JP2013173466A - 旋回方向指示装置 - Google Patents

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大樹 鏑木
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Abstract

【課題】主に自動車の各種制御用に用いられる旋回方向指示装置に関し、操作レバーの操作方向による動作音が均等化すると共に低減し、静かで良好な動作が可能な旋回方向指示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】カバー22下面のコイルばね6の両端部が係止される係止部22Eの内方近傍に、コイルばね6の前側に当接する規制部22Fを設けることによって、コイルばね6の配置が両係止部22Eの配置と平行に配置規制され、コイルばね6によるカム体5に対する付勢力は左右方向に均等に加わるようになるため、カム体5の前カム部5Dと解除体7の解除突部7Aとの衝突音が均等化されると共に低減するため、動作音が静かで、良好な動作が可能な旋回方向指示装置を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に自動車のステアリングホイール(以降、ステアリングと記載する)の近傍に配置され、操作レバーの操作によってターンシグナルランプ等を点消灯させる旋回方向指示装置に関するものである。
近年、自動車のステアリング近傍の操作レバーを操作することによってターンシグナルランプ等を点消灯させる旋回方向指示装置において、操作時の動作音の静かなものが求められている。
このような従来の旋回方向指示装置について、図6から図10を用いて説明する。
図6は従来の旋回方向指示装置の断面図、図7は同じく分解斜視図であり、同図において1は作動体、2は略箱状で下方開口のカバーで、カバー2の前部下側の軸受け部2Aに作動体1上部の軸部1Aが軸支されて、作動体1が左右方向に揺動可能にカバー2内に収納されている。
そして3は操作レバーで、先端方向に略筒状の操作部3Aが設けられると共に、根元には操作部3Aから作動体1方向へ駆動部3Bが延出して、駆動部3Bの両側の軸部3Cが作動体1前部の軸穴1Bに軸支され、操作レバー3が上下方向へ揺動可能に作動体1に装着されている。
また、5は作動体1上面に載置されたカム体で、略小判形の基部5A上面に上軸部5Bが、下面に上軸部5Bと同軸上に下軸部5Cが各々設けられると共に、前部に前カム部5D、後部に後カム部5Eが突出している。
さらに、6はコイルばねで、図8のカバー2の下面視斜視図や図9の要部断面図に示すように、左右方向に形成されたばね係止部2Eにコイルばね6の両端部が係止されると共に、略中央部がカム体5下面の係合凹部5Fに係合して引張られ、カム体5を後方へ付勢している。
また、カバー2下面のガイド溝2Bにカム体5の上軸部5Bが係合して、カム体5が前後方向への移動及び回転可能にカバー2に保持されている。
なお、このとき、図9(a)に示すように、コイルばね6はその巻き方向によってばね係止部2Eに両端部が係止された際に、例えば、右側が前方へ傾く一方、左側が後側へ傾いて、両側のばね係止部2B間で傾斜した状態で装着される場合がある。
さらに、図9(b)に示すように、カム体5の係合凹部5Fがコイルばね6の略中央部に係合した状態では、カム体5にはコイルばね6右側における後方への付勢力は弱く、コイルばね6左側における後方への付勢力は強くなって、コイルばね6による左右側におけるカム体5への付勢力に強弱が生じた状態で、カム体5がコイルばね6に付勢されながら係合してカバー2に保持されている。
そして、7は両端から後方向へ解除突部7Aが突出した略コ字状の解除体で、作動体1上面の略中間に保持されている。
また、8は上方開口のケースで、作動体1を軸部1Aと同軸上で回転可能に軸支すると共に、カバー2下方開口を覆い、操作レバー3が装着された作動体1等を収納している。
さらに、9Aは節度ばね、9Bは節度ピンで、作動体1の後端の穴部1Fにやや撓んだ状態の節度ばね9Aと節度ピン9Bが収納されると共に、節度ピン9Bがカバー2後部の内側面に形成した節度カム2Dに弾接して節度手段9が構成され、これによって操作レバー3の左右操作時に節度感が生じると共に、中立位置や左右方向の所定位置で作動体1が保持される。
そして、10は上下面に複数の配線パターンが形成された絶縁体の配線基板、11は作動体1の駆動凹部1Gに上端が係合した摺動体で、配線基板10の所定箇所に固定接点(図示せず)が配設されると共に、摺動体11下面に固着された可動接片14Aが固定接点に弾接摺動することによって、これらの間の電気的剥離が行われるようにして、スイッチ接点部14が形成されている。
また、操作レバー3の左右方向への揺動操作に伴う作動体1の回動により、スイッチ接点部14の電気的剥離が行われると共に、配線基板10の下方を底板12が覆って旋回方向指示装置が構成されている。
そして、このように構成された旋回方向指示装置が、自動車内の運転席前方のステアリング(図示せず)下方に操作部3Aが外方へ突出して装着され、図10(a)の動作説明図に示すように、ステアリングシャフト(図示せず)の回転に連動する略円弧状の複数のキャンセルカム15が作動体1の後方近傍に配置されると共に、カム体5の後カム部5Eがカバー2の開口2Cから外方へ突出するように装着されている。
以上の構成において、図10(a)に示すように、操作レバー3が中立位置に保持された状態から、例えば、自動車を右方向へ旋回させる際に、操作レバー3を右方向の時計方向へ回動操作すると、図10(b)に示すように、操作レバー3と作動体1は軸部1Aを中心として時計方向に回動する。
そして、作動体1は所定角度回動した第1の動作位置で節度手段9によって保持されると共に、カム体5の下軸部5Cが保持カム1Eを弾接摺動してカム体5が後方へ移動し、後カム部5Eがキャンセルカム15の回転軌道内に後退すると共に、前カム部5Dの先端部が右側の解除突部7Aの内側面に当接する。
また、作動体1の回動に伴って、スイッチ接点部14の電気的剥離が行われ、この電気信号によって車両の電気回路を介して右側のターンシグナルランプが点滅する。
次に、自動車を右方向へ旋回させるため、ステアリングを時計回りに回動操作すると、図10(c)に示すように、ステアリングに連動したキャンセルカム15が時計回りに回転して、カム体5の後カム部5Eに当接後、カム体5は上軸部5Bを中心に反時計回りに回転すると共に、係合凹部5Fに係合したコイルばね6のねじれによる時計回りの付勢力を強めながら、前カム部5Dが解除突部7Aから一旦、離れる。
さらに、ステアリングを時計回りに回動操作し続けると、図10(d)に示すように、後カム部5Eが弾接していたキャンセルカム15から離れて、カム体5がコイルばね6によって時計回りに回転付勢され、前カム部5Dが解除体7の右側の解除突部7Aの内側面に当接する。
このとき、前カム部5Dと解除突部7Aとのコイルばね6の付勢力による衝突によって衝突音が生じる。
そして、自動車の旋回が終了し、ステアリングを反時計方向の元の中立位置へ戻すと、図10(d)に示す状態から、キャンセルカム15が後カム部5Eに当接してカム体5を時計方向へ回転させると共に、前カム部5Dの右側端が作動体1を反時計方向へ回動させて、作動体1が操作レバー3と共に中立位置へ復帰して保持された中立状態に戻り、点滅していたターンシグナルランプが消灯する。
また、同様に自動車を左方向へ旋回させる際に、操作レバー3を左方向の反時計方向に揺動操作した後、ステアリングを左方向の反時計方向に回動操作する。
このとき、キャンセルカム15の反時計方向への回動に伴い、時計方向に回動したカム体5がコイルばね6の反時計方向への付勢力によって、前カム部5Dと対向する解除突部7Aが当接して衝突音が発生するものであった。
なお、このように操作レバー3を左右方向に揺動操作したときに、ステアリングの回動操作に伴い、コイルばね6がカム体5にねじれながら係合してカム体5を右方又は左方に付勢して、前カム部5Dが解除体7の右側又は左側の解除突部7Aに当接するが、コイルばね6の両端部がカバー2の係止部2Eに対し傾斜して保持された状態の場合には、例えば、操作レバー3を右方向に操作したときのカム体5と解除体7との衝突音は、操作レバー3を左方向に操作したときのものより大きな音となり、耳障りに感じる場合があった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2011−126407号公報
しかしながら、従来の旋回方向指示装置においては、コイルばね6の両端部がカバー2下面の係止部2Eに係止された際に、コイルばね6の巻き方向により、斜めに傾いた状態で係止される場合があり、コイルばね6によるカム体5への左右方向の付勢力に差が生じるため、操作レバー3の揺動操作方向により、カム体5と解除体7との衝突音の大きさが異なり、一方の衝突音がより大きくなって耳障りになる場合があるという課題があった。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、簡易な構成で、操作レバーの操作方向による動作音が均等化すると共に低減し、静かで良好な動作が可能な旋回方向指示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、カバー下面の両係止部の内方にコイルばねに当接し、コイルばねの配置を規制する複数の規制部を設けたものであり、複数の規制部によりコイルばねの配置を例えば両係止部の配置と平行に配置規制することによって、コイルばねがカム体に係合して伸張されたときに、カム体に及ぼす左右方向の付勢力が均等になり、カム体の前カム部と解除体の左右の解除突部との衝突音が均等化されると共に低減するため、動作音が静かで、良好な動作が可能な旋回方向指示装置を得ることができるという作用を有する。
以上のように、本発明によれば、簡易な構成で、操作レバーの操作方向による動作音が均等化すると共に低減し、静かで良好な動作が可能な旋回方向指示装置を実現することができるという有利な効果が得られる。
本発明の一実施の形態による旋回方向指示装置の断面図 同分解斜視図 同カバーの下面視斜視図 同要部断面図 同動作説明図 従来の旋回方向指示装置の断面図 同分解斜視図 同カバーの下面視斜視図 同要部断面図 同動作説明図
図1は本発明の一実施の形態による旋回方向指示装置の断面図、図2は同じく分解斜視図であり、同図において1はポリオキシメチレン(以降、POMと記載する)等の絶縁樹脂製の作動体、22はポリアミド(以降、PAと記載する)等の絶縁樹脂製で略箱状のカバーで、カバー22の前部下側の上方に窪んだ軸受け部22Aに作動体1上部の軸部1Aが軸支されて、作動体1が左右方向に回動可能にカバー22内に収容されている。
そして3はアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(以降、ABSと記載する)やPA等の絶縁樹脂製の操作レバーで、先端方向に略筒状の操作部3Aが設けられると共に、根元には操作部3Aから作動体1方向へ駆動部3Bが延出している。
また、駆動部3Bの両側の軸部3Cが作動体1前部の軸穴1Bに軸支され、操作レバー3が上下方向へ揺動可能に作動体1に装着されている。
さらに5は、作動体1上面に載置されたPOM等の絶縁樹脂製のカム体で、略小判形で平面上の基部5A上面に上軸部5Bが、下面に上軸部5Bと同軸上に下軸部5Cが各々設けられると共に、前部に前カム部5D、後部に後カム部5Eが突出している。
そして、図3のカバー22の下面視斜視図に示すように、カバー22下面には前後方向へ延出すると共に上方へ窪んだ長穴状のガイド溝22Bが設けられ、このガイド溝22Bにカム体5の上軸部5Bが係合して、カム体5が前後方向への移動及び回転可能にカバー22に保持されている。
また、ガイド溝22Bを挟んで対称となる左右方向の所定位置に略壁状の係止部22Eが設けられると共に、係止部22Eの内方近傍に略柱状の規制部22Fが形成されている。
さらに、6は金属線でコイル状のコイルばねで、両端部がカバー22下面の係止部22Eに各々係止されると共に、中央部がカム体5の下軸部5Cの前部近傍の係合凹部5Fに係合して、カム体5を後方向へ付勢している。
なお、このとき図4(a)の要部断面図に示すように、カム体5がコイルばね6に係合していない状態では、コイルばね6の両端部が係止部22Eに係止されると共に、係止部22Eの内方で前部が規制部22Fに当接して、コイルばね6が両係止部22Eの配置と平行でガイド溝22Bの延出方向と直交方向に配置されている。
つまり、コイルばね6の両端部が係止部22Eに係止されている状態では、背景技術で説明したように、コイルばね6はその巻き方向に応じて傾いた状態で係止される場合があるが、規制部22Fによって傾きが規制されることによって、コイルばね6は両係止部22Eの配置と略平行で、ガイド溝22Bの延出方向と略直交方向に配置されるため、図4(b)に示すように、カム体5の係合凹部5Fにコイルばね6の中央部が係合した状態では、カム体5への付勢力は左右均等に加わるようになっている。
そして、7は略コの字状でPOM等の絶縁樹脂製の解除体で、両端から解除突部7Aが後方向へ突出すると共に、前部の穴部に保持ばね13Aやボール13Bが収容されると共に、ボール13Bが対向する作動体1の保持凹部1Dに弾接して、解除体7が作動体1上面の略中間に所定荷重以上で左右方向へ移動可能に保持されている。
また8は上方開口で、ポリブチレンテレフタレート(以降、PBTと記載する)等の絶縁樹脂製のケースで、作動体1を軸部1Aと同軸上で回転可能に軸支すると共に、カバー22下方開口を覆って、操作レバー3が装着された作動体1等を収納している。
さらに、9Aは節度ばね、9Bは節度ピンで、作動体1の後端の穴部1Fに節度ばね9Aがやや撓んだ状態でと節度ピン9Bと共に収容され、節度ピン9Bが対向するカバー22後部の内側面に形成された節度カム22Dに弾接して節度手段9が構成され、これによって操作レバー3の左右操作時に節度感を伴って動作し、中立位置や左右方向の所定位置で作動体1が保持される。
そして、10は上下面に複数の配線パターンが形成された絶縁樹脂製の配線基板、11は作動体1の駆動凹部1Gに上端が係合した摺動体で、配線基板10の所定箇所に固定接点(図示せず)が配設されると共に、摺動体11下面に固着された可動接片14Aが固定接点に弾接摺動することによって、これらの間の電気的接離が行われるようにして、スイッチ接点部14が形成されている。
また、操作レバー3の左右方向への揺動操作に伴う作動体1の回動により、スイッチ接点部14の電気的剥離が行われると共に、配線基板10の下方を底板12が覆って旋回方向指示装置が構成されている。
そして、このように構成された旋回方向指示装置が、自動車内の運転席前方のステアリング(図示せず)下方に操作部3Aが外方へ突出して装着され、図5(a)の動作説明図に示すように、ステアリングシャフト(図示せず)の回転に連動する略円弧状の複数のキャンセルカム15が作動体1の後方近傍に配置されると共に、カム体5の後カム部5Eがカバー22の開口22Cから外方へ突出し、配線基板10のコネクタ部10Aに外部接続用のリード線(図示せず)等が連結されて、スイッチ接点部14等が車両の電子回路(図示せず)に電気的に接続される。
以上の構成において、図5(a)に示すように、操作レバー3の操作部3Aが中立位置に保持され、ステアリングも中立位置にある状態では、カム体5はコイルばね6によってキャンセルカム15方向の後方向へ付勢されると共に、下軸部5Cが保持カム1Eの略三角状の頂点部に弾接し、後カム部5Eがキャンセルカム15の回転軌道から外方へ離れた非当接位置に位置すると共に、前カム部5Dが解除体7両端の対向する解除突部7Aの略中間に位置している。
そして、例えば、自動車を右方向へ旋回させる際に、操作レバー3を右方向の時計回りに揺動操作すると、図5(b)に示すように、操作レバー3は作動体1の軸部1Aを中心として作動体1と共に回動して、作動体1が時計回りへ所定角度回動した第1の動作位置で節度手段9によって保持される。
なお、同様に操作レバー3を左方向の反時計回りに回動操作すると、作動体1が反時計回りに所定角度回動した第2の動作位置で節度手段9によって保持されるようになっている。
そして、作動体1が第1の動作位置で保持されている時、カム体5は下軸部5Cが保持カム1Eの頂点部から傾斜面を弾接摺動して略三角状の一端近傍へ移動しながら、上軸部5Bがガイド溝22Bに沿って後方向へ移動する。
また、この時、カム体5の後カム部5Eがキャンセルカム15の回転軌道内である、当接可能位置へ後退すると共に、前カム部5Dの先端部が右側の解除突部7Aの内側面に当接する。
さらに、作動体1の回動に伴って、下端の駆動凹部1Gに係合した摺動体11が配線基板10上を摺動することにより、スイッチ接点部14の電気的接離が行われ、この電気信号によって車両の電気回路を介して右側のターンシグナルランプが点滅する。
次に、自動車を右方向へ旋回させるため、ステアリングを右方向の時計回りに回動操作すると、図5(c)に示すように、ステアリングに連動したキャンセルカム15が時計回りに回転して、カム体5の後カム部5Eに当接後、カム体5は上軸部5Bを中心に反時計回りに回転すると共に、係合凹部5Fに係合したコイルばね6のねじれによる時計回りの付勢力を強めながら、前カム部5Dが解除突部7Aから離れる。
さらに、ステアリングを時計回りに回動操作し続けると、図5(d)に示すように、後カム部5Eが弾接していたキャンセルカム15から離れて、キャンセルカム15によるカム体5の時計回りの回転規制が解除され、カム体5がコイルばね6によって時計回りに回転付勢され、前カム部5Dが解除体7の右側の解除突部7Aの内側面に衝突する。
また、自動車の旋回が終了し、ステアリングを元の中立位置へ戻す時には、ステアリングを右方向とは反対の反時計方向へ回転させると、図5(d)に示す状態から、キャンセルカム15が反時計回りへ回転して後カム部5Eを押圧し、カム体5が上軸部5Bを中心に時計方向へ回転すると共に、前カム部5Dの右側端が解除体7を介して作動体1を反時計方向へ回動させる。
さらに、前カム部5Dが作動体1を反時計回りへ回動させると、作動体1が操作レバー3と共に中立位置へ復帰して保持された中立状態に戻り、これに応じてスイッチ接点部14の電気的接離が行われ、点滅していたターンシグナルランプが消灯する。
そして、同様に自動車を左方向へ旋回する際には、操作レバー3を左方向の反時計方向の第2の動作位置へ揺動操作することによって、上述した右方向の第1の動作位置への操作時の説明とは逆の方向へ作動体1やカム体5などが動作して、左側のターンシグナルランプが点滅する。
また、このときステアリングを左方向の反時計方向に回動操作すると、キャンセルカム15の反時計方向への回転に伴い、前カム部5Dの左側面が左側の解除突部7Aに当接していたカム体5が時計方向へ回転すると共に、コイルばね6による反時計方向への付勢力を強めた後、キャンセルカム15が後カム部5Eから離れて、前カム部5Dが対向する左側の解除突部7Aと衝突して衝突音が発生する。
なお、このように操作レバー3を時計方向又は反時計方向に揺動操作したときに、ステアリングの回動操作に伴う、カム体5の前カム部5Dと解除突部7Aとの衝突音は、コイルばね6が規制部22Fによってカム体5に左右均等に付勢力が加わるようになっているため、操作レバー3を時計又は反時計のいずれの方向に操作した時にも、それらの衝突音は均等で比較的静かなものとなる。
つまり、図5(c)に示すように、カム体5に対しコイルばね6がねじれるように係合した状態から、カム体5が中立状態の姿勢に復帰する際にコイルばね6から受ける回動方向への付勢力は、時計方向又は反時計方向において略均等であると共に、中立状態の姿勢になったときに、カム体5の回動方向とは逆方向に回動力を抑制するように作用するコイルばね6からの付勢力も両方向で均等なため、背景技術で説明したようなカム体5に対しコイルばね6の両端部が傾斜して係合した場合に比べ、カム体5の解除突部7Aとの衝突力も軽減し、両方向での衝突音は略均等でかつ低減したものとなる。
そして、操作レバー3を上下方向へ回動操作することによって、作動体1内の対応するスイッチ接点部(図示せず)の電気的剥離が行われ、車両の電気回路を介してライトのハイやローなどの切り替えが行われるようになっている。
このように、本実施の形態によれば、カバー22下面のコイルばね6の両端部が係止される係止部22Eの内方近傍に、コイルばね6の前側に当接する規制部22Fを設けることによって、コイルばね6の配置が両係止部22Eの配置と平行に配置規制され、コイルばね6によるカム体5に対する付勢力は左右方向に均等に加わるようになるため、カム体5の前カム部5Dと解除体7の解除突部7Aとの衝突音が均等化されると共に低減するため、動作音が静かで、良好な動作が可能な旋回方向指示装置を実現することができる。
本発明による旋回方向指示装置は、簡易な構成で、操作レバーの操作方向による動作音が均等化して低減し、静かで良好な動作が可能なものを得ることができ、主に自動車用として有用である。
1 作動体
1A 軸部
1B 軸穴
1D 保持凹部
1E 保持カム
1F 穴部
1G 駆動凹部
3 操作レバー
3A 操作部
3B 駆動部
3C 軸部
5 カム体
5A 基部
5B 上軸部
5C 下軸部
5D 前カム部
5E 後カム部
5F 係合凹部
6 コイルばね
7 解除体
7A 解除突部
8 ケース
9 節度手段
9A 節度ばね
9B 節度ピン
10 配線基板
10A コネクタ部
11 摺動体
12 底板
13A 保持ばね
13B ボール
14 スイッチ接点部
14A 可動接片
15 キャンセルカム
22 カバー
22A 軸受け部
22B ガイド溝
22C 開口
22D 節度カム
22E 係止部
22F 規制部

Claims (1)

  1. 略箱状で下方開口のカバーと、このカバーに収納され揺動可能に保持された作動体と、この作動体の一端に揺動可能に保持されると共に外方へ突出した操作レバーと、前記カバーと前記作動体の間に回動可能及び所定方向に移動可能に保持されたカム体と、両端部が前記カバー下面に設けた係止部に係止されると共に中央部が前記カム体に弾接して前記カム体を付勢するコイルばねと、前記操作レバーの揺動操作に伴って電気的接離を行うスイッチ接点部からなり、前記カバー下面の両側の前記係止部の内方に前記コイルばねに当接し、前記コイルばねの配置を規制する複数の規制部を設けた旋回方向指示装置。
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