JP2006252877A - 燃料電池発電システム及び燃料改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】CO変成用触媒の寿命を延ばして、長期間にわたってCO変成用触媒の交換を低減させることにより、長期の安定運転を実現できる燃料電池発電システムを提供することにある。
【解決手段】燃料電池発電システムにおいて、燃料改質システム1のコントローラ100は、システムの停止時の空気パージ処理の後に、当該CO変成器6に含まれるCO変成用触媒24の活性を回復させるための加熱処理を実行し、システムの起動時に通常発電運転時の温度に戻す処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般的には燃料電池システムに関し、特に燃料改質プロセスを改善した燃料改質方法に関する。
一般的に、固体高分子形の燃料電池発電システムには、例えば自動車用燃料電池のように純水素を原燃料とするシステム、あるいは家庭用燃料電池のように都市ガスやLPガス等の炭化水素系燃料を原燃料とするシステムがある。以下、後者の燃料電池発電システムについて説明する。
システムは、水蒸気改質反応または水蒸気と共に空気も同時に反応させるいわゆるオートサーマル反応等により、炭化水素系燃料を原燃料から水素リッチガス(燃料ガス)を生成するプロセスを有する。炭化水素系燃料を改質して水素リッチガスを生成する場合に、燃料電池の性能を低下させる要因の1つとなっている一酸化炭素(CO)が同時に生成される。
このため、システムは、原燃料から燃料改質ガスを生成する改質器の下流側に、CO濃度の低減を目的としたCO変成器及びCO選択酸化器(メタネーション反応器)を備えている。このCO変成器は、内蔵しているCO変成用触媒(以下単に触媒と表記する場合がある)の作用、即ち下記式(1)に示す水性ガスシフト反応によりCO濃度を低減化する。
CO+HO→CO+H…(1)
一般的に、CO変成用触媒は、比較的安価で、200℃付近の低温で高活性な酸化銅(CuO)と酸化亜鉛(ZnO)とアルミナ(Al)とからなる混合酸化物が用いられている。しかしながら、この触媒は、通常では使用前に酸化銅の還元が必要であるため、還元後に約150℃から300℃の運転温度はもとより、室温レベルであっても空気により容易に酸化される。このため、システムの停止時での空気混入や、システムの起動時での酸化された触媒の再還元操作における急激な発熱等に注意を払う必要があった(例えば特許文献1を参照)。
一方、家庭用燃料電池発電装置においては、CO変成用触媒の酸化防止用の不活性窒素ガスボンベや、触媒還元用の水素ボンベ等を家庭に備えることは、設置場所の制約や経済性の観点から好ましくない。このため、耐酸化性を持ち、水素還元の必要のない貴金属を活性成分とした触媒の開発が進められている。この貴金属には、白金族系金属(白金、パラジウム、ロジウム、イリジウムなど)が使われることが一般的で、銅系触媒と異なり、空気に曝されても、再還元を行う必要が無く、酸化による大きな性能低下はないものと考えられてきた。
しかしながら、白金族系触媒においても、例えば、100℃以上の高温で積極的に空気に曝された場合、僅かながらも酸化による触媒性能の低下が見られ、燃料電池発電装置の運転に支障を来たすことがある(例えば、特許文献2を参照)。また、白金族系触媒の中には、ある一定温度以下の領域で運転された場合、急激な触媒性能低下をもたらすことが確認されている。
特開平10−64571号公報 特開2002−282710号公報
CO変成器を備えた固体高分子形の燃料電池発電システムにおいては、白金族系を活性成分に持つCO変成用触媒を内蔵したCO変成器が一般的に使用されている。このようなCO変成用触媒は、前述したように、100℃以上の高温で空気に曝された場合、酸化によりその性能が低下し、発電装置の運転に支障を来たしていた。また、低温度域でのCO変成器の運転においても、CO変成用触媒の性能低下によって、燃料電池発電装置の安定運転が妨げられていた。従来では、性能が低下したCO変成用触媒を交換することにより、CO変成器の性能を維持していた。このため、システムのメンテナンスとして、CO変成用触媒を交換部品として用意し、作業者の判断でCO変成用触媒の交換作業を行う必要があり、システムの長期安定運転は困難であった。
本発明の目的は、CO変成用触媒の寿命を延ばして、長期間にわたってCO変成用触媒の交換を低減させることにより、長期の安定運転を実現できる燃料電池発電システムを提供することにある。
本発明の観点は、CO変成器を備えた燃料電池発電システムにおいて、当該CO変成器に含まれるCO変成用触媒の活性を回復させる構成を有する燃料改質方法である。
本発明の観点に従った燃料改質方法は、原燃料を改質して燃料ガスを生成し、一酸化炭素の濃度を低減させる触媒を含むCO変成器により前記燃料ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低減させるCO変成処理を実行し、当該燃料ガスを使用して発電する燃料電池発電システムに適用する燃料改質方法であって、前記燃料電池発電システムの運転開始時に、酸化性ガスを使用したパージ処理後の状態において、前記CO変成器の触媒の温度を、通常発電運転時の温度より高い温度になるように、指定の温度範囲で加熱処理を実行する加熱ステップと、前記加熱ステップによる加熱処理の実行後に、前記触媒の温度を前記燃料電池発電システムの通常発電運転時の温度に調整するステップとを有する手順を実行する構成である。
本発明によれば、性能低下したCO変成用触媒の活性を回復させることにより、結果として、CO変成用触媒の寿命を延ばして、長期間にわたってCO変成用触媒の交換の低減化を図ることができる。これにより、長期の安定運転を実現できる燃料電池発電システムを提供することができる。
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に関する固体高分子形の燃料電池発電システムの要部を示すブロック図である。
本システムは、図1に示すように、大別して燃料改質システム1と発電システム2とから構成されている。燃料改質システム1は、概略的には都市ガスやLPガス等の炭化水素系燃料である原燃料Fを、水素リッチガスである燃料ガスに改質させて発電システム2に供給する。発電システム2は、供給される燃料ガス中の水素と空気中の酸素とを反応させて電力を発生する燃料電池本体21を有する。
(燃料改質システムの構成)
燃料改質システム1は、システム全体を制御するコントローラ100と、原燃料Fから燃料改質ガスを生成する改質器4、CO変成系、空気供給系、水蒸気供給系、及び温度を調節する熱交換器を有する。以下、具体的に各構成要素を説明する。
改質器4は、起動用燃料供給系8を介して吸着式脱硫器3に接続されている。吸着式脱硫器3は、起動運転時に、炭化水素系の原燃料Fに含まれている硫黄化合物を脱硫処理する。起動用燃料供給系8は、バルブ30aを有し、吸着式脱硫器3により脱硫処理された原燃料Fの一部を改質器4の改質器バーナ9に供給する。
改質器4は、バーナ9において、空気供給系の空気供給装置10からバルブ30eを介して空気が供給されて、当該空気と原燃料Fとの燃焼反応により加熱される。また、改質器4は、水蒸気改質反応により水素リッチな燃料改質ガスを生成する改質触媒13を有する。脱硫器3を通過した原燃料Fには、水蒸気供給系11からの水蒸気が加えられる。改質触媒13には、原燃料F及び水蒸気が予熱器12で加熱された後に供給される。
この改質触媒13により生成された燃料改質ガスは、予熱器12に供給されて、水蒸気を加えた原燃料ガスとの熱交換により冷却された後に、第1段のCO変成器5に導入される。CO変成系は、当該第1段のCO変成器5、第2段のCO変成器6、及びCO選択酸化器7を含む。
第1段のCO変成器5は、CO変成用触媒24を含み、当該触媒24の作用により燃料改質ガスに含まれるCO濃度を、例えば2%以下に低減する。さらに、第2段のCO変成器6は、CO変成用触媒24を含み、CO変成器用中間冷却器14を介してCO濃度が2%程度に低減された燃料改質ガスを導入し、当該触媒24の作用により燃料改質ガスに含まれるCO濃度を、例えば0.5%以下に低減する。
CO変成器用中間冷却器14は、第1段のCO変成器5から送出される燃料改質ガスを、蒸気発生器15からの水蒸気で冷却した後に第2段のCO変成器6に送り出す。ここで、第1段のCO変成器5及び第2段のCO変成器6のそれぞれに含まれるCO変成用触媒24には、例えば白金族系金属材(白金、パラジウム、ロジウム、イリジウムなど)が使用されている。
次に、CO選択酸化器用前置冷却器17は、第2段のCO変成器6でCO濃度が0.5%以下に低減された燃料改質ガスを、CO変成器用中間冷却器14から供給される水蒸気により冷却した後にCO選択酸化器7に送出する。このとき、第2段のCO変成器6からの燃料改質ガスには、例えばブロアを有する空気供給装置16から昇圧された空気がバルブ30fを介して加えられる。CO選択酸化器7は、触媒25の作用により、燃料改質ガスのCO濃度を数ppm程度に低減する。
CO選択酸化器用後置冷却器19は、水タンク27からポンプ18を介して供給される冷却水を使用して、CO選択酸化器7でCO濃度が数ppm程度に低減された燃料改質ガスを冷却し、発電システム2の燃料電池本体21に供給する。一方、冷却器19は、水タンク27から供給された冷却水を、水供給系20を介して蒸気発生器15に供給する。
(作用効果)
以下、図1と共に、図2及び図5を参照して本実施形態の作用効果を説明する。
コントローラ100は、燃料電池発電システムを起動させると、前述したように、改質器4により原燃料Fから燃料改質ガスを生成して、CO変成系によるCO濃度の低減化処理を実行させる(ステップS1)。即ち、第1段のCO変成器5のCO変成用触媒24の作用により、燃料改質ガスに含まれるCO濃度は、例えば2%以下に低減される(ステップS2)。さらに、第2段のCO変成器6のCO変成用触媒24の作用により、燃料改質ガスに含まれるCO濃度は、例えば0.5%以下に低減される(ステップS3)。そして、CO選択酸化器7の触媒25の作用により、燃料改質ガスのCO濃度は数ppm程度に低減される(ステップS4)。
CO濃度が数ppm程度に低減された燃料改質ガスは、CO選択酸化器用後置冷却器19により冷却された後に、発電システム2に供給される(ステップS5)。
発電システム2は、燃料電池本体21及びアノードオフガス系22を有し、燃料改質システム1から供給される燃料改質ガス(CO濃度が低減された水素リッチガス)を燃料電池本体21の燃料電池アノード極(図示せず)に供給する。燃料電池本体21は、当該燃料改質ガス中の水素と、燃料電池カソード極(図示せず)に供給される空気中の酸素とを化学反応させて発電する(ステップS6)。
ここで、燃料電池アノード極で未反応となった燃料改質ガス(アノードオフガス)は、アノードオフガス系22を介して、燃料改質システム1の改質器4に含まれる改質器バーナ9に供給される。改質器バーナ9は、燃料電池本体21の発電が開始されると、燃料電池本体21での未反応のアノードオフガスと、空気供給装置10からの空気との燃焼反応により燃焼ガスを生成する。なお、アノードオフガスによる燃焼が開始された後、起動用燃料供給系8を介して改質器4の改質器バーナ9に供給されていた原燃料Fは、必要な熱量まで低減または停止される。
なお、改質器4内を加熱させた燃焼ガスは、蒸気発生器15に熱源として供給される。蒸気発生器15は、供給された燃焼ガスにより水供給系20からの水を水蒸気にした後に、排ガス系23を介して当該燃焼ガスを大気に排ガスとして放出する。
コントローラ100は、燃料電池発電システムの停止時に、空気供給装置26からバルブ30cを介して供給する空気(酸化性ガス)により、燃料改質システム1内に残留している可燃性ガスおよび水蒸気をパージ(除去)するパージ処理を実行する(ステップS7のYES,S8)。
次に、燃料電池発電システムの再起動時に、コントローラ100は、CO変成系のCO変成用触媒24、特に第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24の温度を高くするための加熱処理を実行する(ステップS9のYES,S10)。具体的には、コントローラ100は、図示しないヒータなどを使用して、通常発電運転温度より50℃以上で100℃以下の温度範囲で加熱する。ここで、通常発電運転時には、第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24の温度は、約200℃である。
図2は、本実施形態の第2段のCO変成器6に含まれる白金族貴金属系のCO変成用触媒24の200℃における反応特性を示したものである。ここで、CO変成用触媒24の反応特性は、前述の式(1)に示す水性ガスシフト反応において、触媒層入口と出口のCO濃度差から求めたCO減少速度と、触媒量と反応ガス流通量(空間速度:GHSV)との関係から求められた値であり、発電運転されるガス条件(温度、ガス組成)における白金族貴金属系のCO変成用触媒24の初期活性を100としたとき、それぞれの運転条件における相対活性となっている。
図2において、活性Aとは、燃料改質システム1が空気によるパージ処理の実行前の状態で、温度が約200℃でのCO変成用触媒24の初期活性である。活性Bとは、当該パージ処理の実行後に、燃料改質システム1が起動したときの温度が約200℃でのCO変成用触媒24の活性である。即ち、図2に示すように、温度が200℃でかつ相対活性100で運転されていたCO変成用触媒24は、システム1の停止操作時に空気により触媒中の可燃性ガスと水蒸気とがパージされた後、再び200℃で再起動運転されたときには、その相対活性が55%まで低下することが確認されている。
一方、活性Cは、温度200℃で運転されていたCO変成触媒24を、同様に空気でパージ処理した後に、通常発電運転時の温度である200℃より50℃高い250℃まで触媒24の温度を高めた後で反応を開始した場合の相対活性であり、初期活性100より80%程度である。なお、活性Cでは、50℃の加熱処理をして起動した後に、通常発電運転時の200℃まで戻した状態での活性である。
さらに、活性Dは、通常発電運転時の温度200℃でのCO変成触媒24を、空気でパージ処理した後に、その200℃より100℃高い300℃まで温度を高めた後で反応を開始した場合の相対活性であり、初期活性100より90%程度である。なお、この場合でも、100℃の加熱処理をして起動した後に、通常発電運転時の200℃まで戻した状態での活性である。
以上のように、白金族貴金属系のCO変成用触媒24を、システムの通常発電運転時での温度200℃付近で空気(パージ処理)に曝した後、再び同じ温度でシステムを起動した場合には、空気に曝す前より著しく活性が低下する(図2の活性B)。これに対して、通常発電運転時の温度200℃より50℃以上100℃以下の温度範囲で加熱した後に、通常発電運転時の温度200℃に戻して運転を行うと、ほぼ空気に曝す前の活性を回復させることができる(活性C,D)。
コントローラ100は、燃料電池発電システムの再起動時に、特に第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24を、通常発電運転時の温度200℃より50℃以上100℃以下の温度範囲で加熱した後に、通常発電運転時の温度200℃に戻して維持しながら運転を実行する(ステップS10,S11)。これにより、特に第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24が加熱処理により活性が回復した状態で、原燃料Fを燃料改質システム1内に導入して、システムを再起動することができる。従って、活性が低下したCO変成用触媒24を交換することなく、特に第2段のCO変成器6の性能を長期間にわたって維持することができるため、長期間の安定した発電運転が可能となる。
なお、特に第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24が加熱処理について説明したが、第1段のCO変成器5に含まれるCO変成用触媒24についても加熱処理を行うことにより当該触媒24の活性を回復させることができる。この場合、第1段のCO変成器5のCO変成用触媒24における通常発電運転時の温度は、250〜350℃程度である。
また、CO変成用触媒24を、通常発電運転時の温度より100℃以上、例えば350℃や400℃まで加熱した場合、当該触媒24の活性の回復度はより向上するものと推定される。しかしながら、CO変成用触媒24の温度をあまり高くすると、水性ガスシフト反応平衡の制約からCO変成器6の出口でのCO濃度を、下流のCO選択酸化器7の制限値まで下げることができなくなる。
(変形例)
図6は、第1の実施形態の変形例を説明するためのフローチャートである。なお、燃料電池発電システムの構成及び再起動時の処理については、図1及び図5に示す第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
本変形例では、コントローラ100は、燃料電池発電システムの運転開始前に、特に第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24を、通常発電運転時の温度200℃より50℃以上100℃以下の温度範囲で加熱する加熱処理を実行する(ステップS21)。ここで、燃料電池発電システムは、例えば運転場所に設置された後に運転を開始することになるが、設置前の例えば工場出荷時に工場内において、空気(酸化性ガス)によるパージ処理が実行されている場合が多い(ステップS20)。
コントローラ100は、当該加熱処理後に、通常発電運転時の温度200℃に戻して維持しながら運転を実行する(ステップS22)。即ち、コントローラ100は、図5のステップS1からステップS6に示すような一連の通常運転(発電)を実行する(ステップS23)。なお、通常発電運転の停止時には、コントローラ100は、第1の実施形態と同様に、空気によるパージ処理から温度調整処理(温度維持)までの一連の処理を実行する(ステップS8〜S11を参照)。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に関する第2段のCO変成器6に含まれる白金族貴金属系のCO変成用触媒24の140℃における反応特性を示したものである。
なお、本実施形態においても、システムの構成は図1に示すものと同様であり、燃料改質システム1の動作は図5のフローチャートに示すものと同様であるため説明を省略する。
本実施形態では、コントローラ100は、特に第2段のCO変成器6に含まれる白金族貴金属系のCO変成用触媒24の温度を、通常の最適温度200℃より低温の140℃程度に維持して、燃料改質システム1の運転を行う。
燃料電池発電システムは、一般的に、その各発電出力帯における運転効率が最適となるよう熱物質収支が計算されて運転制御されている。例えば、低負荷運転から高負荷運転への過渡応答期間、CO変成用触媒24の昇温が追いつかない場合や、改質触媒13の性能の低下により、CO変成器6の入口での燃料改質ガス中のCO濃度が減少し、CO変成器6での水性ガスシフト反応熱が小さくなることにより、CO変成用触媒24の最適運転温度より低い温度で運転されることがある。本実施形態は、そのような場合を想定したものである。
図3は、CO変成用触媒24の温度が通常発電運転時の温度200℃より低い140℃での反応特性であり、当該140℃での初期活性を100としたときの相対活性の経時変化を示している。図3に示すように、CO変成用触媒24を通常発電運転時の温度200℃より低温140℃で反応させたとき、その活性は時間とともに低下する(矢印300)。
しかしながら、当該CO変成用触媒24を、通常発電運転時の温度200℃より50℃高い250℃温度まで加熱した後、再び140℃で反応させたところ、初期活性の90%まで回復した(ポイント310)。但し、通常運転においては、前述の第1の実施形態と同様に、CO変成用触媒24の温度を通常発電運転時の温度より100℃以上高くすると、水性ガスシフト反応平衡の制約からCO変成器6の出口でのCO濃度を、下流のCO選択酸化器7の制限値まで下げることができなくなる。
以上のように本実施形態によれば、コントローラ100は、例えばCO変成用触媒24の温度変化に基づいてCO変成器6の性能低下を検知した場合に、ヒータなどを使用して、
通常発電運転時の温度200℃より50℃高い250℃温度まで加熱する。そして、コントローラ100は、当該温度250℃を一定時間だけ維持した後に、通常発電運転時の温度200℃より低い140℃での運転を実行する。これにより、特に第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24の活性を回復させることができる。従って、活性が低下したCO変成用触媒24を交換することなく、特に第2段のCO変成器6の性能を長期間にわたって維持することができるため、長期間の安定した発電運転が可能となる。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に関する白金族貴金属系のCO変成用触媒24の反応特性を示したものである。
なお、本実施形態においても、システムの構成は図1に示すものと同様であり、燃料改質システム1の動作は図5のフローチャートに示すものと同様であるため説明を省略する。
本実施形態では、コントローラ100は、燃料電池発電システムの停止時に、特に第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24の温度を300℃以上に加熱し、水素ガスを含む還元性ガスを通すことにより、CO変成用触媒24を初期活性まで回復させる制御を行う。
図4に示す活性Eは、CO変成用触媒24の200℃での初期活性(100とする)である。活性Fは、CO変成用触媒24の温度を140〜250℃の状態で、システムを連続運転した後に、CO変成用触媒24の温度を200℃に戻した場合の活性である。さらに、活性Gは、システムの停止時にCO変成用触媒24の温度を300℃まで加熱し、水素ガスを流した後に、200℃に戻した場合の活性である。
一般的に、白金族貴金属系のCO変成用触媒24は、システムが長時間運転されると、前述の第1または第2の実施形態の方法では、活性が初期活性まで回復しなくなる。そこで、本実施形態では、コントローラ100は、燃料電池発電システムの停止時に、CO変成用触媒24を300℃以上に加熱し、水素ガスを含む還元性ガスを通す処理を実行することにより、図4に示す活性Gの状態まで回復させる。
この場合、還元性ガスの水素濃度は、10%以上でCOを含んでいない。また、CO変成用触媒24を500℃以上にすることは、当該触媒24のシンタリングを促進し、反応活性を低下させるため、加熱処理による触媒24の温度は300℃以上500℃以下が望ましい。
以上のように本実施形態によれば、特に長時間運転された燃料電池発電システムにおいて、コントローラ100が、定期的例えば1年間に1回だけシステムを停止させて、ヒータなどを使用して、温度300℃以上500℃以下の温度範囲でCO変成用触媒24を加熱し、水素を10%以上含んだ還元性ガスを通す処理を実行することにより、CO変成用触媒24の活性を初期状態まで回復させることができる。従って、活性低下した触媒24を交換することなく、高いCO変成器6の性能を維持することができ、長期間に亘って安定した発電運転が可能となる。
第2及び第3の実施形態においても、第2段のCO変成器6に含まれるCO変成用触媒24だけでなく、第1段のCO変成器5に含まれるCO変成用触媒24についても加熱処理を行うことにより当該触媒24の活性を回復させることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に関する燃料電池発電システムの要部を示すブロック図。 第1の実施形態に関するCO変成用触媒の反応特性を説明するための図。 第2の実施形態に関するCO変成用触媒の反応特性を説明するための図。 第3の実施形態に関するCO変成用触媒の反応特性を説明するための図。 第1の実施形態に関する燃料改質システムの動作を説明するためのフローチャート。 第1の実施形態の変形例に関する燃料改質システムの動作を説明するためのフローチャート。
符号の説明
1…燃料改質システム、2…発電システム、3…吸着式脱硫器、4…改質器、
5…第1段のCO変成器、6…第2段のCO変成器、7…CO選択酸化器、
8…起動用燃料供給系、9…改質器バーナ、10,16,26…空気供給装置、
12…予熱器、13…改質触媒、14…CO変成器用中間冷却器、15…蒸気発生器、
19…CO選択酸化器用後置冷却器、21…燃料電池本体、24…CO変成用触媒、
27…水タンク、30a〜30f…バルブ、100…コントローラ。

Claims (14)

  1. 原燃料を改質して燃料ガスを生成し、一酸化炭素の濃度を低減させる触媒を含むCO変成器により前記燃料ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低減させるCO変成処理を実行し、当該燃料ガスを使用して発電する燃料電池発電システムに適用する燃料改質方法であって、
    前記燃料電池発電システムの運転開始時に、酸化性ガスを使用したパージ処理後の状態において、前記CO変成器の触媒の温度を、通常発電運転時の温度より高い温度になるように、指定の温度範囲で加熱処理を実行する加熱ステップと、
    前記加熱ステップによる加熱処理の実行後に、前記触媒の温度を前記燃料電池発電システムの通常発電運転時の温度に調整するステップと
    を有する手順を実行することを特徴とする燃料改質方法。
  2. 前記加熱ステップは、前記パージ処理を実行するステップの後に、前記加熱処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の燃料改質方法。
  3. 前記加熱ステップは、前記燃料電池発電システムの停止時に実行する前記パージ処理後の再起動時に、前記加熱処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の燃料改質方法。
  4. 前記加熱ステップは、前記通常発電運転時の温度を基準として上昇させる温度範囲の上限を100℃以下となるように加熱処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料改質方法。
  5. 前記加熱ステップは、前記通常発電運転時の温度を基準として上昇させる温度範囲の下限を50℃以上で温度の上限を100℃以下とする加熱処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の燃料改質方法。
  6. 前記加熱ステップにより、300℃以上500℃以下の温度範囲で加熱処理した後に、少なくとも10%以上の水素を含み、かつ一酸化炭素を含まないガスを前記CO変成器に供給するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の燃料改質方法。
  7. 原燃料を改質して燃料改質ガスを生成する改質器と、
    前記燃料改質ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低減させる触媒を含むCO変成器と、
    前記CO変成手段により一酸化炭素の濃度が低減された燃料ガスを発電装置に供給する手段と、
    前記発電装置の運転開始時に、酸化性ガスを使用したパージ処理後の状態において、前記CO変成器の触媒の温度を、通常発電運転時の温度より高い温度になるように、指定の温度範囲で加熱処理を実行させて、当該加熱処理の実行後に、前記触媒の温度を前記発電装置の通常発電運転時の温度に調整するように制御する制御手段と
    を具備したことを特徴とする燃料電池発電システム。
  8. 前記触媒は、活性成分として白金族系の金属材を少なくとも1種類以上含むことを特徴とする請求項7に記載の燃料電池発電システム。
  9. 前記制御手段は、前記触媒に対して、前記通常発電運転時の温度を基準として上昇させる温度範囲の温度の上限を100℃以下とする加熱処理を実行させることを特徴とする請求項7又は請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  10. 前記制御手段は、前記触媒に対して、前記通常発電運転時の温度を基準として上昇させる温度範囲の温度の下限を50℃以上で温度の上限を100℃以下とする加熱処理を実行させることを特徴とする請求項7又は請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  11. 前記制御手段は、前記パージ処理を実行した後に、前記加熱処理を実行させることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  12. 前記制御手段は、前記発電装置の停止時に実行する前記パージ処理後の再起動時に、前記加熱処理を実行させることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  13. 前記制御手段は、前記触媒の温度に基づいて性能低下度を判断し、当該性能低下度が許容範囲を超える場合に前記加熱処理を実行させることを特徴とする請求項7から請求項12のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  14. 前記制御手段は、300℃以上500℃以下の温度範囲で加熱処理した後に、少なくとも10%以上の水素を含み、かつ一酸化炭素を含まないガスを前記CO変成器に供給することを特徴とする請求項7に記載の燃料電池発電システム。
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