする請求項29に記載の画像形成装置。
  31. 【請求項31】 画像信号に基づいて、前記感光体表面
    の前記露光部位が画像部乃至その周辺となるように、前
    記露光手段における露光を制御する露光制御手段を有す
    ることを特徴とする請求項30に記載の画像形成装置。
  32. 【請求項32】 前記樹脂粒子層形成手段の下流であっ
    て、前記記録手段の上流に、前記樹脂粒子層を予備加熱
    するプレヒート手段を含むことを特徴とする請求項23
    〜31のいずれか1に記載の画像形成装置。
  33. 【請求項33】 前記中間転写体が発熱層を含み、前記
    プレヒート手段が、電磁誘導によって前記中間転写体の
    前記発熱層を加熱することで、前記中間転写体表面の樹
    脂粒子層を予備加熱する手段であることを特徴とする請
    求項32に記載の画像形成装置。
  34. 【請求項34】 少なくとも、記録媒体表面に樹脂粒子
    により樹脂粒子層を形成する粒子層形成手段と、該樹脂
    粒子層にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出
    し、前記樹脂粒子層の空隙に前記インクを保持させて画
    像を記録する記録手段と、 前記インクを保持した樹脂粒子層を定着させて画像を形
    成する定着手段と、を備えることを特徴とする画像形成
    装置。
  35. 【請求項35】 前記粒子層形成手段が、摩擦帯電され
    た前記樹脂粒子を電界転写することによって、中間転写
    体表面に樹脂粒子層を形成する手段であることを特徴と
    する請求項34に記載の画像形成装置。
  36. 【請求項36】 前記粒子層形成手段が、少なくとも、
    感光体と、該感光体表面を帯電する帯電手段と、前記感
    光体表面を露光する露光手段と、前記感光体表面の前記
    露光部位に、摩擦帯電された前記樹脂粒子を付着させる
    付着手段と、前記感光体表面に付着した樹脂粒子を、前
    記記録媒体表面に電界転写することによって樹脂粒子層
    を形成する付着粒子転写手段と、から構成されることを
    特徴とする請求項35に記載の画像形成装置。
  37. 【請求項37】 画像信号に基づいて、前記感光体表面
    の前記露光部位が画像部乃至その周辺となるように、前
    記露光手段における露光を制御する露光制御手段を有す
    ることを特徴とする請求項36に記載の画像形成装置。
  38. 【請求項38】 前記粒子層形成手段の下流であって、
    前記記録手段の上流に、前記樹脂粒子層を予備加熱する
    プレヒート手段を含むことを特徴とする請求項34〜3
    7のいずれか1に記載の画像形成装置。
JP2001248707A 2001-08-20 2001-08-20 画像形成方法 Expired - Fee Related JP4045759B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001248707A JP4045759B2 (ja) 2001-08-20 2001-08-20 画像形成方法
US10/098,455 US6716562B2 (en) 2001-08-20 2002-03-18 Method and apparatus for forming an image

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001248707A JP4045759B2 (ja) 2001-08-20 2001-08-20 画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003057967A true JP2003057967A (ja) 2003-02-28
JP4045759B2 JP4045759B2 (ja) 2008-02-13

Family

ID=19077826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001248707A Expired - Fee Related JP4045759B2 (ja) 2001-08-20 2001-08-20 画像形成方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6716562B2 (ja)
JP (1) JP4045759B2 (ja)

Cited By (61)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1733898A2 (en) 2005-06-17 2006-12-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receptive particles, marking materials system, ink receiving method, recording method, recording apparatus, and ink receptive particle storage cartridge
JP2007160546A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェットプリンタ
JP2007168400A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Fuji Xerox Co Ltd パターン形成方法、及びパターン形成装置
JP2007168101A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Fuji Xerox Co Ltd パターン形成方法及びパターン形成装置
JP2007175960A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP2007175978A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP2007181970A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP2008036873A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、記録用の材料、記録装置、及びインク受容性粒子収納部材
JP2008055844A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
JP2009051118A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及び記録方法
JP2009078391A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Fujifilm Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2009083317A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 画像形成方法及び画像形成装置
JP2009202355A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
JP2009208305A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置及び記録方法
JP2009226890A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
US7638562B2 (en) 2006-08-02 2009-12-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receptive particles, material for recording, recording apparatus and ink receptive particle storage cartridge
US7744180B2 (en) 2006-12-26 2010-06-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording device
US7744179B2 (en) 2006-12-06 2010-06-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus and recording method
JP2010188709A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Riso Kagaku Corp 隆起印刷システム、隆起印刷方法及び隆起印刷用プログラム
US7887177B2 (en) 2006-09-01 2011-02-15 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink-recipient particle, material for recording, recording apparatus and storage member for ink-recipient particle
US7909452B2 (en) 2007-09-20 2011-03-22 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus and recording material
US7973118B2 (en) 2009-03-03 2011-07-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receiving particles, method for producing the same, and curable resin dispersion composition
US7992990B2 (en) 2006-09-12 2011-08-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus
JP2011191401A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Casio Electronics Co Ltd シート作成方法及びシート作成装置
JP2012020580A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Xerox Corp 固体インクジェットの望ましい画像ドラム表面トポグラフィを生成する材料と方法
US8110611B2 (en) 2007-09-18 2012-02-07 Fuji Xerox Co., Ltd. Composition for image recording, image recording ink set, and recording apparatus
US8142006B2 (en) 2008-03-14 2012-03-27 Fuji Xerox Co., Ltd. Image recording composition, image recording ink set and recording apparatus
US8246158B2 (en) 2008-06-20 2012-08-21 Fuji Xerox Co., Ltd. Image recording composition, image recording ink set and recording apparatus
JP2012166455A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Seiko Epson Corp 熱転写媒体、熱転写媒体の製造方法、画像形成方法および記録物
US8342672B2 (en) 2008-03-24 2013-01-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus
US8459762B2 (en) 2008-09-24 2013-06-11 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus and recording method
JP2013188982A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置及び記録方法
US8967781B2 (en) 2008-06-20 2015-03-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Image recording composition, image recording ink set and recording apparatus
JP2015514606A (ja) * 2012-03-05 2015-05-21 ランダ コーポレイション リミテッド 印刷システム
US10179447B2 (en) 2012-03-05 2019-01-15 Landa Corporation Ltd. Digital printing system
US10195843B2 (en) 2012-03-05 2019-02-05 Landa Corporation Ltd Digital printing process
US10201968B2 (en) 2012-03-15 2019-02-12 Landa Corporation Ltd. Endless flexible belt for a printing system
US10226920B2 (en) 2015-04-14 2019-03-12 Landa Corporation Ltd. Apparatus for threading an intermediate transfer member of a printing system
US10266711B2 (en) 2012-03-05 2019-04-23 Landa Corporation Ltd. Ink film constructions
US10300690B2 (en) 2012-03-05 2019-05-28 Landa Corporation Ltd. Ink film constructions
US10357985B2 (en) 2012-03-05 2019-07-23 Landa Corporation Ltd. Printing system
US10434761B2 (en) 2012-03-05 2019-10-08 Landa Corporation Ltd. Digital printing process
US10518526B2 (en) 2012-03-05 2019-12-31 Landa Corporation Ltd. Apparatus and method for control or monitoring a printing system
US10596804B2 (en) 2015-03-20 2020-03-24 Landa Corporation Ltd. Indirect printing system
US10632740B2 (en) 2010-04-23 2020-04-28 Landa Corporation Ltd. Digital printing process
US10642198B2 (en) 2012-03-05 2020-05-05 Landa Corporation Ltd. Intermediate transfer members for use with indirect printing systems and protonatable intermediate transfer members for use with indirect printing systems
US10759953B2 (en) 2013-09-11 2020-09-01 Landa Corporation Ltd. Ink formulations and film constructions thereof
US10889128B2 (en) 2016-05-30 2021-01-12 Landa Corporation Ltd. Intermediate transfer member
US10926532B2 (en) 2017-10-19 2021-02-23 Landa Corporation Ltd. Endless flexible belt for a printing system
US10933661B2 (en) 2016-05-30 2021-03-02 Landa Corporation Ltd. Digital printing process
JP2021049781A (ja) * 2013-09-11 2021-04-01 ランダ コーポレイション リミテッド ディジタル印刷システム
US10994528B1 (en) 2018-08-02 2021-05-04 Landa Corporation Ltd. Digital printing system with flexible intermediate transfer member
US11267239B2 (en) 2017-11-19 2022-03-08 Landa Corporation Ltd. Digital printing system
US11321028B2 (en) 2019-12-11 2022-05-03 Landa Corporation Ltd. Correcting registration errors in digital printing
US11318734B2 (en) 2018-10-08 2022-05-03 Landa Corporation Ltd. Friction reduction means for printing systems and method
US11465426B2 (en) 2018-06-26 2022-10-11 Landa Corporation Ltd. Intermediate transfer member for a digital printing system
US11511536B2 (en) 2017-11-27 2022-11-29 Landa Corporation Ltd. Calibration of runout error in a digital printing system
US11679615B2 (en) 2017-12-07 2023-06-20 Landa Corporation Ltd. Digital printing process and method
US11707943B2 (en) 2017-12-06 2023-07-25 Landa Corporation Ltd. Method and apparatus for digital printing
US11787170B2 (en) 2018-12-24 2023-10-17 Landa Corporation Ltd. Digital printing system
US11833813B2 (en) 2019-11-25 2023-12-05 Landa Corporation Ltd. Drying ink in digital printing using infrared radiation

Families Citing this family (50)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60301581T2 (de) * 2002-02-14 2006-06-22 Noritsu Koki Co., Ltd. Wärmefixiergerät zum Sublimieren und Fixieren von sublimierbarer Tinte auf einem Aufzeichnungsmedium
AU2003259569A1 (en) * 2002-09-04 2004-03-29 Canon Kabushiki Kaisha Image forming process and image forming apparatus
WO2004024456A1 (en) * 2002-09-13 2004-03-25 Anthony William Goodyer Apparatus including a treatment station for ink on a paper or other substrate
JP4137569B2 (ja) * 2002-09-25 2008-08-20 セイコーインスツル株式会社 感熱性粘着シート用プリンタ装置
US20050041084A1 (en) * 2003-02-03 2005-02-24 Deba Mukherjee Quick drying, waterfast inkjet recording media
US6935734B2 (en) * 2003-06-03 2005-08-30 Lexmark International, Inc. Apparatus and method for printing using a coating solid
JP4054721B2 (ja) * 2003-06-23 2008-03-05 キヤノン株式会社 画像形成方法および画像形成装置
KR100867045B1 (ko) * 2003-06-23 2008-11-04 캐논 가부시끼가이샤 화상 형성 방법, 화상 형성 장치, 화상 형성 장치에 이용되는 중간 전사체 및 그 제조 방법
JP4006386B2 (ja) * 2003-11-20 2007-11-14 キヤノン株式会社 画像形成方法および画像形成装置
US7324240B2 (en) * 2004-04-30 2008-01-29 Eastman Kodak Company Color correction method with transparent toner insignia images
JP4006416B2 (ja) * 2004-06-03 2007-11-14 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
US7517076B2 (en) * 2004-06-30 2009-04-14 Eastman Kodak Company Phase-change ink jet printing with electrostatic transfer
JP4706266B2 (ja) * 2005-01-24 2011-06-22 富士フイルム株式会社 画像形成装置および画像形成方法
JP4852248B2 (ja) * 2005-02-02 2012-01-11 富士フイルム株式会社 画像形成装置
US20060284951A1 (en) * 2005-06-17 2006-12-21 Fuji Xerox Co., Ltd. Process and apparatus for forming pattern
US7926933B2 (en) * 2005-12-27 2011-04-19 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet printing method and ink jet printing apparatus
JP2007190745A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Fuji Xerox Co Ltd パターン形成方法およびパターン形成装置
JP2007225969A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Oki Data Corp ベルトユニット及びこれを有する画像形成装置
KR20080033622A (ko) * 2006-10-12 2008-04-17 삼성전자주식회사 토너용 결합제 수지 조성물, 토너조성물 및 토너조성물제조방법
DE102006053622A1 (de) * 2006-11-14 2008-05-15 Impress Decor Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Digitaldruck auf einen saugfähigen Bedruckstoff
US20080192105A1 (en) * 2007-02-13 2008-08-14 Xerox Corporation Digital printing apparatus fittable in a flexographic printing system
JP2009083437A (ja) * 2007-10-03 2009-04-23 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置、インク受容性粒子
US8029123B2 (en) * 2008-02-25 2011-10-04 Fuji Xerox Co., Ltd. Material set for recording and recording apparatus
JP2009202344A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置
EP2313279B1 (en) * 2008-05-02 2019-03-13 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Inkjet imaging methods, imaging methods, and hard imaging devices
KR100990738B1 (ko) * 2008-08-14 2010-10-29 서판수 전이형 인쇄 방법과 장치 및 이에 의해 제조된 피인쇄물
JP4748403B2 (ja) * 2008-09-17 2011-08-17 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
US8162472B2 (en) * 2008-09-17 2012-04-24 Xerox Corporation Apparatus and method for metering fluid film in an ink jet printing system
US8814340B2 (en) * 2009-08-21 2014-08-26 Ricoh Company, Ltd. Image forming method, and image formed matter
US20110050764A1 (en) * 2009-08-26 2011-03-03 Henryk Birecki Hard imaging device and method thereof
US8361631B2 (en) * 2010-08-26 2013-01-29 Xerox Corporation Polymer blend containing intermediate transfer members
US9358778B2 (en) * 2010-11-01 2016-06-07 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Inkjet imaging methods, imaging methods and hard imaging devices
US8777394B2 (en) 2011-09-27 2014-07-15 Eastman Kodak Company Inkjet printing using large particles
US8780147B2 (en) 2011-09-27 2014-07-15 Eastman Kodak Company Large-particle semiporous-paper inkjet printer
US8567938B2 (en) 2011-09-27 2013-10-29 Eastman Kodak Company Large-particle inkjet printing on semiporous paper
US8690312B2 (en) 2011-09-27 2014-04-08 Eastman Kodak Company Inkjet printer using large particles
US9045664B2 (en) * 2011-11-17 2015-06-02 Eastman Kodak Company Printing ink image using polymer or salt
US8801170B2 (en) 2011-11-17 2014-08-12 Eastman Kodak Company Producing a deinkable print
US8758970B2 (en) 2011-11-17 2014-06-24 Eastman Kodak Company Deinking a print
US9273218B2 (en) * 2013-09-20 2016-03-01 Xerox Corporation Coating for aqueous inkjet transfer
US9333742B2 (en) * 2014-05-06 2016-05-10 Xerox Corporation Aqueous ink jet blanket
US9707751B2 (en) * 2015-06-23 2017-07-18 Canon Kabushiki Kaisha Transfer-type ink jet recording apparatus
US10639921B2 (en) 2016-07-26 2020-05-05 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Transfer printing
DE102017207007A1 (de) * 2017-04-26 2018-10-31 Kba-Metalprint Gmbh Verfahren zum Bedrucken nichtsaugender Substrate mit einer wasserbasierten Tinte
WO2019106510A1 (en) * 2017-11-29 2019-06-06 Landa Corporation Ltd. Protection of components of digital printing systems
EP3564296A1 (en) * 2018-05-01 2019-11-06 SABIC Global Technologies B.V. Robust triboelectric active materials for sensing applications and method of making them
US11820130B2 (en) 2019-04-03 2023-11-21 Landa Corporation Ltd. Preventing damage to printed substrates conveyed in a printing system
US11235608B2 (en) * 2019-07-17 2022-02-01 Fujifilm Business Innovation Corp. Method for forming printed material and system for forming printed material
US11235593B2 (en) * 2019-07-17 2022-02-01 Fujifilm Business Innovation Corp. Method for forming printed material and system for forming printed material
JP2021146559A (ja) * 2020-03-18 2021-09-27 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 印刷物の製造方法及び印刷物の製造システム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5928823A (en) * 1996-12-20 1999-07-27 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for preparation of waterless lithographic printing plate by electrophotographic process
US6200647B1 (en) * 1998-07-02 2001-03-13 3M Innovative Properties Company Image receptor medium

Cited By (73)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1733898A2 (en) 2005-06-17 2006-12-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receptive particles, marking materials system, ink receiving method, recording method, recording apparatus, and ink receptive particle storage cartridge
US7879416B2 (en) 2005-06-17 2011-02-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receptive particles, marking materials system, ink receiving method, recording method, recording apparatus, and ink receptive particle storage cartridge
JP2007160546A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェットプリンタ
JP4600998B2 (ja) * 2005-12-09 2010-12-22 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンタ
JP2007168101A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Fuji Xerox Co Ltd パターン形成方法及びパターン形成装置
JP4730085B2 (ja) * 2005-12-26 2011-07-20 富士ゼロックス株式会社 パターン形成方法、及びパターン形成装置
JP2007168400A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Fuji Xerox Co Ltd パターン形成方法、及びパターン形成装置
JP2007175978A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP2007175960A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP2007181970A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP4525596B2 (ja) * 2006-01-06 2010-08-18 富士ゼロックス株式会社 インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法
JP2008036873A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Fuji Xerox Co Ltd インク受容性粒子、記録用の材料、記録装置、及びインク受容性粒子収納部材
US7638562B2 (en) 2006-08-02 2009-12-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receptive particles, material for recording, recording apparatus and ink receptive particle storage cartridge
US7868064B2 (en) 2006-08-02 2011-01-11 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receptive particles, material for recording, recording apparatus and ink receptive particle storage cartridge
US7851518B2 (en) 2006-08-02 2010-12-14 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receptive particles, material for recording, recording apparatus and ink receptive particle storage cartridge
US7887177B2 (en) 2006-09-01 2011-02-15 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink-recipient particle, material for recording, recording apparatus and storage member for ink-recipient particle
US8197921B2 (en) 2006-09-01 2012-06-12 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink-recipient particle, material for recording, recording apparatus and storage member for ink-recipient particle
JP2008055844A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
US7992990B2 (en) 2006-09-12 2011-08-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus
US7744179B2 (en) 2006-12-06 2010-06-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus and recording method
US7744180B2 (en) 2006-12-26 2010-06-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording device
JP2009051118A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及び記録方法
US8110611B2 (en) 2007-09-18 2012-02-07 Fuji Xerox Co., Ltd. Composition for image recording, image recording ink set, and recording apparatus
US7909452B2 (en) 2007-09-20 2011-03-22 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus and recording material
JP2009078391A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Fujifilm Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2009083317A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 画像形成方法及び画像形成装置
JP2009202355A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
JP2009208305A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置及び記録方法
US8142006B2 (en) 2008-03-14 2012-03-27 Fuji Xerox Co., Ltd. Image recording composition, image recording ink set and recording apparatus
US8342672B2 (en) 2008-03-24 2013-01-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus
JP2009226890A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
US8967781B2 (en) 2008-06-20 2015-03-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Image recording composition, image recording ink set and recording apparatus
US8246158B2 (en) 2008-06-20 2012-08-21 Fuji Xerox Co., Ltd. Image recording composition, image recording ink set and recording apparatus
US8459762B2 (en) 2008-09-24 2013-06-11 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus and recording method
JP2010188709A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Riso Kagaku Corp 隆起印刷システム、隆起印刷方法及び隆起印刷用プログラム
US7973118B2 (en) 2009-03-03 2011-07-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink receiving particles, method for producing the same, and curable resin dispersion composition
JP2011191401A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Casio Electronics Co Ltd シート作成方法及びシート作成装置
US10632740B2 (en) 2010-04-23 2020-04-28 Landa Corporation Ltd. Digital printing process
JP2012020580A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Xerox Corp 固体インクジェットの望ましい画像ドラム表面トポグラフィを生成する材料と方法
JP2012166455A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Seiko Epson Corp 熱転写媒体、熱転写媒体の製造方法、画像形成方法および記録物
JP2015514606A (ja) * 2012-03-05 2015-05-21 ランダ コーポレイション リミテッド 印刷システム
US10518526B2 (en) 2012-03-05 2019-12-31 Landa Corporation Ltd. Apparatus and method for control or monitoring a printing system
US10179447B2 (en) 2012-03-05 2019-01-15 Landa Corporation Ltd. Digital printing system
US10195843B2 (en) 2012-03-05 2019-02-05 Landa Corporation Ltd Digital printing process
US10642198B2 (en) 2012-03-05 2020-05-05 Landa Corporation Ltd. Intermediate transfer members for use with indirect printing systems and protonatable intermediate transfer members for use with indirect printing systems
JP2018103627A (ja) * 2012-03-05 2018-07-05 ランダ コーポレイション リミテッド 印刷システム
US10266711B2 (en) 2012-03-05 2019-04-23 Landa Corporation Ltd. Ink film constructions
US10300690B2 (en) 2012-03-05 2019-05-28 Landa Corporation Ltd. Ink film constructions
US10357963B2 (en) 2012-03-05 2019-07-23 Landa Corporation Ltd. Digital printing process
US10357985B2 (en) 2012-03-05 2019-07-23 Landa Corporation Ltd. Printing system
US10434761B2 (en) 2012-03-05 2019-10-08 Landa Corporation Ltd. Digital printing process
JP2013188982A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置及び記録方法
US10201968B2 (en) 2012-03-15 2019-02-12 Landa Corporation Ltd. Endless flexible belt for a printing system
JP2021049781A (ja) * 2013-09-11 2021-04-01 ランダ コーポレイション リミテッド ディジタル印刷システム
JP7412488B2 (ja) 2013-09-11 2024-01-12 ランダ コーポレイション リミテッド ディジタル印刷システム
US10759953B2 (en) 2013-09-11 2020-09-01 Landa Corporation Ltd. Ink formulations and film constructions thereof
JP2022141849A (ja) * 2013-09-11 2022-09-29 ランダ コーポレイション リミテッド ディジタル印刷システム
JP7110308B2 (ja) 2013-09-11 2022-08-01 ランダ コーポレイション リミテッド ディジタル印刷システム
US10596804B2 (en) 2015-03-20 2020-03-24 Landa Corporation Ltd. Indirect printing system
US10226920B2 (en) 2015-04-14 2019-03-12 Landa Corporation Ltd. Apparatus for threading an intermediate transfer member of a printing system
US10933661B2 (en) 2016-05-30 2021-03-02 Landa Corporation Ltd. Digital printing process
US10889128B2 (en) 2016-05-30 2021-01-12 Landa Corporation Ltd. Intermediate transfer member
US10926532B2 (en) 2017-10-19 2021-02-23 Landa Corporation Ltd. Endless flexible belt for a printing system
US11267239B2 (en) 2017-11-19 2022-03-08 Landa Corporation Ltd. Digital printing system
US11511536B2 (en) 2017-11-27 2022-11-29 Landa Corporation Ltd. Calibration of runout error in a digital printing system
US11707943B2 (en) 2017-12-06 2023-07-25 Landa Corporation Ltd. Method and apparatus for digital printing
US11679615B2 (en) 2017-12-07 2023-06-20 Landa Corporation Ltd. Digital printing process and method
US11465426B2 (en) 2018-06-26 2022-10-11 Landa Corporation Ltd. Intermediate transfer member for a digital printing system
US10994528B1 (en) 2018-08-02 2021-05-04 Landa Corporation Ltd. Digital printing system with flexible intermediate transfer member
US11318734B2 (en) 2018-10-08 2022-05-03 Landa Corporation Ltd. Friction reduction means for printing systems and method
US11787170B2 (en) 2018-12-24 2023-10-17 Landa Corporation Ltd. Digital printing system
US11833813B2 (en) 2019-11-25 2023-12-05 Landa Corporation Ltd. Drying ink in digital printing using infrared radiation
US11321028B2 (en) 2019-12-11 2022-05-03 Landa Corporation Ltd. Correcting registration errors in digital printing

Also Published As

Publication number Publication date
US6716562B2 (en) 2004-04-06
JP4045759B2 (ja) 2008-02-13
US20030068571A1 (en) 2003-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4045759B2 (ja) 画像形成方法
JP4449831B2 (ja) インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、及び記録装置
US7919156B2 (en) Recording apparatus and material set for recording
US7875689B2 (en) Ink receptive particle, material for recording, recording apparatus and ink receptive particle storage cartridge
US8029123B2 (en) Material set for recording and recording apparatus
US8197921B2 (en) Ink-recipient particle, material for recording, recording apparatus and storage member for ink-recipient particle
US7851408B2 (en) Ink absorbing particle, material set for recording and recording apparatus
US7879416B2 (en) Ink receptive particles, marking materials system, ink receiving method, recording method, recording apparatus, and ink receptive particle storage cartridge
CN101544100B (zh) 记录设备及使用该记录设备的成像方法
US8083343B2 (en) Recording material and recording apparatus
JP2009233977A (ja) 記録用の材料、および記録装置
JP2011025431A (ja) 画像記録装置
JP2007254502A (ja) インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
US8109626B2 (en) Recording device and ink receiving particles
JP2006082461A (ja) インクジェット記録方法及び画像形成装置
JP2019142226A (ja) インクジェット記録方法
US8066365B2 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP5326321B2 (ja) 記録装置
JP4525596B2 (ja) インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法
JP2007175978A (ja) インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP2007175960A (ja) インク受容性粒子、マーキング材料、インク受容方法、記録方法、記録装置、及びインク受容性粒子収納カートリッジ
JP2020148996A (ja) ベルト、画像形成装置および画像形成方法
JP2009202359A (ja) 記録装置
JP2008195077A (ja) インク受容性粉体粒子、記録用の材料、記録装置、及びインク受容性粉体粒子収納部材
JP2008119919A (ja) インク受容性粒子、記録用の材料、記録装置、及びインク受容性粒子収納容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131130

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees