JP5158706B2 - 水晶振動子の製造方法及び水晶振動子並びに電子部品 - Google Patents

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本発明は、水晶片に励振電極及び引き出し電極が形成された水晶振動子の製造方法及び水晶振動子並びに電子部品に関する。
水晶振動子は、水晶片と、その水晶片の両面に各々設けられた励振電極とを有する素子であり、前記励振電極に電圧を印加すると、水晶の圧電逆効果によって結晶振動が励起される特性を利用し、周波数や時間の基準源として発振器等の電子部品に広く用いられている。この際、水晶により構成されたウエハWから水晶片を形成するにあたり、図13に示すように、水晶片11とウエハWとを接続する接続部10が残るように、水晶片11の形成領域の周に沿ってウエハの表裏を貫通する貫通溝12を形成し、続いて各水晶片11が前記接続部10によりウエハWに固定された状態で、前記貫通溝12を利用して水晶片11の表裏に跨る電極(励振電極及び引き出し電極)を形成し、この後ウエハWから当該水晶片11を切り離すことが検討されている。
この際、ウエハWを構成する水晶としては、水晶振動子が常温付近に使用されるにあたって良好な周波数安定性が得られる等の利点があることからATカットされた水晶が用いられる。そして前記水晶片11の外形を形成するときには、ウエハWにおける水晶層の表面及び裏面に、当該水晶層をエッチングするためのマスクとなる金属膜を夫々成膜し、この金属膜の表面にレジスト膜を形成する。そしてこのレジスト膜に、前記水晶片の形成領域に沿ったマスクパターンを形成した後、前記ウエハWを例えばフッ酸を含む溶液に浸漬させることにより、マスクパターンが形成された領域をエッチングにより除去し、こうして各水晶片の周囲に貫通溝を形成することによって水晶片の外形が形成される。
この後既述のように各水晶片11に対して電極が形成された後、各水晶片11をウエハWから治具で挟んで折ったり、若しくは吸着ノズルでピックアップすることにより折り取って切り離すことが行われる。この際この折り取り作業を容易にするために、前記接続部10には水晶片11の外形に沿って切り離し用溝部13が形成されている。この切り離し用溝部13は、例えば前記接続部10の基端側(水晶片11側)における水晶片11の外形線14に沿って貫通溝12から接続部10の内側に向けて形成されており、この切り離し用溝部13が形成された領域は、接続部10における他の領域よりも幅狭となることから、折り取り易くなっている。この切り離し用溝部13も貫通溝12の形成時に同時にエッチングにより形成される。
しかしながら前記水晶片11の折り取り作業では、例えば作業者が前記きり離し用溝部13が形成された領域を目印にして手作業にて各水晶片11の折り取り作業を行っているので、水晶片11の折り取り状態にばらつきが生じ、例えば図13に示すように、切り離し用溝部13の外側で折り取られてしまい、接続部10の一部が残った状態で水晶片11が切り離される場合もある。このように水晶片11の外形から一部が飛び出た状態になると、水晶片11が予め設定されていた大きさよりも大きくなってしまうため、後の工程において当該水晶片11をパッケージに収納する際に、所定の位置に収納できなくなったり、パッケージに設けられた電極との接触が悪くなって、電気的特性が悪化してしまうという等の問題が発生するおそれがある。この際、近年においては、パッケージ型水晶振動子の薄型化、小型化が要求される傾向にあるため、水晶片11の外形が多少大きくなったとしても収納できるように、予めパッケージにおける水晶片11の収納領域に余裕を持たせておくという発想は得策ではない。
さらにパッケージ型水晶振動子の薄型化、小型化に伴い、次のような問題も懸念されている。つまりパッケージの大きさに合わせて水晶片11の大きさもより小型化される傾向にあるが、水晶片11が小さくなると励振電極や引き出し電極の形成領域が小さくなってしまうので、励振電極及び引き出し電極を合わせた電極部分のトータルの表面積も小さくなる。このため電極や外形の寸法に制約ができてしまい、特性(フィルタ特性)の条件出しが困難になってしまう。
そこで本発明者らは、水晶片11をウエハWから切り離す際に、水晶片11が予め設定された大きさよりも大きくならないように、前記切り離し用溝部13を水晶片11の外形線14よりも内側に形成すると共に、引き出し電極の形成領域を大きくすることができる構造について検討している。この際水晶片11の表面及び裏面についてはこれ以上引き出し電極形成領域については大きくすることは難しいため、水晶片11の側面を利用して引き出し電極の形成領域を大きくすることを検討している。
ところで前記水晶片の切り離し用の切り込み部を水晶片の外形よりも内側に形成する構成としては、特許文献1に提案されている。しかしながらこの特許文献1の構成は音叉型水晶振動子を対象としており、水晶片の形状自体が異なるものである上、音叉型水晶振動子は水晶片の側面に引き出し電極を形成する構成ではないので、水晶片の側面を利用して引き出し電極の形成領域を大きくするという点については想定されておらず、特許文献1によっても本発明の課題を解決することはできない。
特開2003−198303号公報
本発明は、このような事情の下になされたものであり、その目的は、水晶片を外形が大きくならないように水晶基板から切り離すことができる技術を提供することにある。また本発明の他の目的は、引き出し電極の形成領域を増大させることができる技術を提供することにある。
このため本発明は、矩形状の水晶片と、この水晶片に形成された励振電極及び引き出し電極と、を備えた水晶振動子を製造する方法において、
水晶基板に、前記水晶片の一辺と水晶基板とを当該一辺の中央部1カ所にて接続する接続部を除いて当該水晶片の外形に沿って設けられる外形形成用貫通溝と、前記接続部の両側において互いに対向するように前記水晶片に進入して伸びる切り込み貫通溝と、この切り込み貫通溝同士の間に、前記水晶片を前記水晶基板から切り離す位置を規制するために設けられる切り離し用貫通溝とを、前記水晶基板に対してウェットエッチングを行うことにより形成する工程と、
次いで前記接続部の両側にて水晶片の一面から、前記一辺の側面及び前記切り込み貫通溝に臨む前記水晶片の側面を介して、水晶片の他面に亘って引き出し電極を形成し、水晶片における引き出し電極よりも前記一辺とは反対側の領域に励振電極を形成する工程と、
次いでこれら励振電極及び引き出し電極が形成された水晶片を前記切り離し用貫通溝が形成された位置において前記水晶基板から切り離す工程と、を含み、
前記切り離し用貫通溝は、前記切り込み貫通溝における水晶片の中央側の先端部から、前記接続部における幅方向中央部に向かって食い込むように形成されていることを特徴とする。
また本発明の水晶振動子は、既述の手法により形成されたことを特徴とし、本発明の電子部品はこのような水晶振動子を含むことを特徴とする。
本発明においては、水晶片を水晶基板に接続部により接続された状態で多数配列して形成し、その後水晶片を水晶基板から折り取って個片化するにあたり、水晶片に進入した位置において前記水晶片を切り離す位置を規制するために切り離し用貫通溝を形成したので、水晶片を外形が大きくならないように水晶基板から切り離すことができ、その外形線よりはみ出た部分が発生しない水晶片を得ることができる。また前記水晶片に進入する切り込み貫通溝を形成し、これにより形成される水晶片の側面に引き出し電極を形成しているので、水晶片を大きくせずに、前記引き出し電極の形成領域を増大させることができる。
本発明の一実施の形態について以下に説明する。先ずATカットされた水晶より構成される基板であるウエハWから、本発明の水晶振動子を製造する方法について、図1〜図5を参照しながら説明する。図1(a)は前記ウエハWの表面を示している。図中点線で囲まれる領域は水晶振動子が形成される領域101〜103を示しており、各領域はウエハWの結晶軸であるX軸及びZ´軸に並行する線分により囲まれる四角形の領域として設定される。この例ではZ´軸についてウエハWを表側から見た右側を+Z方向、左側を−Z方向と夫々呼ぶ。また水晶振動子2が形成される領域は、図中鎖線で囲まれるデバイス形成領域100全体に亘り、後述する各処理はこのデバイス形成領域100全体に対して行なわれる。
先ず水晶振動子を製造するにあたり、前記デバイス形成領域100に対して、水晶振動子を構成する水晶片が所望の周波数特性を備えるように、水晶振動子形成領域101〜103の厚さを調整する工程が実施される。図2は、前記ウエハWに各処理が行われることにより、当該ウエハWにおける水晶振動子形成領域101,102の縦断面が変化する様子を示している。図2(a),(b)に示すように、ウエハWの水晶層20の表面に、エッチングのマスクとなるCr及びAuからなる金属膜31,32を成膜し、次いで図2(c)に示すように、この金属膜31,32の上にレジスト膜33,34を夫々成膜する。ウエハWは、各領域101,102の形状に応じたパターンマスクを用いて露光された後、現像され、各領域101,102におけるレジスト膜33が除去される。続いて除去されずに残ったレジスト膜33をマスクとして各領域101,102における金属膜31がエッチングされて除去される(図2(d)参照)。然る後、水晶層20から形成される水晶片21が所望の周波数特性を備えるように、金属膜31をマスクとして領域101,102における水晶層20がエッチングされ、当該水晶層20の厚さが調整される(図2(e)参照)。前記エッチング後、例えばウエハWの表面側のレジスト膜33、裏面側の金属膜32及びレジスト膜34が剥離され、水晶層20に対してその周波数特性の確認が行われる(図2(f)参照)。
続いて水晶振動子形成領域101を例にして、水晶片21の外形を形成する工程について説明する。この工程では、先ず図3(a)に示すように、前記周波数特性の確認が行われたウエハWの表面に、水晶片21の外形を形成するために行うエッチングのマスクとなるCr及びAuからなる金属膜41を例えばスパッタにより成膜し、この金属膜41の上にレジスト膜42を成膜する。次いでこのレジスト膜42が露光、現像され、当該レジスト膜42に、水晶片21の外形用開口領域の形状に対応した所定のレジストパターンが形成され、続いてこのレジストパターンに沿って金属膜41をエッチングして、金属膜41に水晶層20が露出される開口領域51が形成されたエッチングのマスク5が形成される(図1(b)、図3(b)参照)。
この際前記マスク5における前記開口領域51は、図4に示すように、前記水晶片21の一辺と当該ウエハWとを接続する接続部22を除いて当該水晶片21の外形に沿って形成される外形形成用貫通溝61と、前記接続部22の両側において互いに対向するように水晶片21に進入して伸びる切り込み貫通溝62と、この切り込み貫通溝62同士の間に、前記水晶片21をウエハWから切り離す位置を規制するために設けられる切り離し用貫通溝63の形状に形成される。
ここで前記切り込み貫通溝63が水晶片21に進入するとは、図4に示すように、水晶片21における接続部22が設けられた一辺21aにて、接続部22を除いた辺に沿って形成される外形線Aから水晶片21側に入り込むように形成されることをいう。また外形形成用貫通溝61の幅は例えば水晶片の厚みの1〜2倍程度の大きさ、切り込み貫通溝62の幅は例えば3〜30μm程度に形成され、前記切り込み貫通溝62における前記水晶片21に進入する長さ方向の大きさL1は、切り込み貫通溝62が後述する引き出し電極が形成される領域よりも水晶片21の前記一辺21a側に寄った位置に形成される。
続いてウエハWは例えばエッチング液であるフッ酸を含む溶液に浸漬されてマスク5のパターンに沿って水晶層20がエッチングされ、こうしてマスク5の開口領域51の形状に溝部が徐々に形成されていく(図3(c)参照)。さらに水晶層20のエッチングが進行して、水晶片21の周囲に外形形成用貫通溝61、切り込み貫通溝62、切り離し用貫通溝63が形成され、水晶片21の外形が形成される(図3(d)参照)。この後、レジスト膜42と金属膜41が除去される。
続いて図5及び図6を参照して、水晶片21に励振電極及び引き出し電極を形成して水晶振動子2を製造する工程について説明する。なお図4、図5(a)では、図3(d)の工程の後にレジスト膜42と金属膜41とが除去された状態におけるウエハWの表面及び縦断面の様子を夫々示している。この電極を形成する工程では先ず図5(b)に示すように、水晶片21の周囲、つまり水晶片21の表面、裏面及び側面に、励振電極及び引き出し電極を構成する導電性膜71,72を形成する。この導電性膜71,72としては、例えばCr膜を下層にAu膜を上層にした積層膜等が用いられ、例えばウエハWの表面及び裏面側から蒸着あるいはスパッタリングにより形成される。ここで導電性膜71,72は外形形成用貫通溝61を介して水晶片21の側面に形成されると共に、切り込み貫通溝62により形成される側面にも形成される。
続いて前記導電性膜71,72の上にレジスト膜73,74が形成される。このレジスト膜73,74の形成は、例えばウエハWの表面及び裏面側から、例えば静電スプレー法等によりウエハWに対してレジスト液を噴霧することにより行われる。ここでレジスト膜は外形形成用貫通溝61を介して水晶片21の側面に形成され、また切り込み貫通溝62に形成される水晶片21の側面にも形成される。次いでこのレジスト膜73,74は露光、現像されることにより、水晶片21の励振電極及び引き出し電極の形状に夫々対応するように成形され、所定のレジストパターンが形成される(図5(c)参照)。
次いで図5(d)に示すようにレジスト膜73,74をマスクとして導電性膜71,72をエッチングし、励振電極及び引き出し電極を形成する。然る後、レジスト膜73,74を除去し、図5(e)、図6に示すように、例えば切り離し用貫通63における水晶片21側に寄った切り離し線Bから折り取ることにより水晶片21をウエハWから切り離して個片化し、こうして水晶片21に励振電極や引き出し電極が形成された水晶振動子2が製造される。この際前記水晶片21の折り取り作業は、例えば既述のように、各水晶片21をウエハWから治具で挟んで折ったり、若しくは吸着ノズルでピックアップすることにより折り取ることによりが行われる。
ここで図6〜図8を参照して水晶振動子2の構造について説明するが、図7(a),(b)は夫々水晶振動子2の表面及び裏面を示していて、当該水晶振動子2の表面及び裏面は夫々同様のレイアウトとなるように構成されている。水晶片21における接続部22が形成された領域は、既述の手法により水晶片21がウエハWから切り離されることにより、前記一辺21aから水晶片21の内側に入り込むように凹部23として構成される。この水晶片21の表面中央と裏面中央には夫々一対の励振電極24,25が形成されると共に、これら励振電極24,25には夫々引き出し電極26,27が励振電極24,25と一体的に形成されている。これら引き出し電極24,25は夫々水晶片21の前記一辺21a側に展伸され、水晶片21の側面を介して水晶片21の裏面(表面)に跨るように形成されると共に、前記凹部23における内側面23a,23bを介して水晶片21の裏面(表面)に跨るように形成されている。
ここで前記水晶振動子2では、前記凹部23のX方向の両側方に引き出し電極26,27が形成されており、前記凹部23におけるX方向の幅L2は、水晶振動子2のX方向の幅Lに対して1/5〜1/10程度に設定することが好ましいい。また前記凹部23の長さ方向(Y方向)の大きさは、既述のように前記切り込み貫通溝62が引き出し電極26,27の形成領域よりも内側(水晶片21の中央側)に入り込まないように、この切り込み貫通溝62がこれら引き出し電極26,27よりも水晶片21の前記一辺21a側に寄った位置に形成されるような大きさに設定される。
このような水晶振動子2は、図9に示すようなセラミック製のベース体81と金属製の蓋体82とからなるパッケージ8内に収納される。前記ベース体81と蓋体82とは、例えば溶接材からなるシール材を介してシーム溶接され、その内部は真空状態となっている。前記引き出し電極26,27は、パッケージ8内に設けられた一対の電極83と導電性接着剤84を介して電気的に接続されている。図中85はパッケージ8の下部に設けられた電極であり、パッケージ8内の配線を介して前記電極83に電気的に接続されている。このように構成されたパッケージ型水晶振動子の発振動作は、パッケージ8の下部に設けられた電極85、パッケージ8内に設けられた電極83、引き出し電極26,27を通って、水晶片21の励振電極24,25に電圧が印加されることで起こる。
このような水晶振動子2では、切り離し用貫通溝63が水晶片21の外形線Aよりも内側に形成されているので、水晶片21をウエハWから切り離す際に、仮に切り離し用貫通溝63の外側で折り取られ、接続部22の一部が残った状態で水晶片21が折り取られたとしても、図10に示すように、当該接続部22の一部が水晶片21の外形線Aから飛び出ることはない。このため水晶片21が予め設定されていた大きさよりも大きくなるといったことが発生しないため、パッケージ8の小型化により、当該水晶片21の収納領域に余裕がない場合であっても、当該水晶片21をパッケージ8内における所定の位置に確実に収納できる。これによりパッケージ8に設けられた電極83等との電気的接触を十分に確保できるので、安定した電気的特性を得ることができる。
この際、水晶片21には凹部23が形成されることになるが、この例では凹部23は引き出し電極26,27の間に、これら引き出し電極26,27よりも水晶片21における前記一辺21a側に寄った位置に形成され、引き出し電極26,27を超えて水晶片21の中央領域まで進入しないように形成されるので、このような凹部23が形成されても水晶片21の電気的特性に悪影響を及ぼすおそれはほとんどない。
さらに水晶片21に凹部23が形成されることにより、当該凹部23の内側面23a,23bに対しても引き出し電極26,27を形成することができる。このため、水晶片21の小型化が図られたとしても、当該内側面23a,23bを利用して引き出し電極26,27を形成することにより、励振電極24,25及び引き出し電極26,27を合わせた電極部分のトータルの表面積をある程度確保することができる。このため電極の大きさに対する制約を軽減でき、特性(フィルタ特性)の条件出しが容易になる。
以上において、前記切り離し用貫通溝63は、仮に切り離し用貫通溝63の外側で水晶片21が折り取られた場合であっても、水晶片21の一辺21aにおける水晶片21の外形線Aから接続部22がはみ出さない位置であれば、どの位置に設けるようにしてもよいし、切り離し用貫通溝63の形状についてもどのようなものであってもよい。また図11に示すように、切り離し用貫通溝63を切り込み貫通溝62における水晶片21の中央側に寄った端部に設けるようにしてもよい。
さらに水晶振動子2の形状は上述の例に限らず、図12に示すように2つの接続部22a,22bを備え、これら接続部22a,22bを利用して2つの凹部23a,23bが形成される構成であってもよいし、接続部及び凹部は2つ以上設けるようにしてもよい。また水晶片21に形成される励振電極や引き出し電極の形状が異なるものであってもよい。
さらにパッケージ型水晶振動子の製造方法としては、上述の手法に限らず、素子用のウエハと、蓋体用のウエハと、ベース体用のウエハWを用意し、素子用のウエハに多数の水晶片21を配列して形成し、次いでウエハWに水晶片21を接続した状態で当該水晶片21に励振電極及び引き出し電極を形成し、この後ベース体用のウエハWと素子用のウエハWと蓋体用のウエハWとを重ね合わせてから、各水晶振動子2を切断して個片化するようにしてもよい。
さらにまた水晶片21に対する、金属膜や導電性膜の形成処理や、レジスト液の塗布処理、露光処理、現像処理等については、従来から実施されている種々の手法を用いて行うことができる。
ウエハWにおける水晶振動子形成領域及ウエハWに形成されるマスクを示す平面図である。 水晶基板から水晶振動子を形成する際の工程図である。 水晶基板において水晶片の周りに外形形成用貫通溝を形成するための工程図である。 ウエハW上に配列された水晶片を示す平面図である。 水晶片に電極を形成するための工程図である。 ウエハW上に形成された水晶振動子及びウエハWから切り離された水晶振動子を示す概略平面図である。 本発明の水晶振動子を示す平面図である。 本発明の水晶振動子を示す概略斜視図である。 本発明の水晶振動子が内蔵されたパッケージ形水晶振動子を示す縦断断面図である。 本発明の水晶振動子の他の例を示す平面図である。 本発明の水晶振動子のさらに他の例を示す平面図である。 本発明の水晶振動子のさらに他の例を示す平面図である。 従来のウエハに水晶片が配列される様子を示す概略平面図である。
符号の説明
W 水晶基板
2 水晶振動子
20 水晶層
21 水晶片
22 接続部
23 凹部
24,25 励振電極
26,27 引き出し電極
61 外形形成用貫通溝
62 切り込み貫通溝
63 切り離し用貫通溝

Claims (3)

  1. 矩形状の水晶片と、この水晶片に形成された励振電極及び引き出し電極と、を備えた水晶振動子を製造する方法において、
    水晶基板に、前記水晶片の一辺と水晶基板とを当該一辺の中央部1カ所にて接続する接続部を除いて当該水晶片の外形に沿って設けられる外形形成用貫通溝と、前記接続部の両側において互いに対向するように前記水晶片に進入して伸びる切り込み貫通溝と、この切り込み貫通溝同士の間に、前記水晶片を前記水晶基板から切り離す位置を規制するために設けられる切り離し用貫通溝とを、前記水晶基板に対してウェットエッチングを行うことにより形成する工程と、
    次いで前記接続部の両側にて水晶片の一面から、前記一辺の側面及び前記切り込み貫通溝に臨む前記水晶片の側面を介して、水晶片の他面に亘って引き出し電極を形成し、水晶片における引き出し電極よりも前記一辺とは反対側の領域に励振電極を形成する工程と、
    次いでこれら励振電極及び引き出し電極が形成された水晶片を前記切り離し用貫通溝が形成された位置において前記水晶基板から切り離す工程と、を含み、
    前記切り離し用貫通溝は、前記切り込み貫通溝における水晶片の中央側の先端部から、前記接続部における幅方向中央部に向かって食い込むように形成されていることを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  2. 請求項に記載された水晶振動子の製造方法により製造されたことを特徴とする水晶振動子。
  3. 請求項に記載の水晶振動子を含むことを特徴とする電子部品。
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