JP2006257466A - 被覆部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基材と被覆膜との密着性に優れた被覆部材が得られる被覆部材の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の被覆部材の製造方法は、基材1の表面部に窒化物からなる窒化物中間層10を形成する窒化物中間層形成工程と、窒化物中間層10上に被覆膜2を形成する被覆膜形成工程と、よりなる被覆部材の製造方法であって、窒化物中間層形成工程は、窒化物中間層10を1μm以上形成して、窒化物中間層10の表面を平均高さが10〜100nmで平均の幅が10〜500nmである凸部をもつ凹凸面11とする工程であることを特徴とする。
本発明の被覆部材の製造方法によれば、窒化物中間層形成工程において、窒化物中間層を1μm以上形成することにより、基材の表面を窒化するとともに、被覆膜との高い密着性を保持するのに十分な凹凸面を形成することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属製の基材に硬質膜等を被覆した被覆部材に関するもので、基材と被覆膜との密着性に優れた被覆部材の製造方法に関するものである。
金属製の基材の表面に、表面特性を向上させることを目的として、耐摩耗性や耐蝕性、絶縁性等を有する被覆膜を形成した被覆部材が広く使用されている。してがって、被覆膜を形成することにより得られる特性を長期にわたって保持するためには、基材と被覆膜との密着性が重要となる。
そこで、特許文献1には、被覆膜を形成する前処理として、基材の表面に強度の高い窒化物中間層を形成し、さらに、希ガスあるいは水素ガス等のクリーニングガスによるイオン衝撃によって、中間層の表面に数十nm程度の凹凸面を形成することによって、その後形成される被覆膜との密着性を向上させている。特許文献1の方法では、窒化物中間層を形成するだけでは被覆膜との密着性が不十分である。そのため、さらに、イオン衝撃によって窒化物中間層の表面に凹凸面を形成している。
特開平11−310868号公報
本発明者らは、窒化物からなる中間層を形成する際に中間層の表面に所望の凹凸面を形成でき、基材と被覆膜との密着性に優れた被覆部材の製造方法を想到した。すなわち、本発明は、基材と被覆膜との密着性に優れた被覆部材が得られる新規な被覆部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の被覆部材の製造方法は、基材の表面部に窒化物からなる窒化物中間層を形成する窒化物中間層形成工程と、該窒化物中間層上に被覆膜を形成する被覆膜形成工程と、よりなる被覆部材の製造方法であって、前記窒化物中間層形成工程は、前記窒化物中間層を1μm以上形成して、該窒化物中間層の表面を平均高さが10〜100nmで平均の幅が10〜500nmである凸部をもつ凹凸面とする工程であることを特徴とする。この際、前記窒化物中間層形成工程は、少なくとも窒素を含むプラズマにより前記窒化物中間層を形成する工程であるのが望ましい。
前記窒化物中間層形成工程は、前記基材の温度を420〜590℃にして前記窒化物中間層を形成する工程であるのが望ましい。また、前記窒化物中間層形成工程は、0.12W/cm2 以上の電力密度で前記プラズマを発生させて前記窒化物中間層を形成する工程であるのが望ましい。
本発明の被覆部材の製造方法によれば、窒化物中間層形成工程において、窒化物中間層を1μm以上形成することにより、基材の表面部を窒化するとともに、被覆膜との高い密着性を保持するのに十分な凹凸面を形成することができる。
また、窒化物中間層形成工程での基材の温度を420〜590℃とすれば、高強度の窒化物中間層を形成することができる。また、窒化物中間層の形成時の電力密度を0.12W/cm2 以上とすれば、上記凹凸面を良好に形成することができ、基材と被覆膜との密着性がさらに向上する。
本発明の被覆部材の製造方法は、主として、基材の表面部に窒化物からなる窒化物中間層を形成する窒化物中間層形成工程と、窒化物中間層上に被覆膜を形成する被覆膜形成工程と、からなる。本発明に用いられる基材は、その形状に特に限定はないため、摺動部材、構造部材などの種々の部品、装置の一部を構成するものであればよい。具体的には、自動変速機に用いられる各種クラッチやブレーキの部品であるクラッチ板、シンクロナイザーリング、CVTのトルク伝達部材等が挙げられる。また、基材は、鉄、アルミニウム、銅、チタン、マグネシウム、および、それらの合金、サーメット、セラミックス、樹脂などからなるのが好ましい。鉄系金属であれば、炭素鋼や合金鋼であるのが好ましい。また、基材の表面粗さは、被覆部材の用途にもよるが、用途がクラッチ板であれば、十点平均粗さで2〜6μmRzであるのが好ましい。
窒化物中間層形成工程は、窒化物中間層を1μm以上形成して、その窒化物中間層の表面を平均高さが10〜100nmで平均の幅が10〜500nmである凸部をもつ凹凸面とする工程である。
窒化物中間層は、いわゆる窒化処理により形成される。本発明では、各種窒化処理の中でも、窒素をプラズマ状態で供給するプラズマ窒化処理を用いるとよい。プラス極とマイナス極の二つの電極の間に電力を印加することにより、グロー放電が生じる。プラズマ窒化処理では、この電極間に、窒素ガス等を導入し、グロー放電により窒素原子を活性化させることにより窒素プラズマを発生させ、基材に窒素イオンを衝突させて窒化を行う。プラズマ窒化処理は、基材をマイナス極に結線しグロー放電させる直流プラズマCVD法や高周波プラズマCVD法などのプラズマCVD法により、基材の表面部を窒化するのが望ましい。この場合、基材は、導電性材料からなるのが好ましく、具体的には、体積抵抗率が、108 Ω・cm以下であるのが好ましい。
プラズマ窒化処理の際には、少なくとも窒素を含むプラズマを用いれば、窒化とともに凹凸面が形成される。窒素としては、窒素ガスやアンモニア等の窒素含有ガスを用いればよい。また、窒素に加え、さらに、水素および希ガス等のうちの一種以上を用いれば、均一で微細な凹凸面が形成されやすくなる。特に、アルゴン等の重い希ガスを用いれば、基材の表面がイオンエッチングされ、凹凸面が形成されやすく、好ましい。
また、形成される窒化物中間層は、周期律表の第4属〜第6属に属する元素の少なくとも1種を有する窒化物からなるのが好ましい。なお、窒化物の組成は、処理ガスの組成を調整することにより変化する。
窒化物中間層形成工程では、窒化物中間層を1μm以上形成する。上述の方法により1μm以上形成すれば、窒化物中間層の表面に十分な凹凸面が形成される。したがって、窒化物中間層を形成後に、さらに、中間層の表面にイオン衝撃により凹凸面を形成する工程を行う必要がない。1μm未満であると、凹凸面の形成が不十分であり、窒化物中間層の表面に凸部が形成されない部分が存在するため、被覆膜を形成した場合にはその部分から膜の剥離が進行し、密着性が悪い。そのため、窒化物中間層は、好ましくは1〜15μm、さらに好ましくは3〜10μm形成される。
窒化物中間層の表面には、平均高さが10〜100nmの範囲、平均の幅が10〜500nmの範囲の凹凸面が形成される。なお、凸部は半球状やコーン状等の形状に形成される。ここで、凸部の高さとは凸部を半球状とみなした場合にこの半球状の凸部の底から頂点までの距離を、凸部の幅とは凸部を半球状とみなした場合に半球状の凸部の底の最大径(凸部の底面形状が真円の場合は直径、凸部の底面形状が楕円の場合は長軸径)に相当する水平方向の距離をいう。
平均高さの範囲が10〜100nmであれば、機械的なアンカー効果が得られ、基材と被覆膜との密着性が向上する。なお、より好ましい平均高さの範囲は20〜70nmであり、より密着性が向上する。また、平均の幅が10〜500nmの範囲であれば、好適なアンカー効果が得られ、密着性が向上するためである。より好ましい平均の幅は、30〜400nmであり、この範囲であれば、さらに密着性が向上する。なお、凸部の大きさは従来の表面粗さ計(触針法)では測定できない程度の大きさである。そのため、凸部の大きさ、幅はSEM(走査型電子顕微鏡)観察及びAFM(原子間力顕微鏡)などの微小な形状測定によって行うことができる。
凸部の大きさが所定のものであっても、凸部の面積が少なければ、膜の密着性には効果が得られない。凹凸面に占める凸部の面積割合は、凹凸面の面積を100%とすると、凸部の占める面積は少なくとも10%以上、好ましくは30%以上であることが望ましい。機械的なアンカー効果が増し、膜の密着性が高いものとなる。
窒化物中間層形成工程は、基材の温度を420〜590℃にして窒化物中間層を形成する工程であるのが望ましい。なお、ここでいう「基材の温度」とは、基材の少なくとも表面の温度を指し、基材の少なくとも表面が上記温度範囲に達していればよい。上記の温度で窒化物中間層を形成すれば、高強度の窒化物中間層を形成することができる。基材の温度が高すぎると、窒化物の構造が変化して層厚が減少するとともに、歪が大きいブラウンナイト層が形成され易くなるため好ましくない。より望ましい基材の温度は、475〜550℃であり、厚さが1μm以上で高強度の窒化物中間層を良好に形成することができる。
また、窒化物中間層形成工程は、0.12W/cm2 以上の電力密度でプラズマを発生させて窒化物中間層を形成する工程であるのが望ましい。電力密度を上記範囲にして窒化物中間層を形成すれば、安定したグロー放電が発生し、均一で微細なナノオーダーの凹凸面を形成することができ、基材と被覆膜との密着性がさらに向上する。より望ましい電力密度の範囲は、0.2W/cm2 以上であり、さらに高い密着力が得られる。また、放電の安定性の観点から、放電密度は、0.49W/cm2 以下が望ましい。
なお、窒化物中間層形成工程の処理時間は、望ましくは30〜90分さらに望ましくは50〜70分である。上記範囲の時間内で窒化を行えば、1μm以上で表面に均一で微細な凹凸面をもつ窒化物中間層を形成することができる。
被覆膜形成工程は、窒化物中間層上に被覆膜を形成する。すなわち、図1に断面を模式的に示すように、被覆膜2は、基材1の表面部に形成された窒化物中間層10の凹凸面11上に形成される。なお、窒化物中間層の形成量は、図1の「d」で表され、本発明において「d」は1μm以上とする。
被覆膜を形成する方法としては、イオンプレティーング(アーク、ホロカソード方式など)、スパッタリング、真空蒸着、プラズマCVD等により被覆膜を形成できる。形成された被覆膜は中間層表面が微細な凹凸面となっているため、基材に強固に密着する。特に、被覆膜をプラズマCVD法により成膜すれば、窒化物中間層形成工程と被覆膜形成工程とを同一装置内で行うことができるので、作業工程が簡略化され、また、凹凸面の汚染を抑制できるため、望ましい。また、直流プラズマCVD法を用いれば、凹凸面の表面形状に沿って成膜されるため、たとえばクラッチ板のように、ある程度の表面粗さが必要な部材には好適である。
被覆膜は、基材の少なくとも一部の表面を覆い、その表面に耐蝕性、耐摩耗性、装飾性等の機能を付加するもので、かつ、中間層とは異なる組成の被膜からなる。具体的には、被覆膜を形成する金属被膜としてはクロム、ニッケル、タングステン等を、またセラミックス被膜としては周期律表IV族〜VI族の元素またはそれらのひとつを含む複合元素からなる炭化物膜、酸化物膜、ほう化物膜、窒化物被膜などを、炭素系被膜としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、ダイヤモンド等を挙げることができる。被覆膜は上記の被膜を複数種類組み合わせることもできる。
被覆膜の厚さは、膜の種類や付加したい機能にもよるが、0.5μm〜20μmとするのが好ましく、被覆膜の機能を十分に発揮することができる。なお、厚さが20μm以上では、膜の内部応力が増し、被覆膜が剥離しやすくなるため望ましくない。
被覆膜が硬質膜である場合には、この被覆部材は耐摩耗性が必要な摺動部材に使用できる。特に、硬質膜がDLC膜であれば、高い耐摩耗性に加え、相手攻撃性が低いため、摺動部材として好適である。たとえば、摺動を伴う機械部品として、自動変速機に用いられるクラッチ部品やブレーキ部品、エンジン部品(ピストン、ピストンリング、バルブステム、シム板等)、コンプレッサー部品(ベーン、シュー等)、噴射ポンプ(ロータ、プランジャ、ニードル等)の摺動部に使用できる。
なお、本発明の被覆部材が摩擦によってクラッチ板等のトルクを伝達する部材である場合には、被覆膜の剥離が発生すると、表面性状の変化によりトルク伝達性が変化してしまう。また、本発明のクラッチ用摺動部材が、電磁クラッチに使用されるクラッチ板であれば、使用中に硬質膜の剥離が発生すると、クラッチ板の押圧力が変化する。電磁クラッチは、磁気的な力でクラッチ板と相手部材とを摩擦係合/非係合とすることによりトルクを伝達したり、伝達を絶ったりする。この際、被覆膜の剥離が発生すると、電磁クラッチを通る磁束の強度が増加する。その結果、クラッチ板と相手部材とを摩擦係合する力も増加するため、伝達されるトルク値が増加する。特に、被覆膜が非磁性体のDLC膜である場合は、膜の剥離が発生すると磁気抵抗が変化し、トルク値に大きく影響する。密着性に優れた被覆膜をもつ電磁クラッチであれば、トルク値の安定性を長期にわたって保持することができる。
また、基材が、油中で用いられる湿式クラッチに使用されるクラッチ板であれば、優れたμ−v特性を発揮する。μ−v特性とは、速度(v)に対する摩擦係数(μ)の依存性を示し、クラッチ用摺動部材においては、μ−v特性を正勾配(すなわち、dμ/dv≧0)とすることが有効である。ところが、使用中にクラッチ用摺動部材の被覆膜が剥離すると、基材表面の凸部が摩耗して摺動面に生じる油膜を切る効果が低減し、摺動面に形成された油膜により固体接触が阻害され、μ−v特性が負勾配となる。本発明の製造方法により得られる被覆部材であれば、被覆膜の剥離が低減されるため、凹凸面が油膜を良好に切って適度な固体接触が得られ、優れたμ−v特性を発揮する。
以下に、本発明の被覆部材の製造方法の実施例を、比較例とともに図面を用いて説明する。はじめに、プラズマ窒化処理およびDLC膜の成膜に用いるプラズマCVD装置について、図11を用いて説明する。
[プラズマCVD装置]
本装置は、炭素工具鋼からなる基材5の表裏面および外周面にプラズマ窒化処理を施した後に、窒化された面にDLC膜を成膜する装置である。成膜炉には、円筒形の炉室をもつステンレス製のチャンバー41を用い、チャンバー41は、排気通路42によりチャンバー41と連通する排気系43を有する。排気系43は、油回転ポンプ、メカニカルブースターポンプ、油拡散ポンプからなり、排気通路42に配した排気調整バルブ45を開閉することによりチャンバー41内の処理圧力を調整する。また、チャンバー41には、側面より炉外へ突出する透光窓48を設け、透光窓48を介して赤外線放射温度計(図示せず)により基材5の表面温度を測定する。
チャンバー41内には、プラズマ電源(直流電源)46のマイナス極に通電された基材固定手段50と、ガス供給手段60と、が配設される。
基材固定手段50は、プラズマ電源46のマイナス極に連結された支持台54と、支持台54上に載置された5つの基材固定具53と、からなり、それぞれの基材固定具53には基材5が固定される。なお、基材5は、厚さ0.9mmのリング状の円板で、その内周面に内歯を有する鉄製のクラッチプレートである。
板状の支持台54は、円板形状で、チャンバー41と同軸的に炉室の底部に固定される。5つの基材固定具53は炭素鋼製で、円筒状のチャンバー41と同軸的になるよう支持台54上に等間隔にリング状に配置される。
また、基材固定具53は、支持台54上で支持され垂直に延びる円筒状の固定柱(図略)と、複数の基材5を等間隔で平行かつ厚さ方向に積層状態にして固定するための複数個の治具(図略)と、からなる。基材5を基材固定具53に固定する際には、基材5の内歯を2つの治具の間に挟持して固定する。こうして、1つの基材固定具53に、100枚(合計500枚)の基材5を固定した。
ガス供給手段60は、混合ガスを規定の流量比でチャンバー41に供給する。混合ガスは、マスフローコントローラ(MFC)63により流量を調整後、ガス供給バルブ64を経てガス供給管65によりチャンバー41の内部に供給される。ガス供給管65は、チャンバー41内で、中央のガスノズル61と、周囲の6本のガスノズル62とに分岐する。ガスノズル61は、チャンバー41の中心部に位置するように設置される。また、6本のガスノズル62は、リング状に配置されたワーク固定具53の遠心方向側に等間隔にリング状に配置される。ガスノズル61には、その先端に、複数の孔が形成されており、混合ガスが噴出する。また、ガスノズル62には、その長さ方向に等間隔で複数の孔が開いており、そこから混合ガスが供給される。
プラズマ電源46のプラス極は、チャンバー41に通電される。プラス極はアースされ、チャンバー41の内面が接地電極(陽極40)となる。すなわち、基材固定手段50およびそれに保持された基材5を陰極50、チャンバー41を陽極40、としてプラズマCVD法によるプラズマ窒化処理およびDLC膜の成膜が行われる。
[プラズマ窒化処理]
はじめに、基材5の表面にプラズマ窒化処理を行った。また、排気系43によりチャンバー41内を到達真空度が6.7×10-3Paまで排気した。つぎに、ガス供給バルブ64を開け、水素ガスおよび窒素ガスの流量をMFC63で調整し、チャンバー41内に供給した。その後、排気調整バルブ45の開度を調整し、チャンバー41内の処理ガス圧を133Paとした。
そして、プラズマ電源46により陰極50に80Vの電圧を印加した。電圧を印加すると、陰極50の周辺にグロー放電が生じ、放電電力を調整(335V,30A)し、このグロー放電により、基材5を550℃に加熱した。なお、基材の温度の測定には、上記の赤外線放射温度計を用いた。基材5が550℃に到達後60分間の放電(処理時間)により、基材5の表面部に窒化物中間層(以下「中間層」と略記)を形成した。なお、混合ガスの流量は、温度25℃にて、窒素ガス:500cc/min、水素ガス:500cc/minとした。
[DLC膜の成膜]
つづいて、中間層が形成された基材5の表面に、DLC膜を成膜した。具体的には、ガス供給バルブ64を開け、水素ガス(希釈ガス)の流量をMFC63で調整し、チャンバー41内に供給した。その後、排気調整バルブ45の開度を調整し、チャンバー41内の処理ガス圧を466Paとした。
そして、プラズマ電源46により陰極50に390Vの電圧を印加した。電圧を印加すると、陰極50の周辺にグロー放電が生じ、放電電力を調整(390V,30A)し、このグロー放電により、基材5を530℃に加熱した。なお、基材の温度の測定には、上記の赤外線放射温度計を用いた。基材5が530℃に到達したら、原料ガスであるメタンとTMSを所定の流量で供給し、基材5の表面に非晶質炭素膜を成長させた。なお、混合ガスの流量は、温度25℃にて、メタン:500cc/min、TMS:100cc/min、水素ガス:300cc/min、アルゴンガス:300cc/minとした。こうして、50分間の放電により、基材5の表面に膜厚3μmのDLC膜を形成し、試料Hを得た。
また、プラズマ窒化処理の処理条件を変更した他は、上記試料Hと同様にして試料A〜G,I〜Yを作製した。また、比較として、中間層の厚さが1μm未満である試料Zを作製した。各試料の処理条件を表1〜表3に示す。
Figure 2006257466
Figure 2006257466
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なお、中間層厚さは、走査電子顕微鏡(FE−SEM)による断面観察より測定した。また、密着力は、スクラッチ試験法(JIS R3255に準拠)により測定した剥離荷重でしめす。試料Zに関しては、DLCの成膜後に膜の剥離が生じたためスクラッチ試験を行わなかった。結果を図2〜図4のグラフにまとめる。
図2は、試料A〜JのDLC膜の密着力を示すグラフである。グラフ中の符号A〜Jは、試料A〜Jに相当する。中間層の厚さが厚いほど密着力は向上した。そして、中間層厚さが1μm以上であれば、4N以上の良好な密着力をもつ被覆部材が得られることがわかる。
また、図3は、試料K〜Tについて、処理温度に対する中間層の厚さを示すグラフである。グラフ中の符号K〜Tは、試料K〜Tに相当する。処理温度が高いほど中間層の厚さは増加した。そして、グラフの傾向より、処理温度を420℃以上とすれば、1μm以上の中間層が形成されることがわかる。なお、処理温度が600℃の試料Sおよび試料Tでは、中間層の厚さは5μm程度であるが、歪の大きいブラウンナイト層が形成された。
図4は、試料U〜Yについて、電力密度に対するDLC膜の密着力を示すグラフである。グラフ中の符号U〜Yは、試料U〜Yに相当する。電力密度が高いほどDLC膜の密着力は増加した。すなわち、電力密度が高いほど、良好な凹凸面が中間層の表面に形成された。
さらに、試料Kおよび試料Z(比較例)に対して、FE−SEMによる表面観察を行った。図5は試料K、図6は試料ZのSEM像であり、ともにDLC膜の成膜前に観察を行った。なお、図5の下図は、試料Kの表面形状を模式的に示した断面図である。中間層が3μm形成された試料Kでは、基材5の表面全体に平均高さが10〜100nmで平均の幅が10〜500nmである凸部52をもつ凹凸面51が形成されていることが観察できた。なお、A〜J、L〜Yの各試料においても、試料Kと同様に、基材の表面全体に平均高さが10〜100nmで平均の幅が10〜500nmである凸部をもつ凹凸面が形成された。一方、中間層が0.5μm形成された試料Zでは、凹凸面が十分に形成されていない部分(図6の右側の色の濃い部分)が観察された。
また、試料Qおよび試料Zに対して耐久試験を行い、耐久前後のμ−v特性を評価した。ここでは、2枚のクラッチプレートの間で、負荷エネルギー780W、温度85℃にて35時間の連続すべり耐久試験を行い、この耐久試験前後のμ−v特性を差動回転数ΔNを上昇させる場合と、ΔNを下降させる場合と、を測定した。結果を図7および図9に示す。また、試料Qおよび試料Zの耐久前(初期状態)と耐久後におけるEPMA(電子線マイクロアナライザ)による表面分析の結果を図8および図10に示す。なお、図8および図10では、黒い部分が、DLC膜が剥離した部分である。
図7によれば、1μm以上の中間層をもつ試料Qでは、耐久後であってもdμ/dvは正勾配であり、良好なμ−v特性を有した。また、図8からわかるように、耐久試験前の初期状態でのDLC膜の剥離はほとんど見られず、耐久後の表面においてもDLC膜の剥離が抑制された。
一方、図9によれば、中間層が1μm未満である試料Zでは、耐久後のdμ/dvは負勾配であった。また、試料Qでは見られなかったシャダー(自励振動;図9の囲み部参照)が発生した。EPMAによれば、耐久試験前の初期状態で既にDLC膜の剥離が見られ、耐久後の表面においてはDLC膜の大部分が剥離した。すなわち、中間層が1μm未満では、DLC膜の密着力が低く、耐久後ではDLC膜の大部分が剥離し、凹凸面の凸部が摩耗して平滑化したため、シャダーが発生した。
本発明の被覆部材の製造方法により製造される被覆部材の一例を模式的に示す断面図である。 実施例の試料A〜Jに関し、窒化物中間層の厚さに対する基材と被覆膜の密着力を示すグラフである。 実施例の試料K〜Tに関し、プラズマ窒化処理の処理時間に対する窒化物中間層の厚さを示すグラフである。 実施例の試料U〜Yに関し、プラズマ窒化処理時の電力密度に対する基材と被覆膜との密着力を示すグラフである。 被覆膜形成前の試料Kの窒化物中間層表面を観察したSEM像である。 被覆膜形成前の試料Zの窒化物中間層表面を観察したSEM像である。 耐久前後の試料Qのμ−v特性を示すグラフである。 耐久前後の試料QのEPMAによる表面分析の結果を示す。 耐久前後の試料Zのμ−v特性を示すグラフである。 耐久前後の試料ZのEPMAによる表面分析の結果を示す。 実施例の被覆部材の製造方法に用いられる装置の概略説明図である。
符号の説明
1,5:基材
10:窒化物中間層
11,51:凹凸面
52:凸部
2:被覆膜

Claims (10)

  1. 基材の表面部に窒化物からなる窒化物中間層を形成する窒化物中間層形成工程と、該窒化物中間層上に被覆膜を形成する被覆膜形成工程と、よりなる被覆部材の製造方法であって、
    前記窒化物中間層形成工程は、前記窒化物中間層を1μm以上形成して、該窒化物中間層の表面を平均高さが10〜100nmで平均の幅が10〜500nmである凸部をもつ凹凸面とする工程であることを特徴とする被覆部材の製造方法。
  2. 前記窒化物中間層形成工程は、少なくとも窒素を含むプラズマにより前記窒化物中間層を形成する工程である請求項1記載の被覆部材の製造方法。
  3. 前記窒化物中間層形成工程は、プラズマCVD法により前記窒化物中間層を形成する工程である請求項2記載の被覆部材の製造方法。
  4. 前記窒化物中間層形成工程は、前記基材の温度を420〜590℃にして前記窒化物中間層を形成する工程である請求項1〜3のいずれかに記載の被覆部材の製造方法。
  5. 前記窒化物中間層形成工程は、0.12W/cm2 以上の電力密度で前記プラズマを発生させて前記窒化物中間層を形成する工程である請求項2または3記載の被覆部材の製造方法。
  6. 前記基材は、導電性材料からなる請求項1〜5のいずれかに記載の被覆部材の製造方法。
  7. 前記基材は、炭素鋼からなる鋼材である請求項1記載の被覆部材の製造方法。
  8. 前記基材は、クラッチ板である請求項1記載の被覆部材の製造方法。
  9. 前記被覆膜は、硬質膜である請求項1記載の被覆部材の製造方法。
  10. 前記硬質膜は、非晶質炭素膜である請求項1記載の被覆部材の製造方法。
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