JP2019087589A - 薄膜抵抗素子の製造方法および薄膜抵抗素子 - Google Patents

薄膜抵抗素子の製造方法および薄膜抵抗素子 Download PDF

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Abstract

【課題】電極と抵抗体の位置ずれを解消して、より小型化した薄膜抵抗素子の製造方法を提供する。【解決手段】薄膜抵抗素子の薄膜抵抗の形成工程において抵抗体パターンマスクのアライメントの位置ずれがないので、表面電極13a,13bの辺部にアライメントの位置ずれを考慮したマージンを設ける必要がない。その結果、表面電極13a,13bとその下層部分に対応する下地抵抗体層12c,12dとが形状および面積においてほぼ同一となり、下地抵抗体層の4つの辺部分が表面電極13a,13bから露出しない。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば薄膜チップ型抵抗器等の薄膜抵抗素子およびその製造方法に関する。
薄膜抵抗素子(薄膜チップ型抵抗器)は、例えばニッケル(Ni)とクロム(Cr)等の金属をセラミック基板上にスパッタリングまたは真空蒸着により着膜して合金化し、さらに、フォトリソグラフィ等により所定形状に加工してなる抵抗器である。このような抵抗器は、高精度のチップ抵抗器として電子機器等において広く使用されている。
薄膜抵抗の製造方法として、例えば特許文献1は、レーザートリミングにより抵抗値を変化させる際、マスク作成時の位置決め誤差、抵抗パターン作成時の位置決め誤差等があっても、トリミング用抵抗の抵抗長を長くしたり、あるいは抵抗の面積を広くしなくても目的とする抵抗幅Wを少ない誤差で実現する微細薄膜抵抗の作成方法を開示している。特許文献1では、この方法により、抵抗の最小幅を維持してトップハット型のレーザトリミング用抵抗において必要とする抵抗値を得ている。
また、特許文献2は、メタルマスクを使用して溶射法により基板上に抵抗体を形成する際、そのメタルマスクの開口部周囲で滲みが生じる従来の技術に鑑みて、基板上の抵抗体形成予定領域のうち所定のシート抵抗値に対応した形状と配置で開口部を形成した複数枚のメタルマスクを順次使用して、基板上に多種類のシート抵抗値を有する複数の抵抗体を溶射法により形成する方法を開示している。
特開平8−31623号公報(特許第3524587号公報) 特開昭58−123701号公報
薄膜抵抗をスパッタにより形成した後、フォトリソ工程でパターニングする際にマスクずれが発生しやすいことが、従来より知られている。そこで、多数個取り基板に、薄膜形成により抵抗素子を形成する場合、露光マスクの位置ずれを考慮して、設計予定素子のサイズよりも幅、長さにおいて一定のゆとり領域(マージン)を持たせた設計方法が提案されている。例えば、上記の特許文献2は、レジスト膜に対するメタルマスクの合わせずれを考慮して、開口部の大きさを抵抗体形成予定領域よりも大きくする方法を採用している。
ここで、従来の薄膜抵抗素子の製造方法で発生するマスクずれについて説明する。図7は、従来の薄膜抵抗素子の製造工程を示す断面図である。図7(a)は、絶縁基板であるアルミナ基板101の上面に抵抗体102と電極103を成膜し、その上にフォトレジスト104を塗布してなる基板100に対して、電極パターンマスク105を用いて紫外線を照射し、露光する工程である。続いて、図7(b)に示す現像処理によるレジストのパターニング、図7(c)に示すエッチングによる電極形成の後、図7(d)に示すようにレジストを除去して洗浄する。そして、レジストが除去された基板上に、図7(e)に示すようにレジスト107を塗布する。
次に、図7(f)に示す工程において、上記のようにレジストが塗布された基板に対して抵抗体パターンマスク109を用いて紫外線を照射し、露光する。その後、図7(g)〜(i)に示す現像、抵抗体エッチング、レジストの除去により薄膜抵抗素子115を得る。このような製造工程のうち、図7(f)に示す抵抗体のパターニング工程において、抵抗体パターンマスク109のアライメント位置精度に応じた露光部分110a〜110cの位置ずれが生じる。その結果、図7(i)示すように長手方向両端部の電極パターン103a,103bと抵抗体パターン112とに位置ずれが生じる。
近年において素子の超小型化が要求され、さらには、超高抵抗値あるいは超低抵抗値の要求を満たす受動部品が求められていることから、薄膜抵抗素子においても、必要な抵抗体を限られた設計面積内に確保しなければならない。そのため、上記のような位置ずれを考慮して設計予定素子のサイズよりも幅、長さにゆとり(マージン)を持たせることは、素子設計に大きな負荷となる。
すなわち、薄膜抵抗素子において抵抗体の面積を限られた範囲内で最大限に確保しようとすると、電極面積が充分に確保できなくなり、チェック端子による抵抗値の検査が困難になるなど、自由度のきかない設計困難な状況となるだけでなく、さらなる小型化の要求に応えることができない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、薄膜抵抗素子(薄膜チップ型抵抗器)の薄膜抵抗の形成工程において電極と抵抗体の位置ずれを解消して、より小型化した薄膜抵抗素子の製造方法を提供することである。
上記の目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として以下の構成を備える。すなわち、本発明の薄膜抵抗素子の製造方法は、絶縁基板上に抵抗膜を薄膜形成し、該抵抗膜の上面に電極膜を形成した後、該電極膜の上面にフォトレジスト膜を形成する着膜工程と、上記電極膜より一対の電極を形成する電極膜パターニング工程と、上記抵抗膜より所定の抵抗体パターンを形成する抵抗膜パターニング工程とを備え、上記電極膜パターニング工程において、所定部分が半透過光膜からなるフォトマスクを用いて上記フォトレジスト膜を露光することを特徴とする。
例えば、上記抵抗膜のうち前記半透過光膜に対応した部分に上記抵抗体パターンが形成されることを特徴とする。また、例えば、上記抵抗膜パターニング工程において、上記フォトレジスト膜のうち上記抵抗体パターンに対応するフォトレジスト膜をO2アッシングで除去することを特徴とする。
また、本発明の薄膜抵抗素子は、絶縁基板上に薄膜形成した抵抗膜をパターニングして形成された抵抗体パターンと、上記抵抗膜の上面に積層して形成した電極膜をパターニングして形成された一対の電極とを備え、上記抵抗体パターンのうち上記一対の電極それぞれの下層に位置する下地抵抗体層は、上記積層方向から見たときに所定部位を除いて該一対の電極から露出していないことを特徴とする。
例えば、上記所定部位は、上記下地抵抗体層が、上記抵抗体パターンのうち上記一対の電極間に延伸するパターンの最端部と接続する部位であることを特徴とする。また、例えば、上記一対の電極それぞれと上記下地抵抗体層は、平面形状および面積がほぼ同一であることを特徴とする。
本発明によれば、薄膜抵抗素子の表面電極の辺部に、抵抗体パターンマスクのアライメントの位置ずれを考慮したアライメントマージンを設ける必要がなくなり、抵抗素子における抵抗体領域と電極面積の設計の自由度を向上できる。
本発明の実施の形態例に係る薄膜抵抗素子の製造工程を時系列で示すフローチャートである。 図1の工程に対応したチップ型抵抗器を長手方向の中心線に沿って切断したときの断面図である。 本実施の形態例に係るチップ型抵抗器における電極層と抵抗層との関係を説明する図であり、(a)は表面電極の4辺部にアライメントマージンを設けた様子を示し、(b)はアライメントマージンを設けないときの様子であり、(c)は、下地抵抗体層の辺部分が電極から露出していない様子を示す平面図である。 本実施の形態例に係るチップ型抵抗器の製造方法により奏される技術的な効果のうち、第1の技術的効果を示す平面図である。 本実施の形態例に係るチップ型抵抗器の製造方法により奏される技術的な効果のうち、第2の技術的効果を示す平面図である。 本実施の形態例に係るチップ型抵抗器の製造方法により奏される技術的な効果のうち、第3の技術的効果を示す平面図である。 従来の薄膜抵抗素子の製造工程を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態例について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態例に係る薄膜抵抗素子(以下、単にチップ型抵抗器ともいう。)の製造工程を時系列で示すフローチャートである。また、図2は、図1に示す工程に対応したチップ型抵抗器を長手方向の中心線に沿って切断したときの断面図である。
図1のステップS11において、図2(a)に示すように、例えば、アルミナ材からなる絶縁基板11の上面全体に、スパッタリングを用いてニッケル−クロム(Ni−Cr)系合金等からなる抵抗体層12と、銅(Cu)等の金属からなる電極層13を薄膜形成(着膜)する。続くステップS13では、電極層13の上面にフォトレジスト14を塗布して基板10を作製する。
ステップS15において、図2(a)に示すように、フォトマスク15をフォトレジスト14に密着し、不図示の光源から紫外線を照射して露光する。そして、現像処理によってレジストのパターニングを行う。フォトマスク15は、後述するエッチングパターン等に対応させた複数の光透過率を有する。すなわち、図2(a)に示すようにフォトマスク15は、中間露光を行う半透過光膜18を有し、さらに、露光を行うための透過膜16と、未露光部分を形成するための遮光膜17で構成されている。半透過光膜18は、例えば酸化クロム、モリブデンーシリコン合金等からなり、遮光膜17は、例えばクロム等からなる。
このようにフォトマスク15は、複数の異なる光透過率を有するので、図2(a)において太線21で示すようにフォトレジスト14の露光量に差が生じる。また、現像後のフォトレジスト14は、図2(b)に示すように、未露光部分14c,14dはそのまま残るが、半透過光膜18に対応する部分14a,14bが露光量に応じた厚さで残り、透過膜16に対応する部分は消失する。その結果、フォトレジスト14に段差ができる。
ステップS17では、図2(c)に示すように、銅(Cu)等からなる電極層13に対するエッチングにより、符号73a〜73cに対応する部位を溶解して所定形状の電極を形成し、洗浄する。続くステップS19では、図2(d)に示すように、抵抗体層12のみのエッチングにより抵抗体パターン12a,12bを形成する。
ステップS21において、O2アッシングによりレジスト14の膜厚の減少(膜減り)、あるいは剥離を行った後、洗浄する。図2(e)は、O2アッシング後の素子構造を示しており、図2(d)のレジスト14c,14dがO2アッシングにより膜減りして、図2(e)のレジスト14e,14fとなり、図2(d)のレジスト14a,14bがO2アッシングで除去されたことが分かる。すなわち、O2アッシングにより抵抗体パターン12a,12bの上部のレジストのみが除去されている。
なお、O2アッシングとは、プラズマを照射することにより酸素がオゾンに変わり、そのオゾンが有機物を分解する仕組みを利用したドライエッチングの一種であり、本実施の形態例では、フォトレジストをプラズマで反応させて分解・除去している。
ステップS23では、銅(Cu)エッチングにより、図2(e)の電極層13c,13dを除去し、チップ型抵抗器の表面電極となる電極層(ここでは、便宜上、符号13a,13bを付してある。)のみを残した後、洗浄して、抵抗体パターン12a,12bを露出する(図2(f)参照)。その後、ステップS25において、図2(g)に示すように、図2(f)のレジスト14e,14fを除去する。
次に、図示は省略するがステップS27において、表面電極間の抵抗値をもとにレーザビームにより抵抗体に切れ込み(トリミング溝)を入れることで、抵抗体の抵抗値を調整する。続くステップS29では、図2(g)の基板30の抵抗体パターンと表面電極の一部を覆うように、例えば熱硬化性のエポキシ樹脂等の保護膜を形成する。そして、ステップS31では、あらかじめ基板に設けた分割用の溝に沿って絶縁基板を分割し、続くステップS33で端面電極を設けるための端面処理を行う。
より詳細には、上記のステップS31,S33において、基板に設けた一次分割用の溝を分割ラインとして短冊状に分割し(レーザースクライブ等)、分割した基板を積み重ねる。そして、積み重ねた基板の両側面部に金属材料をスパッタリングにより着膜して端面電極を形成する。また、端面電極を形成した基板を二次分割用の溝にしたがって個片に分割することで、薄膜チップ型抵抗器を得る。なお、チップ型抵抗器のはんだ付け時の信頼性確保のため、端面電極と表面電極の一部を覆うようにめっき層(ニッケルおよび錫めっき等による外部電極)を形成してもよい。
次に、本実施の形態例に係るチップ型抵抗器における電極層と抵抗層との関係について説明する。上述したように、従来のチップ型抵抗器では抵抗体パターンマスクのアライメントの位置ずれを考慮して、例えば、図3(a)に示すように、抵抗体層33aのうち表面電極32a,32bの下層に位置する抵抗体層の面積が表面電極32a,32bよりも大きくなるように、表面電極32a,32b各々の4辺部分においてアライメントマージン35a,35b(図3(a)の斜線部分)を設けている。
これに対して、本実施の形態例に係るチップ型抵抗器では、上記のように抵抗体パターンマスクのアライメントの位置ずれが発生しない。そのため、図3(b)に示すように、抵抗体層33bのうち表面電極32a,32bの下層部分(下地抵抗体層とも呼ぶ。)において、表面電極32a,32bの4辺に対応する部位にアライメントマージンを設ける必要がない。その結果、表面電極32a,32bと下地抵抗体層は、それらを積層方向から見たときほぼ同一といえる形状となり、面積もほぼ同一となる。換言すれば、チップ型抵抗器の厚さ方向において、表面電極と下地抵抗体層の縁部が重なりあった状態で、ほぼ同じ位置にあり、下地抵抗層は表面電極の端部(辺部)から大きく露出していない。つまり、アライメントマージンが形成されることなく表面電極の下層に抵抗体層が形成される。
上述した下地抵抗層と表面電極との関係について、図2に示すチップ型抵抗器の断面図を参照して、より具体的に検証する。図2(g)に示すように、基板30において表面電極13a,13bと下地抵抗体層12c,12dの電極間において対向する縁部19a,19bは、厚さ方向(積層方向)においてほぼ同一断面となって形成されている。図示しないがより正確には、表面電極13a,13bの縁部は、図2(g)のような鋭角ではなく、エッチング液に晒されることにより緩やかな傾斜角を有している。
上記のように表面電極と下地抵抗体層は、形状および面積がほぼ同一となることから、図2(g)において破線Fで囲んだ部位を積層方向から見たときの平面図である図3(c)に示すように、下地抵抗体層12dと、表面電極間に延伸する抵抗体パターン31との接続部位Gを除いて、下地抵抗体層12dの4つの辺部分22〜25は電極13bから露出していないことが分かる。
次に、本実施の形態例に係るチップ型抵抗器の製造方法により奏される技術的な効果について説明する。最初に、第1の技術的な効果として、抵抗体領域の拡大効果について説明する。図4(a)は、表面電極42a,42bの辺部に抵抗体のアライメントマージン45a,45b(図の斜線部分)を設けたチップ型抵抗器40aを平面図である。また、図4(b)は、表面電極42a,42bの辺部に抵抗体のアライメントマージンを設けていないチップ型抵抗器40bの平面図である。
図4(a)に示すように、チップ型抵抗器40aにおいて抵抗体パターンが形成された領域を抵抗体領域Aとした場合、図4(b)のチップ型抵抗器40bの抵抗体領域Cでは、アライメントマージンを設けていない分の面積を増加できる。具体的には、チップ型抵抗器40bの抵抗体領域C=抵抗体領域A+抵抗体領域B1+抵抗体領域B2となり、アライメントマージンを設けた場合に比べて抵抗体領域B1+B2の領域分を増やすことができる。
例えば、図4に示すチップ型抵抗器のサイズが0.3mm×0.6mmの場合、チップ型抵抗器40bの抵抗体領域Cにおいて、抵抗体領域B1+B2の増加分、すなわち、抵抗体領域Aに対して14.3%増やすことができる。このように、チップ型抵抗器において表面電極の辺部に抵抗体のアライメントマージンを設けないことで、抵抗体領域を拡大できるという技術的な効果が得られる。
次に、第2の技術的な効果としての電極面積の拡大効果について説明する。図5(a)は、図4(a)と同様、表面電極42a,42bの周辺に抵抗体のアライメントマージン45a,45bを設けたチップ型抵抗器40aの平面図である。一方、図5(b)は、図5(a)において白抜き矢印で示すように表面電極42a,42bをX方向とY方向に拡大し、アライメントマージン45a,45bを設けた下層抵抗体層と同一サイズとなるように面積を拡大した表面電極52a,52bを備えるチップ型抵抗器40cの平面図である。
このように、アライメントマージン45a,45bの最外辺部と同一になるまで表面電極の面積を拡大することで、チップ型抵抗器のサイズが0.3mm×0.6mmの場合、図5(b)の拡大後の表面電極52a,52bの領域は、図5(a)の拡大前の電極領域に対して44.2%増やすことができる。このように電極領域を増やすことで、トリミングや抵抗値の測定時において測定用プローブの接触範囲が広がり、安定かつ正確な抵抗値測定が可能となる。
さらに、第3の技術的な効果として、抵抗体領域と電極面積の双方を拡大した場合に奏される効果について説明する。図6(a)は図4(a)と同様、表面電極42a,42bの辺部に抵抗体のアライメントマージン45a,45bを設けたチップ型抵抗器40aの平面図である。これに対して、図6(b)は、図4(b)と同様に表面電極42a,42bの辺部に抵抗体のアライメントマージンを設けず、それに相当する抵抗体領域の面積を増加するとともに、図中の白抜き矢印で示すように表面電極42a,42bのX方向(抵抗器の短手方向)の寸法を、アライメントマージン45a,45bのX方向の最外辺部と同一になるまで延ばして、表面電極62a,62bの面積を拡大した例を示している。
図6(b)に示す例では、チップ型抵抗器40dの抵抗体領域については、図4(b)と同様、抵抗体領域C=抵抗体領域A+抵抗体領域B1+抵抗体領域B2となる。したがって、図6(b)に示す例によれば、抵抗体領域と電極面積の双方を拡大した場合、アライメントマージンを設けた場合と比較して抵抗体領域B1+B2の領域分の抵抗体面積を増加(14.3%)でき、同時に、表面電極62a,62bの寸法延長による電極面積の増大(25%)を実現できる。
なお、上記の実施の形態例では、0.3mm×0.6mmサイズのチップ型抵抗器を例示したが、これに限定されず、他のサイズのチップ型抵抗器であってもよい。また、本発明を適用可能なチップ型抵抗器として、通常の短辺電極のチップ抵抗器のみならず、大電力に対応できる長辺電極のチップ抵抗器にも適用できる。
以上説明したように、本実施の形態例に係るチップ型抵抗器の製造方法では、半透過光膜を設けたフォトマスク(ハーフマスク)によるフォトレジスト膜の露光工程を設けることで、抵抗体パターンマスクのアライメントの位置ずれを回避できるので、表面電極の辺部に抵抗体層のアライメントマージンを確保する必要がない。これにより、抵抗器の上面の面積を最大限に利用して抵抗体有効領域の増加、あるいは電極領域の増加、あるいは抵抗体有効領域と電極領域の双方を増加できる。
また、電極パターンマスクと抵抗体パターンマスクといった2種類のマスクを使用せず、半透過光膜を含む複数の光透過率を有する1種類のフォトマスクによる1回の露光および1回の現像によって電極膜パターニングと抵抗膜パターニングを行える。すなわち、露光部位の形成と、中間露光部位の形成と、未露光部位の形成という異なる3段階の露光を1回の露光で実現できるので、レジストの塗布回数およびレジストの剥離回数を減らし、抵抗体層より所定の抵抗体パターンを形成するフォトリソプロセスの簡略化ができることと相俟って、チップ型抵抗素子の製造工程を大幅に短縮できる。
さらには、チップ型抵抗素子の製造工程の短縮、簡略化にともない、製造上の欠陥の発生リスクが減り、歩留まりを向上でき、同時に、工程作業時間としてのタクトタイムを短縮できる。
10,30 基板
11 絶縁基板
12,33a,33b 抵抗体層
12a,12b,31 抵抗体パターン
12c,12d 下地抵抗体層
13,13c,13d 電極層
13a,13b,32a,32b,42a,42b,52a,52b,62a,62b 表面電極
14,14a〜14f フォトレジスト
15 フォトマスク
16 透過膜
17 遮光膜
18 半透過光膜
19a,19b 縁部
22〜25 下地抵抗体層の辺部分
35a,35b,45a,45b アライメントマージン
40a〜40d チップ型抵抗器

Claims (6)

  1. 絶縁基板上に抵抗膜を薄膜形成し、該抵抗膜の上面に電極膜を形成した後、該電極膜の上面にフォトレジスト膜を形成する着膜工程と、
    前記電極膜より一対の電極を形成する電極膜パターニング工程と、
    前記抵抗膜より所定の抵抗体パターンを形成する抵抗膜パターニング工程と、を備え、
    前記電極膜パターニング工程において、所定部分が半透過光膜からなるフォトマスクを用いて前記フォトレジスト膜を露光することを特徴とする薄膜抵抗素子の製造方法。
  2. 前記抵抗膜のうち前記半透過光膜に対応した部分に前記抵抗体パターンが形成されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜抵抗素子の製造方法。
  3. 前記抵抗膜パターニング工程において、前記フォトレジスト膜のうち前記抵抗体パターンに対応するフォトレジスト膜をO2アッシングで除去することを特徴とする請求項1に記載の薄膜抵抗素子の製造方法。
  4. 絶縁基板上に薄膜形成した抵抗膜をパターニングして形成された抵抗体パターンと、
    前記抵抗膜の上面に積層して形成した電極膜をパターニングして形成された一対の電極と、
    を備え、
    前記抵抗体パターンのうち前記一対の電極それぞれの下層に位置する下地抵抗体層は、前記積層方向から見たときに所定部位を除いて該一対の電極から露出していないことを特徴とする薄膜抵抗素子。
  5. 前記所定部位は、前記下地抵抗体層が、前記抵抗体パターンのうち前記一対の電極間に延伸するパターンの最端部と接続する部位であることを特徴とする請求項4に記載の薄膜抵抗素子。
  6. 前記一対の電極それぞれと前記下地抵抗体層は、平面形状および面積がほぼ同一であることを特徴とする請求項4に記載の薄膜抵抗素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022023781A (ja) * 2020-07-27 2022-02-08 禾伸堂企業股▲ふん▼有限公司 高電力抵抗器及びその製造方法
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