JP3346298B2 - 冷間圧延機における圧延油供給方法 - Google Patents
冷間圧延機における圧延油供給方法Info
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Description
る圧延油供給方法に係り、特に循環式圧延油供給方式を
使用する冷間圧延機における圧延油供給方法に関する。
間の摩擦を減少させるために潤滑油が必要となる。ま
た、摩擦発熱および加工発熱を除去するためにロールな
らびに鋼板の冷却が必要となる。通常冷間圧延において
は、エマルション圧延油を用いて潤滑が行われる。エマ
ルションとは圧延油の粒子が水に安定して懸濁した状態
の混合液体である。エマルションは粒径及び濃度で特徴
づけられる。エマルション濃度とはエマルション全体積
中の油分体積の比率である。粒径とは、エマルション中
の圧延油の粒子の径である。また、エマルションを作成
するために、界面活性剤を添加する。その添加量は圧延
油量に対する濃度(対油濃度)で所定量添加し、攪拌器
及びポンプによるせん断を加える。冷間圧延におけるエ
マルション圧延油の供給方式には、直接方式(ダイレク
ト方式)、循環方式(リサーキュレーション方式)、お
よびその折衷であるハイブリッド方式がある。
は、潤滑の目的で高濃度のエマルション圧延油を鋼板に
スプレーし、冷却の目的で水をロールにスプレーするた
め、潤滑性と冷却性に優れる。しかし、循環方式と異な
り、エマルション圧延油を循環使用しないため、圧延油
の原単位が高い。
レーション方式)は、圧延油と冷却水をあらかじめ混
合、撹拌して作成した低濃度のエマルション圧延油を、
循環しながら潤滑と冷却の目的で鋼板およびロールにス
プレーするため、圧延油の原単位が低い。しかし、直接
式圧延油供給方式と比較して、潤滑性および冷却性が劣
ることは否定できない。そのため、従来の循環方式で
は、特に、仕上板厚0.2mm以下の薄物材の高速圧延
時には潤滑不足となり、チャタリングと呼ばれる圧延機
の振動や、ヒートスクラッチと呼ばれる表面疵が発生す
るため、圧延速度が上げられないという問題があった。
性改善を目的とした従来技術として、特公昭59-24888号
公報では、濃度10%以上の圧延油を、噛み込み直前の
鋼板下面に直接供給する方法が提示されている。また、
低濃度かつ低温のエマルションを供給する循環式圧延油
供給系統とは別に、高濃度かつ高温のエマルションを鋼
板に供給して潤滑性を改善する折衷方法であるハイブリ
ッド方式が提示されている。
号公報では、高濃度エマルションを高温(75℃)に加
熱し、噛み込み直前の鋼板に直接噴射し、高濃度エマル
ションは循環系エマルションからの抽出液に圧延油を添
加して作成する方法が提示されている。
ションに添加する界面活性剤を、循環系統のエマルショ
ンと同一種とし、添加量のみ異ならせて乳化安定性指数
(ESI)を低くし、鋼板に直接噴射する方法が提示さ
れている。
をさせないか、もしくは、塩形成率の低いイオン性界面
活性剤を用いて乳化不安定なエマルションとして鋼板に
直接噴射し、循環系統のタンク内に水溶性の反対イオン
性物質を過剰に添加させておき、循環系統のタンクへ混
入後に乳化安定化させる方法が提示されている。
問題点があった。
来技術では以下の理由により、十分な潤滑性改善効果を
得られなかった。
が鋼板表面に付着又は展着することをプレートアウトと
呼ぶが、供給されるエマルションに含まれる油分量に対
し、鋼板表面にプレートアウトする油分量の比率(以
下、付着効率と称す)と濃度の関係を調査すると、エマ
ルションの油分の濃度のみを高くすると付着効率は低下
するため、濃度の上昇だけでは充分なプレートアウト量
を得られなかった。
く、上面側にもヒートスクラッチが発生することがあ
る。高速圧延域においては下面だけではなく上面のプレ
ートアウト量の減少もみられ、鋼板下面のみの潤滑性改
善では不十分である。
号公報に提示されている従来技術では以下の理由によ
り、十分な潤滑性改善効果を得られなかった。
効果を実機で確かめてみると、エマルションを構成する
乳化分散剤によっては必ずしもエマルションの温度を高
くしても付着効率が増加せず、その場合にはエマルショ
ンを高温にすることは効果がない。またエマルションの
濃度を高くすると付着効率は低下するため、濃度の上昇
だけでは効率よくプレートアウト量を増加できない。濃
度上昇による付着効率の低下を補おうとして供給流量を
過大に増加させるなどの方法によらなければならない等
の問題があった。またエマルションを加熱、加圧するた
めにはヒーター等の余分な装置が必要になる一方、温度
の高いエマルションが循環式圧延油供給系統に混入する
と循環式圧延油供給系統のエマルションの温度が上昇す
るために、循環式圧延油供給系統には大型のクーラー等
の余計な設備が必要になる。
系エマルションからの抽出により得ようとすると、循環
系エマルションはESI、鉄分濃度、鹸化価、酸価など
の特性が一定でなく、安定した抽出液を得るためには化
学処理や鉄分除去フィルターなどの複雑な設備が必要に
なる。また、ひとたび抽出液の特性が変化するとそれに
対応して、ハイブリッド系のエマルションの特性や物性
も変化し本来目的としていた安定した潤滑性改善が達成
できない。
術では循環式圧延油供給タンク内にハイブリッド系のE
SIの低い乳化分散性の不安定なエマルションが混入す
ることなり、循環系統のエマルションのESIが経時的
に変化して乳化分散性が不安定になり、それが供給され
ると過潤滑となり、全スタンドにわたってスリップが発
生し圧延が不安定になるなどの問題があった。
000L程度の大容量である。特公昭63- 5167号公報に
提示されている従来技術では循環系統のタンク内にあら
かじめ反対イオン性物質を大量に添加しておく必要があ
り、過剰な反対イオン性物質により循環系統のタンク内
のエマルションの乳化分散安定性にばらつきを生じるこ
とがある。また塩形成率の低いイオン性界面活性剤を用
いたエマルションとの塩形成反応が生じにくく、結果と
して循環系統のタンク内のエマルションが不安定化する
などの問題があった。
解決すべくなされたもので、循環式圧延油供給方式にお
いて、循環式圧延油供給系統(第1の圧延油供給系統)
とは別に第2の圧延油供給系統を設けて、循環式圧延油
供給系統よりも平均粒径が大きく付着効率の高いエマル
ションを鋼板上下面に供給することにより潤滑性を向上
させるとともに、循環式圧延油供給タンクに混入後もエ
マルションの乳化分散安定性を保持できる圧延油供給方
法を提供するものである。
におけるエマルション圧延油を循環式に供給する第1の
圧延油供給系統と、鋼板上下面に供給する第2の圧延油
供給系統とを設け、第2の圧延油供給系統から、第1の
圧延油供給系統と同一種類及び同一の対油分濃度の界面
活性剤を添加しかつ第1の圧延油供給系統のエマルショ
ンより大きな平均粒径(例えば20μm以上)となるよ
うに調整し付着効率の高いプレートアウト性に優れるエ
マルションを、鋼板上面及び下面に供給する工程と、こ
の工程で鋼板に付着しなかったエマルションを第1の圧
延油供給系統のエマルションに合流させる工程と、を備
えたことを特徴とする冷間圧延機における圧延油供給方
法である。
第1の圧延油供給系統のタンクへ混入する圧延油分量
が、第1の圧延油供給系統の油分ロス量よりも多い場
合、第1の圧延油供給系統のタンクへ希釈水を補充し
て、第1の圧延油供給系統のエマルションの濃度を一定
とする工程と、第2の圧延油供給系統から第1の圧延油
供給系統のタンクへ混入する圧延油分量が、第1の圧延
油供給系統の油分ロス量よりも少ない場合には、第2の
圧延油供給系統のタンクのエマルションを第1の圧延油
供給系統のタンクへ補充するとともに、希釈水を補充す
る工程と、を備えたことを特徴とする第1の発明に記載
の冷間圧延機における圧延油供給方法である。
たとき、付着効率を向上させる手段について鋭意検討し
た結果、エマルションの平均粒径を増加させると、付着
効率が大幅に向上することを見出した。図3に、プレー
トアウト試験機を用い、エマルションの平均粒径と付着
効率の関係を調査した結果を示すが、平均粒径の増加と
ともに付着効率が増加する。特に、平均粒径が20μm
以上で、急激に付着効率が増加する。
の関係を示すが、濃度上昇とともに付着効率は減少す
る。しかし、エマルションの平均粒径が20μmと大きく
なるとエマルション濃度に対する付着効率の低下は小さ
い。
スプレー時間が短くなり、鋼板の単位面積当たりの供給
圧延油量が減少するため、従来技術のようにエマルショ
ンを高濃度、高温化しても付着効率の低い条件では充分
な潤滑性改善効果はなく、本発明のように平均粒径を大
きくした付着効率の高いエマルションを用いると効果的
である。
なく、上面側にもヒートスクラッチが発生することがあ
るため、鋼板の上面側の潤滑性の改善が必要であり、上
面側にも平均粒径を大きくした付着効率の高いエマルシ
ョンを供給する必要がある。
1の圧延油供給系統)とは別に第2の圧延油供給系統を
設け、循環式圧延油供給系統のエマルションよりも大き
な平均粒径のエマルションを、圧延スタンド入側にて鋼
板の上下面に供給するとしたのは、以上のような検討結
果に基づくものである。
安定した潤滑性を得るために、圧延油原液、界面活性
剤、および希釈水を新たに調合して作成する。乳化分散
のために添加する界面活性剤は、第2の圧延油供給系統
のエマルションが第1の循環式圧延油供給タンクに混入
したときの影響をなくすために、循環式圧延油供給系統
と同一種類・同一の対油分濃度とする。平均粒径の大き
なエマルションを得る方法としては、タンクに設置され
た撹拌器の回転数を適切に調整し、機械的撹拌条件を緩
和する。図5は、タンク内の撹拌器の回転数とタンク内
およびスプレーノズル出側のエマルションの平均粒径の
関係を示す。タンク内の粒径よりもスプレーノズル出側
の方が若干小さくなるのは、供給ポンプおよびノズル部
でせん断を受けるためである。図5の関係に従い、タン
ク内での所定の粒径調整を例えばスプレーノズル出側で
20μm以上の平均粒径を得ることができる。
面、下面へ供給されるエマルションのうち、鋼板に付着
しなかったエマルションを回収し循環式圧延油供給タン
クへ合流させる工程において、回収された第2の圧延油
供給系統のエマルションは、タンク内での撹拌および、
循環式圧延油供給系統内の循環途中にてポンプおよびノ
ズルでの強いせん断を繰り返し受けると、循環系統のエ
マルションと同じ粒径まで細分化され、乳化安定エマル
ションとなるため、循環式圧延油供給系統の乳化分散安
定性を維持することができる。
統のエマルションに、循環式圧延油供給系統のエマルシ
ョンと同一種類・同一の対油分濃度の界面活性剤を添加
するとしたのは、以上のような検討結果に基づく。
い、界面活性剤a,b,cを乳化分散剤として作成した
エマルションについて、エマルション温度と付着効率の
関係を調査した結果である。これによると、エマルショ
ン温度を高くすることは、界面活性剤cのように乳化分
散剤によってはプレートアウト量を低下させる場合もあ
る。界面活性剤a, bのようにプレートアウト量が増加
する場合もあるが付着効果の増加は小さく、エマルショ
ンを高温に保つためのヒーター等の設備が必要になるこ
とを考えれば、エマルションを高温にすることは得策で
ない。また循環式圧延油供給系統に混入した場合に循環
式圧延油供給系統の温度がどんどん上昇するために、循
環式圧延油供給系統にはクーラーが必要になる。したが
って本発明では第2の圧延油供給系統と循環式圧延油供
給系統のエマルションは同じ温度とするのがよい。
度および供給流量は、以下に説明する条件およびプレー
トアウト特性を考慮して決定する。第1に、所定のプレ
ートアウト量を確保することが必要条件となる。この必
要なプレートアウト量をPφmin(単位はmg/
m2)とする。Pφminはヒートスクラッチやチャタ
リングの発生しない最低限度の量であり、使用するロー
ル粗度の影響を受ける。以下、プレートアウト量を記号
PΦ(単位はmg/m2)で表す。第1の条件を式
(1)で表す。
のエマルション供給量以上では飽和し、付着効率が低下
する。このため、エマルション供給量は、プレートアウ
ト量が飽和しない範囲内で設定するのが望ましい。この
飽和限界となるエマルション供給量を、ωτmax(単
位はL/ m2)とする。ただし、ωτはエマルション供
給量(単位はL/ m2)を表し、ωは流量密度(単位は
L/ m2)、τはスプレー滞留時間(単位はmin )を表
わす。図7によると、ωτmaxは、約0.1L/m2
である。圧延機の1ヘッダー当たりの流量をQ(L/ m
in)、スプレー部の幅をW(m)、圧延速度V(m/
min)とすると、Q= (ωτ)・W・Vで計算でき
る。W= 1. 2m, V= 1800mpmのとき、Q=2
50L/ minとなる。このことから、1ヘッダー当り
の流量は、最大215L/minでよい。第2の条件を
式(2)で表す。
飽和しない領域では、式(3)でプレートアウト量を計
算できる。ただし、PΦはプレートアウト量(単位はm
g/m2)、ωτはエマルション供給量(L/m2)、
cはエマルションの油分の濃度(%)、fは付着効率
(%)、kは単位換算係数(mg/L)である。kは油
種によって異なるが、0. 89X106〜0. 90X1
06程度である。
の濃度の増加とともに低下するためできるだけ低濃度と
する。また、図3に示すように、付着効率fはエマルシ
ョンの粒径により影響を受ける。付着効率f(%)と濃
度c(%)、平均粒径d(μm)の関係を、式(4)で
表す。但し、fは関数を表す。
(5)の条件が得られる。
と平均粒径は、式(5)を満足する必要がある。例え
ば、図4に示す付着効率を示すエマルションの場合、平
均粒径を20μmとしたときの最低濃度の計算例を以下
に示す。
て求める。先ず、ヒートスクラッチ疵及びチャタリング
の発生と圧延材の鋼板付着油量野関係を調査し、いずれ
も発生しないときの鋼板付着量の下限値ををOmin
(単位はmg/m2)とする。このときの圧延機入側の
鋼板表面のプレートアウト量Pφmin(単位はmg/
m2)は、圧延機出側でロール表面にも圧延材の鋼板付
着油量と同量の圧延油が付着していると仮定すると、P
φmin=2・Omin/(1−r)で計算される。但
し、rは圧延時の圧下率を表わす。例えば、Ominが
300mg/m2、圧下率rが0. 3のとき、 Pφm
inは860mg/m2となる。エマルション供給量ω
τをωτmaxの30%とすると、図4に示す平均粒径
20μmの時のエマルション濃度と付着効率の関係を用
い、式(5)を満足するエマルションの最低濃度を求め
ると10.0% となる。
式圧延油供給系統のエマルションとして使用する場合、
せん断を十分に加えて平均粒径20μmよりも小さくし
て乳化安定なエマルションとし、濃度を1. 0〜5. 0
%程度として使用する。
(1)〜式(5)の諸条件を考慮すると第2の圧延油供
給系統のエマルション濃度は、循環式圧延油供給系統よ
り高くなる。
ついては、0.5kg/cm2 〜7kg/cm2 が好ま
しい。0.5kg/cm2 は、鋼板下面用のヘッダーよ
りスプレーされたエマルションが鋼板表面に到達できる
最低圧力である。また、7kg/cm2 以上となると、
鋼板表面に衝突して、飛散するエマルション量が多くな
り、付着効率は低下する。従って、0.5〜7kg/c
m2 程度に設定するのが好ましい。
方法を用いることにより、従来の循環式圧延油供給系統
よりも潤滑性を大きく改善できる。図8は、循環式圧延
油供給系統と第2の圧延油供給系統の圧延材の鋼板付着
油量の比較結果である。なお、鋼板付着油量の測定は、
鋼板表面の油分をヘキサン等の有機溶剤にて抽出し、抽
出油分量を測定する方法(溶剤抽出法)により行なっ
た。この時の循環式圧延油供給方式のエマルションの濃
度は3.5%、平均粒径は10μmであり、上下ヘッダ
ーからのエマルション供給量を4000L/minとし
た。一方、第2の圧延油供給方式のエマルションの濃度
は10%、平均粒径は20μmであり、上下ヘッダーか
らのエマルション供給量を130L/minとした。本
第1発明を用いた時の鋼板付着油量は、従来の循環式圧
延油供給系統よりも約40%増加しており、供給油分量
に対する付着油量の比率で示される付着効率でいえば、
従来の約12倍の効果が認められた。
系統のエマルションを供給するためのスプレーノズルの
位置をロールバイトから離れた上流スタンドにできるだ
け近い位置とすることが好ましい。これは以下の理由に
よる。安定したプレートアウト層を形成するためには、
水が油に分散したO/Wエマルションの状態から、油が
水に分散したW/Oエマルション又は油分単層へ転相す
るための時間(以下、転相時間と称す)を確保するのが
好ましい。
板上下面にエマルションが供給されてからロールバイト
に到達するまでの時間が転相時間に相当する。このた
め、転相時間は高速圧延域ほど短くなり、プレートアウ
ト層を形成しにくくなる。これに対し、スプレーノズル
の位置をロールバイトから離れた上流スタンドにできる
だけ近い位置とすることで、転相時間を確保できる。
くものである。
共に付着した油分が系外へ持ち出される圧延油分、蒸
発、リーク、及びスカムアウトで失われる圧延油および
水を補充し、タンク内のエマルション液量およびエマル
ション濃度を一定の水準に保持している。
延油供給タンクへ混入するエマルションは、循環系統の
エマルションよりも濃度は高いが、界面活性剤種および
対油分濃度も同一であるため、補充油として用いること
ができる。
たものである。すなわち、本第2発明は、第2の圧延油
供給系統から循環式タンク内へ混入する油分量が、循環
式圧延油供給系統の油分ロス量を越える場合には、循環
式タンク内の濃度が一定となるように希釈水のみを補充
する。この時、タンク内のエマルション液量は(一定の
濃度を保ったまま)増加することとなり、予め油分ロス
量を補給していることと等価となる。
ンク内へ混入する油分量が、循環式圧延油供給系統の油
分ロス量を上回り、かつ、タンク内のエマルション液量
が一定の水準を越えている場合には、新たな油分補給は
不要であり、濃度を一定に保持するように希釈水のみを
補充する。
ンク内へ混入する油分量が、循環式圧延供給系統の油分
ロス量を下回り、かつ、タンク内のエマルション液量が
一定の水準に保持されているが、少ない場合には、第2
の圧延油供給系統のエマルションを循環式圧延油供給タ
ンクへ補充するとともに希釈水を補充する。
ルションの補充量は、式(6)に示すように、循環式圧
延油供給系統へ混入する第2の圧延油供給系統のエマル
ションの油分量から循環式圧延油供給系統の油分ロス量
を差し引いた油量ΔQoに応じ、式(7)〜式(10)
に基づいて決定する。
圧延油供給系統の油分増加量、ΔQw(L/min)
は、循環式圧延油供給系統の水分増加量、QLo(L/
min)は、循環式圧延油供給系統の油分ロス量、QL
w(L/min)は、循環式圧延油供給系統の水分ロス
量、ΔQE(L)は、タンク内のエマルション液量の一
定水準からの偏差量、W(L/min)は、希釈水の補
給量、q2(L/min)は、第2の圧延油供給系統の
タンクから循環式圧延油供給系統のタンクへの補充量、
q1(L/min)は、第2の圧延油供給系統から鋼板
へのエマルション供給量、c(%)は、第2の圧延油供
給系統の油濃度、c0(%)は、循環式圧延油供給系統
の油濃度、f(%)は、第2の圧延油供給系統のエマル
ションの付着効率である。
第2の圧延油供給系統のエマルションは、循環式供給系
統の不足油分の補充も兼ね有効に利用されるため、従来
の循環式圧延油供給方式の場合と同様に、圧延油原単位
を低くできる。
供給系統は、循環式圧延油供給系統のみを用いて圧延す
る場合にも、循環式圧延油供給系統の油分ロス量の補充
方法として適用できる。第2の圧延油供給系統のエマル
ション補充量および希釈水は、ΔQo=−QLo、ΔQ
w=−QLwとし、式(9)に基づいて決定する。
本第1発明の実施形態の一例であり、全5スタンドのタ
ンデムミルの第4,5スタンドに適用した場合である。
第4,5スタンドに適用したのは、後段スタンドほど圧
延速度が速く、しかも、板厚が薄くなるため、圧延荷重
が高くなり、潤滑条件として厳しくなるためである。図
1では、No.1〜3スタンドにおいては、従来の循環
式圧延油供給系統による潤滑および冷却を行い、No.
4,5スタンドにおいては、本発明による第2の圧延油
供給系統により潤滑を行い、冷却を循環式圧延油供給系
統により行う圧延油供給方式を示した。なお、循環式圧
延油供給系統は、No.1〜3スタンド用、およびN
o.4,5スタンド用の2系統に別れている。
エマルションの貯蔵タンクである。温水、圧延油原油、
界面活性剤は、各タンク2,3,4より供給ポンプ5
a,5b,5cを経由し、所定の油分濃度、界面活性剤
の対油分濃度となるように流量調整弁6a,6b,6c
で補給量を調整され、エマルション貯蔵タンク1へ供給
される。タンク内のエマルションの濃度は、4〜15%
の範囲内とし、界面活性剤の対油分濃度は循環式圧延油
供給系統と同一とする。タンク内の平均粒径は、撹拌器
7の回転数の調整により30〜50μmとする。エマル
ション温度は、循環式圧延油供給系統と同じ温度とす
る。
液は、ポンプ8により、圧延油供給ライン9を経由して
ヘッダー10a、およびヘッダー10bよりストリップ
の上下面に供給される。この時のエマルション粒径は、
ポンプ8およびヘッダーのノズル部にてせん断を受け、
平均粒径20〜40μmとなる。流量は、1ヘッダー当
たり最大215L/minとし、圧延材のサイズ及び鋼
種に応じて調整する。
トしないエマルションは、回収オイルパン17bにて、
冷却用の循環系エマルションとともに回収され、戻りラ
イン27bを経由して、循環式圧延油供給タンク13b
内に混入する。混入後、タンク内の撹拌器18により撹
拌され、循環系統のエマルションと同じ粒径まで細分化
され、乳化安定なエマルションとなる。
給系統を用いたときの、循環系統タンク13b内のエマ
ルションの粒径分布を調査した結果である。比較とし
て、第2の圧延油供給系統のタンク1内のエマルション
の粒径分布および第2の圧延油供給系統を用いない場合
の循環系統タンク内13b内のエマルション粒径分布も
示した。第2の圧延油供給系統を使用した場合の循環系
統タンク13b内のエマルションは、第2の圧延油供給
系統を使用しない場合のエマルションの粒径分布と一致
しており、本第1発明によれば、循環式圧延油供給系統
の乳化分散性を保持できることがわかる。
ン液は、No.1〜3スタンド用タンク13a、No.
4,5スタンド用タンク13bに貯蔵され、撹拌器18
により撹拌され、粒径の小さく安定なエマルションとな
る。エマルション粒径はカチオン系分散型の界面活性剤
を用いた場合、8〜15μmであった。それ以外の乳化
型の界面活性剤を用いる場合には平均粒径が10μm以
下となる場合もある。エマルションの濃度は、通常1〜
4%の範囲内である。基油に牛脂を用いる場合、エマル
ションの温度は55〜70℃である。それ以外の合成エ
ステル系圧延油の場合には、これよりも低くなる場合も
ある。この循環系統のエマルションは、撹拌タンク13
aおよび13bから、ポンプ14a,14bにより圧延
油供給ライン15a,15bに送給される。循環系統に
よる潤滑を行うNo.1〜3スタンドについては、ヘッ
ダー19a,19bより、ロールバイトへ向けてエマル
ションを供給する。その流量は、各ヘッダーごとに10
00〜2000L/minの範囲である。また、No.
1〜5スタンドの出側では、冷却用エマルション供給系
統20より、ストリップ21、ワークロール22、バッ
クアップロール23に向けてスプレーし、ストリップお
よびロールを冷却する。その流量は、各ヘッダーごと
に、1000〜2000L/minの範囲である。その
後、循環系統のエマルションは、回収オイルパン17
a,17bにより回収され、戻りライン27a,27b
を経由して循環系統のタンク13a,13bに戻され
る。
第2の圧延油供給系統のエマルションを供給するヘッダ
ー位置をロールバイトから離れた上流スタンドにできる
だけ近い位置とし、O/WエマルジョンからW/Oエマ
ルション若しくは油単相へ転相するための時間を確保し
ている。ここでは、前スタンド出側のロール、ストリッ
プ冷却用クーラントヘッダー20の影響を受ける領域の
直後(前スタンド側より1. 0m)に設置した。なお、
スタンド間は4. 5mである。
明の実施形態に関し、全5スタンドのタンデムミルに適
用した場合の装置構成である。なお、第2の圧延油供給
系統の装置構成は、上記実施形態1で示した図1と同様
である。第2の圧延油供給系統から循環式圧延油供給系
統のタンク13a, 13bへのエマルションの供給は、
圧延油送給ライン11を経由して行われる。また、温水
タンク2から循環式圧延油供給系統のタンク13a, 1
3bへの希釈水の送給は、希釈水送給ライン16を経由
して行われる。
ンク13bへの第2の圧延油供給系統のエマルションの
貯蔵タンク1からの送給量および希釈水の補充量が計算
される。その計算フローを図10に示すが、流量計25
にて第2の圧延油供給系統からNo.4,5スタンドで
スプレーされるエマルション供給量q1を計測し、これ
を基に、タンク1からの送給量q2および希釈水の補給
量Wを式(6)〜式(10)より計算し、これに基づい
て、流量制御弁12bおよび26bが制御される。
統のエマルションの濃度が2.5%、油分ロス量および
水分ロス量が各々1.4L/min,18.4L/mi
n、第2の圧延油供給系統のエマルション貯蔵タンク1
のエマルションの濃度が10%、エマルションの付着効
率が30%の時、鋼板への供給量をNo.4,5スタン
ドで20L/min,30L/minとした場合、循環
式圧延油供給系統の油分増加量は式(6)よりΔQo=
2.1L/minとΔQo>0となり、循環式圧延油供
給系統の濃度を一定に保持するために、希釈水のみを補
給する。その補給量Wは、式(8)より55.3L/m
inとなる。
ンドで5L/min,13L/minとした場合、循環
式圧延油供給系統の油分増加量は、式(6)よりΔQo
=−0.14L/minとΔQo<0となり、循環式圧
延油供給系統への圧延油の補給が必要となる。この時、
循環系統のタンク内のエマルション液量が一定の水準に
保持されている場合(ΔQE =0)には、第2の圧延油
供給系統のエマルションおよび希釈水を補給する。式
(9)よりエマルションの送給量q2は1.4L/mi
n、希釈水の補給量Wは6.4L/minとなる。
の水準よりも多い場合(ΔQE >0)、希釈水のみを補
給する。その補給量Wは、式(10)より、33.0L
/minとなる。
2の圧延油供給系統のエマルション貯蔵タンク1からの
エマルションおよび希釈水の補給量が計算される。タン
ク1からのエマルションの送給量q2および希釈水の補
給量Wを式(9)より計算し、これに基づいて、流量制
御弁12a,26aが制御され、循環式圧延油タンク1
3aの油分補給がなされる。
統のエマルションの濃度が2.5%、循環式圧延油供給
系統の油分ロス量および水分ロス量が各々0.6L/m
in,7.9L/minであり、第2の圧延油供給系統
タンク1のエマルションの濃度が10%、エマルション
の付着効率が30%の場合、希釈水の補給量Wは25.
9L/min、第2の圧延油供給系統からのエマルショ
ンの送給量q2は6L/minとなる。
の第4,5スタンドに本第1発明(第1実施形態)を適
用し、第4,5スタンドの潤滑を第2の圧延油供給系統
により行った。圧延油の基油を牛脂(40℃の粘度45
cSt)とし、乳化分散剤としてカチオン系界面活性剤
を用いた。第2の圧延油供給系統のエマルションの界面
活性剤の対油分濃度およびクーラント温度は、循環式圧
延油供給系統と同じとし、各々0.6%,60℃とし
た。また、第2の圧延油供給系統のエマルションの濃度
を10%とし、エマルション粒径を、ポンプおよびヘッ
ダーのノズルにてせん断を受けた後、20μmとなるよ
うに、タンク内の平均粒径を30μmに調整した。ま
た、第2の圧延油供給系統のエマルション供給量を、第
4スタンドで100L/min、第5スタンドで130
L/minとした。また、他スタンドの潤滑および全ス
タンドの冷却は、従来通り循環式圧延油供給系統を用い
た。循環式圧延油供給系統のエマルションの濃度を3.
5%、平均粒径を10μmとした。
ドの潤滑を従来通り循環式圧延油供給系統で行う場合の
エマルション供給量を、第4スタンドで2500L/m
in、第5スタンドで4000L/minとした。
変更しつつ圧延を行い、チャタリングの発生およびヒー
トスクラッチ疵の発生状況を調査した。対象材は、仕上
厚0.2t以下の硬質ブリキ材および軟質ブリキ材の2
種類とした。各々の調査結果を以下の表1,表2に示
す。
あり、その寸法は、母材厚1.8mm、仕上げ厚0.1
8mm、板幅900mmである。
ャタリングもヒートスクラッチ疵も未発生のまま210
0mpmまで加速できた。一方、従来方式では1500
mpmでチャタリングが発生し、それ以上の加速は不可
能であった。
延材の鋼板付着油量および、圧延速度と第5スタンドの
摩擦係数の関係を本発明による方法と従来方式とを比較
して示した。なお、鋼板付着油量は、溶剤抽出法により
上下面について各々求めたものの平均値である。
で鋼板付着油量が大きく減少していたのに対し、本発明
では高速域においても安定した鋼板付着油量が得られて
いる。また、これに対応し、第5スタンドの摩擦係数の
上昇が抑制され、高速域でも安定した摩擦係数が得られ
ており、潤滑不足が解消されているのがわかる。
する場合に、第4,5スタンドの潤滑を従来通り循環式
圧延油供給方法で行うと、潤滑不足に起因したチャタリ
ングの発生により圧延速度は1500mpmが限界とな
り、高速圧延が阻害されていた。これに対し、本第1発
明によれば、高速域における潤滑不足を解消できるた
め、チャタリングの発生を未然に防止でき、2100m
pmの高速圧延が可能となる。図13は、従来通りの循
環式圧延油供給系統および本第1発明を用いたときの、
対象材1を圧延する場合の平均速度の分布を示すもので
あるが、本第1発明により、平均速度は1350mpm
から1700mpmに改善された。
あり、その寸法は母材厚2.3mm、仕上げ厚0.20
mm、板幅1000mmである。
が、冷圧率が高いため、従来方式では特に、第5スタン
ドでのヒートスクラッチ疵の発生頻度が高かった。
ートスクラッチ疵未発生のまま2100mpmまで加速
できた。一方、従来方式の場合、1700mpmで軽度
のヒートスクラッチ疵が発生し、それ以上の高速域で
は、顕著なヒートスクラッチ疵が発生した。
延材の鋼板付着油量および、圧延速度と第5スタンドの
摩擦係数の関係を本発明による方法と従来方式とを比較
して示した。従来方式では、高速域で鋼板付着量が大き
く減少していたのに対し、本発明では高速域においても
安定した付着量が得られている。また、これに対応し、
第5スタンドの摩擦係数の上昇が抑制され、高速域でも
安定した摩擦係数が得られており、潤滑の不足が解消さ
れているのがわかる。
鋼板温度の関係を示す。従来方式では、速度とともに温
度上昇が大きく、1700mpm以上で170℃を越
え、ヒートスクラッチ疵が発生した。一方、本第1発明
によると、温度上昇が抑制されヒートスクラッチ疵の発
生がなくなっている。この理由は、本発明によると高速
圧延域での摩擦係数の上昇を抑制できるため、摩擦発熱
が低減し、結果として第5スタンド出側の鋼板温度が低
下するためである。
する場合に、第4,5スタンドの潤滑を従来通り循環式
圧延油供給方法で行うと、ヒートスクラッチ疵の発生に
より圧延速度は1700mpmが限界となり、高速圧延
が阻害されていた。これに対し、本第1発明を用いるこ
とにより、高速域における潤滑不足が解消されるため、
ヒートスクラッチ疵の発生を防止でき2100mpmの
高速圧延が可能となる。図17は、従来通りの循環式圧
延油供給系統と本第1発明を用いた時の、対象材2を圧
延する時の平均速度の分布を示すものであるが、本第1
発明を用いることにより、平均速度は1550mpmか
ら1900mpmに改善された。
機の第4,5スタンドに本第1発明を適用し、第4,5
スタンドの潤滑を行なう場合に、循環式圧延油供給系統
の油分ロス量および水分の補給を本第2発明(実施形態
2)により行った。圧延油の基油を牛脂(40℃の粘度
45cSt)とし、乳化分散剤としてカチオン系界面活
性剤を用いた。本発明による第2の圧延油供給系統のエ
マルションは、濃度を10%、平均粒径を20μmと
し、循環式圧延油供給系統のエマルションは、濃度を3
%、平均粒径を9μmとした。なお、エマルションの温
度および界面活性の対油分濃度は同一とし、それぞれ6
0℃,0.6%とした。
2.0mm、仕上げ厚0.16〜0.25mm、板幅8
00〜1200mmの薄物ブリキ原板としたときの、圧
延油原単位を本発明による方法と従来方法とを比較して
示した。なお、この時の第2の圧延油供給系統からのエ
マルション供給量は、仕上厚に応じて調整し、仕上厚
0.16〜0.20mmの場合、第4スタンドおよび第
5スタンドの供給量を、各々100L/min,130
L/minとし、仕上厚0.20〜0.25mmの場
合、各々5L/min,13L/minとした。一方、
従来方式での潤滑としてスプレーされるエマルションの
供給量は、第4スタンドで3000L/min、第5ス
タンドで4000L/minとした。本第2発明による
と、圧延油原単位を従来方式(循環方式)よりも低くす
ることができた。これは、本発明により第2の圧延油供
給系統のエマルションを、循環式圧延油供給系統の油分
ロスの補充油として有効に利用できる効果と、エマルシ
ョンの供給量を従来方式よりも少なくできるため、ヒュ
ーム等による油分ロス量を従来方式よりも低減できる効
果による。
ば、付着効率の高い平均粒径20μm以上のエマルショ
ンを、圧延スタンド入側の鋼板上面、下面に供給するこ
とにより、高速圧延域においても上下面の鋼板付着油量
を大幅に向上できる。これにより、仕上板厚0.2mm
以下の薄物材を圧延する場合に、従来方式で高速圧延時
に発生していた潤滑不足が解消され、チャタリングおよ
びヒートスクラッチ疵の発生を防止できる。これに伴
い、圧延速度を向上でき、生産性を大幅に向上できる。
さらに、循環式圧延油供給系統のエマルションの乳化分
散安定性も確保されるため、安定な操業が可能となる。
供給系統のエマルションが、循環式圧延油供給系統の補
充油としても利用できるため、圧延油の原単位を従来の
循環式圧延油供給方式よりも低くすることができる。
への適用例を示す図。
への適用例を示す図。
す図。
図。
係を示す図。
関係を示す図。
の圧延材の鋼板付着量の比較図。
式圧延油供給系統のエマルション粒径分布の比較を示す
図。
比較(対象材1)を示す図。
の比較(対象材1)を示す図。
象材1)を示す図。
比較(対象材2)を示す図。
の比較(対象材2)を示す図。
温度の比較(対象材2)を示す図。
象材2)を示す図。
の適用例で、第2の供給系エマルションの供給位置をロ
ールバイトの上流側にした例を示す図。
タンク, 5a,5b,5c…供給ポンプ, 6a,6b,6c…流量調
整弁, 7 …攪拌器 8 …ポンプ, 9 …圧延油供給ラ
イン, 10a,10b …ヘッダー, 11…圧延油送給ライ
ン, 12a,12b …流量制御弁, 13a,13b …循環式圧延
油供給タンク, 14a,14b …ポンプ, 15a,15b …圧延油
供給ライン, 16…希釈水送給ライン, 17a,17b …回
収オイルパン, 18…攪拌器, 19a,19b …ヘッダー,
20…冷却用エマルション供給系統, 21…ストリッ
プ, 22…ワークロール, 23…バックアップロール,
24a,24b …計算装置, 25…流量計, 26a,26b …流量
制御弁, 27a,27b …戻りライン
Claims (2)
- 【請求項1】 冷間圧延におけるエマルション圧延油を
循環式に供給する第1の圧延油供給系統と、鋼板上下面
に供給する第2の圧延油供給系統とを設け、 第2の圧延油供給系統から、鋼板上面及び下面に、第1
の圧延油供給系統と同一種類及び同一の対油分濃度の界
面活性剤を添加しかつ第1の圧延油供給系統のエマルシ
ョンより大きな平均粒径となるように調整したエマルシ
ョンを、供給する工程と、 この工程で鋼板に付着しなかったエマルションを第1の
圧延油供給系統のエマルションに合流させる工程と、 を備えたことを特徴とする冷間圧延機における圧延油供
給方法。 - 【請求項2】 第2の圧延油供給系統から第1の圧延油
供給系統のタンクへ混入する圧延油分量が、第1の圧延
油供給系統の油分ロス量よりも多い場合、第1の圧延油
供給系統のタンクへ希釈水を補充して、第1の圧延油供
給系統のエマルションの油分の濃度を一定とする工程
と、 第2の圧延油供給系統から第1の圧延油供給系統のタン
クへ混入する圧延油分量が、第1の圧延油供給系統の油
分ロス量よりも少ない場合には、第2の圧延油供給系統
のタンクのエマルションを第1の圧延油供給系統のタン
クへ補充するとともに、希釈水を補充する工程と、 を備えたことを特徴とする請求項1に記載の冷間圧延機
における圧延油供給方法。
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