JP2006263772A - 冷間圧延における圧延油供給方法および装置 - Google Patents

冷間圧延における圧延油供給方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プレートアウト性を大幅に改善でき、高速圧延時の潤滑不足を解消することができる圧延油供給方法および装置を提供する。
【解決手段】 エマルション圧延油を循環式に供給する第1の圧延油供給手段Aと、エマルション圧延油をストリップ3の表面に供給する、循環用クーラントヘッダー5に2流体ノズルが用いられた第2の圧延油供給手段Bと、第2の圧延油供給手段Bから供給されたエマルション圧延油の中で、ストリップ3の表面に付着しなかったエマルション圧延油を回収する圧延油回収手段(回収オイルパン11)とを備え、第2の圧延油供給手段Bは、各圧延スタンドのロールバイトより離れた上流側位置のストリップ3の表面に、第1の圧延油供給手段Aのエマルション圧延油と同一種類で且つ第1の圧延油供給手段Aのエマルションより大きな平均粒径を有するエマルション圧延油を供給し、圧延油回収手段により回収された回収圧延油は、第1の圧延油供給手段Aのエマルション圧延油に合流され、攪拌される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、循環式圧延油供給方式を使用して金属帯を冷間圧延する際に、エマルション圧延油を金属帯に供給するために有効な圧延油供給方法および装置に関するものである。
一般に、冷間圧延機によるストリップ(金属帯)の圧延時には、圧延性を向上させるためにストリップに圧延油が塗布される。その際に用いられる一般的な圧延油供給方法としては、水と圧延油との混合液体、すなわち、エマルションからなるクーラントとしてのエマルション圧延油を、ノズルよりストリップに噴射する方式がとられている。また、エマルションを作成するために、界面活性剤を添加する。界面活性剤の添加量は、圧延油量に対する濃度(対油濃度)で、所定の量を添加し、攪拌およびポンプによるせん断を加え、エマルション圧延油とする。
冷間圧延におけるエマルション圧延油の供給方式には、直接式圧延油供給方式(ダイレクト方式)と循環式圧延油供給方式(リサーキュレーション方式)とがある。
直接式圧延油供給方式は、潤滑の目的で高濃度のエマルション圧延油をストリップにスプレーし、冷却の目的で水をロールにスプレーするものであり、潤滑性および冷却性に優れる。しかし、循環式圧延油供給方式と異なり、エマルション圧延油を循環使用しないため、圧延油の原単位が高く、また、排水処理に多額の費用がかかる。
一方、循環式圧延油供給方式は、圧延油と冷却水とを予め混合し、攪拌して作成した低濃度のエマルション圧延油を、循環しながら潤滑および冷却を目的としてストリップおよびロールにスプレーするものであり、圧延油の原単位が低い。しかし、直接式圧延油供給方式と比較して、潤滑性および冷却性が劣る。そのため、従来の循環式圧延油供給方式では、特に仕上板厚0.2mm以下の薄物材の高速圧延時には潤滑不足となり、チャタリングと呼ばれる圧延機の振動や、ヒートスクラッチと呼ばれる表面疵が発生する。このため、圧延速度が上げられず、生産性が著しく阻害されるという問題があった。
これに対して、循環式圧延油供給方式の潤滑性改善を目的とした従来技術として、特許文献1(特開2000−94026号公報)には、循環式供給手段(第1の圧延油供給手段)とは別に、第2の圧延油供給手段を設けて、循環式圧延油供給手段よりも平均粒径が大きいエマルションをストリップ表面に供給することにより潤滑性を向上させる圧延油供給方法が開示されている。以下、この圧延油供給方法を従来技術1という。
従来技術1において、後段スタンドほど圧延速度は速く、しかも、板厚が薄くなるため圧延荷重も高く、潤滑条件としては厳しくなるため、第2の圧延油供給手段は、最終スタンド若しくは最終スタンドおよびその1つ前の上流側の圧延スタンドに適用される。その圧延油の供給方法は、例えば、図3で示される。
図3は、従来の圧延油供給装置を備えたタンデムミルを示す概略構成図である。
図3において、14は、第2の圧延油供給手段Bの大粒径エマルションタンクである。温水、原油、界面活性剤が、各タンク15、16、17より供給ポンプ18a、18b、18cを経由し、所定の油分濃度、界面活性剤の対油濃度となるように流量調整用バルブ19a、19b、19cにより補給量を調整され、大粒径エマルションタンク14へ供給される。タンク14内のエマルション濃度は、4〜15%の範囲内に調整され、界面活性剤の種類は、循環式圧延油供給手段と同一とし、対油濃度を循環式圧延油供給手段よりも低く調整される。そして、タンク14内のエマルション圧延油に機械的攪拌を攪拌機20により十分に与えて、タンク内のエマルションの平均粒径を20〜40μmに調整する。また、エマルション温度は、循環式圧延油供給手段と同じ温度とする。この大粒径エマルションタンク14内のエマルション圧延油は、ポンプ21により、圧延油供給ライン22を経由して、流量調整弁10を介して潤滑用クーラントヘッダー5よりストリップ3の上下面に供給される。
なお、図3において、1は、ワークロール、2は、バックアップロール、4aは、潤滑用クーラントヘッダー、4bは、冷却用クーラントヘッダー、6は、循環式圧延油供給タンク、7は、エマルション圧延油供給用ポンプ、8は、圧延油供給ライン、9は、流量調整弁、11は、回収オイルパン、12は、戻り配管、13は、攪拌機である。
循環式圧延油供給タンク6内のエマルション圧延油は、エマルション圧延油供給用ポンプ7により、圧延油供給ライン8を経由して、潤滑用および冷却用クーラントヘッダー4a、4bからストリップ3の上下面およびロールに供給される。エマルション圧延油は、回収オイルパン11にて回収された後、戻り配管12を介して循環式圧延油供給タンク6に戻され、循環使用される。これが第1の圧延油供給手段Aである。
特開2000−94026号公報 特開平07−251208号公報
ワークロールとストリップとの間にて正常に潤滑を行うためには、圧延油がロールバイト内に定量ずつ供給され、導入される必要があるが、従来技術1の場合には、第2の圧延油供給手段Bの供給媒体が1流体ノズル(フラットスプレー)のため、以下のような問題点があった。
(1)液圧のみによる圧送のため水量分布にバラツキが大きく、特に流量50L/min.以下の低流量域では、スプレーパターンにムラが発生しやすくなる。そのため、ストリップへのプレートアウト(ストリップへの油分の付着)のバラツキも必然的に大きくなり、圧延循環特性に影響を及ぼす可能性があった。
(2)水量制御範囲が狭いため、圧延速度や鋼種・サイズに応じたスプレー流量変更が困難であった。
(3)スプレーパターンが小さいため、単位面積当たりにストリップに供給されるエマルション流量(以下、流量密度と称す)が大きく、ストリップ表面にてエマルション圧延油が反射・飛散・干渉し易い。
ここでプレートアウトとは、O/W型(水中油粒分散)エマルション圧延油がストリップにスプレーされた時に、水分を排除しながら油分が優先的にストリップに付着する現象であり、エマルション圧延油がストリップ表面に衝突する際、油滴の周囲に水が多く存在する状況では、一旦、油膜を形成しても、干渉・再乳化等によりプレートアウトが阻害されてしまう。
以上の理由により、従来技術1では、圧延油の付着効率(スプレーされるエマルション圧延油に含まれる油分量に対し、ストリップ表面にプレートアウトする油分量の比率)は低く、供給量に対して10〜20%程度しか有効に機能していないという問題点があった。
ところで、エマルション圧延油の付着効率を向上させる手段として、特許文献2(特開平07−251208号公報)には、圧延油の供給媒体となるノズルに2流体ノズルを用いる圧延油供給方法が開示されている。以下、この圧延油供給方法を従来技術2という。
従来技術2は、圧延油をエマルションとせずに原油(ニート油)を直接供給し、且つ、2流体ノズルの気体圧力を0.4〜2.0kg/cm2、気体流量を200〜600L/minと低圧大流量とすることに特徴を有するものであり、高い圧延油付着効率が得られるとしている。
しかし、上記従来技術1の第2の圧延油供給手段Bにおいて、上記従来技術2に記載の圧延油供給方法を適用しても、すなわち、2流体ノズルを用いて、低圧大流量の気体によってエマルション圧延油を供給しても、高い付着効率は得られず、十分な潤滑性改善効果は得られなかった。
従って、この発明は、上記エマルション圧延油の付着効率での問題点を解決するためになされたもので、従来技術1における第2の圧延油供給手段Bからのエマルション圧延油噴射によって、プレートアウト性を大幅に改善し、高速圧延時の潤滑不足を解消することができる圧延油供給方法および装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、以下の特徴を有するものである。
請求項1記載の発明は、エマルション圧延油を循環式に供給する第1の圧延油供給手段と、エマルション圧延油を金属帯表面に供給する第2の圧延油供給手段とを設け、前記第2の圧延油供給手段から、各圧延スタンドのロールバイトより離れた上流側位置の前記金属帯表面に、前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油と同一種類で且つ前記第1の圧延油供給手段のエマルションより大きな平均粒径を有するエマルション圧延油を供給し、このようにして供給したエマルション圧延油の中で、前記金属帯表面に付着しなかったエマルション圧延油を回収し、この回収圧延油を前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油に合流させ、攪拌し、且つ、少なくとも前記第2の圧延油供給手段のノズルヘッダーに2流体ノズルを用いて、エマルション圧延油を前記金属帯表面に噴射することに特徴を有するものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、2流体ノズルから噴射する気体の流量を0.5〜10Nm3/hrの範囲内とし、且つ、2流体ノズルから金属帯へ供給する圧延油供給油量を10000mg/m2以下とすることに特徴を有するものである。
請求項3記載の発明は、エマルション圧延油を循環式に供給する第1の圧延油供給手段と、エマルション圧延油を金属帯表面に供給する、ノズルヘッダーに2流体ノズルが用いられた第2の圧延油供給手段と、前記第2の圧延油供給手段から供給されたエマルション圧延油の中で、前記金属帯表面に付着しなかったエマルション圧延油を回収する圧延油回収手段とを備え、前記第2の圧延油供給手段は、各圧延スタンドのロールバイトより離れた上流側位置の前記金属帯表面に、前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油と同一種類で且つ前記第1の圧延油供給手段のエマルションより大きな平均粒径を有するエマルション圧延油を供給し、前記圧延油回収手段により回収された回収圧延油は、前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油に合流され、攪拌されることに特徴を有するものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、2流体ノズルから噴射する気体の流量は、0.5〜10Nm3/hrの範囲内に調整され、且つ、2流体ノズルから金属帯へ供給する圧延油供給油量は、10000mg/m2以下に調整されることに特徴を有するものである。
なお、この発明において、第2の圧延油供給手段からの圧延油供給は、圧延機の単スタンドのみ適用しても良いし、複数スタンドのうちの全部または任意の複数のスタンドに適用しても良い。また、金属帯としては、例えば、鋼帯、ステンレス帯、アルミニウム帯、銅帯等である。
また、この発明において、第2の圧延油供給手段からの圧延油供給は、金属帯の表裏面の何れかまたは両方に行うこととする。
本願発明者等は、ストリップに供給されたエマルション圧延油の付着効率を向上させる手段について種々検討した結果、エマルション圧延油の流量密度(単位面積当たりに噴射される圧延油量)がプレートアウト性に大きく影響することを見出した。すなわち、ストリップ上の狭い範囲に多量のエマルション圧延油をスプレーするよりも、広い範囲に少量ずつスプレーするほうがプレートアウト性が向上することを見出した。
この発明は、上記知見によりなされたものであり、以下に、この発明を詳細に説明する。
プレートアウトとは、上述したように、O/W型(水中油粒分散)エマルション圧延油がストリップにスプレーされた時に、水分を排除しながら油分が優先的にストリップに付着する現象であり、エマルション圧延油がストリップ表面に衝突する際、油滴の周囲に水が多く存在する状況では、一旦、油膜を形成しても、再乳化等によりプレートアウトが阻害されてしまう。そのため、付着効率を向上させるためには、単位面積当たりに噴射されるエマルション圧延油の量を少なく、かつ均一にしなければならない。
エマルション圧延油の流量密度を小さくするためには、エマルション圧延油がストリップに噴射される噴射面積を拡大させる必要がある。液圧のみで噴射する、従来技術1の1流体ノズルでは、スプレーの噴射面積が狭いため、エマルションの液滴同士の干渉が大きく、付着効率は低下する。同じ1流体ノズルでも、例えば、フルコーンノズルのようにスプレーの噴射面積が広いノズルも存在するが、噴射面積内の流量分布がバラつく点から潤滑スプレーには適さない。そこで、2流体ノズルによるエマルション噴射を適用した。
2流体ノズル(気水ノズル)とは、空気と液体をノズル内部で混合させることにより、液体微粒子を噴射するノズルであり、以下の特徴を有している。
(1)空気によりスプレーの噴射面積を補償しているため、流量によるスプレーの噴射面積や流量分布の変化が小さく、流量が変化してもプレートアウトの均一性に影響を与えない。
(2)液体流量の制御範囲が広いため、圧延速度や鋼種・サイズに応じたスプレー流量変更によって、潤滑条件をよりきめ細かく制御することも可能になる。
(3)従来技術1の1流体ノズルと比較して、ノズル単体の広角化が可能なため、広幅材の圧延潤滑のように大きな噴射面積を要求される場合でもノズルの設置本数を最小に抑えることができる。
(4)従来技術1の1流体ノズルと比較して、ノズルのオリフィス径(口径)を大きくすることが可能であるため、油分・異物等によるノズル閉塞に対しても効果が大きい。
しかし、前述したように、特許文献2に記載の2流体ノズルを用いた圧延油供給方法を、エマルションを用いた第2の圧延油供給手段へ適用しても、高い付着効率は得られなかった。そこで、本発明者等は、その原因について鋭意検討を重ねた結果、以下の結論を得た。
従来技術2の方法では、圧延油の原油(ニート油)が、2流体ノズルから大流量の気体と共に噴射されることにより微細粒径化され、霧化した圧延油がロールバイト内へ均一に供給されるとしている。一方、エマルションでは、もともと圧延油は、所定の粒径をもってエマルション中に存在している。このエマルションを2流体ノズルにより噴射すると、エマルションの液滴が微細化され、その中の圧延油の粒径も微細化されるものと推定される。
ストリップへのプレートアウト特性が圧延油の粒径と相関があることは一般によく知られており、油粒径が細かい状況ではプレートアウト性は低下してしまう。従って、エマルションの場合には、粒径の微細化を極力抑えることが必要である。
図4に、プレートアウト試験機を用いて、エマルションの平均粒径と付着効率の関係を調査した結果を示す。図4から明らかなように、平均粒径の増加と共に付着効率が増加する。特に、平均粒径が20μm以上で、急激に付着効率が増加することが分かる。高速圧延域では、速度の上昇と共にスプレー時間が短くなり、ストリップの単位面積当たりの供給圧延油量が減少するため、平均粒径を大きくした付着効率の高いエマルションを用いると効果的であることが分かる。
また、高速圧延時には、ストリップ下面側だけでなく、上面側にもヒートスクラッチ疵が発生することがあるため、ストリップ上面側の潤滑性改善が必要であり、上面側にも平均粒径を大きくした付着効率の高いエマルションを供給する必要がある。ここで、急激に付着効率が増加する油粒径のしきい値は油の組成によってそれぞれ異なることはいうまでもない。
また、ニート油とエマルション圧延油とでは同じプレートアウトでも油分付着の過程が大きく異なる。すなわち、ニート油噴射の場合は水分等によって阻害されることなくストリップに物理的に吸着してプレートアウトするのに対し、エマルションの場合は先述の通り、O/W型(水中油粒分散)エマルションがストリップにスプレーされた時に、水分を排除しながら油分が優先的にストリップに付着する現象である。エマルションでのプレートアウト層の形成には、エマルション圧延油がストリップに衝突した際の周囲の水分が大きく影響する。エマルション圧延油がストリップ表面に衝突する際、油滴の周囲に水が多く存在する状況では、一旦、油膜を形成しても、乳化分散剤の効果が失われず、干渉・再乳化等によりプレートアウトが阻害されてしまう。従って、エマルション圧延油の場合には、プレートアウト時に周囲の水分による影響を極力小さくすることが有効である。
以上の知見に基づき、本発明者等は、エマルション圧延油を用いた第2の圧延油供給手段であっても、2流体ノズルの適用によって高い付着効率を得るための検討をさらに重ねた。
図5に、プレートアウト試験機を用いて、それぞれのノズル(1流体ノズルおよび2流体ノズル)でのエマルション供給油量とプレートアウト量との関係を示す。
図5から明らかなように、潤滑スプレーに2流体ノズルを適用することにより、同一の供給油量であっても、ストリップへのプレートアウト量が約2倍に向上することが明らかになった。ここで、横軸の供給油量Φ(mg/m2)は、下記(1)式に基づいて決定される。
Figure 2006263772
スプレー流量をQ(L/min.)、噴射されるスプレー面積をS(m2)とすると、ω=Q/Sで計算できる。
冷間圧延において、特に高速圧延域では、速度の上昇と共にスプレー時間が短くなり、ストリップの単位面積当たりの供給圧延油量が減少する。このため、この発明のように供給量の少ない領域で付着効率の高い2流体ノズルをエマルション圧延油の供給媒体として用いることは非常に効果的である。
第2の圧延油供給手段のエマルション圧延油は、圧延油原液、および希釈水を新たに調合して作成する。また、第2の圧延油供給手段のエマルション圧延油が循環式圧延油供給タンクに混入したときの影響をなくすために、循環式圧延油供給手段(第1の圧延油供給手段)と同一種類の油とし、希釈水と圧延油の攪拌を緩くすることで平均粒径の大きなエマルション圧延油を得る。
また、圧延速度やロール速度・鋼種・サイズといった圧延条件に応じて第2の圧延油供給手段の流量制御が行われるが、ストリップへ噴射されるスプレーパターンは、エアーによって補償されているため、供給流量が少ない場合でもスプレーパターンに変化はなく、ストリップ幅方向にムラなく均一に付着効率の高いエマルション圧延油を供給することができる。
この発明で、循環式圧延油供給手段と同一種で、且つ、循環式圧延油供給手段よりも大きな平均粒径のエマルション圧延油を、圧延スタンド入側のストリップの上下面に供給することとしたのは、以上のような検討結果に基づくものである。
第2の圧延油供給手段からストリップの上面、下面へ供給されるエマルションのうち、ストリップに付着しなかったエマルションを回収し、循環式圧延油供給タンクへ合流させる工程において、機械的攪拌を加えて循環系エマルションと同じ粒径まで細分化された安定なエマルションとすることにより、循環式圧延油供給手段の乳化安定性を維持することができる。一方、従来の循環式圧延油供給手段で使用されるエマルションは、せん断を充分に加えて平均粒径を小さくして乳化安定なエマルションとし、濃度を1.0〜4.0%程度として使用する。
また、この発明において、第2の圧延油供給手段のエマルション圧延油を供給するための、スプレーヘッダーの位置をロールバイトから離れたできるだけ遠い位置(上流スタンドにできるだけ近い位置)とすることが好ましい。これは以下の理由による。
安定したプレートアウト層を形成するためには、水に油が分散したO/Wエマルションの状態から、油に水が分散したW/Oエマルションまたは油分単相へ転相するための時間(以下、転相時間と称す)を確保するのが好ましい。圧延機においては、圧延機入側でストリップ表面へエマルション圧延油が供給されてから、送板速度に応じてロールバイトに到達するまでの時間が転相時間に相当する。従って、圧延速度が高くなるほど、転相時間は短くなるため、プレートアウト層を形成しにくくなることが想定される。これに対し、スプレーノズルの位置をロールバイトから離れたできるだけ遠い位置(上流スタンドにできるだけ近い位置)とすることで転相時間を確保できる。
この発明によれば、以下のような優れた効果がもたらされる。
(1)空気によりスプレーパターンを補償するため、流量によるスプレーパターンや流量分布の変化が小さく、流量が変化してもプレートアウトの均一性に影響を与えない。従って、エマルション圧延油の付着効率が向上し、高速圧延域においても表面のストリップ付着油量が大幅に増加する。従来技術で薄物材の高速圧延時に発生していた潤滑不足が解消され、チャタリングおよびヒートスクラッチ疵の発生を未然に防止できる。これに伴い、圧延速度を向上できるため、生産性を大幅に向上できる。
(2)水量の制御範囲が広いため、圧延速度や鋼種・サイズに応じたスプレー流量変更によって、潤滑条件をよりきめ細かく制御することが可能になる。
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明の圧延油供給装置を備えたタンデムミルを示す概略構成図であり、全5スタンドのタンデムミルの第4、5スタンドに、第2の圧延油供給手段Bからのエマルション圧延油供給を適用した場合である。
第4、5スタンドに適用したのは、後段スタンドほど圧延速度が速く、しかも、板厚が薄くなるため、圧延荷重が高くなり、潤滑条件として厳しくなるためである。また、この冷間圧延機において、隣り合うスタンド間には、図示しないテンションロールおよびデフロールが設置されている。この発明において、圧延機のスタンドは、単スタンドまたは複数スタンドのうちの全部または任意のスタンドのことである。
図1における冷間圧延機の循環式圧延油供給手段としての第1の圧延油供給手段Aは、潤滑用クーラントヘッダー4a、冷却用クーラントヘッダー4b、循環式圧延油供給タンク6を備えている。タンク6は、潤滑用エマルション圧延油を貯蔵するタンクであり、攪拌機13が設けられている。タンク6は、圧延油供給ライン8を通して、No.1〜5の各スタンドのクーラントヘッダー4a、4bと連通し、このライン8には、ポンプ7が介在されている。潤滑用クーラントヘッダー4aは、各スタンドの入側に一対ずつ設けられ、ストリップ3の上方および下方に位置するように分岐して配置されている。冷却用クーラントヘッダー4bは、各スタンドの出側に一対ずつ設けられ、ストリップ3の上方および下方に位置するように分岐して配置されている。圧延油供給ライン8において、No.4および5スタンドの入側に分岐する部分と潤滑用クーラントヘッダー4aとの間のライン8部分には、流量制御弁9が介在されている。なお、ここでは、潤滑用クーラントヘッダー4aとして1流体ノズルを用いているが、後述する潤滑用クーラントヘッダー5と同様に2流体ノズルを用いても良い。
循環式圧延油供給タンク6内には、温水および圧延油原油が収容され、混合される。収容された混合物は、攪拌機13の攪拌羽の回転数を調整することにより所望の平均粒径を有する第1エマルション圧延油とされる。この第1エマルション圧延油は、平均粒径15μm以下に調整されていることが好ましい。また、温水中の油分濃度は1〜5%以下とすることが好ましい。例えば、基油を合成エステル油とし、乳化型界面活性剤と組み合わせて温水中に混合した場合は、攪拌羽の回転数を調整することによりその平均粒径を約7〜10μmとすることができる。
第1の圧延油供給手段Aの第1エマルション圧延油は、エマルション供給用ポンプ7によりポンプ圧送され、ライン8を経由してNo.1〜5の各スタンドに供給され、各スタンド入側の潤滑用クーラントヘッダー4aおよび各スタンド出側の冷却用クーラントヘッダー4bからそれぞれロールバイトおよびワークロールへ向けてスプレー供給される。供給された第1エマルション圧延油のうち、ストリップ3から落下した分のエマルション圧延油は、圧延油回収手段としての回収オイルパン11で回収され、戻り配管12を経由してタンク6内に戻される。この第1エマルション圧延油のスプレー供給は、圧延開始時から行われる。
図1の第2の圧延油供給手段Bは、潤滑用クーラントヘッダー5、流量制御弁10、エマルション圧延油タンクとしての大粒径エマルションタンク23を備えている。大粒径エマルションタンク23内には、攪拌機28が設けられている。この大粒径エマルションタンク23は、第1の圧延油供給手段Aのエマルション圧延油よりも大きな平均粒径を有する第2エマルション圧延油を貯蔵するタンクである。圧延油原油タンク24、温水25内にそれぞれ貯蔵された圧延油原油および温水は、ポンプ26、流量調整弁27によりそれぞれ大粒径エマルションタンク23内へ送給され、混合される。
大粒径エマルションタンク23内の温水中の圧延油濃度およびエマルション温度の各条件は、タンク6内の第1エマルション圧延油の条件とそれぞれ同一とすることが好ましい。大粒径エマルションタンク23内の第2エマルション圧延油は、攪拌機28の攪拌羽の回転数を調整することにより平均粒径15〜30μmに調整される。大粒径エマルションタンク23内のエマルション濃度は、3〜15%の範囲内に調整する。
大粒径エマルションタンク23内の第2エマルション圧延油は、エマルション供給ポンプ29により、圧延油供給ライン30を経由して潤滑用クーラントヘッダー5に送られる。図1中の潤滑用クーラントヘッダー5には、2流体ノズルが用いられている。潤滑用クーラントヘッダー5で使用される空気は、コンプレッサー32を介して気体供給ライン31により圧送され、潤滑用クーラントヘッダー5に供給される。潤滑用クーラントヘッダー5は、ストリップ3の上方および下方の両方に位置するように分岐して配置されている。大粒径エマルションタンク23内の第2エマルション圧延油は、潤滑用クーラントヘッダー5内にて空気と混合され、ストリップ3の表裏面に向けてスプレー供給される。
潤滑用クーラントヘッダー5から供給される第2エマルション圧延油量は、10000mg/m2を超えると、潤滑過多となり安定した圧延操業が不可能となるため、10000mg/m2以下の範囲で供給するのが望ましい。一方、300mg/m2未満では、スプレーヘッダー5からエマルションを供給する効果が得られないため、300mg/m2以上の範囲で供給するのが望ましい。なお、第2エマルション圧延油の供給油量は、ロール使用量や圧延材のサイズおよび鋼種に応じて流量を随時調整する。
2流体ノズルからの噴射用空気の流量は、ノズル1本当たり0.5〜10Nm3/hrが好ましい。0.5Nm3/hr未満では、エマルション圧延油の液滴同士の干渉が大きくなるため、プレートアウト時に周囲の水分による影響を受け付着効率が低下する。一方、10Nm3/hrを超えると、過剰な空気によって飛散するエマルション圧延油量が多くなり、付着効率は低下する。
潤滑用クーラントヘッダー5の位置は、ロールバイトから離れた(図1中、Lで示す。)できるだけ遠い位置、すなわち、上流スタンドにできるだけ近い位置とし、O/WエマルションからW/Oエマルション若しくは油単相への転相するための時間、すなわち転相時間を確保している。
スタンド間には、テンションロールやデフロールが設置されており、これよりも上流側でエマルション圧延油をスプレーしてもテンションロールやデフロールにより絞られるため、十分なプレートアウト量を得られなくなる。これを回避するために、この例では、スタンド間のテンションロールおよびデフロールの直後に設置した。転相時間確保のために、潤滑用クーラントヘッダー5は、ロールバイトから1m以上、より好ましくは2m以上離れた位置とすることが望ましい。
ストリップ3へのスプレーの後、ストリップ3にプレートアウトしないエマルション圧延油は、圧延油回収手段としての回収オイルパン11に集められ、第1エマルション圧延油と共に回収され、戻り配管12を経由して、循環式圧延油供給タンク6内に戻される。回収された第1および第2エマルション圧延油は、タンク6内の攪拌機13により攪拌された後、ポンプ7および潤滑用および冷却用クーラントヘッダー4a、4bのノズル部での強いせん断を繰り返し受け、循環系エマルションと同じ粒径まで細分化され、タイトなエマルションとなる。
なお、第2の圧延油供給手段Bを使用しているとき、第1の圧延油供給手段Aの潤滑用クーラントヘッダー4aからの流量は、特に調整する必要はない。この理由は、第2の圧延油供給手段Bのヘッダー5からのエマルション圧延油によるプレートアウトが油膜形成に対して支配的であり、潤滑用クーラントヘッダー4aからのプレートアウトの影響は少ないためである。
潤滑用クーラントヘッダー5からの吹き付けは、金属帯に対しては金属帯の表裏面に行うことが望ましいが、潤滑不良が片面に対し特徴がある場合には、表面のみ、または裏面のみの片面だけに行っても良い。
以上の例は、第4、5スタンドにこの発明を適用するものであるが、この発明は、これに限るものではなく、その上流側スタンドに適用しても良い。
図1に示される第1の圧延油供給手段Aおよび第2の圧延油供給手段Bが設置された5スタンドタンデム圧延機において、以下に説明する第1エマルション圧延油および第2エマルション圧延油を用いて、板厚0.180mm、板幅900mmのストリップを冷間圧延した。
すなわち、圧延油として合成エステル油(40℃における動粘度43cst)を用い、温水中の油分濃度が3%となるように、温水および圧延油原油を循環式圧延油供給タンク6内に収容した。また、タンク6内の攪拌機13の攪拌羽の回転数を調整して混合物を十分に攪拌することにより、平均粒径9μmの第1エマルション圧延油(温度60℃)を調製した。
一方、上記と同様の圧延油原油および温水を圧延油原油24、温水タンク25から大粒径エマルションタンク23に移送した。このとき、温水中の圧延油濃度(エマルション濃度)が5%および10%となるようにそれぞれの供給量を調整した。次いで、大粒径エマルションタンク23内に収容された混合物を攪拌機28の攪拌羽の回転を調整して攪拌することにより、平均粒径20μmの第2エマルション圧延油(温度60℃)を調製した。
第2の圧延油供給手段Bからの第2エマルション圧延油の流量は、3000mg/m2以下、エアー流量は、ノズル当たり10Nm3/hrとした。比較例では、第2の圧延油供給手段Bの潤滑用クーラントヘッダー5として従来の1流体ノズルを用いた以外は、この発明例と同様にして冷間圧延を行った。
図2は、第2の圧延油供給手段Bのスプレー供給油量に対する摩擦係数の変化を従来の1流体ノズルの場合と併せて示したものである。図中、縦軸の摩擦係数比は、通常操業での摩擦係数に対する、第2の圧延油供給手段Bでエマルション圧延油噴射を行った際の摩擦係数の減少比率を表す。ここでの通常操業は、第2の圧延油供給手段Bを用いず、第1の圧延油供給手段Aのみでの操業を指す。
図2から明らかなように、ストリップに供給される油量が多いほど潤滑性が向上し、摩擦係数が減少することが分かる。しかしながら、低供給油量域において、図中、□印で示す従来の1流体ノズルでは、吐出圧力が低下するため、エマルション圧延油をストリップ表面上に均一に噴射することができず、プレートアウトのバラツキが圧延に悪影響を及ぼす可能性があった。
しかしながら、図中、●および■印で示す本発明法は、従来法と比較して低い供給油量域であっても油量を制御することができるため、圧延油付着効率を非常に高めることができ、圧延速度や鋼種・サイズに応じた潤滑制御や圧延油使用量削減が可能になることが分かった。また、本発明法であっても、エマルション濃度が高いほど、より優れた効果が得られることが分かった。
本実施例は、第2の圧延油供給手段Bのエマルション圧延油を供給するヘッダーの位置をロールバイトから離れた上流スタンドにできるだけ近い位置としたものである。これにより、O/WエマルションからO/Wエマルションも若しくは油分単相へ転相するための時間を確保している。ヘッダー位置は、前スタンド出側のロールおよびストリップ冷却用のヘッダーの影響を受ける直後(当該スタンド入側ロールバイトより2.6m)とした。なお、スタンド間は4.5mであった。
この発明の圧延油供給装置を備えたタンデムミルを示す概略構成図である。 供給油量と摩擦係数比との関係を示すグラフである。 従来の圧延油供給装置を備えたタンデムミルを示す概略構成図である。 エマルション平均粒径と付着効率との関係を示す図である。 供給油量とプレートアウト量との関係を示す図である。
符号の説明
A:第1の圧延油供給手段
B:第2の圧延油供給手段
1:ワークロール
2:バックアップロール
3:ストリップ
4a:潤滑用クーラントヘッダー
4b:冷却用クーラントヘッダー
5:潤滑用クーラントヘッダー
6:循環式圧延油供給タンク
7:エマルション供給用ポンプ
8:圧延油供給ライン
9:流量制御弁
10:流量制御弁
11:回収オイルパン
12:戻り配管
13:攪拌機
14:大粒径エマルションタンク
15:温水タンク
16:圧延油原油タンク
17:界面活性剤タンク
18a、18b、18c:ポンプ
19a、19b、19c:バルブ
20:攪拌機
21:エマルション供給用ポンプ
22:圧延油供給ライン
23:大粒径エマルションタンク
24:圧延油原油タンク
25:温水タンク
26:ポンプ
27:流量制御弁
28:攪拌機
29:エマルション供給ポンプ
30:圧延油供給ライン
31:気体供給ライン
32:コンプレッサー

Claims (4)

  1. エマルション圧延油を循環式に供給する第1の圧延油供給手段と、エマルション圧延油を金属帯表面に供給する第2の圧延油供給手段とを設け、前記第2の圧延油供給手段から、各圧延スタンドのロールバイトより離れた上流側位置の前記金属帯表面に、前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油と同一種類で且つ前記第1の圧延油供給手段のエマルションより大きな平均粒径を有するエマルション圧延油を供給し、このようにして供給したエマルション圧延油の中で、前記金属帯表面に付着しなかったエマルション圧延油を回収し、この回収圧延油を前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油に合流させ、攪拌し、且つ、少なくとも前記第2の圧延油供給手段のノズルヘッダーに2流体ノズルを用いて、エマルション圧延油を前記金属帯表面に噴射することを特徴とする、冷間圧延における圧延油供給方法。
  2. 前記2流体ノズルから噴射する気体の流量を0.5〜10Nm3/hrの範囲内に調整し、且つ、前記2流体ノズルから前記金属帯へ供給する圧延油供給油量を10000mg/m2以下に調整することを特徴とする、請求項1記載の冷間圧延における圧延油供給方法。
  3. エマルション圧延油を循環式に供給する第1の圧延油供給手段と、エマルション圧延油を金属帯表面に供給する、ノズルヘッダーに2流体ノズルが用いられた第2の圧延油供給手段と、前記第2の圧延油供給手段から供給されたエマルション圧延油の中で、前記金属帯表面に付着しなかったエマルション圧延油を回収する圧延油回収手段とを備え、前記第2の圧延油供給手段は、各圧延スタンドのロールバイトより離れた上流側位置の前記金属帯表面に、前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油と同一種類で且つ前記第1の圧延油供給手段のエマルションより大きな平均粒径を有するエマルション圧延油を供給し、前記圧延油回収手段により回収された回収圧延油は、前記第1の圧延油供給手段のエマルション圧延油に合流され、攪拌されることを特徴とする、冷間圧延における圧延油供給装置。
  4. 前記2流体ノズルから噴射する気体の流量は、0.5〜10Nm3/hrの範囲内に調整され、且つ、2流体ノズルから金属帯へ供給する圧延油供給油量は、10000mg/m2以下に調整されることを特徴とする、請求項3記載の冷間圧延における圧延油供給装置。
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