JP2007093485A - 水晶振動子及びその製造方法並びに物理量センサー - Google Patents
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Abstract
【課題】離調度調整においてエッチングによるCI値の上昇を抑制する。
【解決手段】水晶振動子を構成する水晶振動片の製造において、パッケージに実装された水晶振動片をこのパッケージと共にエッチング液に浸漬し、パッケージに実装された状態において、水晶振動片を駆動する駆動脚及び水晶振動子の振動を検出する検出脚の両脚の面を同時にウエットエッチングするエッチング工程を含み、エッチング工程において駆動脚の面のエッチングによる除去量を抑制する。駆動脚の平面電極の幅の設定、駆動脚の平面電極の配置位置、駆動脚と検出脚における電極で覆われない部分の幅等を設定することで、エッチングによるCI値の上昇を抑制する。
【選択図】図2
【解決手段】水晶振動子を構成する水晶振動片の製造において、パッケージに実装された水晶振動片をこのパッケージと共にエッチング液に浸漬し、パッケージに実装された状態において、水晶振動片を駆動する駆動脚及び水晶振動子の振動を検出する検出脚の両脚の面を同時にウエットエッチングするエッチング工程を含み、エッチング工程において駆動脚の面のエッチングによる除去量を抑制する。駆動脚の平面電極の幅の設定、駆動脚の平面電極の配置位置、駆動脚と検出脚における電極で覆われない部分の幅等を設定することで、エッチングによるCI値の上昇を抑制する。
【選択図】図2
Description
本発明は、水晶振動子及びその製造方法、並びにこの水晶振動子を用いた物理量センサーに関し、特に離調度調整に関する。
水晶振動子の適用例の一つとして振動ジャイロがある。振動ジャイロは、航空機,車両等の移動体の姿勢制御装置,自動車のナビゲーションシステム,ビデオカメラの手振れ検出装置等に使用されている。
この振動ジャイロには、一般的に、二脚又は三脚の音叉型水晶ジャイロ(適宜、振動ジャイロと略称する。)がある。
二脚の音叉型水晶ジャイロは、駆動用圧電素子が設けられた第1の振動体と、検出用圧電素子が設けられた第2の振動体とからなっており、三脚の音叉型水晶ジャイロは、駆動用圧電素子が設けられた第1及び第2の振動体と、検出用圧電素子が設けられた第3の振動体とからなっている。
たとえば、二脚の音叉型水晶ジャイロは二脚音叉型水晶振動片をパッケージに収納して水晶振動子を構成され、駆動電極が設けられた振動体(駆動脚)を励振させることにより、検出電極が設けられた振動体(検出脚)を励振方向と同一方向に共振させる。この水晶振動子が回転すると、検出電極が設けられた振動体(検出脚)は、回転により受けるコリオリ力によって、励振方向と直交する方向に振動する。この振動を検出電極で検出することによって、水晶振動子が回転する角速度を検出することができる。
また、上記振動ジャイロは、角速度を積分することによって回転した角度を算出することができる。そのため、角速度に誤差が含まれると、この誤差が累積して角度誤差となる。したがって、振動ジャイロの測定精度を向上させるためには、角速度の誤差を低減する必要がある。
水晶振動子のノイズやドリフトの原因として、水晶振動子を構成する水晶振動片の加工精度や水晶の結晶異方性等の水晶振動片特性を起因として発生する漏れ振動(漏れ出力)が知られている。
図20は、水晶振動片の漏れ振動(漏れ出力)を説明するための図である。図20において、水晶振動片10は、駆動脚11a,11bと検出脚11cの各振動体を備える。駆動脚11a,11bは、水晶振動片を駆動する電極として駆動電極1L,1R ,1D,1U及び2L,2R,2D,2Uを備え、また検出脚11cは、水晶振動片の振動信号を出力する電極としてアース電極3Gと検出電極3D,3Uを備える。
振動ジャイロにおける水晶振動片10は、駆動脚の駆動振動と検出脚の検出振動の共振周波数が近接した構成(例えば、共振周波数の差が300Hz程度に接近した構成)を必要とする。このように接近した共振周波数では、加工精度や水晶の結晶異方性等に起因して、駆動振動(X軸方向の振動)のほかに、水晶振動片10が回転していない状態において発生してはならない検出振動(Z′軸方向の振動)が発生する。
駆動振動に加えて検出振動が発生すると、駆動脚11a,11bの先端の軌跡は、X軸方向の直線的な振動とならず、X−Z′平面に平行な平面内で楕円軌道を描くような振動となる。このように、駆動脚が楕円軌道で振動すると、検出脚11cの振動体の先端の軌跡は、Z′軸方向への直線的な振動となる。このとき、検出電極3D,3Uからはコリオリ出力と無関係な漏れ振動(漏れ出力)による信号が発生する。この漏れ振動はノイズやドリフトの原因となる。
上記楕円軌道の振動や、Z′軸方向への直線的な振動は、水晶振動片10の一部を面取り加工することによって修正することができる。例えば、駆動脚11a,11bの振動体の一方又は両方の稜線(角部)を面取り加工して除去することによって修正することができる。
また、振動ジャイロの出力を決定する要素として離調度(離調周波数)がある。離調度とは、駆動振動の共振周波数と検出振動の共振周波数との差で定義される。離調度は、ジャイロの出力にほぼ反比例する。離調度が小さい場合には、離調度が僅かな変化しただけでジャイロの出力が大きく変化するため、離調度の値は正確に設定する必要がある。
なお、駆動振動の共振周波数は、図20に示した駆動電極1L,1R,1D,1U,2L,2R,2D,2Uを用いて振動体11a,11bを自励発振させることにより測定することができ、また、検出振動の共振周波数は、検出電極3D,3Uを用いて振動体11cを自励発振させることにより測定することができる。離調度は、両者の共振周波数の差から求めることができる。
図21は、水晶振動片の離調度と相対出力との関係を説明するための図である。なお、図21では、離調度は正のみを示し、横軸に離調度を示し縦軸に相対出力を示している。
離調度は図21に示すような特性を持つため、小さい離調度(図中のA1)を設定する場合には、離調度の変動分ΔAに対して出力が大きく変化し、出力範囲を所定の大きさに設定することが困難である。この変動分は、各水晶振動片を製造する際の離調度のばらつきとしてあらわれる。
出力変動を小さい範囲内に納めるには離調度の変動分は小さいことが求められるが、現在の水晶振動片の加工精度で得られる離調度の変動を必要とする範囲内に納めることは困難である。
一方、離調度を大きな値(図中のA2)に設定すると、離調度の変動分ΔAに対する出力変動は小さくなるが、相対出力が低下するため、所望の出力に設定することが難しいという問題がある。
駆動振動の周波数だけを調整するのであれば、一般の発振器用音叉に用いられるように、振動脚先端部の質量を変化させる周波数調整方法等によって調整することも可能である。しかしながら、この方法では、駆動振動と検出振動の双方の共振周波数がほぼ同じ量だけ変わってしまうため、離調度の調整に適用することは困難である。
上記した離調度調整の現状に対して、実際には以下のように離調度調整の必要性は高まっている。すなわち、現在のプロセスで作製した水晶振動片の離調度のばらつき(変動)は、一枚のウエハー(水晶振動片60個)で±80Hzである。さらに、一ロット(例えば、ウエハー30枚)内で見ると±150Hzのばらつきがある。
出力と離調度の特性から、水晶振動子の出力が小さくてもよい場合には、離調度を大きく設定することによって、離調度を調整することなく水晶振動片を製造することができる。しかし、大きな出力が必要である場合には、離調度を小さくし設定する必要があるため、水晶振動片の出力のばらつきを抑えるために、離調度調整は必須となる。
離調度(離調周波数)の調整方法として、特許文献1や特許文献2が知られている。
特許文献1には、離調周波数の調整方法として、従来技術の項(段落番号0012)に音叉状水晶片の厚みをエッチングで調整した後に、再度エッチングによって調整することが示されている。また、音叉基部を拘束し、この拘束位置の音叉基部の下端からの位置を調整することによって振動周波数差を制御する点が記載されている。
また、特許文献2には、シリコン基板に圧電体や電極を形成する工程、この圧電体や電極をフォトリソグラフィーによりパターンを形成する工程、シリコン基板をエッチングして音叉形状の構造体を形成する工程、構造体の面に保護膜を形成する工程、保護膜が形成されていない面をエッチングする工程が記載され、保護膜を用いた厚み方向のエッチングによって共振周波数を調整する点が示されている。
また、パッケージに実装した構造体を、エッチング装置内に入れてガスによるエッチングを行い、音叉形状の検出方向の共振周波数を調整する点が記載されている。
特開2001−330440号
特開2004−79869号
特許文献1に示される離調度の従来の調整方法では、エッチングによる離調度調整を行った後に駆動電極や検出電極を形成するため、離調度調整の管理は水晶振動片の厚みを機械的に測定することで管理しなければならず、離調度調整と離調度測定を同時に行うことができないという問題がある。また、水晶振動片をエッチングによって離調度調整した後にパッケージの実装を行うため、実装後に離調度調整を行うには、水晶振動片をパッケージから取り出さなければならず、作業性が悪いという問題がある。
また、特許文献1では、振動周波数差の制御を、音叉基部の下端からの拘束位置によって行うため、拘束位置を正確に管理することが求められるが、この拘束位置を正確に管理することは困難であるという問題がある。また、個々の水晶振動片を同じ離調度に合わせて調整することが困難であり、離調度にバラツキが発生するという問題がある。
これに対して、特許文献2によれば、電極を形成した後に離調度調整を行うため、離調度調整と離調度測定を同時に行うことは改善される。また、パッケージに実装した後に離調度調整を行うため、水晶振動片のみをエッチングすることによる作業性の問題を改善することができる。
しかしながら、特許文献2では、エッチングにより共振周波数を調整するために、電極が形成された構造体に保護膜を形成している。そのため、工程数が増加するという問題がある。
また、特許文献2では、側面に覆う保護膜を設けた後、ガスエッチングを行うことによって離調度を調整し、音叉形状の底面のみをエッチングして、検出方向のみの共振周波数を低下させている。
本出願の発明者は、エッチングによる離調度調整において、水晶振動片のCI値が上昇することを見出した。このCI値(Crystal Impedance)は、水晶振動片の電気特性を等価回路で表したときの等価直列抵抗分であり、水晶振動片の振動損失に係わる値であって、水晶振動片の発振のし易さの目安として用いられる。このCI値が大きい場合には、水晶振動片は振動し難くなる。そのため、良好な振動を得るにはCI値が小さいことが求められる。
図22は、水晶振動片の電気特性を表す等価回路である。水晶振動片の電気特性は、共振周波数の近傍で、等価直列インダクタンンスL1と直列共振容量C1と等価直列抵抗R1との直列回路に、並列静電容量C0が並列接続された等価回路で表すことができる。
ここで、等価直列抵抗R1は水晶振動片内部の等価抵抗成分で振動損失に相当し、発振のし易さの目安となる。CI値(Crystal Impedance)はこの等価直列抵抗R1を表している。CI値が高すぎると振動体の振れる量(振幅)が小さくなってしまい、その結果、出力値が下がりS/N比が低下する。
また、直列共振容量C1は直列共振周波数における水晶振動片内部の等価容量成分であり、歪エネルギーに相当する。また、並列静電容量C0は水晶振動片内部の2つの電極間の静電容量成分である。
本出願の発明者は、エッチングによる離調度調整において水晶振動片のCI値が上昇することを見出した他に、水晶振動片のCI値が上昇する要因の一つとして、エッチングによって駆動脚の形状が変形することを見出した。さらに、水晶の異方性によって水晶振動片の面において、エッチングされる速度に速度差があり、この速度差が起因となって駆動脚に形状変形が発生することを見出した。
そこで、本発明は、上記した課題を解決し、エッチングによるCI値の上昇を抑制することを目的とする。
本発明は、水晶振動子の製造方法、特に水晶振動子を構成する水晶振動片の製造方法の形態、水晶振動子の形態、水晶振動子を用いた物理量センサーの形態の各形態を含む。
水晶振動片の製造方法の形態は、水晶振動子を構成する水晶振動片の製造方法であり、パッケージに実装された水晶振動片をこのパッケージと共にエッチング液に浸漬し、パッケージに実装された状態において、水晶振動片を駆動する駆動脚及び水晶振動子の振動を検出する検出脚の両脚の面を同時にウエットエッチングするエッチング工程を含む。そして、このエッチング工程において、駆動脚の面のエッチングによる除去量を抑制することで、エッチングによるCI値の上昇を抑制する。
駆動脚と検出脚を備える水晶振動子において、離調度の調整は検出脚の面をエッチングすることで行う。このエッチング工程では、駆動脚と検出脚の両脚の面を同時にウエットエッチングするため、離調度のために検出脚をエッチングする他に、駆動脚も同時にエッチングが行われる。駆動脚のエッチングにおいて、水晶の異方性によって水晶振動片の面によってエッチング速度に速度差があるため、駆動脚は一方の面がより多くエッチングされ不均等な除去が行われる。本出願の発明者は、この不均等な除去がCI値の上昇の要因となっていることを見出した。本発明は、この点を鑑みたものであり、このエッチング工程において、駆動脚の面のエッチングによる除去量を抑制することで、エッチングによるCI値の上昇を抑制する。
エッチング工程は、検出脚の面をエッチングして離調度を調整する工程の他に、駆動脚の面をエッチングして表面を円滑化する工程を含む。
水晶振動子の製造では、前記エッチング工程前に、水晶ウエハーを所定形状に加工して水晶振動子の外形を形成する外形加工工程を備える。
この外形加工工程は、水晶振動片をエッチング液に浸漬することで行うことができ、水晶振動片をエッチング液に浸漬する処理によって、検出脚をエッチングして離調度を調整したり、駆動脚の面を円滑化する。
エッチング工程は、水晶振動片に形成した電極をマスクとして用いてエッチングすることができる。水晶振動片に電極を形成する電極形成工程は、外形加工工程後に行うことができる。
また、電極を形成した水晶振動片をパッケージに実装する実装工程を、電極形成工程と前記エッチング工程との間に行う。また、電極を形成した水晶振動片の角部分を面取り加工する切削工程を、実装工程とエッチング工程との間に備える。
また、エッチング工程において、水晶振動片とパッケージの一部を樹脂封止した後に、エッチング液に浸漬してもよい。
本発明は、水晶振動片の製造方法において、駆動脚の面のエッチングによる除去量を抑制する複数の形態を備える。
この駆動脚の面のエッチングによる除去量を抑制する形態は、駆動脚を駆動する駆動振動方向に平行な平面に平面電極を形成し、この平面電極の幅、あるいはこの平面電極によって覆われない部分の幅に対して所定条件を定めるものである。
水晶振動子を構成する駆動脚及び検出脚は、水晶のエッチングに対する異方性によって、浸食される速度が異なり、駆動振動方向に平行な面は垂直な面に対してエッチング速度が大きい。つまり、駆動振動方向に垂直な面はほとんど浸食されず、主に平行な面が浸食される。そこで、駆動脚の面のエッチングによる除去量は、駆動振動方向に平行な面のエッチングを考慮すれば足りる。
第1の条件は駆動脚の平面電極の幅に係わり、駆動脚の駆動振動方向の幅と、同方向の平面電極の幅の比率を0.65以上とする。本出願の発明者は、平面電極の幅/駆動脚の幅がほぼ0.65以下の場合には、エッチング処理(エッチング時間)に伴うCI値の上昇が顕著となることを見出した。この場合には、エッチングによる離調度調整時に、CI値を所定値に納めるように制御することが困難となる。
平面電極の幅/駆動脚の幅をほぼ0.65以上とした場合には、エッチング処理(エッチング時間)に伴うCI値の上昇を小さく抑えることができるため、エッチングによる離調度調整時において、CI値を容易に所定値内に制御することができる。
第2の条件は、駆動脚の平面電極の配置位置に係わり、平面電極を駆動脚の駆動振動方向の面上の中央部分に配置する。なお、この第2の条件は、駆動脚の駆動振動方向の面において平面電極で覆われない部分の幅で表すこともできる。この場合には、平面電極の両側の平面電極で覆われない部分の幅を等しくする。
この第2の条件を満足することで、エッチングによって駆動脚の駆動振動方向の面が除去された場合であっても、駆動脚の駆動振動方向と直交する中心線に対して、駆動脚の形状を対称とすることができ、不均等な形状によるCI値の上昇を抑制することができる。
第3の条件は、駆動脚と検出脚において、駆動振動方向の面上において、平面電極で覆われない部分の幅に係わり、駆動脚の平面電極で覆われない部分の幅を、検出脚の平面電極で覆われない部分の幅よりも小さく設定するものである。
両脚において、平面電極で覆われない部分の幅を上記の様な条件で設定することによって、エッチングによって離調度調整を行った場合、駆動脚への形状変化に対する影響を抑制することができ、CI値の上昇を抑制することができる。
なお、上記した第1の条件〜第3の条件は、それぞれ独立して設定することも、あるいは任意の組み合わせで設定することもできる。
本発明の水晶振動子の形態は、前記した水晶振動子の製造方法を用いて製造した水晶振動片を備える。
また、本発明の水晶振動子は、前記した条件に基づく平面電極あるいは、平面電極で覆われない部分を備える構成とすることができる。
水晶振動子の第1の形態は第1の条件による形態であり、水晶振動片を駆動する駆動脚を備える水晶振動子において、駆動脚はこの駆動脚を駆動する振動方向に平行な平面に平面電極を備え、平面電極の振動方向の幅は、駆動脚の駆動振動方向の面の幅に対して0.65以上の比率である。
また、水晶振動子の第2の形態は第2の条件による形態であり、水晶振動片を駆動する駆動脚を備える水晶振動子において、駆動脚は、この駆動脚を駆動する振動方向に平行な平面に平面電極を駆動脚の駆動振動方向の面の幅に対してほぼ中央に配置する。
また、水晶振動子の第3の形態は第3の条件による形態であり、水晶振動片を駆動する駆動脚と、水晶振動子の振動を検出する検出脚とを備える水晶振動子において、駆動脚を駆動する駆動振動方向に平行な平面に平面電極を形成し、この平面電極で覆われない駆動脚の露出面の幅は、駆動脚の平面電極と同じ平面にある検出脚の露出面の幅よりも小さく設定する。
本発明の水晶振動子の形態は、駆動脚及び検出脚を水晶振動片で構成し、駆動脚を振動させ、検出脚の振動を検出することによって外部から印加された物理量を検出する物理量センサーであり、物理量センサーは本発明の水晶振動子を備える。
物理量センサーは、駆動脚の振動によって検出脚を共振させ、この検出脚の振動を検出することによって角速度を検出する振動型ジャイロセンサーとすることができる。
本発明は、離調度調整においてエッチングによるCI値の上昇を抑制することができる。
以下、本発明の水晶振動子及びその製造方法並びに物理量センサーについて図を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の水晶振動子の概略を説明するための図である。なお、図1に示す水晶振動子は三脚の音叉型水晶振動子の例について示しているが、二脚の音叉型水晶振動子についても同様に適用することができる。
水晶振動子10は、基部12の一端に3本の振動体が所定間隔を隔てて設けられ、基部12の他端は支持部14で支持されている。三脚の音叉型水晶振動子の場合には、3本の振動体はそれぞれ2本の駆動脚11a,11bと1本の検出脚11cを構成している。駆動脚11a,11b及び検出脚11cは四角柱状の形状とし、各振動体(駆動脚11a,駆動脚11b,検出脚11c)を連結する基部12は矩形板状の形状とすることができる。
駆動脚11aは、四角柱の各面に駆動電極1D(図示していない),1U,1L(図示していない),1Rが設けられて第1の振動体を構成し、また、駆動脚11bについても同様に、四角柱の各面に駆動電極2D(図示していない),2U,2L(図示していない),2Rが設けられて第2の振動体を構成している。
各振動体の各面に設けられた電極は、ほぼ振動体の長さ方向に沿って設けられる。この電極は、水晶振動片の各振動体の各面を、電極が被覆する部分と、電極で被覆されずに露出する部分に分けられる。
水晶振動片に電極を設けた状態でウエットエッチングを行うと、電極はマスクとして働き、電極で被覆される部分はエッチングされず、電極で被覆されずに露出する部分のみがエッチングされる。
本発明は、この電極による被覆部分と露出部分に関連する条件を設定することで、エッチング後における水晶振動片の形状が変形することを抑制し、形状変形によるCI値の上昇を抑制する。
図2は、本発明の条件を説明するための図である。
図2において、水晶振動子は、前記したように、駆動脚11a、11bと検出脚11cを備える。駆動脚11aは、振動駆動方向に平行な面に駆動電極1D,1U(図示していない)を備え、振動駆動方向に直交する面に駆動電極1L,1R(図示していない)を備える。また、駆動脚11bは、振動駆動方向に平行な面に駆動電極2D,2U(図示していない)を備え、振動駆動方向に直交する面に駆動電極2L,2R(図示していない)を備える。また、検出脚11cは、振動駆動方向に直交する面の一方にアース電極3Gを備え、アース電極3Gと反対側の面の稜線に沿って検出電極3D,3Uを備える。
以下、振動駆動方向に平行な面に設けた駆動電極1D,1U及び駆動電極2D,2Uを平面電極とし、振動駆動方向に直交する面に設けた駆動電極1L,1R,2L,2Rを側面電極とする。
本発明の第1の条件は、駆動脚11a,11bの平面電極1D,1U,2D,2Uの幅wa,wbに係わり、駆動脚11a,11bの駆動振動方向の面の幅Wa,Wbと、同方向の平面電極の幅wa,wbの比率wa/Wa,wb/Wbを0.65以上である。
また、本発明の第2の条件は、駆動脚11a,11bを駆動する振動方向に平行な平面に平面電極1D,1U,2D,2Uの配置位置に係わり、平面電極1D,1U,2D,2Uを駆動脚11a,11bの駆動振動方向の面の幅Wa,Wbに対してほぼ中央に配置する。
また、本発明の第3の条件は、駆動脚と検出脚の平面電極で覆われない被覆部分に係わり、駆動脚11a,11bと検出脚11cにおいて、駆動振動方向の面上において、平面電極1D,1U,2D,2Uで覆われない部分の幅xa1,xa2,xb1,xb2に係わり、駆動脚11a,11bの平面電極1D,1U,2D,2Uで覆われない部分の幅xa1,xa2,xb1,xb2を、検出脚11cの電極で覆われない部分の幅xcよりも小さく設定する。
以下の表1は、上記各条件を示している。
図3は、CI値と離調度のエッチング時間による特性を示す図である。図3では、CI値と離調度について、それぞれ従来の電極幅(露出面幅)と本発明による電極幅(露出面幅)の場合について示している。
図3において、従来の水晶振動片によるCI値はエッチング時間と共に増加する。本発明の水晶振動片によるによるCI値はエッチング時間と共に微増するが、従来の水晶振動片によるCI値と比較してその増加は小さく抑制されている。
また、離調度については、従来の水晶振動片による離調度及び本発明の水晶振動片による離調度はエッチング時間に比例して減少する傾向を示している。
また、表2は、CI値と離調度のエッチング時間による変化の数値例を示す表であり、図3のエッチング時間の短い方から二点の例を示している。
図3及び表2は、本発明の水晶振動子によれば、エッチングによるCI値の変動を抑制することができることを示している。また、エッチング時間が長い場合であっても、CI値の変動量を小さく抑制することができることを示している。
従来の水晶振動子の離調度をエッチングによって調整する場合、エッチング時間を長くして所定の離調度まで調整すると、CI値も同時に変動して上昇する。このため、従来の水晶振動子の離調度では、このCI値の上昇を抑えるために、エッチング時間及び離調度調整の範囲を制限する必要があり、十分な離調度調整を行うことが困難である。
これに対して、本発明の水晶振動子の離調度では、エッチング時間によるCI値の変動が小さいため、従来CI値の上昇で制限されていたエッチング時間及び離調度調整の範囲を自由に設定することが可能である。
また、本発明の水晶振動子のCI値は変動のばらつきが小さいため、CI値を一定の範囲に収めることができ、CI値を安定することが容易である。
次に、本発明の水晶振動子を水晶ウエハーから形成する場合について、図4〜図8を用いて説明する。なお、本発明の水晶振動子は、パッケージに搭載した状態の水晶振動片に適用する例を用いて説明しているが、以下に示すように水晶ウエハーから形成する工程に適用することもできる。
図4は、本発明の水晶振動子を水晶ウエハーからの製造する場合の手順を説明するためのフローチャートであり、図5は、本発明の水晶振動子の製造方法における水晶エッチング工程を説明するための図であり、図6は本発明の水晶振動子の製造方法における電極形成工程を説明するための図であり、図7は本発明の水晶振動子の製造方法における水晶搭載工程を説明するための図であり、図8は本発明の水晶振動子の製造方法における漏れ振動調整工程を説明するための図である。
図5は水晶ウエハーの概略平面図を示している。水晶振動片10は、水晶エッチング工程において、一枚の水晶ウエハー7から複数個切り出すことができる。
この水晶ウエハーからの切り出しは、水晶ウエハー7に対して、Cr及びAuの成膜,レジスト塗布,マスク露光,現像,エッチング,及びレジスト剥離などの各操作を行なって、水晶ウエハー7の両面に、水晶振動片10の外形形状に応じた複数のCr/Au層を成形する。
続いて、水晶を溶解するフッ化水素酸を主成分とするエッチング液を用いて水晶エッチングを行ない、水晶振動片10の素子外形を所定形状に加工する(水晶エッチング工程:ステップS1)。
ここで、水晶振動片10を三脚の音叉型水晶振動子を例とすると、水晶振動片10の所定形状は、図5に示すように、四角柱状の3本の振動体11a,11b,11cと、各振動体11a,11b,11cを連結する矩形板状の基部12を備える。支持部14は、水晶ウエハー7と連結部13によって連結される。
Cr/Au層を剥離し、続いて、各水晶振動片10の全面に新たにCr/Au層を蒸着するなどによって成膜する。
次に、レジスト電着,露光,現像,Auエッチング,Crエッチング,及びレジスト剥離などの操作を行ない、水晶ウエハー7に連結された状態の複数の水晶振動片10に対して所定の電極(電極膜)を形成する(電極(膜)形成工程:ステップS2)。電極を形成した後、各水晶振動片10を水晶ウエハー7から切り離す。
図6は本発明の電極(膜)成形工程において、要部の概略を拡大して示す図であり、水晶振動片の長さ方向を直交する断面を示している。
図6において、水晶振動片10は、振動体(駆動脚)11a、11bに駆動電極1L,1R ,1D,1U及び2L,2R,2D,2Uを形成し、振動体(検出脚)11cにアース電極3Gと検出電極3D,3Uを形成する。
なお、図7において、水晶振動片10の支持部14には、外部接続電極15として5つのパッドが形成され、駆動脚11a及び11bに設けられた電極1D,1U,2L,2Rは第1のパッドに接続され、駆動脚11a及び11bに設けられた電極1L,1R,2D,2Uは第2 のパッドと接続され、検出脚11cに設けられたアース電極3Gと検出電極3D,3Uは、それぞれ専用のパッドと接続される。
図7は、水晶搭載工程を説明するための図であり、振動子パッケージの概略を拡大して示している。図7(a)は平面図を示し、図7(b)はA−A断面図を示している。 同図において、水晶振動片10は、水晶振動片10を収納可能な矩形箱状の振動子パッケージ4に収納し、振動子パッケージ4に対して支持部14を接着剤(図示せず)によって固定している。したがって、各振動体である駆動脚11a,11b、及び検出脚11cは、振動子パッケージ4と接触することなく振動することができる。
また、支持部14に配設された5つの外部接続電極15は、ワイヤーボンディングによって、振動子パッケージ4に配設された5つの接続電極16と、それぞれワイヤー結線17で接続される(水晶搭載工程:ステップS3)。
なお、水晶振動片10を振動子パッケージ4に実装する方法は、上記方法に限定されるものではなく、例えば、導電性接着剤及び/又はボールバンプなどを使用して、外部接続電極15を接続電極17に接続固定してもよい。このような実装方法によれば、水晶振動片10を振動子パッケージ4に効率よく実装することができ、かつ、パッケージに取り付けた状態のままで水晶振動片をエッチングした場合であっても、その固定部分はエッチングに耐えることができる。
次に、振動体(駆動脚11a,11b,検出脚11c)に対して、振動体特性の調整を行なう。
前記した図20を用いて、振動体特性の調整を行なう前の状態について説明する。振動ジャイロにおける水晶振動片10は、例えば、駆動振動と検出振動の共振周波数の差が300Hz程度に接近した構成を必要とする。このように、共振周波数が接近していると、加工精度や水晶の結晶異方性等に起因して、駆動振動(図20中のX軸方向の振動)のほかに、水晶振動片10が回転していない状態において発生してはならない検出振動(図20中のZ′軸方向の振動)が発生する。
駆動振動に加え検出振動が発生すると、駆動脚11a,11bの先端の軌跡は、X軸方向への直線的な振動とならず、X−Z′平面に平行な平面内で楕円軌道を描くような振動となる。検出脚11cの先端の軌跡は、駆動脚11a,11bの楕円状の振動に共振して、Z′軸方向への直線的な振動となる。このとき、検出電極3D,3UはZ′軸方向への直線的な振動に応じた信号を出力する。この検出信号は、コリオリ出力と無関係な漏れ振動(漏れ出力)に基づくものであるため、ノイズやドリフトの原因となる。
上記楕円軌道の振動や、Z′軸方向への直線的な振動は、水晶振動片10の一部を面取り加工することによって修正することができる。例えば、振動体(駆動脚)11a,11bと振動体(検出脚)11cの一方又は両方の稜線(角部)を面取り加工して除去することによって、修正することができる。特に、振動体(駆動脚)11a,11bの角部を面取りすることによって除去すると、効果的に修正を行うことができる。
面取り加工(除去加工)は、研削装置などを用いて機械的に行う方法、レーザーなどを用いて電気的に行う方法、溶融剤などを用いて化学的に行う方法等を採用することができる。
上記面取り加工の一例として、研削装置を用いた機械的な方法、レーザーを用いて電気的に行う方法について、図8を参照して説明する。図8は、漏れ振動調整工程を説明するための振動体の概略断面図を示している。
図8(a)において、機械的な面取り加工は、たとえば、研削装置(図示せず)を使用して、板状の砥石5を片持ち支持した状態で往復振動させる。このとき、検出振動方向(Z軸方向)の振動成分に起因する出力をモニターしながら、漏れ出力が小さくなるように面取り加工を行う(漏れ振動調整工程:ステップS4)。
上記した漏れ振動調整工程では、研削し過ぎないように段階的に面取りが行なわれ、その都度、面取り量(研削距離)と漏れ出力とを対比させている。したがって、漏れ振動調整工程の最終段階においては、漏れ出力を目標値に到達させるために必要な切削量を推定する。
ここで、好ましくは、後に行うエッチング工程において漏れ出力が減少する量を考慮して、漏れ振動調整工程での研削加工を終了する。エッチングした際において、研削によって粗くなった水晶面は、滑らかな面よりも多く溶かされて面取りされる。このエッチングによる粗面部分の面取りによる漏れ出力の減少を考慮することによって、漏れ出力を目標値のほぼ中央に入れることが容易となる。
図8(b)において、レーザーを用いて漏れ調整を行う場合は、例えば、駆動脚11a,11bのいずれかの稜線(角部)にレーザー装置6からレーザー光を照射して面取りを行う。レーザーを用いた方法によると、微少量の除去を行うことができるので、駆動脚11a,11b,及び検出脚11cのバランスを厳密につりあわせることができる。これにより、角速度を付与しない状態で、振動体(検出脚)11cに設けた検出電極3D,3Uからの出力信号がほぼ零となるように調整することができる。
次に、必要に応じて離調度調整を行うことができる。離調度調整を行う場合(ステップS5)には、ステップS6で離調度を測定し、必要があればステップS7の調整エッチング工程で離調度調整を行う。また、離調度調整を行わない場合(ステップS5)には、ステップS7の調整エッチング工程で円滑化処理を行う。
ステップS6の離調度測定工程において、離調度を測定する。離調度は、前記したように、駆動振動の共振周波数と検出振動の共振周波数との差であり、振動ジャイロの出力を決定する要素となる。この離調度は、ジャイロの出力(水晶振動子の出力)にほぼ反比例し、その僅かな変化により出力が大きく変化するため、正確に設定する必要がある。
なお、駆動振動の共振周波数は、図6に示した駆動電極1L,1R,1D,1U,2L,2R,2D,2Uを用いて駆動脚11a,11bを自励発振させることにより測定することができる。また、検出振動の共振周波数は、検出電極3D,3Uを用いて検出脚11cを自励発振させることにより測定することができる。離調度は、両者の共振周波数の差から求めることができる。
次に、漏れ振動調整工程(ステップS4)から調整エッチング工程(ステップS7)までの工程を、図面を参照して詳細に説明する。 図9は、本発明の水晶振動子の製造方法における、漏れ振動調整工程から調整エッチング工程までの工程を説明するための概略フローチャート図を示している。また、各工程について、図10〜図18を用いて説明する。
図9のフローチャートにおいて、まず、水晶振動片10が実装された振動子パッケージ4は、漏れ出力測定用の測定装置(図示せず)にセットされ、振動子パッケージ4に角速度を与えない状態で発生している漏れ出力を測定し、その漏れ出力のレベルが所定値を超えているか否かを判断する(ステップS41)。
そして、漏れ出力のレベルが所定値を超えていた場合は、漏れ出力が目標値になるまで振動体11a,11bの稜線(角部)を研削する。この目標値は、上述したように再エッチング工程によっても漏れ出力が減少する分を考慮して適宜決定される(ステップS42,S43)。
図10は、漏れ振動調整工程において、駆動脚11aの稜線(角部)11a1と駆動脚11bの稜線(角部)11b1を研削した状態を示し、図10(b)中の稜線(角部)11a1′、11b1′は研削後の状態を示している。図10の例では、駆動脚11a及び駆動脚11bの他の稜線(角部)については研削を行ってない。
なお、漏れ振動調整工程において切削する部分は、駆動脚11aの稜線(角部)11a1と駆動脚11bの稜線(角部)11b1の組み合わせ、あるいは、駆動脚11aの稜線(角部)11a2と駆動脚11bの稜線(角部)11b2の組み合わせ等のように、駆動脚11aと駆動脚11bの同じ位置を組みとする。
また、漏れ出力が所定値を超えていなかった場合、あるいは研削によって漏れ出力が所定値内となった場合には、必要に応じて上述した離調度測定工程(ステップS6)へ移動する。
離調度測定工程(ステップS6)において、駆動振動の共振周波数と検出振動の共振周波数をそれぞれ測定し(S61)、その離調度が所定範囲に入っているか否かを判断する(S62)。
離調度が所定範囲に入っている場合は、駆動脚11a,11bを研削したか否かを判断し、研削しなかったものは測定調整が全て終了となる。
S62の工程において、離調度が所定範囲に入っていない場合には、エッチングによって離調度調整を行う(S72)。離調度の調整は、振動子 パッケージ4に水晶振動片10を実装した状態で、振動子パッケージ4ごと水晶振動片10をエッチングする。これにより、検出振動の共振周波数を変化させて離調度と漏れ振動を調整する。
エッチング工程では、離調度のズレ量及び漏れ出力に応じて実施する。すなわち、離調度が所定範囲に入っていなかったものについては、離調度が所定範囲に入るまでエッチングを実施する。
なお、振動ジャイロに用いる水晶振動片10の場合には離調度を優先して調整するが、例えば、水晶振動片10が通常の発振子のように離調度の必要性が無い場合には、漏れ出力だけを考慮するようにしてもよい。
このエッチングは、前記した水晶エッチング工程(ステップS1)とほぼ同じとすることができるが、水晶振動片10は振動子パッケージ4に実装された状態であるため、振動子パッケージ4ごと水晶振動片10をエッチングする。
ここで、エッチング液で腐食されるのは、各電極が形成されていない水晶の素地の部分であり、しかも水晶の厚み方向であるZ′軸方向(図20参照)のエッチング速度が速く、X軸方向のエッチング速度はそれよりも遅いので、X軸方向に振動方向を持つ駆動振動の共振周波数はほとんど変化せずに、Z′軸方向に振動方向を持つ検出振動の共振周波数だけが低くなるように調整することができる。
すなわち、このエッチング時間によって、駆動振動の共振周波数と検出振動の共振周波数の差を調整することができる。
なお、振動子パッケージ4は、セラミックスのパッケージで構成されているが、エッチング時間はあまり長くないので、エッチング液によるダメージはほとんどない。
図11は、S72の工程で行うエッチングによる離調度調整の状態を示している。エッチングによって検出電極の面11cを研削することで離調度を調整する。このとき、駆動脚11a,11bにおいても、平面電極1D,1U,2D,2Uで覆われていない稜線(角部)11a1′,11b1′,11a2,11b2,…の部分もエッチングによって表面が円滑化される。ここで、稜線(角部)11a1′,11b1′は面取り加工によって歪みが生じ、表面は粗面となっているほか、加工屑が付着している場合もある。エッチングは、この水晶表面を円滑化し、面取り加工で粗面となった水晶の表面を腐食して滑らかな状態とする。
水晶振動片10は、面取り加工によって水晶面が粗くなると、周波数−温度特性が劣化することがある。エッチングによって粗面を腐食して滑らかにすることにより、漏れ出力を小さくすることができるとともに、劣化した水晶振動片10の周波数−温度特性を復活することができる。
このエッチングによる離調度調整において、検出脚11cの露出面の幅を駆動脚11a,11bの露出面の幅よりも大きく設定することで、検出脚11cに対しては離調度調整を行い、駆動脚11a,11bに対しては円滑化を行う。
図12は、離調度調整と円滑化を説明するための図である。図12(a),(b)は駆動脚のエッチングを示し、図12(c),(d)は検出脚のエッチングを示している。図12(a),(b)において、駆動脚の振動駆動方向の幅Wに対して、平面電極の幅をw、振動駆動方向に平行な露出面の幅をx1,x2に設定する。また、図12(c),(d)において、検出脚の振動駆動方向の幅Wcに対して、振動駆動方向に平行な露出面の幅をxcに設定する。このとき、x1,x2<xcとして、駆動脚の露出面の幅x1,x2を検出脚の露出面の幅xcよりも小さく設定する。
以下、第3の条件である、駆動脚の露出面の幅と検出脚の露出面の幅との関係について説明する。第3の条件は、駆動脚の平面電極で覆われない部分の幅を、検出脚の電極で覆われない部分の幅よりも小さく設定するものである。
検出脚側の露出部分の幅を大きく設定することで、エッチングで研削される検出脚側の研削量Mは、駆動脚側の研削量mよりも大きくなる。検出脚側の研削量Mは、離調度調整に要する量で設定される。これに対して、駆動脚側の研削量mは、検出脚側の離調度調整が研削量Mを得るに要するエッチング時間と、駆動脚側の露出面の幅x1,x2に応じて定まる。ここで、駆動脚側の露出面の幅x1,x2は、検出脚側の露出面幅xcよりも十分に小さいため、検出脚側で離調度調整に必要な長さの時間でエッチングが行われた場合であっても、駆動脚側の露出面の切削量mは十分に小さく抑えることができ、この切削によるCI値の大きな上昇を抑えることができる。
離調度変化とCI値変化との関係を図13を用いて説明する。図13は、駆動脚側の電極の割合に応じた離調度変化とCI値との関係を示している。ここで、駆動脚側の電極の割合は、駆動脚において、振動駆動方向の幅Wに対する平面電極の幅wの比率w/Wである。ここでは、電極幅の比率w/Wとして、0.55〜0.90の場合を示している。
図13は、離調度変化が大きいほどCI値変化が大きくなる傾向を示し、また、電極幅の比率w/Wが大きいほど、離調度変化に対してCI値変化を抑制することができることを示している。
例えば、電極幅の割合が0.90の場合には、図13中の離調度変化(変数x)に対するCI値変化(変数y)は、y=0.08xで表すことができ、CI値変化の傾きは“0.08”となる。また、電極幅の割合が0.67の場合には、y=0.28xで表すことができ、CI値変化の傾きは“0.28”となる。このCI値変化の傾きの一例は、図14で表される。図14は、電極幅の割合に対するCI値上昇の傾き(kΩ/Hz)を表している。
ここで、電極幅の割合の上限は、電極を形成する際の形成精度に依存する。一方、電幅の割合の下限は、許容されるCI値上昇に依存する。例えば、離調度調整後に得られた離調度のばらつきが±150Hzであるとき、この離調度のばらつきを補正するには、エッチングによる離調度変化幅として300Hzまでが必要となる。
エッチングによって生じるCI値の上昇幅の上限を例えば120kΩに設定したとき、許容されるCI値変化の傾きは、120kΩ/300Hz=0.40となり、このときのCI値変化の傾きの上限は0.4となる。
図14に示すCI値変化の傾き特性において、CI値変化の傾きを0.4以内に抑えるには、電極幅の割合はおよそ0.65以上とする必要があることを示している。
駆動脚と検出脚の幅は、水晶振動子の仕様から定まり、検出脚の露出面の幅は離調度調整を考慮して設定される。したがって、駆動脚側の露出面の幅と検出脚側の露出面幅との関係は、主に、駆動脚側の露出面の幅で定まり、さらに、駆動脚側の電極の比率w/Wで定めることができる。
したがって、駆動脚側の電極の比率w/Wを大きく設定することで、駆動脚側の露出面の幅を検出脚側の露出面幅よりも十分に小さくすることができる。
また、離調度測定工程で離調度が所定範囲内に入っているものであっても(S62)、駆動脚11a,11bを研削したもの(S71)をエッチングしてもよい。S71の判定において、振動体に研削履歴が有る場合には、円滑化のエッチングを行う。上述したように水晶面が粗面となっていると、水晶振動片10の周波数−温度特性に影響するので、離調度と漏れ出力の変化を起こさない程度でエッチングすることにより、粗面を滑らかにして周波数−温度特性を回復させることができる(S73)。
図15は、S73の円滑化工程における駆動脚と検出脚の状態を示している。離調度や漏れ出力の変化を起こさない程度の短い時間でエッチングを行うことで、駆動脚11a,11bの稜線(角部)11a1′,11a2,…,11b1′,11b2,…、及び検出脚11cの露出面11c1,11c2は円滑化される。
図16〜図18は、駆動脚側の電極幅の割合とCI値との関係について説明する。なお、ここで、駆動脚側の電極幅の割合は、前記したように、駆動脚において振動駆動方向の幅Wに対する平面電極の幅wの比率w/Wである。
S72,S73のエッチングを行う工程において、駆動脚側の電極幅の割合を大きく(比率w/Wを大きく)設定することで、CI値の上昇を抑制することができる。また、大きな電界を得ることができる。
以下、前記した第1の条件である電極幅割合の関係について説明する。第1の条件は、駆動脚の駆動振動方向の面の幅と、同方向の平面電極の幅の比率をほぼ0.65以上とするものである。
図16(a)〜(c)は電極幅wAが広く、露出部分の幅xAが狭い場合を示し、図16(d)〜(f)は電極幅wBが狭く、露出部分の幅xBが広い場合を示している。
同一の時間だけエッチングを行うと、電極幅wAが広い場合に切削される切削量mA(図16(b))は、電極幅wBが狭い場合に切削される切削量mB(図16(e))よりも小さくなり、mA<mBの関係が得られる。
CI値は切削量に応じて変化する。図17は、エッチング時間(min)とCI値変化(kΩ)との関係を、電極幅割合が0.55〜0.9の場合について示している。
図17は、電極幅割合が大きいほどCI値変化が小さくなり、電極幅割合を大きくすることでCI値の上昇を抑制することを示している。
例えば、電極幅の割合が0.90の場合には、図17中のエッチング時間(min)(変数x)に対するCI値変化(KΩ)(変数y)は、y=3.17xで表すことができ、CI値変化の傾きは“3.17”となる。また、電極幅の割合が0.67の場合には、y=14.9xで表すことができ、CI値変化の傾きは“14.9”となる。このCI値上昇の傾きの一例は、図18で表される。なお、図18は、前記したように電極幅割合に対するCI値上昇の傾きを示している。CI値上昇の傾きは、図17において、エッチング時間に対してCI値が変化する程度を表している。CI値は、エッチング時間に応じて増加するため。エッチング時間を制御することでCI値の上昇を制御することができる。
このとき、CI値上昇の傾きが大きいほど、エッチング時間の制御が難しくなる。図18から、電極幅割合が小さいほどCI値上昇の傾きが大きくなり、エッチング時間の制御が難しくなることを表している。
前記図13の説明で示した例では、所定の離調度調整で求められる調整幅の一例に基づいて電極幅割合の下限を求めているが、図18のCI値上昇の傾きから電極幅割合の下限を概算することもできる。
図18の特性から、電極幅割合が0.65付近でCI値上昇の傾きは20(kΩ/min)を超えて急激に上昇する。したがって、電極幅割合が0.65付近の値は、CI値の上昇を抑制するための電極幅割合の一指標として用いることができる。
また、図16(c),(f)に示すように、電極幅割合を大きく設定することによって、平面電極2Dが形成する電界強度を大きくすることができる。
上記した大きな電極幅割合の設定によって得られる、エッチングによる除去量の低減、及び、発生する電界の増加は、共にCI値の上昇を抑制するように作用する。
次に、本発明の第2の条件について説明する。第2の条件は、平面電極を駆動脚の駆動振動方向に平行な平面の幅に対してほぼ中央に配置するものである。
図19(a),(b)は駆動脚の平面電極を駆動脚の面上の中央に配置した場合を示し、図19(c),(d)は駆動脚の平面電極を駆動脚の面上の中央からずらして配置した場合を示している。
駆動脚の面上において、平面電極の両側には幅がそれぞれx1及びx2の露出部が形成されている。エッチングは、この露出部を腐食して切削部を形成する。
平面電極を駆動脚の面上の中央に配置した場合(図19(a))には、平面電極の両側の露出部の幅x1とx2は等しくなるため、エッチングによって切削される切削量m1とm2は等しくなり(図19(b))、駆動脚の形状の均等性は保持される。
一方、平面電極を駆動脚の面上において、一方に偏らせて配置した場合(図19(c))には、平面電極の両側の露出部の幅x1′とx2′は異なるため、エッチングによって切削される切削量m1′とm2′とは異なることになり(図19(d))、駆動脚の形状の均等性は崩れる。この駆動脚の形状の不均等性はCI値の上昇の要因となる。
したがって、平面電極を駆動脚の駆動振動方向に平行な平面の幅に対してほぼ中央に配置することで、CI値の上昇を抑制することができる。
さらに、エッチングした水晶振動片10を有する振動子パッケージ4を、再度、漏れ出力測定用の測定装置(図示せず)にセットし、振動子パッケージ4に角速度を与えていない状態で発生している二次漏れ出力を測定し、発生している二次漏れ出力の値が所定値を超えているか否かを判断し(S74)、所定値を超えていた場合は、漏れ出力が零になるまで駆動脚11a,11bの稜線(角部)を除去してもよい(S75)。
なお、上記したS75の二次漏れ調整は、例えば、レーザー発生装置から駆動脚11a,11bのいずれかの稜線(角部)にレーザー光を照射して微少量除去(面取り)することによって行う。二次漏れ調整において、レーザーを用いることによって、微少量の除去を容易に行うことができるので、駆動脚11a,11b,及び検出脚11cのバランスを厳密につりあわせることが容易となる。これにより、角速度を付与しない状態で、振動体(検出脚)11cに設けた検出電極3D,3Uからの出力倍号がほぼ零となるように調整することができる。
微少量の除去が行われた水晶振動片10に対して、水晶表面を洗浄する目的で、所定の短時間だけ再度エッチングを実施してもよい(S76)。 このエッチングは、除去屑を取り除 くのに効果がある。なお、このエッチングエ程は必要に応じて省略することもできる。
以下は、エッチング工程における条件の一例を示している。
エッチング液:50%フッ化水素酸と40%フッ化アンモニウムの1:1の混合液。
エッチング温度:55℃
エッチング時間:30〜250秒
エッチング液:50%フッ化水素酸と40%フッ化アンモニウムの1:1の混合液。
エッチング温度:55℃
エッチング時間:30〜250秒
また、前記形態では、水晶振動片10とともに振動子パッケージ4をエッチング液に浸漬したが、振動子パッケージ4などに、エッチング液への浸漬が好ましくない部分がある場合には、この部分を樹脂封止してからエッチングを行なうとよい。
このようにすると、エッチング液の浸漬から効果的に保護することができるので、例えば、上記部分がエッチング液に腐食されるといった不具合を防止することができる。
エッチングした後、水晶振動片10は、真空引きされた状態で振動子パッケージ4に収納され、カバーが取り付けられる(カバー取付け工程:ステップS8)。 続いて、振動子パッケージは、図示してないが、IC搭載工程にてIC等の電子部品が実装された基板と接合され、完成組立工程(ステップS9)を経て水晶振動子が製造される。
上述したように、本実施形態にかかる水晶振動片の製造方法によれば、離調度調整工程において、CI値を上げることなく離調度調整を行うことができる。
なお、上述した各例において、駆動脚の形状は四角柱状であり、その断面は必ずしも正方形に限定されるものではなく、隣接する2辺の長さを異ならせた矩形形状としてもよい。
以上、本発明の水晶振動子の製造方法及び水晶振動子について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る水晶振動子の製造方法及び水晶振動子は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
本発明の水晶振動片は、角速度センサー、加速度センサー、振動センサーに適用することができ、航空機,車両等の移動体の姿勢制御装置,自動車のナビゲーションシステム,ビデオカメラの手振れ検出装置等に利用することができる。
1L,IR,1D,1U駆動電極
2L,2R,2D,2U 駆動電極
3G アース電極
3D,3U 検出電極
4 振動子パッケージ
5 砥石
6 レーザー装置
7 水晶ウエハー
10 水晶振動片
11a,11b 駆動脚
11c 検出脚
12 基部
13 連結部
14 支持部
15 外部接続電極
16 接続電極
17 ワイヤー結線
2L,2R,2D,2U 駆動電極
3G アース電極
3D,3U 検出電極
4 振動子パッケージ
5 砥石
6 レーザー装置
7 水晶ウエハー
10 水晶振動片
11a,11b 駆動脚
11c 検出脚
12 基部
13 連結部
14 支持部
15 外部接続電極
16 接続電極
17 ワイヤー結線
Claims (17)
- 水晶振動子を構成する水晶振動片の製造において、
パッケージに実装された水晶振動片をこのパッケージと共にエッチング液に浸漬し、パッケージに実装された状態において、水晶振動片を駆動する駆動脚及び水晶振動子の振動を検出する検出脚の両脚の面を同時にウエットエッチングするエッチング工程を含み、
このエッチング工程において、駆動脚の面のエッチングによる除去量を抑制することを特徴とする水晶振動子の製造方法。 - 前記エッチング工程は、前記水晶振動片に形成した電極をマスクとして用いてエッチングすることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子の製造方法。
- 水晶ウエハーを所定形状に加工して水晶振動子の外形を形成する外形加工工程を、前記エッチング工程前に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の水晶振動子の製造方法。
- 前記外形加工工程は、水晶振動片をエッチング液に浸漬することを特徴とする請求項3に記載の水晶振動子の製造方法。
- 水晶振動片に電極を形成する電極形成工程を、前記外形加工工程後に備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の水晶振動子の製造方法。
- 前記電極を形成した水晶振動片をパッケージに実装する実装工程を、前記電極形成工程と前記エッチング工程との間に備えることを特徴とする請求項5に記載の水晶振動子の製造方法。
- 前記電極を形成した水晶振動片の角部分を面取り加工する切削工程を、前記実装工程と前記エッチング工程との間に備えることを特徴とする請求項6に記載の水晶振動子の製造方法。
- 前記エッチング工程において、前記水晶振動片及び前記パッケージの一部を樹脂封止した後に、前記エッチング液に浸漬することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載の水晶振動子の製造方法。
- 前記駆動脚を駆動する駆動振動方向に平行な平面に平面電極を形成し、
駆動脚の駆動振動方向の幅に対する前記平面電極の同方向の幅の比率を0.65以上とすることを特徴とする、請求項1乃至8の何れか一つに記載の水晶振動子の製造方法。 - 前記駆動脚を駆動する駆動振動方向に平行な平面に平面電極を形成し、
前記平面電極を、駆動脚の駆動振動方向の幅のほぼ中央に配置することを特徴とする、請求項1乃至8の何れか一つに記載の水晶振動子の製造方法。 - 前記駆動脚を駆動する駆動振動方向に平行な平面に平面電極を形成し、
前記平面電極で覆われない駆動脚の露出面の幅を、前記駆動脚の平面電極と同じ平面にある検出脚の露出面の幅よりも小さくすることを特徴とする、請求項1乃至8の何れか一つに記載の水晶振動子の製造方法。 - 前記請求項1乃至11の何れか一つに記載の水晶振動子の製造方法を用いて製造した水晶振動片を備えることを特徴とする水晶振動子。
- 水晶振動片を駆動する駆動脚を備える水晶振動子において、
前記駆動脚は、この駆動脚を駆動する振動方向に平行な平面に平面電極を備え、
前記平面電極の振動方向の幅は、前記駆動脚の駆動振動方向の幅に対して0.65以上の比率であることを特徴とする水晶振動子。 - 水晶振動片を駆動する駆動脚を備える水晶振動子において、
前記駆動脚は、この駆動脚を駆動する振動方向に平行な平面に平面電極と、前記振動方向とほぼ垂直で検出方向に平行な側面に側面電極とを備え、
前記平面電極を駆動脚の駆動振動方向の幅に対してほぼ中央に配置することを特徴とする、水晶振動子。 - 水晶振動片を駆動する駆動脚と、水晶振動子の振動を検出する検出脚とを備える水晶振動子において、
前記駆動脚を駆動する駆動振動方向に平行な平面に平面電極を形成し、この平面電極で覆われない駆動脚の露出面の幅は、前記駆動脚の平面電極と同じ平面にある検出脚の露出面の幅よりも小さいことを特徴とする、水晶振動子。 - 駆動脚及び検出脚を水晶振動片で構成し、駆動脚を振動させ、検出脚の振動を検出することによって外部から印加された物理量を検出する物理量センサーであり、
前記物理量センサーは請求項12乃至15の何れか一つに記載の水晶振動子を備えることを特徴とする物理量センサー。 - 前記物理量センサーは、駆動脚の振動によって検出脚を共振させ、この検出脚の振動を検出することによって角速度を検出する振動型ジャイロセンサーであることを特徴とする、請求項16に記載の物理量センサー。
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