JP2006251752A - 光学装置 - Google Patents

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Shuichi Yoshinaka
秀一 吉中
Keisuke Mitani
圭輔 三谷
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Abstract

【課題】 プロジェクタなどの光学装置において、筐体内に配設される鏡又はプリズム等の光学部材の向きを筐体の外部から変更することができ、且つ、筐体内を密閉して塵埃の侵入を防ぐことができる光学装置を提供することにある。
【解決手段】 筐体50の蓋体50aに開口部51を形成し、開口部51から鏡10を保持する鏡保持体20のツマミ部21を突出させ、ツマミ部21を操作することで鏡10の向きを調節する。また、筐体50の内部から開口部51の周縁部分と当接して開口部51を閉鎖する閉鎖板22を鏡保持体20に備え、開口部51から塵埃が侵入することを防ぎ、筐体50内の密閉性を高める。
【選択図】 図5

Description

本発明は、レンズ、プリズム又は鏡等の光学部材を備えて光源からの光をDMD(Digital Micromirror Device)又は液晶パネル等の光変調デバイスに照射し、光変調により形成された映像をスクリーンに投影するプロジェクタに用いられる光学装置に関する。
光源からの照射光を光変調するDMD又は液晶パネル等の光変調デバイスを有し、光変調デバイスにより変調された映像をスクリーンに投影するプロジェクタが実用化されている。プロジェクタは液晶ディスプレイ又はPDP等の大型テレビジョンと比較して、低コストでの製造が可能であり、小型であるため可搬性に優れているという利点がある。特に近年ではDMDを利用したDLP(Digital Light Processing)システムが注目されている。
プロジェクタでは光源からの光を光変調デバイスへ導くために、複数個のレンズ、プリズム又は鏡等の光学部材を用いて光路を形成する。この光路上に塵埃が存在した場合には、塵埃により光源からの光が遮られ、最終的にスクリーン上に投影される映像に塵埃の影が映るという問題がある。このため、光学部材が配設される筐体を外部と遮断して密閉し、光路の防塵性を高めることが求められる。
例えば、特許文献1においては、光学ユニット、反射鏡、スクリーン及び冷却ファン等を筐体内に密閉して防塵効果を高め、更に光学ユニットの冷却を十分に行うことができる液晶プロジェクションテレビが提案されている。また、特許文献2においては、光源であるランプユニット以外の光学系を全て密閉して密閉空間を形成し、密閉空間内に空気を循環させるための冷却ファンを配し、循環空気を一方向に循環させる空気循環路を形成し、密閉空間内の光学素子で発生した熱を密閉空間外の空気と熱交換するための放熱フィンを備えることで、光学素子の塵埃防止及び効率的な冷却を行うことができる投写型表示装置が提案されている。
一方、プロジェクタにおいては、レンズ、プリズム及び鏡等の光学部材を筐体内に配して組立を行った後で、スクリーンに投影される映像にずれが生じている場合又は映像の明度が不十分である場合等に、光学部材から出射される光の集光位置又は出射方向等を調整できるよう、筐体の外側から光学部材の位置又は角度等を変更することができるものがある。例えば、光源からの光を反射してDMDへ反射光を入射させるための鏡において、鏡の反射方向を調節することができるものが実用化されている。
図14は、光学装置における従来の鏡取付構造を示す模式断面図であり、図15は、筐体内で鏡を保持する従来の鏡保持体の構成を示す斜視図である。図において100は光学装置の筐体であり、筐体100の内部に鏡120及び鏡120を保持する鏡保持体110を収容して配設してある。また、筐体100には図示しないレンズ、プリズム及び光変調デバイスであるDMD等が配設してあり、光源からの光をレンズ、プリズム及び鏡120等を介してDMDに照射し、DMDが変調した光を投影用のレンズで拡大して外部のスクリーンに投影するための光学系が形成してある。
鏡保持体110は金属板を加工して形成されるものであり、鏡120を取り付けるための長方形の板状の鏡取付部110aを有し、鏡取付部110aに鏡120を接着剤などを用いて着設する。鏡取付部110aの一方の長辺部分には、側面の略中央から長辺部分の1/5〜1/6程度の幅を有する矩形状の支持部110bが延出してあり、支持部110bの端部は若干幅を狭く形成してある。支持部110bの端部は鏡保持体110が筐体100に配設された場合に、筐体100に形成された支持穴100aに挿入され、この状態で鏡保持体110は支持される。鏡取付部110aの他方の長辺部分には、支持部110bと同程度の幅の2つの延出部分が形成してあり、2つの延出部分は中途部で鏡取付部110aの鏡120を取り付ける面と反対側に略90度折り曲げてあり、更に端部が延出方向と同方向に略90度折り曲げてある。鏡取付部110aに対して略90度折り曲げられた部分が鏡保持体110を筐体100に固定するための固定部110d、110dをなし、更に略90度折り曲げられた部分が鏡120の反射方向を調整するために鏡保持体110を動かす場合に操作されるツマミ部110c、110cをなす。固定部110d、110dには貫通孔110e、110eが穿設してあり、ネジ130、130(1つのみ図示してある)が貫通孔110e、110eを挿通して筐体100に固定するようにしてある。また、貫通孔110e、110eは楕円形であり、ネジ130、130の軸部が遊びを持った状態で挿通するようにしてある。
筐体100の一の面は着脱可能な蓋体100bであり、筐体100の内部に光学系を組み立てた後で装着され、図示しない複数個のネジにより固定される。蓋体100bに対向する面の端部分には円形の支持穴100aが形成してあり、円形の支持穴100aに鏡保持体110の板状の支持部110bの先端部を隙間を持たせて挿入することで、支持部110bは支持穴100aの範囲内で回動及び揺動することができる。蓋体100bを装着する筐体100の縁部分には、鏡保持体110を固定するためのネジ穴100d、100d(1つのみ図示してある)が形成されており、鏡保持体110の固定部110d、110dを筐体100の縁部分に載置し、ネジ130、130を貫通孔110e、110eを貫通させてネジ穴100d、100dに螺合させることで鏡保持体110を固定することができるようにしてある。また、蓋体100bには、鏡保持体110の固定部110b、110bを筐体100の縁部分に載置できるように、固定部110b、110bの形状に応じた切り欠き100c、100c(1つのみ図示してある)が形成してあり、切り欠き100c、100cは鏡保持体110の回動及び揺動の範囲に合わせて若干大きく形成してある。ネジ130、130で鏡保持体110を筐体100に固定した状態では、鏡保持体100のツマミ部110c、110cは筐体100の外部に露出する。
以上の構成の鏡取付構造を有する光学装置において、鏡120の反射方向を調節する場合には、ネジ130、130を緩め、鏡保持体110のツマミ部110c、110cを操作して鏡保持体110を回動及び揺動させて、鏡120の反射方向を調節する。鏡120の反射方向が定まった後でネジ130、130を締めて鏡保持体110を固定し、調節を完了する。この構成においては、筐体100の蓋体100bを脱着することなく、鏡120の反射方向を外部に露出したツマミ部110c、110cの操作のみで簡単に行うことができるという利点がある。
特開2000−147449号公報 特開2003−337380号公報
しかしながら、従来の鏡取付構造を有する光学装置においては、筐体100の蓋体100bに切り欠き100c、100cが形成されているため、筐体100の内部を完全に密閉することができず、切り欠き100c、100cから塵埃が侵入する虞があるという問題があり、筐体100内に別の塵埃防止手段を備える必要があった。また、特許文献1に記載の液晶プロジェクションテレビ及び特許文献2に記載の投写型表示装置においては、レンズ、プリズム及び鏡等の光学部材で形成される光学系を密閉することはできるが、組立後に光学部材の調整を行うことを考慮したものではなく、調整を行うために筐体の一部を開けて筐体内の光学部材を動かさなくてはならないため、調整を行うときに塵埃が筐体の内部に侵入する虞があるという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、筐体内に鏡又はプリズム等の光学部材及び光学部材を保持する保持体を備え、筐体に開口を形成して保持体の一部を筐体の外に突出させ、突出部分を操作することで光学部材の向きを調節することができ、また、筐体の内部から開口の周縁部分に当接して開口を閉鎖する閉鎖部を保持体に備えることで筐体内を密閉し、塵埃の侵入を防止することができる光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、保持体に平滑な隆起部分を形成し、隆起部分を筐体の開口の周縁部分に当接させることで、より確実に開口を閉鎖し、筐体内を密閉することができる光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、保持体の閉鎖部を筐体にネジで固定する構成とすることで、光学部材の方向を簡単に調節でき、筐体の開口を閉鎖した状態で確実に保持体を固定することができる光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、保持体に突設した支軸部を筐体に形成したテーパ穴に挿入して保持体を支持することで、保持体を揺動可能且つ回動可能とすることができ、光学部材の向きを簡単に調節することができる光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、筐体に着脱可能な蓋体を備え、蓋体に保持体を固定する場合に、蓋体を脱離したときに保持体が傾倒することを防止するために、保持体に突出部分を形成し、筐体に保持体の突出部分と当接して支持する当接支持部を備えることで、保持体の傾倒により光学部材が傷付く虞をなくすことができる光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、複数の凸部が形成された隆起部分を保持体に形成し、隆起部分の凸部を開口の周縁部分に当接させる構成とすることにより、保持体を筐体に固定する場合に、固定作業が行いやすい光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、筐体の開口の周縁部分に複数の凸部を形成し、保持体に形成された隆起部分と筐体の複数の凸部とが当接する構成とすることにより、保持体を筐体に固定する場合に、固定作業が行いやすい光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、複数の凸部が形成された隆起部分を保持体に形成し、筐体の開口の周縁部分に隆起部分の複数の凸部と噛合する複数の凸部を形成し、保持体の複数の凸部と筐体の複数の凸部とを噛合した状態で、保持体を筐体に固定する構成とすることにより、保持体を筐体に固定する場合に、固定作業が行いやすい光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、筐体の開口が形成された側に向けて保持体を付勢する構成とすることにより、保持体の筐体への固定を解除した場合に、保持体の位置調整を行いやすい光学装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、保持体の支軸部に挿嵌されるコイルバネによって、筐体の開口が形成された側に向けて保持体を付勢する構成とすることにより、保持体の筐体への固定を解除した場合に、保持体の位置調整を行いやすい光学装置を提供することにある。
本発明に係る光学装置は、筐体と、該筐体内に配設された光学部材と、該光学部材を保持する保持体とを備え、該保持体に、前記筐体の内部から外部へ突出し、前記光学部材の向きを変更するためのツマミ部を設けてある光学装置において、前記筐体には前記ツマミ部を突出させるための開口が形成してあり、前記保持体は前記開口を前記筐体の内部から閉鎖する閉鎖部を有し、前記ツマミ部は前記閉鎖部に設けてあり、前記保持体を前記筐体に固定する固定手段を備えることを特徴とする。
本発明においては、筐体に開口を形成し、開口から保持体の一部を突出させ、突出部分を操作することで光学部材の向きを調節し、調節が終わった状態で筐体に保持体を固定するようにして、簡単に光学部材の向きを調節する機構を実現する。また、筐体に形成した開口の周縁部分と筐体の内部から当接して開口を閉鎖する閉鎖部を保持体に備え、開口から塵埃が侵入することを防ぎ、筐体内の密閉性を高める。
また、本発明に係る光学装置は、前記閉鎖部が、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起する隆起部分を有し、該隆起部分が、前記開口の周縁部分と連続して当接するようにしてあることを特徴とする。
この発明においては、保持体に隆起部分を形成し、隆起部分と筐体の開口部の周縁部分とを当接させるようにし、隆起部分の当接部分を平滑にしておいて、簡単な構成でより確実に開口を閉鎖し、塵埃が筐体内に侵入することを防止する。
また、本発明に係る光学装置は、前記固定手段がネジであり、前記筐体には前記ネジの軸部が遊貫する貫通孔が形成してあり、前記閉鎖部は、前記ネジと螺合するネジ穴が形成してあり、前記貫通孔の周縁部分に当接して、前記筐体の内側から前記貫通孔を閉鎖するようにしてあることを特徴とする。
この発明においては、保持体の閉鎖部にネジ穴を形成し、筐体にネジの軸部が遊貫する貫通孔を形成し、ネジを用いて保持体を筐体に固定する構成とし、光学部材の向きを調節することで保持体の固定位置が変わった場合であっても、貫通孔の範囲内でネジの固定位置を変えて保持体を筐体に固定する。また、筐体の貫通孔を保持体の閉鎖部が閉鎖するようにして、筐体内に塵埃が侵入することを防止する。
また、本発明に係る光学装置は、前記保持体には棒状の支軸部が突出してあり、前記筐体には内側から外側へ縮径するテーパ穴が形成してあり、前記支軸部を前記テーパ穴に挿入して前記保持体を揺動可能且つ回動可能に支持するようにしてあることを特徴とする。
この発明においては、保持体に支軸部を突設し、筐体にテーパ穴を形成し、支軸部をテーパ穴に挿入して保持体を支持する構成として、簡単に保持体を揺動可能且つ回動可能とし、保持体を動かすことで簡単に光学部材の向きを調節する。
また、本発明に係る光学装置は、前記筐体が着脱可能な蓋体を有し、前記固定手段は前記保持体を前記蓋体に固定するようにしてあり、前記保持体は突出部分を有し、前記固定手段による固定を解除した場合に、前記突出部分に当接して前記保持体を支持する当接支持部を前記筐体内に備えることを特徴とする。
この発明においては、筐体に着脱可能な蓋体を備え、保持体を揺動可能とし、蓋体に保持体を固定する構成とする場合に、保持体に突出部分を形成し、筐体に保持体の突出部分と当接して保持体を支持する当接支持部を備え、保持体の固定を解除して蓋体を脱離したときに、揺動可能としてある保持体が傾倒することを防止し、保持体の傾倒により光学部材が傷付く虞をなくす。
また、本発明に係る光学装置は、前記閉鎖部が、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起し、複数の凸部が形成された隆起部分を有し、該隆起部分の凸部が、前記開口の周縁部分と当接するようにしてあることを特徴とする。
この発明においては、保持体の隆起部に形成された複数の凸部を筐体の開口の周縁部分に当接させた状態で、保持体を筐体に固定する。筐体の開口の周縁部分が平滑であれば、保持体と筐体との接触面積が少なくなるため、接触部分の摩擦係数が小さくなる。例えば、保持体の固定をネジにより行う場合、接触部分の摩擦力が大きいときは、保持体の位置を調整した後、ネジを締める途中段階では、保持体が筐体に対して動かないが、最終段階のネジを締め切る段階で大きな力が加わり、保持体が筐体に対して急に動くことがある。保持体と筐体との接触部分の摩擦係数が小さい場合には、ネジを締めきる最終段階でのみ保持体が急に動くことがないため、保持体の動きを予測でき、ネジによる固定が行いやすい。
また、本発明に係る光学装置は、前記閉鎖部が、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起する隆起部分を有し、前記筐体の内側の前記開口の周縁部分には、複数の凸部が形成してあり、前記隆起部分が、前記開口の周縁部分の凸部と当接するようにしてあることを特徴とする。
この発明においては、筐体の開口の周縁部分に形成された複数の凸部に保持体の隆起部分を当接させた状態で、保持体を筐体に固定する。保持体の隆起部分が平滑であれば、保持体と筐体との接触面積が少なくなるため、接触部分の摩擦係数が小さくなり、保持体の固定が行いやすい。
また、本発明に係る光学装置は、前記閉鎖部が、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起し、複数の凸部が形成された隆起部分を有し、前記筐体の内側の前記開口の周縁部分には、前記隆起部分の複数の凸部と噛合する複数の凸部が形成してあることを特徴とする。
この発明においては、保持体の隆起部に形成された複数の凸部と、筐体の開口の周縁部分に形成された複数の凸部とを噛合させた状態で、保持体を筐体に固定する。例えば、保持体の固定をネジにより行う場合に、ネジを締める大きな力が加わったときであっても、保持体が筐体に対して動くことがなく、固定を行いやすい。
また、本発明に係る光学装置は、前記保持体を前記筐体の前記開口の側へ向けて付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。
この発明においては、筐体の開口が形成された側に向けて保持体を付勢しておく。例えば、保持体の固定をネジにより行う場合、ネジを緩めて保持体の固定を解除したときには、保持体と筐体とが当接しなくなり、保持体が筐体に対して不安定な状態となり、保持体の位置調整が行いにくく、また、位置調整を行った後、保持体を筐体に固定するときには、ネジ締めに伴って保持体の位置にズレが生じることがあるが、保持体が筐体に付勢されて安定した状態を保つことができるため、保持体の位置調整が行いやすくなり、また、保持体の位置にズレが生じにくくなる。
また、本発明に係る光学装置は、前記支軸部に挿嵌されるコイルバネを備え、該コイルバネが、前記保持体の前記支軸部の突出基部と前記筐体の前記テーパ穴の周縁部との間に介在して、前記保持体を前記筐体の前記開口の側へ向けて付勢するようにしてあることを特徴とする。
この発明においては、保持体の支軸部に挿嵌されるコイルバネによって、筐体の開口が形成された面に側けて保持体を付勢する。保持体の固定を解除した場合に、保持体が筐体に付勢されて安定した状態を保つことができるため、保持体の位置調整が行いやすく、また、保持体の位置にズレが生じにくい。
本発明による場合は、筐体に開口を形成し、開口から保持体の一部を突出させ、突出部を操作して保持体を筐体内で動かすことができるようにすることで、簡単に光学部材の向きを調節することができ、また、開口の周縁部分と当接して開口を閉鎖する閉鎖部を保持体に備えることで、開口から塵埃が侵入することを防ぐことができ、筐体内の密閉性を高めることができるため、光学装置を用いるプロジェクタなどにおいて投影される映像の画質を高めることができる。
また、本発明による場合は、保持体に隆起部分を形成し、隆起部分と筐体の開口部の周縁部分とを当接させる構成とし、隆起部分の当接面を平滑にすることで、確実に筐体の開口部を閉鎖することができ、塵埃が筐体内に侵入することを防止することができるため、光学装置を用いるプロジェクタなどにおいて投影される映像の画質を高めることができる。
また、本発明による場合は、保持体の閉鎖部にネジ穴を形成し、筐体にネジの軸部が遊貫する貫通孔を形成し、ネジを用いて保持体を筐体に固定する構成とすることで、筐体内で保持体を動かして保持体の固定位置が変わった場合であっても、貫通孔の範囲内でネジの固定位置を変えて保持体を固定することができるため、光学部材の向きの調節を簡単に行うことができ、調節後に簡単に確実に保持体を筐体に固定することができる。
また、本発明による場合は、保持体に突設した支軸部を筐体に形成したテーパ穴に挿入して保持体を支持する構成とすることで、保持体を簡単に揺動可能且つ回動可能とすることができるため、光学部材の調節機構を備えることによる光学装置の大型化及びコストの増加等を抑制することができる。
また、本発明による場合は、筐体に着脱可能な蓋体を備え、保持体を揺動可能とし、蓋体に保持体を固定する場合に、保持体の固定を解除して蓋体を脱離したときに、揺動可能としてある保持体が傾倒しないように、保持体に突出部分を形成し、筐体に保持体の突出部分と当接して支持する当接支持部を備えることで、保持体の傾倒により鏡または筐体内の光学部材等が傷付く虞をなくすことができる。
また、本発明による場合は、複数の凸部が形成された隆起部分を保持体に形成し、隆起部分の凸部を開口の周縁部分に当接させる構成とすることにより、保持体と筐体との接触部分の摩擦係数が小さくなり、保持体を筐体に固定する場合に、保持体の動きを予想しやすくなり、固定作業が行いやすくなる。このため、保持体の位置、即ち光学部材の位置の調整をより高い精度で行うことができ、光学装置を用いるプロジェクタなどにおいて投影される映像の画質を高めることができる。
また、本発明による場合は、筐体の開口の周縁部分に複数の凸部を形成し、保持体に形成された隆起部分と筐体の複数の凸部とが当接する構成とすることにより、保持体と筐体との接触部分の摩擦係数が小さくなり、保持体を筐体に固定する場合に、保持体の動きを予想しやすくなり、固定作業が行いやすくなる。このため、光学部材の位置の調整をより高い精度で行うことができ、光学装置を用いるプロジェクタなどにおいて投影される映像の画質を高めることができる。
また、本発明による場合は、複数の凸部が形成された隆起部分を保持体に形成し、筐体の開口の周縁部分に隆起部分の複数の凸部と噛合する複数の凸部を形成し、保持体の複数の凸部と筐体の複数の凸部とを噛合した状態で、保持体を筐体に固定する構成とすることにより、位置調整を行った後で保持体を筐体に固定する場合に、保持体の位置がズレにくく、固定作業が行いやすい。このため、光学部材の位置の調整をより高い精度で行うことができ、光学装置を用いるプロジェクタなどにおいて投影される映像の画質を高めることができる。
また、本発明による場合は、筐体の開口が形成された側に向けて保持体を付勢する構成とすることにより、保持体が安定した状態を保つことができ、保持体の位置調整が行いやすく、また、保持体を筐体に固定する場合に、保持体の位置にズレが生じにくい。このため、固定作業が行いやすく、光学部材の位置の調整をより高い精度で行うことができ、光学装置を用いるプロジェクタなどにおいて投影される映像の画質を高めることができる。
また、本発明による場合は、保持体の支軸部に挿嵌されるコイルバネによって、筐体の開口が形成された側に向けて保持体を付勢する構成とすることにより、保持体が安定した状態を保つことができるため、保持体の位置調整が行いやすく、また、保持体を筐体に固定する場合に、保持体の位置にズレが生じにくい。また、コイルバネのみで保持体の位置調整の作業性を改善できるため、コストの増加を抑えることができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るプロジェクタの構成を示す模式図である。図において1は光源であり、光源1にはキセノンランプ又は水銀ランプ等が用いられる。光源1の背面には放物面鏡であるリフレクタ2が配設してあり、光源1から発した白色光はリフレクタ2によって反射されて平行光となる。この平行光の出射先にはレンズ3が配設してあり、平行光はレンズ3によってカラーホイール4へ集光される。カラーホイール4は、赤色、緑色及び青色の光をそれぞれ透過する扇状のカラーフィルタを3つ等配した円盤であり、中心には図示しないモータの回転軸が接続されている。モータによりカラーホイール4を回転させることで、レンズ3からの光を、一定の期間に例えば赤色、緑色そして青色の順番に表示するようにして、光の3原色に分離することができる。
カラーホイール4にて3原色に分離された光は、ロッドインテグレータ5へ入射する。ロッドインテグレータ5は、入射した光を内部で多重反射させることで照度分布を平均化して出射する。ロッドインテグレータ5の出射先にはリレー用のレンズ6が配設してあり、ロッドインテグレータ5から出射した光は、リレー用のレンズ6によってプリズム7に入射する。プリズム7を間にしてレンズ6と対向する位置には鏡10が配設してあり、レンズ6からの光はプリズム7を通して鏡10を照射する。鏡10は照射された光を反射してプリズム7に入射させ、入射した光はプリズム7によりDMD8へ導かれる。
DMD8は、CMOS半導体上に数十万〜数百万個の微小な可動鏡を敷き詰めたもので、可動鏡を略+10度又は略−10度の2種類の傾斜状態の間をスイッチングさせ、照射された光を2方向へ反射することにより、光をディジタル変調することができる。プリズム7からDMD8へ照射された光は、投影する映像の映像信号に基づく制御信号によりスイッチングされる可動鏡によって選択的に反射され、選択された一方の光がプリズム7により投影用のレンズ9へ導かれ、レンズ9により拡大された映像がスクリーン100へ投影される。
レンズ6、プリズム7及び鏡10等の光学部材は、同一の筐体内に収容されて配設され、筐体内にて上述の光路を形成している。略長方形状の鏡10は鏡保持体20によって保持された状態で配設してあり、鏡保持体20を動かすことにより鏡10の光の反射方向を調整することができるようにしてある。図2は本発明に係る鏡保持体20の斜視図であり、図3は本発明に係る鏡保持体20の正面図であり、図4は本発明に係る鏡保持体20の側面図である。
鏡保持体20は、鏡10を保持するための鏡10と同様の長方形状の鏡保持板23を有しており、鏡保持板23は、鏡10の側面を三方から囲むように鏡保持板23の三辺に形成された外枠23aと、外枠23aの内側から突出して鏡10の表面と当接する3つの当接爪23b、23b、23bと、外枠23aのない鏡保持板23の一辺側に形成された鏡10の抜け落ちを防止するための係止爪23cとを備えている。外枠23aが形成されていない一辺側から鏡10を鏡保持板23に装着した場合に、鏡10の側面を外枠23a及び係止爪23cにより固定し、鏡10の表面に当接爪23b、23b、23bが当接することで、鏡10は鏡保持板23から抜け落ちることなく保持される。
鏡保持板23の一側面には、鏡保持体20を筐体内で支持するための支軸部24が突設してある。支軸部24は円柱形状で先端部分が丸めてあり、支軸部24が後述の筐体に形成された貫通孔を挿通した状態で、鏡保持体20は筐体内に立設される。鏡保持板23の支軸部24が突設してある側の反対側面には、略長方形状の連結板25を介して閉鎖板22が連結してある。閉鎖板22は長方形状の板であり、鏡保持板23と略直交する方向に連結板25の短辺側の側面に固定してある。また、連結板25の長辺側の側面には、側板26が連結板25と略直交するように取り付けてあり、側板26にも閉鎖板22を固定することで、閉鎖板22を連結板25及び側板26の2つの板で安定して固定している。
閉鎖板22の連結板25及び側板26に固定される面の反対面には、略矩形状の板状部材であるツマミ部21が突設してあり、また、鏡保持体20を筐体に固定するための2つのネジ穴27、27が穿設してある。閉鎖板22のツマミ部21が突設してある側の面は、面の外周より内側に、ツマミ部21の突設部分及び2つのネジ穴27、27の穿設部分を包囲する形状で隆起した隆起部22aが形成してあり、支軸部24の先端部分が接する筐体の内面に対向する内面に隆起部22aが当接した状態で鏡保持体20はネジ止めされて固定される。また、隆起部22aの筐体の内面との当接部分は、密接できるように表面を平滑にしてある。
また、鏡保持板23の鏡10を保持する面の反対面及び側板26の連結板25に固定されている面の反対面には、鏡保持体20のネジ止めによる固定が解除された場合に鏡保持体20が傾倒することを防止するための、略矩形状の傾倒防止板28、28がそれぞれ突設してある。略直交する方向に突設された傾倒防止板28、28は、後述の筐体50の当接支持部54、54にそれぞれ支持され、鏡保持体20が傾倒しないようにしてある。
図5は、本発明に係る光学装置の筐体に鏡保持体を固定した状態を示す模式断面図である。図5において50は筐体であり、筐体50の底板50b、側板50c及び蓋体50aで囲まれた密閉空間内には、鏡保持体20に保持された鏡10と、レンズ又はプリズム等の光学部材とが収容されて配設される。
底板50bには筐体50の内側から外側へ向けて縮径するように形成された貫通孔であるテーパ穴53が備えてあり、鏡保持体20はテーパ穴53に支軸部24を挿通した状態で配設される。支軸部24はテーパ穴53に挿通したのみであるため回動することが可能であり、また、テーパ穴53の傾斜の範囲内で揺動することが可能である。このため、鏡保持体20を回動又は揺動して鏡10の反射方向を調整することができる。
蓋体50aは着脱することが可能であり、筐体50内に鏡10及び鏡保持体20とレンズ又はプリズム等の光学部材とを収容した後で装着され、図示しないネジにより側板50cに固定される。図6は、本発明に係る光学装置の筐体50の一部拡大上面図である。図において(a)は蓋体50aを装着した場合であり、(b)は蓋体50aを装着していない場合である。
蓋体50aには長方形状の開口部51が形成してあり、蓋体50aを装着した状態では、筐体50内に配設された鏡保持体20のツマミ部21が開口部51から突出するようにしてある。開口部51はツマミ部21の大きさより大きく形成してあり、開口部51から突出したツマミ部21は、開口部51の範囲内で動かすことが可能にしてある。ツマミ部21を動かすことで、鏡保持体20を支軸部24の先端部を中心に揺動及び回動させることができる。
また、蓋体50aには、開口部51の短辺方向に長い形状の長穴である2つの貫通孔52、52が略平行に穿設してあり、ネジ60、60を貫通孔52、52に挿通し、鏡保持体20のネジ穴27、27と螺合させることで、鏡保持体20を筐体50内に固定することができる。ネジ60、60とネジ穴27、27との固定位置は、貫通孔52、52の長手方向の範囲内で変更することができ、この範囲内で鏡保持体20を揺動又は回動させて鏡10の反射方向を調節し、鏡保持体20をネジ60、60により蓋体50aに固定できるようにしてある。
鏡保持体20をネジ60、60により蓋体50aに固定した状態では、開口部51及び貫通孔52、52の周縁部分と鏡保持体20の閉鎖板22に形成された隆起部22aとが密接し、開口部51及び貫通孔52、52から塵埃が筐体内部に侵入することを防止している。隆起部22aの蓋体50aと密接する部分は、鏡保持体20が揺動又は回動された場合であっても開口部51及び貫通孔52、52の周縁部分と密接できるように、開口部51及び貫通孔52、52の開口面の面積よりも可動範囲分大きくしてある。
また、筐体50の側板50cの内側には、2つの板状部材である当接支持部54、54が突設してある。当接支持部54、54は、ネジ60、60を外して鏡保持体20の固定を解除し、蓋体50aを脱着した場合に、鏡保持体20の傾倒防止板28、28の下面に当接することで鏡保持体20を二カ所で支持し、鏡保持体20が筐体50内で傾倒することを防止する。なお、鏡保持体20がネジ60、60により蓋体50aに固定されている場合には、傾倒防止板28、28と当接支持部54、54は当接せず、若干の隙間をもって対向するように当接支持部54、54は側板50cに突設してあり、鏡保持体20の固定が解除されて、鏡保持体20が自重により下方へ落ちることで、傾倒防止板28、28と当接支持部54、54とが当接するようにしてある。
以上の構成の光学装置において、鏡10の反射方向を調節する場合には、ネジ60、60を緩め、開口部51から突出するツマミ部21を操作して筐体50内の鏡保持体20を揺動又は回動させて鏡10の反射方向を調節し、反射方向が定まった後でネジ60、60を締めて鏡保持体20を固定する。ネジ60、60を締めて鏡保持体20を固定した場合には、鏡保持体20の閉鎖板22に形成された隆起部22aと、筐体50の蓋体50aに形成された開口部51及び貫通孔52、52の周縁部分とが密接するため、筐体50内に塵埃が侵入することを防止できる。
また、筐体50内に配設された光学素子の修理又は交換等のために蓋体50aを脱着する場合には、ネジ60、60を外して蓋体50aと鏡保持体20との固定を解除した後に蓋体50aを脱着する。このとき、蓋体50aとの固定が解除された鏡保持体20は自重により下方へ移動し、鏡保持体20の傾倒防止板28、28と筐体50の側板50cに突設された当接支持部54、54とが当接し、当接支持部54、54により鏡保持体20が支持されて、鏡保持体20が傾倒することを防止する。
なお、本発明の実施の形態においては、鏡保持体20のツマミ部21を突出させるための開口部51を筐体50の蓋体50aに形成する構成を示したが、これに限るものではなく、筐体50の側板50c又は底板50bに形成してもよい。また、鏡保持体20を揺動可能及び回動可能にするために鏡保持体の支軸部24を筐体50の底板50bに形成したテーパ穴53に挿通する構成を示したが、これに限るものではなく、例えば揺動及び回動することができる継ぎ手を介して鏡保持体20と筐体50とを接続する構成としてもよい。また、テーパ穴53を底板50bに穿設するのではなく、テーパ状の穴を有する支軸部24を受けるための部材を別途筐体内に配設してもよい。また、鏡保持体20の傾倒を防止するために、鏡保持体20に傾倒防止板28、28を備え、筐体50の側板50cに当接支持部54、54を備える構成を示したが、これに限るものではなく、他の手段で鏡保持体20の傾倒を防止してもよい。また、図1に示したプロジェクタの構成も一例であってこれに限るものではなく、レンズ、プリズム及び鏡等の配置が異なるものであってもよく、更には、プロジェクタ以外の機器であっても、光学系に1つ以上の鏡が備えられるものであれば本発明を適用することができる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る光学装置の筐体50に鏡保持体を固定した状態を示す模式的断面図である。実施の形態2に係る鏡保持体20aの円柱形状の支軸部24には、圧縮バネとして用いるコイルバネ70がはめ込んである。鏡保持体20aを筐体50内に配設した場合、コイルバネ70の一端部は鏡保持体20aの鏡保持板23の下面に当接し、他端は筐体50の底板50bに形成されたテーパ穴53の周縁部分に当接する。コイルバネ70の直径は、テーパ穴53の最大直径より若干大きくしてある。
コイルバネ70によって、鏡保持体20aは筐体50の上方へ、即ち筐体50の蓋体50aに形成された開口部51へ向けて付勢される。コイルバネ70の付勢により、蓋体50aに鏡保持体20aを固定しているネジ60、60を緩めた場合であっても、鏡保持体20aが下方へ移動せず、鏡保持体20aの隆起部22aが蓋体50aに当接した状態を保つことができるようにしてある。
図8は、本発明の実施の形態2に係る光学装置の鏡保持体20a及び筐体50の接触部分の拡大断面図であり、図7の破線で囲まれた部分を拡大したものである。また、図9は、本発明の実施の形態2に係る光学装置の鏡保持体20aの拡大斜視図であり、鏡保持体20aの閉鎖板22の上面の一部分を拡大したものである。
鏡保持体20aの閉鎖板22に設けられた隆起部22aの上面には、複数の凸部72、72…が形成してある。凸部72、72…は、半球状をなし、隆起部22aの上面に格子状に並設してある。凸部72、72…それぞれの高さは略同一にしてあり、各凸部72、72…の頂端部分が均一に蓋体50aに当接するようにしてある。
隆起部22aに複数の凸部72、72…を形成することにより、隆起部22aと蓋体50aとの接触面積が少なくなり、コイルバネ70によって付勢される鏡保持体20aの位置調整を行う場合に、隆起部22aを蓋体50aに当接させた状態のまま、鏡保持体20aが蓋体50aの内面に沿って移動しやすくしてある。
以上の構成の光学装置においては、コイルバネ70を設けて鏡保持体20aを蓋体50aへ向けて付勢することにより、ネジ60、60を緩めた場合に、鏡保持体20aが下方へ移動しないため、鏡保持体20aの位置調整を行いやすく、また、位置調整後にネジ60、60を締めた場合に、鏡保持体20aが上方へ移動しないため、より正確な位置調整を行うことができる。
また、鏡保持体20aの隆起部22aに複数の凸部72、72…を形成し、鏡保持体20aを蓋体50aの内面に沿って移動しやすくすることにより、コイルバネ70により蓋体50aに向けて付勢される鏡保持体20aの位置調整が行いやすくなる。特に、隆起部22a及び蓋体50aの接触面積が大きい場合には、鏡保持体20aの位置調整を行った後、ネジ60、60の締める途中段階では、隆起部22a及び蓋体50aの間に働く摩擦力が大きいため、鏡保持体20aが蓋体50aに対して動かず、ネジ60、60を締め切る最終段階で大きな力が加わり、鏡保持体20aがネジ60、60の回転に伴って急に動くことがあるが、隆起部22a及び蓋体50aの接触面積を小さくして摩擦力を小さくすることにより、ネジ60、60を締める途中段階で鏡保持体20aがネジ60、60の回転に伴って動きやすくなるため、ネジ60、60を締めて鏡保持体20aの固定を行う使用者が、予め鏡保持体20aの動きを予測しやすく、鏡保持体20aを押さえながらネジ60、60を締めるなどの対策を予め行うことができるため、鏡保持体20aの位置調整の精度を高めることができる。
なお、実施の形態2においては、鏡保持体20aをコイルバネ70により付勢する構成を示したが、これに限るものではなく、板バネ若しくは竹の子バネ等の他のバネ、又はゴム等により鏡保持体20aを付勢する構成としてもよい。また、コイルバネ70が必要ない場合には、これを備えない構成であってもよい。
また、鏡保持体20aの隆起部22aに形成する凸部72、72…を半球状としたが、これに限るものではなく、例えば円錐又は円錐台等の形状としてもよく、また、以下に示す変形例の構成としてもよい。また、凸部72、72…が必要ない場合には、これを備えない構成であってもよい。
(変形例1) 図10は、本発明の実施の形態2の変形例1に係る光学装置の鏡保持体20aの拡大斜視図であり、鏡保持体20aの閉鎖板22の上面の一部分を拡大したものである。鏡保持体20aの閉鎖板22に設けられた隆起部22aの上面には、断面が三角形状をなす線状の凸部72、72…が、閉鎖板22の長手方向と平行に、複数並べて形成してある。凸部72、72…それぞれの高さは略同一にしてあり、各凸部72、72…の頂端部分が均一に蓋体50aに当接するようにしてある。
凸部72、72…を線状として並設した場合であっても、凸部72、72…を半球状とした場合と同様の効果を有する。なお、線状の凸部72、72…の断面が三角形状をなす構成を示したが、これに限るものではなく、例えば断面が半球状又は台形状等をなす構成であってもよい。
(変形例2) 図11は、本発明の実施の形態2の変形例2に係る光学装置の鏡保持体20aの拡大斜視図であり、鏡保持体20aの閉鎖板22の上面の一部分を拡大したものである。鏡保持体20aの閉鎖板22に設けられた隆起部22aの上面には、断面が三角形状をなす線状の凸部72、72…が、閉鎖板22の長手方向と直交する方向に対して平行に、複数並べて形成してある。凸部72、72…それぞれの高さは略同一にしてあり、各凸部72、72…の頂端部分が均一に蓋体50aに当接するようにしてある。
なお、変形例1においては線状の凸部72、72…を閉鎖板22の長手方向に形成し、変形例2においては線状の凸部72、72…を閉鎖板22の長手方向と直交する方向に形成する構成を示したが、これに限るものではなく、閉鎖板22の長手方向に対して45゜又は60゜等の角度の方向に形成する構成であってもよい。
また、実施の形態2並びに実施の形態2の変形例1及び変形例2においては、凸部72、72…を閉鎖板22の隆起部22aに設ける構成を示したが、これに限るものではなく、以下に示す変形例の構成としてもよい。
(変形例3) 図12は、本発明の実施の形態2の変形例3に係る光学装置の鏡保持体20a及び蓋体50aの接触部分の拡大断面図である。筐体50の蓋体50aの内面には、複数の凸部73、73…が形成してある。凸部73、73…は、半球状をなし、蓋体50aの内面に格子状に並設してある。凸部73、73…それぞれの高さは略同一にしてあり、各凸部73、73…の頂端部分が均一に鏡保持体20aの隆起部22aに当接するようにしてある。
蓋体50aの内面に複数の凸部73、73…を形成することにより、蓋体50aと鏡保持体20aの隆起部22aとの接触面積が少なくなるため、鏡保持体20aの隆起部22aに凸部72、72…を形成する場合と同様に、鏡保持体20aを筐体50にネジ60、60によって固定する作業が行いやすくなる。なお、蓋体50aの凸部73、73…は、少なくとも鏡保持体20aの隆起部22aが当接する範囲に形成してあればよく、必ずしも蓋体50aの内面全域に形成しなくてもよい。
(変形例4) 図13は、本発明の実施の形態2の変形例4に係る光学装置の鏡保持体20a及び蓋体50aの接触部分の拡大断面図である。鏡保持体20aの閉鎖板22に設けられた隆起部22aの上面には、複数の凸部72、72…が形成してあり、また、筐体50の蓋体50aの内面には、複数の凸部73、73…が形成してある。凸部72、72…及び凸部73、73…は共に半球状をなし、凸部72、72…は隆起部22aの上面に格子状に並設してあり、凸部73、73…は蓋体50aの内面に格子状に並設してある。このとき、凸部72、72…及び凸部73、73…は、略同一の形状且つ略同一の配置とし、蓋体50aの内面に鏡保持体20aの隆起部22aを当接させた場合に、複数の凸部72、72…と複数の凸部73、73…とが噛合して、蓋体50aの内面に沿って鏡保持体20aの位置が動かないようにしてある。
なお、隆起部22aに凸部72、72…を形成し、蓋体50aに凸部73、73…を形成する構成を示したが、これに限るものではなく、どちらか一方に凹部を形成して他方の凸部と噛合する構成としてもよい。
以上の構成により、コイルバネ70によって筐体50の蓋体50aの内面に押しつけられた鏡保持体20aは、ネジ60、60によって固定されていない状態であっても、簡単に位置ズレが生じることがないため、鏡保持体20aの位置を調整した後に、ネジ60、60を締める回転力によって調整位置にズレが生じることがない。なお、ネジ60、60を緩めて鏡保持体20aの位置調整を行う場合は、コイルバネ70の付勢に逆らって、鏡保持体20aを若干下方に押し下げながら行えばよい。
なお、実施の形態2に係る光学装置のその他の構成は、実施の形態1に係る光学装置の構成と同様であるため、対応する箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明に係るプロジェクタの構成を示す模式図である。 本発明に係る鏡保持体の斜視図である。 本発明に係る鏡保持体の正面図である。 本発明に係る鏡保持体の側面図である。 本発明に係る光学装置の筐体に鏡保持体を固定した状態を示す模式断面図で ある。 本発明に係る光学装置の筐体の一部拡大上面図である。 本発明の実施の形態2に係る光学装置の筐体に鏡保持体を固定した状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態2に係る光学装置の鏡保持体及び筐体の接触部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2に係る光学装置の鏡保持体の拡大斜視図である。 本発明の実施の形態2の変形例1に係る光学装置の鏡保持体の拡大斜視図である。 本発明の実施の形態2の変形例2に係る光学装置の鏡保持体の拡大斜視図である。 本発明の実施の形態2の変形例3に係る光学装置の鏡保持体及び蓋体の接触部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例4に係る光学装置の鏡保持体及び蓋体の接触部分の拡大断面図である。 光学装置における従来の鏡取付構造を示す模式断面図である。 筐体内で鏡を保持する従来の鏡保持体の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 鏡(光学部材)
20、20a 鏡保持体(保持体)
21 ツマミ部
22 閉鎖板(閉鎖部)
22a 隆起部
23 鏡保持板
24 支軸部
27 ネジ穴
28 傾倒防止板(突出部分)
50 筐体
50a 蓋体
51 開口部
52 貫通孔
53 テーパ穴
54 当接支持部
60 ネジ
72、73 凸部

Claims (10)

  1. 筐体と、該筐体内に配設された光学部材と、該光学部材を保持する保持体とを備え、該保持体に、前記筐体の内部から外部へ突出し、前記光学部材の向きを変更するためのツマミ部を設けてある光学装置において、
    前記筐体には前記ツマミ部を突出させるための開口が形成してあり、
    前記保持体は前記開口を前記筐体の内部から閉鎖する閉鎖部を有し、
    前記ツマミ部は前記閉鎖部に設けてあり、
    前記保持体を前記筐体に固定する固定手段を備えることを特徴とする光学装置。
  2. 前記閉鎖部は、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起する隆起部分を有し、
    該隆起部分が、前記開口の周縁部分と連続して当接するようにしてある請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記固定手段はネジであり、
    前記筐体には前記ネジの軸部が遊貫する貫通孔が形成してあり、
    前記閉鎖部は、前記ネジと螺合するネジ穴が形成してあり、前記貫通孔の周縁部分に当接して、前記筐体の内側から前記貫通孔を閉鎖するようにしてある請求項1又は請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記保持体には棒状の支軸部が突出してあり、
    前記筐体には内側から外側へ縮径するテーパ穴が形成してあり、
    前記支軸部を前記テーパ穴に挿入して前記保持体を揺動可能且つ回動可能に支持するようにしてある請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の光学装置。
  5. 前記筐体は着脱可能な蓋体を有し、
    前記固定手段は前記保持体を前記蓋体に固定するようにしてあり、
    前記保持体は突出部分を有し、
    前記固定手段による固定を解除した場合に、前記突出部分に当接して前記保持体を支持する当接支持部を前記筐体内に備える請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の光学装置。
  6. 前記閉鎖部は、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起し、複数の凸部が形成された隆起部分を有し、
    該隆起部分の凸部が、前記開口の周縁部分と当接するようにしてある請求項1に記載の光学装置。
  7. 前記閉鎖部は、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起する隆起部分を有し、
    前記筐体の内側の前記開口の周縁部分には、複数の凸部が形成してあり、
    前記隆起部分が、前記開口の周縁部分の凸部と当接するようにしてある請求項1に記載の光学装置。
  8. 前記閉鎖部は、前記開口を閉鎖する閉鎖面から隆起し、複数の凸部が形成された隆起部分を有し、
    前記筐体の内側の前記開口の周縁部分には、前記隆起部分の複数の凸部と噛合する複数の凸部が形成してある請求項1に記載の光学装置。
  9. 前記保持体を前記筐体の前記開口の側へ向けて付勢する付勢手段を備える請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の光学装置。
  10. 前記支軸部に挿嵌されるコイルバネを備え、
    該コイルバネが、前記保持体の前記支軸部の突出基部と前記筐体の前記テーパ穴の周縁部との間に介在して、前記保持体を前記筐体の前記開口の側へ向けて付勢するようにしてある請求項4に記載の光学装置。
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