JP5002304B2 - 水晶振動子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は基部に振動腕部が2本伸び出した音叉型の水晶振動子の製造方法に関する。
音叉型の水晶振動子は、小型、安価で低消費電力であることから、従来から腕時計の歩度を刻む信号源として採用され、更にその用途が広がろうとしている。
音叉型の水晶振動子は図10に示すように基部1に一対の振動腕部2a及び2bが設けられ、各振動腕部2a,2bにおける両主面には溝部31,32が夫々設けられている。また前記振動腕部2a,2bには、これらの溝部31,32及び各振動腕部2a,2bの屈曲振動に基づいた音叉振動を励起するための励振電極が設けられている。この音叉型振動子に電荷を与えた際に一方の振動腕部2aの側面及び他方の振動腕部2bの溝部31,32内が同電位となり、他方の振動腕部2bの側面及び一方の振動腕部2aの溝部31,32内が前述の振動腕部2aの側面等とは逆電位となるように励振電極は結線されている。そして各振動腕部2a,2bの間で、両主面と両側面とに生じる電界方向が逆向きとなり、各振動腕部2a,2bにおける長手方向での屈曲振動も逆方向となって音叉振動を生じる。
上述した水晶振動子は図11及び図12に示す製造方法によって製造される。先ず切り出された水晶ウエハ10を研磨加工して洗浄した後に(図11(a))、スパッタ法で金属膜11を形成する(図11(b))。この金属膜11は例えばクロム(Cr)の下地膜に金(Au)を積層したものが用いられる。
続いてこのような金属膜11の上にフォトレジストを例えばスプレー法で塗布した後、このフォトレジストを水晶片10の形状、即ち音叉形状のパターンとなるように露光及び現像し、音叉形状のレジストマスク12を形成する。そしてこの後にエッチングによって、レジストマスクで覆われていない金属膜11の部分を除去する(図11(c))。
次に上記金属膜11をマスクとしてフッ酸中にこの水晶ウエハ10を浸漬してウエットエッチングを行う。これによって水晶ウエハ10を音叉形状に成形する(図11(d))。
次に上記水晶片10上の金属膜11を除去し、ニッケル(Ni)層13と金(Au)層14とを順次スパッタ法によって全面に形成する(図12(a))。この後、フォトレジストを水晶片10の全面に塗布する(図12(b))。そしてフォトリソグラフィによりレジストマスク15に所望のパターンを形成する(図12(c))。しかる後、このレジストマスク15を介してNi層13及びAu層14のエッチングを行うことで、Au及びNiから成る2層構造の電極膜16に所望のパターンを形成する(図12(d))。
しかし、上述した水晶片10の製造工程において、特に水晶片10の表面に電極膜16を形成する工程において、次のような問題がある。フォトレジストを水晶片10の全面に塗布する際、図13に示すようにレジストの表面張力により水晶片10のエッジ部17(コーナー部)には水晶片10の主面に対してレジストがのりずらく、水晶片10のエッジ部17は水晶片10の主面よりもレジストの膜厚が薄くなってしまう。そのため図12(c)に示すようにレジストマスク15を介してNi層13及びAu層14をエッチングする際に、水晶片10のエッジ部17のNi層13及びAu層14もレジストマスク15と共にエッチングされてしまい、エッジ部17の電極が断線し、結果的にCI(クリスタルインピーダンス)値が劣化してしまうという問題がある。
また特許文献1には、水晶片の叉部の側端面や基部の側端面に塗布されたフォトレジストに対して十分に露光することができず、側端面において電極間がショートするのを防ぐために、水晶片の叉部の側端面や基部の側端面を、上面あるいは下面に対して垂直な方向に対して5〜20度の傾斜を有する傾斜面が上面及び下面から厚さ方向の中央部において互に交差するように外側に凸になるように形成することで、この側端部に塗布されたフォトレジストを確実に感光させることが記載されているが、この発明は上述した課題を解決するものでない。
特開2001−156584(段落0029、図3)
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、音叉型の水晶振動子において、水晶片の外形ライン(縁部)における電極の断線を防ぐことを目的とする。
また本発明の水晶振動子の製造方法は、水晶のX軸に沿って切り出された水晶ウエハを、レジストマスクを用いて所定の水晶片の形状に加工し、続いて水晶片の表面に溝部を形成する工程と、
前記工程が終わった状態では、前記水晶片の主面に水晶エッチングする際にマスクにしていた金属膜が残っており、またこの金属膜の上にレジスト膜が残っており、この状態において、前記水晶片の外形寸法よりも一回り小さい外形のパターン以外のレジスト膜と、前記溝部の外形寸法よりも一回り大きいレジスト膜を剥離する工程と、
その後、このレジスト膜が剥離した箇所の金属膜をエッチングする工程と、
前記水晶片をエッチング液に接触させ、Z軸方向のエッチング速度がX軸方向のエッチング速度よりも大きいことを利用して、前記金属膜が覆われていない水晶片の縁部及び溝部の縁部に段部を形成する工程と、
前記レジスト及び金属膜を剥離し、続いて水晶片の全周に亘って金属膜を形成する工程と、
次に水晶片の全周に亘って金属膜を覆う領域を備えたレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて、前記金属膜をエッチングして電極パターンを形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
さらに本発明の水晶振動子の製造方法は、水晶のX軸に沿って切り出された水晶ウエハを、レジストマスクを用いて所定の水晶片の形状に加工し、続いて水晶片の表面に溝部を形成する工程と、
前記工程が終わった状態では、前記水晶片の主面に水晶エッチングする際にマスクにしていた金属膜が残っており、またこの金属膜の上にレジスト膜が残っており、この状態において、水晶片の外形においては水晶片の幅よりも金属膜の幅が短くなるように、溝部においては溝部のパターン幅が広がる方向に、金属膜をエッチングする工程と、
前記水晶片をエッチング液に接触させ、Z軸方向のエッチング速度がX軸方向のエッチング速度よりも大きいことを利用して、前記金属膜が覆われていない水晶片の縁部及び溝部の縁部に段部を形成する工程と、
前記レジスト及び金属膜を剥離し、続いて水晶片の全周に亘って金属膜を形成する工程と、
次に水晶片の全周に亘って金属膜を覆う領域を備えたレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて、前記金属膜をエッチングして電極パターンを形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
また本発明の水晶振動子の製造方法は、水晶エッチングによって、外形の形成、および振動部に溝を形成する振動子の場合は溝部の形成が終わった状態において、
水晶片の主面に、水晶エッチング処理を行う際にマスクにしていた金属膜、または新たに形成した金属膜が残っており、金属膜の上にはレジスト膜が残っていない状態においては、
当該金属膜の上に新たにレジスト膜を形成する工程と、
次に水晶片の主面の外形寸法よりも一回り小さい(数μm程度内側にくるように)外形のパターン以外のレジスト膜と、溝パターンよりも一回り大きいレジスト膜とを剥離する工程と、
レジスト膜が剥離された個所の金属膜を除去する工程と、
その後、水晶エッチングによって、金属膜が剥離された個所の水晶を深さ方向に例えば5μm程度水晶エッチングすることで、水晶片の縁部が一段以上の多段形状となることを特徴とする。
さらに水晶振動子の製造方法は、水晶エッチングによって、外形の形成、および振動部に溝を形成する振動子の場合は溝部の形成が終わった状態において、
水晶片の主面にのみ水晶エッチング処理を行う際にマスクにしていた金属膜が残っており、当該金属膜の上にはレジスト膜が残っている状態においては、
水晶幅よりも、外形においては金属幅を細く、溝部においては溝パターン幅が広がる方向に、金属膜をエッチングする(片側数μmづつ)工程と、
その後、前記処理によって、金属膜が剥離されあらたに水晶面が現われた個所に対して、深さ方向に例えば5μm程度水晶エッチングすることで、水晶片の縁部が一段以上の多段形状となることを特徴とする。
また前記水晶片の縁部が一段以上の多段形状となった状態において、
全てのレジスト膜及び金属膜を剥離し、続いて水晶片の全周に亘って金属膜を形成する工程と、
次に水晶片の全周に亘って金属膜を覆う領域を備えたレジスト膜を形成する工程と、
電極パターンとなる個所のレジスト膜を残し、それ以外のレジスト膜を剥離する工程と、
レジスト膜が剥離された個所の金属膜を剥離する工程と、
レジスト膜を全て剥離する工程によって、電極パターンが形成されることになる。
本発明によれば、水晶片の縁部に段部を形成しているので、前記水晶片の表面に電極膜をパターニングするときに縁部においても電極膜上にレジストが載りやすい。そのため縁部において電極膜がレジスト膜により確実に保護されるので、当該部分の断線を防止でき、CI値の劣化を防ぐことができる。
また本発明によれば、縁部にレジストが載りやすいため、従来ならば縁部にしっかりとレジストを形成する際に水晶片の主面に必要以上に厚いレジスト層を形成していたが、本発明では縁部には金属膜への保護膜として十分な厚さのレジスト層を形成できるため、レジスト層に対して電極パターンを精度良く形成することができる。
本発明の実施の形態について説明する。この実施の形態に係る水晶振動子の構造に関しては、水晶片の外形ライン及び溝部の外形ラインに沿って段部を形成している他は従来技術の項のところで図10を用いて説明した水晶振動子と同一であるため、同一である部分の説明は省略する。
図1に示すように、基部1から振動腕部2a,2bが2本伸び出して音叉型に形成された水晶片の外形ライン(縁部)に沿って段部4が形成されている。また各振動腕部2a,2bにおける両主面に形成された溝部31,32にも、溝部31,32の外形ライン(縁部)に沿って段部が形成されている。この段部4の深さは、1μm〜5μmが好ましく例えば5μmに設定されている。この水晶振動子には、一対をなす一方の電極と他方の電極とが存在する。先ず振動腕部2aに着目すると、振動腕部2aの2つの溝部31,32の内面全体とこれら溝部31,32の間とに一方の励振電極41が形成されている。即ち、溝部31,32の間に相当するいわば橋部に形成された励振電極41により、振動腕部2aの各溝部31,32内の励振電極41同士が互に接続されている。そしてこの振動腕部2aの両側面21,21と、主面22,22(表側及び裏側)における先端側の第2の溝部31よりも上方部位と、には他方の励振電極51が形成されている。更にまた振動腕部2aにおける先端部には、その重量を調整することにより発振周波数を調整するための図示しない金属膜である調整用錘が設けられている。この調整用錘50は励振電極51の一部をなすものであるが、その他の部位の電極とは例えば膜厚や電極材料を変えている。なお、図1において励振電極41,51は図面を見え易くするために斜線と黒の点在領域とを使い分けて表している。従って、図1の斜線は水晶片の断面を示すものではない。
また振動腕部2bに着目すると、振動腕部2bの2つの溝部31,32の内面全体と、これら溝部31,32の各々の間と、に他方の励振電極51が形成されている。そしてこの振動腕部2bの両側面21,21と、主面22,22(表側及び裏側)における先端側の第2の溝部31よりも上方部位と、には一方の励振電極41が形成されている。なお、振動腕部2aにおける先端部においても、同様にその重量を調整することにより発振周波数を調整するための図示しない調整用錘が設けられている。また振動腕部2a,2bに設けられた電極の配置は、励振電極41,51が互に逆の関係であることを除くと互に同一である。そしてこれら一方の励振電極41同士が電気的に接続されるように基部1の表面に引き出し電極42からなる電極パターンが形成されていると共に、他方の励振電極51同士が接続されるように基部1の表面に引き出し電極52からなる電極パターンが形成されている。
次に、図1に示す水晶振動子の製造方法について図2〜図5を参照しながら説明する。なお、水晶のX軸に沿って切り出された水晶ウエハ10を、レジストマスクを用いて所定の水晶片の形状に加工し、続いて水晶片の表面に溝部を形成する工程は、フォトリソグラフィとエッチングとを組み合わせた周知の手法で行われるため、説明を省略し、次の工程から説明するものとする。また図2及び図3は振動腕部2a,2bの先端部断面を示しており、図4及び図5は溝部31,32が形成されている振動腕部2a,2bの部位の断面を示している。
図2〜図5を参照しながら製造工程を段階的に説明する。例えばフッ酸によるエッチングにより水晶片10の表面に溝部31,32を形成する工程においてマスクにしていた金属膜が残っており、当該金属膜の上にはレジスト膜が残っている状態(図2(a)及び図4(a))においては、先ずレジスト膜剥離液によって水晶片10の主面の外形寸法よりも一回り小さい外形のパターン以外のレジスト膜15と、溝部31,32の外形寸法よりも一回り大きいレジスト膜15、つまり水晶片10の縁部のレジスト膜15を剥離する(図2(b)及び図4(b))。レジストは剥離用の薬液(例えばレジストパターンの形成工程で用いる現像液など)に浸漬するとエッジから溶解していく性質を利用し、水晶片10を薬液に浸漬する時間をコントロールすることにより実施できる。
しかる後、このレジスト膜15が剥離した箇所のNi層13及びAu層14をエッチングする(図2(c)及び図4(c))。このエッチングは例えば水晶片10をヨウ化カリウム(KI)溶液からなるエッチング液に浸漬することで行われる。
そしてNi層13及びAu層14が形成されている水晶片10を例えばフッ酸からなるエッチング液に接触させる。当該水晶片10は水晶のX軸に沿って切り出されているので、Z軸方向のエッチング速度がX軸方向のエッチング速度よりも大きいことを利用して、Ni層13及びAu層14が覆われていない水晶片の縁部及び溝部31,32の縁部に例えば1段あるいは複数段の段部4が形成される(図2(d)及び図4(d))。しかる後、水晶片10の両主面(表面及び裏面)に形成されているレジスト膜15、Ni層13及びAu層14を剥離し、続いて水晶片10の全周に亘ってNi層13とAu層14とを順次スパッタ法によって形成する(図3(a)及び図5(a))。
この後、例えばスプレー法でフォトレジストを水晶片10の全面に塗布する(図3(b)及び図5(b))。そしてフォトリソグラフィにより電極パターンとなるレジスト膜18以外のレジスト膜18を除去する(図3(c)及び図5(c))。しかる後、レジスト膜18が除去された箇所のNi層13及びAu層14をエッチングする。そして薬液によってレジスト膜18を全て剥離することで、Au及びNiから成る2層構造の電極膜16からなる電極パターンが形成される(図3(d)及び図5(d))。
また例えばフッ酸によるエッチングにより水晶片10の表面に溝部31,32を形成する工程においてマスクにしていた金属膜が残っているか、または新たに形成した金属膜が残っており、そして金属膜の上にはレジスト膜が残っていない状態においては、先ず水晶片10の両主面(表面及び裏面)にレジスト膜15を形成する。そして上述した図2及び図4に示す工程を経ることで水晶片の縁部及び溝部31,32の縁部に例えば1段あるいは複数段の段部4が形成されることになる。
また次のようにして水晶片10の縁部に段部4を形成してもよい。例えばフッ酸によるエッチングにより水晶片10の表面に溝部31,32を形成する工程においてマスクにしていた金属膜8が残っており、当該金属膜8の上にはレジスト膜81が残っている状態(図6(a)及び図7(a))においては、先ず水晶片10をヨウ化カリウム(KI)溶液からなるエッチング液に浸漬する。これにより金属膜8がエッチングされるが、図6(a)及び図7(a)の状態においては金属膜8の縁部がエッチング液に接触するので水晶片10の幅よりも外形において金属膜8の幅が短くなるように、溝部31,32においては溝部31,32のパターン幅が広がる方向に、金属膜8がエッチングされる(図6(b)及び図7(b))。しかる後、水晶片10をフッ酸からなるエッチング液に接触させることで、金属膜8が覆われていない水晶片10の縁部及び溝部31,32の縁部に段部4が形成される(図6(c)及び図7(c))。そして上述と同様にして水晶片10の全周に亘ってAu及びNiから成る2層構造の電極膜16からなる電極パターンが形成される。なお、図6は図1において振動腕部2a,2bの先端部断面を示しており、図7は図1において振動部2a,2bに形成されている溝部31,32箇所の断面を示している。
上述の実施の形態によれば、水晶片10の表面に電極膜16を形成する工程において、フォトレジストを水晶片10の全面に塗布する際、図8(a)及び図8(b)に示すように水晶片10の外形ライン及び溝部31,32の外形ラインに沿って段部4が形成されていることから、水晶片10及び溝部31,32のエッジ部(コーナー部)17にレジストが載り易くなるため、つまり水晶片10及び溝部31,32のエッジ部17におけるレジストの膜厚が厚くなるため、図3(c)及び図5(c)に示すようにレジスト膜18を介してNi層13及びAu層14をエッチングする際に、水晶片10及び溝部31,32のエッジ部17のNi層13及びAu層14はエッチングされないので、レジスト膜18によりこれら金属膜をエッチング液から確実に保護することができ、エッジ部17の電極の断線を防ぐことができる。その結果、CI(クリスタルインピーダンス)値の劣化を防ぐことができる。
また本発明によれば、エッジ部17にレジストが載りやすいため、従来ならばエッジ部17にしっかりとレジストを形成する際に水晶片10の主面に必要以上に厚いレジスト層を形成していたが、本発明ではエッジ部17には金属膜への保護膜として十分な厚さのレジスト層を形成できるため、レジスト層に対して電極パターンを精度良く形成することができる。
また本発明は、水晶片10に溝部を形成していないものにも適用することができる。さらに本発明は、水晶のX軸に沿って切り出された水晶ウエハに限定されるものではない。この場合、水晶片10の縁部及び溝部の縁部に段部4を形成する工程では、例えばレーザー加工により水晶片10の縁部及び溝部の縁部に段部4を形成してもよいし、あるいは機械的研削によって段部4を形成してもよい。この場合段部4は一段でもよいし、複数段形状としてもよい。
また上述した水晶振動子は、例えば図9に示すように、SMD(Surface Mounted Device)構造のセラミックスからなるパッケージに格納される。上述した音叉型の水晶振動子70は、このパッケージ7内の台座71部分に基部1の引き出し電極42,52が導電性接着材7dにより固定され、振動腕部2a,2bがパッケージ7内部の空間に伸び出した状態で横向きに配置されている。引き出し電極42,52は、台座71の表面に配線された導電路72,73(73は紙面奥側の導電路である)によりパッケージ7の外部底面の長手方向に対向するように設けられた電極74,75に接続されている。この水晶振動子パッケージは、発振回路の回路部品が搭載されている図示しない配線基板に搭載され、これにより水晶発振器が構成される。
本発明の実施の形態に係る音叉型水晶振動子の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 前記水晶片のエッジ部の拡大を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る音叉型水晶振動子を格納した水晶振動子パッケージの一例を示す概略縦断面図及び裏面図である。 音叉型水晶振動子の一例を示す概略平面図である。 従来の水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 従来の水晶片の製造方法を示す概略断面図である。 前記水晶片のエッジ部の拡大を示す説明図である。
符号の説明
1 基部
2a,2b 振動腕部
7 パッケージ
10 水晶片
11 金属膜
12 レジスト膜
13 Ni層
14 Au層
15 レジスト膜
16 電極膜
17 エッジ部
18 レジスト膜
31,32 溝部
4 段部
41,51 励振電極
42,52 引き出し電極

Claims (5)

  1. 水晶のX軸に沿って切り出された水晶ウエハを、レジストマスクを用いて所定の水晶片の形状に加工し、続いて水晶片の表面に溝部を形成する工程と、
    前記工程が終わった状態では、前記水晶片の主面に水晶エッチングする際にマスクにしていた金属膜が残っており、またこの金属膜の上にレジスト膜が残っており、この状態において、前記水晶片の外形寸法よりも一回り小さい外形のパターン以外のレジスト膜と、前記溝部の外形寸法よりも一回り大きいレジスト膜を剥離する工程と、
    その後、このレジスト膜が剥離した箇所の金属膜をエッチングする工程と、
    前記水晶片をエッチング液に接触させ、Z軸方向のエッチング速度がX軸方向のエッチング速度よりも大きいことを利用して、前記金属膜が覆われていない水晶片の縁部及び溝部の縁部に段部を形成する工程と、
    前記レジスト及び金属膜を剥離し、続いて水晶片の全周に亘って金属膜を形成する工程と、
    次に水晶片の全周に亘って金属膜を覆う領域を備えたレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて、前記金属膜をエッチングして電極パターンを形成する工程と、を備えたことを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  2. 水晶のX軸に沿って切り出された水晶ウエハを、レジストマスクを用いて所定の水晶片の形状に加工し、続いて水晶片の表面に溝部を形成する工程と、
    前記工程が終わった状態では、前記水晶片の主面に水晶エッチングする際にマスクにしていた金属膜が残っており、またこの金属膜の上にレジスト膜が残っており、この状態において、水晶片の外形においては水晶片の幅よりも金属膜の幅が短くなるように、溝部においては溝部のパターン幅が広がる方向に、金属膜をエッチングする工程と、
    前記水晶片をエッチング液に接触させ、Z軸方向のエッチング速度がX軸方向のエッチング速度よりも大きいことを利用して、前記金属膜が覆われていない水晶片の縁部及び溝部の縁部に段部を形成する工程と、
    前記レジスト及び金属膜を剥離し、続いて水晶片の全周に亘って金属膜を形成する工程と、
    次に水晶片の全周に亘って金属膜を覆う領域を備えたレジストマスクを形成し、このレジストマスクを用いて、前記金属膜をエッチングして電極パターンを形成する工程と、を備えたことを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  3. 水晶エッチングによって、外形の形成、および振動部に溝を形成する振動子の場合は溝部の形成が終わった状態において、
    水晶片の主面に、水晶エッチング処理を行う際にマスクにしていた金属膜、または新たに形成した金属膜が残っており、金属膜の上にはレジスト膜が残っていない状態においては、
    当該金属膜の上に新たにレジスト膜を形成する工程と、
    次に水晶片の主面の外形寸法よりも一回り小さい外形のパターン以外のレジスト膜と、溝パターンよりも一回り大きいレジスト膜とを剥離する工程と、
    レジスト膜が剥離された個所の金属膜を除去する工程と、
    その後、水晶エッチングによって、金属膜が剥離された個所の水晶を深さ方向に水晶エッチングすることで、水晶片の縁部が一段以上の多段形状となることを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  4. 水晶エッチングによって、外形の形成、および振動部に溝を形成する振動子の場合は溝部の形成が終わった状態において、
    水晶片の主面に水晶エッチング処理を行う際にマスクにしていた金属膜が残っており、当該金属膜の上にはレジスト膜が残っている状態においては、
    水晶幅よりも、外形においては金属幅を細く、溝部においては溝パターン幅が広がる方向に、金属膜をエッチングする工程と、
    その後、前記処理によって、金属膜が剥離されあらたに水晶面が現われた個所に対して、深さ方向に水晶エッチングすることで、水晶片の縁部が一段以上の多段形状となることを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  5. 前記水晶片の縁部が一段以上の多段形状となった状態において、
    全てのレジスト膜及び金属膜を剥離し、続いて水晶片の全周に亘って金属膜を形成する工程と、
    次に水晶片の全周に亘って金属膜を覆う領域を備えたレジスト膜を形成する工程と、
    電極パターンとなる個所のレジスト膜を残し、それ以外のレジスト膜を剥離する工程と、
    レジスト膜が剥離された個所の金属膜を剥離する工程と、
    レジスト膜を全て剥離する工程によって、電極パターンが形成されることを特徴とする請求項またはに記載の水晶振動子の製造方法。
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