JP2006349950A - レンズ鏡筒、該レンズ鏡筒を備えたカメラユニット - Google Patents

レンズ鏡筒、該レンズ鏡筒を備えたカメラユニット Download PDF

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Abstract

【課題】外部からレンズの位置調整を可能とした鏡筒において、部品点数を増やすことなく、またコスト及びスペースを増大させることなく、鏡筒内部への異物の進入が抑制可能となるレンズ鏡筒、該レンズ鏡筒を備えたカメラユニットを提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒の外部から、レンズの位置調整工具によって該レンズ鏡筒に保持されたレンズの位置調整を可能としたレンズ鏡筒であって、前記レンズ鏡筒は、その外周部に前記レンズの位置調整工具の挿入可能な複数の開口部1e,1f,1gを有し、該複数の開口部のうちの少なくとも一つは光学素子等を機能させるための機能部品を前記レンズ鏡筒に組み込むための開口部と兼用して構成され、該兼用して構成された開口部に前記機能部品を組み込むことによって該開口部から異物が侵入しないように塞ぐ。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レンズ鏡筒、該レンズ鏡筒を備えたカメラユニットに関し、特に外部からレンズの位置調整を可能にしたレンズ鏡筒において、鏡筒内部へ異物が進入することを防止する技術に関するものである。
近年、レンズ鏡筒の小型化に伴い保持するレンズの高精度位置決めが求められている。
この様な背景において、レンズ保持の位置決め要求精度が鏡筒及びレンズの加工精度を超えている場合には、レンズ鏡筒を構成するレンズのうち任意のレンズの位置調整を行うことで、光学性能を満足させる手法が採られることが良く知られている。その際、その平行偏芯がレンズ鏡筒全体の光学性能に大きく寄与するレンズを平行偏芯調整する調整方法が一般的である。
このような、レンズの位置調整を行う従来例として、例えば、特許文献1では投影画像等を見ながら被調整レンズを鏡筒の外部から複数のピンで押圧を行い偏芯調整し、調整を行った後に鏡筒に接着固定するようにした調芯方法が提案されている。具体的には、図7に示すように、先ず、レンズ枠に光学系を構成する複数のレンズが組み込まれる。つぎに、レンズ枠の側面に設けられた穴に、前記光学系の一部を構成する調芯レンズをこの光学系の光軸と垂直な方向に押圧して移動させる調芯部120のピンを挿入する。この挿入された調芯部120のピンによって、前記調芯レンズの光学系内の位置を調整し、その調整後に調芯レンズとレンズ枠とを固定するように構成されている。
特開2004―240345号公報
しかしながら、上記特許文献1の従来技術では、レンズ枠のレンズの偏芯調整を行うにあたって、前述したように調芯レンズを外部から調芯部120のピンで押圧できるように、レンズ枠の外周に穴を設ける必要がある。このため、前記穴からレンズ枠内にゴミ等が進入し、レンズ表面に付着するなどして、光学性能が劣化するといった問題が生じる。
また、前記開口部よりゴミ類の進入を防ぐために別部材を用いて開口部を塞ぐ手段も採り得るが、開口部を塞ぐためだけにこのような別部材を用いると、コストアップとなるだけでなく、この別部材の分だけスペースが必要となることから、レンズ鏡筒の小型化を図る上で妨げとなる。
本発明は、上記課題に鑑み、外部からレンズの位置調整を可能とした鏡筒において、部品点数を増やすことなく、またコスト及びスペースを増大させることなく、鏡筒内部への異物の進入が抑制可能となるレンズ鏡筒、該レンズ鏡筒を備えたカメラユニットを提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を達成するために、以下のように構成したレンズ鏡筒、該レンズ鏡筒を備えたカメラユニットを提供するものである。
すなわち、本発明のレンズ鏡筒は、レンズ鏡筒の外部から、レンズの位置調整工具によって該レンズ鏡筒に保持されたレンズの位置調整を可能としたレンズ鏡筒であって、前記レンズ鏡筒は、その外周部に前記レンズの位置調整工具の挿入可能な複数の開口部を有し、該複数の開口部のうちの少なくとも一つは光学素子等を機能させるための機能部品を前記レンズ鏡筒に組み込むための開口部と兼用して構成され、該兼用して構成された開口部に前記機能部品を組み込むことによって該開口部から異物が侵入しないように塞がれることを特徴としている。
また、本発明のレンズ鏡筒部とカメラ本体部とを備えたカメラユニットは、このレンズ鏡筒部を構成するレンズ鏡筒が、上記したレンズ鏡筒によって構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、外部からレンズの位置調整を可能とした鏡筒において、部品点数を増やすことなく、またコスト及びスペースを増大させることなく、鏡筒内部への異物の進入が抑制可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例により説明する。
実施例1は、本発明を適用して外部からレンズの位置調整を可能にした鏡筒において、鏡筒内部への異物の進入を防止したレンズ鏡筒を構成した。
図1に本実施例におけるレンズ鏡筒の分解斜視図を示す。
図1において、1は固定鏡筒、2は1群鏡筒、3は2群鏡筒、4は4群鏡筒、5は撮像素子保持枠、6は第1のレンズ、7は第2のレンズである。
8はアイリスユニット、9はズームモータユニット、10はズームラック、11はズームセンサ、12はフォーカスアクチュエイタ、13はフォーカスセンサである。
14は第1のビス、15は第2のビス、16は第3のビス、17は第4のビスである。
つぎに、図1を用いてレンズ鏡筒の全体構成を説明する。
固定鏡筒1は内部にレンズ保持部を備えており、第1のレンズ6及び第2のレンズ7を接着または熱カシメにより固定保持するように構成されている。
1群鏡筒2は第1レンズ群(図示せず)を保持し、第1のビス14により固定鏡筒1にビス止めされる。撮像素子保持枠5は、CCD等の撮像素子を取り付け可能な構造をしており第4のビス17により固定鏡筒1にビス止めされる。
2群鏡筒3は第2レンズ群を保持し、ズームラック10がラック取り付け部3aに取り付けられる。スリーブ部3b及びU溝部3cがそれぞれ1群鏡筒2と撮像素子保持枠5により支持された複数のガイドバー(図示せず)によりガイドされ、光軸に平行な方向以外への移動が規制されている。
固定鏡筒1に第3のビス16により取り付けられたズームモータユニット9のシャフト9aに、ズームラック10が螺合し、ズームモータユニット9の駆動により2群鏡筒3は光軸方向へ移動しズーミングを行う。この時、固定鏡筒に取り付けられたズームセンサ11により、2群鏡筒3のリセット位置が規定される。
4群鏡筒4は第4レンズ群を保持しており、スリーブ部4b及びU溝部は前記ガイドバーによりガイドされ、光軸以外の方向への移動が規制され、フォーカスアクチュエイタ12に駆動され光軸方向へ移動する。フォーカスセンサ13は4群鏡筒4の位置を検出するセンサであり、この信号により4群鏡筒4の移動量を決定しフォーカシングを行う。
アイリスユニット8は複数枚の羽根を備え、該羽根により光軸周りに形成する開口部の面積を変化することで光量調整を行う。尚、アイリスユニット8は光軸に略垂直な方向からアイリスユニット8が形成する開口部が、レンズ鏡筒の光軸と略一致するように、固定鏡筒1に第2のビス15により取り付けられる。
以上、本実施例のレンズ鏡筒の基本構造を説明したが、本実施例のレンズ鏡筒では好適な光学性能を得るために、第1のレンズ6の位置調整を行っている。この形態について図2及び図3を用いて説明を行う。
図2に、固定鏡筒1に第1のレンズ6及び第2のレンズ7が固定される以前の状態の断面図を示す。
図2において、1aは第2のレンズ支持部、1bは第2のレンズ7径嵌合部であり、これらにより第2のレンズ7を位置決めした後、カシメ爪1cをカシメパンチ(図示せず)により加熱変形させることで第2のレンズ7の固定を行う。
また、第1のレンズ6は第1のレンズ支持部1dに光軸に垂直な面内を任意量だけ移動可能に保持されている。
図3は本実施例における、第1のレンズ6の調整時の状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。
図3において、20は調整ピン、1eは上開口部、1fは横開口部、1gは下開口部、1hは接着剤溜り部である。
同図において、3本のピン20は保持部(図示せず)により、それぞれ軸方向移動可能に保持されている。これらのピン20のうち1箇所以上はレンズ光軸方向へバネ等で付勢する等して、ピン先端部にて第1のレンズ6の外周部を押圧することで、第1のレンズ6を第1のレンズ支持部1dに当接させつつ支持している。この状態で数箇所のピン20をレンズ光軸方向へ移動させることにより、第1のレンズ6を押圧し第1のレンズ支持部1d上の面内を当接した状態で自在に移動可能となる。尚、この時3本のピン20は固定鏡筒1の外部から、それぞれ上開口部1e、横開口部1f、下開口部1gを通じて第1のレンズ6を押圧している。
光軸上に配置した調整用チャート像を第1のレンズ6及び第2のレンズ7を通じてスクリーン等に投影した投影像を見る等して、固定鏡筒1に固定されている第2のレンズ7に対し、第1のレンズ6を平行移動させレンズ鏡筒全体の光学性能が好適になる様に調整を行う。その後、調整位置を保った状態で接着剤溜り部1hに接着剤を滴下して第1のレンズ6を固定鏡筒1に固定し、その後ピン20を解除する。
ここで、調整された第1のレンズ6を保持する固定鏡筒1が完成し、上述の部品が順次固定鏡筒1に組み付けられて行く。その際、上開口部1eはアイリスユニット8の挿入部を兼ねているから、アイリスユニットを光軸に略垂直の方向から上開口部1eに挿入することで、上開口部1eは塞がれる。また、下開口部1gは上開口部1eの反対面に位置しており、アイリスユニット8が固定鏡筒1に組み込まれることによって、この下開口部1gもアイリスユニット8により塞がれる。尚、横開口部1fはテープ等を貼付することで塞ぐようにする。
更に、前記で説明の通り固定鏡筒1に各部品を組み付けて行くことで好適な光学性能を有し、防塵性に優れたレンズ鏡筒を得ることができる。
図6は、本実施例のレンズ鏡筒がカメラユニットに取り付いた状態を示す図である。
同図において、30はCCDユニット31が取り付けられたレンズ鏡筒であり、32はカメラユニットである。図示の通り、CCDユニット31を取り付けたレンズ鏡筒30はビス等(図示せず)によりカメラユニットに取り付いた状態で使用される。
実施例2は、本発明を適用して、実施例1とは異なる形態の固定鏡筒を有するレンズ鏡筒を構成した。
図4に本実施例におけるレンズ鏡筒の分解斜視図を示す。ただし、本実施例の構成は、実施例1と固定鏡筒におけるズームモータユニットの取り付け位置が異なるだけで、他の部品は共通しているから、実施例1との重複する部分の説明は省略する。
本実施例のズームモータユニット9は、実施例1のズームモータユニット9が固定鏡筒1の下面方向から取り付けられているのに対して、図4に示されているように、固定鏡筒101の側面方向から、固定鏡筒101に第3のビス16によりビス固定される。
また、シャフト9aに2群鏡筒3に取り付けられたズームラック10が螺合し、2群鏡筒3を光軸方向へ移動させズーミングを行う。尚、他の部品は実施例1と同様に、固定鏡筒101に取り付けられるように構成されているので、説明は省略する。
図5は本実施例のレンズ調整時の状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。図5に示すように、ピン20により第1レンズ6を押圧して調整するが、実施例1とはピン20を挿入する開口部のうち1箇所を、ズームモータユニット開口部101aとした点が異なっている。
この形態により、レンズ性能が好適になるように第1のレンズ位置を調整、接着固定した後、ピン20挿入口である上開口部101b、下開口部101cは、実施例1と同様にアイリスユニット8を組み込むことで塞がれ、ズームモータユニット開口部101aはズームモータユニット9を組み込むことにより塞がれる。
上記した各実施例の説明では、アイリスユニット、あるいはズームモータユニットを組み込むことで開口を塞ぐ構成例について説明したが、本発明はこのような構成例に限られるものではない。これら以外にもセンサユニット等、レンズ鏡筒に組み込まれる機能部品等の組み込み口と兼用して構成することができる。
以上に説明したように、本発明の上記各実施例によれば、余分な部品を全く追加することなくレンズ調整用開口部を塞ぐことができ、コスト及びスペースを増大させることなく防塵性に優れたレンズ鏡筒を得ることが可能となる。
本発明の実施例1におけるレンズ鏡筒の分解斜視図。 本発明の実施例1のレンズ鏡筒における固定鏡筒にレンズが固定される以前の状態を示す断面図。 本発明の実施例1のレンズ鏡筒におけるレンズ調整時の状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。 本発明の実施例2におけるレンズ鏡筒の分解斜視図。 本発明の実施例2のレンズ鏡筒におけるレンズ調整時の状態を示す図であり(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。 本発明の実施例1のレンズ鏡筒がカメラユニットに取り付いた状態を示す図。 従来例である特許文献1の調芯方法を説明するためのレンズユニットの構成図。
符号の説明
1:固定鏡筒
1e:上開口部
1f:横開口部
1g:下開口部
1h:接着剤溜り部
2:1群鏡筒
3:2群鏡筒
4:4群鏡筒
5:撮像素子保持枠
6:第1のレンズ
7:第2のレンズ
8:アイリスユニット
9:ズームモータユニット
10:ズームラック
11:ズームセンサ
12:フォーカスアクチュエイタ
13:フォーカスセンサ
14:第1のビス
15:第2のビス
16:第3のビス
17:第4のビス
20:ピン

Claims (4)

  1. レンズ鏡筒の外部から、レンズの位置調整工具によって該レンズ鏡筒に保持されたレンズの位置調整を可能としたレンズ鏡筒であって、
    前記レンズ鏡筒は、その外周部に前記レンズの位置調整工具の挿入可能な複数の開口部を有し、該複数の開口部のうちの少なくとも一つは光学素子等を機能させるための機能部品を前記レンズ鏡筒に組み込むための開口部と兼用して構成され、該兼用して構成された開口部に前記機能部品を組み込むことによって該開口部から異物が侵入しないように塞がれることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記機能部品が、アイリスユニット、またはモータユニット、またはセンサユニット等のいずれかの機能部品であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記レンズ鏡筒が、被写体側より順に第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ群が設けられたレンズ鏡筒であることを特徴とする請求項1また請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. レンズ鏡筒部とカメラ本体部とを備えたカメラユニットにおいて、前記レンズ鏡筒部を構成するレンズ鏡筒が、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒によって構成されていることを特徴とするカメラユニット。
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