JP2005294207A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱効率の高い燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】 燃料電池4から排出されるアノード排ガスを燃焼して改質器1に供給する原料ガス10と水蒸気14と空気12の少なくとも一つを加熱する第1の燃焼器5と、アノード排ガスを燃焼して貯湯槽7の温水を追焚きする第2の燃焼器6とを備え、第1の燃焼器5に供給するアノード排ガスの余剰分を第2の燃焼器6に供給する制御手段を設けるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池4から排出されるアノード排ガスを燃焼して改質器1に供給する原料ガス10と水蒸気14と空気12の少なくとも一つを加熱する第1の燃焼器5と、アノード排ガスを燃焼して貯湯槽7の温水を追焚きする第2の燃焼器6とを備え、第1の燃焼器5に供給するアノード排ガスの余剰分を第2の燃焼器6に供給する制御手段を設けるようにする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池システムに係り、特に、固体高分子型燃料電池のアノードから排出されるアノード排ガスを有効利用する技術に関する。
燃料電池システムは、炭化水素系燃料を用いて水素を製造する水素製造装置と、水素と酸素とを反応させて発電を行う燃料電池を備えて構成される。水素製造装置は、触媒存在下、炭化水素系燃料と水蒸気とを反応させて水素に改質する改質器と、この改質器から発生される改質ガス中のCOをCOシフト反応によって酸化させるCO変成器と、さらに改質ガス中に残存するCOを選択酸化させるCO選択酸化器とを備えている。このような水素製造装置により生成された改質ガスは、燃料電池のアノードに導入され、カソードに導入される酸素と反応して電気を発生する。
一方、燃料電池のアノードから排出されるアノード排ガス中には、発電に使用されない未反応水素が含まれている。このため、アノード排ガスを燃焼器に導いて燃焼させ、水素製造装置に供給する炭化水素系燃料や水等を予熱したり、改質器の加熱等に利用する方法が検討されている。
例えば、水素製造装置や燃料電池の廃熱を利用して給湯を行う発電給湯システムにおいて、貯湯槽に温水を貯湯し、追焚きバーナの燃焼立ち上げ時にアノード排ガスを導入して燃焼させることにより、燃焼触媒を短時間で所定温度に加熱する技術が提案されている(特許文献1参照。)。
ところで、一般に、燃料電池の電力負荷が変化すると、これに伴いアノード排ガス中の水素量が変化する。そのため、例えば、電力負荷が低下すると、アノード排ガス中の水素量が一時的に増加して、熱の需要に対し余剰が生じ、システム全体の熱効率が低下するという問題がある。
本発明は、熱効率の高い燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するため、燃料電池から排出されるアノード排ガスを燃焼して改質器に供給する原料ガスと水蒸気と空気の少なくとも一つを加熱する第1の燃焼器と、アノード排ガスを燃焼して貯湯槽の温水を追焚きする第2の燃焼器とを備え、第1の燃焼器に供給するアノード排ガスの余剰分を第2の燃焼器に供給する制御手段を設けてなることを特徴とする。
すなわち、定常的に、アノード排ガスを第1の燃焼器に導いて燃焼させ、原料ガス等の予熱を行うとともに、燃料電池の電力負荷が低下してアノード排ガスに余剰が生じると、その余剰分を第2の燃焼器に分配し、温水の追焚きに利用するようにする。これによれば、アノード排ガスの余剰分を系外に排出せずに有効利用できるから、燃料電池システムとしての熱効率を向上させることができる。
具体的に、制御手段としては、アノード排ガスを第1と第2の燃焼器に供給する配管に、第1の燃焼器に供給されるアノード排ガスの流量を計測する流量計と、この流量を燃料電池の負荷に相関させて定めた設定値に保持するように第2の燃焼器に供給するアノード排ガス量を制御する流量制御弁とを設けるようにする。
この場合において、改質器から排出される改質ガス中のCOを水素に変換するCOシフト触媒を有するCO変成器と、このCO変成器から排出される改質ガス中のCOを選択酸化するCO選択酸化触媒を有するCO選択酸化器とを備え、COシフト触媒とCO選択酸化触媒の少なくとも一方の反応熱を熱交換器により回収し、その回収熱により貯湯槽の温水と改質器に供給する原料ガスと水蒸気と空気の少なくとも一つを加熱するようにすることが好ましい。
また、燃料電池から排出されるアノード排ガスとカソード排ガスの少なくとも一方の熱を回収し、その回収熱により貯湯槽の温水を加熱することが好ましい。
このように、COシフト触媒等の反応熱やアノード排ガス等の熱を回収して再利用することにより、本システムの中で温水の加熱に必要な熱量を賄うことができるため、熱効率を一層向上できる。
本発明によれば、熱効率の高い燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明が適用される燃料電池システムの実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用される燃料電池システムの第1の実施形態の全体構成図である。本実施形態の燃料電池システムは、改質器1、CO変成器2、CO選択酸化器3、燃料電池4、第1の燃焼器5、第2の燃焼器6、貯湯槽7を備えて構成される。燃料電池4は、内部加湿方式の固体高分子形燃料電池が用いられ、水素極のアノード8と酸素極のカソード9とを備えている。改質器1は、部分酸化式燃料改質器が用いられている。なお、本実施形態では、改質器1の炭化水素系燃料として都市ガス10を用いるが、例えば、天然ガス、メタンガス、プロパンガス、メタノール、ナフサ、ガソリン等を用いてもよい。
改質器1には、都市ガス供給配管11、空気供給配管13、水供給配管15が、それぞれ第1の燃焼器5を経由して接続されている。都市ガス供給配管11には、都市ガス10に含まれる付臭剤(硫黄成分)を除去する脱硫器16、脱硫された都市ガス10を圧縮して高圧にするガス圧縮機17が配設されている。空気供給配管13、水供給配管15には、空気12を圧縮する空気ポンプ18、水14を圧縮する水ポンプ19がそれぞれ配設されている。また、水供給配管15は、水ポンプ19と第1の燃焼器5との間において、改質器1の後流側に設けられる熱交換器20に接続されている。
改質器1内には、都市ガス10を空気12で部分燃焼させる燃焼触媒層と、都市ガス10に水14を反応させて改質させる改質触媒層が備えられている。燃焼触媒層においては、改質反応に必要な熱を発生させるため、都市ガス10の一部を空気12により燃焼する。
改質触媒層においては、例えば、Ni系やRu系等の改質触媒が用いられ、都市ガス10と水14が反応して水素リッチな改質ガスが生成する。メルカプタン系の付臭剤等を含む炭化水素系燃料(都市ガス10を含む)を用いる場合は、硫黄による触媒被毒を防ぐため、Ni系の改質触媒を用いることが好ましい。また、カーボン析出防止のため、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属等を触媒中に添加してもよい。
改質器1の出側は、流路を介して熱交換器20の入側に接続されている。ここにおいて、改質器1から排出される高温の改質ガスは、水供給配管15から供給される水14と熱交換して冷却されるようになっている。さらに、熱交換器20の出側は、CO変成器2の入側に接続されている。このCO変成器2には、COシフト触媒層が備えられ、ここにおいて改質ガス中のCOがCOシフト反応により水と反応してCO2に転換されるようになっている。COシフト触媒としては、例えば、Cu−Zn等の遷移金属系、Pt,Ru等の貴金属系等を用いることができるが、安全性や反応熱等の観点から貴金属系を用いることが好ましい。また、触媒活性を向上させるため、希土類金属等を添加してもよい。なお、COシフト触媒層には、COシフト触媒用熱交換器34が設けられ、冷却水38を通して反応熱が回収され、所定の触媒活性温度に保持されるようになっている。
CO変成器2の出側とCO選択酸化器3の入側を接続する流路には、酸化用空気ポンプ21から吐出された空気22が添加されるようになっている。CO選択酸化器3は、CO選択酸化触媒層を備え、ここにおいて改質ガス中のCOは、選択的に酸化されてCO2に転換されるようになっている。このCO選択酸化触媒層には、例えば、γ−アルミナ、チナニア、ジルコニア等の粒子、コージェライトハニカム、ペーパハニカム等の触媒担体に、触媒の活性成分であるMn、Mg等の遷移金属またはPt、Ru、Pd等の貴金属を担持させたものを用いることができる。なお、CO選択酸化触媒層には、CO選択酸化器用熱交換器35が設けられ、冷却水39を通して反応熱が回収され、所定の触媒活性温度に保持されるようになっている。
CO選択酸化器3の出側は、燃料電池4のアノード8の入側と接続され、改質された高濃度の水素が導入される一方、燃料電池のカソード9の入側は、空気供給管と接続され、カソード用空気ポンプ23から吐出される空気24が供給されるようになっている。
燃料電池4では、アノード8に供給される水素とカソード9に供給される空気中の酸素が反応して発電が行われるが、発電に使用されなかった未反応の水素及び酸素は、アノード排ガス及びカソード排ガスとしてそれぞれ排出されるようになっている。つまり、アノード排ガスは、アノード排ガス排出管25を通じてアノード8の出側から排出された後、システム内で再利用(後述)される一方、カソード排ガスは、カソード9の出側からカソード排ガス排出管26を通じて大気に排出されるようになっている。
アノード排ガス排出管25は、流量計29を備えた配管27と流量制御弁30を備えた配管28に二股分岐され、配管27は第1の燃焼器5の燃料ガス入口に接続される一方、配管28は、第2の燃焼器6の燃料ガス入口に接続されている。流量制御弁30は、流量計29と電気的に接続され、流量計29の計測値、つまり配管27を通流するアノード排ガスの流量が、燃料電池4の電力負荷に相関させて定められた設定値に保持されるように、弁開度が制御されるようになっている。
一方、燃料電池4において、電極反応により発生した熱は、伝熱部材を介して冷却水31により回収され、この回収熱により貯湯槽7の温水が加熱されるようになっている。貯湯槽7の温水は、循環流路32を通じて第2の燃焼器6に導かれ、追焚きされてから戻される一方、外部の水源から供給流路33を通じて供給される水は、第2の燃焼器6により加熱された後、貯湯槽7に供給されるようになっている。
次に、本実施形態の動作を説明する。まず、改質器1及び第1の燃焼器5を起動させ、それぞれ都市ガス等を燃焼させて所定温度まで加熱する。次に、都市ガス供給管11、空気供給管13を介して供給される都市ガス10、空気12は、それぞれ第1の燃焼器5を経て加熱された後、改質器1内に導入される。改質器1内に都市ガス10と空気12(例えば、必要空気量の20乃至30%)が導入されると、燃焼触媒層において都市ガス10の一部が部分燃焼し、改質触媒層が加熱される。一方、水供給管15を通じて供給された水14は、第1の燃焼器5を経て加熱され水蒸気14となり、改質器1内に導入される。改質器1内に導入された水蒸気14(以下、水14と略す。)は、加熱された改質触媒層において都市ガス10と改質反応し、水素リッチな改質ガスが生成される。
ここで、便宜上、都市ガス10をメタンガスとして表すと、改質器1では、式1の改質反応が進行し、H2及びCOが生成される。
CH4+H2O ←→ CO+3H2(式1)
同時に、式1の反応で生成したCOは、式2に示すように、水とのCO転化反応が進行し、さらにH2とCO2に転換される。
同時に、式1の反応で生成したCOは、式2に示すように、水とのCO転化反応が進行し、さらにH2とCO2に転換される。
CO+H2O ←→ CO2+H2・・・(式2)
この改質ガスは、高温状態(例えば、650乃至800℃)で改質器1から排出され、第1の熱交換器20に導入される。第1の熱交換器20に導入された改質ガスは、水14と熱交換して冷却され、COシフト触媒の触媒活性温度(例えば、200乃至350℃)まで減温される。続いて、この減温された改質ガスがCO変成器2内に導入されると、式3のCOシフト反応により改質ガス中のCOがCO2に転換され、例えば、CO濃度が2000乃至5000ppm程度に低減される。
この改質ガスは、高温状態(例えば、650乃至800℃)で改質器1から排出され、第1の熱交換器20に導入される。第1の熱交換器20に導入された改質ガスは、水14と熱交換して冷却され、COシフト触媒の触媒活性温度(例えば、200乃至350℃)まで減温される。続いて、この減温された改質ガスがCO変成器2内に導入されると、式3のCOシフト反応により改質ガス中のCOがCO2に転換され、例えば、CO濃度が2000乃至5000ppm程度に低減される。
CO+H2O ←→ CO2+H2・・・(式3)
CO変成器2で処理された改質ガスは、さらに図示しない熱交換器により、CO選択酸化触媒の触媒活性温度(例えば、110乃至200℃)まで減温されると共に、酸化用空気ポンプ21から吐出された空気22が添加される。この空気22が添加された改質ガスは、CO選択酸化器3内に導入され、式4に示すCO選択酸化反応により改質ガス中のCOがCO2に転換される。これにより、CO濃度が固体燃料電池のCO許容濃度(例えば、10ppm以下)に低減される。
CO変成器2で処理された改質ガスは、さらに図示しない熱交換器により、CO選択酸化触媒の触媒活性温度(例えば、110乃至200℃)まで減温されると共に、酸化用空気ポンプ21から吐出された空気22が添加される。この空気22が添加された改質ガスは、CO選択酸化器3内に導入され、式4に示すCO選択酸化反応により改質ガス中のCOがCO2に転換される。これにより、CO濃度が固体燃料電池のCO許容濃度(例えば、10ppm以下)に低減される。
CO+1/2O2 ←→ CO2・・・(式4)
CO選択酸化器3で生成された改質ガスは、アノード8に供給され、カソード9に供給される空気中の酸素と反応して発電が行われる。発電に利用されなかった未反応水素を含むアノード排ガスは、アノード排ガス排出管25及び配管27を順次経由して第1の燃焼器5に導入され、ここにおいて燃焼処理されて燃焼排ガスが大気に排出される。アノード排ガスの燃焼に伴い、ここを通過する都市ガス10、空気12、水14は、加熱されて改質器1に供給される。なお、カソード排ガスは回収されずに大気に排出される。
CO選択酸化器3で生成された改質ガスは、アノード8に供給され、カソード9に供給される空気中の酸素と反応して発電が行われる。発電に利用されなかった未反応水素を含むアノード排ガスは、アノード排ガス排出管25及び配管27を順次経由して第1の燃焼器5に導入され、ここにおいて燃焼処理されて燃焼排ガスが大気に排出される。アノード排ガスの燃焼に伴い、ここを通過する都市ガス10、空気12、水14は、加熱されて改質器1に供給される。なお、カソード排ガスは回収されずに大気に排出される。
配管27を通過するアノード排ガスの流量は流量計29で計測される。この流量計29は、燃料電池4の電力負荷に応じて定められた流量設定値に保持するように、流量制御弁30の弁開度が制御されている。すなわち、通常、流量制御弁30は閉じられ、アノード排ガスはすべて第1の燃焼器5に導かれて燃焼処理されるが、例えば、燃料電池4の電力負荷が減少し、アノード排ガスの流量が増加して流量設定値を超えた場合、流量制御弁30が開放され、第2の燃焼器6に余剰分のアノード排ガスが導入される。そして、第2の燃焼器6においては、アノード排ガスの燃焼に伴い、貯湯槽7の温水が追焚きされ、熱として蓄えられる。
なお、本実施形態においては、都市ガス10等の原料予熱を優先させるため、給湯設備から追焚き指令を受けた場合、第2の燃焼器6に分配するアノード排ガスが不足することがあるが、都市ガス圧縮器36を備えた助燃用都市ガス供給管から助燃用都市ガス37を供給することにより、アノード排ガスの不足分を補うことができる。
ここで、燃料電池システムの性能を示す指標となる熱効率は、((システム内で利用された熱量)/(原料の都市ガスの熱量+助燃用都市ガスの熱量))×100の式で表すことができる。つまり、熱効率を向上させるには、システム内で利用される熱量を増加させるか、又は助燃用都市ガスの熱量を減少させることが必要になる。これに対し、本実施形態によれば、燃料電池4の負荷変動等に応じて生じるアノード排ガスの余剰分を、系外に排出することなく、システム内で有効利用できるため、燃料電池システムの熱効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、燃料電池4の発熱分は、電池排熱を凝縮水の潜熱と共に冷却水31により回収し、この回収熱により貯湯槽7の温水を加熱するようにしている。つまり、燃料電池システムの中で温水の加熱に必要な熱量を賄うようにしているから、助燃用都市ガス37の使用量が抑制され、システム全体の熱効率を一層向上できる。
なお、アノード排ガスの他の利用態様として、第1の燃焼器5による原料予熱を行うと共に、給湯設備からの追焚き指令を優先させて、アノード排ガスの一部を追焚きに必要な熱量に流量調整し、この必要量を第2の燃焼器6に導入するようにしてもよい。この場合、第1の燃焼器5に上記と同様の助燃用都市ガス供給管等を設けることが好ましい。
次に、本発明が適用される燃料電池システムの第2の実施形態について説明する。図2は、本発明を適用してなる燃料電池システムの第2の実施形態の全体構成図である。なお、以下の実施形態において、第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付して説明を省略し、相違点について説明する。
本実施形態の燃料電池システムは、COシフト触媒及びCO選択酸化触媒の温度が触媒活性温度の範囲に収まるように、これらの反応熱を熱交換器34、35を介してそれぞれ回収し、加熱された冷却水38、39を配管41、42を介して貯湯槽7に導いて、貯湯槽7の温水として利用するようになっている。
本実施形態によれば、貯湯槽7の温水の加熱に必要な熱量は、アノード排ガスによる追焚きとCOシフト触媒及びCO選択酸化触媒の回収熱により賄うことができるから、助燃用都市ガスを用いる必要がなく、燃料電池システムの熱効率を一層向上させることができる。
次に、本発明が適用される燃料電池システムの第3の実施形態について説明する。図3は、本発明を適用してなる燃料電池システムの第3の実施形態の全体構成図である。
本実施形態の燃料電池システムは、原料となる水14を、CO変成器2の熱交換器34に導いてCOシフト触媒の反応熱を回収し、続いて、この熱回収した水14を、水ポンプ19を介して熱交換器20、第1の燃焼器5を順次通過させ、改質器1に供給するようになっている。
また、アノード排ガス及びカソード排ガスは、50乃至80℃の飽和ガスであるから、アノード排ガス排出管25及びカソード排ガス排出管26に、それぞれ熱交換器43、44を配設し、アノード排ガスとカソード排ガスの少なくとも一方の潜熱を回収することにより、回収熱を貯湯槽7の温水加熱に利用できる。なお、これらの潜熱の利用は温水加熱に限定されず、例えば、都市ガス10、空気12、水14の予熱に用いるようにしてもよい。
本実施形態によれば、貯湯槽7の温水の加熱に必要な熱量は、アノード排ガスによる追焚き、CO選択酸化触媒の回収熱、アノード排ガス潜熱及びカソード排ガス潜熱により賄うことができるから、助燃用都市ガスを用いる必要がなく、燃料電池システムの熱効率を一層向上させることができる。
次に、本発明が適用される燃料電池システムの第4の実施形態について説明する。図4は、本発明を適用してなる燃料電池システムの第4の実施形態の全体構成図である。
本実施形態の燃料電池システムにおいて、水素製造装置は、図に示すように、改質器1、熱交換器20、CO変成器2、CO選択酸化器3及び第1の燃焼器5を一体化させて構成されている。すなわち、上述したように、都市ガス10等の原料の加熱を改質器1と独立して併設された第1の燃焼器5で行ってもよいが、改質器1の周囲に第1の燃焼器5を設置し、アノード排ガスの燃焼熱を改質器1に供給するように構成することで、改質器1の熱放散を抑制し、熱効率を維持することができる。また、改質器1、COシフト変成器2、CO選択酸化器3は、各触媒の反応熱を回収する熱交換器等を挟んで積層した一体構造となり、各触媒温度の計測値がそれぞれ600乃至750℃、200乃至350℃、110乃至200℃の範囲に収まるように反応熱の回収量が制御されている。
本実施形態の燃料電池システムにおいて、COシフト触媒用熱交換器34及びCO選択酸化器用熱交換器35をそれぞれ複数の熱交換器(給水系統)で構成し、かつCOシフト触媒及びCO選択酸化触媒の触媒温度を複数箇所測定し、この測定結果に基づいて各熱交換器による熱回収量を調整するようにしてもよい。これによれば、COシフト触媒及びCO選択酸化触媒のガス流れ方向の温度分布を均一化できると共に、熱回収効率を高めることができる。
なお、上述した実施形態1乃至4の燃料電池4は、熱回収やコンパクト化等の観点から、いずれも内部加湿方式を採用しているが、外部加湿方式を採用するようにしてもよい。この場合、例えば、CO選択酸化器3と燃料電池4との間に加湿器を設置し、この加湿器から補給水を供給するようにする。
1 改質器
2 CO変成器
3 CO選択酸化器
4 燃料電池
5 第1の燃焼器
6 第2の燃焼器
7 貯湯槽
8 アノード
9 カソード
10 都市ガス
12 空気
14 水
25 アノード排ガス排出管
27、28 配管
29 流量計
30 流量制御弁
2 CO変成器
3 CO選択酸化器
4 燃料電池
5 第1の燃焼器
6 第2の燃焼器
7 貯湯槽
8 アノード
9 カソード
10 都市ガス
12 空気
14 水
25 アノード排ガス排出管
27、28 配管
29 流量計
30 流量制御弁
Claims (4)
- 燃料電池から排出されるアノード排ガスを燃焼して改質器に供給する原料ガスと水蒸気と空気の少なくとも一つを加熱する第1の燃焼器と、前記アノード排ガスを燃焼して貯湯槽の温水を追焚きする第2の燃焼器とを備え、前記第1の燃焼器に供給する前記アノード排ガスの余剰分を前記第2の燃焼器に供給する制御手段を設けてなる燃料電池システム。
- 前記制御手段は、前記アノード排ガスを前記第1と第2の燃焼器に供給する配管に、前記第1の燃焼器に供給される前記アノード排ガスの流量を計測する流量計と、この流量を前記燃料電池の負荷に相関させて定めた設定値に保持するように前記第2の燃焼器に供給するアノード排ガス量を制御する流量制御弁とを設けてなる請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記改質器から排出される改質ガス中のCOを水素に変換するCOシフト触媒を有するCO変成器と、このCO変成器から排出される改質ガス中のCOを選択酸化するCO選択酸化触媒を有するCO選択酸化器とを備え、前記COシフト触媒とCO選択酸化触媒の少なくとも一方の反応熱を熱交換器により回収し、その回収熱により前記貯湯槽の温水と前記改質器に供給する原料ガスと水蒸気と空気の少なくとも一つを加熱してなる請求項1または2に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池から排出されるアノード排ガスとカソード排ガスの少なくとも一方の熱を回収し、その回収熱により前記貯湯槽の温水を加熱してなる請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池システム。
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2004
- 2004-04-05 JP JP2004111114A patent/JP2005294207A/ja active Pending
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