JP2018161907A - 旋回方向指示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャンセルトルクの安定化が図られる旋回方向指示装置を提供する。【解決手段】旋回方向指示装置10は、中立位置から第1動作位置又は第2動作位置に回動する操作レバー20と、操作レバーと共に回動する作動体30と、作動体に設けられる解除体80と、作動体に回動可能且つ進退可能に設けられ、且つ、ステアリングシャフトと連動して回動するキャンセルカム201により回動されて操作レバーを中立位置へ復帰させる力を解除体に当接して加えるラチェットカム60と、を備え、解除体におけるラチェットカムとの当接面83には、作動体の回動軸側に位置する第1領域83aと、ラチェットカムの回動軸側に位置する第2領域83bとが含まれ、当接面83は、操作レバーが中立位置にある状態で、作動体の回動軸とラチェットカムの回動軸とを結ぶ直線に対して傾斜する角度が、第1領域の方が第2領域よりも大きい。【選択図】図1
Description
本発明は、旋回方向指示装置に関し、例えば、車両の旋回方向を指示する旋回方向指示装置に関する。
従来の旋回方向指示装置として、例えば、特許文献1のターンシグナルのキャンセル装置が知られている。このキャンセル装置は、バックプレートが取付けられた回動可能なブラケットと、右折方向位置又は左折方向位置に保持されているブラケットを中立位置に復帰させるラチェットを備えている。
このブラケットが右折方向位置又は左折方向位置に保持されている状態では、ラチェットがその後方に位置するキャンセルカム側へ移動する。そして、ラチェットの前部がバックプレートの被押圧面に当接して、ラチェットは前方へずれないように支持される。ここで、ステアリングホイールに連動してキャンセルカムが回動すると、キャンセルカムがラチェットの後部に係合して、ラチェットカムが回動する。これにより、ラチェットの前部がバックプレートの被押圧面を押圧し、バックプレートを取り付けたブラケットが回動して中立位置に復帰する。
上記特許文献1のキャンセル装置では、ラチェットが被押圧面を押圧する際に前方へずれないように、ブラケットの回動中心とラチェットの回動中心とを結ぶ直線に対して大きな傾斜角度(例えば、25度)を被押圧面が有するようにしている。
しかしながら、このような大きな傾斜角度の被押圧面によりラチェットの前部が支持された状態では、回動するキャンセルカムにラチェットの後部が係合する際、ラチェットの後部がキャンセルカムに引っ張られ易くなる。これにより、ラチェットの後部が引っ張られた際と引っ張られなかった際とでバックプレートの被押圧面に当接するラチェットの前の位置が異なる。このため、ブラケットが中立位置に復帰する際のトルク(キャンセルトルク)が安定しなくなってしまう。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、キャンセルトルクの安定化が図られる旋回方向指示装置を提供することを目的としている。
本発明のある態様に係る旋回方向指示装置は、中立位置から第1動作位置又は第2動作位置に回動する操作レバーと、操作レバーと共に回動する作動体と、作動体に設けられる解除体と、作動体に回動可能且つ進退可能に設けられ、且つ、ステアリングシャフトと連動して回動するキャンセルカムにより回動されて操作レバーを中立位置へ復帰させる力を解除体に当接して加えるラチェットカムと、を備え、解除体におけるラチェットカムとの当接面には、作動体の回動軸側に位置する第1領域と、ラチェットカムの回動軸側に位置する第2領域とが含まれ、当接面は、操作レバーが中立位置にある状態で、作動体の回動軸とラチェットカムの回動軸とを結ぶ直線に対して傾斜する角度が、第1領域の方が第2領域よりも大きい。
この構成によれば、操作レバーを復帰させる際に、ラチェットカムが解除体の面において第1領域と第2領域との間の窪みに当接し、第1領域に係止する。これにより、キャンセルカムから離れる方向へのラチェットカムの移動が防止されるため、ラチェットカムは一定の位置(窪み)で解除体に復帰力を加えることができる。このため、操作レバーを中立位置に復帰させるキャンセルトルクが安定化する。
旋回方向指示装置では、第1領域の角度が10度以上で20度以下の大きさでもよい。この構成によれば、ラチェットカムが解除体の窪みに当接するため、第1領域の傾斜角度を10度以上で20度以下の大きさとしても、ラチェットカムを第1領域で係止することができる。このように、第1領域の傾斜角度が従来よりも小さいため、ラチェットカムがキャンセルカムと解除体との間に挟まれて、操作レバーを逆回動操作した時に、ラチェットカムに大きな力が作用する場合には、ラチェットカムが第1領域に沿ってキャンセルカムから離れる方向へ移動することができる。これにより、ラチェットカムに作用する大きな力が緩和されるため、通常の操作レバーの操作に近い力で操作レバーを操作することができる。
旋回方向指示装置では、第2領域の角度が−5度以上で0度以下の大きさでもよい。この構成によれば、操作レバーを復帰させる際に、ラチェットカムが解除体の面において第2領域を滑らかに移動し、第1領域と第2領域との間の窪みに当接し、第1領域に確実に係止することができる。
本発明は、以上に説明した構成を有し、キャンセルトルクの安定化が図られる旋回方向指示装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の上記目的、他の目的、特徴及び利点は、添付図面を参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、説明の便宜上、各図面に示した、上、下、前、後、右、左の方向に従って旋回方向指示装置を説明しているが、旋回方向指示装置の方向はこれに限定されない。
まず、実施の形態に係る旋回方向指示装置10の構成について、図1〜図3を参照して説明する。旋回方向指示装置10は、車両の旋回方向を指示する装置であって、操作者によって方向指示操作が行われる操作レバー20を備えている。操作レバー20は、ABS及びポリアミド等の絶縁性樹脂から成り、操作部21、及び操作部21の後端に設けられた駆動部22を有している。操作部21は、略円柱形状であって、前後方向に延びている。
駆動部22は、略板形状であって、操作部21の後端から後方へ突出している。駆動部22は、その後方に配置された略直方体形状の作動体30の前凹部に嵌められている。この前凹部は、作動体30の下方及び前方に開口する窪みである。このため、作動体30の下方から前凹部に駆動部22が嵌められると、駆動部22に接続する操作部21が作動体30の前方へ延びた状態になる。なお、作動体30は、ポリオキシメチレン等の絶縁樹脂から成る。
駆動部22には、左右方向に延びる駆動軸部23が設けられており、駆動軸部23は駆動部22の左右面から左右方向にそれぞれ突出している。作動体30の前凹部に収容された駆動部22の駆動軸部23は、作動体30の前凹部から左右側面を貫通する軸孔に挿入されている。これにより、駆動部22及びこれを含む操作レバー20は作動体30に対して上下方向に回動可能に接続される。
駆動部22の後端には、駆動部22の後端から前方へ窪む穴部が設けられており、この穴部にコイル状の第1節度ばね40の前端が挿入されている。第1節度ばね40は前後方向へ延び、その後端に第1節度ピン41が挿入されている。この第1節度ピン41は、第1節度ばね40によって後方へ付勢されて、後方に設けられた作動体30の凹凸状の第1節度カム52a(図2)に接している。これにより、駆動部22及びこれを含む操作レバー20が、作動体30に対して上下方向に回動するに伴い節度感が生じる。
作動体30は上方からカバー50に覆われている。カバー50は、例えば、ポリアミド等の絶縁性樹脂から成り、下方及び前方が開口し、上面部、左右側面部及び後面部を有している。カバー50の下方から内部に作動体30が収容され、カバー50の前方から、駆動部22を介して作動体30に接続する操作部21が延びている。
また、作動体30は、その上面に上方へ突出する軸部(作動体軸部)31が設けられている。作動体軸部31は、作動体30を覆うカバー50の上面部において上方へ窪む軸受部51に嵌められている。これにより、作動体30は、回動軸として作動体軸部31を中心に左右方向に回動可能にカバー50内に収容されている。また、作動体30に接続される操作レバー20は、カバー50に対して左右方向に回動可能になる。
作動体30の後端に、前方へ窪む穴部が設けられている。この穴部に前後方向に延びる第2節度ばね42の前端が嵌められており、第2節度ばね42の後端が略円筒形状の第2節度ピン43の内部空間に嵌められている。第2節度ピン43は後端が閉じられており、この後端は、カバー50の後端に設けられた第2節度カム52b(図2)に当接している。第2節度ばね42は作動体30の後端と第2節度カム52bとの間に第2節度ピン43を介して前後方向へ撓んだ状態で収容されている。第2節度ばね42及び第2節度ピン43により構成される節度部により、作動体30に接続される操作レバー20が左右方向の中立位置で保持される。また、節度部は、操作レバー20が左右方向へ回動した際には節度感が生じつつ、所定の回動角度の位置(例えば、第1動作位置及び第2動作位置)に操作レバー20を保持する。
作動体30の後部の上面にラチェットカム60が載置されており、ラチェットカム60は、例えば、ポリオキシメチレン等の絶縁性樹脂から成る。ラチェットカム60は、前後方向に長い長円の平板形状のカム基部61、カム基部61の前端から突出する前カム部62、及び、カム基部61の後端から突出する後カム部63を有している。
前カム部62は、略Y字形状であって、カム基部61の前端から右側前方に突出する右側前カム部62a及び左側前方に突出する左側前カム部62bを有している。右側前カム部62a及び左側前カム部62bは前方へ向かって互いに離れる方向に延び、前カム部62は、左右方向の幅が前方に向かって広がる方向へ延びる。そして、右側前カム部62a及び左側前カム部62bの各前端は円弧状に湾曲している。
また、ラチェットカム60はカバー50に覆われている。カバー50の後面部に開口する後開口55からラチェットカム60の後カム部63がカバー50の後方へ突出している。後カム部63は略平板形状であって、左右方向の幅はカム基部61よりも狭く、上面は後方に向かって下方へ傾斜している。
ラチェットカム60は、カム基部61の上面に上軸部64を有している。この上軸部64は、カム基部61の上面から上方へ突出し、カバー50の上面部に設けられたガイド溝53に嵌る。ガイド溝53は、カバー50の上面部の下面から上方へ窪んで、前後方向に延びる長孔形状である。これにより、ラチェットカム60はカバー50に対して前後方向へ移動(進退)可能であり、且つ、上軸部64(回動軸)を中心にしてカバー50に対して回動可能に、カバー50に保持されている。
なお、ラチェットカム60の上面とカバー50の下面との間にはグリースが塗布されている。これにより、カバー50の下面とラチェットカム60の上面との摺動摩擦を防止すると共に、グリースの抵抗力によってカバー50に対するラチェットカム60の急速な動作を緩和している。
また、ラチェットカム60の係合凹部66にコイル状の付勢ばね70が嵌められている。係合凹部66はカム基部61の前端(係合凹部66の後面)と前カム部62(係合凹部66の前面)との間に配置されており、ラチェットカム60の下面から上方へ窪んで、左右方向に延びている。また、付勢ばね70の両端は、左右方向に所定間隔を空けてカバー50に配置された2つの係止部54にそれぞれ係止されている。付勢ばね70の略中央部がラチェットカム60の係合凹部66に係合している。これにより、付勢ばね70は、左右方向に延び、且つ、中央部が前側へ突出するV字形状に延びて、ラチェットカム60を後方へ付勢している。
ラチェットカム60のカム基部61の下面に下軸部65が設けられている。下軸部65は、上軸部64と同軸上に配置されており、上下方向に延びている。下軸部65は、作動体30の後部に設けられた保持凹部34に嵌められている。保持凹部34は、略矩形状であって、作動体30の上面から下方へ窪んでいる。保持凹部34の後部に保持カム33が設けられており、保持凹部34の前部に解除体80が取り付けられている。下軸部65は、保持カム33と解除体80との間で保持凹部34内を移動する。
保持カム33は、作動体30の上面から上方へ突出する三角柱形状であって、そのカム前面がV字状である。V字状の頂点がカム前面の左右方向の中央に位置し、カム前面は頂点から左側に向かって左後方へ傾斜する左側傾斜面及び頂点から右側に向かって右前方へ傾斜する右側傾斜面を有している。ラチェットカム60の下軸部65は、左側傾斜面に沿って中央から左側に向かって後方へ移動し、右側傾斜面に沿って中央から右側に向かって後方へ移動する。このように、ラチェットカム60は作動体30に対して前後方向に移動(進退)可能である。
解除体80は、ポリオキシメチレン等の絶縁樹脂製であって、略コ字状であって、左右方向に延びる解除体基部81、及び、その両端のそれぞれから後方へ突出する解除突部82を有している。解除体80の下面には左右方向に延びる溝部80aを有している。この溝部80aが、作動体30の保持部30aの上面において左右方向に離間して立設された板状のガイド部30bに嵌まっている。これにより、解除体80が作動体30に左右方向に移動可能に保持されている。
解除体基部81の前端に後方へ窪む穴部が設けられており、この穴部に保持ばね71の後端が嵌められており、保持ばね71の前端にボール72が嵌められている。このボール72が、解除体基部81の前端と対向する作動体30の保持部30aの前端壁部の凹部に当接するように、解除体80が作動体30に基端(この実施の形態では、後端)に接続している。解除体80は、この保持ばね71及びボール72によって、解除体80が保持部30aにおいて、左右方向へ所定の荷重で移動可能に収容されている。
2つの解除突部82が互いに対向する内面は、ラチェットカム60に当接する。この内面(当接面83)は、作動体30の回動軸側の第1領域83a及びラチェットカム60の回動軸側の第2領域83bの2つに分かれている。作動体30の回動軸とラチェットカム60の回動軸とを結ぶ直線Lに対して、ラチェットカム60の回動軸側から作動体30の回動軸側に向かって直線L側へ傾斜する第1領域83aの角度θ2が第2領域83bの角度θ1よりも大きい。
例えば、直線L側(内側)への傾斜角度を正とし、その反対側(外側)への傾斜角度を負とする。このとき、第2領域83bの傾斜角度θ1が−5度以上で0度以下(−5°≦θ1≦0°)であって、第2領域83bは直線Lに平行又は前に向かって直線Lから離れる方向(外側)へ傾斜する。一方、第1領域83aは、傾斜角度θ2が10度以上で20度以下(10°≦θ2≦20°)であって、前に向かって直線L側へ近づく方向(内側)へ傾斜する。よって、当接面83は、傾斜角度が異なる第1領域83a及び第2領域83bによりV字状になっており、第1領域83aと第2領域83bとの間に窪みが設けられる。
カバー50の下開口はケース90により覆われている。ケース90は、ポリブチレンテレフタレート等の絶縁樹脂製であって、上方に開口している。これにより、カバー50とケース90とにより形成される内部空間に作動体30が収容されている。
さらに、作動体30の後部の下面に上方へ窪む後凹部35が設けられており、この後凹部35に摺動体100の摺動体軸部101が嵌められている。摺動体軸部101は、摺動体100基部の上面から上方へ突出している。この摺動体軸部101が後凹部35に嵌ることによって、作動体30に連動して摺動体100が移動する。
摺動体100の下面から下方へ可動接片102が突出している。摺動体100は、可動接片102が、摺動体100よりも下方に配置された配線基板110の固定接点(図示せず)に接触するように配置されており、可動接片102及び固定接点によりスイッチ接点部が構成されている。配線基板110は、上下面に電気回路が構成された絶縁樹脂製である。操作レバー20の左右方向へ回動するに伴い作動体30が回動して、摺動体100が移動することにより、配線基板110の固定接点に摺動体100の可動接片102が接触したり離れたりする。このスイッチ接点部により、電気回路が開閉されて、旋回方向指示の信号が出力される。例えば、配線基板110のコネクタ部111が外部接続用のリード線(図示せず)等が連結されて、スイッチ接点部が車両の電子回路(図示せず)に電気的に接続される。なお、配線基板110の下面は底板120により覆われて旋回方向指示装置10が構成される。
次に、旋回方向指示装置10の動作について、図4〜図7を参照して説明する。例えば、旋回方向指示装置10が車両に装着されている場合、車両のステアリングシャフト(図示せず)がカム体200に接続されており、その前方の近傍に旋回方向指示装置10が配置される。カム体200は、円筒形状であって、回動軸が上下方向に延びる。この回動軸がラチェットカム60の回動軸(上軸部64、下軸部65)と作動体30の回動軸(作動体軸部31)とを結ぶ直線L上に位置するようにカム体200が配置される。また、カム体200の外周面に複数(この実施の形態では、2つ)の略円弧状のキャンセルカム201が設けられている。キャンセルカム201は、ステアリングシャフトに連動して回動する。
図4に示すように、操作レバー20が左右方向の中立位置に保持されている状態では、付勢ばね70(図2)が係合凹部66の後面に接する。この付勢ばね70によりラチェットカム60は後方のキャンセルカム201側へ付勢される。このとき、ラチェットカム60は、前カム部62と後カム部63とを結ぶ方向(長手方向)が、カバー50(図2)のガイド溝53(図2)の延出方向に略一致した中立位置に保持される。さらに、ラチェットカム60の下軸部65が保持カム33のV字状のカム前面の中央の頂点に配置される。これにより、ラチェットカム60の後カム部63が、前後方向においてキャンセルカム201の回動軌道よりも前方の離れた非当接位置に位置している。また、ラチェットカム60の前カム部62が、左右方向において解除体80の互いに対向する2つの解除突部82の略中間に位置している。
続いて、図5に示すように、例えば、車両を左方向へ旋回させる際に、操作レバー20を矢印に示す反時計回りに回動操作する。このとき、操作レバー20に接続する作動体30は、作動体30の回動軸(作動体軸部31)を中心に回動する。そして、作動体30が反時計回りに所定角度、回動して、第2節度ばね42(図2)及び第2節度ピン43により構成される節度部によって第1動作位置に保持される。
そして、作動体30が第1動作位置に保持されている状態では、付勢ばね70による後方への付勢力によってラチェットカム60の下軸部65が保持カム33のカム前面の右側傾斜面に沿って頂点から右側後方へ移動する。これにより、ラチェットカム60の後カム部63が、キャンセルカム201の回動軌道内の当接可能位置に位置する。
また、作動体30に接続する解除体80も回動して、ラチェットカム60の前カム部62が解除体80の右側の解除突部82に近づく。さらに、作動体30の回動に伴って、作動体30の後凹部35(図2)に摺動体軸部101が係合した摺動体100が配線基板110上を摺動する。これにより、これらのスイッチ接点部の電気的接離が行われ、この電気信号が旋回方向指示信号として車両の電子回路に出力され、左側のターンシグナルランプが点滅する。
続いて、車両を左方向へ旋回させるためにステアリングを反時計回りに回動操作した後に、ステアリングを時計回りに回動して戻す。これにより、図6に示すように、ステアリングに連動したキャンセルカム201が時計回りに回動して、キャンセルカム201の回動軌道内にある後カム部63に当接する。このラチェットカム60は回動軸を中心に反時計回りに回動し、前カム部62が解除体80の解除突部82の当接面83に当接する。
この際、前カム部62は、当接面83の第2領域83bに当接しながら前方へ移動し、第1領域83aと第2領域83bとの間の窪みに係止され、第2領域83bよりも傾斜角度が大きい第1領域83aによって前方から後方へ支えられる。このため、ラチェットカム60が前方へずれることが防止され、前カム部62は解除突部82を右側へ押すことができる。これにより、解除体80が時計回りに回動して、キャンセルカム201による力が解除体80を介して作動体30に加えられる。よって、作動体30及びこれに接続する操作レバー20が時計回りに回動して、図4に示す中立位置に復帰する。
このように、ラチェットカム60は当接面83の一定の位置(窪み)に当接して、操作レバー20を中立位置へ復帰させる力を解除体80に当接して加えることができるため、キャンセルトルクの安定化が図られる。
なお、上記実施の形態では、操作レバー20を反時計回りに回動操作した場合について、説明したが、操作レバー20を時計回りに回動操作した場合も、同様であるため、その説明を省略する。この場合、作動体30が作動体軸部31を中心に時計回りに所定角度、回動して、第2動作位置に節度部によって保持される。
また、操作レバー20を復帰させる際に、ラチェットカム60の前カム部62が前方へ移動するのを防止するために、例えば、解除体80の当接面83の傾斜角度を、作動体30の回動軸とラチェットカム60の回動軸とを結ぶ直線Lに対して一律に大きく(例えば、26度以上)することが考えられる。ただし、この場合、ステアリングの回動方向に対し逆方向へ操作レバー20を回動させるような逆回動操作時等では操作レバー20を操作する際の操作力が通常操作よりもかなり大きくなることがある。
すなわち、車両を右方向へ旋回させた直後に左方向へ旋回させる場合等に、逆回動操作が行われる。例えば、右方向の旋回のためステアリングを時計回りに回動操作している間に、操作レバー20を反時計回りに回動操作して、逆回動操作が行われる。
この場合、右方向への旋回のためにステアリングを時計回りに回動するに伴い、キャンセルカム201が時計回りに回動してラチェットカム60の後カム部63に対向する位置に至る。ここで、操作レバー20が反時計回りに回動されて、操作レバー20に接続する作動体30が反時計回りに回動する。これにより、作動体30の保持カム33のカム前面の右側傾斜面に沿って頂点から右側後方へ、ラチェットカム60の下軸部65が付勢ばね70による後方への付勢力によって移動する。このため、ラチェットカム60の後カム部63が、キャンセルカム201側へ移動し、ラチェットカム60がキャンセルカム201と解除突部82の当接面83との間に挟まれる。
この際、ラチェットカム60の前カム部62が解除体80の解除突部82の当接面83に当接して、当接面83を右方向へ押す。この当接面83の傾斜角度が一律に大きいと、ラチェットカム60に対する解除突部82の前方への係止力(抵抗力)が大きい。よって、ラチェットカム60が解除突部82の当接面83に沿って前方へ移動することができず、ラチェットカム60がキャンセルカム201と解除突部82の当接面83との間に狭持される。
ここで、解除体80が作動体30の保持部30a(図1)において所定の荷重で左右方向へ移動可能に収容されているため、解除体80はラチェットカム60に押されて右方向へ僅かに移動する。これにより、キャンセルカム201と解除突部82の当接面83との間におけるラチェットカム60の狭持が解除されるため、反時計回りに回動された操作レバー20が第1動作位置まで回動し保持されることができる。ただし、この場合の操作レバー20を第1動作位置まで回動する際の操作力が通常よりも大きくなってしまう。
これに対して、作動体30の回動軸とラチェットカム60の回動軸とを結ぶ直線Lに対する第1領域83aの傾斜角度θ2が第2領域83bの傾斜角度θ1よりも大きくなるように、当接面83が形成されている。これにより、通常操作では、ラチェットカム60の前カム部62が当接面83の第1領域83aと第2領域83bとの間の窪みに係止されるため、ラチェットカム60の前方への移動を防止して、安定したキャンセルトルクで操作レバー20を復帰させることができる。
このため、第1領域83aの傾斜角度θ2を、例えば、20度よりも大きくする必要がない。よって、例えば、第1領域83aの傾斜角度θ2を、10度以上で20度以下に設定することができる。これにより、図7に示すように、ラチェットカム60がキャンセルカム201と解除突部82の当接面83との間に挟まれて、ラチェットカム60に大きな力が作用した場合、ラチェットカム60は傾斜角度θ2が大きくない第1領域83aに沿って前方へ移動することができるため、逆回動操作で操作レバー20を第1動作位置または第2動作位置の所望の位置に操作する際の操作力が非常に大きくなることを防止することができる。
また、第2領域83bの傾斜角度θ1を−5度以上で0度以下に設定している。これによって、通常操作では、操作レバー20が第1動作位置または第2動作位置に保持された状態から復帰する際、キャンセルカム201の回動によってラチェットカム60が回動した時に、ラチェットカム60の前カム部62は、第2領域83bによって抵抗を受け難く、第2領域83bに当接しながら前方へ滑らかに移動し易い。さらに、第1領域83aと第2領域83bとの間の窪みの角度が、よりラチェットカム60が確実に係止され得る角度に形成することができる。
なお、操作レバー20を上下方向へ回動操作することによって、作動体30内の対応するスイッチ接点部(図示せず)の電気的接離が行なわれる。これにより、車両の電子回路を介してライトのハイ及びロー等の切換えが行われる。
また、上記全実施の形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施の形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の旋回方向指示装置は、キャンセルトルクの安定化が図られる旋回方向指示装置等として有用である。
10 :旋回方向指示装置
20 :操作レバー
30 :作動体
60 :ラチェットカム
80 :解除体
83 :当接面
83a :第1領域
83b :第2領域
L :直線
20 :操作レバー
30 :作動体
60 :ラチェットカム
80 :解除体
83 :当接面
83a :第1領域
83b :第2領域
L :直線
Claims (3)
- 中立位置から第1動作位置又は第2動作位置に回動する操作レバーと、
前記操作レバーと共に回動する作動体と、
前記作動体に設けられる解除体と、
前記作動体に回動可能且つ進退可能に設けられ、且つ、ステアリングシャフトと連動して回動するキャンセルカムにより回動されて前記操作レバーを前記中立位置へ復帰させる力を前記解除体に当接して加えるラチェットカムと、を備え、
前記解除体における前記ラチェットカムとの当接面には、前記作動体の回動軸側に位置する第1領域と、前記ラチェットカムの回動軸側に位置する第2領域とが含まれ、
前記当接面は、前記操作レバーが前記中立位置にある状態で、前記作動体の回動軸と前記ラチェットカムの回動軸とを結ぶ直線に対して傾斜する角度が、前記第1領域の方が前記第2領域よりも大きい、旋回方向指示装置。 - 前記第1領域の角度が10度以上で20度以下の大きさである、請求項1に記載の旋回方向指示装置。
- 前記第2領域の角度が−5度以上で0度以下の大きさである、請求項2に記載の旋回方向指示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017058733A JP2018161907A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 旋回方向指示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017058733A JP2018161907A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 旋回方向指示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018161907A true JP2018161907A (ja) | 2018-10-18 |
Family
ID=63860534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017058733A Pending JP2018161907A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 旋回方向指示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018161907A (ja) |
-
2017
- 2017-03-24 JP JP2017058733A patent/JP2018161907A/ja active Pending
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