JP2009150678A - ジャイロセンサ素子の製造方法 - Google Patents

ジャイロセンサ素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、生産効率に優れ、生産性の高いジャイロセンサ素子の製造方法を提供すること、さらには、小型化に適したジャイロセンサ素子の製造方法を提供することにある。さらに、感度の高く、信頼性に優れたジャイロセンサ素子の製造方法を提供することにある。
【解決手段】駆動振動脚及び検出振動脚を有する水晶片上に電極が形成されるジャイロセンサ素子の製造方法であり、水晶ウェハー上にマスク層を形成する工程と、マスク層を形成した水晶ウェハーをエッチングして水晶片が備わる水晶片基板を形成する工程と、水晶片基板に振動測定用電極を形成する工程と、水晶片基板に備わる水晶片の駆動及び検出振動周波数を測定する工程と、水晶片基板から振動測定用電極を除去する工程と、水晶片基板をウェットエッチングする工程と、ウェットエッチング後に水晶片基板に電極を形成する工程と、水晶片基板から電極が形成された水晶片を分離する工程を有する。
【選択図】図1

Description

水晶を用いた高精度で小型のジャイロセンサ素子の製造方法に関し、さらには、不良の発生が少なく生産性が高く信頼性に優れたジャイロセンサ素子の製造方法に関する。
近年、自動車のナビゲーションシステムの角速度検出や、デジタルカメラ、デジタルビデオ等の手ぶれ補正システムの角速度検出に用いられるジャイロセンサ素子の需要が高まっている。特に、水晶を用いたジャイロセンサ素子はセラミック材料を用いたジャイロセンサ素子に比べて周波数温度特性が優れており、信頼性が高いという理由から注目を浴びている。
従来は、この信頼性の高い水晶を用いたジャイロセンサ素子を製造するために以下に示すような製造方法が用いられていた(例えば特許文献1参照。)。
図10は従来の四本の駆動振動脚と二本の検出振動脚を有するジャイロセンサ素子の構成を示した図である。図10に示すように従来のジャイロセンサ素子20は、水晶からなる水晶片105と電極205と錘部600によって構成されている。水晶片105は連結脚125と、連結脚125に対して垂直方向に延びる四本の駆動振動脚115及び二本の検出振動脚116からなっており、駆動振動脚115と検出振動脚116にはそれぞれに電極205と錘部600が形成されている。
このような形状からなる水晶片105はエッチング法によって形成され、水晶片105上の電極205はスパッタリング法や蒸着法によって金属膜を成膜した後フォトリソグラフィー法によって所定の形状にパターニングされる。駆動振動脚115と検出振動脚116の先端に形成される錘部600は質量を大きくするために金(Au)を用い、メッキ法や蒸着法によって数ミクロン程度の厚さで厚く形成される。
図11は従来の四本の駆動振動脚と二本の検出振動脚を有するジャイロセンサ素子の振動動作を模式的に示した図である。図11においては、振動動作をわかりやすくするために各脚部を簡略化して線で表している。
ジャイロセンサ素子20は、無回転状態の時は、図11(a)に示すように、四本の駆動振動脚115のみが実線で示す振動姿態と一点鎖線で示す振動姿態の間を所定の周波数で振動し、その他の検出振動脚116及び連結脚125はほとんど振動しない。
回転状態になり角速度ωが加わると、図11(b)に示すように、振動している駆動振動脚115にコリオリ力が働き、これにより検出振動脚116が実線で示す振動姿態と一点鎖線で示す振動姿態の間を所定の周波数で振動し出す。ジャイロセンサ20では、この検出振動脚116の振動を電極205(図11には図示せず。)を通じて電気的に出力することで角速度ωを認知している。
なお、図10に示すジャイロセンサ素子20において、高い感度で且つ信頼性高く角速度を検出するには、駆動振動脚115の共振周波数と検出振動脚116の共振周波数の差である離調度がばらつきなく設計通りになるようにする必要がある。しかしながら製造過程において加工誤差による寸法ばらつきが生じるため、必ずしも駆動振動脚115と検出振動脚116の共振周波数が設計通りになるとは限らない。その結果、離調度(駆動振動脚115の共振周波数と検出振動脚116の共振周波数の差)も設計通りにはならず、そ
のままでは、高い感度で且つ信頼性高く角速度を検出することはできない。
そこで、従来のジャイロセンサ素子20では錘部600をレーザー加工法等により順次除去することによって、駆動振動脚115の共振周波数と検出振動脚116の共振周波数を調整し、離調度が設計通りになるようにしていた。
またこの他に、モニター水晶片を使って離調度を測定しながら、水晶片形成のためのエッチング時間を調整し、ジャイロセンサ素子の離調度を合わせ込む方法も提案されている(例えば特許文献2参照。)。
図12は従来の一対の振動脚を有するジャイロセンサ素子の構成と振動動作を示した図である。図12に示す従来のジャイロセンサ素子30は形状の等しい一対の振動脚110を備える水晶片101と、その水晶片101上に所定の形状で形成された電極210とで構成されている。
このような構成からなるジャイロセンサ素子30は、無回転状態の時は、図12(a)に示すように、一方の振動脚110を励振させるとそれに伴い他方の振動脚110が共振し、その結果、2本の振動脚110がともに水平方向に振動(駆動振動fd)する。
回転状態になり角速度ωが加わると、図12(b)に示すように、各振動脚110にコリオリ力が働き、互いに反対の向きに垂直方向に振動(検出振動fs)し出す。ジャイロセンサ30では、この振動脚110の検出振動fsを電気的に出力することで角速度ωを認知している。
このような振動動作をおこなうジャイロセンサ素子30では、駆動振動fdの共振周波数(駆動振動周波数fd1)と検出振動fsの共振周波数(検出振動周波数fs1)が近いほど感度は高くなるが、近すぎると外乱の影響を受けやすくなり、信頼性が低くなる。よって、従来のジャイロセンサ素子30は実験に基づいた最適な範囲で駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1を離して作られている。なおジャイロセンサ素子30においては、駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の差のことを離調度と称する。
ジャイロセンサ素子30を精度良く且つ信頼性高く製造するには、離調度が最適な範囲内に収まるように作らなければならず、そのために従来は以下に示すような製造方法が用いられていた。
図13は従来の一対の振動脚を有するジャイロセンサ素子の製造方法を示した図である。まず図13(a)に示すように、水晶ウェハー1000の両面に金属からなるマスク層400を所望の形状で形成する。なおこの工程における所望の形状とは、一対の振動脚110を有する水晶片101を投影した形状である。
次に図13(b)に示すように、マスク層400が形成された水晶ウェハー1000をエッチング液、例えばバッファードフッ酸(BHF)液中に投入してウェットエッチングを施し、水晶片151を形成する。
図14は従来の一対の振動脚を有するジャイロセンサ素子の製造方法で形成した水晶片基板からモニター水晶片を折り取った状態を示した図である。図13(b)で形成される水晶片151は、図14に示すように、水晶片基板1500に連結して多数作られる。一回の工程で同時に多数の水晶片151を形成することができるので、この工程に至るまでの生産性は非常に高い。
なお、図14に示すように、図13(b)にて水晶片151を形成した後には、水晶片基板1500上にマスク層400がほぼウェットエッチング前の状態で存在している。
従来のジャイロセンサ素子30の製造方法では、図14に示すように、水晶片基板1500に連結する多数の水晶片151の中から一つ、もしくは数個を折り取り、振動測定用のモニター水晶片152として用いる。なお折り取ったモニター水晶片152は電極を形成するためにマスク層400を剥離する。
図15は従来のジャイロセンサ素子の製造方法に用いられるモニター水晶片の構成と振動測定時の状態を示した図である。図15(a)に示すように、モニター水晶片152はマスク層400を剥離した後に電極215を所定の形状で形成してから振動測定を行う。
モニター水晶片152の振動測定を行うと、図15(b)に示すように、駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2を測定することができる。理想的には、この駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2が設計通りの駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の値と一致しているのが望ましいが、製造過程において加工誤差による寸法ばらつきが必ず発生するため、設計通りの駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1とは異なる駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2になることが多い。
そこで、従来のジャイロセンサ素子30の製造方法では、設計上の駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1と、モニター水晶片152で測定された駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2の差をもとに、ウェットエッチング工程の追加時間を算出する。
そして、その算出したエッチング時間だけ、折り取られていない水晶片151が連結した水晶片基板1500を再度ウェットエッチングする。水晶片基板1500に連結する水晶片151の上下面はマスク層400が形成されたまま残されているので、側面のみがエッチングされて、図13(c)に示すように、振動脚110の枝幅が細い水晶片101が形成される。
その後、図13(d)に示すように、水晶片101上のマスク層400を剥離した後に電極210を形成し、振動脚110が設計通りの駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1で振動し、設計通りの離調度(駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の差)のジャイロセンサ素子30が完成する。
特開2006−258527号公報(第6頁、図1) 特開2003−28645号公報(第3頁、図3)
駆動振動脚115と検出振動脚116の先端に形成される錘部600をレーザー加工法等により順次除去して離調度を調整する従来のジャイロセンサ20の製造方法の場合、離調度を調整するためだけに錘部600を形成しなければならず、製造工程が多く非常に生産性が悪い。
また、離調度の調整量を多くするには、錘部600を厚く成膜して質量を大きくしなくてはならず、そのため、錘部600の成膜工程にかかる時間が長くなるので、更に生産性が悪くなる。
また、レーザーで加工される錘部600の近傍には、電極205が配線されており、レーザー加工によって、誤って電極205を断線させてしまう不良が発生することも多々あった。その結果、錘部600をレーザー加工法等により順次除去して離調度を調整する従来の製造方法は、信頼性が低かった。
さらに、ジャイロセンサ素子20が小型化されると、錘部600の形成可能な領域が狭くなり、離調度の調整量が少なくなってしまうので、小型化には適していない。
一方、水晶片基板1500の中から折り取ったモニター水晶片152の離調度の測定結果をもとに、再度水晶片基板1500をウェットエッチングして離調度を合わせていく従来のジャイロセンサ30の製造方法の場合、折り取ったモニター水晶片152は不良品として利用されずに廃棄されてしまうので、生産効率が悪い。
また、生産効率を良くするためにモニター水晶片152の測定数を少なくすると、その測定結果が水晶片基板1500に連結する水晶片151の平均的な離調度とは、かけ離れた値を示すこともある。
モニター水晶片152の測定結果が水晶片151の平均的な離調度とかけ離れていると、最適なエッチング時間の算出ができないため、離調度調整の精度が非常に悪くなり、信頼性が低くなる。さらに最悪の場合、必要以上にエッチングし過ぎてしまい、水晶片基板1500に連結する残りの水晶片151のすべてを不良にしてしまうこともあった。
また、モニター水晶片152上に形成される電極215は水晶片基板1500から折り取られた後に形成されるのに対し、最終工程で水晶片101上に形成される電極210は水晶片基板1500に連結した状態で形成されるので、電極215と電極210は必ずしも、同じ形状で同じ位置に形成されるとは限らない。電極210の形成状態によっては、離調度が設計値からはずれてしまう場合もある。
さらに、ジャイロセンサ素子30が小型化され、モニター水晶片152が非常に小さくなると、折り取ったモニター水晶片152上に電極を形成することは、非常に難しく小型化に適していない。
本発明の目的は、高精度で小型のジャイロセンサ素子の製造方法を提供することであり、さらには、不良の発生が少なく生産性が高く信頼性に優れたジャイロセンサ素子の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のジャイロセンサ素子の製造方法では、電気信号の入出力を行う電極と、該電極からの電気信号の入力によって振動する駆動振動脚及び回転運動によって生じるコリオリ力を検出する検出振動脚を有する水晶片とを備えるジャイロセンサ素子の製造方法であって、
水晶ウェハー上に所望の形状のマスク層を形成するマスク層パターニング工程と、
マスク層を形成した水晶ウェハーをエッチングして、複数の水晶片が連結して備わる水晶片基板を形成する水晶片基板形成工程と、
水晶片基板に連結する複数の水晶片上に振動測定用電極を形成する振動測定用電極形成工程と、
水晶片基板に連結し振動測定用電極が形成された水晶片を励振させ、水晶片基板に連結する水晶片の駆動振動周波数と検出振動周波数を測定する振動測定工程と、
水晶片基板に連結する水晶片から振動測定用電極を除去する振動測定用電極剥離工程と、
振動測定用電極を剥離した水晶片が連結して備わる水晶片基板をウェットエッチング法によってエッチングする追加エッチング工程と、
追加エッチング工程の後に、水晶片基板に連結する複数の水晶片上に前記電極を形成する電極形成工程と、
水晶片基板から電極が形成された水晶片を分離する水晶片分離工程とを有している。
また、振動測定用電極と電極を水晶片基板に備わるアライメントマークと位置合わせして形成するのが望ましい。
また、振動測定用電極形成工程において、導電性を有するマスク層を所定の形状に加工して振動測定用電極を形成するのが望ましい。
(作用)
本発明の上記手段では、まず水晶ウェハー上に形成されたマスク層をエッチング保護膜として利用し、水晶ウェハーのマスク層に覆われていない露出部をエッチングすることで水晶片基板に水晶片を形成する。エッチング法は切削加工法等に比べて非常に精度良く微細に加工することができるので、小型化に適している。さらに、多数の水晶片を同時に一括して形成することができるので、生産性にも優れている。
また、一枚の水晶片基板に複数の水晶片が連結して形成されるので、水晶片基板ごとに振動測定用電極や電極の形成工程を行うことができる。これにより、多数ある水晶片上に同時に一括して振動測定用電極や電極を形成できるので、生産性に優れている。また、ジャイロセンサ素子が小型化されて水晶片の大きさが小さくなっても、水晶片基板の大きさで作業ができるので、作業性が良く小型化にも適している。
また、本発明では、水晶片基板に連結した状態のままで、振動測定用電極が形成された水晶片の駆動振動周波数と検出振動周波数を測定する。水晶片基板から折り取ることなく振動測定を行うので、水晶片を無駄にすることが無く、生産効率を高くすることができる。
さらに、水晶片を折り取って無駄にすることがないので、一枚の水晶片基板の中から多くの水晶片を測定することが可能である。例えばすべての水晶片の振動測定を行ってもかまわない。これにより測定数を多くすることができるので、水晶片基板内のすべての水晶片の平均的な駆動振動周波数と検出振動周波数、しいてはそれらの差である平均的な離調度を精度良く予測することができる。
その結果、最適な設計通りの離調度(駆動振動周波数と検出振動周波数の差)に調整するために必要な追加エッチング時間を精度良く算出することが可能となり、追加エッチング工程後の水晶片基板内のほとんどの水晶片を設計に近い離調度に合わせ込むことができる。以上の理由から本発明は高い信頼性と高い生産性を両立可能である。
さらに、本発明では最後の工程で水晶片基板から水晶片を分離してジャイロセンサ素子の完成に至る。そのため、ほとんどすべての工程を水晶片基板の大きさで流すことができるので作業性が良く小型化にも適している。
本発明の製造方法における追加エッチング工程は、振動測定用電極剥離工程を経てから行うので、水晶片の全面が露出している状態で行われる。そのため水晶片の各振動脚は幅方向、長さ方向、厚み方向のすべて方向にエッチングされることになるが、水晶の結晶面の影響で、方向によってエッチングされる速度は一定ではない。一般にZカット水晶ウェハーを使った場合、厚み方向は幅方向、長さ方向よりもエッチングが速く進む。
本発明では、この厚み方向にエッチングが速く進む水晶エッチング特性を利用することにより、駆動振動周波数の変化量と検出振動周波数の変化量に差が生じ、その結果、駆動振動周波数と検出振動周波数の差である離調度を追加エッチング工程によって変えることができる。
また、本発明の製造方法では、水晶片基板に振動測定用電極を形成する工程と、電極を形成する工程を有するが、振動測定用電極と電極はできる限り同じ位置に形成した方が離調度調整の信頼性は高まる。なぜなら電極位置関係によって、多少なりとも振動特性に違いが生じてしまうからである。そこで、本発明では、水晶片基板にアライメントマークをあらかじめ形成しておき、そのアライメントマークと位置合わせして、振動測定用電極と電極を形成している。アライメントマークの位置は追加エッチング工程前後で変わらないので、振動測定用電極と電極を同じ位置に形成することができる。
また、本発明ではマスク層を導電性材料で形成し、そのマスク層を所望の形状に加工することによって振動測定用電極を形成することも可能である。そうすることにより振動測定用電極の形成のために新たに導電性膜を成膜する手間が省け、生産性がより向上する。
本発明によれば、生産効率に優れ、生産性の高いジャイロセンサ素子の製造方法を提供できる。さらに、小型化に適したジャイロセンサ素子の製造方法を提供できる。さらに、感度が高く、信頼性に優れたジャイロセンサ素子の製造方法を提供できる。
(第1の実施形態)
図9は本発明のジャイロセンサ素子の構成と振動動作を示した図である。図9に示す本発明のジャイロセンサ素子10は温度特性に優れた材料である水晶からなる水晶片100と、その水晶片100上に形成され電気信号の入出力を行う電極200とで構成されている。
本発明のジャイロセンサ素子10に用いられる水晶片100は形状の等しい2本の駆動振動脚111と、駆動振動脚111よりも脚幅が狭く形成された1本の検出振動脚112が基部120から突出するフォーク状の形状をしている。
このような構成からなるジャイロセンサ素子10は、以下に示すようにして角速度ωの検出を行う。まず2本の駆動振動脚111を励振させ、2本の駆動振動脚111を水平方向に振動(駆動振動fd)させる。無回転状態の時は、図9(a)に示すように、2本の駆動振動脚111は振動するが、残りの1本の検出振動脚112は振動しない。
回転状態になり角速度ωが加わると、図9(b)に示すように、振動している駆動振動脚111にコリオリ力が働き、互いに反対の向きに垂直方向に振動(検出振動fs)し出す。この時、この垂直方向の振動(検出振動fs)に共振して検出振動脚112が振動するように設計されており、その結果、回転状態の時だけ検出振動脚112が振動(検出振動fs)する。本発明のジャイロセンサ10では、この検出振動脚112の検出振動fsを電気的に出力することで角速度ωを認知している。
このような振動動作をおこなうジャイロセンサ素子10では、駆動振動fdの共振周波数(駆動振動周波数fd1)と検出振動fsの共振周波数(検出振動周波数fs1)が近いほど感度は高くなるが、近すぎると外乱の影響を受けやすくなり、信頼性が低くなる。
そこで高い感度と高い信頼性を両立させるために、本発明のジャイロセンサ素子10では実験に基づいた最適な範囲で駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1を離して作られる。なおジャイロセンサ素子10において、駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の差のことを離調度Δfと称する。
本実施形態では、高感度で且つ高い信頼性を有するジャイロセンサ素子10を形成するために、離調度Δfを300〜500Hz程度の範囲に設定し、この離調度Δfになるように駆動振動脚111の形状を幅0.15mm×厚み0.16mm×長さ2.3mmに、検出振動脚112の形状を幅0.05mm×厚み0.16mm×長さ2.4mmに設計して、製造を行った。
図1は本発明のジャイロセンサ素子の製造方法を示した図である。以下に本発明のジャイロセンサ素子10の製造方法について説明する。まず図1(a)に示すように、板厚が160μmの水晶ウェハー1000の平面上に、所望とする水晶片100の外形形状をかたどったマスク層400を形成する。本発明の製造方法では、本工程をマスク層パターニング工程と称する。
図2は本発明のジャイロセンサ素子の製造方法におけるマスク層パターニング工程後の状態を示した図である。図2に示すように水晶ウェハー1000の表裏面には、複数の水晶片パターン410と、その水晶片パターンが接続する枠部パターン420と、アライメントマーク2100を有するマスク層400が形成されている(図2では裏面側のマスク層400は見えていない。)。
本実施形態では、真空成膜法の一つであるスパッタリング法を用いて、水晶ウェハー1000上にクロム(Cr)膜を成膜し、さらにそのCr膜上に金(Au)膜を成膜した後、フォトリソグラフィー法によってマスク層400を形成した。フォトリソグラフィー法は一般にLSI分野で広く用いられており、ミクロン以下の非常に高い精度でのパターニングが可能であることが一般にも知られており、小型化に適している。
次に、図1(b)に示すように、マスク層400をマスクとして使用してエッチング法によって水晶ウェハー1000を加工し、さらにその後、図1(c)に示すように、マスク層400を除去して、2本の駆動振動脚113と1本の検出振動脚114の水晶片150が出来上がる。
本工程で用いられるエッチング法は切削加工法等に比べて非常に精度良く微細に加工することができる加工法であり、非常に小さな水晶片150を形成することも可能である。よってジャイロセンサ素子10の小型化に非常に適している。なお本発明の製造方法では、図1(b)から図1(c)に至る工程を水晶片基板形成工程と称している。
図3は本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における水晶片基板形成工程後の状態を示した図である。図1(c)は一枚の水晶ウェハー1000をエッチング加工してできた複数の水晶片150のうちの一つだけを部分的に表示したものであり、全体的には、図3に示すように、複数の水晶片150が枠部1550で連結した一枚の水晶片基板1500として形成される。
このように複数の水晶片150を同時に一括して形成することができるので、本工程は生産性にも優れていると言える。なお本工程では、マスク層400に形成されていたアライメントマーク2100も転写され、水晶片基板1500上に彫り込まれたアライメントマーク2000が同位置に形成される。
本実施形態では、160μmの板厚の水晶ウェハー1000を、70℃のバッファードフッ酸(BHF)で4時間のウェットエッチング加工を行った後、Auのエッチング液とCrのエッチング液でマスク層400を除去して、複数の水晶片150が連結した水晶片基板1500を形成した。
なお本実施形態では、ウェットエッチング法によって水晶片基板1500を形成したが、ドライエッチング法によっても同様に水晶片基板1500を形成することは可能である。本発明の製造方法における水晶片基板形成工程では、ウェットエッチング法を用いても、ドライエッチング法を用いて何ら問題はない。
次に、図1(d)に示すように、水晶片150上に振動測定用電極300を形成する。本発明では本工程のことを振動測定用電極形成工程と称している。さらに、その振動測定用電極300を通じて水晶片150に電界をかけることで駆動振動脚113、検出振動脚114を振動させ、駆動振動脚113の駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2を測定する。本発明では本工程のことを振動測定工程と称している。
図4は本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における振動測定用電極形成工程後の状態を示した図である。本発明の振動測定用電極形成工程では、図4に示すように、複数の水晶片150が枠部1550を介して連結した水晶片基板1500上に振動測定用電極300を形成する。
水晶片基板1500ごとに振動測定用電極300の形成工程を処理することができ、同時に一括して多数ある水晶片150上に振動測定用電極300を形成できるので、非常に生産性が良好である。また、ジャイロセンサ素子10が小型化され、水晶片150の大きさが小さくなっても、水晶片基板1500の大きさで作業することができるので、作業性が良く小型化にも適している。
なお、水晶片基板1500に形成されるアライメントマーク2000を目安にして振測測定用電極300を位置合わせして形成することで、水晶片150の所定の位置に精度良く振動測定用電極300を形成することができる。
さらに本発明の振動測定工程では、図4に示す水晶片基板1500に連結した状態のままで水晶片150の駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2を測定する点も大きな特徴である。水晶片基板1500から折り取ることなく振動測定を行うので、従来の製造方法のように測定した水晶片150(従来の製造方法ではモニター水晶片152)を無駄に廃棄する必要が無く、生産効率を高くすることができる。
さらに、水晶片150を折り取って無駄に廃棄することがないので、一枚の水晶片基板1500の中から多くの水晶片150を測定することが可能である。例えば水晶片基板1500に連結するすべての水晶片150を振動測定することも可能である。このように測定数を多くすることができるので、水晶片基板1500内のすべての水晶片150の平均的な駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2を精度良く予測することができる。
本実施形態では、水晶片基板1500上に下層が0.03μm厚のCr膜で、上層が0.15μm厚のAu膜からなる積層膜をフォトリソグラフィー法でパターニングして振動測定用電極300を形成した。そしてその振動測定用電極300に外部から電圧を加え、一つ一つの水晶片150の駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2を測定し、駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2の差である調整前離調度Δf2を調べた。その結果、本実施形態では、水晶片基板1500内の各水晶片150の調整前離調度Δf2は400Hz〜600Hzの範囲にあった。
次に、図1(e)に示すように、振動測定用電極300を除去してから水晶片150をウェットエッチングして、駆動振動脚111の駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の差、すなわち調整後離調度Δf1が最適な範囲、例えば本実施形態では300〜500Hz程度になるように調整を行う。この調整工程を本発明では追加エッチング工程と称している。
追加エッチング工程は振動測定用電極300を除去してから行われるので、水晶片150の全面が露出している状態で行われる。そのため水晶片150の各振動脚(駆動振動脚113、検出振動脚114)は幅方向、長さ方向、厚み方向のすべて方向にエッチングされることになる。しかしながら水晶をウェットエッチングする場合、その結晶面の影響で、エッチングされる速度は一定ではない。一般にZカット水晶ウェハーを使った場合、厚み方向は幅方向、長さ方向よりもエッチングが速く進むことが知られている。
水晶エッチング特性によって厚み方向にエッチングが速く進むと、検出振動周波数fs2が大きく変化し、駆動振動周波数fd2はそれほど変化しない。その結果、駆動振動周波数fd2の変化量と検出振動周波数fs2の変化量に差が生じ、離調度Δfが大きく変化することになる。
なおこの追加エッチング工程における離調度Δfの調整は、あらかじめ測定した水晶片150の調整前離調度Δf2(=駆動振動周波数fd2−検出振動周波数fs2)と希望とする調整後離調度Δf1(=駆動振動周波数fd1−検出振動周波数fs1)の差からウェットエッチング時間を算出し、その算出したウェットエッチング時間で水晶片基板1500をエッチング処理することにより行われる。
よってあらかじめ測定して得た調整前離調度Δf2の測定精度が高ければ高いほど、精度良く設計通りの調整後離調度Δf1に調整することができる。本発明では、前述のように振動測定工程において測定数を多くすることができるので、調整前離調度Δf2の測定精度を高めることができ、その結果、非常に精度良く振動周波数を調整することができる。
図5は本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における追加エッチング工程後の状態を示した図である。先の振動測定工程において測定数を多くすれば、水晶片基板1500内のすべての水晶片150の平均的な調整前離調度Δf2を精度良く予測することができる。
この平均的な調整前離調度Δf2をもとにして算出したウェットエッチング時間を用いれば、水晶片基板1500に連結するほぼすべての水晶片100を設計通り調整後離調度Δf1からなる駆動振動脚111と検出振動脚112にすることができる。その結果、一枚の水晶片基板1500内における調整不良を減らすことができるので、生産性が格段に向上する。
本実施形態では、振動測定工程で測定した水晶片150の調整前離調度Δf2が400Hz〜600Hz程度であったので、希望とする調整後離調度Δf1(300〜500Hz)よりも約100Hz大きかった。そこで、50℃のバッファードフッ酸(BHF)で数分間の追加エッチング処理を行った。
その後、図1(f)に示すように、新たに形成された水晶片100上に電極200を形成し(電極形成工程と称する。)、再度、駆動振動脚111の駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1を測定し、希望とする調整後離調度Δf1に調整されていることを確
認する。なおこの時点で調整が足りなかった場合には、再度電極200を剥離して追加エッチング工程を行うことも可能である。
本発明では、従来の製造方法のように水晶片100を折り取る必要がないので、水晶片100を無駄にすることなく何度でも追加エッチング工程を行うことができる。
図6は本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における電極形成工程後の状態を示した図である。本発明の電極形成工程では、図6に示すように、複数の水晶片100が連結した水晶片基板1500上に電極200を形成する。水晶片基板1500ごとに電極200の形成工程を処理することができ、同時に一括して多数ある水晶片100上に電極200を形成できるので、非常に生産性が良好である。
また、ジャイロセンサ素子10が小型化され、水晶片100の大きさが小さくなっても、水晶片基板1500の大きさで作業することができるので、作業性が良く小型化にも適している。なお、水晶片基板1500に形成されるアライメントマーク2000を目安にして電極200を位置合わせして形成することで、水晶片100の所定の位置に精度良く電極200を形成することができる。
また、振動測定用電極形成工程と、電極形成工程で同一のアライメントマーク2000を利用することで、振動測定用電極300と電極200はほぼ同じ位置に形成することができ、その結果、電極位置関係による振動特性への影響を少なくすることができるため、離調度調整の信頼性を高めることができる。
本実施形態では、水晶片基板1500上に下層が0.03μm厚のCr膜で、上層が0.15μm厚のAu膜からなる積層膜をスパッタリング法で成膜した後、フォトリソグラフィー法でパターニングして電極200を形成した。
そしてその電極200に外部から電圧を加え、一つ一つの水晶片100の駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1を測定したところ、駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の差である調整後離調度Δf1は設計通りの400Hz〜600Hzの範囲内にあった。以上のようにして、離調度Δfを希望とする最適な範囲内に調整することができた。
最後に、図7に示すように、水晶片基板1500から電極200が形成された水晶片100を分割し、ジャイロセンサ素子10が完成する。本工程を水晶片分離工程と称する。なお、分割方法はいかなる方法を用いてもかまわないが、本実施形態では、レーザー加工法によって水晶片100の分割を行った。
レーザー加工法によって水晶片分離工程を行う場合においても、水晶片基板1500に形成されたアライメントマーク2000を目安として利用すれば、レーザーを正確に所定の位置に照射することができ、折り取り位置の不良を極力少なくすることができる。
以上のようにして、本実施形態では高精度で高い信頼性を有する小型のジャイロセンサ素子10を製造することができた。またジャイロセンサ素子10を製造するにおいて、一括で大量のジャイロセンサ素子10を生産でき、且つ不良の発生も少なくすることができたので、生産性を大幅に向上させることができた。
(第2の実施形態)
図8は本発明のマスク層を振動測定用電極にするジャイロセンサ素子の製造方法を示した図である。本実施形態は導電性を有するマスク層400を用い、そのマスク層400を
振動測定用電極350としても利用した例である。
以下にその製造方法を説明する。まず始めに、図8(a)に示すように、水晶ウェハー1000の平面上に、所望とする水晶片100の外形形状をかたどった導電性のマスク層400を形成する(マスク層形成工程)。さらにマスク層400上にはレジストパターン500を振動測定用電極350の形状で形成する。
本実施形態では、板厚が160μmの水晶ウェハー1000上に、スパッタリング法で、0.03μm厚のクロム(Cr)膜、続けて0.15μm厚の金(Au)膜を成膜した後、フォトリソグラフィー法によってマスク層400を形成した。さらにそのマスク層400上に感光性レジストを塗布しフォトリソグラフィー法によってレジストパターン500を形成した。
次に、図8(b)に示すように、マスク層400をマスクとして使用してエッチング法によって水晶ウェハー1000を加工し水晶片150を形成する(水晶片形成工程)。
本実施形態では、160μmの板厚の水晶ウェハー1000を、70℃のバッファードフッ酸(BHF)で4時間のウェットエッチング加工を行い、複数の水晶片150が連結した水晶片基板1500を形成した。なおこの時、レジストパターン500はバッファードフッ酸(BHF)、Auのエッチング液、Crのエッチング液に対して耐食性を有しているので、形状が壊れることはなかった。
次に本実施形態では、図8(c)に示すように、レジストパターン500をマスクとして使用してエッチング法によってマスク層400をパターニングし、振動測定用電極350を形成する(振動測定用電極形成工程)。その後、レジストパターン500を除去して振動測定用電極350を露出させ、その振動測定用電極350に電流を流して水晶片150の駆動振動脚113、検出振動脚114を振動させ、駆動振動脚113の駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2を測定する(振動測定工程)。
このように、本実施形態の振動測定用電極形成工程では、振動測定用電極の形成のために新たに導電性膜を成膜する手間を省くことができる。そのため生産性をより向上させることができる。
次に、図8(d)に示すように、振動測定用電極350を除去してから水晶片150をウェットエッチングし、駆動振動脚111、検出振動脚112を有する水晶片100を形成する(追加エッチング工程)。なおこの時のウェットエッチング処理時間は、振動測定工程で得られた調整前離調度Δf2(駆動振動周波数fd2と検出振動周波数fs2の差)、と希望とする調整後離調度Δf1(駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の差)を鑑みて算出する。
本実施形態では、振動測定工程で測定した水晶片150の調整前離調度Δf2が400Hz〜600Hz程度であった。希望とする調整後離調度Δf1(300〜500Hz)よりも約100Hz大きかったので、50℃のバッファードフッ酸(BHF)で数分間の追加エッチング処理を行った。
その後、図8(e)に示すように、新たに形成された水晶片100上に電極200を形成し(電極形成工程)、再度、駆動振動脚111の駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1を測定し、希望とする調整後離調度Δf1に調整されていることを確認する。
本実施形態では、水晶片100上に下層が0.03μm厚のCr膜で、上層が0.15
μm厚のAu膜からなる積層膜をスパッタリング法で成膜した後、フォトリソグラフィー法でパターニングして電極200を形成した。
そしてその電極200に外部から電圧を加え、一つ一つの水晶片100の駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1を測定したところ、駆動振動周波数fd1と検出振動周波数fs1の差である調整後離調度Δf1は設計通りの400Hz〜600Hzの範囲内にあった。以上により、離調度Δfを設計上の最適な範囲内に調整することができた。
最後に、図7に示すように水晶片基板1500から電極200が形成された水晶片100を分割し、ジャイロセンサ素子10が完成する(水晶片分離工程)。
本発明のジャイロセンサ素子の製造方法を示した図である。 本発明のジャイロセンサ素子の製造方法におけるマスク層パターニング工程後の状態を示した図である。 本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における水晶片基板形成工程後の状態を示した図である。 本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における振動測定用電極形成工程後の状態を示した図である。 本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における追加エッチング工程後の状態を示した図である。 本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における電極形成工程後の状態を示した図である。 本発明のジャイロセンサ素子の製造方法における水晶片分離工程を示した図である。 本発明のマスク層を振動測定用電極にするジャイロセンサ素子の製造方法を示した図である。 本発明のジャイロセンサ素子の構成と振動動作を示した図である。 従来の四本の駆動振動脚と二本の検出振動脚を有するジャイロセンサ素子の構成を示した図である。 従来の四本の駆動振動脚と二本の検出振動脚を有するジャイロセンサ素子の振動動作を模式的に示した図である。 従来の一対の振動脚を有するジャイロセンサ素子の構成と振動動作を示した図である。 従来の一対の振動脚を有するジャイロセンサ素子の製造方法を示した図である。 従来の一対の振動脚を有するジャイロセンサ素子の製造方法で形成した水晶片基板からモニター水晶片を折り取った状態を示した図である。 従来のジャイロセンサ素子の製造方法に用いられるモニター水晶片の構成と振動測定時の状態を示した図である。
符号の説明
10、20、30 ジャイロセンサ素子
100、101、105、150、151 水晶片
110 振動脚
111、113、115 駆動振動脚
112、114、116 検出振動脚
120 基部
125 連結脚
152 モニター水晶片
200、205、210、215 電極
300、350 振動測定用電極
400 マスク層
410 水晶片パターン
420 枠部パターン
500 レジストパターン
600 錘部
1000 水晶ウェハー
1500 水晶片基板
1550 枠部
2000、2100 アライメントマーク

Claims (3)

  1. 電気信号の入出力を行う電極と、この電極からの電気信号の入力によって振動する駆動振動脚及び回転運動によって生じるコリオリ力を検出する検出振動脚を有する水晶片とを備えるジャイロセンサ素子の製造方法であって、
    水晶ウェハー上に所望の形状のマスク層を形成するマスク層パターニング工程と、
    前記マスク層を形成した水晶ウェハーをエッチングして、複数の前記水晶片が連結して備わる水晶片基板を形成する水晶片基板形成工程と、
    前記複数の水晶片上に振動測定用電極を形成する振動測定用電極形成工程と、
    前記振動測定用電極が形成された水晶片を励振させ、この水晶片の駆動振動周波数と検出振動周波数を測定する振動測定工程と、
    前記水晶片から前記振動測定用電極を除去する振動測定用電極剥離工程と、
    前記振動測定用電極を剥離した水晶片が連結して備わる水晶片基板をウェットエッチング法によってエッチングする追加エッチング工程と、
    この追加エッチング工程の後に、前記水晶片基板に連結する複数の水晶片上に前記電極を形成する電極形成工程と、
    前記水晶片基板から前記電極が形成された水晶片を分離する水晶片分離工程と、
    を有することを特徴とするジャイロセンサ素子の製造方法。
  2. 前記振動測定用電極と前記電極を前記水晶片基板に備わるアライメントマークと位置合わせして形成したことを特徴とする請求項1に記載のジャイロセンサ素子の製造方法。
  3. 前記マスク層は導電性を有する導電性材料で形成され、前記振動測定用電極形成工程において、前記導電性を有するマスク層を所定の形状に加工して前記振動測定用電極を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のジャイロセンサ素子の製造方法。
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