JP2006248985A - 3剤式毛髪化粧料および毛髪処理方法 - Google Patents

3剤式毛髪化粧料および毛髪処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 パーフルオロポリエーテル誘導体を有効に利用し、損傷の激しい毛髪や傷みの激しい毛先に対しても、良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感、保湿性を付与し、しかもシャンプーを繰り返しても、その感触を長時間持続させることができる3剤式毛髪化粧料、およびこれを用いた毛髪処理方法を提供する。
【解決手段】 第1剤、第2剤および第3剤からなる3剤式毛髪化粧料において、第1剤がカルボキシメチルデキストランナトリウムおよび保湿成分を含有し、第2剤がカチオン性界面活性剤、カチオン性シリコーンおよびパーフルオロポリエーテル誘導体を含有し、更に第3剤がカチオン性界面活性剤、カチオン性シリコーン、1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体およびパーフルオロポリエーテル誘導体を含有する。

Description

本発明は、3剤式毛髪化粧料およびこれを用いた毛髪処理方法に関し、殊に毛髪に良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感などを付与し、しかもその感触を長時間持続させることができる3剤式毛髪化粧料、およびこうした3剤式毛髪化粧料を用いた毛髪処理方法に関するものである。
ヘアカラーやパーマ等の処理によって激しい損傷を受けた毛髪では、シャンプー時に毛髪の絡まりを生じたり、櫛や指を通す際にひっかかりが発生するという現象が生じやすい。こうした現象を改善し、毛髪に良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感などを付与する目的で、従来からヘアリンスやヘアトリートメントなどが使用されている。
一般的にヘアリンスやヘアトリートメントは、カチオン性界面活性剤、油剤、シリコーン誘導体、タンパク加水分解物などのコンディショニング成分を含有し、これらの成分が毛髪表面に吸着することにより、コンディショニング効果を発揮させている。
しかしながら、上記の様なヘアリンスやヘアトリートメントを使用した場合には、コンディショニング効果は得られるものの、シャンプーによりその効果は失われやすく、持続性が不十分であるという欠点があった。
こうしたことから、2剤式または3剤式とすることによって、イオン結合を利用した水不溶性被膜を毛髪表面に形成させて、コンディショニング効果の持続性を高める技術が提案されている。こうした技術として、例えば特許文献1〜3には、アニオン性物質を含む第1剤とカチオン性物質を含む第2剤を組み合わせて使用する技術が提案されている。また特許文献4には、タンパク質加水分解物とカチオン性物質とを組み合わせて使用する技術が提案されている。更に、特許文献5には、アミノ変性シリコーンとメチル水素ポリシロキサンを組み合わせて、2剤式または3剤式として用いることによって、撥水性被膜を形成する技術が提案されている。
これらの技術では、毛髪表面を被膜によってコーティングすることによる滑り性の改善に関しては効果的であるが、保湿性の維持という観点からすれば若干の改善の余地が残されている。
ところでクセ毛は、周りの環境によって毛髪が水分を吸収し、発散し、毛が広がったり、クセが発生したりするのであるが、こうしたクセ毛は毛髪処理において扱いにくいものとなる。こうしたクセ毛を処理する上では、周りの環境に影響されないように毛髪の保湿性を維持することも必要である。従って、毛髪処理剤に要求される項目として、毛髪の保湿性を維持する性能を発揮することも重要な要件となる。
一方、毛髪化粧料で使用する原料として、様々なものが提案されており、そのうちでパーフルオロポリエーテル誘導体を有効成分とする試みもなされている。こうした技術として、例えば特許文献6には、パーフルオロポリエーテル化合物と液化石油ガスとを必須成分として含有する毛髪化粧料(スタイリング剤)が提案されている。この技術では、上記成分を含有する毛髪化粧料を使用することによって、スタイリングを行った後の毛髪に対しても、セットをくずすことがなく、外部環境からの毛髪への臭いの付着を良好に防止することができるという効果を発揮させるものである。また、特許文献7には、上記のようなパーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤を添加することによって速乾性効果を発揮させる毛髪化粧料(例えば、シャンプーやトリートメント)も提案されている。
上記のようなパーフルオロポリエーテル誘導体は、様々な毛髪化粧料に使用されており、夫々の技術においてその効果が発揮されているのであるが、その作用効果については未知の部分が多く、毛髪化粧料の性能を改善する上で有効な成分として期待されている。
特開平10−87441号公報 特許請求の範囲 特開2001−48751号公報 特許請求の範囲 特開2001−192325号公報 特許請求の範囲 特開平10−120533号公報 特許請求の範囲 特開2001−226236号公報 特許請求の範囲 特開平8−175937号公報 特許性請求の範囲 特開2000−344633号公報 特許請求の範囲
本発明は、こうした状況の下でなされたものであって、その目的は、上記のようなパーフルオロポリエーテル誘導体を有効に利用し、損傷の激しい毛髪や傷みの激しい毛先に対しても、良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感、保湿性を付与し、しかもシャンプーを繰り返しても、その感触を長時間持続させることができる3剤式毛髪化粧料、およびこれを用いた毛髪処理方法を提供することにある。
上記目的を達成することのできた本発明の毛髪化粧料とは、第1剤、第2剤および第3剤からなる3剤式毛髪化粧料において、第1剤がカルボキシメチルデキストランナトリウムおよび保湿成分を含有し、第2剤がカチオン性界面活性剤、カチオン性シリコーンおよびパーフルオロポリエーテル誘導体を含有し、更に第3剤がカチオン性界面活性剤、カチオン性シリコーン、1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体およびパーフルオロポリエーテル誘導体を含有する点に要旨を有するものである。
上記本発明の毛髪化粧料においては、第1剤中のカルボキシメチルデキストランナトリウムの含有量が0.01〜30質量%、保湿成分の含有量が0.1〜20質量%であることが好ましい。尚前記保湿成分としては、グリセリン、乳酸塩、ヒアルロン酸若しくはその塩類、オリゴ糖、尿素、トリメチルグリシンおよびピロリドンカルボン酸若しくはその塩類よりなる群から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
また本発明の毛髪化粧料では、(1)第2剤または第3剤中のカチオン性界面活性剤およびカチオン性シリコーンの含有量は合計で0.01質量%以上であること、(2)第2剤または第3剤中のパーフルオロポリエーテル誘導体の含有量が0.01〜3.0質量%であること、および(3)第3剤中の1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体の含有量が0.01質量%以上であること、等が好ましい。
一方、本発明の毛髪処理方法とは、上記の様な本発明の3剤式毛髪化粧料を用いて毛髪を処理するに当たり、(a)第1剤、第2剤および第3剤を毛髪に塗布した後、一定時間加温放置し、その後洗い流したり、(b)第1剤、第2剤および第3剤の夫々を塗布する毎に、一定時間加温放置し、その後洗い流す点に要旨を有するものである。
本発明の毛髪化粧料は以上の様に構成されており、損傷の激しい毛髪や傷みの激しい毛先に対しても、毛髪に良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感、保湿性を付与し、しかもシャンプーを繰り返しても、その感触を長時間持続させることができる3剤式毛髪化粧料が実現でき、こうした毛髪化粧料を用いた毛髪処理方法は、ヘアカラー、パーマなどでダメージを受けた毛髪に対して、特に有効である。
本発明は上記の如く構成されるが、要するに、上記第1剤に含有させたカルボキシメチルデキストランナトリウムと、第2剤および第3剤に含有させたカチオン性界面活性剤およびカチオン性シリコーン等とが、毛髪内部および毛髪表面でイオン的な水不溶性のコンプレックスを形成すると共に、第1剤中の保湿成分が毛髪に浸透し、第3剤に含有される1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体が毛髪表面をコーティングすることによって、毛髪に良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感、保湿性を効果的に付与し、更に第2剤および第3剤に含有されるパーフルオロポリエーテル誘導体の作用によって、シャンプーを繰り返しても、その感触を長時間持続させることができることを見出したのである。またパーフルオロポリエーテル誘導体を、第2剤、第3剤として繰り返し毛髪に塗布することによって、2剤式では得られない優れた効果を発揮し得るものとなり、本発明を完成したものである。
本発明の3剤式毛髪化粧料において、第1剤に含有させるカルボキシメチルデキストランナトリウムとは、デキストランの多価カルボキシメチルエーテルのナトリウム塩である。このカルボキシメチルデキストランナトリウムの含有量は、第1剤の組成物の全重量に対して、0.01〜30質量%であることが好ましい。カルボキシメチルデキストランナトリウムの含有量が0.01質量%未満であると、毛髪にすべり、しなやかさ、しっとり感などを付与し、且つその感触を長時間持続させる効果が十分発揮できず、30質量%を超えると粘性が上昇し、毛髪への塗布性が著しく低下する。尚、カルボキシメチルデキストランナトリウムの含有量のより好ましい下限は、0.05質量%であり、更に好ましくは0.1質量%である。また、カルボキシメチルデキストランナトリウムの含有量のより好ましい上限は、20質量%であり、更に好ましくは10質量%である。
第1剤に含有させる保湿成分は、毛髪に保湿性を付与する上で重要な成分であり、こうした保湿成分としては、グリセリン、乳酸塩、ヒアルロン酸若しくはその塩類、オリゴ糖、尿素、トリメチルグリシンおよびピロリドンカルボン酸若しくはその塩類等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。この保湿成分の含有量は、第1剤の組成物の全重量に対して、0.1〜20質量%であることが好ましい。保湿成分の含有量が0.1質量%未満であると、保湿性(保湿感)が不足し、20質量%を超えるとベタつき感が生じる。
一方、第2剤および第3剤はカチオン性界面活性剤およびカチオン性シリコーン等を必須成分として含有するものである。このうち、カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等が挙げられる。カチオン性シリコーンとしては、ジメチルシロキサンとγ―(β−アミノエチル)アミノプロピルシロキサンの共重合体に代表されるアミノ変性シリコーンが挙げられる。
カチオン性界面活性剤およびカチオン性シリコーンの含有量は、第2剤および第3剤の夫々の組成物の全重量に対して合計で0.01質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上とするのが良い。この含有量が0.01質量%未満であると、コンプレックスの形成が少なく、毛髪にすべり、しなやかさ、しっとり感などを付与し、且つその感触を長時間持続させる効果が十分発揮できない。尚、これらの物質は、仕上げ時の毛髪のベタつきを回避するという観点から、その含有量は50質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは30質量%以下とするのが良い。また、これらの物質の含有量は、第2剤および第3剤で同じにしても良いが、上記の範囲内であれば異なった含有量であっても良い。更に、第2剤と第3剤では、同じ組成物を使用しても良いが、異なる組成物で各剤を構成しても良い。
第2剤および第3剤には、パーフルオロポリエーテル誘導体が必須成分として含有されるものであるが、この物質は上記コンプレックスのコート力を高め、その効果を維持する上で有効に作用する。こうしたパーフルオロポリエーテル誘導体としては、ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロヒドロキシエチル、パーフルオロポリエーテル、ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロメチルジステアリルアミド、ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロエチルポリエチレングリコールリン酸等が挙げられるが、このうちポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロヒドロキシエチルが最も好ましい。パーフルオロポリエーテル誘導体による効果を発揮させるためには、第2剤および第3剤の夫々の組成物の全重量に対して合計で0.01質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上とするのが良い。しかしながら、その含有量が過剰になって3.0質量%よりも多くなるとベタつき感が生じることになる。より好ましい含有量の上限は2.0質量%である。尚、この物質の含有量は、第2剤および第3剤で同じにしても良いが、上記の範囲内であれば異なった含有量であっても良い。
本発明の第3剤には、1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体も含有されるが、これはポリプロピレングリコールとメチレンジイソシアネートシクロヘキサンの共重合体である。この1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体の含有量は、第3剤の組成物の全重量に対して0.01質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上とするのが良い。この1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体の含有量が0.01質量%未満であると、毛髪にすべり、しなやかさ、しっとり感などを付与し、且つその感触を長時間持続させる効果が十分発揮できない。尚、1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体は、仕上げ時の毛髪のベタつきを回避するという観点から、その含有量は50質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは30質量%以下とするのが良い。
本発明の3剤式毛髪化粧料における第1剤、第2剤および第3剤には、上記の必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を適宜配合させることができる。即ち、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、流動パラフィン、ワセリン、スクワランなどの炭化水素、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシルなどのエステル油、ツバキ油、ホホバ油、オリーブ油等の植物油、牛脂、馬油などの動物油、ミツロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、イミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤、ニンジンエキス、ローズマリーエキス、イチョウエキス、マロニエエキス、カミツレエキス、シラカバエキス、ヘチマエキス等の植物抽出エキス、コラーゲン、ケラチン、小麦等のタンパク加水分解物、グリシン、プロリン、セリン等のアミノ酸、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の増粘剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
上記第1剤、第2剤および第3剤の剤型は、液状、クリーム状、ゲル状、エアゾール等の種々のタイプを採用することが可能であり、特に限定されるものではなく、また第1剤、第2剤および第3剤の剤型も異なっていても良い。更に、第1剤、第2剤および第3剤による処理に加え、更に別工程として、他の剤による処理を追加してもよい。例えば、第1剤、第2剤および第3剤による髪処理を行なった後、他の剤としてヘアクリーム等を用いて処理し、更にコンディショニング効果を高めることができる。
本発明の3剤式毛髪化粧料における第1剤、第2剤および第3剤のpHは、毛髪へのダメージを考慮するとpH3.0〜8.0の範囲であることが好ましく、特に第1剤のpHは、pH7.5以下の中性乃至酸性にすることにより、更にその効果を向上させることができる。
上記の様な本発明の3剤式毛髪化粧料を用いて毛髪を処理するに当たっては、第1剤、第2剤および第3剤を毛髪に順次塗布した後、室温にて一定時間放置した後、洗い流す方法が一般的な方法として採用できるが、(a)第1剤、第2剤および第3剤を毛髪に塗布した後、スチーマー、アイロンなどで一定時間加温放置したり、(b)第1剤、第2剤および第3剤の夫々を塗布する毎に、一定時間加温放置する方法が挙げられる。これら(a),(b)の加温放置する工程を含む方法は、本発明の3剤式毛髪化粧料による効果を有効に発揮できる方法である。但し、本発明の3剤式毛髪化粧料を用いて処理する手順はこれらに限らず、例えば第2剤や第3剤を塗布する前に、すでに塗布した第1剤または第2剤を簡単に洗い流すようにしてもよい。加温放置する工程を含むことによって、本発明の3剤式毛髪化粧料による効果を有効に発揮できる理由については、その全てを解明し得た訳ではないが、おそらく第1剤、第2剤および第3剤が加温されることによって成分の浸透や結合が促進されるからと考えることができる。
本発明では、第1剤、第2剤および第3剤を用いて個別に処理することにより、第1剤に含有させたカルボキシメチルデキストランナトリウムと、第2剤および第3剤に含有させたカチオン性界面活性剤およびカチオン性シリコーン等とが、毛髪内部および毛髪表面でイオン的な水不溶性のコンプレックスを形成すると共に、第1剤中の保湿成分が毛髪に浸透し、また第3剤に含有させた1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体が毛髪表面をコーティングすることにより、損傷の激しい毛髪や傷みの激しい毛先に対しても、良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感、保湿性を付与し、更に第2剤および第3剤に含有させたパーフルオロポリエーテル誘導体によって、シャンプーを繰り返しても、その感触を長時間持続させることができるのである。
次に、実施例によって本発明の作用・効果をより具体的に示すが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変形することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。尚、実施例、比較例および参考例で用いた評価方法は下記の通りである。
(1)「手触り感」
毛髪化粧料にて処理した毛束を水洗、乾燥後、専門パネラー10名により「すべりの良さ」、「指通りの良さ」について、下記の4段階の基準で官能評価した。
◎:非常に優れている
○:優れている
△:劣る
×:非常に劣る
(2)「クセのおさまり」
毛髪化粧料にて処理した毛束を水洗、乾燥後、専門パネラー10名により「髪の広がりの少なさ」、「髪のまとまりの良さ」および「しっとり感」について、上記と同様の基準で官能評価した。
(3)「シャンプー時の操作性」
毛髪化粧料にて処理し、「手触り感」および「クセのおさまり」を評価した各毛束について、シャンプー処理し、その際のすすぎ時に専門パネラー10名により、「髪のからまりの少なさ」および「髪のひっかかりの少なさ」について、上記と同様の基準で官能評価した。
(4)「10回シャンプー時の手触り感」
毛髪化粧料にて処理した毛束を繰り返し10回シャンプーし、乾燥後、専門パネラー10名により、上記「手触り感」と同様にして官能評価した。
(5)「10回シャンプー時のクセのおさまり」
毛髪化粧料にて処理した毛束を繰り返し10回シャンプーし、乾燥後、専門パネラー10名により、上記「クセのおさまり」と同様にして官能評価した。
(実施例1〜9、比較例1〜15、参考例1)
下記表1に示す組成で第1剤を調製し、表2に示す組成で第2剤を調製し、更に表3に示す組成で第3剤を調製した。表中の各成分の配合量は質量%である。このときの毛髪の処理方法は、第1剤、第2剤および第3剤を毛髪に塗布した後、一定時間加温放置(45℃にて10分)した。その後十分に洗い流し、ドライヤーで十分乾燥させて各項目について評価した。その結果を、第1剤〜第3剤の組み合わせ(処理工程)と共に、下記表4〜6に示す。尚、表5、6には、本発明の好ましい要件を外れる場合、および2剤式として用いた場合を比較例および参考例として示した。
Figure 2006248985
Figure 2006248985
Figure 2006248985
Figure 2006248985
Figure 2006248985
Figure 2006248985
この結果から明らかなように、本発明の好ましい要件を満足する実施例1〜9のものでは、良好なすべり、指通り、しなやかさ、しっとり感、保湿性に優れ、しかもシャンプーを繰り返しても、感触の持続性に優れていることが分かる。これに対して、本発明の好ましい範囲から外れている比較例1〜15、および2剤処理した参考例1のものでは、効果の持続性が良くないか、或は使用感が著しく低下していることが分かる。
(実施例10、11)
上記実施例3と同様の第1剤、第2剤および第3剤を用い、(1)第1剤、第2剤および第3剤を塗布する毎に一定時間加温放置し、その後洗い流す方法(実施例10)、および(2)第1剤、第2剤および第3剤を毛髪に順次塗布し、室温にて一定時間放置し、その後洗い流す方法(実施例11)、等にて毛髪を処理し、その効果(毛髪に与える影響)について調査した。それらの結果を、処理工程および処理手順と共に、前記実施例3と比較して下記表7に示すが、一定時間加温放置する工程を含むことによって本発明の3剤式毛髪化粧料による効果が有効に発揮されていることが分かる。
Figure 2006248985

Claims (9)

  1. 第1剤、第2剤および第3剤からなる3剤式毛髪化粧料において、第1剤がカルボキシメチルデキストランナトリウムおよび保湿成分を含有し、第2剤がカチオン性界面活性剤、カチオン性シリコーンおよびパーフルオロポリエーテル誘導体を含有し、更に第3剤がカチオン性界面活性剤、カチオン性シリコーン、1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体およびパーフルオロポリエーテル誘導体を含有するものであることを特徴とする3剤式毛髪化粧料。
  2. 第1剤中のカルボキシメチルデキストランナトリウムの含有量が0.01〜30質量%である請求項1に記載の3剤式毛髪化粧料。
  3. 第1剤中の保湿成分の含有量が0.1〜20質量%である請求項1または2に記載の3剤式毛髪化粧料。
  4. 前記保湿成分は、グリセリン、乳酸塩、ヒアルロン酸若しくはその塩類、オリゴ糖、尿素、トリメチルグリシンおよびピロリドンカルボン酸若しくはその塩類よりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の3剤式毛髪化粧料。
  5. 第2剤および第3剤中の夫々のカチオン性界面活性剤とカチオン性シリコーンの含有量が合計で0.01質量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の3剤式毛髪化粧料。
  6. 第2剤および第3剤中の夫々のパーフルオロポリエーテル誘導体の含有量が0.01〜3.0質量%である請求項1〜5のいずれかに記載の3剤式毛髪化粧料。
  7. 第3剤中の1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)・ポリプロピレングリコール共重合体の含有量が0.01質量%以上である請求項1〜6のいずれかに記載の3剤式毛髪化粧料。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の3剤式毛髪化粧料を用いて毛髪を処理するに当たり、第1剤、第2剤および第3剤を毛髪に塗布した後、一定時間加温放置し、その後洗い流すことを特徴とする毛髪処理方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の3剤式毛髪化粧料を用いて毛髪を処理するに当たり、第1剤、第2剤および第3剤の夫々を塗布する毎に、一定時間加温放置し、その後洗い流すことを特徴とする毛髪処理方法。
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