JP2016177919A - 燃料電池システム - Google Patents

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友也 竹内
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Abstract

【課題】燃料電池システムの設置時やメンテナンス時に起動させて発電状態を確認するのに必要な時間を短縮し、設置やメンテナンスの作業性を向上させる燃料電池システムを実現する。
【解決手段】燃料電池システムの設置時やメンテナンス時の起動時には、通常運転時の起動に対して水供給器3からの水供給開始後に原料供給器2からの原料の流量を通常運転時より増加させ、燃焼器6の燃焼量を増加により改質器1の昇温速度を速くすることで改質器1の起動時間を短くし、燃料電池システムの起動時間を短縮させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素を生成する改質器を用いた燃料電池システムに関する。より詳しくは、燃料電池システムを使用場所に設置した後の試運転モードや、交換部品を交換するなどのメンテナンスを行った後のメンテナンスモードを有する燃料電池システムに関する。
エネルギーを有効に利用することが可能な分散型の発電装置として、燃料電池が注目されている。特に、発電する燃料電池と、燃料電池の発電時の熱や燃料電池を動かすための関連デバイスからの排熱を回収して温水などとして利用する排熱利用装置とを組み合わせた燃料電池システムとして実用化され、発電効率とエネルギーの総合利用効率が高い商品として、一般の家庭での発電と給湯、暖房を実現している。
ここで、発電装置である燃料電池には、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、アルカリ水溶液型燃料電池、固体高分子型燃料電池、固体電解質型燃料電池等の種類があるが、一般家庭での使用に対しては、各家庭での使用電力負荷が変動するため、変動する使用電力に応じて発電を行い不要時には運転を停止するようにすれば、必要時だけ必要な量を発電することができ、機器のエネルギー効率を高めることが可能となる。
そのため、一般家庭では、動作温度が低くて起動停止を容易にすることができる固体高分子型燃料電池が、一般に用いられる。
ここで、固体高分子型燃料電池で使用する水素含有ガス中にCOが含まれていると、燃料電池内のアノード電極部の触媒が被毒されて、発電することができなくなる可能性がある。したがって、燃料電池システム内で水素を生成する改質器からの水素を含む生成ガス中のCOの濃度は、ppmオーダー(一般的には10ppm以下)とする必要がある。
改質器での水素を生成する方法の一つとしては、都市ガスやLPGなどの炭化水素系燃料の原料ガスと供給した水とを用いて反応させる水蒸気改質反応がある。
水蒸気改質反応では、原料ガスと水蒸気とを600℃〜700℃の高温の改質触媒上で反応させ、Hをはじめとして、CH、CO、COやHOなどが混合した改質ガスを生成する。
改質ガス中には高濃度のCOが含まれるため、一般的には、変成触媒を用いたシフト反応と、シフト反応後の変成後ガスに酸素を混合して選択酸化触媒を用いた選択酸化反応とにより、一酸化炭素を10ppm以下の低濃度に低減している。
改質器は、これらの反応が適正に行われるように、各触媒の温度やガスの流れが最適となるように構成して、温度や流れを制御することで、安定したHの生成とCOの低減を実現する装置である。
その中で、一般家庭で使用する燃料電池システムで用いる改質器としては、小型で高効率、低コストで高耐久なものが求められて、さらには、燃料電池システムを使用場所に設置した後や部品の交換などのメンテナンスが行われた後に、燃料電池システムの運転状態の確認を短時間で効率的に行う作業性の向上が求められている。
ここで、従来の技術では、改質器の起動時には、加熱部からの熱で改質部の温度を予め
上昇させ、温度検知部により各部が必要な温度まで昇温したことを確認した後、原料や水の供給を開始したり、また別の温度検知部の温度が所定値となれば、改質器が水素の生成やCOの低減ができて正常運転状態となっていると判断していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−180906号公報
しかし、従来の技術では、改質器の使用期間(例えば10年〜20年)中、触媒の性能が低下しないように運転する必要がある。一般に触媒は、温度が高すぎても低すぎても原料や水の供給により触媒性能が低下する可能性がある。したがって、原料や水を供給し始める時の温度を使用期間中、触媒性能が低下しない問題のない所定温度として設定している。
この所定温度を低く設定すると、改質器内に温度の低い箇所が存在し、水を供給した時に、水が蒸発し切れなかったり、一旦蒸発してできた水蒸気が温度の低い箇所で結露して水となったりすることで、触媒が水濡れして性能の低下を引き起こしてしまう可能性がある。
したがって、所定温度は水濡れなどの不具合が起こらないある程度高い温度として設定する必要がある。しかし、ある程度高い温度を所定温度として設定すると、その温度まで加熱するために時間を要することになり、改質器の起動時には、ある一定の起動時間が必要となる。
ところで、燃料電池システムは、使用場所に設置したときや部品を交換したメンテナンス時などには、燃料電池システムとして運転できるかを確認するため試運転を行う必要がある。この時にも改質器を起動させるので、上記のある一定の起動時間が必要となってしまう。
試運転は燃料電池システムを使う使用者ではなく、燃料電池システムの設置やメンテナンスを行った業者が行い、運転状態の確認が終了した後に、使用者に引き渡すのが一般的である。
したがって、業者は試運転時には改質器の起動が完了するまでのある一定時間待っている必要がある。試運転は通常問題なく運転できることの確認が目的であり、その間は特に作業等の必要がないため、試運転をできるだけ短い時間で終了することができれば、業者の待ち時間が短くなり、作業コストを低減することができる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、燃料電池システムの試運転時の改質器の起動をできるだけ短くするものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時には、改質器への水供給開始後の改質器に供給する原料流量を、通常運転モードの場合に比べて増加させるのである。
試運転モードもしくはメンテナンスモードで起動することにより、改質器への水供給開
始後の燃焼器に供給される原料流量が増加することで、改質器の昇温が速くなり、改質器の起動時間が短縮されて、燃料電池システムの動作確認に必要な時間が短くなり、燃料電池システム設置時やメンテナンス時の作業時間の短縮が実現できる。
本発明の燃料電池システムは、試運転モードもしくはメンテナンスモードで起動することにより、改質器の起動時間を通常の運転時に比べて短くすることができる。そのため、機器動作確認を行う作業時間を短くすることができ、作業費用の削減や、作業費用を含めた燃料電池システムのコスト削減を実現することができる。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの概略構成図 本発明の実施の形態1の燃料電池システムの改質器の起動状態を説明するための説明図 本発明の実施の形態2の燃料電池システムの改質器の起動状態を説明するための説明図 本発明の実施の形態3の燃料電池システムの改質器の起動状態を説明するための説明図 本発明の実施の形態4における燃料電池システムの概略構成図 本発明の実施の形態4の燃料電池システムの改質器の起動状態を説明するための説明図 本発明の実施の形態4の燃料電池システムの改質器の起動状態を説明するための説明図 本発明の実施の形態5における燃料電池システムの概略構成図 本発明の実施の形態5の燃料電池システムの改質器の起動状態を説明するための説明図 本発明の実施の形態5の燃料電池システムの改質器の起動状態を説明するための説明図
第1の発明は、炭化水素を含む原料を水蒸気改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器に原料を供給する原料供給器と、改質器に水を供給する水供給器と、酸化剤を供給する酸化剤供給装置と、改質器により生成された水素含有ガス及び酸化剤供給装置により供給された酸化剤を用いて発電する燃料電池と、改質器を経由した原料及び水素含有ガスの少なくとも一方または燃料電池で未利用の水素含有ガスを含むオフガスを燃焼して改質器を加熱する燃焼器と、燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給器と、改質器の温度を検知する改質器温度検知器と、制御器と、を備える燃料電池システムであって、通常運転用の運転モードである通常運転モードと、燃料電池システムの設置後の最初の機器動作確認用の運転モードである試運転モードもしくはメンテナンス後の機器動作確認用の運転モードであるメンテナンスモードとを有し、制御器が、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時には、改質器への水供給を開始した後に、改質器に供給する原料流量を通常運転モードの場合に比べて増加させる燃料電池システムである。
上記構成とすることで、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時には、改質器への水供給開始後の燃焼器に供給される原料流量が増加することで、改質器の昇温が速くなり、改質器の起動時間が短縮されて、燃料電池システムの動作確認に必要な時間が短くなり、燃料電池システム設置時やメンテナンス時の作業時間の短縮が実現できる。
第2の発明は、特に第1の発明において、制御器が、通常運転モードでの起動時には、改質器の温度が予め設定される第1温度以上になると燃料電池への水素含有ガスの供給を
開始し、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時には、改質器の温度が第1温度よりも低い予め設定される第2温度以上になると燃料電池への水素含有ガスの供給を開始するものである。
これにより、原料ガスを増加させた状態において燃料電池へ水素を供給する時の改質器の温度を低減するので、燃料電池へ供給する水素量を確保することができる。言い換えると、原料流量を通常より増加させているため改質器の温度が低くても所定の水素量を生成することが可能となるため、燃料電池へ水素含有ガスの供給を開始する改質器の温度を通常より下げることで、より改質器の起動時間を短くすることができ、燃料電池システムの起動時間を短くすることができる。
第3の発明は、特に第1の発明または第2の発明において、制御器が、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時において、改質器に供給する原料流量を通常運転モードの場合に比べて増加させた後に、改質器の温度が予め設定される所定の第3温度以上となった場合または燃焼器の燃焼開始から所定の第1時間経過した場合には、改質器に供給する原料流量を減少させるものであって、原料流量の増加により一時的に通常時よりも高温化する可能性がある箇所の温度上昇を抑え、使用期間中の改質器へのダメージを抑えた状態で起動時間を短縮するものである。
これにより、改質器全体の温度が上昇した後の全体の温度の安定化をはかる段階では原料流量を少なくして改質器の局所的な過昇温を抑えることで、改質器の耐久性への影響をなくしながら起動時間を短くすることができる。
第4の発明は、特に第1から第3のいすれかの発明において、制御器が、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時には、通常運転モードでの起動時に対して改質器への水を減少させて供給するものであって、水を供給する量を少なくして、改質触媒での反応時の吸熱量を少なくすることで、改質触媒の温度上昇を速くし、改質器の起動時間を短くするものである。
これにより、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時には、水の供給量を少なくすることで、改質器での改質反応を抑制して改質器の昇温速度を速くし、改質器の起動時間の短縮により燃料電池システムの起動時間を通常より短くすることができる。
第5の発明は、特に、第4の発明において、改質器により生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO低減器と、CO低減器の温度を検知するCO低減器温度検知器とをさらに備え、制御器が、試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時において、CO低減器の温度が第4温度以上になった場合又は燃焼器の燃焼開始から第2時間経過した場合には、改質器への水の流量を増やすよう制御するものである。
これにより、水の量を少なくすることで改質器の短時間での昇温を確保した後、水の量を増やすことで改質反応により燃料電池での発電に必要な水素量を確保した状態で改質器から燃料電池に生成ガスを供給することができ、燃料電池システムでの安定した発電が実現できる。
第6の発明は、特に第1から第5のいずれかの発明において、改質器により生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を酸化反応により低減する選択酸化器と、選択酸化器に酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給器とをさらに備え、制御器は試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時には通常運転モードでの起動時に対して選択酸化器へ酸素含有ガスを増やして供給するものである
これにより、改質器内の選択酸化器の酸素含有ガスの供給量を多くすることで酸化反応
熱量を増加させ、選択酸化器の昇温を速くして、改質器の起動時間を短くすることができる。
第7の発明は、特に第6の発明において、選択酸化器の温度を検知する選択酸化器温度検知器をさらに備え、制御器は試運転モードもしくはメンテナンスモードでの起動時において、選択酸化器の温度が第5温度以上となった場合又は燃焼器の燃焼開始から第3時間経過した場合には選択酸化器への酸素含有ガスの流量を減らすよう制御するものである。
これにより、酸素含有ガスの供給量増加による改質器の短時間での昇温を確保した後、酸素含有ガスの供給量を減らすことで酸素含有ガスによる水素の酸化反応による減少量を少なくして燃料電池での発電に必要な水素量を確保し、改質器から燃料電池に生成ガスを供給することで燃料電池システムでの安定した発電を実現することができる。
第8の発明は、特に第1から第7のいずれかの発明において、制御器は試運転モードもしくはメンテナンスモードの起動時において、燃料電池に水素含有ガスを供給して燃料電池の発電を開始した後の一定時間は、通常運転モードでの起動時における燃料電池の発電開始後よりも発電負荷が低い発電を継続させるものである。
これによって、通常の起動とは異なった改質器の温度バランス状態での発電開始に対して、一定時間は発電負荷が低い発電を行うことで、改質器の温度バランスを通常状態に戻し、その後の安定した発電を実現することができる。
第9の発明は、特に、第1から第8の発明において、制御器は試運転モードもしくはメンテナンスモードの起動時において、燃料電池に水素含有ガスを供給して燃料電池の発電を開始した後の一定時間は、発電負荷の変化速度を通常運転モードに比べて遅く制御するものである。
これによって、通常の起動とは異なった改質器の温度バランス状態での発電開始に対して、熱バランスのずれにより改質器の特性が乱れやすい発電負荷の変化を小さく抑えることで改質器の特性を確保しながら、時間の経過により改質器の温度バランスを通常状態に戻し、その後の安定した発電を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態における燃料電池システムの概略構成図を示したものである。
図1において、改質器1には、原料を供給する原料供給器2と、水を供給する水供給器3が接続されており、改質器1内にある改質触媒(図示せず)に原料と水が供給されて、改質触媒による改質反応により生成した水素を含んだ生成ガスを改質器1から送出する。また、改質器1には、改質器1を加熱する燃焼器6と、改質器の温度を検知する改質器温度検知器8が設置されている。
改質器1から送出される生成ガスは、燃料電池システムで発電を開始するまでの起動時には、切り替えバルブ10により燃焼器6に供給され、燃料電池システムで発電を行っている時には、切り替えバルブ10により改質器1からの生成ガスが燃料電池5に供給されて、燃料電池5からのオフガス(発電で使用した後のガス)として燃焼器6に供給される構成となっている。
燃焼器6には、燃焼用空気供給器7が接続されており、改質器1からの生成ガスや燃料電池5からのオフガスを燃焼させる構成となっている。燃料電池5では改質器1からの生成ガスと酸化剤供給装置4から供給された酸化剤により発電を行う。
原料供給器2、水供給器3、酸化剤供給装置4、燃料電池5、燃焼用空気供給器7、改質器温度検知器8、切り替えバルブ10は、制御器9に電気的に接続され、改質器温度検知器8の情報などを基に、各部の動作をコントロールして各流量や発電状態などを制御器9で制御することで燃料電池システムとして安定して運転できるように構成されている。
ここで、原料供給器2や水供給器3、酸化剤供給装置4、燃焼用空気供給器7は、各々の供給物(原料、水、酸化剤、空気)の流量が調整可能に構成されており、供給物の吐出流量が変更可能な供給ポンプで構成されても良く、また供給物の供給源と下流側の流路に設けられた供給物の流量調整用バルブとを組み合わせた流体調整機構であっても良い。
改質触媒には、Pt、Ru、Rhなどの貴金属や、Niなどの卑金属などを含むものが一般的に用いられる。また、原料や燃料としては、都市ガスやLPGなどの炭化水素系燃料を使用することができる。
次に、以上のように構成された本実施の形態の燃料電池システムにおいて、以下、その起動時の改質器動作について説明する。
燃料電池システムで発電を行うためには、改質器1で水素を安定的につくれる状態とした上で、燃料電池5に改質器1から水素を含んだ生成ガスを供給する必要がある。改質器1で水素を安定的につくるためには、改質器1全体を昇温させて水の蒸発や触媒の反応できる温度状態を確保する必要がある。
そのために、改質器1の起動時には、原料供給器2から原料を改質器1に供給する。改質器1内部を通った原料は改質器1出口から送出される。起動時には切り替えバルブ10により改質器1からのガスは、燃焼器6に供給され、燃焼用空気供給器7からの空気と混合して、火炎を形成し改質器1を加熱する。
そして、制御器9が、改質器温度検知器8により改質器1が基準温度(例えば、300℃)となったことを検知すれば、水供給器3から水の供給を開始する。供給された水は、改質器1内で水蒸気となり、原料ガスと混合されて改質触媒に供給される。改質触媒では水蒸気と原料ガスとの混合ガスが改質反応により水素やCO、COなどを含んだ改質ガスとなる。
図1には記載していないが、通常、改質触媒からの改質ガスは、変成触媒や選択酸化触媒などを通過して変成反応や選択酸化反応によりCO濃度の低減を行い、生成ガスとして改質器1から送出する。生成ガス中の水素量が安定し、COの濃度もppmオーダーまで低減すれば、切り替えバルブ10により改質器1からの生成ガスを燃料電池5に供給し、酸化剤供給装置4からの酸化剤の供給とにより燃料電池5での発電を実現している。
このような起動動作により改質器1を起動させて発電を行うためには、起動時間として700W級の家庭用燃料電池システムでは約1時間要することがある。この1時間のほとんどが、改質器1を昇温させる時間、つまり改質器1の起動時間となっている。
燃料電池システムを設置して使用する通常使用の場合には、前回の運転停止後直ぐに運転を再開させたときなどには改質器1があまり温度が下がっておらず、短時間(10分や
20分など)で発電できることになる。
しかしながら、燃料電池システムを設置した直後や燃料電池システムを停止して部品の交換などを行うメンテナンス後には、燃料電池システム全体の温度は、周囲の温度まで下がっており、改質器1の温度も周囲と同じ温度となっている。そのため、その状態から改質器1を水素を安定して生成する温度まで昇温させるためには、1時間近くかかってしまう。
一方、燃料電池システム設置時やメンテナンスを行った後には、燃料電池システムが問題なく発電できていることを確認した上で、設置やメンテナンスの作業を終了する必要がある。そのため、1時間近くかけて燃料電池システムの起動から発電までの運転を行わなければならない。この確認するために必要な起動時間を少しでも短くできれば、その分確認する作業費用が削減でき、燃料電池システムの価格の低減にも繋げることができる。
そこで、本実施の形態1では、燃料電池システムを設置した時の試運転モードや燃料電池システムの部品を交換した時のメンテナンスモードでは、水供給器3から水の供給を開始した後の原料供給器2からの原料流量を通常運転時に比べて増加させている。
図2は、通常運転時の改質器1の起動状態と、本実施の形態1の起動状態を示したものである。通常の起動では、原料供給器2から原料流量をG0供給して燃焼器6で燃焼させて改質器1を加熱し、途中から水供給器3から水をW0供給することで、改質器1を昇温させる。
そして、制御器9が、改質器1が水素が安定に生成できている状態を改質器温度検知器8の温度T0で確認すると、起動完了と判断して燃料電池5に改質器1からの生成ガスを燃料電池5に供給している。したがって、燃料電池システムの起動時間としてt0の時間を要することになる。
これに対し、試運転モードまたはメンテナンスモードの起動では、水の供給を開始した後、原料流量をG0からG1に増加させている。この場合、改質器温度検知器8の温度がT0となるのはt1の時間となり、通常の起動に対して、「t0−t1」の時間だけ起動時間が短くなっている。
これは、水供給器3から水を供給し始めると改質触媒では改質反応を開始し、改質器1からは水素を含んだ生成ガスが燃焼器6に供給されるが、この時に原料供給器2からの原料流量をG0からG1に増加させると、改質器1からの生成ガスのガス流量が増加し、燃焼器6での燃焼量が増加する。
燃焼器6での燃焼量が増加すれば、改質器1はその増加した燃焼熱で加熱されるので、改質器1の昇温速度が速くなり、短時間で必要な温度に到達するため起動時間が短くなっている。
ここで、水供給器3から水の供給を開始した後に原料量を増加させているのは、水を供給するまでは通常と同じように加熱する事で改質器1全体の温度を昇温させ、水を供給したときに水が安定して蒸発できる温度状態を確保するためである。
水を供給する前から原料の供給量を増加させると、改質器温度検知器8の温度上昇は速くなるが、通常起動に対して改質器1全体の熱バランスが崩れ、改質器1の一部の温度は十分昇温できていない箇所が存在し、水供給時に安定した蒸発が確保できない可能性があるためである。よって、水供給時の水蒸発の安定性を確保した後、原料流量を増加させて
いる。
以上のように、本実施の形態では、試運転モードやメンテナンスモードの起動時には、通常の起動に対して水を供給した後に原料の供給量を増加させることで、改質器1の起動時間を短縮し、燃料電池システムとしての起動時間を短くすることで設置時やメンテナンス時の作業性の向上を図っている。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、実施の形態1と同様の起動動作において燃料電池5に改質器1からの水素含有の生成ガスを供給し始めるタイミングが異なっている。以下に異なる箇所のみを説明する。図3は、実施の形態2の改質器の起動状態を説明するための説明図である。
実施の形態1では、改質器温度検知器8の検知する温度がT0となれば改質器1からの生成ガスを切り替えバルブ10を操作することで燃料電池5に供給し、酸化剤供給装置4からの酸化剤の供給も開始することで燃料電池5での発電を開始していたが、本実施の形態では、改質器温度検知器8の温度が通常のT0より低いT1となった時に改質器1からの生成ガスを燃料電池5への供給を開始する。
ここで、改質器温度検知器8は、改質器1の温度状態を代表して捉えることができる箇所に設置する必要があり、改質器の主反応である改質反応により水素生成を行う改質触媒の温度を捉えるのが一般的である。
ここで、改質触媒では、反応式「CH+2HO→4H+CO」に代表される水蒸気改質反応により水素を生成するが、この反応は、触媒の温度が高いほど水素が生成する方向に反応が進み生成する水素量が増加する。
よって、改質器温度検知器8の検知する温度が通常より低ければ、改質触媒での水素生成の反応性が低くなり水素量が低くなるが、本実施の形態では、起動時の水供給開始後に原料供給器2からの原料流量をG0からG1に増加させているため、改質触媒での反応に関わる原料流量が多く、触媒の反応性が多少低くても、生成される水素は必要量確保することが可能となる。
したがって、改質器1から改質器温度検知器8がT0より低いT1を検知した時に燃料電池5に生成ガスを供給しても、燃料電池5に供給される水素量は、通常の起動時と同様の必要な水素量が確保できており、安定して発電を開始することができる。よって、通常よりも起動時間を「t0−t2」、実施の形態1に対しても「t1−t2」短くすることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3では、実施の形態1や実施の形態2において、原料流量を増加させた後に原料流量を下げるものであり、実施の形態1、2と異なる箇所のみを説明する。図4は、実施の形態3の改質器の起動状態を説明するための説明図である。
実施の形態1や実施の形態2と同様に、改質水を供給した後に原料流量を通常のG0からG1に増加させた後に、本実施の形態では原料流量をG0に減少させている。原料流量をG1と通常よりも多くの流量とすることで改質器1全体の温度の上昇速度が速くなる。
改質器温度検知器8の検知する改質器1の温度は、実際に捉えられ基準値のT0であることがわかるが、その他の箇所は通常の起動時とは異なった温度上昇により通常とは異な
る温度状態となる箇所もでてくる。
ところで、改質器1内の触媒や改質器1を構成している構造体は、一般に、温度が高くなるに従って、触媒の耐久性や構造体に使用されている金属部材へのダメージがかかる傾向にある。また、燃料電池システムとしての使用期間(例えば10年〜20年)の最後でも所定の商品としての性能と安全性が十分確保できるように、通常の起動条件は設定されている。
それに対して、改質器1の各部の温度が高い側にずれる状態となると、多少なりとも触媒や構造体にかかるダメージが増える可能性がでてくる。
よって、このダメージが少しでも生じないようにするために、原料流量をG1に増加させて起動時間の短縮が確保されれば、原料流量をG0に減らすことで通常の温度状態に対して改質器1全体で温度状態の高温化を抑制することができるので、改質器1の耐久性への影響を抑制した状態で燃料電池システムの起動時間の短縮を実現することができる。
なお、原料流量をG0に下げるタイミングとしては、改質器温度検知器8がある所定の温度(図4のT2)となったことで判断しても、燃焼器6の燃焼時間が所定時間(図4のt3)となったことで判断しても良い。
また、上記の説明では、原料流量を通常起動時と同じGOまで減少させたが、GOとG1の間の流量など他の流量としても同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4における燃料電池システムの概略構成図を示したものである。実施の形態1に対して異なる箇所を説明する。
改質器1から送出される生成ガスはCO低減器11に供給され、CO低減器11から送出されたガスは切り替えバルブ10により燃焼器6あるいは燃料電池5に供給される。CO低減器11にはCO低減触媒が搭載され(図示せず)、生成ガス中のCOを低減し、CO値の少ない生成ガスとしてCO低減器11より送出することができる。
また、CO低減器11にはCO低減器11の温度を検知するCO低減器温度検知器12を備え、制御器9に電気的にCO低減器温度検知器12を接続することで、CO低減器温度検知器12の情報も用いて燃料電池システムを運転することができるように構成されている。CO低減触媒としては、Ptなどの貴金属やFe−CrやCu−Znなどを含むものが用いられる。
次に、本実施の形態の動作を説明する。図6は本実施の形態の改質器1の起動状態を説明するための説明図である。
実施の形態1と同様、試運転やメンテナンスモードの起動時には、原料供給器2から原料供給がされている状態で、水供給器3より水を供給するが、そのときの水の量を通常の起動時のW0に対してW1と減少させている。その後、原料供給器2からの原料供給量をG0からG1に増加させることで、改質器温度検知器8の温度がT0となる時間を通常の起動のt0からt5へと短くすることができる。
水供給器3からの水の供給量を通常時のW0からW1へ少なくすると、改質器1内の改質触媒へ供給される水蒸気量が低減する。改質触媒での改質反応は水蒸気量が少なければ反応性が低下するが、改質反応は吸熱反応であるため反応性が低下すると吸熱量も低下す
る。
吸熱量が低下すると燃焼器6からの熱は改質器1の昇温より多く使われ、改質器1の温度上昇を速め、改質器温度検知器8の昇温速度を速くすることができるので、改質器温度検知器8がT0となる時間が短くなり、燃料電池システムの起動時間を短縮することができる。
図7は、本実施の形態でCO低減器温度検知器12の温度を検知し、CO低減器温度検知器12の温度がT3となった時に水供給器3からの水の量をW1からW0に増加させた時の起動状態を説明するための説明図である。
水供給器3からの水の供給量を低減することで、改質器1の昇温は速くなるが、水が少ない分、改質触媒が同じ温度状態では通常の起動に対して生成水素量は少なくなる。そこで、水量を減らして起動時間の短縮を確保した後、水量を増加させることで燃料電池5に接続に行く前に生成ガス中の水素量を増やすことができ、起動時間を通常のt0からt7へと短縮しながら、燃料電池5での安定した発電を実現することができる。
ここで、水の供給量を増やすタイミングとしては、CO低減器温度検知器12の検知温度が予め決まった第4温度であるT3となった時や、燃焼器6の燃焼開始後の時間が第3時間であるt6となった時とすることができる。また、上記説明では、増加させた水の供給量を通常起動時のW0としたが、W0とW1の間の流量など他の流量としても同様の効果が得られる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態における燃料電池システムの概略構成図を示したものである。実施の形態1に対して異なる箇所を説明する。
改質器1から送出される生成ガスは選択酸化器13に供給され、選択酸化器13から送出されたガスは切り替えバルブ10により燃焼器6あるいは燃料電池5に供給される。選択酸化器13には、酸素含有ガス供給器14が接続され酸素含有ガスを改質器1からの生成ガスに供給できるようになっている。
また、選択酸化器13には選択酸化触媒(図示せず)が搭載され、生成ガス中のCOは酸素含有ガス供給器14からの酸素含有ガスにより酸化反応して、ppmオーダーのCO濃度に低減される。さらに選択酸化器温度検知器15も備えられ、選択酸化器13の温度を捉えて電気的に接続された制御器9により燃料電池システム全体が制御できるように構成されている。選択酸化触媒には、Pt、Ru、Rhなどを含むものが用いられる。
次に、本実施の形態の動作を説明する。図9は本実施の形態の改質器の起動状態を説明するための説明図である。
実施の形態1と同様、試運転やメンテナンスモードの起動時には、原料供給器2から原料供給がされている状態で水供給器3より水を供給し、その後に原料供給器2からの原料流量を増加させ、酸素含有ガス供給器14から酸素含有ガスを供給することで選択酸化器での選択酸化触媒によるCOの酸化反応を行い、選択酸化器13からの生成ガス中のCO濃度をppmオーダーにまで低減する。
本実施の形態では、この酸素含有ガス供給器14から供給する酸素含有ガスの流量を通常の起動時のP0に比べてP1と増加させている。酸素含有ガスの流量を通常の起動時よりも増加させることで、選択酸化触媒に供給される酸素量が増加し、選択酸化触媒では供
給された酸素量に応じた発熱反応が生じる。
つまり、改質器1からの生成ガス中には、COだけでなく水素も存在するため、供給された酸素でCOを全て酸化反応させても残った酸素で水素を酸化反応させることになり、供給された酸素に応じて発熱量が決まる。
よって、酸素含有ガスの流量を増加させると、選択酸化器13の昇温は速まり、また選択酸化器13の温度上昇の影響を受けて改質器1の昇温性も高くなり、改質器温度検知器8がT0となる時間が速くなる。従って、燃料電池システムの起動時間を通常のt0からt8への短縮を実現することができる。
図10は、本実施の形態で選択酸化器温度検知器15の温度を検知し、選択酸化器温度検知器15の温度がT4となった時に酸素含有ガス供給器14からの酸素含有ガスの供給量をP1からP0に減少させた時の起動状態を説明するための説明図である。
酸素含有ガス供給器14からの酸素含有ガスの供給量を増加させることで、選択酸化器13や改質器1の昇温は速くなるが、選択酸化器13に供給される酸素量が多い分、選択酸化器13での水素の酸化反応よる水素量の低減が多くなり、通常の起動に対して生成ガス中の水素量が少なくなる。
そこで、酸素含有ガスの供給量を増やして起動時間の短縮を確保した後、酸素含有ガスの供給量を減少させることで燃料電池5に接続に行く前に生成ガス中の水素量を通常状態とすることができ、起動時間を通常のt0からt10へと短縮しながら燃料電池5での安定した発電を実現することができる。
ここで、酸素含有ガスの供給量を減らすタイミングとしては、選択酸化器13の温度が予め決まった第5温度であるT4となった時や、燃焼器6の燃焼開始後の時間が第4時間であるt9となった時とすることができる。また、上記説明では、減少させた酸素含有ガスの流量を通常起動時のP0としたが、P0とP1の間の流量など他の流量としても同様の効果を得ることができる。
なお、実施の形態1から5に対して、通常の起動時に対して、発電開始時の改質器1の温度バランスが多少異なっている可能性がある。そこで、燃料電池5での発電開始直後の一定時間は通常の発電負荷に対して低く設定して運転すれば、この一定時間の間に改質器1全体の熱バランスは通常の状態に整えられる。
改質器1は発電負荷が小さい方が、生成する必要のある水素量が少なくて供給される原料流量や水の量が少なく、改質器1の熱バランスが多少ずれていても改質器1の特性を発揮することができる。よって、この発電負荷を小さい状態で発電を維持しながら、改質器1の熱バランスが整うのを待つことができる。実際の設定としては、例えば、発電開始後1時間は、発電量を定格発電(700W)の半分(350W)以下などとすればよい。
また、改質器1の特性が悪化しやすい運転として、発電負荷を変化速度を大きく運転した時があるが、上記実施の形態1から5の構成において、通常の起動時に対する改質器1の温度バランスのずれが整うまで、発電開始後の一定時間は発電負荷の変化速度を通常より小さく設定して運転すれば、この一定時間の間に改質器1全体の熱バランスは通常の状態に整えられる。
実際の設定としては、例えば、発電開始後1時間は、発電負荷の変化速度を通常(1W/s)の半分(0.5W/s)以下などとすればよい。
さらに、実施の形態1から5の構成において、起動時の改質器1の温度状態が、通常よりずれて、通常よりも改質器1の触媒や構造体への影響が生じる可能性もある。しかし、試運転やメンテナンスが行われるのは、その燃料電池システムの使用期間中で多くても数回程度である。一方、使用期間中に行われる通常の起動は数千回であり、この数千回の運転での使用に対して十分に耐久性を有するものとして改質器1は設計されている。
したがって、通常より多少温度がずれた状態で数回運転したとしても、そのダメージは余裕を持った数千回の起動に対しての設定内でカバーできるものである。
以上のように、本発明の燃料電池システムは、試運転やメンテナンスの起動時に、通常運転時より短い時間で起動させて試運転やメンテナンスにかかる時間を短縮できるので、機器の設置やメンテナンスを必要とする改質器を有する燃料電池システム、例えば、家庭用の燃料電池システム等に最適である。
1 改質器
2 原料供給器
3 水供給器
4 酸化剤供給装置
5 燃料電池
6 燃焼器
7 燃焼用空気供給器
8 改質器温度検知器
9 制御器
10 切り替えバルブ
11 CO低減器
12 CO低減器温度検知器
13 選択酸化器
14 酸素含有ガス供給器
15 選択酸化器温度検知器

Claims (9)

  1. 炭化水素を含む原料を水蒸気改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器に原料を供給する原料供給器と、前記改質器に水を供給する水供給器と、酸化剤を供給する酸化剤供給装置と、前記改質器により生成された水素含有ガス及び前記酸化剤供給装置により供給された酸化剤を用いて発電する燃料電池と、前記改質器を経由した前記原料及び水素含有ガスの少なくとも一方または前記燃料電池で未利用の水素含有ガスを含むオフガスを燃焼して前記改質器を加熱する燃焼器と、前記燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給器と、前記改質器の温度を検知する改質器温度検知器と、制御器と、を備える燃料電池システムであって、
    通常運転用の運転モードである通常運転モードと、前記燃料電池システムの設置後の最初の機器動作確認用の運転モードである試運転モードもしくはメンテナンス後の機器動作確認用の運転モードであるメンテナンスモードと、を有し、
    前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードでの起動時には、前記改質器への水供給を開始した後に、前記改質器に供給する原料流量を前記通常運転モードの場合に比べて増加させる、燃料電池システム。
  2. 前記制御器は、前記通常運転モードでの起動時には、前記改質器の温度が予め設定される第1温度以上になると前記燃料電池への前記水素含有ガスの供給を開始し、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードでの起動時には、前記改質器の温度が前記第1温度よりも低い予め設定される第2温度以上になると前記燃料電池への前記水素含有ガスの供給を開始する、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードでの起動時において、前記改質器に供給する原料流量を前記通常運転モードの場合に比べて増加させた後に、前記改質器の温度が予め設定される第3温度以上となった場合または前記燃焼器の燃焼開始から所定の第1時間経過した場合には、前記改質器に供給する原料流量を減少させる、請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードでの起動時には、前記通常運転モードでの起動時に対して前記改質器への水を減少させて供給する、請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記改質器により生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するCO低減器と、前記CO低減器の温度を検知するCO低減器温度検知器と、をさらに備え、
    前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードでの起動時において、前記CO低減器の温度が第4温度以上になった場合又は前記燃焼器の燃焼開始から第2時間経過した場合には、前記改質器への水の流量を増やすよう制御する、請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記改質器により生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を酸化反応により低減する選択酸化器と、前記選択酸化器に酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給器と、をさらに備え、
    前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードでの起動時には、前記通常運転モードでの起動時に対して前記選択酸化器へ酸素含有ガスを増やして供給する、請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記選択酸化器の温度を検知する選択酸化器温度検知器をさらに備え、
    前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードでの起動時において、前記選択酸化器の温度が第5温度以上となった場合又は前記燃焼器の燃焼開始から第3時
    間経過した場合には、前記選択酸化器への酸素含有ガスの流量を減らすよう制御する、請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードの起動時において、前記燃料電池に前記水素含有ガスを供給して前記燃料電池の発電を開始した後の一定時間は、前記通常運転モードでの起動時における前記燃料電池の発電開始後よりも発電負荷が低い発電を継続させる、請求項1から7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記制御器は、前記試運転モードもしくは前記メンテナンスモードの起動時において、前記燃料電池に前記水素含有ガスを供給して前記燃料電池の発電を開始した後の一定時間は、発電負荷の変化速度を通常運転モードに比べて遅く制御する、請求項1から8のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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