JP2006256491A - 車両用方向指示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 節度機構で車両の方向指示位置に係止した操作レバー及びブラケットを、車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻したときのばたつきをなくし、もしくは反対の方向指示位置まで至ることのないようにする。
【解決手段】 操作レバーを支持したブラケット(スプリング取付部27)に、操作レバーの操作に伴いその動作方向に該ブラケットを付勢するスプリング28を設けた。これにより、ブラケットが操作レバーに伴い動作されたとき、車両の方向指示の方向とは反対方向のステアリング操作で戻すときの戻し力P12がスプリング28の付勢力P11で減じられ、操作レバー及びブラケットが源位置を超えて進められるということがなくなるか、もしくは少なくなることにより、操作レバー及びブラケットのばたつきがなくされ、もしくは、反対の方向指示位置まで至ることがなくされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の方向指示位置で係止された操作レバー及びブラケットを、その指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻す構造に改良を加えた車両用方向指示装置に関する。
従来より、車両、特に自動車においては、ステアリングホイールの近傍に操作レバーが具えられ、その操作レバーを使用者が操作することによって、車両の方向指示がなされるようになっている。そして、その操作レバーはブラケットにより支持されており、又、操作レバーは節度機構により車両の方向指示位置で係止されるようになっていて、その係止した操作レバー及びブラケットを、車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻すようになっている。
しかしながら、上述のように節度機構で車両の方向指示位置に係止した操作レバー及びブラケットを、車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻したとき、その戻し力によって、操作レバー及びブラケットが源位置(ニュートラル位置)に至ってもなお進められ、その結果、源位置を越えて、その後、戻ることにより、ばたつくということがあり、もしくは、戻ることもなく反対の方向指示位置まで至って、反対の方向指示がなされてしまうということがあった。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、節度機構で車両の方向指示位置に係止した操作レバー及びブラケットを、車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻したときのばたつきをなくし、もしくは反対の方向指示位置まで至ることのないようにし得る車両用方向指示装置を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の車両用方向指示装置は、車両の方向指示のために使用者により操作される操作レバーと、この操作レバーを支持したブラケットと、前記操作レバーを前記車両の方向指示位置で係止する節度機構とを具備し、その係止した操作レバー及びブラケットを、前記車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻すようにしたものにおいて、前記ブラケットが前記操作レバーの操作に伴い動作されたとき、その動作方向に該ブラケットを付勢するスプリングを設けたことを特徴とする。
上記手段によれば、ブラケットが操作レバーの操作に伴い動作されたとき、その動作方向にブラケットをスプリングで付勢した分、車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作でそれらを戻すときの戻し力が減じられ、操作レバー及びブラケットが源位置に至ってもなお進められるということがなくなるか、もしくは少なくなる。その結果、操作レバー及びブラケットがばたつくことがなくなり、もしくは、反対の方向指示位置まで至ることがなくなる。
以下、本発明の一実施例(一実施形態)につき、図1ないし図4を参照して説明する。
まず、図2には、車両用、特には自動車用の方向指示装置の外観を示しており、ケース1から操作レバー2を突設している。このうち、ケース1は、詳細には図3に示すように、ケース主部1aと、これの前部(図3では上部)に装着したケース前カバー1b、及びケース主部1aの後部(図3では下部)に装着したケース後カバー1cから成っている。
上記ケース後カバー1cの内部には、回路基板3を収納しており、その前方にインシュレータ4を配置して、更にその前方にはコンタクトホルダ5,6を配置している。コンタクトホルダ5,6は、それぞれインシュレータ4側に可動コンタクト7,8を個別に装着しており、インシュレータ4はコンタクトホルダ5,6側にそれぞれ固定コンタクト9,10を埋設していて、この固定コンタクト9,10の露出した表面を可動コンタクト7,8がそれぞれコンタクトホルダ5,6に伴われて別個に摺動するようになっており、そのコンタクトホルダ5、可動コンタクト7、及び固定コンタクト9により、第1のスイッチ本体11を構成し、コンタクトホルダ6、可動コンタクト8、及び固定コンタクト10により、第2のスイッチ本体12を構成している。
なお、回路基板3には、固定コンタクト9,10の端子部9a,10aを接続しており、そのほか、接続器13を装着していて、これに接続線14を接続している。
一方、ケース前カバー1bとケース主部1aとの間には、レバー支持体であるブラケット15を配置している。このブラケット15は、前面部と上下(図3の紙面と直交する方向)の両側面部以外の面部が開放しており、そのうちの前面部の左側部には円柱状の軸部16を有し、この軸部16を、ケース前カバー1bに形成した円筒状の凹部17に嵌合することによって、ブラケット15を、軸部16を中心とする図3の紙面と直交する方向(図4及び図2に矢印Aで示す方向)に回動可能に支持している。
そして又、ブラケット15の上記上下の両側面部には、円筒状の孔18(上側のもののみ図示)を形成しており、これに対して、前記操作レバー2の基部には円柱状の軸部20を形成していて、この部分をブラケット15の内部に挿入し、軸部20を上記ブラケット15の孔18に嵌合することによって、操作レバー2を、軸部20を中心とする図3に矢印Bで示す方向(図4及び図2の紙面と直交する方向)に回動可能に支持している。
更に、ブラケット15の内部に挿入した操作レバー2の基部には、図3に示す凹部21を形成していて、これに圧縮コイルスプリング22と節度ピース23とを収納している。又、それに対し、前記ケース主部1aには、前後方向に斜面24aを有する節度谷24を複数、図4に示すように、前記ブラケット15の軸部16を中心とする円弧の配置に節度山25と交互に並べて形成しており、この節度谷24の中央の1つに上記節度ピース23を圧縮コイルスプリング22の弾発力で圧接させて係合させ、この節度ピース23及び圧縮コイルスプリング22と節度谷24及び節度山25とで節度機構26を構成している。又、ブラケット15には、図3に示すように、アーム部15aにて前記第1のスイッチ本体11のコンタクトホルダ5が係合している。
そして、ブラケット15の前記軸部16の直下部には、図3及び図1に示すように、軸部16より径大な短円柱状のスプリング取付部27を軸部16と同心に形成しており、このスプリング取付部27に、この場合、捩りコイルスプリングから成るスプリング28のコイル部28aを嵌着し固着して回転不能に取付け一体化している。
それに対して、前記ケース1、特にこれのケース前カバー1bには、凹部29を形成しており、これのスプリング掛け部である上下の両側壁29a,29b(図1参照)に、それぞれ上記スプリング28の一端部28bと他端部28cとを掛けて圧接させている。なお、図1の(a)図には、スプリング28の自然状態を二点鎖線で示しており、スプリング28の一端部28bと他端部28cは、その自然状態位置から実線で示す位置まで内側にたわませて、外側への復元力P1,P2により、上記凹部29の両側壁29a,29bに圧接させている。
なお、ブラケット15には、そのほか、図示しないキャンセル受け部材であるラチェットを設けていて、これの先端部をケース主部1a外に突出させ、図示しないステアリングホイールと一体に回動するキャンセル部材であるキャンセルカム(これも図示せず)に対応させている。
又、中空状を成す操作レバー2には、図3に示すシャフト30を回転可能に挿入して設け、これの基端部に突設したアーム部30aに前記第2のスイッチ本体12のコンタクトホルダ6を係合させている。
加えて、操作レバー2の先端部には、図2に示す操作ノブ31をシャフト30に取付けて矢印Cで示す方向に回転可能に設けている。
次に、上記構成のものの作用を述べる。
使用者が操作レバー2を図2に矢印Aで示した方向に操作すると、それに伴い、ブラケット15が軸部16を中心に図4に同じく矢印Aで示した同方向に回動する。このとき、節度機構26においては、中央の節度谷24に係合した節度ピース23がこのときの回動方向に隣接する節度山25を越えて隣の節度谷24に係合し、操作レバー2をその位置に係止して、該操作レバー2及びブラケット15の回動に節度を付与する。
又、それと共に第1のスイッチ本体11においては、ブラケット15の回動にアーム部5aを介して連動するコンタクトホルダ5が可動コンタクト7を伴って固定コンタクト9上を図4に矢印Dで示す方向に摺動し、可動コンタクト7を固定コンタクト9に接離させて、接点の開閉を行う。このときの接点の開閉は、車両のターンシグナルを点灯させるのに供し、要するに方向指示をするようになっている。
ここで、図1の(b)図は、操作レバー2を上記矢印Aで示した方向のうちの片方A1に操作した状態(この場合、右折方向指示操作状態)を表しており、スプリング28がブラケット15の回動に伴ってそれと一体に同方向へ回動されることにより、ケース1の凹部29の他方の側壁29bに圧接させた他端部28cを、前述より更に大きくたわませて、凹部29の他方の側壁29bに前述より大きな復元力P11で圧接させている。この結果、スプリング28と一体のブラケット15にはその復元力P11が及び、要するにこのときの動作方向であるA1方向にブラケット15が付勢されている。
さて、回動して係止された操作レバー2及びブラケット15は、その位置に留まるが、回動方向と反対の方向にステアリングホイールが回転操作されると、ステアリングホイールと一体に回転するキャンセルカムにより、ラチェットが動作されることに応じて、ブラケット15及び操作レバー2は戻される。
図1の(C)図は、前述のA1方向に回動して係止された操作レバー2及びブラケット15を戻すときの状況を表しており、ブラケット15にはA1方向とは反対の方向A2の戻し力P12が作用している。しかしながら、それは、(b)図のブラケット15に作用したスプリング28によるA1方向の付勢力P11に抗して行われるもので、そのため、このときのA方向の戻し力P12は、それとは反対のA1方向の付勢力P11によって減じられる。
かくして、操作レバー2及びブラケット15の戻しは、従来よりも小さな力で行われるものであり、その結果、操作レバー2及びブラケット15が源位置に至ってもなお進められるということがなくなるか、もしくは少なくなる。よって、操作レバー2及びブラケット15が源位置を越えて、その後、戻ることにより、ばたつくということもなくなり、もしくは、戻ることもなく反対の方向指示位置まで至って、反対の方向指示がなされてしまうということもなくなる。
なお、このような作用は、操作レバー2を左折方向指示操作状態にして戻すときも、同様になされる。
又、本構成のものの場合、操作レバー2を図3に矢印Bで示した方向に操作すると、操作レバー2が軸部20を中心に同方向に回動し、それと共に、第1のスイッチ本体11においては、ブラケット15の回動にアーム部5aを介して連動するコンタクトホルダ5が可動コンタクト7を伴って固定コンタクト9上を図4に矢印Eで示す方向に摺動し、接点の開閉を行う。このときの接点の開閉は、車両のヘッドライトのディマーコントロールに供する。
更に、操作ノブ31を図2に矢印Cで示した方向に回転操作すると、同方向にシャフト30が回転することに応じて、アーム部30aにより、第2のスイッチ本体12のコンタクトホルダ6が可動コンタクト8を伴って固定コンタクト10上を図4に矢印Fで示す方向に摺動され、接点の開閉を行う。このときの接点の開閉は、車両のスモールライトからヘッドライトへのライトコントロールに供する。
このように本構成のものでは、ブラケット15とケース1との間に設けたスプリング28によって、節度機構26で車両の方向指示位置に係止した操作レバー2及びブラケット15を車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻したときのばたつきをなくすことができ、もしくは反対の方向指示位置まで至ることのないようにすることができる。
なお、スプリング28は、捩りコイルスプリングには限られず、例えば図5に示すように、く字形の板ばねから成るスプリング41に変えて、これの屈曲部41aをスプリング取付部27に固着して回転不能に取付け一体化し、一端部41bと他端部41cとを凹部29の両側壁29a,29bに圧接させるようにしても良い。
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
本発明の一実施例を示す主要部分の、一部を省略した平面図で、(a)がニュートラル状態、(b)が右折方向指示状態、(c)が戻し途中状態をそれぞれ表す図 全体の正面図 図2のX-X線に沿う主要部分の横断下面図 主要部分の、ケース前カバーを取除いた状態の正面図 本発明の異なる実施例を示す図1の(a)図相当図
符号の説明
図面中、2は操作レバー、15はブラケット、26は節度機構、28,41はスプリングを示す。

Claims (1)

  1. 車両の方向指示のために使用者により操作される操作レバーと、
    この操作レバーを支持したブラケットと、
    前記操作レバーを前記車両の方向指示位置で係止する節度機構とを具備し、
    その係止した操作レバー及びブラケットを、前記車両の方向指示の方向とは反対の方向のステアリング操作で戻すようにしたものにおいて、
    前記ブラケットが前記操作レバーの操作に伴い動作されたとき、その動作方向に該ブラケットを付勢するスプリングを設けたことを特徴とする車両用方向指示装置。

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