JP2009194696A - 水晶デバイスとその製造方法、及び露光用マスク - Google Patents

水晶デバイスとその製造方法、及び露光用マスク Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、電極を精度良く形成することにより、安定した振動特性で、高い信頼性を有する小型の水晶デバイスを提供することを目的としている。
【解決手段】水晶片上に電極が形成され、所定の周波数で振動する水晶デバイスであって、電極形成工程で水晶片と電極パターンを位置合わせするためのアライメントマークパターン10を、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形にする。
さらに、前記の水晶デバイスのフォトリソグラフィー法による製造方法であって、水晶ウェハー上に、水晶片の外形形状パターンと前記のアライメントマークパターンを有するマスク層を形成するマスク層パターニング工程と、水晶ウェハーをウェットエッチング法によって加工し、水晶片とアライメントマークを形成する水晶エッチング工程と、露光用マスクをアライメントマークに位置合わせして電極を形成する電極形成工程とを有する製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、安定した振動特性で高い信頼性を有する小型の水晶デバイスと、フォトリソグラフィー法によるその製造方法に関する。さらに、そのような水晶デバイスを製造するのに用いられる露光用マスクに関する。
携帯電話やデジタルカメラ等の携帯型電子機器の普及に伴い、これら携帯型電子機器に用いるための水晶発振器や水晶ジャイロに代表される水晶デバイスの需要が増加している。さらに特に近年では、小型で高い信頼性を有する水晶デバイスの要求が急激に高まってきている。
こうした小型で高い信頼性を有する水晶デバイスの要求に応えるには、水晶片上に電極を精度良く位置合わせして形成する技術が非常に重要となる。そこで、電極を精度良く形成するため、以下に示すような水晶デバイスの製造方法が一般に用いられていた。
図7は一般的な水晶デバイスの製造方法におけるマスク層パターニング工程を示した図である。図8は一般的な水晶デバイスの製造方法における水晶エッチング工程及び電極形成工程を示した図である。
一般的な水晶デバイスの製造方法では、まず図7(a)に示すように、水晶ウェハー200上に成膜された、上層から順にレジスト/金(Au)/クロム(Cr)の3層からなるマスク層300を、水晶片外形パターン450とアライメントマークパターンAMPが描画された水晶片形成用露光マスク400で露光した後、現像、エッチングして、図7(b)に示すような、水晶片外形パターン350とアライメントマークパターンAMPを有するマスク層320を形成する。本工程をマスク層パターニング工程と称する。なお、露光、現像、エッチング工程を有するパターニング方法を一般にフォトリソグラフィー法と称する。
次に、マスク層320で部分的に保護された水晶ウェハー200をエッチングし、その後、マスク層320を剥離し、図8(a)に示すような、水晶片352とアライメントマークAMを備える水晶ウェハー202を形成する。本工程を水晶エッチング工程と称する。
次に、水晶ウェハー202上に、図8(b)に示すように、新たに、上層から順にレジスト/金(Au)/クロム(Cr)の3層からなる電極層500を形成し、電極パターン460とアライメントマークパターンAMPが描画された電極形成用露光マスク410で露光した後、現像、エッチング、レジストの剥離を行い、金(Au)/クロム(Cr)の2層構造の電極を形成する。本工程を電極形成工程と称する。
なお、電極形成用露光マスク410での露光時において、水晶ウェハー202に形成されたアライメントマークAMと、電極形成用露光マスク410に備わるアライメントマークパターンAMPを位置合わせして露光を行い、電極を所定の位置に形成していた。
以上のようにして製造される水晶デバイスにおいて、水晶ウェハー202に形成されるアライメントマークAMは、水晶片上に電極を位置精度良く形成するのに非常に重要である。そこで従来から、アライメントマークAMを円形、十字形状、四角形にしたり(例えば特許文献1)、水晶の結晶軸のX軸に対して垂直な直線でできた三角形にしたり(例え
ば特許文献2)して、より位置精度を向上させる取り組みがなされていた。
特開2007−240676号公報(第6頁、図2) 特開2004−254174号公報(第4頁、図4)
図5は従来の円形、十字形状、四角形のアライメントマークパターンとそれらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。図5(a)に示すような円形のアライメントマークパターン140のマスク層320を用いて、水晶ウェハー200を70℃のバッファードフッ酸(BHF)でエッチングすると、約2時間後に形成されるアライメントマーク142は、三方向に角部を有する歪な形状になる。これは、水晶の結晶面によってエッチング速度が異なるという水晶特有のエッチング異方性によるものである。なお、アライメントマーク142の内側の細線は、その結晶面の稜線である。
さらに、図5(b)に示すような十字形状のアライメントマークパターン150のマスク層320を用いて、水晶ウェハー200を70℃のバッファードフッ酸(BHF)でエッチングすると、約2時間後に形成されるアライメントマーク152は、十字形状の先端部や交差部が面取りされた形状になる。
さらに、図5(c)に示すような四角形のアライメントマークパターン160のマスク層320を用いて、水晶ウェハー200を70℃のバッファードフッ酸(BHF)でエッチングすると、約2時間後に形成されるアライメントマーク162は、4つの角のうち、2つが面取りされた形状になる。
なお約2時間の水晶エッチング工程は、約100μmの厚みの水晶ウェハー200を貫通させて水晶片352を形成するのに、一般的に必要とされる時間であり、水晶ウェハー200の厚みが厚くなればなるほど、さらにより多くのエッチング時間が必要とされる。
このように、従来の円形のアライメントマークパターン140、十字形状アライメントマークパターン150、四角形のアライメントマークパターン160を用いて水晶エッチング工程を行うと、まったく異なったアライメントマーク142、152、162ができあがってしまう。
その結果、電極形成工程において、水晶ウェハー202に形成されたアライメントマーク142、152、162と、電極形成用露光マスク410に備わるアライメントマークパターン140、150、160を位置合わせしようとしても、おのおの形状が異なるため、精度良く位置合わせすることは難しかった。
図6は従来の水晶の結晶軸のX軸に対して垂直な直線からなる三角形のアライメントマークパターンとそれらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。図6(a)に示すような水晶の結晶軸のX軸に対して垂直な直線からなる三角形のアライメントマークパターン110のマスク層320を用いて、水晶ウェハー200を70℃のバッファードフッ酸(BHF)でエッチングすると、約2時間後には、図6(b)に示すように三つの角に丸みをおびたアライメントマーク112になる。
さらにエッチング時間を延長すると、約4時間後のアライメントマーク114は、図6(c)に示すように三つの角の丸みがより大きくなる。
このように、従来、用いられていたアライメントマークパターン110、140、150、160の欠点は、できあがったアライメントマーク112、142、152、162が異なった形状になってしまう点だけでなく、エッチング時間によって形状が変わってしまう点も大きな欠点であった。
エッチング時間によって形状が変わってしまうということは、水晶ウェハーの厚みばらつきやエッチング条件のばらつきによって、アライメントマークの形状がばらついてしまうことを意味し、その結果、電極形成工程での位置合わせ精度をさらに悪化させる原因となっていた。
以上のように、従来のアライメントマークでは、高い位置合わせ精度は得ることはできなかった。そのため、水晶片に対して電極が多少ずれた状態で形成されてしまい、振動バランスを崩してしまうことが多々あった。その結果、安定した振動特性を得られず信頼性の低下をまねいていた。
また、水晶デバイスが小型化されると、非常に狭い領域に電極を形成しなくてはならなくなるが、従来は電極形成の位置精度が悪かったので、小型化には適してなかった。
さらに、水晶デバイスの製造において、アライメントマークを画像処理によって自動的に認識して位置合わせを行うオートアライメント装置を用いることは、生産性を向上させる上で非常に重要であるが、従来のようにアライメントマークの形状がばらついてしまうと、自動的にアライメントマークを認識することができなくなり、オートアライメント装置が停止してしまうこともあった。
本発明の目的は、安定した振動特性で高い信頼性を有する小型の水晶デバイスとその製造方法を提供することにあり、さらには、高い生産性を有する水晶デバイスとその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の水晶デバイスでは、水晶片上に電極が形成され、所定の周波数で振動する水晶デバイスであって、水晶片上に水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークを有している。
また、本発明の水晶デバイスの製造方法では、水晶片上に電極が形成され、所定の周波数で振動する水晶デバイスの製造方法であって、水晶ウェハー上に、水晶片の外形形状パターンと水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークパターンを有するマスク層を形成するマスク層パターニング工程と、水晶ウェハーをウェットエッチング法によって加工し、水晶片とアライメントマークを形成する水晶エッチング工程と、水晶エッチング工程によって形成されたアライメントマークと露光マスクに備わるアライメントマークパターンを位置合わせして露光して電極を形成する電極パターニング工程とを有している。
また、本発明の露光用マスクでは、水晶片上に電極が形成され、所定の周波数で振動する水晶デバイスの製造に用いられる露光用マスクであって、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークパターンを有している。
(作用)
本発明の上記手段では、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークを形成するのが大きな特徴である。水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直
線からなる多角形の場合、水晶特有のエッチング異方性を有効に利用することができ、水晶ウェハーの厚さによるエッチング時間の長短によらず、また、仮に水晶ウェハーの厚みやエッチング条件にばらつきが生じてエッチング時間が変動しても、同じ形状を保つことが確認されている。よって、安定した高い精度で電極を位置合わせすることができ、位置合わせの基準となるアライメントマークには最も適した形状である。
このようにして本発明の水晶デバイスでは、電極形成用露光マスクに描画されるアライメントマークパターンと水晶ウェハー上のアライメントマークを位置合わせすることが非常に容易であり、水晶片に対して電極を所定の位置に精度良く形成することができるので、振動バランスを崩すことなく安定した振動特性が得られ、高い信頼性を確保することができる。また、非常に狭い領域に電極を形成することも可能であるので小型化にも適している。
さらに、アライメントマークが水晶片に形成されていれば、電極形成工程だけでなく、水晶片の実装工程やパッケージング以降の工程にもアライメントマークAMをそのまま利用することができ非常に便利である。
また、本発明の上記製造方法では、水晶片形成用露光マスクに描画されるアライメントマークパターンは、LSI分野で広く利用され微細で高精度でパターニングすることが可能なフォトリソグラフィー法を用いることで、マスク層に精度良く正確に、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークパターンを転写することができる。
さらに、本発明の製造方法のようにアライメントマークの形状がつねに一定の形状で作ることができれば、アライメントマークを画像処理によって自動的に認識して位置合わせを行うオートアライメント装置を用いることが可能であり、生産性を向上させる上で非常に有効である。
本発明によれば、安定した振動特性で高い信頼性を有する小型の水晶デバイスとその製造方法を提供することでき、さらには、高い生産性を有する水晶デバイスとその製造方法を提供することができる。さらに、安定した振動特性で高い信頼性を有する小型の水晶デバイスを製造するのに用いられる露光用マスクを提供することができる。
(第1の実施形態)
図1は本発明の水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマークパターンとその水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。本実施形態において、その製造工程は図7、図8に示す一般的な水晶デバイスの製造工程を用いている。本発明では、アライメントマークパターンAMPの形状が従来と異なっている点が特徴である。本実施形態では、アライメントマークパターンAMPが、図1(a)に示すように水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマークパターン10になっている。
以下に本実施形態の水晶デバイスの製造方法を説明する。まず図7(a)に示すように、板厚が100μmの水晶ウェハー200上に、上層から順にレジスト/金(Au)/クロム(Cr)の3層からなるマスク層300を成膜する。なお、マスク層はこの材料構成に限られるわけではなく、パターニングが可能で水晶のエッチング液に対して耐性を有する材料であればいかなる材料構成でもかまわない。
その後、水晶片外形パターン450とアライメントマークパターンAMP(本実施形態ではアライメントマークパターン10)が描画された水晶片形成用露光マスク400を使って露光した後、レジストを現像、続けて金(Au)/クロム(Cr)をエッチングして、図7(b)に示すような、水晶片外形パターン350とアライメントマークパターンAMP(図1(a)、アライメントマークパターン10)が転写されたマスク層320を形成する。本工程をマスク層パターニング工程と称する。
なお、本工程で示したような露光、現像、エッチング工程を有するパターニング方法を一般にフォトリソグラフィー法と称し、微細に且つ高精度でパターニングすることが可能な方法としてLSI分野等で広く利用されている。
よってこのフォトリソグラフィー法を用いることで、水晶片形成用露光マスク400に描画された水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマークパターン10は、マスク層320に精度良く正確に転写され、水晶ウェハー200の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマークパターン10をマスク層320に形成することができる。
次に、マスク層320で部分的に保護された水晶ウェハー200を70℃のバッファードフッ酸(BHF)で2時間エッチングし、その後、マスク層320をすべて剥離し、図8(a)に示すような、水晶片352とアライメントマークAMを備える水晶ウェハー202を形成する。ちなみに2時間の水晶エッチング時間は、100μmの厚みの水晶ウェハー200を貫通させて水晶片352を形成するのに必要とされる時間から算出した。本工程を水晶エッチング工程と称する。
なお本実施形態では、レジスト/金(Au)/クロム(Cr)の3層構造のマスク層320の状態で水晶エッチング工程を行ったが、水晶エッチング工程の前にレジストのみ剥離して、金(Au)/クロム(Cr)の2層構造のマスク層320の状態で水晶エッチング工程を行っても問題はない。
本実施形態では、上述のように図1(a)に示す水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマークパターン10がマスク層320に形成されている。その結果、2時間の水晶エッチング工程後に形成されるアライメントマークAMは、アライメントマークパターン10と同じ形状、すなわち図1(b)に示すような水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマーク12にすることができた。
これは水晶特有のエッチング異方性を有効に利用したためであり、このように水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形の場合、水晶エッチングを行っても同じ形状を保つことができるのである。水晶エッチング工程を経ても形状が変わらないというこの特徴は、位置合わせの基準となるアライメントマークにとって最も適しており、これが本発明の最大の特徴の一つである。
なお、アライメントマークは微細なものであるから、水晶エッチングにより水晶ウェハーを貫通して水晶片の輪郭を形成しても、アライメントマークは貫通しないことが多い。図1(b)に示すアライメントマーク12の内側の細線は、そのような非貫通のアライメントマークの底部の水晶の結晶面の稜線を描いたものである。また、図1(c)は、アライメントマークのエッチングがさらに進んで、穴が深くなった状態である。
さらに、図8(b)に示すように、水晶ウェハー202上に新たに成膜された上層から順にレジスト/金(Au)/クロム(Cr)の3層からなる電極層500を、電極パター
ン460とアライメントマークパターンAMP(本実施形態ではアライメントマークパターン10)が描画された電極形成用露光マスク410で露光した後、レジストの現像、金(Au)/クロム(Cr)のエッチング、レジストの剥離を行い、金(Au)/クロム(Cr)の2層構造の電極を形成する。本工程を電極形成工程と称する。
なおこの電極形成工程において、電極形成用露光マスク410での露光時に、水晶ウェハー202に形成されたアライメントマークAM(アライメントマーク12)と、電極形成用露光マスク410に備わるアライメントマークパターンAMP(アライメントマークパターン10)を位置合わせして露光を行い、電極を所定の位置に形成する。
図3は本発明のアライメントマークと電極形成用露光マスクに描画されるアライメントマークパターンの位置合わせ例を示した図である。図3(a)に示すように、本実施形態のアライメントマーク12とアライメントマークパターン10は、どちらも水晶の結晶軸に対して平行な直線からなる三角形であるが、水晶ウェハー202上に形成されたアライメントマーク12はエッチングによって広がっているので、アライメントマークパターン10に対して若干大きめに形成されている。
同じ形状のアライメントマーク12とアライメントマークパターン10を位置合わせするので、高い精度で位置合わせすることができ、水晶片に対して電極を所定の位置に精度良く形成することができる。その結果、振動バランスを崩すことなく安定した振動特性が得られ、高い信頼性を有する水晶デバイスを提供することができる。また、位置精度が高いので、非常に狭い領域に電極を形成することも可能であり小型化にも適している。
なお本実施形態では電極形成用露光マスク410のアライメントマークパターンAMPを、水晶片形成用露光マスク400のアライメントマークAMPと同じように、水晶の結晶軸に対して平行な直線からなる三角形にしたが、必ずしも電極形成用露光マスク410のアライメントマークパターンAMPをそのような三角形にする必要はない。
例えば、図3(b)に示すように円形が欠けた形状のアライメントマークパターン100であっても、アライメントマーク12と高い精度で位置合わせすることができる。
重要なのは、アライメントマークAMを形成するもとになる水晶片形成用露光マスク400のアライメントマークAMP(アライメントマーク10)が、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形(三角形)であることで、電極形成用露光マスク410のアライメントマークパターンAMPは、必ずしも水晶片形成用露光マスク400と同形状である必要はない。
なお、本実施形態では、アライメントマークAMを、水晶ウェハー202の水晶片352の領域とは別の領域に形成したが、水晶片352上の振動特性に影響しない部分に形成してもかまわない。
水晶片352上にアライメントマークAMが形成されていれば、水晶片の実装工程やパッケージング以降の工程にもこのアライメントマークAMをそのまま利用することができて非常に便利であり、より生産性が向上する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、板厚が200μmの水晶ウェハー200から水晶デバイスを製造した。先の実施形態と同様に、まず図7(a)に示すように、水晶ウェハー200上に上層から順にレジスト/金(Au)/クロム(Cr)の3層からなるマスク層300を成膜し、水晶片外形パターン450とアライメントマークパターンAMP(本実施形態では図1(
a)のアライメントマークパターン10)が描画された水晶片形成用露光マスク400を使って露光した後、レジストを現像、続けて金(Au)/クロム(Cr)をエッチングして、図7(b)に示すような、水晶片外形パターン350とアライメントマークパターンAMP(アライメントマークパターン10)が転写されたマスク層320を形成した。
次に、マスク層320で部分的に保護された水晶ウェハー200を70℃のバッファードフッ酸(BHF)で4時間エッチングし、その後、マスク層320をすべて剥離し、図8(a)に示すような、水晶片352とアライメントマークAMを備える水晶ウェハー202を形成する。なお4時間の水晶エッチング時間は、200μmの厚みの水晶ウェハー200を貫通させて水晶片352を形成するのに必要とされる時間から算出した。
本実施形態では、上述のように図1(a)に示す水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマークパターン10がマスク層320に形成されている。その結果、4時間の水晶エッチング工程後に形成されるアライメントマークAMは、アライメントマークパターン10と同じ形状、すなわち図1(c)に示すような水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマーク14にすることができた。
本発明の特徴は、2時間エッチング後のアライメントマーク12と4時間エッチング後のアライメントマーク14の形状が変化しない点である。本実施形態のように水晶ウェハー200の板厚が異なり、エッチング時間が異なったとしても、アライメントマークパターンAMP(アライメントマーク10)と同じ形状のアライメントマークAM(アライメントマーク12、14等)を得ることができる。
本特徴は、板厚がばらついた場合や、エッチング条件がばらついた場合にも有効である。なぜなら、仮に水晶ウェハー200の厚みやエッチング条件にばらつきが生じてエッチング時間が変動しても、アライメントマークAMは深さが変化するものの形状は同じに保たれるので、安定した高い精度で電極を位置合わせすることができるからである。
さらに、本発明のようにアライメントマークAMの形状を常に一定に作ることができれば、次の電極形成工程(図8(b))において、アライメントマークAMを画像処理によって自動的に認識して位置合わせを行うオートアライメント装置を用いることが可能であり、生産性を向上させる上で非常に有効である。
(第3の実施形態)
図2は、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる本発明のいくつかのアライメントマークパターンと、それらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。本実施形態では、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなるいくつかのアライメントマークパターンAMPを用いて、水晶エッチング後に形成されるアライメントマークAMの形状が変化しないかどうかを確認した。
まず図2(a)に示すように、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる逆三角形のアライメントマークパターン20を使って水晶デバイスを製造した。水晶エッチング工程において2時間エッチングを行うとアライメントマーク22が形成され、アライメントマークパターン20と同様に、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる逆三角形になることが確認できた。
その結果、電極形成工程において、同じ形状のアライメントマーク22とアライメントマークパターン20を精度良く位置合わせすることができ、水晶片に対して電極を所定の位置に正確に形成することができた。
次に図2(b)に示すように、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる六角形のアライメントマークパターン30を使って水晶デバイスを製造した。水晶エッチング工程において2時間エッチングを行うとアライメントマーク32が形成され、アライメントマークパターン30と同様に、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる六角形になることが確認できた。
その結果、電極形成工程において、同じ形状のアライメントマーク32とアライメントマークパターン30を精度良く位置合わせすることができ、水晶片に対して電極を所定の位置に正確に形成することができた。
次に図2(c)に示すように、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークパターン40を使って水晶デバイスを製造した。水晶エッチング工程において2時間エッチングを行うとアライメントマーク42が形成され、アライメントマークパターン40と同じ形状の水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形になることが確認できた。
その結果、電極形成工程において、同じ形状のアライメントマーク42とアライメントマークパターン40を精度良く位置合わせすることができ、水晶片に対して電極を所定の位置に正確に形成することができた。
図4は水晶の結晶軸のX軸に対して平行でない三角形及び六角形のアライメントマークパターンとそれらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。本実施形態では、さらに確認のために、図4(a)に示すような、水晶の結晶軸のX軸に対して平行でない直線からなる三角形のアライメントマークパターン120を使って水晶デバイスを製造した。水晶エッチング工程において2時間エッチングを行うとアライメントマーク122が形成されたが、アライメントマークパターン40とは異なった形状になり、アライメントマーク122は3つの角が丸まった三角形になってしまった。
その結果、電極形成工程において、アライメントマーク122とアライメントマークパターン120を精度良く位置合わせすることができなかった。
さらに、今度は図4(b)に示すような、水晶の結晶軸のX軸に対して平行でない直線からなる六角形のアライメントマークパターン130を使って水晶デバイスを製造した。水晶エッチング工程において2時間エッチングを行うとアライメントマーク132が形成されるが、この場合においてもアライメントマークパターン130とは異なった形状になり、アライメントマーク132は十二角形に近い形状になってしまった。
その結果、電極形成工程において、アライメントマーク132とアライメントマークパターン130を精度良く位置合わせすることができなかった。
以上のように、本発明によれば、アライメントマークパターンAMPとして、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線のみからなる多角形を用いることにより、電極を精度良く位置合わせすることができ、安定した振動特性で高い信頼性を有する小型の水晶デバイスを得ることができる。
本発明の、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる三角形のアライメントマークパターンと、その水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。 本発明の、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなるいくつかの多角形のアライメントマークパターンと、それらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。 本発明のアライメントマークと、電極形成用露光マスクに描画されるアライメントマークパターンの位置合わせ例を示した図である。 水晶の結晶軸のX軸に対して平行でない三角形及び六角形のアライメントマークパターンと、それらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。 従来の円形、十字形状、四角形のアライメントマークパターンと、それらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。 従来の、水晶の結晶軸のX軸に対して垂直な直線からなる三角形のアライメントマークパターンと、それらの水晶エッチング後のアライメントマークを示した図である。 一般的な水晶デバイスの製造方法におけるマスク層パターニング工程を示した図である。 一般的な水晶デバイスの製造方法における水晶エッチング工程及び電極形成工程を示した図である。
符号の説明
10、20、30、40、100、110、120、130、140、150、160
アライメントマークパターン
12、14、22、32、42、112、114、122、132、142、152、162 アライメントマーク
200、202 水晶ウェハー
300、320 マスク層
350、450 水晶片外形形状パターン
352 水晶片
400 水晶片形成用露光マスク
410 電極形成用露光マスク
460 電極パターン
500 電極層

Claims (3)

  1. 水晶片上に電極が形成され、所定の周波数で振動する水晶デバイスであって、
    前記水晶片上に、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークを有することを特徴とする水晶デバイス。
  2. 水晶片上に電極が形成され、所定の周波数で振動する水晶デバイスのフォトリソグラフィー法による製造方法であって、
    水晶ウェハー上に、前記水晶片の外形形状パターンと、水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークパターンとを有するマスク層を形成するマスク層パターニング工程と、
    前記水晶ウェハーをウェットエッチング法によって加工し、前記水晶片とアライメントマークを形成する水晶エッチング工程と、
    前記水晶ウェハーに形成されたアライメントマークと、露光マスクに備わるアライメントマークパターンとを位置合わせして露光して電極を形成する電極パターニング工程とを有することを特徴とする水晶デバイスの製造方法。
  3. 水晶片上に電極が形成され、所定の周波数で振動する水晶デバイスのフォトリソグラフィー法による製造に用いられる露光用マスクであって、
    水晶の結晶軸のX軸に対して平行な直線からなる多角形のアライメントマークパターンを有することを特徴とする露光用マスク。
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