JP2006262289A - 圧電振動子及び圧電振動子の製造方法 - Google Patents

圧電振動子及び圧電振動子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 圧電振動子の平面部と側面部が当接する稜線角部において、電極配線が断線する問題がある。
【解決手段】振動部と基部とを備え、前記振動部または基部の平面部と側面部に、それぞれ電気的に配線した平面配線と側面配線とを設け、前記平面部と前記側面部とが当接する稜線角部を有する圧電振動子であって、前記稜線角部の近傍に、前記平面配線と前記側面配線とに接続されると共に、前記稜線角部を渡るように配設された角部配線を備え、この角部配線の前記稜線角部を渡る渡り部を、前記平面配線の線幅よりも広くする。これにより、微細な電極形状パターンを有する電気的断線のない高精度かつ信頼性の高い圧電振動子を提供することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、振動部と基部を備えた圧電振動子の振動子または基部の平面部と側面部に、それぞれ電気的に配線した平面配線と側面配線を設けた圧電振動子の電極配線に関するものである。特に、平面配線と側面配線とが接続される接続部の構造に関する。
圧電振動子を用いた各種センサは小型化の一途を辿ってきており、これに伴い振動子上に配する電極配線も細線化、高集積化が進んでいる。振動子の特性を維持しつつ、上記の要求を満たすためには、電極配線の設計上および製造プロセス上の更なる工夫が必要となってきている。
圧電振動子の電極配線の形成方法としては、フォトリソグラフィー技術を用いた電極パターン形成が通常用いられている(例えば、特許文献1参照)。
以下に、図9(a)〜(c)を用いて特許文献1の構成を説明する。図9(a)は音叉型水晶片100の全体図である。図9(b)は図9(a)のFF部の断面であり、溝103aに形成された溝電極103bを示している。図9(c)は図9(b)のG部の拡大図であり、溝電極103bが腕表面103eへ亘る部分を示した部分拡大図である。
音叉型水晶振動片100は、基部101とこの基部101から突出するように形成されている2本の腕部102,103を有している。そして、この2本の腕部102、103には溝102a、103aが形成されている。この溝102a,103aにはフォトリソグラフィー技術を用いて、AuCrの溝電極102b、103bが形成される。
図9(c)には、フォトリソグラフィー技術を用いて溝電極103bを形成するときに、溝電極103bの上にレジスト膜105を塗布した状態が示されている。溝電極103bは溝側壁103c上に配設される溝側壁電極103dと腕表面103e上に配設される溝表面電極103fを有し、溝側壁電極103dと溝表面電極103fの上にはレジスト膜105が塗布されている。エッジ部104は、溝側壁103cと腕表面103eとが当接する角部である。図からも分かるように、レジスト膜105は溝電極103b上に塗布されているが均一の厚みではなく、エッジ部104では特に厚みが薄く形成されている。
次に、音叉型圧電振動子200の腕部201に励振電極203を配設し、音叉型圧電振動子200の基部202に検出電極204を配設した特許文献2について図10を用いて説明する。
図10に示すように、音叉型圧電振動子200の平面部205に形成された励振電極203と検出電極204とが側面部206へ引き回されている。これら励振電極203と検出電極204は、平面部205と側面部206とが当接する角部207を通って平面部205から側面部206へ亘っている構造になっている。このとき、平面部205側の電極幅と側面部206側の電極幅とは同一幅に形成されている。
特開2003−133895号公報 特開2003−222522号公報
図9(c)に示したように、溝電極103bのエッジ部104におけるレジスト膜105はレジスト膜特有の表面張力の影響をうけるため、エッジ部104から離れる方向へ引き寄せられる。この結果、エッジ部104におけるレジスト膜105は他の部分に比べて膜厚が薄くなってしまう。この状態で、電極パターンを形成する工程を進めると、レジスト膜が薄く形成されたエッジ部104では、フォトリソグラフィー工程の露光が過剰となりレジスト膜が消失してしまうことがある。このとき、エッジ部104を通る溝電極103bの電極幅が十分に太く形成されていない場合には、エッジ部104を挟んで溝側壁103cに配置されている溝側壁電極103dと、腕表面103eに配置されている溝表面電極103fとが断線してしまうという問題が生じる。
特に、図10に示す音叉型圧電振動子200の電極配線では、検出電極204と励振電極203とが平面部205から側面部206へ亘る角部207近傍において、電極幅が細くて同一に形成されている。そのために、上記したレジスト膜105の消失による断線が生じる可能性が非常に高い。音叉型圧電振動子は小型化が進んでいるために、電極パターンの微細化がより要求されるようになっていることを考えると、この問題は避けることができない。
本発明の目的は上記課題を解決し、電極の形状がより微細化、小型化しても圧電振動子の表面に電気的な不導通のない高精度かつ信頼性の高い小型の圧電振動子およびその製造方法を提供するものである。
本発明は、振動部と基部とを備え、前記振動部または基部の平面部と側面部に、それぞれ電気的に配線した平面配線と側面配線とを設け、前記平面部と前記側面部とが当接する稜線角部を有する圧電振動子において、前記稜線角部の近傍に、前記平面配線と前記側面配線とに接続されると共に、前記稜線角部を渡るように配設された角部配線を備え、この角部配線の前記稜線角部を渡る渡り部が、前記平面配線の線幅よりも広いことを特徴とする。この構成により、圧電振動子の稜線角部において電極が電気的に不導通となることが抑止されて良好な電極パターニングが形成できる。
また、前記渡り部は、前記側面配線の線幅よりも広いことを特徴とする。
また、前記角部配線の前記渡り部と略平行に位置する線幅は、前記稜線角部に近づくにしたがって広くなることを特徴とする。この構成により、平面配線の線幅を角部配線のところで急激に大きくせずに緩やかに大きくすることができるので、電気的な断線を効果的に防止することが可能となる。特に、平面配線の線幅が極めて細い場合には有効となるので、圧電振動子を小型化する場合により適している。
また、前記渡り部は、70μm〜200μmが好ましい。前記渡り部は最小でも70μmの幅を確保することにより、電気的導通の確実に取れる電極配線が可能となる。また、小型の圧電振動子の製造プロセス上、線幅は最大でも200μm程度が好ましい。
また、前記渡り部が70μm以上ある場合には、上記の理由により、角部配線の線幅は、前記平面配線と同じ線幅であっても構わない。
また、前記角部配線は、前記稜線角部から少なくとも10μm離した所まで配設される。これにより、角部配線を確実に所望の位置へパターニングすることが可能となる。
また、前記圧電振動子は振動ジャイロ用の圧電振動子であることを特徴とする。これにより、小型で高精度及び信頼性の高い振動ジャイロセンサを実現できる。
また、本発明は、圧電基板をワイヤーソウ加工、エッチング加工等により、振動部と基部を有する圧電振動子を形成する振動子加工工程と、前記圧電振動子の表面に電極膜を形成する電極膜形成工程と、前記電極膜上にレジストを形成するレジスト形成工程と、前記レジストを露光・現像するとき、前記基部または前記振動部の平面部と側面部にそれぞれ電気的に配線した平面配線と側面配線を設け、前記平面部と前記側面部とが当接する稜線角部を有するとともに、前記稜線角部の近傍に、前記平面配線と前記側面配線とに接続されると共に、前記稜線角部を渡るように配設された角部配線を有し、この角部配線の前記稜線角部を渡る渡り部を、前記平面配線の線幅よりも広くする露光・現像工程と、不要なレジストと電極膜を除去して所望の電極と配線を得るパターニング工程とを有することを特徴とする。この構成により、電極が電気的に不導通となることが抑止されて良好な電極パターニングを形成した圧電振動子を製造できる。
本発明によれば、電極の形状がより微細化、小型化しても圧電振動子の稜線角部を渡る渡り部において電極が電気的に不導通となることが抑止されて良好な電極パターニングが形成できるため、高精度かつ信頼性の高い圧電振動子及び圧電振動子の製造方法を提供できるという効果を有するものである。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図1〜図8を用いて説明する。
(第1の実施形態)
以下に、図1〜図6を用いて本発明の第1の実施形態における圧電振動子及び圧電振動子の製造方法について説明する。
まず、振動子加工工程として図1に示すように、圧電基板1をワイヤ−ソウ加工、エッチング加工等により、圧電振動子としての振動子音叉片2に加工する。振動子音叉片2の近傍には、後述するフォトレジスト9の露光・現像工程で使用するアライメントマーク3を、この段階で予め成形させておく。以下の説明において、図面上では振動子音叉片2とアライメントマーク3の近傍領域を用いる。
その後、電極膜形成工程として図2に示すように、真空蒸着法あるいはスパッタリング法等により、振動子音叉片2の表面全域に金属膜8を形成する。金属膜8の材質は、振動子音叉片2の母材となる圧電基板1によりその組成が異なってくるが、圧電基板1の母材として水晶を用いる場合は、クロム(Cr)と銀(Ag)、クロムと金(Au)または、チタン(Ti)とパラジウム(Pd)といった組み合わせが用いられる。
図2に示すように、振動子音叉片2の上面側を平面部6、側面側を側面部7とする。また、振動子音叉片2の振動する部分を振動部5、振動子音叉片2の基部となる部分を基部4とする。
次に、レジスト形成工程として図3に示すように、電極膜8を形成した振動子音叉片2の表面全域にフォトレジスト9をスプレー式の塗布、または電着式の塗布等の技法を用いて塗布する。フォトレジスト9は、説明上塗布される部分を点線とハッチングで示している。
次に、フォトレジスト9を塗布した振動子音叉片2をベーキング(図示せず)する。これは、高精度の電極パターンを形成するには、フォトレジスト9を塗布することによって振動子音叉片2上に形成されるフォトレジスト9の厚みムラを一定の水準以上に均一にさ
せる必要があるためのものである。
図4は、図3のAA部の断面を示した部分断面図である。図4に示すように、ベーキングによりフォトレジスト9の塗布面は均されるが、一方で表面張力の影響により、フォトレジスト9は振動子音叉片2の平面部6の中央側に引き寄せられる。そのため、図4に示すように、平面部6と側面部7とが当接する稜線角部の近傍に塗布される稜線角部レジスト11の厚さは、平面部6の中央側に塗布される平面部レジスト10に比べて極めて薄くなる。
この状態で、振動子音叉片2の片側の平面部6側に感光部13と遮光部14が形成されたフォトマスク12を配置して、フォトマスク12に対して光を照射し露光を行う。
次に、露光・現像工程とパターンニング工程を図5〜図7を用いて説明する。図5に示すように、フォトマスク12を振動子音叉片2の一方の平面部6上に設置し、振動子音叉片2に成形したアライメントマーク3に、マスク側アライメントマーク15を合わせこみ、露光を行う。フォトマスク12は、振動子音叉片2の基部4または振動部5における稜線角部20近傍に形成する電極配線に対応する部分に、拡張配線パターン16a〜16eを設ける。
同様に、反対側の平面部(図示せず)上に対しても、振動子音叉片2にフォトマスク12を合わせこみ、露光を行う。このため、位置決め用のアライメントマーク3を振動子音叉片2の表面側と裏面側に対してそれぞれ1個以上形成させておく必要がある。
露光は片面ごとの処理の場合について説明をしたが、振動子音叉片2をフォトマスク12の2枚で挟み込み、両面露光により一度の露光処理で済ませても良い。この露光処理が終了した後、現像処理を実施して露光・現像工程が完了する。
図6は、露光・現像工程の後にパターンニング工程を実施して所望の電極配線をパターンニングした振動子音叉片2を示したものである。図6(a)は、振動子音叉片2の全体斜視図である。図6(b)は図6(a)のB部を拡大した部分斜視図、図6(c)は図6(a)のC部を拡大した部分斜視図である。
平面部6に配線される電極配線を平面配線17、側面部7に配線される電極配線を側面配線18とする。平面部6と側面部7とが当接する部分を稜線角部20とする。この稜線角部20の近傍において、平面配線17と側面配線18とに接続され、かつ、稜線角部20を渡るように配設される電極配線を角部配線21a〜21e、角部配線22とする。
角部配線21a〜21eは平面部6側に配設され、角部配線22は側面部7側に配設される。本実施形態では、角部配線21a〜21e、22を略矩形形状とする。稜線角部20と略平行に位置する角部配線の線幅は、変化せずに略同一幅となっている。
また、平面部6側に配設される角部配線21aが稜線角部20を渡る部分を渡り部19とする。平面部6側に配設される角部配線21bと側面部7側に配設される角部配線22との間であり、稜線角部20を渡る部分を渡り部24とする。尚、渡り部の説明として角部配線21a、21b、22を用いて説明するが、角部配線21c〜21eにも当然に渡り部は存在する。
図4に示したように露光処理では、フォトレジスト9の厚い平面部レジスト10に合わせて条件出しを行うため、フォトレジスト9の厚さの薄い稜線角部レジスト11では、過剰な露光条件となる。そのため、図6(b)に示すように、角部配線21aの渡り部19
を、平面配線17の線幅より広くすることにより、稜線角部20に塗布されるフォトレジスト9が薄くなってもフォトレジスト9が現像を経ても残され、振動子音叉片2の稜線角部20の配線は保護される。その結果、電気的に不導通のない所望の角部配線21aを得ることができる。尚、図6(b)では、角部配線21aの渡り部19と側面配線18の線幅は同一としてある。
また、図6(c)に示すように、振動子音叉片2の振動部5においても、角部配線21bの渡り部24は、平面配線17の線幅より広く形成されている。側面部7側の角部配線22は、平面部6側の角部配線21bと同じ線幅に形成されているが、側面配線18の線幅は角部配線22よりも細く形成されている。このようにすれば、側面配線18の線幅を細くすることができ、小型の振動子音叉片2に電極配線を形成するときに配線効率が良い。
角部配線21a、21b、22の渡り部19、24の線幅が70μm以上ある場合は、稜線角部20に塗布されるフォトレジスト9は、過剰な露光条件に晒されても十分に耐久できる。従って、この場合には角部配線21a、21b、22の渡り部19、24を平面配線17と側面配線18と同じ線幅にしても構わない。
図6(b)に示すように、渡り部19の線幅d1は、70μm〜200μmであることが望ましい。これは、線幅が70μm未満であると、角部配線21aに塗布されるフォトレジスト9の耐久性が悪くなり、その結果、稜線角部20に形成する電極配線の保護が非常に難しくなるからである。また、線幅の上限に関しては、特に技術的な制約はないが、小型振動子の製造プロセス上、線幅が200μmより大きくなると小型化に困難となる。
また、図6(b)に示すように、角部配線21aの稜線角部20から離れる距離L1が、10μm以上であることが望ましい。これより短くした場合、電極配線のパターンずれや振動子音叉片2の加工精度等により、渡り部19を含めた角部配線21aの線幅を確実に大きくすることが困難になるからである。角部配線21aを稜線角部20から、少なくとも10μm離した所まで配設することにより、角部配線21aに対して、線幅を確実に広げることができ、所望の位置へパターニングすることが可能となる。
以上、図1より図6を用いて本発明の圧電振動子及び圧電振動子の製造方法を説明したが、圧電振動子の基部4および振動部5にフォトレジスト9を露光・現像するとき、稜線角部を渡る角部配線の渡り部を、平面配線の線幅よりも広くして露光・現像することが重要である。その後、不要なフォトレジストと電極膜を除去することにより、微細な電極パターンを有する電気的に不導通のない小型の圧電振動子を、高精度かつ容易に作成することができる。
(第2の実施形態)
図7は本発明の第2の実施形態における圧電振動子を説明したものである。図7(a)は、振動子音叉片2の全体斜視図である。図7(b)は図7(a)のD部を拡大した部分斜視図である。本実施形態における圧電振動子の製造方法は、前述した第1の実施形態と同様であるため説明は省略し、第1の実施形態と異なる部分のみを説明する。
本実施形態で第1の実施形態と異なる部分は、稜線角部20の近傍において平面配線17と側面配線18とに接続され、かつ、稜線角部20を渡るように配設される角部配線23aの渡り部25と略平行に位置する線幅が稜線角部20に近づくに従って広くなるところである。角部配線23aは、稜線角部20に直交する2つの直線部23a1と、この直線部23a1と平面配線17とに接続される2つの傾斜部23a2とを有する。ここで、角部配線23aの渡り部25と略平行に位置する線幅は、2つの傾斜部23a2との間の
線幅であり、渡り部25にほぼ平行に位置している。
本実施形態では、平面部6側に設けられる角部配線23a〜23eの渡り部と略平行に位置する線幅が稜線角部20に近づくに従って広くなっている。このように角部配線23a〜23eの渡り部と略平行に位置する線幅を緩やかに広くすることにより、平面配線17の線幅を角部配線23a〜23eとの接続部で急激に大きくせずに少しずつ緩やかに大きくできるのでフォトレジスト9をより多く残すことができ、電気的な断線を効果的に防止することが可能となる。特に、平面配線17の線幅が極めて細い場合には有効となるので、小型化にはより適している。
尚、本実施形態では、角部配線23aとして渡り部25に直交する2つの直線部23a1を備えた形状で説明したが、この直線部23a1がなく、2つの傾斜部23a2が稜線角部20に当接するまで延出するようにしても構わない。
図7(b)に示すように、角部配線23aの稜線角部20を渡る渡り部25の線幅d2は、第1の実施形態と同様に70μm〜200μmであることが望ましい。これは、線幅が70μm未満であると、角部配線23aに塗布されるフォトレジスト9の耐久性が悪くなり、その結果、稜線角部20に形成する電極配線の保護が非常に難しくなるからである。また、線幅の上限に関しては、特に技術的な制約はないが、小型振動子の製造プロセス上、線幅が200μmより大きくなると小型化に困難となる。
また、図7(b)に示すように、角部配線23aにおける直線部23a1の距離L2は、10μm以上であることが望ましい。これより短くした場合、電極配線のパターンずれや振動子音叉片2の加工精度等により、角部配線23aの線幅を確実に大きくすることが困難になるからである。直線部23a1を稜線角部20から、少なくとも10μm離した所まで配設することにより、角部配線23aの渡り部25の線幅を確実に広げることができ、所望の位置へパターニングすることが可能となる。
尚、d2、L2を角部配線23aを用いて説明したが、角部配線23a以外の角部配線23b〜23eでも同様である。
(第3の実施形態)
図8は本発明の第3の実施形態による圧電振動子の構成を示す斜視図である。本実施形態は本発明を振動子音叉片2の音叉又部26に適用したものである。図8(a)は全体斜視図であり、図8(b)は図8(a)のE部を拡大した部分斜視図である。
図8(b)に示すように、音叉又部26の稜線角部28に形成される平面部6側の角部配線29および側面部7側の角部配線30は、音叉又部26の稜線角部28を挟んで配設されている。また、平面部6側に配設される角部配線29と側面部7側に配設される角部配線30との間であり、稜線角部28を渡る部分を渡り部27とする。
この渡り部27を、平面配線17または側面配線18の線幅よりも大きくとることにより、音叉又部26の配線は保護され、電気的な不導通のない所望の角部配線29、30を得ることができる。また、図8(b)における、角部配線29、30の渡り部27の線幅d3は、第1及び第2の実施形態と同様に、70μm以上であることが望ましい。
以上、第1〜第3の実施形態を3脚音叉型水晶振動子を用いて説明したが、脚の本数には限定されるものではなく、通常の2脚音叉型振動子あるいは、多脚型の構造の振動子にも適用できる。また、第1〜第3の実施形態で用いた振動子音叉片2を振動ジャイロセンサに用いれば、小型で高精度及び信頼性の高い振動ジャイロセンサを実現できる。
以上のように、本発明による圧電振動子の製造方法によれば、圧電基板から微細な電極配線パターンを有する電気的に不導通のない小型の圧電振動子を、高精度かつ容易に作成することができるため、圧電振動子の形状や、電極膜の形状が超小型化しても、充分に高精度な圧電振動子を得ることが出来るという効果を有するものである。
したがって、図9を参照して前述したような、振動子音叉片2の稜線角部20を引廻す電極配線が十分に太くないときに、露光および現像工程を経て、本来残す必要のある電極配線パターンの消失が起きてしまうという従来の問題は、本発明の場合には生じることがない。
圧電振動子の外形形状を示した斜視図である。 振動子音叉片に電極膜を形成したことを説明する斜視図である。 振動子音叉片にレジスト膜を塗布したことを説明する斜視図である。 図3の振動子音叉片のAA部において、ベーキング処理を施した振動子音叉片に、フォトマスクを用いて露光することを示す断面図である。 振動子音叉片にフォトマスクを用いて露光し、電極を形成することを説明する斜視図である。 本発明を用いて第1の実施形態の電極パターンを形成した振動子音叉片を示す斜視図である。(a)は振動子音叉片の全体斜視図であり、(b)は(a)のB部を拡大した部分斜視図、(c)は(a)のC部を拡大した部分斜視図である。 本発明を用いて第2の実施形態の電極パターンを形成した振動子音叉片を示す斜視図である。(a)は振動子音叉片の全体斜視図であり、(b)は(a)のD部を拡大した部分斜視図である。 本発明を用いて第3の実施形態の電極パターンを形成した振動子音叉片を示す斜視図である。(a)は、振動子音叉片の全体斜視図であり、(b)は(a)のE部を拡大した部分斜視図である。 特許文献1における電極パターンを形成した振動子音叉片を示す説明図である。(a)は、振動子音叉片の全体平面図であり、(b)は(a)のFF部を拡大した部分断面図であり、(c)は(b)のG部を拡大した部分断面図である。 特許文献2における電極パターンを形成した振動子音叉片を示す斜視図である。
符号の説明
1 圧電基板
2 振動子音叉片
3 アライメントマーク
4 基部
5 振動部
6 平面部
7 側面部
8 金属膜
9 フォトレジスト
10 平面部レジスト
11 稜線角部レジスト
12 フォトマスク
13 感光部
14 遮光部
15 マスク側アライメントマーク
16a〜16e 拡張配線パターン
17 平面配線
18 側面配線
19、24、25、27 渡り部
20、28 稜線角部
21a〜21e、22、23a〜23e、29、30 角部配線
23a1 直線部
23a2 傾斜部
100 音叉型水晶片
101 基部
102 腕部
102a、103a 溝
102b、103b 溝電極
103 腕部
103c 溝側壁
103d 溝側壁電極
103e 腕表面
103f 溝表面電極
104 エッジ部
105 レジスト膜
200 音叉型圧電振動子
201 腕部
202 基部
203 励振電極
204 検出電極
205 平面部
206 側面部
207 角部

Claims (8)

  1. 振動部と基部とを備え、前記振動部または基部の平面部と側面部に、それぞれ電気的に配線した平面配線と側面配線とを設け、前記平面部と前記側面部とが当接する稜線角部を有する圧電振動子において、
    前記稜線角部の近傍に、前記平面配線と前記側面配線とに接続されると共に、前記稜線角部を渡るように配設された角部配線を備え、
    この角部配線の前記稜線角部を渡る渡り部は、前記平面配線の線幅よりも広いことを特徴とする圧電振動子。
  2. 前記側面配線は、前記渡り部と略同じ線幅を有することを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 前記渡り部は、前記側面配線の線幅よりも広いことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
  4. 前記角部配線の前記渡り部と略平行に位置する線幅は、前記稜線角部に近づくにしたがって広くなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電振動子。
  5. 前記渡り部は、70μm〜200μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電振動子。
  6. 前記角部配線は、前記稜線角部から少なくとも10μm離れた所まで配設されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧電振動子。
  7. 前記圧電振動子がジャイロセンサ用の圧電振動子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧電振動子。
  8. 圧電基板をワイヤーソウ加工、エッチング加工等により、振動部と基部
    を有する圧電振動子を形成する振動子加工工程と、
    前記圧電振動子の表面に電極膜を形成する電極膜形成工程と、
    前記電極膜上にレジストを形成するレジスト形成工程と、
    前記レジストを露光・現像するとき、前記基部または前記振動部の平面部と側面部にそれぞれ電気的に配線した平面配線と側面配線を設け、前記平面部と前記側面部とが当接する稜線角部を有するとともに、前記稜線角部の近傍に、前記平面配線と前記側面配線とに接続されると共に、前記稜線角部を渡るように配設された角部配線を有し、この角部配線の前記稜線角部を渡る渡り部を、前記平面配線の線幅よりも広くする露光・現像工程と、
    不要なレジストと電極膜を除去して所望の電極と配線を得るパターニング工程とを有することを特徴とする圧電振動子の製造方法。
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